説明

印刷機において少なくとも1つのレジスタを制御する装置

本発明は、少なくとも1つの版胴と、ゴム胴と、圧胴とを備える少なくとも1つの印刷ユニットを備える印刷機において少なくとも1つのレジスタおよび色濃度を制御する装置に関するものであり、印刷ユニットでインキにより印刷される印刷担体から画像センサが画像を撮影し、前記画像と相関関係にあるデータを評価ユニットへ伝送し、前記評価ユニットは、印刷機の生産の進行中に撮影された最新の画像のデータと以前に生成された画像のデータとの比較に基づいて、インキの供給を制御するためのアクチュエータに対する調節コマンドを生成する。前記評価ユニットは、印刷された印刷担体の幅全体から撮影された画像と相関関係にあるデータに基づいて、インキの供給を制御するための調節コマンドと、レジスタを制御するためのアクチュエータに対する調節コマンドとを生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1,3または5の上位概念に基づく、印刷機において少なくとも1つのレジスタを制御する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ドイツ特許出願公開第4321177A1号明細書により、少なくとも1つの印刷ユニットを備える印刷機で作成される印刷製品に対して画像検査と色調節とを並行して行うための装置が公知となっており、この場合、印刷製品の画像データを計算装置へ供給する画像検出装置が設けられており、この画像検出装置は、印刷製品のそれぞれ1つの定義された画像領域を走査する1つまたは複数の測定モジュールと、画像データを生成し、特に測定モジュールから空間的に切り離された少なくとも1つの付属の受信装置とで構成されており、測定モジュールと少なくとも1つの受信装置とは少なくとも1つの画像回線によって相互に接続されており、これに加えて、印刷された印刷製品に対してレジスタ測定が実施されるレジスタセンサが設けられている。
【0003】
欧州特許出願公開第0598490A1号明細書により、印刷機のための色見当合せシステムが公知となっており、この場合、コンピュータが、1つのカメラまたは1グループのカメラを用いて、最新の画像と記憶されている参照画像とを比較することによって、印刷画像の色のミスアライメントを判定するとともに、印刷制御部を用いて、印刷機の内部で運ばれる印刷されるべきウェブに対して相対的な、印刷機のそれぞれの胴の長手方向位置、横方向位置、および回転位置をアライメントして、これらの胴が、相互に正しく配置された色をもつ多色画像を生成するようにする。
【0004】
欧州特許出願公開第0882588A1号明細書により、ウェブ輪転印刷機のそれぞれの印刷胴を正しい見当で相互調節する装置および方法が公知であり、この場合、ウェブの一方の面に印刷をする第1の胴が第1のモータにより駆動され、ウェブのこれと同じ面に印刷をする第2の胴が第2のモータにより駆動され、第2の胴の角度位置はコントローラにより第1の胴に対して正しい見当で制御され、これらの胴によってウェブに一緒に印刷される見当合せマークが、生産方向で見て最後の胴の後に配置されたセンサで、たとえばCCDカメラで記録され、コントローラの基準値としての特性曲線を用いて評価される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、印刷機において少なくとも1つのレジスタを制御する装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題は、本発明によれば、請求項1,3または5の構成要件を備える装置によって解決される。
【0007】
本発明によって実現可能な利点は、特に、印刷担体の幅全体の結像により、印刷工程を制御するための複数のデータをただ1つの評価ユニットで同時に得られるという点にある。また、印刷機の異なる制御プロセスについて、異なる種類の複数のセンサおよびこれに付属する異なる評価ユニットを必要とするのではなく、画像センサだけが、制御プロセスで影響を及ぼすことができる複数の印刷工程関連のパラメータについて、たとえばインキや湿し水の供給の調整、レジスタまたはレジスタマークの調整について、必要なデータを供給し、このことは、制御システムの構築と維持に要するコストばかりでなく、制御誤差が発見されたときの反応速度にも好ましい影響を及ぼす。したがって、前述した印刷工程関連のパラメータを、画像センサとただ1つの評価ユニットとを有するただ1つの制御装置で管理し、必要に応じて修正することができ、このことは、迅速な介入・調節を可能にすることによって、印刷工程で損紙の量を少なく抑えるとともに、印刷工程全体にわたって高い生産品質を確保するのに貢献する。ただ1つの評価ユニットないし計算装置でデータが総合的に把握・評価されることにより、印刷製品の品質のプロトコル作成およびこれと同時に行われる文書記録、ならびに印刷工程に関する分析が、普通であれば解決されるべきインターフェースの問題の解消によって容易になる。特に印刷品が作成されるたびに画像が撮影されるので、抜取検査だけでなく個別検査が行われる。したがって印刷工程で100%検査が行われ、品質的に欠陥のある印刷品を抜き取るか、もしくは少なくともマーキングすることができる。印刷機によって印刷担体に塗布されるインキの色濃度を制御するため、あるいは印刷画像の見当の正しさを検査するために、本来の印刷画像に加えて印刷担体に塗布される別個のレジスタマーク、検査領域、または印刷管理ストライプなどが必要なく、このことは好都合である。というのも、第1にレジスタマークは被印刷体に追加のスペースを必要とするからであり、第2にレジスタマークは、統合されて印刷画像を形成する色分解版の実際の相互位置に対して、間接的な関連性しか成り立たせないからである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の一実施例が図面に示されており、以下において詳しく説明する。
【0009】
ただ1枚の図面は、一例として、版胴06;07;08;09と、ゴム胴11;12;13;14と、圧胴16;17;18;19とをそれぞれ備える、オフセット輪転印刷機の並列に並んだ4つの印刷ユニット01;02;03;04を著しく簡略化した図面で示しており、両面印刷された印刷製品を製作するために、特に、各々の圧胴16;17;18;19も同じように、付属する版胴(図示せず)と協働するゴム胴として構成される。印刷担体21、たとえば印刷枚葉紙21または材料ウェブ21、特に紙ウェブ21は、印刷工程でそれぞれゴム胴11;12;13;14と圧胴16;17;18;19の間を通り抜け、少なくとも1つの印刷画像を印刷される。印刷担体21が印刷機を水平方向に通るように印刷ユニット01;02;03;04が配置されているか、それとも垂直方向に通るように配置されているかは、本発明にとって重要ではない。
【0010】
画像センサ22、たとえばカラーカメラ22、特に少なくとも1つのCCDチップを備えるデジタル半導体カメラ22が、特に、印刷担体21の搬送方向で見て印刷機の最後の印刷ユニット04の出口のところに配置されており、その画像撮影領域は特に間接的または直接的に印刷担体21に向けられており、画像センサ22の画像撮影領域は少なくとも印刷担体21の幅全体を検出し、印刷担体21の幅は印刷機を通る搬送方向に対して横向きに延びている。したがって画像センサ22は、印刷された紙ウェブ21の幅全体について電子的に評価可能な画像を検出し、紙ウェブ21の幅に沿って、少なくとも1つの印刷画像が印刷担体21の上に塗布されている。画像センサ22は、たとえば平面カメラ22として構成されている。
【0011】
画像センサ22は、撮影された画像と相関関係にあるデータを、たとえば印刷機に付属する制御卓に配置された適当な評価ユニットへ送り、特に、プログラム制御される電子計算設備23へ送る。この時点で、印刷工程に関連するパラメータについて、評価ユニット23で実行される記録画像の分析と評価による管理を行うことができ、必要な場合には、評価ユニット23で進行するプログラムによっていわば自動的に修正を行うことができる。このとき、印刷工程に関連するすべてのパラメータの評価と修正が事実上同時に、同一の評価ユニット23によって行われる。特に、印刷機による生産の進行中に画像センサ22で検出されてデータ量の形態で評価ユニット23へと送られる画像は、画像により検出されて評価された最新の印刷画像が、以前に検出されて評価された印刷画像と比べて、階調値の変化、特に階調値の増加を示しているかどうかについて評価され、すなわち、撮影された最新の画像が印刷工程の進行中に参照画像との比較で検査される。検査の結果が階調値の変化であれば、すなわち、通常は印刷工学的に避けられない階調値の増加であれば、印刷機でのインキの調量および/または供給が、評価ユニット23を起点としてデータ回線24を介して送られて印刷ユニット01;02;03;04の少なくとも1つに作用する少なくとも1つの第1の調節コマンドによって変更され、検査された最新の画像に後続するインキ塗布によって、階調値の変化が最低限に抑えられるようにされる。インキの調量および/または供給の変更によって色濃度の制御が実施された後、検査された最新の画像に後続する印刷画像の画像は、その色印象に関して、以前に検査された印刷画像の画像すなわち参照画像に再びいっそう良く呼応している。このように階調値の変化の管理および制御は、印刷工程で生産される印刷製品のカラーバランスないしグレーバランスおよびこれに伴う色印象を(場合により許される許容範囲内で)できるだけ一定に保つために重要であり、そこに印刷製品の重要な品質指標がある。
【0012】
同様に、印刷画像の結像により生成されて評価ユニット23に伝送されるデータ量は、印刷担体21に塗布された印刷画像の見当の正しさを検査するためにも援用され、特に、多色刷りで印刷される印刷画像の色見当を検査し、場合により修正するために援用される。印刷機には、特にモータで調節可能な少なくとも1つのレジスタが設けられており、たとえば円周レジスタまたは側方レジスタが設けられており、場合により、版胴06;07;08;09の少なくとも1つを、これに付属するゴム胴11;12;13;14に対して調節するための対角線調節部も設けられており、レジスタは、評価ユニット23を起点としてデータ回線26を介して伝えられて印刷ユニット01;02;03;04の少なくとも1つに作用する少なくとも1つの第2の調節コマンドにより、その検査に応じて制御され、評価された画像の撮影に後続する印刷画像について、可能な限り高い見当精度が得られるようになっている。このようにレジスタの調整もしくは調節は、画像センサ22が評価ユニット23に提供する画像データに基づいて、評価ユニット23により算出される。側方レジスタの調整もしくは調節とともに、ファンアウトに起因する横方向の膨張にも対処することができ、このような横方向の膨張は、特に、印刷ユニットのいわゆる8字形の塔構造を有している印刷機で現われる。
【0013】
印刷機は特にシャフトレスで構成されている。図示した印刷機では、特に版胴06;07;08;09は、圧胴16;17;18;19の駆動装置から機械的に切り離された個別駆動装置を備えているので、画像センサ22で撮影された画像による印刷担体21の評価からして必要と考えられるときにはいつでも、圧胴16;17;18;19に対する版胴06;07;08;09の位相位置ないし角度位置を、特に版胴06;07;08;09の駆動装置を適宜制御または調節することによって変更することができる。したがって、たとえば参照マークのような印刷担体21の局所的に限定された個々の画像要素だけでなく、画像内容全体が、印刷ユニットの制御または調節に影響を及ぼすことになり、特に版胴06;07;08;09の駆動装置に影響を及ぼすことになる。
【0014】
印刷画像から撮影された画像の画像内容に基づいて評価ユニット23により生成される調節コマンドは、少なくとも1つの版胴06;07;08;09の1つまたはこれに付属するゴム胴11;12;13;14もしくは圧胴16;17;18;19を印刷中に回転駆動するための、特に位置制御される電動モータの制御装置または調節装置に作用する。それにより、印刷機の印刷ユニット01;02;03;04の少なくとも1つでは、特に版胴06;07;08;09の駆動は、もしくは当該版胴06;07;08;09に付属するゴム胴11;12;13;14の駆動は、印刷機の他の印刷ユニット01;02;03;04の版胴06;07;08;09の駆動に関わりなく、もしくは当該版胴06;07;08;09に付属するゴム胴11;12;13;14の駆動に関わりなく、特に電気信号によって制御可能または調節可能であり、特に、印刷製品すなわち印刷画像の印刷に関与する、印刷機の異なる印刷ユニット01;02;03;04に配置された版胴06;07;08;09またはこれに付属するゴム胴11;12;13;14の相互の角度位置または位相位置を、付属の制御装置または調節装置によって、たとえば評価ユニット23によって、印刷製品の製作に適した見当調節に合せて調整することができる。版胴06;07;08;09の電動モータは、特に版胴06;07;08;09の軸と同軸に配置されており、モータのロータは、たとえばドイツ特許出願公開第4322744A1号明細書に記載されているようなやり方で、版胴06;07;08;09の軸のジャーナルと堅固に連結されている。印刷機の異なる印刷ユニット01;02;03;04に配置された圧胴16;17;18;19は、たとえば欧州特許出願公開第0812683A1に記載されているように、たとえば歯車の列によって機械的に相互に連結されていてよく、かつ、たとえば1つの共通の駆動装置を有していてよいが、版胴06;07;08;09またはこれに付属するゴム胴11;12;13;14は、その駆動に関して、それぞれに付属する圧胴16;17;18;19から切り離された状態に保たれる。版胴06;07;08;09と、これに付属するゴム胴11;12;13;14との間には、たとえば互いに噛み合う歯車による連結が成立していてよく、それにより、版胴06;07;08;09とこれに付属するゴム胴11;12;13;14は同一の駆動装置によって駆動される。少なくとも版胴06;07;08;09の駆動の制御装置または調節装置は、たとえば評価ユニット23に組み込まれている。
【0015】
圧胴16;17;18;19に対する版胴06;07;08;09の位相位置ないし角度位置の制御または調節は所定の基準設定を基準として行われ、それにより、版胴06;07;08;09はこれに付属する圧胴16;17;18;19よりも先行する回転または後続する回転を有することができるようになっており、版胴06;07;08;09とこれに付属する圧胴16;17;18;19の回転の関係は、画像センサ22で撮影された画像の画像内容に依存して調整され、それぞれの駆動装置の制御装置または調節装置によっても追従される。同様のやり方で、印刷工程で互いに後置される版胴06;07;08;09の位相位置ないし角度位置も所定の基準設定を基準として制御または調節することができ、このことは、特に、印刷機の互いに後置された印刷ユニット01;02;03;04の多色刷りで色ごとに印刷される印刷物にとって意義がある。特に複数の色を有している印刷画像から撮影された画像に基づき、印刷ユニット01;02;03;04の1つで印刷された色について修正の必要性があることが判明したときは、評価ユニット23が、該当する印刷ユニット01;02;03;04に、判明した外乱影響量に対処する調節コマンドを送る。
【0016】
評価ユニット23により調節コマンドを通じて制御されるべき印刷機のアクチュエータ、たとえばインキまたは湿し水の供給を制御するアクチュエータ、ならびに円周レジスタまたは側方レジスタを制御するアクチュエータが、評価ユニット23と接続されたデータネットワークにつながれている場合には、第1および第2の調節コマンドを伝達するために設けられるデータ回線24;26は、特にこのデータネットワークによって具体化される。
【0017】
印刷工程で発生する階調値の変化の検査と、見当が合っているかどうかの検査とは、評価ユニット23で並行するデータ処理によって同時に実行されるのが好ましい。特に、これら両方の検査は印刷工程の進行中に継続して実行され、すなわち、印刷工程の終了時や、個々の印刷品が製作されるごとに実行されるのが好ましい。
【0018】
見当が合っているかどうかの検査は、まず第1に、両面印刷製品を製作する場合においては表面印刷と裏面印刷の間で、あるいは上面と下面との間で、印刷画像または絵柄の位置が合同に一致しているかどうかを対象とする。さらにこの検査はたとえばレジスタマークの検査も含んでおり、すなわち、多色刷りで重ね刷りされるときに個々の部分色が有している所定の精度の検査も含んでいる。見当合せ精度もレジスタマーク精度も多色印刷では重要な役割を演じる。
【0019】
画像センサ22には、たとえば画像照明ランプ27などの照明装置27が付属しているのが好ましく、画像照明ランプ27から発せられる一時的な閃光が、印刷工程がそうであるような高速で進行する運動経過をストロボ方式によって見かけの上で停止させ、そのようにして人間の目で観察できるようにする。特に枚葉紙印刷機の場合、画像センサ22で実施される印刷画像の検出は、印刷機のデリバリ28の内部または表面でも行うことができ、このことは図面では画像センサ22およびこれに付属する照明装置27の破線の表示によって、該当する印刷面の最後の印刷ユニット04の後で、または印刷機の最後で、印刷画像を検出する考えられるオプションとして図示されている。画像センサ22および場合によりこれに付属する照明装置27を適宜選択することで、画像の検出を視覚的には視認可能でないスペクトル領域まで、たとえば赤外領域や紫外領域まで拡張したり、そのような領域へずらすことができる。閃光ランプ27を備える有利な平面カメラ22の代案として、恒常的な照明を備えるラインカメラを使用することも可能である。
【0020】
特に各々の印刷品ごとに検査が行われるので、印刷工程の進行中に、すなわち本刷りの間に、順次生産される印刷品の階調値の変化についての傾向も、見当合せの正しさについての傾向も認識することができる。印刷品は、印刷工程の進行中に算出される階調値の値および/または付属のレジスタの値に応じて、異なる品質段階のグループで等級付けをして、許される許容範囲を超えたときには不良品として記号表示することができる。不良品は評価ユニット23による制御のもとで抜き取ることができ、あるいは、特に枚葉紙印刷機の場合にはデリバリ28で少なくとも別の積置きパイル29に載せることができる。この目的のために、画像を評価する評価ユニット23からデータ回線31を介して伝えられる少なくとも1つの第3の調節コマンドが、たとえば損紙信号が、その印刷品の流れを選別するように、印刷担体21を搬送する少なくとも1つの装置に作用する少なくとも1つのアクチュエータに対して出される。
【0021】
印刷担体21の画像の検出が行われる周期を印刷担体21の搬送速度と同期化するために、すなわち、たとえば紙ウェブ21の速度と同期化するために、印刷ユニット01;02;03;04の少なくとも1つには、特に内部または表面で画像センサ22による画像の検出が行われる印刷ユニット01;02;03;04には、シンクロ発信機32が設置されており、作動中のシンクロ発信機32は、画像センサ22が画像を検出するゴム胴11;12;13;14の回転数と一定の比率になっている。シンクロ発信機32は、その出力信号を評価ユニット23および/または画像センサ22に送る。シンクロ発信機32の出力信号は、特に、閃光ランプ27に対するリリース信号として利用される。
【0022】
画像センサ22で検出されてデータ量の形態で評価ユニット23に供給される画像は、特に、評価ユニット23と接続されて双方向でデータ交換される出入力ユニット33のモニタに表示される。同様に出入力ユニット33は、手作業による入力および/または少なくとも1つの調節コマンドの発動を可能にすることによって、前述した制御の少なくとも1つについての修正手段を提供する。
【0023】
評価ユニット23は、特に検出された画像シーケンスを保存するため、ならびに、印刷製品の品質のプロトコル作成およびこれと同時に行われる文書記録のため、および印刷工程を統計的に分析するのに有用なデータを保存するための、記憶装置34を備えている。評価ユニット23が、その内部で評価および/または保存されるデータを、相応の接続部36によって社内ネットワークに提供することができるようになっていると好ましい。
【0024】
印刷機の生産の進行中に撮影された最新の画像と相関関係にあるデータと、以前に生成された画像のデータとの、評価ユニット23によって実行される比較のために、以前に生成された画像のデータが、印刷機に前置されたプリプレスで作成される画像と相関関係付けられることが意図されていてよく、この場合、プリプレスのデータ処理装置(図示せず)は評価ユニット23と接続されており、以前に生成された画像のデータは評価ユニット23へ送られる。それにより、以前に生成された画像のデータが、画像センサ22で撮影された画像と相関関係にあるデータの代替または追加として生成されて、評価ユニット23へ評価のために提供される。プリプレスに由来する印刷画像と相関関係にあるデータは、生産の進行中に以前印刷された画像から得られるデータに対する色見当の制御または調節のために、いっそう正確な参照データを形成する。
【0025】
印刷画像の画像が、印刷工程に関連するさまざまなパラメータに関してただ1つの評価ユニット23で評価されることによって、本発明で提案される装置は、印刷画像から画像センサ22で検出された画像の分析に基づくレジスタ制御と色制御を可能し、それと同時に、印刷物の品質を判定するための印刷画像の検査も可能にする。
【0026】
このときレジスタ制御の基礎となるのは、印刷画像でのレジスタ測定である。印刷画像に必要なすべての印刷色が印刷された後、特に印刷機の最後のところで印刷画像全体がカメラにより検出される。評価ユニット23では、検出された印刷画像が、特に印刷工学で広く用いられている色分解版CMYKに分解されるとともに、以前に検出または採取された参照印刷画像との相関法によって、適当な印刷画像部分の分析と、参照色分解版を基準とする色分解版の相対的な位置判定とが行われる。
【0027】
参照画像はたとえばプリプレスから導き出され、これには参照画像がすでに個々の色分解版として存在しているという利点があり、または参照画像は、たとえば印刷画像を有する参照枚葉紙は、印刷画像の校正刷りから評価のために援用され、この場合には、参照画像はさらに色分解版に分解されなくてはならない。この参照枚葉紙は、印刷されるすべての印刷色が互いに正しく位置決めされ、それによって適正な色見当が設定されるように、印刷画像がいったん手作業で調整された後で検出される。こうして採取された参照印刷画像を以後の繰返しジョブのために保存しておくことができるので、繰返しジョブのときには、以前に記録されたこの参照画像を援用することができる。記憶されている参照印刷画像を援用することで、評価ユニット23により色見当を手作業での介入なしに自動的に調整することもでき、このことは、繰返しジョブの場合に損紙をいっそう減らすことにつながる。
【0028】
参照印刷画像から特徴的かつ適当な部分を選択し、その部分を用いて、参照色分解版に対する個々の色分解版の位置を決定する。これは、いわば以後のレジスタ比較のための目標位置である。この参照画像は、色分解版および目標位置を含めて、たとえば記憶装置34に保存される。適当な印刷画像部分の選択は操作員により手作業で行うか、または、たとえば目標位置のプリセットのために評価ユニット23によって自動的に行われる。レジスタ測定に関して適当な印刷画像部分とは、測定されるべき印刷色が支配的または排他的に現われている領域である。
【0029】
印刷工程の進行中に、すなわち本刷りの間に、カメラシステムによって各々の印刷画像が検出されて色分解版CMYKに分解される。そして、前もって決められた適当な印刷画像部分の内部で、個々の色分解版の位置が判定される。これは参照印刷画像に由来する色分解版との比較によって行われ、たとえば相関法によって、特に相互相関法によって行われる。相関法により、色分解版の位置をカメラ解像度の約0.1ピクセルまで判定することができる。各々の印刷枚葉紙について定まった見当ずれが繰り返し判定されるときは、確率論的なばらつきの抑圧によって、測定値の高い精度が確保される。
【0030】
個々の色分解版の位置の判定は、ウェブ進行方向では長手レジスタに準じて行われ、ウェブ進行方向と横向きの方向では側方レジスタに準じて行われる。こうして得られた位置誤差が、評価ユニット23によって調節コマンドに変換され、修正信号として調節システムへ、すなわちアクチュエータへ送信される。
【0031】
オフセット印刷では、特色インキは標準インキすなわちスケール色CMYKとは混ぜ合わされず、別々に印刷される。したがって特色インキは別個に測定する。まず最初に、特色インキが印刷される領域を確定させなければならない。そして各々の特色インキについて、色分解版の位置がスケール色CMYKすなわち標準インキと同じやり方で判定される独自の適当な領域を確定する。特色インキにおけるレジスタ制御のそれ以後の手順は、標準インキについて上に説明した手順と同一である。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の一実施形態に係る印刷装置の構成図。
【符号の説明】
【0033】
01 印刷ユニット
02 印刷ユニット
03 印刷ユニット
04 印刷ユニット
05 −
06 版胴
07 版胴
08 版胴
09 版胴
10 −
11 ゴム胴
12 ゴム胴
13 ゴム胴
14 ゴム胴
15 −
16 圧胴、ゴム胴
17 圧胴、ゴム胴
18 圧胴、ゴム胴
19 圧胴、ゴム胴
20 −
21 印刷担体、印刷枚葉紙、材料ウェブ、紙ウェブ
22 画像センサ、カラーカメラ、平面カメラ、半導体カメラ
23 評価ユニット、計算設備
24 データ回線
25 −
26 データ回線
27 照明装置、閃光ランプ
28 デリバリ
29 積置きパイル
30 −
31 データ回線
32 シンクロ発信機
33 出入力ユニット
34 記憶装置
35 −
36 社内ネットワークの接続部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの版胴(06;07;08;09)と、ゴム胴(11;12;13;14)と、圧胴(16;17;18;19)とを備える少なくとも1つの印刷ユニット(01;02;03;04)を備える印刷機において少なくとも1つのレジスタおよび色濃度を制御する装置であって、印刷ユニット(01;02;03;04)でインキにより印刷される印刷担体(21)から画像センサ(22)が画像を撮影し、前記画像と相関関係にあるデータを評価ユニット(23)へ伝送し、前記評価ユニット(23)は、印刷機の生産の進行中に撮影された最新の画像のデータと以前に生成された画像のデータとの比較に基づいて、インキの供給を制御するためのアクチュエータに対する調節コマンドを生成する、そのような形式の装置において、
前記評価ユニット(23)は、印刷された印刷担体(21)から撮影された画像と相関関係にあるデータに基づいて、インキの供給を制御するための調節コマンドと、レジスタを制御するためのアクチュエータに対する調節コマンドとを生成し、版胴(06;07;08;09)は、これに付属する圧胴(16;17;18;19)から切り離して制御可能または調節可能な駆動装置を有していることを特徴とする、印刷機において少なくとも1つのレジスタおよび色濃度を制御する装置。
【請求項2】
前記画像センサ(22)は印刷担体(21)に向けられており、その画像で、搬送方向に対して横向きに延びる印刷された印刷担体(21)の幅全体を検出することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
少なくとも1つの版胴(06;07;08;09)と、ゴム胴(11;12;13;14)と、圧胴(16;17;18;19)とを備える少なくとも1つの印刷ユニット(01;02;03;04)を備える印刷機において少なくとも1つのレジスタおよび色濃度を制御する装置であって、印刷ユニット(01;02;03;04)でインキにより印刷される印刷担体(21)から画像センサ(22)が画像を撮影し、前記画像と相関関係にあるデータを評価ユニット(23)へ伝送し、前記評価ユニット(23)は、印刷機の生産の進行中に撮影された最新の画像のデータと以前に生成された画像のデータとの比較に基づいて、インキの供給を制御するためのアクチュエータに対する調節コマンドを生成する、そのような形式の装置において、
前記画像センサ(22)は印刷担体(21)に向けられており、その画像で、搬送方向に対して横向きに延びる印刷された印刷担体(21)の幅全体を検出し、前記評価ユニット(23)は、印刷された印刷担体(21)の幅全体から撮影された画像と相関関係にあるデータに基づいて、インキの供給を制御するための調節コマンドと、レジスタを制御するためのアクチュエータに対する調節コマンドとを生成することを特徴とする、印刷機において少なくとも1つのレジスタおよび色濃度を制御する装置。
【請求項4】
版胴(06;07;08;09)は、これに付属する圧胴(16;17;18;19)から切り離して制御可能または調節可能な駆動装置を有していることを特徴とする、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
少なくとも1つの版胴(06;07;08;09)と、ゴム胴(11;12;13;14)と、圧胴(16;17;18;19)とを備える少なくとも1つの印刷ユニット(01;02;03;04)を備える印刷機において少なくとも1つのレジスタを制御する装置であって、印刷ユニット(01;02;03;04)でインキにより印刷される印刷担体(21)から画像センサ(22)が画像を撮影し、前記画像は評価ユニット(23)で評価され、前記評価ユニット(23)はレジスタを制御するためのアクチュエータに対する調節コマンドを生成し、版胴(06;07;08;09)は、これに付属する圧胴(16;17;18;19)から切り離して制御可能または調節可能な駆動装置を有している、そのような形式の装置において、
前記評価ユニット(23)は、印刷機の生産の進行中に撮影された最新の画像のデータと以前に生成された画像のデータとの比較に基づいて、レジスタを制御するためのアクチュエータに対する調節コマンドを生成することを特徴とする、印刷機において少なくとも1つのレジスタを制御する装置。
【請求項6】
前記評価ユニット(23)は、印刷機の生産の進行中に撮影された最新の画像のデータと以前に生成された画像のデータとの比較に基づいて、インキの供給を制御するためのアクチュエータに対する調節コマンドを生成することを特徴とする、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記画像センサ(22)は印刷担体(21)に向けられていることを特徴とする、請求項5に記載の装置。
【請求項8】
前記画像センサ(22)はその画像で、搬送方向に対して横向きに延びる印刷された印刷担体(21)の幅全体を検出することを特徴とする、請求項5に記載の装置。
【請求項9】
前記評価ユニット(23)は、印刷機の生産の進行中に撮影された最新の画像のデータと以前に生成された画像のデータとの比較に基づいて、湿し水の供給を制御するためのアクチュエータに対する調節コマンドを生成することを特徴とする、請求項1,3または5のいずれかに記載の装置。
【請求項10】
前記レジスタは、版胴に付属するゴム胴(11;12;13;14)に対する版胴(06;07;08;09)の円周レジスタ、側方レジスタ、または対角線調節部であることを特徴とする、請求項1,3または5のいずれかに記載の装置。
【請求項11】
前記評価ユニット(23)は、レジスタを制御するためのアクチュエータに対する調節コマンドで、版胴(06;07;08;09)の位相位置または角度位置を制御または調節することを特徴とする、請求項1,4または5のいずれかに記載の装置。
【請求項12】
印刷機の前記アクチュエータは、前記評価ユニット(23)と接続されたデータネットワークにつながれていることを特徴とする、請求項1,3または5のいずれかに記載の装置。
【請求項13】
前記評価ユニット(23)は社内ネットワークへの接続部(36)を有していることを特徴とする、請求項1,3または5のいずれかに記載の装置。
【請求項14】
前記評価ユニット(23)は双方向のデータ交換で出入力ユニット(33)と接続されており、前記出入力ユニット(33)は、手作業で入力する手段および/または少なくとも1つの調節コマンドを発する手段によって、前記評価ユニット(23)で生成された調節コマンドに対する修正手段を有していることを特徴とする、請求項1,3または5のいずれかに記載の装置。
【請求項15】
前記出入力ユニット(33)は、検出された画像を表示するためのモニタを有していることを特徴とする、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記評価ユニット(23)は、検出された画像シーケンスを保存するための記憶装置(34)を有していることを特徴とする、請求項1,3または5のいずれかに記載の装置。
【請求項17】
印刷機は印刷担体(21)の上に少なくとも1つの印刷画像を塗布することを特徴とする、請求項1,3または5のいずれかに記載の装置。
【請求項18】
前記制御は印刷画像の検査と同時に行われることを特徴とする、請求項1,3または5のいずれかに記載の装置。
【請求項19】
前記画像センサ(22)は、印刷担体(21)の搬送方向で見て印刷機の最後の印刷ユニット(04)の出口に配置されていることを特徴とする、請求項1,3または5のいずれかに記載の装置。
【請求項20】
前記画像センサ(22)は印刷機のデリバリ(28)の内部または表面に配置されていることを特徴とする、請求項1,3または5のいずれかに記載の装置。
【請求項21】
前記評価ユニット(23)は階調値の変化の検査および/または見当が正しいかどうかの検査を印刷工程の進行中に継続して実行することを特徴とする、請求項1,3または5のいずれかに記載の装置。
【請求項22】
前記評価ユニット(23)は階調値の変化の検査および/または見当が正しいかどうかの検査を印刷機で印刷される各々の印刷品について実行することを特徴とする、請求項1,3または5のいずれかに記載の装置。
【請求項23】
前記評価ユニット(23)は検査された印刷品をさまざまな品質段階のグループに等級付けすることを特徴とする、請求項1,3または5のいずれかに記載の装置。
【請求項24】
前記評価ユニット(23)は、印刷製品の品質のプロトコル作成およびこれと同時に行われる文書記録についてのデータ、および/または印刷工程の統計的分析についてのデータを保存することを特徴とする、請求項1,3または5のいずれかに記載の装置。
【請求項25】
前記評価ユニット(23)は、制御偏差の点で許される許容範囲を超える印刷品について、印刷担体(21)を搬送する少なくとも1つの装置に作用する少なくとも1つの抜取りのためのアクチュエータに対して、および/または当該印刷品の記号表示のためのアクチュエータに対して、調節コマンドを出すことを特徴とする、請求項1,3または5のいずれかに記載の装置。
【請求項26】
少なくとも1つの印刷ユニット(01;02;03;04)に、画像の検出が行われる周期を印刷担体(21)の搬送速度と同期化するためのシンクロ発信機(32)が設置されていることを特徴とする、請求項1,3または5のいずれかに記載の装置。
【請求項27】
前記シンクロ発信機(32)は、前記画像センサ(22)が内部または表面で画像の検出を行う印刷ユニット(01;02;03;04)に設置されていることを特徴とする、請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記シンクロ発信機(32)はその出力信号を前記評価ユニット(23)および/または前記画像センサ(22)に送ることを特徴とする、請求項26に記載の装置。
【請求項29】
前記評価ユニット(23)は、階調値の変化が許される許容範囲を超えている場合、検査された最新の画像に後続するインキ塗布によって階調値の変化が最低限に抑えられるように、印刷機におけるインキの調量および/または供給を変更することを特徴とする、請求項1,3または6のいずれかに記載の装置。
【請求項30】
前記評価ユニット(23)は、印刷機で調節可能な少なくとも1つのレジスタを、評価された画像の撮影に後続する印刷画像について可能な限り高い見当精度が得られるように制御することを特徴とする、請求項1,3または5のいずれかに記載の装置。
【請求項31】
以前に生成された画像のデータは前記画像センサ(22)で撮影された画像と相関関係付けられることを特徴とする、請求項1,3または5のいずれかに記載の装置。
【請求項32】
以前に生成された画像のデータは、印刷機に前置されたプリプレスで作成された画像と相関関係付けられることを特徴とする、請求項1,3または5のいずれかに記載の装置。
【請求項33】
プリプレスのデータ処理装置が前記評価ユニット(23)と接続されており、前記データ処理装置は以前に生成された画像のデータを前記評価ユニット(23)に供給することを特徴とする、請求項32に記載の装置。
【請求項34】
印刷機が複数の印刷ユニット(01;02;03;04)を有しており、印刷機の印刷ユニット(01;02;03;04)の少なくとも1つでは、版胴(06;07;08;09)または当該版胴(06;07;08;09)に付属するゴム胴(11;12;13;14)の駆動は、印刷機の他の印刷ユニットにおける版胴(06;07;08;09)または当該版胴(06;07;08;09)に付属するゴム胴(11;12;13;14)の駆動に関わりなく制御可能または調節可能であることを特徴とする、請求項1,4または5のいずれかに記載の装置。
【請求項35】
前記評価ユニット(23)は自らが出す調節コマンドにより、印刷画像の印刷に関与する、印刷機の異なる印刷ユニット(01;02;03;04)に配置された版胴(06;07;08;09)またはこれに付属するゴム胴(11;12;13;14)の相互の角度位置または位相位置を、印刷画像の生成に適した見当調節に合わせて調整することを特徴とする、請求項34に記載の装置。
【請求項36】
版胴(06;07;08;09)の駆動装置は当該版胴(06;07;08;09)の軸と同軸に配置されていることを特徴とする、請求項1,4または5のいずれかに記載の装置。
【請求項37】
版胴(06;07;08;09)の駆動装置は当該版胴(06;07;08;09)の軸と堅固に連結されていることを特徴とする、請求項1,4または5のいずれかに記載の装置。
【請求項38】
印刷機が複数の印刷ユニット(01;02;03;04)を有しており、印刷機の異なる印刷ユニット(01;02;03;04)に配置された圧胴(16;17;18;19)は機械的に相互に連結されていることを特徴とする、請求項1,4または5のいずれかに記載の装置。
【請求項39】
印刷機の印刷ユニット(01;02;03;04)に配置された圧胴(16;17;18;19)は共通の駆動装置を有していることを特徴とする、請求項38に記載の装置。
【請求項40】
圧胴(16;17;18;19)の駆動装置は版胴(06;07;08;09)またはゴム胴(11;12;13;14)の駆動装置から切り離されていることを特徴とする、請求項38に記載の装置。
【請求項41】
版胴(06;07;08;09)とこれに付属するゴム胴(11;12;13;14)は共通の駆動装置を有していることを特徴とする、請求項1,4または5のいずれかに記載の装置。
【請求項42】
前記評価ユニット(23)は撮影された最新の画像のデータに基づいてこれを色分解版(CMYK)に分解することを特徴とする、請求項1,3または5のいずれかに記載の装置。
【請求項43】
前記評価ユニット(23)は以前に生成された画像のデータに基づいて適当な印刷画像部分の分析を行うことを特徴とする、請求項1,3または5のいずれかに記載の装置。
【請求項44】
適当な前記印刷画像部分は、測定されるべき印刷色が支配的または排他的に現われている画像領域であることを特徴とする、請求項43に記載の装置。
【請求項45】
前記評価ユニット(23)は適当な前記印刷画像部分の内部で個々の色分解版の位置を判定することを特徴とする、請求項43に記載の装置。
【請求項46】
前記評価ユニット(23)は、以前に生成された画像のデータに基づいて行われる参照色分解を基準として、撮影された最新の画像のデータに基づいて行われる色分解の相対的な位置判定を行うことを特徴とする、請求項42又は45のいずれかに記載の装置。
【請求項47】
前記評価ユニット(23)は相対的な前記位置判定を相関法によって行うことを特徴とする、請求項46に記載の装置。
【請求項48】
前記評価ユニット(23)は相対的な前記位置判定を相互相関法によって行うことを特徴とする、請求項46に記載の装置。
【請求項49】
前記評価ユニット(23)は相対的な前記位置判定を撮影された最新の画像について何度も行うことを特徴とする、請求項46に記載の装置。
【請求項50】
前記評価ユニット(23)は相対的な前記位置判定を印刷担体(21)の搬送方向で実施し、および/または印刷担体(21)の搬送方向に対して横向きに実施することを特徴とする、請求項46に記載の装置。
【請求項51】
前記評価ユニット(23)は、撮影された最新の画像のデータに基づいて行われる色分解と、以前に生成された画像のデータに基づいて行われる色分解との間で相対的な前記位置判定によって求められた、印刷担体(21)の搬送方向および/または印刷担体(21)の搬送方向に対して横向きの位置誤差を、少なくとも1つの調節コマンドに変換することを特徴とする、請求項50に記載の装置。
【請求項52】
前記評価ユニット(23)は、標準インキ(CMYK)とは異なる特色インキについて独自の適当な印刷画像部分を評価することを特徴とする、請求項1,3または5のいずれかに記載の装置。
【請求項53】
前記評価ユニット(23)は適当な前記印刷画像部分を記憶装置(34)に保存することを特徴とする、請求項43に記載の装置。
【請求項54】
前記評価ユニット(23)は前記記憶装置(34)に保存された前記印刷画像部分を目標位置として設定することを特徴とする、請求項53に記載の装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの版胴(06;07;08;09)と、ゴム胴(11;12;13;14)と、圧胴(16;17;18;19)とを備える少なくとも1つの印刷ユニット(01;02;03;04)を備える印刷機において少なくとも1つのレジスタおよび色濃度を制御する装置であって、印刷ユニット(01;02;03;04)でインキにより印刷される印刷担体(21)から画像センサ(22)が画像を撮影し、前記画像と相関関係にあるデータを評価ユニット(23)へ伝送し、前記評価ユニット(23)は、印刷機の生産の進行中に撮影された最新の画像のデータと以前に生成された画像のデータとの比較に基づいて、インキの供給を制御するためのアクチュエータに対する調節コマンドを生成し、前記画像センサ(22)は印刷担体(21)に向けられており、その画像で、搬送方向に対して横向きに延びる印刷された印刷担体(21)の幅全体を検出し、前記評価ユニット(23)は、印刷された印刷担体(21)の幅全体から撮影された画像と相関関係にあるデータに基づいて、インキの供給を制御するための調節コマンドと、レジスタを制御するためのアクチュエータに対する調節コマンドとを生成し、前記評価ユニット(23)は撮影された最新の画像のデータに基づいてこれを色分解版(CMYK)に分解する、そのような形式の装置において、
前記評価ユニット(23)は、以前に生成された画像のデータに基づいて行われる参照色分解を基準として、撮影された最新の画像のデータに基づいて行われる色分解の相対的な位置判定を行い、前記評価ユニット(23)は、撮影された最新の画像のデータに基づいて行われる色分解と、以前に生成された画像のデータに基づいて行われる色分解との間で相対的な前記位置判定によって求められた、印刷担体(21)の搬送方向および/または印刷担体(21)の搬送方向に対して横向きの位置誤差を、少なくとも1つの調節コマンドに変換することを特徴とする、印刷機において少なくとも1つのレジスタおよび色濃度を制御する装置。
【請求項2】
少なくとも1つの版胴(06;07;08;09)と、ゴム胴(11;12;13;14)と、圧胴(16;17;18;19)とを備える少なくとも1つの印刷ユニット(01;02;03;04)を備える印刷機において少なくとも1つのレジスタを制御する装置であって、印刷ユニット(01;02;03;04)でインキにより印刷される印刷担体(21)から画像センサ(22)が画像を撮影し、前記画像は評価ユニット(23)で評価され、前記評価ユニット(23)は、印刷機の生産の進行中に撮影された最新の画像と相関関係にあるデータと以前に生成された画像のデータとの比較に基づいて、レジスタを制御するためのアクチュエータに対する調節コマンドを生成し、前記評価ユニット(23)は撮影された最新の画像のデータに基づいてこれを色分解版(CMYK)に分解する、そのような形式の装置において、
版胴(06;07;08;09)は、これに付属する圧胴(16;17;18;19)から切り離して制御可能または調節可能な駆動装置を有しており、前記評価ユニット(23)は、以前に生成された画像のデータに基づいて行われる参照色分解を基準として、撮影された最新の画像のデータに基づいて行われる色分解の相対的な位置判定を行い、以前に生成された画像のデータは印刷機に前置されたプリプレスで作成された画像と相関関係付けられることを特徴とする、印刷機において少なくとも1つのレジスタを制御する装置。
【請求項3】
前記評価ユニット(23)は、印刷機の生産の進行中に撮影された最新の画像のデータと以前に生成された画像のデータとの比較に基づいて、インキの供給を制御するためのアクチュエータに対する調節コマンドを生成することを特徴とする、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
少なくとも1つのゴム胴(11;12;13;14)と圧胴(16;17;18;19)とを備える少なくとも1つの印刷ユニット(01;02;03;04)を備える印刷機において少なくとも1つのレジスタおよび色濃度を制御する装置であって、印刷ユニット(01;02;03;04)でインキにより印刷される印刷担体(21)から画像センサ(22)が画像を撮影し、前記画像と相関関係にあるデータを評価ユニット(23)へ伝送し、前記評価ユニット(23)は、印刷機の生産の進行中に撮影された最新の画像のデータと以前に生成された画像のデータとの比較に基づいて、インキの供給を制御するためのアクチュエータに対する調節コマンドと、レジスタを制御するためのアクチュエータに対する調節コマンドとを生成し、前記評価ユニット(23)は撮影された最新の画像のデータに基づいてこれを色分解版(CMYK)に分解する、そのような形式の装置において、
前記評価ユニット(23)は、以前に生成された画像のデータに基づいて行われる参照色分解を基準として、撮影された最新の画像のデータに基づいて行われる色分解の相対的な位置判定を行い、前記評価ユニット(23)は、撮影された最新の画像のデータに基づいて行われる色分解と、以前に生成された画像のデータに基づいて行われる色分解との間で相対的な前記位置判定によって求められた、印刷担体(21)の搬送方向および/または印刷担体(21)の搬送方向に対して横向きの位置誤差を、少なくとも1つの調節コマンドに変換することを特徴とする、印刷機において少なくとも1つのレジスタおよび色濃度を制御する装置。
【請求項5】
前記画像センサ(22)は印刷担体(21)に向けられていることを特徴とする、請求項2または4に記載の装置。
【請求項6】
前記画像センサ(22)はその画像で、搬送方向に対して横向きに延びる印刷された印刷担体(21)の幅全体を検出することを特徴とする、請求項2または4に記載の装置。
【請求項7】
印刷ユニット(01;02;03;04)が版胴(06;07;08;09)を有していることを特徴とする、請求項4に記載の装置。
【請求項8】
版胴(06;07;08;09)は、これに付属する圧胴(16;17;18;19)から切り離して制御可能または調節可能な駆動装置を有していることを特徴とする、請求項1または7に記載の装置。
【請求項9】
前記評価ユニット(23)は相対的な前記位置判定を相関法によって行うことを特徴とする、請求項1,2または4のいずれかに記載の装置。
【請求項10】
前記評価ユニット(23)は相対的な前記位置判定を相互相関法によって行うことを特徴とする、請求項1,2または4のいずれかに記載の装置。
【請求項11】
前記評価ユニット(23)は相対的な前記位置判定を撮影された最新の画像について何度も行うことを特徴とする、請求項1,2または4のいずれかに記載の装置。
【請求項12】
前記評価ユニット(23)は、印刷機の生産の進行中に撮影された最新の画像のデータと以前に生成された画像のデータとの比較に基づいて、湿し水の供給を制御するためのアクチュエータに対する調節コマンドを生成することを特徴とする、請求項1,2または4のいずれかに記載の装置。
【請求項13】
前記レジスタは、版胴に付属するゴム胴(11;12;13;14)に対する版胴(06;07;08;09)の円周レジスタ、側方レジスタ、または対角線調節部であることを特徴とする、請求項1,2または4のいずれかに記載の装置。
【請求項14】
前記評価ユニット(23)は、レジスタを制御するためのアクチュエータに対する調節コマンドで、版胴(06;07;08;09)の位相位置または角度位置を制御または調節することを特徴とする、請求項1,2または4のいずれかに記載の装置。
【請求項15】
印刷機の前記アクチュエータは、前記評価ユニット(23)と接続されたデータネットワークにつながれていることを特徴とする、請求項1,2または4のいずれかに記載の装置。
【請求項16】
前記評価ユニット(23)は社内ネットワークへの接続部(36)を有していることを特徴とする、請求項1,2または4のいずれかに記載の装置。
【請求項17】
前記評価ユニット(23)は双方向のデータ交換で出入力ユニット(33)と接続されており、前記出入力ユニット(33)は、手作業で入力する手段および/または少なくとも1つの調節コマンドを発する手段によって、前記評価ユニット(23)で生成された調節コマンドに対する修正手段を有していることを特徴とする、請求項1,2または4のいずれかに記載の装置。
【請求項18】
前記出入力ユニット(33)は、検出された画像を表示するためのモニタを有していることを特徴とする、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記評価ユニット(23)は、検出された画像シーケンスを保存するための記憶装置(34)を有していることを特徴とする、請求項1,2または4のいずれかに記載の装置。
【請求項20】
印刷機は印刷担体(21)の上に少なくとも1つの印刷画像を塗布することを特徴とする、請求項1,2または4のいずれかに記載の装置。
【請求項21】
前記制御は印刷画像の検査と同時に行われることを特徴とする、請求項1,2または4のいずれかに記載の装置。
【請求項22】
前記画像センサ(22)は、印刷担体(21)の搬送方向で見て印刷機の最後の印刷ユニット(04)の出口に配置されていることを特徴とする、請求項1,2または4のいずれかに記載の装置。
【請求項23】
前記画像センサ(22)は印刷機のデリバリ(28)の内部または表面に配置されていることを特徴とする、請求項1,2または4のいずれかに記載の装置。
【請求項24】
前記評価ユニット(23)は階調値の変化の検査および/または見当が正しいかどうかの検査を印刷工程の進行中に継続して実行することを特徴とする、請求項1,2または4のいずれかに記載の装置。
【請求項25】
前記評価ユニット(23)は階調値の変化の検査および/または見当が正しいかどうかの検査を印刷機で印刷される各々の印刷品について実行することを特徴とする、請求項1,2または4のいずれかに記載の装置。
【請求項26】
前記評価ユニット(23)は検査された印刷品をさまざまな品質段階のグループに等級付けすることを特徴とする、請求項1,2または4のいずれかに記載の装置。
【請求項27】
前記評価ユニット(23)は、印刷製品の品質のプロトコル作成およびこれと同時に行われる文書記録についてのデータ、および/または印刷工程の統計的分析についてのデータを保存することを特徴とする、請求項1,2または4のいずれかに記載の装置。
【請求項28】
前記評価ユニット(23)は、制御偏差の点で許される許容範囲を超える印刷品について、印刷担体(21)を搬送する少なくとも1つの装置に作用する少なくとも1つの抜取りのためのアクチュエータに対して、および/または当該印刷品の記号表示のためのアクチュエータに対して、調節コマンドを出すことを特徴とする、請求項1,2または4のいずれかに記載の装置。
【請求項29】
少なくとも1つの印刷ユニット(01;02;03;04)に、画像の検出が行われる周期を印刷担体(21)の搬送速度と同期化するためのシンクロ発信機(32)が設置されていることを特徴とする、請求項1,2または4のいずれかに記載の装置。
【請求項30】
前記シンクロ発信機(32)は、前記画像センサ(22)が内部または表面で画像の検出を行う印刷ユニット(01;02;03;04)に設置されていることを特徴とする、請求項29に記載の装置。
【請求項31】
前記シンクロ発信機(32)はその出力信号を前記評価ユニット(23)および/または前記画像センサ(22)に送ることを特徴とする、請求項29に記載の装置。
【請求項32】
前記評価ユニット(23)は、階調値の変化が許される許容範囲を超えている場合、検査された最新の画像に後続するインキ塗布によって階調値の変化が最低限に抑えられるように、印刷機におけるインキの調量および/または供給を変更することを特徴とする、請求項1,3または4のいずれかに記載の装置。
【請求項33】
前記評価ユニット(23)は、印刷機で調節可能な少なくとも1つのレジスタを、評価された画像の撮影に後続する印刷画像について可能な限り高い見当精度が得られるように制御することを特徴とする、請求項1,2または4のいずれかに記載の装置。
【請求項34】
以前に生成された画像のデータは前記画像センサ(22)で撮影された画像と相関関係付けられることを特徴とする、請求項1または4に記載の装置。
【請求項35】
以前に生成された画像のデータは、印刷機に前置されたプリプレスで作成された画像と相関関係付けられることを特徴とする、請求項1または4に記載の装置。
【請求項36】
プリプレスのデータ処理装置が前記評価ユニット(23)と接続されており、前記データ処理装置は以前に生成された画像のデータを前記評価ユニット(23)に供給することを特徴とする、請求項2または35に記載の装置。
【請求項37】
印刷機が複数の印刷ユニット(01;02;03;04)を有しており、印刷機の印刷ユニット(01;02;03;04)の少なくとも1つでは、版胴(06;07;08;09)または当該版胴(06;07;08;09)に付属するゴム胴(11;12;13;14)の駆動は、印刷機の他の印刷ユニットにおける版胴(06;07;08;09)または当該版胴(06;07;08;09)に付属するゴム胴(11;12;13;14)の駆動に関わりなく制御可能または調節可能であることを特徴とする、請求項1,2または8のいずれかに記載の装置。
【請求項38】
前記評価ユニット(23)は自らが出す調節コマンドにより、印刷画像の印刷に関与する、印刷機の異なる印刷ユニット(01;02;03;04)に配置された版胴(06;07;08;09)またはこれに付属するゴム胴(11;12;13;14)の相互の角度位置または位相位置を、印刷画像の生成に適した見当調節に合わせて調整することを特徴とする、請求項37に記載の装置。
【請求項39】
版胴(06;07;08;09)の駆動装置は当該版胴(06;07;08;09)の軸と同軸に配置されていることを特徴とする、請求項1,2または7のいずれかに記載の装置。
【請求項40】
版胴(06;07;08;09)の駆動装置は当該版胴(06;07;08;09)の軸と堅固に連結されていることを特徴とする、請求項1,2または7のいずれかに記載の装置。
【請求項41】
印刷機が複数の印刷ユニット(01;02;03;04)を有しており、印刷機の異なる印刷ユニット(01;02;03;04)に配置された圧胴(16;17;18;19)は機械的に相互に連結されていることを特徴とする、請求項1,2または4のいずれかに記載の装置。
【請求項42】
印刷機の印刷ユニット(01;02;03;04)に配置された圧胴(16;17;18;19)は共通の駆動装置を有していることを特徴とする、請求項41に記載の装置。
【請求項43】
圧胴(16;17;18;19)の駆動装置は版胴(06;07;08;09)またはゴム胴(11;12;13;14)の駆動装置から切り離されていることを特徴とする、請求項41に記載の装置。
【請求項44】
版胴(06;07;08;09)とこれに付属するゴム胴(11;12;13;14)は共通の駆動装置を有していることを特徴とする、請求項1,2または7のいずれかに記載の装置。
【請求項45】
前記評価ユニット(23)は以前に生成された画像のデータに基づいて適当な印刷画像部分の分析を行うことを特徴とする、請求項1,2または4のいずれかに記載の装置。
【請求項46】
適当な前記印刷画像部分は、測定されるべき印刷色が支配的または排他的に現われている画像領域であることを特徴とする、請求項45に記載の装置。
【請求項47】
前記評価ユニット(23)は適当な前記印刷画像部分の内部で個々の色分解版の位置を判定することを特徴とする、請求項45に記載の装置。
【請求項48】
前記評価ユニット(23)は、撮影された最新の画像のデータに基づいて行われる色分解と、以前に生成された画像のデータに基づいて行われる色分解との間で相対的な前記位置判定によって求められた、印刷担体(21)の搬送方向および/または印刷担体(21)の搬送方向に対して横向きの位置誤差を、少なくとも1つの調節コマンドに変換することを特徴とする、請求項2に記載の装置。
【請求項49】
前記評価ユニット(23)は、標準インキ(CMYK)とは異なる特色インキについて独自の適当な印刷画像部分を評価することを特徴とする、請求項1,2または4のいずれかに記載の装置。
【請求項50】
前記評価ユニット(23)は適当な前記印刷画像部分を記憶装置(34)に保存することを特徴とする、請求項45に記載の装置。
【請求項51】
前記評価ユニット(23)は前記記憶装置(34)に保存された前記印刷画像部分を目標位置として設定することを特徴とする、請求項50に記載の装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの版胴(06;07;08;09)と、ゴム胴(11;12;13;14)と、圧胴(16;17;18;19)とを備える少なくとも1つの印刷ユニット(01;02;03;04)を備える印刷機において少なくとも1つのレジスタを制御する装置であって、印刷ユニット(01;02;03;04)でインキにより印刷される印刷担体(21)から画像センサ(22)が画像を撮影し、前記画像は評価ユニット(23)で評価され、前記評価ユニット(23)は、印刷機の生産の進行中に撮影された最新の画像と相関関係にあるデータと以前に生成された画像のデータとの比較に基づいて、レジスタを制御するためのアクチュエータに対する調節コマンドを生成し、前記評価ユニット(23)は撮影された最新の画像のデータに基づいてこれを色分解版(CMYK)に分解する、そのような形式の装置において、
版胴(06;07;08;09)は、これに付属する圧胴(16;17;18;19)から切り離して制御可能または調節可能な駆動装置を有しており、前記評価ユニット(23)は、以前に生成された画像のデータに基づいて行われる参照色分解を基準として、撮影された最新の画像のデータに基づいて行われる色分解の相対的な位置判定を行い、以前に生成された画像のデータは印刷機に前置されたプリプレスで作成された画像と相関関係付けられることを特徴とする、印刷機において少なくとも1つのレジスタを制御する装置。
【請求項2】
前記評価ユニット(23)は、印刷機の生産の進行中に撮影された最新の画像のデータと以前に生成された画像のデータとの比較に基づいて、インキの供給を制御するためのアクチュエータに対する調節コマンドを生成することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
少なくとも1つのゴム胴(11;12;13;14)と圧胴(16;17;18;19)とを備える少なくとも1つの印刷ユニット(01;02;03;04)を備える印刷機において少なくとも1つのレジスタおよび色濃度を制御する装置であって、印刷ユニット(01;02;03;04)でインキにより印刷される印刷担体(21)から画像センサ(22)が画像を撮影し、前記画像と相関関係にあるデータを評価ユニット(23)へ伝送し、前記評価ユニット(23)は、印刷機の生産の進行中に撮影された最新の画像のデータと以前に生成された画像のデータとの比較に基づいて、インキの供給を制御するためのアクチュエータに対する調節コマンドと、レジスタを制御するためのアクチュエータに対する調節コマンドとを生成し、前記評価ユニット(23)は撮影された最新の画像のデータに基づいてこれを色分解版(CMYK)に分解する、そのような形式の装置において、
前記評価ユニット(23)は、以前に生成された画像のデータに基づいて行われる参照色分解を基準として、撮影された最新の画像のデータに基づいて行われる色分解の相対的な位置判定を行い、前記評価ユニット(23)は、撮影された最新の画像のデータに基づいて行われる色分解と、以前に生成された画像のデータに基づいて行われる色分解との間で相対的な前記位置判定によって求められた、印刷担体(21)の搬送方向および/または印刷担体(21)の搬送方向に対して横向きの位置誤差を、レジスタを制御するためのアクチュエータに対する調節コマンドと、インキの供給を制御するためのアクチュエータに対する調節コマンドとに変換することを特徴とする、印刷機において少なくとも1つのレジスタおよび色濃度を制御する装置。
【請求項4】
前記画像センサ(22)は印刷担体(21)に向けられていることを特徴とする、請求項1または3に記載の装置。
【請求項5】
前記画像センサ(22)はその画像で、搬送方向に対して横向きに延びる印刷された印刷担体(21)の幅全体を検出することを特徴とする、請求項1または3に記載の装置。
【請求項6】
印刷ユニット(01;02;03;04)が版胴(06;07;08;09)を有していることを特徴とする、請求項3に記載の装置。
【請求項7】
版胴(06;07;08;09)は、これに付属する圧胴(16;17;18;19)から切り離して制御可能または調節可能な駆動装置を有していることを特徴とする、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記評価ユニット(23)は相対的な前記位置判定を相関法によって行うことを特徴とする、請求項1または3に記載の装置。
【請求項9】
前記評価ユニット(23)は相対的な前記位置判定を相互相関法によって行うことを特徴とする、請求項1または3に記載の装置。
【請求項10】
前記評価ユニット(23)は相対的な前記位置判定を撮影された最新の画像について何度も行うことを特徴とする、請求項1または3に記載の装置。
【請求項11】
前記評価ユニット(23)は、印刷機の生産の進行中に撮影された最新の画像のデータと以前に生成された画像のデータとの比較に基づいて、湿し水の供給を制御するためのアクチュエータに対する調節コマンドを生成することを特徴とする、請求項1または3に記載の装置。
【請求項12】
前記レジスタは、版胴に付属するゴム胴(11;12;13;14)に対する版胴(06;07;08;09)の円周レジスタ、側方レジスタ、または対角線調節部であることを特徴とする、請求項1または3に記載の装置。
【請求項13】
前記評価ユニット(23)は、レジスタを制御するためのアクチュエータに対する調節コマンドで、版胴(06;07;08;09)の位相位置または角度位置を制御または調節することを特徴とする、請求項1または3に記載の装置。
【請求項14】
印刷機の前記アクチュエータは、前記評価ユニット(23)と接続されたデータネットワークにつながれていることを特徴とする、請求項1または3に記載の装置。
【請求項15】
前記評価ユニット(23)は社内ネットワークへの接続部(36)を有していることを特徴とする、請求項1または3に記載の装置。
【請求項16】
前記評価ユニット(23)は双方向のデータ交換で出入力ユニット(33)と接続されており、前記出入力ユニット(33)は、手作業で入力する手段および/または少なくとも1つの調節コマンドを発する手段によって、前記評価ユニット(23)で生成された調節コマンドに対する修正手段を有していることを特徴とする、請求項1または3に記載の装置。
【請求項17】
前記出入力ユニット(33)は、検出された画像を表示するためのモニタを有していることを特徴とする、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記評価ユニット(23)は、検出された画像シーケンスを保存するための記憶装置(34)を有していることを特徴とする、請求項1または3に記載の装置。
【請求項19】
印刷機は印刷担体(21)の上に少なくとも1つの印刷画像を塗布することを特徴とする、請求項1または3に記載の装置。
【請求項20】
前記制御は印刷画像の検査と同時に行われることを特徴とする、請求項1または3に記載の装置。
【請求項21】
前記画像センサ(22)は、印刷担体(21)の搬送方向で見て印刷機の最後の印刷ユニット(04)の出口に配置されていることを特徴とする、請求項1または3に記載の装置。
【請求項22】
前記画像センサ(22)は印刷機のデリバリ(28)の内部または表面に配置されていることを特徴とする、請求項1または3に記載の装置。
【請求項23】
前記評価ユニット(23)は階調値の変化の検査および/または見当が正しいかどうかの検査を印刷工程の進行中に継続して実行することを特徴とする、請求項1または3に記載の装置。
【請求項24】
前記評価ユニット(23)は階調値の変化の検査および/または見当が正しいかどうかの検査を印刷機で印刷される各々の印刷品について実行することを特徴とする、請求項1または3に記載の装置。
【請求項25】
前記評価ユニット(23)は検査された印刷品をさまざまな品質段階のグループに等級付けすることを特徴とする、請求項1または3に記載の装置。
【請求項26】
前記評価ユニット(23)は、印刷製品の品質のプロトコル作成およびこれと同時に行われる文書記録についてのデータ、および/または印刷工程の統計的分析についてのデータを保存することを特徴とする、請求項1または3に記載の装置。
【請求項27】
前記評価ユニット(23)は、制御偏差の点で許される許容範囲を超える印刷品について、印刷担体(21)を搬送する少なくとも1つの装置に作用する少なくとも1つの抜取りのためのアクチュエータに対して、および/または当該印刷品の記号表示のためのアクチュエータに対して、調節コマンドを出すことを特徴とする、請求項1または3に記載の装置。
【請求項28】
少なくとも1つの印刷ユニット(01;02;03;04)に、画像の検出が行われる周期を印刷担体(21)の搬送速度と同期化するためのシンクロ発信機(32)が設置されていることを特徴とする、請求項1または3に記載の装置。
【請求項29】
前記シンクロ発信機(32)は、前記画像センサ(22)が内部または表面で画像の検出を行う印刷ユニット(01;02;03;04)に設置されていることを特徴とする、請求項28に記載の装置。
【請求項30】
前記シンクロ発信機(32)はその出力信号を前記評価ユニット(23)および/または前記画像センサ(22)に送ることを特徴とする、請求項28に記載の装置。
【請求項31】
前記評価ユニット(23)は、階調値の変化が許される許容範囲を超えている場合、検査された最新の画像に後続するインキ塗布によって階調値の変化が最低限に抑えられるように、印刷機におけるインキの調量および/または供給を変更することを特徴とする、請求項2または3に記載の装置。
【請求項32】
前記評価ユニット(23)は、印刷機で調節可能な少なくとも1つのレジスタを、評価された画像の撮影に後続する印刷画像について可能な限り高い見当精度が得られるように制御することを特徴とする、請求項1または3に記載の装置。
【請求項33】
以前に生成された画像のデータは前記画像センサ(22)で撮影された画像と相関関係付けられることを特徴とする、請求項3に記載の装置。
【請求項34】
以前に生成された画像のデータは、印刷機に前置されたプリプレスで作成された画像と相関関係付けられることを特徴とする、請求項3に記載の装置。
【請求項35】
プリプレスのデータ処理装置が前記評価ユニット(23)と接続されており、前記データ処理装置は以前に生成された画像のデータを前記評価ユニット(23)に供給することを特徴とする、請求項1または34に記載の装置。
【請求項36】
印刷機が複数の印刷ユニット(01;02;03;04)を有しており、印刷機の印刷ユニット(01;02;03;04)の少なくとも1つでは、版胴(06;07;08;09)または当該版胴(06;07;08;09)に付属するゴム胴(11;12;13;14)の駆動は、印刷機の他の印刷ユニットにおける版胴(06;07;08;09)または当該版胴(06;07;08;09)に付属するゴム胴(11;12;13;14)の駆動に関わりなく制御可能または調節可能であることを特徴とする、請求項1または7に記載の装置。
【請求項37】
前記評価ユニット(23)は自らが出す調節コマンドにより、印刷画像の印刷に関与する、印刷機の異なる印刷ユニット(01;02;03;04)に配置された版胴(06;07;08;09)またはこれに付属するゴム胴(11;12;13;14)の相互の角度位置または位相位置を、印刷画像の生成に適した見当調節に合わせて調整することを特徴とする、請求項36に記載の装置。
【請求項38】
版胴(06;07;08;09)の駆動装置は当該版胴(06;07;08;09)の軸と同軸に配置されていることを特徴とする、請求項1または6に記載の装置。
【請求項39】
版胴(06;07;08;09)の駆動装置は当該版胴(06;07;08;09)の軸と堅固に連結されていることを特徴とする、請求項1または6に記載の装置。
【請求項40】
印刷機が複数の印刷ユニット(01;02;03;04)を有しており、印刷機の異なる印刷ユニット(01;02;03;04)に配置された圧胴(16;17;18;19)は機械的に相互に連結されていることを特徴とする、請求項1または3に記載の装置。
【請求項41】
印刷機の印刷ユニット(01;02;03;04)に配置された圧胴(16;17;18;19)は共通の駆動装置を有していることを特徴とする、請求項40に記載の装置。
【請求項42】
圧胴(16;17;18;19)の駆動装置は版胴(06;07;08;09)またはゴム胴(11;12;13;14)の駆動装置から切り離されていることを特徴とする、請求項40に記載の装置。
【請求項43】
版胴(06;07;08;09)とこれに付属するゴム胴(11;12;13;14)は共通の駆動装置を有していることを特徴とする、請求項1または6に記載の装置。
【請求項44】
前記評価ユニット(23)は以前に生成された画像のデータに基づいて適当な印刷画像部分の分析を行うことを特徴とする、請求項1または3に記載の装置。
【請求項45】
適当な前記印刷画像部分は、測定されるべき印刷色が支配的または排他的に現われている画像領域であることを特徴とする、請求項44に記載の装置。
【請求項46】
前記評価ユニット(23)は適当な前記印刷画像部分の内部で個々の色分解版の位置を判定することを特徴とする、請求項44に記載の装置。
【請求項47】
前記評価ユニット(23)は、撮影された最新の画像のデータに基づいて行われる色分解と、以前に生成された画像のデータに基づいて行われる色分解との間で相対的な前記位置判定によって求められた、印刷担体(21)の搬送方向および/または印刷担体(21)の搬送方向に対して横向きの位置誤差を、少なくとも1つの調節コマンドに変換することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項48】
前記評価ユニット(23)は、標準インキ(CMYK)とは異なる特色インキについて独自の適当な印刷画像部分を評価することを特徴とする、請求項1または3に記載の装置。
【請求項49】
前記評価ユニット(23)は適当な前記印刷画像部分を記憶装置(34)に保存することを特徴とする、請求項44に記載の装置。
【請求項50】
前記評価ユニット(23)は前記記憶装置(34)に保存された前記印刷画像部分を目標位置として設定することを特徴とする、請求項49に記載の装置。

【図1】
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【公表番号】特表2006−525144(P2006−525144A)
【公表日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−505582(P2006−505582)
【出願日】平成16年4月30日(2004.4.30)
【国際出願番号】PCT/EP2004/050658
【国際公開番号】WO2004/096546
【国際公開日】平成16年11月11日(2004.11.11)
【出願人】(505364049)ケーニッヒ ウント バウエル アクチエンゲゼルシャフト (13)
【Fターム(参考)】