説明

原本照合装置、原本照合方法および原本照合プログラム

【課題】原稿を読み取る際の向き、表裏にかかわらず、的確に原本との照合を実施すること。
【解決手段】本発明は、原稿の画像情報を読み取る読み取り部11と、読み取り部11で読み取った原稿の画像情報から予め設定された複数の判定対象画像の情報を抽出する抽出部18aと、予め登録された原本の基準画像の情報もしくは抽出部18aで抽出した複数の判定対象画像の情報について座標変換する座標変換部15と、座標変換部15で座標変換された情報について複数の判定対象画像の情報と予め登録された原本の基準画像の情報との比較を行い、原稿が原本であるか否かの判定を行う紙紋検出部14とを有する原本照合装置1である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、読み取った原稿が原本であるか否かを照合する原本照合装置、原本照合方法および原本照合プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1では、紙幣や有価証券等を複写機やプリンタで複写した複写物が悪用されることを防止するための技術が開示されている。この技術では、読み取った原稿と原本の特定位置の基準画像(例えば、32×32画素)との照合を実施するため、基準画像の位置に対応して読み取った画像の例えば64×64画素を照合画像として、X,Y方向に一画素ずつずらしながら正規化相関法による相関値を演算している。
【0003】
【特許文献1】特開2005−38389号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
読み取った原稿の画像情報と原本の基準画像の情報とを照合して真偽判定を行う技術では、原本の基準画像の位置と同じもしくは対応する位置の原稿画像とを比較する必要がある。この際、原稿の読み取りの向きや表裏の相違によって原本の基準画像の位置や向きとの対応がとれなくなり、誤判定してしまうといった問題が生じる。
【0005】
本発明は、判定対象となる原稿の読み取り向きや表裏に関係なく的確に原本の照合を行うことができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願請求項1に係る発明は、原稿の画像情報を読み取る読み取り手段と、前記読み取り手段で読み取った前記原稿の画像情報から予め設定された複数の判定対象画像の情報を抽出する抽出手段と、予め登録された原本の基準画像の情報もしくは前記抽出手段で抽出した複数の判定対象画像の情報について座標変換する座標変換手段と、前記座標変換手段で座標変換された情報について前記複数の判定対象画像の情報と予め登録された原本の基準画像の情報との比較を行い、前記原稿が原本であるか否かの判定を行う判定手段とを有する原本照合装置である。
【0007】
また、本願請求項2に係る発明は、前記読み取り手段が前記原稿の表裏の画像情報を読み取り、前記抽出手段が、前記読み取り手段で読み取った前記原稿の表裏の画像情報から各々前記複数の判定対象画像を抽出し、前記判定手段が、前記抽出手段で抽出した前記原稿の表裏での前記複数の判定対象画像の情報と前記基準画像の情報との比較を行う請求項1記載の原本照合装置である。
【0008】
また、本願請求項3に係る発明は、前記読み取り手段で読み取った前記原稿の画像情報から原稿の辺の位置を検出する辺検出手段を備えており、前記抽出手段は、前記辺検出手段で検出した原稿の隣接2辺により構成される隅部の位置を基準として前記複数の判定対象画像の情報の抽出を行う請求項1記載の原本照合装置である。
【0009】
また、本願請求項4に係る発明は、前記判定手段によって前記原稿が原本でないと判定された場合、前記原稿の反対面の画像情報を前記読み取り手段で読み取るよう通知を行う通知手段を備える請求項1記載の原本照合装置である。
【0010】
また、本願請求項5に係る発明は、前記複数の判定対象画像の情報の抽出位置が、前記原稿の各隅部を基準とした位置である請求項1記載の原本照合装置である。
【0011】
また、本願請求項6に係る発明は、原稿の画像情報を読み取る工程と、読み取った前記原稿の画像情報から予め設定された複数の判定対象画像の情報を抽出する工程と、予め登録された原本の基準画像の情報もしくは前記抽出手段で抽出した複数の判定対象画像の情報について座標変換する工程と、座標変換された情報について前記複数の判定対象画像の情報と予め登録された原本の基準画像の情報との比較を行い、前記原稿が原本であるか否かの判定を行う工程とを有する原本照合方法である。
【0012】
また、本願請求項7に係る発明は、原稿の画像情報を取り込むステップと、取り込んだ前記原稿の画像情報から予め設定された複数の判定対象画像の情報を抽出するステップと、予め登録された原本の基準画像の情報もしくは前記抽出手段で抽出した複数の判定対象画像の情報について座標変換するステップと、座標変換された情報について前記複数の判定対象画像の情報と予め登録された原本の基準画像の情報との比較を行い、前記原稿が原本であるか否かの判定を行うステップとをコンピュータによって実行させる原本照合プログラムである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、原稿を読み取る際の向き、表裏にかかわらず、的確に原本との照合を実施することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図に基づき説明する。
【0015】
<原本照合装置>
本実施形態に係る原本照合装置は、画像情報の読み取り対象である原稿と原本との照合を行うもので、読み取った原稿の画像情報の判定対象画像の情報と、予め登録された原本の基準画像の情報との一致度を演算し、原稿が原本であるか否かを判定するものである。本実施形態の原本照合装置で適用される具体的な画像の一致度の演算については、特許文献1に開示される技術を用いている。このような本実施形態の原本照合装置は、原稿の画像情報を読み取る手段を備えた機器に適用される。例えば、スキャナや複写機、複合機である。
【0016】
<第1実施形態:装置構成>
図1は、第1実施形態に係る原本照合装置を説明する構成図である。第1実施形態に係る原本照合装置1は、読み取り部11、AD変換部12、画像処理部13、紙紋検出部14、座標変換部15、タイミング生成部16、操作パネル17、制御部18およびシステムコントローラ19を備えている。
【0017】
読み取り部11は、原稿の画像を読み取って画像情報を生成する。例えば、スキャナの画像入力部分や、複写機、複合機の画像入力部分である。
【0018】
AD変換部12は、読み取り部11で読み取ったアナログの画像情報をデジタルに変換する処理を行う部分である。
【0019】
画像処理部13は、AD変換部12でデジタル信号に変換された画像情報を入力し、所定の画像処理を施す部分である。例えば、白基準を調整したり、ガンマ補正等の色調の調整を行う。
【0020】
紙紋検出部14は、画像情報から用紙の繊維質材料の絡み具合によって形成される模様(紙紋)の情報を用い、読み取った原稿の紙紋の情報と原本の紙紋の情報との一致度を演算し、読み取った原稿と原本との照合を行う判定部分である。具体的には、特許文献1に開示されるように、読み取った原稿の画像情報のうち原本の特定位置の基準画像と対応する位置の判定対象画像を抽出し、基準画像の情報と判定対象画像の情報とをX,Y方向に一画素ずつずらしながら正規化相関法による相関値を演算する。そして、この相関値や相関値から得られるモーマライズド・スコアの値と所定の閾値との比較によって読み取った原稿が原本であるか否かを判定している。
【0021】
座標変換部15は、予め登録された原本の基準画像の情報もしくは読み取った原稿の画像情報のうち、所定の判定対象画像についての座標変換を行う部分である。座標変換部15は、アドレス変換部15aと回転変換部15bとを備えている。アドレス変換部15aは、画像情報のX,Y方向の座標変換を行い、回転変換部15bは、画像情報の回転に係る座標変換を行う。
【0022】
タイミング生成部16は、読み取り部11とAD変換部12とに処理の同期をとるためのタイミング信号を与える部分である。
【0023】
操作パネル17は、表示手段と入力手段とを兼ねる例えばタッチパネルディスプレイである。操作パネル17の表示手段は通知部としても機能し、読み取った原稿が原本であると判定された場合にはその旨の通知を行い、また原本でないと判定された場合に原稿の反対面を読み取る旨の通知や原本でない旨の通知を行う。
【0024】
制御部18は、主として画像処理部13、座標変換部15に対して指示を与えるとともに、紙紋検出部14から送られた判定結果を受けて、所定の処理を行う。特に、本実施形態の原本照合装置1では、制御部18において、読み取り部11で読み取った原稿の画像情報から予め設定された複数の判定対象画像の情報を抽出する抽出部18aを実現している。
【0025】
制御部18の抽出部18aでは、読み取った原稿の隅部を基準とした位置の判定対象画像を抽出する。ここで、読み取った原稿の画像情報から予め設定された複数の判定対象画像を抽出するとは、基準画像と原稿の判定対象画像とを比較するための、原稿画像領域と向きとを抽出する機能のことであり、原稿の置き方に応じて複数の判定対象画像が設定される。具体的には、タイミング生成部16で生成したタイミングに応じて、画像処理部13に所定のXY座標となる画像情報の抽出指示を与える。これにより、抽出された画像情報が画像処理部13から紙紋検出部14へ送られることになる。
【0026】
システムコントローラ19は、各部の制御を行う部分であり、装置全体の制御を行う。
【0027】
また、本実施形態の原本照合装置1では、必要に応じて自動原稿送り装置21や原稿サイズ検出部22を備えている。自動原稿送り装置21は、読み取り対象の原稿を読み取り部11まで自動的に送る機能を有している。また、原稿サイズ検出部22は、読み取り部11に載置された原稿の大きさを検出し、原稿の向きを判断する機能を有している。
【0028】
このような構成から成る本実施形態の原本照合装置1では、予め登録された原本の基準画像の情報もしくは制御部18の抽出部18aで抽出した複数の判定対象画像の情報について所定の座標変換を座標変換部15で行う。また、紙紋検出部14は、座標変換部15で座標変換された情報について複数の判定対象画像の情報と予め登録された原本の基準画像の情報との比較を行い、読み取った原稿が原本であるか否かの判定を行う。
【0029】
<第1実施形態:原本照合方法>
先ず、操作パネル17の指示に従って、システムコントローラ19が予め記憶手段Mに登録された原本の基準画像の情報を読み取り、制御部18に転送する。
【0030】
次に、読み取り部11で照合対象となる原稿の画像情報を読み取る。原稿は直接読み取り部11の読み取り位置に載置される場合のほか、自動原稿送り装置21によって読み取り位置まで送られる場合もある。
【0031】
次いで、読み取り部11で読み取った原稿の画像情報をAD変換部12でデジタル信号に変換し、画像処理部13で白基準調整やガンマ補正等の色調の調整を行う。その後、制御部18の抽出部18aによって、原稿の画像情報から予め設定された複数の判定対象画像の情報を抽出する。
【0032】
ここで、制御部18が抽出する複数の判定対象画像の位置としては、読み取った原稿の隅部を基準とした位置となっている。例えば、長方形の原稿を読み取る場合、長方形の各隅部を基準とした4箇所の位置の判定対象画像を抽出する。また、三角形の原稿を読み取る場合、三角形の各隅部を基準とした3箇所の位置の判定対象画像を抽出する。これは、原稿がある隅部を基準として読み取り部11に載置されることを前提として、どの隅部を基準に原稿が載置された場合でも、原本の基準画像の位置と対応する判定対象画像を得ることができるようにするためである。
【0033】
次に、座標変換部15は、予め記憶手段Mに登録された原本の基準画像の情報もしくは制御部18の抽出部18aで抽出した複数の判定対象画像の情報について、基準となる隅部の位置に応じたX,Y方向の座標だけアドレス変換部15aで座標変換するとともに、基準となる隅部の位置に応じた角度だけ回転するよう回転変換部15bで座標変換する。
【0034】
次いで、紙紋検出部は14、座標変換部15で座標変換された情報について、複数の判定対象画像と、原本の基準画像との照合を行う。すなわち、座標変換が施された判定対象画像の情報もしくは基準画像の情報を用い、複数の判定対象画像のすべてについて原本の基準画像との照合を行い、一つでも原本であると判定されるものがあれば読み取った原稿が原本であると判定する。原本であると判定した場合、システムコントローラ19経由で操作パネル17にその旨を通知する。
【0035】
一方、複数の判定対象画像のすべてについて原本であると判定されるものがなければ、読み取った原稿は原本でないと判定するか、もしくは操作パネル17に原稿の反対面を読み取る旨の通知を行う。これは、読み取った原稿の表裏が、原本の基準画像を登録した際の表裏と反対となっていることも考えられることから、原稿の反対面を再度読み取ることでこれを回避するためである。
【0036】
この際、ユーザによる原稿反転の作業ミスが考えられるため、先に取り込んだ原稿表面の照合時の画像情報を一部記憶しておき、原稿裏面の画像情報を取り込んだ際に一時記憶した原稿表面の画像情報と一致しないことを確認してもよい。また、原稿自動送り装置21を備える場合、プラテンでの読取判定モードを禁止して、自動原稿送り装置21で自動的に原稿を反転させてもよい。
【0037】
原稿の反対面を読み取った場合でも、先と同様に複数の判定対象画像を抽出し、すべてについて原本の基準画像との照合を行い、一つでも原本であると判定されるものがあれば読み取った原稿が原本であると判定する。原本であると判定した場合、システムコントローラ19経由で操作パネル17にその旨を通知する。
【0038】
一方、複数の判定対象画像のすべてについて原本であると判定されるものがなければ、読み取った原稿は原本でないと判定する。ここでは既に原稿の両面について照合していることから、原稿の反対面を再度読み取る旨の通知は行わずに、原本でない旨の判定を行う。原本でないと判定した場合、システムコントローラ19経由で操作パネル17にその旨を通知する。
【0039】
<具体例>
図2は、原本の基準画像について説明する模式図である。原本の基準画像は、原本の画像情報から所定の原点を基準としたX方向およびY方向の座標(X0,Y0)を中心に、所定の画素数分だけ抽出されたものとなっている。原本の基準画像は、原本の用紙について一意に決まる情報であり、例えば原本の用紙における繊維質材料の絡み具合によって形成される模様(紙紋)の情報である。基準画像は、例えば32×32画素の画像情報として登録されている。
【0040】
読み込んだ原稿の画像とこのような原本の基準画像との照合を行うには、読み込んだ原稿の画像情報から、原本の基準画像の位置に対応した判定対象画像を抽出する必要がある。つまり、予め登録された原本の基準画像の中心座標(X0,Y0)と同じ読み込み画像のX,Y座標を中心として基準画像より大きな領域で判定対象画像を抽出することになる。
【0041】
この際、読み込みを行う原稿の載置状態が原本を登録した際の載置状態と異なっていると、原点がずれてしまうことから、基準画像と同じX,Y座標の判定対象画像を抽出しても、基準画像の位置と異なる位置の判定対象画像を抽出してしまうことになる。
【0042】
そこで、本実施形態では、原稿の載置状態を考慮して、複数の判定対象画像を抽出する。図3は、原稿の載置状態と判定対象画像との関係を説明する模式図である。図3(a)に示す載置状態では、原稿の隅部aを原点として載置された状態であり、原本の基準画像を登録した際の原本の載置状態と同じ場合を想定している。この場合には、原本の基準画像の中心座標(X0,Y0)と同じ座標(Xa,Ya)を中心として判定対象画像を抽出する。
【0043】
図3(b)に示す載置状態は、原稿の隅部bを原点として載置された状態であり、原本の基準画像を登録した際の原本の載置状態に対して右に90度回転した場合を想定している。この場合には、原本の基準画像の中心座標(X0,Y0)に対して原稿を右に90度回転した座標(Xb,Yb)を中心として判定対象画像を抽出する。
【0044】
図3(c)に示す載置状態は、原稿の隅部cを原点として載置された状態であり、原本の基準画像を登録した際の原本の載置状態に対して180度回転した場合を想定している。この場合には、原本の基準画像の中心座標(X0,Y0)に対して原稿を180度回転した座標(Xc,Yc)を中心として判定対象画像を抽出する。
【0045】
図3(d)に示す載置状態は、原稿の隅部dを原点として載置された状態であり、原本の基準画像を登録した際の原本の載置状態に対して左に90度回転した場合を想定している。この場合には、原本の基準画像の中心座標(X0,Y0)に対して原稿を左に90度回転した座標(Xd,Yd)を中心として判定対象画像を抽出する。
【0046】
図4は、本実施形態において抽出する判定対象画像の位置を説明する模式図である。上記のように、原稿がどのような偶部を基準として載置されても基準画像と対応する判定対象画像を抽出できるようにするため、読み込んだ原稿の画像情報から、図4(a)に示すように、座標(Xa,Ya)、座標(Xb,Yb)、座標(Xc,Yc)、座標(Xd,Yd)の4箇所を中心とした判定対象画像を抽出する。
【0047】
なお、原稿サイズ検出部22が設けられている装置において、読み取り対象となる原稿のサイズの検出から、原稿の載置の向きが分かっている場合には、図4(b)、(c)に示すように、対応する原稿の向きに合わせて2箇所の判定対象画像を抽出すればよい。例えば、原稿が縦長に載置されている場合には、図4(b)に示すように、縦長の載置に対応した座標(Xa,Ya)と座標(Xc,Yc)との2箇所を中心とした判定対象画像を抽出する。
【0048】
一方、原稿が横長に載置されている場合には、図4(c)に示すように、横長の載置に対応した座標(Xb,Yb)と座標(Xd,Yd)との2箇所を中心とした判定対象画像を抽出する。
【0049】
複数箇所の判定対象画像を抽出した後は、座標変換部15によって基準画像の情報もしくは複数の判定対象画像の情報について、基準となる隅部の位置に応じたアドレス変換および回転変換を施す。
【0050】
なお、この具体例では、基準画像の情報についてアドレス変換および回転変換を施す場合を説明するが、判定対象画像の情報についてアドレス変換および回転変換を施しても、また基準画像の情報もしくは判定対象画像の情報の一方についてアドレス変換、他方について回転変換を施すようにしてもよい。
【0051】
例えば、座標(Xa,Ya)を中心とした判定対象画像では、原本の基準画像を登録した際の原本の載置状態と同じであることから、アドレス変換および回転変換の量はゼロとなる。
【0052】
また、座標(Xb,Yb)を中心とした判定対象画像では、原本の基準画像を登録した際の原本の載置状態に対して右に90度回転していることから、原本の基準画像の中心座標(X0,Y0)を座標(Xb,Yb)になるようアドレス変換部でX,Y座標の変換を行うとともに、回転変換部で右に90度回転する変換を行う。
【0053】
また、座標(Xc,Yc)を中心とした判定対象画像では、原本の基準画像を登録した際の原本の載置状態に対して180度回転していることから、原本の基準画像の中心座標(X0,Y0)を座標(Xc,Yc)になるようアドレス変換部でX,Y座標の変換を行うとともに、回転変換部で180度回転する変換を行う。
【0054】
また、座標(Xd,Yd)を中心とした判定対象画像では、原本の基準画像を登録した際の原本の載置状態に対して左に90度回転していることから、原本の基準画像の中心座標(X0,Y0)を座標(Xd,Yd)になるようアドレス変換部でX,Y座標の変換を行うとともに、回転変換部で左に90度回転する変換を行う。
【0055】
紙紋検出部14は、このように座標変換された基準画像の情報と4つの判定対象画像の全てとの照合を行う。このうち一つでも原本であると判定されるものがあれば、読み取った原稿が原本であると判定し、操作パネルにその旨を通知する。
【0056】
また、4つの判定対象画像の全てについて基準画像の情報と照合した結果、原本ではないと判定された場合、操作パネル17に原稿の反対面を読み取るよう通知を行う。これは、原稿の表裏が反転して載置されていることを考慮し、反対面についても同様に読み取って、上記と同じ複数の判定対象画像の抽出、座標変換された基準画像の情報との照合を行うためである。この照合で、複数の判定対象画像のうち一つでも原本であると判定されれば、読み取った原稿が原本であると判定し、操作パネルにその旨を通知する。
【0057】
一方、4つの判定対象画像の全てについて基準画像の情報と照合した結果、原本ではないと判定された場合、読み取った原稿は原本ではないと判定し、操作パネル17にその旨を通知する。
【0058】
<第2実施形態:装置構成>
図5は、第2実施形態に係る原本照合装置を説明する構成図である。第2実施形態に係る原本照合装置1は、表読み取り部11a、裏読み取り部11b、表AD変換部12a、裏AD変換部12b、表画像処理部13a、裏画像処理部13b、紙紋検出部14、座標変換部15、表タイミング生成部16a、画像メモリ23、操作パネル17、制御部18およびシステムコントローラ19を備えている。
【0059】
表読み取り部11aは、原稿の表面(一方面)の画像を読み取って画像情報を生成する。裏読み取り部11bは、原稿の裏面(他方面)の画像を読み取って画像情報を生成する。これらは、例えば、スキャナの画像入力部分や、複写機、複合機の画像入力部分である。
【0060】
表AD変換部12aは、表読み取り部11aで読み取ったアナログの画像情報をデジタルに変換する処理を行う部分である。裏AD変換部12bは、裏読み取り部11bで読み取ったアナログの画像情報をデジタルに変換する処理を行う部分である。
【0061】
表画像処理部13aは、表AD変換部12aでデジタル信号に変換された画像情報を入力し、所定の画像処理を施す部分である。裏画像処理部13bは、裏AD変換部12bでデジタル信号に変換された画像情報を入力し、所定の画像処理を施す部分である。これらは、例えば、白基準を調整したり、ガンマ補正等の色調の調整を行う。
【0062】
紙紋検出部14は、画像情報から用紙の繊維質材料の絡み具合によって形成される模様(紙紋)の情報を用い、読み取った原稿の紙紋の情報と原本の紙紋の情報との一致度を演算し、読み取った原稿と原本との照合を行う判定部分である。具体的には、特許文献1に開示されるように、読み取った原稿の画像情報のうち原本の特定位置の基準画像と対応する位置の判定対象画像を抽出し、基準画像の情報と判定対象画像の情報とをX,Y方向に一画素ずつずらしながら正規化相関法による相関値を演算する。そして、この相関値や相関値から得られるモーマライズド・スコアの値と所定の閾値との比較によって読み取った原稿が原本であるか否かを判定している。
【0063】
座標変換部15は、予め登録された原本の基準画像の情報もしくは読み取った原稿の画像情報のうち、所定の判定対象画像についての座標変換を行う部分である。座標変換部15は、アドレス変換部15aと回転変換部15bとを備えている。アドレス変換部15aは、画像情報のX,Y方向の座標変換を行い、回転変換部15bは、画像情報の回転に係る座標変換を行う。
【0064】
表タイミング生成部16aは、表読み取り部11aと表AD変換部12aとに処理の同期をとるためのタイミング信号を与える部分である。裏タイミング生成部16bは、裏読み取り部11bと裏AD変換部12bとに処理の同期をとるためのタイミング信号を与える部分である。
【0065】
操作パネル17は、表示手段と入力手段とを兼ねる例えばタッチパネルディスプレイである。操作パネル17の表示手段は通知部としても機能し、読み取った原稿が原本であると判定された場合にはその旨の通知を行い、また原本でないと判定された場合に原稿の反対面を読み取る旨の通知や原本でない旨の通知を行う。
【0066】
制御部18は、主として表画像処理部13a、裏画像処理部13b、座標変換部15に対して指示を与えるとともに、紙紋検出部14から送られた判定結果を受けて、所定の処理を行う。特に、本実施形態の原本照合装置1では、制御部18において、表読み取り部11aおよび裏読み取り部11bで読み取った原稿の表裏各々の画像情報から予め設定された複数の判定対象画像の情報を抽出する抽出部18aを実現している。
【0067】
制御部18の抽出部18aでは、読み取った原稿の隅部を基準とした位置の判定対象画像を抽出する。具体的には、原稿の表面の画像情報については、表タイミング生成部16aで生成したタイミングに応じて、表画像処理部13aに所定のXY座標となる画像情報の抽出指示を与える。これにより、抽出された画像情報が表画像処理部13aから紙紋検出部14へ送られることになる。また、原稿の裏面の画像情報については、裏タイミング生成部16bで生成したタイミングに応じて、裏画像処理部13bに所定のXY座標となる画像情報の抽出指示を与える。これにより、抽出された画像情報が裏画像処理部13bから紙紋検出部14へ送られることになる。
【0068】
本実施形態では、座標変換部15を制御部18内に持ち、あらかじめ基準画像の座標変換を行い、原稿の向きに応じた複数の基準画像を生成し、画像メモリに保持しておき、複数の判定対象画像と比較を行う。座標変換された複数の基準画像は、原本画像を含めて最大で4種類(0°の原本、90°、180°、270°)で、原稿の読取方向の短手/長手が判断できる場合は、2種類の座標変換された基準画像が必要であり、短手/長手が不明の場合は4種類の座標変換された基準画像が必要である。座標変換された基準画像は表裏共通に使用できる。
【0069】
システムコントローラ19は、各部の制御を行う部分であり、装置全体の制御を行う。
【0070】
また、本実施形態の原本照合装置1では、必要に応じて自動原稿送り装置21や原稿サイズ検出部22を備えている。自動原稿送り装置21は、読み取り対象の原稿を読み取り部11まで自動的に送る機能を有している。また、原稿サイズ検出部22は、読み取り部11に載置された原稿の大きさを検出し、原稿の向きを判断する機能を有している。
【0071】
このような構成から成る本実施形態の原本照合装置1では、原本の判定対象となる原稿の読み取りを表裏同時に行い、原稿を反転させることなく、表裏の照合ができることから、原稿ダメージを少なく原本照合を行うことができる。また、別の方法として、裏面の画像情報について画像メモリ23に蓄積しておき、表面照合後に画像メモリ23から裏面の画像情報を読み出して、裏面画像の紙紋を照合を行うことにより、紙紋検出部を表裏で共有することができる。
【0072】
<第2実施形態:原本照合方法>
先ず、操作パネル17の指示に従って、システムコントローラ19が予め記憶手段Mに登録された原本の基準画像の情報を読み取り、制御部18に転送する。
【0073】
次に、表読み取り部11aで照合対象となる原稿の表面の画像情報を読み取るとともに、裏読み取り部11bで照合対象となる原稿の裏面の画像情報を読み取る。原稿は表直接読み取り部11aや裏読み取り部11bの読み取り位置に載置される場合のほか、自動原稿送り装置21によって読み取り位置まで送られる場合もある。また、自動原稿送り装置21内に表直接読み取り部11aおよび裏読み取り部11bが組み込まれている場合には、自動原稿送り装置で原稿を送りながら表裏の画像情報を表直接読み取り部11aおよび裏読み取り部11bで読み取ることになる。
【0074】
次いで、表読み取り部11aで読み取った原稿の表面の画像情報を表AD変換部12aでデジタル信号に変換し、表画像処理部13aで白基準調整やガンマ補正等の色調の調整を行う。また、裏読み取り部11bで読み取った原稿の裏面の画像情報を裏AD変換部12bでデジタル信号に変換し、裏画像処理部13bで白基準調整やガンマ補正等の色調の調整を行う。
【0075】
その後、制御部18の抽出部18aによって、原稿の表裏両面の画像情報から予め設定された複数の判定対象画像の情報を抽出する。抽出部18aによって抽出された原稿の表面における複数の判定対象画像の情報は、紙紋検出部14aに送られる。一方、抽出部18aによって抽出された原稿の裏面における複数の判定対象画像の情報も、紙紋検出部14bに送られる。
【0076】
ここで、制御部18が抽出する複数の判定対象画像の位置としては、読み取った原稿の隅部を基準とした表裏各々の位置となっている。例えば、長方形の原稿を読み取る場合、長方形の各隅部を基準とした表裏4箇所ずつ合計8箇所の位置の判定対象画像を抽出する。また、三角形の原稿を読み取る場合、三角形の各隅部を基準とした表裏3箇所ずつ合計6箇所の位置の判定対象画像を抽出する。これは、原稿がある隅部を基準として読み取り部11に載置されることを前提として、どの隅部を基準に原稿が載置された場合でも、原本の基準画像の位置と対応する判定対象画像を得ることができるようにするためである。
【0077】
次に、座標変換部15は、予め記憶手段Mに登録された原本の基準画像の情報もしくは制御部18の抽出部18aで抽出した原稿の表面における複数の判定対象画像の情報について、基準となる隅部の位置に応じたX,Y方向の座標だけアドレス変換部15aで座標変換するとともに、基準となる隅部の位置に応じた角度だけ回転するよう回転変換部15bで座標変換し、画像メモリ23に複数の基準画像を一時保存する。
【0078】
次いで、紙紋検出部は14、座標変換部15で座標変換された画像メモリ23に保存された複数の基準画像と、複数の判定対象画像との照合を行う。すなわち、座標変換が施された判定対象画像の情報もしくは座標変換された基準画像の情報を用い、複数の判定対象画像のすべてについて原本の基準画像との照合を行い、表裏一つでも原本であると判定されるものがあれば読み取った原稿が原本であると判定する。原本であると判定した場合、システムコントローラ19経由で操作パネル17にその旨を通知する。
【0079】
一方、原稿の表裏における複数の判定対象画像のすべてについて原本であると判定されるものがなければ、読み取った原稿は原本でないと判定する。原本でないと判定した場合、システムコントローラ19経由で操作パネル17にその旨を通知する。
【0080】
<具体例>
第2実施形態における原本照合装置1の具体例として、原本の基準画像および原稿の表面についての複数の判定対象画像の抽出については図2および図3で示す第1実施形態と同様である。
【0081】
図6は、原稿の載置状態と裏面における判定対象画像との関係を説明する模式図である。図6(a)に示す載置状態では、原稿の隅部dを原点として載置された状態であり、原本の基準画像を登録した際の原本の載置状態から表裏反転した場合を想定している。この場合には、原本を裏にした際の基準画像の中心と同じ位置となる座標(Xd’,Yd’)を中心として判定対象画像を抽出する。
【0082】
図6(b)に示す載置状態は、原稿の隅部cを原点として載置された状態であり、原本の基準画像を登録した際の原本の載置状態に対して表裏反転し、右に90度回転した場合を想定している。この場合には、原本を裏にした際の基準画像の中心に対して原稿を右に90度回転した座標(Xc’,Yc’)を中心として判定対象画像を抽出する。
【0083】
図6(c)に示す載置状態は、原稿の隅部bを原点として載置された状態であり、原本の基準画像を登録した際の原本の載置状態に対して表裏反転し、180度回転した場合を想定している。この場合には、原本を裏にした際の基準画像の中心に対して原稿を180度回転した座標(Xb’,Yb’)を中心として判定対象画像を抽出する。
【0084】
図6(d)に示す載置状態は、原稿の隅部aを原点として載置された状態であり、原本の基準画像を登録した際の原本の載置状態に対して表裏反転し、左に90度回転した場合を想定している。この場合には、原本を裏にした際の基準画像の中心に対して原稿を左に90度回転した座標(Xa’,Ya’)を中心として判定対象画像を抽出する。
【0085】
図7は、本実施形態において抽出する判定対象画像の位置を説明する模式図である。上記のように、原稿がどのような偶部を基準として載置されても基準画像と対応する判定対象画像を抽出できるようにするため、読み込んだ原稿の画像情報から、図7(a)に示すように、原稿の表面については座標(Xa,Ya)、座標(Xb,Yb)、座標(Xc,Yc)、座標(Xd,Yd)の4箇所を中心とした判定対象画像を抽出し、原稿の裏面については、座標(Xa’,Ya’)、座標(Xb’,Yb’)、座標(Xc’,Yc’)、座標(Xd’,Yd’)の4箇所を中心とした判定対象画像を抽出する。
【0086】
なお、原稿サイズ検出部22が設けられている装置において、読み取り対象となる原稿のサイズの検出から、原稿の載置の向きが分かっている場合には、図7(b)、(c)に示すように、対応する原稿の向きに合わせて表裏2箇所ずつの判定対象画像を抽出すればよい。
【0087】
例えば、原稿が縦長に載置されている場合には、図7(b)に示すように、縦長の載置に対応した原稿の表面にいて座標(Xa,Ya)と座標(Xc,Yc)との2箇所および原稿の裏面について座標(Xb’,Yb’)と座標(Xd’,Yd’)を中心とした判定対象画像を抽出する。
【0088】
一方、原稿が横長に載置されている場合には、図7(c)に示すように、横長の載置に対応した原稿の表面について座標(Xb,Yb)と座標(Xd,Yd)との2箇所および原稿の裏面について座標(Xa’,Ya’)と座標(Xc’,Yc’)を中心とした判定対象画像を抽出する。
【0089】
複数箇所の判定対象画像を抽出した後は、座標変換部15によって基準画像の情報もしくは複数の判定対象画像の情報について、基準となる隅部の位置に応じたアドレス変換および回転変換を施す。
【0090】
なお、この具体例では、基準画像の情報についてアドレス変換および回転変換を施す場合を説明するが、判定対象画像の情報についてアドレス変換および回転変換を施しても、また基準画像の情報もしくは判定対象画像の情報の一方についてアドレス変換、他方について回転変換を施すようにしてもよい。
【0091】
例えば、原稿表面における座標(Xa,Ya)を中心とした判定対象画像では、原本の基準画像を登録した際の原本の載置状態と同じであることから、アドレス変換および回転変換の量はゼロとなる。
【0092】
また、原稿表面における座標(Xb,Yb)を中心とした判定対象画像では、原本の基準画像を登録した際の原本の載置状態に対して右に90度回転していることから、原本の基準画像の中心座標(X0,Y0)を座標(Xb,Yb)になるようアドレス変換部でX,Y座標の変換を行うとともに、回転変換部で右に90度回転する変換を行う。
【0093】
また、原稿表面における座標(Xc,Yc)を中心とした判定対象画像では、原本の基準画像を登録した際の原本の載置状態に対して180度回転していることから、原本の基準画像の中心座標(X0,Y0)を座標(Xc,Yc)になるようアドレス変換部でX,Y座標の変換を行うとともに、回転変換部で180度回転する変換を行う。
【0094】
また、原稿表面における座標(Xd,Yd)を中心とした判定対象画像では、原本の基準画像を登録した際の原本の載置状態に対して左に90度回転していることから、原本の基準画像の中心座標(X0,Y0)を座標(Xd,Yd)になるようアドレス変換部でX,Y座標の変換を行うとともに、回転変換部で左に90度回転する変換を行う。
【0095】
また、原稿裏面における座標(Xd’,Yd’)を中心とした判定対象画像では、原本の基準画像を登録した際の原本の載置状態と同じであることから、アドレス変換および回転変換の量はゼロとなる。
【0096】
また、原稿裏面における座標(Xc’,Yc’)を中心とした判定対象画像では、原本の基準画像を登録した際の原本の載置状態に対して右に90度回転していることから、原本の基準画像の中心座標(X0,Y0)を座標(Xc’,Yc’)になるようアドレス変換部でX,Y座標の変換を行うとともに、回転変換部で右に90度回転する変換を行う。
【0097】
また、原稿裏面における座標(Xb’,Yb’)を中心とした判定対象画像では、原本の基準画像を登録した際の原本の載置状態に対して180度回転していることから、原本の基準画像の中心座標(X0,Y0)を座標(Xb’,Yb’)になるようアドレス変換部でX,Y座標の変換を行うとともに、回転変換部で180度回転する変換を行う。
【0098】
また、座標(Xa’,Ya’)を中心とした判定対象画像では、原本の基準画像を登録した際の原本の載置状態に対して左に90度回転していることから、原本の基準画像の中心座標(X0,Y0)を座標(Xa’,Ya’)になるようアドレス変換部でX,Y座標の変換を行うとともに、回転変換部で左に90度回転する変換を行う。
【0099】
紙紋検出部14は、このように座標変換された基準画像の情報と表裏4つずつ判定対象画像の全てとの照合を行う。このうち一つでも原本であると判定されるものがあれば、読み取った原稿が原本であると判定し、操作パネルにその旨を通知する。一方、表裏4つずつ判定対象画像の全てについて基準画像の情報と照合した結果、原本ではないと判定された場合、読み取った原稿は原本ではないと判定し、操作パネル17にその旨を通知する。
本実施例では、1箇所の基準データを、表裏4箇所の判定対象画像と照合を行ったが、
原稿の4辺に対応する4箇所の基準データがある場合は、判定対象画像は、それぞれ1箇所でよい。原稿の2辺に対応する2箇所の基準データがある場合は、判定対象画像は、それぞれ2箇所でよい。
【0100】
<第3実施形態:装置構成>
図8は、第3実施形態に係る原本照合装置を説明する構成図である。第3実施形態に係る原本照合装置1は、読み取り部11、AD変換部12、画像処理部13、紙紋検出部14、座標変換部15、タイミング生成部16、操作パネル17、エッジ検出部25、制御部18およびシステムコントローラ19を備えている。
【0101】
読み取り部11は、原稿の画像を読み取って画像情報を生成する。例えば、スキャナの画像入力部分や、複写機、複合機の画像入力部分である。
【0102】
AD変換部12は、読み取り部11で読み取ったアナログの画像情報をデジタルに変換する処理を行う部分である。
【0103】
画像処理部13は、AD変換部12でデジタル信号に変換された画像情報を入力し、所定の画像処理を施す部分である。例えば、白基準を調整したり、ガンマ補正等の色調の調整を行う。
【0104】
紙紋検出部14は、画像情報から用紙の繊維質材料の絡み具合によって形成される模様(紙紋)の情報を用い、読み取った原稿の紙紋の情報と原本の紙紋の情報との一致度を演算し、読み取った原稿と原本との照合を行う判定部分である。具体的には、特許文献1に開示されるように、読み取った原稿の画像情報のうち原本の特定位置の基準画像と対応する位置の判定対象画像を抽出し、基準画像の情報と判定対象画像の情報とをX,Y方向に一画素ずつずらしながら正規化相関法による相関値を演算する。そして、この相関値や相関値から得られるモーマライズド・スコアの値と所定の閾値との比較によって読み取った原稿が原本であるか否かを判定している。
【0105】
座標変換部15は、予め登録された原本の基準画像の情報もしくは読み取った原稿の画像情報のうち、所定の判定対象画像についての座標変換を行う部分である。座標変換部15は、アドレス変換部15aと回転変換部15bとを備えている。アドレス変換部15aは、画像情報のX,Y方向の座標変換を行い、回転変換部15bは、画像情報の回転に係る座標変換を行う。
【0106】
タイミング生成部16は、読み取り部11とAD変換部12とに処理の同期をとるためのタイミング信号を与える部分である。
【0107】
操作パネル17は、表示手段と入力手段とを兼ねる例えばタッチパネルディスプレイである。操作パネル17の表示手段は通知部としても機能し、読み取った原稿が原本であると判定された場合にはその旨の通知を行い、また原本でないと判定された場合に原稿の反対面を読み取る旨の通知や原本でない旨の通知を行う。
【0108】
エッジ検出部25は、画像処理部13で画像処理した後の画像情報について、読み取った原稿の辺(エッジ)の部分を検出する処理を行う。
【0109】
制御部18は、主として画像処理部13、座標変換部15に対して指示を与えるとともに、紙紋検出部14から送られた判定結果を受けて、所定の処理を行う。特に、本実施形態の原本照合装置1では、制御部18において、読み取り部11で読み取った原稿の画像情報から予め設定された複数の判定対象画像の情報を抽出する抽出部18aを実現している。
【0110】
制御部18の抽出部18aでは、読み取った原稿の隅部を基準とした位置の判定対象画像を抽出する。具体的には、タイミング生成部16で生成したタイミングに応じて、画像処理部13に所定のXY座標となる画像情報の抽出指示を与える。これにより、抽出された画像情報が画像処理部13から紙紋検出部14へ送られることになる。
【0111】
また、制御部18は、エッジ検出部25で検出した原稿のエッジの位置に基づき、原稿の読み取り位置ずれを補正する処理を行う。
【0112】
システムコントローラ19は、各部の制御を行う部分であり、装置全体の制御を行う。
【0113】
また、本実施形態の原本照合装置1では、必要に応じて自動原稿送り装置21や原稿サイズ検出部22を備えている。自動原稿送り装置21は、読み取り対象の原稿を読み取り部11まで自動的に送る機能を有している。また、原稿サイズ検出部22は、読み取り部11に載置された原稿の大きさを検出し、原稿の向きを判断する機能を有している。
【0114】
このような構成から成る本実施形態の原本照合装置1では、予め登録された原本の基準画像の情報もしくは制御部18の抽出部18aで抽出した複数の判定対象画像の情報について所定の座標変換を座標変換部15で行う。また、紙紋検出部14は、座標変換部15で座標変換された情報について複数の判定対象画像の情報と予め登録された原本の基準画像の情報との比較を行い、読み取った原稿が原本であるか否かの判定を行う。
【0115】
また、このような判定を行うにあたり、原稿を読み取り部11に載置した際の置き方のずれが大きかったり、読み取り部11の調整がずれている場合など、実際の原稿と読み取り位置がずれることがあるため、エッジ検出部25によって原稿の画像情報から原稿のエッジの位置を検出し、検出した情報をもとに基準画像との照合範囲を設定することができる。これにより、読み取り部11自体のずれや原稿の載置ずれを補正することができる。さらに、原稿自動送り装置21を用いた際の原稿のスキューを検出して補正することもでき、検出精度向上につながる。
【0116】
なお、エッジ検出部25を備えた原本照合装置1の構成として、図5に示す第2実施形態の構成のように、原稿の表裏の画像情報を同時に取り込むことができるものにエッジ検出部25を適用してもよい。この場合、原稿の表裏両方の画像情報についてエッジを各々検出することになる。
【0117】
<第3実施形態:原本照合方法>
先ず、操作パネル17の指示に従って、システムコントローラ19が予め記憶手段Mに登録された原本の基準画像の情報を読み取り、制御部18に転送する。
【0118】
次に、読み取り部11で照合対象となる原稿の画像情報を読み取る。原稿は直接読み取り部11の読み取り位置に載置される場合のほか、自動原稿送り装置21によって読み取り位置まで送られる場合もある。
【0119】
次いで、読み取り部11で読み取った原稿の画像情報をAD変換部12でデジタル信号に変換し、画像処理部13で白基準調整やガンマ補正等の色調の調整を行う。その後、制御部18の抽出部18aによって、原稿の画像情報から予め設定された複数の判定対象画像の情報を抽出する。
【0120】
ここで、制御部18が抽出する複数の判定対象画像の位置としては、読み取った原稿の隅部を基準とした位置となっている。例えば、長方形の原稿を読み取る場合、長方形の各隅部を基準とした4箇所の位置の判定対象画像を抽出する。また、三角形の原稿を読み取る場合、三角形の各隅部を基準とした3箇所の位置の判定対象画像を抽出する。これは、原稿がある隅部を基準として読み取り部11に載置されることを前提として、どの隅部を基準に原稿が載置された場合でも、原本の基準画像の位置と対応する判定対象画像を得ることができるようにするためである。
【0121】
また、エッジ検出部25において、原稿のエッジの位置を検出し、原稿の読み取り位置にずれや傾きがあることが検出された場合、制御部18の抽出部18aは、このずれや傾きを補正した状態で判定対象画像の抽出を行う。
【0122】
次に、座標変換部15は、予め記憶手段Mに登録された原本の基準画像の情報もしくは制御部18の抽出部18aで抽出した複数の判定対象画像の情報について、基準となる隅部の位置に応じたX,Y方向の座標だけアドレス変換部15aで座標変換するとともに、基準となる隅部の位置に応じた角度だけ回転するよう回転変換部15bで座標変換する。
【0123】
次いで、紙紋検出部は14、座標変換部15で座標変換された情報について、複数の判定対象画像と、原本の基準画像との照合を行う。すなわち、座標変換が施された判定対象画像の情報もしくは基準画像の情報を用い、複数の判定対象画像のすべてについて原本の基準画像との照合を行い、一つでも原本であると判定されるものがあれば読み取った原稿が原本であると判定する。原本であると判定した場合、システムコントローラ19経由で操作パネル17にその旨を通知する。
【0124】
一方、複数の判定対象画像のすべてについて原本であると判定されるものがなければ、読み取った原稿は原本でないと判定するか、もしくは操作パネル17に原稿の反対面を読み取る旨の通知を行う。これは、読み取った原稿の表裏が、原本の基準画像を登録した際の表裏と反対となっていることも考えられることから、原稿の反対面を再度読み取ることでこれを回避するためである。
【0125】
この際、ユーザによる原稿反転の作業ミスが考えられるため、先に取り込んだ原稿表面の照合時の画像情報を一部記憶しておき、原稿裏面の画像情報を取り込んだ際に一時記憶した原稿表面の画像情報と一致しないことを確認してもよい。また、原稿自動送り装置21を備える場合、プラテンでの読取判定モードを禁止して、自動原稿送り装置21で自動的に原稿を反転させてもよい。
【0126】
原稿の反対面を読み取った場合でも、先と同様に複数の判定対象画像を抽出し、すべてについて原本の基準画像との照合を行い、一つでも原本であると判定されるものがあれば読み取った原稿が原本であると判定する。原本であると判定した場合、システムコントローラ19経由で操作パネル17にその旨を通知する。
【0127】
一方、複数の判定対象画像のすべてについて原本であると判定されるものがなければ、読み取った原稿は原本でないと判定する。ここでは既に原稿の両面について照合していることから、原稿の反対面を再度読み取る旨の通知は行わずに、原本でない旨の判定を行う。原本でないと判定した場合、システムコントローラ19経由で操作パネル17にその旨を通知する。
【0128】
<ずれ補正の具体例>
図9は、原稿の位置と読み取り位置とのずれについて説明する模式図である。原稿の置き方や読み取り部の調整ずれが発生している場合、図9(a)に示すように、実際の原稿の位置と読み取り位置とにずれが発生することになる。この場合、基準画像と判定対象画像との位置が合致しないことから、正確な照合を行えないことになる。
【0129】
そこで、読み取り部では、原稿より大きなサイズで画像を読み取り、原稿のエッジをエッジ検出部で検出し、検出した情報を元に判定対象画像の位置を補正することで、図9(b)に示すように、確実に判定対象画像と基準画像との照合をできるようにする。
【0130】
図10は、原稿にスキューが発生している場合を説明する模式図である。図10(a)に示すように、原稿にスキューが発生していると、傾いた状態で画像情報を読み取ることになる。そこで、エッジ検出部によって原稿のエッジを検出すると、そのエッジの方向から原稿のスキューの量を算出することができる。制御部では、このスキューの量に応じた角度補正を行い判定対象画像の抽出を行う。これにより、図10(b)に示すよう、原稿のスキューを補正した状態で判定対象画像を抽出できるようになる。
【0131】
エッジ検出部で原稿のエッジを検出し、原稿の位置ずれや読み取りずれ、スキューを補正して判定対象画像を抽出した後は、第1実施形態と同様の処理によって原本の照合を行う。
【0132】
<原本照合プログラム>
図11〜図13は、本実施形態に係る原本照合プログラムの流れを説明するフローチャートである。本実施形態に係る原本照合プログラムは、コンピュータによって実行されるもので、本実施形態の原本照合装置として適用されるスキャナや複写機、複合機等の機器に組み込まれるコンピュータで実行される場合や、汎用のパーソナルコンピュータで実行される場合もある。また、本実施形態に係る原本照合プログラムは、CD−ROMやDVD−ROM等の記憶媒体に格納されて流通したり、インターネット等の回線を介して配信されるものでもある。
【0133】
なお、図11〜図13に示す原本照合プログラムの例は、図1に示す第1実施形態に係る原本照合装置での処理の流れについて示しているが、汎用のパーソナルコンピュータで実行される場合には、原稿の画像情報を外部から取り込み、その画像情報について同様な処理を実行することになる。
【0134】
先ず、図11に示すように、原稿がセットされたことを検知すると(ステップS11)、操作パネルから原本照合処理を行う旨の指示を受け付ける(ステップS12)。次に、システムコントローラが予め登録された原本の情報より、基準画像の認識位置(X,Y座標)、原本のサイズ、原本の基準画像の情報を読み取る。ここで、X,Y座標におけるX方向は、読み取り部での画像読み取りにおける主走査方向(電気的走査方向)、Y方向は、主走査方向に対して直交する方向である。
【0135】
次に、システムコントローラは、抽出しようとする判定対象画像の位置に応じて4種類(表裏両方の場合は8種類)のX,Y座標を計算し、アドレス変換部にセットし、原本の基準画像の情報を制御部のメモリに保存する(ステップS13)。
【0136】
次に、自動原稿送り装置に原稿がセットされたか否かを判断する(ステップS14)。自動原稿送り装置に原稿がセットされている場合には、図12に示す処理となる。すなわち、原稿搬送および原稿の画像情報の読み取りを開始する(ステップS21)。
【0137】
次に、制御部は、XYカウントを実施する。読み取り部は、原稿の画像を光電変換し、AD変換部でデジタル信号に変換し、画像処理部は、シェーディング補正やミラー変換等の画像処理を実行する(ステップS22)。
【0138】
次いで、アドレス変換部は、XYカウント値に一致するアドレスで、原本の基準画像の情報を紙紋検出部に送る。この際、原本の基準画像は片面について4種類の向きが考えられるため、各XYアドレス値で決められたローテーション(回転変換)を実施する(ステップS23)。
【0139】
次に、読み取った原稿のXYカウント値に対応する判定対象画像の情報と、回転変換後の原本の基準画像の情報との比較を行う(ステップS24)。この比較で原本照合が一致するか否かを判断し(ステップS25)、一致する場合には原本と一致した旨のメッセージを表示する(ステップS50)。
【0140】
一方、原本と一致しなかった場合には、自動原稿送り装置によって原稿の表裏を反転させ(ステップS26)、ステップS21〜ステップS24までの処理を繰り返す(ステップS27)。そして、原本照合が一致するか否かを判断し(ステップS28)、一致する場合には原本と一致した旨のメッセージを表示する(ステップS50)。一方、一致しない場合には原本と異なる旨のメッセージを表示する(ステップS51)。
【0141】
また、ステップS14の判断で、自動原稿送り装置に原稿がセットされていないと判断した場合、図13に示す処理となる。すなわち、スキャンによって原稿の画像情報の読み取りを開始する(ステップS31)。
【0142】
次に、制御部は、XYカウントを実施する。読み取り部は、原稿の画像を光電変換し、AD変換部でデジタル信号に変換し、画像処理部は、シェーディング補正やミラー変換等の画像処理を実行する(ステップS32)。
【0143】
次いで、アドレス変換部は、XYカウント値に一致するアドレスで、原本の基準画像の情報を紙紋検出部に送る。この際、原本の基準画像は片面について4種類の向きが考えられるため、各XYアドレス値で決められたローテーション(回転変換)を実施する(ステップS33)。
【0144】
次に、読み取った原稿のXYカウント値に対応する判定対象画像の情報と、回転変換後の原本の基準画像の情報との比較を行う(ステップS34)。この比較で原本照合が一致するか否かを判断し(ステップS35)、一致する場合には原本と一致した旨のメッセージを表示する(ステップS60)。
【0145】
一方、原本と一致しなかった場合には、原稿の表裏を反転してプラテンに置き直す旨のメッセージを表示する(ステップS36)。その後、スタート指示を受け付けると(ステップS37)、ステップS31〜ステップS34までの処理を繰り返す(ステップS38)。そして、原本照合が一致するか否かを判断し(ステップS39)、一致する場合には原本と一致した旨のメッセージを表示する(ステップS60)。一方、一致しない場合には原本と異なる旨のメッセージを表示する(ステップS61)。
【0146】
なお、上記説明した各実施形態においては、原本の基準画像の情報として原本の用紙の紙紋の画像情報を用いたが、本発明はこれに限定されず、原本の画像から原本を一意に特定できる情報であれば他のものでってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0147】
【図1】第1実施形態に係る原本照合装置を説明する構成図である。
【図2】原本の基準画像について説明する模式図である。
【図3】原稿の載置状態と判定対象画像との関係を説明する模式図である。
【図4】本実施形態において抽出する判定対象画像の位置を説明する模式図である。
【図5】第2実施形態に係る原本照合装置を説明する構成図である。
【図6】原稿の載置状態と裏面における判定対象画像との関係を説明する模式図である。
【図7】本実施形態において抽出する判定対象画像の位置を説明する模式図である。
【図8】第3実施形態に係る原本照合装置を説明する構成図である。
【図9】原稿の位置と読み取り位置とのずれについて説明する模式図である。
【図10】原稿にスキューが発生している場合を説明する模式図である。
【図11】本実施形態に係る原本照合プログラムの流れを説明するフローチャート(その1)である。
【図12】本実施形態に係る原本照合プログラムの流れを説明するフローチャート(その2)である。
【図13】本実施形態に係る原本照合プログラムの流れを説明するフローチャート(その3)である。
【符号の説明】
【0148】
1…原本照合装置、11…読み取り部、12…AD変換部、13…画像処理部、14…紙紋検出部、15…座標変換部、15a…アドレス変換部、15b…回転変換部、16…タイミング生成部、17…操作パネル、18…制御部、18a…抽出部、19…システムコントローラ、21…原稿自動送り装置、22…原稿サイズ検出部、M…記憶手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿の画像情報を読み取る読み取り手段と、
前記読み取り手段で読み取った前記原稿の画像情報から予め設定された複数の判定対象画像の情報を抽出する抽出手段と、
予め登録された原本の基準画像の情報もしくは前記抽出手段で抽出した複数の判定対象画像の情報について座標変換する座標変換手段と、
前記座標変換手段で座標変換された情報について前記複数の判定対象画像の情報と予め登録された原本の基準画像の情報との比較を行い、前記原稿が原本であるか否かの判定を行う判定手段と
を有する原本照合装置。
【請求項2】
前記読み取り手段は前記原稿の表裏の画像情報を読み取り、
前記抽出手段は、前記読み取り手段で読み取った前記原稿の表裏の画像情報から各々前記複数の判定対象画像を抽出し、
前記判定手段は、前記抽出手段で抽出した前記原稿の表裏での前記複数の判定対象画像の情報と前記基準画像の情報との比較を行う
請求項1記載の原本照合装置。
【請求項3】
前記読み取り手段で読み取った前記原稿の画像情報から原稿の辺の位置を検出する辺検出手段を備えており、
前記抽出手段は、前記辺検出手段で検出した原稿の隣接2辺により構成される隅部の位置を基準として前記複数の判定対象画像の情報の抽出を行う
請求項1記載の原本照合装置。
【請求項4】
前記判定手段によって前記原稿が原本でないと判定された場合、前記原稿の反対面の画像情報を前記読み取り手段で読み取るよう通知を行う通知手段を備える
請求項1記載の原本照合装置。
【請求項5】
前記複数の判定対象画像の情報の抽出位置は、前記原稿の各隅部に対応した位置である
請求項1記載の原本照合装置。
【請求項6】
原稿の画像情報を読み取る工程と、
読み取った前記原稿の画像情報から予め設定された複数の判定対象画像の情報を抽出する工程と、
予め登録された原本の基準画像の情報もしくは前記抽出手段で抽出した複数の判定対象画像の情報について座標変換する工程と、
座標変換された情報について前記複数の判定対象画像の情報と予め登録された原本の基準画像の情報との比較を行い、前記原稿が原本であるか否かの判定を行う工程と
を有する原本照合方法。
【請求項7】
原稿の画像情報を取り込むステップと、
取り込んだ前記原稿の画像情報から予め設定された複数の判定対象画像の情報を抽出するステップと、
予め登録された原本の基準画像の情報もしくは前記抽出手段で抽出した複数の判定対象画像の情報について座標変換するステップと、
座標変換された情報について前記複数の判定対象画像の情報と予め登録された原本の基準画像の情報との比較を行い、前記原稿が原本であるか否かの判定を行うステップと
をコンピュータによって実行させる原本照合プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−290674(P2009−290674A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−142532(P2008−142532)
【出願日】平成20年5月30日(2008.5.30)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】