説明

印刷構造化文書

印刷オブジェクト(38)が取り込まれる。該印刷オブジェクト(38)の各々を取り込む処理において、文書(18)の構造化オブジェクト仕様(20)に従ってディスプレイ(16)上にレンダリングされている該文書(18)の領域上のユーザ入力ジェスチャー(34)が受容される。該ディスプレイ(16)上の該ユーザ入力ジェスチャー(34)のアクティブ領域内においてレンダリングされている該構造化オブジェクト仕様(20)のある要素が識別される。該ユーザ入力ジェスチャー(34)が印刷コンテンツ指定コマンドとして解釈される。次いで、該印刷オブジェクト(38)が、該構造化オブジェクト仕様(20)における該識別された要素と、該印刷コンテンツ指定コマンドとに従って、該構造化オブジェクト仕様(20)から導出される。1つか又は複数のページ(50)上の該印刷オブジェクト(38)の印刷レイアウト(32)が決定される。該印刷レイアウト(32)が出力される。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
関連特許出願の相互参照
本出願は、以下の同時継続中の特許出願、すなわち、2007年6月27日にファイリングされた米国特許出願番号第11/769,671号に関連するものであり、該同時継続中の該特許出願は、参照により本明細書内に組み込まれる。
【0002】
背景
文書(ドキュメント)は、情報のセットであり、該情報は、個別のエンティティとして設計され及び提示され、且つ、物理的な記憶媒体(例えば、電子メモリデバイスか、或いは用紙のような印刷媒体)内に記録されるか又は格納される。構造化文書は、ディスプレイ表示可能要素(例えば、テキスト、画像、音声、及び映像)に形成され、該ディスプレイ表示可能要素のプレゼンテーションは、互いに関連付けられている。該要素は、典型的には、該文書内におけるそれらのレイアウト及び相対位置に関して、互いに関連付けられる。文書要素を、より低レベルの要素から形成することができる。例えば、テキストは、単語(ワード)、文、及び段落(又はひとまとまりの文章:パラグラフ)から典型的には形成される。画像は、様々なレイヤ(例えば、前景及び背景)及び様々な領域(エリア)から典型的には形成される。音声(オーディオ)及び映像(ビデオ)は、それぞれ、音声コンテンツ及び映像コンテンツにおける時間的に及び階層的に構成されたユニット及びシーケンスから、典型的には形成される。
【0003】
構造化文書の論理構造か又は意味規則は、汎用マークアップ言語(SGML)、拡張マークアップ言語(XML)、及びハイパーテキスト・マークアップ言語(HTML)などのマークアップ言語を用いて記載され得る。ある文書のマークアップ言語記載は、典型的には、タグのセットを含み、該タグのセットは、該文書の個別要素を境界付ける(範囲を定める)及びラベル付ける。例えば、XMLにおいて、タグは、その関連付けられた要素の開始点と終了点とを特定するキーワードである。マークアップ言語タグは、該マークアップ言語タグを取り巻く要素から、それら該マークアップ言語タグを区別する別個の構文(書式)を典型的には有する。該タグの構文(書式)によって、パーサ(構文解析ツール)が、該タグを認識することが可能になる。文書のマークアップ言語記載を解釈することが可能な任意のツール(例えば、ウェブブラウザ)によって、構造化文書を提供することができる。幾つかのケースでは、1つか又は複数のスタイルシート(例えば、カスケーディング・スタイル・シート(CSS))を、文書の論理構造に取り付けて、様々なそれぞれのプレゼンテーションを生み出すことができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
多くのケースでは、1つのアプリケーション環境のために設計されている構造化文書プレゼンテーションは、別のアプリケーション環境には適合不可能であるか又は少なくとも最適化されていない。例えば、ウェブページは、典型的には、印刷することにとっては不完全にフォーマットされている。結果として、ユーザにとって関心が無い(広告、ヘッダ、フッタ、中心欄(センターコラム)、及び大きなマージンの設計特徴などの)コンテンツを含む完全なウェブページを該ユーザが印刷する時には、必要とされているよりも、より多くのリソース(例えば、インク及び用紙)を該ユーザが典型的には消費する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
概要
一態様において、本発明は、どの印刷オブジェクトが取り込まれるか(キャプチャーされるか)に従った方法を、特徴とする。該印刷オブジェクトの各々を取り込む処理において、文書の構造化オブジェクト仕様に従ってディスプレイ上にレンダリングされている該文書の領域上のユーザ入力ジェスチャーが受容される。該ディスプレイ上の該ユーザ入力ジェスチャーのアクティブ領域内においてレンダリングされている該構造化オブジェクト仕様におけるある要素が識別(特定)される。該ユーザ入力ジェスチャーは、印刷コンテンツ指定コマンドとして解釈される。及び、該構造化オブジェクト仕様における識別要素(識別された要素)と、該印刷コンテンツ指定コマンドとに従って、該構造化オブジェクト仕様から該印刷オブジェクトが導出される。1つか又は複数のページ上の該印刷オブジェクトの印刷レイアウトが決定される。該印刷レイアウトが出力される。
【0006】
本発明はまた、上述の方法を機械に実行させる機械可読命令を格納する装置及び機械可読媒体を特徴とする。
【0007】
本発明の他の特徴及び利点は、図面と特許請求の範囲とを含む以下の説明から明らかになってくるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】構造化文書印刷システムの一実施形態のブロック図である。
【図2】構造化文書印刷方法の一実施形態の流れ図である。
【図3】構造化文書の各領域上の入力ユーザジェスチャーを提示しているディスプレイの一実施形態を表す図である。
【図4】文書の構造化オブジェクト仕様の表示と共に構造化文書を提示しているグラフィカルユーザインターフェースの一実施形態を表す図である。
【図5】印刷オブジェクト取り込みシステムの一実施形態を表す図である。
【図6】印刷レイアウト生成器モジュールの一実施形態を表す図である。
【図7】印刷オブジェクトの印刷レイアウトを決定し及び出力する方法の一実施形態の流れ図である。
【図8】図1内に示された構造化文書印刷システムの一実施形態を表す図である。
【実施例】
【0009】
詳細な説明
以下の説明では、同様の参照番号が、同様の要素を特定するために用いられている。更に、図面は、図形の手法において、例示的な実施形態における主要な特徴を説明することが意図されている。該図面は、実際の実施形態における全ての特徴を図示することは意図されておらず、該図示した要素の相対的な寸法を図示することも意図されておらず、及び、一定の縮尺に従って描かれていない。
【0010】
I.序論
本明細書内において詳細に説明される実施形態は、ユーザが印刷したいと思う構造化文書の個々の要素を該ユーザが指定することを可能にすることができる。このようなやり方において、これらの実施形態は、用紙及びインクのようなリソースにおける不必要な消費を低減する。追加的には、これらの実施形態のうちの幾つかは、構造化文書内のハイパーリンク参照のユーザ選択に基づいて、構造化文書の外側のリソースから、コンテンツを集めることができる。幾つかの実現形態において、この特徴は、様々なウェブページ及び様々なウェブサイトにわたってコンテンツを集めるための便利なメカニズムをユーザに提供する。
【0011】
II.用語の定義
本明細書内において使用されているような用語「文書(ドキュメント)」は、情報のセットを意味し、該情報のセットは、個別のエンティティとして設計され及び提示され、且つ、物理的な記憶媒体(例えば、電子メモリデバイスか、或いは用紙のような印刷媒体)内に記録されるか又は格納される。「構造化文書」は、表示可能な「要素」(すなわち、構造化文書の構成要素情報のまとまりのあるサブセット、例えば、テキスト、画像、音声、及び映像)から形成されている文書である。該表示可能な「要素」のプレゼンテーションは、空間的にか、時間的にか、又は時空的に、互いに関連付けられている。空間的に関連付けられた要素は、該文書内のレイアウト及び相対位置に関して互いに典型的には関連付けられている。文書要素を、より低レベルの要素から形成することができる。
【0012】
用語「構造化オブジェクト仕様」は、構造化文書の論理構造か又は意味規則の記載を意味する。この情報は、汎用マークアップ言語(SGML)、拡張マークアップ言語(XML)、及びハイパーテキスト・マークアップ言語(HTML)などのマークアップ言語を用いて記載され得る。例えば、XMLでは、ネストしたXML要素のセットを含む文書オブジェクトとして構造化文書が記載される。構造化オブジェクト仕様は、アプリケーションプログラムインターフェース(API)を通じて提供され得る。例えば、ドキュメント・オブジェクト・モデル(DOM)は、プログラム及びスクリプトに、構造化文書のコンテンツ、構造、及びスタイルにアクセスすること及び修正(変更)することを可能にさせるAPI用の仕様である。該DOMは、ノードの階層ツリーの形態における構造化文書を表し、特化したインターフェースを実現する。各ノードは、DOMノードタイプ、ノード名称、及びノード値を有する。該DOMは、文書オブジェクトとその構成成分要素とを、異なるタイプの複数のノードへと構成して、細部が異なるレベルにおける文書構造の表示(ビュー)を提供する。
【0013】
用語「印刷オブジェクト」は、画像及びテキストを含む、物理的か又は仮想的なページ上にレンダリングされ得る任意のタイプの視覚的に知覚可能な構造化文書コンテンツを、広く指す。画像ベースの印刷オブジェクトは、構造化文書における任意のタイプのディジタル又は電子画像要素の完全か又は部分的なバージョンとすることができる。該任意のタイプのディジタル又は電子画像要素には、画像センサ(例えば、ビデオカメラか、静止画カメラか、又は光学スキャナ)によって取り込まれた画像か或いはそのような画像が処理された(例えば、フィルタリングされたか、再フォーマットされたか、強調(エンハンス)されたか、又は別様には修正(変更)された)バージョンの画像と、コンピュータによって生成されたビットマップか又はベクタグラフィック画像と、テキスト画像(例えば、テキストを含んだビットマップ画像)と、図像的画像とが含まれる。用語「印刷オブジェクト」は、単一要素の印刷オブジェクトと、1つか又は複数の構造化文書要素におけるまとまりのあるグループか又はコレクションから形成された複数要素の印刷オブジェクトとの両方を含む。単一印刷オブジェクトに対する複数の構造化文書要素の割り当ては、構成成分である構造化文書要素が、関連付けられているということを意味する。一般に、複数要素印刷オブジェクト内の構造化文書要素のタイプは、同一のものとすることができるか又は異なるものとすることができる。
【0014】
用語「ユーザ入力ジェスチャー」は、ユーザから受容されるグラフィカルな入力を意味し、あるコマンドとして解釈され得る。該入力は、任意のタイプのグラフィカル入力(例えば、スタイラスペン(手書き入力用のペン)か或いはコンピュータマウスのようなバーチャルポインタにおけるユーザ操作によって生成された入力)に相当し得る。幾つかの実施形態において、ユーザ入力ジェスチャーは、自由造形(フリーフォーム)のグラフィカル形状に対応する。該自由造形(フリーフォーム)のグラフィカル形状は、1つか又は複数のストローク(ひと筆の動き)のシーケンス(すなわち、取り込んだ複数ポイントのシーケンスか又はセット)から構成され得る。他の実施形態において、ユーザ入力ジェスチャーは、ある制約されたグラフィカル形状(例えば、四角形のか又は曲線の境界線)に対応する。該ある制約されたグラフィカル形状のサイズか又は縦横比(アスペクトレシオ)か、或いはそれら両方を、ユーザによって選択することができる。
【0015】
用語「印刷コンテンツ指定コマンド」は、構造化文書の要素が、印刷レイアウト内に含まれるべきか、或いは印刷レイアウトから除外されるべきか否かを示すコマンドを意味する。
【0016】
用語「印刷レイアウト」は、1つか又は複数のページ上の印刷オブジェクトのセットの配置を意味する。
【0017】
用語「ページ」は、グラフィックオブジェクトが、中にレイアウトされ得る任意のタイプの個別領域を指す。該任意のタイプの個別領域は、グラフィックオブジェクトのレイアウトが印刷され得る個別の物理媒体(例えば、1枚の用紙)によって具現化された物理的なページと、(例えば、電子ディスプレイ装置によって)ユーザに対して提示され得るグラフィックオブジェクトのレイアウトを含んだ仮想的か、ディジタルのか、又は電子的なページと、を含む。
【0018】
「コンピュータ」は、一時的にか又は恒久的にかのいずれかにおいて機械可読媒体上に格納されている機械可読命令(例えば、ソフトウェア)に従ってデータを処理する機械である。ある特定のタスクを実行する、そのような命令のセットが、プログラムか又はソフトウェアプログラムと呼ばれる。
【0019】
用語「機械可読媒体」は、ある機械(例えば、コンピュータ)によって読み出されることが可能な情報を運ぶことが可能な任意の媒体を指す。具体的にこれらの命令及びデータを具現化するのに適合可能な記憶装置は、例えば、EPROM、EEPROM、及びフラッシュメモリデバイスのような半導体メモリデバイス、内蔵ハードディスク及びリムーバブルハードディスクのような磁気ディスク、光磁気ディスク、DVD−ROM/RAM、及びCD−ROM/RAMを含めた、不揮発性コンピュータ可読メモリの全ての形態を含む(但し、これらに限定されない)。
【0020】
「ノード」は、ネットワーク内における接合部か又は接続点である。例示的なノードは、端末(又は端子)、コンピュータ、及びネットワークスイッチを含む(但し、これらに限定されない)。
【0021】
III.構造化文書印刷システムの一実施形態の概説
図1は、印刷オブジェクトキャプチャーモジュール12と印刷レイアウト生成器モジュール14とを含む構造化文書印刷システム10の一実施形態を示す。該印刷システム10は、構造化文書18の構造化オブジェクト仕様20に従って該構造化文書18をレンダリングする(又は提示する)ディスプレイ16とインターフェースする。
【0022】
構造化文書18は、構造的な記述(又は「マークアップ」)からの文書のコンテンツをパーサ(又はインタプリタ)に分離させるということが可能なやり方で該文書18の構造を記載する構造化オブジェクト仕様20に関連付けられた任意のタイプの電子文書とすることができる。幾つかの実施例において、構造化オブジェクト仕様20は、(SGML、XML、及びHTMLのような)マークアップ言語を用いて文書を記載する(又は形づくる)電子ファイルの形式をとる。その例示的な実施形態において、構造化文書18は、コンテンツの様々なタイプの領域(例えば、ロゴ領域22、広告バナー領域24、及び(4つの画像A、B、C、Dのセットを含む)画像領域21などの画像コンテンツ領域; 映像クリップ領域26; 混合コンテンツ領域28; 及び(3つのハイパーリンク参照のセットを含む)ハイパーリンク参照領域30)を含み、該文書18内におけるそれらのレイアウト及び相対位置が、該文書18の構造を構成する。
【0023】
構造化文書印刷システム10は、印刷を行うためにユーザが指定した構造化文書18の要素のセットの印刷レイアウト32を生成する。追加的には、構造化文書印刷システム10は、構造化文書内のハイパーリンク参照のユーザ選択に基づいて、構造化文書の外側のリソースからコンテンツを集めることができる。該構造化文書印刷システム10によって、入力ジェスチャー34を用いて各人が印刷したいと思う文書18の個々の要素を、ユーザが指定することが可能となる。該入力ジェスチャー34は、幾つかのケースでは、ディスプレイ16上の要素の実際のレンダリングにかなり粗雑に合致させることが可能である。構造化文書印刷システム10は、構造化オブジェクト仕様20によって提供されている文書18の構造的な記述の分析に基づいて、ユーザによって入力されたジェスチャー34を解釈する。これらのやり方で、構造化文書印刷システム10は、用紙及びインクなどのリソースの不必要な消費を低減する一方で、印刷コンテンツ指定コマンドを指定するように利用するための迅速な、効率的な、及び便利なメカニズムを提供する。
【0024】
構造化文書印刷システム10は、ディジタル電子回路構成内か、或いはコンピュータハードウェア内か、ファームウェア内か、又はソフトウェア内を含む任意のコンピューティング環境内か又は処理環境内において実現され得る。幾つかの実施形態では、印刷オブジェクトキャプチャーモジュール12と、印刷レイアウト生成器モジュール14とが、コンピュータ上において実行される1つか又は複数のそれぞれのソフトウェアモジュールによって実現される。構造化文書印刷システム10を実現するためのコンピュータ処理命令と、それが生成するデータとが、典型的には、1つか又は複数の機械可読媒体内に格納される。
【0025】
図2は、構造化文書印刷システム10が、構造化文書18のユーザ指定要素の印刷レイアウト32を生成する方法の一実施形態を示す。
【0026】
ディスプレイ16上にレンダリングされている文書18の領域上の各々のユーザ入力ジェスチャー34の受容に応答して、印刷オブジェクトキャプチャーモジュール12は、印刷オブジェクト38の取り込み処理を開始する(図2のブロック40)。この処理において、印刷オブジェクトキャプチャーモジュール12は、ディスプレイ16上のユーザ入力ジェスチャー34のアクティブ領域内においてレンダリングされている構造化オブジェクト仕様20の要素を識別(特定)する(図2のブロック42)。印刷オブジェクトキャプチャーモジュール12は、ユーザ入力ジェスチャー34を、印刷コンテンツ指定コマンドとして解釈する(図2のブロック44)。印刷オブジェクトキャプチャーモジュール12は、構造化オブジェクト仕様20における識別要素(識別された要素)と、印刷コンテンツ指定コマンドとに従って、構造化オブジェクト仕様20から印刷オブジェクト38を導き出す(図2のブロック46)。印刷オブジェクトキャプチャーモジュール12は、機械可読媒体上のデータベース47内に印刷オブジェクト38を典型的には格納する(図1を参照)。
【0027】
ユーザからの印刷レイアウト生成コマンドの受容に応答して(図2のブロック48)、印刷レイアウト生成器モジュール14は、1つか又は複数のページ50上の印刷オブジェクト38の印刷レイアウト32を決定して(図2のブロック52)、印刷レイアウト32を出力する(図2のブロック54)。印刷レイアウト32を、様々な異なるやり方で、印刷レイアウト生成器モジュール14によって出力することができる。例えば、印刷レイアウト32を、それをディスプレイ16上のプレビューウィンドウ内にレンダリングし、それを機械可読媒体上のデータベース内に格納し、及び、それを印刷媒体(例えば、用紙)上にレンダリングすることによって、出力することができる。
【0028】
IV.構造化文書印刷システム及びその構成要素の例示的な実施形態
A.概要
構造化文書印刷システム10は、典型的には、1つか又は複数の離散データ処理モジュール(又は構成要素)によって実現される。該離散データ処理モジュール(又は構成要素)は、任意の特定のハードウェアか、ファームウェアか、又はソフトウェア構成に限定されない。例えば、幾つかの実現形態において、構造化文書印刷システム10は、広範囲な様々な電子装置のうちの任意の1つのハードウェアにおいて具現化され、該広範囲な様々な電子装置は、デスクトップ、ラップトップ、及びワークステーションコンピュータ、ウェブページ及びそれに類するものをブラウズすることが可能なケーブル又は人工衛星セットトップボックス(及びこれらに類するもの)、及び携帯型電気通信装置(例えば、ウェブブラウザがイネーブルにされた携帯電話器)を含む。
【0029】
印刷オブジェクトキャプチャーモジュール12及び印刷レイアウト生成器モジュール14は、任意のコンピューティング環境内か又はデータ処理環境内において実現され得るデータ処理構成要素である。該任意のコンピューティング環境内か又はデータ処理環境内は、ディジタル電子回路構成内(例えば、ディジタル信号プロセッサ(DSP)のような特定用途向け集積回路)か、或いはコンピュータハードウェア内か、ファームウェア内か、デバイスドライバ内か、又はソフトウェア内を含む。幾つかの実施形態において、これらのデータ処理構成要素12〜14の機能性は、単一データ処理構成要素内へと集約される。幾つかの実施形態において、これらのデータ処理構成要素12〜14のうちの1つか又は複数の各々の機能性のそれぞれが、複数のデータ処理構成要素のセットのそれぞれによって実現される。幾つかの実施形態において、印刷オブジェクトキャプチャーモジュール12及び印刷レイアウト生成器モジュール14は、インターネットブラウザソフトウェアアプリケーションの内蔵構成要素である。他の実施形態において、これらのモジュール12〜14は、インターネットエクスプローラ・ウェブブラウザ、Mozilla Firefoxウェブブラウザ、Safariウェブブラウザ、及びOperaウェブブラウザのようなインターネットブラウザソフトウェアアプリケーションプログラムに対するプラグイン拡張機能の一部として提供される。
【0030】
幾つかの実現形態において、構造化文書印刷システム10によって実行されることが可能な方法を実現するための処理命令(例えば、コンピュータソフトウェアのような機械可読コード)、並びに、それが生成するデータは、1つか又は複数の機械可読媒体内に格納される。
【0031】
B.印刷オブジェクトキャプチャーモジュールの例示的な実施形態
上述のように、印刷オブジェクトキャプチャーモジュール12は、ディスプレイ16上にレンダリングされている文書18の領域上のユーザ入力ジェスチャー34の各々の受容に応答して、印刷オブジェクトの取り込み処理を開始する(図2のブロック40)。
【0032】
あるジェスチャーは、ユーザから受け取られたグラフィカルな入力であり、あるコマンドとして解釈されることが可能である。ジェスチャーは、様々な異なるやり方で、ユーザによって入力され得る。幾つかの実施形態において、コンピュータマウスを用いて(例えば、該コンピュータマウスの左ボタンをクリックすることによってか、或いは、該コンピュータマウスの左又は右ボタンをクリックして、該ボタンが押し下げられている間、該マウスを移動させることによって)か或いは他の入力デバイスを用いて、ユーザがジェスチャーを入力する。幾つかの実施形態において、例えば、ディジタイザ入力タブレット上においてスタイラスペン(手書き入力用ペン)を用いて、ユーザはジェスチャーを入力する。
【0033】
ジェスチャーは、典型的には、1つか又は複数の以下の属性(特質)によって特徴付けられる。該属性(特質)とはすなわち、デフォルトアクション、アクション領域、ディスプレイスクリーン位置、サイズ、及び形状である。デフォルトアクションは、ジェスチャーに応答して印刷オブジェクトキャプチャーモジュール12によって取得されるアクションである。幾つかの実施形態において、ジェスチャーは、2つ以上のデフォルトアクションを有することができる。アクション領域は、ジェスチャーの少なくとも一部の背後(基底)にある構造化文書18の領域である。幾つかのジェスチャーに関して、アクション領域は、ジェスチャーの一部分だけに応答する。例えば、チェックマーク・ジェスチャーのアクション領域は、チェックマークの頂点付近の、文書18の領域であり、クロスマーク(すなわち、「X」、「×」、及び「+」のような2つの交差する線によって形成されたマーク)のアクション領域は、2本の構成要素線の交点付近の、文書18の領域である。他のジェスチャーに関して、アクション領域は、該ジェスチャーを構成するストローク(ひと筆の動き)によって形成された境界線によって少なくとも部分的に囲まれている、文書18の領域に対応する。該境界線は、例えば、境界ボックスか又は自由形式の形の境界(縁)に対応することが可能できる。
【0034】
印刷オブジェクトを取り込む処理において(図2のブロック40)、印刷オブジェクトキャプチャーモジュール12は、ディスプレイ16上のユーザ入力ジェスチャー34のアクティブ領域内においてレンダリングされている、構造化オブジェクト仕様20の要素を識別(特定)する(図2のブロック42)。
【0035】
図3は、構造化文書18のそれぞれの領域上の入力ユーザジェスチャーをレンダリングしているディスプレイ16の一実施形態を示す。具体的には、チェックマーク・ジェスチャー60が、混合コンテンツ領域28上にレンダリングされており、チェックマーク・ジェスチャー62が、ハイパーリンク参照領域64上にレンダリングされており、クロス・ジェスチャー66が、テキスト領域68上にレンダリングされており、境界ボックス境界線ジェスチャー70が、映像クリップ領域26上にレンダリングされており、及び自由形式境界線ジェスチャー72が、画像領域74上にレンダリングされている。
【0036】
チェックマーク・ジェスチャー60の受容に応答して、印刷オブジェクトキャプチャーモジュール12は、チェックマークの頂点付近にレンダリングされている、構造化オブジェクト仕様20の任意の要素を識別(特定)する。混合コンテンツ領域28のコンテンツと、チェックマーク・ジェスチャー60のサイズ全体とに依存して、印刷オブジェクトキャプチャーモジュール12は、混合コンテンツ領域28内にレンダリングされている構造化オブジェクト仕様要素の全てか又は一部を識別(特定)することができる。例えば、
●チェックマーク・ジェスチャー62の受容に応答して、印刷オブジェクトキャプチャーモジュール12は、チェックマーク・ジェスチャー62の頂点付近にレンダリングされている構造化オブジェクト仕様ハイパーリンク参照要素64(「リンク4」)を識別(特定)する。
●クロス・ジェスチャー66の受容に応答して、印刷オブジェクトキャプチャーモジュール12は、2本の線の交点付近にレンダリングされている、構造化オブジェクト仕様20の任意の要素を識別(特定)する。例えば、テキスト領域68のコンテンツと、クロス・ジェスチャー66のサイズ全体とに依存して、印刷オブジェクトキャプチャーモジュール12は、テキスト領域68内にレンダリングされている構造化オブジェクト仕様要素の全てか又は一部を識別(特定)することができる。
●境界ボックス境界線ジェスチャー70の受容に応答して、印刷オブジェクトキャプチャーモジュール12は、境界ボックス境界線ジェスチャー70の境界線内において少なくとも一部がレンダリングされている映像クリップ要素26を識別(特定)する。
●自由形式境界線ジェスチャー72の受容に応答して、印刷オブジェクトキャプチャーモジュール12は、自由形式境界線ジェスチャー72の境界線内において少なくとも一部がレンダリングされている画像要素74を識別(特定)する。
【0037】
印刷オブジェクトを取り込む処理において(図2のブロック40)、印刷オブジェクトキャプチャーモジュール12は、追加的には、ユーザ入力ジェスチャー34を、印刷コンテンツ指定コマンドとして解釈する(図2のブロック44)。例えば、幾つかの実施形態において、印刷オブジェクトキャプチャーモジュール12は、チェックマーク・ジェスチャーと境界線ジェスチャーとを、印刷コンテンツ指定コマンドとして解釈して、構造化オブジェクト仕様における識別要素を印刷レイアウト32内に含める一方で、印刷オブジェクトキャプチャーモジュール12は、クロス・ジェスチャーを印刷コンテンツ指定コマンドとして解釈して、構造化オブジェクト仕様における識別要素を、印刷レイアウト32から除外する。従って、図3内に示された実施形態に関して、印刷オブジェクトキャプチャーモジュール12のこれらの実施形態は、混合コンテンツ領域28内にレンダリングされている構造化オブジェクト仕様要素の全てか又は一部と、ハイパーリンク参照要素64と、映像クリップ要素26と、画像要素74とを印刷レイアウト32内に含めるためのコマンドとして、ユーザ入力ジェスチャー60、62、70、及び72を解釈することとなる。印刷オブジェクトキャプチャーモジュール12は、追加的には、テキスト領域68内にレンダリングされている構造化オブジェクト仕様要素の全てか又は一部を印刷レイアウト32から除外するコマンドとして、ユーザ入力ジェスチャー66を解釈することとなる。
【0038】
印刷オブジェクトを取り込む処理において(図2のブロック40)、印刷オブジェクトキャプチャーモジュール12は、追加的には、構造化オブジェクト仕様20における識別要素と、印刷コンテンツ指定コマンドとに従って、構造化オブジェクト仕様20から印刷オブジェクトを導き出す(図2のブロック46)。この処理において、印刷オブジェクトキャプチャーモジュール12は、印刷レイアウト32内に含まれることとなるそれぞれの印刷オブジェクトを、構造化オブジェクト仕様の各要素から導き出す。従って、図3内に示された実施形態に関して、印刷オブジェクトキャプチャーモジュール12は、それぞれの印刷オブジェクトを、以下の要素の各々から導き出すこととなる。該要素とは、すなわち、混合コンテンツ領域28内にレンダリングされている構造化オブジェクト仕様要素のうちの全てか又は一部と、ハイパーリンク参照要素64と、映像クリップ要素26と、画像要素74と、印刷レイアウト32から除外されてしまってはいない、テキスト領域68内にレンダリングされている構造化オブジェクト仕様要素の任意のサブ要素部分(もしもあれば)と、である。
【0039】
図4は、構造化文書18の一実施形態82を示すグラフィカルユーザインターフェース80の一実施形態を、該文書18の構造化オブジェクト仕様20の表示(表現)84と共に示す。その例示的な実施形態において、文書82は、ウェブページであり、構造化オブジェクト仕様が、ドキュメント・オブジェクト・モデル(DOM)によって表されている。該DOMにおいて、構造化オブジェクト仕様の各要素が、階層ツリー内のノードによって表されている。構造化オブジェクト仕様のDOM表示84は、グラフィカルユーザインターフェース80のウィンドウ88の第1のウィンドウ枠(ぺーン)86内において示されている。DOM表示84における選択された要素に対応するコンテンツが、ウィンドウ86の第2のウィンドウ枠(ペーン)90内に示されている。例えば、この例示的な実施形態では、選択されたテキスト要素92に対応する、テキストコンテンツ93が、ウィンドウ枠(ペーン)90内に示されている。
【0040】
ハイライトボタン94のユーザ選択に応答して、グラフィカルユーザインターフェースは、構造化文書82が中に示されているウィンドウ内に示されている対応するコンテンツにおける1つか又は複数の表示パラメータ(例えば、輝度、コントラスト、及び色)を変更する。例えば、この例示的な実施形態において、混合コンテンツ領域28内に示されている混合コンテンツ要素の第2のテキスト・サブ要素95における1つか又は複数の表示パラメータが、DOM表示84内における選択されたテキスト要素92に対応するテキストコンテンツをハイライト表示(強調表示)するために変更される。
【0041】
幾つかの実施形態において、ユーザは、ウィンドウ枠(ペーン)90内に示されているコンテンツを修正(変更)することができる。例えば、図4内に示された実施形態に関して、ユーザは、任意の様々な異なるやり方で、テキストコンテンツ93を修正(変更)することができる。該様々な異なるやり方は、テキストコンテンツ93のうちの幾つかか又は全てを削除することと、新規のテキストコンテンツを追加することとを含む(但し、これらに限定されない)。更新ボタン96のユーザ選択に応答して、印刷オブジェクトキャプチャーモジュール12は、それぞれの印刷オブジェクト内の修正したコンテンツを格納することとなる。幾つかの実施形態において、印刷オブジェクトキャプチャーモジュール12はまた、グラフィカルユーザインターフェース80内にレンダリングされている構造化文書82における対応する領域95内に、修正されたコンテンツを提示することとなる。
【0042】
幾つかの実施形態において、構造化オブジェクト仕様18は、実際のコンテンツを含む代りに、構造化文書18のそれぞれのコンテンツに対するハイパーリンク参照を含む。例えば、埋め込まれるリソース(例えば、ウェブページのような別の構造化文書か、或いは、画像ファイルか又は映像クリップファイルのようなマルチメディアファイル)を含む代りに、構造化オブジェクト仕様18は、典型的には、構造化文書の外側のリソースの位置を指定するアドレスか又はパス名を特定するハイパーリンク参照(例えば、ユニフォーム・リソース・ロケータ(URL)か又はユニフォーム・リソース・アイデンティファイヤ(URI))を含む。
【0043】
構造化文書18の外側のリソースに対するハイパーリンク参照を選択する入力ユーザジェスチャーの受容に応答して、印刷オブジェクトキャプチャーモジュール12は、ハイパーリンクに基づいてリソースを取得して(又は取り出して、又は検索して)、該リソースから1つか又は複数の印刷オブジェクトを生成する。取得した(又は取り出した、又は検索した)リソースのタイプに依存して、印刷オブジェクトキャプチャーモジュール12は、該リソースから1つか又は複数の印刷オブジェクトを、自動的にか又は追加的なユーザ入力に応答して、生成することができる。幾つかの実施形態において、該取得したリソースが、構造化文書(例えば、ウェブページ)である場合には、印刷オブジェクトキャプチャーモジュール12は、ディスプレイ16上の別個のウィンドウ内に構造化文書を提示して、それにより、本明細書内において記載された任意の方法に従って(例えば、構造化文書印刷方法の図2のブロック40〜46を参照)、ユーザがその提示された構造化文書に関連して印刷コンテンツ指定コマンドを入力することが可能になる。幾つかの実施形態において、該取得したリソースが、マルチメディアファイル(例えば、画像ファイルか又は映像ファイル)である場合には、印刷オブジェクトキャプチャーモジュール12は、該取得したリソースから1つか又は複数の印刷オブジェクトを自動的に導き出す。例えば、印刷オブジェクトは、映像ファイルから抽出されたか、或いは、画像ファイルから抽出されたサムネイル画像から抽出されたキーフレームから生成され得る。
【0044】
図5は、印刷オブジェクト取り込みシステムの一実施形態を示す。該印刷オブジェクトキャプチャーシステム内において、印刷オブジェクトキャプチャーモジュール12は、構造化文書18の外側のリソースに対するハイパーリンク参照を選択する入力ユーザジェスチャーに応答して、ネットワーク97(例えば、インターネットなどのLANか又はWAN)上の遠隔ノードからリソースを取得する(又は取り出す、又は検索する)。この例示的な実施形態では、印刷オブジェクトキャプチャーモジュール12は、構造化文書82のハイパーリンク参照領域64のユーザ選択に応答して、遠隔ノード100からウェブページ98を取得し、及び、構造化文書82の映像クリップ領域26のユーザ選択に応答して遠隔ノード104から映像ファイル102を取得する。遠隔ノード100からウェブページファイル98を取得した後、印刷オブジェクトキャプチャーモジュール12は、該ウェブページ98を、ディスプレイ16上の別個のウィンドウ内に提示して、その提示されたウェブページ98に関して印刷コンテンツ指定コマンドを入力するようユーザに促す。遠隔ノード104から映像ファイル102を取得した後、印刷オブジェクトキャプチャーモジュール12は、その取得した映像ファイルから、1つか又は複数のキーフレームを導出して、該キーフレームからそれぞれの印刷オブジェクトを生成する。幾つかのケースでは、該キーフレームは、映像ファイル102内に埋め込まれている。これらのケースにおいて、印刷オブジェクトキャプチャーモジュール12は、映像ファイル102内において埋め込まれている1つか又は複数のキーフレームを抽出することにより、キーフレームを導出する。他のケースでは、印刷オブジェクトキャプチャーモジュール12は、取得した映像ファイル102をキーフレーム抽出モジュール106に通すことによって、キーフレームを導出する。キーフレーム抽出モジュール106は、任意の様々なキーフレーム抽出方法を用いて、映像ファイル102から、キーフレーム108のセットを抽出する。キーフレーム抽出モジュール106は、その抽出したキーフレーム108を、印刷オブジェクトキャプチャーモジュール12対して送る。印刷オブジェクトキャプチャーモジュール12は、キーフレーム抽出モジュール106から受け取った1つか又は複数のキーフレームから、それぞれの印刷オブジェクトを生成する。
【0045】
C.印刷レイアウト生成器モジュールの例示的な実施形態
上述のように、印刷レイアウト生成器モジュール14は、1つか又は複数のページ50上の印刷オブジェクトの印刷レイアウト32を決定して(図2のブロック52)、該印刷レイアウトを出力する(図2のブロック54)。幾つかの実施形態において、印刷オブジェクトのうちの幾つかのそれぞれを、1つか又は複数のページに割り当てることによって、及び、該ページに割り当てられた印刷オブジェクトに提供されるレイアウト規則及びレイアウト最適化基準に基づいて、ページごとのそれぞれのレイアウトを決定することによって、印刷レイアウト生成器モジュール110は、印刷レイアウト32を自動的に決定する。
【0046】
図6は、印刷レイアウト生成器モジュール14の一実施形態110を示す。該印刷レイアウト生成器モジュール14は、ページ割り当てモジュール112、ページレイアウト生成器モジュール114、及びユーザインターフェースモジュール116を含む。該ユーザインターフェースモジュール116を通じて、ユーザは、印刷レイアウト生成器モジュール110と対話する(相互作用する)ことができる。
【0047】
図7は、方法の一実施形態を示す。該方法によって、ページ割り当てモジュール112と、ページレイアウト生成器モジュール114とが、1つか又は複数のページ50の各々の上のグラフィックオブジェクトのそれぞれのレイアウトを協同で生成する。
【0048】
ページ割り当てモジュール112は、グラフィックオブジェクトを、1つか又は複数のページに割り当てる(図7のブロック68)。ページ割り当てモジュール112は、印刷オブジェクトキャプチャーモジュール12から受け取られる印刷オブジェクト38の収集に関する処理動作をする。ページ割り当てモジュール112は、広範囲な様々なページ割り当て方法のうちの任意の1つを用いて、印刷オブジェクト38を、1つか又は複数のページ50に割り当てる。幾つかのアプローチでは、ページ上にレイアウトされ得る、ユーザ指定のか又はデフォルトの、印刷オブジェクト38の最大数か、或いは、ユーザ指定のか又はデフォルトの、ページの固定数、などのページ充填基準に基づいて、ページ割り当てモジュール112は、印刷オブジェクト38をページに割り当てる。これらのアプローチにおいて、ページ割り当てモジュール112は、グラフィックオブジェクトのユーザ指定の配置か、或いは、印刷オブジェクト38に関連付けられたメタデータの観点で指定されたデフォルトの配置規則のような1つか又は複数の配置基準に従って、印刷オブジェクト38をページに割り当てることができる。ページ割り当てモジュール112は、典型的には、読み出し順序において印刷オブジェクト38をページに割り当てる。該読み出し順序において、印刷オブジェクト38のコンテンツが、構造化文書18内に配置される。ページ割り当てモジュール112は、ページ50に対する印刷オブジェクト38の割り当てを指定する印刷オブジェクトページ割り当てデータ120を、ページレイアウト生成器モジュール114に送る。
【0049】
ページレイアウト生成器モジュール114は、グラフィックオブジェクト割り当てデータ120に従って、各ページ50上のそれぞれの印刷オブジェクトの印刷レイアウト32を出力する(図7のブロック122)。幾つかの実施形態において、ページレイアウト生成器モジュール114は、得点(スコアリング)か、評価か、又は適合度関数(フィットネス関数)に基づいて、複数ページのうちの所与の1つについての印刷レイアウトを決定する。そのような得点か、評価か、又は適合度関数は、詳細に下記において説明されるように、広範囲な様々な異なるレイアウト生成実施形態において利用され得る。ページレイアウト生成器モジュール114は、1つか又は複数のページ50上の印刷オブジェクト38の印刷レイアウト32を、ユーザインターフェースモジュール66に出力する。幾つかの実現形態において、ページレイアウト生成器モジュール114は、印刷レイアウト32を、特定のファイルフォーマット(例えば、PDFか又はXML)において構成される仕様の形式で出力する。
【0050】
ユーザインターフェースモジュール116は、印刷レイアウト32をディスプレイ16上に提示(又はレンダリング)する(図7のブロック124)。幾つかの実現形態において、ユーザインターフェースモジュール116によって、ユーザが、印刷レイアウト生成器モジュール14によって自動的に生成されるページ50を対話形式でブラウズすることが可能になる。ユーザインターフェースモジュール116によってまた、ユーザが、該ページに対する編集を指定することが可能となる。所与のページに対する任意の指定された編集は、ユーザインターフェースモジュール116によって解釈される。該ユーザインターフェースモジュール116は、その解釈したユーザコマンド命令を、ページレイアウト生成器モジュール114に伝達する。ページレイアウト生成器モジュール114は、図7の方法における1つか又は複数の態様を繰り返して、ユーザインターフェースモジュール116から受け取った編集に従って、1つか又は複数ページにおける改定された印刷レイアウト32を決定する。ユーザインターフェースモジュール116は、改定された最終的なレイアウト32をユーザに対して提示する。従って、該ユーザは、改定されたページをブラウズすることができるか、1つか又は複数の改定されたページに対する編集を指定することができるか、或いは、該ページのうちの幾つかか又は全てをレンダリングするよう構造化文書印刷システム10に命令することができる。
【0051】
ページレイアウト生成器モジュール114は、広範囲の様々な異なるやり方で、所与のページ上の印刷オブジェクトの印刷レイアウトを決定することができる。
【0052】
幾つかの実施形態において、ページレイアウト生成器モジュール114は、各ページの、ツリー構造ベースの区分化(パーティショニング)を用いて、所与のページについての印刷レイアウトを決定する。この処理において、ページレイアウト生成器モジュール114は、一連の連続するレイアウトを反復的に構築する。該連続するレイアウトの各々は、連続して先行するレイアウトに追加されたグラフィックオブジェクトのうちの追加的な1つを含む。前記反復の各々において、ページレイアウト生成器モジュール114は、先行する連続的なレイアウトから、それぞれの得点(スコア)に基づいて、連続的なレイアウトのうちの最新(現在)のレイアウトを構築する。該得点(スコア)は、実際のレンダリングサイズのうちの幾つかと、その目標とするレンダリングサイズのうちの幾つかのそれぞれとを比較することから計算される。該目標とするレンダリングサイズは、先行する連続的なレイアウト内の追加的なグラフィックオブジェクトにおける異なるそれぞれの相対位置によって画定された候補の最新(現在)のレイアウトについて計算される。ツリー構造ベースのページ区分化(パーティショニング)実施形態の構成及び動作に関する追加的な細部(ディテール)は、2007年6月27日にファイリングされた米国特許出願番号第11/769,671号内に含まれる。
【0053】
他の実施形態において、ページレイアウト生成器モジュール114は、発生アルゴリズムに従って、所与のページ上に配置される印刷オブジェクトの位置、スケール、及び回転配向を画定するそれぞれの発生構成を進化(発展)させることによって、及び、好み(又は優先傾向)及びページ要件に加えて、上述の得点(スコアリング)か、評価か、又は適合度関数(フィットネス関数)に基づいて、結果として生じたレイアウトから印刷レイアウトを選択することによって、該所与のページについての印刷レイアウトを決定する。発生進化ベースの印刷オブジェクト配置実施形態の構成及び動作に関する追加的な詳細事項は、例えば、米国特許番号第6,636,648号及び米国特許出願公開番号第2002/0122067号内に含まれている。
【0054】
他の実施形態において、ページレイアウト生成器モジュール114は、同じページ上に配置された他の印刷オブジェクトに関して、各印刷オブジェクトが強制するようにみなす強制モデルに基づいてページ上の印刷オブジェクトの位置付けを行うことによって、所与のページについての印刷レイアウトを決定する。該強制の力は、印刷オブジェクトを分離する距離の関数である。各印刷オブジェクトは、(ネットフォースの関数である)ある距離によって印刷オブジェクトに作用するネットフォースの方向に動かされる。該強制モデルベースの印刷オブジェクト配置実施形態の構成及び動作に関する追加的な詳細事項は、例えば、米国特許番号第6,636,650号内に含まれる。
【0055】
V.構造化文書印刷システムの例示的なアーキテクチャ、及び関連したアプリケーション環境
構造化文書印刷システム10(図1を参照)は、任意のコンピューティング環境内か又はデータ処理環境内において実装され得る1つか又は複数のディスクリートなモジュール(又はデータ処理構成要素)によって実現され得る。該任意のコンピューティング環境内か又はデータ処理環境内は、ディジタル電子回路構成(例えば、ディジタル信号プロセッサ(DSP)などの特定用途向け集積回路)内か、或いは、コンピュータハードウェア内か、ファームウェア内か、デバイスドライバ内か、又はソフトウェア内を含む。幾つかの実現形態において、構造化文書印刷システム10によって実行される方法を実施するためのコンピュータ処理命令、並びに、それが生成するデータが、1つか又は複数の機械可読媒体内に格納される。
【0056】
図8は、コンピュータシステム154内に組み込まれる構造化文書印刷システム10の一実施形態150を示す。ディスプレイ16は、コンピュータ154内のディスプレイコントローラによって制御されるコンピュータディスプレイモニタ156によって実現される。
【0057】
コンピュータシステム154は、処理ユニット(CPU)155、システムメモリ157、及びシステムバスを含む。該システムバスは、処理ユニットを、該コンピュータシステムの様々な構成要素に結合する。該処理ユニット155は、典型的には、1つか又は複数のプロセッサを含み、該プロセッサの各々は、様々な商業的に利用可能なプロセッサのうちの任意の1つの形態におけるものとすることができる。前記システムバスは、メモリバスか、周辺バス(ペリフェラルバス)か、又はローカルバスとすることができ、任意の様々なバスプロトコルと互換性があるものとすることができる。該様々なバスプロトコルは、PCI、VESA、マイクロチャンネル、ISA、及びEISAを含む。コンピュータシステム154はまた、永続記憶メモリ(例えば、ハードドライブ、フレキシブルディスクドライブ、CDROMドライブ、磁気テープドライブ、フラッシュメモリデバイス、及びディジタルビデオディスク)を含み、該永続記憶メモリは、前記システムバスに接続され、該永続記憶メモリは、データ、データ構造、及びコンピュータ実行可能命令に不揮発性か又は永続性の記憶装置を提供する1つか又は複数のコンピュータ可読媒体ディスクを含む。
【0058】
システムメモリ157は、コンピュータシステム及びランダムアクセスメモリ(RAM)用の起動ルーチンを含んでいる基本入力/出力システム(BIOS)を格納する読み出し専用メモリ(ROM)を典型的には含む。システムメモリ157はまた、構造化文書印刷システム10のインスタンス、GUIドライバ、入力データ、出力データ、中間処理データ、及び他のデータを格納する。1つか又は複数の入力装置159(例えば、キーボード158、コンピュータマウス160、マイクロフォン、ジョイスティック、及びタッチパッド)を用いて、ユーザはコンピュータシステム154と対話する(例えば、コマンド又はデータを入力する)ことができる。コンピュータシステム154はまた、スピーカ及びプリンタのような周辺出力装置を典型的には含む。コンピュータシステム154はまた、ネットワークインターフェースカード(NIC)を介したネットワーク接続上の遠隔ノードに、接続することができる。情報は、コンピュータディスプレイモニタ156上において、ユーザに表示されるグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を通じて提示され得る。該GUIは、典型的には、CPU155によって実行されることが可能なウェブブラウザアプリケーションプログラム内へと統合される。
【0059】
VI.結論
本明細書内において詳細に説明されている実施形態によって、印刷したいとユーザが思う構造化文書の個々の要素を該ユーザが指定することを可能にすることができる。このようなやり方で、これらの実施形態は、用紙及びインクなどのリソースにおける不必要な消費を低減する。追加的には、これらの実施形態のうちの幾つかは、構造化文書内のハイパーリンク参照のユーザ選択に基づいて、構造化文書の外側のリソースからのコンテンツを集めることができる。幾つかの実現形態では、この機能(特徴)は、ユーザに、異なるウェブページ及び異なるウェブサイトにわたってコンテンツを集めるための便利なメカニズムを提供する。
【0060】
他の実施形態は、特許請求の範囲内にある。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータによって実施される方法であって、
印刷オブジェクト(38)を取り込み、
1つか又は複数のページ(50)上の前記印刷オブジェクト(38)の印刷レイアウト(32)を決定し、及び、
前記印刷レイアウト(32)を出力する
ことを含み、
前記印刷オブジェクト(38)の各々について、前記取り込むことが、それぞれ、
文書(18)の構造化オブジェクト仕様(20)に従ってディスプレイ(16)上にレンダリングされている該文書(18)の領域上のユーザ入力ジェスチャー934)を受容し、
前記ディスプレイ(16)上の前記ユーザ入力ジェスチャー(34)のアクティブ領域内においてレンダリングされている前記構造化オブジェクト仕様(20)の要素を識別し、
前記ユーザ入力ジェスチャー(34)を、印刷コンテンツ指定コマンドとして解釈し、
前記構造化オブジェクト仕様(20)における前記識別された要素と、前記印刷コンテンツ指定コマンドとに従って、前記構造化オブジェクト仕様(20)から前記印刷オブジェクト(38)を導出する
ことを含むことからなる、方法。
【請求項2】
前記受容することが、前記ディスプレイ(16)上の前記アクティブ領域を少なくとも部分的に囲む境界線(70)の形式で前記ユーザ入力ジェスチャー(34)を受容することを含み、及び、前記識別することが、少なくとも一部が前記境界線(70)内においてレンダリングされている前記構造化オブジェクト仕様(20)の要素を識別することを含むことからなる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記受容することが、頂点を有したチェックマーク(60)の形式で前記ユーザ入力ジェスチャー(34)を受容することを含み、前記識別することが、少なくとも一部が該チェックマーク(60)の該頂点付近にレンダリングされている前記構造化オブジェクト仕様(20)の要素を識別することを含み、及び、前記解釈することが、前記識別された要素を前記印刷レイアウト(32)内に含めるための印刷コンテンツ指定コマンドとして前記ユーザ入力ジェスチャー(34)を解釈することを含むことからなる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記受容することが、交点において交差する2本の線を有したクロスマーク(66)の形式で前記ユーザ入力ジェスチャー(34)を受容することを含み、前記識別することが、少なくとも一部が該2本の線の該交点付近にレンダリングされている前記構造化オブジェクト仕様(20)の要素を識別することを含み、及び、前記解釈することが、前記印刷レイアウト(32)から該識別された要素を除外するための印刷コンテンツ指定コマンドとして前記ユーザ入力ジェスチャー(34)を解釈することを含むことからなる、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記構造化オブジェクト仕様(20)における前記識別された要素に対応する、前記ディスプレイ上にレンダリングされている前記文書(18)の任意の領域における1つか又は複数の表示パラメータを変更することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記文書(82)がウェブページであり、及び、前記構造化オブジェクト仕様(20)が、ドキュメント・オブジェクト・モデル(DOM)によって表されており、該ドキュメント・オブジェクト・モデル(DOM)において、前記構造化オブジェクト仕様(20)の各要素が、階層ツリー(84)内にそれぞれのDOMオブジェクトによって表されていることからなる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ディスプレイ(16)上のあるウィンドウ(88)内に、前記DOMオブジェクトの表現(84)を提示し、及び、前記DOMオブジェクトの前記提示された表現(84)に関してユーザ入力に応答して、前記構造化オブジェクト仕様(20)における前記識別された要素のコンテンツを変更することを更に含み、及び、
前記導出することが、前記変更された要素から前記印刷オブジェクト(38)を導出することを含むことからなる、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記受容することが、前記文書(18)の外側のリソース(98、102)を指し示すハイパーリンク参照(64)を選択する形式で前記入力ジェスチャー(34)を受容することを含み、及び、
前記ハイパーリンク参照(64)に基づいて前記リソース(98、102)を取得して、該取得したリソース(98、102)から、1つか又は複数の前記印刷オブジェクト(38)を生成することを前記方法が更に含むことからなる、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記ハイパーリンク参照(64)が、ウェブページ(98)を指し示し、及び、前記生成することが、該ウェブページ(98)に関して、前記受容し、前記識別し、前記解釈し、及び前記導出することを実施することによって1つか又は複数の前記印刷オブジェクト(38)を生成することを含むことからなる、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記ハイパーリンク参照(26)が、映像ファイル(102)を指し示し、及び、前記生成することが、該映像ファイル(102)から1つか又は複数のキーフレームを抽出して、該抽出したキーフレームから、1つか又は複数の前記印刷オブジェクト(38)を生成することを含むことからなる、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記決定することが、
前記印刷オブジェクト(38)のうちの幾つかのそれぞれを、1つか又は複数のページ(50)に割り当てることによって、及び、該ページ(50)に割り当てられた前記印刷オブジェクト(38)に適用されるレイアウト規則及びレイアウト最適化基準に基づいて該ページごとのそれぞれのレイアウトを決定することによって、前記印刷レイアウト(32)を自動的に決定する
ことを含むことからなる、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
ディスプレイ(156)と、
メモリ(157)と、
前記メモリ(157)及び前記ディスプレイ(156)に結合された処理ユニット(155)であって、
印刷オブジェクト(38)を取り込み、
1つか又は複数のページ(50)上の前記印刷オブジェクト(38)の印刷レイアウト(32)を決定し、及び、
前記印刷レイアウト(32)を出力する
ことを含む動作を実行するために動作可能であることからなる、処理ユニット(155)
とを備えた装置であって、
前記取り込みにおいて、前記処理ユニット(155)が、
文書(18)の構造化オブジェクト仕様(20)に従って前記ディスプレイ(156)上にレンダリングされている該文書(18)の領域上のユーザ入力ジェスチャー(34)を受容し、
前記ディスプレイ(156)上の前記ユーザ入力ジェスチャー(34)のアクティブ領域内においてレンダリングされている前記構造化オブジェクト仕様(20)の要素を識別し、
前記ユーザ入力ジェスチャー(34)を、印刷コンテンツ指定コマンドとして解釈し、
前記構造化オブジェクト仕様(20)における前記識別された要素と、前記印刷コンテンツ指定コマンドとに従って、前記構造化オブジェクト仕様(20)から前記印刷オブジェクト(38)を導出する
ことを含む動作を、前記印刷オブジェクト(38)の各々ごとにそれぞれ実施することからなる、装置。
【請求項13】
前記受容することにおいて、
前記ディスプレイ(156)上の前記アクティブ領域を少なくとも部分的に囲む境界線(70)の形式で前記ユーザ入力ジェスチャー(34)を受容することを含む動作を前記処理ユニット(155)が実施し、及び、
前記識別することにおいて、
少なくとも一部が前記境界線(70)内においてレンダリングされている前記構造化オブジェクト仕様(20)の要素を識別することを含む動作を前記処理ユニット(155)が実施することからなる、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記受容することにおいて、
頂点を有したチェックマーク(60)の形式で前記ユーザ入力ジェスチャー(34)を受容することを含む動作を前記処理ユニット(155)が実施し、
前記識別することにおいて、
少なくとも一部が前記チェックマーク(60)の該頂点付近にレンダリングされている前記構造化オブジェクト仕様(20)の要素を識別することを含む動作を前記処理ユニット(155)が実施し、及び、
前記解釈することにおいて、
前記識別された要素を前記印刷レイアウト(32)内に含めるための印刷コンテンツ指定コマンドとして前記ユーザ入力ジェスチャー(34)を解釈することを含む動作を前記処理ユニット(155)が実施することからなる、請求項12に記載の装置。
【請求項15】
前記受容することにおいて、
交点において交差する2本の線を有したクロスマーク(66)の形式で前記ユーザ入力ジェスチャー(34)を受容することを含む動作を前記処理ユニット(155)が実施し、
前記識別することにおいて、
少なくとも一部が前記2本の線の前記交点付近にレンダリングされている前記構造化オブジェクト仕様(20)の要素を識別することを含む動作を前記処理ユニット(155)が実施し、及び、
前記解釈することにおいて、
前記印刷レイアウト(32)から前記識別された要素を除外するための印刷コンテンツ指定コマンドとして前記ユーザ入力ジェスチャー(34)を解釈することを含む動作を前記処理ユニット(155)が実施することからなる、請求項12に記載の装置。
【請求項16】
前記文書(82)がウェブページであり、及び、前記構造化オブジェクト仕様が、ドキュメント・オブジェクト・モデル(DOM)によって表されており、該ドキュメント・オブジェクト・モデル(DOM)において、前記構造化オブジェクト仕様の各要素が、階層ツリー内にそれぞれのDOMオブジェクトによって表されており、及び、前記処理ユニット(155)が、追加的には、前記ディスプレイ(156)上のウィンドウ(88)内に、前記DOMオブジェクトの表現(84)を提示することを含む動作を実施するために動作可能であることからなる、請求項12に記載の装置。
【請求項17】
前記処理ユニット(155)は、追加的には、前記DOMオブジェクトの前記提示された表現(84)に関してユーザ入力に応答して、前記構造化オブジェクト仕様(20)における前記識別された要素のコンテンツを変更することを含む動作を実施するために動作可能であり、及び、
前記導出することが、前記変更した要素から前記印刷オブジェクト(38)を導出することを含むことからなる、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記受容することにおいて、
前記文書(18)の外側のリソース(98、102)を指し示すハイパーリンク参照(64)を選択する形式で前記入力ジェスチャー(34)を受容することを含む動作を前記処理ユニット(155)が実施し、及び、
前記処理ユニット(155)が、追加的には、前記ハイパーリンク参照(64)に基づいて前記リソース(98、102)を取得して、該取得したリソース(98、102)から、1つか又は複数の前記印刷オブジェクト(38)を生成することを含む動作を実施するために動作可能であることからなる、請求項12に記載の装置。
【請求項19】
前記決定することにおいて、
前記印刷オブジェクト(38)のうちの幾つかのそれぞれを、1つか又は複数のページ(50)に割り当てることによって、及び、該ページ(50)に割り当てられた前記印刷オブジェクト(38)に適用されるレイアウト規則及びレイアウト最適化基準に基づいて該ページ(50)ごとのそれぞれのレイアウトを決定することによって、前記印刷レイアウト(32)を自動的に決定することを含む動作を前記処理ユニット(155)が実施する、請求項12に記載の装置。
【請求項20】
コンピュータ可読命令を格納するコンピュータ可読媒体(157)であって、該コンピュータ可読命令が、
印刷オブジェクト(38)を取り込み、
1つか又は複数のページ(50)上の前記印刷オブジェクト(38)の印刷レイアウト(32)を決定し、及び、
前記印刷レイアウト(32)を出力する
ことを含む動作をコンピュータ(154)に実行させ、
前記印刷オブジェクト(38)の各々について、前記取り込むことが、それぞれ、
文書(18)の構造化オブジェクト仕様(20)に従ってディスプレイ(16)上にレンダリングされている該文書(18)の領域上のユーザ入力ジェスチャー(34)を受容し、
前記ディスプレイ(16)上の前記ユーザ入力ジェスチャー(34)のアクティブ領域内においてレンダリングされている前記構造化オブジェクト仕様(20)の要素を識別し、
前記ユーザ入力ジェスチャー(34)を、印刷コンテンツ指定コマンドとして解釈し、
前記構造化オブジェクト仕様(20)における前記識別された要素と、前記印刷コンテンツ指定コマンドとに従って、前記構造化オブジェクト仕様(20)から前記印刷オブジェクト(38)を導出する
ことを含むことからなる、コンピュータ可読媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2011−511359(P2011−511359A)
【公表日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−544933(P2010−544933)
【出願日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際出願番号】PCT/US2008/001438
【国際公開番号】WO2009/154589
【国際公開日】平成21年12月23日(2009.12.23)
【出願人】(503003854)ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー. (1,145)
【出願人】(311001613)
【出願人】(311001624)
【出願人】(311001635)
【出願人】(311001646)
【Fターム(参考)】