説明

印影イメージの中点算出装置、方法、及びプログラム

【課題】印鑑照合処理をコンピュータで実現するための技術に関し、照合/回転/半折り等の精度を向上させるために、印影イメージの正確な中心点を求める。
【解決手段】ラベリング処理部104は、印影イメージに対し、印を構成する各文字をラベリングして切出矩形領域を抽出する。ラベリング内中心点算出処理部106は、各切出矩形領域内の中心点を算出する。外周線算出処理部108は、切出矩形領域内の中心点を結ぶ外周線を算出し、各外周線の各辺の中点を算出する。線分算出処理部110は、各辺の中点毎に、切出矩形領域内の中心点の数が偶数の場合は、中点とその中点に対向する中点とを結ぶ線分を算出し、奇数の場合は、中点とその中点に対向する切出矩形領域内の中心点とを結ぶ線分を算出する。交点決定処理部112は、各辺の中点毎に抽出された線分同士が所定の誤差範囲内で交わる交点を、印影イメージの中心点として算出して決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印鑑照合処理をコンピュータで実現するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
各金融機関の営業店業務、センタでの集中業務(口振、為替等)などで行われている印鑑照合は、従来人手で行われていたが、これをコンピュータで画像処理することができれば、業務効率を向上させることができる。
【0003】
印鑑照合をコンピュータで行うためには、まず、照合対象となる印影が各々スキャナで読み取られて、読取印の印影イメージデータが取得される。この印影イメージに対して、読取印に対応するオリジナルの登録印の印影イメージデータが、印鑑データベースから読み出され、読取印と登録印の各印影イメージが画像処理によって表示装置上で重ね合わせられる。そして、ユーザは、重ね合わせられて表示される読取印と登録印の各印影イメージに対して、照合/回転/半折りの各処理を実行することにより、コンピュータによる印鑑照合処理を実現することができる。
【0004】
上記画像処理においては、読み取られた各印影イメージに対しては、まず、罫線除去処理が実行される。次に、罫線除去後の各印影イメージから中点がそれぞれ検出される。そして、オリジナルの印影イメージと照合対象となる印影イメージが、それぞれの中点同士が一致するように重ね合わされて、照合/回転/半折りの各処理が実行される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−109544号公報
【特許文献2】特開2002−304631号公報
【特許文献3】特開平07−121721号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
罫線除去処理は、印影周囲の印鑑押印欄の枠を除去するために必要な処理である。しかし、印影イメージに対して罫線除去処理が実行された場合、例えば印影が角印であった場合に、図9(a)に示されるように、角印の輪郭部が消去されてしまい、印影として正しく認識することが困難になるという問題点を有していた。
【0007】
また、図9(a)に示されるように、角印の輪郭部が消去された後に角印内のイメージの一部領域が印影全体として判断されてしまうことで、読み取った印影イメージの中点ではなく、誤った中点が算出されています。即ち、印影と誤判断したイメージの中点が、読み取った印影イメージの中点と認識されてしまう。この結果、図9(b)に示されるように、オリジナルの印影イメージと照合対象となる印影イメージとで各中点同士を一致させた上で照合/回転/半折りの各処理を実行した場合、ずれが発生してしまい正しい処理が行えないという問題点を有していた。
【0008】
そこで、本発明の課題は、照合/回転/半折り等の精度を向上させるために、印影イメージの正確な中心点を求めることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
態様の一例は、以下の構成を有する。
切出矩形領域抽出部は、印を画像データとして読み取って得た印影イメージに対して、印を構成する各文字の切出矩形領域を抽出する。
【0010】
切出矩形領域内中心点算出処理部は、各切出矩形領域内の中心点を算出する。
印影イメージ中心点算出部は、切出矩形領域内の中心点を連結して囲まれる図形領域の交点を印影イメージの中心点として算出して決定する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、印影イメージの中心点をより正確に求めることができるため、印影イメージの照合/回転/半折りにおける精度が向上する。
なお、本発明は、印影イメージの形状に関わらず、角印、丸印、楕円印等の任意の印影形状において、中心点を求めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本実施形態のシステム構成図である。
【図2】印鑑照合の全体処理を示すフローチャートである。
【図3】印鑑照合時の印影イメージ回転の説明図である。
【図4】印影イメージの中心点検出処理を示すフローチャートである。
【図5】印影イメージの中心点検出処理の説明図である。
【図6】ラベリング処理を示すフローチャートである。
【図7】ラベリング処理の説明図である。
【図8】本実施形態を実現できるハードウェアシステムの構成図である。
【図9】従来技術の問題点の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施形態のシステム構成図である
処理管理部101は、特には図示しないスキャナ装置を介して、印影イメージの画像データを読み取る。
【0014】
ゴミ取り/罫線除去処理部102は、処理管理部101から入力される読取印又は登録印の印影イメージの画像データにおいて、ゴミと見なされる画素を除去し、また印影イメージから罫線を除去し、処理後の印影イメージの画像データを、処理後のイメージ記憶部103に記憶する。
【0015】
切出矩形領域抽出部であるラベリング処理部104は、処理後のイメージ記憶部103に記憶された印影イメージの画像データに対して、印を構成する各文字をラベリングして切出矩形領域を抽出し、ラベリング結果のデータをラベリング結果記憶部105に記憶する。
【0016】
切出矩形領域内中心点算出処理部であるラベリング内中心点算出処理部106は、ラベリング結果記憶部105に記憶されたラベリング結果のデータに基づいて、各切出矩形領域内の中心点を算出し、その中心点のデータをラベリング内の中心点記憶部107に記憶する。
【0017】
印影イメージ中心点算出部の一部を構成する外周線算出処理部108は、ラベリング内の中心点記憶部107に記憶された各切出矩形領域内の中心点を結ぶ外周線を算出し、各外周線の各辺の中点を算出し、各辺の中点のデータを、外周各辺の中点記憶部109に記憶する。
【0018】
印影イメージ中心点算出部の一部を構成する線分算出処理部110は、外周各辺の中点記憶部109に記憶された各辺の中点のデータ毎に、外周を形成している各切出矩形領域内の中心点の数が偶数の場合は、中点とその中点に対向する中点とを結ぶ線分を算出する。また、線分算出処理部110は、外周を形成している各切出矩形領域内の中心点の数が奇数の場合は、中点とその中点に対向する切出矩形領域内の中心点とを結ぶ線分を算出する。算出された線分のデータは、線分記憶部111に記憶される。
【0019】
印影イメージ中心点算出部の一部を構成する交点決定処理部112は、各辺の中点毎に抽出され線分記憶部111に記憶された線分データについて、線分同士が所定の誤差範囲内で交わる交点を、印影イメージの中心点として算出する。
【0020】
処理管理部101は、交点決定処理部112が決定した印影イメージの中心点を使って、印鑑照合処理を実行し結果通知を出力する。
図2は、処理管理部101の機能として実現される印鑑照合の全体処理を示すフローチャートである。このフローチャートは、例えば図8に示されるハードウェア構成を有するコンピュータシステムにおいて、CPU801が、外部記憶装置805等からメモリ802に読み出された制御プログラムを実行する動作として実現される。スキャナ装置は、入力装置803に含まれる。表示装置は、出力装置804に含まれる。
【0021】
まず、特には図示しないスキャナ装置を介して、読取印の印影イメージが読み取られる(図2のステップS201)。
次に、オペレータ(利用者)の指定により、印鑑の切出位置及びサイズが指定される(図2のステップS202)。
【0022】
次に、特には図示しない印鑑データベース(DB)から、読取印に対応する登録印の印影イメージの画像データが取得される(図2のステップS203)。
次に、ステップS201で得られた読取印の印影イメージの画像データと、ステップS203で取得された登録印の印影イメージの画像データのそれぞれについて、印影イメージの中心点の検出処理が実行される(図2のステップS204)。この処理は、図1の102〜112の各処理部の機能として実現され、後述する図4及び図6のフローチャートの処理として実行される。
【0023】
続いて、読取印と登録印の照合処理が実行される(図2のステップS205)。この処理では、読取印と登録印の各印影イメージの画像データが、ステップS204で検出された各印影イメージの中心点が一致するように、各印影イメージの画像データが重ね合わされる。
【0024】
そして、ステップS205での照合結果が、表示装置の画面に結果通知として表示される(図2のステップS206)。図3は、照合画面の例を示す図である。ユーザは、重ね合わせられて表示される読取印と登録印の各印影イメージに対して、照合/回転/半折りの各照合処理を実行することができ、読取印、登録印、照合結果を並列に閲覧することができる。
【0025】
本実施形態では、例えば罫線除去処理によって角印の輪郭部が消去されたような場合であっても、ステップS204において読取印と登録印のそれぞれについて印影イメージの中心点を適切に検出することができる。このため、図3の照合画面において、読取印と登録印の印影イメージの重ね合わせが常に適切に行われ、適切な照合結果を表示させることが可能となる。
【0026】
図4は、図2のステップS204の印影イメージの中心点検出処理の詳細を示すフローチャートである。この処理は、図1の102〜112の各処理部の機能を実現する。
まず、入力される読取印又は登録印の印影イメージの画像データにおいて、ゴミと見なされる画素が除去される(図4のステップS401)。これは例えば、画像データにおいて、孤立している画素データを除去する等の処理である。
【0027】
次に、印影イメージの画像データから罫線が除去される(図4のステップS402)。罫線除去処理は例えば、所定値以下の画素幅を有する領域が一定方向に所定値以上に伸びている領域を罫線領域として算出し除去する従来処理である。
【0028】
上述のステップS401とS402の処理は、図1のゴミ取り/罫線除去処理部102の機能を実現する。
次に、ゴミ/罫線除去後の印影イメージの画像データに対して、印を構成する各文字をラベリングして切出矩形領域を抽出するラベリング処理が実行される(図4のステップS403)。この処理は、図1のラベリング処理部104の機能を実現する。図5(a)は、印影イメージの画像データに対するラベリング結果の例を示す図である。個々の矩形にて示す領域がラベリングした結果である。
【0029】
次に、ラベリング結果のデータに基づいて、各切出矩形領域内の中心点(ラベリングの中心点)が算出される(図4のステップS404)。この処理は、図1のラベリング内中心点算出処理部106の機能を実現する。図5(b)は、図5(a)に示されるようにラベリングされた例に対して、中心点を算出した結果を黒点で示したものである。各中心点は例えば、各切出矩形領域の対角線の交点として算出することができる。
【0030】
次に、ステップS404で算出されたラベリングの中心点の数が判定される(図4のステップS405)。
ラベリングの中心点の数が1個のみの場合には、その中止点がそのまま印影イメージの中心点とされる(図4のステップS405→終了)。
【0031】
ラベリングの中心点の数が2個の場合には、ラベリングの中心点を結んだ線分の中点が、印影イメージの中心点とされる(図4のステップS405→S406→終了)。
ラベリングの中心点の数が3個以上の場合には、以下のステップS407からS411の一連の処理が実行される。
【0032】
まず、ラベリング内の中心点記憶部107に記憶された各切出矩形領域内の中心点を結ぶ外周線が算出される(図4のステップS407)。図5(c)に示される外周図形は、図5(b)で得られた中心点の例を結んで得られる外周図形の例を示している。
【0033】
次に、各外周線の各辺の中点が算出される(図4のステップS408)。図5(d)に示される外周図形の各辺上の白丸は、図5(c)に示される外周図形の各辺の中点の例を示している。また、黒点は、各切出矩形領域の中心点=外周図形の頂点の例を示す点である。
【0034】
上述のステップS407とS408の処理は、図1の外周線算出処理部108の機能を実現する。
次に、上述のステップS407にて決定された外周を形成する頂点の数が偶数であるか奇数であるかが判定される(図4のステップS409)。
【0035】
外周を形成する頂点の数が偶数である場合は、ステップS408にて決定した各辺の中点のデータ毎に、中点とその中点に対向する中点とを結ぶ線分が算出される(図4のステップS409→S410)。図5(d)の左側の図の破線は、外周図形の頂点数が偶数である場合の線分の算出例を示すものである。白丸と対向位置の白丸が結ばれて線分が形成される。
【0036】
外周を形成する頂点の数が奇数である場合は、ステップS408にて決定した各辺の中点のデータ毎に、中点とその中心点に対向する中点とを結ぶ線分が算出される(図4のステップS409→S411)。図5(d)の右側の図の破線は、外周図形の頂点数が奇数である場合の線分の算出例を示すものである。白丸と対向位置の黒点が結ばれて線分が形成される。
以上のステップS409からS411までの処理は、図1の外周線算出処理部108の機能を実現する。
【0037】
ステップS410又はS411の処理の後、各辺の中点毎に抽出された線分データについて、線分同士が所定の誤差範囲内で交わる交点が、印影イメージの中心点として算出される(図4のステップS412)。図5(d)の左右の図形として示されるように、印影イメージの抽出形状が異なっても、各印影イメージの中心点が適切に抽出できていることがわかる。
上述のステップS412又はS406の処理は、図1の交点決定処理部112の機能を実現する。
【0038】
図6は、図4のステップS403のラベリング処理を示すフローチャートである。この処理は、図1のラベリング処理部104の機能を実現する。
このラベリング処理は、画像処理における一般的な手法であり、連続した画素に対し、同一のラベルを付与する処理である。
【0039】
まず、図2のステップS202においてオペレータ(利用者)によって印鑑として指定された範囲内を対象に、連続した画素が抽出されグルーピングされる(図6のステップS601およびS602)。
【0040】
次に、グルーピングした領域を囲む矩形がそれぞれ算出される(図6のステップS603)。
そして、ステップS603にて算出された同一グループの矩形内に、同一のラベルが付与される(図6のステップS604)。
【0041】
図7は、グルーピングに基づく矩形の算出とラベル付けの例を示す図である。
以上説明した実施形態の構成により、印影イメージの中心点をより正確に求めることができるため、印影イメージの照合/回転/半折りにおける精度が向上する。
【0042】
また、本実施形態では、例えば図5(d)として示されるように、印影イメージの形状に関わらず、角印、丸印、楕円印等の任意の印影形状において、中心点を求めることが可能となる。
【0043】
図8は、図1に示される本実施形態のシステムを実現できるコンピュータのハードウェア構成の一例を示す図である。
図8に示されるコンピュータは、CPU801、メモリ802、入力装置803、出力装置804、外部記憶装置805、可搬記録媒体809が挿入される可搬記録媒体駆動装置806、及びネットワーク接続装置807を有し、これらがバス808によって相互に接続された構成を有する。同図に示される構成は上記システムを実現できるコンピュータの一例であり、そのようなコンピュータはこの構成に限定されるものではない。
【0044】
CPU801は、当該コンピュータ全体の制御を行う。メモリ802は、プログラムの実行、データ更新等の際に、外部記憶装置805(或いは可搬記録媒体809)に記憶されているプログラム又はデータを一時的に格納するRAM等のメモリである。CPU801は、プログラムをメモリ802に読み出して実行することにより、全体の制御を行う。
【0045】
入力装置803は、例えば、キーボード、マウス、スキャナ、及びそれらのインタフェース制御装置とからなる。入力装置803は、ユーザによるキーボードやマウス、スキャナ等による入力操作を検出し、その検出結果をCPU801に通知する。
【0046】
出力装置804は、表示装置、印刷装置等及びそれらのインタフェース制御装置とからなる。出力装置804は、CPU801の制御によって送られてくるデータを表示装置や印刷装置に出力する。
【0047】
外部記憶装置805は、例えばハードディスク記憶装置である。主に各種データやプログラムの保存に用いられる。
可搬記録媒体駆動装置806は、光ディスクやSDRAM、コンパクトフラッシュ(登録商標)等の可搬記録媒体809を収容するもので、外部記憶装置805の補助の役割を有する。
【0048】
ネットワーク接続装置807は、例えばLAN(ローカルエリアネットワーク)又はWAN(ワイドエリアネットワーク)の通信回線を接続するための装置である。
本実施形態によるシステムは、図1の101から112として示される各処理部の機能又は図2、図4、及び図6のフローチャートの処理を実現するのに必要な機能を搭載したプログラムをCPU801が実行することで実現される。そのプログラムは、例えば外部記憶装置805や可搬記録媒体809に記録して配布してもよく、或いはネットワーク接続装置807によりネットワークから取得できるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0049】
101 処理管理部
102 ゴミ取り/罫線除去処理部
103 処理後のイメージ記憶部
104 ラベリング処理部
105 ラベリング結果記憶部
106 ラベリング内中心点算出処理部
107 ラベリング内の中心点記憶部
108 外周線算出処理部
109 外周各辺の中点記憶部
110 線分算出処理部
111 線分記憶部
112 交点決定処理部
801 CPU
802 メモリ
803 入力装置
804 出力装置
805 外部記憶装置
807 ネットワーク接続装置
806 可搬記録媒体駆動装置
809 可搬記録媒体
808 バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印を画像データとして読み取って得た印影イメージに対して、印を構成する各文字の切出矩形領域を抽出する切出矩形領域抽出部と、
前記各切出矩形領域内の中心点を算出する切出矩形領域内中心点算出処理部と、
前記切出矩形領域内の中心点を連結して囲まれる図形領域の交点を前記印影イメージの中心点として算出して決定する印影イメージ中心点算出部と、
を備えることを特徴とする印影イメージの中点算出装置。
【請求項2】
前記印影イメージ中心点算出部は、
前記切出矩形領域内の中心点を結ぶ外周線を算出し、該各外周線の各辺の中点を算出する外周線算出処理部と、
前記各辺の中点毎に、前記切出矩形領域内の中心点の数が偶数の場合は、該中点と該中点に対向する中点とを結ぶ線分を算出し、前記切出矩形領域内の中心点の数が奇数の場合は、該中点と該中点に対向する前記切出矩形領域内の中心点とを結ぶ線分を算出する線分算出処理部と、
前記各辺の中点毎に抽出された線分同士が所定の誤差範囲内で交わる交点を前記印影イメージの中心点として算出して決定する交点決定処理部と、
とからなることを特徴とする請求項1に記載の印影イメージの中点算出装置。
【請求項3】
印を画像データとして読み取って得た印影イメージに対して、印を構成する各文字の切出矩形領域を抽出し、
前記各切出矩形領域内の中心点を算出し、
前記切出矩形領域内の中心点を連結して囲まれる図形領域の交点を前記印影イメージの中心点として算出する、
ことを特徴とする印影イメージの中点算出方法。
【請求項4】
前記印影イメージの中心点の算出において、
前記切出矩形領域内の中心点を結ぶ外周線を算出し、該各外周線の各辺の中点を算出し、
前記各辺の中点毎に、前記切出矩形領域内の中心点の数が偶数の場合は、該中点と該中点に対向する中点とを結ぶ線分を算出し、前記切出矩形領域内の中心点の数が奇数の場合は、該中点と該中点に対向する前記切出矩形領域内の中心点とを結ぶ線分を算出し、
前記各辺の中点毎に抽出された線分同士が所定の誤差範囲内で交わる交点を前記印影イメージの中心点として算出して決定する、
ことを特徴とする請求項3に記載の印影イメージの中点算出方法。
【請求項5】
印影イメージを処理するコンピュータに、
印を画像データとして読み取って得た印影イメージに対して、印を構成する各文字の切出矩形領域を抽出し、
前記各切出矩形領域内の中心点を算出し、
前記切出矩形領域内の中心点を連結して囲まれる図形領域の交点を前記印影イメージの中心点として算出する、
機能を実行させるためのプログラム。
【請求項6】
前記第2の中心点の算出において、
前記切出矩形領域内の中心点を結ぶ外周線を算出し、該各外周線の各辺の中点を算出し、
前記各辺の中点毎に、前記切出矩形領域内の中心点の数が偶数の場合は、該中点と該中点に対向する中点とを結ぶ線分を算出し、前記切出矩形領域内の中心点の数が奇数の場合は、該中点と該中点に対向する前記切出矩形領域内の中心点とを結ぶ線分を算出し、
前記各辺の中点毎に抽出された線分同士が所定の誤差範囲内で交わる交点を前記印影イメージの中心点として算出して決定する、
ことを特徴とする請求項5に記載のプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図8】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−180730(P2011−180730A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−42725(P2010−42725)
【出願日】平成22年2月26日(2010.2.26)
【出願人】(000237639)富士通フロンテック株式会社 (667)
【Fターム(参考)】