説明

半導体装置および半導体装置の製造方法

【課題】ゲート電極とのコンタクトのためのコンタクトホール(第1コンタクトホール)の形成時に、ゲート電極が深く掘り下げられることを防止できる半導体装置およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】エピタキシャル層3上に、開口27を有するハードマスク26を形成し、ハードマスク26を利用してゲートトレンチ6を形成する。その後、ゲート電極の材料を、ゲートトレンチ6および開口27に埋設する。その後、ハードマスク26を除去する。そして、ボディ領域5、ドレイン領域4、ソース領域9およびボディコンタクト領域10の形成後、エピタキシャル層3上に層間絶縁膜11を積層する。そして、エッチングにより、ゲート電極8およびボディコンタクト領域10それぞれとのコンタクトのための、ゲートコンタクトホール13およびソースコンタクトホール15を同時に形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば、トレンチゲート型VDMOSFET(Vertical Double diffused Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)は、低オン抵抗特性を有するパワーMOSFETとして知られている。
【0003】
図5は、従来のトレンチゲート型VDMOSFETを備える半導体装置の模式的な断面図である。
【0004】
半導体装置101は、N型のシリコンからなる基板102を備えている。基板102上には、シリコンからなるエピタキシャル層103が積層されている。エピタキシャル層103は、基層部がN型のドレイン領域104をなしている。エピタキシャル層103において、ドレイン領域104の上側には、P型のボディ領域105がドレイン領域104に接して形成されている。
【0005】
エピタキシャル層103には、複数のゲートトレンチ106がその表面から掘り下がって形成されている。複数のゲートトレンチ106は、一定の間隔を空けて、互いに平行をなして同一方向に延びている。ゲートトレンチ106は、ボディ領域105を貫通し、その最深部がドレイン領域104に達している。ゲートトレンチ106内には、ゲート絶縁膜107を介して、N型不純物が高濃度にドープされたポリシリコンからなるゲート電極108が埋設されている。
【0006】
ボディ領域105の表層部には、N型のソース領域109が形成されている。また、ボディ領域105の表層部には、ゲートトレンチ106に対して間隔を空けた位置に、P型のボディコンタクト領域110がソース領域109を層厚方向に貫通して形成されている。
【0007】
エピタキシャル層103上には、層間絶縁膜111が積層されている。層間絶縁膜111には、ゲート電極108と対向する部分に、層間絶縁膜111を貫通するゲートコンタクトホール114が形成されている。また、層間絶縁膜111には、ボディコンタクト領域110と対向する部分に、層間絶縁膜111を貫通するソースコンタクトホール112が形成されている。ゲートコンタクトホール114およびソースコンタクトホール112は、同じエッチングガスが供給されることにより、同時に形成される。
【0008】
ゲートコンタクトホール114には、ゲートコンタクトプラグ116が埋設されている。ゲートコンタクトプラグ116は、その底面および側面においてゲート電極108に接続されている。
【0009】
一方、ソースコンタクトホール112には、ソースコンタクトプラグ113が埋設されている。ソースコンタクトプラグ113は、その底面においてボディコンタクト領域110に接続され、その側面においてソース領域109に接続されている。
【0010】
そして、層間絶縁膜111上には、ゲート配線117およびソース配線118が形成されている。ゲート配線117およびソース配線118は、それぞれゲートコンタクトプラグ116およびソースコンタクトプラグ113と接続されている。
【0011】
基板102の裏面には、ドレイン電極115が形成されている。
【特許文献1】特開2006−135038号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
ソースコンタクトホール112およびゲートコンタクトホール114を形成する工程では、ソースコンタクトホール112およびゲートコンタクトホール114を形成すべき領域にそれぞれ対向する開口を有するマスクが層間絶縁膜111上に形成される。そして、このマスクを介して、層間絶縁膜111にエッチングガスが供給される。このエッチングガスの供給は、ソースコンタクトホール112が層間絶縁膜111を貫通し、さらにソースコンタクトホール112がエピタキシャル層103の表面から掘り下がり、ソースコンタクトホール112の側面にソース領域109が露出するまで続けられる。そのため、ゲートコンタクトホール114は、層間絶縁膜111を貫通し、さらにゲート電極108の表面から掘り下がって形成される。
【0013】
したがって、ゲート電極108の材料であるポリシリコンのエッチングレートが、エピタキシャル層103の材料であるシリコンよりも大きい場合、ゲートコンタクトホール114がゲート電極108を深く掘り下がる。そのため、ゲートコンタクトホール114に埋設されるゲートコンタクトプラグ116とドレイン領域104との間の距離が短くなる。ゲートコンタクトプラグ116とドレイン領域104との距離が短いほど、ゲート−ドレイン間にリーク電流が生じやすくなる。
【0014】
本発明の目的は、ゲート電極とのコンタクトのためのコンタクトホール(第1コンタクトホール)の形成時に、ゲート電極が深く掘り下げられることを防止できる半導体装置およびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的を達成するための請求項1記載の発明は、第1導電型の半導体層上に、その表面を選択的に露出させる開口を有するハードマスクを形成する工程と、前記半導体層を前記開口から露出する表面から掘り下げることにより、ゲートトレンチを形成する工程と、ゲート電極の材料を、前記ゲートトレンチおよび前記開口に埋設するとともに、前記ハードマスク上に堆積する工程と、前記電極材料をその表面が前記ハードマスクの表面とほぼ同じ高さの位置に下がるまでエッチバックする工程と、前記電極材料の除去後、ハードマスクを除去する工程と、前記半導体層に第2導電型の不純物を導入することにより、第2導電型のボディ領域および前記半導体層の表面側とは反対側の裏面側から前記ボディ領域に接する第1導電型のドレイン領域を形成する工程と、前記半導体層の表層部に第1導電型の不純物を導入することにより、前記ボディ領域に前記半導体層の表面側から接する第1導電型のソース領域を形成する工程と、平面視で前記ソース領域内に第2導電型の不純物を導入することにより、前記ソース領域を貫通して、前記ボディ領域に接続される第2導電型のボディコンタクト領域を形成する工程と、前記ボディコンタクト領域の形成後、前記半導体層上に絶縁膜を積層する工程と、エッチングにより、前記絶縁膜における前記ゲートトレンチと対向する部分および前記絶縁膜における前記ボディコンタクト領域と対向する部分をそれらの表面から掘り下げて、第1コンタクトホールおよび第2コンタクトホールを同時に形成する工程とを備える、半導体装置の製造方法である。
【0016】
この方法によれば、ゲートトレンチの形成に先立ち、ゲートトレンチを形成すべき位置に開口を有するハードマスクが半導体層上に形成される。そして、半導体層におけるハードマスクの開口から露出する部分が掘り下げられることにより、半導体層にゲートトレンチが形成される。次いで、ハードマスクを半導体層上に残した状態で、ゲート電極の材料(電極材料)が、ゲートトレンチおよびハードマスクの開口内に堆積されるとともにハードマスク上に堆積される。その後、電極材料の堆積層は、その表面がハードマスクの表面とほぼ同じ位置に下がるまでエッチバックされる。その結果、ゲートトレンチおよびハードマスクの開口内に電極材料が残存し、半導体層の表面に対して突出した形状のゲート電極が得られる。
【0017】
ゲート電極の形成後、ハードマスクは除去される。そして、半導体層へのボディ領域、ドレイン領域、ソース領域およびボディコンタクト領域の形成後、半導体層上に絶縁膜が積層される。その後、エッチングにより、絶縁膜におけるゲートトレンチと対向する部分および絶縁膜におけるボディコンタクト領域と対向する部分に、それぞれ第1コンタクトホールおよび第2コンタクトホールが同時に形成される。
【0018】
このとき、絶縁膜におけるゲートトレンチと対向する部分およびボディコンタクト領域と対向する部分にそれぞれ貫通孔が形成されると、それらの貫通孔を介して、ゲート電極および半導体層(ボディコンタクト領域)が露出する。ゲート電極が、半導体層の表面よりも突出しているので、ゲート電極および半導体層が露出した後、エッチングがさらに進められる場合に、ゲート電極の材料(電極材料)のエッチングレートが半導体層のエッチングレートよりも大きくても、ゲート電極がゲートトレンチ内の深い位置まで掘り下げられることを防止することができる。したがって、第1コンタクトホールに導電性のプラグが埋設された半導体装置において、当該プラグとドレイン領域との距離を長く確保することができる。その結果、ゲート−ドレイン間におけるリーク電流の発生を抑制することができる。
【0019】
また、請求項2に記載の発明は、第1導電型の半導体層上に、その表面を選択的に露出させる開口を有するハードマスクを形成する工程と、前記半導体層を前記開口から露出する表面から掘り下げることにより、ゲートトレンチを形成する工程と、ゲート電極の材料を、前記ゲートトレンチおよび前記開口に埋設するとともに、前記ハードマスク上に堆積する工程と、前記電極材料をその表面が前記半導体層の表面とほぼ同じ高さの位置に下がるまでエッチバックする工程と、前記電極材料の除去後、前記開口を埋め尽くすように前記電極材料と同じ材料からなる導電材料を埋設する工程と、前記導電材料の形成後、ハードマスクを除去する工程と、前記半導体層に第2導電型の不純物を導入することにより、第2導電型のボディ領域および前記半導体層の表面側とは反対側の裏面側から前記ボディ領域に接する第1導電型のドレイン領域を形成する工程と、前記半導体層の表層部に第1導電型の不純物を導入することにより、前記ボディ領域に前記半導体層の表面側から接する第1導電型のソース領域を形成する工程と、平面視で前記ソース領域内に第2導電型の不純物を導入することにより、前記ソース領域を貫通して、前記ボディ領域に接続される第2導電型のボディコンタクト領域を形成する工程と、前記ボディコンタクト領域の形成後、前記半導体層上に絶縁膜を積層する工程と、エッチングにより、前記絶縁膜における前記ゲートトレンチと対向する部分および前記絶縁膜における前記ボディコンタクト領域と対向する部分をそれらの表面から掘り下げて、第1コンタクトホールおよび第2コンタクトホールを同時に形成する工程とを備える、半導体装置の製造方法である。
【0020】
この方法によれば、ゲートトレンチの形成に先立ち、ゲートトレンチを形成すべき位置に開口を有するハードマスクが半導体層上に形成される。そして、半導体層におけるハードマスクの開口から露出する部分が掘り下げられることにより、半導体層にゲートトレンチが形成される。次いで、ハードマスクを半導体層上に残した状態で、ゲート電極の材料(電極材料)が、ゲートトレンチおよびハードマスクの開口内に堆積されるとともにハードマスク上に堆積される。その後、電極材料の堆積層は、その表面が半導体層の表面とほぼ同じ位置に下がるまでエッチバックされる。次いで、ハードマスクの開口内に、当該開口を埋め尽くすように、電極材料と同じ材料からなる導電材料が埋設される。その結果、ゲートトレンチ内の電極材料およびハードマスクの開口内の導電材料が一体化し、半導体層の表面に対して突出した形状のゲート電極が得られる。
【0021】
ゲート電極の形成後、ハードマスクは除去される。そして、半導体層へのボディ領域、ドレイン領域、ソース領域およびボディコンタクト領域の形成後、半導体層上に絶縁膜が積層される。その後、エッチングにより、絶縁膜におけるゲートトレンチと対向する部分および絶縁膜におけるボディコンタクト領域と対向する部分に、それぞれ第1コンタクトホールおよび第2コンタクトホールが同時に形成される。
【0022】
このとき、絶縁膜におけるゲートトレンチと対向する部分およびボディコンタクト領域と対向する部分にそれぞれ貫通孔が形成されると、それらの貫通孔を介して、ゲート電極および半導体層(ボディコンタクト領域)が露出する。ゲート電極が、半導体層の表面よりも突出しているので、ゲート電極および半導体層が露出した後、エッチングがさらに進められる場合に、ゲート電極の材料(電極材料)のエッチングレートが半導体層のエッチングレートよりも大きくても、ゲート電極がゲートトレンチ内の深い位置まで掘り下げられることを防止することができる。したがって、第1コンタクトホールに導電性のプラグが埋設された半導体装置において、当該プラグとドレイン領域との距離を長く確保することができる。その結果、ゲート−ドレイン間におけるリーク電流の発生を抑制することができる。
【0023】
また、請求項3に記載の発明は、半導体層と、前記半導体層の表面から堀り下がったゲートトレンチと、前記半導体層において、前記ゲートトレンチの側方に形成された第1導電型のボディ領域と、前記半導体層の表層部に形成され、前記ボディ領域に前記半導体層の表面側から接する第2導電型のソース領域と、前記半導体層の表面から前記ソース領域を貫通して、前記ボディ領域に接続される第2導電型のボディコンタクト領域と、前記半導体層の基層部に形成され、前記ボディ領域に前記半導体層の表面側とは反対側の裏面側から接する第1導電型のドレイン領域と、前記ゲートトレンチ上に設けられ、前記ゲートトレンチを埋め尽くし、前記半導体層の表面に対して突出するゲート電極と、前記半導体層上に積層された絶縁膜と、前記絶縁膜における前記ゲート電極と対向する部分に形成され、前記絶縁膜を貫通する第1コンタクトホールと、前記絶縁膜における前記ボディコンタクト領域と対向する部分に形成され、前記絶縁膜を貫通する第2コンタクトホールと、前記第1コンタクトホールを介して、前記ゲート電極に接続される第1導電プラグと、前記第2コンタクトホールを介して、前記ソース領域および前記ボディコンタクト領域に接続される第2導電プラグとを備え、前記ゲート電極には、前記第1コンタクトホールの側面に連続する内面を有する凹部が形成され、前記第1導電プラグが、前記凹部に入り込んでいる、半導体装置である。
【0024】
この半導体装置は、たとえば、請求項1および請求項2に記載の半導体装置の製造方法により得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下では、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0026】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の模式的な断面図である。
【0027】
半導体装置1は、トレンチゲート型VDMOSFETの単位セルがマトリクス状に配置された構造を有している。なお、図1では、複数の単位セルのうちの一部が示されている。
【0028】
半導体装置1の基体をなすN型の基板2上には、基板2よりもN型不純物が低濃度にドーピングされたシリコンからなる、N型のエピタキシャル層3が積層されている。半導体層としてのエピタキシャル層3の基層部は、エピタキシャル成長後のままの状態が維持された、N型のドレイン領域4をなしている。また、エピタキシャル層3には、ドレイン領域4上に、P型のボディ領域5がドレイン領域4に接して形成されている。
【0029】
エピタキシャル層3には、ゲートトレンチ6がその表面31から掘り下がって形成されている。ゲートトレンチ6は、図1では図示しないが、一定の間隔を空けて複数形成され、それらが互いに平行をなして同一方向(図1の紙面に垂直な方向)に延びている。ゲートトレンチ6は、互いに対向する平面状の1対の側面61と、1対の側面61の下端において、これらを連設する曲面状の底面62とが一体的に形成されている。これにより、ゲートトレンチ6は、断面視略U字状に形成されている。ゲートトレンチ6は、ボディ領域5を層厚方向に貫通し、その最深部(底面62)がドレイン領域4に達している。
【0030】
ゲートトレンチ6内には、側面61および底面62の全域を覆うように、酸化シリコンからなるゲート絶縁膜7が形成されている。
【0031】
そして、ゲートトレンチ6上には、ゲート絶縁膜7の内側に埋設された埋設部81と、エピタキシャル層3の表面31に対して突出する突出部82とを一体的に有するゲート電極8が形成されている。ゲート電極8は、たとえば、N型不純物が高濃度にドーピングされたポリシリコンからなる。
【0032】
また、エピタキシャル層3の表層部には、ゲートトレンチ6に対してゲート幅と直交する方向(図1における左右方向)の両側に、ソース領域9が形成されている。ソース領域9は、ドレイン領域4のN型不純物濃度よりも高いN型不純物濃度(たとえば、1019/cm)を有している。ソース領域9は、ゲートトレンチ6に沿ってゲート幅に沿う方向(図1の紙面に垂直な方向)に延び、その底部がエピタキシャル層3の表面側からボディ領域5に接している。
【0033】
また、エピタキシャル層3には、その表面31から、ゲート幅と直交する方向におけるソース領域9の中央部を貫通し、ボディ領域5に接続されるP型のボディコンタクト領域10が形成されている。
【0034】
すなわち、ゲートトレンチ6およびソース領域9は、ゲート幅と直交する方向に交互に設けられ、それぞれゲート幅に沿う方向に延びている。そして、ソース領域9上に、ソース領域9に沿って、ゲート幅と直交する方向に隣接するユニットセル間の境界が設定されている。ボディコンタクト領域10は、ゲート幅と直交する方向に隣接する2つのユニットセル間に跨って少なくとも1つ以上設けられている。また、ゲート幅に沿う方向に隣接するユニットセル間の境界は、各ユニットセルに含まれるゲート電極8が一定のゲート幅を有するように設定されている。
【0035】
エピタキシャル層3上には、酸化シリコンからなる層間絶縁膜11が積層されている。層間絶縁膜11は、エピタキシャル層3の表面31に沿って、ゲート電極8の突出部82を迂回するように、ゲート電極8の突出方向と同じ方向に突出する断面視略ハット形状に形成されている。
【0036】
層間絶縁膜11におけるゲート電極8と対向する部分には、その表面12から層間絶縁膜11を貫通し、ゲート電極8の途中部に至るように、ゲートコンタクトホール13が形成されている。ゲートコンタクトホール13の底面は、エピタキシャル層3の表面31に対して、後述するソースコンタクトホール15の底面よりも浅い位置にある。ゲートコンタクトホール13がゲート電極8の途中部に至るように形成されることにより、ゲート電極8には、層間絶縁膜11におけるゲートコンタクトホール13の側面に連続する内面を有する凹部14が形成されている。凹部14の側面および底面は、それぞれゲートコンタクトホール13の側面および底面の一部をなしている。
【0037】
また、層間絶縁膜11におけるボディコンタクト領域10と対向する部分には、ソースコンタクトホール15が形成されている。ソースコンタクトホール15は、層間絶縁膜11を貫通し、ボディコンタクト領域10の表層部を掘り下げて形成されている。これにより、ソースコンタクトホール15には、その側面にソース領域9が露出し、その底面にボディコンタクト領域10が露出している。
【0038】
ゲートコンタクトホール13には、導電材料からなるゲートコンタクトプラグ16が埋設されている。第1導電プラグとしてのゲートコンタクトプラグ16は、凹部14においてゲート電極8に電気的に接続されている。
【0039】
ソースコンタクトホール15には、導電材料からなるソースコンタクトプラグ17が埋設されている。第2導電プラグとしてのソースコンタクトプラグ17は、ボディコンタクト領域10およびソース領域9に電気的に接続されている。
【0040】
また、層間絶縁膜11上には、ゲートコンタクトプラグ16と一体をなすゲート配線18と、ソースコンタクトプラグ17と一体をなすソース配線19が、互いに絶縁されて形成されている。
【0041】
ソース配線19は、接地されている。ソース配線19が接地されることにより、ソースコンタクトプラグ17を介してソース配線19に電気的に接続されるソース領域9およびボディ領域5の電位は、グランド電位とされる。
【0042】
基板2の裏面には、ドレイン電極22が形成されている。ドレイン電極22には、ドレイン配線23が接続されている。
【0043】
ドレイン電極22に適当な大きさの正電圧を印加しつつ、ゲート電極8の電位を制御することにより、ボディ領域5におけるゲート絶縁膜7との界面近傍にチャネルを形成して、ソース配線19とドレイン配線23との間に電流を流すことができる。
【0044】
図2A〜図2Jは、図1に示す半導体装置の製造方法を工程順に示す模式的な断面図である。
【0045】
まず、エピタキシャル成長法により、基板2上に、エピタキシャル層3が形成される。
【0046】
次いで、熱酸化処理により、エピタキシャル層3の表面31に、酸化シリコンからなる犠牲酸化膜24が形成される。その後、P−CVD(Plasma Chemical Vapor Deposition:プラズマ化学気相成長)法、LP−CVD(Low Pressure Chemical Vapor Deposition)などの方法により、犠牲酸化膜24上に、窒化シリコンからなる犠牲窒化膜25が形成される。そして、犠牲酸化膜24および犠牲窒化膜25がパターニングされることによって、図2Aに示すように、ゲートトレンチ6を形成すべき部分と対向する部分に開口27を有するハードマスク26が形成される。
【0047】
次いで、ハードマスク26を利用して、開口27を介して露出する表面31からのエッチングにより、図2Bに示すように、エピタキシャル層3に底面62および1対の側面61を有するゲートトレンチ6が形成される。
【0048】
次いで、熱酸化処理により、図2Cに示すように、ゲートトレンチ6の内面(底面62および側面61)にゲート絶縁膜7が形成される。
【0049】
続いて、ハードマスク26を残存させたまま、CVD(Chemical Vapor Deposition)法により、図2Dに示すように、エピタキシャル層3上に、ゲート電極の材料としてのポリシリコンの堆積層28が形成される。ゲートトレンチ6およびハードマスク26の開口27は、堆積層28により埋め尽くされ、ハードマスク26の表面は堆積層28により覆われる。
【0050】
そして、図2Eに示すように、堆積層28の表面がハードマスク26の表面(犠牲窒化膜25の表面)とほぼ同じ高さの位置に下がるまで、堆積層28がエッチバックされる。これにより、堆積層28における、ゲートトレンチ6および開口27外に存在する部分(つまり、ハードマスク26上の部分)が除去されて、開口27内に残存する堆積層28を突出部82として、ゲートトレンチ6内に残存する堆積層28を埋設部81として有するゲート電極8が得られる。
【0051】
その後、図2Fに示すように、ハードマスク26が除去される。これにより、エピタキシャル層3の表面31が露出する。
【0052】
次いで、イオン注入法により、P型不純物(たとえば、ホウ素イオン)がエピタキシャル層3にその表面31から導入される。そして、P型不純物を拡散させるための熱処理が行われることにより、図2Gに示すように、ゲートトレンチ6の側方に、ゲートトレンチ6の上端から底部に至るボディ領域5が形成される。また、ゲートトレンチ6の底部から基板2に至るエピタキシャル層3の基層部には、ボディ領域5と分離され、エピタキシャル成長後のままの状態を維持するドレイン領域4が形成される。
【0053】
次いで、イオン注入法により、N型不純物(たとえば、ヒ素イオン)がエピタキシャル層3にその表面31から導入される。そして、N型不純物を拡散させるための熱処理が行われることにより、図2Gに示すように、エピタキシャル層3の表層部にソース領域9が形成される。さらに、イオン注入法により、P型不純物(たとえば、ホウ素イオン)がエピタキシャル層3にその表面31から導入される。そして、P型不純物を拡散させるための熱処理が行われることにより、図2Gに示すように、ソース領域9を貫通してボディ領域5に接するボディコンタクト領域10が形成される。
【0054】
その後、CVD法により、図2Hに示すように、エピタキシャル層3に層間絶縁膜11が積層される。
【0055】
次いで、フォトリソグラフィにより、層間絶縁膜11上にマスク(図示せず)が形成される。このマスクには、層間絶縁膜11におけるゲートトレンチ6と対向する部分およびボディコンタクト領域10と対向する部分をそれぞれ露出させる開口が形成されている。
【0056】
そして、当該マスクの開口から露出する層間絶縁膜11の複数の部分に対して、同じエッチングガスが同時に供給される。エッチングガスとしては、層間絶縁膜11(酸化シリコン)およびエピタキシャル層3(シリコン)をエッチングすることのできるガス、たとえば、CFガスなどが用いられる。
【0057】
このエッチング工程においては、まず、層間絶縁膜11がエッチングされ、続いて、ボディコンタクト領域10およびゲート電極8が同時にエッチングされる。そして、ボディコンタクト領域10の側において、ソース領域9が露出するまでエッチングガスが供給された後、エッチングガスの供給が停止される。これにより、図2Iに示すように、ボディコンタクト領域10およびソース領域9を露出させるソースコンタクトホール15と、ゲート電極8を凹部14として露出させるゲートコンタクトホール13が同時に形成される。
【0058】
なお、CFガスに対する、エピタキシャル層3を形成するシリコンのエッチングレートは、たとえば、200〜300nm/minであり、ゲート電極8を形成するポリシリコンのエッチングレートは、エピタキシャル層3よりも大きく、たとえば、350〜450nm/minである。
【0059】
その後、スパッタ法により、エピタキシャル層3上に、導電材料が成膜される。導電材料は、ゲートコンタクトホール13およびソースコンタクトホール15を埋め尽くし、層間絶縁膜11上に薄膜を形成するように付着(堆積)される。そして、フォトリソグラフィおよびエッチングにより、層間絶縁膜11上の導電材料がパターニングされる。これにより、図2Jに示すように、それぞれ一体をなす、ゲートコンタクトプラグ16およびゲート配線18と、ソースコンタクトプラグ17およびソース配線19とが同時に形成される。また、スパッタ法により、基板2の裏面にドレイン電極22が形成される。
【0060】
以上の工程を経て、図1に示す半導体装置1が得られる。
【0061】
上記の製造方法によれば、ゲートトレンチ6の形成に先立ち、ゲートトレンチ6を形成すべき部分と対向する部分に開口27を有するハードマスク26が形成される。そして、エピタキシャル層3における開口27から露出する部分が掘り下げられることにより、エピタキシャル層3にゲートトレンチ6が形成される。次いで、ハードマスク26をエピタキシャル層3上に残した状態で、ゲート電極8の材料(電極材料)が、ゲートトレンチ6およびハードマスク26の開口27内に堆積されるとともに、ハードマスク26上に堆積される。その後、電極材料の堆積層28は、その表面がハードマスク26(犠牲窒化膜25)の表面とほぼ同じ位置に下がるまでエッチバックされる。その結果、ゲートトレンチ6およびハードマスク26の開口27内に電極材料が残存し、エピタキシャル層3の表面31に対して突出した形状のゲート電極8が得られる。
【0062】
ゲート電極8の形成後、ハードマスク26は除去される。そして、エピタキシャル層3へのボディ領域5、ドレイン領域4、ソース領域9およびボディコンタクト領域10の形成後、エピタキシャル層3上に層間絶縁膜11が積層される。
【0063】
その後、同じエッチングガスを用いたエッチングにより、層間絶縁膜11におけるゲートトレンチ6と対向する部分および層間絶縁膜11におけるボディコンタクト領域10と対向する部分に、それぞれゲートコンタクトホール13およびソースコンタクトホール15が同時に形成される。
【0064】
このとき、層間絶縁膜11におけるゲートトレンチ6と対向する部分およびボディコンタクト領域10と対向する部分にそれぞれ貫通孔が形成されると、それらの貫通孔を介して、ゲート電極8およびエピタキシャル層3(ボディコンタクト領域10)が露出する。ゲート電極8が、エピタキシャル層3の表面31よりも突出する突出部82を有するので、ゲート電極8およびエピタキシャル層3が露出した後、エッチングがさらに進められる場合に、ゲート電極8の材料(電極材料)のエッチングレートがエピタキシャル層3(シリコン)のエッチングレートよりも大きくても、ゲート電極8がゲートトレンチ6内の深い位置まで掘り下げられることを防止することができる。したがって、半導体装置1において、ゲートコンタクトホール13に埋設されるゲートコンタクトプラグ16と、ドレイン領域4との距離を長く確保することができる。その結果、ゲート−ドレイン間におけるリーク電流の発生を抑制することができる。
【0065】
また、突出部82がゲート電極8の形成工程において形成されるので、別途工程を設ける必要がない。そのため、半導体装置の製造工程おける工程数の増加を抑制できる。その結果、製造コストの増加を抑制することができる。
【0066】
図3は、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の模式的な断面図である。図3において、図1に示す各部に対応する部分には、それらの各部と同一の参照符号を付している。また、以下では、同一の参照符号を付した部分についての詳細な説明を省略する。
【0067】
図3の半導体装置41では、ゲート電極8は、ゲートトレンチ6内に埋設される埋設部42と、エピタキシャル層3の表面31に対して突出する突出部43とが、後述するように、別工程で形成される。
【0068】
その他の構成は、前述の第1の実施形態の場合と同様であり、また、動作も同様である。
【0069】
図4A〜図4Kは、図1に示す半導体装置の製造方法を工程順に示す模式的な断面図である。
【0070】
まず、エピタキシャル成長法により、基板2上に、エピタキシャル層3が形成される。
【0071】
次いで、熱酸化処理により、エピタキシャル層3の表面31に、酸化シリコンからなる犠牲酸化膜24が形成される。その後、P−CVD(Plasma Chemical Vapor Deposition:プラズマ化学気相成長)法、LP−CVD(Low Pressure Chemical Vapor Deposition)などの方法により、犠牲酸化膜24上に、窒化シリコンからなる犠牲窒化膜25が形成される。そして、犠牲酸化膜24および犠牲窒化膜25がパターニングされることによって、図4Aに示すように、ゲートトレンチ6を形成すべき部分と対向する部分に開口27を有するハードマスク26が形成される。
【0072】
次いで、ハードマスク26を利用して、開口27から露出する表面31からのエッチングにより、図4Bに示すように、エピタキシャル層3に底面62および1対の側面61を有するゲートトレンチ6が形成される。
【0073】
次いで、熱酸化処理により、図4Cに示すように、ゲートトレンチ6の内面(底面62および側面61)にゲート絶縁膜7が形成される。
【0074】
続いて、CVD(Chemical Vapor Deposition)法により、図4Dに示すように、エピタキシャル層3上に、ゲート電極の材料としてのポリシリコンの堆積層28が形成される。ゲートトレンチ6およびハードマスク26の開口27は、堆積層28により埋め尽くされ、ハードマスク26の表面は堆積層28により覆われる。
【0075】
そして、図4Eに示すように、堆積層28の表面がエピタキシャル層3の表面31とほぼ同じ高さの位置に下がるまで、堆積層28がエッチバックされる。これにより、堆積層28における、ゲートトレンチ6外に存在する部分(つまり、ハードマスク26上の部分および開口27内の部分)が除去されて、ゲートトレンチ6に埋設された埋設部42が得られる。
【0076】
次いで、ハードマスク26を残存させたまま、CVD(Chemical Vapor Deposition)法により、エピタキシャル層3上に、ゲート電極8の材料(電極材料)としてのポリシリコンの堆積層(図示せず)が形成される。ハードマスク26の開口27は堆積層により埋め尽くされ、ハードマスク26の表面は堆積層により覆われる。そして、図4Fに示すように、上記堆積層(図示せず)の表面がハードマスク26の表面(犠牲窒化膜25の表面)とほぼ同じ高さの位置に下がるまで、堆積層がエッチバックされる。これにより、堆積層における開口27内に存在する突出部43が得られ、この突出部43と、前工程で得られる埋設部42とが一体化されたゲート電極8が得られる。
【0077】
その後、図4Gに示すように、ハードマスク26が除去される。これにより、エピタキシャル層3の表面31が露出する。
【0078】
次いで、イオン注入法により、P型不純物(たとえば、ホウ素イオン)がエピタキシャル層3にその表面31から導入される。そして、P型不純物を拡散させるための熱処理が行われることにより、図4Hに示すように、ゲートトレンチ6の側方に、ゲートトレンチ6の上端から底部に至るボディ領域5が形成される。また、ゲートトレンチ6の底部から基板2に至るエピタキシャル層3の基層部には、ボディ領域5と分離され、エピタキシャル成長後のままの状態を維持するドレイン領域4が形成される。
【0079】
次いで、イオン注入法により、N型不純物(たとえば、ヒ素イオン)がエピタキシャル層3にその表面31から導入される。そして、N型不純物を拡散させるための熱処理が行われることにより、図4Hに示すように、エピタキシャル層3の表層部にソース領域9が形成される。さらに、イオン注入法により、P型不純物(たとえば、ホウ素イオン)がエピタキシャル層3にその表面31から導入される。そして、P型不純物を拡散させるための熱処理が行われることにより、図4Hに示すように、ソース領域9を貫通してボディ領域5に接するボディコンタクト領域10が形成される。
【0080】
その後、CVD法により、図4Iに示すように、エピタキシャル層3に層間絶縁膜11が積層される。
【0081】
次いで、フォトリソグラフィにより、層間絶縁膜11上にマスク(図示せず)が形成される。このマスクには、層間絶縁膜11におけるゲートトレンチ6と対向する部分およびボディコンタクト領域10と対向する部分をそれぞれ露出させる開口が形成されている。
【0082】
そして、当該マスクの開口から露出する層間絶縁膜11の複数の部分に対して、同じエッチングガスが同時に供給される。エッチングガスとしては、上記したエッチングガスが用いられる。
【0083】
このエッチング工程においては、まず、層間絶縁膜11がエッチングされ、続いて、ボディコンタクト領域10および突出部43が同時にエッチングされる。そして、ボディコンタクト領域10の側において、ソース領域9が露出するまでエッチングガスが供給された後、エッチングガスの供給が停止される。これにより、図4Jに示すように、ボディコンタクト領域10およびソース領域9を露出させるソースコンタクトホール15と、ゲート電極8を凹部14として露出させるゲートコンタクトホール13が同時に形成される。
【0084】
その後、スパッタ法により、エピタキシャル層3上に、導電材料が成膜される。導電材料は、ゲートコンタクトホール13およびソースコンタクトホール15を埋め尽くし、層間絶縁膜11上に薄膜を形成するように付着(堆積)される。そして、フォトリソグラフィおよびエッチングにより、層間絶縁膜11上の導電材料がパターニングされる。これにより、図4Kに示すように、それぞれ一体をなす、ゲートコンタクトプラグ16およびゲート配線18と、ソースコンタクトプラグ17およびソース配線19とが同時に形成される。また、スパッタ法により、基板2の裏面にドレイン電極22が形成される。
【0085】
以上の工程を経て、図3に示す半導体装置41が得られる。
【0086】
上記の製造方法によれば、ゲートコンタクトホール13およびソースコンタクトホール15の形成のためのエッチング工程において、層間絶縁膜11におけるゲートトレンチ6と対向する部分およびボディコンタクト領域10と対向する部分にそれぞれ貫通孔が形成されると、それらの貫通孔を介して、ゲート電極8およびエピタキシャル層3(ボディコンタクト領域10)が露出する。ゲート電極8が、エピタキシャル層3の表面31よりも突出する突出部43を有するので、ゲート電極8およびエピタキシャル層3が露出した後、エッチングがさらに進められる場合に、ゲート電極8の材料(電極材料)のエッチングレートがエピタキシャル層3(シリコン)のエッチングレートよりも大きくても、ゲート電極8がゲートトレンチ6内の深い位置まで掘り下げられることを防止することができる。したがって、半導体装置41において、ゲートコンタクトホール13に埋設されるゲートコンタクトプラグ16と、ドレイン領域4との距離を長く確保することができる。その結果、ゲート−ドレイン間におけるリーク電流の発生を抑制することができる。
【0087】
以上、本発明の複数の実施形態を説明したが、本発明は、他の形態で実施することができる。
【0088】
たとえば、半導体装置1の各半導体部分は、その導電型が反転されてあってもよい。すなわち、半導体装置1および半導体装置41において、P型の部分がN型であり、N型の部分がP型であってもよい。
【0089】
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の模式的な断面図である。
【図2A】図1に示す半導体装置の製造方法を説明するための模式的な断面図である。
【図2B】図2Aの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図2C】図2Bの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図2D】図2Cの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図2E】図2Dの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図2F】図2Eの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図2G】図2Fの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図2H】図2Gの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図2I】図2Hの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図2J】図2Iの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の模式的な断面図である。
【図4A】図3に示す半導体装置の製造方法を説明するための模式的な断面図である。
【図4B】図4Aの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図4C】図4Bの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図4D】図4Cの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図4E】図4Dの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図4F】図4Eの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図4G】図4Fの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図4H】図4Gの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図4I】図4Hの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図4J】図4Iの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図4K】図4Jの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図5】従来のトレンチゲート型VDMOSFETを備える半導体装置の模式的な断面図である。
【符号の説明】
【0091】
1 半導体装置
3 エピタキシャル層(半導体層)
4 ドレイン領域
5 ボディ領域
6 ゲートトレンチ
8 ゲート電極
9 ソース領域
10 ボディコンタクト領域
11 層間絶縁膜(絶縁膜)
12 表面(絶縁膜の表面)
13 ゲートコンタクトホール(第1コンタクトホール)
14 凹部(ゲート電極の凹部)
15 ソースコンタクトホール(第2コンタクトホール)
16 ゲートコンタクトプラグ(第1導電プラグ)
17 ソースコンタクトプラグ(第2導電プラグ)
26 ハードマスク
27 開口(ハードマスクの開口)
31 表面(半導体層の表面)
41 半導体装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1導電型の半導体層上に、その表面を選択的に露出させる開口を有するハードマスクを形成する工程と、
前記半導体層を前記開口から露出する表面から掘り下げることにより、ゲートトレンチを形成する工程と、
ゲート電極の材料を、前記ゲートトレンチおよび前記開口に埋設するとともに、前記ハードマスク上に堆積する工程と、
前記電極材料をその表面が前記ハードマスクの表面とほぼ同じ高さの位置に下がるまでエッチバックする工程と、
前記電極材料の除去後、ハードマスクを除去する工程と、
前記半導体層に第2導電型の不純物を導入することにより、第2導電型のボディ領域および前記半導体層の表面側とは反対側の裏面側から前記ボディ領域に接する第1導電型のドレイン領域を形成する工程と、
前記半導体層の表層部に第1導電型の不純物を導入することにより、前記ボディ領域に前記半導体層の表面側から接する第1導電型のソース領域を形成する工程と、
平面視で前記ソース領域内に第2導電型の不純物を導入することにより、前記ソース領域を貫通して、前記ボディ領域に接続される第2導電型のボディコンタクト領域を形成する工程と、
前記ボディコンタクト領域の形成後、前記半導体層上に絶縁膜を積層する工程と、
エッチングにより、前記絶縁膜における前記ゲートトレンチと対向する部分および前記絶縁膜における前記ボディコンタクト領域と対向する部分をそれらの表面から掘り下げて、第1コンタクトホールおよび第2コンタクトホールを同時に形成する工程とを備える、半導体装置の製造方法。
【請求項2】
第1導電型の半導体層上に、その表面を選択的に露出させる開口を有するハードマスクを形成する工程と、
前記半導体層を前記開口から露出する表面から掘り下げることにより、ゲートトレンチを形成する工程と、
ゲート電極の材料を、前記ゲートトレンチおよび前記開口に埋設するとともに、前記ハードマスク上に堆積する工程と、
前記電極材料をその表面が前記半導体層の表面とほぼ同じ高さの位置に下がるまでエッチバックする工程と、
前記電極材料の除去後、前記開口を埋め尽くすように前記電極材料と同じ材料からなる導電材料を埋設する工程と、
前記導電材料の形成後、ハードマスクを除去する工程と、
前記半導体層に第2導電型の不純物を導入することにより、第2導電型のボディ領域および前記半導体層の表面側とは反対側の裏面側から前記ボディ領域に接する第1導電型のドレイン領域を形成する工程と、
前記半導体層の表層部に第1導電型の不純物を導入することにより、前記ボディ領域に前記半導体層の表面側から接する第1導電型のソース領域を形成する工程と、
平面視で前記ソース領域内に第2導電型の不純物を導入することにより、前記ソース領域を貫通して、前記ボディ領域に接続される第2導電型のボディコンタクト領域を形成する工程と、
前記ボディコンタクト領域の形成後、前記半導体層上に絶縁膜を積層する工程と、
エッチングにより、前記絶縁膜における前記ゲートトレンチと対向する部分および前記絶縁膜における前記ボディコンタクト領域と対向する部分をそれらの表面から掘り下げて、第1コンタクトホールおよび第2コンタクトホールを同時に形成する工程とを備える、半導体装置の製造方法。
【請求項3】
半導体層と、
前記半導体層の表面から堀り下がったゲートトレンチと、
前記半導体層において、前記ゲートトレンチの側方に形成された第1導電型のボディ領域と、
前記半導体層の表層部に形成され、前記ボディ領域に前記半導体層の表面側から接する第2導電型のソース領域と、
前記半導体層の表面から前記ソース領域を貫通して、前記ボディ領域に接続される第2導電型のボディコンタクト領域と、
前記半導体層の基層部に形成され、前記ボディ領域に前記半導体層の表面側とは反対側の裏面側から接する第1導電型のドレイン領域と、
前記ゲートトレンチ上に設けられ、前記ゲートトレンチを埋め尽くし、前記半導体層の表面に対して突出するゲート電極と、
前記半導体層上に積層された絶縁膜と、
前記絶縁膜における前記ゲート電極と対向する部分に形成され、前記絶縁膜を貫通する第1コンタクトホールと、
前記絶縁膜における前記ボディコンタクト領域と対向する部分に形成され、前記絶縁膜を貫通する第2コンタクトホールと、
前記第1コンタクトホールを介して、前記ゲート電極に接続される第1導電プラグと、
前記第2コンタクトホールを介して、前記ソース領域および前記ボディコンタクト領域に接続される第2導電プラグとを備え、
前記ゲート電極には、前記第1コンタクトホールの側面に連続する内面を有する凹部が形成され、
前記第1導電プラグが、前記凹部に入り込んでいる、半導体装置。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図2E】
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【図2F】
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【図2G】
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【図2H】
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【図2I】
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【図2J】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図4E】
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【図4F】
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【図4G】
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【図4H】
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【図4I】
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【図4J】
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【図4K】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−147299(P2010−147299A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−323909(P2008−323909)
【出願日】平成20年12月19日(2008.12.19)
【出願人】(000116024)ローム株式会社 (3,539)