印刷装置、印刷方法、及び、印刷プログラム
【課題】フォーム合成印刷において、白紙非課金の指定を適切に処理することによって、所望の印字結果を出力することができる印刷装置を提供する。
【解決手段】フォームデータの各ページに対して白紙印刷の指定されているかを解析する解析手段と、解析手段による解析の結果に基づき、フォームデータの白紙印刷の指定がされているページの白紙印刷の指定を無効にする処理を行う処理手段と、処理手段による処理の後のフォームデータと、印字データとを合成する合成手段と、合成手段によって合成された合成データを印刷する印刷手段とを備える。
【解決手段】フォームデータの各ページに対して白紙印刷の指定されているかを解析する解析手段と、解析手段による解析の結果に基づき、フォームデータの白紙印刷の指定がされているページの白紙印刷の指定を無効にする処理を行う処理手段と、処理手段による処理の後のフォームデータと、印字データとを合成する合成手段と、合成手段によって合成された合成データを印刷する印刷手段とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印字データと合成されるフォームデータを印刷する印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、印刷装置においては、印刷するページにおける印字データの有無に関わらず、課金が行われていた。即ち、白紙のページに対しても課金が行われるので、印刷する対象に応じて、柔軟に課金を行うことが要望されており、様々な技術が開発されている。
【0003】
例えば、印刷装置において、印刷するページが白紙である場合に、そのページのデータに白紙非課金コマンドを挿入することによってトナーなどの料金の課金を行わないことが広く行われている。また、白紙非課金コマンドを故意に白紙でないページに挿入して課金を免れることを防ぐために、白紙非課金コマンドが挿入されたページについて、レンダリング処理後で印字処理の直前に印字データをクリアし、白紙を排紙することも行われる(特許文献1)。
【特許文献1】特開2004−139465号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的に行われている印刷の技術において、合成用の印字データとフォームデータとを合成するフォーム合成印刷がある。そのようなフォーム合成印刷とは、予め、スキャナで取り込まれたり、又は、PDLデータで保存されていたデータをフォームデータとして、印字データに重ね合わせて印刷する技術である。既に述べたような白紙非課金コマンドは、例えば、印刷装置の文書蓄積機能(ボックス機能ともいう)によって一旦、保存された後に印刷する場合においても保持される。従って、文書蓄積機能等により蓄積されたマルチページのデータをフォームデータとして用いて、フォーム合成印刷を行ったとする。その際、フォームデータと印字データとの内、いずれかに白紙非課金コマンドが保持されていると、そのコマンドが有効となって白紙が出力されてしまう。
【0005】
近年、マルチページのフォームデータに対応できる印刷装置の要求が高まってきている。フォームデータがマルチページである場合、ユーザは、フォームデータ全てを作成するのではなく、例えば既存のデータを流用、加工することによってフォームデータを作成することが多いと思われる。ここで、フォームデータのいずれかのページに、既に述べたような白紙非課金コマンドが挿入されている場合が考えられる。ユーザが関知しないページに白紙非課金コマンドが挿入されているとすると、白紙非課金コマンドの本来の機能によって白紙が出力されてしまう。
【0006】
一般的に、白紙非課金コマンドが挿入されているか否かをユーザが調べることは、例えば、PDL言語に熟知していることを要する。従って、ユーザによって白紙非課金コマンドを必要に応じて削除することは難しい。
【0007】
また、フォーム合成印刷においては、近年、様々な方法があり、代表的な方法として、予め印字されたプレ・プリント紙にフォームデータを印刷する方法や、印字データ用のトナーとフォームデータ用のトナーとを一度の動作によって印刷する方法が挙げられる。また、近年において、それらの方法を併用する印刷装置が多くなってきている。更に、フォーム合成印刷は、例えば、ウォータマークのような全ページ一律のフォームデータを印字データに合成して印刷する場合にも用いられる。
【0008】
従って、上述の課題を解決する上で、そのような多種な機能を併用するフォーム合成印刷において、ユーザが望むような柔軟な白紙コマンドの適用が望まれる。
【0009】
そこで、上記の点に鑑み、本発明は、フォーム合成印刷において、白紙の指定を適切に処理することによって、所望の印字結果を出力することができる印刷装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る印刷装置は、フォームデータと合成される印字データと該フォームデータを合成した合成データを印刷する印刷装置であって、フォームデータの各ページに対して白紙印刷の指定されているかを解析する解析手段と、解析手段による解析の結果に基づき、フォームデータの白紙印刷の指定がされているページの白紙印刷の指定を無効にする処理を行う処理手段と、処理手段による処理の後のフォームデータと、印字データとを合成する合成手段と、合成手段によって合成された合成データを印刷する印刷手段とを備える。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、フォーム合成印刷において、ユーザの意図を考慮し、白紙の指定を適切に処理することで、所望の印字結果を出力することを可能とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下に、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。なお、同一の構成要素には同一の参照番号を付して、説明を省略する。
【0013】
<第1の実施形態>
第1の実施形態として、ウォータマーク以外のフォームデータに白紙非課金コマンドが存在する場合について説明する。尚、本発明のフォームデータの印刷に関して、通常のトナーなどとは異なり、クリアトナーなどのカラー印刷された印刷物に対して光沢感を持たせるような特殊な用途のための印刷を目的とする場合も適用できる。
【0014】
図1は、本発明に係る実施形態における印刷装置を含むシステムの構成を示す図である。PC101に含まれるCPU102において、図2以降で説明するソフトウェアが動作することができる。RAM103は、CPU102において動作するソフトウェアがデータを保存する場合等において用いられる。HDD104は、ハードディスクであってソフトウェア等を保存する。PC101は、通信インタフェース105を介して印刷装置111と通信を実行することができる。また、ユーザは、ユーザインタフェース106によって操作を行ったり、ソフトウェアの操作結果を表示することができる。PC101において、上記の各ブロックは、バスによって接続され、相互にデータを送受信することができる。
【0015】
印刷装置111は、例えば、印刷機能やファックス機能、プリンタ機能等が複合された多機能周辺装置(MFP:Multifunction Peripheral)である。また、印刷装置111は、ネットワークを介して、PC101と通信を実行することができる。印刷装置111に含まれるCPU112において、図2以降で説明するソフトウェアが動作することができる。RAM113は、CPU112において動作するソフトウェアがデータを保存する場合等において用いられる。HDD114は、ハードディスクであってソフトウェア等を保存する。印刷装置111は、通信インタフェースを介してPC101と通信することができる。また、ユーザは、ユーザインタフェース116によって操作を行ったり、ソフトウェアの操作結果を表示することができる。印刷装置111は、スキャナ117を含み、プリンタエンジン118を含んでいる。印刷装置111において説明した上記の各ブロックは、バスによって接続され、相互にデータを送受信することができる。
【0016】
図2は、本実施形態におけるソフトウェアのモジュール構成を示す図である。図2においては、説明上、図1に示すハードウェア構成の一部を示している。アプリケーション201は、CPU102上で動作する。アプリケーションデータ202は、アプリケーション201によって生成されたデータであり、RAM103やHDD104等の記憶領域に保存される。プリンタドライバであるドライバ203は、アプリケーションデータ202を印刷装置111が理解でき印刷できるようなフォーマットに変換する。ドライバ203は、CPU102上で動作する。PDLデータ204は、ドライバ203によって生成されたPDLデータであり、RAM103やHDD104等の記憶領域に保存される。ここで、PDLとは、「Page Discription Language」の略で、一般的に用いられるページ記述言語を意味する。
【0017】
PDLインタプリタ205は、PDLデータ204を解釈する。フォーム判断部206は、PDLインタプリタ205により解釈されたPDLデータ又はスキャナ117から読み込まれたスキャンデータが、フォームデータとして登録されるデータ(フォームデータ記憶部207)であるか、通常の印字データ(印字データ記憶部208)であるかを判断する。それぞれ、判断された結果、フォームデータ記憶部207又は印字データ記憶部208に格納される。フォーム合成部209は、印字データ記憶部208の印字データにフォーム合成の指示が存在する場合に、フォームデータ記憶部207のフォームデータと合成処理を行い、フォーム合成された印字データを生成し、合成データ記憶部210に記憶する。
【0018】
エンジン課金制御部211は、印字データ又はフォーム合成された印字データを印刷する場合に、ページに白紙非課金コマンドが存在するか否かを判断する。ページデータにおいて白紙非課金コマンドが設定されている場合、課金カウンタ212をアップしないで、該当するページのイメージデータをクリア(消去)した白紙非課金コマンド処理済み印字データを生成し、プリンタエンジン118に印刷命令を発行する。このようにイメージデータをクリアすることによって、非課金によるイメージデータを印刷することを防ぐ。一方、ページデータにおいて白紙非課金コマンドが設定されていない場合、課金カウンタ212をアップし、そのまま印字データを印刷するようにプリンタエンジン118に対して印刷命令を発行する。
【0019】
図2に示す印刷装置111のソフトウェアのモジュール構成において、PDLインタプリタ205、フォーム判断部206、フォーム合成部209、エンジン課金制御部211、課金カウンタ212は、図1に示すCPU112によって実現されても良い。
【0020】
以下、図3〜図6を参照して、PC101において、フォームデータと印字データとを合成してPDLデータとし印刷装置111に送信して印刷する処理における本実施形態について説明する。
【0021】
図3は、PC101から印刷を行う処理の手順を示すフローチャートである。まず、ステップS301において、ユーザは、アプリケーション201を用いて印刷を所望するアプリケーションデータ202を作成する。アプリケーションデータ202には、アプリケーションを介した、ユーザからの所定ページに対する白紙非課金の指定がなされている場合がある。次に、ステップS302において、ユーザの印刷指示に基づいて、アプリケーションからアプリケーションデータ202の印刷命令の発行が行われ、ドライバが起動される。ドライバ203は、アプリケーションデータ202を後段のステップにおいて解析する。
【0022】
ステップS303において、ドライバ203が、アプリケーションデータ202に白紙非課金の指定があるページが存在するか否かを判断する。ここで、白紙非課金の指定があるページが存在すると判断された場合には、ステップS305において、該当のページデータに白紙非課金コマンドを付加し、ステップS304に進む。一方、白紙非課金の指定があるページが存在しないと判断された場合には、ステップS304に進む。ステップS303の判断は、ページに付加された情報、例えば、ページの属性情報を参照し、白紙非課金フラグがオンかオフかによって判断しても良い。ステップS304において、ドライバ203がアプリケーションデータ202を印刷ジョブであるPDLデータ204に変換し、ステップS306において、印刷装置111に送信する。
【0023】
図4は、PC101からフォームデータの登録を行う処理の手順を示すフローチャートである。
【0024】
まず、ステップS401において、アプリケーション201が、フォームデータとしたいアプリケーションデータ202を作成する。ここで、アプリケーションデータ202とともに、フォーム識別情報を同時に指定することもできる。次にステップS402において、作成されたアプリケーションデータ202のフォーム登録命令を発行する。フォーム登録命令がアプリケーションから発行されると、ドライバ203が起動し、アプリケーションデータ202を後段のステップにおいて解析する。ステップS403において、アプリケーションデータ202に白紙非課金の指定があるページが存在するか否かを判断する。ここで、白紙非課金の指定があるページが存在すると判断された場合には、ステップS405において、該当のページに白紙非課金コマンドを付加し、ステップS404に進む。一方、白紙非課金の指定があるページが存在しないと判断された場合には、ステップS404に進む。ステップS403の判断は、ページに付加された情報、例えば、ページの属性情報を参照し、白紙非課金フラグがオンかオフかによって判断しても良い。ステップS404において、フォームデータとしたいアプリケーションデータ202をPDLデータ204に変換し、ステップS406において、印刷装置111に送信する。尚、アプリケーションにより通常の印刷用のアプリケーションデータを作成し、その後、ドライバにおいてフォーム登録命令を発行し、PDLデータとフォーム識別情報を生成し、印刷装置にフォームデータとして登録することも可能である。
【0025】
図5は、PC101からフォームデータと合成用のデータを指定し、フォーム合成印刷を行う処理の手順を示すフローチャートである。
【0026】
まず、ステップS501において、ユーザは、アプリケーション201を用いて印刷を所望するアプリケーションデータ202を作成する。次に、ステップS502において、アプリケーション201などを用いてフォーム合成するフォームデータが選択され、ステップS503において、フォーム合成命令と印刷命令を発行する。ここでは、例えば、フォーム識別情報などを用いてフォームデータが選択される。フォーム合成命令と印刷命令に基づき、ドライバ203が起動する。ステップS504において、アプリケーションデータ202に白紙非課金の指定があるページが存在するか否かを判断する。ここで、白紙非課金の指定があるページが存在すると判断された場合には、ステップS506において、該当のページに白紙非課金コマンドを付加し、ステップS505に進む。一方、白紙非課金の指定があるページが存在しないと判断された場合には、ステップS505に進む。ステップS504の判断は、ページに付加された情報、例えば、ページの属性情報を参照し、白紙非課金フラグがオンかオフかによって判断しても良い。ステップS505において、アプリケーションデータ202をPDLデータ204に変換し、ステップS507において、選択されたフォーム識別情報とともにPDLデータを印刷装置111に送信する。ここで、フォームデータとしてのPDLデータと合成用のPDLデータを同時に印刷装置に送信することも可能である。
【0027】
以上説明した図3〜図5は、PC101におけるPDLへのデータ変換と印刷装置111にPDLデータを送信する処理を示している。以下、図6において、本実施形態の特徴を示す処理の手順について説明する。
【0028】
図6は、本実施形態において、PC101からPDLデータを受信した場合における印刷装置の処理の手順について示すフローチャートである。
【0029】
まず、ステップS601において、PDLインタプリタ205が、通信インタフェース115を介してPDLデータを受信する。ステップS602において、PDLインタプリタ205が、受信したPDLデータ全ての解釈が終了したか否かを判断する。ここで、全て解釈したと判断された場合には、ステップS609に進み、全て解釈していないと判断された場合には、ステップS603に進む。
【0030】
次に、ステップS603において、受信したPDLデータにおけるページの開始であるか否かを判断する。ここで、ページの開始であると判断された場合には、ステップS604において、ページの白紙非課金コマンドによる白紙の指定をクリアし、ステップS605に進む。尚、ここで、白紙非課金フラグをオフとしても良い。一方、開始ページでないと判断された場合には、ステップS605に進み、PDLインタプリタ205が、受信したPDLデータの解釈を行う。
【0031】
次に、解釈された結果、ステップS606において、白紙非課金コマンドの有無を判断する。ここで、白紙非課金コマンドが有りと判定された場合には、ステップS607において、そのページに対する白紙非課金の指定を行い、ステップS602に戻る。一方、白紙非課金コマンドが無しと判定された場合には、ステップS608において、PDLコマンドに従って、描画用のイメージデータの作成(展開処理)等を行い、ステップS602に戻る。
【0032】
ステップS601〜S608における処理によって、PC101から受信したPDLデータを解釈し、白紙非課金の指定がされたデータとイメージデータの何れか、または両方を含む印字データを生成する。
【0033】
次に、ステップS609において、フォーム判断部206は、受信したデータがフォームとして登録されるデータであるか否かを判断する。例えば、図4に示したようなフォーム登録命令がPDLコマンドとして挿入されているか否かを参照することによって判断しても良い。ここで、フォームとして登録されるデータであると判断された場合には、ステップS610において、前述の印字データを記憶領域にフォームデータとして登録し本処理を終了する。一方、フォームデータとして登録されるデータでないと判断された場合には、ステップS611において、フォーム合成の指示がされたデータであるか否かを判断する。例えば、図5に示すようなフォーム合成命令がPDLコマンドとして挿入されているか否かを参照することによって判断しても良い。
【0034】
ステップS611において、フォーム合成の指示があるデータであると判断された場合には、ステップS612において、フォーム識別情報で指定されるフォームデータを抽出する。更にステップS612において、フォーム合成部209は、フォームデータに付加されている白紙非課金の指定をクリア(削除)する。その後、白紙非課金の指定がクリアされたフォームデータを、印字データに合成する。一方、ステップS611において、フォーム合成の指示がされたデータではないと判断された場合には、ステップS613に進む。以下、ステップS612の処理が行われたデータを「フォーム合成された印字データ」とし、ステップS612の処理が行われなかったデータ、即ち、ステップS611において「No」と判断されたデータを「印字データ」とする。
【0035】
ステップS613において、印字データ又はフォーム合成された印字データについて、エンジン課金制御部211が、各ページの印字処理を開始する。ステップS614において、印字データのページにおける白紙非課金の指定の有無を判断する。ここで、白紙非課金の指定が無しと判断された場合には、ステップS615において、課金カウンタ212をアップを指示する。その後、ステップS616において、印字データ又はフォーム合成された印字データを、プリンタエンジン118によって印刷する。一方、白紙非課金の指定が有りと判断された場合には、ステップS617において、課金カウンタ212をアップしない。更に、ステップS618において、該当ページの印字データ又はフォーム合成された印字データをクリアする。次に、ステップS619において、印刷すると白紙となるページデータを作成し、そのデータを用いてプリンタエンジン118によって印刷が行われる。ステップS619は、例えば、紙を搬送するのみの処理としても良い。
【0036】
ステップS620において、印字データ又はフォーム合成された印字データにおける全てのページについて処理されたか否かを判断し、全てのページが処理されていないと判断された場合には、ステップS613に戻る。一方、全てのページが処理されていると判断された場合には、本処理を終了する。
【0037】
図3〜図6において、白紙非課金コマンドの設定の有無に基づくフォーム合成印刷などに関する印刷装置111においての処理について説明した。フォーム合成印刷においては、フォームデータと合成用のデータとを合成する方法の他に、既に、印字されているプレ・プリント紙にフォームデータを合成する方法がある。そのようなフォーム合成印刷の方法においては、フォームデータで指定されている白紙非課金の有無がプレ・プリント紙の画像に影響を及ぼすことはない。従って、プレ・プリント紙を用いるフォーム合成印刷の方法においては、特に、フォームデータで指定されている白紙非課金の設定をクリアしないものとする。
【0038】
次に、図7は、ユーザインタフェースを用いて、フォーム合成印刷などを行う場合における印刷装置の処理の手順について示すフローチャートである。
【0039】
まず、ステップS701において、スキャナから読み込んだ印字データやBOXに格納されている印字データに対するフォーム合成印刷であるか、若しくは、プレ・プリント紙に対するフォームデータのみを用いてのフォーム合成印刷であるかを判断する。ステップS701は、例えば、ユーザが、前者のフォーム合成印刷と後者のフォーム合成印刷との内、いずれをユーザインタフェース画面上で選択されたかということで判断するようにしても良い。
【0040】
ここで、スキャナから読み込んだ印字データやBOXに格納されている印字データに対するフォーム合成印刷であると判断された場合には、ステップS702において、フォームデータを選択する。ここでは、例えば、フォームデータはフォーム識別情報などを指定することで選択する。次に、ステップS703において、合成用の印字データを取得する。例えば、スキャナに原稿をセットしてスキャン動作を開始する。また、BOXに格納されている印字データを用いるなら格納場所を指定して印刷を行う印字データを取得する。以下のステップにおいて、印刷するページがなくなるまで、ステップS704〜ステップS707までの処理を行う。
【0041】
ステップS704において、合成用の印字データの対象ページと合成すべきフォームデータの印刷対象のページにおいて、白紙非課金の指定の有無を判断する。ここで、白紙非課金の指定が有りと判断された場合には、ステップS705において、フォームの白紙非課金の指定をクリアしてフォーム合成を行い、ステップS707に進む。一方、白紙非課金の指定が無しと判断された場合には、ステップS706において、そのままフォーム合成し、ステップS707に進む。
【0042】
ステップS707においては、図6のステップS614〜S620に示す印刷処理を行い、ステップS703に戻る。ステップS703において、スキャンした枚数分のフォーム合成印刷が終了し、または指定されたBOXデータの枚数分の印刷が終了している場合には、本処理を終了する。ここではフォームデータの白紙非課金の指定がクリアされているので、印刷に際して印刷枚数分の課金が行われることになる。
【0043】
再び、ステップS701を説明する。ステップS701において、プレ・プリント紙に対するフォームデータのみを用いるフォーム合成印刷を行う場合には、ステップS708に進み、印刷するフォームデータを選択する。ここでは、例えば、フォームデータはフォーム識別情報などを指定することで選択する。次に、ステップS709において、ユーザにより、印刷を行う所望のプレ・プリント紙のページ数を指定させ、印刷枚数を取得する。一般的には、フォームデータはプレ・プリント紙の枚数にあわせるケースが多いので、ここでは、プレ・プリント紙の枚数を指定する場合を説明している。
【0044】
ステップS710において、ステップS709で指定された枚数が「0」より大きいか否かを判断する。次に、ステップS711において、ステップS709で指定された枚数を「1」だけ減少させ、ステップS712に進む。ステップS712において、フォームデータの各ページにおいて、白紙非課金の指定があった場合は、その指定をクリアせずに、そのままフォーム合成を行い印刷処理を行う。ここで、当然、白紙非課金の指定があった場合、課金カウンタ212をアップせずに印刷を行うことになる。これは、イメージデータがクリアされたページデータがフォーム合成印刷される場合を示している。また、白紙非課金の指定がなかった場合、課金カウンタ212をアップして、フォーム合成印刷が行われる。ステップS712の後は、ステップS710に戻り、枚数が「0」であると判断された場合に本処理を終了する。
【0045】
以上の説明において、フォーム合成印刷を行う上で、スキャンされた印字データやBOX格納された印字データの枚数と、フォームデータのページ数とが異なっていても良い。また、フォームデータの特定のページを繰り返し用いてフォーム合成を行っても良い。また、フォームデータのページを順送りにして、ページが尽きた時点で、1ページ目のフォームを用いてフォーム合成しても良いし、ページが尽きたその後についてはフォーム合成を行わないようにしても良い。また、フォームの指定の方法については、本実施形態においては、どのような手法で実現されても良い。
【0046】
上記実施例においては、BOXに格納された印字データには白紙非課金の指定がない場合を説明したが、ユーザが意図的にBOXに格納された印字データに白紙非課金の指定を残す場合も考え得る。その場合は、ステップS707でフォーム合成印刷する際には、BOXに格納されている印字データの白紙非課金の指定を優先し、非課金で白紙ページを排紙すればよい。
【0047】
図8は、本実施形態における効果を説明する図である。図8に示すように、上段に従来の場合を示し、下段に本実施形態を適用した場合を対比して示している。
【0048】
ここで、フォームデータの列は、PC101からPDLデータで登録され、又は、スキャナによって登録されているフォームデータを示している。また、例えば、スキャナによって登録された場合には、白紙非課金の指定はない。また、印字データの列は、フォームデータと合成される合成用の印字データを示すもので、PDLデータに基づき生成された印字データ、スキャナ117から読み込まれる印字データや、BOXから指定される印字データを示している。図8においては、印字データとして、1ページ目に「1」、2ページ目に「2」、3ページ目に「3」という描画用のデータがある。印字結果の列は、フォームデータの列に示されるフォームデータを、印字データの列に示される印字データ上にページ毎に合成し印刷した結果を示している。
【0049】
図8に示す「白紙非課金」は、付記されているページに白紙非課金の指定がされていることを示している。図8におけるケース1は、印字データのみを印字するケースを示す。ケース2、3は、印字データとフォームデータをフォーム合成する場合である。従来技術では、フォームデータ及び印字データのどちらかで白紙非課金の指定されたページがあれば、印字結果としてそのページは白紙非課金で印刷されることになる。
【0050】
本発明においては、ケース2では従来技術と印字結果が同じになっていることがわかる。これは、本発明においては、ユーザによって明示的に入力される印字データの指定が優先されるべきということを考慮しているからである。従って、当然ケース3では、従来においては、フォームデータの2ページ目の白紙非課金の指定が有効となっている。しかし、本発明においては、フォームデータの2ページ目の白紙非課金の指定を無効とし(クリアし)、印字結果に「2」という合成用の印字データが印刷出力されている。
【0051】
更にケース4は、プレ・プリント紙に対するフォームデータの合成印刷を行った場合のケースを示している。この場合は、印字データが「なし」となっている。ケース4では、図7のステップS712でも前述したように、フォームデータの白紙非課金の指定をクリア(無効に)しない。これは、フォームデータに含まれる、白紙非課金コマンドに起因する白紙のページを合成印刷する際に、課金を行わないようにするためである。ここでは、既に画像が印刷されたプレ・プリント紙を用いているので、フォームデータの白紙非課金の指定が残っていたとしても最終出力に影響を与えることがない。
【0052】
本実施形態においては、フォーム合成印刷する際の図8に示すような各ケースに応じて、白紙非課金の指定(白紙印刷の指定)の有無を解析し、ユーザの意図を考慮して適切に処理することができ、所望の印字結果を出力することを可能とした。
【0053】
<第2の実施形態>
次に、ウォータマーク(電子透かし情報)のような全ページに一律に付加されるフォームデータを用いてフォーム合成印刷を行う機能を追加した場合について説明する。
【0054】
図9は、第2の実施形態におけるソフトウェアのモジュール構成を示す図である。図9に示す構成は、ウォータマークの合成を行うウォータマーク合成部901が追加されている点において図2と異なる。また、ウォータマーク用のフォームデータは、フォームデータ記憶部207に記憶されている。このフォームデータは、外部のPCのアプリケーションによって生成されたデータであっても、スキャナによって読み込んで登録したデータであってもよく、フォームデータと同様に、識別情報を属性として持っている。
【0055】
図10は、PC101からウォータマークの印刷を行う処理の手順を示すフローチャートである。
【0056】
まず、ステップS1001において、ユーザの指示に基づき、アプリケーション201を用いて印刷を所望するアプリケーションデータ202を作成する。ステップS1002において、アプリケーション201によりウォータマークの印刷を指定し、ステップS1003において、印刷命令を発行する。ここで、ウォータマークの印刷を指定する際に、フォーム識別情報を同時に指定するものとする。印刷命令が発行されると、ドライバ203が起動され、アプリケーションデータを後段のステップにおいて解析する。
【0057】
次に、ステップS1004において、アプリケーションデータ202に白紙非課金の指定があるページが存在するか否かを判断する。ここで、白紙非課金の指定があるページが存在すると判断された場合には、ステップS1006に進み、該当のページに白紙非課金コマンドを添付してステップS1005に進む。一方、白紙非課金の指定があるページが存在しないと判断された場合には、ステップS1005に進む。ステップS1004の判断は、ページに付加された情報、例えば、ページの属性情報を参照し、白紙非課金フラグがオンかオフかによって判断しても良い。ステップS1005において、アプリケーションデータがPDLデータに変換され、ステップS1007において、フォーム識別情報とともに印刷装置111に送信される。尚、PC101で保持しているデータをフォームデータとして、ドライバによりPDLデータに変換し、印刷装置111に送信してもよい。また、アプリケーションで合成用のデータとともに、ウォータマーク用のフォームデータとしてのアプリケーションデータを作成して、ドライバでPDLデータに変換後に印刷装置111に送信してもよい。また、ウォータマークの印刷の指定はドライバから行うような実装としてもよい。
【0058】
図11は、PC101からウォータマークの印刷を指定するようなデータを受信した場合の印刷装置の処理の手順を示すフローチャートである。図11のフローチャートは、図6におけるステップS613以降の処理の手順のみが示されている。即ち、図6に示すステップS601〜S612については、第1の実施形態と第2の実施形態とにおいて共通である。また、図11において、図6と同じステップの番号を示す処理は、図6における説明と同じである。
【0059】
ステップS613において、印字データが作成されるとエンジン課金制御部211が起動され、ページの印刷処理を開始する。
【0060】
ステップS1101において、ウォータマークの指定があるか否かを判定する。ここでは、ページごとにウォータマークの指定を判定するが、ページ全体へのウォータマークの指定があるかを予め判定するといった実施形態であってもよい。ステップS1101において、ウォータマークの指定があると判定された場合は、ステップS1102において、印刷を行う印字データのページにおける白紙非課金の指定の有無を判断する。
【0061】
ステップS1102において、対象ページに白紙非課金の指定がないと判定された場合、ステップS1103に進み、課金カウンタ212をアップさせる。その後、ステップS1103において、ウォータマーク合成部901が対象ページのイメージデータにウォータマーク(イメージデータ)を合成し、プリンタエンジン118によって印刷が行われる。
【0062】
ステップS1102において、対象ページに白紙非課金の指定があると判定された場合、ステップS1105に進み、課金カウンタ212をアップさせる。そして、ステップS1106において、対象ページのイメージデータをクリアする。その後、ステップS1107において、ウォータマーク合成部901がウォータマーク(イメージデータ)を合成し、プリンタエンジン118によって印刷が行われる。
【0063】
尚、ステップS614からステップS620間での処理は図6と共通であるので、ここでは説明を省略する。
【0064】
尚、本実施例では、ウォータマークとして指定されたフォームデータに基づくイメージデータをエンジンでの印刷処理の直前で付加している。しかし、ウォータマークを印字データとして合成するタイミングは、例えばステップS612のタイミングで合成してもよい。いずれにせよ、ウォータマークの指定がある場合、合成される印字データが白紙非課金の指定によりイメージデータのクリアが行われても、ウォータマークが印刷されるのでその分の課金処理が行われればよい。
【0065】
図12は、第2の実施形態における効果を説明する図である。図12に示すように、上段に従来の場合を示し、下段に本実施形態における場合を対比して示している。
【0066】
ここで、ウォータマークの列は、PC101からPDLデータで登録され、又は、スキャナによって登録されているウォータマークを示している。また、印字データの列は、PDLデータに基づく印字データや、スキャナ117から読み込まれる印字データや、BOXから指定される印字データを示している。印字結果の列は、ウォータマークの列に示されるウォータマークを、印字データの列に示される印字データ上に合成し印刷した結果を示している。
【0067】
図12に示すように、従来技術においては、印字データの2ページ目に白紙非課金の指定がる場合には、そのコマンドが有効となって、2ページ目は白紙となり、ウォータマークが印刷されない。しかしながら、本実施形態においては、ウォータマークの印刷の指定が有りと判断した場合、一旦イメージデータをクリアしてから、ウォータマークを合成し、印刷する。従って、従来のように、ウォータマークがクリアされて白紙が出力されることはない。更に本実施形態においては、ウォータマークが印刷された場合は、課金が行われるようになっている。
【0068】
本発明には、プログラム(印刷プログラム)コードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。更に、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた場合についても、本発明は適用される。その場合、書き込まれたプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明に係る実施形態における印刷装置を含むシステムの構成を示す図である。
【図2】本実施形態におけるソフトウェアのモジュール構成を示す図である。
【図3】PCから印刷を行う処理の手順を示すフローチャートである。
【図4】PCからフォームデータの登録を行う処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】PCからフォーム合成印刷を行う処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】本実施形態において、PCからフォーム合成データが送られてきた場合における印刷装置の処理の手順について示すフローチャートである。
【図7】ユーザインタフェースを用いて、フォーム合成印刷を行う場合における印刷装置の処理の手順について示すフローチャートである。
【図8】第1の実施形態における効果を説明する図である。
【図9】第2の実施形態におけるソフトウェアのモジュール構成を示す図である。
【図10】PCからウォータマークの印刷を行う処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】PCからウォータマークの印刷指示データが送られてきた場合の印刷装置の処理の手順を示すフローチャートである。
【図12】第2の実施形態における効果を説明する図である。
【符号の説明】
【0070】
101 PC
102、112 CPU
103、113 RAM
104 114 HDD
106 116 ユーザインタフェース
111 印刷装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、印字データと合成されるフォームデータを印刷する印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、印刷装置においては、印刷するページにおける印字データの有無に関わらず、課金が行われていた。即ち、白紙のページに対しても課金が行われるので、印刷する対象に応じて、柔軟に課金を行うことが要望されており、様々な技術が開発されている。
【0003】
例えば、印刷装置において、印刷するページが白紙である場合に、そのページのデータに白紙非課金コマンドを挿入することによってトナーなどの料金の課金を行わないことが広く行われている。また、白紙非課金コマンドを故意に白紙でないページに挿入して課金を免れることを防ぐために、白紙非課金コマンドが挿入されたページについて、レンダリング処理後で印字処理の直前に印字データをクリアし、白紙を排紙することも行われる(特許文献1)。
【特許文献1】特開2004−139465号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的に行われている印刷の技術において、合成用の印字データとフォームデータとを合成するフォーム合成印刷がある。そのようなフォーム合成印刷とは、予め、スキャナで取り込まれたり、又は、PDLデータで保存されていたデータをフォームデータとして、印字データに重ね合わせて印刷する技術である。既に述べたような白紙非課金コマンドは、例えば、印刷装置の文書蓄積機能(ボックス機能ともいう)によって一旦、保存された後に印刷する場合においても保持される。従って、文書蓄積機能等により蓄積されたマルチページのデータをフォームデータとして用いて、フォーム合成印刷を行ったとする。その際、フォームデータと印字データとの内、いずれかに白紙非課金コマンドが保持されていると、そのコマンドが有効となって白紙が出力されてしまう。
【0005】
近年、マルチページのフォームデータに対応できる印刷装置の要求が高まってきている。フォームデータがマルチページである場合、ユーザは、フォームデータ全てを作成するのではなく、例えば既存のデータを流用、加工することによってフォームデータを作成することが多いと思われる。ここで、フォームデータのいずれかのページに、既に述べたような白紙非課金コマンドが挿入されている場合が考えられる。ユーザが関知しないページに白紙非課金コマンドが挿入されているとすると、白紙非課金コマンドの本来の機能によって白紙が出力されてしまう。
【0006】
一般的に、白紙非課金コマンドが挿入されているか否かをユーザが調べることは、例えば、PDL言語に熟知していることを要する。従って、ユーザによって白紙非課金コマンドを必要に応じて削除することは難しい。
【0007】
また、フォーム合成印刷においては、近年、様々な方法があり、代表的な方法として、予め印字されたプレ・プリント紙にフォームデータを印刷する方法や、印字データ用のトナーとフォームデータ用のトナーとを一度の動作によって印刷する方法が挙げられる。また、近年において、それらの方法を併用する印刷装置が多くなってきている。更に、フォーム合成印刷は、例えば、ウォータマークのような全ページ一律のフォームデータを印字データに合成して印刷する場合にも用いられる。
【0008】
従って、上述の課題を解決する上で、そのような多種な機能を併用するフォーム合成印刷において、ユーザが望むような柔軟な白紙コマンドの適用が望まれる。
【0009】
そこで、上記の点に鑑み、本発明は、フォーム合成印刷において、白紙の指定を適切に処理することによって、所望の印字結果を出力することができる印刷装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る印刷装置は、フォームデータと合成される印字データと該フォームデータを合成した合成データを印刷する印刷装置であって、フォームデータの各ページに対して白紙印刷の指定されているかを解析する解析手段と、解析手段による解析の結果に基づき、フォームデータの白紙印刷の指定がされているページの白紙印刷の指定を無効にする処理を行う処理手段と、処理手段による処理の後のフォームデータと、印字データとを合成する合成手段と、合成手段によって合成された合成データを印刷する印刷手段とを備える。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、フォーム合成印刷において、ユーザの意図を考慮し、白紙の指定を適切に処理することで、所望の印字結果を出力することを可能とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下に、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。なお、同一の構成要素には同一の参照番号を付して、説明を省略する。
【0013】
<第1の実施形態>
第1の実施形態として、ウォータマーク以外のフォームデータに白紙非課金コマンドが存在する場合について説明する。尚、本発明のフォームデータの印刷に関して、通常のトナーなどとは異なり、クリアトナーなどのカラー印刷された印刷物に対して光沢感を持たせるような特殊な用途のための印刷を目的とする場合も適用できる。
【0014】
図1は、本発明に係る実施形態における印刷装置を含むシステムの構成を示す図である。PC101に含まれるCPU102において、図2以降で説明するソフトウェアが動作することができる。RAM103は、CPU102において動作するソフトウェアがデータを保存する場合等において用いられる。HDD104は、ハードディスクであってソフトウェア等を保存する。PC101は、通信インタフェース105を介して印刷装置111と通信を実行することができる。また、ユーザは、ユーザインタフェース106によって操作を行ったり、ソフトウェアの操作結果を表示することができる。PC101において、上記の各ブロックは、バスによって接続され、相互にデータを送受信することができる。
【0015】
印刷装置111は、例えば、印刷機能やファックス機能、プリンタ機能等が複合された多機能周辺装置(MFP:Multifunction Peripheral)である。また、印刷装置111は、ネットワークを介して、PC101と通信を実行することができる。印刷装置111に含まれるCPU112において、図2以降で説明するソフトウェアが動作することができる。RAM113は、CPU112において動作するソフトウェアがデータを保存する場合等において用いられる。HDD114は、ハードディスクであってソフトウェア等を保存する。印刷装置111は、通信インタフェースを介してPC101と通信することができる。また、ユーザは、ユーザインタフェース116によって操作を行ったり、ソフトウェアの操作結果を表示することができる。印刷装置111は、スキャナ117を含み、プリンタエンジン118を含んでいる。印刷装置111において説明した上記の各ブロックは、バスによって接続され、相互にデータを送受信することができる。
【0016】
図2は、本実施形態におけるソフトウェアのモジュール構成を示す図である。図2においては、説明上、図1に示すハードウェア構成の一部を示している。アプリケーション201は、CPU102上で動作する。アプリケーションデータ202は、アプリケーション201によって生成されたデータであり、RAM103やHDD104等の記憶領域に保存される。プリンタドライバであるドライバ203は、アプリケーションデータ202を印刷装置111が理解でき印刷できるようなフォーマットに変換する。ドライバ203は、CPU102上で動作する。PDLデータ204は、ドライバ203によって生成されたPDLデータであり、RAM103やHDD104等の記憶領域に保存される。ここで、PDLとは、「Page Discription Language」の略で、一般的に用いられるページ記述言語を意味する。
【0017】
PDLインタプリタ205は、PDLデータ204を解釈する。フォーム判断部206は、PDLインタプリタ205により解釈されたPDLデータ又はスキャナ117から読み込まれたスキャンデータが、フォームデータとして登録されるデータ(フォームデータ記憶部207)であるか、通常の印字データ(印字データ記憶部208)であるかを判断する。それぞれ、判断された結果、フォームデータ記憶部207又は印字データ記憶部208に格納される。フォーム合成部209は、印字データ記憶部208の印字データにフォーム合成の指示が存在する場合に、フォームデータ記憶部207のフォームデータと合成処理を行い、フォーム合成された印字データを生成し、合成データ記憶部210に記憶する。
【0018】
エンジン課金制御部211は、印字データ又はフォーム合成された印字データを印刷する場合に、ページに白紙非課金コマンドが存在するか否かを判断する。ページデータにおいて白紙非課金コマンドが設定されている場合、課金カウンタ212をアップしないで、該当するページのイメージデータをクリア(消去)した白紙非課金コマンド処理済み印字データを生成し、プリンタエンジン118に印刷命令を発行する。このようにイメージデータをクリアすることによって、非課金によるイメージデータを印刷することを防ぐ。一方、ページデータにおいて白紙非課金コマンドが設定されていない場合、課金カウンタ212をアップし、そのまま印字データを印刷するようにプリンタエンジン118に対して印刷命令を発行する。
【0019】
図2に示す印刷装置111のソフトウェアのモジュール構成において、PDLインタプリタ205、フォーム判断部206、フォーム合成部209、エンジン課金制御部211、課金カウンタ212は、図1に示すCPU112によって実現されても良い。
【0020】
以下、図3〜図6を参照して、PC101において、フォームデータと印字データとを合成してPDLデータとし印刷装置111に送信して印刷する処理における本実施形態について説明する。
【0021】
図3は、PC101から印刷を行う処理の手順を示すフローチャートである。まず、ステップS301において、ユーザは、アプリケーション201を用いて印刷を所望するアプリケーションデータ202を作成する。アプリケーションデータ202には、アプリケーションを介した、ユーザからの所定ページに対する白紙非課金の指定がなされている場合がある。次に、ステップS302において、ユーザの印刷指示に基づいて、アプリケーションからアプリケーションデータ202の印刷命令の発行が行われ、ドライバが起動される。ドライバ203は、アプリケーションデータ202を後段のステップにおいて解析する。
【0022】
ステップS303において、ドライバ203が、アプリケーションデータ202に白紙非課金の指定があるページが存在するか否かを判断する。ここで、白紙非課金の指定があるページが存在すると判断された場合には、ステップS305において、該当のページデータに白紙非課金コマンドを付加し、ステップS304に進む。一方、白紙非課金の指定があるページが存在しないと判断された場合には、ステップS304に進む。ステップS303の判断は、ページに付加された情報、例えば、ページの属性情報を参照し、白紙非課金フラグがオンかオフかによって判断しても良い。ステップS304において、ドライバ203がアプリケーションデータ202を印刷ジョブであるPDLデータ204に変換し、ステップS306において、印刷装置111に送信する。
【0023】
図4は、PC101からフォームデータの登録を行う処理の手順を示すフローチャートである。
【0024】
まず、ステップS401において、アプリケーション201が、フォームデータとしたいアプリケーションデータ202を作成する。ここで、アプリケーションデータ202とともに、フォーム識別情報を同時に指定することもできる。次にステップS402において、作成されたアプリケーションデータ202のフォーム登録命令を発行する。フォーム登録命令がアプリケーションから発行されると、ドライバ203が起動し、アプリケーションデータ202を後段のステップにおいて解析する。ステップS403において、アプリケーションデータ202に白紙非課金の指定があるページが存在するか否かを判断する。ここで、白紙非課金の指定があるページが存在すると判断された場合には、ステップS405において、該当のページに白紙非課金コマンドを付加し、ステップS404に進む。一方、白紙非課金の指定があるページが存在しないと判断された場合には、ステップS404に進む。ステップS403の判断は、ページに付加された情報、例えば、ページの属性情報を参照し、白紙非課金フラグがオンかオフかによって判断しても良い。ステップS404において、フォームデータとしたいアプリケーションデータ202をPDLデータ204に変換し、ステップS406において、印刷装置111に送信する。尚、アプリケーションにより通常の印刷用のアプリケーションデータを作成し、その後、ドライバにおいてフォーム登録命令を発行し、PDLデータとフォーム識別情報を生成し、印刷装置にフォームデータとして登録することも可能である。
【0025】
図5は、PC101からフォームデータと合成用のデータを指定し、フォーム合成印刷を行う処理の手順を示すフローチャートである。
【0026】
まず、ステップS501において、ユーザは、アプリケーション201を用いて印刷を所望するアプリケーションデータ202を作成する。次に、ステップS502において、アプリケーション201などを用いてフォーム合成するフォームデータが選択され、ステップS503において、フォーム合成命令と印刷命令を発行する。ここでは、例えば、フォーム識別情報などを用いてフォームデータが選択される。フォーム合成命令と印刷命令に基づき、ドライバ203が起動する。ステップS504において、アプリケーションデータ202に白紙非課金の指定があるページが存在するか否かを判断する。ここで、白紙非課金の指定があるページが存在すると判断された場合には、ステップS506において、該当のページに白紙非課金コマンドを付加し、ステップS505に進む。一方、白紙非課金の指定があるページが存在しないと判断された場合には、ステップS505に進む。ステップS504の判断は、ページに付加された情報、例えば、ページの属性情報を参照し、白紙非課金フラグがオンかオフかによって判断しても良い。ステップS505において、アプリケーションデータ202をPDLデータ204に変換し、ステップS507において、選択されたフォーム識別情報とともにPDLデータを印刷装置111に送信する。ここで、フォームデータとしてのPDLデータと合成用のPDLデータを同時に印刷装置に送信することも可能である。
【0027】
以上説明した図3〜図5は、PC101におけるPDLへのデータ変換と印刷装置111にPDLデータを送信する処理を示している。以下、図6において、本実施形態の特徴を示す処理の手順について説明する。
【0028】
図6は、本実施形態において、PC101からPDLデータを受信した場合における印刷装置の処理の手順について示すフローチャートである。
【0029】
まず、ステップS601において、PDLインタプリタ205が、通信インタフェース115を介してPDLデータを受信する。ステップS602において、PDLインタプリタ205が、受信したPDLデータ全ての解釈が終了したか否かを判断する。ここで、全て解釈したと判断された場合には、ステップS609に進み、全て解釈していないと判断された場合には、ステップS603に進む。
【0030】
次に、ステップS603において、受信したPDLデータにおけるページの開始であるか否かを判断する。ここで、ページの開始であると判断された場合には、ステップS604において、ページの白紙非課金コマンドによる白紙の指定をクリアし、ステップS605に進む。尚、ここで、白紙非課金フラグをオフとしても良い。一方、開始ページでないと判断された場合には、ステップS605に進み、PDLインタプリタ205が、受信したPDLデータの解釈を行う。
【0031】
次に、解釈された結果、ステップS606において、白紙非課金コマンドの有無を判断する。ここで、白紙非課金コマンドが有りと判定された場合には、ステップS607において、そのページに対する白紙非課金の指定を行い、ステップS602に戻る。一方、白紙非課金コマンドが無しと判定された場合には、ステップS608において、PDLコマンドに従って、描画用のイメージデータの作成(展開処理)等を行い、ステップS602に戻る。
【0032】
ステップS601〜S608における処理によって、PC101から受信したPDLデータを解釈し、白紙非課金の指定がされたデータとイメージデータの何れか、または両方を含む印字データを生成する。
【0033】
次に、ステップS609において、フォーム判断部206は、受信したデータがフォームとして登録されるデータであるか否かを判断する。例えば、図4に示したようなフォーム登録命令がPDLコマンドとして挿入されているか否かを参照することによって判断しても良い。ここで、フォームとして登録されるデータであると判断された場合には、ステップS610において、前述の印字データを記憶領域にフォームデータとして登録し本処理を終了する。一方、フォームデータとして登録されるデータでないと判断された場合には、ステップS611において、フォーム合成の指示がされたデータであるか否かを判断する。例えば、図5に示すようなフォーム合成命令がPDLコマンドとして挿入されているか否かを参照することによって判断しても良い。
【0034】
ステップS611において、フォーム合成の指示があるデータであると判断された場合には、ステップS612において、フォーム識別情報で指定されるフォームデータを抽出する。更にステップS612において、フォーム合成部209は、フォームデータに付加されている白紙非課金の指定をクリア(削除)する。その後、白紙非課金の指定がクリアされたフォームデータを、印字データに合成する。一方、ステップS611において、フォーム合成の指示がされたデータではないと判断された場合には、ステップS613に進む。以下、ステップS612の処理が行われたデータを「フォーム合成された印字データ」とし、ステップS612の処理が行われなかったデータ、即ち、ステップS611において「No」と判断されたデータを「印字データ」とする。
【0035】
ステップS613において、印字データ又はフォーム合成された印字データについて、エンジン課金制御部211が、各ページの印字処理を開始する。ステップS614において、印字データのページにおける白紙非課金の指定の有無を判断する。ここで、白紙非課金の指定が無しと判断された場合には、ステップS615において、課金カウンタ212をアップを指示する。その後、ステップS616において、印字データ又はフォーム合成された印字データを、プリンタエンジン118によって印刷する。一方、白紙非課金の指定が有りと判断された場合には、ステップS617において、課金カウンタ212をアップしない。更に、ステップS618において、該当ページの印字データ又はフォーム合成された印字データをクリアする。次に、ステップS619において、印刷すると白紙となるページデータを作成し、そのデータを用いてプリンタエンジン118によって印刷が行われる。ステップS619は、例えば、紙を搬送するのみの処理としても良い。
【0036】
ステップS620において、印字データ又はフォーム合成された印字データにおける全てのページについて処理されたか否かを判断し、全てのページが処理されていないと判断された場合には、ステップS613に戻る。一方、全てのページが処理されていると判断された場合には、本処理を終了する。
【0037】
図3〜図6において、白紙非課金コマンドの設定の有無に基づくフォーム合成印刷などに関する印刷装置111においての処理について説明した。フォーム合成印刷においては、フォームデータと合成用のデータとを合成する方法の他に、既に、印字されているプレ・プリント紙にフォームデータを合成する方法がある。そのようなフォーム合成印刷の方法においては、フォームデータで指定されている白紙非課金の有無がプレ・プリント紙の画像に影響を及ぼすことはない。従って、プレ・プリント紙を用いるフォーム合成印刷の方法においては、特に、フォームデータで指定されている白紙非課金の設定をクリアしないものとする。
【0038】
次に、図7は、ユーザインタフェースを用いて、フォーム合成印刷などを行う場合における印刷装置の処理の手順について示すフローチャートである。
【0039】
まず、ステップS701において、スキャナから読み込んだ印字データやBOXに格納されている印字データに対するフォーム合成印刷であるか、若しくは、プレ・プリント紙に対するフォームデータのみを用いてのフォーム合成印刷であるかを判断する。ステップS701は、例えば、ユーザが、前者のフォーム合成印刷と後者のフォーム合成印刷との内、いずれをユーザインタフェース画面上で選択されたかということで判断するようにしても良い。
【0040】
ここで、スキャナから読み込んだ印字データやBOXに格納されている印字データに対するフォーム合成印刷であると判断された場合には、ステップS702において、フォームデータを選択する。ここでは、例えば、フォームデータはフォーム識別情報などを指定することで選択する。次に、ステップS703において、合成用の印字データを取得する。例えば、スキャナに原稿をセットしてスキャン動作を開始する。また、BOXに格納されている印字データを用いるなら格納場所を指定して印刷を行う印字データを取得する。以下のステップにおいて、印刷するページがなくなるまで、ステップS704〜ステップS707までの処理を行う。
【0041】
ステップS704において、合成用の印字データの対象ページと合成すべきフォームデータの印刷対象のページにおいて、白紙非課金の指定の有無を判断する。ここで、白紙非課金の指定が有りと判断された場合には、ステップS705において、フォームの白紙非課金の指定をクリアしてフォーム合成を行い、ステップS707に進む。一方、白紙非課金の指定が無しと判断された場合には、ステップS706において、そのままフォーム合成し、ステップS707に進む。
【0042】
ステップS707においては、図6のステップS614〜S620に示す印刷処理を行い、ステップS703に戻る。ステップS703において、スキャンした枚数分のフォーム合成印刷が終了し、または指定されたBOXデータの枚数分の印刷が終了している場合には、本処理を終了する。ここではフォームデータの白紙非課金の指定がクリアされているので、印刷に際して印刷枚数分の課金が行われることになる。
【0043】
再び、ステップS701を説明する。ステップS701において、プレ・プリント紙に対するフォームデータのみを用いるフォーム合成印刷を行う場合には、ステップS708に進み、印刷するフォームデータを選択する。ここでは、例えば、フォームデータはフォーム識別情報などを指定することで選択する。次に、ステップS709において、ユーザにより、印刷を行う所望のプレ・プリント紙のページ数を指定させ、印刷枚数を取得する。一般的には、フォームデータはプレ・プリント紙の枚数にあわせるケースが多いので、ここでは、プレ・プリント紙の枚数を指定する場合を説明している。
【0044】
ステップS710において、ステップS709で指定された枚数が「0」より大きいか否かを判断する。次に、ステップS711において、ステップS709で指定された枚数を「1」だけ減少させ、ステップS712に進む。ステップS712において、フォームデータの各ページにおいて、白紙非課金の指定があった場合は、その指定をクリアせずに、そのままフォーム合成を行い印刷処理を行う。ここで、当然、白紙非課金の指定があった場合、課金カウンタ212をアップせずに印刷を行うことになる。これは、イメージデータがクリアされたページデータがフォーム合成印刷される場合を示している。また、白紙非課金の指定がなかった場合、課金カウンタ212をアップして、フォーム合成印刷が行われる。ステップS712の後は、ステップS710に戻り、枚数が「0」であると判断された場合に本処理を終了する。
【0045】
以上の説明において、フォーム合成印刷を行う上で、スキャンされた印字データやBOX格納された印字データの枚数と、フォームデータのページ数とが異なっていても良い。また、フォームデータの特定のページを繰り返し用いてフォーム合成を行っても良い。また、フォームデータのページを順送りにして、ページが尽きた時点で、1ページ目のフォームを用いてフォーム合成しても良いし、ページが尽きたその後についてはフォーム合成を行わないようにしても良い。また、フォームの指定の方法については、本実施形態においては、どのような手法で実現されても良い。
【0046】
上記実施例においては、BOXに格納された印字データには白紙非課金の指定がない場合を説明したが、ユーザが意図的にBOXに格納された印字データに白紙非課金の指定を残す場合も考え得る。その場合は、ステップS707でフォーム合成印刷する際には、BOXに格納されている印字データの白紙非課金の指定を優先し、非課金で白紙ページを排紙すればよい。
【0047】
図8は、本実施形態における効果を説明する図である。図8に示すように、上段に従来の場合を示し、下段に本実施形態を適用した場合を対比して示している。
【0048】
ここで、フォームデータの列は、PC101からPDLデータで登録され、又は、スキャナによって登録されているフォームデータを示している。また、例えば、スキャナによって登録された場合には、白紙非課金の指定はない。また、印字データの列は、フォームデータと合成される合成用の印字データを示すもので、PDLデータに基づき生成された印字データ、スキャナ117から読み込まれる印字データや、BOXから指定される印字データを示している。図8においては、印字データとして、1ページ目に「1」、2ページ目に「2」、3ページ目に「3」という描画用のデータがある。印字結果の列は、フォームデータの列に示されるフォームデータを、印字データの列に示される印字データ上にページ毎に合成し印刷した結果を示している。
【0049】
図8に示す「白紙非課金」は、付記されているページに白紙非課金の指定がされていることを示している。図8におけるケース1は、印字データのみを印字するケースを示す。ケース2、3は、印字データとフォームデータをフォーム合成する場合である。従来技術では、フォームデータ及び印字データのどちらかで白紙非課金の指定されたページがあれば、印字結果としてそのページは白紙非課金で印刷されることになる。
【0050】
本発明においては、ケース2では従来技術と印字結果が同じになっていることがわかる。これは、本発明においては、ユーザによって明示的に入力される印字データの指定が優先されるべきということを考慮しているからである。従って、当然ケース3では、従来においては、フォームデータの2ページ目の白紙非課金の指定が有効となっている。しかし、本発明においては、フォームデータの2ページ目の白紙非課金の指定を無効とし(クリアし)、印字結果に「2」という合成用の印字データが印刷出力されている。
【0051】
更にケース4は、プレ・プリント紙に対するフォームデータの合成印刷を行った場合のケースを示している。この場合は、印字データが「なし」となっている。ケース4では、図7のステップS712でも前述したように、フォームデータの白紙非課金の指定をクリア(無効に)しない。これは、フォームデータに含まれる、白紙非課金コマンドに起因する白紙のページを合成印刷する際に、課金を行わないようにするためである。ここでは、既に画像が印刷されたプレ・プリント紙を用いているので、フォームデータの白紙非課金の指定が残っていたとしても最終出力に影響を与えることがない。
【0052】
本実施形態においては、フォーム合成印刷する際の図8に示すような各ケースに応じて、白紙非課金の指定(白紙印刷の指定)の有無を解析し、ユーザの意図を考慮して適切に処理することができ、所望の印字結果を出力することを可能とした。
【0053】
<第2の実施形態>
次に、ウォータマーク(電子透かし情報)のような全ページに一律に付加されるフォームデータを用いてフォーム合成印刷を行う機能を追加した場合について説明する。
【0054】
図9は、第2の実施形態におけるソフトウェアのモジュール構成を示す図である。図9に示す構成は、ウォータマークの合成を行うウォータマーク合成部901が追加されている点において図2と異なる。また、ウォータマーク用のフォームデータは、フォームデータ記憶部207に記憶されている。このフォームデータは、外部のPCのアプリケーションによって生成されたデータであっても、スキャナによって読み込んで登録したデータであってもよく、フォームデータと同様に、識別情報を属性として持っている。
【0055】
図10は、PC101からウォータマークの印刷を行う処理の手順を示すフローチャートである。
【0056】
まず、ステップS1001において、ユーザの指示に基づき、アプリケーション201を用いて印刷を所望するアプリケーションデータ202を作成する。ステップS1002において、アプリケーション201によりウォータマークの印刷を指定し、ステップS1003において、印刷命令を発行する。ここで、ウォータマークの印刷を指定する際に、フォーム識別情報を同時に指定するものとする。印刷命令が発行されると、ドライバ203が起動され、アプリケーションデータを後段のステップにおいて解析する。
【0057】
次に、ステップS1004において、アプリケーションデータ202に白紙非課金の指定があるページが存在するか否かを判断する。ここで、白紙非課金の指定があるページが存在すると判断された場合には、ステップS1006に進み、該当のページに白紙非課金コマンドを添付してステップS1005に進む。一方、白紙非課金の指定があるページが存在しないと判断された場合には、ステップS1005に進む。ステップS1004の判断は、ページに付加された情報、例えば、ページの属性情報を参照し、白紙非課金フラグがオンかオフかによって判断しても良い。ステップS1005において、アプリケーションデータがPDLデータに変換され、ステップS1007において、フォーム識別情報とともに印刷装置111に送信される。尚、PC101で保持しているデータをフォームデータとして、ドライバによりPDLデータに変換し、印刷装置111に送信してもよい。また、アプリケーションで合成用のデータとともに、ウォータマーク用のフォームデータとしてのアプリケーションデータを作成して、ドライバでPDLデータに変換後に印刷装置111に送信してもよい。また、ウォータマークの印刷の指定はドライバから行うような実装としてもよい。
【0058】
図11は、PC101からウォータマークの印刷を指定するようなデータを受信した場合の印刷装置の処理の手順を示すフローチャートである。図11のフローチャートは、図6におけるステップS613以降の処理の手順のみが示されている。即ち、図6に示すステップS601〜S612については、第1の実施形態と第2の実施形態とにおいて共通である。また、図11において、図6と同じステップの番号を示す処理は、図6における説明と同じである。
【0059】
ステップS613において、印字データが作成されるとエンジン課金制御部211が起動され、ページの印刷処理を開始する。
【0060】
ステップS1101において、ウォータマークの指定があるか否かを判定する。ここでは、ページごとにウォータマークの指定を判定するが、ページ全体へのウォータマークの指定があるかを予め判定するといった実施形態であってもよい。ステップS1101において、ウォータマークの指定があると判定された場合は、ステップS1102において、印刷を行う印字データのページにおける白紙非課金の指定の有無を判断する。
【0061】
ステップS1102において、対象ページに白紙非課金の指定がないと判定された場合、ステップS1103に進み、課金カウンタ212をアップさせる。その後、ステップS1103において、ウォータマーク合成部901が対象ページのイメージデータにウォータマーク(イメージデータ)を合成し、プリンタエンジン118によって印刷が行われる。
【0062】
ステップS1102において、対象ページに白紙非課金の指定があると判定された場合、ステップS1105に進み、課金カウンタ212をアップさせる。そして、ステップS1106において、対象ページのイメージデータをクリアする。その後、ステップS1107において、ウォータマーク合成部901がウォータマーク(イメージデータ)を合成し、プリンタエンジン118によって印刷が行われる。
【0063】
尚、ステップS614からステップS620間での処理は図6と共通であるので、ここでは説明を省略する。
【0064】
尚、本実施例では、ウォータマークとして指定されたフォームデータに基づくイメージデータをエンジンでの印刷処理の直前で付加している。しかし、ウォータマークを印字データとして合成するタイミングは、例えばステップS612のタイミングで合成してもよい。いずれにせよ、ウォータマークの指定がある場合、合成される印字データが白紙非課金の指定によりイメージデータのクリアが行われても、ウォータマークが印刷されるのでその分の課金処理が行われればよい。
【0065】
図12は、第2の実施形態における効果を説明する図である。図12に示すように、上段に従来の場合を示し、下段に本実施形態における場合を対比して示している。
【0066】
ここで、ウォータマークの列は、PC101からPDLデータで登録され、又は、スキャナによって登録されているウォータマークを示している。また、印字データの列は、PDLデータに基づく印字データや、スキャナ117から読み込まれる印字データや、BOXから指定される印字データを示している。印字結果の列は、ウォータマークの列に示されるウォータマークを、印字データの列に示される印字データ上に合成し印刷した結果を示している。
【0067】
図12に示すように、従来技術においては、印字データの2ページ目に白紙非課金の指定がる場合には、そのコマンドが有効となって、2ページ目は白紙となり、ウォータマークが印刷されない。しかしながら、本実施形態においては、ウォータマークの印刷の指定が有りと判断した場合、一旦イメージデータをクリアしてから、ウォータマークを合成し、印刷する。従って、従来のように、ウォータマークがクリアされて白紙が出力されることはない。更に本実施形態においては、ウォータマークが印刷された場合は、課金が行われるようになっている。
【0068】
本発明には、プログラム(印刷プログラム)コードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。更に、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた場合についても、本発明は適用される。その場合、書き込まれたプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明に係る実施形態における印刷装置を含むシステムの構成を示す図である。
【図2】本実施形態におけるソフトウェアのモジュール構成を示す図である。
【図3】PCから印刷を行う処理の手順を示すフローチャートである。
【図4】PCからフォームデータの登録を行う処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】PCからフォーム合成印刷を行う処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】本実施形態において、PCからフォーム合成データが送られてきた場合における印刷装置の処理の手順について示すフローチャートである。
【図7】ユーザインタフェースを用いて、フォーム合成印刷を行う場合における印刷装置の処理の手順について示すフローチャートである。
【図8】第1の実施形態における効果を説明する図である。
【図9】第2の実施形態におけるソフトウェアのモジュール構成を示す図である。
【図10】PCからウォータマークの印刷を行う処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】PCからウォータマークの印刷指示データが送られてきた場合の印刷装置の処理の手順を示すフローチャートである。
【図12】第2の実施形態における効果を説明する図である。
【符号の説明】
【0070】
101 PC
102、112 CPU
103、113 RAM
104 114 HDD
106 116 ユーザインタフェース
111 印刷装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フォームデータと合成される印字データと該フォームデータを合成した合成データを印刷する印刷装置であって、
前記フォームデータの各ページに対して白紙印刷の指定がされているかを解析する解析手段と、
前記解析手段による解析の結果に基づき、前記フォームデータの白紙印刷の指定がされているページの白紙印刷の指定を無効にする処理を行う処理手段と、
前記処理手段による処理の後の前記フォームデータと、前記印字データとを合成する合成手段と、
前記合成手段によって合成された合成データを印刷する印刷手段と
を備えることを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
前記印刷手段は、前記印字データに白紙印刷の指定がされているページが含まれている場合、該ページの画像の印刷を行わず白紙で排紙することを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項3】
前記白紙印刷の指定があるページに対しては、前記印刷装置の印刷処理に基づく課金を行わないことを特徴とする請求項1または2に記載の印刷装置。
【請求項4】
前記フォームデータのみを印刷する設定が設定された場合、前記処理手段による白紙印刷の指定を無効にする処理を行わず、
前記フォームデータにおいて前記白紙印刷の指定があるページに対しては、前記印刷装置の印刷処理に基づく課金を行わないことを特徴とする請求項1または2に記載の印刷装置。
【請求項5】
前記フォームデータのみを印刷する設定は、プレ・プリント紙に対するフォーム合成印刷を行う設定であることを特徴とする請求項4に記載の印刷装置。
【請求項6】
前記印字データの全てのページに特定の画像を一律に印刷されるように設定された場合、
前記印刷手段が、前記印字データの前記白紙印刷の指定がされているページに対しては、前記特定の画像のみを印刷することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の印刷装置。
【請求項7】
前記印字データの全てのページに特定の画像を一律に印刷されるように設定され、前記印刷手段が前記印字データの前記白紙印刷の指定がされているページに対して前記特定の画像のみを印刷した場合、
該印字データの前記白紙印刷の指定がされているページに対しても前記印刷装置の印刷処理に基づく課金を行うことを特徴とする請求項6に記載の印刷装置。
【請求項8】
フォームデータと合成される印字データと該フォームデータを合成した合成データを印刷する印刷装置において実行される印刷方法であって、
前記印刷装置の解析手段が、前記フォームデータの各ページに対して白紙印刷の指定されているかを解析する解析工程と、
前記印刷装置の処理手段が、前記解析工程における解析の結果に基づき、前記フォームデータの白紙印刷の指定がされているページの白紙印刷の指定を無効にする処理を行う処理工程と、
前記印刷装置の合成手段が、前記処理工程における処理の後の前記フォームデータと、前記印字データとを合成する合成工程と、
前記印刷装置の印刷手段が、前記合成工程において合成された合成データを印刷する印刷工程と
を備えることを特徴とする印刷方法。
【請求項9】
前記印刷工程は、前記印字データに白紙印刷の指定がされているページが含まれている場合、該ページの画像の印刷を行わず白紙で排紙することを特徴とする請求項8に記載の印刷方法。
【請求項10】
前記白紙印刷の指定があるページに対しては、前記印刷装置の印刷処理に基づく課金を行わないことを特徴とする請求項8または9に記載の印刷方法。
【請求項11】
前記フォームデータのみを印刷する設定が設定された場合、前記処理手段による白紙印刷の指定を無効にする処理を行わず、
前記フォームデータにおいて前記白紙印刷の指定があるページに対しては、前記印刷装置の印刷処理に基づく課金を行わないことを特徴とする請求項8または9に記載の印刷方法。
【請求項12】
前記フォームデータのみを印刷する設定は、プレ・プリント紙に対するフォーム合成印刷を行う設定であることを特徴とする請求項11に記載の印刷方法。
【請求項13】
前記印字データの全てのページに特定の画像を一律に印刷されるように設定された場合、
前記印刷手段が、前記印字データの前記白紙印刷の指定がされているページに対しては、前記特定の画像のみを印刷することを特徴とする請求項8乃至12の何れか1項に記載の印刷方法。
【請求項14】
前記印字データの全てのページに特定の画像を一律に印刷されるように設定され、前記印刷手段が前記印字データの前記白紙印刷の指定がされているページに対して前記特定の画像のみを印刷した場合、
該印字データの前記白紙印刷の指定がされているページに対しても前記印刷装置の印刷処理に基づく課金を行うことを特徴とする請求項13に記載の印刷方法。
【請求項15】
印刷装置において実行され、フォームデータと合成される印字データと該フォームデータを合成した合成データを印刷するための印刷プログラムであって、
前記フォームデータの各ページに対して白紙印刷の指定がされているかを解析する解析手段と、
前記解析手段による解析の結果に基づき、前記フォームデータの白紙印刷の指定がされているページの白紙印刷の指定を無効にする処理を行う処理手段と、
前記処理手段による処理の後の前記フォームデータと、前記印字データとを合成する合成手段と、
前記合成手段によって合成された合成データを印刷する印刷手段と
してコンピュータを機能させることを特徴とする印刷プログラム。
【請求項16】
前記印刷手段は、前記印字データに白紙印刷の指定がされているページが含まれている場合、該ページの画像の印刷を行わず白紙で排紙することを特徴とする請求項15に記載の印刷プログラム。
【請求項17】
前記白紙印刷の指定があるページに対しては、前記印刷装置の印刷処理に基づく課金を行わないことを特徴とする請求項15または16に記載の印刷プログラム。
【請求項18】
前記フォームデータのみを印刷する設定が設定された場合、前記処理手段による白紙印刷の指定を無効にする処理を行わず、
前記フォームデータにおいて前記白紙印刷の指定があるページに対しては、前記印刷装置の印刷処理に基づく課金を行わないことを特徴とする請求項15または16に記載の印刷プログラム。
【請求項19】
前記フォームデータのみを印刷する設定は、プレ・プリント紙に対するフォーム合成印刷を行う設定であることを特徴とする請求項18に記載の印刷プログラム。
【請求項20】
前記印字データの全てのページに特定の画像を一律に印刷されるように設定された場合、
前記印刷手段が、前記印字データの前記白紙印刷の指定がされているページに対しては、前記特定の画像のみを印刷することを特徴とする請求項15乃至19の何れか1項に記載の印刷プログラム。
【請求項21】
前記印字データの全てのページに特定の画像を一律に印刷されるように設定され、前記印刷手段が前記印字データの前記白紙印刷の指定がされているページに対して前記特定の画像のみを印刷した場合、
該印字データの前記白紙印刷の指定がされているページに対しても前記印刷装置の印刷処理に基づく課金を行うことを特徴とする請求項20に記載の印刷プログラム。
【請求項1】
フォームデータと合成される印字データと該フォームデータを合成した合成データを印刷する印刷装置であって、
前記フォームデータの各ページに対して白紙印刷の指定がされているかを解析する解析手段と、
前記解析手段による解析の結果に基づき、前記フォームデータの白紙印刷の指定がされているページの白紙印刷の指定を無効にする処理を行う処理手段と、
前記処理手段による処理の後の前記フォームデータと、前記印字データとを合成する合成手段と、
前記合成手段によって合成された合成データを印刷する印刷手段と
を備えることを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
前記印刷手段は、前記印字データに白紙印刷の指定がされているページが含まれている場合、該ページの画像の印刷を行わず白紙で排紙することを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項3】
前記白紙印刷の指定があるページに対しては、前記印刷装置の印刷処理に基づく課金を行わないことを特徴とする請求項1または2に記載の印刷装置。
【請求項4】
前記フォームデータのみを印刷する設定が設定された場合、前記処理手段による白紙印刷の指定を無効にする処理を行わず、
前記フォームデータにおいて前記白紙印刷の指定があるページに対しては、前記印刷装置の印刷処理に基づく課金を行わないことを特徴とする請求項1または2に記載の印刷装置。
【請求項5】
前記フォームデータのみを印刷する設定は、プレ・プリント紙に対するフォーム合成印刷を行う設定であることを特徴とする請求項4に記載の印刷装置。
【請求項6】
前記印字データの全てのページに特定の画像を一律に印刷されるように設定された場合、
前記印刷手段が、前記印字データの前記白紙印刷の指定がされているページに対しては、前記特定の画像のみを印刷することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の印刷装置。
【請求項7】
前記印字データの全てのページに特定の画像を一律に印刷されるように設定され、前記印刷手段が前記印字データの前記白紙印刷の指定がされているページに対して前記特定の画像のみを印刷した場合、
該印字データの前記白紙印刷の指定がされているページに対しても前記印刷装置の印刷処理に基づく課金を行うことを特徴とする請求項6に記載の印刷装置。
【請求項8】
フォームデータと合成される印字データと該フォームデータを合成した合成データを印刷する印刷装置において実行される印刷方法であって、
前記印刷装置の解析手段が、前記フォームデータの各ページに対して白紙印刷の指定されているかを解析する解析工程と、
前記印刷装置の処理手段が、前記解析工程における解析の結果に基づき、前記フォームデータの白紙印刷の指定がされているページの白紙印刷の指定を無効にする処理を行う処理工程と、
前記印刷装置の合成手段が、前記処理工程における処理の後の前記フォームデータと、前記印字データとを合成する合成工程と、
前記印刷装置の印刷手段が、前記合成工程において合成された合成データを印刷する印刷工程と
を備えることを特徴とする印刷方法。
【請求項9】
前記印刷工程は、前記印字データに白紙印刷の指定がされているページが含まれている場合、該ページの画像の印刷を行わず白紙で排紙することを特徴とする請求項8に記載の印刷方法。
【請求項10】
前記白紙印刷の指定があるページに対しては、前記印刷装置の印刷処理に基づく課金を行わないことを特徴とする請求項8または9に記載の印刷方法。
【請求項11】
前記フォームデータのみを印刷する設定が設定された場合、前記処理手段による白紙印刷の指定を無効にする処理を行わず、
前記フォームデータにおいて前記白紙印刷の指定があるページに対しては、前記印刷装置の印刷処理に基づく課金を行わないことを特徴とする請求項8または9に記載の印刷方法。
【請求項12】
前記フォームデータのみを印刷する設定は、プレ・プリント紙に対するフォーム合成印刷を行う設定であることを特徴とする請求項11に記載の印刷方法。
【請求項13】
前記印字データの全てのページに特定の画像を一律に印刷されるように設定された場合、
前記印刷手段が、前記印字データの前記白紙印刷の指定がされているページに対しては、前記特定の画像のみを印刷することを特徴とする請求項8乃至12の何れか1項に記載の印刷方法。
【請求項14】
前記印字データの全てのページに特定の画像を一律に印刷されるように設定され、前記印刷手段が前記印字データの前記白紙印刷の指定がされているページに対して前記特定の画像のみを印刷した場合、
該印字データの前記白紙印刷の指定がされているページに対しても前記印刷装置の印刷処理に基づく課金を行うことを特徴とする請求項13に記載の印刷方法。
【請求項15】
印刷装置において実行され、フォームデータと合成される印字データと該フォームデータを合成した合成データを印刷するための印刷プログラムであって、
前記フォームデータの各ページに対して白紙印刷の指定がされているかを解析する解析手段と、
前記解析手段による解析の結果に基づき、前記フォームデータの白紙印刷の指定がされているページの白紙印刷の指定を無効にする処理を行う処理手段と、
前記処理手段による処理の後の前記フォームデータと、前記印字データとを合成する合成手段と、
前記合成手段によって合成された合成データを印刷する印刷手段と
してコンピュータを機能させることを特徴とする印刷プログラム。
【請求項16】
前記印刷手段は、前記印字データに白紙印刷の指定がされているページが含まれている場合、該ページの画像の印刷を行わず白紙で排紙することを特徴とする請求項15に記載の印刷プログラム。
【請求項17】
前記白紙印刷の指定があるページに対しては、前記印刷装置の印刷処理に基づく課金を行わないことを特徴とする請求項15または16に記載の印刷プログラム。
【請求項18】
前記フォームデータのみを印刷する設定が設定された場合、前記処理手段による白紙印刷の指定を無効にする処理を行わず、
前記フォームデータにおいて前記白紙印刷の指定があるページに対しては、前記印刷装置の印刷処理に基づく課金を行わないことを特徴とする請求項15または16に記載の印刷プログラム。
【請求項19】
前記フォームデータのみを印刷する設定は、プレ・プリント紙に対するフォーム合成印刷を行う設定であることを特徴とする請求項18に記載の印刷プログラム。
【請求項20】
前記印字データの全てのページに特定の画像を一律に印刷されるように設定された場合、
前記印刷手段が、前記印字データの前記白紙印刷の指定がされているページに対しては、前記特定の画像のみを印刷することを特徴とする請求項15乃至19の何れか1項に記載の印刷プログラム。
【請求項21】
前記印字データの全てのページに特定の画像を一律に印刷されるように設定され、前記印刷手段が前記印字データの前記白紙印刷の指定がされているページに対して前記特定の画像のみを印刷した場合、
該印字データの前記白紙印刷の指定がされているページに対しても前記印刷装置の印刷処理に基づく課金を行うことを特徴とする請求項20に記載の印刷プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2009−274400(P2009−274400A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−130094(P2008−130094)
【出願日】平成20年5月16日(2008.5.16)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年5月16日(2008.5.16)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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