印刷管理装置および印刷システム
【課題】課金装置に料金を投入した者による印刷装置の使用を確実に確保し、印刷システムにおける操作性の向上を図ることができる印刷システムおよび文書管理装置を提供する。
【解決手段】本発明の印刷システムは、文書の印刷を指示するための印刷管理装置と、文書の印刷を指示するための操作部を含み、印刷管理装置からの印刷指示および操作部からの印刷指示に基づいて印刷を行う印刷装置と、印刷装置における印刷の料金の支払いを受け付ける課金装置とを有する。印刷管理装置は、印刷装置の使用の有無を示す動作状態、および課金装置の使用の有無を示す課金情報を取得し、動作状態および課金情報に応じて、印刷装置の操作部からの印刷指示に基づいた印刷を禁止するための占有指示を行う。印刷装置は、占有指示に応じて、印刷装置の操作部からの印刷指示を禁止し、印刷管理装置からの印刷指示に基づいて印刷を行う。
【解決手段】本発明の印刷システムは、文書の印刷を指示するための印刷管理装置と、文書の印刷を指示するための操作部を含み、印刷管理装置からの印刷指示および操作部からの印刷指示に基づいて印刷を行う印刷装置と、印刷装置における印刷の料金の支払いを受け付ける課金装置とを有する。印刷管理装置は、印刷装置の使用の有無を示す動作状態、および課金装置の使用の有無を示す課金情報を取得し、動作状態および課金情報に応じて、印刷装置の操作部からの印刷指示に基づいた印刷を禁止するための占有指示を行う。印刷装置は、占有指示に応じて、印刷装置の操作部からの印刷指示を禁止し、印刷管理装置からの印刷指示に基づいて印刷を行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置における印刷の料金の支払いを受け付ける課金装置を含む印刷システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワークに接続されたプリンタは、複数のクライアント端末から同時にアクセスされた場合、画像形成を排他的に制御することができず、印刷データの不整合を生じるという問題があった。
【0003】
そこで、同時アクセスによって印刷データの不整合が発生することを防ぐネットワーク管理システムが提案されている(たとえば、特許文献1参照。)。
【0004】
このネットワーク管理システムにおいては、クライアント端末がプリンタの操作を開始する際に、プリンタを占有させると共に、操作の終了にあたって占有を解除する排他制御管理手段を有することで、プリンタに対する同時アクセスによる印刷データの不整合を防止している。
【0005】
より具体的には、あるクライアント端末が、プリンタに対してロック要求をすると、プリンタは、このロック要求を受け付けたことをそのクライアント端末に通知し、ロック状態に入る。その後、他のクライアント端末が、プリンタに対してロック要求をした場合、プリンタは、すでにロック状態に入っているため、この要求を拒否し、ロック要求を拒否したことをそのクライアント端末に通知する。
【0006】
しかし、課金装置を含む印刷システムにおいては、プリンタと複数のクライアント端末との間で排他制御を管理するだけでは十分ではなく、課金装置を含めて排他制御を管理する必要がある。そのため、上記ネットワーク管理システムを、そのまま課金装置を含む印刷システムに適用することはできなかった。
【0007】
したがって、課金装置を含む印刷システムにおいては、十分な排他制御を行うことができず、課金装置に料金を投入した利用者と異なる利用者による印刷要求を受け付けてしまうおそれがあった。
【特許文献1】特開2002−268848号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上記従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、課金装置を含む印刷システムにおいて、課金装置に料金を投入した者からの印刷要求を適切に受け付けることができる印刷システムおよび印刷管理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
【0010】
(1)文書の印刷を指示するための印刷管理装置と、文書の印刷を指示するための操作部を含み、前記印刷管理装置からの印刷指示および前記操作部からの印刷指示に基づいて印刷を行う印刷装置と、前記印刷装置における印刷の料金の支払いを受け付ける課金装置とを有する印刷システムであって、前記印刷管理装置は、前記印刷装置の使用の有無を示す動作状態、および前記課金装置の使用の有無を示す課金情報を取得する取得手段と、前記動作状態および前記課金情報に応じて、前記印刷装置の操作部からの印刷指示に基づいた印刷を禁止するための占有指示を前記印刷装置に対して行う占有手段とを有し、前記印刷装置は、前記占有指示に応じて、前記印刷装置の操作部からの印刷指示を禁止する操作禁止手段と、前記印刷管理装置からの印刷指示に基づいて印刷を行う印刷手段とを有することを特徴とする印刷システム。
【0011】
(2)文書の印刷を指示するための印刷管理装置と、文書の印刷を指示するための操作部を含み、前記印刷管理装置からの印刷指示および前記操作部からの印刷指示に基づいて印刷を行う印刷装置と、前記印刷装置における印刷の料金の支払いを受け付ける課金装置とを有する印刷システムにおいて使用される印刷管理装置であって、前記印刷装置の使用の有無を示す動作状態、および前記課金装置の使用の有無を示す課金情報を取得する取得手段と、前記動作状態および前記課金情報に応じて、前記印刷装置の操作部からの印刷指示に基づいた印刷を禁止するための占有指示を行う占有手段と、前記占有手段による占有指示を行った後に、文書の印刷を前記印刷装置に対して指示する印刷指示手段と、を有することを特徴とする印刷管理装置。
【0012】
(3)利用者を認証するための認証情報の入力を受け付ける入力手段を更に有し、前記取得手段は、利用者による前記認証情報の入力を受けて、前記動作状態および前記課金情報を取得する上記(2)に記載の印刷管理装置。
【0013】
(4)前記占有手段は、前記動作状態および前記課金情報に基づいて、前記占有指示を行うか否かを判断する判断手段を更に有し、前記印刷装置および前記課金装置が使用中でないと判断した場合に前記占有指示を行う上記(2)または(3)に記載の印刷管理装置。
【0014】
(5)前記印刷装置において前記文書の印刷が終了した場合に、前記印刷装置の操作部からの印刷指示に基づいた印刷の禁止を解除するための占有解除指示を行う占有解除手段と、を更に有する上記(2)〜(4)のいずれか1つに記載の印刷管理装置。
【0015】
(6)文書の印刷を指示するための印刷管理装置と、文書の印刷を指示するための操作部を含み、前記印刷管理装置からの印刷指示および前記操作部からの印刷指示に基づいて印刷を行う印刷装置と、前記印刷装置における印刷の料金の支払いを受け付ける課金装置とを有する印刷システムにおいて使用される印刷管理装置において実行される印刷管理方法であって、前記印刷装置の使用の有無を示す動作状態、および前記課金装置の使用の有無を示す課金情報を取得するステップと、前記動作状態および前記課金情報に応じて、前記印刷装置の操作部からの印刷指示に基づいた印刷を禁止するための占有指示を行うステップと、前記占有指示を行った後に、前記印刷装置に対して文書の印刷を指示するステップと、を有することを特徴とする印刷管理方法。
【0016】
(7)文書の印刷を指示するための印刷管理装置と、文書の印刷を指示するための操作部を含み、前記印刷管理装置からの印刷指示および前記操作部からの印刷指示に基づいて印刷を行う印刷装置と、前記印刷装置における印刷の料金の支払いを受け付ける課金装置とを有する印刷システムにおいて使用される印刷管理装置において実行されるプログラムであって、前記印刷装置の使用の有無を示す動作状態、および前記課金装置の使用の有無を示す課金情報を取得する手順と、前記動作状態および前記課金情報に応じて、前記印刷装置の操作部からの印刷指示に基づいた印刷を禁止するための占有指示を行う手順と、前記占有指示を行った後に、前記印刷装置に対して文書の印刷を指示する手順と、を印刷管理装置に実行させるための印刷管理プログラム。
【0017】
(8)上記(7)に記載の印刷管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、印刷装置と課金装置の使用状況を認識した上で、印刷装置の操作部からの印刷指示に基づいた印刷を禁止する。本発明によれば、課金装置に料金を投入した者による印刷装置の使用を確実に確保し、印刷システムにおける操作性の向上を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。
【0020】
図1は、本発明の実施形態にかかる印刷システムの全体構成を示す構成図である。図1に示す印刷システムは、クライアント端末10と、文書管理サーバ20と、MFP(Multi−Function Peripheral)30と、コインベンダ40とを備えている。
【0021】
クライアント端末10、文書管理サーバ20およびMFP30は、ネットワーク50を介して相互に通信可能に接続されており、文書管理サーバ20およびMFP30は、ローカルネットワークを介してコインベンダ40とシリアル通信可能に接続されている。
【0022】
ネットワーク50は、イーサネット(登録商標)、トークンリング、FDDI等の規格によりコンピュータやネットワーク機器同士を接続したLAN、あるいはLAN同士を専用線で接続したWAN等からなる。なお、ネットワーク50に接続される機器の種類および台数は、図1に示す例に限定されない。
【0023】
図2は、図1に示されるクライアント端末10の構成を示すブロック図である。クライアント端末10は、たとえばPC(パーソナルコンピュータ)である。
【0024】
クライアント端末10は、CPU11、ROM12、RAM13、ハードディスク14、ディスプレイ15、入力装置16およびネットワークインタフェース17を備えており、これらは信号をやり取りするためのバス18を介して相互に接続されている。
【0025】
CPU11は、プログラムにしたがって、上記各部の制御や各種の演算処理を行う。ROM12は、各種プログラムや各種データを格納する。RAM13は、作業領域として一時的にプログラムやデータを記憶する。ハードディスク14は、オペレーティングシステムを含む各種プログラムや各種データを格納する。
【0026】
ハードディスク14は、各種プログラムを格納するための領域であるプログラム記憶部を有する。ここでは、文書ファイルを作成するためのアプリケーションと、作成した文書ファイルを文書管理サーバ20に登録するためのアプリケーションとがインストールされている。クライアント端末10は、文書ファイルを文書管理サーバ20に送信し、ユーザIDおよびパスワードを受け取ることで、文書管理サーバ20への登録を行う。ここで付与されるユーザIDおよびパスワードは、文書管理サーバ20におけるユーザ認証に用いられる。
【0027】
ディスプレイ15は、各種の情報を表示する。入力装置16は、マウス等のポインティングデバイスやキーボードであり、各種の入力を行うために使用される。
【0028】
ネットワークインタフェース17は、ネットワーク50を介して他の機器と通信するためのインタフェースであり、イーサネット(登録商標)、トークンリング、FDDI等の規格が用いられる。
【0029】
図3は、図1に示される文書管理サーバ20の構成を示すブロック図である。文書管理サーバ20は、CPU21、ROM22、RAM23、ハードディスク24、ネットワークインタフェース25、ローカルインタフェース26、入力装置27およびディスプレイ28を備えており、これらは信号をやり取りするためのバス29を介して相互に接続されている。文書管理サーバ20の上記各部のうち、クライアント端末10の上記各部と同様の機能を有する部分については、説明の重複を避けるためその説明を省略する。
【0030】
ハードディスク24は、各種プログラムを格納するための領域であるプログラム記憶部と、各種データを格納するための領域であるデータ記憶部とを有する。プログラム記憶部には、文書ファイルの管理を行ったり、文書ファイルからPDLデータを生成したりするプログラムが格納される。また、データ記憶部には、印刷パラメータ等の設定データ、文書ファイルおよび印刷データなどが格納される。ローカルインタフェース26は、シリアルケーブルなどを介してコインベンダ40とローカル接続するためのインタフェースである。
【0031】
図4は、図1に示されるMFP30の構成を示すブロック図である。MFP30は、CPU31、ROM32、RAM33、操作パネル部34、印刷部35、ネットワークインタフェース36およびローカルインタフェース37を備えており、これらは信号をやり取りするためのバス38を介して相互に接続されている。MFP30の上記各部のうち、クライアント端末10の上記各部と同様の機能を有する部分については、説明の重複を避けるためその説明を省略する。
【0032】
上記ROM32には、文書管理サーバ20から転送された印刷データを、ビットマップ形式の画像データである印刷実データに展開する描画処理や、印刷実データを用紙に印刷する印刷処理などの通常の処理プログラムの他、コインベンダ40と連携して課金徴収制御を行うためのプログラムも格納されている。
【0033】
操作パネル部34は、タッチパネル、テンキー、スタートボタン、ストップボタン等を備えており、各種情報の表示および各種指示の入力に使用される。印刷部35は、電子写真式プロセス等の周知の作像プロセスを用いて、各種データを用紙などの記録材上に印刷する。
【0034】
図5は、図1に示されるコインベンダ40の構成を示すブロック図である。コインベンダ40は、CPU41、ROM42、RAM43、ハードディスク44、操作部45、表示部46およびローカルインタフェース47を備えており、これらは信号をやり取りするためのバス48を介して相互に接続されている。なお、コインベンダ40の上記各部のうち、クライアント端末10の上記各部と同様の機能を有する部分については、説明の重複を避けるためその説明を省略する。
【0035】
ROM42またはハードディスク44には、MFP30と連携して通常の課金徴収制御を行う処理プログラムの他、クライアント端末10からのMFP30の動作状態およびコインベンダ40の課金情報の取得要求を受けて、動作状況および課金情報を送信するためのプログラムも格納されている。
【0036】
操作部45は、利用者が硬貨(コイン)を投入するための硬貨投入口と、利用者が残金の返却を求めるための残金返却ボタンと、返却された残金が出る残金返却口を備えている。表示部46は例えばLCD等からなり、投入金額または残金などを表示する。
【0037】
なお、クライアント端末10、文書管理サーバ20、MFP30およびコインベンダ40は、それぞれ、上記した構成要素以外の構成要素を含んでいてもよく、あるいは、上記した構成要素のうちの一部が含まれていなくてもよい。
【0038】
次に、印刷システムの動作について説明する。
【0039】
図6は、クライアント端末10、MFP30、文書管理サーバ20およびコインベンダ40を含む印刷システムにおける処理の手順を示す図である。なお、図6により示されるアルゴリズムは、各装置のハードディスクなどの記憶部にプログラムとしてそれぞれ記憶されており、各装置のCPUによって実行される。
【0040】
文書管理サーバ20は、利用者の操作によりログイン要求が行われると、MFP30の動作状態およびコインベンダ40の課金情報を取得するための取得要求をコインベンダ40に送信する(ステップS101)。
【0041】
ログイン要求は、ディスプレイ28に表示されるログイン画面において、利用者がユーザIDおよびパスワードを入力し、OKボタンを押下することにより行われる。図7に示すログイン画面70には、ユーザIDの入力欄71、パスワードの入力欄72、OKボタン73が含まれている。利用者は、文書ファイルを文書管理サーバ20に登録した際に取得したユーザIDおよびパスワードを、ユーザIDの入力欄71とパスワードの入力欄72に入力し、OKボタン73を押下することで、ログイン要求を行う。
【0042】
課金情報は、コインベンダ40に課金されている投入金額を示す情報であり、前記課金装置の使用の有無を示す。また、動作状態は、MFP30が稼動(印刷動作)しているか否かを示す情報であり、MFPの使用の有無を示す。
【0043】
コインベンダ40は、取得要求を受けると、投入金額を課金情報として文書管理サーバ20に通知するとともに、動作状態の取得要求をMFP30に転送する(ステップS102)。
【0044】
MFP30は、コインベンダ40を介して動作状態を文書管理サーバ20に通知する(ステップS103)。
【0045】
文書管理サーバ20は、課金情報と動作状態を取得すると、課金情報が0円であり、かつ動作状態が待機中である場合に、利用者の操作によるログイン要求を受け付ける。そして、占有開始要求をコインベンダ40に送信する(ステップS104)。なお、ログイン要求を受け付けない場合、図8に示す待ち画面80をディスプレイ28に表示し、MFP30が使用中であることを表示し、再ログインを促す。
【0046】
コインベンダ40は、占有開始要求を受けると、投入金額の表示部46に「文書管理サーバによって使用中である」旨を表示し、占有開始要求をMFP30に転送する。なお、投入金額の表示部46に、「文書管理サーバによって使用中である」旨とともにユーザIDを表示し、ログイン要求を行った利用者が自己のログイン要求が受け付けられたことを確認できるようにしてもよい。
【0047】
MFP30は、占有開始要求を受けると、図9に示す占有画面90を表示し、操作パネル部34の操作を禁止する。すなわち、MFP30の操作パネル部34を操作することによる印刷を中止し、文書管理サーバ20においてログインした者による印刷を確実に確保する。
【0048】
ここで、文書管理サーバ20は、ログイン要求を受け付けた後、文書管理サーバ20に登録された文書の一覧を示す、文書選択画面を表示する。
【0049】
図10に示す文書選択画面100には、登録された文書の一覧を表示し、選択させるための選択部101、各文書名の先頭に配置されたチェックボタン102、印刷文書を選択したことを示すためのOKボタン103、ログアウトボタン104が含まれている。利用者は、選択部101において文書名の先頭に配置されたチェックボタン102をクリックして、印刷したい文書を選択することができる。そして、OKボタン103を押下し、印刷する文書を確定する。
【0050】
文書管理サーバ20は、印刷文書が確定された後、図11に示す印刷開始画面110をディスプレイ28に表示し、利用者に料金(コイン)の投入を促す。なお、文書管理サーバ20は、コインベンダ40に料金が投入されるまでの所定時間の間待機する。
【0051】
次に、硬貨投入口に料金(コイン)が投入されると、コインベンダ40は、投入金額を文書管理サーバ20に通知する(ステップS105)。ここで、文書管理サーバ20は、コインベンダ40から投入金額の通知を受けると、印刷開始画面110において、図11に示すように投入金額を表示するとともに、印刷開始ボタン112を押下可能な状態にする。
【0052】
そして、印刷開始ボタン112が押下されると、コインベンダ40を介して印刷開始要求をMFP30に送信する(ステップS106)。コインベンダ40は、文書管理サーバ20からの印刷開始要求を受け取り、MFP30に印刷開始要求を転送する。
【0053】
MFP30は、文書選択画面100で選択された文書を印刷しながら、コインベンダ40との間において課金徴収処理を実行する(ステップS107)。
【0054】
ここで、課金徴収処理の一例について説明する。コインベンダ40は、文書管理サーバ20から印刷開始要求を受けると、一定枚数の印刷に必要な金額以上の金額が課金されていることを確認して、MFP30に印刷開始要求を送信する。
【0055】
MFP30は、印刷開始要求を受けると、一定枚数の印刷を実行し、出力枚数分の課金額の減算の実行を促すコマンドをコインベンダ40に送信する。コインベンダ40は、このコマンドを受けて、課金額を減算し、残金を表示部46に表示する。文書管理サーバ20が要求した所望枚数分の印刷が終了したか否かを判断し、所望枚数分の印刷が終了していない場合、必要な金額以上の残金が課金されていることを再び確認し、印刷継続要求を送信する。
【0056】
以後、コインベンダ40は、MFP30から課金額の減算を促すコマンドを受け取り、残金があることを確認しつつ、印刷継続要求を送信し、所望枚数分の印刷が終了するまで印刷を実行させる。
【0057】
そして、MFP30は、文書管理サーバ20が要求した所望枚数分の印刷が終了すると、印刷終了通知を送信する(ステップS108)。
【0058】
文書管理サーバ20は、印刷終了通知を受けると、占有終了要求をコインベンダ40に送信する(ステップS109)。コインベンダ40は、占有終了要求を受けると、投入金額の表示部46への表示を終了し、占有終了要求をMFP30に転送する。MFP30は、占有終了要求を受けると、操作パネル部34の禁止を解除する。
【0059】
次に、文書管理サーバ20は、料金返却要求をコインベンダ40に送信する(ステップS110)。コインベンダ40は、料金返却要求を受けると、課金されている残金を返却する。
【0060】
このような処理を実行することで、MFP30とコインベンダ40の使用状況を認識した上で、MFP30の操作パネル部34を操作することによる印刷を中止し、文書管理サーバ20においてログインした者による印刷を確実に確保する。したがって、コインベンダ40を含む印刷システムにおいて、コインベンダ40に料金を投入した者からの印刷要求を適切に受け付けることができる。
【0061】
図12は、文書管理サーバ20における処理手順を示すフローチャートである。なお、図12のフローチャートにより示されるアルゴリズムは、文書管理サーバ20のROM22などの記憶部にプログラムとして記憶されており、CPU21によって実行される。
【0062】
図7に示すログイン画面70において、利用者の操作によりユーザIDとパスワードが入力されたことによって、文書管理サーバ20は、ユーザIDとパスワードの入力によるログイン要求を処理する(ステップS201)。
【0063】
文書管理サーバ20は、ログイン要求がなされた後、MFP30の動作状態とコインベンダ40の課金情報を取得するため、コインベンダ40およびMFP30に動作状態及び課金情報の取得要求を送信し、動作状態と課金情報の通知を受け取る(ステップS202)。
【0064】
文書管理サーバ20は、MFP30の動作状態の通知を受けて、MFP30が待機中であるか、あるいは他の利用者によって使用されているかを判断する(ステップS203)。
【0065】
MFP30が待機中である場合(ステップS203:YES)、文書管理サーバ20は、コインベンダ40の課金情報の通知を受けて、コインベンダ40の投入金額が0円であるか否かを判断する(ステップS204)。つまり、投入金額が0円である場合、コインベンダ40は待機中であると判断し、投入金額が0円でない場合、他の利用者によって使用されていると判断する。
【0066】
MFP30およびコインベンダ40が待機中の場合(ステップS203およびS204:YES)、文書管理サーバ20は、ログイン要求を受け付け、MFP30およびコインベンダ40に占有開始を指示する(ステップS205)。すなわち、MFP30およびコインベンダ40が他の利用者によって使用されていないことを確認した後、文書管理サーバ20は、ログイン要求を受け付けるとともに、占有開始要求をMFP30およびコインベンダ40に送信する。
【0067】
一方、MFP30が使用中である場合(ステップ203:NO)、あるいはコインベンダ40が使用中である場合(ステップS204:NO)、図8に示す待ち画面80を表示し、利用者に再ログインを促す。
【0068】
文書管理サーバ20は、MFP30およびコインベンダ40を占有状態にした後、図9に示す文書選択画面100を表示し、利用者に印刷文書の選択を促す(ステップS206)。
【0069】
利用者の操作により印刷文書が選択された後、図11に示す印刷開始画面110を表示し、利用者にコインベンダ40への料金(コイン)の投入を促す(ステップS207)。コインベンダ40に料金が投入された場合、図11に示すように、その金額を投入金額の欄101に表示するとともに、印刷開始ボタン112を押下可能な状態にする。
【0070】
続いて、文書管理サーバ20は、印刷開始ボタン112が押下されたか否かを判断する(ステップS208)。印刷開始ボタン112が押下されない場合(ステップS208:NO)、ログアウトボタン103が押下されたか否かを判断する(ステップS209)。ログアウトボタン103が押下された場合(ステップS209:YES)、ステップS215に進む。
【0071】
一方、ログアウトボタン103が押下されない場合(ステップS209:NO)、タイムアウトしたか否かを判断する(ステップS210)。ここで、タイムアウトしていないと判断した場合(ステップS210:NO)、ステップS208に戻り、印刷開始ボタン112またはログアウトボタン103が押下されるか、あるいはタイムアウトになるまで、ステップS208〜S210を繰り返す。
【0072】
印刷開始ボタン112が押下された場合(ステップS208:YES)、MFP30に印刷開始を指示する(ステップS211)。具体的には、コインベンダ40を介してMFP30に印刷開始要求を送信し、ステップS206で選択された印刷文書の印刷を開始させる。
【0073】
次に、コインベンダ40に課金徴収処理を指示する(ステップS212)。つまり、コインベンダ40に投入金額が課金されていることをMFP30が確認して選択文書を印刷するように、課金徴収処理を実行させる。課金徴収処理では、コインベンダ40は、一定枚数の印刷に必要な金額以上の金額が課金されていることを確認して、MFP30に印刷を指示する。一方、MFP30は、一定枚数の印刷を実行し、出力枚数分の課金額の減算をコインベンダ40に指示する。
【0074】
文書管理サーバ20は、MFP30から印刷終了の通知を受けて印刷の終了を判断する(ステップS213)。印刷が終了した場合(ステップS213:YES)、ステップS215に進む。一方、印刷が終了しない場合(ステップS213:NO)、印刷が終了するまで課金処理を継続させる。
【0075】
印刷開始画面においてタイムアウトした場合(ステップS210:YES)、自動ログアウトを実行する(ステップS214)。つまり、印刷開始ボタン112またはログアウトボタン103が所定時間押下されなかった場合、タイムアウトしたことを決定し、自動ログアウトを実行する。このように、タイムアウト制御を行うことにより、印刷を行わない利用者による占有状態を解除することで、印刷システムにおける利便性の向上を図ることができる。
【0076】
印刷の終了またはログアウトした後、文書管理サーバ20は、コインベンダ40およびMFP30に占有終了要求を送信し、占有状態を解除する(ステップS215)。
【0077】
その後、文書管理サーバ20は、コインベンダ40に残金返却要求を送信し、コインベンダ40に課金されている残金を返却する(ステップS216)。
【0078】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内において、種々改変することができる。
【0079】
本発明による印刷システムにおける各種処理を行う手段および方法は、専用のハードウェア回路、またはプログラムされたコンピュータのいずれによっても実現することが可能である。上記プログラムは、例えばフレキシブルディスクやCD−ROMなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体によって提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介してオンラインで提供されてもよい。この場合、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムは、通常、ハードディスク等の記憶部に転送されて記憶される。また、上記プログラムは、単独のアプリケーションソフトとして提供されてもよいし、印刷システムの一機能として各装置のソフトウェアに組み込まれてもよい。
【0080】
また、上記実施形態において、MFP30の代わりに、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置が用いられてもよい。また、上記実施形態において、クライアント端末10の代わりに、例えば専用の端末が用いられてもよい。
【0081】
また、課金装置としてコインベンダ40を例示したが、本発明の課金装置はこれに限定されるものではない。本発明の課金装置は、例えば、硬貨投入口のほかに紙幣投入口を含んでいてもよく、さらにはICカード、磁気カード、携帯端末等の各種記録媒体を読み書きする装置を有し、当該記録媒体の読み書きにより課金処理が実行されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】本発明の実施形態にかかる印刷システムの全体構成図である。
【図2】図1に示されるクライアント端末の構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示される文書管理サーバの構成を示すブロック図である。
【図4】図1に示されるMFPの構成を示すブロック図である。
【図5】図1に示されるコインベンダの構成を示すブロック図である。
【図6】印刷システムにおける処理の手順を示す図である。
【図7】ログイン画面の一例を示す図である。
【図8】待ち画面の一例を示す図である。
【図9】占有画面の一例を示す図である。
【図10】文書選択画面の一例を示す図である。
【図11】印刷開始画面の一例を示す図である。
【図12】文書管理サーバにおける処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0083】
10 クライアント端末、
20 文書管理サーバ、
30 MFP、
40 コインベンダ、
50 ネットワーク、
11,21,31,41 CPU、
12,22,32,42 ROM、
13,23,33,43 RAM、
14,24,44 ハードディスク、
15,28 ディスプレイ、
16,27 入力装置、
34 操作パネル部、
35 印刷部、
45 操作部、
46 表示部、
17,25,36 ネットワークインタフェース、
18,29,38,48 バス、
26,37,47 ローカルインタフェース
70 ログイン画面、
80 待ち画面、
90 占有画面、
100 文書選択画面、
110 印刷開始画面。
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置における印刷の料金の支払いを受け付ける課金装置を含む印刷システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワークに接続されたプリンタは、複数のクライアント端末から同時にアクセスされた場合、画像形成を排他的に制御することができず、印刷データの不整合を生じるという問題があった。
【0003】
そこで、同時アクセスによって印刷データの不整合が発生することを防ぐネットワーク管理システムが提案されている(たとえば、特許文献1参照。)。
【0004】
このネットワーク管理システムにおいては、クライアント端末がプリンタの操作を開始する際に、プリンタを占有させると共に、操作の終了にあたって占有を解除する排他制御管理手段を有することで、プリンタに対する同時アクセスによる印刷データの不整合を防止している。
【0005】
より具体的には、あるクライアント端末が、プリンタに対してロック要求をすると、プリンタは、このロック要求を受け付けたことをそのクライアント端末に通知し、ロック状態に入る。その後、他のクライアント端末が、プリンタに対してロック要求をした場合、プリンタは、すでにロック状態に入っているため、この要求を拒否し、ロック要求を拒否したことをそのクライアント端末に通知する。
【0006】
しかし、課金装置を含む印刷システムにおいては、プリンタと複数のクライアント端末との間で排他制御を管理するだけでは十分ではなく、課金装置を含めて排他制御を管理する必要がある。そのため、上記ネットワーク管理システムを、そのまま課金装置を含む印刷システムに適用することはできなかった。
【0007】
したがって、課金装置を含む印刷システムにおいては、十分な排他制御を行うことができず、課金装置に料金を投入した利用者と異なる利用者による印刷要求を受け付けてしまうおそれがあった。
【特許文献1】特開2002−268848号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上記従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、課金装置を含む印刷システムにおいて、課金装置に料金を投入した者からの印刷要求を適切に受け付けることができる印刷システムおよび印刷管理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
【0010】
(1)文書の印刷を指示するための印刷管理装置と、文書の印刷を指示するための操作部を含み、前記印刷管理装置からの印刷指示および前記操作部からの印刷指示に基づいて印刷を行う印刷装置と、前記印刷装置における印刷の料金の支払いを受け付ける課金装置とを有する印刷システムであって、前記印刷管理装置は、前記印刷装置の使用の有無を示す動作状態、および前記課金装置の使用の有無を示す課金情報を取得する取得手段と、前記動作状態および前記課金情報に応じて、前記印刷装置の操作部からの印刷指示に基づいた印刷を禁止するための占有指示を前記印刷装置に対して行う占有手段とを有し、前記印刷装置は、前記占有指示に応じて、前記印刷装置の操作部からの印刷指示を禁止する操作禁止手段と、前記印刷管理装置からの印刷指示に基づいて印刷を行う印刷手段とを有することを特徴とする印刷システム。
【0011】
(2)文書の印刷を指示するための印刷管理装置と、文書の印刷を指示するための操作部を含み、前記印刷管理装置からの印刷指示および前記操作部からの印刷指示に基づいて印刷を行う印刷装置と、前記印刷装置における印刷の料金の支払いを受け付ける課金装置とを有する印刷システムにおいて使用される印刷管理装置であって、前記印刷装置の使用の有無を示す動作状態、および前記課金装置の使用の有無を示す課金情報を取得する取得手段と、前記動作状態および前記課金情報に応じて、前記印刷装置の操作部からの印刷指示に基づいた印刷を禁止するための占有指示を行う占有手段と、前記占有手段による占有指示を行った後に、文書の印刷を前記印刷装置に対して指示する印刷指示手段と、を有することを特徴とする印刷管理装置。
【0012】
(3)利用者を認証するための認証情報の入力を受け付ける入力手段を更に有し、前記取得手段は、利用者による前記認証情報の入力を受けて、前記動作状態および前記課金情報を取得する上記(2)に記載の印刷管理装置。
【0013】
(4)前記占有手段は、前記動作状態および前記課金情報に基づいて、前記占有指示を行うか否かを判断する判断手段を更に有し、前記印刷装置および前記課金装置が使用中でないと判断した場合に前記占有指示を行う上記(2)または(3)に記載の印刷管理装置。
【0014】
(5)前記印刷装置において前記文書の印刷が終了した場合に、前記印刷装置の操作部からの印刷指示に基づいた印刷の禁止を解除するための占有解除指示を行う占有解除手段と、を更に有する上記(2)〜(4)のいずれか1つに記載の印刷管理装置。
【0015】
(6)文書の印刷を指示するための印刷管理装置と、文書の印刷を指示するための操作部を含み、前記印刷管理装置からの印刷指示および前記操作部からの印刷指示に基づいて印刷を行う印刷装置と、前記印刷装置における印刷の料金の支払いを受け付ける課金装置とを有する印刷システムにおいて使用される印刷管理装置において実行される印刷管理方法であって、前記印刷装置の使用の有無を示す動作状態、および前記課金装置の使用の有無を示す課金情報を取得するステップと、前記動作状態および前記課金情報に応じて、前記印刷装置の操作部からの印刷指示に基づいた印刷を禁止するための占有指示を行うステップと、前記占有指示を行った後に、前記印刷装置に対して文書の印刷を指示するステップと、を有することを特徴とする印刷管理方法。
【0016】
(7)文書の印刷を指示するための印刷管理装置と、文書の印刷を指示するための操作部を含み、前記印刷管理装置からの印刷指示および前記操作部からの印刷指示に基づいて印刷を行う印刷装置と、前記印刷装置における印刷の料金の支払いを受け付ける課金装置とを有する印刷システムにおいて使用される印刷管理装置において実行されるプログラムであって、前記印刷装置の使用の有無を示す動作状態、および前記課金装置の使用の有無を示す課金情報を取得する手順と、前記動作状態および前記課金情報に応じて、前記印刷装置の操作部からの印刷指示に基づいた印刷を禁止するための占有指示を行う手順と、前記占有指示を行った後に、前記印刷装置に対して文書の印刷を指示する手順と、を印刷管理装置に実行させるための印刷管理プログラム。
【0017】
(8)上記(7)に記載の印刷管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、印刷装置と課金装置の使用状況を認識した上で、印刷装置の操作部からの印刷指示に基づいた印刷を禁止する。本発明によれば、課金装置に料金を投入した者による印刷装置の使用を確実に確保し、印刷システムにおける操作性の向上を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。
【0020】
図1は、本発明の実施形態にかかる印刷システムの全体構成を示す構成図である。図1に示す印刷システムは、クライアント端末10と、文書管理サーバ20と、MFP(Multi−Function Peripheral)30と、コインベンダ40とを備えている。
【0021】
クライアント端末10、文書管理サーバ20およびMFP30は、ネットワーク50を介して相互に通信可能に接続されており、文書管理サーバ20およびMFP30は、ローカルネットワークを介してコインベンダ40とシリアル通信可能に接続されている。
【0022】
ネットワーク50は、イーサネット(登録商標)、トークンリング、FDDI等の規格によりコンピュータやネットワーク機器同士を接続したLAN、あるいはLAN同士を専用線で接続したWAN等からなる。なお、ネットワーク50に接続される機器の種類および台数は、図1に示す例に限定されない。
【0023】
図2は、図1に示されるクライアント端末10の構成を示すブロック図である。クライアント端末10は、たとえばPC(パーソナルコンピュータ)である。
【0024】
クライアント端末10は、CPU11、ROM12、RAM13、ハードディスク14、ディスプレイ15、入力装置16およびネットワークインタフェース17を備えており、これらは信号をやり取りするためのバス18を介して相互に接続されている。
【0025】
CPU11は、プログラムにしたがって、上記各部の制御や各種の演算処理を行う。ROM12は、各種プログラムや各種データを格納する。RAM13は、作業領域として一時的にプログラムやデータを記憶する。ハードディスク14は、オペレーティングシステムを含む各種プログラムや各種データを格納する。
【0026】
ハードディスク14は、各種プログラムを格納するための領域であるプログラム記憶部を有する。ここでは、文書ファイルを作成するためのアプリケーションと、作成した文書ファイルを文書管理サーバ20に登録するためのアプリケーションとがインストールされている。クライアント端末10は、文書ファイルを文書管理サーバ20に送信し、ユーザIDおよびパスワードを受け取ることで、文書管理サーバ20への登録を行う。ここで付与されるユーザIDおよびパスワードは、文書管理サーバ20におけるユーザ認証に用いられる。
【0027】
ディスプレイ15は、各種の情報を表示する。入力装置16は、マウス等のポインティングデバイスやキーボードであり、各種の入力を行うために使用される。
【0028】
ネットワークインタフェース17は、ネットワーク50を介して他の機器と通信するためのインタフェースであり、イーサネット(登録商標)、トークンリング、FDDI等の規格が用いられる。
【0029】
図3は、図1に示される文書管理サーバ20の構成を示すブロック図である。文書管理サーバ20は、CPU21、ROM22、RAM23、ハードディスク24、ネットワークインタフェース25、ローカルインタフェース26、入力装置27およびディスプレイ28を備えており、これらは信号をやり取りするためのバス29を介して相互に接続されている。文書管理サーバ20の上記各部のうち、クライアント端末10の上記各部と同様の機能を有する部分については、説明の重複を避けるためその説明を省略する。
【0030】
ハードディスク24は、各種プログラムを格納するための領域であるプログラム記憶部と、各種データを格納するための領域であるデータ記憶部とを有する。プログラム記憶部には、文書ファイルの管理を行ったり、文書ファイルからPDLデータを生成したりするプログラムが格納される。また、データ記憶部には、印刷パラメータ等の設定データ、文書ファイルおよび印刷データなどが格納される。ローカルインタフェース26は、シリアルケーブルなどを介してコインベンダ40とローカル接続するためのインタフェースである。
【0031】
図4は、図1に示されるMFP30の構成を示すブロック図である。MFP30は、CPU31、ROM32、RAM33、操作パネル部34、印刷部35、ネットワークインタフェース36およびローカルインタフェース37を備えており、これらは信号をやり取りするためのバス38を介して相互に接続されている。MFP30の上記各部のうち、クライアント端末10の上記各部と同様の機能を有する部分については、説明の重複を避けるためその説明を省略する。
【0032】
上記ROM32には、文書管理サーバ20から転送された印刷データを、ビットマップ形式の画像データである印刷実データに展開する描画処理や、印刷実データを用紙に印刷する印刷処理などの通常の処理プログラムの他、コインベンダ40と連携して課金徴収制御を行うためのプログラムも格納されている。
【0033】
操作パネル部34は、タッチパネル、テンキー、スタートボタン、ストップボタン等を備えており、各種情報の表示および各種指示の入力に使用される。印刷部35は、電子写真式プロセス等の周知の作像プロセスを用いて、各種データを用紙などの記録材上に印刷する。
【0034】
図5は、図1に示されるコインベンダ40の構成を示すブロック図である。コインベンダ40は、CPU41、ROM42、RAM43、ハードディスク44、操作部45、表示部46およびローカルインタフェース47を備えており、これらは信号をやり取りするためのバス48を介して相互に接続されている。なお、コインベンダ40の上記各部のうち、クライアント端末10の上記各部と同様の機能を有する部分については、説明の重複を避けるためその説明を省略する。
【0035】
ROM42またはハードディスク44には、MFP30と連携して通常の課金徴収制御を行う処理プログラムの他、クライアント端末10からのMFP30の動作状態およびコインベンダ40の課金情報の取得要求を受けて、動作状況および課金情報を送信するためのプログラムも格納されている。
【0036】
操作部45は、利用者が硬貨(コイン)を投入するための硬貨投入口と、利用者が残金の返却を求めるための残金返却ボタンと、返却された残金が出る残金返却口を備えている。表示部46は例えばLCD等からなり、投入金額または残金などを表示する。
【0037】
なお、クライアント端末10、文書管理サーバ20、MFP30およびコインベンダ40は、それぞれ、上記した構成要素以外の構成要素を含んでいてもよく、あるいは、上記した構成要素のうちの一部が含まれていなくてもよい。
【0038】
次に、印刷システムの動作について説明する。
【0039】
図6は、クライアント端末10、MFP30、文書管理サーバ20およびコインベンダ40を含む印刷システムにおける処理の手順を示す図である。なお、図6により示されるアルゴリズムは、各装置のハードディスクなどの記憶部にプログラムとしてそれぞれ記憶されており、各装置のCPUによって実行される。
【0040】
文書管理サーバ20は、利用者の操作によりログイン要求が行われると、MFP30の動作状態およびコインベンダ40の課金情報を取得するための取得要求をコインベンダ40に送信する(ステップS101)。
【0041】
ログイン要求は、ディスプレイ28に表示されるログイン画面において、利用者がユーザIDおよびパスワードを入力し、OKボタンを押下することにより行われる。図7に示すログイン画面70には、ユーザIDの入力欄71、パスワードの入力欄72、OKボタン73が含まれている。利用者は、文書ファイルを文書管理サーバ20に登録した際に取得したユーザIDおよびパスワードを、ユーザIDの入力欄71とパスワードの入力欄72に入力し、OKボタン73を押下することで、ログイン要求を行う。
【0042】
課金情報は、コインベンダ40に課金されている投入金額を示す情報であり、前記課金装置の使用の有無を示す。また、動作状態は、MFP30が稼動(印刷動作)しているか否かを示す情報であり、MFPの使用の有無を示す。
【0043】
コインベンダ40は、取得要求を受けると、投入金額を課金情報として文書管理サーバ20に通知するとともに、動作状態の取得要求をMFP30に転送する(ステップS102)。
【0044】
MFP30は、コインベンダ40を介して動作状態を文書管理サーバ20に通知する(ステップS103)。
【0045】
文書管理サーバ20は、課金情報と動作状態を取得すると、課金情報が0円であり、かつ動作状態が待機中である場合に、利用者の操作によるログイン要求を受け付ける。そして、占有開始要求をコインベンダ40に送信する(ステップS104)。なお、ログイン要求を受け付けない場合、図8に示す待ち画面80をディスプレイ28に表示し、MFP30が使用中であることを表示し、再ログインを促す。
【0046】
コインベンダ40は、占有開始要求を受けると、投入金額の表示部46に「文書管理サーバによって使用中である」旨を表示し、占有開始要求をMFP30に転送する。なお、投入金額の表示部46に、「文書管理サーバによって使用中である」旨とともにユーザIDを表示し、ログイン要求を行った利用者が自己のログイン要求が受け付けられたことを確認できるようにしてもよい。
【0047】
MFP30は、占有開始要求を受けると、図9に示す占有画面90を表示し、操作パネル部34の操作を禁止する。すなわち、MFP30の操作パネル部34を操作することによる印刷を中止し、文書管理サーバ20においてログインした者による印刷を確実に確保する。
【0048】
ここで、文書管理サーバ20は、ログイン要求を受け付けた後、文書管理サーバ20に登録された文書の一覧を示す、文書選択画面を表示する。
【0049】
図10に示す文書選択画面100には、登録された文書の一覧を表示し、選択させるための選択部101、各文書名の先頭に配置されたチェックボタン102、印刷文書を選択したことを示すためのOKボタン103、ログアウトボタン104が含まれている。利用者は、選択部101において文書名の先頭に配置されたチェックボタン102をクリックして、印刷したい文書を選択することができる。そして、OKボタン103を押下し、印刷する文書を確定する。
【0050】
文書管理サーバ20は、印刷文書が確定された後、図11に示す印刷開始画面110をディスプレイ28に表示し、利用者に料金(コイン)の投入を促す。なお、文書管理サーバ20は、コインベンダ40に料金が投入されるまでの所定時間の間待機する。
【0051】
次に、硬貨投入口に料金(コイン)が投入されると、コインベンダ40は、投入金額を文書管理サーバ20に通知する(ステップS105)。ここで、文書管理サーバ20は、コインベンダ40から投入金額の通知を受けると、印刷開始画面110において、図11に示すように投入金額を表示するとともに、印刷開始ボタン112を押下可能な状態にする。
【0052】
そして、印刷開始ボタン112が押下されると、コインベンダ40を介して印刷開始要求をMFP30に送信する(ステップS106)。コインベンダ40は、文書管理サーバ20からの印刷開始要求を受け取り、MFP30に印刷開始要求を転送する。
【0053】
MFP30は、文書選択画面100で選択された文書を印刷しながら、コインベンダ40との間において課金徴収処理を実行する(ステップS107)。
【0054】
ここで、課金徴収処理の一例について説明する。コインベンダ40は、文書管理サーバ20から印刷開始要求を受けると、一定枚数の印刷に必要な金額以上の金額が課金されていることを確認して、MFP30に印刷開始要求を送信する。
【0055】
MFP30は、印刷開始要求を受けると、一定枚数の印刷を実行し、出力枚数分の課金額の減算の実行を促すコマンドをコインベンダ40に送信する。コインベンダ40は、このコマンドを受けて、課金額を減算し、残金を表示部46に表示する。文書管理サーバ20が要求した所望枚数分の印刷が終了したか否かを判断し、所望枚数分の印刷が終了していない場合、必要な金額以上の残金が課金されていることを再び確認し、印刷継続要求を送信する。
【0056】
以後、コインベンダ40は、MFP30から課金額の減算を促すコマンドを受け取り、残金があることを確認しつつ、印刷継続要求を送信し、所望枚数分の印刷が終了するまで印刷を実行させる。
【0057】
そして、MFP30は、文書管理サーバ20が要求した所望枚数分の印刷が終了すると、印刷終了通知を送信する(ステップS108)。
【0058】
文書管理サーバ20は、印刷終了通知を受けると、占有終了要求をコインベンダ40に送信する(ステップS109)。コインベンダ40は、占有終了要求を受けると、投入金額の表示部46への表示を終了し、占有終了要求をMFP30に転送する。MFP30は、占有終了要求を受けると、操作パネル部34の禁止を解除する。
【0059】
次に、文書管理サーバ20は、料金返却要求をコインベンダ40に送信する(ステップS110)。コインベンダ40は、料金返却要求を受けると、課金されている残金を返却する。
【0060】
このような処理を実行することで、MFP30とコインベンダ40の使用状況を認識した上で、MFP30の操作パネル部34を操作することによる印刷を中止し、文書管理サーバ20においてログインした者による印刷を確実に確保する。したがって、コインベンダ40を含む印刷システムにおいて、コインベンダ40に料金を投入した者からの印刷要求を適切に受け付けることができる。
【0061】
図12は、文書管理サーバ20における処理手順を示すフローチャートである。なお、図12のフローチャートにより示されるアルゴリズムは、文書管理サーバ20のROM22などの記憶部にプログラムとして記憶されており、CPU21によって実行される。
【0062】
図7に示すログイン画面70において、利用者の操作によりユーザIDとパスワードが入力されたことによって、文書管理サーバ20は、ユーザIDとパスワードの入力によるログイン要求を処理する(ステップS201)。
【0063】
文書管理サーバ20は、ログイン要求がなされた後、MFP30の動作状態とコインベンダ40の課金情報を取得するため、コインベンダ40およびMFP30に動作状態及び課金情報の取得要求を送信し、動作状態と課金情報の通知を受け取る(ステップS202)。
【0064】
文書管理サーバ20は、MFP30の動作状態の通知を受けて、MFP30が待機中であるか、あるいは他の利用者によって使用されているかを判断する(ステップS203)。
【0065】
MFP30が待機中である場合(ステップS203:YES)、文書管理サーバ20は、コインベンダ40の課金情報の通知を受けて、コインベンダ40の投入金額が0円であるか否かを判断する(ステップS204)。つまり、投入金額が0円である場合、コインベンダ40は待機中であると判断し、投入金額が0円でない場合、他の利用者によって使用されていると判断する。
【0066】
MFP30およびコインベンダ40が待機中の場合(ステップS203およびS204:YES)、文書管理サーバ20は、ログイン要求を受け付け、MFP30およびコインベンダ40に占有開始を指示する(ステップS205)。すなわち、MFP30およびコインベンダ40が他の利用者によって使用されていないことを確認した後、文書管理サーバ20は、ログイン要求を受け付けるとともに、占有開始要求をMFP30およびコインベンダ40に送信する。
【0067】
一方、MFP30が使用中である場合(ステップ203:NO)、あるいはコインベンダ40が使用中である場合(ステップS204:NO)、図8に示す待ち画面80を表示し、利用者に再ログインを促す。
【0068】
文書管理サーバ20は、MFP30およびコインベンダ40を占有状態にした後、図9に示す文書選択画面100を表示し、利用者に印刷文書の選択を促す(ステップS206)。
【0069】
利用者の操作により印刷文書が選択された後、図11に示す印刷開始画面110を表示し、利用者にコインベンダ40への料金(コイン)の投入を促す(ステップS207)。コインベンダ40に料金が投入された場合、図11に示すように、その金額を投入金額の欄101に表示するとともに、印刷開始ボタン112を押下可能な状態にする。
【0070】
続いて、文書管理サーバ20は、印刷開始ボタン112が押下されたか否かを判断する(ステップS208)。印刷開始ボタン112が押下されない場合(ステップS208:NO)、ログアウトボタン103が押下されたか否かを判断する(ステップS209)。ログアウトボタン103が押下された場合(ステップS209:YES)、ステップS215に進む。
【0071】
一方、ログアウトボタン103が押下されない場合(ステップS209:NO)、タイムアウトしたか否かを判断する(ステップS210)。ここで、タイムアウトしていないと判断した場合(ステップS210:NO)、ステップS208に戻り、印刷開始ボタン112またはログアウトボタン103が押下されるか、あるいはタイムアウトになるまで、ステップS208〜S210を繰り返す。
【0072】
印刷開始ボタン112が押下された場合(ステップS208:YES)、MFP30に印刷開始を指示する(ステップS211)。具体的には、コインベンダ40を介してMFP30に印刷開始要求を送信し、ステップS206で選択された印刷文書の印刷を開始させる。
【0073】
次に、コインベンダ40に課金徴収処理を指示する(ステップS212)。つまり、コインベンダ40に投入金額が課金されていることをMFP30が確認して選択文書を印刷するように、課金徴収処理を実行させる。課金徴収処理では、コインベンダ40は、一定枚数の印刷に必要な金額以上の金額が課金されていることを確認して、MFP30に印刷を指示する。一方、MFP30は、一定枚数の印刷を実行し、出力枚数分の課金額の減算をコインベンダ40に指示する。
【0074】
文書管理サーバ20は、MFP30から印刷終了の通知を受けて印刷の終了を判断する(ステップS213)。印刷が終了した場合(ステップS213:YES)、ステップS215に進む。一方、印刷が終了しない場合(ステップS213:NO)、印刷が終了するまで課金処理を継続させる。
【0075】
印刷開始画面においてタイムアウトした場合(ステップS210:YES)、自動ログアウトを実行する(ステップS214)。つまり、印刷開始ボタン112またはログアウトボタン103が所定時間押下されなかった場合、タイムアウトしたことを決定し、自動ログアウトを実行する。このように、タイムアウト制御を行うことにより、印刷を行わない利用者による占有状態を解除することで、印刷システムにおける利便性の向上を図ることができる。
【0076】
印刷の終了またはログアウトした後、文書管理サーバ20は、コインベンダ40およびMFP30に占有終了要求を送信し、占有状態を解除する(ステップS215)。
【0077】
その後、文書管理サーバ20は、コインベンダ40に残金返却要求を送信し、コインベンダ40に課金されている残金を返却する(ステップS216)。
【0078】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内において、種々改変することができる。
【0079】
本発明による印刷システムにおける各種処理を行う手段および方法は、専用のハードウェア回路、またはプログラムされたコンピュータのいずれによっても実現することが可能である。上記プログラムは、例えばフレキシブルディスクやCD−ROMなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体によって提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介してオンラインで提供されてもよい。この場合、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムは、通常、ハードディスク等の記憶部に転送されて記憶される。また、上記プログラムは、単独のアプリケーションソフトとして提供されてもよいし、印刷システムの一機能として各装置のソフトウェアに組み込まれてもよい。
【0080】
また、上記実施形態において、MFP30の代わりに、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置が用いられてもよい。また、上記実施形態において、クライアント端末10の代わりに、例えば専用の端末が用いられてもよい。
【0081】
また、課金装置としてコインベンダ40を例示したが、本発明の課金装置はこれに限定されるものではない。本発明の課金装置は、例えば、硬貨投入口のほかに紙幣投入口を含んでいてもよく、さらにはICカード、磁気カード、携帯端末等の各種記録媒体を読み書きする装置を有し、当該記録媒体の読み書きにより課金処理が実行されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】本発明の実施形態にかかる印刷システムの全体構成図である。
【図2】図1に示されるクライアント端末の構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示される文書管理サーバの構成を示すブロック図である。
【図4】図1に示されるMFPの構成を示すブロック図である。
【図5】図1に示されるコインベンダの構成を示すブロック図である。
【図6】印刷システムにおける処理の手順を示す図である。
【図7】ログイン画面の一例を示す図である。
【図8】待ち画面の一例を示す図である。
【図9】占有画面の一例を示す図である。
【図10】文書選択画面の一例を示す図である。
【図11】印刷開始画面の一例を示す図である。
【図12】文書管理サーバにおける処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0083】
10 クライアント端末、
20 文書管理サーバ、
30 MFP、
40 コインベンダ、
50 ネットワーク、
11,21,31,41 CPU、
12,22,32,42 ROM、
13,23,33,43 RAM、
14,24,44 ハードディスク、
15,28 ディスプレイ、
16,27 入力装置、
34 操作パネル部、
35 印刷部、
45 操作部、
46 表示部、
17,25,36 ネットワークインタフェース、
18,29,38,48 バス、
26,37,47 ローカルインタフェース
70 ログイン画面、
80 待ち画面、
90 占有画面、
100 文書選択画面、
110 印刷開始画面。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
文書の印刷を指示するための印刷管理装置と、文書の印刷を指示するための操作部を含み、前記印刷管理装置からの印刷指示および前記操作部からの印刷指示に基づいて印刷を行う印刷装置と、前記印刷装置における印刷の料金の支払いを受け付ける課金装置とを有する印刷システムであって、
前記印刷管理装置は、前記印刷装置の使用の有無を示す動作状態、および前記課金装置の使用の有無を示す課金情報を取得する取得手段と、
前記動作状態および前記課金情報に応じて、前記印刷装置の操作部からの印刷指示に基づいた印刷を禁止するための占有指示を前記印刷装置に対して行う占有手段とを有し、
前記印刷装置は、前記占有指示に応じて、前記印刷装置の操作部からの印刷指示を禁止する操作禁止手段と、
前記印刷管理装置からの印刷指示に基づいて印刷を行う印刷手段とを有することを特徴とする印刷システム。
【請求項2】
文書の印刷を指示するための印刷管理装置と、文書の印刷を指示するための操作部を含み、前記印刷管理装置からの印刷指示および前記操作部からの印刷指示に基づいて印刷を行う印刷装置と、前記印刷装置における印刷の料金の支払いを受け付ける課金装置とを有する印刷システムにおいて使用される印刷管理装置であって、
前記印刷装置の使用の有無を示す動作状態、および前記課金装置の使用の有無を示す課金情報を取得する取得手段と、
前記動作状態および前記課金情報に応じて、前記印刷装置の操作部からの印刷指示に基づいた印刷を禁止するための占有指示を行う占有手段と、
前記占有手段による占有指示を行った後に、文書の印刷を前記印刷装置に対して指示する印刷指示手段と、を有することを特徴とする印刷管理装置。
【請求項3】
利用者を認証するための認証情報の入力を受け付ける入力手段を更に有し、
前記取得手段は、利用者による前記認証情報の入力を受けて、前記動作状態および前記課金情報を取得する請求項2に記載の印刷管理装置。
【請求項4】
前記占有手段は、前記動作状態および前記課金情報に基づいて、前記占有指示を行うか否かを判断する判断手段を更に有し、
前記印刷装置および前記課金装置が使用中でないと判断した場合に前記占有指示を行う請求項2または3に記載の印刷管理装置。
【請求項5】
前記印刷装置において前記文書の印刷が終了した場合に、前記印刷装置の操作部からの印刷指示に基づいた印刷の禁止を解除するための占有解除指示を行う占有解除手段と、を更に有する請求項2〜4のいずれか1項に記載の印刷管理装置。
【請求項6】
文書の印刷を指示するための印刷管理装置と、文書の印刷を指示するための操作部を含み、前記印刷管理装置からの印刷指示および前記操作部からの印刷指示に基づいて印刷を行う印刷装置と、前記印刷装置における印刷の料金の支払いを受け付ける課金装置とを有する印刷システムにおいて使用される印刷管理装置において実行される印刷管理方法であって、
前記印刷装置の使用の有無を示す動作状態、および前記課金装置の使用の有無を示す課金情報を取得するステップと、
前記動作状態および前記課金情報に応じて、前記印刷装置の操作部からの印刷指示に基づいた印刷を禁止するための占有指示を行うステップと、
前記占有指示を行った後に、前記印刷装置に対して文書の印刷を指示するステップと、を有することを特徴とする印刷管理方法。
【請求項7】
文書の印刷を指示するための印刷管理装置と、文書の印刷を指示するための操作部を含み、前記印刷管理装置からの印刷指示および前記操作部からの印刷指示に基づいて印刷を行う印刷装置と、前記印刷装置における印刷の料金の支払いを受け付ける課金装置とを有する印刷システムにおいて使用される印刷管理装置において実行されるプログラムであって、
前記印刷装置の使用の有無を示す動作状態、および前記課金装置の使用の有無を示す課金情報を取得する手順と、
前記動作状態および前記課金情報に応じて、前記印刷装置の操作部からの印刷指示に基づいた印刷を禁止するための占有指示を行う手順と、
前記占有指示を行った後に、前記印刷装置に対して文書の印刷を指示する手順と、を印刷管理装置に実行させるための印刷管理プログラム。
【請求項8】
請求項7に記載の印刷管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項1】
文書の印刷を指示するための印刷管理装置と、文書の印刷を指示するための操作部を含み、前記印刷管理装置からの印刷指示および前記操作部からの印刷指示に基づいて印刷を行う印刷装置と、前記印刷装置における印刷の料金の支払いを受け付ける課金装置とを有する印刷システムであって、
前記印刷管理装置は、前記印刷装置の使用の有無を示す動作状態、および前記課金装置の使用の有無を示す課金情報を取得する取得手段と、
前記動作状態および前記課金情報に応じて、前記印刷装置の操作部からの印刷指示に基づいた印刷を禁止するための占有指示を前記印刷装置に対して行う占有手段とを有し、
前記印刷装置は、前記占有指示に応じて、前記印刷装置の操作部からの印刷指示を禁止する操作禁止手段と、
前記印刷管理装置からの印刷指示に基づいて印刷を行う印刷手段とを有することを特徴とする印刷システム。
【請求項2】
文書の印刷を指示するための印刷管理装置と、文書の印刷を指示するための操作部を含み、前記印刷管理装置からの印刷指示および前記操作部からの印刷指示に基づいて印刷を行う印刷装置と、前記印刷装置における印刷の料金の支払いを受け付ける課金装置とを有する印刷システムにおいて使用される印刷管理装置であって、
前記印刷装置の使用の有無を示す動作状態、および前記課金装置の使用の有無を示す課金情報を取得する取得手段と、
前記動作状態および前記課金情報に応じて、前記印刷装置の操作部からの印刷指示に基づいた印刷を禁止するための占有指示を行う占有手段と、
前記占有手段による占有指示を行った後に、文書の印刷を前記印刷装置に対して指示する印刷指示手段と、を有することを特徴とする印刷管理装置。
【請求項3】
利用者を認証するための認証情報の入力を受け付ける入力手段を更に有し、
前記取得手段は、利用者による前記認証情報の入力を受けて、前記動作状態および前記課金情報を取得する請求項2に記載の印刷管理装置。
【請求項4】
前記占有手段は、前記動作状態および前記課金情報に基づいて、前記占有指示を行うか否かを判断する判断手段を更に有し、
前記印刷装置および前記課金装置が使用中でないと判断した場合に前記占有指示を行う請求項2または3に記載の印刷管理装置。
【請求項5】
前記印刷装置において前記文書の印刷が終了した場合に、前記印刷装置の操作部からの印刷指示に基づいた印刷の禁止を解除するための占有解除指示を行う占有解除手段と、を更に有する請求項2〜4のいずれか1項に記載の印刷管理装置。
【請求項6】
文書の印刷を指示するための印刷管理装置と、文書の印刷を指示するための操作部を含み、前記印刷管理装置からの印刷指示および前記操作部からの印刷指示に基づいて印刷を行う印刷装置と、前記印刷装置における印刷の料金の支払いを受け付ける課金装置とを有する印刷システムにおいて使用される印刷管理装置において実行される印刷管理方法であって、
前記印刷装置の使用の有無を示す動作状態、および前記課金装置の使用の有無を示す課金情報を取得するステップと、
前記動作状態および前記課金情報に応じて、前記印刷装置の操作部からの印刷指示に基づいた印刷を禁止するための占有指示を行うステップと、
前記占有指示を行った後に、前記印刷装置に対して文書の印刷を指示するステップと、を有することを特徴とする印刷管理方法。
【請求項7】
文書の印刷を指示するための印刷管理装置と、文書の印刷を指示するための操作部を含み、前記印刷管理装置からの印刷指示および前記操作部からの印刷指示に基づいて印刷を行う印刷装置と、前記印刷装置における印刷の料金の支払いを受け付ける課金装置とを有する印刷システムにおいて使用される印刷管理装置において実行されるプログラムであって、
前記印刷装置の使用の有無を示す動作状態、および前記課金装置の使用の有無を示す課金情報を取得する手順と、
前記動作状態および前記課金情報に応じて、前記印刷装置の操作部からの印刷指示に基づいた印刷を禁止するための占有指示を行う手順と、
前記占有指示を行った後に、前記印刷装置に対して文書の印刷を指示する手順と、を印刷管理装置に実行させるための印刷管理プログラム。
【請求項8】
請求項7に記載の印刷管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2007−334585(P2007−334585A)
【公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−164936(P2006−164936)
【出願日】平成18年6月14日(2006.6.14)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年6月14日(2006.6.14)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
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