説明

双極性障害を治療するための単剤としてのサブコメリン、または、気分安定剤または抗躁病薬と併用されるサブコメリン

本発明は、双極性障害または躁病を治療するための単剤療法におけるサブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の使用、および/または、双極性障害または躁病を治療するための補助療法的な、および、同時の併用療法に関し、本方法において、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩、および、少なくとも1種のその他の気分安定剤または抗躁病薬は、補助療法的に、または、同時に投与される。本発明は、このような単剤療法、および、このような補助療法的な、または、同時の治療的な併用療法、そこで使用するための治療の組み合わせ、および、それらを含む医薬組成物を利用する、双極性障害または躁病の治療方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、双極性障害および躁病を治療するための単剤療法および併用療法、治療の組み合わせ、および、双極性障害および躁病の治療に使用するためのそれらを含む組み合わせ、ならびに、双極性障害および躁病の治療方法に関する。
【0002】
米国特許第5278170号には、中枢神経系内のムスカリン様受容体における作用を介してアセチルコリン機能を強化する化合物群が記載されている。この開示の範囲内で具体的に好ましい化合物は、サブコメリン(sabcomeline)という一般名が与えられており、この化合物は、以下の化学構造(I)を有する。
【0003】
【化1】

【0004】
サブコメリンの化学名は、R−(Z)−α−(メトキシイミノ)−α−(1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル)アセトニトリルである。治療的投与において、サブコメリンは、好ましくは製薬上許容できる塩、典型的には塩酸塩の形態で用いられるが、製薬上許容できる酸を用いたその他のサブコメリンの塩も治療的投与に利用可能であり、例えばサブコメリンの遊離塩基および酸から誘導された塩であり、例えば、これらに限定されないが、臭化水素酸、リン酸、酢酸、フマル酸、マレイン酸、サリチル酸、クエン酸、乳酸、シュウ酸、および、p−トルエンスルホン酸が挙げられる。
【0005】
サブコメリンは、当所、認知症の治療用途に関して評価されていた。その後、多数の開示で、精神病性障害を治療するためのサブコメリンの使用が開示されてきた。例えばWO98/46226であるが、この開示は、双極性障害、躁病、または、躁うつ病を治療するためのサブコメリンの使用を開示していない。WO02/03684はさらに、典型的な抗精神病薬または非定型抗精神病薬と組み合わせて、ムスカリン様アゴニストを投与することによる、双極性障害や躁病などの精神病性障害の治療を開示している。WO02/03684で、サブコメリンは、多数の典型的な抗精神病薬および非定型抗精神病薬との組み合わせに適した多数のムスカリン様アゴニストの1種として開示されているが、例証はわずかな種類の抗精神病薬と組み合わせたたった1種のムスカリン様アゴニスト(キサノメリン(xanomeline))のみに限られており、サブコメリンを含む併用療法に関する具体的な情報またはデータは記録されていない。ムスカリン様アゴニストの何らかの組み合わせの双極性障害に対する活性を説明するいかなる情報も提供されていないし、当業界における読者がこのような活性をどのように実証するかを認識することも不可能である。
【0006】
双極性障害および躁病の治療に使用するための、さらに改善された医薬品、具体的には組成物、および、既存の治療の有効性を改善する治療方法を見出す必要性が未だ存在する。
【0007】
ここで、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩は、単剤療法として、または、少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬と組み合わせて投与すると、双極性障害および躁病の改善された治療を提供するのに有利である可能性があることが見出された。本発明の組み合わせ、使用および治療方法に関連する具体的な利点としては、双極性障害および躁病を治療することがわかっている個々の成分の一般的に使用される投与量よりも低い投与量で、同等な、または、改善された有効性があることが挙げられる。また、本発明の組み合わせ、使用および治療方法は、双極性障害および躁病を治療することがわかっているある種の気分安定剤または抗躁病薬を用いた治療において適切な応答が得られない患者、または、それらそれらに対して耐性である患者の治療において利点を提供する可能性もある。
【0008】
誤解を避けるために言えば、双極性障害という用語は、当業者既知の双極性障害の全範囲を含むこととする。
【0009】
単剤療法については、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩は、その他のあらゆる薬物療法とは独立して投与される。
【0010】
本発明の併用療法は、好ましくは、補助療法的に投与される。補助療法的な投与とは、それぞれの成分を、別々の医薬組成物または装置の形態で連続して、または、オーバーラップして投与することを意味する。この2種またはそれ以上の治療剤の治療的投与計画は、通常当業者は補助療法的な投与と称しており、本明細書においてもそのように称する;これはまた、付加療法的な投与としても知られている。患者に、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の治療的投与、および、少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬を、別々に、ただし連続して、またはオーバーラップして投与されるようなありとあらゆる治療計画は、本発明の範囲内である。補助療法的な投与の一実施形態において、本明細書で説明したように、患者は、典型的には、1種またはそれ以上の成分を所定時間治療的に投与し、続いてその他の成分を投与することによって安定化される。本発明の範囲内において、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩が、補助療法的な処置として少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬を投与されている患者に投与されることが好ましいが、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩を投与されている患者に、少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬を補助療法的に投与することも本発明の範囲に含まれる。
【0011】
また、本発明の併用療法は同時に投与してもよい。同時投与とは、両方の成分からなる、または、両方の成分を含む単一の医薬組成物または装置の形態のいずれかで個々の成分が一緒に投与される治療計画か、または、それぞれどちらか一方の成分を含む別個の組成物または装置として、同時に投与される治療計画を意味する。このような同時投与用の組み合わせのための異なる個々の成分の組み合わせは、複数部品からなるキットの形態で提供されてもよい。
【0012】
従って、第一の形態において、本発明は、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩を投与することによる、双極性障害または躁病の治療方法を提供する。さらなる形態において、本発明は、双極性障害または躁病を治療するための医薬品の製造における、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の使用を提供する。本発明はまた、双極性障害または躁病を治療するための、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の使用を提供する。本発明はさらに、双極性障害または躁病の治療に使用するための、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩を提供する。
【0013】
さらなる形態において、本発明は、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩を、少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬の治療的投与を受けている患者に補助療法的に投与することによる、双極性障害または躁病の治療方法を提供する。さらなる形態において、本発明は、少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬を治療的に投与されている患者における、双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与のための医薬品の製造における、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の使用を提供する。本発明はまた、少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬を治療的に投与されている患者における、双極性障害または躁病を治療するための補助療法的な投与における、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の使用を提供する。本発明はまた、少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬を治療的に投与されている患者において、双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与に使用するための、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩を提供する。
【0014】
さらなる形態において、本発明は、少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬を、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩を治療的に投与されている患者に補助療法的に投与することによる、双極性障害または躁病の治療方法を提供する。さらなる形態において、本発明は、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩を治療的に投与されている患者における、双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与のための医薬品の製造における、少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬の使用を提供する。本発明はまた、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩を治療的に投与されている患者における、双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与のための、少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬の使用を提供する。
【0015】
さらなる形態において、本発明は、少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬と組み合わせて、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩を同時に治療的投与することによる、双極性障害または躁病の治療方法を提供する。本発明はさらに、双極性障害または躁病の治療における、同時の治療的投与用の医薬品の製造における、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩と少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬との組み合わせの使用を提供する。本発明はさらに、双極性障害または躁病の治療における同時の治療的投与のための、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩と少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬との組み合わせの使用を提供する。本発明はさらに、双極性障害または躁病の治療において、少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬を同時に治療的に投与するための医薬品の製造における、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の使用を提供する。本発明はさらに、双極性障害または躁病の治療における少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬との同時の治療的投与のための、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の使用を提供する。本発明はさらに、双極性障害または躁病の治療において少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬と同時に治療的投与することに使用するための、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩を提供する。本発明はさらに、双極性障害または躁病の治療においてサブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩を同時に治療的に投与するための医薬品の製造における、少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬の使用を提供する。本発明はさらに、双極性障害または躁病の治療においてサブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩を同時に治療的に投与するための、少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬の使用を提供する。
【0016】
さらなる形態において、本発明は、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩と少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬とを含む医薬組成物を同時に治療的に投与することによる双極性障害または躁病の治療方法、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩と少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬とを含む医薬組成物、双極性障害または躁病を治療するための、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩と少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬とを含む医薬組成物の使用、双極性障害または躁病を治療するための医薬品の製造における、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩と少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬とを含む医薬組成物の使用、および、双極性障害または躁病の治療に使用するための、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩と少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬とを含む医薬組成物を提供する。
【0017】
さらなる形態において、本発明は、双極性障害または躁病の治療に使用するための複数部品からなるキットを提供し、本複数部品からなるキットは、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩を含む第一の投薬形態と、1種またはそれ以上の追加の投薬形態とを含み、追加の投薬形態はそれぞれ、同時の治療的投与のための気分安定剤または抗躁病薬を含む。
【0018】
本発明に関して、双極性障害および躁病という用語は、双極性障害、躁病、軽躁病および躁うつ病のあらゆる変形型や副分類を意味し、例えば、これらに限定されないが、急速交代型双極性障害や、以下、米国精神医学会編の「精神障害の診断と統計マニュアル(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)」(DSM−IV−TR)第四版で示されるようなものが挙げられ、例えば以下の通りである:
296.00 双極I型障害、単一躁病エピソード、特定不能、
296.01 双極I型障害、単一躁病エピソード、軽度、
296.02 双極I型障害、単一躁病エピソード、中程度、
296.03 双極I型障害、単一躁病エピソード、重度(精神病性の特徴を伴わない)、
296.04 双極I型障害、単一躁病エピソード、重度(精神病性の特徴を伴う)、
296.05 双極I型障害、単一躁病エピソード、部分寛解、
296.06 双極I型障害、単一躁病エピソード、完全寛解、
296.40 双極I型障害、最も新しいエピソードが軽躁病、
296.40 双極I型障害、最も新しいエピソードが躁病、特定不能、
296.41 双極I型障害、最も新しいエピソードが躁病、軽度、
296.42 双極I型障害、最も新しいエピソードが躁病、中程度、
296.43 双極I型障害、最も新しいエピソードが躁病、重度(精神病性の特徴を伴わない)、
296.44 双極I型障害、最も新しいエピソードが躁病、重度(精神病性の特徴を伴う)、
296.45 双極I型障害、最も新しいエピソードが躁病、部分寛解、
296.46 双極I型障害、最も新しいエピソードが躁病、完全寛解、
296.50 双極I型障害、最も新しいエピソードがうつ病、特定不能、
296.51 双極I型障害、最も新しいエピソードがうつ病、軽度、
296.52 双極I型障害、最も新しいエピソードがうつ病、中程度、
296.53 双極I型障害、最も新しいエピソードがうつ病、重度(精神病性の特徴を伴わない)、
296.54 双極I型障害、最も新しいエピソードがうつ病、重度(精神病性の特徴を伴う)、
296.55 双極I型障害、最も新しいエピソードがうつ病、部分寛解、
296.56 双極I型障害、最も新しいエピソードがうつ病、完全寛解、
296.60 双極I型障害、最も新しいエピソードが混合性、特定不能、
296.61 双極I型障害、最も新しいエピソードが混合性、軽度、
296.62 双極I型障害、最も新しいエピソードが混合性、中程度、
296.63 双極I型障害、最も新しいエピソードが混合性、重度(精神病性の特徴を伴わない)、
296.64 双極I型障害、最も新しいエピソードが混合性、重度(精神病性の特徴を伴う)、
296.65 双極I型障害、最も新しいエピソードが混合性、部分寛解、
296.66 双極I型障害、最も新しいエピソードが混合性、完全寛解、
296.80 双極性障害、NOS、
296.89 双極II型障害。
【0019】
本明細書で述べられた双極性障害の認定されたあらあゆる形態および変形型は、本発明の範囲内とみなす。
【0020】
サブコメリンと本発明で定義されたような気分安定剤または抗躁病薬とによる双極性障害または躁病の治療を、さらなる薬物療法とともに行ってもよい。具体的には、激越、不安または睡眠障害を治療するために、トランキライザーを用いてもよい。好ましくは、ベンゾジアゼピン系に属するロラゼパムが用いられる。また、抗うつ薬や抗不安薬を用いてもよく、例えば、SSRI抗うつ薬、例えばパロキセチン、または、フルオキセチンである。
【0021】
本発明において有用な気分安定剤または抗躁病薬の例としては、特にそれらの気分安定剤または抗躁病特性に関して知られている治療剤が挙げられ、例えばリチウムであるが、さらに、気分安定剤または抗躁病特性に加えて抗うつ特性も有する抗けいれん薬、例えばラモトリジン、ガバペンチン、トピラメート、バルプロエート、または、カルバマゼピンも挙げられ、さらに、気分安定剤または抗躁病特性を有するある種の神経遮断薬(例えば、典型的な抗精神病薬、および、非定型抗精神病薬など)も挙げられ、例えば、ブチロフェノン類、例えばハロペリドール、ピモジド、および、ドロペリドール;フェノチアジン類、例えばクロルプロマジン、チオリダジン、メソリダジン、トリフルオペラジン、ペルフェナジン、フルフェナジン、チフルプロマジン(thiflupromazine)、プロクロルペラジン、および、アセトフェナジン;チオキサンテン類、例えばチオチキセン、および、クロルプロチキセン;チエノベンゾジアゼピン類;ジベンゾジアゼピン類;ベンゾイソオキサゾール類;ジベンゾチアゼピン類;イミダゾリジノン類;ベンズイソチアゾリル−ピペラジン類;ジベンゾオキサゼピン類、例えばロクサピン;ジヒドロインドロン類、例えばモリンドン;アリピプラゾール類;および、それらの抗精神病薬活性を有する誘導体などである。
【0022】
サブコメリンと抗精神病薬との組み合わせの臨床的有用性は、非定型抗精神病薬の薬物群の様々な種類間で、それらの神経化学的な受容体の様々なサブタイプへの親和性の差に応じて異なっている可能性があると考えられる。例えば、非定型抗精神病薬群の種類は、それらのドーパミンおよびセロトニン受容体への親和性に加えて、それらのムスカリン様およびヒスタミン受容体サブタイプへの親和性において様々である可能性がある。ムスカリン様受容体サブタイプにおける非定型神経遮断薬の活性は、様々な種類の非定型抗精神病薬の薬物群のなかでも、ごくわずかな親和性、弱いアゴニスト活性、および、弱いアンタゴニスト活性といった特徴が報告されている通りである。
【0023】
一例として、サブコメリンのM1/M4受容体アゴニスト特性は、機能的なコリン作用を強化する可能性があり、組み合わせて投与すると、以下の利点が得られる:
i)それ自身ムスカリン様受容体への親和性がわずかしかないか、まったくない非定型抗精神病薬(例えば、リスペリドン)と組み合わせて、機能的なコリン作用を強化する、
ii)弱いムスカリン様受容体アゴニスト作用を有する非定型抗精神病薬(例えばクロザピン、または、N−デスメチルクロザピン)と組み合わせて、付加的な機能を有するコリン作用を提供する、
iii)ムスカリン様受容体で競合させ、それによって、ムスカリン様受容体アンタゴニスト特性を有する非定型抗精神病薬(例えば、オランザピン(olanzepine))の抗コリン作動性機能の作用を減少させる。
【0024】
ムスカリン様およびヒスタミン作動性受容体と同様にその他の受容体も存在し、これらは認知に利点を有する可能性もあるし、または逆作用を有する可能性もある。例えば、5−HT6受容体アンタゴニスト、および、アドレナリン性α2受容体アンタゴニスト特性を有する薬物も利点を有する可能性がある。また、いくつかの非定型薬もこれらの利点を有する。
【0025】
本明細書において気分安定剤または抗躁病薬と言う場合は、気分安定剤および抗躁病特性を有するその他の治療剤、例えば、抗けいれん薬、および、神経遮断薬(例えば、典型的な抗精神病薬および非定型抗精神病薬など)なども含まれる。表1に、本発明において有用な気分安定剤および抗躁病薬の具体例、および、それらの典型的な投与経路、および、本発明で使用するのに好ましい用量の範囲を示す。
【0026】
【表1】

【0027】
【表2】

【0028】
選択された気分安定剤、抗躁病薬、抗けいれん薬、および、神経遮断薬の商品名と供給元の例は以下の通りである:ラモトリジン(グラクソ・スミスクライン(GlaxoSmithKline)から、商品名ラミクタル[登録商標]で入手可能);バルプロエート(デパコート[登録商標])、カルバマゼピン(テグレトール[登録商標])、ガバペンチン(ニューロンティン[登録商標])、トピラメート(トパマックス[登録商標])クロザピン(ミラン(Mylan)、ゼニス・ゴールドライン(Zenith Goldline)、UDL、ノバルティス(Novartis))から、商品名クロザリル[登録商標]で入手可能);オランザピン(リリー(Lilly)から、商品名ジプレキサ[登録商標]で入手可能);ジプラシドン(ファイザー(Pfizer)から、商品名ジオドン[登録商標]で入手可能);リスペリドン(ヤンセン(Janssen)から、商品名リスパダール[登録商標]で入手可能);フマル酸クエチアピン(アストラゼネカ(AstraZeneca)から、商品名セロクエル[登録商標]で入手可能);ハロペリドール(オルト−マクニール(Ortho−McNeil)から、商品名ハルドール[登録商標]で入手可能);クロルプロマジン(グラクソ・スミスクラインから、商品名トラジン(THORAZINE[登録商標])で入手可能);フルフェナジン(アポテコン(Apothecon)、コプリー(Copley)、シエーリング(Schering)、テバ(Teva)、および、アメリカン・ファーマシューティカル・パートナーズ(American Pharmaceutical Partners, パサデナ)から、商品名プロリキシン[登録商標]で入手可能);チオチキセン(ファイザーから、商品名ナーベン[登録商標]で入手可能);トリフルオペラジン(10−[3−(4−メチル−1−ピペラジニル)プロピル]−2−トリフルオロメチル)フェノチアジン二塩化水素化物、グラクソ・スミスクラインから商品名ステラジン[登録商標]で入手可能;ペルフェナジン(シエーリング(Schering)から、商品名トリラフォン(TRILAFON[登録商標]で入手可能);チオリダジン(ノバルティス(Novartis)、ロクサン(Roxane)、ハイテック(HiTech)、テバ(Teva)、および、アルファーマ(Alpharma)から、商品名メラリル(MELLARIL[登録商標])で入手可能));モリンドン(エンド(Endo)から、商品名モーバン(MOBAN[登録商標]で入手可能));および、ロクサピン(ワトソン(Watson)から、商品名ロキシタン(LOXITANE[登録商標]で入手可能))。さらに、ベンペリドール(グリアニモン(Glianimon[登録商標]))、ペラジン(タキシラン(Taxilan[登録商標]))、または、メルペロン(ヨーネルパン(Eunerpan[登録商標])))を用いてもよい。
【0029】
本発明で使用するのに具体的に好ましい気分安定剤または抗躁病薬は、ラモトリジン、バルプロエート、ガバペンチン、トピラメート、オキシカルバゼピン、カルバマゼピン、オランザピン、リスペリドン、クエチアピン、アリピプラゾール、ハロペリドール、クロザピン、ジプラシドン、リチウム、および、オサネタントである。
【0030】
具体的に好ましい本発明の形態において、ラモトリジンの投与を受けている患者にサブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩を補助療法的に投与することによる、双極性障害または躁病の治療方法が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、ラモトリジンの投与を受けている患者における、双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与のための医薬品の製造における、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の使用が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、ラモトリジンの投与を受けている患者における、双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与のための、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の使用が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、ラモトリジンの投与を受けている患者における、双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与に使用するためのサブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩が提供される。
【0031】
具体的に好ましい本発明の形態において、リチウムの投与を受けている患者にサブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩を補助療法的に投与することによる、双極性障害または躁病の治療方法が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、リチウムの投与を受けている患者における、双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与のための医薬品の製造における、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の使用が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、リチウムの投与を受けている患者における、双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与のための、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の使用が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、リチウムの投与を受けている患者における、双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与に使用するためのサブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩が提供される。
【0032】
具体的に好ましい本発明の形態において、カルバマゼピンの投与を受けている患者にサブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩を補助療法的に投与することによる、双極性障害または躁病の治療方法が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、カルバマゼピンの投与を受けている患者における、双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与のための医薬品の製造における、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の使用が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、カルバマゼピンの投与を受けている患者における、双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与のための、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の使用が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、カルバマゼピンの投与を受けている患者における、双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与に使用するためのサブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩が提供される。
【0033】
具体的に好ましい本発明の形態において、バルプロエートの投与を受けている患者にサブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩を補助療法的に投与することによる、双極性障害または躁病の治療方法が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、バルプロエートの投与を受けている患者における双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与のための医薬品の製造における、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の使用が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、バルプロエートの投与を受けている患者における双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与のための、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の使用が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、バルプロエートの投与を受けている患者における双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与に使用するためのサブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩が提供される。
【0034】
具体的に好ましい本発明の形態において、ガバペンチンの投与を受けている患者にサブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩を補助療法的に投与することによる、双極性障害または躁病の治療方法が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、ガバペンチンの投与を受けている患者における双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与のための医薬品の製造における、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の使用が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、ガバペンチンの投与を受けている患者における双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与のための、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の使用が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、ガバペンチンの投与を受けている患者における双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与に使用するためのサブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩が提供される。
【0035】
具体的に好ましい本発明の形態において、トピラメート(topirimate)の投与を受けている患者にサブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩を補助療法的に投与することによる、双極性障害または躁病の治療方法が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、トピラメートの投与を受けている患者における極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与のための医薬品の製造における、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の使用が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、トピラメートの投与を受けている患者における双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与のための、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の使用が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、トピラメートの投与を受けている患者において双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与に使用するためのサブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩が提供される。
【0036】
具体的に好ましい本発明の形態において、オキシカルバゼピンの投与を受けている患者にサブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩を補助療法的に投与することによる、双極性障害または躁病の治療方法が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、オキシカルバゼピンの投与を受けている患者における双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与のための医薬品の製造における、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の使用が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、オキシカルバゼピンの投与を受けている患者における双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与のための、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の使用が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、オキシカルバゼピンの投与を受けている患者における双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与に使用するためのサブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩が提供される。
【0037】
具体的に好ましい本発明の形態において、オランザピンの投与を受けている患者にサブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩を補助療法的に投与することによる、双極性障害または躁病の治療方法が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、オランザピンの投与を受けている患者における、双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与のための医薬品の製造における、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の使用が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、オランザピンの投与を受けている患者における、双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与のための、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の使用が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、オランザピンの投与を受けている患者における、双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与に使用するためのサブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩が提供される。
【0038】
具体的に好ましい本発明の形態において、リスペリドンの投与を受けている患者にサブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩を補助療法的に投与することによる、双極性障害または躁病の治療方法が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、リスペリドンの投与を受けている患者における、双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与のための医薬品の製造における、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の使用が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、リスペリドンの投与を受けている患者における、双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与のための、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の使用が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、リスペリドンの投与を受けている患者における、双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与に使用するためのサブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩が提供される。
【0039】
具体的に好ましい本発明の形態において、クエチアピンの投与を受けている患者にサブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩を補助療法的に投与することによる、双極性障害または躁病の治療方法が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、クエチアピンの投与を受けている患者における、双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与のための医薬品の製造における、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の使用が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、クエチアピンの投与を受けている患者における、双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与のための、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の使用が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、クエチアピンの投与を受けている患者における、双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与に使用するためのサブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩が提供される。
【0040】
具体的に好ましい本発明の形態において、アリピプラゾールの投与を受けている患者にサブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩を補助療法的に投与することによる、双極性障害または躁病の治療方法が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、アリピプラゾールの投与を受けている患者における、双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与のための医薬品の製造における、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の使用が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、アリピプラゾールの投与を受けている患者における、双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与のための、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の使用が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、アリピプラゾールの投与を受けている患者における、双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与に使用するためのサブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩が提供される。
【0041】
具体的に好ましい本発明の形態において、ハロペリドールの投与を受けている患者にサブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩を補助療法的に投与することによる、双極性障害または躁病の治療方法が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、ハロペリドールの投与を受けている患者における、双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与のための医薬品の製造における、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の使用が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、ハロペリドールの投与を受けている患者における、双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与のための、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の使用が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、ハロペリドールの投与を受けている患者における、双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与に使用するためのサブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩が提供される。
【0042】
具体的に好ましい本発明の形態において、クロザピンの投与を受けている患者にサブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩を補助療法的に投与することによる、双極性障害または躁病の治療方法が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、クロザピンの投与を受けている患者における、双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与のための医薬品の製造における、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の使用が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、クロザピンの投与を受けている患者における、双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与のための、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の使用が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、クロザピンの投与を受けている患者における、双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与に使用するためのサブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩が提供される。
【0043】
具体的に好ましい本発明の形態において、ジプラシドンの投与を受けている患者にサブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩を補助療法的に投与することによる、双極性障害または躁病の治療方法が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、ジプラシドンの投与を受けている患者における、双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与のための医薬品の製造における、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の使用が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、ジプラシドンの投与を受けている患者における、双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与のための、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の使用が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、ジプラシドンの投与を受けている患者における、双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与に使用するためのサブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩が提供される。
【0044】
具体的に好ましい本発明の形態において、オサネタントの投与を受けている患者にサブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩を補助療法的に投与することによる、双極性障害または躁病の治療方法が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、オサネタントの投与を受けている患者における、双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与のための医薬品の製造における、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の使用が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、オサネタントの投与を受けている患者における、双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与のための、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の使用が提供される。本発明のさらなる好ましい形態において、オサネタントの投与を受けている患者における、双極性障害または躁病を治療する補助療法的な投与に使用するためのサブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩が提供される。
【0045】
本発明に係る治療的投与に関して、サブコメリンの単剤療法または併用療法のサブコメリン成分は、その遊離塩基の形態で用いてもよいが、好ましくは製薬上許容できる塩、典型的には塩酸塩の形態で用いられる。製薬上許容できる酸を用いたその他のサブコメリンの塩も治療的投与に利用可能であり、例えばサブコメリンの遊離塩基および酸から誘導された塩であり、例えば、これらに限定されないが、臭化水素酸、リン酸、酢酸、フマル酸、マレイン酸、サリチル酸、クエン酸、シュウ酸、乳酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、および、p−トルエンスルホン酸が挙げられる。本明細書で説明したようなサブコメリンまたはその製薬上許容できる誘導体の、あらゆる溶媒化合物、および、あらゆるその他の物理的な形態(例えば、これらに限定されないが、その他の結晶性形状、非晶形および多形など)も本発明の範囲内であり、さらに、本明細書においてサブコメリンと言う場合はいつでも、あらゆる製薬上許容できる塩、および、あらゆる溶媒化合物、および、それらのその他の物理的な形態が含まれる。
【0046】
また、併用療法における気分安定剤または抗躁病薬の成分または成分群は、必要に応じてそれらの塩基性または酸性の形態で投与してもよいし、または、場合によっては、製薬上許容できる塩またはその他の誘導体の形態で投与してもよい。本明細書で説明したような気分安定剤または抗躁病薬もしくはこれらの薬剤群、または、それらの製薬上許容できる塩もしくは誘導体のあらゆる溶媒化合物、および、あらゆるその他の物理的な形態(例えば、これらに限定されないが、その他の結晶性形状、非晶形および多形)もまた、は、本発明の範囲内である。気分安定剤または抗躁病薬またはそれらの群の場合、好ましい形態および誘導体は、単剤療法としての治療的投与が承認されているものであり、例えば、表Iに記載されているものが挙げられるが、本明細書において気分安定剤または抗躁病薬と言う場合はいつでも、あらゆる製薬上許容できる塩またはその他のそれらの誘導体、および、あらゆる溶媒化合物、および、それらのその他の物理的な形態が含まれる。
【0047】
本発明に係る単剤療法の成分の治療的投与のために、サブコメリンまたはその製薬上許容できる塩または溶媒化合物は、純粋な形態で投与してもよいが、好ましくは、体内で有効量の活性成分が達成されるような何らかの適切な製薬上許容でき有効な組成物に製剤化されると予想される。最も適切な医薬組成物の選択は、当業界の技術の範囲内である。適切な製剤としては、これらに限定されないが、錠剤、カプセル、粉末、顆粒、ロゼンジ、坐剤、再溶解可能な粉末、または、液状製剤、例えば経口用溶液、もしくは、滅菌した非経口用溶液もしくは懸濁液が挙げられる。
【0048】
本発明の併用療法に従って、補助療法的な、または、同時の治療的投与のために、サブコメリンまたはその製薬上許容できる塩または溶媒化合物、および、気分安定剤または抗躁病薬またはそれらの群またはそれらの製薬上許容できる塩、誘導体または溶媒化合物はそれぞれ、純粋な形態で投与してもよいが、それぞれの成分は、好ましくは、体内で個々の成分の有効量が達成されるような何らかの適切な製薬上許容でき有効な組成物に製剤化されると予想される。最も適切な医薬組成物の各成分に関する選択は、当業界の技術の範囲内であり、それぞれの成分が同じ形態でもよいし、または、異なる形態でもよい。適切な製剤としては、これらに限定されないが、錠剤、カプセル、粉末、顆粒、ロゼンジ、坐剤、再溶解可能な粉末、または、液状製剤、例えば経口用溶液、もしくは、滅菌した非経口用溶液もしくは懸濁液が挙げられる。
【0049】
本発明の併用療法に従って、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩と気分安定剤または抗躁病薬またはそれらの群とを組み合わせの組成物として同時投与するために、サブコメリンまたはその製薬上許容できる塩または溶媒化合物と、気分安定剤または抗躁病薬またはそれらの群およびそれらの製薬上許容できる塩、誘導体または溶媒化合物とは、純粋な形態で一緒に投与してもよいが、組み合わせた成分は、好ましくは、体内で個々の成分の有効量が達成されるような何らかの適切な製薬上許容でき有効な組成物に製剤化されると予想される。最も適切な医薬組成物における組み合わせた成分に関する選択は、当業界の技術の範囲内である。適切な製剤としては、これらに限定されないが、錠剤、舌下錠、口腔内用組成物、カプセル、粉末、顆粒、ロゼンジ、坐剤、再溶解可能な粉末、または、液状製剤、例えば経口用溶液、もしくは、滅菌した非経口用溶液もしくは懸濁液が挙げられる。
【0050】
本発明に係る単剤療法の投与の一貫性、および、補助療法的な投与または同時投与の一貫性を得るために、単剤療法の成分に用いられる組成物、補助療法に用いられるそれぞれの成分の組成物、および、同時の治療に用いられる成分の組み合わせの組成物は、単位用量の形態であることが好ましい。
【0051】
このような単位用量の、経口投与のための見かけの形状は、錠剤やカプセルが可能であり、これらは、従来の賦形剤を含んでいてもよく、このような賦形剤としては、例えば結合剤(例えばシロップ、アラビアゴム、ゼラチン、ソルビトール、トラガカント、または、ポリビニルピロリドン);充填剤(例えばラクトース、糖、トウモロコシ−スターチ、リン酸カルシウム、ソルビトール、または、グリシン);錠剤化のための滑沢剤(例えばステアリン酸マグネシウム);崩壊剤(例えばスターチ、ポリビニルピロリドン、ナトリウムスターチグリコレート、または、微結晶性セルロース);または、製薬上許容できる湿潤剤(例えばラウリル硫酸ナトリウム)が挙げられる。
【0052】
固形の経口用組成物は、ブレンド、充填、錠剤化などの従来の方法によって製造することができる。ブレンド操作を繰り返し用いて、大量の充填剤を用いているような組成物中に活性物質を分配してもよい。このような操作は、当然ながら当業界において一般的である。錠剤は、通常の製薬上の実施において周知の方法に従って、具体的には腸溶コーティングを用いてコーティングされていてもよい。
【0053】
単剤療法または併用療法の成分、または、成分の組み合わせの経口用の液状製剤は、例えば乳濁液、シロップ、懸濁液またはエリキシルの形態であってもよいし、または、使用前に水またはその他の適切な基剤で再溶解させるための乾燥製品として提供してもよい。このような液状製剤は、従来の添加剤、例えば懸濁化剤、例えばソルビトール、シロップ、メチルセルロース、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ステアリン酸アルミニウムゲル、または、食用硬化油;乳化剤、例えばレシチン、モノオレイン酸ソルビタン、または、アラビアゴム;非水性の基剤、これは、食用油を含んでいてもよく、例えばアーモンド油、分別蒸留したヤシ油、油性エステル、例えばグリセリン、プロピレングリコールまたはエチルアルコールのエステル;保存剤、例えばメチル、または、p−ヒドロキシ安息香酸プロピル、または、ソルビン酸;および、必要に応じて従来の矯味矯臭薬剤、または、着色剤を含んでいてもよい。
【0054】
単剤療法または併用療法の成分または成分群の組み合わせの非経口投与(例えば、静脈内、血管内または皮下投与)のために、流体の1回投与量は、成分または成分の組み合わせと滅菌した基剤を用いて製造され、用いられる濃度に応じて、基剤に懸濁してもよいし、または、基剤に溶解させてもよい。溶液の製造において、単剤療法の成分、併用療法の成分、または、成分の組み合わせは、注射用の水に溶解させ、ろ過滅菌した後に適切なバイアルまたはアンプルに充填し、密閉してもよい。有利には、局部麻酔剤、保存剤および緩衝剤のようなアジュバントを基剤に溶解させてもよい。安定性を強化するために、バイアルに充填し、真空中で水を除去した後、本組成物を凍結させることができる。非経口用の懸濁液は、実質的に同じ方法で製造されるが、成分を基剤に溶解させる代わりに懸濁することと、ろ過によって滅菌が達成できないことことを除く。単剤療法の成分、併用療法の成分、または、成分の組み合わせは、滅菌した基剤に懸濁する前に、酸化エチレンへ曝露することによって滅菌してもよい。有利には、成分または成分の組み合わせを容易に一様に分配させるために、本組成物に界面活性剤または湿潤剤が含まれる。
【0055】
また、単剤療法の成分、併用療法の成分、または、成分の組み合わせは、デポ製剤として製剤化してもよい。このような持続型製剤は、(例えば、皮下、または、筋肉内への)埋め込みによって投与してもよいし、または、筋肉内注射で投与してもよい。従って、例えば、本発明の単剤療法の成分、併用療法の成分、または、成分の組み合わせは、適切な高分子または疎水性材料を用いて(例えば、許容できる油中の乳濁液として)製剤化してもよいし、または、イオン交換樹脂を用いて製剤化してもよいし、または、難溶性の誘導体として、例えば、難溶性の塩として製剤化してもよい。
【0056】
単剤療法の成分、または、それぞれの成分、または、組み合わせ、または、併用療法の成分の組成物は、投与方法に応じて、0.1%〜99重量%、好ましくは10〜60重量%の活性物質を含んでいてもよい。
【0057】
単剤療法、および、補助療法的な投与または同時投与のために、サブコメリン成分の単位用量は、10〜300マイクログラムの範囲であり、各単位用量の投与は1日4回までとする。好ましくは、サブコメリン成分の単位用量は、25〜100マイクログラムの範囲であり、各単位用量の投与は1日4回までとする。併用療法のために、気分安定剤または抗躁病薬の1日用量および単位用量は、用いられる気分安定剤または抗躁病薬に依存すると予想されるが、典型的には、単剤療法として投与される場合、特定の気分安定剤または抗躁病薬に関して推奨された用量または承認された用量と予想される。本発明の好ましい形態において、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の補助療法的な投与は、気分安定剤または抗躁病薬が単剤療法として処方される場合、通常推奨される用量よりも低い気分安定剤または抗躁病薬の用量が許容される場合がある。表1に、本発明に係る補助療法的な投与または同時投与に使用するのに適した気分安定剤または抗躁病薬の典型的な1日用量を示す。
【0058】
本明細書で説明したような、少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬、および、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の単剤療法、および、補助療法的な投与または同時投与は、大うつ病性障害の治療または予防、例えば双極性うつ病、単極性うつ病、精神病性の特徴を伴う、または、精神病性の特徴を伴わない単一もしくは反復性大うつ病エピソード、緊張型の特徴、うつ病の特徴、非定型の特徴、または、産後の発病、不安の治療、および、パニック障害の治療などの治療または予防においても有用である可能性がある。大うつ病性障害という用語に包含されるその他の気分障害としては、初期または後期発症を伴い、さらに非定型の特徴を伴う、または伴わない気分変調性障害、神経症性うつ病、外傷後ストレス障害、術後ストレス、および、社会的恐怖症;初期または後期発症を伴い、抑うつ気分を伴うアルツハイマー型認知症;抑うつ気分を伴う脳血管性認知症;アルコール、アンフェタミン、コカイン、幻覚剤、吸入剤、オピオイド、フェンシクリジン、鎮静剤、催眠薬、抗不安薬およびその他の物質により誘導された気分障害;うつ病型の統合失調性感情障害;および、抑うつ気分を伴う適応障害が挙げられる。また、大うつ病性障害は、これらに限定されないが心筋梗塞、糖尿病、流産または堕胎などの一般的な病状から生じる可能性もある。
【0059】
また、本明細書で説明したような、少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬、および、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の単剤療法、または、補助療法的な投与もしくは同時投与は、睡眠異常、不眠、睡眠時無呼吸、睡眠発作病、および、概日リズム障害などの睡眠障害の治療においても有用である可能性がある。
【0060】
本明細書で説明したような、少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬、および、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の単剤療法、および、補助療法的な投与または同時投与は、複数の物質に対する耐性および依存性の治療においても有用である可能性がある。例えば、ニコチン、アルコール、カフェイン、フェンシクリジン(フェンシクリジン様化合物)への依存性の治療において、または、アヘン剤(例えば大麻、ヘロイン、モルヒネ)またはベンゾジアゼピンに対する耐性および依存性の治療において;コカイン、催眠鎮静薬、アンフェタミンまたはアンフェタミン関連薬物(例えば、デキシトロアンフェタミン(dextroamphetamine)、メチルアンフェタミン)の中毒の治療、または、それらの組み合わせにおいて、である。
【0061】
本発明は、適切な患者での実験によって説明することができる。以下の適切な患者での実験の例は説明のためであり、決して本発明の範囲を限定することは目的ではない。この実験は、多施設・二重盲検・無作為・平行のプラセボ対照3週間比較試験であり、双極I型障害(その時点で、反復性躁病または混合エピソード)を有する被検者において、50マイクログラムのサブコメリン(塩酸塩として)を1日2回、600mgのリチウムを1日2回、加えてプラセボを用いる。登録に関して適格であるように、被検者は、以下のような包含/除外基準を満たしていなければならない。すなわち、(1)「精神障害の診断と統計マニュアル」第4版、改訂版(DSM−IV−TR)で定義された通り、さらにI軸DSM−IV障害の改変型構造化面接(SCID)に基づいて、双極I型障害の診断がなされていること、および、その時点で反復性躁病または混合エピソードを経験していること(それぞれ付録AおよびB)、および、(2)YMRSにおいて最低限20を有することである。この試験は42日まで継続され、3つのフェーズ(スクリーニングフェーズ(2〜7日間)、治療フェーズ(21日間)、および、経過観察フェーズ(14日間))からなっている。インフォームド・コンセントを行い、スクリーニングの評価を終わらせ、包含/除外基準を満たした後、全ての被検者は入院期間中に2〜7日のスクリーニングするフェーズに入る。このフェーズは、(1)その他の薬物療法のウォッシュアウト期間として(必要に応じて)、さらに、(2)包含/除外基準(例えば、臨床検査室、身体検査および/またはECGの結果に基づいて)を継続して満たしていない被検者を中止させるように機能すると予想される。スクリーニングフェーズが終わった後、引き続き包含/除外基準を満たしていた被検者が、21日の治療フェーズに入る。約249人の被検者を、3つの治療群のそれぞれに1:1:1になるように無作為に分配する。50マイクログラムのサブコメリン(塩酸塩として)を1日2回、600mgのリチウムまたはプラセボを1日2回与える。試験される薬物療法の1回目の用量は、治療フェーズの1日目の朝から投与開始する。治療フェーズ中、評価は4、7、10、14、17および21日目に行われる。
【0062】
被検者は、7日目の評価が完了するまで病院内に滞在する。被検者は、調査員の臨床判断において、被検者が、退院して、外来患者として行動できるレベルの社会的な水準を満たしている状態であるならば、7日目の評価が完了した後ならばいつでも退院してもよいとする。何らかの理由で7日目より前に病院から離れた被検者は、治療フェーズを中断し、試験される薬物療法も中止する。経過観察フェーズは、試験される薬物療法の最後の用量を投与してから14日後に評価することによって安全性を確保する。有効性は、YMRS、21項目のHAMD、CGI−S、CGI−IおよびGAFを用いて評価する。治療の安全性は、バイタルサイン、体重、臨床検査測定、ECG、身体検査および有害反応を評価することによって評価する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
双極性障害を治療するための、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の使用。
【請求項2】
双極性障害を治療するための医薬品の製造における、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の使用。
【請求項3】
サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩と、少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬とを含む医薬組成物。
【請求項4】
前記気分安定剤または抗躁病薬が、ラモトリジン、バルプロエート、ガバペンチン、トピラメート、オキシカルバゼピン、カルバマゼピン、オランザピン、リスペリドン、クエチアピン、アリピプラゾール、ハロペリドール、クロザピン、ジプラシドン、リチウム、および、オサネタントからなる群より選択される、請求項3に記載の医薬組成物。
【請求項5】
双極性障害を治療するための、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩と少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬とを含む医薬組成物の使用。
【請求項6】
前記気分安定剤または抗躁病薬が、ラモトリジン、バルプロエート、ガバペンチン、トピラメート、オキシカルバゼピン、カルバマゼピン、オランザピン、リスペリドン、クエチアピン、アリピプラゾール、ハロペリドール、クロザピン、ジプラシドン、リチウム、および、オサネタントからなる群より選択される、請求項5に記載の使用。
【請求項7】
少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬を治療的に投与されている患者における双極性障害を治療する補助療法的な投与のための、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の使用。
【請求項8】
前記気分安定剤または抗躁病薬が、ラモトリジン、バルプロエート、ガバペンチン、トピラメート、オキシカルバゼピン、カルバマゼピン、オランザピン、リスペリドン、クエチアピン、アリピプラゾール、ハロペリドール、クロザピン、ジプラシドン、リチウム、および、オサネタントからなる群より選択される、請求項7に記載の使用。
【請求項9】
少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬を治療的に投与されている患者における双極性障害を治療する補助療法的な投与のための医薬品の製造における、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の使用。
【請求項10】
前記気分安定剤または抗躁病薬が、ラモトリジン、バルプロエート、ガバペンチン、トピラメート、オキシカルバゼピン、カルバマゼピン、オランザピン、リスペリドン、クエチアピン、アリピプラゾール、ハロペリドール、クロザピン、ジプラシドン、リチウム、および、オサネタントからなる群より選択される、請求項9に記載の使用。
【請求項11】
サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩を治療的に投与されている患者において、双極性障害を治療する補助療法的投与のための、少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬の使用。
【請求項12】
前記気分安定剤または抗躁病薬が、ラモトリジン、バルプロエート、ガバペンチン、トピラメート、オキシカルバゼピン、カルバマゼピン、オランザピン、リスペリドン、クエチアピン、アリピプラゾール、ハロペリドール、クロザピン、ジプラシドン、リチウム、および、オサネタントからなる群より選択される、請求項11に記載の使用。
【請求項13】
サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩を治療的に投与されている患者において、双極性障害を治療する補助療法的投与のための医薬品の製造における、少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬の使用。
【請求項14】
前記気分安定剤または抗躁病薬が、ラモトリジン、バルプロエート、ガバペンチン、トピラメート、オキシカルバゼピン、カルバマゼピン、オランザピン、リスペリドン、クエチアピン、アリピプラゾール、ハロペリドール、クロザピン、ジプラシドン、リチウム、および、オサネタントからなる群より選択される、請求項13に記載の使用。
【請求項15】
双極性障害の治療における同時の治療的投与のための、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩と、少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬との組み合わせの使用。
【請求項16】
前記気分安定剤または抗躁病薬が、ラモトリジン、バルプロエート、ガバペンチン、トピラメート、オキシカルバゼピン、カルバマゼピン、オランザピン、リスペリドン、クエチアピン、アリピプラゾール、ハロペリドール、クロザピン、ジプラシドン、リチウム、および、オサネタントからなる群より選択される、請求項15に記載の使用。
【請求項17】
双極性障害の治療において同時に治療的投与するための医薬品の製造における、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩と、少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬との組み合わせの使用。
【請求項18】
前記気分安定剤または抗躁病薬が、ラモトリジン、バルプロエート、ガバペンチン、トピラメート、オキシカルバゼピン、カルバマゼピン、オランザピン、リスペリドン、クエチアピン、アリピプラゾール、ハロペリドール、クロザピン、ジプラシドン、リチウム、および、オサネタントからなる群より選択される、請求項17に記載の使用。
【請求項19】
双極性障害の治療における少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬との同時の治療的投与のための、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の使用。
【請求項20】
前記気分安定剤または抗躁病薬が、ラモトリジン、バルプロエート、ガバペンチン、トピラメート、オキシカルバゼピン、カルバマゼピン、オランザピン、リスペリドン、クエチアピン、アリピプラゾール、ハロペリドール、クロザピン、ジプラシドン、リチウム、および、オサネタントからなる群より選択される、請求項19に記載の使用。
【請求項21】
双極性障害の治療における少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬との同時の治療的投与用の医薬品の製造における、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩の使用。
【請求項22】
前記気分安定剤または抗躁病薬が、ラモトリジン、バルプロエート、ガバペンチン、トピラメート、オキシカルバゼピン、カルバマゼピン、オランザピン、リスペリドン、クエチアピン、アリピプラゾール、ハロペリドール、クロザピン、ジプラシドン、リチウム、および、オサネタントからなる群より選択される、請求項21に記載の使用。
【請求項23】
双極性障害の治療においてサブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩を同時に治療的に投与するための、少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬の使用。
【請求項24】
前記気分安定剤または抗躁病薬が、ラモトリジン、バルプロエート、ガバペンチン、トピラメート、オキシカルバゼピン、カルバマゼピン、オランザピン、リスペリドン、クエチアピン、アリピプラゾール、ハロペリドール、クロザピン、ジプラシドン、リチウム、および、オサネタントからなる群より選択される、請求項23に記載の使用。
【請求項25】
双極性障害の治療においてサブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩を同時に治療的に投与するための医薬品の製造における、少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬の使用。
【請求項26】
前記気分安定剤または抗躁病薬が、ラモトリジン、バルプロエート、ガバペンチン、トピラメート、オキシカルバゼピン、カルバマゼピン、オランザピン、リスペリドン、クエチアピン、アリピプラゾール、ハロペリドール、クロザピン、ジプラシドン、リチウム、および、オサネタントからなる群より選択される、請求項25に記載の使用。
【請求項27】
サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩を含む第一の投薬形態と、同時の治療的投与のための気分安定剤または抗躁病薬を含む少なくとも1種の追加の投薬形態とを含む、双極性障害の治療に使用するための複数部品からなるキット。
【請求項28】
前記気分安定剤または抗躁病薬が、ラモトリジン、バルプロエート、ガバペンチン、トピラメート、オキシカルバゼピン、カルバマゼピン、オランザピン、リスペリドン、クエチアピン、アリピプラゾール、ハロペリドール、クロザピン、ジプラシドン、リチウム、および、オサネタントからなる群より選択される、請求項27に記載の複数部品からなるキット。
【請求項29】
双極性障害の治療に使用するための、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩。
【請求項30】
サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩を投与することによる、双極性障害の治療方法。
【請求項31】
サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩を、少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬の治療的投与を受けている患者に補助療法的に投与することによる、双極性障害の治療方法。
【請求項32】
前記気分安定剤または抗躁病薬が、ラモトリジン、バルプロエート、ガバペンチン、トピラメート、オキシカルバゼピン、カルバマゼピン、オランザピン、リスペリドン、クエチアピン、アリピプラゾール、ハロペリドール、クロザピン、ジプラシドン、リチウム、および、オサネタントからなる群より選択される請求項31に記載の治療方法。
【請求項33】
少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬を治療的に投与されている患者における双極性障害を治療する補助療法的な投与に使用するための、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩。
【請求項34】
少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬を治療的に投与されている患者における双極性障害を治療する補助療法的な投与に使用するための、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩であって、
該気分安定剤または抗躁病薬が、ラモトリジン、バルプロエート、ガバペンチン、トピラメート、オキシカルバゼピン、カルバマゼピン、オランザピン、リスペリドン、クエチアピン、アリピプラゾール、ハロペリドール、クロザピン、ジプラシドン、リチウム、および、オサネタントからなる群より選択される、上記サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩。
【請求項35】
少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬を、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩を治療的に投与されている患者に補助療法的に投与することによる、双極性障害の治療方法。
【請求項36】
前記気分安定剤または抗躁病薬が、ラモトリジン、バルプロエート、ガバペンチン、トピラメート、オキシカルバゼピン、カルバマゼピン、オランザピン、リスペリドン、クエチアピン、アリピプラゾール、ハロペリドール、クロザピン、ジプラシドン、リチウム、および、オサネタントからなる群より選択される請求項35に記載の治療方法。
【請求項37】
少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬と組み合わせてサブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩を同時に治療的投与することによる、双極性障害の治療方法。
【請求項38】
前記気分安定剤または抗躁病薬が、ラモトリジン、バルプロエート、ガバペンチン、トピラメート、オキシカルバゼピン、カルバマゼピン、オランザピン、リスペリドン、クエチアピン、アリピプラゾール、ハロペリドール、クロザピン、ジプラシドン、リチウム、および、オサネタントからなる群より選択される請求項37に記載の治療方法。
【請求項39】
双極性障害の治療において少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬と同時に治療的投与することに使用するための、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩。
【請求項40】
双極性障害の治療において少なくとも1種の気分安定剤または抗躁病薬と同時に治療的投与することに使用するための、サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩であって、
該気分安定剤または抗躁病薬が、ラモトリジン、バルプロエート、ガバペンチン、トピラメート、オキシカルバゼピン、カルバマゼピン、オランザピン、リスペリドン、クエチアピン、アリピプラゾール、ハロペリドール、クロザピン、ジプラシドン、リチウム、および、オサネタントからなる群より選択される、上記サブコメリンまたはそれらの製薬上許容できる塩。

【公表番号】特表2008−525413(P2008−525413A)
【公表日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−547658(P2007−547658)
【出願日】平成17年12月23日(2005.12.23)
【国際出願番号】PCT/GB2005/005051
【国際公開番号】WO2006/067494
【国際公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【出願人】(507211602)ミンスター・リサーチ・リミテッド (4)
【Fターム(参考)】