説明

半径方向に調整可能なリニアベアリング組立体

第1の円筒状の部材及び第2の円筒状の部材を備えるリニアベアリング組立体である。第1のレース部材が第1の円筒状の部材と第2の円筒状の部材との間に位置決めされる。複数のローリング要素が、第1の円筒状の部材と第2の円筒状の部材が互いに直線的に調整できるように第1の円筒状の部材と第2の円筒状の部材との間に位置決めされる。調整機構部が複数のローリング要素と円筒状の部材の一方との間に位置決めされ、ローリング部材と円筒状の部材との間の半径隙間を取り除くために調整可能である。リニアベアリング組立体は工作機械のようなスピンドルアプリケーションと共に使用するのに適している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般にリニアローラーベアリングに関し、特に半径方向に調整可能なリニアローラーベアリング組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
図1を参照すると、多数のスピンドルアプリケーションは、回転シャフト、すなわち、スピンドル100の一端に位置する軸方向固定ラジアルベアリング102又はベアリングの組と、他端に位置する軸方向フローティングベアリング104又はベアリングの組とを含む。典型的に軸方向運動は、シャフト軸の方向に軸方向熱膨張を補償するため、及び/又は、固定ベアリング102とフローティングベアリング104との間でスプリング110の予荷重の分担を可能にするため、スピンドル100の一端で必要とされる。
【0003】
高速研削盤用及びフライス盤用スピンドルは、典型的に、熱膨張を補償すると共にスプリング110の予荷重の均等な分担を可能にさせるため、フローティングベアリング又はベアリングの組の軸方向運動を可能にするためにボールベアリングケージケージ組立体104を利用する。滑らかな直線運動を達成するため、設計者又は構築者は、ボールベアリングケージ組立体104の半径方向内部隙間(RIC)を選択するときに、半径方向熱膨張を考慮しなければならない。選択されたRICを達成するため、設計者又は構築者は、適切なボール106の直径と、カートリッジ112の外径及び内径とをもつケージ組立体を注意深く選定しなければならない。多くの場合、所望のRICは、測定精度の限界と、必要とされる直径を有するボールの入手困難さとに起因して達成され得ない。
【特許文献1】なし
【非特許文献1】なし
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
典型的に、ボールベアリングケージ組立体の半径方向熱膨張はスピンドルハウジングの半径方向熱膨張を上回る。正確な熱膨張差は未知量であり、設計者又は構築者は、室温ですべてのコンポーネントを使ってボールベアリングケージ組立体104を組み立てる際、ボールの直径を選択するときに値を推定しなければならない。実用温度が達成されたときに、(複数の)フローティングベアリングを格納するフローティングボールベアリングケージ組立体カートリッジのRICを調整する方法は存在しない。熱膨張の量が過小推定されるならば、ベアリングカートリッジのRICは負になることがあり、干渉が非常に大きいならば、フローティングカートリッジが軸方向に運動することを妨害又は阻止し、軸方向ベアリングの過負荷を引き起こすことがある。熱膨張の量が過大推定されるならば、RICは過剰になり、カートリッジの調整不良及び/又は軸方向拘束を引き起こすことがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施形態では、本発明は、第1の円筒状の部材及び第2の円筒状の部材を備えるリニアベアリング組立体を提供する。第1のレース部材が第1の円筒状の部材と第2の円筒状の部材との間に位置決めされる。複数のローリング要素が、第1の円筒状の部材と第2の円筒状の部材が互いに直線的に調整できるように第1のレース部材と第1の円筒状の部材との間に位置決めされる。半径方向に調整可能な機構部がレース部材と第2の円筒状の部材との間に位置決めされ、レース部材とローラーと第1の円筒状の部材との間の半径方向隙間を取り除くように構成される。半径方向に調整可能な機構部は、自動半径調整又は手動半径調整を提供する。
【0006】
別の実施形態では、本発明は、第1の円筒状の部材及び第2の円筒状の部材を備えるリニアベアリング組立体を提供する。複数のローリング要素が、第1の円筒状の部材と第2の円筒状の部材が互いに直線的に調整できるように第1の円筒状の部材と第2の円筒状の部材との間に位置決めされる。調整機構部が複数のローリング要素と円筒状の部材の一方との間に位置決めされ、ローリング部材と円筒状の部材との間の半径隙間を取り除くために調整可能である。調整機構部は、一貫した、再現可能な結果を提供する。
【0007】
その上、本発明は、スピンドル組立体の所望の剛性を達成するために、リニアベアリング組立体のRICを調整する方法をさらに提供する。この方法は、スピンドル組立体の目標剛性に対応するスピンドル組立体の目標固有振動周波数を決定するステップと、スピンドル組立体の実剛性に対応するスピンドル組立体の実固有振動周波数を決定するステップとを含む。次に、リニアベアリング組立体のRICは、実剛性を目標剛性と実質的に一致させるために調整され得る。
【0008】
発明のリニアベアリング組立体は、工作機械アプリケーション(たとえば、高速研削盤)のようなスピンドルアプリケーションにおいて使用され得る。
【0009】
本発明は、全体を通じて類似した番号が類似した要素を表現する添付図面を参照して説明される。ある種の用語、たとえば、「上端」、「下端」、「右」、「左」、「前」、「正面」、「前方」、「後」、「背面」及び「後方」は、相対的な記述の明瞭さのために以下の説明で使用されるが、限定的であることは意図されていない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図2を参照すると、本発明の同軸管状リニアローラーベアリング組立体120を組み込むスピンドル組立体101が示されている。スピンドル組立体101は、従来技術に類似し、一端において固定ベアリング組立体102によって支持され、反対端において本発明の第1の実施形態のリニアベアリング組立体120によって支持されたスピンドルすなわちシャフト100を含む。スピンドル組立体101は、リニアベアリング組立体120を支持するように構成されたハウジング121をさらに含む。本発明は図示されたスピンドル組立体101と共に使用される状態で示されているが、本発明のリニアベアリング組立体120は、第2の固定ベアリング組立体がないアプリケーションを含む、種々のアプリケーションにおいて利用され得る。
【0011】
今度は図面を参照すると、図3〜5は、同軸外側管状部材14内の内側管状部材12と、それらの管状部材の間に位置決めされ、各管状部材12、14に対して案内付きの軸方向運動を提供するリニアローラーベアリング16と、を有する同軸管状リニアローラーベアリング配置120を示している。管状部材12、14は独立した管として示されているが、管状部材12、14は、一体的な円筒面、たとえば、ハウジング内のボア、又は、シャフトの外面でもよい。
【0012】
本発明の本実施形態では、リニアローラーベアリング16は、各対の内側リニアベアリングレース18が対応する外側リニアベアリングレース20と半径方向に揃えられ、対応する外側リニアベアリングレース20の半径方向内側であるように位置決めされた、少なくとも2対の細長い内側リニアベアリングレース18及び外側リニアベアリングレース20を含む。内側管状部材12の外面にある平坦な溝22及び外側管状部材14のボア内の平坦な溝24は、バックアップ部材として役立ち、リニアベアリング18及び20の円周運動を阻止するように、リニアベアリングレース18及び20を収容する。代替的に、管状部材12及び14が、たとえば、焼き入れ可能な鋼のような適当な材料で作られるならば、軌道のうちの一方は管状部材12又は14内に一体化して形成され、それによって、別個のリニアベアリングレースの必要性を排除する。
【0013】
RICを取り除くため、各リニアベアリング16は、レース18、20の一方と、対応する管状部材12、14との間に位置決めされた、半径方向に調整可能な、又は、変形可能な付勢部材50を含む。図示された実施形態では、各付勢部材50は内側レース18と内側管状部材12との間に位置決めされるが、しかし、付勢部材50は、代替的に、外側レース20と外側管状部材14との間に位置決めされてもよい。本実施形態では、付勢部材50は、リニアベアリング組立体120の滑らかな動作のための適切なRICを保証するために、レース18、20の間の半径方向隙間の自動調整を提供する。さらに、付勢部材50はリーフスプリングとして示されているが、その他の付勢手段もまた利用される。たとえば、付勢部材50は、1個以上のコイルスプリング、又は、弾性材料のブロックにより構成され、材料は所望のRICを提供するため膨張可能かつ圧縮可能であるように選ばれる。
【0014】
図示された実施形態では、平行ローラー26がベアリングケージ28内に保持され、リニアベアリングレース18及び20上の転がり運動のため内側リニアベアリングレース18と外側リニアベアリングレース20の各対の間に位置決めされる。ベアリングケージ28は、側面に沿って、管状部材12及び14の軸30に関して円周状に延在し、隣接するベアリングケージ28の側面部分との機械的インターロックを形成する側面部分32及び34を含む。ベアリングケージ28は、ローラー26を保持する従来型の構造をもつ成形されたローラーポケット36を有する。機械的インターロックは、隣接するベアリングケージ28に対して一方のベアリングケージ28の軸方向運動を制限する。
【0015】
図5及び6に示されているように、機械的インターロックは、側面部分32上の対応する窪み40と係合するベアリングケージ28の側面部分34上の突起38によって形成されるが、タブ、フィンガー、山形、湾曲部、及び、種々の構造からなるその他の突起が使用される。好ましくは、インターロックは、同軸管状リニアローラーベアリング配置の寸法公差を考慮に入れるため、隣接するベアリングケージ28のある程度の円周運動及び半径方向運動を許容し、ベアリングケージの相対的な軸方向運動を阻止する。好ましいベアリングケージ28が記載されているが、その他のケージもまた利用され、又は、ローラーはケージ無しで位置決めされる。
【0016】
図7を参照すると、本発明の第2の実施形態である同軸管状リニアローラーベアリング組立体120’が示されている。リニアベアリング組立体120’は前述の実施形態と類似しているが、付勢部材50の代わりに機械的調整組立体を含む。リニアベアリング組立体120’は、内側管状部材12’及び外側管状部材14を含む。本実施形態では、内側管状部材12’は環状段部13と共に形成される。内側レース18及び外側レース20とローラー26とを伴うベアリング16は、内側管状部材12’と外側管状部材14との間に位置決めされる。適切なRICを達成するため、調整機構部55が各ベアリング16と管状部材12’、14の一方との間に位置決めされる。図示された実施形態では、調整機構部55は、各内側レース18と内側管状部材12’との間に位置決めされる。調整機構部55は、係合し、対向し、傾斜した表面62、66をもつ1対の対向する楔形部材60及び64を含む。一方の楔形部材60は段部13によって軸方向に保持される。調整ネジ68はもう一方の楔形部材64と接触し、2個の楔形部材60、64の相対的な軸方向位置を制御する。調整機構部55を膨張させるため、調整ネジ68は、楔形部材64が楔形部材60へ向かって軸方向に移動するように、堅く締められる。対向する傾斜部62、66は、調整機構部55を半径方向に膨張させるので、RICを取り除く。調整ネジ68は、調整機構部55を収縮させるため、逆方向にも調整される。その他の機械的調整機構部も同様に考えられる。
【0017】
図8〜11は、本発明のリニアベアリング組立体220のさらに別の実施形態を示している。図示されているように、リニアベアリング組立体220は、スピンドル組立体で使用されるべきユニット化された、又は、内蔵型のインサートとして設計される。組立体220は、主スピンドルラジアルベアリング228とスペーサ232とを支持するように構成されたカートリッジ224を含む。スピンドル100はラジアルベアリング228によって支持される。図示されたカートリッジ224は、テーパー付きの外面234を有し(図8を参照せよ)、その目的はより詳細に後述される。
【0018】
組立体220は、機械のスピンドルハウジング121に挿入(たとえば、圧入)されるように構成された外側シェルすなわちハウジング236をさらに含む。代替的に、シェル236はスピンドルハウジング121の一体的な部品でもよい。カートリッジ224とシェル236との間で所望の低摩擦軸方向運動を達成するため、複数のローリング要素240(たとえば、ボール)がリテーナー244によってカートリッジ224とシェル236との間で支持される。ある種の実施形態では、リテーナー244は使用されなくてもよいことに注意すべきである。エンドキャップ248はカートリッジ224に連結され、リテーナー244及びローリング要素240を軸方向に拘束するためリテーナー244を係合するスプリング250を支持する。当然ながら、リテーナー244及びローリング要素240を軸方向に拘束するその他の方法が代用され得る。
【0019】
所望のRICを達成するため、スリーブ252の形をした調整機構部が、ローリング要素240に隣接したカートリッジ224とシェル236との間に位置決めされる。図8に示されているように、スリーブ252は、カートリッジ224のテーパー付きの外面234を受け入れ、係合するテーパー付きの内側ボア256を有するものとして示されている。図9及び10に示されているように、スリーブ252は、円周方向応力を低減し、カートリッジ224に対してスリーブ252の軸方向運動及び半径方向運動を可能にさせるために、軸方向スリット257を含む。その他の構造では、スリーブ252はツーピースのスリーブでもよいが、ツーピースのスリーブは付加的なアライメントを必要としてもよい。図示された実施形態では、スリーブ252の直線的な外面260は、ローリング要素240を支持する内側ベアリングレースとしての役目を果たし、シェル236の内面又は内側ボア264は、外側レースとしての役目を果たす。代替的に、スリーブ252は外側レースとしての役目を果たすように位置決めされてもよく、カートリッジの外面は内側ベアリングレースとしての役目を果たすように構成してもよい。スリーブ252は、フランジ268とリテーナー244との間に位置決めされたスプリング272を介して、リテーナー244とローリング要素240を軸方向に拘束するフランジ268をさらに含む。当然ながら、リテーナー244及びローリング要素240を軸方向に拘束するその他の方法が代用され得る。
【0020】
組立体220のRICを手動で調整するため、ユーザは、カートリッジ224に連結されたエンドキャップ280内の1個以上の調整ネジ276、278を調整する。ネジ276、278を調整することにより、ユーザはカートリッジ224に対して軸方向にスリーブ252を移動させることが可能である。カートリッジ224のテーパー付き又は傾斜した外面234を係合するスリーブ252のテーパー付き又は傾斜した内側ボア256のために、RICは、カートリッジ224に対して軸方向にスリーブ252を移動させることにより、要求どおりに調整され得る。図示された実施形態では、ネジ276は、端板280、したがって、カートリッジ224に対してスリーブ252の軸方向近接性を制御するために、スリーブ252のフランジ268を係合し、押さえつける遠端付きの止めネジである。ネジ278は、スリーブ252を止めネジ276の遠端と堅く係合させ、これによって、スリーブ252を所定の位置に固定するために、フランジ268内の開口284の中を通り抜ける押しネジである。スリーブ252に位置を調整するため、押しネジ278は取り外されるか、又は、緩められ、次に、止めネジ276がスリーブ252を軸方向に移動させるため調整される。スリーブ252が望みとおりに位置決めされると、押しネジ276は、止めネジ276の遠端によって決定されるような所定の位置にスリーブ252を固定するために締め付けられる。これは、再現可能な、一貫した調整を可能にする。スリーブ252の位置を調整するその他の配置もまた使用され得ることに注意すべきである。
【0021】
さらに、ユーザは、スピンドル組立体によって達成される性能及び性質に影響を与えるスピンドル組立体の所望の予荷重及び剛性を達成するために、組立体220のRICを調整することができる。スピンドル組立体の実固有振動周波数は、スピンドル組立体を打撃し、振動を測定することによって決定される。実固有振動周波数を使用して、スピンドル組立体の実剛性が決定される。目標剛性を達成するため、対応する目標固有振動周波数が決定される。次に、組立体220のRICが、所望の剛性を達成すべく、実固有振動周波数と目標固有振動周波数を実質的に一致させるため、前述のように、手動で調整される。実振動周波数及び実剛性を決定するステップは、実剛性を目標剛性と実質的に一致させるために複数回に亘って実行される必要のあることが理解されるべきである。
【0022】
図示された組立体220は、所望の予荷重を達成するために、シェル236の円周に位置決めさせられたスプリング開口292(図10を参照せよ)に着座させられたスプリング110から、主スピンドルラジアルベアリング228の外側レースへ、負荷を伝達する取り外し可能な予荷重プレート288をさらに含む。
【0023】
リニアベアリング組立体120、120’及び220は、熱膨張の補償を可能にし、スプリング110の予荷重の均等な分担を可能にした状態で、直線運動を達成する。リニアベアリング組立体120、120’は、外側管状部材14又はハウジング121に対して同軸上で浮動する内側管状部材12、12’の周りに取り付き、ベアリング組立体220は、ユニット化された、又は、内蔵型のインサートである。本発明は、スピンドル又はケージ組立体の分解を必要とすることなく、リニアベアリング組立体のRICの自動調整又は手動調整のどちらかを可能にする。本発明は、既存のスピンドル、又は、その他のアプリケーションで用いる独立型のカートリッジとして、改良部品として提供され、或いは、新しいスピンドルの設計に組み込まれる。本発明のリニアベアリング組立体120、120’、220を用いて、スピンドルは、種々のコンポーネントの実用温度を推定することを必要とすることなく、室温ですべてのコンポーネントを使って組み立てられ、RICは、実用温度が達成されるときに、手動又は自動のいずれかで調整される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】図1は従来技術のスピンドル・ベアリング組立体の概略図である。
【図2】本発明の一実施形態によるベアリング組立体を含むスピンドル・ベアリング組立体の概略図である。
【図3】図2の同軸管状リニアローラーベアリング組立体の側面図である。
【図4】図3の同軸管状リニアローラーベアリング組立体の分解斜視図である。
【図5】図3の同時管状リニアリニアローラーベアリング組立体の、図3における線5−−5による、部分断面図である。
【図6】図3の管状リニアローラーベアリング組立体を伴うリニアベアリングケージの斜視図である。
【図7】本発明の第2の実施形態である同軸管状リニアローラーベアリング組立体の部分の側面断面図である。
【図8】本発明の第3の実施形態であるベアリング組立体の断面図である。
【図9】図8のベアリング組立体の、部分的に取り外された、斜視図である。
【図10】図8のベアリング組立体の分解図である。
【図11】図8のベアリング組立体の正面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のほぼ円筒状の部材、第2のほぼ円筒状の部材、及び前記第1の円筒状の部材と前記第2の円筒状の部材が互いに直線運動が可能であるように前記第1の円筒状の部材と前記第2のほぼ円筒状の部材との間にある複数のローリング要素を含むリニアベアリングと、前記第1の円筒状の部材と前記第2の円筒状の部材との間の隙間を調整するため動作可能である調整機構部と、前記第1の円筒状の部材と前記第2の円筒状の部材のうちの一方に連結され、シャフトを回転自在に支持するように構成されたラジアルベアリングとを備えるベアリング組立体。
【請求項2】
前記調整機構部が前記第1の円筒状の部材と前記第2の円筒状の部材との間に位置決めされた軸方向運動可能な部材を含む請求項1記載のベアリング組立体。
【請求項3】
前記軸方向運動可能な部材がスリーブである請求項2記載のベアリング組立体。
【請求項4】
前記スリーブが軸方向スリットを含む請求項3記載のベアリング組立体。
【請求項5】
前記軸方向運動可能な部材が前記ローリング要素を支持する軌道を画定するため前記第1の円筒状の部材と前記第2の円筒状の部材のうちの一方に連結される請求項2記載のベアリング組立体。
【請求項6】
ユニット化された組立体である請求項1記載のベアリング組立体。
【請求項7】
前記調整機構部が自動調整機構部である請求項1記載のベアリング組立体。
【請求項8】
前記自動調整機構部がスプリングを含む請求項7記載のベアリング組立体。
【請求項9】
前記調整機構部が手動調整機構部である請求項1記載のベアリング組立体。
【請求項10】
前記手動調整機構部がネジによって調整される調整部材を含む請求項9記載のベアリング組立体。
【請求項11】
前記調整機構部が前記第1の円筒状の部材と前記第2の円筒状の部材のうちの一方のテーパー付きの部分と係合されるテーパー付きの部分を含み、前記第1の円筒状の部材と前記第2の円筒状の部材との間の前記隙間が前記第1の円筒状の部材と前記第2の円筒状の部材のうちの一方の前記テーパー付きの部分に対して前記調整機構部の前記テーパー付きの部分を移動させることにより調整される請求項1記載のベアリング組立体。
【請求項12】
ハウジングとシャフトと前記ハウジングによって支持されるベアリング組立体とを備えるスピンドル組立体を有し、前記ベアリング組立体が第1のほぼ円筒状の部材、第2のほぼ円筒状の部材、及び、前記第1の円筒状の部材と前記第2の円筒状の部材が互いに直線運動が可能であるように前記第1の円筒状の部材と前記第2の円筒状の部材との間にある複数のローリング要素を含むリニアベアリングと、前記第1の円筒状の部材と前記第2の円筒状の部材との間の隙間を調整するため動作可能である調整機構部と、前記第1の円筒状の部材と前記第2の円筒状の部材のうちの一方に連結され、前記シャフトを回転自在に支持するように構成されたラジアルベアリングとを含む機械。
【請求項13】
前記調整機構部が前記第1の円筒状の部材と前記第2の円筒状の部材との間の隙間を調整するため動作可能である軸方向運動可能な調整部材を含む請求項12記載の機械。
【請求項14】
前記軸方向運動な調整部材が前記第1の円筒状の部材と前記第2の円筒状の部材との間に位置決めされたスリーブである請求項13記載の機械。
【請求項15】
前記調整機構部が前記リニアベアリングの前記ローリング要素を支持する軌道を画定するため前記第1の円筒状の部材と前記第2の円筒状の部材のうちの一方に連結される請求項12記載の機械。
【請求項16】
前記調整機構部が前記第1の円筒状の部材と前記第2の円筒状の部材のうちの一方のテーパー付きの部分と係合されるテーパー付きの部分を含み、前記第1の円筒状の部材と前記第2の円筒状の部材との間の前記隙間が前記第1の円筒状の部材と前記第2の円筒状の部材のうちの一方の前記テーパー付きの部分に対して前記調整機構部の前記テーパー付きの部分を移動させることにより調整される請求項12記載の機械。
【請求項17】
前記ベアリング組立体が前記シャフトを回転自在に支持するように構成された前記ラジアルベアリングに予荷重を加えるため動作可能であるプレートを含む請求項12記載の機械。
【請求項18】
前記調整機構部が前記第1の円筒状の部材と前記第2の円筒状の部材との間の前記隙間を調整するため半径方向に変形可能な調整部材を含む請求項12記載の機械。
【請求項19】
第1のほぼ円筒状の部材と第2のほぼ円筒状の部材と前記第1の部材と前記第2の部材が互いに直線運動が可能であるように前記第1の部材と前記第2の部材との間にある複数のローリング要素と前記第1の部材と前記第2の部材との間の隙間を調整するため動作可能であり、前記第1の部材と前記第2の部材との間に配置されたほぼ円筒状のスリーブを含む調整機構部とを備えるリニアベアリング組立体。
【請求項20】
前記スリーブが前記ローリング要素を支持する軌道を画定する請求項19記載のリニアベアリング組立体。
【請求項21】
前記スリーブが前記第1の部材と前記第2の部材との間の隙間を調整するため軸方向運動可能である請求項19記載のリニアベアリング組立体。
【請求項22】
前記スリーブが軸方向スリットを含む、請求項19記載のリニアベアリング組立体。
【請求項23】
前記スリーブが前記第1の部材と前記第2の部材のうちの一方のテーパー付きの部分と係合されるテーパー付きの部分を含み、前記第1の部材と前記第2の部材との間の前記隙間が前記第1の部材と前記第2の部材のうちの一方の前記テーパー付きの部分に対して前記スリーブの前記テーパー付きの部分を移動させることにより調整される請求項19記載のリニアベアリング組立体。
【請求項24】
第1のほぼ円筒状の部材と第2のほぼ円筒状の部材と前記第1の円筒状の部材と前記第2の円筒状の部材との間に位置決めされたレース部材と前記第1の円筒状の部材と前記第2の円筒状の部材が互いに直線的に調整可能であるように前記レース部材と前記第1の円筒状の部材との間に位置決めされた複数のローリング要素と前記レース部材と前記第2の円筒状の部材との間に位置決めされ、前記レース部材と前記ローリング要素と前記第1の円筒状の部材との間の半径方向隙間を取り除くように構成された半径方向に調整可能な機構部とを備えるリニアベアリング組立体。
【請求項25】
前記半径方向に調整可能な機構部がスプリングを含む請求項24記載のリニアベアリング組立体。
【請求項26】
前記スプリングが前記レース部材と前記ローリング要素と前記第1の円筒状の部材との間の半径方向隙間を取り除くため半径方向に自動的に変形する請求項25記載のリニアベアリング組立体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2008−519954(P2008−519954A)
【公表日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−541384(P2007−541384)
【出願日】平成17年11月10日(2005.11.10)
【国際出願番号】PCT/US2005/041082
【国際公開番号】WO2006/053269
【国際公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【出願人】(505391713)ティムケン ユーエス コーポレーション (21)
【Fターム(参考)】