説明

印刷システム、印刷装置、印刷方法

【課題】プリンター本体に保存するプログラムを軽減できる技術を提供する。
【解決手段】ページ記述言語で記述された印刷データを印刷装置100により印刷する印刷システム1であって、ページ記述言語を解釈するインタープリターを記憶しているストレージ(サーバー200)を備え、前記印刷装置は、印刷データの印刷に先立って、ページ記述言語で記述された印刷データの解釈に必要なインタープリターを、ストレージから取得し、取得したインタープリターを用いて、印刷データを解釈し、言語解釈した印刷データに基づいて印刷を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ページ記述言語で記述された印刷データの印刷処理に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、プリンターは多機能化の傾向にある。プリンターの多機能化に伴って、これら機能を実現するためのプログラム、例えばページ記述言語で記述された印刷データを解釈するためのインタープリターを複数記憶するなど、プリンターに備えられたROMの容量も増加している。これらプログラムの一部は、圧縮形式でプリンター本体のROMに保存されている。プログラム容量の増加に伴い、ROMの容量が不足の傾向にある。従ってプリンター本体に保存するプログラムの軽減が求められている。プリンターと接続された外部機器に、それらのプログラムの保存、及び実行処理を行わせる技術としては、例えば特許文献1、及び特許文献2に開示されたものが知られている。
【0003】
【特許文献1】特開平7−334318号公報
【特許文献2】特開2000−222145号公報
【0004】
上記従来技術は、外部機器とプリンターの両方に、印刷データの処理に必要なプログラムと機能部を備え、印刷処理の実行時に、外部機器とプリンターのどちらで印刷データの処理を実行するのが効率的かを判断し、より効率的である方で処理を実行させる技術である。従って、プリンター本体の、プログラムを記憶するメモリの容量を軽減することはできなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、プリンター本体にプログラムを保存する記憶装置の容量を軽減する技術の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するために、以下の形態または適用例を取ることが可能である。
【0007】
[適用例1]
ページ記述言語で記述された印刷データを印刷装置により印刷する印刷システムであって、前記ページ記述言語を解釈するインタープリターを記憶しているストレージを備えると共に、前記印刷装置は、前記印刷データの印刷に先立って、前記ページ記述言語で記述された前記印刷データの解釈に必要なインタープリターを、前記ストレージから取得するインタープリター取得部と、前記インタープリター取得部が取得した前記インタープリターを用いて、前記印刷データを解釈する言語解釈部と、前記言語解釈部で解釈した前記印刷データに基づいて印刷を行う印刷制御部とを備え、前記ストレージが前記印刷装置からアクセス可能に接続されている印刷システム。
【0008】
この印刷システムによれば、印刷装置は、印刷に先立って、ページ記述言語を解釈するインタープリターを、ストレージから取得するので、印刷装置内に常時、インタープリターを記憶しておく必要がない。なお、デフォルトで1又は少数のインタープリターを記憶しているとしてもよい。
【0009】
[適用例2]
前記インタープリター取得部は、前記ページ記述言語で記述された前記印刷データを解析し、前記ページ記述言語の解釈に必要なインタープリターを判定する適用例1記載の印刷システム。
【0010】
この印刷システムによれば、印刷装置は、印刷に先立って、印刷データのページ記述言語の解釈に必要なインタープリターを判定するので、ユーザーがこのインタープリターの情報を、印刷装置に入力する必要がない。
【0011】
[適用例3]
前記ストレージはさらに、印刷データのページ記述言語の解釈に用いられるインタープリターを複数記憶している適用例1または2記載の印刷システム。
【0012】
この印刷システムによれば、ストレージは、印刷データのページ記述言語の解釈に用いられる複数のインタープリターを記憶しており、印刷装置はそれらインタープリターを取得することができるので、印刷装置は、様々なページ記述言語の印刷データに対応して、印刷処理が可能である。また、ストレージには、異なる種類のインタープリターを複数記憶しているとしてもよいし、同じ種類のインタープリターでバージョンの異なるものを複数記憶しているものとしてもよい。さらに、異なる種類のインタープリター毎に各々異なるストレージに記憶するとしてもよい。
【0013】
[適用例4]
適用例3記載の印刷システムであって、前記ストレージは、前記印刷装置とデータのやり取りが可能に接続されたコンピューターに備えられ、前記コンピューターは、前記インタープリター取得部が要求するインタープリターを、前記ストレージに記憶している前記複数のインタープリターから選択し、前記印刷装置に送信するインタープリター送信制御部を備える印刷システム。
【0014】
この印刷システムによれば、印刷装置が要求するインタープリターをコンピューターが選択し、印刷装置に送信するので、ユーザーがコンピューターに対して、インタープリターの送信操作を行う必要がない。
【0015】
[適用例5]
ページ記述言語で記述された印刷データを印刷する印刷装置であって、前記印刷データの印刷に先立って、前記ページ記述言語で記述された前記印刷データの解釈に必要なインタープリターを、外部から取得可能なインタープリター取得部を備えた印刷装置。
【0016】
この印刷装置によれば、ページ記述言語で記述された印刷データの解釈に必要なインタープリターを外部から取得可能なので、印刷装置内にインタープリターを常時、記憶しておく必要がない。
【0017】
[適用例6]
ページ記述言語で記述された印刷データを印刷する印刷方法であって、前記印刷データの印刷に先立って、前記印刷データを解析することによって、ページ記述言語で記述された前記印刷データの解釈に必要なインタープリターを判定し、該判定したインタープリターをアクセス可能に接続されたストレージから取得し、前記取得したインタープリターを用いて、前記ページ記述言語で記述された前記印刷データを解釈し、前記解釈した前記印刷データに基づいて印刷を行う印刷方法。
【0018】
この印刷方法によれば、印刷データの印刷に必要なインタープリターを事前に備える必要がない。
【0019】
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能である。例えば、印刷方法および装置、印刷システム、それらの方法または装置の機能を実現するための集積回路、コンピュータープログラム、そのコンピュータープログラムを記録した記録媒体等の形態で実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて(以下の順序で)説明する。
A.第1実施例:
(A1)印刷システムの概略構成
(A2)サーバーの構成
(A3)プリンターの構成
(A4)印刷システムとしての動作
B.変形例:
【0021】
A.第1実施例:
(A1)印刷システムの概略構成:
図1は、第1実施例における印刷システム1の概略構成を示す説明図である。第1実施例の印刷システム1は、プリンター100と、サーバー200と、ホスト装置300とを備えている。プリンター100、サーバー200、ホスト装置300は、互いにLAN(Local Area Network)を介して接続されている。LANには、さらに、他のクライアントコンピューター、スキャナー、プロジェクターなど、ネットワーク接続可能な機器を接続してもよい。また、本実施例では、図示するように、ネットワークとして、有線LANを使用するものとしたが、無線LANを使用するものとしてもよい。
【0022】
ホスト装置300は、ネットワークを介して印刷データをプリンター100に送信する。プリンター100は、ホスト装置300からページ記述言語で記述された印刷データを受信し、この印刷データに基づき印刷処理を実行する。サーバー200については後で詳しく説明する。
【0023】
(A2)サーバーの構成:
上述したように、本実施例のプリンター100は、ページ記述言語により記述された印刷データを解釈して印刷を行う。ページ記述言語により記述された印刷データの解釈にはインタープリターと呼ばれるプログラムが必要になる。本実施例では、各種ページ記述言語用のインタープリターをサーバー200が記憶し管理している。そこで、次にサーバー200の構成について説明する。
【0024】
第1実施例におけるサーバー200の構成を図2に示す。サーバー200は、周知のCPU210、ROM220、ハードディスク(HDD)230、RAM240、ネットワークインターフェイス(以下「NT−IF」と呼ぶ)250を備え、相互にバス280で接続されている。
【0025】
ROM220はサーバー200の起動に必要なBIOSプログラムを記憶している。サーバー200の起動時にCPU210はROM220にアクセスし、BIOSを実行する。BIOSの実行に伴い、HDD230の所定のトラックに記憶されたオペレーティングシステム(以下「サーバーOS」と呼ぶ)がRAM240にロードされ、次に、このサーバーOSに制御を移行する。CPU210は、インタープリター送信制御部212を備える。このインタープリター送信制御部212は、HDD230に記憶されたプログラムを実行することで実現される。
【0026】
HDD230は、磁気によってデータを記憶する記憶装置で、前述のサーバーOSやその他アプリケーションプログラムを記憶している。RAM240はCPU210における主記憶を構成している。CPU210は必要なプログラムを、この主記憶にロードして実行する。
【0027】
また本実施例におけるサーバー200は、インターネットを介してアクセス可能なインターネットサーバーとしてもよいし、LAN内のみでアクセス可能なイントラネットサーバーとしてもよい。
【0028】
(A3)プリンターの構成:
以上説明したサーバー200から、必要なインタープリターをダウンロードして、印刷を実行するプリンター100の構成について、次に説明する。第1実施例におけるプリンター100の構成を図3に示す。プリンター100は、周知のCPU110、ROM120、RAM140、NT−IF150、プリンターエンジン190を備え、相互にバス180で接続されている。
【0029】
ROM120は、プリンター100の動作を全般的に制御するためのオペレーティングシステム(以下「OS」と呼ぶ)、ネットワーク制御プログラム、フォントプログラム等を記憶している。またROM120は、通常、プリンターが少なくとも一つは備えるインタープリターを記憶していない。インタープリターとは、プリンターがホスト装置や、記憶媒体等から受け取った、ページ記述言語で記述された印刷データを、プリンターが解釈可能なプログラム言語に変換するプログラムである。
【0030】
CPU110は、インタープリター取得部112、言語解釈部114、ラスタライザ116、印刷制御部118を備えている。CPU110が備えるこれら各部の働きは、ROM120に記憶されたプログラムを実行することで実現される。これら機能部の詳細については、後で詳しく説明する。
【0031】
RAM140は、受信バッファ142、インタープリター格納部144を備える。受信バッファ142は、ホスト装置300から受信した印刷データを一時的に記憶する。インタープリター格納部144については後述する。プリンターエンジン190は、感光ドラムを用いてトナーを印刷用紙上に転写・定着させて画像を形成する印刷機構である。プリンターエンジン190は、印刷制御部118からの制御により、実際に印刷を実行する。
【0032】
(A4)印刷システムとしての動作:
図4は、印刷システム1が行う処理における情報の流れを示したチャート図である。ホスト装置300はページ記述言語で記述された印刷データを、ネットワークを介してプリンター100に送信する(図4:RQ1)。プリンター100は、印刷データを受信し、受信バッファ142に記憶する。次に、プリンター100は、サーバー200に、この印刷データの解釈に必要なインタープリターを要求する(RQ2)。
【0033】
サーバー200は、プリンター100からインタープリター要求(RQ2)を受信し、サーバー200が備える複数のインタープリターから、プリンター100が要求したインタープリターを、プリンター100に送信する(ACK2)。プリンター100は、サーバー200からインタープリターを受信し、このインタープリターを用いて、受信バッファ142に記憶していた印刷データを解釈し、プリンターが解釈可能なプログラム言語に変換する。変換されたプログラム言語に基づいてプリンター100は、印刷を実行する。
【0034】
プリンター100は、印刷終了後、印刷完了ステータスをホスト装置300に送信する(ACK1)。印刷完了ステータスを受信したホスト装置300は、印刷が完了した旨をホスト装置300が備えるディスプレイ(図示は省略)にメッセージ表示し、ホスト装置300のユーザーに印刷完了を知らせ、印刷システム1による印刷処理は終了する。
【0035】
上記印刷処理において、プリンター100が実行している処理の詳細を説明する。プリンター100が実行する印刷処理の工程を図5に示した。ホスト装置300から印刷データを受信すると(図4:RQ1)、プリンター100(図3)のCPU110は、受信バッファ142にこの印刷データを記憶する(図5:ステップS12)。印刷データの記憶後、CPU110は、ページ記述言語で記述された印刷データを受信バッファ142から読み込んで解析し、この印刷データのヘッダ情報から、印刷データのページ記述言語の種類を判定する(ステップS14)。この処理はCPU110が、インタープリター取得部112に相当する機能として行う。印刷データのヘッダ情報の一例として図6に示す。なお、図6に記載した「Adobe」、「PostScript」は登録商標である。
【0036】
印刷データのページ記述言語の種類の判定が終わると、CPU110は判定結果をもとに、インタープリター格納部144にアクセスし、このページ記述言語を解釈するためのインタープリターが、先に行われた印刷処理時に取得されていないかを確認する(ステップS15)。プリンターの電源投入後初めて印刷を行う場合には、インタープリターはインタープリター格納部144には記憶されていないので、インタープリターを要求するコマンド(RQ2)をサーバー200に送信する(ステップS16)。上述したように、サーバー200は、プリンター100からのインタープリター要求(RQ2)に応じて、プリンター100が必要とするインタープリターを送信する(ACK2)。プリンター100が、インタープリター(ACK2)を受信すると(ステップS18)、CPU110が、RAM140内のインタープリター格納部144に、インタープリターを格納する(ステップS20)。
【0037】
CPU110は、言語解釈部114に相当する機能として、インタープリター格納部144に格納したインタープリターを用いて、ページ記述言語で記述された印刷データを受信バッファ142から読み込んで解釈し、後述するラスタライザ116が処理可能な中間言語に変換する(ステップS22)。
【0038】
CPU110は、ラスタライザ116に相当する機能として、言語解釈部114によって中間言語に変換された印刷データをラスタライズし、ビットマップデータに変換する(ステップS24)。CPU110は、印刷制御部118に相当する機能として、このビットマップデータに基づいて、プリンターエンジン190(図3)を制御して印刷を実行する(ステップS26)。印刷完了後、印刷完了ステータスをホスト装置300に送信し(ステップS28)、プリンター100は印刷処理を終了する。また、ステップS15において、印刷処理に使用したインタープリターは、プリンター100の電源がオフになるまでは、インタープリター格納部144に記憶され、ホスト装置300から新たな印刷データを受信した際、この印刷データが、インタープリター格納部144に記憶しているインタープリターで解釈可能と判定した場合は、そのインタープリターを、再度用いて印刷処理を行う。つまり、ステップS15からステップS22に移行する。よって、サーバー200に対してインタープリターを、再度、要求することはしない。
【0039】
次に、印刷システム1が行う上記印刷処理において、サーバー200が実行しているインタープリター送信処理について説明する。サーバー200が実行するインタープリター送信処理の工程を図7に示した。プリンター100からのインタープリター要求(図4:RQ2)を受信すると(ステップS32)、CPU210(図2参照)は、インタープリター送信制御部212に相当する機能として、HDD230にアクセスする(ステップS34)。HDD230は、様々なページ記述言語に対応できるように、複数のインタープリターを記憶している。例えば、PostScript(登録商標)、ESC/Page(登録商標)、LIPS(登録商標)、HP-PCL(登録商標)などのページ記述言語を用いて記述された印刷データを、各々解釈可能なインタープリターを記憶している。CPU210は、HDD230に記憶しているこれら複数のインタープリターから、プリンター100が要求しているインタープリターを選択し、このインタープリターを、ネットワークを介してプリンター100に送信する(ステップS36)。インタープリターの送信後、サーバー200のインタープリター送信処理は終了する。
【0040】
以上説明したように、第1実施例における印刷システム1によると、プリンター100は、印刷データに基づいて印刷処理を実行する際に、サーバー200からインタープリターを取得するので、ROM120に常時、インタープリターを記憶しておく必要が無い。したがって、ROM120に記憶するプログラム容量の軽減が可能である。また、サーバー200が、社内サーバー等のイントラネット接続されたサーバーの場合、サーバー管理者は、社内で使用されるインタープリターを一元管理することができる。よって、インタープリターのバージョンの更新作業の際に、サーバーに記憶しているインタープリターの更新作業を行うのみで、各プリンターに対してインタープリターの更新作業を行う手間を回避できる。さらに、サーバー200がインターネットサーバーの場合には、インタープリターのバージョン更新作業を必要とせず、プリンター100がサーバー200にアクセスすることで、常に最新のインタープリターを取得することができる。よって、プリンター100が印刷データを印刷する際、様々なページ記述言語に対応して印刷処理を実行することができる。
【0041】
B.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0042】
B1.変形例1:
第1実施例ではサーバー200が、インタープリター送信処理を行っていたが、サーバー200の備える機能をホスト装置が備えるようにしても良い。このようにした場合、ホスト装置が印刷データの送信とインタープリターの送信とを行う。よって、予めホスト装置が、送信する印刷データに基づいて、その印刷データの解釈に必要なインタープリターを判定し、そのインタープリターをプリンターに送信するようにしてもよい。つまり第1実施例ではプリンターが行っていた印刷データの言語判定の処理を、変形例1では、ホスト装置に行わせることが可能である。こうすることによって、プリンターによる印刷データの言語判定の処理が省かれ、プリンターが行う処理の負担が軽減するので、印刷処理の実行速度が向上する。さらに、変形例1では、サーバーを必要としないので、プリンター及びホスト装置は、インターネットや、イントラネットに接続されている必要はなく、プリンターとホスト装置が、USBや、IEEE1394等の接続インターフェイスを介して、互いにケーブル接続されているとしてもよい。
【0043】
B2.変形例2:
上記変形例1の態様に加え、ホスト装置が送信する印刷データが、常に1種類のページ記述言語のみで記述された印刷データであるとしてもよい。この場合、プリンターとホスト装置とが共に、印刷データの言語判定の処理を必要とせず、印刷処理の実行速度が変形例1に比べてさらに向上する。
【0044】
B3.変形例3:
第1実施例では、プリンター100はホスト装置300から印刷データを受信するものであったが、プリンターに、印刷データを記録した記録媒体の読み取り可能な、記録媒体読取部を備えるようにし、記録媒体から印刷データを取得し、サーバーから取得したインタープリターを用いて、印刷処理を実行するとしてもよい。
【0045】
B4.変形例4:
サーバー200に備えられる複数のインタープリターは、異なる種類のインタープリターを複数記憶しているとしてもよいし、同じ種類のインタープリターでバージョンの異なるものを複数記憶しているものとしてもよい。また、サーバー200に、全てのインタープリターを備えるのではなく、プリンター100とアクセス可能に接続されている複数のサーバーに、分散して、これら複数のインタープリターを備えるようにしてもよい。
【0046】
B5.変形例5:
上記実施例においてソフトウェアで実現されている機能の一部をハードウェアで実現してもよく、あるいは、ハードウェアで実現されている機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】第1実施例における印刷システム1の概略構成を示す説明図である。
【図2】第1実施例におけるサーバー200の構成を示す説明図である。
【図3】第1実施例におけるプリンター100の構成を示す説明図である。
【図4】印刷システム1が行う印刷処理の情報の流れを示したチャート図である。
【図5】プリンター100が実行する印刷処理を示すフローチャートである。
【図6】印刷データのヘッダ情報の一例を示した図である。
【図7】サーバー200が実行するインタープリター送信処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0048】
1…印刷システム
100…プリンター
110,210…CPU
112…インタープリター取得部
114…言語解釈部
116…ラスタライザ
118…印刷制御部
120,220…ROM
140,240…RAM
142…受信バッファ
144…インタープリター格納部
150,250…ネットワークインターフェイス(NT−IF)
180,280…バス
190…プリンターエンジン
200…サーバー
212…インタープリター送信制御部
230…ハードディスク(HDD)
300…ホスト装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ページ記述言語で記述された印刷データを印刷装置により印刷する印刷システムであって、
前記ページ記述言語を解釈するインタープリターを記憶しているストレージを備えると共に、
前記印刷装置は、
前記印刷データの印刷に先立って、前記ページ記述言語で記述された前記印刷データの解釈に必要なインタープリターを、前記ストレージから取得するインタープリター取得部と、
前記インタープリター取得部が取得した前記インタープリターを用いて、前記印刷データを解釈する言語解釈部と、
前記言語解釈部で解釈した前記印刷データに基づいて印刷を行う印刷制御部と
を備え、前記ストレージが前記印刷装置からアクセス可能に接続されている
印刷システム。
【請求項2】
前記インタープリター取得部は、前記ページ記述言語で記述された前記印刷データを解析し、前記ページ記述言語の解釈に必要なインタープリターを判定する請求項1記載の印刷システム。
【請求項3】
前記ストレージはさらに、印刷データのページ記述言語の解釈に用いられるインタープリターを複数記憶している請求項1または2記載の印刷システム。
【請求項4】
請求項3記載の印刷システムであって、
前記ストレージは、前記印刷装置とデータのやり取りが可能に接続されたコンピューターに備えられ、
前記コンピューターは、前記インタープリター取得部が要求するインタープリターを、前記ストレージに記憶している前記複数のインタープリターから選択し、前記印刷装置に送信するインタープリター送信制御部を備える
印刷システム。
【請求項5】
ページ記述言語で記述された印刷データを印刷する印刷装置であって、
前記印刷データの印刷に先立って、前記ページ記述言語で記述された前記印刷データの解釈に必要なインタープリターを、外部から取得可能なインタープリター取得部を備えた
印刷装置。
【請求項6】
ページ記述言語で記述された印刷データを印刷する印刷方法であって、
前記印刷データの印刷に先立って、前記印刷データを解析することによって、ページ記述言語で記述された前記印刷データの解釈に必要なインタープリターを判定し、
該判定したインタープリターをアクセス可能に接続されたストレージから取得し、
前記取得したインタープリターを用いて、前記ページ記述言語で記述された前記印刷データを解釈し、
前記解釈した前記印刷データに基づいて印刷を行う
印刷方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2010−176218(P2010−176218A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−15818(P2009−15818)
【出願日】平成21年1月27日(2009.1.27)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】