説明

印刷装置、通知方法およびプログラム

【課題】複数の種類の用紙を用いた場合であっても、交換時期であることを正しく通知する。
【解決手段】あらかじめ設定された搬送最大量と用紙の種類ごとに設定された種類別搬送最大量とに基づいて、種類ごとの用紙の重み係数を重み係数計算部101がそれぞれ計算し、印刷装置100に供給された用紙を搬送部102が搬送した搬送量に、その用紙の種類に応じた重み係数を乗じた補正搬送量を補正搬送量計算部103が計算し、計算した補正搬送量を累積部104に累積し、累積した補正搬送量が搬送最大量以上となった際、その旨を通知部105が通知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の種類の用紙に印刷を行う印刷装置、通知方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
用紙に印刷を行う印刷装置(プリンタ)には、用紙を搬送するユニットの交換時期(寿命)であることを通知する機能が具備されているものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
この交換時期は、用紙を搬送するモータが、用紙を搬送した距離(搬送量)に基づいて算出されるものである。
【0004】
例えば、モータとしてステッピングモータが用いられたものである場合、ステッピングモータのステップ数に基づいて搬送量が算出されている。
【0005】
そして、算出された搬送量が所定の閾値以上となった際、交換時期であることが通知される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−191551号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、用紙の種類によっては、ユニットに大きな負荷をかけてしまうものや、あまり負荷をかけないものが存在するため、一意の搬送量に基づいて交換時期を算出するのは好ましくない。上述した印刷装置においては、複数の種類の用紙それぞれに対して交換時期が算出されるものではない。そのため、用紙の種類が複数存在している場合、交換時期であることを正しく通知することができないという問題点がある。
【0008】
また、交換時期の情報としては1つの情報しかなく、複数の種類の用紙それぞれを用いた交換時期のうち、最長の交換時期が設定されていることが多い。そのため、本来短い交換時期の用紙を選択していても、交換時期が正しくが通知されず、利用可能として使用しつづけるユニットに故障が発生するおそれがある。つまり、用紙の種類ごとに異なる交換時期であることを正しく通知できないため、ユニット能力を生かすことができない、あるいは誤って使い続けてしまうという問題点がある。
【0009】
本発明の目的は、上述した課題を解決する印刷装置、通知方法およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の印刷装置は、
複数の種類の用紙に印刷を行う印刷装置であって、
あらかじめ設定された搬送最大量と前記用紙の種類ごとに設定された種類別搬送最大量とに基づいて、種類ごとの用紙の重み係数をそれぞれ計算する重み係数計算部と、
当該印刷装置に供給された用紙を搬送する搬送部と、
前記搬送部が前記用紙を搬送した搬送量に、該用紙の種類に応じた前記重み係数を乗じた補正搬送量を計算する補正搬送量計算部と、
前記補正搬送量計算部が計算した補正搬送量を累積する累積部と、
前記累積部が累積した補正搬送量が前記搬送最大量以上となった際、その旨を通知する通知部とを有する。
【0011】
また、本発明の通知方法は、
複数の種類の用紙に印刷を行う印刷装置の交換時期であることを通知する通知方法であって、
あらかじめ設定された搬送最大量と前記用紙の種類ごとに設定された種類別搬送最大量とに基づいて、種類ごとの用紙の重み係数をそれぞれ計算する処理と、
当該印刷装置に供給された用紙を搬送する搬送処理と、
前記用紙を搬送した搬送量に、該用紙の種類に応じた前記重み係数を乗じた補正搬送量を計算する補正搬送量計算処理と、
前記計算した補正搬送量を累積する処理と、
前記累積した補正搬送量が前記搬送最大量以上となった際、その旨を通知する通知処理とを有する。
【0012】
また、本発明のプログラムは、
複数の種類の用紙に印刷を行う印刷装置に実行させるためのプログラムであって、
あらかじめ設定された搬送最大量と前記用紙の種類ごとに設定された種類別搬送最大量とに基づいて、種類ごとの用紙の重み係数をそれぞれ計算する手順と、
当該印刷装置に供給された用紙を搬送する搬送手順と、
前記用紙を搬送した搬送量に、該用紙の種類に応じた前記重み係数を乗じた補正搬送量を計算する補正搬送量計算手順と、
前記計算した補正搬送量を累積する手順と、
前記累積した補正搬送量が前記搬送最大量以上となった際、その旨を通知する通知手順とを実行させる。
【発明の効果】
【0013】
以上説明したように本発明においては、あらかじめ設定された搬送最大量と用紙の種類ごとに設定された種類別搬送最大量とに基づいて、種類ごとの用紙の重み係数を重み係数計算部がそれぞれ計算し、当該印刷装置に供給された用紙を搬送部が搬送した搬送量に、その用紙の種類に応じた重み係数を乗じた補正搬送量を補正搬送量計算部が計算し、計算した補正搬送量を累積部に累積し、累積した補正搬送量が搬送最大量以上となった際、その旨を通知部が通知する構成としたため、複数の種類の用紙を用いた場合であっても、交換時期であることを正しく通知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の印刷装置の第1の実施の形態を示す図である。
【図2】図1に示した重み係数計算部にて計算された重み係数と、用紙の種類との対応付けの一例を示す図である。
【図3】印刷装置に表示された用紙の種類を入力設定するための画面の一例を示す図である。
【図4】図1に示した補正搬送量計算部にて計算された補正搬送量の一例を示す図である。
【図5】第1の実施の形態におけるユニットの交換時期であることの通知方法を説明するためのフローチャートである。
【図6】ステップS4で行われる通知が印刷装置にて表示された画面の一例を示す図である。
【図7】本発明の印刷装置の第2の実施の形態を示す図である。
【図8】第2の実施の形態におけるユニットの交換時期であることの通知方法を説明するためのフローチャートである。
【図9】本発明の印刷装置の第3の実施の形態を示す図である。
【図10】第3の実施の形態におけるユニットの交換時期であることの通知方法を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0016】
図1は、本発明の印刷装置の第1の実施の形態を示す図である。
【0017】
本形態における印刷装置100には図1に示すように、重み係数計算部101と、搬送部102と、補正搬送量計算部103と、累積部104と、通知部105とが設けられている。なお、図1には印刷装置100の構成要素のうち、本形態の特徴となる構成要素のみを示した。
【0018】
重み係数計算部101は、あらかじめ設定された印刷装置100の搬送最大量と、印刷装置100に供給された用紙の種類ごとに設定された種類別搬送最大量とに基づいて、種類ごとの用紙の重み係数をそれぞれ計算する。具体的には、印刷装置100の搬送最大量を種類別搬送最大量で割った値を重み係数とする。また、重み係数計算部101は、計算した重み係数を補正搬送量計算部103へ出力する。印刷装置100の搬送最大量は、あらかじめ設定されているものである。また、印刷装置100に供給された用紙の種類ごとの種類別搬送最大量は、あらかじめ設定されたものである。
【0019】
図2は、図1に示した重み係数計算部101にて計算された重み係数と、用紙の種類との対応付けの一例を示す図である。ここでは、印刷装置100の搬送最大量は、「50km」と設定されている。
【0020】
例えば、図2に示すように、1P用紙の種類別搬送最大量が50kmと設定されている場合、その重み係数は、
50km÷50km=1
となる。また、2P用紙の種類別搬送最大量が25kmと設定されている場合、その重み係数は、
50km÷25km=2
となる。また、タック紙の種類別搬送最大量が10kmと設定されている場合、その重み係数は、
50km÷10km=5
となる。
【0021】
また、搬送部102は、印刷装置100に供給された用紙を搬送する。
【0022】
補正搬送量計算部103は、搬送部102が搬送した搬送量と、重み係数計算部101から出力されてきた重み係数とに基づいて、補正搬送量を計算する。具体的には、搬送部102が搬送した搬送量に、重み係数計算部101から出力されてきた重み係数のうち、搬送部102が搬送した用紙の種類の重み係数を乗じたものを補正搬送量とする。
【0023】
なお、搬送部102が搬送した用紙の種類の判別には、印刷装置100を操作する者からの入力設定を用いる。
【0024】
図3は、印刷装置100に表示された用紙の種類を入力設定するための画面の一例を示す図である。
【0025】
図3に示すように、印刷装置100には、供給される用紙の種類を設定するための入力画面である簡易メニューが表示される。ここで、印刷装置100を操作する者が用紙の種類を入力することにより、供給された(搬送部102が搬送した)用紙の種類を判別することができる。
【0026】
図4は、図1に示した補正搬送量計算部103にて計算された補正搬送量の一例を示す図である。図4に示した重み係数は、重み係数計算部101から出力されてきたものであり、また搬送量は、搬送部102が用紙を搬送した搬送量である。
【0027】
例えば、図4に示すように、1P用紙の搬送量が25kmである場合、その重み係数が「1」であるため、
25km×1=25km
が、補正搬送量となる。また、2P用紙の搬送量が5kmである場合、その重み係数が「2」であるため、
5km×2=10km
が、補正搬送量となる。また、タック紙の搬送量が3kmである場合、その重み係数が「5」であるため、
3km×5=15km
が、補正搬送量となる。
【0028】
また、補正搬送量計算部103は、計算した補正搬送量を累積部104へ出力する。
【0029】
また、累積部104は、補正搬送量計算部103から出力されてきた補正搬送量を累積する。
【0030】
通知部105は、累積部104が累積した補正搬送量が、あらかじめ設定された閾値である印刷装置100の搬送最大量以上となった場合、その旨を通知する。この通知方法は、印刷装置100に設けられた表示画面に交換時期であることを示す情報を表示するものであっても良いし、所定の警告音を発するものでも良い。また、印刷装置100が通信機能を有し、ネットワークと接続されている場合、その通信機能を用いてネットワーク上へ送信するものであっても良く、印刷装置100の利用者が認識できるものであれば良い。
【0031】
以下に、第1の実施の形態におけるユニットの交換時期であることの通知方法について説明する。
【0032】
図5は、第1の実施の形態におけるユニットの交換時期であることの通知方法を説明するためのフローチャートである。
【0033】
まず、印刷装置100に用紙が供給されると、供給された用紙が搬送部102によって搬送される。
【0034】
すると、搬送部102が搬送した搬送量と、重み係数計算部101によって計算された重み係数のうち、入力設定された用紙の種類に応じた重み係数とに基づいて、補正搬送量が補正搬送量計算部103によって計算される(ステップS1)。
【0035】
続いて、補正搬送量計算部103によって計算された補正搬送量が累積部104に累積される(ステップS2)。
【0036】
累積部104に累積された補正搬送量は、あらかじめ設定された閾値である印刷装置100の搬送最大量「50km」以上であるかどうかが判定される(ステップS3)。
【0037】
累積部104に累積された補正搬送量が、印刷装置100の搬送最大量「50km」以上である場合、通知部105によって、ユニットの交換時期であることが通知される(ステップS4)。
【0038】
図6は、ステップS4で行われる通知が印刷装置100にて表示された画面の一例を示す図である。
【0039】
図6に示すように、ステップS4で行われる通知として、印刷装置100には、「搬送ユニットの交換時期です。」という警告メッセージが表示される。
【0040】
一方、累積部104に累積された補正搬送量が、印刷装置100の搬送最大量「50km」以上ではない場合、通知は行われない。
【0041】
また、供給された用紙の種類を判別するには、第1の実施の形態で説明したような入力設定を用いず、自動的に用紙の種類を判別するものであっても良い。
【0042】
図7は、本発明の印刷装置の第2の実施の形態を示す図である。
【0043】
本形態における印刷装置200は図7に示すように、図1に示した第1の実施の形態における構成要素に、用紙判別部106が追加された構成となっている。なお、図7には印刷装置200の構成要素のうち、本形態の特徴となる構成要素のみを示した。
【0044】
用紙判別部106は、印刷装置200に供給された用紙の種類を判別する。この判別方法は、一般的な印刷装置が有する印字位置を決めるための黒マーク印刷を検出する機能を用いて、マークサイズにより判別するものであっても良い。また、用紙判別部106は、判別した用紙の種類を補正搬送量計算部103へ通知する。
【0045】
重み係数計算部101は、図1に示したものと同じである。
【0046】
搬送部102は、図1に示したものと同じである。
【0047】
補正搬送量計算部103は、搬送部102が搬送した搬送量と、重み係数計算部101から出力されてきた重み係数のうち用紙判別部106から通知された用紙の種類に応じた重み係数とに基づいて、補正搬送量を計算する。具体的な計算方法は、第1の実施の形態と同様である。
【0048】
累積部104は、図1に示したものと同じである。
【0049】
通知部105は、図1に示したものと同じである。
【0050】
以下に、第2の実施の形態におけるユニットの交換時期であることの通知方法について説明する。
【0051】
図8は、第2の実施の形態におけるユニットの交換時期であることの通知方法を説明するためのフローチャートである。ここで、印刷装置200の搬送最大量は、「50km」と設定されている場合を例に挙げて説明する。
【0052】
まず、印刷装置200に用紙が供給されると、供給された用紙の種類が用紙判別部106によって判別される(ステップS11)。この判別方法は、上述した通りである。
【0053】
また、供給された用紙が搬送部102によって搬送される。
【0054】
すると、搬送部102が搬送した搬送量と、重み係数計算部101によって計算された重み係数のうち、用紙判別部106によって判別された用紙の種類に応じた重み係数とに基づいて、補正搬送量が補正搬送量計算部103によって計算される(ステップS12)。
【0055】
続いて、補正搬送量計算部103によって計算された補正搬送量が累積部104に累積される(ステップS13)。
【0056】
累積部104に累積された補正搬送量は、あらかじめ設定された閾値である印刷装置200の搬送最大量「50km」以上であるかどうかが判定される(ステップS14)。
【0057】
累積部104に累積された補正搬送量が、印刷装置200の搬送最大量「50km」以上である場合、通知部105によって、ユニットの交換時期であることが通知される(ステップS15)。この通知が表示によって行われる場合は、図6を用いて説明したように行われる。
【0058】
一方、累積部104に累積された補正搬送量が、印刷装置200の搬送最大量「50km」以上ではない場合、通知は行われない。
【0059】
図9は、本発明の印刷装置の第3の実施の形態を示す図である。
【0060】
本形態における印刷装置300は図9に示すように、図1に示した搬送部102としてステッピングモータ107を用いたものとなっており、ステッピングモータ107が送ったステップ数に基づいて用紙の搬送量を計算する搬送量計算部108が追加された構成となっている。なお、図9には印刷装置300の構成要素のうち、本形態の特徴となる構成要素のみを示した。
【0061】
ステッピングモータ107は、パルス信号と同期して回転する一般的なものである。例えば、8ステップで1mm搬送するように回転する。また、ステッピングモータ107は、ステップ数を搬送量計算部108へ出力する。
【0062】
搬送量計算部108は、ステッピングモータ107から出力されてきたステップ数に基づいて、ステッピングモータ107が用紙を搬送した搬送量を計算する。例えば、上述したように、ステッピングモータ107が8ステップで1mm用紙を搬送するものである場合、ステッピングモータ107から出力されてきたステップ数が「80」であれば、搬送量は、1cmとなる。また、搬送量計算部108は、計算した搬送量を補正搬送量計算部103へ出力する。
【0063】
補正搬送量計算部103は、搬送量計算部108から出力されてきた搬送量と、重み係数計算部101から出力されてきた重み係数とに基づいて、補正搬送量を計算する。具体的な計算方法は、第1の実施の形態と同様である。
【0064】
以下に、第3の実施の形態におけるユニットの交換時期であることの通知方法について説明する。
【0065】
図10は、第3の実施の形態におけるユニットの交換時期であることの通知方法を説明するためのフローチャートである。ここで、印刷装置300の搬送最大量は、「50km」と設定されている場合を例に挙げて説明する。
【0066】
まず、印刷装置300に用紙が供給されると、供給された用紙がステッピングモータ107によって搬送される。
【0067】
すると、ステッピングモータ107のステップ数に基づいて、用紙の搬送量が搬送量計算部108によって計算される(ステップS21)。
【0068】
そして、搬送量計算部108が計算した搬送量と、重み係数計算部101によって計算された重み係数のうち、入力設定された用紙の種類に応じた重み係数とに基づいて、補正搬送量が補正搬送量計算部103によって計算される(ステップS22)。
【0069】
続いて、補正搬送量計算部103によって計算された補正搬送量が累積部104に累積される(ステップS23)。
【0070】
累積部104に累積された補正搬送量は、あらかじめ設定された閾値である印刷装置300の搬送最大量「50km」以上であるかどうかが判定される(ステップS24)。
【0071】
累積部104に累積された補正搬送量が、印刷装置300の搬送最大量「50km」以上である場合、通知部105によって、ユニットの交換時期であることが通知される(ステップS25)。この通知が表示によって行われる場合は、図6を用いて説明したように行われる。
【0072】
一方、累積部104に累積された補正搬送量が、印刷装置300の搬送最大量「50km」以上ではない場合、通知は行われない。
【0073】
なお、通知される交換時期の交換対象のユニットは、ローラおよびサーマルヘッドである。また、この交換時期は、用紙との摩耗としての搬送距離寿命値としても用いられる。
【0074】
また、印刷装置100,200,300は、サーマルプリンタであっても良いし、サーマルプリンタ以外の印刷装置であっても良い。
【0075】
また、それぞれの種類の搬送量の設定値にマージンを持たせて設定すれば、早めに交換時期であることの通知を行うことが可能となる。
【0076】
上述した印刷装置100,200,300の処理は、目的に応じて作製された論理回路で行うようにしても良い。また、処理内容を手順として記述したプログラムを印刷装置100,200,300にて読取可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたプログラムを印刷装置100,200,300に読み込ませ、実行するものであっても良い。印刷装置100,200,300にて読取可能な記録媒体とは、フロッピーディスク(登録商標)、光磁気ディスク、DVD、CDなどの移設可能な記録媒体の他、印刷装置100,200,300に内蔵されたROM、RAM等のメモリやHDD等を指す。この記録媒体に記録されたプログラムは印刷装置100,200,300内のCPU(不図示)にて読み込まれ、CPUの制御によって、上述したものと同様の処理が行われる。ここで、CPUは、プログラムが記録された記録媒体から読み込まれたプログラムを実行するコンピュータとして動作するものである。
【0077】
このように、用紙の種類に応じて最長交換時期(寿命)に対する重み付けを行うことで、ある用紙を選択した場合に交換時期(寿命)をどれか1つしか設定できなかったような装置においても、用紙の種類を複数選択して最適な交換時期(寿命)を通知することが可能となる。
【符号の説明】
【0078】
100,200,300 印刷装置
101 重み係数計算部
102 搬送部
103 補正搬送量計算部
104 累積部
105 通知部
106 用紙判別部
107 ステッピングモータ
108 搬送量計算部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の種類の用紙に印刷を行う印刷装置であって、
あらかじめ設定された搬送最大量と前記用紙の種類ごとに設定された種類別搬送最大量とに基づいて、種類ごとの用紙の重み係数をそれぞれ計算する重み係数計算部と、
当該印刷装置に供給された用紙を搬送する搬送部と、
前記搬送部が前記用紙を搬送した搬送量に、該用紙の種類に応じた前記重み係数を乗じた補正搬送量を計算する補正搬送量計算部と、
前記補正搬送量計算部が計算した補正搬送量を累積する累積部と、
前記累積部が累積した補正搬送量が前記搬送最大量以上となった際、その旨を通知する通知部とを有する印刷装置。
【請求項2】
請求項1に記載の印刷装置において、
前記供給された用紙の種類を判別する用紙判別部を有し、
前記補正搬送量計算部は、前記搬送量に、前記用紙判別部が判別した用紙の種類に応じた前記重み係数を乗じた補正搬送量を計算することを特徴とする印刷装置。
【請求項3】
請求項1に記載の印刷装置において、
前記搬送部は、ステッピングモータであり、
前記ステッピングモータが送ったステップ数に基づいて前記搬送量として計算する搬送量計算部とを有し、
前記補正搬送量計算部は、前記搬送量計算部が計算した搬送量に、該用紙の種類に応じた前記重み係数を乗じた補正搬送量を計算することを特徴とする印刷装置。
【請求項4】
請求項1に記載の印刷装置において、
前記通知部は、前記累積部が累積した補正搬送量が前記搬送最大量以上となった旨を表示することにより前記通知を行うことを特徴とする印刷装置。
【請求項5】
請求項1に記載の印刷装置において、
前記通知部は、前記累積部が累積した補正搬送量が前記搬送最大量以上となった際、警告音を発することにより前記通知を行うことを特徴とする印刷装置。
【請求項6】
請求項1に記載の印刷装置において、
前記通知部は、前記累積部が累積した補正搬送量が前記搬送最大量以上となった旨を通信機能を用いてネットワーク上へ送信することにより前記通知を行うことを特徴とする印刷装置。
【請求項7】
請求項1に記載の印刷装置において、
サーマルプリンタであることを特徴とする印刷装置。
【請求項8】
複数の種類の用紙に印刷を行う印刷装置の交換時期であることを通知する通知方法であって、
あらかじめ設定された搬送最大量と前記用紙の種類ごとに設定された種類別搬送最大量とに基づいて、種類ごとの用紙の重み係数をそれぞれ計算する処理と、
当該印刷装置に供給された用紙を搬送する搬送処理と、
前記用紙を搬送した搬送量に、該用紙の種類に応じた前記重み係数を乗じた補正搬送量を計算する補正搬送量計算処理と、
前記計算した補正搬送量を累積する処理と、
前記累積した補正搬送量が前記搬送最大量以上となった際、その旨を通知する通知処理とを有する通知方法。
【請求項9】
請求項8に記載の通知方法において、
前記供給された用紙の種類を判別する処理を有し、
前記補正搬送量計算処理は、前記搬送量に、前記判別した用紙の種類に応じた前記重み係数を乗じた補正搬送量を計算することを特徴とする通知方法。
【請求項10】
請求項8に記載の通知方法において、
前記搬送処理は、前記用紙を送るステッピングモータを用いて行い、
前記補正搬送量計算処理は、前記ステッピングモータのステップ数に基づいて計算した搬送量に、該用紙の種類に応じた前記重み係数を乗じた補正搬送量を計算することを特徴とする通知方法。
【請求項11】
請求項8に記載の通知方法において、
前記通知処理は、前記累積した補正搬送量が前記搬送最大量以上となった旨を表示することにより前記通知を行うことを特徴とする通知方法。
【請求項12】
請求項8に記載の通知方法において、
前記通知処理は、前記累積した補正搬送量が前記搬送最大量以上となった際、警告音を発することにより前記通知を行うことを特徴とする通知方法。
【請求項13】
請求項8に記載の通信方法において、
前記通知処理は、前記累積した補正搬送量が前記搬送最大量以上となった旨を通信機能を用いてネットワーク上へ送信することにより前記通知を行うことを特徴とする通知方法。
【請求項14】
複数の種類の用紙に印刷を行う印刷装置に、
あらかじめ設定された搬送最大量と前記用紙の種類ごとに設定された種類別搬送最大量とに基づいて、種類ごとの用紙の重み係数をそれぞれ計算する手順と、
当該印刷装置に供給された用紙を搬送する搬送手順と、
前記用紙を搬送した搬送量に、該用紙の種類に応じた前記重み係数を乗じた補正搬送量を計算する補正搬送量計算手順と、
前記計算した補正搬送量を累積する手順と、
前記累積した補正搬送量が前記搬送最大量以上となった際、その旨を通知する通知手順とを実行させるためのプログラム。
【請求項15】
請求項14に記載のプログラムにおいて、
前記供給された用紙の種類を判別する手順を実行させ、
前記補正搬送量計算手順は、前記搬送量に、前記判別した用紙の種類に応じた前記重み係数を乗じた補正搬送量を計算することを特徴とするプログラム。
【請求項16】
請求項14に記載のプログラムにおいて、
前記搬送手順は、前記用紙を送るステッピングモータを用いて行い、
前記補正搬送量計算手順は、前記ステッピングモータのステップ数に基づいて計算した搬送量に、該用紙の種類に応じた前記重み係数を乗じた補正搬送量を計算することを特徴とするプログラム。
【請求項17】
請求項14に記載のプログラムにおいて、
前記通知手順は、前記累積した補正搬送量が前記搬送最大量以上となった旨を表示することにより前記通知を行うことを特徴とするプログラム。
【請求項18】
請求項14に記載のプログラムにおいて、
前記通知手順は、前記累積した補正搬送量が前記搬送最大量以上となった際、警告音を発することにより前記通知を行うことを特徴とするプログラム。
【請求項19】
請求項14に記載のプログラムにおいて、
前記通知手順は、前記累積した補正搬送量が前記搬送最大量以上となった旨を通信機能を用いてネットワーク上へ送信することにより前記通知を行うことを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−264626(P2010−264626A)
【公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−116624(P2009−116624)
【出願日】平成21年5月13日(2009.5.13)
【出願人】(000227205)NECインフロンティア株式会社 (1,047)
【Fターム(参考)】