説明

半導体メモリ装置及びリード動作方法

【課題】リード動作の時に漏洩電流を補償することができる相変化メモリ装置を提供する。
【解決手段】ワードラインとビットラインとの交差点に位置する複数個のメモリセルと、ダミービットラインに連結された複数個のダミーセルと、前記ダミービットラインに連結され漏洩補償電流を前記ビットラインに出力する漏洩補償回路と、第1制御信号に応じてリード動作時に必要なリード電流を前記ビットラインに出力する理度電流供給回路と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体メモリ装置に係るもので、特にリード動作時に漏洩電流を補償することができる相変化メモリ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
PRAM(Phase Change Random Access Memory)は、加熱されてから冷却されると、2つの状態のうち1つの状態に維持され、加熱及び冷却により再度状態が変化するカルコゲニド合金(chalcogenide alloy)のような相変化物質から構成される。ここで、2つの状態とは、結晶状態と非晶質状態を意味する。PRAMに関しては、特許文献1及び特許文献2で説明されたことがある。
【0003】
PRAMは、結晶状態での抵抗は低く、非晶質状態での抵抗は高い。PRAMは抵抗値に従い論理値が0または1に決定される。結晶状態はセットまたは論理0に対応し、非晶質状態はリセットまたは論理1に対応する。
【0004】
PRAMの相変化物質を非晶質状態にするためには、抵抗熱により相変化物質の融点以上に加熱され、速い速度で冷却されるべきである。相変化物質を結晶状態にするためには、相変化物質は一定時間の間に融点以下の温度で加熱されるべきである。
【0005】
相変化メモリの核心は、カルコゲニドのような相変化物質である。相変化物質は、一般に、GST合金といわれるゲルマニウム(Ge)、アンチモン(Sb)、及びテルル(Te)を含む。GST合金は、加熱及び冷却により非晶質状態(リセットまたは1)と結晶状態(セットまたは0)との間で高速に変化する性質を有するので、メモリ装置において有用である。
【0006】
相変化物質は、非晶質状態で高い抵抗を有し、結晶状態で低い抵抗を有する。
【0007】
相変化カルコゲニド物質で形成されたメモリセルは、上部電極、カルコゲニド層、下部電極コンタクト、下部電極及びアクセストランジスタを備える。プログラミングされたセルからデータを読み出す動作は、カルコゲニド物質の抵抗を測定することにより行われる。ここで、プログラミングまたはライト動作とは、メモリセルをリセット状態またはセット状態のうち1つの状態にして一定した論理値を有するようにする動作である。
【0008】
メモリセルにデータを書き込む動作は、カルコゲニドを融点以上に加熱させた後に速やかに冷却させて非晶質状態になるようにするか、または融点以下の温度で加熱した後に一定時間の間その温度を維持し、冷却させて結晶状態になるようにする。
【0009】
図4A及び図4Bは、2つの状態におけるメモリセルをそれぞれ説明する図である。メモリセル100は、相変化物質14上に形成される伝導性の上部電極12を備える。伝導性の下部電極コンタクト(BEC)16は、上部電極12及び相変化物質14を伝導性の下部電極18と連結させる。
【0010】
図4Aを参照すると、メモリセル100はセット状態又は0状態である。この状態で相変化物質14は結晶状態である。図4Bを参照すると、メモリセル100はリセット状態または1状態である。この状態で相変化物質14は非晶質状態である。
【0011】
図4A及び図4Bに示すメモリセル100は、メモリセル100を通して流れる電流を制御するアクセストランジスタN20を備える。メモリセル100に電流が流れると、下部電極コンタクト16は相変化物質14を加熱させて状態を変化させるヒーターとして動作する。
【0012】
図5は、図4のメモリセルの電気的回路構成を説明する図である。図5において、ワードラインWLはメモリセルの活性化を制御する。セルを通して流れる電流ICELLとビットラインBLは、メモリセルをプログラムするか又はリードするに用いられる。
【0013】
図6は、従来のプログラミング方法に従って相変化物質をセット状態またはリセット状態にプログラミングするプログラミングパルスの時間と温度の関係を説明する。曲線35は、リセットパルスの時間−温度関係を説明する図で、曲線36は、セットパルスの時間−温度関係を説明する図である。
【0014】
図6の曲線35を参照すると、相変化物質をリセット状態にするために相変化物質は融点Tm以上に加熱される。熱は短い時間の間のみ相変化物質に印加される。そして、相変化物質は速い速度で冷却される。図6の曲線36を参照すると、相変化物質をセット状態にするために相変化物質は融点Tm以下の温度に加熱される。温度は融点Tmと結晶化温度Tw間のセットウィンド内の温度である。温度は一定時間の間維持された後に相変化物質は冷却される。
【0015】
図7は、相変化物質の電流−電圧曲線を説明する図である。図7に示すように、曲線は、リセット状態のリード動作のための区間(1)、セット状態のリード動作のための区間(3)と、セット状態にプログラミングするための(2)の区間に分けられる。まず、メモリセルのリード動作において、相変化物質に印加される電圧は、相変化物質のしきい電圧Vthよりも小さいべきである。例えば、0.4Vth〜0.6Vth範囲内で相変化物質にリード動作のための電圧を印加する。このため、リード電流Ireadがメモリセルのビットラインに印加される。
【特許文献1】米国特許第6,487,113号明細書
【特許文献2】米国特許第6,480,438号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
ところが、同一ビットラインに連結されたメモリセルのうち選択されないメモリセルに漏洩電流が漏れると、リード動作のときに必要なリード電流が選択されたメモリセルに十分に供給されず、これがリードの誤動作を誘発する。このような誤動作の可能性は、メモリ装置の集積度が高くなりながら、且つ消費電力が低くなるほど、大きくなる。
【0017】
従って、リード動作のときに漏洩電流を補償することができるなら、半導体メモリ装置の集積度が高くなり、消費電力も低くなっても漏洩電流による誤動作を防止することができるようになる。
【0018】
そこで、本発明の目的は、漏洩電流を考慮して相変化物質に印加されるリード電流の大きさを制御することができる半導体メモリ装置を提供することにある。
【0019】
本発明の他の目的は、高集積低消費電力に適合した半導体メモリ装置を提供することにある。
【0020】
本発明の更に他の目的は、相変化メモリ装置における漏洩電流によるリード誤動作を最小化または防止することができる相変化メモリ装置及びリード動作時のリード電流の印加方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0021】
このような目的を達成するため本発明の実施形態による半導体メモリ装置は、ワードラインとビットラインとの交差点に位置する複数個のメモリセル、ダミービットラインに連結された複数個のダミーセル、前記ダミービットラインに連結され漏洩補償電流を前記ビットラインに出力する漏洩補償回路、及び第1制御信号に応じてリード動作時に必要なリード電流を前記ビットラインに出力するリード電流供給回路を備える。
【0022】
前記メモリ装置を構成するメモリセルは、ゲートが前記ワードラインに連結され、ソースが接地電圧に連結され、ドレインが相変化物質を含む抵抗体の一端に連結されたトランジスタと、他端が前記ビットラインに連結された前記抵抗体と、を備えうる。
【0023】
前記メモリ装置を構成するダミーセルは、ゲートとソースが接地電圧に連結され、ドレインが相変化物質を含む抵抗体の一端に連結されたトランジスタと、他端が前記ダミービットラインに連結される前記抵抗体と、を備えうる。
【0024】
前記メモリ装置は、第3制御信号に応じて前記ダミービットラインを前記漏洩補償回路に連結するモード選択回路をさらに含みうる。
【0025】
前記ダミービットラインは、I/Oラインに対応して1個ずつ構成されうる。
【0026】
前記第1制御信号は、リード動作情報を含みうる。
【0027】
前記メモリ装置は、コラム選択信号に応じて選択されたビットラインを前記漏洩補償回路と前記リード電流供給回路に連結するコラム選択回路をさらに含みうる。
【0028】
前記メモリ装置は、ゲートが電源電圧に連結され、ソースが前記ダミービットラインに連結され、ドレインが前記補償回路に連結されたダミーコラム選択トランジスタをさらに含みうる。
【0029】
前記メモリ装置は、第2制御信号に応じてリード動作の時に前記ビットラインの電圧を定められたレベルにクランピングするクランピング回路をさらに含みうる。
【0030】
前記メモリ装置は、前記第2制御信号に応じてリード動作の時に前記ダミービットラインの電圧を定められたレベルにクランピングするダミークランピング回路をさらに含みうる。
【0031】
本発明の他の実施形態による半導体メモリ装置は、複数個のメモリアレイを備える。前記メモリアレイは、複数個のメモリマットを備える。前記メモリマットは、複数個のメモリブロックを備える。前記メモリブロックは、ワードラインとビットラインとの交差点に位置する複数個のメモリセル、前記メモリブロックの終端に位置するダミービットラインに連結された複数個のダミーセル、前記ダミービットラインに連結され漏洩補償電流を前記ビットラインに出力する漏洩補償回路、及び第1制御信号に応じてリード動作時に必要なリード電流を前記ビットラインに出力するリード電流供給回路を備える。
【0032】
前記メモリ装置は、ダミービットラインが複数個のI/Oラインに対応して1個ずつ構成されうる。
【0033】
前記メモリ装置は、メモリブロックの他の終端にダミービットラインをさらに含みうる。
【0034】
前記メモリ装置は、第3制御信号に応じて前記ダミービットラインを前記漏洩補償回路に連結するモード選択回路をさらに含みうる。
【0035】
前記メモリセルは、ゲートが前記ワードラインに連結され、ソースが接地電圧に連結され、ドレインが相変化物質を含む抵抗体の一端に連結されたトランジスタと、他端が前記ビットラインに連結された前記抵抗体とを備える相変化メモリセルであり、前記ダミーセルは、ゲートとソースが接地電圧に連結され、ドレインが相変化物質を含む抵抗体の一端に連結されたトランジスタと、他端が前記ダミービットラインに連結される前記抵抗体を備える。
【0036】
前記メモリ装置は、コラム選択信号に応じて選択されたビットラインを前記漏洩補償回路と前記リード電流供給回路に連結するコラム選択回路をさらに含みうる。
【0037】
前記メモリ装置は、第2制御信号に応じてリード動作時に前記ビットラインとダミービットラインの電圧を定められたレベルにクランピングするクランピング回路をさらに含みうる。
【発明の効果】
【0038】
本発明による半導体メモリ装置は、例えば、リード動作のときに漏洩電流を補償して選択されたビットラインに供給することにより、漏洩電流による誤動作の発生を抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
本発明とその動作上の利点及び本発明の実施により達成される目的を十分に理解するためには本発明の好ましい実施形態を例示する添付図及びそれに記載された内容を参照されたい。
【0040】
以下、添付図を参照して本発明の好ましい実施形態を説明することにより、本発明を詳しく説明する。各図面に提示された同一な参照符号は同一の構成要素を示す。
【0041】
図1は本発明の実施形態による半導体メモリ装置のレイアウト構造を説明する図である。図2Aは図1のメモリマットの構造を説明する図である。図2Bは図2Aのメモリブロックの構造を説明する図である。図3は図2Bのサブメモリブロックを説明する図である。
【0042】
以下、図1、図2A、図2B及び図3を参照して本発明の実施形態による半導体メモリ装置の構成及び動作を説明する。ここで、この半導体メモリ装置は、相変化物質W含むメモリセルを複数備える相変化メモリ装置である。
【0043】
図1に示すように、半導体メモリ装置1000は、複数個のメモリアレイ1〜4、メインローデコーダー5、6、及び周辺回路PERIで構成される。メモリアレイ1〜4は、複数個のメモリマットMAT0〜MAT3でそれぞれ構成される。メモリアレイ1〜4のそれぞれは、コラムデコーダー及びサブワードラインデコーダーなどを含む(図示せず)。周辺回路PERIは、入出力バッファ(I/O Buffer)、アドレスバッファ(Address Buffer)、及びコントロールバッファ(Control Buffer)などを含む(図示せず)。
【0044】
図2Aに示すように、メモリマットMAT0〜MAT3は、複数個のメモリブロックBLK0〜BLK7でそれぞれ構成される。図2Bに示すように、メモリブロックBLK0〜BLK7は、複数個のサブメモリブロックSBLK0〜SBLK7でそれぞれ構成される。例えば、本発明の実施形態の半導体メモリ装置1000の容量が64Mbitと仮定すると、メモリアレイ1〜4の夫々の容量は16Mbit、メモリマットMAT0〜MAT3の夫々の容量は4Mbit、メモリブロックBLK0〜BLK7のそれぞれの容量は512Kbit、サブメモリブロックSBLK0〜SBLK7のそれぞれの容量は64Kbitとされうる。
【0045】
図3は、図2Bに示した1つのサブメモリブロック40の具体的回路を示している。サブメモリブロック40は、複数個のメモリセル100と複数個のダミーセル200、漏洩補償回路300、リード電流供給回路400、コラム選択回路500、ダミーコラム選択回路600、クランピング回路700、ダミークランピング回路800、モード選択回路900及びセンスアンプを含んで構成される。
【0046】
メモリセル100は、ゲートがワードラインWL1に連結され、一端が接地電圧に連結され、他端が相変化物質からなる抵抗体に連結されたアクセストランジスタと、他端がビットラインに連結された抵抗体とを備える。本発明の実施形態では、アクセストランジスタと抵抗からなった相変化メモリセルを説明しているが、本発明は、例えば、ダイオード及び抵抗からなった相変化メモリセル(図示せず)、及び相変化物質の一端が接地電圧に連結され、アクセストランジスタのゲートがワードラインに連結され、一端が相変化物質の他端に連結され、他端がビットラインに連結される相変化メモリセル(図示せず)にも適用することができる。
【0047】
ダミーセル200は、ゲート及び一端が接地電圧に連結され、他端が相変化物質からなる抵抗体の一端に連結されたアクセストランジスタと、他端がダミービットラインに連結された抵抗体とを備える。ダミーセル200の構造は、基本的にはメモリセル100の構造と同一である。但し、ダミーセル200を構成するアクセストランジスタのゲートは接地電圧に連結されて、ノーマリーターンオフ状態である。ダミーセル200は、抵抗体を備えず、ゲート及び一端が接地電圧に連結され、他端がダミービットラインに連結されたアクセストランジスタだけで構成されてもよい(図示せず)。また、好ましくは、メモリセル100とダミーセル200は同一なサイズで構成される。
【0048】
漏洩補償回路300は、ゲートが第3PMOSトランジスタP3のゲートに連結され、一端がビットラインに連結され、他端が内部電源電圧VDDに連結された第2PMOSトランジスタP2と、ゲート及び一端がダミービットラインに連結され、他端が内部電源電圧VDDに連結された第3PMOSトランジスタP3を備える。漏洩補償回路300は、ダミービットラインDBLに流れる漏洩電流を感知してビットラインに補償された漏洩電流ILEAKを供給する。
【0049】
リード電流供給回路400は、ゲートに第1制御信号CTRL1が入力され、一端が漏洩補償回路300の第2PMOSトランジスタP2の一端に連結され、他端が内部電源電圧VDDに連結された第1PMOSトランジスタP1で構成される。第1制御信号CTRL1は、リード動作情報を含んだ信号であるか、または定められたレベルを有するDC信号である。リード電流供給回路400は、リード動作のときに必要な電流IREADを選択されたビットラインに供給する。
【0050】
コラム選択回路500は、コラム選択信号Y1〜Y63に応じて選択されたビットラインを漏洩補償回路300とリード電流供給回路400に連結する。
【0051】
ダミーコラム選択回路600は、ゲートが内部電源電圧VDDに連結され、一端がダミービットラインに連結され、他端が漏洩補償回路300に連結された第1NMOSトランジスタN1で構成される。第1NMOSトランジスタN1は、そのゲートが内部電源電圧VDDに連結されてノーマリターンオン状態である。
【0052】
クランピング回路700は、ゲートが第2制御信号CTRL2に連結され、一端がコラム選択回路500に連結され、他端が補償回路300及びリード電流供給回路400に連結された第3NMOSトランジスタN3で構成される。第2制御信号CTRL2は、リード動作時にコラム選択回路500により選択されたビットラインを定められた電圧レベルにクランピングする。図7に示すように、Vread電圧レベルがこの電圧レベルに該当する。第2制御信号CTRL2は、好ましくは、第3NMOSトランジスタN3のしきい電圧をVth3とするとき、Vread+Vth3のレベルを有する。
【0053】
ダミークランピング回路800は、ゲートが第2制御信号CTRL2に連結され、一端がダミーコラム選択回路600に連結され、他端が漏洩補償回路300に連結された第2NMOSトランジスタN2で構成される。
【0054】
モード選択回路900は、ゲートが第3制御信号CTRL3に連結され、一端がダミークランピング回路800に連結され、他端が漏洩補償回路300に連結された第4NMOSトランジスタN4で構成される。第3制御信号CTRL3は、リード動作のとき、漏洩電流を補償する場合には内部電源電圧VDDのレベルを有し、漏洩電流を補償しない場合には接地電圧GNDレベルを有する。これを具現するためにヒューズ回路を使用しうる。ヒューズとしては、例えば、電気(electrical)ヒューズまたはレーザーヒューズなどが使用可能である(図示せず)。本実施形態ではモード選択回路900がNMOSトランジスタN4で構成されているが、PMOSトランジスタでも具現可能なのは自明なことである。
【0055】
以下、本発明の実施形態の半導体メモリ装置の動作が詳しく説明される。
【0056】
図7を参照すると、本発明の実施形態の相変化メモリ装置のリード動作のために選択されたメモリセルには製品設計の時に定められるリード電流Ireadが供給される。しかし、図3に示したように、選択されないメモリセルに漏洩電流が漏れた場合、リード動作に必要なリード電流IREADが選択されたメモリセルに対して十分に供給されないようにする。相変化メモリ装置の漏洩電流が無視できる程度ならば問題はないが、漏洩電流を無視できない場合にこれを補償しないと、リード動作のときにエラーが発生する。即ち、センスアンプで誤動作を誘発し、これはセンスアンプの出力に連結されたI/Oライン(図示せず)を通じてエラーを出力する。
【0057】
これを解決するため、本実施形態では複数個のダミーセルを備える。図3を参照すると、サブメモリブロック40毎に1個のダミービットラインDBLを構成し、ダミービットラインDBLに流れる漏洩電流を感知して、補償された漏洩電流ILEAKをメモリセルの選択されたビットラインに供給することにより前記問題点を解決する。本実施形態ではサブメモリブロック毎に1個のダミービットラインを構成したが、メモリ装置の集積度を考慮して、例えば、図2Aに示したようにメモリブロックBLK0〜BLK7毎に1個のダミービットラインを設けてもよいし、メモリブロックBLK0〜BLK7毎に左右にそれぞれ1個のダミービットラインを設けてもよい(図示せず)。
【0058】
上述のように図面と明細書で最適の実施形態が開示された。ここで、特定な用語が使用されたが、これは単に本発明を具体例をもって説明する目的で使用され、意味限定及び特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を制限するために使用されたのではない。本技術分野の通常の知識を有した者ならば、これらから多様な変形及び均等な他の実施形式が可能であることを理解できるだろう。従って、本発明の真の技術的保護範囲は添付の特許請求範囲の技術的思想により定められるべきだろう。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の実施形態による半導体メモリ装置のレイアウト構造を説明する図である。
【図2A】図1のメモリマットの構造を説明する図である。
【図2B】図2Aのメモリブロックの構造を説明する図である。
【図3】図2Bのメモリサブブロックを説明する図である。
【図4A】セット状態によるメモリセルを説明する図である。
【図4B】リセット状態によるメモリセルを説明する図である。
【図5】図1のメモリセルの電気的回路構成を説明する図である。
【図6】相変化物質を備えるメモリセルのプログラミングを説明する図である。
【図7】相変化物質の電流−電圧曲折を説明する図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワードラインとビットラインとの交差点に位置する複数個のメモリセルと、
ダミービットラインに連結された複数個のダミーセルと、
前記ダミービットラインに連結され漏洩補償電流を前記ビットラインに出力する漏洩補償回路と、
第1制御信号に応じてリード動作時に必要なリード電流を前記ビットラインに出力するリード電流供給回路と、を備えることを特徴とする半導体メモリ装置。
【請求項2】
前記メモリセルは、トランジスタと抵抗体とを備える相変化メモリセルであり、前記トランジスタは、そのゲートが前記ワードラインに連結され、そのソースが接地電圧に連結され、そのドレインが前記抵抗体の一端に連結され、前記抵抗体は、相変化物質を含み、その他端が前記ビットラインに連結されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体メモリ装置。
【請求項3】
前記ダミーセルは、トランジスタと抵抗体とを備える相変化メモリセルであり、前記ダミーセルのトランジスタのゲートとソースが接地電圧に連結され、前記ダミーセルのトランジスタのドレインが前記ダミーセルの抵抗体の一端に連結され、前記ダミーセルの抵抗体は、相変化物質を含み、その他端が前記ダミービットラインに連結されていることを特徴とする請求項2に記載の半導体メモリ装置。
【請求項4】
第3制御信号に応じて前記ダミービットラインを前記漏洩補償回路に連結するモード選択回路をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の半導体メモリ装置。
【請求項5】
前記第3制御信号はヒューズ回路を通じて電圧レベルが定められることを特徴とする請求項4に記載の半導体メモリ装置。
【請求項6】
前記ダミービットラインはI/Oラインに対応して1個ずつ設けられていることを特徴とする請求項2に記載の半導体メモリ装置。
【請求項7】
前記ダミーセルは、そのゲートとそのソースが接地電圧に連結され、そのドレインが前記ダミービットラインに連結されたトランジスタを含むことを特徴とする請求項2に記載の半導体メモリ装置。
【請求項8】
前記第1制御信号はリード動作情報を含むことを特徴とする請求項2に記載の半導体メモリ装置。
【請求項9】
前記第1制御信号はDC信号であることを特徴とする請求項2に記載の半導体メモリ装置。
【請求項10】
コラム選択信号に応じて選択されたビットラインを前記漏洩補償回路と前記リード電流供給回路に連結するコラム選択回路をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の半導体メモリ装置。
【請求項11】
ゲートが電源電圧に連結され、ソースが前記ダミービットラインに連結され、ドレインが前記漏洩補償回路に連結されたダミーコラム選択回路をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の半導体メモリ装置。
【請求項12】
第2制御信号に応じてリード動作の時に前記ビットラインの電圧を定められたレベルにクランピングするクランピング回路をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の半導体メモリ装置。
【請求項13】
前記第2制御信号に応じてリード動作の時に前記ダミービットラインの電圧を定められたレベルにクランピングするダミークランピング回路をさらに含むことを特徴とする請求項12に記載の半導体メモリ装置。
【請求項14】
複数個のメモリアレイを含む半導体メモリ装置において、
前記メモリアレイは、複数個のメモリマットを含み、
前記メモリマットは、複数個のメモリブロックを含み、
前記メモリブロックは、
ワードラインとビットラインとの交差点に位置する複数個のメモリセルと、
前記メモリブロックの終端に位置するダミービットラインに連結された複数個のダミーセルと、
前記ダミービットラインに連結され漏洩補償電流を前記ビットラインに出力する漏洩補償回路と、
第1制御信号に応じてリード動作の時に必要なリード電流を前記ビットラインに出力するリード電流供給回路と、を含むことを特徴とする半導体メモリ装置。
【請求項15】
前記ダミービットラインは複数個のI/Oラインに対応して1個ずつ設けられていることを特徴とする請求項14に記載の半導体メモリ装置。
【請求項16】
前記メモリブロックの他の終端にダミービットラインをさらに含むことを特徴とする請求項14に記載の半導体メモリ装置。
【請求項17】
第3制御信号に応じて前記ダミービットラインを前記漏洩補償回路に連結するモード選択回路をさらに含むことを特徴とする請求項14に記載の半導体メモリ装置。
【請求項18】
前記メモリセルは、トランジスタと抵抗体とを備える相変化メモリセルであり、前記トランジスタは、そのゲートが前記ワードラインに連結され、そのソースが接地電圧に連結され、そのドレインが前記抵抗体の一端に連結され、前記抵抗体は、相変化物質を含み、その他端が前記ビットラインに連結され、
前記ダミーセルは、トランジスタと抵抗体とを備える相変化メモリセルであり、前記ダミーセルのトランジスタのゲートとソースが接地電圧に連結され、前記ダミーセルのトランジスタのドレインが前記ダミーセルの抵抗体の一端に連結され、前記ダミーセルの抵抗体は、相変化物質を含み、その他端が前記ダミービットラインに連結されていることを特徴とする請求項14に記載の半導体メモリ装置。
【請求項19】
コラム選択信号に応じて選択されたビットラインを前記漏洩補償回路と前記リード電流供給回路に連結するコラム選択回路をさらに含むことを特徴とする請求項18に記載の半導体メモリ装置。
【請求項20】
第2制御信号に応じてリード動作の時に前記ビットラインとダミービットラインの電圧を定められたレベルにクランピングするクランピング回路をさらに含むことを特徴とする請求項19に記載の半導体メモリ装置。
【請求項21】
ワードラインとビットラインとの交差点に位置する複数個のメモリセルと、
リード動作の時に設定されたリード電流を前記ビットラインと連結されたセンシングノードに供給するリード電流供給回路と、
同一ビットラインに連結された前記メモリセルのうち選択されないメモリセルに流れる漏洩電流量による漏洩補償電流を生成して前記センシングノードに印加する漏洩補償回路と、
前記漏洩補償電流が印加された前記センシングノードの電圧をセンシング基準電圧と比較して選択されたメモリセルに対するデータリード動作を行うセンスアンプ回路と、を備えることを特徴とする半導体メモリ装置。
【請求項22】
前記漏洩補償回路は選択されないセルブロックのノーマルセルを通じて流れる漏洩電流を感知することにより前記漏洩補償電流を生成することを特徴とする請求項21に記載の半導体メモリ装置。
【請求項23】
前記漏洩補償回路は、前記メモリセルと隣接して配置されたダミーセルを通じて流れる漏洩電流を感知することにより前記漏洩補償電流を生成することを特徴とする請求項21に記載の半導体メモリ装置。
【請求項24】
前記漏洩補償回路は、電流ミラー回路で構成され、前記メモリセルとは別途に周辺回路に配置されたダミーセルを通じて流れる漏洩補償電流を感知することにより前記漏洩補償電流を生成することを特徴とする請求項21に記載の半導体メモリ装置。
【請求項25】
ワードラインとビットラインとの交差点に連結された相変化メモリセルを複数に具備した相変化メモリ装置におけるリード動作方法において、
選択されたメモリセルのビットラインにリード電流を印加する段階と、
前記ビットラインに連結されたメモリセルのうち選択されないメモリセルに対する漏洩電流を感知する段階と、
前記漏洩電流量に対応する漏洩補償電流を生成しセンシングノードに印加する段階と、
前記漏洩補償電流が印加された前記センシングノードの電圧をセンシング基準電圧と比較して前記選択されたメモリセルに保持されたデータをリードアウトする段階と、を備えることを特徴とする相変化メモリ装置でのリード動作方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−79812(P2006−79812A)
【公開日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−258234(P2005−258234)
【出願日】平成17年9月6日(2005.9.6)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】