説明

半導体装置およびヒートシンク

【課題】高い放熱性能を有する半導体装置を提供する。
【解決手段】半導体チップ1とヒートシンク本体3の間の絶縁層2として多層構造の複合材料を利用する。第1層(2A)および第3層(2C)には材料にセラミックスを利用して電気的な絶縁を実現する。そして第1層(2A)と第3層(2C)の間の第2層(2B)として、熱伝導性の高いグラファイトを利用して、半導体チップ1から発生した熱を、グラファイト層内で広範囲に拡散してヒートシンク本体3に伝達することで、効率よく放熱することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体チップが発する熱を効率よく放熱するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境問題を背景に駆動源にモータを利用したハイブリッド自動車や燃料電池自動車等が開発されている。そして、これらのモータを制御するパワーモジュール等の半導体装置においては、信頼性および耐久性の観点から高い放熱性を有することが求められる。
【0003】
半導体装置では、半導体チップから発せられた熱を効率よく放熱するため、半導体チップに、絶縁層を介して、放熱器として作用する金属平板や冷却フィン等を備えるヒートシンクが取り付けられることが多い。半導体チップで生じた熱は、絶縁層を介してヒートシンクに伝達される。そして、ヒートシンクに吸収された熱は、その表面から大気中へ発散されたり、あるいは水冷装置等によって冷却されることによって、半導体チップが発する熱の放熱を実現している。
【0004】
絶縁層にはセラミックス材料を利用することができる(例えば、特許文献1参照)。近年、その組成や構造等により様々な性質を有するセラミックス材料が開発されているが、耐熱性および電気絶縁性に優れるセラミックス材料は、高温に達することのある半導体素子と、導電性を有する金属を材料とするヒートシンクとの間を、電気的に絶縁するのに適した材料の一つである。特許文献1では、セラミックス材料に樹脂を含浸させることで、強度的に優れた配線用基板を実現している。
【0005】
また、半導体チップからの熱を効率よく放熱するための様々な技術も開発されている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2では、熱伝導の異方性が高いグラファイト材料の製造を実現している。
【0006】
【特許文献1】特開平7−336001号公報
【特許文献2】特開2000−169125号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1によるセラミックス基板では、半導体チップとヒートシンクとの間の電気絶縁は実現できるものの、半導体チップで生じた熱をヒートシンクから効率よく放熱するために必要な熱伝導性が十分ではないという問題があった。
【0008】
具体的には、セラミックスは、ヒートシンクに利用される銅やアルミニウム等の金属に比べて熱伝導性が劣っている。そのため、半導体チップとヒートシンクの間に絶縁層として介在するセラミックス層の熱伝導性が原因で、半導体チップからヒートシンクへの熱の伝達が不十分となり、その結果、半導体装置全体としての放熱性能が低下してしまう。
【0009】
また、特許文献2によるグラファイトは、熱伝導性は高いものの、電気伝導度をも有しているため、半導体チップとヒートシンクとの間の絶縁層として利用することはできないという問題があった。
【0010】
具体的には、その組成や構造によって金属と同等の熱伝導性を有するグラファイトを製造することが可能であり、これを半導体チップとヒートシンクとの間に利用すれば、半導体チップで生じた熱を効率よくヒートシンクへ伝達し放熱することができる。しかし、グラファイトは電気伝導性を有するため、絶縁されるべき半導体チップ間がグラファイトとヒートシンクを介して導通されてしまい、半導体チップの破損や誤作動の原因となってしまう。
【0011】
そこで、この発明の課題は、セラミックス材料の絶縁性とグラファイト材料の熱伝導性とを利用して、半導体チップが発する熱を効率よく放熱する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決すべく、請求項1の発明は、半導体チップと、前記半導体チップから発生する熱を吸収し放熱するヒートシンクと、を備え、前記ヒートシンクは、ヒートシンク本体と、前記半導体チップおよび前記ヒートシンク本体と密着し、かつ前記半導体チップおよび前記ヒートシンク本体の間を電気絶縁する絶縁層とを有し、前記絶縁層は、セラミックス層である第1層および第3層の間に第2層としてのグラファイト層を有する多層構造であることを特徴とする。
【0013】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明に係る半導体装置であって、前記絶縁層において、前記第2層のグラファイト層は、前記第1層と前記半導体チップとの接触面から、前記第3層と前記ヒートシンク本体との接触面に至る領域にのみ形成されることを特徴とする。
【0014】
また、請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明に係る半導体装置であって、前記絶縁層において、前記第2層のグラファイト層に複数の貫通孔を有し、前記貫通孔においては前記第1層および前記第3層のセラミックス層が接していることを特徴とする。
【0015】
また、請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかの発明に係る半導体装置であって、前記絶縁層を構成する前記第2層は金属層であることを特徴とする。
【0016】
また、請求項5の発明は、請求項4の発明に係る半導体装置であって、前記金属層は、銅またはアルミニウムで形成されることを特徴とする。
【0017】
また、請求項6の発明は、半導体チップが発する熱を放熱するヒートシンクであって、ヒートシンク本体と、前記半導体チップと密着し、かつ前記半導体チップおよび前記ヒートシンク本体の間を電気絶縁する絶縁層と、を備え、前記絶縁層は、セラミックス層である第1層および第3層の間に第2層としてのグラファイト層を有する多層構造であることを特徴とする。
【0018】
また、請求項7の発明は、請求項6の発明に係るヒートシンクであって、前記絶縁層において、前記第2層のグラファイト層は、前記第1層と前記半導体チップとの接触面から、前記第3層と前記ヒートシンク本体との接触面に至る領域にのみ形成されることを特徴とする。
【0019】
また、請求項8の発明は、請求項6または請求項7の発明に係るヒートシンクであって、前記絶縁層において、前記第2層のグラファイト層に複数の貫通孔を有し、前記貫通孔においては前記第1層および前記第3層のセラミックス層が接していることを特徴とする。
【0020】
また、請求項9の発明は、請求項6ないし請求項8のいずれかの発明に係るヒートシンクであって、前記絶縁層を構成する前記第2層は金属層であることを特徴とする。
【0021】
また、請求項10の発明は、請求項9の発明に係るヒートシンクであって、前記金属層は、銅またはアルミニウムで形成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
請求項1、請求項2、請求項4ないし請求項7、請求項9、および請求項10のいずれかに記載の発明によれば、半導体チップとヒートシンク本体との間をセラミックス層で電気的に絶縁し、かつ半導体チップで発生した熱をグラファイト層によって絶縁層とヒートシンク本体との接触面全面に効率よく伝達することで、高い放熱性能を実現することができる。
【0023】
請求項3または請求項8に記載の発明によれば、絶縁層の上面から下面へ至る方向のグラファイト層の熱伝導性能が低い場合に、第1層と第3層のセラミックス層間で直接熱を伝達することで、半導体チップからヒートシンク本体へ効率よく熱を伝達し、高い放熱性能を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
図1は、この発明の一の実施の形態に係る半導体装置を示す図である。図1の如く、半導体装置は、動作時に発熱する半導体チップ1と、この熱を放熱するためのヒートシンク本体3と、半導体チップ1とヒートシンク本体3との間を電気的に絶縁するための絶縁層2とから構成される。半導体チップ1と絶縁層2、および絶縁層2とヒートシンク本体3の間は、接着用樹脂によって接着される。
【0025】
ここで、ヒートシンク本体3および絶縁層2がヒートシンクを構成する。そして、当該ヒートシンクが、絶縁層2側に接する半導体チップ1とヒートシンク本体3との間を電気的に絶縁しながら、半導体チップ1が発する熱をヒートシンク本体3から効率よく放熱する機能を有する。
【0026】
半導体チップ1は、基板と、その上に電気回路を形成するICやトランジスタ等の半導体素子、抵抗やコンデンサ等の回路素子、入出力端子等から構成され、半導体装置としての各種機能を実現する。
【0027】
ヒートシンク本体3は、半導体チップ1で発生した熱を放熱する機能を有する。放熱を効率よく行うことを目的として、熱伝導性の高い銅やアルミニウム等の金属材料から形成されている。そして、半導体チップ1から伝達され吸収した熱を、大気中に発散する表面積を拡大するため、多数の冷却フィン3Aを備えている。
【0028】
絶縁層2は、電気回路として動作する半導体チップ1を構成する各素子と、導電性を有する銅やアルミニウム等から成るヒートシンク本体3とが電気的に接続されて、半導体チップ1が誤動作したり破損したりすることを避けるため、半導体チップ1とヒートシンク本体3との間を絶縁する機能を有する。絶縁層2は、絶縁性能の高いセラミックスを材料とする第1層(2A)および第3層(2C)との間に、熱伝導性の高いグラファイトを材料とする第2層(2B)を挟み込んだ3層から成る多層複合材である。
【0029】
ここで、絶縁層2の第1層(2A)および第3層(2C)に利用するセラミックス材料としては、例えば、窒化アルミニウムや酸化アルミニウム等を利用したものが挙げられるが、半導体チップ1から伝達される熱に対する耐熱性と、半島対チップ1とヒートシンク本体3との間を電気的に絶縁する電気的絶縁性を有するものであれば、その組成や構造は限定しない。
【0030】
また、第2層(2B)に利用するグラファイトについても、層を形成する方向に、銅やアルミニウム等と同等またはそれ以上の熱伝導性を有するものであれば、その組成や構造を限定しない。
【0031】
また絶縁層2を構成する各層2A〜2Cは、接着用樹脂によって接着されるが、セラミックスは多数の気孔を有する構造であるため、余分な接着用樹脂は気孔に吸収される。そのため、セラミックス層2A,2Cとグラファイト層2Bとは高い密着性を実現することができる。この密着性の実現については、表面をセラミックス層2A,2Cで構成された絶縁層2と、半導体チップ1およびヒートシンク本体3を接着する場合についても同様である。
【0032】
尚、上述の構成は一例であって、本発明に係る半導体装置の構成は、これに限定されるものではない。
【0033】
具体的には、例えば半導体チップ1は、動作時に発生する熱を放熱する必要があり、かつヒートシンク本体3との間で電気的接続を回避する必要のあるものであれば、その回路の構成を問わず、本発明を適用することができる。また、半導体チップ1が基板および半導体素子等から成る構成に限らず、絶縁層2自体を基板として利用し、第1層(2A)上に半導体素子等による回路を構成して半導体チップ1として機能する態様であっても構わない。
【0034】
また、ヒートシンク本体3は、発熱源である半導体チップ1から発生する熱を、絶縁層2を介して吸収し、かつこれを放熱する機能を実現するものであれば、冷却フィン3A等を有さない構造であってもよいし、その材質も銅やアルミニウム以外であっても構わない。
【0035】
さらに、半導体チップ1とヒートシンクとを接合する方法は、樹脂等による接着に限らない。半導体チップ1で発せられた熱が絶縁層2を介してヒートシンク本体3へ伝達可能であれば、例えば、半導体チップ1の基板および絶縁層2には貫通穴、ヒートシンク本体3にはネジ穴を設け、半導体チップ1側から基板および絶縁層2の貫通穴を通したネジをヒートシンク本体3に設けたネジ穴に挿入して締め付けることにより、固定する方法であっても構わない。
【0036】
絶縁層2を構成するセラミックスにはネジ等による固定方法に不利な脆性を有するものが多いが、セラミックスの気孔に樹脂を含浸させる等の処理を施せば、このようなネジ等を利用した固定方法も実現できる。また、このとき、半導体チップ1と絶縁層2、絶縁層2とヒートシンク本体3、の間に、熱伝導の効率を高めるためにシリコングリス等を塗布する態様であっても構わない。
【0037】
次に、このような構成を有する半導体装置において、半導体チップ1で発生した熱が、ヒートシンク本体3から放熱されるときの動作について説明する。
【0038】
まず、半導体チップ1が動作することにより発生した熱は、半導体チップ1から絶縁層2の第1層(2A)へ伝達される。
【0039】
第1層(2A)のセラミックスは、耐熱性や電気絶縁性に優れるものの、銅やアルミニウム等の金属に比べて熱伝導性が劣る。そのため半導体チップ1との接触面から伝達された熱は、第1層(2A)内部において面方向にはほとんど拡散することなく、その下層である第2層(2B)のグラファイトへ伝達される。図1中の矢印は、熱の拡散の様子を示している。ここで面方向とは、絶縁層2において、半導体チップ1が接触する上面からヒートシンク本体3が接触する下面へ至る方向と垂直な方向をいう。
【0040】
第2層(2B)のグラファイトは、高い耐熱性を有するだけではなく、高い熱伝導性を有する材料である。そのため、半導体チップ1から、第1層(2A)を介して第2層(2B)に達された熱は、図1中の矢印で示したように、第2層(2B)内において面方向に広範囲に渡って拡散される。
【0041】
そして、第2層(2B)で拡散された熱は、さらに第3層(2C)のセラミックス層を介して、ヒートシンク本体3へ伝達される。
【0042】
熱伝導性の高い銅やアルミニウム等の金属を材質とするヒートシンク本体3へ伝達された熱は、内部に吸収され広範囲に拡散する。そして、冷却フィン3Aを含むヒートシンク本体3の表面全体から大気中へ放熱される。
【0043】
図2のように、絶縁層2がセラミックスのみで形成される場合には、絶縁層2としての機能を実現することはできるものの、熱が拡散され難い。そのため、半導体チップ1で発生した熱は、図2中の矢印で示したように、半導体チップ1と絶縁層2との接触面から面方向に大きく拡散されることなく、ヒートシンク本体3との接触面の一部にのみ伝達される。よって熱を効率よく放熱することができない。
【0044】
また、図2において、絶縁層2がグラファイトのみで形成される場合には、高い熱伝導性により半導体チップ1で発生した熱を広範囲に拡散させてヒートシンク本体3に伝達することが可能となるが、グラファイトの有する導電性のために、絶縁層2としての本来の機能を実現することができない。
【0045】
これに対し、上述したように、絶縁層2を多層構造とし、電気的な絶縁性能の高いセラミックス層2A,2Cの間に熱伝導性の高いグラファイト層2Bを設けることで、半導体チップ1とヒートシンク本体3間の電気的絶縁を実現し、かつ半導体チップ1で発生した熱をグラファイト層2B内で広範囲に拡散してヒートシンク本体3に伝達できるため、ヒートシンク本体3全体から効率よく放熱することが可能である。
【0046】
また、例えば、ポリマー材料から成るフィルムに所定の熱処理を施すことによって、方向によって熱伝導性の異なる、いわゆる熱異方性の高いグラファイトシートが製造できることが知られている。このようにして製造した熱異方性の高いグラファイトシートを絶縁層2に利用すれば、例えば、周囲の電子機器等への影響を考慮し、特定の方向にのみ熱を拡散し放熱することも可能である。
【0047】
(変形例)
上記実施の形態においては、絶縁層2において、グラファイト層2Bが、セラミックス層2A、2Cの全面に渡って形成される態様を示したが、本発明はこれに限るものではない。例えば、発熱源である半導体チップ1との接触面からヒートシンク本体3との接触面に至る領域にのみグラファイト層2Bを形成する態様であっても構わない。具体的には、図3に示したような形状のグラファイト層2Bであってもよい。図3において、(b)は半導体装置の断面を、(a)は半導体装置を上方向から見たときのグラファイト層2Bの形状を示している。図3では、半導体チップ1で発生し第1層のセラミックス層2Aを介して伝達された熱が、第2層のグラファイト層2B内においてヒートシンク本体3との接触面の形状に合わせて拡散され、第3層のセラミックス層2Cを介してヒートシンク本体3へ伝達される。これにより、半導体装置の周囲に位置する部品等との関係でヒートシンク本体3の形状が制約を受けるような場合であっても、半導体チップ1で発生した熱を、絶縁層2とヒートシンク本体3との接触面全面に伝達し、効率よく放熱することができる。
【0048】
また、絶縁層2に利用するグラファイト層2Bは、上述したように高い熱異方性を有する場合がある。そのため、面方向には高い熱伝導性を有し広範囲に熱を拡散することができるものの、面方向に垂直な方向(即ち半導体チップ1からヒートシンク本体3へ熱を伝達する方向)には熱伝導性が低く、その熱伝導性はセラミックス材料にも劣る場合がある。このような場合には、グラファイト層2Bに複数の貫通孔を設け、この貫通孔部分では第1層のセラミックス層2Aと第3層のセラミックス層2Cとが接するような構造にすればよい。このとき、グラファイト層2Bの全面に渡って孔を設ける態様であってもよいし、図4に示したように、発熱源である半導体チップ1との接触面に合わせて孔を設ける態様であっても構わない。図4において、(b)は半導体装置の断面を、(a)は半導体装置を上方向から見たときのグラファイト層2Bの形状を示している。図4では、半導体チップ1で発生し第1層のセラミックス層2Aを介して伝達された熱が、グラファイト層2B内においてヒートシンク本体3との接触面の形状に合わせて広範囲に拡散されると共に、貫通孔の部分では第1層のセラミックス層2Aから第3層のセラミックス層2Cに対して直接的に熱が伝達される。これにより、熱異方性により面方向に垂直な方向の熱伝導性が低いグラファイト層2Bであっても、半導体チップ1で発生した熱の一部をセラミックス層2A,2Cを介してヒートシンク本体3に直接的に伝達することで、効率よく放熱することができる。
【0049】
さらに、絶縁層2を構成する第2層2Bは、高い熱伝導性を有し、層内において広く熱を拡散する材質であれば、グラファイトに限らず、銅やアルミニウム等の他の材料を利用する態様であっても構わない。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】この発明の一の実施の形態に係る半導体装置を示す図である。
【図2】この発明の熱伝導性能の有効性を説明するための図である。
【図3】この発明のグラファイト層の形状の一例を示す図である。
【図4】この発明のグラファイト層の形状の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0051】
1 半導体チップ
2 絶縁層
2A,2B セラミックス層
2C グラファイト層
3 ヒートシンク本体




【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体チップと、
前記半導体チップから発生する熱を吸収し放熱するヒートシンクと、
を備え、
前記ヒートシンクは、
ヒートシンク本体と、
前記半導体チップおよび前記ヒートシンク本体と密着し、かつ前記半導体チップおよび前記ヒートシンク本体の間を電気絶縁する絶縁層と、
を有し、
前記絶縁層は、セラミックス層である第1層および第3層の間に第2層としてのグラファイト層を有する多層構造であることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
請求項1に記載の半導体装置であって、
前記絶縁層において、前記第2層のグラファイト層は、前記第1層と前記半導体チップとの接触面から、前記第3層と前記ヒートシンク本体との接触面に至る領域にのみ形成されることを特徴とする半導体装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の半導体装置であって、
前記絶縁層において、前記第2層のグラファイト層に複数の貫通孔を有し、前記貫通孔においては前記第1層および前記第3層のセラミックス層が接していることを特徴とする半導体装置。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の半導体装置であって、
前記絶縁層を構成する前記第2層は金属層であることを特徴とする半導体装置。
【請求項5】
請求項4に記載の半導体装置であって、
前記金属層は、銅またはアルミニウムで形成されることを特徴とする半導体装置。
【請求項6】
半導体チップが発する熱を放熱するヒートシンクであって、
ヒートシンク本体と、
前記半導体チップと密着し、かつ前記半導体チップおよび前記ヒートシンクの間を電気絶縁する絶縁層と、
を備え、
前記絶縁層は、セラミックス層である第1層および第3層の間に第2層としてのグラファイト層を有する多層構造であることを特徴とするヒートシンク。
【請求項7】
請求項6に記載のヒートシンクであって、
前記絶縁層において、前記第2層のグラファイト層は、前記第1層と前記半導体チップとの接触面から、前記第3層と前記ヒートシンク本体との接触面に至る領域にのみ形成されることを特徴とするヒートシンク。
【請求項8】
請求項6または請求項7に記載のヒートシンクであって、
前記絶縁層において、前記第2層のグラファイト層に複数の貫通孔を有し、前記貫通孔においては前記第1層および前記第3層のセラミックス層が接していることを特徴とするヒートシンク。
【請求項9】
請求項6ないし請求項8のいずれかに記載のヒートシンクであって、
前記絶縁層を構成する前記第2層は金属層であることを特徴とするヒートシンク。
【請求項10】
請求項9に記載のヒートシンクであって、
前記金属層は、銅またはアルミニウムで形成されることを特徴とするヒートシンク。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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