説明

半導体入力制御装置

携帯電話、携帯型ゲーム装置、および他のハンドヘルドの電子装置など、量産用途に適した力入力制御装置(1)が開示される。この装置は、半導体基板の中に形成された力センサダイ(10)であって、加えられた外力に応答して電気出力信号を与える力センサ、およびフリップチップ実装またはワイヤボンディングのための接続要素を有する力センサダイ(10)を備える。この装置の中には、信号の調整および処理用の集積回路が組み込まれている。パッケージ(25)は、力センサダイ(10)の少なくとも一部を囲み、外力を力センサダイに伝えるためにセンサダイに結合された力伝達要素(15)を備える。外力との接点を与えるために、人間工学による複数の設計を有するボタン(30)が、パッケージ(25)の力伝達要素(15)に機械的に結合されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体入力制御装置、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)、及びセンサに関し、より具体的には、複数の用途、特に消費者用のフィンガーマウス(finger−mouse)、マイクロジョイスティック(micro−joystick)その他の用途のための1次元(1D)、2次元(2D)および3次元(3D)の力センサ(force sensor)に関する。
【背景技術】
【0002】
可撓性ダイアフラムの上に応力に敏感な構成要素を有する、微細加工されたシリコンチップをベースとする3D力センサが知られている。従来技術では、外力を加えるために金属のロッドまたはピンで金属の弾性要素に結合された、応力に敏感な構成要素を有するシリコンチップが用いられる。こうした力センサ用のパッケージは一般に、複雑で大きく高価である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、低コスト、小型で、信頼性および安定性があり、X、Y、Zの感度の間での選択された比率、低い直交軸感度(cross axis sensitivity)、CMOSとのプロセスインテグレーション、スケーリング、外力を加えるのに都合のよい解決策(solution)、加えられる力およびたわみの選択可能な組合せ、ならびに量産用途に適した製造性を提供する、3次元の入力された力の制御装置が求められている。この例は、ユーザインターフェースの一部としてユーザの触覚による力の入力(user tactile force input)を用いる、携帯電話、携帯型ゲーム、デジタルカメラなどの消費市場および用途である。
【0004】
本発明の一目的は、携帯電話、携帯型ゲーム、遠隔制御装置、PDA、デジタルカメラなどの大量消費市場向けの3次元力入力制御装置を提供することにある。
【0005】
本発明の他の目的は、消費者向けの電子装置における様々な機能の3次元力入力制御に対するパッケージングの解決策を提供することにある。
【0006】
本発明の他の目的は、低コストの3次元力入力制御装置を提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的は、小型の3次元力入力制御装置を提供することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、信頼性の高い3次元力入力制御装置を提供することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、安定性の高い3次元力入力制御装置を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、スケーラブルな3次元力入力制御装置を提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は、外力を加えるための都合のよい解決策を可能にする3次元力入力制御装置を提供することにある。
【0012】
本発明の他の目的は、加えられる力およびたわみを選択可能に組み合わせることができる3次元力入力制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
携帯電話、携帯型ゲーム装置その他のハンドヘルド電子装置等の量産用途に適した低コストの力入力(force input)制御装置が開示される。
【0014】
前記装置は、半導体基板の中に形成され、加えられた外力に応答して電気出力信号を与える力センサを力センサダイ(force sensor die)と、フリップチップ実装またはワイヤボンディングのための接続要素と、前記力センサからの前記出力信号の調整および処理を可能にする、少なくとも1つの信号の調整および処理用の集積回路と、前記力センサダイの少なくとも一部を囲み、外力を前記力センサダイに伝えるためにセンサダイに結合された力伝達要素を有するパッケージと、外力との接点(interface)を与えるために前記パッケージの前記力伝達要素に機械的に結合されたボタンとを備える。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】基板がなく、ボタンが直接成形されたフリップチップ型の力センサダイを有する3D力入力制御装置の図である。
【図2】基板がなく、外部のボタンがパッケージの力伝達要素に取り付けられた、フリップチップ型の力センサダイを有する3D力入力制御装置の図である。
【図3】ボールグリッドアレイ(BGA)基板上に実装されたフリップチップ型の力センサダイを有し、外部のボタンがパッケージの力伝達要素に取り付けられた3D入力制御装置の図である。
【図4】ランドグリッドアレイ(LGA)基板上に実装されたフリップチップ型の力センサダイを有し、外部のスティック形のボタンがパッケージの力伝達要素に取り付けられた3D入力制御装置の図である。
【図5】フリップチップ型の力センサダイ及びワイヤボンディングされたASICがBGA基板上に積み重ねられた3D入力制御装置の図である。
【図6】フリップチップ型の力センサダイ及びワイヤボンディングされたASICがLGA基板上に積み重ねられた3D入力制御装置の図である。
【図7】フリップチップ型の力センサダイ及びワイヤボンディングされたASICがBGA基板上の1つの面に配置された3D入力制御装置の図である。
【図8】フリップチップ型の力センサダイ及びワイヤボンディングされたASICがLGA基板上の1つの面に配置された3D入力制御装置の図である。
【図9】ワイヤボンディングされた力センサダイが貫通孔を有するPCB状の基板の上に実装され、ワイヤボンディングされたASICが同じ基板の上の1つの面に配置され、基板が、ダイを覆い外側の接触パッドを備えるキャップにも機械的および電気的に接続された3D入力制御装置の図である。
【図10】基板とキャップとの間の内部空洞が保護用のプラスチック材料で充填された、図9の装置の類似物の図である。
【図11】センサダイの表面に追加のゲルの小塊(gel blob)を有する、図10の装置の類似物の図である。
【図12】ワイヤボンディングによってASICと統合された力センサダイがPCB状の基板上に実装され、PCB状の基板がキャップにも機械的および電気的に接続され、プラスチック材料と、センサダイの表面上の追加のゲルの小塊で充填された3D入力制御装置の図である。
【図13】ワイヤボンディングされた力センサダイがセラミックのパッケージの中に実装され、ダイの表面に追加のゲルの小塊を有し、パッケージの空洞がポッティングされた(potted)3D入力制御装置の図である。
【図14】ワイヤボンディングされた力センサダイが貫通孔を有する金属基板の上に実装され、ASICが外部リードにワイヤボンディングされ、キャップがダイを覆う3D入力制御装置の図である。
【図15】基板とキャップとの間の内部空洞が保護用のプラスチック材料で充填された、図14の装置の類似物の図である。
【図16】センサダイの表面に追加のゲルの小塊を有する、図15の装置の類似物の図である。
【図17】ワイヤボンディングによってASICと統合された力センサダイが、貫通孔を有する金属基板上に実装され、内部空洞が保護用のプラスチックで充填された3D入力制御装置の図であり、3D入力制御装置がダイの表面にゲルの小塊を有し、ダイと電気的に接続された外部の出力リードを有する図である。
【図18】頂部の(top)金属キャップがなく、ポッティングされた内部空洞を有する、図17の装置の類似物の図である。
【図19】ワイヤボンディングされた力センサダイが貫通孔を有する金属フレーム上に実装され、ASICもフレームに実装され、外部リードにワイヤボンディングされた3D入力制御装置の図であり、3D入力制御装置がダイの表面にゲルの小塊を有し、すべてが一緒にプラスチックのパッケージに成形された(molded)図である。
【図20】ワイヤボンディングによってASICと統合された力センサダイ(wire bonded integrated with ASIC force−sensor)が、貫通孔を有する金属フレーム上に実装され、外部リードにワイヤボンディングされた3D入力制御装置の図であり、3D入力制御装置がダイの表面にゲルの小塊を有し、すべてが一緒にプラスチックのパッケージに成形された図である。
【図21】PCBの前面の上に実装された3D入力制御装置、および縁部に実装された3D入力制御装置の図である。
【図22】パッケージがPCBと機械的に結合するための溝を有し、外部のボタンがパッケージの力伝達要素に取り付けられた、PCBの縁部に実装された()3D入力制御装置の図である。
【図23】PCBに対して3D入力制御装置が好ましい非対称の位置になるように、パッケージ上の溝の位置を非対称にした、図22の装置の類似物の図である。
【図24】1つの側面からPCBと機械的に結合するためのかみ合った(profiled)パッケージを有する、PCBの縁部に実装された3D入力制御装置の図である。
【図25】1層のプラスチック材料から成形されたパッケージを有する3D入力制御装置の図である。
【図26】2層のプラスチック材料から成形されたパッケージを有する3D入力制御装置の図である。
【図27】硬さの勾配を有するプラスチック材料から成形されたパッケージを有する3D入力制御装置の図である。
【図28】プリント回路基板(PCB)上に実装され、パッケージとPCBとの間にアンダーフィル材料を有する3D入力制御装置の図である。
【図29】プリント回路基板(PCB)上に実装され、さらにパッケージの縁部から接着材料によってPCBに取り付けられた3D入力制御装置の図である。
【図30】プリント回路基板(PCB)上に実装され、さらにPCBに半田付けされたブラケットによってPCBに取り付けられた3D入力制御装置の図である。
【図31】(a)は、携帯電話本体に3D入力制御装置が様々な位置に配置された携帯電話の図であり、(b)は、ゲーム装置本体に3D入力制御装置が様々な位置に配置されたゲーム装置の図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本願は、2006年5月22日出願の米国特許仮出願第60/802276号の利益を請求するものであり、すべての目的のためにその全体を参照によって本明細書に組み込む。本願はまた、2004年12月28日出願の米国特許出願第11/025642号の一部継続出願である。
【0017】
図1〜31は、力入力制御装置、それらのパッケージングの様々な選択肢、ならびにそれらの組み立ておよび実装方法の様々な実施形態を示している。以下では、本発明による微細構造、装置および製造方法の詳細な説明を12の実施形態で示す。
【0018】
第1の実施形態
図1に、第1の実施形態による入力装置1の例を示す。入力装置1は、パッケージ25と、半導体力センサダイ10と、力伝達要素(force−transferring element)21とを備える。力センサダイ10は、剛体(rigid)力伝達要素15を有する。ダイ10の剛体力伝達要素15は、パッケージ25の力伝達要素21に機械的に結合されている。要素21は、1つまたは複数のプラスチック材料から作製される。力伝達要素21の製造には、例えば1層の均質な材料、少なくとも2層の均質な材料、硬さの勾配を有する不均質なプラスチック材料、または上記の組合せを用いることができる。以下では、これらその他の選択肢は以下でさらに詳しく説明される。入力装置1は、基板または電子システムに用いられる他のタイプの回路基板まもしくは構成要素への電気的接続および機械的接続の両方のための接続要素12も有する。接続要素12は、はんだボール、はんだバンプ、またはフリップチップ実装に適したバンプ下地金属(under−bump metallization)で被覆したパッドとすることができる。接続要素12は、力センサダイ10の上に形成される。したがって、パッケージ25は力センサダイ10の一部のみを包含する。センサダイ10は、センサダイ10に加えられた力を電気信号に変換する力センサを備える。力センサダイ10上に、信号調整用の電子機器を組み込むことができる。
【0019】
外力が、例えば指によってパッケージ25の力伝達部21に加えられる。加えられた力は、パッケージ25の力伝達要素21を通して、力センサダイ10の剛体力伝達要素15に伝えられる。力センサダイ10は、加えられた力に応答して出力信号を与える。この信号を、電子システムにおける入力信号として用いることができる。例えば力センサダイ10の出力信号を、携帯電話のスクリーン上でのカーソル位置の制御、ゲーム装置でのキャラクタの移動またはアクションの制御、患者のモニタリング、スポーツ機器の制御等に用いることができる。力センサダイ10の出力信号は、例えばユーザインターフェースにあるカーソルまたは他のオブジェクトの2D、3Dまたはより複雑な制御を可能にするための情報を伝えることができる。
【0020】
図2は、第1の実施形態による入力装置1の他の例を示している。入力装置1は、パッケージ25と、半導体力センサダイ10と、ボタン30とを備える。力センサダイ10は、パッケージ25の内部に配置された剛体力伝達要素15を有する。パッケージ25は、力伝達要素21を有する。力センサダイ10の剛体力伝達要素15は、パッケージ25の力伝達要素21に機械的に結合されている。入力装置1は、基板または電子システムに用いられる他のタイプの回路基板もしくは構成要素への電気的接続および機械的接続の両方のための接続要素12も有する。接続要素12は、はんだボール、はんだバンプ、またはフリップチップ実装に適したバンプ下地金属で被覆したパッドとすることができる。接続要素12は、力センサダイ10の上に形成される。したがってパッケージ25は、力センサダイ10の一部のみを包含する。
【0021】
ボタン30は、パッケージ25に接続される。ボタン30は、プラスチック、金属、セラミック、ガラス、ポリマー、宝石(gem)または上記の組合せなど、様々な材料から作製することができる。ボタン30は、凸形、凹形、鞍形、円筒形、ディスク形、ドーム形、スティック形、半球形、円錐形、角錐形、角柱形、トーラス形(tore)、くぼみ、ノッチ、触知できる形体、または組合せなど、様々な形状および要素を有することができる。パッケージ25とボタン30はどちらも、ボタンとパッケージ25との間に信頼性のある接続を与えるかみ合ったコネクタ要素26、28、32、および34を有する。特に力伝達要素21およびボタン30を、孔、空洞、深い溝、ノッチ、ポール、ピン、縁、段、バー、ねじ山(thread)、歯、フック、または上記の組合せの形状を有する表面全体にわたって結合させることができる。入力制御装置のある型では、ボタン30および力伝達要素21の中に形成されるかみ合ったコネクタが、係止(locking)機構を有する。かみ合ったコネクタ要素26、28、32および34によって、力センサダイ10を力とトルクの過負荷の両方から保護することも可能になる。ボタン30は、人間工学的にユーザに最大の利便性を与えるように設計され、好ましい材料、形状、大きさ、入力装置を操作するのに必要な力の範囲、剛性(stiffness)、最大変形量、接触時の感触、および色を提供する。入力装置1は、キーボード、キーマット、制御パネルまたは制御面領域の一部とすることができる。ボタンは、交換可能および互換可能とすることもできる。
【0022】
外力が、例えば指によってボタン30に加えられ、次いでパッケージ25の力伝達要素21および力センサダイ10の剛体力伝達要素15を通して力センサに伝えられる。力センサダイ10は、加えられた力に応答して出力信号を与える。この信号は、電子システムにおける入力信号として用いられる。力センサダイ10の出力信号は複数の成分を有し、例えばカーソルの2D制御、あるいはユーザインターフェースにあるゲームキャラクタその他のオブジェクトの3D制御を可能にする。
【0023】
力およびトルクなどの様々な機械的パラメータを、入力制御装置に適用することができることを理解すべきである。本願では、入力制御のために装置に適用された機械的パラメータはすべて、機械的信号として定義される。
【0024】
第2の実施形態
図3および4は、第2の実施形態による入力装置1の例を示している。入力装置1は、基板14を有するパッケージ25と、、半導体力センサダイ10と、任意選択のボタン30とを備える。剛体力伝達要素15を有する力センサダイ10は、パッケージ25の内部に配置される。パッケージ25は、力センサダイ10の剛体力伝達要素15に機械的に結合される力伝達要素21を有する。力センサダイ10は、力センサダイ10の基板14への電気的接続および機械的接続の両方を与える接続要素12を用いて、基板14上にフリップチップ実装される。基板14は、電子システムに用いられる別の基板、回路基板または構成要素への電気的接続および機械的接続の両方のための接続要素22を有する。入力装置1の組み立てにも、入力装置1の電子システム内への実装にも、自動化されたフリップチップ実装を用いることが好ましい。接続要素12および22は、はんだボール、はんだバンプ、またはフリップチップ実装に適したバンプ下地金属で被覆したパッドとすることができる。図3に示した入力装置1は、ボールグリッドアレイ(BGA)を形成する1組の接続要素22を有する。図4に示した入力装置1は、ランドグリッドアレイ(LGA)を形成する1組の接続要素22を有する。パッケージ25とボタン30はどちらも、ボタンとパッケージ25との間に信頼性のある接続を与えるかみ合ったコネクタ部26、28、32および34を有する。かみ合ったコネクタ部(profiled connector)26、28、32および34の設計によって、力センサダイ10を力とトルクの過負荷の両方から保護することが可能になる。ボタン30は、人間工学的にユーザに最大の利便性を与えるように設計される。ボタン30は、互換可能な部品とすることができる。入力制御装置1は、キーボード、キーマット、制御パネルまたは制御面領域の一部とすることもできる。
【0025】
外力が、例えば指によってボタン30に加えられ、次いで、パッケージ25の力伝達要素21および力に敏感なダイ10の剛体力伝達要素15を通して、力センサダイ10に伝えられる。力センサダイ10は、加えられた力に応答して出力信号を与える。この信号は、電子システムにおける入力信号として用いられる。力センサダイ10の出力信号は複数の成分を有し、2Dのカーソル制御またはゲームオブジェクトの3D制御などの様々な機能の制御、スクロールおよびズームを可能にする。カーソル制御またはゲーム制御の用途に用いられるとき、入力装置1は、マイクロマウス(micro−mouse)とマイクロジョイスティックの両方の機能性を提供する。
【0026】
例えばゲームまたは医療のリハビリテーションなど、用途によっては力伝達要素が比較的大きくたわむことが必要になる。そうした用途に前述の入力される力の制御装置を用いることに関する課題は、ダイ10の剛体力伝達要素15のたわみ及びパッケージ25の力伝達要素21のたわみ、したがってボタン30のたわみを無視できるようにすることである。
【0027】
図4に、第2の実施形態に従ってこの問題を解決する実施形態の設計を示す。ボタン30は弾力性および可撓性のある(springy flexible)要素33を組み込んでおり、それによって加えられた力に応答して移動する範囲が増大し、入力制御の質が改善される。他の利益としては、ばね要素(spring element)33によって、センサダイの微小構造の設計における自由度の範囲も広がり、様々な剛性、信頼性およびコストからより優れた性能が得られるようになる。この解決策の欠点は、マイクロジョイスティックの高さが増すことである。
【0028】
図4はまた、図2および3と比べて異なるボタン30のコネクタ部の例を示している。パッケージ25とボタン30はどちらも、ボタンとパッケージ25との間に信頼性のある接続を与えるかみ合ったコネクタ部26、27、28および29、31、32、34を有する。この場合、コネクタによって、ボタン30とパッケージ25の力伝達要素21との間に自己係止機構を設けることができる。かみ合ったコネクタ部26、27、28、29、31、32および34の設計により、力センサダイ10を力とトルクの過負荷の両方から保護することも可能になる。ボタン30は、形状、大きさなどについて様々な設計を有することができる。
【0029】
第3の実施形態
図5および6は、第3の実施形態による入力装置1の例を示している。入力装置1は、基板14を有するパッケージ25と、力センサダイ10と、ASICダイ16と、ボタン30とを備える。パッケージは、センサダイの剛体力伝達要素15と結合された力伝達要素21を有する。力センサダイ10は、力センサダイ10のASICダイ16への電気的接続および機械的接続の両方を与える接続要素12を用いて、ASICダイ16上にフリップチップ実装される。ASICダイ16は、基板14に機械的および電気的に接続される。ASICダイの基板14への機械的接続は、接着剤または他の構造層を用いて行うことができる。ASICダイ16と基板14との間の電気的接続は、ワイヤボンディングを用いて得られる。ワイヤ20が、ASICダイ16の上に配置されたボンドパッド18を、基板14の上に配置されたボンドパッド13に接続する。基板14は、電子システムに用いられる他の基板、回路基板または構成要素への電気的接続および機械的接続の両方のための接続要素22を有する。力センサダイ10のASICダイ16の頂部(top)でのフリップチップ実装に用いられる接続要素12も、入力装置1の電子システム内での実装に用いられる接続要素22も、はんだボール、はんだバンプ、またはフリップチップ実装に適したバンプ下地金属で被覆したパッドとすることができる。図5に示した入力装置1は、ボールグリッドアレイ(BGA)を形成する1組の接続要素22を有する。図6に示した入力装置1は、ランドグリッドアレイ(LGA)を形成する1組の接続要素22を有する。
【0030】
パッケージ25とボタン30はどちらも、ボタン30とパッケージ25との間に、前述の実施形態について説明したものと同様の信頼性のある接続を与えるかみ合ったコネクタ部26、28、32および34を有する。
【0031】
第4の実施形態
図7および8は、第4の実施形態による入力装置1の例を示している。入力装置1は、基板14を有するパッケージ25と、ASICダイ16と、半導体力センサダイ10と、ボタン30とを備える。パッケージ25は、力センサダイ10の剛体力伝達要素15に結合された力伝達要素21を有する。力センサダイ10は、接続要素12を用いて基板14にフリップチップ実装される。ASICダイ16も、基板14に機械的および電気的に接続される。ASICダイ16と基板14との間の電気的接続は、ワイヤボンディングを用いて行われる。ワイヤ20が、ASICダイ16の上に配置されたボンドパッド18を、基板14の上に配置されたボンドパッド13に接続する。基板14は、電子システムに用いられる他の基板、回路基板または構成要素への電気的接続および機械的接続の両方のための接続要素22を有する。図7に示した入力装置1は、BGAを形成する1組の接続要素22を有する。図8に示した入力装置1は、LGAを形成する1組の接続要素22を有する。前述の実施形態について説明したように、パッケージ25とボタン30はどちらも、ボタンとパッケージ25との間に信頼性のある接続を与えるかみ合ったコネクタ部26、28、32および34を有する。
【0032】
第4の実施形態のある型では、ASICダイ16を基板14上にフリップチップ実装することができる。この場合、ASICダイ16は、はんだボール、はんだバンプ、またはフリップチップ実装を可能にする金属被覆を有することができる。
【0033】
第5の実施形態
図9、10、11および12は、第5の実施形態による入力装置1の例を示している。図9(a)は、入力装置1の分解図である。図9(a)に示した入力装置1は、ダイ実装回路基板37と、キャップ35と、剛体力伝達要素15を有する力センサダイ10と、ASICダイ16とを備える。ダイ実装回路基板37は、開口部39およびボンドパッド46を有する。ダイ実装回路基板37は、例えばプリント回路基板とすることができる。キャップ35は、導電パッド52およびダイ実装回路基板37に面する接続要素48を有する。導電パッド52および接続要素48は、導体50によって電気的に接続される。導体50は、金属被覆されたビア、または当分野で周知の他のタイプのコネクタとすることができる。力センサダイ10およびASICダイ16は、ダイ実装回路基板37およびキャップ35によって画定される体積(volume)の中に配置される。力センサダイ10の剛体力伝達要素15は、ダイ実装回路基板37内の開口部39に面している。力センサダイ10は、キャップ35に面する側面上に配置されたボンドパッド41および44を有する。ASICダイ16は、キャップ35に面する側面上にボンドパッド18を有する。
【0034】
図9(b)は、組み立てられた入力装置1を示している。パッケージ25は、ダイ実装回路基板37と、キャップ35と、力伝達要素21との機械的および電気的接続によって形成される。回路基板37とキャップ35との間の機械的接続は、接着剤、はんだ、フリットガラスまたは他の構造材料を用いて行われる。第5の実施形態のある型では、ダイ実装回路基板37とキャップ35との間の機械的接続は、ダイ実装回路基板37またはキャップ35のいずれの上にも追加の材料を堆積させることなく、例えば熱圧着または溶接によって得られる。ダイ実装回路基板37とキャップ35との間の電気的接続は、ダイ実装回路基板37のパッド46とキャップ35の接続要素48との間の電気接触(electrical contact)を確立することによって得られる。力センサダイ10およびASICダイ16は、パッケージ25の内部に配置される。キャップ35は、力センサダイ10およびASICダイ16の上のワイヤ20、40、42および金属被覆41、44、18を、機械的および環境的に保護することができる。組み立て操作の後、キャップ35およびダイ実装板37は、力センサダイ10と共に内部空洞49を形成する。
【0035】
力センサダイ10は、ダイ実装回路基板37に機械的および電気的に接続される。電気的接続はワイヤボンディングによって行うことが可能であり、力センサダイ10のボンドパッド44が、ワイヤ42を用いてダイ実装回路基板37上のパッド46に接続される。力センサダイ10のダイ実装回路基板37への機械的接続は、接続層38によって行われる。接続材料は、接着剤、または例えばフリットガラスなどの他の構造材料とすることができる。接続領域は、力センサダイ10の側壁上もしくは開口部39に面するダイの側面上、または両方の領域内に配置される。ASICダイ16も、ダイ実装回路基板37に機械的および電気的に接続される。ASICダイのダイ実装回路基板37への機械的接続は、接着剤を用いてまたは他の構造層によって行われる。ASICダイ16とダイ実装回路基板37との間の電気的接続は、ワイヤボンディングを用いて行われる。ワイヤ20が、ASICのボンドパッド18をダイ実装回路基板37の上に配置されたボンドパッド46に接続する。この実施形態のある型では、ASICのボンドパッド18を力センサダイ10の上に配置されたボンドパッド41に接続するワイヤ40によって、ASICダイ16も力センサダイ10に電気的に直接に接続される。
【0036】
パッケージ25はさらに、力伝達要素21および任意選択の被覆層27を備え、それらは共に図9(b)に示されている。力伝達要素21と被覆層27はどちらも、ダイ実装回路基板37の外面に接続される。力伝達要素21は、開口部39を通して力センサダイ10の剛体力伝達要素15にも結合される。力伝達要素21と被覆層27はどちらも、成形(molding)工程を用いて形成される。当分野で周知の他の技術を用いることも可能である。導電パッド52は、電子システムに用いられる他の基板、回路基板または構成要素への入力装置1の電気的接続および機械的接続の両方に用いることができる。導電パッド52は、はんだボール、はんだバンプ、またはフリップチップ実装に適したバンプ下地金属で被覆したパッドとすることができる。
【0037】
図10に示すように、内部空洞49を材料55で充填することができる。力センサダイ10のボンドパッドを有する側面を、充填材料とは異なる材料で保護することもできる。例えば図11は、ゲル60の小塊(a blob of gel 60)で保護された力センサダイ10を示している。
【0038】
力センサの信号の調整および処理に必要な電子回路は、力センサダイ10上に組み込むことができる。これによって、ASICダイを省くことが可能になる。第5の実施形態による入力装置1のある型は、独立したASICダイを含まない。
【0039】
第6の実施形態
図13は、第6の実施形態による入力装置1の例を示している。図13に示した入力装置1のパッケージ25は、本体59を備える。パッケージ25の本体59は、開口部39を有する底部65と、側壁67と、ボンドパッド66と、外部接続要素70とを備える。パッケージ25の側壁67および底部65は、空洞71を形成する。外部接続要素70は、側壁67の頂部に配置される。本体の底部65には、ボンドパッド66が配置されている。ボンドパッド66は、導体68を用いて外部接続要素70に電気的に接続される。導体68は、パッケージ25の本体59の内部に埋め込むことができる。導体68は、パターン形成された金属層、金属被覆されたビア、または当分野で周知の他のタイプのコネクタとすることができる。力センサダイ10が、パッケージ25の内部に配置される。力センサダイ10は、剛体力伝達要素15およびボンドパッド61、64を有する。ダイ10の剛体力伝達要素15は、力センサダイ10の、パッケージ本体部分59内の開口部39に面する側面上に配置される。ボンドパッド61、64は、力センサダイ10の開口部39と反対側の側面上に配置される。
【0040】
図13(c)はさらに、パッケージ本体59の底部65の外側に接続された力伝達要素21および被覆層27を示している。図13(c)に示すように、力伝達要素21は、ボタンとの接続のためのかみ合った構造体26、28を有することができる。
【0041】
力センサダイ10は、パッケージ本体59の底部65に機械的および電気的に接続される。電気的接続はワイヤボンディングによって行うことが可能であり、力センサダイのボンドパッド61、64が、ワイヤ62、63を用いて、パッケージ本体59の底部65の上に配置されたパッド66に接続される。力センサダイ10は、接続層38によってパッケージ25の本体59に機械的に接続される。接続材料は、接着剤、または例えばフリットガラスなどの他の構造材料である。接続領域は、力センサダイ10の側壁上または開口部39に面するダイの側面上のいずれか、またはその両方の領域に配置される。それに加えて、ダイ10の剛体力伝達要素15が、パッケージ25の力伝達要素21に結合される。力センサの信号の調整および処理に必要な電子回路は、力センサダイ10上に組み込むことができる。
【0042】
図13(b)および13(c)に示すように、パッケージ25の空洞71はポッティング(potting)材料75で充填される。ポッティング材料75によって、ワイヤ62、63、力センサダイ10の上に配置されたボンドパッド61、64、およびパッケージ本体59の底部65の上に配置されたボンドパッド66を、機械的および環境的に保護することできる。力センサダイ10の少なくとも一部を、ポッティング前にゲルの小塊60で保護することができる。ポッティングは、力センサダイ10に望ましくない応力を発生させる可能性がある。ゲルにより、ポッティングによって生じる応力を低減させることができる。
【0043】
外部接続要素70は、電子システムに用いられる他の基板、回路基板または構成要素への入力装置1の電気的接続および機械的接続の両方に用いることができる。
【0044】
パッケージ25の本体59は、当分野において周知の大量生産に適した様々な方法を用いて作製することが可能である。例えばパッケージ25は、プラスチック成形された本体またはセラミックの本体を有することができる。
【0045】
図13に示した入力装置1の実施形態は、独立したASICダイを備えない。しかしながら、第6の実施形態のある型では、入力装置1は、力センサダイ10と同じパッケージ25の中に配置されたASICダイを備える。ASICダイのパッケージ25への電気的接続および機械的接続、ならびにASICダイの力センサダイ10への電気的接続は、前述の実施形態で説明したものと同様とすることができる。
【0046】
第7の実施形態
図14、15、16、17および18は、第7の実施形態による入力装置1を示している。図14に示した入力装置1のパッケージ25は、ダイ実装板(die−mounting plate)72と、本体74と、1組の導電ピン80と蓋部78とを備える。ダイ実装板72、本体74および蓋部78は、内部空洞79を画定する。ピン80はそれぞれ、空洞79の内部に位置する部分66、パッケージ本体74に埋め込まれた部分、および外側部分を有する。ダイ実装板72は開口部73を有する。
【0047】
剛体力伝達要素15を有する半導体力センサダイ10、およびASICダイ16は、パッケージ25の内部空洞79の中に配置される。力センサダイ10の剛体力伝達要素15は、ダイ実装板72内の開口部73に面している。力センサダイ10は、蓋部78に面する側面上に配置されたボンドパッド41、44を有する。ASICダイ16は、蓋部78に面する側面上にボンドパッド18を有する。力センサダイは、力センサを含む。力センサは、力センサダイ10に加えられた力に応答して出力信号を与える。ASICダイ16は、力センサの出力信号の調整および処理のための電子回路の少なくとも一部を備える。力センサの出力信号の調整および処理のための電子回路の少なくとも一部は、力センサダイ10に組み込むことができる。力センサダイ10は、接続層76を用いてダイ実装板72に機械的に接続される。接続材料は、接着剤、または例えばフリットガラス又ははんだなどの他の構造材料とすることができる。接続領域は、力センサダイ10の側壁上または開口部73に面するダイの側面上のいずれか、または両方の領域に配置される。力センサダイ10のボンドパッド44は、ワイヤ42を用いてピン80の一部66に接続される。ASICダイ16は、接着剤を用いてまたは他の構造層によって、ダイ実装板72上に実装される。ワイヤボンディングによって、ASICダイ16とピン80との間の電気的接続が行われる。ワイヤ20は、ASICのボンドパッド18を空洞79の中に位置するピン80の一部66に接続する。この実施形態の他の型では、ASICのボンドパッド18を力センサダイ10の上に配置されたボンドパッド41に接続するワイヤ40によって、ASICダイ16も力センサダイ10に電気的に直接に接続される。
【0048】
力センサダイ10およびASICダイ16のパッケージ25内部への実装、およびワイヤボンディングの後、蓋部78がパッケージ25の本体74に接続される。その接続は、接着剤、はんだ、フリットガラスまたは他の構造材料によって行われる。第7の実施形態のある型では、パッケージ本体74と蓋部78との間の機械的接続は、溶接または熱圧着によって得られる。
【0049】
パッケージ25はさらに、力伝達要素21および任意選択の被覆層27を備える。力伝達要素21および被覆層27はどちらも、ダイ実装板72の外面に接続される。力伝達要素21は、開口部73を通して力センサダイ10の剛体力伝達要素15に結合される。力伝達要素21および被覆層27はどちらも、型成形(molding)工程を用いて形成される。図14(c)に示すように、力伝達要素21は、ボタンとの接続のためのかみ合った構造体26、28を有する。
【0050】
図15に示すように、内部空洞79を材料55で充填することができる。力センサダイ10のボンドパッドを有する側面を、充填材料とは異なる材料で保護することもできる。例えば図16は、ゲル60の小塊で保護された力センサダイ10を示している。
【0051】
力センサの信号の調整および処理に必要な電子回路は、力センサダイ10上に組み込むことができる。力センサダイ10の上には利用可能な領域が存在するため、信号の調整および処理用の電子回路を組み込むことによって、センサダイの大きさ及びコストが増すことはなく、同時に独立したASICダイを省くことが可能になる。結果として、入力制御装置の全体的な大きさ及びそのコストが低減される。図17に、センサダイ上に集積された信号の調整および処理用の電子回路を有する入力装置の型を示す。
【0052】
図18に示した第7の実施形態による入力制御装置1の型では、内部の空洞がポッティング材料75でポッティングされている。ポッティング材料によって、ワイヤ62、63、力センサダイ10の上に配置されたボンドパッド61、64を、機械的および環境的に保護することができる。ポッティング材料75の使用によって蓋部を省くことが可能になり、したがってコストが削減される。
【0053】
第8の実施形態
図19および20は、第8の実施形態による入力装置1の例を示している。図19に示した入力装置1のパッケージ25は、金属リードフレーム82と、プラスチック本体90と、力伝達要素21とを備える。プラスチックの本体90は、型成形される。金属リードフレーム82は、力センサダイ10およびASIC16のための実装面を提供する。力センサダイ10のための実装面は、開口部81を有する。金属リードフレーム82の一部は、プラスチックの本体90の内部に配置され、リードの一部84、86は、プラスチックの本体90の外部に配置される。リードの一部84、86は、電子システムに用いられる他の基板、回路基板または構成要素への入力装置1の電気的接続および機械的接続の両方に用いることができる。
【0054】
剛体力伝達要素15を有する半導体力センサダイ10、およびASICダイ16は、パッケージ25のプラスチックの本体90の内部に配置される。力センサダイ10の剛体力伝達要素15は、金属リードフレーム82内の開口部81に面している。力センサダイ10は、金属リードフレーム82と反対側の側面上に配置されたボンドパッド41、44を有する。力センサダイ10は力センサを含む。力センサは、力センサダイ10に加えられた力に応答して出力信号を与える。ASICダイ16は、金属リードフレーム82と反対側の側面上にボンドパッド18を有する。ASICダイ16は、力センサの出力信号の調整および処理のための電子回路の少なくとも一部を含む。力センサの出力信号の調整および処理のための電子回路の少なくとも一部は、力センサダイ10に組み込むことができる。力センサダイ10は、接続層88によって金属リードフレーム82に機械的に接続される。力センサダイ10のボンドパッド44は、ワイヤ42によって金属リードフレーム82のリードに接続される。ASICダイ16は、金属フレーム82上に実装される。ASICダイ16と金属フレーム82との間の電気的接続は、ワイヤボンディングによって行われる。ワイヤ20が、ASICのボンドパッド18を金属フレーム82の一部に接続する。この実施形態のある型では、ASICのボンドパッド18を力センサダイ10の上に配置されたボンドパッド41に接続するワイヤ40によって、ASICダイ16も力センサダイ10に電気的に直接に接続される。
【0055】
力センサダイ10およびASICダイ16の金属リードフレーム82への実装後に、プラスチック成形が行われ、ワイヤボンディングが完了する。プラスチック本体90によって、力センサダイ10、ASICダイ16およびすべての相互接続を、機械的および環境的に保護することができる。
【0056】
第8の実施形態のある型では、力伝達要素21をパッケージ25のプラスチック本体90と共に成形することができる。この実施形態の他の型では、力伝達要素21を別のステップで形成することができる。力伝達要素21は、開口部81を通して力センサダイ10の剛体力伝達要素15に結合される。図19および20に示すように、力伝達要素21は、ボタンとの接続のためのかみ合った構造体26、28を有する。
【0057】
図19および20に示すように、力センサダイ10はさらに、ゲル60の小塊などの弾性材料で保護することができる。
【0058】
力センサの信号の調整および処理に必要な電子回路は、力センサダイ10上に組み込むことができる。これによって、ASICダイを省くことが可能になる。第8の実施形態による入力装置1のこの型を図20に示す。
【0059】
第9の実施形態
図21は、本発明の実施形態による、入力制御装置をPC基板102上に実装するための3つの向きを示している。入力装置104は、PC基板102の前側に実装される。入力装置106はPC基板102の右側の縁部107に実装され、入力装置108はPC基板102の左側109に実装される。入力装置への電気的接続は、PC基板102の前側または後ろ側に設けることができる。PCBへの直接的な縁部での実装(direct edge−mounting)には、入力装置106、108のPC基板102への信頼性のある機械的接続および電気的接続の両方を可能にするための、専用のパッケージが必要となる。ボタン30は、実装のタイプとは関係なく入力装置と結合することができる。しかしながら、ユーザに最大の利便性を与えるために、ボタン30の設計は、実装する入力装置104、106および108のタイプごとに調節されることを理解することができる。
【0060】
図22、23および24は、第9の実施形態による、PC基板への縁部での実装に適した入力装置1の型を示している。図22〜24に示した入力装置のパッケージ111は、本体114と、力伝達要素21と、ボタン30とを備える。図22に示した入力装置の本体114は、導電部120を有するダイ実装板113と、溝115と、空洞117と、1組のコネクタ116、118を有する。コネクタ116、118は、ダイ実装板113の導電部120に接続される。コネクタ116、118は、溝115の内部で開放される(opened)。力センサダイ10は、空洞117の内部に配置される。力センサダイ10は、剛体力伝達要素15および接続要素122を有する。力センサダイ10はダイ実装板113上に実装され、接続要素122は、ダイ実装板113の導電部120に接続される。パッケージの力伝達要素21は、力センサダイ10の剛体力伝達要素15と結合される。パッケージの力伝達要素21は、ボタン30との接続のためのかみ合った構造体26、28を有する。
【0061】
パッケージ111は、PC基板102の縁部に実装される。PC基板の両側には、電気コネクタ110および112が配置される。PC基板の縁部は、溝115の内部に挿入される。パッケージ111とPC基板102との間の機械的接続は、溝115の中に設けられる。パッケージ111とPC基板102との間の電気的接続は、パッケージ111のコネクタ116、118と、PC基板102の電気コネクタ110および112との間に設けられる。
【0062】
パッケージ111の様々な型を、図22、23および24に示す。図22に示した入力装置1のパッケージ111は、本体114の中央部に配置された溝115を有する。図23に示した入力装置1のパッケージ111は、非対称に配置された溝115を有する。結果として、パッケージの大きさの大部分が、主にPC基板の一方の側に位置するようになる。図24に示した入力装置1のパッケージ111は、溝の代わりに段(step)117を有するが、段117は本体114の縁部へ移動させた溝と考えることができる。用途によって必要とされる場合には、この解決策によってPC基板の表面の1つを完全に平坦にすることができる。
【0063】
第10の実施形態
前述の実施形態で説明した入力装置は、様々な型の力伝達要素21を有することができる。この実施形態では、力伝達要素21のいくつかの型について説明する。
【0064】
図25は、第10の実施形態による入力装置の1つの型を示している。入力装置1は、力伝達要素21を有するパッケージ25と、剛体力伝達要素15を有する半導体力センサダイ10とを備える。力伝達要素21は、力センサダイ10の剛体力伝達要素15に機械的に結合される。パッケージ25の力伝達要素21は、1層のプラスチック材料から作製される。図25に示すように、プラスチック材料の層は均一な層とすることができる。あるいは、プラスチック材料の層は、人の指、他の力の発生源またはボタンと接触することができる外側部分から、力センサダイ10の剛体力伝達要素15と接触する内側の層に向かって変化する特性を有することができる。
【0065】
図26は、第10の実施形態による他の入力装置1を示している。入力装置1は、基板14を有するパッケージ25を含む。剛体力伝達要素15を有する半導体力センサダイ10、およびASICダイ16が、パッケージ25の内部に配置される。パッケージ25は、力センサダイ10の剛体力伝達要素15に機械的に結合される力伝達要素21を有する。力センサダイ10は、基板14上にフリップチップ実装される。基板14は、電子システムに用いられる他の基板、回路基板または構成要素への電気的接続および機械的接続の両方のための接続要素22を有する。図26に示した入力装置1は、ボールグリッドアレイ(BGA)を形成する1組の接続要素22を有する。パッケージ25は、2つのプラスチック層124および126から形成される。下の層124は基板14と接触しており、ASICダイ16を完全に囲み、センサダイ10の一部を含むことができる。上のプラスチック層126は、下の層124の少なくとも一部を覆い、力センサダイ10の剛体力伝達要素15と結合可能な力伝達要素21を含む。プラスチック材料の層124および126は、異なる特性を有する。例えば、下の層124は、上の層126より硬い材料とすることができる。第10の実施形態による入力装置1のパッケージ25は、3層以上のプラスチック材料を利用することができる。例えばパッケージ25の力伝達要素21は、複数のプラスチック材料の層から作製することができる。
【0066】
図27は、第10の実施形態による入力装置のさらに他の型を示している。入力装置1は、力伝達要素21を有するパッケージ25と、基板14と、剛体力伝達要素15とを有する半導体力センサダイ10を含む。力センサダイは、基板14上にフリップチップ実装される。力伝達要素21は、力センサダイ10の剛体力伝達要素15に機械的に結合される。パッケージ25の力伝達要素21は、機械的特性、熱的特性および他の物理的特性の勾配132を有するプラスチック材料128から作製される。基板14と接触する内側のプラスチック材料の層は、外側の層130に比べて剛性を高くすることができる。内側の層をより硬くして、パッケージ25に強度を与えることができると同時に、外側の層を内側の層より柔らかくして、外力の発生源との必要なインターフェースを形成することができる。例えば硬さなど、プラスチック材料の特性に関する必要な変更は、材料成分の変更や、例えば熱処理または放射線処理による外側の層の特性の化学的または物理的な変更等を含む、当分野で周知の様々な方法によって実施することができる。
【0067】
前述の入力装置1に関して論じてきたが、同様の手法を、本発明の他の実施形態において説明する他の設計の入力装置に適用することができる。
【0068】
第11の実施形態
本発明について説明する入力装置は、連続的に変化する機械的な力を受ける電子システムで機能すべきものであるため、信頼性のある機械的結合を必要とする。図28、29および30に示すように、第11の実施形態では、電子システムにおいて入力装置の機械的に強い信頼性のある結合を与える、いくつかの選択肢について説明する。
【0069】
図28は、第11の実施形態による入力装置1の例を示している。入力装置1は、パッケージ25と、基板14とを備える。ASICダイ16と剛体力伝達要素15を有する半導体力センサダイ10とがパッケージ25の内部に配置される。パッケージ25は、力センサダイ10の剛体力伝達要素15に結合される力伝達要素21を有する。力センサダイ10は、力センサダイ10の基板14への電気的接続および機械的接続の両方を与える接続要素12を用いて、基板14上にフリップチップ実装される。ASICダイ16も、基板14に機械的および電気的に接続される。入力装置1は、電子システムの回路基板102上に実装される。入力装置1の回路基板102への機械的接続および電気的接続はどちらも、接続要素22の回路基板102への接続によって得られる(図28には、はんだボールを示す。)。より強い機械的接続を与え、入力装置1と回路基板102との間の電気的接続を環境から保護することができるように、基板14と回路基板102との間にアンダーフィル層(underfill layer)134が用いられる。
【0070】
図1および2に示すように、入力装置1に基板を使用しないときには、力センサダイ10とプリント回路基板との間にアンダーフィル材料が用いられ、このダイは入力制御装置の一部として実装される。この場合、アンダーフィル材料は、機械的衝撃に対する保護体として、すなわち機械的ダンパとしてのもう1つの役割も果たす。この場合のアンダーフィル材料は弾性であり、力センサダイ10のシリコンサスペンション(silicon suspension)のばね定数には影響を及ぼさない。
【0071】
図29は、第11の実施形態による入力装置1の例を示している。入力装置1は、パッケージ25と、基板14とを備える。剛体力伝達要素15を有する半導体力センサダイ10が、パッケージ25の内部に配置される。パッケージ25は、力センサダイ10の剛体力伝達要素15に機械的に結合される力伝達要素21を有する。力センサダイ10は、基板14上にフリップチップ実装される。基板14は、他の基板または回路基板への電気的接続および機械的接続の両方のための接続要素22を有する。接続要素22は、はんだボール、はんだバンプ、またはフリップチップ実装に適したバンプ下地金属で被覆したパッドとすることができる。図29に示した入力装置1は、LGAを形成する1組の接続要素22を有する。入力装置1は、回路基板102上に実装される。入力装置1の回路基板102への機械的接続および電気的接続はどちらも、LGAパッド22の回路基板102への接続によって得られる。より適切な機械的接続を与え、入力装置1と回路基板102との間の電気的接続を環境から保護するために、入力装置1の基板14と回路基板102との間、およびパッケージ25の側壁沿いの両方に、接着層138を用いることができる。
【0072】
図30は、第11の実施形態による入力装置1の例を示している。入力装置1は、力伝達要素21を有するパッケージ25と、剛体力伝達要素15を有する半導体力センサダイ10とを備える。力伝達要素21は、力センサダイ10の剛体力伝達要素15に機械的に結合される。図30に示した入力装置1は、1組の接続要素22を有する。入力装置1は、回路基板102上に実装される。入力装置1の回路基板102への機械的接続および電気的接続はどちらも、接続要素22の回路基板102への接続によって得られる。少なくとも1つのブラケット140を用いてパッケージ25を回路基板102に固定し、入力装置1と回路基板102との間により強い機械的接続を与える。図30に示すように、この実施形態の1つの型では、ブラケット140は材料142を用いて回路基板102に結合される。
【0073】
本発明の他の実施形態において説明する入力装置の実装に、同じ手法を用いることが可能であることは明らかであろう。
【0074】
第12の実施形態
本発明による入力装置の大きい利点は、そのサイズが極めて小さいことである。これによって、特にハンドヘルド装置の表面の任意の場所に最小限の空間を割り当てられるようになる。例えば多くの場合のように、入力装置をハンドヘルド装置のフロントパネル上に配置するだけではなく、図31に示すようにハンドヘルド装置の側面にも配置することが可能になる。縁部に取り付けられる入力制御装置には、右利きの人のためのハンドヘルド装置の右側への取り付け、および左利きの人のためのハンドヘルド装置の左側への取り付けの少なくとも2つの基本的な選択肢が必要である。これらの選択肢を図31に示す。
【0075】
図31(a)は、本発明について説明した力で制御される2Dまたは3Dの入力制御装置の使用によって利益を得ることができるハンドヘルド装置の例として、携帯電話92を示している。携帯電話92のフロントパネル上には、指で制御されるマイクロマウス又はマイクロジョイスティック98が示されている。力で制御される同様のマイクロマウス又はマイクロジョイスティックが、携帯電話の側面にも取り付けられる。それに対応して、特にマイクロマウス又はマイクロジョイスティック97、95が、左側の側面および右側の側面から携帯電話92の頂部に取り付けられる。図31(a)に示すように、マイクロマウス又はマイクロジョイスティックを、携帯電話92の側壁の他の部分に取り付けることも可能であり、その場合、マイクロマウス装置またはマイクロジョイスティック装置100、103を、それに対応して指99、101によって制御することができる。
【0076】
図31(b)は、本発明について説明した力で制御される2Dまたは3Dの入力制御装置の使用によって利益を得ることができるハンドヘルド装置の他の例として、ゲーム装置200を示している。特にゲーム装置200のフロントパネル上に、少なくとも1つの力センサを取り付けることができる。ゲーム装置200のフロントパネル上には、指で制御される2つのマイクロジョイスティック装置207、209が示されている。力で制御される同様のマイクロジョイスティックが、ゲーム装置200の側壁上にも取り付けられる。図31(b)は、ゲーム装置200の側壁の頂部に取り付けられたマイクロジョイスティック210、212を示している。それに対応して、マイクロジョイスティック214、216が、ゲーム装置200の左側および右側の側壁上に取り付けられる。マイクロジョイスティックの制御装置は、ゲーム装置200のフロントパネルの他の部分、バックパネルおよび側壁に取り付けることができる。
【0077】
第1の実施形態で説明したように、ボタンは、人間工学的にユーザに最大の利便性を与えるように設計され、好ましい材料、形状、大きさ、入力装置を操作するのに必要な力の範囲、剛性、最大変形量、接触時の感触および色を提供する。
【0078】
ハンドヘルド装置、例えば携帯電話またはゲーム装置は、複数のマイクロマウス装置もしくはマイクロジョイスティック装置またはこれらの装置の複数の群を有することができる。
【0079】
ハンドヘルド装置は、指で制御されるマイクロジョイスティック装置のための複数のソケットを有することができ、これらの装置は、様々なソケットによる取り付けおよび再取り付けが可能である。
【0080】
さらに、マイクロマウス装置およびマイクロジョイスティック装置は、プログラム可能な機能性および選択可能な感度を有することができる。例えば、2つの3Dマイクロジョイスティックを有するゲーム装置では、6つの独立したパラメータを制御することができる。
【0081】
説明した指で制御されるマイクロマウス装置およびマイクロジョイスティック装置は、携帯電話、ゲーム装置その他のハンドヘルド装置のスクリーン上のオブジェクトを、加えられた力に比例する移動速度で任意の方向に移動させる機能を提供する。Z方向の力(Z−force)に敏感であると、それらはアクションボタンとしても働く。こうした指で制御されるマイクロマウス装置またはマイクロジョイスティック装置の利点によって、4方向ボタンと比べて優れた機能性が提供される。さらに、マイクロマウス制御装置またはマイクロジョイスティック制御装置の機能性の割り当て及びプログラミングにおける、配置および適応性に関する前述の選択肢によって、こうしたタイプの制御装置を利用する電子システムに付加価値が与えられる。
【0082】
ダイの微小構造、パッケージの構造、ボタン、それらの実装方法および使用される材料は、本発明を限定するものではなく、本発明に包含される様々な技術的な解決策の一部を示しているにすぎないことを理解すべきである。好ましい実施形態を参照して本発明について詳しく説明してきたが、本発明の真の精神および範囲から逸脱することなく、本発明に変更および修正を加えることが可能であることを理解されたい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機械的信号を電子システムに入力するための半導体入力制御装置において、
半導体基板の中に形成された力センサダイであって、加えられた外力に応答して電気出力信号を与える力センサ、および前記電子システム内での電気的接続および機械的接続のための接続要素を有する力センサダイと、
前記力センサダイの一部を囲むパッケージであって、前記センサダイに結合されて外力を前記力センサダイに伝える力伝達要素を有するパッケージと
を備え、
前記力センサダイの前記接続要素は、前記半導体入力制御装置を前記電子システムの中に直接に実装するために露出されていることを特徴とする半導体入力制御装置。
【請求項2】
前記外力は、前記パッケージの前記力伝達要素に直接に加えられることを特徴とする請求項1に記載の半導体入力制御装置。
【請求項3】
前記半導体入力制御装置のよりすぐれた多軸の感度を得るために、前記力センサダイは、前記パッケージの前記力伝達要素に結合された剛体力伝達要素を有することを特徴とする請求項1に記載の半導体入力制御装置。
【請求項4】
前記センサダイに結合される前記力伝達要素は、1層の均質な材料、少なくとも2層の均質な材料、硬さの勾配を有する不均質なプラスチック材料、または上記の組合せからなる群から選択されるプラスチック材料から作製されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体入力制御装置。
【請求項5】
機械的信号を電子システムに入力するための半導体入力制御装置において、
半導体基板の中に形成された力センサダイであって、加えられた外力に応答して電気出力信号を与える力センサ、およびフリップチップ実装のための接続要素を有する力センサダイと、
基板、および前記センサダイに結合されて外力を前記力センサダイに伝える力伝達要素を有するパッケージと
を備え、
前記力センサダイは、前記基板にフリップチップ実装されていることを特徴とする半導体入力制御装置。
【請求項6】
前記外力は、前記パッケージの前記力伝達要素に直接に加えられることを特徴とする請求項5に記載の半導体入力制御装置。
【請求項7】
前記力センサからの前記出力信号の調整および処理を可能にする、少なくとも1つの信号の調整および処理用の集積回路ダイをさらに備え、
前記力センサダイ、および前記少なくとも1つの信号の調整および処理用の集積回路ダイは、前記基板上に実装されていることを特徴とする請求項5に記載の半導体入力制御装置。
【請求項8】
前記力センサダイは、前記追加の集積回路ダイ上にフリップチップ実装されることを特徴とする請求項5に記載の半導体入力制御装置。
【請求項9】
前記半導体入力制御装置のよりすぐれた多軸の感度を得るために、前記力センサダイは、前記パッケージの前記力伝達要素に結合された剛体力伝達要素を有することを特徴とする請求項5に記載の半導体入力制御装置。
【請求項10】
前記センサダイに結合された前記力伝達要素は、1層の均質な材料、少なくとも2層の均質な材料、硬さの勾配を有する不均質なプラスチック材料、または上記の組合せからなる群から選択されるプラスチック材料から作製されていることを特徴とする請求項5に記載の半導体入力制御装置。
【請求項11】
機械的信号を電子システムに入力するための半導体入力制御装置において、
半導体基板の中に形成された力センサダイであって、少なくとも2つの接触パッドを有する平らな側面、前記平らな側面の反対側にある力を加えるためのダイの側面、および加えられた外力に応答して電気出力信号を与える力センサを有する力センサダイと、
前記力センサダイを含むパッケージであって、開口部を有するダイ実装要素、前記センサダイに結合されて外力を前記力センサダイに伝える力伝達要素、および前記センサダイの接触パッドへの電気的接続のための少なくとも2つの出力リードを有するパッケージと
を備え、
前記力センサダイは、前記力を加えるためのダイの側面が前記開口部に面し、前記ダイの前記平らな側面が前記開口部および前記力伝達要素から離れる方向を向き、前記パッケージの前記力伝達要素が前記開口部を通して前記力センサダイに結合されるように、前記ダイ実装要素に取り付けられていることを特徴とする半導体入力制御装置。
【請求項12】
前記外力は、前記力伝達要素に直接に加えられることを特徴とする請求項11に記載の半導体入力制御装置。
【請求項13】
前記力センサからの前記出力信号の調整および処理を可能にする、少なくとも1つの信号の調整および処理用の集積回路ダイをさらに備え、
前記力センサダイ、および前記少なくとも1つの信号の調整および処理用の集積回路ダイは、前記基板上に実装されていることを特徴とする請求項11に記載の半導体入力制御装置。
【請求項14】
前記力センサダイの前記平らな側面上での前記接触パッドへの電気的接続は、ワイヤボンディングによって行われていることを特徴とする請求項11に記載の半導体入力制御装置。
【請求項15】
前記パッケージはキャップをさらに含み、
前記キャップは、前記力センサダイの前記平らな側面がこのキャップに面するように、前記パッケージ内に位置決めされていることを特徴とする請求項11に記載の半導体入力制御装置。
【請求項16】
前記パッケージの前記出力リードは、前記キャップ上に配置されていることを特徴とする請求項15に記載の半導体入力制御装置。
【請求項17】
前記力センサダイおよび前記ダイ実装要素の表面は、成形材料、ポッティング材料、ゲル、ゴム状材料および上記の組合せからなる群から選択されるプラスチック材料によって、少なくとも部分的に被覆されていることを特徴とする請求項11に記載の半導体入力制御装置。
【請求項18】
前記パッケージは空洞を有し、前記ダイ実装要素は前記空洞内に配置されていることを特徴とする請求項11に記載の半導体入力制御装置。
【請求項19】
前記ダイ実装要素は、プラスチック、金属、セラミック、ガラス、半導体および上記の組合せからなる群から選択される材料から作製されていることを特徴とする請求項11に記載の半導体入力制御装置。
【請求項20】
機械的信号をデジタルシステムに入力するための半導体入力制御装置において、
半導体基板の中に形成された力センサダイであって、平らな側面、前記平らな側面の反対側にある力を加えるためのダイの側面、加えられた外力に応答して電気出力信号を与える力センサ、およびフリップチップ実装のための接続要素を有する力センサダイと、
前記力センサダイを含むパッケージであって、前記力センサダイの前記平らな側面と平行ではない外側の実装面を有するパッケージ本体、ダイ実装要素、前記力センサダイに結合され、外力を前記力センサダイに伝える力伝達要素、および前記外側の実装面上に配置された少なくとも2つの出力リードを有するパッケージと
を備え、
PCB上に、前記力センサダイの前記平らな側面が前記PCBと平行ではなく、前記外側の実装面が前記PCBに面するように実装されていることを特徴とする半導体入力制御装置。
【請求項21】
前記外力は、前記力伝達要素に直接に加えられることを特徴とする請求項20に記載の半導体入力制御装置。
【請求項22】
前記パッケージは溝を有し、前記外側の実装面は、前記溝の少なくとも1つの側壁上に配置されていることを特徴とする請求項20に記載の半導体入力制御装置。
【請求項23】
前記力センサダイの前記平らな側面が前記PCBに垂直になるように、前記PCBの縁部に実装されていることを特徴とする請求項20に記載の半導体入力制御装置。
【請求項24】
機械的信号をデジタルシステムに入力するための半導体入力制御装置において、
力の検知、信号の調節および信号の処理の機能を提供する少なくとも1つのダイと、
少なくとも力検知機能を提供するダイを含み、前記力検知用のダイに結合され、前記力検知用のダイに外力を伝える力伝達要素を有するパッケージと
を備え、
力検知機能、信号調節機能および信号処理機能の間の区分化は、力検知機能、信号調節機能および信号処理機能を1つの力検知用のダイに組み込むことと、力検知および少なくとも一部の信号調節を1つのダイに、少なくとも信号処理を他のダイに組み込むことと、力検知を1つのダイに、信号調節を他のダイに組み込むことと、力検知を1つのダイに、信号調節および信号処理を少なくとも1つの他のダイに組み込むこととからなる群から選択されることを特徴とする半導体入力制御装置。
【請求項25】
機械的信号をデジタルシステムに入力するための半導体入力制御装置において、
半導体基板の中に形成され、加えられた外力に応答して電気出力信号を与える力センサダイと、
前記力センサダイを含み、前記センサダイに結合されて外力を前記力センサダイに伝える力伝達要素を有するパッケージと、
前記パッケージの前記力伝達要素に機械的に結合されたボタンと
を備え、
前記ボタンは、前記外力との接点を与え、力を前記力センサダイに伝える前記力伝達要素に外力を伝えることを特徴とする半導体入力制御装置。
【請求項26】
前記力伝達要素および前記ボタンは、孔、空洞、深い溝、ノッチ、ポール、ピン、リム、段、バー、ねじ山、歯、フック、係止機構または上記の組合せからなる群から選択される形状の少なくとも1つの追加の要素を有する表面全体にわたって結合されていることを特徴とする請求項25に記載の半導体入力制御装置。
【請求項27】
前記ボタンは前記力伝達要素に対するコネクタを有し、前記コネクタは、前記ボタンの交換または互換を可能にすることを特徴とする請求項25に記載の半導体入力制御装置。
【請求項28】
前記ボタンは、前記力伝達要素に対するかみ合ったコネクタを有し、前記コネクタはその表面に、前記半導体入力制御装置を機械的な力およびトルクの過負荷から保護する少なくとも1つの追加の機械的要素を有することを特徴とする請求項25に記載の半導体入力制御装置。
【請求項29】
前記ボタンは、キーボード、キーマット、制御面領域または上記の組合せからなる群から選択される制御パネルに組み込まれていることを特徴とする請求項25に記載の半導体入力制御装置。
【請求項30】
前記ボタンは、プラスチック、金属、セラミック、ガラス、ポリマー、宝石または上記の組合せからなる群から選択される材料から作製されていることを特徴とする請求項25に記載の半導体入力制御装置。
【請求項31】
前記ボタンは、赤、オレンジ、黄、緑、青、マゼンタ、青紫、黒または上記の組合せからなる群から選択される色を有することを特徴とする請求項25に記載の半導体入力制御装置。
【請求項32】
前記ボタンは、凸形、凹形、鞍形、円筒形、ディスク形、ドーム形、スティック形、半球形、円錐形、角錐形、角柱形、トーラス形、くぼみ、ノッチ、触知できる形体または組合せからなる群から選択される形の要素を有することを特徴とする請求項25に記載の半導体入力制御装置。
【請求項33】
機械的信号をデジタルシステムに入力するための半導体入力制御装置において、
半導体基板の中に形成され、加えられた外力に応答して電気出力信号を与える力センサダイと、
前記力センサダイを含み、前記センサダイに結合されて外力を前記力センサダイに伝える力伝達要素を有するパッケージと
を備え、
前記パッケージはPCB上に実装され、前記PCBへの機械的結合は、はんだ付け、アンダーフィル接着剤、前記パッケージの側壁およびPCBの表面のまわりに塗布される接着剤、金属ブラケットまたは上記の組合せからなる群から選択されることを特徴とする半導体入力制御装置。
【請求項34】
前記アンダーフィル接着剤は弾性であり、機械的衝撃および前記半導体入力制御装置に加えられる力の過負荷からの保護を提供することを特徴とする請求項33に記載の半導体入力制御装置。
【請求項35】
機械的信号をデジタルシステムに入力するための半導体入力制御装置において、
半導体基板の中に形成され、加えられた外力に応答して電気出力信号を与える力センサダイと、
前記力センサダイを含み、前記センサダイに結合されて外力を前記力センサダイに伝える力伝達要素を有するパッケージと
を備え、
物体上に、前部、後部、頂部、底部、左側、右側、フロントパネル、縁部、制御パネル、制御領域、側壁、ハンドル、ステアリングホイール、外面、物体内部または上記の組合せからなる群から選択される位置で実装されていることを特徴とする半導体入力制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【公表番号】特表2009−538474(P2009−538474A)
【公表日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−512063(P2009−512063)
【出願日】平成19年5月21日(2007.5.21)
【国際出願番号】PCT/US2007/011988
【国際公開番号】WO2007/139730
【国際公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【出願人】(508015449)
【出願人】(508348451)
【Fターム(参考)】