説明

反射特性測定プログラム及び反射特性測定方法

【課題】複雑な装置構成を必要とせず、簡単にしかも迅速に、表示デバイスに対する屋外における実際の反射特性を測定すること。
【解決手段】ディジタル画像のカラー画像方式を選択する(ST11)。撮像したディジタル画像を読み込む(ST12)。次いで、取り込んだディジタル画像を白黒濃淡画像に変換する(ST13)。次いで、この白黒濃淡画像において明るさ情報を抽出する領域を指定する(ST14)。次いで、指定された領域における明るさ情報を求める。すなわち指定領域における輝度演算を行う(ST15)。最後に、この白輝度及び入射光による輝度を用いて反射率を算出する(ST16)。すなわち、上記のように求められた白輝度/入射光による輝度から反射率を算出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はディスプレイの反射特性を測定するプログラム及び反射特性測定方法に関し、特に屋外における実際の反射特性を測定することができる反射特性測定プログラム及び反射特性測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から携帯型の表示デバイスとして液晶表示デバイス、エレクトロルミネッセンスデバイス、電子ペーパーデバイスなどが開発されている。このような表示デバイスは、屋外で使用することがあるので、屋外視認性を評価する必要がある。このため、これらの表示デバイスについて、屋外における実際の反射特性を測定する必要がある。
【0003】
従来、表示デバイスの反射特性を測定する装置としては、被測定体である表示デバイスの受光位置から等距離に円弧状に配置された複数の受光素子を用い、特定の方向から表示デバイスに光を照射して、表示デバイスで反射した反射光を複数の受光素子で同時に受光して、複数の測定角度における反射光の強度を測定するものがある(特許文献1)。
【特許文献1】特開2003−28756号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の反射特性測定装置は、複数の受光素子を円弧状に配置したものであり構造が複雑である。また、上記の反射特性測定装置は、特定の方向からの光を照射して、その反射光を受光するので、屋外における実際の反射特性を正確に求めることはできない。
【0005】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、複雑な装置構成を必要とせず、簡単にしかも迅速に、表示デバイスに対する屋外における実際の反射特性を測定することができる反射特性測定プログラム及び反射特性測定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の反射特性測定プログラムは、コンピュータにより実行可能な反射特性測定プログラムであって、前記反射特性測定プログラムは、半球反射体を設置した被測定体を撮像して得られたディジタル画像を取り込む手順と、前記ディジタル画像を白黒濃淡画像に変換する手順と、前記白黒濃淡画像から明るさ情報を求める手順と、前記明るさ情報を用いて前記被測定体の反射特性を求める手順と、を含むことを特徴とする。
【0007】
このプログラムによれば、半球反射体に入射するあらゆる方向の光の情報を含んだディジタル画像を用い、そのディジタル画像を、明るさ情報を含む白黒濃淡画像に変換し、その白黒濃淡画像から明るさ情報を求め、その明るさ情報から反射特性を求める。この処理はソフトウェアにより行われるので、簡単にしかも迅速に表示デバイスに対する屋外における実際の反射特性を測定することが可能となる。
【0008】
本発明の反射特性測定プログラムにおいては、前記明るさ情報を求める手順は、前記半球反射体の球面に起因する補正を行う手順を含むことが好ましい。この場合、前記明るさ情報は、白輝度、黒輝度、及び前記半球反射体に入射する光量からなる群より選ばれた少なくとも2つであることが好ましい。
【0009】
このプログラムによれば、半球反射体の球面に起因する補正により、正確な明るさ情報を求めることができる。
【0010】
本発明の反射特性測定方法は、半球反射体を被測定体に設置した状態で前記被測定体を撮像してディジタル画像を得る工程と、前記ディジタル画像を反射特性演算装置に取り込む工程と、前記反射特性演算装置内において前記ディジタル画像を白黒濃淡画像に変換する工程と、前記白黒濃淡画像から明るさ情報を求める工程と、前記明るさ情報を用いて前記被測定体の反射特性を求める工程と、を具備することを特徴とする。
【0011】
この方法によれば、金属半球体1に入射するあらゆる方向の光の情報を含んだディジタル画像を用い、そのディジタル画像を、明るさ情報を含む白黒濃淡画像に変換し、その白黒濃淡画像から明るさ情報を求め、その明るさ情報から反射特性を求めるので、簡単にしかも迅速に表示デバイスに対する屋外における実際の反射特性を測定することが可能となる。
【0012】
本発明の反射特性測定方法においては、前記明るさ情報を求める工程において、前記半球反射体の球面に起因する補正を行うことが好ましい。この場合、前記明るさ情報は、白輝度、黒輝度、及び前記半球反射体に入射する光量からなる群より選ばれた少なくとも2つであることが好ましい。
【0013】
この方法によれば、半球反射体の球面に起因する補正により、正確な明るさ情報を求めることができる。
【0014】
本発明の半球反射体は、上記反射特性測定方法に用いられることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、半球反射体を被測定体に設置した状態で前記被測定体を撮像してディジタル画像を得て、前記ディジタル画像を白黒濃淡画像に変換し、前記白黒濃淡画像から明るさ情報を求め、前記明るさ情報を用いて前記被測定体の反射特性を求めるので、複雑な装置構成を必要とせず、簡単にしかも迅速に、表示デバイスに対する屋外における実際の反射特性を測定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明者は、半球反射体がその半球に入射してくる光の方向と強さの両方を写し出すことに着目し、この半球反射体に写し出されているものをディジタル画像として取得し、このディジタル画像をディジタル処理することにより、簡単にしかも迅速に、表示デバイスに対する屋外における実際の反射特性を測定できることを見出し本発明をするに至った。
【0017】
すなわち、本発明の骨子は、半球反射体を被測定体に設置した状態で前記被測定体を撮像してディジタル画像を得て、前記ディジタル画像を白黒濃淡画像に変換し、前記白黒濃淡画像から明るさ情報を求め、前記明るさ情報を用いて前記被測定体の反射特性を求めることにより、複雑な装置構成を必要とせず、簡単にしかも迅速に、表示デバイスに対する屋外における実際の反射特性を測定することである。
【0018】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
本発明の反射特性測定プログラムは、半球反射体を設置した被測定体を撮像して得られたディジタル画像を取り込む手順と、前記ディジタル画像を白黒濃淡画像に変換する手順と、前記白黒濃淡画像から明るさ情報を求める手順と、前記明るさ情報を用いて前記被測定体の反射特性を求める手順と、を含む。
【0019】
この反射特性測定プログラムは、コンピュータにより実行可能であり、反射特性測定装置のようなコンピュータを備えた装置にダウンロード(インストール)することにより、その反射特性測定装置において動作する。まず、半球反射体を設置した被測定体を撮像して得られたディジタル画像を取り込む手順においては、被測定体上又は被測定体の近傍に半球反射体を設置し、その状態で被測定体及び半球反射体を撮像し、ディジタル画像を得て、反射特性測定プログラムをインストールした反射特性測定装置でそのディジタル画像を取り込む。この場合、被測定体を撮像する撮像機が銀塩カメラである場合には、得られた写真をスキャナで取り込んでディジタル画像にして、反射特性測定装置でそのディジタル画像を取り込む。一方、撮像機がディジタルカメラである場合には、撮像したディジタル画像をそのまま反射特性測定装置で取り込む。
【0020】
ここで、被測定体としては、例えば屋外で使用することのある携帯電話、PDAなどに搭載される液晶表示デバイス、エレクトロルミネッセンスデバイス、電子ペーパーデバイスなどの表示デバイスを挙げることができる。また、半球反射体としては、図1に示すような金属半球体1を用いることができる。この金属半球体1は、被測定体の大きさに対応した寸法を有しており、例えば、アルミニウムや銀などの金属を用いて半球体に作製するか、プラスティック製の半球体上にアルミニウムや銀などの金属膜などを被着して作製する。この金属半球体1は、基台2上に取り付けられている。この基台2は、被測定体に取り付け易い構造を有していることが好ましい。
【0021】
この金属半球体1は、その金属半球体1に入射してくる光の方向と強さの両方を写し出すものである。例えば、図1における領域1aの内部に着目すると、A方向からの光(鉛直方向に対して90°方向からの光)をはじめ、種々の方向からの光B〜Eがすべて金属半球体1の領域1a内に写し出されている。しかもいずれの光A〜Eについて、金属半球体1の領域1a内における位置は重なっていない。すなわち、金属半球体1を用いることにより、あらゆる方向の光を2次元的平面に表すことができる。したがって、この2次元的な画像を用いることにより、あらゆる方向の光を扱うことが可能となる。
【0022】
ディジタル画像を白黒濃淡画像に変換する手順においては、まず、カラー画像方式を選択して、そのカラー画像方式にしたがってディジタル画像を白黒濃淡画像に変換する。白黒濃淡画像は、金属半球体1に照射された光の明るさを表している。このため、金属半球体1に入射するあらゆる方向の光の情報を含むディジタル画像を白黒濃淡画像に変換することにより、金属半球体1に入射するあらゆる方向の光の強さを扱うことが可能となる。
【0023】
ディジタル画像を白黒濃淡画像に変換する場合において、例えば、カラー画像方式がNTSC方式である場合には、下記式(1)を用いてディジタル画像を白黒濃淡画像に変換する。
Y=(0.298912×R+0.586611×G+0.114478×B)
…式(1)
【0024】
また、カラー画像方式がHDTV方式である場合には、下記式(2)を用いてディジタル画像を白黒濃淡画像に変換する。
Rv=0.222015×Rx
Gv=0.706655×Gx
Bv=0.071330×Bx
Y=(Rv+Gv+Bv)1/x
x=2.2(γ補正値) …式(2)
【0025】
なお、ここでは、カラー画像方式としてはNTSC方式、HDTV方式のディジタル画像を白黒濃淡画像に変換する場合について説明しているが、本発明においては、他のカラー画像方式を所定の変換式により白黒濃淡画像に変換しても良い。
【0026】
白黒濃淡画像から明るさ情報を求める手順においては、白黒濃淡画像において明るさ情報を求める領域を指定し、その領域における明るさ情報である、白輝度、黒輝度、及び/又は金属半球体1に入射する光量を求める。すなわち、反射特性として反射率を求める場合には、明るさ情報として白輝度及び金属半球体1に入射する光量を求め、反射特性としてコントラストを求める場合には、明るさ情報として白輝度及び黒輝度を求める。白輝度は、指定した領域における白画素を用いて求める。白画素は明るさを表すので、白画素のデータ(画素値)を積算することにより白輝度を求めることができる。黒輝度は、指定した領域における黒画素を用いて求める。すなわち、黒輝度は、黒画素のデータ(画素値)を積算することにより求める。金属半球体1に入射する光量は、指定した領域における白黒濃淡画像における輝度を求めることにより得られる。白黒濃淡画像は、上述したように金属半球体1に入射するあらゆる方向の光の強さを表すものであるので、この画像の輝度を求めることにより金属半球体1に入射する光量を求めることができる。すなわち、金属半球体1に入射する光量は、指定した領域における輝度を各画素データ(画素値)から求めることにより算出する。なお、白黒濃淡画像において明るさ情報を求める領域を指定する場合には、マウスを用いてドラッグすることにより簡単に行うことできる。また、反射特性を求めるにあたって、白輝度、黒輝度及び/又は金属半球体1に入射する光量は、同じ指定領域におけるデータを用いて算出する必要がある。
【0027】
明るさ情報を用いて被測定体の反射特性を求める手順においては、上記のようにして得られた明るさ情報から被測定体の反射特性、例えば反射率やコントラストを求める。反射特性が反射率である場合には、金属半球体1に入射する光量に対する白輝度を求めることにより算出する(白輝度/金属半球体1に入射する光量)。また、反射特性がコントラストである場合には、黒輝度に対する白輝度を求めることにより算出する(白輝度/黒輝度)。
【0028】
このように、本実施の形態に係る反射特性測定プログラムにおいては、金属半球体1に入射するあらゆる方向の光の情報を含んだディジタル画像を用い、そのディジタル画像を、明るさ情報を含む白黒濃淡画像に変換し、その白黒濃淡画像から明るさ情報を求め、その明るさ情報から反射特性を求める。この処理はソフトウェアにより行われるので、簡単にしかも迅速に表示デバイスに対する屋外における実際の反射特性を測定することが可能となる。
【0029】
次に、上記反射特性測定プログラムを用いて表示デバイスの反射特性を求める場合について説明する。ここでは、表示デバイスが携帯電話の液晶表示デバイスであり、反射特性が反射率である場合について説明する。
【0030】
この反射特性測定方法は、半球反射体を被測定体に設置した状態で被測定体を撮像してディジタル画像を得て、ディジタル画像を反射特性演算装置に取り込み、反射特性演算装置内においてディジタル画像を白黒濃淡画像に変換し、白黒濃淡画像から明るさ情報を求め、明るさ情報を用いて被測定体の反射特性を求める。
【0031】
携帯電話の液晶表示デバイスに対して反射特性測定を行う場合、図2に示すように、携帯電話3のディスプレイ3a上に金属半球体1を有する基台2を取り付ける。なお、金属半球体1は必ずしもディスプレイ3a上に配置する必要はなく、ディスプレイ3aの近傍に配置しても良い。この状態で屋外に出て、金属半球体1を正面(図1におけるX方向)からディジタルカメラ(図示せず)により撮像し、ディジタル画像を得る。
【0032】
図3は、本発明の実施の形態に係る反射特性測定方法の手順を説明するためのフロー図であり、図4は、本発明の実施の形態に係る反射特性測定方法の輝度演算の手順を説明するためのフロー図である。
【0033】
予め反射特性測定プログラムを反射特性測定装置にインストールしておき、反射特性測定プログラムを起動させる。なお、この反射特性測定プログラムは、ネットワークを介して反射特性測定装置のコンピュータにインストールされても良く、反射特性測定プログラムを記憶したCD−ROMのような記録媒体から反射特性測定装置のコンピュータにインストールされても良い。
【0034】
まず、ディジタル画像のカラー画像方式を選択する(ST11)。すなわち、カラー画像方式がNTSC方式であれば、NTSCモードに設定し、カラー画像方式がHDTV方式であれば、HDTVモードに設定する。なお、毎回カラー画像方式を設定せずに、デフォルトでいずれかのモードに設定しておき、必要に応じてモードを変更するようにしても良い。そして、撮像したディジタル画像を読み込む(ST12)。ディジタル画像の取り込み方法としては、ディジタルカメラからコンピュータに通常ディジタル画像を転送する方法などを用いることができる。これにより、反射特性測定装置のコンピュータの画面には、撮像されたディジタル画像が表示される。
【0035】
次いで、取り込んだディジタル画像を白黒濃淡画像に変換する(ST13)。この場合、カラー画像方式がNTSC方式であれば上記式(1)を用いて変換し、カラー画像方式がHDTV方式であれば上記式(2)を用いて変換する。これにより、反射特性測定装置のコンピュータの画面には、変換された白黒濃淡画像が表示される。次いで、この白黒濃淡画像において明るさ情報を抽出する領域を指定する(ST14)。例えば、画面上の白黒濃淡画像の指定領域の左上にカーソルを移動してマウスを右下にドラッグすることにより矩形の領域が指定される。
【0036】
次いで、指定された領域における明るさ情報を求める。すなわち指定領域における輝度演算を行う(ST15)。この輝度演算においては、金属半球体1の球面に起因する補正を行うことが好ましい。金属半球体1のように立体的な形状を2次元的な画像で表示すると、画像の中央部と周縁部とで縮尺が異なるので種々の補正を行うことにより、正確な明るさ情報を得ることができる。図5に示すように、金属半球体1を小さなミラー4a〜4dの集合体と考えると、各ミラー4a〜4dで反射した光の径はミラーの角度により異なる。すなわち、ミラー4a(90°)の径が一番大きく、ミラー4d(45°)の径が一番小さい。したがって、これを考慮すると、上記白黒濃淡画像においては、中央部から周縁部に向かって間隔が狭まっていると考えられる。また、90°方向(図5上方)から見たときに中央部から周縁部に向かって入射光量が減っていると考えられる。このため、像の歪を補正する球面補正及び光量補正を行う必要がある。すなわち、球面補正においては、白黒濃淡画像において中央部から周縁部に向かって間隔を広くする補正を行い、光量補正においては、白黒濃淡画像において中央部から周縁部に向かって光量を増加させる補正を行う。さらに、図6に示すように、同じ強さの光であっても、ディスプレイ3aに入射する角度によって、ディスプレイ3aの単位面積当たりの入射光量が異なる(余弦則にしたがって減少する)。このため、余弦則(cosθ)による重み付けを行う(白黒濃淡画像において中央部から周縁部に向かって重み付けを大きくする)余弦則補正を行う必要がある。
【0037】
このように、輝度演算においては、図4に示すように、白黒濃淡画像に対して球面補正を行い(ST21)、光量補正を行い(ST22)、余弦則補正を行った(ST23)後に、輝度を算出する(ST24)。輝度の算出においては、指定された領域内の白画素のデータから白輝度を求め、白黒濃淡画像のデータから入射光による輝度を求める。最後に、この白輝度及び入射光による輝度を用いて反射率を算出する(ST16)。すなわち、上記のように求められた白輝度/入射光による輝度から反射率を算出する。
【0038】
本発明においては、図7に示すように、金属反射体1を搭載した基台2に支持部材6の一端を取り付け、支持部材6の他端に撮像機5を取り付ける。そして、ディスプレイ3aの面と基台2とが略平行になるように金属反射体1を配置し、この状態で撮像機5により金属反射体1及びディスプレイ3aを撮像する。このような構成においても上記と同様に反射特性を簡単にしかも迅速に測定することができる。
【0039】
上記反射特性測定プログラムにおいては、取り込んだディジタル画像や変換した白黒濃淡画像を保存したり、コピーしたりする機能や、白黒濃淡画像のカラーマッピング機能などの通常の画像処理で行われる機能を有しても良い。
【0040】
本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態においては、表示デバイスが携帯電話の液晶表示デバイスであり、反射特性が反射率である場合について説明しているが、本発明は、これに限定されず、表示デバイスが携帯電話の液晶表示デバイス以外の表示デバイスであっても良く、反射特性が反射率以外の特性であっても良い。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の実施の形態に係る反射特性測定方法に用いられる金属反射体を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る反射特性測定方法に用いられる金属反射体を携帯電話に装着した状態を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る反射特性測定方法の手順を説明するためのフロー図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る反射特性測定方法の輝度演算の手順を説明するためのフロー図である。
【図5】輝度演算における補正の必要性を説明するための図である。
【図6】輝度演算における補正の必要性を説明するための図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る反射特性測定方法を実行する装置の例を示す図である。
【符号の説明】
【0042】
1 金属反射体
1a 領域
2 基台
3 携帯電話
3a ディスプレイ
4 仮想ミラー
5 撮像機
6 支持部材
7 太陽

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータにより実行可能な反射特性測定プログラムであって、前記反射特性測定プログラムは、半球反射体を設置した被測定体を撮像して得られたディジタル画像を取り込む手順と、前記ディジタル画像を白黒濃淡画像に変換する手順と、前記白黒濃淡画像から光学情報を求める手順と、前記光学情報を用いて前記被測定体の反射特性を求める手順と、を含むことを特徴とする反射特性測定プログラム。
【請求項2】
前記光学情報を求める手順は、前記半球反射体の球面に起因する補正を行う手順を含むことを特徴とする請求項1記載の反射特性測定プログラム。
【請求項3】
前記明るさ情報は、白輝度、黒輝度、及び前記半球反射体に入射する光量からなる群より選ばれた少なくとも2つであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の反射特性測定プログラム。
【請求項4】
半球反射体を被測定体に設置した状態で前記被測定体を撮像してディジタル画像を得る工程と、前記ディジタル画像を反射特性演算装置に取り込む工程と、前記反射特性演算装置内において前記ディジタル画像を白黒濃淡画像に変換する工程と、前記白黒濃淡画像から明るさ情報を求める工程と、前記明るさ情報を用いて前記被測定体の反射特性を求める工程と、を具備することを特徴とする反射特性測定方法。
【請求項5】
前記明るさ情報を求める工程において、前記半球反射体の球面に起因する補正を行うことを特徴とする請求項4記載の反射特性測定方法。
【請求項6】
前記明るさ情報は、白輝度、黒輝度、及び前記半球反射体に入射する光量からなる群より選ばれた少なくとも2つであることを特徴とする請求項4又は請求項5記載の反射特性測定方法。
【請求項7】
請求項4から請求項6のいずれかに記載の反射特性測定方法に用いられることを特徴とする半球反射体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−226958(P2006−226958A)
【公開日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−44168(P2005−44168)
【出願日】平成17年2月21日(2005.2.21)
【出願人】(000010098)アルプス電気株式会社 (4,263)
【Fターム(参考)】