説明

印刷制御装置および印刷制御プログラム

【課題】印刷速度の低下を防ぐことができる印刷制御装置および印刷制御プログラムを提供する。
【解決手段】印刷装置に印刷データを出力する印刷制御装置であって、プリンタ200に登録されている登録フォント以外の未登録フォントの指定が印刷データに含まれているか否かを判定する判定部113と、未登録フォントの指定が含まれていると判定された場合、未登録フォントの指定を登録フォントの指定に置換する置換部117と、登録フォントの指定に置換された印刷データをプリンタ200に出力する出力部123と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷制御装置および印刷制御プログラムに関し、特に、ページ記述言語で記載された印刷データのフォントを印刷装置の内蔵フォントに置換して印刷可能な印刷制御装置および印刷制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のページ記述言語を処理するプリンタ等の画像形成装置に関わる文字処理装置としては、たとえば、特許文献1に記載されたものがある。同文献に記載された文字処理装置は、2つのフォントのいずれに置換するか、あるいは置換しないかを設定でき、設定に基づいてフォント置換を行う構成を有し、指定されたフォントが内蔵されていない場合も適切にフォント置換処理をすることができる。
【0003】
また、特許文献2に記載された印刷装置は、コンピュータから受信した印刷データのフォントを予め対応付けられている内蔵フォントに置換して印刷処理することができる。また、従来より、コンピュータからフォントデータをプリンタに送信して印刷することが記載されている。
【特許文献1】特開2002−269072号公報
【特許文献2】特開2003−11444号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記文献記載の従来技術は、以下の点で改善の余地を有していた。
第一に、印刷に使用するフォントがプリンタに内蔵されていない場合、プリンタ内蔵のフォントに置換せずに、コンピュータ側からフォントデータを送信することもできるが、フォントデータは一般的にデータ容量が大きいため、転送に時間がかかり印刷速度が低下する点。
【0005】
第二に、プリンタ内蔵のフォントと置換を行った場合、文字間隔、改行位置や行の高さが元の原稿とずれてしまう場合があり、ユーザが意図したフォーマットの印刷結果が得られないことがある点。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、印刷速度の低下を防ぐことができる印刷制御装置および印刷制御プログラムを提供することにある。
【0007】
また、本発明の別な目的は、良好な印刷結果を得ることができる印刷制御装置および印刷制御プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、印刷装置に印刷データを出力する印刷制御装置であって、
前記印刷装置に登録されている登録フォント以外の未登録フォントの指定が前記印刷データに含まれているか否かを判定する判定部と、
前記未登録フォントの指定が含まれていると判定された場合、前記未登録フォントの指定を前記登録フォントの指定に置換する置換部と、
前記登録フォントの指定に置換された前記印刷データを前記印刷装置に出力する出力部と、を備える印刷制御装置が提供される。
【0009】
本発明の対象となる印刷データには、フォント属性が指定されている文字情報が含まれる。
この発明によれば、印刷データに未登録のフォントが指定されている場合に登録フォントの指定に置換して出力することができるので、印刷データとともにフォントデータを出力する必要がなく、出力データの容量を大幅に削減でき、印刷時間を短縮できる。
【0010】
本発明によれば、印刷装置に印刷データを出力する印刷制御装置であって、
前記印刷装置に登録されている登録フォント以外の未登録フォントの指定が前記印刷データに含まれているか否かを判定する判定部と、
前記未登録フォントの指定が含まれていると判定された場合、前記未登録フォントの指定を前記登録フォントの指定に置換する置換部と、
前記登録フォントの指定に置換された前記印刷データを前記印刷装置に出力する出力部と、
前記置換部が置換した置換後の登録フォントの各文字の描画位置が置換前のフォントと同じになるように、前記置換後の登録フォントの各文字のピッチまたは高さを調整する調整部と、を備える印刷制御装置が提供される。
【0011】
たとえば、幅広の文字が幅の狭い文字に変換された場合、変換前の文字幅を維持するために変換後の文字に余白を追加する。あるいは、幅の狭い文字が幅広の文字に変換された場合、変換前の文字幅を維持するために、変換後の文字の余白の有無を確認し、余白がある場合は削除し、余白がない場合は、文字を幅方向に縮小する。また、文字の高さが低く変換された場合、変換前の文字の高さを維持するために変換後の文字の高さを拡大する。あるいは、文字の高さが高く変換された場合、変換前の文字の高さを維持するために変換後の文字の高さを縮小する。
【0012】
この発明によれば、置換前後のフォントの文字のピッチや高さが異なることによるフォントの指定の置換後の書式のずれを調整することができるので、ユーザが意図したフォーマットと異なる印刷結果が得られるのを防ぎ、良好な印刷結果を得ることができる。
【0013】
上記印刷制御装置において、前記置換部による前記登録フォントの指定への置換を行うか否かの指定を受け付ける受付部と、前記印刷装置に登録されていない未登録フォントのフォントデータを記憶するフォント記憶部と、を備えることができ、前記出力部は、前記登録フォントの指定への置換を行わない指定を受け付けた場合、前記印刷装置に登録されていない前記未登録フォントのフォントデータを前記フォント記憶部から読み出し、読み出した前記フォントデータを前記印刷装置に前記印刷データとともに出力することができる。
【0014】
この構成によれば、フォントの指定を置換するか、またはフォントデータを印刷データとともに出力するかを選択できるので、印刷速度が遅くなってもフォントを変更せずに原案通りのフォントで印刷したい場合にはフォントの指定の置換を行わずにフォントデータを印刷データとともに出力し、高速に印刷したい場合にはフォントの指定の置換を行い、フォントデータの送信は行わないようにするなどユーザのニーズに応じて動作を変更することができる。
【0015】
上記印刷制御装置において、前記判定部は、前記未登録フォントの指定が前記印刷データに含まれていると判定されたとき、さらに当該未登録フォントのフォントデータの、容量または前記印刷データに対する容量比が所定値以上か否かを判定し、前記置換部は、前記判定部で前記未登録フォントのフォントデータの、容量または前記印刷データに対する容量比が前記所定値以上と判定された場合、前記未登録フォントの指定を前記登録フォントの指定に置換し、前記出力部は、前記判定部で前記未登録フォントのフォントデータの、容量または前記印刷データに対する容量比が前記所定値未満と判定された場合、前記未登録フォントのフォントデータを前記印刷データとともに前記印刷装置に出力することができる。
【0016】
上記印刷制御装置において、前記印刷装置と通信を行う通信部と、前記通信部の種類を判別する判別部と、を備えることができ、前記判定部は、前記未登録フォントの指定が前記印刷データに含まれていると判定されたとき、さらに前記通信部の前記種類に基づいて、前記印刷装置への通信速度が所定値以上か否かを判定し、前記出力部は、前記判定部で前記通信速度が所定値以上であると判定された場合、前記未登録フォントのフォントデータを前記印刷データとともに前記印刷装置に出力することができる。
【0017】
上記印刷制御装置において、前記未登録フォントの属性に近い属性を有する登録フォントを決定する決定部を備えることができ、前記置換部は、前記未登録フォントの指定を前記決定部が決定した前記登録フォントの指定に置換することができる。
【0018】
上記印刷制御装置において、置換前の未登録フォントの指定と置換後の登録フォントの指定とを対応付けて記憶するテーブルを備えることができ、前記置換部は、前記テーブルを参照し、前記未登録フォントの指定を対応する登録フォントの指定に置換することができる。
【0019】
上記印刷制御装置において、前記判定部は、前記未登録フォントの指定が前記印刷データに含まれていると判定されたとき、さらに前記印刷装置との通信速度、ならびに前記印刷データおよび前記未登録フォントのフォントデータの総容量に基づいて、印刷速度を予測し、前記印刷速度が所定値以上か否かを判定し、前記置換部は、前記判定部で前記印刷速度が前記所定値未満と判定された場合、前記未登録フォントの指定を前記登録フォントの指定に置換し、前記出力部は、前記判定部で前記印刷速度が前記所定値以上と判定された場合、前記未登録フォントのフォントデータを前記印刷データとともに前記印刷装置に出力することができる。
【0020】
本発明によれば、印刷装置に印刷データを出力するコンピュータを、
前記印刷装置に登録されている登録フォント以外の未登録フォントの指定が前記印刷データに含まれているか否かを判定する手段、
前記未登録フォントの指定が含まれていると判定された場合、前記未登録フォントの指定を前記登録フォントの指定に置換する手段、
前記登録フォントの指定に置換された前記印刷データを前記印刷装置に出力する手段、として機能させるための印刷制御プログラムが提供される。
【0021】
本発明によれば、印刷装置に印刷データを出力するコンピュータを、
前記印刷装置に登録されている登録フォント以外の未登録フォントの指定が前記印刷データに含まれているか否かを判定する手段、
前記未登録フォントの指定が含まれていると判定された場合、前記未登録フォントの指定を前記登録フォントの指定に置換する手段、
前記登録フォントの指定に置換された前記印刷データを前記印刷装置に出力する手段、
前記置換する手段が置換した置換後の登録フォントの各文字の描画位置が置換前のフォントと同じになるように、前記置換後の登録フォントの各文字のピッチまたは高さを調整する手段、として機能させるための印刷制御プログラムが提供される。
【0022】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、良好な印刷環境を提供できる印刷制御装置および印刷制御プログラムが提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
(第一の実施の形態)
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0025】
図1は、本発明の実施の形態に係る印刷制御装置および印刷装置の構成を示す機能ブロック図である。本実施形態の印刷制御装置は、印刷装置(プリンタ200)に印刷データを出力する印刷制御装置であって、印刷装置(プリンタ200)に登録されている登録フォント以外の未登録フォントの指定が印刷データに含まれているか否かを判定する判定部113と、未登録フォントの指定が含まれていると判定された場合、未登録フォントの指定を登録フォントの指定に置換する置換部117と、登録フォントの指定に置換された印刷データを印刷装置(プリンタ200)に出力する出力部123と、を備える。
【0026】
本実施形態において、印刷制御装置は、たとえば、本実施形態の印刷制御プログラムであるプリンタドライバがインストールされたPC(Personal Computer)100で実現される。本実施形態の印刷制御プログラムは、印刷装置(プリンタ200)に印刷データを出力するコンピュータ(PC100)を、印刷装置(プリンタ200)に登録されている登録フォント以外の未登録フォントの指定が印刷データに含まれているか否かを判定する手段(判定部113)、未登録フォントの指定が含まれていると判定された場合、未登録フォントの指定を登録フォントの指定に置換する手段(置換部117)、登録フォントの指定に置換された印刷データを印刷装置(プリンタ200)に出力する手段(出力部123)、として機能させるためのものである。
【0027】
本実施形態において、印刷制御装置は、PC100であるが、その他、ワークステーション、PDA(Personal Digital Assistants)などであってもよい。PC100は、図示されないCPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)と、RAM(Random Access Memory)と、表示部と、操作部とを備える。CPUは、ROMに格納されたプログラムを実行し、PC100の各要素とともに装置全体を制御する。ROMは、プログラムおよび各種データが格納される。RAMは、CPUがプログラムを実行する際の作業領域となる。表示部は、たとえば、CRTモニタ、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機EL(ElectroLuminescence)ディスプレイなどである。操作部は、キーボード、マウス、タブレット、タッチパネル、操作ボタン、スイッチなどである。
【0028】
PC100およびプリンタ200間は、LAN(Local Area Network)などのネットワークを介して互いに接続されてもよいし、シリアル接続、たとえば、USB(Universal Serial Bus)、IEEE1394またはパラレル接続のいずれであってもよい。また、PC100およびプリンタ200間は、有線、無線通信のいずれであってもよいし、図示されないルータやハブなどを介して接続されても良い。なお、図1において、本発明の本質に関わらない部分の構成については省略してある。
【0029】
また、PC100およびプリンタ200の各構成要素は、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされた本図の構成要素を実現するプログラム、そのプログラムを格納するハードディスクなどの記憶ユニット、ネットワーク接続用インタフェースを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置にはいろいろな変形例があることは、当業者には理解されるところである。以下説明する各図は、ハードウエア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。
【0030】
図1に示すように、PC100は、記憶装置101と、ファイル受付部103と、入力バッファ105と、設定受付部107と、判定基準記憶部109と、印刷データ生成部111と、置換テーブル115と、フォントデータ格納部119と、出力バッファ121と、出力部123と、インタフェース部125と、を備える。
【0031】
記憶装置101は、印刷対象となるファイル(以後、「印刷ファイル」と呼ぶ)、たとえば文書ファイルなどが記憶される。本実施形態の対象となる印刷ファイルには、フォント属性が指定されている文字情報が含まれる。本実施形態において、記憶装置101はPC100に含まれる構成としたが、これに限定されない。記憶装置101は、外部記憶装置であってもよく、たとえば、ネットワークを介してPC100に接続された記憶装置であってもよい。あるいは、記憶装置101は、各種記録媒体からファイルを読み取る読み取り装置であってもよい。
【0032】
ファイル受付部103は、操作部を介してユーザが指定した印刷ファイルを受け付け、記憶装置101から読み出し、入力バッファ105に一時的に格納するとともに、印刷データ生成部111に通知する。入力バッファ105は、印刷ファイルを一時的に格納する。
【0033】
設定受付部107は、印刷ファイルの印刷ジョブの各種設定、たとえば、印刷枚数、レイアウト、用紙設定などを受け付ける。本実施形態において、PC100の表示部に設定画面を表示し、ユーザは操作部を用いて設定操作を行うことができるものとする。これは、一般的なGUI(Graphical User Interface)で実現できる。
【0034】
本実施形態において、設定受付部107は、たとえば、印刷ファイル中に、プリンタ200に登録されていないフォントが使用されている場合に、どのような処理を行うかの設定を行う画面による設定を受け付けることができる。
【0035】
本実施形態において、印刷時の設定として、たとえば、高速印刷をするか否かを指定することができる。プリンタ200に未登録のフォント(以後、「未登録フォント」と呼ぶ)のフォントデータが印刷ファイルに使用されている場合、そのフォントデータをプリンタ200に送信することが可能である。しかしながら、この場合、フォントデータは容量が大きいため転送に時間がかかり、印刷速度が低下する。したがって、高速印刷が指定された場合は、未登録フォントのフォントデータの転送は行わずに、プリンタ200の登録フォントに置換することができる。
【0036】
また、設定画面では、フォントの置換が指定された場合、さらに、見た目が似た書式、たとえば、メイリオは見た目が似ている丸ゴシック体に変換する、または何れのフォントにするかを予めユーザに選択させることもできる。あるいは、フォントの属性が同じもの、たとえば、プロポージョナルフォントは同じプロポージョナルフォントに変換するなどをユーザに選択させることもできる。
【0037】
判定基準記憶部109は、設定受付部107が受け付けた設定、たとえば、高速印刷指定を記憶する。また、プリンタ200に登録されている登録フォントが何であるかを示す情報も記憶している。さらに、本実施形態では、高速印刷が指定された場合、印刷ファイル中の未登録フォントのフォントデータの容量が所定値より大きいか否かで未登録フォントのフォントデータを転送するか登録フォントの指定に置換するかの動作を切り替えることができる。したがって、判定基準記憶部109は、未登録フォントのフォントデータの容量の動作切り替えの基準となる所定値を記憶する。
【0038】
置換テーブル115は、印刷ファイルに含まれている未登録フォントの指定をプリンタ200のどの登録フォントの指定に置換するかを決定するフォントの属性、あるいは、登録フォントそのものを対応付けて記憶している。たとえば、フォントの属性とは、明朝やゴシックなどの書体や、プロポーショナルフォントか固定幅フォントかを含む。これらは、設定画面上でユーザに選択設定可能にしてもよく、その場合、設定受付部107が設定を受け付け、置換テーブル115に設定を記憶する。
【0039】
たとえば、明朝がゴシックに置換されると印刷イメージがかなり変わってしまうので、見た目重視の場合にフォントを決定するときは、書体がマッチングするフォントを優先して選択するようにする。一方、プロポーショナルフォントが固定幅フォントに置換されると、文字幅が変わり、改行位置がずれたり、フォーマットが崩れてしまう。したがって、フォーマットを崩したくない場合にフォントを決定するときは、プロポーショナルフォントか固定幅フォントかを優先して、マッチングを行い、フォントを決定するようにする。
【0040】
いずれの属性を用いてフォントを決定するのか、あるいは、属性を組み合わせて決定する場合の優先順位などを置換テーブル115に記憶することができる。なお、本実施形態において、置換テーブル115は、たとえば、メイリオがMS Pゴシック体に対応付けられているものとする。
【0041】
印刷データ生成部111は、判定部113および置換部117を含む。印刷データ生成部111は、入力バッファ105に格納された印刷ファイルを読み出し、判定基準記憶部109に記憶されている基準に基づいてフォントの指定の置換の有無や置換されるフォントの種類に基づいて、フォントの指定を置換した印刷データを生成し、出力する。本実施形態において、印刷データは、ページ記述言語(PDL:Page Description Language)で記述される。以後、印刷データをPDLデータと呼ぶ。
【0042】
印刷データ生成部111において、判定部113は、ファイル受付部103が受け付けた印刷ファイルに、プリンタ200に登録されている登録フォント以外の未登録フォントの指定が含まれているか否かを判定する。未登録フォントの指定が含まれていると判定された場合、判定部113は、判定基準記憶部109を参照し、高速印刷指定がされているか否かを判定する。未登録フォントの指定は含まれないと判定された場合、または、高速印刷指定がされていない場合、フォントの指定の置換は行わず、印刷データ生成部111は、PDLデータとともに未登録フォントのフォントデータを出力する。
【0043】
判定部113は、さらに、印刷先として指定したプリンタ200への出力ポートを確認し、出力ポートの種類を判別する判別部(不図示)を含む。高速印刷指定がされている場合、判定部113は、印刷先として指定したプリンタ200への出力ポートを確認し、プリンタ200とPC100間の接続が高速通信か否かを判別する。たとえば、出力ポートがLANの場合、高速通信と判別し、フォントの指定の置換を行わず、フォントデータを転送する。すなわち、印刷データ生成部111は、PDLデータとともにフォントデータを出力する。一方、出力ポートがUSBの場合、低速通信と判別する。
【0044】
低速通信と判別された場合、さらに判定部113は、判定基準記憶部109にアクセスし、動作切替の基準となる所定値を読み出し、印刷ファイルで使用されているプリンタ200に転送すべきフォントデータの容量が、所定値以上か否かを判定する。所定値以上の場合、フォントの指定の置換を行い、所定値未満の場合、フォントの指定の置換を行わず、PDLデータとともに未登録フォントを転送する。
【0045】
あるいは、プリンタ200に転送されるPDLデータに対する未登録フォントのフォントデータの容量比に応じてフォントの指定の置換を行うか、未登録フォントのフォントデータを転送するかを切り替えることもできる。たとえば、未登録フォントのフォントデータの容量がPDLデータの50%以上を占める場合は、フォントの指定の置換を行い、50%未満であれば未登録フォントのフォントデータの転送を行うとすることができる。判定部113は、PDLデータに対する未登録フォントのフォントデータの容量比を算出し、判定基準記憶部109に予め設定されている基準となる所定値と比較し、判定を行うことができる。
【0046】
置換部117は、判定部113にて置換が必要と判定された印刷ファイルについて、置換テーブル115を参照し、未登録フォントに対応するプリンタ200の登録フォントを決定する。そして、置換部117は、未登録フォントの指定を、決定された登録フォントの指定に置換する。本実施形態では、たとえば、メイリオはMS Pゴシックに置換される。他の例では、たとえば、置換部117が未登録フォントの属性と近い属性を有するフォントをマッチング検索して決定することもできる。置換テーブル115には、マッチングに使用する属性の優先順位が記憶されており、置換部117はその属性の優先順位に従ってマッチングを行い、フォントを決定することもできる。
【0047】
また、判定部113にて置換せずに未登録フォントのフォントデータを転送すると判定された印刷ファイルについては、印刷データ生成部111は、フォントデータ格納部119から未登録フォントのフォントデータを読み出し、PDLデータとともに出力バッファ121に格納する。
【0048】
印刷データ生成部111から出力されたPDLデータ、またはPDLデータおよび未登録フォントのフォントデータは、出力バッファ121に一時的に格納される。出力部123は、出力バッファ121に格納されたデータをインタフェース部125を介してプリンタ200に出力する。インタフェース部125は、プリンタ200とのインタフェースである。
【0049】
プリンタ200は、インタフェース部201と、受信部203と、入力バッファ205と、受信フォント格納部207と、登録フォント記憶部209と、展開部211と、出力バッファ213と、出力部215と、を備える。
【0050】
インタフェース部201は、PC100とのインタフェースである。受信部203は、インタフェース部201を介してPC100からPDLデータまたは未登録フォントのフォントデータを受信する。受信部203が受信したPDLデータは、入力バッファ205に一時的に格納され、未登録フォントのフォントデータは、受信フォント格納部207に一時的に格納される。展開部211は、受信部203が受信したPDLデータを入力バッファ205から読み出し、ラスタライズし出力バッファ213に格納する。このとき、PDLデータにプリンタ200の登録フォントが使用されている場合、展開部211は、登録フォント記憶部209から読み出した登録フォントのフォントデータを用いてラスタライズする。一方、PDLデータに未登録フォントが使用されている場合、展開部211は、受信フォント格納部207に格納された未登録フォントのフォントデータを用いてラスタライズする。
【0051】
登録フォント記憶部209には、予めプリンタ200で使用可能な登録フォントのフォントデータが記憶されている。出力部215は、出力バッファ213からラスタライズされた画像データを読み出し、図示されない印字部により印刷出力する。
【0052】
このように構成された本実施形態の印刷制御装置の動作について、以下に説明する。図2は、本実施の形態の印刷制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。以下、図1および図2を用いて説明する。
【0053】
はじめに、ユーザがPC100において、操作部を用いて印刷ファイルを指定し、印刷指示を行うと、ファイル受付部103が印刷ファイルを受け付け、記憶装置101から印刷ファイルを読み出し、入力バッファ105に一時的に格納する(ステップS11)。印刷指示を受け付けたとき、設定受付部107は、受け付けた印刷ジョブの各種設定を行う設定画面を表示部に表示してユーザに提示する。ユーザは設定画面から各種設定を行い、設定受付部107はその設定を受け付け、判定基準記憶部109に格納する(ステップS13)。たとえば、設定受付部107は、高速印刷の指定を受け付ける。
【0054】
そして、印刷データ生成部111の判定部113は、入力バッファ105から印刷ファイルを読み出し、印刷ファイルにプリンタ200に登録されていない未登録フォントの指定が含まれているか否かを判定する(ステップS14)。ここで、未登録フォントの指定が含まれていないと判定された場合(ステップS14のNO)、ステップS23に進む。一方、未登録フォントの指定が含まれていると判定された場合(ステップS14のYES)、判定部113は、高速印刷指定がされているか否かを判定する(ステップS15)。
【0055】
高速印刷指定されていない場合(ステップS15のNO)、ステップS23に進む。一方、高速印刷指定されている場合(ステップS15のYES)、判定部113は、PC100とプリンタ200の間の接続が高速通信か否かを判定する。たとえば、LAN接続の場合、高速通信であると判定し(ステップS17のYES)、ステップS23に進む。一方、LAN接続でない場合、高速通信でないと判定し(ステップS17のNO)、さらに判定部113は、未登録フォントのフォントデータの容量が所定値以上か否かを判定する(ステップS19)。未登録フォントのフォントデータの容量が所定値未満の場合(ステップS19のNO)、ステップS23に進む。一方、未登録フォントのフォントデータの容量が所定値以上の場合(ステップS19のYES)、置換部117にフォントの指定の置換を指示する。
【0056】
置換部117は、置換テーブル115にアクセスし、印刷ファイルの未登録フォントの指定をどの登録フォントの指定に置換するかを判別し、フォントの指定を変更する(ステップS21)。
【0057】
そして、印刷データ生成部111は、印刷ファイルからPDLデータを生成し、出力バッファ121に出力する(ステップS23)。このとき、未登録フォントが印刷ファイル内で指定されている場合は、フォントデータ格納部119から未登録フォントのフォントデータを読み出し、PDLデータとともに出力バッファ121に出力する。そして、出力部123が出力バッファ121に格納されたPDLデータまたはフォントデータをインタフェース部125を介してプリンタ200に出力する(ステップS25)。
【0058】
このようにしてPC100から出力されたPDLデータまたは未登録フォントのフォントデータは、プリンタ200で受信され、ラスタライズ処理されて印字出力されることとなる。
【0059】
上記ステップS14で印刷ファイルに未登録フォントの指定がないと判定された場合、ステップS15で高速印刷指定されていないと判定された場合、ステップS17でLAN接続と判定された場合、ステップS10で未登録フォントデータの容量が所定値未満と判定された場合、ステップS21のフォントの置換処理は行わずに、PDLデータの生成が行われ、未登録フォントの指定が印刷ファイルに含まれていれば、未登録フォントのフォントデータもPDLデータとともにプリンタ200に転送されることとなる。
【0060】
以上説明したように、本実施形態の印刷制御装置によれば、印刷データに未登録フォントが指定されている場合に登録フォントの指定に置換して出力することができるので、印刷データとともにフォントデータを出力する必要がなく、出力データの容量を大幅に削減でき、印刷時間を短縮できる。
【0061】
(第二の実施の形態)
図3は、本発明の実施の形態にかかる印刷制御装置の要部構成を示す機能ブロック図である。本実施形態の印刷制御装置は、上記実施の形態とは、フォントの指定の置換を行った際に、置換後のフォントの各文字の描画位置が置換前のフォントと同じになるように、置換後のフォントの各文字のピッチまたは高さを調節する点で相違する。
【0062】
すなわち、本実施形態の印刷制御装置(図1のPC100)は、印刷装置(図1のプリンタ200)に印刷データを出力する印刷制御装置であって、印刷装置(図1のプリンタ200)に登録されている登録フォント以外の未登録フォントの指定が印刷データに含まれているか否かを判定する判定部(図1の判定部113)と、未登録フォントの指定が含まれていると判定された場合、未登録フォントの指定を登録フォントの指定に置換する置換部(図1の置換部117)と、登録フォントの指定に置換された印刷データを印刷装置に出力する出力部(図1の出力部123)と、置換部(図1の置換部117)が置換した置換後の登録フォントの各文字の描画位置が置換前のフォントと同じになるように、置換後の登録フォントの各文字のピッチまたは高さを調整する調整部(図3の調整部133)と、備える。
【0063】
本実施形態において、印刷制御装置は、たとえば、本実施形態の印刷制御プログラムであるプリンタドライバがインストールされたPC(Personal Computer)100で実現される。本実施形態の印刷制御プログラムは、印刷装置(図1のプリンタ200)に印刷データを出力するコンピュータ(図1のPC100)を、印刷装置(図1のプリンタ200)に登録されている登録フォント以外の未登録フォントの指定が印刷データに含まれているか否かを判定する手段(図1の判定部113)、未登録フォントの指定が含まれていると判定された場合、未登録フォントの指定を登録フォントの指定に置換する手段(図1の置換部117)、登録フォントの指定に置換された印刷データを印刷装置(図1のプリンタ200)に出力する手段(図1の出力部123)、置換する手段(図1の置換部117)が置換した置換後の登録フォントの各文字の描画位置が置換前のフォントと同じになるように、置換後の登録フォントの各文字のピッチまたは高さを調整する手段(図3の調整部133)、として機能させるためのものである。
【0064】
具体的には、図3に示すように、印刷データ生成部111は、さらに判別部131と、調整部133とを備える。判別部131は、置換前のフォントの各文字の文字幅および高さと、置換後のフォントの各文字の文字幅および高さとをそれぞれ比較する。判別部131の比較結果に基づいて、調整部133は、置換後のフォントの各文字の文字幅および高さをそれぞれ調整する。
【0065】
たとえば、メイリオフォントが指定された文字情報を含む印刷ファイルにおいて、フォントの指定の置換を行った場合について説明する。メイリオは、通常のフォント、たとえば、MS Pゴシックに比較して文字幅が大きい。したがって、置換部117において、メイリオの指定をMS Pゴシックの指定に置換した場合、置換後のMS Pゴシックの方が文字幅が狭いため、1行の文字列の長さが置換後の方が短くなってしまう。そのため、本実施形態の印刷制御装置においては、判別部131が置換後のフォントの文字幅を置換前と比較し、狭くなった場合には、調整部133に文字の両側に余白を追加し、文字の中心位置が置換前と変わらないように調整する。
【0066】
図4は、本実施形態の印刷制御装置のフォント調整時の動作の一例を示すフローチャートである。本フローチャートは、図2のフローチャートのステップS21とステップS23の間に挿入される。以下、図1乃至図4を用いて説明する。
【0067】
図2のステップS21で置換部117によってフォントの指定の置換が行われた場合、図4のステップS31において、判別部131が置換前のフォントの各文字の文字幅と置換後のフォントの各文字の文字幅を比較する(ステップS31)。置換前の文字幅より置換後の文字幅が小さい場合(ステップS31の>)、調整部133が置換後の文字に両端に余白を追加する(ステップS33)。一方、置換前の文字幅より置換後の文字幅が大きい場合(ステップS31の<)、調整部133は、置換後の文字の両端の余白を確認し、削除可能な余白があるか否かを判別する(ステップS35)。削除可能な余白がある場合(ステップS35のYES)、置換後の文字の両端の余白を削除する(ステップS37)。削除可能な余白がない場合(ステップS35のNO)、置換後の文字の文字幅を、置換前の文字の文字幅と等しくなるよう縮小する(ステップS39)。さらに、置換前の文字幅と置換後の文字幅が等しい場合(ステップS31の=)、ならにび、ステップS37およびステップS39の後、ステップS41に進む。
【0068】
ステップS41では、判別部131が置換前のフォントの各文字の高さと置換後のフォントの各文字の高さとを比較する。置換前の文字の高さより置換後の文字の高さが低い場合(ステップS41の>)、調整部133は、置換後の文字の高さを置換前の文字の高さと等しくなるよう拡大する(ステップS43)。一方、置換前の文字の高さより置換後の文字の高さが高い場合(ステップS41の<)、調整部133は、置換後の文字の高さを置換前の文字高さと等しくなるよう縮小する(ステップS45)。さらに、置換前の文字の高さと置換後の文字の高さが等しい場合(ステップS41の=)、ならびにステップS43およびステップS45の後、図2のステップS23に戻る。
【0069】
以上説明したように、本実施形態の印刷制御装置によれば、置換前後のフォントの文字のピッチや高さが異なることによるフォントの指定の置換後の書式のずれを調整することができるので、ユーザが意図したフォーマットと異なる印刷結果が得られるのを防ぎ、良好な印刷結果を得ることができる。
【0070】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【0071】
たとえば、判定部113は、置換前のフォントの指定がビットマップフォントか否かを判定し、ビットマップフォントの指定の場合、フォントサイズが所定値以上か否かを判定し、置換部117は、フォントサイズが所定値以上の場合に置換を行うようにすることもできる。この構成によれば、フォントサイズが大きいほどフォントのフォントデータの容量が大きくなるビットマップフォントが指定されている場合に、フォントサイズが大きい場合は、プリンタ200の登録フォントの指定に置換するので、データ転送量の増加を防ぐことができる。
【0072】
さらに、判定部113は、置換前のフォントの指定がアウトラインフォントか否かを判定し、アウトラインフォントの指定の場合、フォントサイズが所定値以下または所定値以上か否かを判定し、置換部117は、フォントサイズが所定値以下または所定値以上の場合に他のフォントの指定に置換を行うようにすることができる。この構成によれば、アウトラインフォントが指定されている場合にフォントサイズが極小、特大であるとフォントが崩れるという現象を防ぐことができる。
【0073】
さらに、判定部113は、プリンタ200およびPC100間の通信速度およびPDLデータおよび未登録フォントのフォントデータの総容量に基づいて、印刷速度を予測することもできる。そして、判定部113は、予め判定基準記憶部109に記憶されているプリンタ200の目標印刷速度を維持できるか否かを判定することができる。目標印刷速度を維持できる場合、置換部117は未登録フォントを転送し、目標印刷速度を超えてしまう場合、置換部117は未登録フォントの指定を登録フォントの指定に置換することができる。
この構成によれば、印刷速度の低下を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の実施の形態に係る印刷制御装置および印刷装置の構成を示す機能ブロック図である。
【図2】本実施の形態の印刷制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施の形態にかかる印刷制御装置の要部構成を示す機能ブロック図である。
【図4】本実施形態の印刷制御装置のフォント調整時の動作の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0075】
101 記憶装置
103 ファイル受付部
105 入力バッファ
107 設定受付部
109 判定基準記憶部
111 印刷データ生成部
113 判定部
115 置換テーブル
117 置換部
119 フォントデータ格納部
121 出力バッファ
123 出力部
125 インタフェース部
131 判別部
133 調整部
200 プリンタ
201 インタフェース部
203 受信部
205 入力バッファ
207 受信フォント格納部
209 登録フォント記憶部
211 展開部
213 出力バッファ
215 出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷装置に印刷データを出力する印刷制御装置であって、
前記印刷装置に登録されている登録フォント以外の未登録フォントの指定が前記印刷データに含まれているか否かを判定する判定部と、
前記未登録フォントの指定が含まれていると判定された場合、前記未登録フォントの指定を前記登録フォントの指定に置換する置換部と、
前記登録フォントの指定に置換された前記印刷データを前記印刷装置に出力する出力部と、を備える印刷制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の印刷制御装置において、
前記置換部が置換した置換後の登録フォントの各文字の描画位置が置換前のフォントと同じになるように、前記置換後の登録フォントの各文字のピッチまたは高さを調整する調整部をさらに備える印刷制御装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の印刷制御装置において、
前記置換部による前記登録フォントの指定への置換を行うか否かの指定を受け付ける受付部と、
前記印刷装置に登録されていない未登録フォントのフォントデータを記憶するフォント記憶部と、を備え、
前記出力部は、前記登録フォントの指定への置換を行わない指定を受け付けた場合、前記印刷装置に登録されていない前記未登録フォントのフォントデータを前記フォント記憶部から読み出し、読み出した前記フォントデータを前記印刷装置に前記印刷データとともに出力する印刷制御装置。
【請求項4】
請求項1乃至3いずれかに記載の印刷制御装置において、
前記判定部は、前記未登録フォントの指定が前記印刷データに含まれていると判定されたとき、さらに当該未登録フォントのフォントデータの、容量または前記印刷データに対する容量比が所定値以上か否かを判定し、
前記置換部は、前記判定部で前記未登録フォントのフォントデータの、容量または前記印刷データに対する容量比が前記所定値以上と判定された場合、前記未登録フォントの指定を前記登録フォントの指定に置換し、
前記出力部は、前記判定部で前記未登録フォントのフォントデータの、容量または前記印刷データに対する容量比が前記所定値未満と判定された場合、前記未登録フォントのフォントデータを前記印刷データとともに前記印刷装置に出力する印刷制御装置。
【請求項5】
請求項1乃至4いずれかに記載の印刷制御装置において、
前記印刷装置と通信を行う通信部と、
前記通信部の種類を判別する判別部と、を備え、
前記判定部は、前記未登録フォントの指定が前記印刷データに含まれていると判定されたとき、さらに前記通信部の前記種類に基づいて、前記印刷装置への通信速度が所定値以上か否かを判定し、
前記出力部は、前記判定部で前記通信速度が所定値以上であると判定された場合、前記未登録フォントのフォントデータを前記印刷データとともに前記印刷装置に出力する印刷制御装置。
【請求項6】
請求項1乃至5いずれかに記載の印刷制御装置において、
前記未登録フォントの属性に近い属性を有する登録フォントを決定する決定部を備え、
前記置換部は、前記未登録フォントの指定を前記決定部が決定した前記登録フォントの指定に置換する印刷制御装置。
【請求項7】
請求項1乃至6いずれかに記載の印刷制御装置において、
置換前の未登録フォントの指定と置換後の登録フォントの指定とを対応付けて記憶するテーブルを備え、
前記置換部は、前記テーブルを参照し、前記未登録フォントの指定を対応する登録フォントの指定に置換する印刷制御装置。
【請求項8】
請求項1乃至7いずれかに記載の印刷制御装置において、
前記判定部は、前記未登録フォントの指定が前記印刷データに含まれていると判定されたとき、さらに前記印刷装置との通信速度、ならびに前記印刷データおよび前記未登録フォントのフォントデータの総容量に基づいて、印刷速度を予測し、前記印刷速度が所定値以上か否かを判定し、
前記置換部は、前記判定部で前記印刷速度が前記所定値未満と判定された場合、前記未登録フォントの指定を前記登録フォントの指定に置換し、
前記出力部は、前記判定部で前記印刷速度が前記所定値以上と判定された場合、前記未登録フォントのフォントデータを前記印刷データとともに前記印刷装置に出力する印刷制御装置。
【請求項9】
印刷装置に印刷データを出力するコンピュータを、
前記印刷装置に登録されている登録フォント以外の未登録フォントの指定が前記印刷データに含まれているか否かを判定する手段、
前記未登録フォントの指定が含まれていると判定された場合、前記未登録フォントの指定を前記登録フォントの指定に置換する手段、
前記登録フォントの指定に置換された前記印刷データを前記印刷装置に出力する手段、として機能させるための印刷制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−287333(P2008−287333A)
【公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−129296(P2007−129296)
【出願日】平成19年5月15日(2007.5.15)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【Fターム(参考)】