説明

半導体装置及び半導体装置の製造方法

【課題】導電性ワイヤ同士の間、または導電性ワイヤと半導体チップとの間に生じる短絡を防止する方法を提供する。
【解決手段】半導体チップ12が搭載された配線基板11を準備する。配線基板11には接続パッド17が設けられている。半導体チップ12の、電極パッド18が設けられた一の面12aは、配線基板11とは反対側に向いている。次に、半導体チップ12の、配線基板11とは反対側に向いた一の面12aに、第1の絶縁層14を形成する。次に、第1の絶縁層14上に、熱可塑性を有する第2の絶縁層15を形成する。それから、導電性ワイヤ13の一端13aを配線基板の接続パッド17に熱圧着し、導電性ワイヤ13の他端13bを半導体チップ12の電極パッド18に熱圧着するとともに、熱圧着する際に発せられる熱によって軟化した第2の絶縁層15に、導電性ワイヤ13の一端13aと他端13bとの間の一部を埋め込む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置及び半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、様々な種類の半導体装置が製造されている。半導体装置は、半導体チップと配線基板とを有する。半導体チップは、配線基板に搭載されており、配線基板に形成されている配線と電気的に接続されている。
【0003】
このような半導体装置の1つとして、ワイヤによって、半導体チップと配線基板とが電気的に接続されたものがある。ワイヤは、半導体チップ上の電極パッドおよび配線基板上の接続パッドに接続されている。特許文献1、特許文献2および特許文献3には、半導体チップの一面の中央部に電極パッドが設けられている半導体装置が開示されている。
【0004】
半導体チップの中央部に電極パッドが形成されている場合、ワイヤは、半導体チップの中央部から、半導体チップの周縁近傍を通って、配線基板の接続パッドに延びている。このように導電性ワイヤが長い場合、導電性ワイヤのループが高くなり、半導体装置を薄型化することが困難になるという問題がある。また、半導体チップを封入する封入樹脂の流れによって、ワイヤが流れ、ワイヤに短絡が生じるという問題もある。
【0005】
これらの2つの問題に対応するため、特許文献3に記載の半導体装置では、半導体チップに下ポリイミドテープを貼り付けて、下ポリイミドテープに接するようにワイヤを形成している。そして、下ポリイミドテープに上ポリイミドテープを貼り付けて、両ポリイミドテープでワイヤを挟んで、当該ワイヤを固定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2001−024024号
【特許文献2】特開2008−251929号
【特許文献3】特開平11−135539号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献3では、配線基板と半導体チップとをワイヤで接続した後、上ポリイミドテープによって、ワイヤは強く押し付けられる。そのため、ワイヤの変形が生じる虞がある。ワイヤが変形すると、ワイヤ同士の間またはワイヤと半導体チップとの間で短絡が生じる虞があるという課題がある。
【0008】
また、2つのポリイミドテープの間に空隙が生じ、ワイヤの固定が不十分になる虞があるという課題もある。さらに、接着材が塗布されたポリイミドテープが2つ重ねられるため、2つのポリイミドテープの合計の厚みが大きくなり、半導体装置の厚みが増すという課題もある。
【0009】
したがって、上記課題の少なくとも1つを解決する、改良された半導体装置および半導体装置の製造方法が提供されることが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
一実施形態における半導体装置の製造方法では、まず、半導体チップが搭載された配線基板を準備する。配線基板には接続パッドが設けられている。半導体チップの、電極パッドが設けられた一の面は、配線基板とは反対側に向いている。次に、半導体チップの、配線基板とは反対側に向いた一の面に、第1の絶縁層を形成する。次に、第1の絶縁層上に、熱可塑性を有する第2の絶縁層を形成する。それから、導電性ワイヤの一端を配線基板の接続パッドに熱圧着し、導電性ワイヤの他端を半導体チップの電極パッドに熱圧着するとともに、熱圧着する際に発せられる熱によって軟化した第2の絶縁層に、導電性ワイヤの一端と他端との間の一部を埋め込む。
【0011】
また、一実施形態における半導体装置は、接続パッドが設けられた配線基板と、電極パッドが設けられた半導体チップと、導電性ワイヤと、を有する。導電性ワイヤの一端は配線基板の接続パッドに接続され、導電性ワイヤの他端は半導体チップの電極パッドに接続されている。半導体チップの、電極パッドが設けられた一の面が配線基板とは反対側に向くように、半導体チップが配線基板に搭載されている。
【0012】
半導体チップの、配線基板とは反対側に向いた一の面に、第1の絶縁層が形成されている。第1の絶縁層上に、熱可塑性を有する第2の絶縁層が形成されている。導電性ワイヤの一端と他端との間の一部は第2の絶縁層に埋まっている。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、導電性ワイヤ同士の間、または導電性ワイヤと半導体チップとの間に短絡が生じることが防止される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】第1の実施形態における半導体装置の概略平面図である。
【図2】図1のA−A線に沿った半導体装置の概略平面図である。
【図3】(a)〜(f)は、図1に示された半導体装置の製造工程を示すステップ図である。
【図4】(a)〜(c)は、ワイヤボンディングの一例を詳細に示す概略図である。
【図5】第2の実施形態における半導体装置の概略断面図である。
【図6】第3の実施形態における半導体装置の概略断面図である。
【図7】第4の実施形態における半導体装置の概略平面図である。
【図8】第5の実施形態における半導体装置の概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0016】
図1は、第1の実施形態に係る半導体装置の概略平面図である。図1では、半導体装置の構成を明示するため、封止樹脂の一部が示されていない。図2は、図1のA−A線に沿った半導体装置の概略断面図である。
【0017】
第1の実施形態では、ボールグリッドアレイ(Ball Grid Array:BGA)型の半導体装置について詳細に説明する。しかし、本発明は、BGA型の半導体装置に限定されず、様々なタイプの半導体装置であって良い。
【0018】
半導体装置10は、配線パターンが形成された配線基板11と、半導体チップ12と、導電性ワイヤ13と、を有する。導電性ワイヤ13は、半導体チップ12と配線基板11とを電気的に接続する。
【0019】
配線基板11は、例えば略四角形状をしている。配線基板11は、絶縁性の基材11aと、基材11aに形成された配線パターン11cと、基材11aの両面に設けられ、配線パターン11cを保護する絶縁性の保護膜11bと、を有する。絶縁性の基材11aは、例えば、ガラスエポキシ基板からなる。配線パターン11cは、例えば銅(Cu)からなる。
【0020】
保護膜11bは、例えばソルダーレジストからなる。保護膜11cは開口部を有しており、この開口部から配線パターン11cの一部が露出している。配線基板の一の面91において、配線パターンが露出した部分に、接続パット17が配されている。配線基板の一の面91とは反対側の他の面92には、ランド21が設けられている。ランド21は、配線基板11の配線パターン11cと電気的に接続されている。
【0021】
本実施形態では、配線基板の他の面92に、複数のランド21が格子状に配されている。配線基板の一の面91に配された接続パッド17と、これに対応する、配線基板の他の面92に配されたランド21とは、配線パターン11cによって電気的に接続されている。
【0022】
配線基板の他の面92に設けられたランド21には、導電性ボール22が配されている。導電性ボール22としては、例えば半田ボールが用いられる。導電性ボール22は、例えばマザーボードへ半導体装置10を実装するための接合材料として用いられる。
【0023】
半導体チップ12は、配線基板の一の面91に、接合部材20を介して搭載されている。接合部材20としては、例えば、絶縁性の接着材やダイアタッチフィルム(Die Attached Film:DAF)などが用いられる。
【0024】
半導体チップ12の、配線基板11とは反対側に向けられた一の面12aには、所定の回路が形成されている。例えば、半導体チップ12がDRAM(Dynamic Random Access Memory)である場合、当該回路はメモリ回路である。
【0025】
本実施形態では、半導体チップの一の面12aの中央部に、複数の電極パッド18が2列に配されていても良い。半導体チップ12の電極パッド18には、例えば金(Au)からなる金属バンプ19が形成されている。電極パッド18と導電性ワイヤ13とを直接熱圧着することが可能であれば、金属バンプ19は設けられていなくても良い。
【0026】
導電性ワイヤ13の一端は、配線基板11の接続パッド17と接続されている。導電性ワイヤ13の他端は、電極パッド18上の金属バンプ19と接続されている。導電性ワイヤ13は、例えば金からなるワイヤである。
【0027】
半導体チップの一の面12aには、第1の絶縁層14が形成されている。第1の絶縁層14上に熱可塑性を有する第2の絶縁層15が形成されている。第1の絶縁層14は、導電性ワイヤを熱圧着する際に軟化しないものが用いられる。一例として、第1の絶縁層14は熱硬化性樹脂からなる。そのような熱硬化性樹脂としては、たとえば、硬化温度が140度であるエポキシ樹脂が挙げられる。
【0028】
第2の絶縁層15は、熱可塑性を有するものが用いられる。第2の絶縁層15は、導電性ワイヤ13を熱圧着する際に軟化するものが用いられる。第2の絶縁層15の一例としては、軟化温度が150℃程度であるエポキシ樹脂が挙げられる。
【0029】
ここで、本明細書および特許請求の範囲において、「軟化」という用語は、単に軟らかくなるという意味だけでなく、溶融して液化するという意味も含むものとする。
【0030】
本実施形態では、第1の絶縁層14および第2の絶縁層15が、半導体チップ12の周辺部に配されていても良い。そして、配線基板11の接続パッド17から延びた導電性ワイヤ13は、半導体チップ12の上方を通って、半導体チップ12上の金属バンプ19に達している。そして、導電性ワイヤ13の一部は、第2の絶縁層15に埋まっている。ここで、導電性ワイヤ13の一部は、第1の絶縁層14に接していても良い。
【0031】
本実施形態において、第1の絶縁層14および第2の絶縁層15は、半導体チップ12の周辺部に、電極パッド18の列に沿って形成されていても良い。半導体装置10には、封止体16が形成されていても良い。封止体16は、少なくとも半導体チップ12と導電性ワイヤ13とを覆っている。封止体16は、例えばエポキシ樹脂のような、絶縁性の熱硬化性樹脂が用いられる。
【0032】
導電性ワイヤ13は第2の絶縁層15に埋め込まれているため、導電性ワイヤ13に外力が印加されても変形し難い。したがって、半導体装置10に封止体16が形成される際、封止体16の流れによる導電性ワイヤ13の流れが防止される。これにより、導電性ワイヤ13同士の間に短絡が生じることが防止される。
【0033】
また、半導体チップ12と第2の絶縁層15との間には、第1の絶縁層14が設けられているため、導電性ワイヤ13と半導体チップ12との間で短絡が生じることが防止される。
【0034】
次に、上記の半導体装置10の製造方法について説明する。図3(a)〜(f)は、半導体装置の製造方法を示すステップ図である。図3では、半導体装置を断面的に示している。
【0035】
まず、半導体チップ12が搭載された配線基板11を準備する(図3(a)参照。)。本実施形態では、配線基板は、多数個取りのガラスエポキシ配線基板である。配線基板11は、上述したものと同様に、絶縁性の基材と、この基材に形成された配線パターンと、基材の両面に設けられ、配線パターンを保護する絶縁性の保護膜と、を有する。絶縁性の基材は、例えば、ガラスエポキシ基板からなる。配線パターンは例えば銅(Cu)からなり、絶縁性の保護膜は、例えばソルダーレジストからなる。
【0036】
保護膜は開口部を有しており、この開口部から配線パターンの一部が露出している。配線基板の一の面91において、配線パターンが露出した部分に、接続パット17が配されている。配線基板の一の面91とは反対側の、配線基板の他の面92には、ランド21が設けられている。ランド21は、配線パターンを介して、接続パッド17と電気的に接続されている。
【0037】
複数の製品エリア35を有する、多数個取りの配線基板11には、ダイシングライン34が形成されている。ダイシングライン34は、配線基板の製品エリア35間の切断予定の位置を示している。配線基板11のそれぞれの製品エリア35には、接合部材20を介して半導体チップ12が搭載されている。
【0038】
半導体チップの、配線基板11とは反対側に向けられた一の面12aには、電極パッド18が形成されている。電極パッド18は、半導体チップの一の面12aの中央部に設けられても良い。半導体チップ12は、例えば、不図示のダイボンディング装置によって配線基板11に搭載される。
【0039】
半導体チップ12の電極パッド18には、導電性の金属バンプ19が形成されている。高圧放電によって、導電性ワイヤの先端を溶融させて、導電性ワイヤの先端にボールを形成する。その後、当該ボールを電極パッドに超音波熱圧着し、当該ワイヤの後端を引き切ることで、電極パッド18上に金属バンプ19が形成される。金属バンプ19は、例えばワイヤボンディング装置を用いて形成される。
【0040】
次に、半導体チップの一の面12aに第1の絶縁層14を形成し、第1の絶縁層14上に熱可塑性を有する第2の絶縁層15を形成する(図3(b)参照。)。第1の絶縁層14および第2の絶縁層15は、半導体チップの一の面12aの周辺部に形成されることが好ましい。
【0041】
第2の絶縁層15は、後のワイヤボンディングステップ中に発せられる熱によって軟化するものが用いられる。第2の絶縁層15としては、例えば、軟化温度が150℃程度であるエポキシ樹脂を用いることが出来る。
【0042】
次に、配線基板11と半導体チップ12とを導電性ワイヤ13によって電気的に接続する、ワイヤボンディングステップを行う(図3(c)参照。)。ワイヤボンディングステップでは、導電性ワイヤの一端13aを配線基板の接続パッド17に熱圧着し、導電性ワイヤの他端13bを半導体チップの電極パッド18に熱圧着するとともに、熱圧着する際に発せられる熱によって軟化した第2の絶縁層15に導電性ワイヤの一端13aと他端13bとの間の一部を埋め込む。
【0043】
導電性ワイヤ13としては、例えば金線が用いられる。導電性ワイヤ13の熱圧着は、単に熱エネルギーを用いて圧着する方式のみでなく、超音波エネルギーを併用した超音波熱圧着であっても良い。
【0044】
図4(a)〜(c)を参照して、ワイヤボンディングステップの一例を詳細に説明する。ワイヤボンディングステップは、例えばキャピラリ41と呼ばれるボンディングツールを有するボンディング装置を用いて、実施される。
【0045】
まず、キャピラリ41の先端から導出された導電性ワイヤの一端13aを溶融させて、導電性ワイヤの一端13aをボール状に形成する。その後、図4(a)に示すように、導電性ワイヤの一端13aを、配線基板11の接続パッド17に熱圧着する。
【0046】
次に、図4(b)に示すように、所定の経路を辿ってキャピラリ41を移動させる。具体的には、キャピラリ41は、配線基板11の接続パッド17から、半導体チップ12上の第2の絶縁層15の上方を通って、半導体チップの電極パッド18に向かって移動する。そして、電極パッド18上の金属バンプ19に、導電性ワイヤの他端13bを熱圧着する。
【0047】
もし可能であれば、導電性ワイヤの他端13bを、電極パッド18に直接熱圧着しても良い。
【0048】
熱圧着の効率を高めるため、導電性ワイヤ13をパッド17,18に熱圧着する際、導電性ワイヤ13とパッド17,18のうちの少なくとも一方を加熱することが好ましい。導電性ワイヤ13を加熱するには、キャピラリ41の温度を上昇させれば良い。
【0049】
導電性ワイヤ13が第2の絶縁層15に接触したときに、第2の絶縁層が軟化するように、導電性ワイヤ13は第2の絶縁層15の軟化温度以上に加熱されることが好ましい。
【0050】
また、接続パッド17および電極パッド18を加熱するためには、配線基板11を加熱すれば良い。配線基板11は、例えば、配線基板11を保持するステージの温度を上昇させることで加熱される。第2の絶縁層15が軟化するように、配線基板11は第2の絶縁層15の軟化温度以上に加熱されることが好ましい。
【0051】
上記のように、本実施形態では、ワイヤボンディング中に第2の絶縁層15を加熱して、第2の絶縁層15を軟化させる。そして、軟化した第2の絶縁層15に導電性ワイヤ13を埋め込む。
【0052】
このように、第2の絶縁層15は導電性ワイヤ13を熱圧着する際に軟化するため、導電性ワイヤ13が変形することなく、導電性ワイヤの一部が第2の絶縁層15に埋め込まれる。これにより、導電性ワイヤ同士の間で短絡が生じることが防止される。
【0053】
第2の絶縁層15の高さは、電極パッド18上の金属バンプ19よりも高いことが好ましい。これにより、導電性ワイヤの他端13bを金属バンプ19に熱圧着する際、導電性ワイヤの一端13aと他端13bとの間の一部が、第2の絶縁層15に接触し、第2の絶縁層15に埋め込まれる。
【0054】
ワイヤボンディングステップが終了した後、第2の絶縁層15は冷えて硬化する。これにより、導電性ワイヤ13が、第2の絶縁層15によって安定に固定される。したがって、導電性ワイヤ13に外力が印加されても、導電性ワイヤが変形することが抑制される。
【0055】
第1の絶縁層14は、導電性ワイヤを熱圧着する際に軟化しないものであることが好ましい。これは、ワイヤボンディングステップにおいて、第2の絶縁層15に埋め込まれた導電性ワイヤ13が半導体チップ12に接触することを防止し、導電性ワイヤと半導体チップとの間に短絡が生じることを防止するからである。
【0056】
導電性ワイヤ13が半導体チップ12に接触することを防止する目的のため、第1の絶縁層14は、半導体チップの一の面91の周辺部に形成されることが好ましい。これは、配線基板の接続パッド17と半導体チップの電極パッド18との間に導電性ワイヤ13が張られると、半導体チップ12の縁部に導電性ワイヤが接触する虞があるからである。この場合、ワイヤボンディングステップにおいて、導電性ワイヤ13の一部が、第1の絶縁層14上の第2の絶縁層15に接触し、導電性ワイヤ13の一部が第2の絶縁層15に埋め込まれることになる。
【0057】
上記実施形態では、導電性ワイヤは、配線基板の接続パッド17から第2の絶縁層15に向かって延ばされ、第2の絶縁層を通って半導体チップの電極パッド18に向かって延ばされた。これに限定されず、導電性ワイヤは、半導体チップの電極パッド18から第2の絶縁層15に向かって延ばされ、第2の絶縁層を通って配線基板の接続パッド17に向かって延ばされても良い。
【0058】
第1の絶縁層14は、導電性ワイヤを熱圧着する際に発せられる熱によって硬化する、熱硬化性の樹脂であっても良い。この場合、第1の絶縁層14の硬化温度は、第2の絶縁層15の軟化温度よりも低いことが好ましい。これにより、第2の絶縁層15が軟化する前に、第1の絶縁層14が硬化するため、第1の絶縁層14と第2の絶縁層15が混ざる虞が低減される。第1の絶縁層14としては、例えば、硬化温度が140度以下であるエポキシ樹脂を用いることができる。
【0059】
導電性ワイヤ13の一部は第2の絶縁層15に埋め込まれるため、小さい直径、例えば15μm程度の直径の導電性ワイヤであっても、低ループでワイヤボンディングが可能となる。また、半導体チップの中央部に電極パッドがあり、導電性ワイヤ13が長くなる場合にも、低ループでワイヤボンディングが可能となる。そのため、導電性ワイヤ13を短くすることができ、コストの削減を図ることができる。
【0060】
第1の絶縁層14および第2の絶縁層15には、別個の接着材が付着される必要はない。そのため、第1の絶縁層14および第2の絶縁層15の合計の膜厚は、接着材が塗布された、2つのポリイミドテープの合計の厚みよりも小さくすることができる。第1の絶縁層14および第2の絶縁層15の膜厚は、例えば、50μm程度にすることができる。また、第2の絶縁層15は、一端軟化した後に硬化されるため、第1の絶縁層14と第2の絶縁層15との間に空隙が生じることが防止される。
【0061】
本実施形態では、ボールボンディングを利用した導電性ワイヤの接続について説明したが、たとえば、導電性ワイヤはウェッジボンディングを利用して接続されても良い。
【0062】
次に、ウエハ状の配線基板11に封止体16を形成する(図3(d)参照。)。本実施形態では、封止体の一例として、熱硬化性のエポキシ樹脂を用いる。封止体16は、少なくとも半導体チップ12および導電性ワイヤ13を覆うようにする。
【0063】
本実施形態では、配線基板11に封止体16を一体的に形成する。封止体16は、例えば不図示のトランスファーモールド装置を用いて形成される。トランスファーモールド装置は、上型と下型とからなる成型金型を含んでいる。成型金型の内部には、封止体16の形状に形作られたキャビティが形成されている。この成型金型で、配線基板11を型閉めし、キャビティ内に封止体16を流入させる。キャビティ内に封止体16を充填した後、封止体16を熱硬化させる。
【0064】
成型金型のキャビティに封止体を流入する際、封止体16の流れよって、導電性ワイヤ13に外力が印加される。本実施形態では、導電性ワイヤ13の一部が第2の絶縁層15に埋め込まれているため、導電性ワイヤ13の流れが抑制される。したがって、導電性ワイヤ同士の間に生じる短絡が防止され、その結果、半導体装置製造の歩留りが向上する。
【0065】
また、導電性ワイヤ13が低ループ化されているため、封止体16の厚みを小さくすることができ、半導体装置の薄型化が可能となる。
【0066】
次に、配線基板の他の面92に設けられたランド21に、導電性ボール22を搭載する(図3(e)参照。)。導電性ボール22としては、例えば半田ボールが用いられる。導電性ボールは、例えばマウントツール31によって搭載される。
【0067】
マウントツール31は、複数の吸着孔を有しており、吸引によって半田ボールを吸着孔に保持することができる。マウントツール31の吸着孔は、配線基板11のランド21の位置に合わせて形成されている。
【0068】
マウントツール31は、吸着孔に保持した導電性ボール22を、ランド21上に一括載置する。導電性ボール22の載置後、配線基板11を所定の温度でリフローして、ランド21上に導電性ボール22が搭載される。
【0069】
次に、配線基板11をダイシングライン34に沿って切断し、個々の半導体装置に分離する(図3(f)参照。)。この作業は、不図示のダイシング装置によって実施できる。
【0070】
具体的には、配線基板11上の封止体16をダイシングテープ33に接着し、ダイシングテープによって配線基板11を支持する。この状態で、ダイシングブレード32によって配線基板11を切断して、配線基板11を個片化する。その後、個々の半導体装置をダイシングテープ33からピックアップする。
【0071】
本実施形態では、多数個取りの配線基板11に一括で封止体16を形成した後、個々の半導体装置に分割する、MAP(Mold Array Process)方式の製造方法が説明されている。しかし、この方式に限らず、個々の半導体装置毎に分離された封止体16を形成しても良い。
【0072】
配線基板11の縁には、位置決め用の孔が形成された枠部があっても良い。これにより、各製造ステップにおいて、配線基板11の搬送および位置決めを行うことができる。
【0073】
図5は、第2の実施形態に係る半導体装置の概略断面図である。第2の実施形態の半導体装置50は、複数の半導体チップが搭載された、MCP(Multi Chip Package)型の半導体装置である。以下、第1の実施形態と同様の構成についての説明は省略する。
【0074】
半導体装置50は、第1の半導体チップ52、第2の半導体チップ53、配線基板11および導電性ワイヤ13を有する。第2の実施形態では、配線基板11の中央に開口部51aが形成されている。
【0075】
第2の半導体チップ53は、接合部材55を介して配線基板11に搭載されている。第1の半導体チップ52は、第2の半導体チップ53を介して配線基板に搭載されている。具体的には、第1の半導体チップ52と第2の半導体チップ53との間には、接合部材54が設けられている。第1の半導体チップ52は、第1の実施形態で示された半導体チップと同様の構成を有している。
【0076】
接合部材55は、配線基板の開口部51aと同じ位置に開口部を有している。そして、第2の半導体チップの電極パッド58が、配線基板11の開口部に位置している。第2の半導体チップの電極パッド58と配線基板11とを接続する導電性ワイヤ57は、第2の半導体チップの電極パッド58から、配線基板の開口部51aを通って、配線基板のランドが設けられた面92に形成された接続パッド59に接続している。
【0077】
配線基板の開口部51aには、封止体56が充填されている。封止体56は、少なくとも第2の半導体チップおよび導電性ワイヤ57を覆っている。
【0078】
第1の半導体チップ52の、配線基板11とは反対側に向いた一の面12aには、電極パッド18が設けられている。また、第1の実施形態と同様に、第1の半導体チップの一の面12aには、第1の絶縁層14が形成されている。第1の絶縁層14上には、熱可塑性を有する第2の絶縁層15が形成されている。
【0079】
そして、第1の半導体チップ52の電極パッド18と配線基板11の接続パッド17とを接続する導電性ワイヤ13の一部が、第2の絶縁層15に埋まっている。
【0080】
第2の実施形態の半導体装置では、第1の半導体チップ52と配線基板11とを電気的に接続する導電性ワイヤ13に関して、第1の実施形態と同様の効果が得られる。また、1つの配線基板11に複数の半導体チップ52,53が搭載されるため、半導体装置の大容量化および高機能化を図ることができる。
【0081】
図6は、第3の実施形態における半導体装置の概略断面図である。第3の実施形態における半導体装置は、複数の半導体チップが搭載されたMCP型の半導体装置である。以下、第1の実施形態と同様な構成部分に関する説明は省略する。
【0082】
第3の実施形態の半導体装置60は、配線基板11の一の面91に半導体チップ12が搭載されており、その半導体チップ12上に別の半導体チップ12が搭載されている。半導体チップ12としては、例えばDRAMチップを用いることができる。
【0083】
2つの半導体チップ12同士の間には、絶縁性の接合部材63(例えばDAF)が設けられている。また、下層の半導体チップと配線基板11との間にも絶縁性の接合部材63が設けられている。
【0084】
半導体チップ12の一の面12aには、それぞれ、第1の絶縁層14が形成されており、第1の絶縁層14上に熱可塑性を有する第2の絶縁層15が形成されている。配線基板の接続パッド17と、これに対応する半導体チップの電極パッド18とは、それぞれ導電性ワイヤ13により接続されている。導電性ワイヤ13は第2の絶縁層15に埋まっている。
【0085】
第3の実施形態における半導体装置では、第1の実施形態の半導体装置と同様に、導電性ワイヤ同士の間で生じる短絡、および導電性ワイヤと半導体チップとの間で生じる短絡が防止される。
【0086】
また、互いに積層される複数の半導体チップが同様の構造を有する場合、配線基板11に形成される配線パターンが簡易化され、半導体装置の電気的特性の向上を図ることができる。
【0087】
本実施形態では、2つの半導体チップが積層された半導体装置について説明したが、3つ以上の半導体チップが積層されていても良い。3つ以上の半導体チップが積層される場合には、第2の実施形態で説明されたように、最下層の半導体チップの、電極パッドが設けられた一の面が、配線基板側に向けられていても良い。
【0088】
図7は、第4の実施形態に係る半導体装置の概略平面図である。図7では、半導体装置の構成を明示するため、封止体の一部が示されていない。以下、第1の実施形態の半導体装置と同様な構成についての説明は省略する。
【0089】
第1の実施形態における半導体装置では、複数の導電性ワイヤ13の全てが、第2の絶縁層15に埋め込まれている。しかし、第4の実施形態における半導体装置70では、複数の導電性ワイヤのうちの一部の導電性ワイヤ73が、第2の絶縁層15上に配されている。これにより、複数の導電性ワイヤのうちの一の導電性ワイヤ13と、他の導電性ワイヤ73とを、交差させることができる。
【0090】
このように交差する2つの導電性ワイヤが、第2の絶縁層15によって離間されているため、導電性ワイヤ同士の間で短絡が生じることが防止される。これにより、半導体装置70の配線の自由度が向上する。
【0091】
図8は、第5の実施形態に係る半導体装置の概略断面図である。図8では、半導体装置の構成を明示するため、封止体の一部が示されていない。以下、第1の実施形態の半導体装置と同様な構成についての説明は省略する。
【0092】
半導体装置80が有する半導体チップ12上には、第1の絶縁層14が形成されており、第1の絶縁層14上に第2の絶縁層15が形成されている。第5の実施形態における半導体装置80では、さらに第2の絶縁層15上に第3の絶縁層84が形成されており、第3の絶縁層84上に第4の絶縁層85が形成されている。
【0093】
ここで、第3の絶縁層84は第1の絶縁層14と同様のものを用いることができ、第4の絶縁層85は第2の絶縁層15と同様のものを用いることができる。つまり、第4の絶縁層85は、熱可塑性を有する絶縁層である。
【0094】
複数の導電性ワイヤのうちの一部13は、第2の樹脂層15に埋め込まれている。また、複数の導電性ワイヤのうちの他の導電性ワイヤ73は、第4の樹脂層85に埋め込まれている。このようにして、第4の実施形態の半導体装置と同様に、2つの導電性ワイヤを交差させることができる。第5の実施形態における半導体装置では、2つの交差する導電性ワイヤは、第3の絶縁層84によって離間している。
【0095】
第5の実施形態における半導体装置は、次のようにして製造される。まず、上述したように、半導体チップ12を配線基板11に搭載し、半導体チップ12上に第1の絶縁層14を形成した後、第1の絶縁層14上に第2の絶縁層15を形成する。
【0096】
この後、下方の導電性ワイヤ13を、配線基板11の接続パッド17および半導体チップ12の電極パッド18に熱圧着するとともに、下方の導電性ワイヤ13の一部を第2の絶縁層15に埋め込む。
【0097】
次に、第2の絶縁層15上に第3の絶縁層84を形成し、第3の絶縁層84上に熱可塑性を有する第4の絶縁層85を形成する。そして、上方の導電性ワイヤ73を、配線基板11の接続パッド17および半導体チップ12の電極パッド18に熱圧着するとともに、上方の導電性ワイヤ73の一部を第4の絶縁層85に埋め込む。
【0098】
第3の絶縁層84は、ワイヤボンディングステップにおいて、上方の導電性ワイヤ73が、第2の絶縁層15に埋め込まれることを防止する。第4の絶縁層85は、熱圧着時に発せられる熱によって軟化するため、導電性ワイヤ73が、変形することなく、第4の絶縁層85に埋め込まれる。このようにして、導電性ワイヤ13,73に外力が印加されても、導電性ワイヤの流れが抑制される。
【0099】
このように、半導体チップ12上に絶縁層14,15,84,85を積層し、絶縁層同士の間に導電性ワイヤ13を通すことで、導電性ワイヤ同士の間で短絡が生じることが防止される。絶縁層の積層数は制限されることなく、熱硬化性の絶縁層と熱可塑性を有する絶縁層とが順番に積層されていて良い。この場合、導電性ワイヤは、熱可塑性を有する絶縁層に埋め込まれることになる。
【0100】
上記実施形態では、半導体チップ12の電極パッド18は半導体チップの一の面12aの中央部に配されており、第1の絶縁層14および第2の絶縁層15は半導体チップの一の面12aの周辺部に配されている。しかし、配線基板の接続パッドから半導体チップの電極パッドまで延びる導電性ワイヤの一部を、第2の絶縁層に埋めることができれば、電極パッド、第1の絶縁層および第2の絶縁層の位置は任意に変更可能である。
【0101】
以上、本発明の望ましい実施形態について提示し、詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない限り、さまざまな変更及び修正が可能であることを理解されたい。
【符号の説明】
【0102】
10,50,60,70,80 半導体装置
11 配線基板
11a 基材
11b 保護膜
11c 配線パターン
12 半導体チップ
12a 半導体チップの一の面
13,57,73 導電性ワイヤ
13a 導電性ワイヤの一端
13b 導電性ワイヤの他端
14,84 第1の絶縁層
15,85 第2の絶縁層
16,56 封止体
17,59 接続パッド
18,58 電極パッド
19 金属バンプ
20,54,55,63 接合部材
21 ランド
22 導電性ボール
31 マウントツール
32 ダイシングブレード
33 ダイシングテープ
34 ダイシングライン
35 製品エリア
41 キャピラリ
51a 配線基板の開口部
52 第1の半導体チップ
53 第2の半導体チップ
91 配線基板の一の面
92 配線基板の他の面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
接続パッドが設けられた配線基板であって、半導体チップの、電極パッドが設けられた一の面が前記配線基板とは反対側に向くように、前記半導体チップが搭載された前記配線基板を準備するステップと、
前記半導体チップの、前記配線基板とは反対側に向いた前記一の面に、第1の絶縁層を形成するステップと、
前記第1の絶縁層上に、熱可塑性を有する第2の絶縁層を形成するステップと、
前記導電性ワイヤの一端を前記配線基板の接続パッドに熱圧着し、前記導電性ワイヤの他端を前記半導体チップの前記電極パッドに熱圧着するとともに、熱圧着する際に発せられる熱によって軟化した前記第2の絶縁層に、前記導電性ワイヤの前記一端と前記他端との間の一部を埋め込むワイヤボンディングステップと、を有する、半導体装置の製造方法。
【請求項2】
前記第1の絶縁層は熱硬化性の樹脂からなり、
前記ワイヤボンディングステップにおいて、熱圧着する際に発せられる前記熱によって前記第1の絶縁層を硬化させる、請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記第1の絶縁層の硬化温度は、前記第2の絶縁層の軟化温度よりも低い、請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項4】
前記ワイヤボンディングステップ中に、前記第2の絶縁層を、前記第2の絶縁層の軟化温度以上に加熱する、請求項1から3のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項5】
前記ワイヤボンディングステップ中に、前記導電性ワイヤの温度を、前記第2の絶縁層の軟化温度以上に加熱する、請求項1から3のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項6】
前記第1の絶縁層および前記第2の絶縁層を、前記半導体チップの前記一の面の周辺部に形成する、請求項1から5のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項7】
前記半導体チップの前記電極パッドは、前記半導体チップの前記一の面の中央部に配されている、請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項8】
前記ワイヤボンディングステップにおいて、前記導電性ワイヤは、前記配線基板の前記接続パッドから前記第2の絶縁層に向かって延ばされ、前記第2の絶縁層を通して、前記半導体チップの前記電極パッドに向かって延ばされる、請求項7に記載の半導体装置。
【請求項9】
前記ワイヤボンディングステップにおいて、前記導電性ワイヤは、前記半導体チップの前記電極パッドから前記第2の絶縁層に向かって延ばされ、前記第2の絶縁層を通して、前記配線基板の前記接続パッドに向かって延ばされる、請求項7に記載の半導体装置。
【請求項10】
前記ワイヤボンディングステップの前に、前記半導体チップの前記電極パッド上に、金属バンプを形成し、
前記第2の絶縁層を、前記電極パッドの高さよりも高くなるように形成する、請求項1から9のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項11】
前記半導体チップは、絶縁性の接合部材を介して前記配線基板に接合されている、請求項1から10のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項12】
前記半導体チップは、別の半導体チップを介して前記配線基板に接合されている、請求項1から10のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項13】
少なくとも前記半導体チップおよび前記導電性ワイヤを、絶縁性の封止体で覆うステップをさらに有する、請求項1から12に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項14】
接続パッドが設けられた配線基板と、
電極パッドが設けられた半導体チップと、を有し、
一端が前記配線基板の前記接続パッドに接続され、他端が前記半導体チップの前記電極パッドに接続されている導電性ワイヤと、
前記半導体チップの、前記電極パッドが設けられた一の面が前記配線基板とは反対側に向くように、前記半導体チップが前記配線基板に搭載されている半導体装置であって、
前記半導体チップの、前記配線基板とは反対側に向いた前記一の面に、第1の絶縁層が形成されており、
前記第1の絶縁層上に、熱可塑性を有する第2の絶縁層が形成されており、
前記導電性ワイヤの前記一端と前記他端との間の一部が前記第2の絶縁層に埋まっている、半導体装置。
【請求項15】
前記第1の絶縁層は熱硬化性の樹脂からなり、
前記第1の絶縁層の硬化温度は、前記第2の絶縁層の軟化温度よりも低い、請求項14に記載の半導体装置。
【請求項16】
前記第1の絶縁層および前記第2の絶縁層は、前記半導体チップの前記一の面の周辺部に形成されている、請求項14または15に記載の半導体装置。
【請求項17】
前記半導体チップの前記電極パッドは、前記半導体チップの前記一の面の中央部に配されている、請求項16に記載の半導体装置。
【請求項18】
前記導電性ワイヤは、前記前記接続パッドから、前記第2の絶縁層に向かって延び、前記第2の絶縁層内を通って、前記半導体チップの前記電極パッドに向かって延びている、請求項17に記載の半導体装置。
【請求項19】
前記半導体チップの前記電極パッド上に、金属バンプが形成されており、
前記第2の絶縁層の高さが、前記電極パッドの高さよりも高い、請求項14から18のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項20】
前記半導体チップは、絶縁性の接合部材を介して前記配線基板に接合されている、請求項14から19のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項21】
前記半導体チップは、別の半導体チップを介して前記配線基板に接合されている、請求項14から19のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項22】
前記半導体チップ上に、絶縁性の接合部材を介してさらに別の半導体チップが搭載されている、請求項14から21のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項23】
少なくとも前記半導体チップおよび前記導電性ワイヤが、絶縁性の封止体で覆われている、請求項14から22に記載の半導体装置。
【請求項24】
前記半導体チップの前記電極パッドと前記配線基板の前記接続パッドとを接続する導電性ワイヤが複数設けられており、
前記第2の絶縁層に埋まっている前記導電性ワイヤの他に、前記第2の絶縁層上に配された別の導電性ワイヤを有している、請求項14から23に記載の半導体装置。
【請求項25】
前記第2の絶縁層上に第3の絶縁層が形成されており、
前記第3の絶縁層上に、熱可塑性を有する第4の絶縁層が形成されており、
前記半導体チップの前記電極パッドと前記配線基板の前記接続パッドとを接続する導電性ワイヤが複数設けられており、
前記第2の絶縁層に埋まっている前記導電性ワイヤの他に、前記第4の絶縁層に埋まっている別の導電性ワイヤを有している、請求項14から23に記載の半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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