半導体装置及びその製造方法
【課題】 半導体チップの基板への実装を、工程及び材料の大幅な削減を図りつつ、確実に行うことができ、しかも鉛入りはんだを用いることなく、チップ側電極と基板側電極を接合できるようにする。
【解決手段】 接続端子10aの表面に、レジスト40をマスクとして無電解めっきでチップ側電極42を選択的に形成した半導体チップ48を、該半導体チップ48と基板50との間にレジスト40を介在させつつ、チップ側電極42と基板50に設けられた基板側電極52とを互いに接合させて、基板50に実装した。
【解決手段】 接続端子10aの表面に、レジスト40をマスクとして無電解めっきでチップ側電極42を選択的に形成した半導体チップ48を、該半導体チップ48と基板50との間にレジスト40を介在させつつ、チップ側電極42と基板50に設けられた基板側電極52とを互いに接合させて、基板50に実装した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置及びその製造方法に係り、特に工程の削減と加工時間の短縮を図ることができるようにした半導体装置及びその製造方法、更には、有害指定されている鉛入りはんだを使用することなく、半導体チップをインターポーザやプリント配線基板等の基板の表面に実装できるようにした半導体装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の半導体チップの基板への実装例を図1に示すフローチャート、及び図2乃至図6を参照して説明する。
先ず、図2(a)〜(c)に示すように、所定の位置に接続端子10aを形成した半導体ウェーハ10の全表面に、スパッタリング等でシード層12を形成し、このシード層12の表面に、例えばレジストをスピン塗布し、感光させた後にエッチング処理を行って、接続端子10aに対応する位置に開口部14aを有するレジスト14からなるマスクを作製する。
【0003】
この状態で、図3(a)に示すように、シード層12を給電層となし、レジスト14をマスクとした電解銅めっきを行うことで、レジスト14の開口部14a内に銅めっき膜16を、例えば100μmの膜厚で成膜し、次に、図3(b)に示すように、電解錫めっきを行うことで、銅めっき膜16の表面に、錫めっき膜18を、例えば10μmの膜厚で成膜する。これによって、半導体ウェーハ10の各接続端子10aに銅の上面を錫で覆ったバンプ(チップ側電極)20を形成する。
【0004】
次に、図4(a)及び(b)に示すように、半導体ウェーハ10上のレジスト14を剥離除去し、更に、余剰のシード層12を剥離除去する。そして、必要に応じて、半導体ウェーハ10の熱処理(アニール)を行った後、図4(c)に示すように、半導体ウェーハ10にテープを貼付け、半導体ウェーハ10をダイシングブレード21で半導体チップ22毎に切断して、テープを剥離するダイシングを行う。
【0005】
そして、図5(a)及び(b)に示すように、インターポーザやプリント配線基板等の基板24に設けた各電極(基板側電極)26(図6参照)と半導体チップ22の各バンプ(チップ側電極)22とが互いに接触するように、半導体チップ22の基板24に対する位置合せを行い、例えばリフロー加熱により、はんだを介して、各電極(基板側電極)26と各バンプ(チップ側電極)22とを接合させて、半導体チップ22を基板24に実装する。しかる後、図5(c)に示すように、アンダーフィル注入器28を介して、半導体チップ22と基板24との間にアンダーフィル30(図6参照)を注入して硬化させ、これによって、各電極(基板側電極)26と各バンプ(チップ側電極)22との接合部をアンダーフィル30で補強するとともに、大気中の水分が内部に浸入することを防止する。
【0006】
これによって、図6に示すように、基板24に設けた電極26と半導体チップ22の接続端子10aに設けたバンプ20を接合して基板24上に半導体チップ22を実装し、基板24と半導体チップ22との間に、アンダーフィル30を封入して保護した半導体装置が製造される。
【0007】
現在の半導体チップの実装には、鉛入りはんだが広く使用されている。しかしながら、2005年ローズ(RoHS)規制の導入により、鉛入りはんだの使用を制限する動きがある。このため、鉛入りはんだを使用することなく、半導体チップの基板への実装を行うことができるようにしたプロセスの構築が求められている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来の半導体チップの実装工程においては、半導体ウェーハの全表面に先ずシード層を形成し、シード層の表面にレジストからなるマスクを作製し、電解めっき後に、不要となったマスク(レジスト)及びシード層を剥離除去したり、実装後にアンダーフィルを充填したりしており、多くの工程を経る必要がある。
【0009】
半導体装置は、例えば厚さが700μm以上もある、比較的厚さの厚い半導体チップがそのまま樹脂製等の基板に実装されて構成されており、このため、基板にハードディスク等で発生した熱がかかると半導体チップと樹脂等からなる基板が熱膨張し、その熱膨張差によって、半導体チップと基板の間の接続部に非常に大きなストレスがかかる。このストレスを緩和するために、前述のように、100μm程度の高さを有するバンプを使用し、このバンプにストレスがかかった時に該バンプを撓ませることで、ストレスを緩和するようにしており、したがって、多くのバンプ材料を必要とする。
【0010】
また、溶解部と固相部を接触させた状態で約240℃のリフロー炉に投入して、基板側電極とチップ側電極の接続を完了させることが広く行われている。しかし、はんだが溶解し接続を完了して温度が低下すると、はんだの凝固に伴って半導体チップが収縮し、この半導体チップの収縮に伴ってはんだの内部に大きな熱歪が発生する。つまり、半導体チップの基板への実装において、熱プロセスを経るときに、半導体チップと基板の膨張係数の違いにより基板が反り返り、また、はんだ構成元素が凝集し金属間化合物を形成するなど脆弱な結合になる。以上の結果、バンプ接合部に強いせん断力がかかる一方で結合部の強度が低下するので、最悪の場合には断線に繋がる。
【0011】
本発明は上記事情に鑑みて為されたもので、半導体チップの基板への実装を、工程及び材料の大幅な削減を図りつつ、確実に行うことができ、しかも鉛入りはんだを用いることなく、チップ側電極と基板側電極を接合できるようにした半導体装置及びその製造方法を提供とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1に記載の発明は、接続端子の表面に、レジストをマスクとして無電解めっきでチップ側電極を選択的に形成した半導体チップを、該半導体チップと基板との間に前記レジストを介在させつつ、前記チップ側電極と基板に設けられた基板側電極とを互いに接合させて、基板に実装したことを特徴とする半導体装置である。
レジストをマスクとして無電解めっきでチップ側電極を選択的に形成することで、シード層の形成及びその削除といった工程を省き、またマスクとして使用したレジストをアンダーフィルとしてそのまま使用することで、レジストの剥離及びアンダーフィルの注入といった工程を省いて、工程の大幅な削減を図ることができる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、前記チップ側電極の高さは、5〜10μmであることを特徴とする請求項1記載の半導体装置である。
無電解めっきは、電解めっきに比べてめっき速度が一般に大幅に遅いが、チップ側電極の高さを5〜10μm程度にすることで、めっき時間が延びてしまうことを防止しつつ、接続部における材料を大幅に削減することができる。
【0014】
請求項3に記載の発明は、前記チップ側電極の直径、または対角線の最大長さは3μm以上であることを特徴とする請求項1または2記載の半導体装置である。
これにより、十分な接続面積を確保することができる。
【0015】
請求項4に記載の発明は、前記レジストの厚さは、前記チップ側電極の高さよりも0〜5μm薄いことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体装置である。
レジストの厚さは、例えば2〜7μm程度で、チップ側電極の高さよりも0〜5μm薄くすることで、基板に半導体チップを実装した時に、レジストを基板と半導体チップとの間に封入してアンダーフィルとして使用することができる。
【0016】
請求項5に記載の発明は、前記半導体チップの厚さは、20〜100μmであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の半導体装置である。
半導体チップ(半導体ウェーハ)の厚さは、一般に700μm以上あり、剛性が高く、この半導体チップをそのまま実装した半導体装置が熱サイクルを受けると、基板との熱膨張率の違いにより基板側が反り返り、強いせん断力が作用して接続部の断線に繋がるおそれがある。半導体チップの厚さを20〜100μmとして剛性を低くして、可撓性を持たせることで、この半導体チップを実装した半導体装置が熱サイクルを受けた時に、基板との熱膨張率の違いにより、半導体チップ側が容易に屈曲するようにして熱歪みを低減することによって、接続部の断線のおそれを回避することができる。
【0017】
請求項6に記載の発明は、前記チップ側電極と前記基板側電極の少なくとも表面は、同一金属からなり、常温接合により互いに接合されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の半導体装置である。
表面をそれぞれ平坦に研磨した後、研磨後の表面を互いに接触させ、雰囲気を120〜150℃に維持した状態で、例えば60MPa以下の荷重で両者を互いに押付けることで、銅同士を常温接合できることが知られている。チップ側電極と基板側電極を常温接合により互いに接合することで、鉛入りのはんだを使用する必要をなくすことができる。しかも、チップ側電極と基板側電極との接続を同一金属からなる接続とすることで、接続部が脆弱な金属間結合をとることを防止することができる(特願2004−28153)。
【0018】
請求項7に記載の発明は、前記チップ側電極と前記基板側電極は、導電性接着剤を介して互いに接合されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の半導体装置である。
チップ側電極と基板側電極とを導電性接着剤を介して接合することによっても、鉛入りのはんだを使用する必要をなくし、しかも、例えば150℃程度の雰囲気でチップ側電極と基板側電極とを接合させることで、接合の際にレジストが分解するのを防止することができる。
【0019】
請求項8に記載の発明は、接続端子を形成した半導体ウェーハの表面に、該接続端子に対応する位置に開口部を有するレジストからなるマスクを直接作製し、前記半導体ウェーハの表面に無電解めっきを行い前記開口部内にめっき金属を選択的に埋込んでチップ側電極を形成し、前記レジストを付けたまま前記半導体ウェーハを半導体チップ毎に分離し、前記チップ側電極と基板に設けられた基板側電極とを互いに接合させて半導体チップを基板に実装することを特徴とする半導体装置の製造方法である。
【0020】
請求項9に記載の発明は、前記半導体ウェーハを半導体チップ毎に分離するのに先立って、前記半導体ウェーハの裏面を研磨して厚さを薄くすることを特徴とする請求項8記載の半導体装置の製造方法である。
請求項10に記載の発明は、前記半導体ウェーハの厚さを20〜100μmにすることを特徴とする請求項9記載の半導体装置の製造方法である。
【0021】
請求項11に記載の発明は、前記チップ側電極の表面と前記基板側電極の表面をそれぞれ研磨し、両電極を常温接合させて前記半導体チップを前記基板に実装することを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載の半導体装置の製造方法である。
【0022】
請求項12に記載の発明は、前記チップ側電極の表面と前記基板側電極の表面を、表面粗さのRa値が20nm以下となるように研磨することを特徴とする請求項11記載の半導体装置の製造方法である。
表面粗さのRa値(中心線平均粗さ)が20nm以下となるようにチップ側電極の表面と基板側電極の表面を平坦に研磨することで、チップ側電極の表面と基板側電極の表面をより確実に常温接合させることができる。
【0023】
請求項13に記載の発明は、前記チップ側電極と前記基板側電極の少なくとも表面は、同一金属からなることを特徴とする請求項11または12記載の半導体装置の製造方法である。
請求項14に記載の発明は、前記金属は、金、銀、白金、パラジウム、銅、ニッケル及びタングステンの少なくとも1種類以上からなることを特徴とする請求項13記載の半導体装置の製造方法である。
【0024】
請求項15に記載の発明は、前記常温接合を、前記チップ側電極と前記基板側電極の少なくとも表面を構成する金属の融点(ケルビン・K)の1/2以下の温度で、大気雰囲気で加圧しながら行うことを特徴とする請求項請求項13または14記載の半導体装置の製造方法である。
常温接合の温度をチップ側電極と基板側電極の少なくとも表面を構成する金属の融点Tm(ケルビン・K)の1/2以下に抑えることによって、高温で生じる過度の変形を回避した金属間結合が可能となる。
【0025】
請求項16に記載の発明は、前記チップ側電極と前記基板側電極の少なくとも表面は銅からなり、200℃以下の温度で、半導体チップと基板とを面圧が60MPa以下となるような荷重で互いに押付けて両電極を常温接合させることを特徴とする請求項11または12記載の半導体装置の製造方法である。
【0026】
請求項17に記載の発明は、前記常温接合に先立って、チップ側電極及び基板側電極の表面の酸化膜を除去し、水洗後、乾燥させることなく両電極を常温接合することを特徴とする請求項11乃至16のいずれかに記載の半導体装置の製造方法である。
チップ側電極及び基板側電極の表面を、例えば、1wt%以下の塩酸、蟻酸、酢酸またはふっ酸等に接触させることで、チップ側電極及び基板側電極の表面の酸化膜を除去することができる。
【0027】
請求項18に記載の発明は、前記チップ側電極と前記基板側電極とを導電性接着剤で接合して、前記半導体チップを前記基板に実装することを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載の半導体装置の製造方法である。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、シード層の形成及びその削除、更には、レジストの剥離及びアンダーフィルの注入といった工程を省いて、半導体チップの基板への実装を、工程の大幅な削減を図りつつ、確実に行うことができる。しかも、チップ側電極の高さを5〜10μmとすることで、めっき時間が延びてしまうことを防止しつつ、接続部における材料を削減し、更に、チップ側電極と基板側電極とを常温接合等により互いに接合することで、鉛入りのはんだを使用する必要をなくすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。以下の例では、チップ側電極及び基板側電極の材料として、共に銅を使用し、銅同士を常温接合させるようにした例を示している。
図7は、本発明の実施の形態の半導体装置の製造方法を示すフローチャートで、図8乃至図11は、本発明の半導体装置の製造例を工程順に示す。
【0030】
先ず、図8(a)及び(b)に示すように、所定の位置に接続端子10aを形成した半導体ウェーハ10の全表面に、例えばレジストをスピン塗布し、感光させた後にエッチング処理を行って、接続端子10aに対応する位置に開口部40aを有するレジスト40からなるマスクを作製する。図9(a)に示すように、レジスト40の膜厚T1は、例えば2〜7μmで、かつ下記の銅めっき膜からなるチップ側電極42の高さHとの差が、0〜10μmとなる(H−T1=0〜10μm)ように設定されている。これにより、チップ側電極42の先端部がレジスト40の表面から0〜10μmだけ突出する。
【0031】
この状態で、図9(a)に示すように、レジスト40をマスクとした無電解銅めっきを行うことで、レジスト40の開口部40a内に銅めっき膜を選択的に埋込み、この銅めっき膜によって、例えば高さHが5〜10μmの平板状のチップ側電極42を形成する。このように、無電解めっきで、銅めっき膜からなるチップ側電極42を形成すると、無電解めっきは、電解めっきに比べてめっき速度が大幅に遅くなるが、チップ側電極42の高さHを5〜10μmとすることで、例えば100μm程度の膜厚のめっき膜を電解めっきで形成するのとほぼ同じ2時間程度で無電解めっきを完了することができ、これによって、めっき時間が延びることを防止するとともに、接合部における材料(銅)を大幅に削減することができる。
【0032】
この例では、チップ側電極42は、円形で、その直径Dが3μm以上となるようにして、十分な接合面積を確保できるようにしている。例えば角状のチップ側電極を使用してもよく、その場合には、その対角線の最大長さが3μm以上となるようにすることが、十分な接合面積を確保する上で好ましい。
【0033】
そして、図9(b)に示すように、チップ側電極42の表面に研磨具44を押付けつつ該研磨具44を回転させ、同時にチップ側電極42と研磨具44との間にスラリーを供給して、チップ側電極42の表面を、表面粗さのRa値(中心線平均粗さ)が、好ましくは20nm以下となるようにCMP(化学的機械研磨)により平坦に研磨する。なお、研磨具44として予め砥粒をその表面に固定した固定砥粒方式を採用したものを使用することで、スラリーを供給することなく研磨するようにしてもよい。このように、チップ側電極42の表面を、表面粗さのRa値(中心線平均粗さ)が20nm以下となるように研磨することで、下記のように、チップ側電極42の表面と基板側電極52の表面とをより確実に常温接合させることができる。
【0034】
次に、図9(c)に示すように、半導体ウェーハ10の表面にウェーハ表面保護膜46を貼付けて該表面を保護し、この状態で、半導体ウェーハ10の裏面に研磨具47を押付けつつ該研磨具47を回転させ、同時に半導体ウェーハ10と研磨具47との間にスラリーを供給するか、または研磨具47として予め砥粒をその表面に固定した固定砥粒方式を採用したものを使用することで、半導体ウェーハ10の裏面をCMP(化学的機械研磨)により研磨(バックグラインド)して、半導体ウェーハ10の厚さT2が、例えば20〜100μmとなるようにする。
なお、上記の例では、チップ側電極42の表面及び半導体ウェーハ10の裏面をCMPで研磨するようにしているが、例えば電解研磨等、他の研磨方法で研磨してもよい。
【0035】
そして、半導体ウェーハ10の表面に貼付けたウェーハ表面保護膜を剥がした後、図10(a)に示すように、半導体ウェーハ10にテープを貼付け、半導体ウェーハ10をダイシングブレード49で半導体チップ48毎に切断してテープを剥離するダイシングを行う。次に、図10(b)に示すように、チップ側電極42の表面を、例えば、1wt%以下の塩酸、蟻酸、酢酸またはふっ酸等に接触させることで、チップ側電極42の表面の酸化膜を除去し、しかる後、水洗する。
【0036】
一方、インターポーザやプリント配線基板等の基板50にあっては、所定の位置に銅からなる基板側電極52(図11参照)を設け、この基板側電極52の表面を、前述と同様にして、表面粗さのRa値(中心線平均粗さ)が、好ましくは20nm以下となるようにCMP(化学的機械研磨)等により平坦に研磨する。そして、基板側電極52の表面を、例えば、1wt%以下の塩酸、蟻酸、酢酸またはふっ酸等に接触させることで、基板側電極52の表面の酸化膜を除去し、しかる後、水洗する。
【0037】
そして、チップ側電極42と基板側電極52を乾燥させることなく、図10(c)に示すように、基板50に設けた各基板側電極52(図11参照)と半導体チップ48の各チップ側電極42とが互いに接触するように、半導体チップ48の基板50に対する位置合せを行う。この状態で、雰囲気の温度を200℃以下、好ましくは120〜150℃に維持し、半導体チップ48を、例えば面圧が60MPa以下となるような荷重Pで基板50に押付けることで、チップ側電極42と基板側電極52を常温接合させる。
【0038】
例えば、銅同士にあっては、表面をそれぞれ平坦に研磨した後、研磨後の表面を互いに接触させ、雰囲気を120〜150℃に維持した状態で、例えば面圧60MPa以下の荷重で両者を互いに押付けることで、銅同士を常温接合できることが知られている。特に、表面粗さのRa値(中心線平均粗さ)が20nm以下となるようにチップ側電極42の表面と基板側電極52の表面をそれぞれ平坦に研磨することで、チップ側電極42の表面と基板側電極52の表面をより確実に常温接合させることができる。このように、共に銅からなるチップ側電極42と基板側電極52を常温接合により互いに接合することで、鉛入りのはんだを使用する必要をなくし、しかも、チップ側電極42と基板側電極52との接続を同一金属(銅)からなる結合とすることで、接続部が脆弱な金属間化合物の形態をとることを防止することができる。
【0039】
この時、無電解めっきの時にマスクとして使用されたレジスト40は、半導体チップ48に残って該半導体チップ48と基板50との間に封入された形態をなし、チップ側電極42と基板側電極52を補強するとともに、大気中の水分が内部に浸入することを防止するアンダーフィルとしての役割を果たす。
【0040】
これによって、図11に示すように、基板50に設けた基板側電極52と半導体チップ48に設けたチップ側電極42を接合して基板50上に半導体チップ48を実装し、基板50と半導体チップ48との間に、アンダーフィルとしての役割を果たすレジスト40を封入して保護した半導体装置が製造される。
【0041】
この方法によれば、レジスト40をマスクとして無電解めっきでチップ側電極42を選択的に形成することで、シード層の形成及びその削除といった工程を省き、またマスクとして使用したレジスト40をアンダーフィルとしてそのまま使用することで、レジストの剥離及びアンダーフィルの注入といった工程を省いて、工程の大幅な削減を図ることができる。
【0042】
半導体チップ(半導体ウェーハ)の厚さは、一般に700μm以上あるが、この例の半導体チップ48の厚さT3は、例えば20〜100μmである。このように、半導体チップ48の厚さT3を20〜100μmとして剛性を低くして、可撓性を持たせることで、基板50に半導体チップ48を実装した半導体装置が熱サイクルを受けた時に、基板50と半導体チップ48の熱膨張率の違いにより、半導体チップ48側が容易に屈曲するようにして接続部に生じる熱歪みを低減できるので、チップ側電極42と基板側電極52との接続部の断線のおそれを回避することができる。
【0043】
図12は、本発明の他の実施の形態の半導体装置の製造方法のフローチャートを、図13は、この製造工程における要部を示す。この例は、前述と同様にして、半導体ウェーハをダイシング(切断)して半導体チップ48を切出した後、図13に示すように、接着剤注入器54を介して、半導体チップ48と基板50との間に導電性接着剤を注入しつつ、半導体チップ48の基板50に対する位置合せを行う。そして、雰囲気を、例えば150℃にして、チップ側電極42(図11参照)と基板側電極52(図11参照)とを導電性接着剤によって接合させて、半導体チップ48を基板50に実装するようにしている。
【0044】
これの例によっても、鉛入りのはんだを使用する必要をなくし、しかも、チップ側電極42と基板側電極52とを接合させるときの温度を例えば150℃程度に抑えることで、接合の際にレジストが分解するのを防止することができる。
【0045】
なお、上記の例では、電極材料として銅を使用しているが、例えば金、銀、白金、パラジウム、銅、ニッケル及びタングステンの1種以上の金属を電極材料として使用しても良い。金属材料として同じ金属を使用したチップ側電極と基板側電極とを常温接合で接合する場合、この金属の融点Tm(ケルビン・K)の1/2以下の温度で、大気雰囲気で加圧しながら常温接合を行うことが好ましく、これによって、常温接合の際に金属の強度が低下することによって金属が変形することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】従来の半導体装置の製造例を示すフローチャートである。
【図2】従来の半導体装置の製造例におけるレジストからなるマスク作製までを模式的に示す図である。
【図3】従来の半導体装置の製造例におけるバンプ形成までを模式的に示す図である。
【図4】従来の半導体装置の製造例におけるダイシングまでを模式的に示す図である。
【図5】従来の半導体装置の製造例におけるアンダーフィル注入までを模式的に示す図である。
【図6】従来の基板に半導体チップを実装した半導体装置の断面を模式的に示す図である。
【図7】本発明の実施の形態の半導体装置の製造方法を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態の半導体装置の製造方法におけるマスク作製までを模式的に示す図である。
【図9】本発明の実施の形態の半導体装置の製造方法における半導体ウェーハの裏面研磨までを模式的に示す図である。
【図10】本発明の実施の形態の半導体装置の製造方法における基板に半導体チップを実装するまでを模式的に示す図である。
【図11】本発明の実施の形態の半導体装置の製造方法で製造した半導体装置の断面を模式的に示す図である。
【図12】本発明の他の実施の形態の半導体装置の製造方法を示すフローチャートである。
【図13】本発明の実施の形態の半導体装置の製造方法における要部を模式的に示す図である。
【符号の説明】
【0047】
10 半導体ウェーハ
10a 接続端子
40 レジスト
40a 開口部
42 チップ側電極
44,49 研磨具
48 半導体チップ
50 基板
52 基板側電極
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置及びその製造方法に係り、特に工程の削減と加工時間の短縮を図ることができるようにした半導体装置及びその製造方法、更には、有害指定されている鉛入りはんだを使用することなく、半導体チップをインターポーザやプリント配線基板等の基板の表面に実装できるようにした半導体装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の半導体チップの基板への実装例を図1に示すフローチャート、及び図2乃至図6を参照して説明する。
先ず、図2(a)〜(c)に示すように、所定の位置に接続端子10aを形成した半導体ウェーハ10の全表面に、スパッタリング等でシード層12を形成し、このシード層12の表面に、例えばレジストをスピン塗布し、感光させた後にエッチング処理を行って、接続端子10aに対応する位置に開口部14aを有するレジスト14からなるマスクを作製する。
【0003】
この状態で、図3(a)に示すように、シード層12を給電層となし、レジスト14をマスクとした電解銅めっきを行うことで、レジスト14の開口部14a内に銅めっき膜16を、例えば100μmの膜厚で成膜し、次に、図3(b)に示すように、電解錫めっきを行うことで、銅めっき膜16の表面に、錫めっき膜18を、例えば10μmの膜厚で成膜する。これによって、半導体ウェーハ10の各接続端子10aに銅の上面を錫で覆ったバンプ(チップ側電極)20を形成する。
【0004】
次に、図4(a)及び(b)に示すように、半導体ウェーハ10上のレジスト14を剥離除去し、更に、余剰のシード層12を剥離除去する。そして、必要に応じて、半導体ウェーハ10の熱処理(アニール)を行った後、図4(c)に示すように、半導体ウェーハ10にテープを貼付け、半導体ウェーハ10をダイシングブレード21で半導体チップ22毎に切断して、テープを剥離するダイシングを行う。
【0005】
そして、図5(a)及び(b)に示すように、インターポーザやプリント配線基板等の基板24に設けた各電極(基板側電極)26(図6参照)と半導体チップ22の各バンプ(チップ側電極)22とが互いに接触するように、半導体チップ22の基板24に対する位置合せを行い、例えばリフロー加熱により、はんだを介して、各電極(基板側電極)26と各バンプ(チップ側電極)22とを接合させて、半導体チップ22を基板24に実装する。しかる後、図5(c)に示すように、アンダーフィル注入器28を介して、半導体チップ22と基板24との間にアンダーフィル30(図6参照)を注入して硬化させ、これによって、各電極(基板側電極)26と各バンプ(チップ側電極)22との接合部をアンダーフィル30で補強するとともに、大気中の水分が内部に浸入することを防止する。
【0006】
これによって、図6に示すように、基板24に設けた電極26と半導体チップ22の接続端子10aに設けたバンプ20を接合して基板24上に半導体チップ22を実装し、基板24と半導体チップ22との間に、アンダーフィル30を封入して保護した半導体装置が製造される。
【0007】
現在の半導体チップの実装には、鉛入りはんだが広く使用されている。しかしながら、2005年ローズ(RoHS)規制の導入により、鉛入りはんだの使用を制限する動きがある。このため、鉛入りはんだを使用することなく、半導体チップの基板への実装を行うことができるようにしたプロセスの構築が求められている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来の半導体チップの実装工程においては、半導体ウェーハの全表面に先ずシード層を形成し、シード層の表面にレジストからなるマスクを作製し、電解めっき後に、不要となったマスク(レジスト)及びシード層を剥離除去したり、実装後にアンダーフィルを充填したりしており、多くの工程を経る必要がある。
【0009】
半導体装置は、例えば厚さが700μm以上もある、比較的厚さの厚い半導体チップがそのまま樹脂製等の基板に実装されて構成されており、このため、基板にハードディスク等で発生した熱がかかると半導体チップと樹脂等からなる基板が熱膨張し、その熱膨張差によって、半導体チップと基板の間の接続部に非常に大きなストレスがかかる。このストレスを緩和するために、前述のように、100μm程度の高さを有するバンプを使用し、このバンプにストレスがかかった時に該バンプを撓ませることで、ストレスを緩和するようにしており、したがって、多くのバンプ材料を必要とする。
【0010】
また、溶解部と固相部を接触させた状態で約240℃のリフロー炉に投入して、基板側電極とチップ側電極の接続を完了させることが広く行われている。しかし、はんだが溶解し接続を完了して温度が低下すると、はんだの凝固に伴って半導体チップが収縮し、この半導体チップの収縮に伴ってはんだの内部に大きな熱歪が発生する。つまり、半導体チップの基板への実装において、熱プロセスを経るときに、半導体チップと基板の膨張係数の違いにより基板が反り返り、また、はんだ構成元素が凝集し金属間化合物を形成するなど脆弱な結合になる。以上の結果、バンプ接合部に強いせん断力がかかる一方で結合部の強度が低下するので、最悪の場合には断線に繋がる。
【0011】
本発明は上記事情に鑑みて為されたもので、半導体チップの基板への実装を、工程及び材料の大幅な削減を図りつつ、確実に行うことができ、しかも鉛入りはんだを用いることなく、チップ側電極と基板側電極を接合できるようにした半導体装置及びその製造方法を提供とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1に記載の発明は、接続端子の表面に、レジストをマスクとして無電解めっきでチップ側電極を選択的に形成した半導体チップを、該半導体チップと基板との間に前記レジストを介在させつつ、前記チップ側電極と基板に設けられた基板側電極とを互いに接合させて、基板に実装したことを特徴とする半導体装置である。
レジストをマスクとして無電解めっきでチップ側電極を選択的に形成することで、シード層の形成及びその削除といった工程を省き、またマスクとして使用したレジストをアンダーフィルとしてそのまま使用することで、レジストの剥離及びアンダーフィルの注入といった工程を省いて、工程の大幅な削減を図ることができる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、前記チップ側電極の高さは、5〜10μmであることを特徴とする請求項1記載の半導体装置である。
無電解めっきは、電解めっきに比べてめっき速度が一般に大幅に遅いが、チップ側電極の高さを5〜10μm程度にすることで、めっき時間が延びてしまうことを防止しつつ、接続部における材料を大幅に削減することができる。
【0014】
請求項3に記載の発明は、前記チップ側電極の直径、または対角線の最大長さは3μm以上であることを特徴とする請求項1または2記載の半導体装置である。
これにより、十分な接続面積を確保することができる。
【0015】
請求項4に記載の発明は、前記レジストの厚さは、前記チップ側電極の高さよりも0〜5μm薄いことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体装置である。
レジストの厚さは、例えば2〜7μm程度で、チップ側電極の高さよりも0〜5μm薄くすることで、基板に半導体チップを実装した時に、レジストを基板と半導体チップとの間に封入してアンダーフィルとして使用することができる。
【0016】
請求項5に記載の発明は、前記半導体チップの厚さは、20〜100μmであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の半導体装置である。
半導体チップ(半導体ウェーハ)の厚さは、一般に700μm以上あり、剛性が高く、この半導体チップをそのまま実装した半導体装置が熱サイクルを受けると、基板との熱膨張率の違いにより基板側が反り返り、強いせん断力が作用して接続部の断線に繋がるおそれがある。半導体チップの厚さを20〜100μmとして剛性を低くして、可撓性を持たせることで、この半導体チップを実装した半導体装置が熱サイクルを受けた時に、基板との熱膨張率の違いにより、半導体チップ側が容易に屈曲するようにして熱歪みを低減することによって、接続部の断線のおそれを回避することができる。
【0017】
請求項6に記載の発明は、前記チップ側電極と前記基板側電極の少なくとも表面は、同一金属からなり、常温接合により互いに接合されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の半導体装置である。
表面をそれぞれ平坦に研磨した後、研磨後の表面を互いに接触させ、雰囲気を120〜150℃に維持した状態で、例えば60MPa以下の荷重で両者を互いに押付けることで、銅同士を常温接合できることが知られている。チップ側電極と基板側電極を常温接合により互いに接合することで、鉛入りのはんだを使用する必要をなくすことができる。しかも、チップ側電極と基板側電極との接続を同一金属からなる接続とすることで、接続部が脆弱な金属間結合をとることを防止することができる(特願2004−28153)。
【0018】
請求項7に記載の発明は、前記チップ側電極と前記基板側電極は、導電性接着剤を介して互いに接合されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の半導体装置である。
チップ側電極と基板側電極とを導電性接着剤を介して接合することによっても、鉛入りのはんだを使用する必要をなくし、しかも、例えば150℃程度の雰囲気でチップ側電極と基板側電極とを接合させることで、接合の際にレジストが分解するのを防止することができる。
【0019】
請求項8に記載の発明は、接続端子を形成した半導体ウェーハの表面に、該接続端子に対応する位置に開口部を有するレジストからなるマスクを直接作製し、前記半導体ウェーハの表面に無電解めっきを行い前記開口部内にめっき金属を選択的に埋込んでチップ側電極を形成し、前記レジストを付けたまま前記半導体ウェーハを半導体チップ毎に分離し、前記チップ側電極と基板に設けられた基板側電極とを互いに接合させて半導体チップを基板に実装することを特徴とする半導体装置の製造方法である。
【0020】
請求項9に記載の発明は、前記半導体ウェーハを半導体チップ毎に分離するのに先立って、前記半導体ウェーハの裏面を研磨して厚さを薄くすることを特徴とする請求項8記載の半導体装置の製造方法である。
請求項10に記載の発明は、前記半導体ウェーハの厚さを20〜100μmにすることを特徴とする請求項9記載の半導体装置の製造方法である。
【0021】
請求項11に記載の発明は、前記チップ側電極の表面と前記基板側電極の表面をそれぞれ研磨し、両電極を常温接合させて前記半導体チップを前記基板に実装することを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載の半導体装置の製造方法である。
【0022】
請求項12に記載の発明は、前記チップ側電極の表面と前記基板側電極の表面を、表面粗さのRa値が20nm以下となるように研磨することを特徴とする請求項11記載の半導体装置の製造方法である。
表面粗さのRa値(中心線平均粗さ)が20nm以下となるようにチップ側電極の表面と基板側電極の表面を平坦に研磨することで、チップ側電極の表面と基板側電極の表面をより確実に常温接合させることができる。
【0023】
請求項13に記載の発明は、前記チップ側電極と前記基板側電極の少なくとも表面は、同一金属からなることを特徴とする請求項11または12記載の半導体装置の製造方法である。
請求項14に記載の発明は、前記金属は、金、銀、白金、パラジウム、銅、ニッケル及びタングステンの少なくとも1種類以上からなることを特徴とする請求項13記載の半導体装置の製造方法である。
【0024】
請求項15に記載の発明は、前記常温接合を、前記チップ側電極と前記基板側電極の少なくとも表面を構成する金属の融点(ケルビン・K)の1/2以下の温度で、大気雰囲気で加圧しながら行うことを特徴とする請求項請求項13または14記載の半導体装置の製造方法である。
常温接合の温度をチップ側電極と基板側電極の少なくとも表面を構成する金属の融点Tm(ケルビン・K)の1/2以下に抑えることによって、高温で生じる過度の変形を回避した金属間結合が可能となる。
【0025】
請求項16に記載の発明は、前記チップ側電極と前記基板側電極の少なくとも表面は銅からなり、200℃以下の温度で、半導体チップと基板とを面圧が60MPa以下となるような荷重で互いに押付けて両電極を常温接合させることを特徴とする請求項11または12記載の半導体装置の製造方法である。
【0026】
請求項17に記載の発明は、前記常温接合に先立って、チップ側電極及び基板側電極の表面の酸化膜を除去し、水洗後、乾燥させることなく両電極を常温接合することを特徴とする請求項11乃至16のいずれかに記載の半導体装置の製造方法である。
チップ側電極及び基板側電極の表面を、例えば、1wt%以下の塩酸、蟻酸、酢酸またはふっ酸等に接触させることで、チップ側電極及び基板側電極の表面の酸化膜を除去することができる。
【0027】
請求項18に記載の発明は、前記チップ側電極と前記基板側電極とを導電性接着剤で接合して、前記半導体チップを前記基板に実装することを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載の半導体装置の製造方法である。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、シード層の形成及びその削除、更には、レジストの剥離及びアンダーフィルの注入といった工程を省いて、半導体チップの基板への実装を、工程の大幅な削減を図りつつ、確実に行うことができる。しかも、チップ側電極の高さを5〜10μmとすることで、めっき時間が延びてしまうことを防止しつつ、接続部における材料を削減し、更に、チップ側電極と基板側電極とを常温接合等により互いに接合することで、鉛入りのはんだを使用する必要をなくすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。以下の例では、チップ側電極及び基板側電極の材料として、共に銅を使用し、銅同士を常温接合させるようにした例を示している。
図7は、本発明の実施の形態の半導体装置の製造方法を示すフローチャートで、図8乃至図11は、本発明の半導体装置の製造例を工程順に示す。
【0030】
先ず、図8(a)及び(b)に示すように、所定の位置に接続端子10aを形成した半導体ウェーハ10の全表面に、例えばレジストをスピン塗布し、感光させた後にエッチング処理を行って、接続端子10aに対応する位置に開口部40aを有するレジスト40からなるマスクを作製する。図9(a)に示すように、レジスト40の膜厚T1は、例えば2〜7μmで、かつ下記の銅めっき膜からなるチップ側電極42の高さHとの差が、0〜10μmとなる(H−T1=0〜10μm)ように設定されている。これにより、チップ側電極42の先端部がレジスト40の表面から0〜10μmだけ突出する。
【0031】
この状態で、図9(a)に示すように、レジスト40をマスクとした無電解銅めっきを行うことで、レジスト40の開口部40a内に銅めっき膜を選択的に埋込み、この銅めっき膜によって、例えば高さHが5〜10μmの平板状のチップ側電極42を形成する。このように、無電解めっきで、銅めっき膜からなるチップ側電極42を形成すると、無電解めっきは、電解めっきに比べてめっき速度が大幅に遅くなるが、チップ側電極42の高さHを5〜10μmとすることで、例えば100μm程度の膜厚のめっき膜を電解めっきで形成するのとほぼ同じ2時間程度で無電解めっきを完了することができ、これによって、めっき時間が延びることを防止するとともに、接合部における材料(銅)を大幅に削減することができる。
【0032】
この例では、チップ側電極42は、円形で、その直径Dが3μm以上となるようにして、十分な接合面積を確保できるようにしている。例えば角状のチップ側電極を使用してもよく、その場合には、その対角線の最大長さが3μm以上となるようにすることが、十分な接合面積を確保する上で好ましい。
【0033】
そして、図9(b)に示すように、チップ側電極42の表面に研磨具44を押付けつつ該研磨具44を回転させ、同時にチップ側電極42と研磨具44との間にスラリーを供給して、チップ側電極42の表面を、表面粗さのRa値(中心線平均粗さ)が、好ましくは20nm以下となるようにCMP(化学的機械研磨)により平坦に研磨する。なお、研磨具44として予め砥粒をその表面に固定した固定砥粒方式を採用したものを使用することで、スラリーを供給することなく研磨するようにしてもよい。このように、チップ側電極42の表面を、表面粗さのRa値(中心線平均粗さ)が20nm以下となるように研磨することで、下記のように、チップ側電極42の表面と基板側電極52の表面とをより確実に常温接合させることができる。
【0034】
次に、図9(c)に示すように、半導体ウェーハ10の表面にウェーハ表面保護膜46を貼付けて該表面を保護し、この状態で、半導体ウェーハ10の裏面に研磨具47を押付けつつ該研磨具47を回転させ、同時に半導体ウェーハ10と研磨具47との間にスラリーを供給するか、または研磨具47として予め砥粒をその表面に固定した固定砥粒方式を採用したものを使用することで、半導体ウェーハ10の裏面をCMP(化学的機械研磨)により研磨(バックグラインド)して、半導体ウェーハ10の厚さT2が、例えば20〜100μmとなるようにする。
なお、上記の例では、チップ側電極42の表面及び半導体ウェーハ10の裏面をCMPで研磨するようにしているが、例えば電解研磨等、他の研磨方法で研磨してもよい。
【0035】
そして、半導体ウェーハ10の表面に貼付けたウェーハ表面保護膜を剥がした後、図10(a)に示すように、半導体ウェーハ10にテープを貼付け、半導体ウェーハ10をダイシングブレード49で半導体チップ48毎に切断してテープを剥離するダイシングを行う。次に、図10(b)に示すように、チップ側電極42の表面を、例えば、1wt%以下の塩酸、蟻酸、酢酸またはふっ酸等に接触させることで、チップ側電極42の表面の酸化膜を除去し、しかる後、水洗する。
【0036】
一方、インターポーザやプリント配線基板等の基板50にあっては、所定の位置に銅からなる基板側電極52(図11参照)を設け、この基板側電極52の表面を、前述と同様にして、表面粗さのRa値(中心線平均粗さ)が、好ましくは20nm以下となるようにCMP(化学的機械研磨)等により平坦に研磨する。そして、基板側電極52の表面を、例えば、1wt%以下の塩酸、蟻酸、酢酸またはふっ酸等に接触させることで、基板側電極52の表面の酸化膜を除去し、しかる後、水洗する。
【0037】
そして、チップ側電極42と基板側電極52を乾燥させることなく、図10(c)に示すように、基板50に設けた各基板側電極52(図11参照)と半導体チップ48の各チップ側電極42とが互いに接触するように、半導体チップ48の基板50に対する位置合せを行う。この状態で、雰囲気の温度を200℃以下、好ましくは120〜150℃に維持し、半導体チップ48を、例えば面圧が60MPa以下となるような荷重Pで基板50に押付けることで、チップ側電極42と基板側電極52を常温接合させる。
【0038】
例えば、銅同士にあっては、表面をそれぞれ平坦に研磨した後、研磨後の表面を互いに接触させ、雰囲気を120〜150℃に維持した状態で、例えば面圧60MPa以下の荷重で両者を互いに押付けることで、銅同士を常温接合できることが知られている。特に、表面粗さのRa値(中心線平均粗さ)が20nm以下となるようにチップ側電極42の表面と基板側電極52の表面をそれぞれ平坦に研磨することで、チップ側電極42の表面と基板側電極52の表面をより確実に常温接合させることができる。このように、共に銅からなるチップ側電極42と基板側電極52を常温接合により互いに接合することで、鉛入りのはんだを使用する必要をなくし、しかも、チップ側電極42と基板側電極52との接続を同一金属(銅)からなる結合とすることで、接続部が脆弱な金属間化合物の形態をとることを防止することができる。
【0039】
この時、無電解めっきの時にマスクとして使用されたレジスト40は、半導体チップ48に残って該半導体チップ48と基板50との間に封入された形態をなし、チップ側電極42と基板側電極52を補強するとともに、大気中の水分が内部に浸入することを防止するアンダーフィルとしての役割を果たす。
【0040】
これによって、図11に示すように、基板50に設けた基板側電極52と半導体チップ48に設けたチップ側電極42を接合して基板50上に半導体チップ48を実装し、基板50と半導体チップ48との間に、アンダーフィルとしての役割を果たすレジスト40を封入して保護した半導体装置が製造される。
【0041】
この方法によれば、レジスト40をマスクとして無電解めっきでチップ側電極42を選択的に形成することで、シード層の形成及びその削除といった工程を省き、またマスクとして使用したレジスト40をアンダーフィルとしてそのまま使用することで、レジストの剥離及びアンダーフィルの注入といった工程を省いて、工程の大幅な削減を図ることができる。
【0042】
半導体チップ(半導体ウェーハ)の厚さは、一般に700μm以上あるが、この例の半導体チップ48の厚さT3は、例えば20〜100μmである。このように、半導体チップ48の厚さT3を20〜100μmとして剛性を低くして、可撓性を持たせることで、基板50に半導体チップ48を実装した半導体装置が熱サイクルを受けた時に、基板50と半導体チップ48の熱膨張率の違いにより、半導体チップ48側が容易に屈曲するようにして接続部に生じる熱歪みを低減できるので、チップ側電極42と基板側電極52との接続部の断線のおそれを回避することができる。
【0043】
図12は、本発明の他の実施の形態の半導体装置の製造方法のフローチャートを、図13は、この製造工程における要部を示す。この例は、前述と同様にして、半導体ウェーハをダイシング(切断)して半導体チップ48を切出した後、図13に示すように、接着剤注入器54を介して、半導体チップ48と基板50との間に導電性接着剤を注入しつつ、半導体チップ48の基板50に対する位置合せを行う。そして、雰囲気を、例えば150℃にして、チップ側電極42(図11参照)と基板側電極52(図11参照)とを導電性接着剤によって接合させて、半導体チップ48を基板50に実装するようにしている。
【0044】
これの例によっても、鉛入りのはんだを使用する必要をなくし、しかも、チップ側電極42と基板側電極52とを接合させるときの温度を例えば150℃程度に抑えることで、接合の際にレジストが分解するのを防止することができる。
【0045】
なお、上記の例では、電極材料として銅を使用しているが、例えば金、銀、白金、パラジウム、銅、ニッケル及びタングステンの1種以上の金属を電極材料として使用しても良い。金属材料として同じ金属を使用したチップ側電極と基板側電極とを常温接合で接合する場合、この金属の融点Tm(ケルビン・K)の1/2以下の温度で、大気雰囲気で加圧しながら常温接合を行うことが好ましく、これによって、常温接合の際に金属の強度が低下することによって金属が変形することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】従来の半導体装置の製造例を示すフローチャートである。
【図2】従来の半導体装置の製造例におけるレジストからなるマスク作製までを模式的に示す図である。
【図3】従来の半導体装置の製造例におけるバンプ形成までを模式的に示す図である。
【図4】従来の半導体装置の製造例におけるダイシングまでを模式的に示す図である。
【図5】従来の半導体装置の製造例におけるアンダーフィル注入までを模式的に示す図である。
【図6】従来の基板に半導体チップを実装した半導体装置の断面を模式的に示す図である。
【図7】本発明の実施の形態の半導体装置の製造方法を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態の半導体装置の製造方法におけるマスク作製までを模式的に示す図である。
【図9】本発明の実施の形態の半導体装置の製造方法における半導体ウェーハの裏面研磨までを模式的に示す図である。
【図10】本発明の実施の形態の半導体装置の製造方法における基板に半導体チップを実装するまでを模式的に示す図である。
【図11】本発明の実施の形態の半導体装置の製造方法で製造した半導体装置の断面を模式的に示す図である。
【図12】本発明の他の実施の形態の半導体装置の製造方法を示すフローチャートである。
【図13】本発明の実施の形態の半導体装置の製造方法における要部を模式的に示す図である。
【符号の説明】
【0047】
10 半導体ウェーハ
10a 接続端子
40 レジスト
40a 開口部
42 チップ側電極
44,49 研磨具
48 半導体チップ
50 基板
52 基板側電極
【特許請求の範囲】
【請求項1】
接続端子の表面に、レジストをマスクとして無電解めっきでチップ側電極を選択的に形成した半導体チップを、該半導体チップと基板との間に前記レジストを介在させつつ、前記チップ側電極と基板に設けられた基板側電極とを互いに接合させて、基板に実装したことを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記チップ側電極の高さは、5〜10μmであることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項3】
前記チップ側電極の直径、または対角線の最大長さは3μm以上であることを特徴とする請求項1または2記載の半導体装置。
【請求項4】
前記レジストの厚さは、前記チップ側電極の高さよりも0〜5μm薄いことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体装置。
【請求項5】
前記半導体チップの厚さは、20〜100μmであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の半導体装置。
【請求項6】
前記チップ側電極と前記基板側電極の少なくとも表面は、同一金属からなり、常温接合により互いに接合されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の半導体装置。
【請求項7】
前記チップ側電極と前記基板側電極は、導電性接着剤を介して互いに接合されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の半導体装置。
【請求項8】
接続端子を形成した半導体ウェーハの表面に、該接続端子に対応する位置に開口部を有するレジストからなるマスクを直接作製し、
前記半導体ウェーハの表面に無電解めっきを行い前記開口部内にめっき金属を選択的に埋込んでチップ側電極を形成し、
前記レジストを付けたまま前記半導体ウェーハを半導体チップ毎に分離し、
前記チップ側電極と基板に設けられた基板側電極とを互いに接合させて半導体チップを基板に実装することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項9】
前記半導体ウェーハを半導体チップ毎に分離するのに先立って、前記半導体ウェーハの裏面を研磨して厚さを薄くすることを特徴とする請求項8記載の半導体装置の製造方法。
【請求項10】
前記半導体ウェーハの厚さを20〜100μmにすることを特徴とする請求項9記載の半導体装置の製造方法。
【請求項11】
前記チップ側電極の表面と前記基板側電極の表面をそれぞれ研磨し、両電極を常温接合させて前記半導体チップを前記基板に実装することを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
【請求項12】
前記チップ側電極の表面と前記基板側電極の表面を、表面粗さのRa値が20nm以下となるように研磨することを特徴とする請求項11記載の半導体装置の製造方法。
【請求項13】
前記チップ側電極と前記基板側電極の少なくとも表面は、同一金属からなることを特徴とする請求項11または12記載の半導体装置の製造方法。
【請求項14】
前記金属は、金、銀、白金、パラジウム、銅、ニッケル及びタングステンの少なくとも1種類以上からなることを特徴とする請求項13記載の半導体装置の製造方法。
【請求項15】
前記常温接合を、前記チップ側電極と前記基板側電極の少なくとも表面を構成する金属の融点(ケルビン・K)の1/2以下の温度で、大気雰囲気で加圧しながら行うことを特徴とする請求項請求項13または14記載の半導体装置の製造方法。
【請求項16】
前記チップ側電極と前記基板側電極の少なくとも表面は銅からなり、200℃以下の温度で、半導体チップと基板とを面圧が60MPa以下となるような荷重で互いに押付けて両電極を常温接合させることを特徴とする請求項11または12記載の半導体装置の製造方法。
【請求項17】
前記常温接合に先立って、チップ側電極及び基板側電極の表面の酸化膜を除去し、水洗後、乾燥させることなく両電極を常温接合することを特徴とする請求項11乃至16のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
【請求項18】
前記チップ側電極と前記基板側電極とを導電性接着剤で接合して、前記半導体チップを前記基板に実装することを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
【請求項1】
接続端子の表面に、レジストをマスクとして無電解めっきでチップ側電極を選択的に形成した半導体チップを、該半導体チップと基板との間に前記レジストを介在させつつ、前記チップ側電極と基板に設けられた基板側電極とを互いに接合させて、基板に実装したことを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記チップ側電極の高さは、5〜10μmであることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項3】
前記チップ側電極の直径、または対角線の最大長さは3μm以上であることを特徴とする請求項1または2記載の半導体装置。
【請求項4】
前記レジストの厚さは、前記チップ側電極の高さよりも0〜5μm薄いことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体装置。
【請求項5】
前記半導体チップの厚さは、20〜100μmであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の半導体装置。
【請求項6】
前記チップ側電極と前記基板側電極の少なくとも表面は、同一金属からなり、常温接合により互いに接合されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の半導体装置。
【請求項7】
前記チップ側電極と前記基板側電極は、導電性接着剤を介して互いに接合されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の半導体装置。
【請求項8】
接続端子を形成した半導体ウェーハの表面に、該接続端子に対応する位置に開口部を有するレジストからなるマスクを直接作製し、
前記半導体ウェーハの表面に無電解めっきを行い前記開口部内にめっき金属を選択的に埋込んでチップ側電極を形成し、
前記レジストを付けたまま前記半導体ウェーハを半導体チップ毎に分離し、
前記チップ側電極と基板に設けられた基板側電極とを互いに接合させて半導体チップを基板に実装することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項9】
前記半導体ウェーハを半導体チップ毎に分離するのに先立って、前記半導体ウェーハの裏面を研磨して厚さを薄くすることを特徴とする請求項8記載の半導体装置の製造方法。
【請求項10】
前記半導体ウェーハの厚さを20〜100μmにすることを特徴とする請求項9記載の半導体装置の製造方法。
【請求項11】
前記チップ側電極の表面と前記基板側電極の表面をそれぞれ研磨し、両電極を常温接合させて前記半導体チップを前記基板に実装することを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
【請求項12】
前記チップ側電極の表面と前記基板側電極の表面を、表面粗さのRa値が20nm以下となるように研磨することを特徴とする請求項11記載の半導体装置の製造方法。
【請求項13】
前記チップ側電極と前記基板側電極の少なくとも表面は、同一金属からなることを特徴とする請求項11または12記載の半導体装置の製造方法。
【請求項14】
前記金属は、金、銀、白金、パラジウム、銅、ニッケル及びタングステンの少なくとも1種類以上からなることを特徴とする請求項13記載の半導体装置の製造方法。
【請求項15】
前記常温接合を、前記チップ側電極と前記基板側電極の少なくとも表面を構成する金属の融点(ケルビン・K)の1/2以下の温度で、大気雰囲気で加圧しながら行うことを特徴とする請求項請求項13または14記載の半導体装置の製造方法。
【請求項16】
前記チップ側電極と前記基板側電極の少なくとも表面は銅からなり、200℃以下の温度で、半導体チップと基板とを面圧が60MPa以下となるような荷重で互いに押付けて両電極を常温接合させることを特徴とする請求項11または12記載の半導体装置の製造方法。
【請求項17】
前記常温接合に先立って、チップ側電極及び基板側電極の表面の酸化膜を除去し、水洗後、乾燥させることなく両電極を常温接合することを特徴とする請求項11乃至16のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
【請求項18】
前記チップ側電極と前記基板側電極とを導電性接着剤で接合して、前記半導体チップを前記基板に実装することを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2006−303250(P2006−303250A)
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−124212(P2005−124212)
【出願日】平成17年4月21日(2005.4.21)
【出願人】(000000239)株式会社荏原製作所 (1,477)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年4月21日(2005.4.21)
【出願人】(000000239)株式会社荏原製作所 (1,477)
【Fターム(参考)】
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