印刷環境情報収集モード付プリンタ
【課題】 印刷環境の情報収集の際、実際の印字処理を実行しないことによって、係る消耗品消費を防ぐ。
【解決手段】 印刷環境に関する情報を収集するプリンタであって、情報収集モード中に、情報収集と同時に通常の印刷処理も実施するか否かを選択できる選択手段、前記選択手段で選択された結果に応じて、印刷、擬似印刷を切り替える手段、情報収集モード中に、通常のステータス通知処理を行うか否かを選択する選択手段、前記選択手段で選択された結果に応じて、ステータス通知、ステータス擬似通知を切り替える手段を有することを特徴とする情報収集モード付プリンタ。
【解決手段】 印刷環境に関する情報を収集するプリンタであって、情報収集モード中に、情報収集と同時に通常の印刷処理も実施するか否かを選択できる選択手段、前記選択手段で選択された結果に応じて、印刷、擬似印刷を切り替える手段、情報収集モード中に、通常のステータス通知処理を行うか否かを選択する選択手段、前記選択手段で選択された結果に応じて、ステータス通知、ステータス擬似通知を切り替える手段を有することを特徴とする情報収集モード付プリンタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタや複写機等の画像形成装置を使用しているユーザ先において、不具合が発生した際に、メーカーサポートを提供するに当たって、遠隔地のユーザから的確な情報を入手することが可能なプリンタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、センタサーバが複写機やプリンタ等の画像形成装置の出力用紙枚数やエラー発生情報、消耗品の使用頻度を監視して、サービスマンを派遣するシステムが存在した。このようなシステムでは、画像形成装置でジャムが発生したり、画像形成装置の消耗品が無くなったり、画像形成装置の印刷機構部が動かなくなったりすると、画像形成装置のコントローラがセンタサーバへエラー情報を送信していた。
【0003】
また、画像形成装置の前記の機構や消耗品以外のデータ処理場での問題が発生したときの為に、データ処理時のユーザ環境の情報収集モードを設けるアイデアも考えられている。
【0004】
又、別の従来例としては、例えば特許文献1をあげることが出来る。
【特許文献1】特開平11-172572号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、画像形成装置で装置の機構以外のエラーが発生したとき、その情報を即座に収集することは困難である。従って、サービスマンは自ら、ユーザ先に出向き、実際にユーザの操作方法や印刷環境を確認して、対応策を検討する必要があった。また、コールセンターでは、ユーザの使用したデータと印刷環境のみの情報から、問題を推測、解決する必要があった。そのため、サービスマンが、画像形成装置のユーザ操作方法、印刷環境をチェックするためには、ものすごい時間を要していた。また、コールセンターでは、判断できない内容などは、実際の開発部門に問い合わせをする等、大変な時間を要していた。これら作業には、多くの人件費がかかっていた。また、情報収集モードを有する画像形成装置のアイデアを使用した場合、前記情報を収集する際に、問題解決に不必要な出力媒体を多く出力する、不必要な通知を行うなど、ユーザにとって、無駄なコスト、無駄な時間を余儀なくされる可能性がある。
【0006】
従って、本発明は、遠隔からでも、画像形成装置の使用状況、システム内部の処理状況を的確に入手することが可能となる上に、情報を収集する際、問題解決に必要のない工数、消費物を削減することが可能となる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明に係るプリンタは、処理したジョブの詳細情報、使用時のプリンタコンフィグレーション情報、プリンタ内システムの処理情報を収集する情報収集モードを有し、ユーザがプリンタに装備されているスイッチやコマンドでモードの切り替えを行うモード切替手段、情報収集モードの際に、前記情報を収集する収集手段、収集した情報を保存する情報保存手段に加え、情報収集モード中は、出力媒体等の消耗品リソース、通信回線等のネットワークリソースを使用しないことも可能な手段、及び該手段を選択できる手段を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
以上説明したように、本発明によれば、ユーザ先において、問題が発生した際に行われる問題発生時の情報収集作業において、実際に問題発生時に使用したデータを印刷させること無く、情報を収集することが可能となる為、ユーザ先において、無駄な消耗品の消費を防ぐことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
図1は、本発明に係るプリンタを含むシステムであって、プリンタからの情報をから不具合解決や最適化を行うプリンタ情報収集システムの構成を示す図である。情報収集サーバ101は、プリンタ103が作成した情報をクライアント機器102経由で受信する。また、受信した情報を診断して、その診断結果、不具合対策方法、プリンタ最適化方法をクライアント機器102に転送する。
【0010】
クライアント機器103は、プリンタ103から集めた情報を情報収集サーバ101へ転送する、情報収集サーバから送られてきた情報を保存、管理したり、プリンタ103に対して、設定変更を行うなど、プリンタ103を統括的に管理する。
【0011】
なお、クライアント機器103は、プリンタ103が同じ筐体にあるような複写機(コピー機)、レーザビームプリンタ、インクジェットプリンタ、FAX装置であってもよいし、プリンタ103を着脱可能に接続できるホストコンピュータやパーソナルコンピュータであってもよい。
【0012】
プリンタ103は、ユーザからの指示によって、該指示に応じた情報を自ら作成して、外部に転送することが出来る。
【0013】
LAN(Local Area Network)104は、クライアント機器103を接続するネットワークであり、通常は、オフィス内や所定の敷地内のネットワークに対応する。また、WAN(Wide Area Network)104は、複数のLANが接続された広域なネットワークであり、複数のネットワークをさらに公衆網や専用回線等で相互接続したものである。これによって、遠隔にあるコンピュータ同士が、データのやり取りを行なうことができる。
【0014】
なお、情報収集サーバ101は、LAN107に接続されていてもよい。ただし、WAN104を介して、複数のLANと接続することにより、例えば、複数のオフィスや会社にそれぞれ置かれている複数のプリンタに対して、情報収集、診断、不具合解決、プリンタ最適化情報を提供することができる。
【0015】
図2は、クライアント機器102とプリンタ103とから構成される画像形成装置の外観を示す図である。ここでは、クライアント機器102が、複写機に組み込まれた例を説明する。
【0016】
画像出力デバイスであるプリンタ103は、ラスターイメージデータを用紙上の印刷する部分である。その方式は感光体ドラムや感光体ベルトを用いた電子写真方式、微少ノズルアレイからインクを吐出して用紙上に直接画像を印字するインクジェット方式等があるが、どの方式でも構わない。なお、プリント動作は、コントローラCPUからの指示によって起動される。
【0017】
プリンタ103は、異なる用紙サイズまたは異なる用紙向きを選択できるように複数の給紙段を持ち、それに対応した用紙カセット206、207、208がある。また、排紙トレイ205は、印字し終わった用紙を受けるものである。
【0018】
図3は、画像形成装置の制御構成を示すブロック図である。クライアント機器102は、画像入力デバイスであるスキャナ201や画像出力デバイスであるプリンタ103と接続し、一方ではLANや公衆回線(WAN)と接続することで、画像情報やデバイス情報の入出力を行うコントローラである。
【0019】
CPU301は、システム全体を制御するコントローラである。RAM302は、CPU301が動作するために使用するシステムワークメモリである。また、RAM302は、画像データを一時記憶するための画像メモリでもある。ROM303は、ブートROMであり、システムのブートプログラムが格納されている。HDD304は、ハードディスクドライブで、システムソフトウェア、画像データを格納する。
【0020】
操作部I/F306は、操作部(UI)112との間のインターフェースを司り、操作部112に表示する画像データを操作部112に対して出力する。また、使用者が操作部112を介して入力した情報を、CPU301に伝える役割を果たす。
【0021】
ネットワーク(Network)308は、LAN100との接続を司り、LAN100に対して情報の入出力を行う。モデム(MODEM)309は、公衆回線との接続を司り、公衆回線に対して情報の入出力を行う。以上のデバイスがシステムバス307上に配置される。
【0022】
イメージバスインターフェース(Image Bus I/F)305は、システムバス307と画像データを高速で転送する画像バス310とを接続し、データ構造を変換するバスブリッジである。画像バス310は、PCIバスまたはIEEE1394で構成される。
【0023】
画像バス310には以下のデバイスが配置される。ラスターイメージプロセッサ(RIP)311は、ネットワークから送信されて来たPDLコードをビットマップイメージに展開する。デバイスI/F部312は、画像入出力デバイスであるスキャナ201やプリンタ103と制御ユニット111とを接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。
【0024】
スキャナ画像処理部313は、入力画像データに対し補正、加工、編集を行う。プリンタ画像処理部314は、プリント出力画像データに対して、プリンタの補正、解像度変換等を行う。画像回転部315は画像データの回転を行う。画像圧縮部316は、多値画像データに対してはJPEG圧縮新調処理を行い、2値画像画像データに対してはJBIG、MMR、MHの圧縮伸張処理を行う。
【0025】
図4は、情報収集機能付プリンタの機能構成を示す図である。401〜404は、クライアント機器の機能構成である。情報収集開始キー401は、プリンタに不都合が発生した時に、プリンタの情報収集を行うようユーザが指示するためのボタンである。診断開始キー401が押されると、クライアント機器102は、情報収集モードに移行する。情報収集レベル選択手段402は、クライアント機器が収集すべき情報レベル(後述)を選択できる手段である。情報収集手段403は、前述のユーザが選択した情報レベルに応じて情報を収集する。情報保存手段404は、前述情報収集手段が収集した情報を保存する。
【0026】
擬似印刷手段405は、記録媒体への印刷を行わず、擬似的にプリンタ内部で印刷をおこなった時のような負荷をかける手段である。擬似印刷選択手段406は、前記擬似印刷手段を選択・非選択を実行する手段である。
【0027】
擬似通知手段407は、上位装置への通知を実際には行わず、擬似的にプリンタ内部で通知を行った時のような負荷をかける手段である。擬似通知選択手段408は、前記通知印刷手段を選択・非選択を実行する手段である。
【0028】
図5は擬似印刷の印刷レベル500を示す例である。
【0029】
クライアント機器が情報収集モードに入った際、どの程度の情報を収集すべきかに加え、調査対象のジョブに対して、印刷レベルを指定することが可能である。本例では、印刷レベルを10段階に設定している。それぞれ、501のLevel1は、ジョブを受信後、内部処理、エンジン起動処理を行うが、実際に記録媒体に描画する処理は行わない、つまり白紙で印刷する処理を示す。
【0030】
この白紙印刷処理によって、情報収集モードにおいて、トナー等の消耗品を使用することなく、情報を収集することが可能である。
【0031】
次に502のLevel2は、ジョブを受信後、情報収集と同時に、印刷処理を行う処理である。この全ページ印刷処理は、情報収集モードではない場合と同様の出力処理を実行する。
【0032】
次に503のLevel3は、ジョブを受信後、内部処理は行うが、エンジンは実際に、上搬送、描画等の出力処理は行わない。
【0033】
この全ページ非印刷モードによって、消耗品を全く用意せずに情報を収集することが可能である。但し、このモードで得られる処理情報は、上搬送に関わるコントローラとのタイミング等が考慮されないケースがある。
【0034】
次に504のLevel4は、ジョブ受信、解析後、展開処理や、エンジンとの通信部でエラーが発生した際のページのみを印刷する処理である。
【0035】
このエラーページのみ出力処理は、定常的にあるページで印刷不具合が発生する際に有効な処理である。
【0036】
次に505−510のLevel5,6,7,8,9,10は、ジョブ中のデータを3種類のオブジェクト:テキスト、イメージ、図形:に分け、どの指定されたオブジェクトのみを印刷するモードである。ジョブ中のどのオブジェクトの出力処理で問題が発生したのかを調査する際、または、問題が発生するオブジェクトが判明しているときに内部処理で何が発生しているかの情報を得る際に有効な処理である。
【0037】
図6は、本発明のクライアント機器の基本フォローチャートを説明するものである。
【0038】
ステップ601において、本機器が情報収集モードに入っているか否かを確認する。情報収集モードへの移行は、ユーザインタフェース上のスイッチで指定することも、コマンドで指定することも可能である。
【0039】
もし、情報収集モードであれば、ステップ602において、情報収集モードを開始する。次にステップ603において、情報収集レベルを確認する。
情報収集レベルは、複数のレベルが存在し、ユーザは情報収集モードを指定するときに、レベルを指定する。指定の方法は、ユーザインタフェースのパネル上からでもコマンドからでも可能である。
【0040】
次にステップ604において、情報収集レベルに応じて、そのレベルがクライアント機器のコンフィグレーション情報を要求しているか否かを判断する。
【0041】
要求している場合は、ステップ610のコンフィグレーション情報取得処理をを実施後、ステップ605へ移行する。ステップ604において、そのレベルがクライアント機器のコンフィグレーション情報を要求していない場合は、ステップ605に移行する。
【0042】
次にステップ605において、指定された情報収集レベルがクライアント機器が受信するジョブの情報を要求しているか否かを判断する。
【0043】
ジョブ情報を要求していない場合は、ステップ607へ移行する。
【0044】
要求している場合は、ステップ606へ移行する。
【0045】
ステップ606では、ジョブ情報要求フラグをONにして、ステップ907へ移行する。
【0046】
次にステップ607において、指定された情報収集レベルがクライアント機器が受信するジョブの内部処理情報を要求しているか否かを判断する。
【0047】
要求していない場合、ステップ611のジョブ情報収集処理に移行する。その後ステップ609で収集した情報を保存する。
【0048】
要求している場合は、ステップ608(後述)のジョブ情報&処理情報収集処理に移行する。その後ステップ609で収集した情報を保存する。
【0049】
図7は本発明におけるジョブ情報収集処理、ジョブの内部処理情報収集処理612の一例を示すものである。
【0050】
ステップ701において、ジョブ情報の取得処理を行う。
【0051】
次にステップ702において、ジョブの解析処理を行う。また、同時にステップ712でジョブ処理中のWarning/Error監視とステップ713のホストへのステータス通知情報監視を行う。ステップ715において、擬似通知が指定されているか否かを判断する。擬似通知が指定されていなければ、ステップ716において、通常どおり通知を行う。擬似通知が指定されている場合は、内部的に通知情報は作成するが、実際の通知は行わない。
【0052】
次にステップ703において、受信ジョブに対応するPDLコントローラを起動する。
【0053】
次にステップ704において、解析処理を行ったコマンドの種類とそのコマンド数等のコマンド情報を取得する。
【0054】
次にステップ705において、ジョブ解析処理時のRAMの使用量を取得する。
【0055】
次にステップ706において、解析処理に要した時間を取得する。この時間は各コマンドの処理に要した時間等、更に細分化した処理時間を取得することも可能である。
【0056】
次にステップ707において、展開処理を行う。
【0057】
次にステップ708において、展開処理時のRAMの使用量を取得する。
【0058】
次にステップ709において、展開処理に要した時間を取得する。この時間はデータの伸張に要した時間等、更に細分化した処理時間を取得することも可能である。
【0059】
次にステップ710において、展開処理時にHDDの使用量を取得する。
【0060】
次にステップ711において、出力処理(後述)を行う。
【0061】
次にステップ714において、前記ステップで取得した情報をまとめ、ジョブ処理情報を作成する。
【0062】
図8は、図7のステップ711の出力処理において、擬似印刷を制御するフローを示すものであり、本発明の中心となる処理である。
【0063】
ステップ801において、擬似印刷処理が指示されているか否かを判断する。
【0064】
指示されていれば、ステップ802において、擬似印刷レベルを確認する。
【0065】
その後、各レベルの処理に移行する。
【0066】
ステップ803はLevel1の処理(図9)、ステップ804はLevel2の処理(図10)、ステップ805はLevel3の処理(図11)、ステップ806はLevel4の処理(図12)、ステップ807はLevel5−10の処理を示す。
【0067】
図9は、Level1の処理:白紙印刷処理を示すフローチャートである。
【0068】
ステップ901において、PDLコントローラから、白紙印刷の指示がエンジンに対して送られる。
【0069】
ステップ902において、エンジンは、白紙印刷指示を受信する。
【0070】
ステップ903において、PDLデータからエンジンに対して、展開データを送信する。
【0071】
ステップ904において、エンジンは展開データを受信する。
【0072】
次にエンジンはステップ905において、用紙搬送を起動する。
【0073】
次にエンジンはステップ906において、ビデオ信号を印刷ドラムに照射することなく、もしくは照射してもトナーの定着等のプロセス処理を実行せずに用紙の出力処理を行う。
【0074】
このようにして、情報収集モードにおける消耗品の消費を防止する。
【0075】
図10はLevel2の処理:全ページ印刷処理を示すフローチャートである。
【0076】
ステップ1001において、PDLコントローラはエンジンに対して展開データを送信する。
【0077】
ステップ1002において、エンジンは展開データを受信する。
【0078】
ステップ1003において、用紙搬送を起動し、ステップ1004において、照射及びトナーの定着処理等のプロセス処理を行う。
【0079】
本印刷レベルは、通常の印刷処理を同等である。
【0080】
図11は、Level3の処理:全ページ非印刷処理を示すフローチャートである。
【0081】
ステップ1101において、PDLコントローラはエンジンに非印刷指示を送信する。
【0082】
ステップ1102において、エンジンは、非印刷指示を受信する。
【0083】
ステップ1103において、PDLコントローラは、エンジンに対して、展開データを送信する。次にステップ1104において、エンジンは展開データを受信する。
【0084】
ステップ1105において、エンジンは、擬似用紙搬送処理を行う。このステップでは、エンジンはコントローラから受信したデータに基づいて、用紙搬送を行ったかの如く、内部的な処理を行う。実際には、ステップ803のLevel1処理のように用紙を搬送することも、印刷することもなく、内部処理だけを行いPDLコントローラと通信を行う。
【0085】
図12は、Level4の処理:エラーページデータ印刷処理を示すフローチャートである。
【0086】
ステップ1201において、PDLコントローラは、エンジンに対して、エラーページ印刷指示を行う。
【0087】
ステップ1202において、エンジンはエラーページ印刷指示を受信する。
【0088】
ステップ1203において、PDLコントローラはエンジンに対して展開データを転送する。ステップ1205において、展開データ転送中にエラーが発生したか否かを判断して、発生していない場合は、データ転送を続ける。
【0089】
エンジンはステップ1204において、展開データを受信する。
【0090】
ステップ1207において、エンジンは、受信データがエラーを発生させたデータか否かを判断する。エラーページデータではない場合、ステップ805で説明したLevel3の印刷処理を実行する。具体的には、ステップ1208で擬似用紙搬送処理、ステップ1209で擬似描画処理を実行する。
【0091】
ステップ1205において、データ転送中にエラーが発生すると、PDLコントローラはステップ1206において、該エラーを発生させたページをエンジンに再送する。
【0092】
エンジンは、ステップ1207において、該データが過去にエラーを発生させたページであると判断すると、通常の印刷を行う。ステップ1210において、用紙搬送を起動し、ステップ1211において、描画、出力処理を行う。
【0093】
図13は、Level5から10の処理:選択されたオブジェクトを含むページのみを印刷する処理のフローチャートである。
【0094】
ステップ1301において、PDLコントローラは、選択されたオブジェクトを含むページのみの展開データを抽出する。
【0095】
ステップ1302において、エンジンに該展開データを送信する。
【0096】
エンジンにおいては、ステップ1303において、該展開データを受信し、ステップ1304において、用紙搬送を起動、ステップ1305において、描画と出力処理を実行する。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】情報収集モードを持つクライアント機器システムの構成を示す図である。
【図2】画像形成装置の概観を示す図である。
【図3】画像形成装置の制御構成を示すブロック図である。
【図4】情報収集モードを持つクライアント機器の機能構成を示す図である。
【図5】印刷レベルの例を示す図である
【図6】情報収集処理を示すフローチャートである。
【図7】ジョブ処理情報収集を示すフローチャートである。
【図8】ジョブ出力処理を示すフローチャートである。
【図9】ジョブ出力処理を示すフローチャートである。
【図10】ジョブ出力処理を示すフローチャートである。
【図11】ジョブ出力処理を示すフローチャートである。
【図12】ジョブ出力処理を示すフローチャートである。
【図13】ジョブ出力処理を示すフローチャートである。
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタや複写機等の画像形成装置を使用しているユーザ先において、不具合が発生した際に、メーカーサポートを提供するに当たって、遠隔地のユーザから的確な情報を入手することが可能なプリンタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、センタサーバが複写機やプリンタ等の画像形成装置の出力用紙枚数やエラー発生情報、消耗品の使用頻度を監視して、サービスマンを派遣するシステムが存在した。このようなシステムでは、画像形成装置でジャムが発生したり、画像形成装置の消耗品が無くなったり、画像形成装置の印刷機構部が動かなくなったりすると、画像形成装置のコントローラがセンタサーバへエラー情報を送信していた。
【0003】
また、画像形成装置の前記の機構や消耗品以外のデータ処理場での問題が発生したときの為に、データ処理時のユーザ環境の情報収集モードを設けるアイデアも考えられている。
【0004】
又、別の従来例としては、例えば特許文献1をあげることが出来る。
【特許文献1】特開平11-172572号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、画像形成装置で装置の機構以外のエラーが発生したとき、その情報を即座に収集することは困難である。従って、サービスマンは自ら、ユーザ先に出向き、実際にユーザの操作方法や印刷環境を確認して、対応策を検討する必要があった。また、コールセンターでは、ユーザの使用したデータと印刷環境のみの情報から、問題を推測、解決する必要があった。そのため、サービスマンが、画像形成装置のユーザ操作方法、印刷環境をチェックするためには、ものすごい時間を要していた。また、コールセンターでは、判断できない内容などは、実際の開発部門に問い合わせをする等、大変な時間を要していた。これら作業には、多くの人件費がかかっていた。また、情報収集モードを有する画像形成装置のアイデアを使用した場合、前記情報を収集する際に、問題解決に不必要な出力媒体を多く出力する、不必要な通知を行うなど、ユーザにとって、無駄なコスト、無駄な時間を余儀なくされる可能性がある。
【0006】
従って、本発明は、遠隔からでも、画像形成装置の使用状況、システム内部の処理状況を的確に入手することが可能となる上に、情報を収集する際、問題解決に必要のない工数、消費物を削減することが可能となる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明に係るプリンタは、処理したジョブの詳細情報、使用時のプリンタコンフィグレーション情報、プリンタ内システムの処理情報を収集する情報収集モードを有し、ユーザがプリンタに装備されているスイッチやコマンドでモードの切り替えを行うモード切替手段、情報収集モードの際に、前記情報を収集する収集手段、収集した情報を保存する情報保存手段に加え、情報収集モード中は、出力媒体等の消耗品リソース、通信回線等のネットワークリソースを使用しないことも可能な手段、及び該手段を選択できる手段を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
以上説明したように、本発明によれば、ユーザ先において、問題が発生した際に行われる問題発生時の情報収集作業において、実際に問題発生時に使用したデータを印刷させること無く、情報を収集することが可能となる為、ユーザ先において、無駄な消耗品の消費を防ぐことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
図1は、本発明に係るプリンタを含むシステムであって、プリンタからの情報をから不具合解決や最適化を行うプリンタ情報収集システムの構成を示す図である。情報収集サーバ101は、プリンタ103が作成した情報をクライアント機器102経由で受信する。また、受信した情報を診断して、その診断結果、不具合対策方法、プリンタ最適化方法をクライアント機器102に転送する。
【0010】
クライアント機器103は、プリンタ103から集めた情報を情報収集サーバ101へ転送する、情報収集サーバから送られてきた情報を保存、管理したり、プリンタ103に対して、設定変更を行うなど、プリンタ103を統括的に管理する。
【0011】
なお、クライアント機器103は、プリンタ103が同じ筐体にあるような複写機(コピー機)、レーザビームプリンタ、インクジェットプリンタ、FAX装置であってもよいし、プリンタ103を着脱可能に接続できるホストコンピュータやパーソナルコンピュータであってもよい。
【0012】
プリンタ103は、ユーザからの指示によって、該指示に応じた情報を自ら作成して、外部に転送することが出来る。
【0013】
LAN(Local Area Network)104は、クライアント機器103を接続するネットワークであり、通常は、オフィス内や所定の敷地内のネットワークに対応する。また、WAN(Wide Area Network)104は、複数のLANが接続された広域なネットワークであり、複数のネットワークをさらに公衆網や専用回線等で相互接続したものである。これによって、遠隔にあるコンピュータ同士が、データのやり取りを行なうことができる。
【0014】
なお、情報収集サーバ101は、LAN107に接続されていてもよい。ただし、WAN104を介して、複数のLANと接続することにより、例えば、複数のオフィスや会社にそれぞれ置かれている複数のプリンタに対して、情報収集、診断、不具合解決、プリンタ最適化情報を提供することができる。
【0015】
図2は、クライアント機器102とプリンタ103とから構成される画像形成装置の外観を示す図である。ここでは、クライアント機器102が、複写機に組み込まれた例を説明する。
【0016】
画像出力デバイスであるプリンタ103は、ラスターイメージデータを用紙上の印刷する部分である。その方式は感光体ドラムや感光体ベルトを用いた電子写真方式、微少ノズルアレイからインクを吐出して用紙上に直接画像を印字するインクジェット方式等があるが、どの方式でも構わない。なお、プリント動作は、コントローラCPUからの指示によって起動される。
【0017】
プリンタ103は、異なる用紙サイズまたは異なる用紙向きを選択できるように複数の給紙段を持ち、それに対応した用紙カセット206、207、208がある。また、排紙トレイ205は、印字し終わった用紙を受けるものである。
【0018】
図3は、画像形成装置の制御構成を示すブロック図である。クライアント機器102は、画像入力デバイスであるスキャナ201や画像出力デバイスであるプリンタ103と接続し、一方ではLANや公衆回線(WAN)と接続することで、画像情報やデバイス情報の入出力を行うコントローラである。
【0019】
CPU301は、システム全体を制御するコントローラである。RAM302は、CPU301が動作するために使用するシステムワークメモリである。また、RAM302は、画像データを一時記憶するための画像メモリでもある。ROM303は、ブートROMであり、システムのブートプログラムが格納されている。HDD304は、ハードディスクドライブで、システムソフトウェア、画像データを格納する。
【0020】
操作部I/F306は、操作部(UI)112との間のインターフェースを司り、操作部112に表示する画像データを操作部112に対して出力する。また、使用者が操作部112を介して入力した情報を、CPU301に伝える役割を果たす。
【0021】
ネットワーク(Network)308は、LAN100との接続を司り、LAN100に対して情報の入出力を行う。モデム(MODEM)309は、公衆回線との接続を司り、公衆回線に対して情報の入出力を行う。以上のデバイスがシステムバス307上に配置される。
【0022】
イメージバスインターフェース(Image Bus I/F)305は、システムバス307と画像データを高速で転送する画像バス310とを接続し、データ構造を変換するバスブリッジである。画像バス310は、PCIバスまたはIEEE1394で構成される。
【0023】
画像バス310には以下のデバイスが配置される。ラスターイメージプロセッサ(RIP)311は、ネットワークから送信されて来たPDLコードをビットマップイメージに展開する。デバイスI/F部312は、画像入出力デバイスであるスキャナ201やプリンタ103と制御ユニット111とを接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。
【0024】
スキャナ画像処理部313は、入力画像データに対し補正、加工、編集を行う。プリンタ画像処理部314は、プリント出力画像データに対して、プリンタの補正、解像度変換等を行う。画像回転部315は画像データの回転を行う。画像圧縮部316は、多値画像データに対してはJPEG圧縮新調処理を行い、2値画像画像データに対してはJBIG、MMR、MHの圧縮伸張処理を行う。
【0025】
図4は、情報収集機能付プリンタの機能構成を示す図である。401〜404は、クライアント機器の機能構成である。情報収集開始キー401は、プリンタに不都合が発生した時に、プリンタの情報収集を行うようユーザが指示するためのボタンである。診断開始キー401が押されると、クライアント機器102は、情報収集モードに移行する。情報収集レベル選択手段402は、クライアント機器が収集すべき情報レベル(後述)を選択できる手段である。情報収集手段403は、前述のユーザが選択した情報レベルに応じて情報を収集する。情報保存手段404は、前述情報収集手段が収集した情報を保存する。
【0026】
擬似印刷手段405は、記録媒体への印刷を行わず、擬似的にプリンタ内部で印刷をおこなった時のような負荷をかける手段である。擬似印刷選択手段406は、前記擬似印刷手段を選択・非選択を実行する手段である。
【0027】
擬似通知手段407は、上位装置への通知を実際には行わず、擬似的にプリンタ内部で通知を行った時のような負荷をかける手段である。擬似通知選択手段408は、前記通知印刷手段を選択・非選択を実行する手段である。
【0028】
図5は擬似印刷の印刷レベル500を示す例である。
【0029】
クライアント機器が情報収集モードに入った際、どの程度の情報を収集すべきかに加え、調査対象のジョブに対して、印刷レベルを指定することが可能である。本例では、印刷レベルを10段階に設定している。それぞれ、501のLevel1は、ジョブを受信後、内部処理、エンジン起動処理を行うが、実際に記録媒体に描画する処理は行わない、つまり白紙で印刷する処理を示す。
【0030】
この白紙印刷処理によって、情報収集モードにおいて、トナー等の消耗品を使用することなく、情報を収集することが可能である。
【0031】
次に502のLevel2は、ジョブを受信後、情報収集と同時に、印刷処理を行う処理である。この全ページ印刷処理は、情報収集モードではない場合と同様の出力処理を実行する。
【0032】
次に503のLevel3は、ジョブを受信後、内部処理は行うが、エンジンは実際に、上搬送、描画等の出力処理は行わない。
【0033】
この全ページ非印刷モードによって、消耗品を全く用意せずに情報を収集することが可能である。但し、このモードで得られる処理情報は、上搬送に関わるコントローラとのタイミング等が考慮されないケースがある。
【0034】
次に504のLevel4は、ジョブ受信、解析後、展開処理や、エンジンとの通信部でエラーが発生した際のページのみを印刷する処理である。
【0035】
このエラーページのみ出力処理は、定常的にあるページで印刷不具合が発生する際に有効な処理である。
【0036】
次に505−510のLevel5,6,7,8,9,10は、ジョブ中のデータを3種類のオブジェクト:テキスト、イメージ、図形:に分け、どの指定されたオブジェクトのみを印刷するモードである。ジョブ中のどのオブジェクトの出力処理で問題が発生したのかを調査する際、または、問題が発生するオブジェクトが判明しているときに内部処理で何が発生しているかの情報を得る際に有効な処理である。
【0037】
図6は、本発明のクライアント機器の基本フォローチャートを説明するものである。
【0038】
ステップ601において、本機器が情報収集モードに入っているか否かを確認する。情報収集モードへの移行は、ユーザインタフェース上のスイッチで指定することも、コマンドで指定することも可能である。
【0039】
もし、情報収集モードであれば、ステップ602において、情報収集モードを開始する。次にステップ603において、情報収集レベルを確認する。
情報収集レベルは、複数のレベルが存在し、ユーザは情報収集モードを指定するときに、レベルを指定する。指定の方法は、ユーザインタフェースのパネル上からでもコマンドからでも可能である。
【0040】
次にステップ604において、情報収集レベルに応じて、そのレベルがクライアント機器のコンフィグレーション情報を要求しているか否かを判断する。
【0041】
要求している場合は、ステップ610のコンフィグレーション情報取得処理をを実施後、ステップ605へ移行する。ステップ604において、そのレベルがクライアント機器のコンフィグレーション情報を要求していない場合は、ステップ605に移行する。
【0042】
次にステップ605において、指定された情報収集レベルがクライアント機器が受信するジョブの情報を要求しているか否かを判断する。
【0043】
ジョブ情報を要求していない場合は、ステップ607へ移行する。
【0044】
要求している場合は、ステップ606へ移行する。
【0045】
ステップ606では、ジョブ情報要求フラグをONにして、ステップ907へ移行する。
【0046】
次にステップ607において、指定された情報収集レベルがクライアント機器が受信するジョブの内部処理情報を要求しているか否かを判断する。
【0047】
要求していない場合、ステップ611のジョブ情報収集処理に移行する。その後ステップ609で収集した情報を保存する。
【0048】
要求している場合は、ステップ608(後述)のジョブ情報&処理情報収集処理に移行する。その後ステップ609で収集した情報を保存する。
【0049】
図7は本発明におけるジョブ情報収集処理、ジョブの内部処理情報収集処理612の一例を示すものである。
【0050】
ステップ701において、ジョブ情報の取得処理を行う。
【0051】
次にステップ702において、ジョブの解析処理を行う。また、同時にステップ712でジョブ処理中のWarning/Error監視とステップ713のホストへのステータス通知情報監視を行う。ステップ715において、擬似通知が指定されているか否かを判断する。擬似通知が指定されていなければ、ステップ716において、通常どおり通知を行う。擬似通知が指定されている場合は、内部的に通知情報は作成するが、実際の通知は行わない。
【0052】
次にステップ703において、受信ジョブに対応するPDLコントローラを起動する。
【0053】
次にステップ704において、解析処理を行ったコマンドの種類とそのコマンド数等のコマンド情報を取得する。
【0054】
次にステップ705において、ジョブ解析処理時のRAMの使用量を取得する。
【0055】
次にステップ706において、解析処理に要した時間を取得する。この時間は各コマンドの処理に要した時間等、更に細分化した処理時間を取得することも可能である。
【0056】
次にステップ707において、展開処理を行う。
【0057】
次にステップ708において、展開処理時のRAMの使用量を取得する。
【0058】
次にステップ709において、展開処理に要した時間を取得する。この時間はデータの伸張に要した時間等、更に細分化した処理時間を取得することも可能である。
【0059】
次にステップ710において、展開処理時にHDDの使用量を取得する。
【0060】
次にステップ711において、出力処理(後述)を行う。
【0061】
次にステップ714において、前記ステップで取得した情報をまとめ、ジョブ処理情報を作成する。
【0062】
図8は、図7のステップ711の出力処理において、擬似印刷を制御するフローを示すものであり、本発明の中心となる処理である。
【0063】
ステップ801において、擬似印刷処理が指示されているか否かを判断する。
【0064】
指示されていれば、ステップ802において、擬似印刷レベルを確認する。
【0065】
その後、各レベルの処理に移行する。
【0066】
ステップ803はLevel1の処理(図9)、ステップ804はLevel2の処理(図10)、ステップ805はLevel3の処理(図11)、ステップ806はLevel4の処理(図12)、ステップ807はLevel5−10の処理を示す。
【0067】
図9は、Level1の処理:白紙印刷処理を示すフローチャートである。
【0068】
ステップ901において、PDLコントローラから、白紙印刷の指示がエンジンに対して送られる。
【0069】
ステップ902において、エンジンは、白紙印刷指示を受信する。
【0070】
ステップ903において、PDLデータからエンジンに対して、展開データを送信する。
【0071】
ステップ904において、エンジンは展開データを受信する。
【0072】
次にエンジンはステップ905において、用紙搬送を起動する。
【0073】
次にエンジンはステップ906において、ビデオ信号を印刷ドラムに照射することなく、もしくは照射してもトナーの定着等のプロセス処理を実行せずに用紙の出力処理を行う。
【0074】
このようにして、情報収集モードにおける消耗品の消費を防止する。
【0075】
図10はLevel2の処理:全ページ印刷処理を示すフローチャートである。
【0076】
ステップ1001において、PDLコントローラはエンジンに対して展開データを送信する。
【0077】
ステップ1002において、エンジンは展開データを受信する。
【0078】
ステップ1003において、用紙搬送を起動し、ステップ1004において、照射及びトナーの定着処理等のプロセス処理を行う。
【0079】
本印刷レベルは、通常の印刷処理を同等である。
【0080】
図11は、Level3の処理:全ページ非印刷処理を示すフローチャートである。
【0081】
ステップ1101において、PDLコントローラはエンジンに非印刷指示を送信する。
【0082】
ステップ1102において、エンジンは、非印刷指示を受信する。
【0083】
ステップ1103において、PDLコントローラは、エンジンに対して、展開データを送信する。次にステップ1104において、エンジンは展開データを受信する。
【0084】
ステップ1105において、エンジンは、擬似用紙搬送処理を行う。このステップでは、エンジンはコントローラから受信したデータに基づいて、用紙搬送を行ったかの如く、内部的な処理を行う。実際には、ステップ803のLevel1処理のように用紙を搬送することも、印刷することもなく、内部処理だけを行いPDLコントローラと通信を行う。
【0085】
図12は、Level4の処理:エラーページデータ印刷処理を示すフローチャートである。
【0086】
ステップ1201において、PDLコントローラは、エンジンに対して、エラーページ印刷指示を行う。
【0087】
ステップ1202において、エンジンはエラーページ印刷指示を受信する。
【0088】
ステップ1203において、PDLコントローラはエンジンに対して展開データを転送する。ステップ1205において、展開データ転送中にエラーが発生したか否かを判断して、発生していない場合は、データ転送を続ける。
【0089】
エンジンはステップ1204において、展開データを受信する。
【0090】
ステップ1207において、エンジンは、受信データがエラーを発生させたデータか否かを判断する。エラーページデータではない場合、ステップ805で説明したLevel3の印刷処理を実行する。具体的には、ステップ1208で擬似用紙搬送処理、ステップ1209で擬似描画処理を実行する。
【0091】
ステップ1205において、データ転送中にエラーが発生すると、PDLコントローラはステップ1206において、該エラーを発生させたページをエンジンに再送する。
【0092】
エンジンは、ステップ1207において、該データが過去にエラーを発生させたページであると判断すると、通常の印刷を行う。ステップ1210において、用紙搬送を起動し、ステップ1211において、描画、出力処理を行う。
【0093】
図13は、Level5から10の処理:選択されたオブジェクトを含むページのみを印刷する処理のフローチャートである。
【0094】
ステップ1301において、PDLコントローラは、選択されたオブジェクトを含むページのみの展開データを抽出する。
【0095】
ステップ1302において、エンジンに該展開データを送信する。
【0096】
エンジンにおいては、ステップ1303において、該展開データを受信し、ステップ1304において、用紙搬送を起動、ステップ1305において、描画と出力処理を実行する。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】情報収集モードを持つクライアント機器システムの構成を示す図である。
【図2】画像形成装置の概観を示す図である。
【図3】画像形成装置の制御構成を示すブロック図である。
【図4】情報収集モードを持つクライアント機器の機能構成を示す図である。
【図5】印刷レベルの例を示す図である
【図6】情報収集処理を示すフローチャートである。
【図7】ジョブ処理情報収集を示すフローチャートである。
【図8】ジョブ出力処理を示すフローチャートである。
【図9】ジョブ出力処理を示すフローチャートである。
【図10】ジョブ出力処理を示すフローチャートである。
【図11】ジョブ出力処理を示すフローチャートである。
【図12】ジョブ出力処理を示すフローチャートである。
【図13】ジョブ出力処理を示すフローチャートである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷環境に関する情報を収集するプリンタであって、情報収集モード中に、情報収集と同時に通常の印刷処理も実施するか否かを選択できる選択手段、前記選択手段で選択された結果に応じて、印刷、擬似印刷を切り替える手段、情報収集モード中に、通常のステータス通知処理を行うか否かを選択する選択手段、前記選択手段で選択された結果に応じて、ステータス通知、ステータス擬似通知を切り替える手段を有することを特徴とする情報収集モード付プリンタ。
【請求項2】
該プリンタは、印刷処理レベルを複数有し、該レベルを選択できる手段、選択レベルに応じて、印刷処理レベルを切り替える切り替え手段を有することを特徴としたプリンタ。
【請求項3】
該プリンタは、通知レベルを有し、該レベルを選択できる手段、選択レベルに応じて、通知レベルを切り替える切り替え手段を有することを特徴としたプリンタ。
【請求項1】
印刷環境に関する情報を収集するプリンタであって、情報収集モード中に、情報収集と同時に通常の印刷処理も実施するか否かを選択できる選択手段、前記選択手段で選択された結果に応じて、印刷、擬似印刷を切り替える手段、情報収集モード中に、通常のステータス通知処理を行うか否かを選択する選択手段、前記選択手段で選択された結果に応じて、ステータス通知、ステータス擬似通知を切り替える手段を有することを特徴とする情報収集モード付プリンタ。
【請求項2】
該プリンタは、印刷処理レベルを複数有し、該レベルを選択できる手段、選択レベルに応じて、印刷処理レベルを切り替える切り替え手段を有することを特徴としたプリンタ。
【請求項3】
該プリンタは、通知レベルを有し、該レベルを選択できる手段、選択レベルに応じて、通知レベルを切り替える切り替え手段を有することを特徴としたプリンタ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2006−150663(P2006−150663A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−342077(P2004−342077)
【出願日】平成16年11月26日(2004.11.26)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年11月26日(2004.11.26)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]