説明

印刷装置、及びデータ通信方法

【課題】ノイズに対して耐性を強くして、データの変更を未然に防止する。
【解決手段】印刷処理を実行するエンジン部と、エンジン部の駆動を制御するメカコントローラと、メカコントローラと通信を行なうメインコントローラとを備える印刷装置であって、メカコントローラとメインコントローラとは、クロック線を流れるクロック信号の波形変化を用いて同期を取りつつ通信を行い、メインコントローラは、通信開始前に、クロック信号の波形変化の周期を示す周期データをメカコントローラに送信し、メカコントローラは、通信時に、クロック信号の波形変化を監視し、波形変化が送信された周期データにより指定された周期と異なる場合は、この波形変化を無効とみなし、同波形変化による通信を行なわない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、同期通信を行なう印刷装置、及びデータ通信方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、2つの装置の間で同期を取りつつ通信を行なう同期通信が知られている。同期通信では、クロック線を流れるクロック信号の波形変化を用いて同期を取りつつデータを通信する。
【0003】
また、同期通信では通信エラーが発生した場合、受信側の装置が送信側の装置に対して通信のリトライを要求する。それでも通信エラーが解除されない場合は、受信側の装置が送信側の装置に通信のリセットを行なわせることで、通信エラーからの復帰を実行する(例えば、特許文献1、参照)。
【特許文献1】特開2002−351753号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した特許文献1の発明では、受信側の装置はクロック信号やデータを受信した後に通信のリトライやリセットを要求するため、受信側の装置がノイズ等により波形が変化したクロック信号を受信する場合がある。具体的には、クロック線にノイズが重畳することにより、擬似的なクロック信号の波形変化が生じた場合、受信側の装置はこの波形変化により誤った通信を行い、通信データを変更させてしまう場合があった。
【0005】
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、ノイズに対して耐性を強くし、データの変更を未然に防止する印刷装置、及びデータ通信方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明では、印刷処理を実行するエンジン部と、前記エンジン部の駆動を制御するメカコントローラと、前記メカコントローラと通信を行なうメインコントローラとを備える印刷装置であって、前記メカコントローラと前記メインコントローラとは、クロック線で接続されており、前記メインコントローラから同クロック線を通じて送信されるクロック信号の波形変化を用いて同期を取りつつ通信を行い、前記メインコントローラは、通信開始前に、前記クロック信号の波形変化の周期を示す周期データを前記メカコントローラに送信し、前記メカコントローラは、通信時に、前記クロック信号の波形変化を監視し、前記波形変化が送信された前記周期データで指定された周期と異なる場合は、この波形変化を無効とみなし、同波形変化による通信を行なわない構成としてある。
【0007】
上記のように構成された発明では、メカコントローラとメインコントローラとは、クロック線を流れるクロック信号の波形変化と同期を取って通信を行なう。このとき、メインコントローラは、通信開始前に、クロック信号の波形変化の周期を示す周期データをメカコントローラに送信し、メカコントローラは、通信時に、クロック信号の波形変化を監視し、監視した波形変化が送信された前記周期データにより指定された周期と異なる場合は、この波形変化を無効とみなし、同波形変化による通信を行なわない。
そのため、メカコントローラは、周期データで指定されたクロック信号の波形変化のみを有効とするため、クロック線にノイズが重畳して擬似的にクロック信号の波形変化が生じた場合でも、この波形変化により通信が行なわれることでデータが書き換えられてしまうのを防止することができる。
また、通信が開始される前に周期データをメカコントローラに送信すれば、メカコントローラにより駆動が制御されるエンジン部は駆動を開始していないため、ノイズの影響を受けることなく、周期データをメカコントローラに送信することができる。
【0008】
好ましくは、前記メカコントローラは、前記周期データにより指定された周期を計時する計時手段を有し、前記クロック信号の波形変化が前記計時した周期と一致しているかを監視する。
上記のように構成された発明では、周期データにより指定された周期を計時手段により計時するため、波形変化の周期を正確に監視することができる。
【0009】
好ましくは、前記メカコントローラは、前記クロック信号の立ち上がり波形の周期を監視する。
【0010】
好ましくは、前記メインコントローラと前記メカコントローラとは、前記エンジン部における消耗部品の使用状況を記憶するデータを通信する。
消耗部品の使用状況を記憶するデータは、このデータに基づいてユーザに消耗部品の交換を促す他、このデータが交換周期に達した場合はエンジン部の駆動を一時的にでも停止させるものである。そのため、上記データが通信時に変更されて交換周期に達したと誤認識されると、エンジン部の駆動を停止させてしまう場合が生じる。そのため、上記のように構成された発明では消耗部品の使用状況を示すデータのノイズによる変換を防止して、機器の異常動作を抑制することができる。
【0011】
また、本発明は、実体を伴う印刷装置に限定されず、メインコントローラとメカコントローラとの間でデータを通信する方法にも適応することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、添付図面にもとづいて本発明の実施形態を、下記の順序に従って説明する。なお、同一箇所には同一の符号を付し、その説明は繰返さない。
1.第1の実施形態:
2.第2の実施形態:
3.その他の実施形態:
【0013】
1.第1の実施形態:
図1は、第1の実施形態に係る印刷装置の要部を示すブロック図である。また、図2は、メインコントローラとメカコントローラの要部を示すブロック図である。この図では、印刷装置としてのレーザープリンタを示して説明を行なう。
【0014】
印刷装置100はパーソナルコンピュータ等のホスト200から送信されたデータを用いて印刷処理を行なうものである。印刷装置100の要部は、メインコントローラ10と、メカコントローラ20と、メカ部からなるエンジン部30と、表示部やユーザからの操作入力を受け付ける操作パネル70で構成されている。また、メインコントローラ10とメカコントローラ20とは、クロック線40とデータ線41とを用いて接続されており、データ線41を流れるデータSDAをクロック線40を流れるクロック信号SCLを用いて同期を取りつつ同期シリアル通信(同期通信)を行なう。
更に、メカコントローラ20は、通信時に、メインコントローラ10から送信されるクロック信号SCLを監視しており、設定された周期に一致しないクロック信号SCLの波形変化が生じた場合は、この波形変化を無効とし、同波形変化による通信を行なわない。
【0015】
メインコントローラ10とメカコントローラ20との間で通信を行なうデータSDAについて説明する。メインコントローラ10から送信されるデータSDAの一例は、印刷対象たる実画像データや、この実画像データを印刷処理させるための制御コマンド、更には、エンジン部30の各部に備わる消耗部品の交換等に使用されるデータである。ここで消耗部品の交換等に使用されるデータとは、消耗部品の使用状況を記憶するデータである履歴データや、消耗部品が交換された後に上記履歴データをリセットさせるための履歴リセット信号等である。データSDAとしては上記したものに限定されない。以下に、各部の構成をより詳細に説明していく。
【0016】
メインコントローラ10は、ホスト200から送信された画像データやこの画像データに含まれる印刷コマンドから実画像データ並びに制御コマンドを生成し、メカコントローラ20に出力する。メインコントローラ10の要部は、ホスト200と通信するためのホストI/F11と、CPU(Central Processing Unit)12と、RAM(Random Access Memory)13と、ROM(Read Only Memory)14と、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)15と、特定用途向けに開発されたASIC(Application specific integrated circuit)16とで構成されている。
【0017】
更に、メインコントローラ10にはメカコントローラ20に備えられたインタフェース21との間でクロック信号SCLを用いて同期を取りつつ通信を行なうためのインタフェース17が備えられている。そして、EEPROM15にはメインコントローラ10からメカコントローラ20へ送信されるクロック信号SCLの立ち上がり周期を示す周期データ(後述)が記憶されている。この周期データは通信開始前に、メインコントローラ10からメカコントローラ20に送信される。
【0018】
メカコントローラ20はメインコントローラ10から送信されたデータSDAを用いてエンジン部30を制御する。メカコントローラ20の要部は、インタフェース17と対応するインタフェース21と、CPU22と、ROM23と、RAM24と、EEPROM25と、CPU22から出力されたデータをエンジン部30が受信可能なデータに変換する出力インタフェース26とで構成されている。なお、メカコントローラ20の構成はこれに限定されず、ASICにより構成されていてもよい。
【0019】
エンジン部30は送信された実画像データに基づいて印刷媒体に対して印刷処理を施すためのものである。その一例として、エンジン部30の要部は、画像形成ユニット31と、転写ユニット32と、定着ユニット33と、給紙ユニット34とで構成されている。また、エンジン部30の要部を構成する各部は消耗部品を備えている。消耗部品はメカコントローラ20のEEPROM25に記憶される履歴データをメインコントローラ10が参照することでその交換時期が判断される。メインコントローラ10は、この履歴データを所定周期でメカコントローラ20と通信しており、履歴データが消耗部品の交換時期に達すると、エンジン部30の駆動を一時的に停止し、操作パネル70上の表示部を用いてユーザに交換を知らせる。
なお、エンジン部30の各部の構成は従来技術であり、説明を省略する。
【0020】
ここで、エンジン部30から発生するノイズについて説明を行なう。エンジン部30から発生するノイズの一例としては、画像形成ユニット31及び転写ユニット32を駆動させる際に発生する駆動系ノイズや、給紙ユニット34に装填された用紙が送られる際、この用紙が金属部品と接触することで発生する静電ノイズ等である。無論、メインコントローラ10とメカコントローラ20との通信に影響を与えるノイズの発生源はこれに限定されない。
【0021】
図3は、本発明に係るメカコントローラの各機能を示すブロック図である。メインコントローラ10のCPU12及びインタフェース17は、ROM14に記憶されたプログラムにより通信開始前に周期データ50をメカコントローラ20に送信する機能を実現する。また、メカコントローラ20のCPU22はROM23に記憶された各種プログラムにより、周期データ受信部60、監視部61、主データ通信処理部62の各機能を実現する。
CPU22は周期データ受信部60により、送信された周期データ50を受信し記憶させる機能を実現する。また、CPU22は監視部61により、クロック信号SCLの立ち上がり周期を監視する機能を実現する。そして、CPU22は主データ通信処理部62により監視部61の判断に基づいて通信を行なう機能を実現する。
なお、監視部61の機能によりCPU22が判断するクロック信号SCLの周期は、立ち上がり周期に限定されない。
【0022】
図4は、メカコントローラ20内で実行される処理を説明する流れ図である。この流れ図では、メインコントローラ10とメカコントローラ20とのデータ通信方法として、メカコントローラ20のEEPROM25に記憶される履歴データがメインコントローラ10に送信される流れを示している。
【0023】
メインコントローラ10のCPU12は、通信が開始される前に、EEPROM15に記憶された周期データ50をインタフェース17を通じてメカコントローラ20に送信する(第1の工程)。メカコントローラ20のCPU22は、周期データ受信部60の機能により、周期データ50を受信し、受信した周期データ50をRAM24に記憶する(ステップS110)(第2の工程)。
ここで、通信が開始される前とは、メカコントローラ20がメインコントローラ10から送信された通信開始を示すスタート信号を受信して、データSDAを通信する間までであってもよいし、印刷装置100のメイン電源を投入して一定の期間の後であってもよい。通信が開始されなければ、エンジン部30は駆動を開始しないため、エンジン部30の駆動により発生するノイズで周期データ50が書き換えられるのを防止することができる。
【0024】
メインコントローラ10は通信開始を示すスタート信号と制御コマンドをクロック信号SCLの波形変化により同期を取りつつメカコントローラ20に送信する。メカコントローラ20は、このスタート信号を受信して、メインコントローラ10との間の通信を開始する(ステップS120)。
【0025】
メカコントローラ20のCPU22は監視部61の機能によりRAM24に記憶された周期データ50を読み出す(ステップS130)。
【0026】
メカコントローラ20は、メインコントローラ10から送信された制御コマンドを受信し、EEPROM25に記憶された履歴データをクロック信号SCLの立ち上がり波形の周期に同期させて1ビットずつメインコントローラ10に送信する。このとき、メカコントローラ20のCPU22は、監視部61の機能によりクロック信号SCLを監視する(ステップS140)(第3の工程)。具体的には、CPU22は、読み出した周期データ50が指定する周期をタイマ(計時手段)63により計時し、計時した周期とクロック信号SCLの立ち上がり周期が一致しているか否かを判断する。ここで、CPU22がタイマ63によりクロック信号SCLの周期を計時することで、正確なクロック信号の監視を行なうことができる。
【0027】
計時した周期でクロック信号SCLが立ち上がっている場合は、CPU22はこの波形変化を有効とする(ステップS160)。そのため、CPU22はクロック信号SCLの立ち上がりと同期を取って履歴データをメインコントローラ10に送信する。一方、計時した周期と一致しない周期でクロック信号SCLが立ち上がった場合は、CPU22はこの波形変化を無効とする(ステップS170)。そのため、CPU22は無効とされたクロック信号SCLの立ち上がり波形では、通信を行なわない。
【0028】
図5は、周期データが指定する周期波形と、ノイズが重畳していない場合のクロック信号SCLの波形と、データSDAとを示す図である。図5では、データSDAの1〜8が履歴データを構成する。
クロック信号SCLの各立ち上がり周期T1〜8は周期データ50が指定する周期と一致しているため、CPU22は、監視部61の機能により、各クロック信号SCLの波形変化1〜8を有効と見なす。そのため、CPU22は、主データ受信処理部62の機能により、クロック信号SCLの各波形変化1〜8と同期を取って各データSDA1〜8をメインコントローラ10に送信する。メインコントローラ10はデータ線41を通じてデータSDA1〜8を受信し、消耗部品の交換の有無を判断する。
【0029】
図6は、周期データが指定する周期波形と、ノイズが重畳している場合のクロック信号SCLの波形と、データSDAとを示す図である。図6では、データSDAの1’〜8’が履歴データを構成する。
クロック信号SCLの波形変化6’はクロック線40にノイズが重畳することにより発生したものであり、クロック信号SCLの波形変化6’の立ち上がり周期T6’は、周期データ50が指定する周期Tと一致していない。そのため、CPU22は、監視部61の機能により、クロック信号SCLの波形変化6’を無効とみなし、波形変化6’では通信を行なわない。このため、CPU22は、主データ受信処理部62の機能により、周期データ50が指定する周期Tと立ち上がり周期が一致するクロック信号SCLの波形変化1’〜5’,7’,8’,9’と同期を取ってデータSDA1’〜8’をメインコントローラ10に送信する。メインコントローラ10はデータ線41を通じてデータSDA1’〜8’を受信し、消耗部品の交換の有無を判断する。
【0030】
以上説明したように、CPU22は、周期データ50により指定された周期に一致しないクロック信号SCLの波形変化を無効とみなし、この波形変化では通信を行なわない。そのため、ノイズ等がクロック線40に重畳することで擬似的なクロック信号SCLの波形変化が生じた場合でも、データが書き換えられてしまうことを防止して、ノイズに対しても高い耐性を保持することができる。また、消耗部品の使用状況を示すデータのノイズによる変換を防止することで、機器の異常動作を抑制することができる。
【0031】
2.第2の実施形態:
図7は、第2の実施形態に係るメカコントローラの要部を示す図である。
この第2の実施形態では、クロック信号SCLを監視する監視部61は所定の回路により構成されている。具体的には、監視部61は、所定のパルス波を生成するクロックジェネレータ64と、クロックジェネレータ64が生成したパルス波をカウントして計時を行なうカウンタ回路65とを備えている。
【0032】
以下に第2の実施形態の作用を説明する。CPU22が周期データ50を受信すると、この周期データ50に指定された周期を監視部61に指定する。次に、メインコントローラ10とメカコントローラ20との間で通信が開始されると、CPU22は監視部61に周期データ50により指定された周期をカウントさせる。具体的には、監視部61は、カウンタ回路65によりクロックジェネレータ64が生成したパルス波の内、周期データ50で指定された周期を示す数のパルス波をカウントする。周期データ50が指定した周期がカウントされると、監視部61はCPU22にカウントアップ信号を出力する。CPU22は、受信したクロック信号SCLの内、その立ち上がり周期がカウントアップ信号の入力周期と一致するもののみを有効とする。
【0033】
上記のように構成された発明では、周期データ50が指定した周期はメカコントローラ20側に備えられたクロックジェネレータ64が生成したパルス波を用いて計時されるため、計時の際、ノイズの影響をより受けにくく、正確な同期タイミングを計時することができる。また、監視部61を回路により構成することで、クロック信号SCLの波形変化の監視をより簡易な構成により実現することができる。
【0034】
3.その他の実施形態:
本発明には、様々な変形例が存在する。
周期データが示す周期は一つに限定されない。例えば、印刷装置がメインコントローラ10とメカコントローラ20との通信に用いられる同期周期を切替え可能である場合、周期データは各周期を記録するものであってもよい。
【0035】
本発明に係る印刷装置としては、レーザープリンタに限定されない。即ち、LED(Light Emitting Diode)プリンタやインクジェットプリンタであってもよいし、上記した各印刷装置を一部に備える複合機であってもよい。
メインコントローラ10とメカコントローラ20間の通信方法としては、シリアル通信に限定されず、クロック信号により同期を取りつつ通信を行なうものであれば、パラレル通信であってもよい。
【0036】
なお、本発明は上記実施例に限られるものでないことは言うまでもない。また、実施例の中で開示した相互に置換可能な部材および構成等を適宜その組み合わせを変更して適用すること、実施例の中で開示されていないが、公知技術であって上記実施例の中で開示した部材および構成等と相互に置換可能な部材および構成等を適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること、実施例の中で開示されていないが、公知技術等に基づいて当業者が実施例の中で開示した部材および構成等の代用として想定し得る部材および構成等と適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用することは本発明の一実施例として開示されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】第1の実施形態に係る印刷装置の要部を示すブロック図である。
【図2】メインコントローラとメカコントローラの要部を示すブロック図である。
【図3】本発明に係るメカコントローラの機能を示すブロック図である。
【図4】メカコントローラ20内で実行される処理を説明する流れ図である。
【図5】周期データが指定する周期波形と、ノイズが重畳していない場合のクロック信号SCLの波形と、データSDAとを示す図である。
【図6】周期データが指定する周期波形と、ノイズが重畳している場合のクロック信号SCLの波形と、データSDAとを示す図である。
【図7】第2の実施形態に係るメカコントローラの要部を示す図である。
【符号の説明】
【0038】
10…メインコントローラ、11…ホストI/F、12…CPU、13…RAM、14…ROM、15…EEPROM、16…ASIC、17…インタフェース、20…メカコントローラ、21…インタフェース、22…CPU、26…出力インタフェース、30…エンジン部、31…画像形成ユニット、32…転写ユニット、33…定着ユニット、34…給紙ユニット、40…クロック線、41…データ線、50…周期データ、60…周期データ受信部、61…監視部、62…主データ受信処理部、63…タイマ、64…クロックジェネレータ、65…カウンタ回路、70…操作パネル、100…印刷装置、200…ホスト


【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷処理を実行するエンジン部と、前記エンジン部の駆動を制御するメカコントローラと、前記メカコントローラと通信を行なうメインコントローラとを備える印刷装置であって、
前記メカコントローラと前記メインコントローラとは、クロック線で接続されており、前記メインコントローラから同クロック線を通じて送信されるクロック信号の波形変化を用いて同期を取りつつ通信を行い、
前記メインコントローラは、通信開始前に、前記クロック信号の波形変化の周期を示す周期データを前記メカコントローラに送信し、
前記メカコントローラは、通信時に、前記クロック信号の波形変化を監視し、前記波形変化が送信された前記周期データで指定された周期と異なる場合は、この波形変化を無効とみなし、同波形変化による通信を行なわないことを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
前記メカコントローラは、前記周期データにより指定された周期を計時する計時手段を有し、前記クロック信号の波形変化が前記計時した周期と一致しているかを監視することを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項3】
前記メカコントローラは、前記クロック信号の立ち上がり波形の周期を監視することを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の印刷装置。
【請求項4】
前記メインコントローラと前記メカコントローラとは、前記エンジン部における消耗部品の使用状況を記憶するデータを通信することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の印刷装置。
【請求項5】
エンジン部の駆動を制御するメカコントローラと、前記メカコントローラと通信を行なうメインコントローラとのデータ通信方法であって、
前記メカコントローラと前記メインコントローラとは、クロック線を流れるクロック信号の波形変化と同期を取ってデータを通信し、
通信開始前に、前記メインコントローラが前記クロック信号の波形変化の周期を示す周期データを送信する第1の工程と、
前記メカコントローラが前記周期データを受信する第2の工程と、
通信時に、前記メカコントローラが前記クロック信号の波形変化を監視し、前記波形変化が、前記周期データにより指定された周期と異なる場合は、この波形変化を無効とみなし、同波形変化による通信を行なわせない第3の工程とを有することを特徴とするデータ通信方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−23452(P2010−23452A)
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−190940(P2008−190940)
【出願日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】