説明

印刷データ編集装置及び印刷データ編集プログラム

【課題】印刷データを印刷するまでの手間を軽減した印刷データ編集装置及び印刷データ編集プログラムを提供する。
【解決手段】印刷装置がパーソナルコンピュータに接続されると、印刷装置で印刷するオブジェクトを編集するための編集プログラムが起動され、接続された印刷装置1が使用する印刷装置として設定され、印刷装置にセットされているメディアが使用するメディアとして設定されたレイアウトイメージの表示されたレイアウト編集画面が表示される。また、編集プログラムの稼動中に印刷装置が変更されたり、印刷装置にセットされているメディアが交換されたりすると、新たな印刷装置や新たなメディアが使用する印刷装置やメディアとして設定された新規のレイアウト編集画面が表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷データ編集装置及び印刷データ編集プログラムに関するものであり、詳細には、印刷データを印刷するまでの手間を軽減した印刷データ編集装置及び印刷データ編集プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、印刷装置でなんらかの情報を印刷したい場合には、主に以下のような操作で印刷を行っている。
1.編集のためのアプリケーションの起動
2.印刷対象であるオブジェクトを編集するためのレイアウトイメージを表示した作業ウィンドウを新規に作成
3.印刷装置の選択
4.被印刷媒体の選択
5.オブジェクトの編集
6.印刷装置の接続
7.印刷実行
【0003】
また、シリアルポートやUSBポートにデバイスが接続された際に、当該デバイスに対応したプログラムを起動させる情報処理装置が提案されている(例えば、特許文献1)。このような情報処理装置を用いた場合には、次のような操作で情報を印刷することができる。
1.印刷装置の接続→編集のためのアプリケーションの起動
2.印刷対象であるオブジェクトを編集するためのレイアウトイメージを表示した作業ウィンドウを新規に作成
3.印刷装置の選択
4.被印刷媒体の選択
5.オブジェクトの編集
6.印刷実行
【特許文献1】特開2000−10905公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の操作においても、特許文献1に記載の情報処理装置を用いた場合の手順においても、2〜4の操作(新規レイアウトイメージの作成、印刷装置の選択、被印刷媒体の選択)は行う必要があり、個々の操作は短いものの手間がかかるという問題点があった。また、2の操作(新規レイアウトイメージの作成)を行った後、3,4の操作(印刷装置の選択、被印刷媒体の選択)をすることなく、デフォルトで選択されている印刷装置や被印刷媒体のまま5の操作(オブジェクトの編集)を行ってしまうと、実際に使用する印刷装置や被印刷媒体と異なっており、せっかく編集したオブジェクトが無駄になってしまうという問題点がある。
【0005】
本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであり、印刷データを印刷するまでの手間を軽減した印刷データ編集装置及び印刷データ編集プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明の印刷データ編集装置では、印刷装置で印刷を行うための印刷データを編集する印刷データ編集装置であって、前記印刷装置を接続する接続手段と、前記接続手段に前記印刷装置が接続したことを検知する接続検知手段と、前記接続手段に接続している前記印刷装置の種類を前記印刷装置から取得する印刷装置種類取得手段と、情報を表示する表示画面と、被印刷媒体のイメージ上に印刷対象であるオブジェクトが配置されるレイアウトイメージを前記表示画面に表示するレイアウトイメージ表示手段と、当該接続検知手段により前記接続手段に前記印刷装置が接続したことを検知した際に、前記印刷装置種類取得手段により取得された種類の前記印刷装置において印刷可能な被印刷媒体の前記レイアウトイメージを新たに前記レイアウトイメージ表示手段に表示する新規レイアウトイメージ作成手段とを備えたことを特徴とする。
【0007】
また、請求項2に係る発明の印刷データ編集装置では、請求項1に記載の発明の構成に加えて、前記接続手段に接続している前記印刷装置にセットされている被印刷媒体の種類を前記印刷装置から取得する被印刷媒体種類取得手段を備え、前記新規レイアウトイメージ作成手段は、前記被印刷媒体種類取得手段により取得された種類の被印刷媒体の前記レイアウトイメージを作成することを特徴とする。
【0008】
また、請求項3に係る発明の印刷データ編集装置では、請求項1又は2に記載の発明の構成に加えて、前記接続検知手段により前記接続手段に前記印刷装置が接続したことを検知した際に、前記新規レイアウトイメージ作成手段により前記レイアウトイメージを作成するか否かの指示を要求する作成指示要求手段と、当該作成指示要求手段による要求に応じて、前記新規レイアウトイメージ作成手段により前記レイアウトイメージを作成するか否かの指示を入力する新規作成指示入力手段と、当該新規作成指示手段により作成する旨の指示が入力された場合にのみ、前記新規レイアウトイメージ作成手段により前記レイアウトイメージを作成する新規レイアウトイメージ作成制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
また、請求項4に係る発明の印刷データ編集装置では、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記被印刷媒体種類取得手段により取得された前記被印刷媒体の種類を記憶する被印刷媒体種類記憶手段と、前記被印刷媒体種類取得手段により前記接続手段に接続されている前記印刷装置にセットされている前記被印刷媒体の種類を所定のタイミングで取得する被印刷媒体情報取得制御手段と、当該被印刷媒体情報取得制御手段の制御によって前記被印刷媒体種類取得手段による前記被印刷媒体の種類の取得が行われた際に、前記被印刷媒体種類記憶手段に記憶されている前記被印刷媒体の種類と異なる種類の被印刷媒体の種類が取得された場合には、前記新規レイアウトイメージ作成手段により、取得された前記被印刷媒体の種類の前記レイアウトイメージを新たに前記レイアウトイメージ表示手段に表示することを特徴とする。
【0010】
また、請求項5に係る発明の印刷データ編集装置では、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記新規レイアウトイメージ作成手段により作成された前記レイアウトイメージを前記表示画面の最前面に表示させる新規レイアウトイメージ表示制御手段を備えたことを特徴とする。
【0011】
また、請求項6に係る発明の印刷データ編集プログラムでは、請求項1乃至5のいずれかに記載の印刷データ編集装置の各種処理手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
【0012】
また、請求項7に係る発明の印刷データ編集プログラムでは、請求項6に記載の発明の構成に加えて、請求項1に記載の少なくとも前記接続手段及び前記接続検知手段としてコンピュータを機能させるための接続プログラムと、請求項1に記載の少なくとも前記接続手段及び前記接続検知手段を除く、請求項1乃至5のいずれかに記載の各種処理手段としてコンピュータを機能させるための編集プログラムとから構成され、前記接続プログラムは、前記接続検知手段が前記接続手段に前記印刷装置が接続されたことを検知した際に、前記編集プログラムをコンピュータにおいて起動させる起動機能を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に係る発明の印刷データ編集装置では、接続手段は印刷装置を接続し、接続検知手段は、接続手段に印刷装置が接続したことを検知し、印刷装置種類取得手段は、接続手段に接続している印刷装置の種類を印刷装置から取得し、表示画面は、情報を表示し、レイアウトイメージ表示手段は、被印刷媒体のイメージ上に印刷対象であるオブジェクトが配置されるレイアウトイメージを前記表示画面に表示し、新規レイアウトイメージ作成手段は、接続検知手段により接続手段に印刷装置が接続したことを検知した際に、印刷装置種類取得手段により取得された種類の印刷装置において印刷可能な被印刷媒体のレイアウトイメージを新たにレイアウトイメージ表示手段に表示することができる。したがって、使用する印刷装置をユーザがわざわざ選択する必要がなく、接続している印刷装置で印刷可能なレイアウトイメージですぐに編集を開始することができるので、印刷データを印刷するまでの手間を軽減することができる。
【0014】
また、請求項2に係る発明の印刷データ編集装置では、請求項1に記載の発明の効果に加えて、被印刷媒体種類取得手段は、接続手段に接続している印刷装置にセットされている被印刷媒体の種類を印刷装置から取得することができる。また、新規レイアウトイメージ作成手段は、被印刷媒体種類取得手段により取得された種類の被印刷媒体のレイアウトイメージを作成することができる。したがって、被印刷媒体の種類をユーザがわざわざ選択することなく、接続している印刷装置にセットされている被印刷媒体のレイアウトイメージですぐに編集を開始することができるので、印刷データを印刷するまでの手間を軽減することができる。
【0015】
また、請求項3に係る発明の印刷データ編集装置では、請求項1又は2に記載の発明の効果に加えて、作成指示要求手段は、接続検知手段により接続手段に印刷装置が接続したことを検知した際に、新規レイアウトイメージ作成手段によりレイアウトイメージを作成するか否かの指示を要求し、新規作成指示入力手段は、作成指示要求手段による要求に応じて、新規レイアウトイメージ作成手段によりレイアウトイメージを作成するか否かの指示を入力し、新規レイアウトイメージ作成制御手段は、新規作成指示手段により作成する旨の指示が入力された場合にのみ、新規レイアウトイメージ作成手段によりレイアウトイメージを作成することができる。したがって、ユーザが望む場合にのみ接続している印刷装置に応じたレイアウトイメージを新規に作成させることができるので、接続している印刷装置に応じたレイアウトイメージを新規に作成させる必要がない場合には、作成させないようにすることができる。
【0016】
また、請求項4に係る発明の印刷データ編集装置では、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明の効果に加えて、被印刷媒体種類記憶手段は、被印刷媒体種類取得手段により取得された被印刷媒体の種類を記憶し、被印刷媒体情報取得制御手段は、被印刷媒体種類取得手段により接続手段に接続されている印刷装置にセットされている被印刷媒体の種類を所定のタイミングで取得することができる。そして、被印刷媒体情報取得制御手段の制御によって被印刷媒体種類取得手段による被印刷媒体の種類の取得が行われた際に、被印刷媒体種類記憶手段に記憶されている被印刷媒体の種類と異なる種類の被印刷媒体の種類が取得された場合には、新規レイアウトイメージ作成手段により、取得された被印刷媒体の種類のレイアウトイメージを新たにレイアウトイメージ表示手段に表示することができる。したがって、印刷装置の被印刷媒体の種類を変更した際には新しい被印刷媒体の種類のレイアウトイメージが作成されるので、ユーザが新しい被印刷媒体に交換した際にも印刷データを印刷するまでの手間を軽減することができる。
【0017】
また、請求項5に係る発明の印刷データ編集装置では、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明の効果に加えて、新規レイアウトイメージ表示制御手段は、新規レイアウトイメージ作成手段により作成されたレイアウトイメージを表示画面の最前面に表示させることができる。したがって、新規にレイアウトイメージが作成されたことをユーザが認識しやすい。
【0018】
また、請求項6に係る発明の印刷データ編集プログラムでは、請求項1乃至5のいずれかに記載の印刷データ編集装置の各種処理手段としてコンピュータを機能させることができる。
【0019】
また、請求項7に係る発明の印刷データ編集プログラムでは、請求項6に記載の発明の効果に加えて、接続プログラムは、請求項1に記載の少なくとも前記接続手段及び前記接続検知手段としてコンピュータを機能させることができる。そして、編集プログラムは、請求項1に記載の少なくとも前記接続手段及び前記接続検知手段を除く、請求項1乃至5のいずれかに記載の各種処理手段としてコンピュータを機能させることができる。そして、接続プログラムは、接続検知手段が接続手段に印刷装置が接続されたことを検知した際に、編集プログラムをコンピュータにおいて起動させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。本発明に係る「印刷データ編集装置」として、印刷装置1に接続したパーソナルコンピュータ2を例に挙げて説明する。このパーソナルコンピュータ2には本発明に係る「印刷データ編集プログラム」である「接続プログラム」と「編集プログラム」が搭載されている。本実施の形態のパーソナルコンピュータ2では、印刷装置1が新たに接続されたり、印刷装置1にセットされているメディア(被印刷媒体)が交換されたりすると、新たに接続された印刷装置1にセットされているメディアを設定用紙としたレイアウト編集画面(図6参照)、新たにセットされたメディアを設定用紙としたレイアウト編集画面(図7参照)が表示される。
【0021】
まず、印刷装置1及びパーソナルコンピュータ2について図1乃至図3を参照して説明する。図1は、印刷装置1及びパーソナルコンピュータ2の概略を示す外観斜視図であり、図2は、パーソナルコンピュータ2の電気的構成を示すブロック図であり、図3は、RAM52の構成を示す模式図である。
【0022】
図1に示すように、パーソナルコンピュータ2と印刷装置1とは、例えばUSB等の規格に基づくUSBケーブル10により接続されており、USBケーブル10を介してデータの授受を行っている。パーソナルコンピュータ2は、周知のパーソナルコンピュータであり、図1に示すように、CPU50等(図2参照)を備えた本体21と、モニタ31と、キーボード41、マウス42とを備えており、モニタ31、キーボード41、マウス42はそれぞれ本体21に接続ケーブルによって接続されている。そして、パーソナルコンピュータ2は、本発明に係る編集プログラムが組み込まれたアプリケーションで作成された画像データに基づいて印刷データを作成し、作成された印刷データを印刷装置1へ送信する。
【0023】
また、図1に示すように、印刷装置1は略直方体形状の筐体12でケーシングされており、その前面(図1における右手前方向の面)にはテープ17を排出するための排出口13が設けられている。また、筐体12の左側面の内部にはテープカセット収納部14が設けられており、筐体12の左側面に設けられたカバー15を開放してテープカセットを着脱可能に装着することができる。このテープカセット収納部14には、複数の発熱素子を有するサーマルヘッドとそのサーマルヘッドに当接されるプラテンローラとの間にテープ17を走行させてそのテープ17に印字する印刷機構が設けられており、装着されたテープカセットのテープ17は、印刷機構で印刷され、印刷機構のテープカッタにより切断されて、排出口13から排出される。なお、パーソナルコンピュータ2に接続する印刷装置1は、このような形状のテーププリンタに限らず、他の形状のテーププリンタや、インクジェットプリンタやレーザプリンタやドットプリンタであってもよい。本実施の形態では、印刷装置1として「PT−2700」という機種コードのテーププリンタと、「PT−9500PC」という機種コードのテーププリンタとの2種類のテーププリンタを用いるものとする。
【0024】
次に、図2を参照して、パーソナルコンピュータ2の電気的構成について説明する。図2に示すように、パーソナルコンピュータ2には、パーソナルコンピュータ2の制御を司るCPU50が設けられている。このCPU50には、CPU50が実行するBIOS等のプログラムを記憶したROM51と、データを一時的に記憶するRAM52と、データの記憶媒体であるCD−ROM54を挿入し、データの読み込みを行うCD−ROMドライブ53と、データの記憶装置であるHDD60とが、バス55を介して接続されている。
【0025】
HDD60には、接続プログラム、編集プログラムを始めとするパーソナルコンピュータ2で実行される各種のプログラムを記憶するプログラム記憶エリア61、プログラムの実行に必要な設定や初期値、データ等の情報を記憶したプログラム関係情報記憶エリア62、印刷装置1に関する情報を記憶した印刷装置情報記憶エリア63、新規レイアウト作成フラグを記憶する新規レイアウト作成フラグ記憶エリア64等が設けられている。
【0026】
さらに、CPU50には、バス55を介して、印刷装置1を含めた外部機器(デバイス)との通信を行うためのUSBインタフェース70と、利用者に操作画面を表示するためのモニタ31の画面表示処理を行う表示制御部30と、利用者が操作の入力を行うキーボード41やマウス42に接続され、それらの入力の検知を行う入力検知部40とが、接続されている。なお、パーソナルコンピュータ2には、図示外のフレキシブルディスクドライブ、音声等の入出力部、各種インタフェースなどが設けられていてもよい。
【0027】
なお、CD−ROM54には、接続プログラム、編集プログラムが組み込まれたソフトウェアや、このプログラムの実行時に使用される設定やデータ等が記憶されており、導入時には、CD−ROM54からHDD60に設けられたプログラム記憶エリア61やプログラム関係情報記憶エリア62に記憶されるようになっている。尚、パーソナルコンピュータ2の印刷データ編集プログラム及びその使用データ等の取得方法はCD−ROM54によるものに限らず、フレキシブルディスクやMOといった他の記録媒体であってもよく、また、パーソナルコンピュータ2をネットワークに接続させ、ネットワーク上の他の端末から取得してもよい。
【0028】
次に、図3を参照して、RAM52に設けられている記憶エリアについて説明する。RAM52には、USBインタフェース70に接続している印刷装置1の機種を記憶する接続印刷装置記憶エリア521、セットメディア記憶エリア522が設けられており、さらに、レイアウト編集画面(図4乃至図7参照)にて編集されるレイアウトごとに、レイアウト情報記憶エリアが設けられている。図3に示す例では、第一レイアウト情報記憶エリア523と第二レイアウト情報記憶エリア524が記載されており、その他の情報については省略されている。レイアウト情報記憶エリア523,524には、レイアウトに配置されるオブジェクトの情報を記憶するオブジェクト情報記憶エリア5231,5241がそれぞれ設けられており、さらに、レイアウトを印刷する印刷装置の情報が記憶される印刷装置情報記憶エリア5232,5242、オブジェクトが配置される用紙(メディア)の設定を記憶するメディア情報記憶エリア5233,5243等が設けられている。なお、オブジェクト情報記憶エリア5231,5241には、文字,画像等のオブジェクトの種類、オブジェクトのサイズ、オブジェクトの種類に応じた属性(文字であればフォントの種類や文字サイズなど)などが記憶され、印刷装置情報記憶エリア5232,5242には、オブジェクトを印刷する印刷装置の機種を特定する機種情報が記憶され、メディア情報記憶エリア5233,5243には、メディア種類を記憶するメディアの種類やその配置方向などが記憶される。なお、本実施の形態では、メディアがカット紙である場合には長手方向を上下に配置した状態をメディア方向「縦」とし、メディアの長手方向を左右に配置した状態をメディア方向「横」とする。また、メディアが連続用紙やテープである場合には、メディアの連続方向を横として配置されるものとし、メディア方向としては「横」と設定されることとする。
【0029】
次に、図4乃至図7を参照して、パーソナルコンピュータ2で起動するエディタ100について説明する。図4は、「PT−2700」の印刷装置1が接続された際に「レイアウト1」のレイアウト編集画面201が表示されたエディタ100のイメージ図であり、図5は、レイアウト編集画面201にオブジェクトイメージ401,402が配置されたエディタ100のイメージ図である。そして、図6は、印刷装置1が「PT−2700」から「PT−9500PC」に変更された際に「レイアウト2」のレイアウト編集画面202が新たに表示されたエディタ100のイメージ図であり、図7は、メディアが標準のものから「25mm」のものに変更された際に「レイアウト3」のレイアウト編集画面203が新たに表示されたエディタ100のイメージ図である。エディタ100は、印刷データ編集プログラムの動作により、パーソナルコンピュータ2のモニタ31に表示され、キーボード41やマウス42の操作によりデータ入力や指示が行われる。
【0030】
まず、図4を参照して、「PT−2700」の印刷装置1が接続され、編集プログラムが自動起動した際に「レイアウト1」のレイアウト編集画面201が表示されたエディタ100について説明する。図4に示すように、エディタ100の上部には、操作指示を行うためのメニューバー110及びツールバー120が設けられており、エディタ100の下半分には、印刷装置1で印刷する文字等を編集するためのレイアウト編集画面201を表示する表示領域130が設けられている。なお、表示領域130には、複数のレイアウト編集画面を表示することが可能であるが、図4に示す例では、レイアウト編集画面201の1つのレイアウト編集画面が表示されている。レイアウト編集画面201には、作業領域151が設けられており、ここに設定用紙のイメージである用紙イメージ301が表示されている。なお、用紙イメージ301に表示されている点線311は印刷可能領域を示すものであり、点線311の内側が印刷可能領域、外側は余白となる。
【0031】
このようなエディタ100をキーボード41やマウス42で操作することにより、印刷装置1で印刷する情報を編集することができる。例えば、メニューバー110の挿入メニューを選択して、表示される挿入メニューの中から「テキスト」を選択すると、文字を表示するテキストオブジェクトを作成することができ、用紙イメージ301上にテキストオブジェクトイメージが表示され、テキストオブジェクトイメージ内にキーボード41の操作により文字を配置することができる。
【0032】
また、図5に示すように、印刷対象であるオブジェクトを用紙イメージ301上に配置することができる。図5に示す例では、「SCHEDULE」という文字オブジェクトイメージ401と、星の図柄の画像オブジェクトイメージ402とが配置されている。なお、本実施の形態では、用紙イメージ及びオブジェクトイメージをまとめて「レイアウトイメージ」と呼ぶこととする。なお、オブジェクトが配置されていない状態では、用紙イメージのみで「レイアウトイメージ」を構成することとなる。図4に示す例では、用紙イメージ301のみでレイアウトイメージ501を構成し、図5に示す例では、オブジェクトイメージ401,402が配置されているので、用紙イメージ301と文字オブジェクトイメージ401と画像オブジェクトイメージ402とでレイアウトイメージ501を構成している。
【0033】
また、図4及び図5に示すように、ツールバー120には設定印刷装置の情報を示す印刷装置ツールボックス121が表示されている。図4は、「PT−2700」の印刷装置1が接続された際に表示されるレイアウト編集画面201を表示したエディタ100であるので、印刷装置ツールボックス121には印刷装置1の機種コード「PT−2700」が表示さている。そして、機種コードの右には印刷装置1の設定を行う印刷装置プロパティボタン1211が設けられており、機種コードの下にはメディアの種類を選択するメディア選択コンボボックス1212が設けられており、その右には印刷部数を指定する印刷部数リストボックス1213が設けてられおり、その下には印刷を指示する印刷ボタン1214が設けられている。図4に示す例では、「PT−2700」の印刷装置1が9mm幅のテープを装着された状態でパーソナルコンピュータ2に接続された例であり、メディア選択コンボボックス1212では「9mmテープ」が選択されている。
【0034】
次に、図6を参照して、印刷装置1が「PT−2700」から「PT−9500PC」に変更された際に「レイアウト2」のレイアウト編集画面202が新たに表示されたエディタ100について説明する。印刷装置1が交換されると、新たに接続された印刷装置1のレイアウト編集画面が表示される。図6に示すように、「レイアウト1」のレイアウト編集画面201の上に「レイアウト2」のレイアウト編集画面202が表示される。この際には、図6に示すように、印刷装置ツールボックス121には、レイアウト編集画面202で選択されている印刷装置の機種コード「PT−9500PC」が表示されている。そして、レイアウト編集画面202の作業領域152には、「PT−9500PC」に装着されているメディアである18mmのテープの用紙イメージ302で構成されるレイアウトイメージ502が表示されている。そして、メディア選択コンボボックス1212では「18mmテープ」が選択されている。
【0035】
なお、このように表示領域130に複数のレイアウト編集画面が表示される場合には、選択レイアウト編集画面として指定されているレイアウト編集画面が最前面に表示される。RAM52には図示外の選択画面情報記憶エリアが設けられており、RAM52のレイアウト情報記憶エリアには図示外のレイアウト識別情報記憶エリアが設けられている。このレイアウト識別情報には、レイアウトを識別するための識別コードが記憶されており、選択画面情報記憶エリアには選択されているレイアウト編集画面のレイアウトの識別コードが記憶される。ユーザからの選択レイアウト編集画面の指定は、マウス42又はキーボード41からの入力により行われる。例えば、レイアウト編集画面の一部をマウス42によりクリックされると、そのレイアウト編集画面が選択レイアウト編集画面とされ、そのレイアウト編集画面のレイアウト情報のレイアウト識別情報記憶エリアに記憶されている識別コードが選択画面記憶エリアに記憶される。
【0036】
次に、図7を参照して、図4又は図5に示す「レイアウト1」のみが表示されたエディタ100の状態で、メディアが「9mmテープ」から「25mmテープ」に変更された際に「レイアウト3」のレイアウト編集画面203が新たに表示されたエディタ100について説明する。メディアが交換されると、新たにセットされたメディアのレイアウト編集画面が表示される。図7に示すように、「レイアウト1」のレイアウト編集画面201の上に「レイアウト3」のレイアウト編集画面203が表示される。この際には、図7に示すように、印刷装置ツールボックス121には、レイアウト編集画面203で選択されている印刷装置の機種コード「PT−2700」が表示されており、メディア選択コンボボックス1212では「25mmテープ」が選択されている。そして、レイアウト編集画面203の作業領域153には、「PT−2700」の「25mmテープ」のメディアである25mmのテープの用紙イメージ303で構成されるレイアウトイメージ503が表示されている。
【0037】
ここで、図8を参照して、本発明の要部である、印刷装置1の接続、メディアの交換による新たなレイアウトイメージの作成を行うか否かの設定を行う新規レイアウト作成フラグ設定画面109について説明する。図8は新規レイアウト作成フラグ設定画面109のイメージ図である。この新規レイアウト作成フラグ設定画面109は、新規レイアウト作成フラグ設定の指示が行われると実行される。本実施の形態では、メニューバー101の「ツール」メニューが選択され、表示されるメニューから「新規レイアウト作成フラグ設定」が選択されることにより設定の指示を行うことができる。
【0038】
図8に示すように、「デバイス検出時、又は、メディア変更時に新規レイアウトを作成する。」との説明文の記載されたチェックボックス1091、OKボタン1092、キャンセルボタン1093が設けられている。チェックボックス1091がチェックされて、OKボタン1092が選択されると、HDD60の新規レイアウト作成フラグ記憶エリア64に「1」が記憶されて「オン」とされ、チェックボックス1091のチェックがされずにOKボタン1092が選択されると、新規レイアウト作成フラグ記憶エリア64に「0」が記憶されて「オフ」とされる。また、キャンセルボタン1093が選択された場合には、新規レイアウト作成フラグ記憶エリア64の状態は変わらない。なお、この新規レイアウト作成フラグが「オン」の場合には、印刷装置1の接続、メディアの交換により新たなレイアウトイメージが作成され、「オフ」の場合には、印刷装置1の接続、メディアの交換が行われても、新たなレイアウトイメージは作成されない。
【0039】
次に、図9乃至図11のフローチャートを参照して、パーソナルコンピュータ2で行われる接続プログラム及び編集プログラムでの主な処理について説明する。図9は、接続プログラムのフローチャートであり、図10は、編集プログラムのフローチャートであり、図11は、図10の編集プログラムの続きのフローチャートである。
【0040】
まず、図9を参照して、接続プログラムにおいて行われる処理について説明する。この接続プログラムは、パーソナルコンピュータ2が起動した際に自動的に開始され、パーソナルコンピュータ2が稼動している間は常に実施されている。そして、USBインタフェース70に印刷装置1が接続された際に、編集プログラムが実行されていない場合や、接続している印刷装置1のメディアが交換された場合に、編集プログラムを開始させる。
【0041】
まず、パーソナルコンピュータ2のOS(Operating System)にUSBインタフェース70にデバイスが接続しているか否かの問い合わせをして、デバイスの接続を検出したか否かの判断が行われる(S1)。USBインタフェース70にデバイスが接続していなければ(S1:NO)、何の処理も行う必要がないので、S1へ戻る。また、デバイスが接続してれいば(S1:YES)、デバイスから機種情報が取得される(S2)。機種情報とは、デバイスがどのような装置(印刷装置、スキャナ、デジタルカメラ等)であるか、及び、その種類(機種)を示す情報である。本実施の形態では、「PT−2700」、「PT−9500PC」等の機種コードである。なお、印刷装置1がUSBケーブル10でパーソナルコンピュータ2に物理的に接続していても、印刷装置1の電源がオンされていない場合には、パーソナルコンピュータ2は印刷装置1を接続していると認識できないので、USBケーブル10でパーソナルコンピュータ2に接続はしているが電源がオフされている状態から、印刷装置1の電源がオンされた場合にも、印刷装置1が新たに接続されたと判断される。
【0042】
そして、機種情報に基づいて、接続したデバイスが編集プログラムに対応したデバイス(本実施の形態では印刷装置)であるか否かの判断が行われる(S3)。接続したデバイスが印刷装置でなければ(S3:NO)、編集プログラムを起動させる必要がないので、そのままS1へ戻る。
【0043】
一方、接続したデバイスが印刷装置であれば(S3:YES)、編集プログラムを起動させ、接続した印刷装置に対応した新規のレイアウト編集画面を作成する状態であるか否かの判断を行うために、新規レイアウト作成フラグがオンであるか否かの判断が行われる(S4)。新規レイアウト作成フラグがオンでなければ(S4:NO)、編集プログラムを起動させる必要はないので、そのままS1へ戻る。
【0044】
一方、新規レイアウト作成フラグがオンであれば(S4:YES)、すでに編集プログラムが実行され、印刷データ編集のためのアプリケーションが起動しているか否かの判断が行われる(S5)。パーソナルコンピュータ2のタスクとして編集プログラムが実行されていれば(S5:YES)、二重にアプリケーションを起動する必要はないので、そのままS1へ戻る。また、アプリケーションが起動していなければ(S5:NO)、編集プログラムを起動させる(S6)。そして、S1へ戻る。
【0045】
次に、図10及び図11のフローチャートを参照して、編集プログラムの処理について説明する。この編集プログラムは、ユーザの操作又は接続プログラムにより開始され、印刷装置1でオブジェクトを印刷するための編集を行ったり、印刷を実行させたりするが、ここでは、本発明の要部である、印刷装置1の接続や印刷装置1にセットされているメディアの交換による新規レイアウト編集画面の表示に関する処理について詳述する。
【0046】
まず、編集プログラムが実行されると、新規レイアウト作成フラグがオンであるか否かの判断が行われる(S21)。新規レイアウト作成フラグがオンでなければ(S21:NO)、プログラム関係情報記憶エリア62に記憶されているデフォルトの印刷装置及びメディアが読み出され、選択メディアとされ、RAM52の第一レイアウト情報記憶エリア523の印刷装置情報記憶エリア5232、メディア情報記憶エリア5233へ記憶される(S27)。そして、メディア情報記憶エリア5233に記憶されているメディア情報で指定されているメディアを指定されている方向に配置した用紙イメージのみで構成されるレイアウトイメージが表示された新規のレイアウト編集画面が表示されたエディタ100がモニタ31に表示される(S28)。そして、図11のS31へ進む。
【0047】
また、新規レイアウト作成フラグがオンであれば(S21:YES)、USBインタフェース70に接続しているデバイスの機種情報が取得される(S22)。具体的には、デバイスに機種情報の取得を要求する機種情報取得要求信号が送信され、それに応じてデバイスが機種情報を返送してくるので、その機種情報が受信され、RAM52の第一レイアウト情報記憶エリア523の印刷装置情報記憶エリア5232へ記憶される。この際に、USBインタフェース70にデバイスが接続していなかったり、機種情報を返送してこないデバイスであったりして、機種情報の取得に成功しなかった場合には(S23:NO)、S27へ進み、デフォルトのメディアのメディア情報がプログラム関係情報記憶エリア62から読み出され(S27)、そのメディア情報の新規のレイアウト編集画面が表示されたエディタが表示される(S28)。そして、図11のS31へ進む。
【0048】
また、USBインタフェース70にデバイスが接続しており、機種情報が取得できた場合には(S23:YES)、接続しているデバイスが編集プログラムに対応したデバイス(本実施の形態では印刷装置)であるか否かの判断が行われる(S24)。接続したデバイスが印刷装置でなければ(S24:NO)、本プログラムには関係ないので、S27へ進み、デフォルトのメディアのメディア情報がプログラム関係情報記憶エリア62から読み出され(S27)、そのメディア情報の新規のレイアウト編集画面が表示されたエディタ100が表示される(S28)。そして、図11のS31へ進む。
【0049】
また、接続しているデバイスが印刷装置であれば(S24:YES)、印刷装置にセットされているメディアのメディア情報が印刷装置から取得される(S25)。具体的には、印刷装置にメディア情報の取得を要求するメディア情報取得要求信号が送信され、それに応じて印刷装置がメディア情報をパーソナルコンピュータ2へ返信してくるので、それを受信し、RAM52の第一レイアウト情報記憶エリア523のメディア情報記憶エリア5233へ記憶される。そして、メディア情報の取得に成功すれば(S26:YES)、第一レイアウト情報記憶エリア523に記憶されているS22で取得された印刷装置、S25で取得されたメディア情報に基づいて用紙イメージのみの新規レイアウトイメージが表示された新規のレイアウト編集画面が表示されたエディタ100がモニタ31に表示される(S28)。なお、メディア情報の取得に成功しなければ(S26:NO)、デフォルトのメディアのメディア情報がプログラム関係情報記憶エリア62から読み出され(S27)、そのメディア情報の新規のレイアウト編集画面が表示されたエディタが表示される(S28)。そして、図11のS31へ進む。
【0050】
このようにして、編集プログラムが実行されると、新規レイアウト作成フラグの状態及びUSBインタフェース70に接続しているデバイスの状態に基づいて、新規のレイアウト編集画面が表示される。そして、図11のS31〜S40において、ユーザからの入力に対する処理が行われる。
【0051】
まず、新規レイアウト作成フラグ設定指示がなされたか否かの判断が行われる(S31)。メニューバー101の「ツール」メニューが選択され、表示されるメニューから「新規レイアウト作成フラグ設定」が選択された場合には、指示が行われたと判断され(S31:YES)、新規レイアウト作成フラグ設定画面109がモニタ31に表示される(S32)。そして、新規レイアウト作成フラグ設定画面109への入力が受け付けられ(S33)、入力の結果がHDD60の新規レイアウト作成フラグ記憶エリア64に記憶される(S34)。そして、新規レイアウト作成フラグ設定画面が消去される(S35)。そして、S51へ進む。
【0052】
また、新規レイアウト作成フラグ設定の指示でなく(S31:NO)、オブジェクトの編集の指示であれば(S36:YES)。それに応じた編集処理が行われる(S38)。具体的には、オブジェクトの追加、削除、サイズ変更、属性変更、文字入力などである。そして、S51へ進む。また、オブジェクトの編集の指示でもなく(S36:NO)、印刷指示であれば(S37:YES)、レイアウトの印刷が行われる(S39)。印刷の指示は、印刷装置ツールボックス121の印刷ボタン1214が選択されること、又は、メニューバーの「ファイル」メニューの選択により表示されるメニューから「印刷」が選択されることにより行われる。そして、S51へ戻る。また、印刷の指示でもなければ(S37:NO)、その他の処理が行われ(S40)、S51へ進む。
【0053】
このようにして、ユーザからの指示に応じた処理が行われると、S51〜S60において、新規レイアウト作成フラグがオンである場合には、USBインタフェース70に接続されているデバイスの状況が確認され、新たな印刷装置1が接続されたり、印刷装置1にセットされているメディアが変更されていたりした場合には、新しいレイアウトイメージを作業領域150に表示したレイアウト編集画面が表示される。
【0054】
そこで、まず、新規レイアウト作成フラグがオンであるか否かの判断が行われる(S51)。新レイアウトフラグがオンでなければ(S51:NO)、新規のレイアウト編集画面を表示させる必要はないので、そのまま、S31へ戻り、ユーザからの入力に応じた処理が行われる(S31〜S40)。
【0055】
一方、新規レイアウト作成フラグがオンであれば(S51:YES)、USBインタフェース70に接続しているデバイスの機種情報が取得される(S52)。具体的には、デバイスに機種情報の取得を要求する機種情報取得要求信号が送信され、それに応じてデバイスが機種情報を返送してくるので、その機種情報が受信され、RAM52の接続印刷装置記憶エリア521に記憶される。この際に、USBインタフェース70にデバイスが接続していなかったり、機種情報を返送してこないデバイスであったりして、機種情報の取得に成功しなかった場合には(S53:NO)、S31へ戻り、ユーザからの入力に応じた処理が行われる(S31〜S40)。
【0056】
また、USBインタフェース70にデバイスが接続しており、機種情報が取得できた場合には(S53:YES)、接続しているデバイスが編集プログラムに対応したデバイス(本実施の形態では印刷装置)であるか否かの判断が行われる(S54)。接続したデバイスが印刷装置でなければ(S54:NO)、本プログラムには関係ないので、S31へ戻り、ユーザからの入力に応じた処理が行われる(S31〜S40)。
【0057】
また、接続しているデバイスが印刷装置であれば(S54:YES)、印刷装置にセットされているメディアのメディア情報が印刷装置から取得される(S55)。具体的には、印刷装置にメディア情報の取得を要求するメディア情報取得要求信号が送信され、それに応じて印刷装置がメディア情報をパーソナルコンピュータ2へ返信してくるので、それを受信し、RAM52のセットメディア記憶エリア522に記憶される。
【0058】
そして、メディア情報の取得に成功すれば(S56:YES)、印刷装置が変更されたか否かの判断が行われる(S57)。ここでは、接続印刷装置記憶エリア521に記憶されている機種情報と、現在最前面に表示されているレイアウト編集画面のレイアウト情報記憶エリア523の印刷装置情報記憶エリア5232に記憶されている機種情報とが比較される。そして、印刷装置に変更がなければ(S57:NO)、印刷装置にセットされているメディアが変更されたか否かの判断が行われる(S58)。ここでは、セットメディア記憶エリア522に記憶されているメディア情報と、現在最前面に表示されているレイアウト編集画面のレイアウト情報記憶エリア523のメディア情報記憶エリア5233に記憶されているメディア情報とが比較される。そして、メディアに変更がなければ(S58:NO)、印刷装置にもメディアにも変更がないので、S31へ戻り、ユーザからの入力に応じた処理が行われる(S31〜S40)。
【0059】
また、印刷装置に変更があったり(S57:YES)、メディアに変更があったりした場合には(S58:YES)、接続印刷装置記憶エリア521及びセットメディア記憶エリア522に記憶されている印刷装置及びメディアに応じたレイアウト編集画面が新規に表示される(S59)。具体的には、まず、RAM52に新たなレイアウト情報記憶エリアが作成される。そして、接続印刷装置記憶エリア521に記憶されている機種情報が印刷装置情報記憶エリアに記憶され、セットメディア記憶エリア522に記憶されているメディア情報がメディア情報記憶エリアに記憶される。そして、作成されたレイアウト情報記憶エリアの識別情報記憶エリアの識別コードが選択画面情報記憶エリアに記憶され、新たなレイアウト編集画面が最前面に配置されるようにされる。そして、レイアウト情報記憶エリアの情報に基づいて用紙イメージのみの新規レイアウトイメージが表示された新規のレイアウト編集画面が、モニタ31に表示されているエディタ100の最前面に表示される(S59)。そして、エディタ100がモニタ31に表示されているウィンドウの再前面に表示される(S60)。具体的には、OSにおいて、キーボード41からの入力を割り当てるウィンドウ(アクティブウィンドウ)がエディタ100とされる。例えば、図12に示すように、エディタ100よりも前面に表計算ソフトのウィンドウ900が表示されている場合であっても、図13に示すように、表計算ソフトのウィンドウ900よりも前面にエディタ100が表示される。
【0060】
このようにして、接続プログラム又はユーザの操作により編集プログラムが開始されると、新規レイアウト作成フラグがオンであれば、接続している印刷装置1に応じたレイアウト編集画面が表示される。また、編集プログラムが実行されている間に、新たな印刷装置1が接続されたり、メディアが交換されたりした場合には、新たな印刷装置1に応じた新規のレイアウトイメージを表示したレイアウト編集画面が表示されたり、新たなメディアに応じた新規のレイアウトイメージを表示したレイアウト編集画面が表示されたりする。
【0061】
したがって、印刷装置1を接続すると、自動的に編集プログラムが起動され、印刷装置1に応じたレイアウトイメージの表示されたレイアウト編集画面が表示されるので、ユーザはわざわざ編集プログラムを起動させる必要がなく、さらに、これから使用しようとしている印刷装置1にセットされているメディアに対応したレイアウト編集画面が表示されるので、すぐにオブジェクトの編集に取り掛かることができ、編集プログラムの起動、印刷装置の設定、メディアの設定という手間が省ける。また、印刷装置を交換した際にも、新たな印刷装置に応じたレイアウトイメージの表示されたレイアウト編集画面が表示されるので、ユーザはこれから使用しようとしている印刷装置1にセットされているメディアに対応したレイアウト編集画面が表示されるので、すぐにオブジェクトの編集に取り掛かることができ印刷装置の設定、メディアの設定という手間が省ける。なお、印刷装置1がUSBケーブル10でパーソナルコンピュータ2に物理的に接続していても、印刷装置1の電源がオンされていない場合には、パーソナルコンピュータ2は印刷装置1を接続していると認識できないので、USBケーブル10でパーソナルコンピュータ2に接続はしているが電源がオフされている状態から、印刷装置1の電源がオンされた場合にも、印刷装置1が新たに接続されたと判断される。
【0062】
また、メディアを交換した際には、自動的に新しいメディアのレイアウトイメージの表示されたレイアウト編集画面が表示されるので、ユーザはわざわざメディアの設定をする必要がなく、メディア設定の手間が省ける。
【0063】
さらに、これらの機能が不要な場合には、新規レイアウト作成フラグの設定を解除すれば、新たなレイアウト編集画面は表示されず、ユーザの好みに応じて新たなレイアウト編集画面を表示させる設定としたり、させない設定としたりすることができるので便利である。
【0064】
なお、上記実施の形態の、USBインタフェース70が「接続手段」に該当し、RAM52のレイアウト情報記憶エリアのメディア情報記憶エリアが「被印刷媒体種類記憶手段」に該当し、レイアウト編集画面201,202,203が「レイアウトイメージ表示手段」に該当し、新規レイアウト作成フラグ設定画面109が「作成指示要求手段」に該当し、新規レイアウト作成フラグ設定画面109のチェックボックス1091及びOKボタン1092が「新規作成指示入力手段」に該当する。
【0065】
そして、図9の接続プログラムのS1の処理を実施するCPU50が「接続検知手段」に相当し、図9の接続プログラムのS2、図10の編集プログラムのS22、図11のS52の処理を実施するCPU50が「印刷装置種類取得手段」に相当し、図10の編集プログラムのS25、図11のS55の処理を実施するCPU50が「被印刷媒体種類取得手段」に相当し、図10の編集プログラムのS28、図11のS59の処理を実施するCPU50が「新規レイアウトイメージ作成手段」に相当し、図10の編集プログラムのS21〜S28、図11のS51〜S59の処理を実施するCPU50が「新規レイアウトイメージ作成制御手段」に相当し、図11の編集プログラムのS31〜S59の処理を実施するCPU50が「被印刷媒体情報取得制御手段」に相当し、図11の編集プログラムのS60の処理を実施するCPU50が「新規レイアウトイメージ表示制御手段」に相当する。
【0066】
尚、本発明の印刷データ編集装置及び印刷データ編集プログラムは、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。上記実施の形態では、印刷装置1としてテープを印刷する印刷装置を例にあげ、被印刷媒体であるメディアとしてテープを例にあげたが、被印刷媒体はテープでなく、カット紙、連続用紙、ダイカットシールの貼付されているテープであってもよく、印刷装置1も他の種類のメディアを印刷するレーザプリンタ、インクジェットプリンタ、熱転写プリンタ、ドットプリンタ等であってもよいことはいうまでもない。
【0067】
また、上記実施の形態では、編集プログラムにおいて、S31〜S40のユーザの入力に対する処理を行った後のタイミングで、新規レイアウト作成フラグがオンの場合に、機種情報やメディア情報を取得しているが、これらの処理のタイミングはこれに限らず、一定時間(例えば、1分)ごとにS51〜S60の処理を行うようにしてもよい。また、接続プログラムにおいて、所定のタイミング(例えば、1分ごと、常に繰り返し実行など)で、USBインタフェース70に接続しているデバイスを監視して、機種情報やメディア情報を取得し、機種情報及びメディア情報を取得できた場合に編集プログラムへ割り込みをかけ、機種情報及びメディア情報を引き渡すようにしてもよい。そして、編集プログラムでは、受け取った機種情報及びメディア情報を選択レイアウト編集画面の印刷装置情報及びメディア情報とそれぞれ比較して、異なっている場合に新規のレイアウト編集画面を表示させるようにしてもよい。また、接続プログラムで機種情報及びメディア情報を取得できた場合に、接続プログラムにおいて、選択レイアウト編集画面の印刷装置情報及びメディア情報を取得して、比較し、異なっている場合にのみ編集プログラムへ新規レイアウト編集画面を作成させるように指示を与えてもよい。
【0068】
また、上記実施の形態では、予め新規レイアウト作成フラグを設定しているが、このようなフラグを用いず、必ず新規のレイアウト編集画面を表示させるようにしてもよい。また、この場合に新規レイアウト編集画面を表示させる前に、「印刷装置が接続されました。新規のレイアウト編集画面を作成しますか?」、「印刷装置が交換されました。新規のレイアウト編集画面を作成しますか?」、「メディアが交換されました。新規のレイアウト編集画面を作成しますか?」等のメッセージとOKボタン及びキャンセルボタンを表示した確認画面を適宜表示させて、OKボタンが選択された場合にのみ、新規のレイアウト編集画面を表示させるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】印刷装置1及びパーソナルコンピュータ2の概略を示す外観斜視図である。
【図2】パーソナルコンピュータ2の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】RAM52の構成を示す模式図である。
【図4】「PT−2700」の印刷装置1が接続された際に「レイアウト1」のレイアウト編集画面201が表示されたエディタ100のイメージ図である。
【図5】レイアウト編集画面201にオブジェクトイメージ401,402が配置されたエディタ100のイメージ図である。
【図6】印刷装置1が「PT−2700」から「PT−9500PC」に変更された際に「レイアウト2」のレイアウト編集画面202が新たに表示されたエディタ100のイメージ図である。
【図7】メディアが標準のものから「25mm」のものに変更された際に「レイアウト3」のレイアウト編集画面203が新たに表示されたエディタ100のイメージ図である。
【図8】新規レイアウト作成フラグ設定画面109のイメージ図である。
【図9】接続プログラムのフローチャートである。
【図10】編集プログラムのフローチャートである。
【図11】編集プログラムのフローチャートの続きである。
【図12】エディタ100及び表計算ソフトウィンドウ900が表示されたモニタ31のイメージ図である。
【図13】エディタ100及び表計算ソフトウィンドウ900が表示されたモニタ31のイメージ図である。
【符号の説明】
【0070】
1 印刷装置
2 パーソナルコンピュータ
31 モニタ
50 CPU
62 プログラム関係情報記憶エリア
63 印刷装置情報記憶エリア
64 新規レイアウト作成フラグ記憶エリア
70 USBインタフェース
100 エディタ
109 新規レイアウト作成フラグ設定画面
1091 チェックボックス
1092 OKボタン
201 レイアウト編集画面
202 レイアウト編集画面
203 レイアウト編集画面
501 レイアウトイメージ
502 レイアウトイメージ
503 レイアウトイメージ
521 接続印刷装置記憶エリア
522 セットメディア記憶エリア
523 第一レイアウト情報記憶エリア
5232 印刷装置情報記憶エリア
5233 メディア情報記憶エリア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷装置で印刷を行うための印刷データを編集する印刷データ編集装置であって、
前記印刷装置を接続する接続手段と、
前記接続手段に前記印刷装置が接続したことを検知する接続検知手段と、
前記接続手段に接続している前記印刷装置の種類を前記印刷装置から取得する印刷装置種類取得手段と、
情報を表示する表示画面と、
被印刷媒体のイメージ上に印刷対象であるオブジェクトが配置されるレイアウトイメージを前記表示画面に表示するレイアウトイメージ表示手段と、
当該接続検知手段により前記接続手段に前記印刷装置が接続したことを検知した際に、前記印刷装置種類取得手段により取得された種類の前記印刷装置において印刷可能な被印刷媒体の前記レイアウトイメージを新たに前記レイアウトイメージ表示手段に表示する新規レイアウトイメージ作成手段とを備えたことを特徴とする印刷データ編集装置。
【請求項2】
前記接続手段に接続している前記印刷装置にセットされている被印刷媒体の種類を前記印刷装置から取得する被印刷媒体種類取得手段を備え、
前記新規レイアウトイメージ作成手段は、前記被印刷媒体種類取得手段により取得された種類の被印刷媒体の前記レイアウトイメージを作成することを特徴とする請求項1に記載の印刷データ編集装置。
【請求項3】
前記接続検知手段により前記接続手段に前記印刷装置が接続したことを検知した際に、前記新規レイアウトイメージ作成手段により前記レイアウトイメージを作成するか否かの指示を要求する作成指示要求手段と、
当該作成指示要求手段による要求に応じて、前記新規レイアウトイメージ作成手段により前記レイアウトイメージを作成するか否かの指示を入力する新規作成指示入力手段と、
当該新規作成指示手段により作成する旨の指示が入力された場合にのみ、前記新規レイアウトイメージ作成手段により前記レイアウトイメージを作成する新規レイアウトイメージ作成制御手段とを備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷データ編集装置。
【請求項4】
前記被印刷媒体種類取得手段により取得された前記被印刷媒体の種類を記憶する被印刷媒体種類記憶手段と、
前記被印刷媒体種類取得手段により前記接続手段に接続されている前記印刷装置にセットされている前記被印刷媒体の種類を所定のタイミングで取得する被印刷媒体情報取得制御手段と、
当該被印刷媒体情報取得制御手段の制御によって前記被印刷媒体種類取得手段による前記被印刷媒体の種類の取得が行われた際に、前記被印刷媒体種類記憶手段に記憶されている前記被印刷媒体の種類と異なる種類の被印刷媒体の種類が取得された場合には、前記新規レイアウトイメージ作成手段により、取得された前記被印刷媒体の種類の前記レイアウトイメージを新たに前記レイアウトイメージ表示手段に表示することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の印刷データ編集装置。
【請求項5】
前記新規レイアウトイメージ作成手段により作成された前記レイアウトイメージを前記表示画面の最前面に表示させる新規レイアウトイメージ表示制御手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の印刷データ編集装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載の印刷データ編集装置の各種処理手段としてコンピュータを機能させるための印刷データ編集プログラム。
【請求項7】
請求項1に記載の少なくとも前記接続手段及び前記接続検知手段としてコンピュータを機能させるための接続プログラムと、
請求項1に記載の少なくとも前記接続手段及び前記接続検知手段を除く、請求項1乃至5のいずれかに記載の各種処理手段としてコンピュータを機能させるための編集プログラムとから構成され、
前記接続プログラムは、前記接続検知手段が前記接続手段に前記印刷装置が接続されたことを検知した際に、前記編集プログラムをコンピュータにおいて起動させる起動機能を備えたことを特徴とする請求項6に記載の印刷データ編集プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公開番号】特開2007−206923(P2007−206923A)
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−24226(P2006−24226)
【出願日】平成18年2月1日(2006.2.1)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】