説明

反転搬送装置および画像形成装置

【課題】記録材の表裏を反転させるための構成の小型化を図るとともに、記録材の表裏を反転させるための搬送をより安定させる。
【解決手段】用紙反転装置は、用紙先端を先頭に用紙Pを搬入方向Da1に沿って且つ用紙第1側端を先頭に受渡方向Da2に沿って搬送する搬入経路Raと、搬入経路Raからの用紙Pを反転方向Dbに搬送し用紙第1側端と用紙第2側端とを入れ替える反転経路Rbと、反転経路Rbからの用紙Pを受取方向Dc1に沿って且つ用紙先端を先頭に搬出方向Dc2に沿って搬送する搬出経路Rcとを備える。搬入経路Raには、用紙Pを搬入方向Da1に搬送する搬入搬送部300および受渡方向Da2に搬送する上流側反転搬送部400Aを設け、搬入搬送部300は、用紙Pの用紙先端が反転方向搬送基準線Lbと重なるように、搬入経路Raにおいて用紙Pを停止させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、反転搬送装置および画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
公報記載の従来技術として、可撓性シートを受け入れる入力部と、可撓性シートを移動軸の周りに回転させる逆転部と、回転された可撓性シートをシート処理システムに移送する出力部とを備えた可撓性シート取扱装置が存在する(特許文献1、2参照)。また、この公報記載の従来技術では、可撓性シートを移動時に沿って搬送しながら可撓性シートを移動時の周りに回転させることで、この可撓性シートの表裏を反転させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−332170号公報
【特許文献2】特開2002−356251号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、記録材の表裏を反転させるための構成の小型化を図るとともに、記録材の表裏を反転させるための搬送をより安定させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の発明は、第1の側辺および当該第1の側辺とは反対側に位置する第2の側辺と、当該第1の側辺と交差する前辺および当該前辺とは反対側に位置する後辺とを有する記録材を搬入するための搬入経路と、前記搬入経路に設けられ、搬入されてくる前記記録材を、前記前辺を先頭とする第1方向に搬送する第1搬送部と、前記搬入経路に設けられ、前記第1搬送部によって搬送されてくる前記記録材を、前記第1の側辺を先頭とする第2方向に搬送する第2搬送部と、前記搬入経路に接続され、前記第2搬送部によって搬送されてくる前記記録材を、当該記録材の前記第1の側辺と前記第2の側辺とが入れ替わるように案内することで、当該記録材の表裏面を反転させる反転経路と、前記反転経路に設けられ、前記第2搬送部によって搬送されてくる前記記録材を、前記第1の側辺を先頭とする第3方向に搬送する第3搬送部と、前記反転経路に接続され、前記反転経路および前記第3搬送部によって表裏が反転された状態で搬送されてくる前記記録材を搬出するための搬出経路と、前記搬出経路に設けられ、前記第3搬送部によって搬送されてくる前記記録材を、前記第1の側辺を先頭とする第4方向に搬送する第4搬送部と、前記搬出経路に設けられ、前記第4搬送部によって搬送されてくる前記記録材を、前記前辺を先頭とする第5方向に搬送する第5搬送部と、前記第1搬送部により搬送される前記記録材の前記前辺の位置を基準として、前記搬入経路において当該記録材を停止させる停止手段とを含む反転搬送装置である。
【0006】
請求項2記載の発明は、前記第1搬送部および前記第2搬送部は、それぞれ、前記搬入経路を挟んで接離可能に配置される一対の回転体を有するとともに、前記第4搬送部および前記第5搬送部は、それぞれ、前記搬出経路を挟んで接離可能に配置される一対の回転体を有し、各々の前記一対の回転体は、外部から駆動力を受けて回転する主動回転体と、当該主動回転体と接触することにより当該主動回転体から駆動力を受けて回転する従動回転体とを備え、前記主動回転体と前記従動回転体とを離隔させる際に、前記第1搬送部および前記第2搬送部では当該主動回転体が前記搬入経路から退避し、前記第4搬送部および前記第5搬送部では当該主動回転体が前記搬出経路から退避することを特徴とする請求項1記載の反転搬送装置である。
請求項3記載の発明は、前記第1搬送部、前記第2搬送部、前記第4搬送部および前記第5搬送部のそれぞれに設けられた前記主動回転体が前記従動回転体から離隔した場合に、当該従動回転体が各々の経路内に進出するのを規制する規制部をさらに含むことを特徴とする請求項2記載の反転搬送装置である。
請求項4記載の発明は、前記第1搬送部に設けられる前記従動回転体は、前記第2方向の上流側に当該第2方向に沿って径が拡大するテーパ部を備え、前記第2搬送部に設けられる前記従動回転体は、前記第1方向の上流側に当該第1方向に沿って径が拡大するテーパ部を備え、前記第4搬送部に設けられる前記従動回転体は、前記第5方向の上流側に当該第5方向に沿って径が拡大するテーパ部を備え、前記第5搬送部に設けられる前記従動回転体は、前記第4方向の上流側に当該第4方向に沿って径が拡大するテーパ部を備えることを特徴とする請求項2または3記載の反転搬送装置である。
請求項5記載の発明は、前記主動回転体と前記従動回転体とを離隔させる際に、前記第1搬送部および前記第2搬送部ではさらに当該従動回転体が前記搬入経路から退避し、前記第4搬送部および前記第5搬送部ではさらに当該従動回転体が前記搬出経路から退避することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項記載の反転搬送装置である。
【0007】
請求項6記載の発明は、第1の側辺および当該第1の側辺とは反対側に位置する第2の側辺と、当該第1の側辺と交差する前辺および当該前辺とは反対側に位置する後辺とを有する記録材を、当該前辺を先頭として搬送経路に沿って搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送される前記記録材に画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部により前記記録材の第1面に画像が形成された当該記録材の第2面に画像が形成される場合に、前記搬送手段により搬送される当該記録材の前記第1の側辺と前記第2の側辺とが互いに入れ替わるように記録材の表裏を反転させて搬送する反転搬送部とを含み、前記反転搬送部は、前記搬送経路に接続され、前記前辺を先頭として搬送される前記記録材を搬入するための搬入経路と、前記搬入経路に設けられ、搬入されてくる前記記録材を、前記前辺を先頭とする第1方向に搬送する第1搬送部と、前記搬入経路に設けられ、前記第1搬送部によって搬送されてくる前記記録材を、前記第1の側辺を先頭とする第2方向に搬送する第2搬送部と、前記搬入経路に接続され、前記第2搬送部によって搬送されてくる前記記録材を、当該記録材の前記第1の側辺と前記第2の側辺とが入れ替わるように案内することで、当該記録材の表裏面を反転させる反転経路と、前記反転経路に設けられ、前記第2搬送部によって搬送されてくる前記記録材を、前記第1の側辺を先頭とする第3方向に搬送する第3搬送部と、前記反転経路に接続され、前記反転経路および前記第3搬送部によって表裏が反転された状態で搬送されてくる前記記録材を搬出するための搬出経路と、前記搬出経路に設けられ、前記第3搬送部によって搬送されてくる前記記録材を、前記第1の側辺を先頭とする第4方向に搬送する第4搬送部と、前記搬出経路に設けられ、前記第4搬送部によって搬送されてくる前記記録材を、前記前辺を先頭とする第5方向に搬送する第5搬送部と、前記搬入経路において前記第1搬送部により搬送される前記記録材の前記前辺の位置を基準として、前記搬入経路において当該記録材を停止させる停止手段とを含む画像形成装置である。
【発明の効果】
【0008】
請求項1記載の発明によれば、本構成を有していない場合と比較して、記録材の表裏を反転させるための構成の小型化を図るとともに、記録材の表裏を反転させるための搬送をより安定させることができる。
請求項2記載の発明によれば、本構成を有していない場合と比較して、第2方向に向かう記録材の搬送をより安定させることができる。
請求項3記載の発明によれば、本構成を有していない場合と比較して、第3方向に向かう記録材の搬送をより安定させることができる。
請求項4記載の発明によれば、本構成を有していない場合と比較して、第4方向に向かう記録材の搬送をより安定させることができる。
請求項5記載の発明によれば、本構成を有していない場合と比較して、記録材の表裏を反転する場合に、記録材の搬送が妨げられるのを抑制することができる。
請求項6記載の発明によれば、本構成を有していない場合と比較して、記録材の表裏を反転させるための構成の小型化を図るとともに、記録材の表裏を反転させるための搬送をより安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本実施の形態が適用される画像形成装置を手前側から眺めた場合の図である。
【図2】用紙反転装置の全体構成を示す斜視図である。
【図3】用紙反転装置に設けられる各搬送経路と各搬送経路における用紙Pの搬送方向との関係を説明するための図である。
【図4】図2に示す用紙反転装置において、さらに第2反転案内板を開状態に設定した場合の斜視図である。
【図5】図2に示す用紙反転装置において、さらに反転部を開状態に設定した場合の斜視図である。
【図6】図5に示す用紙反転装置において、さらに第2反転案内板を開状態に設定した場合の斜視図である。
【図7】図6に示す用紙反転装置において、さらに第2搬入案内板を開状態に設定した場合の斜視図である。
【図8】図6に示す用紙反転装置において、さらに第2搬出案内板を開状態に設定した場合の斜視図である。
【図9】用紙反転装置における各搬送経路および各搬送部の構成を説明するための図である。
【図10】用紙反転装置の各搬送部に設けられた搬送ロール対の構成を説明するための図である。
【図11】用紙反転装置における各搬送経路と各搬送ロール対との関係を説明するための図である。
【図12】上流側第1反転ロール対の進退機構および回転機構の構成の一例を説明するための図である。
【図13】用紙反転装置を通過する用紙の挙動を説明するための図である。
【図14】用紙反転装置における各搬送経路と各搬送ロール対との関係を説明するための図である。
【図15】上流側第1反転ロール対の進退機構および回転機構の構成の一例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<実施の形態1>
図1は、本実施の形態が適用される画像形成装置1を手前側から眺めた場合の図である。図1に示す画像形成装置1は、所謂タンデム型の構成を有するものであって、電子写真方式により各色成分のトナー像を形成する複数の画像形成ユニット10(10Y、10M、10C、10K)を備えている。また、画像形成装置1は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを含んで構成され、画像形成装置1を構成する各装置および各部の動作を制御する停止手段の一例としての制御部80を備えている。さらに、画像形成装置1は、タッチパネル等により構成され、ユーザから受けた指示を制御部80に出力するとともに制御部80からの情報をユーザに提示するユーザインタフェース部(UI)90を備えている。さらにまた、画像形成装置1は、例えばパーソナルコンピュータ(PC)や画像読取装置(スキャナ)等から画像データ等を受信する受信部70を有している。
【0011】
また、画像形成装置1は、各画像形成ユニット10にて形成された各色成分トナー像が順次転写(一次転写)されるとともにこのトナー像を保持する中間転写ベルト20と、中間転写ベルト20上のトナー像を矩形状に形成された記録材の一例としての用紙Pに一括転写(二次転写)する二次転写装置30とを備えている。
【0012】
ここで、画像形成部の一例としての画像形成ユニット10の各々は、回転可能に取り付けられた感光体ドラム11を備えている。また、画像形成ユニット10の各々において、感光体ドラム11の周囲には、感光体ドラム11を帯電する帯電装置12、感光体ドラム11を露光して静電潜像を書き込む露光装置13、感光体ドラム11上の静電潜像をトナーにより可視像化する現像装置14が設けられている。さらに、画像形成ユニット10の各々には、感光体ドラム11上に形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト20に転写する一次転写装置15、感光体ドラム11上の残留トナーを除去するドラム清掃装置16が設けられている。
【0013】
次に、中間転写ベルト20は、それぞれが回転可能に設けられた3本のロール部材21〜23に掛け渡され、回転するように設けられている。これら3本のロール部材21〜23のうち、ロール部材22は、中間転写ベルト20を駆動するようになっている。また、ロール部材23は、中間転写ベルト20を挟んで二次転写ロール31に対向配置されており、これら二次転写ロール31およびロール部材23によって二次転写装置30が構成されている。なお、中間転写ベルト20を挟んでロール部材21と対向する位置には、中間転写ベルト20上の残留トナーを除去するベルト清掃装置24が設けられている。
【0014】
また、画像形成装置1には、二次転写装置30に向けて搬送される用紙Pが通過する第1搬送経路R1、二次転写装置30を通過した後の用紙Pが通過する第2搬送経路R2、定着装置50(後述)よりも下流側にて第2搬送経路R2から分岐するとともに第1搬送経路R1の下方まで延び、用紙Pを用紙反転装置100(後述)に導く第3搬送経路R3、用紙反転装置100(後述)を通過した用紙を再び第1搬送経路R1に導く第4搬送経路R4が設けられている。ここで、第1搬送経路R1〜第4搬送経路R4では、用紙Pが有する4つの側辺のうちの互いに対向する関係の2つの側辺(一の側辺とこの一の側辺とは反対側に位置する他方の側辺:詳細は後述する)が、これらの搬送経路に沿って移動するように、用紙Pの搬送が行われる。
【0015】
そして、本実施の形態の画像形成装置1は、第3搬送経路R3から搬入された用紙Pの表裏を反転して第4搬送経路R4に搬出する用紙反転装置100をさらに備えている。この用紙反転装置100は、第1搬送経路R1における用紙搬送方向および第3搬送経路R3における用紙搬送方向に沿う軸線を中心に用紙Pを反転させる機能を有している。すなわち、本実施の形態の用紙反転装置100は、用紙Pにおける用紙搬送方向の先端および後端の関係を変えることなく、用紙Pの2つの側端(側辺)の関係を反転させる。そして、この用紙反転装置100は、第3搬送経路R3に接続される搬入経路Raと、第4搬送経路R4に接続される搬出経路Rcと、搬入経路Raから供給されてきた用紙Pの表裏を反転させて搬出経路Rcに供給する反転経路Rbとを有している。
なお、用紙反転装置100における用紙Pの搬入側となる第3搬送経路R3には、用紙Pの通過を検知する用紙検知センサ60が取り付けられている。
【0016】
さらに、本実施の形態では、画像形成装置1の筐体2に開口3が形成されている。ここで、第2搬送経路R2に沿って搬送されてきた用紙Pのうち、第3搬送経路R3に導かれないものは、この開口3を通じて筐体2の外部に排出され、不図示の用紙積載部上に積載される。なお筐体2に隣接させて処理装置(不図示)を設け、開口3から排出されてくる用紙Pに対し穴あけなどの処理をさらに行うこともできる。
【0017】
また、画像形成装置1は、第1搬送経路R1に用紙Pを供給する第1用紙供給装置40Aと、第1用紙供給装置40Aよりも用紙Pの搬送方向における下流側に設けられ、第1搬送経路R1に用紙Pを供給する第2用紙供給装置40Bとをさらに備えている。なお、第1用紙供給装置40Aおよび第2用紙供給装置40Bは同様に構成されており、第1用紙供給装置40Aおよび第2用紙供給装置40Bの各々には、用紙Pを収容する用紙収容部41、用紙収容部41に収容された用紙Pを取り出して搬送する取り出しロール42が設けられている。
【0018】
また、第1搬送経路R1上であって二次転写装置30の上流側には、第1搬送経路R1上の用紙Pを二次転写装置30に向けて搬送する第1搬送ロール44が設けられている。さらに、第1搬送ロール44に向けて用紙Pを搬送する第2搬送ロール45、第2搬送ロール45に向けて用紙Pを搬送する第3搬送ロール46、第3搬送ロール46に向けて用紙Pを搬送する第4搬送ロール47が設けられている。
【0019】
またこれらの搬送ロールの他に、第1搬送経路R1、第2搬送経路R2、第3搬送経路R3、および第4搬送経路R4には、これらの搬送経路上に位置する用紙Pを搬送する搬送ロール48が複数設けられている。なお、第1搬送ロール44、第2搬送ロール45、第3搬送ロール46、第4搬送ロール47、および搬送ロール48は、回転可能に設けられ互いに押し合う一対のロール状部材によって構成されるとともに一方のロール状部材が回転駆動されることで用紙Pの搬送を行う。
【0020】
また本実施の形態では、第2搬送ロール45と第3搬送ロール46との間に、用紙Pの先端部が突き当てられる突き当て部材43が設けられている。本実施の形態では、この突き当て部材43に対して用紙Pの先端部が突き当てられることで、用紙Pのスキュー(搬送方向に対する用紙Pの傾き)が補正されるようになっている。なお、突き当て部材43により用紙Pのスキューが補正された後、この突き当て部材43は第1搬送経路R1から退避する。
【0021】
また、画像形成装置1は、第2搬送経路R2上に、二次転写装置30により用紙P上に二次転写された画像をこの用紙Pに定着させる定着装置50をさらに備えている。この定着装置50は、内蔵されたヒータ(不図示)により加熱される加熱ロール50Aと、加熱ロール50Aを押圧する押圧ロール50Bとを有している。そして、この定着装置50では、加熱ロール50Aと押圧ロール50Bとの間を用紙Pが通過することで、用紙Pが加熱および加圧され、用紙P上の画像が用紙Pに定着される。
【0022】
さらに、二次転写装置30と定着装置50との間には、二次転写装置30を通過した用紙Pを定着装置50へ搬送するベルト搬送部49が設けられている。ベルト搬送部49は、周回移動するベルトを有しており、このベルトの上に用紙Pを載せて用紙Pの搬送を行う。なお、本実施の形態では、第1搬送経路R1、第2搬送経路R2、第3搬送経路R3、および第4搬送経路R4に設けられる各搬送ロール等が、搬送手段として機能している。
【0023】
また、本実施の形態の画像形成装置1では、第1用紙供給装置40A等から供給された用紙Pの第1面に画像を形成することができるのに加え、用紙Pの第2面に画像を形成することができるようになっている。より具体的に説明すると、この画像形成装置1では、定着装置50を通過した用紙Pの表裏が用紙反転装置100によって反転され、表裏が反転された用紙Pが再度二次転写装置30へと搬送される。そして二次転写装置30にて用紙Pの第2面に対して画像が転写される。その後、この用紙Pは定着装置50を再び通過し、転写されたこの画像は用紙Pに定着される。これにより、用紙Pの第1面のみならず、第2面にも画像が形成されるようになる。
【0024】
図2は、図1に示す用紙反転装置100の全体構成を示す斜視図である。
反転搬送装置あるいは反転搬送部の一例としての本実施の形態の用紙反転装置100は、4本の支柱および各支柱を接続するステーを備えた枠体101と、枠体101に取り付けられて用紙Pの反転搬送に用いられる用紙案内部200とを備えている。
【0025】
これらのうち、用紙案内部200は、第3搬送経路R3から用紙Pが搬入される搬入部210と、搬入部210から送られてきた用紙Pの表裏を反転させる反転部220と、反転部220から送られてきた用紙Pを第4搬送経路R4に搬出する搬出部230とを備えている。ここで、本実施の形態では、搬出部230が搬入部210の上方に配置されており、しかも、上方からみたときに、搬出部230と搬入部210とが重なっている。一方、反転部220は、搬入部210および搬出部230に対し、図2において手前側すなわち図1に示す画像形成装置1において手前側となる位置に配置されている。これにより、用紙反転装置100では、用紙案内部200を構成する搬入部210および搬出部230の間に、空間が形成されている。なお、本実施の形態では、搬入部210および搬出部230が、それぞれ搬送装置の一例として機能している。
【0026】
また、搬入部210には、第3搬送経路R3から用紙Pを受け取るための搬入経路Raが、反転部220には、搬入経路Raから用紙Pを受け取るための反転経路Rbが、搬出部230には、反転経路Rbから用紙Pを受け取り且つ受け取った用紙Pを第4搬送経路R4に受け渡すための搬出経路Rcが、それぞれ設けられている。したがって、用紙案内部200において、搬入経路Ra、反転経路Rbおよび搬出経路Rcは、互いに接続されることにより、連続した搬送経路を構成している。
【0027】
ここで、搬入部210は、互いに対向して配置されることで搬入経路Raを形成する第1搬入案内板211および第2搬入案内板212を備えている。この例では、第1搬入案内板211が、第2搬入案内板212からみて用紙反転装置100の外側(下方)に位置しており、第2搬入案内板212の上方に、上述した空間が形成されている。
【0028】
また、反転部220は、互いに対向して配置されることで反転経路Rbを形成する第1反転案内板221(後述する図4〜図8を参照)および第2反転案内板222を備えている。この例では、第2反転案内板222が、第1反転案内板221からみて用紙反転装置100の外側に位置しており、第2反転案内板222のうち第1反転案内板221とは逆側となる側方に、上述した空間が形成されている。
【0029】
さらに、搬出部230は、互いに対向して配置されることで搬出経路Rcを形成する第1搬出案内板231および第2搬出案内板232を備えている。この例では、第1搬出案内板231が、第2搬出案内板232からみて用紙反転装置100の外側(上方)に位置しており、第2搬出案内板232の下方に、上述した空間が形成されている。
【0030】
なお、搬入部210、反転部220および搬出部230には、それぞれ、用紙Pを搬送する複数個の搬送ロールを設けているのであるが、この詳細については後述する。
【0031】
図3は、用紙反転装置100に設けられる各搬送経路と各搬送経路における用紙Pの搬送方向との関係を説明するための図である。なお、図3に示す各搬送経路は、図2に示す用紙反転装置100を斜め奥側から眺めた場合に対応している。
【0032】
ここで、本実施の形態では、用紙反転装置100を通過する用紙Pの各部を、次のように規定する。まず、用紙Pは、矩形状となっており、第3搬送経路R3から搬入経路Raに搬入されてくる用紙Pにおいて、搬送方向の先頭を用紙先端Plと呼び、搬送方向の後尾を用紙後端Ptと呼ぶ。また、第3搬送経路R3から搬入経路Raに搬入されてくる用紙Pにおいて、搬送方向の左側端を用紙第1側端Ps1と呼び、搬送方向の右側端を用紙第2側端Ps2と呼ぶ。さらに、第3搬送経路R3から搬入経路Raに搬入されてくる用紙Pにおいて、上方を向く面を用紙表面Pfと呼び、下方を向く面を用紙裏面Pbと呼ぶ。なお、この例では、画像形成ユニット10による画像形成面(上述した第1面)が用紙裏面Pbとなり、他方の面(上述した第2面)が用紙表面Pfとなる。
【0033】
ここで、本実施の形態では、用紙先端Plが前辺に、用紙後端Ptが後端に、用紙第1側端Ps1が第1の側辺に、そして用紙第2側端Ps2が第2の側辺に、それぞれ対応している。
【0034】
搬入経路Raには、第3搬送経路R3から、用紙表面Pfが上方を向くとともに、用紙先端Plを先頭とし且つ用紙後端Ptを後尾として、用紙第1側端Ps1および用紙第2側端Ps2に倣う搬入方向Da1に沿って、用紙Pが送られてくる。また、搬入経路Raからは、反転経路Rbに向けて、用紙表面Pfが上方を向くとともに、用紙第1側端Ps1を先頭とし且つ用紙第2側端Ps2を後尾として、用紙先端Plおよび用紙後端Ptに倣う受渡方向Da2に沿って、用紙Pが送り出される。
【0035】
反転経路Rbには、搬入経路Raから、用紙表面Pfが上方を向くとともに、用紙第1側端Ps1を先頭とし且つ用紙第2側端Ps2を後尾として、用紙先端Plおよび用紙後端Ptに倣う反転方向Dbに沿って、用紙Pが送られてくる。なお、搬入経路Raと反転経路Rbとの境界部において、受渡方向Da2および反転方向Dbは同じ向きとなっている。ここで、反転方向Dbは湾曲した形状(U字状)となっており、反転経路Rb内を搬送される用紙Pは、上方からみたときの用紙第1側端Ps1と用紙第2側端Ps2との関係が逆転し、その表裏(用紙表面Pfおよび用紙裏面Pb)の関係が反転された状態となって搬送されていく。これにより、反転経路Rbからは、用紙裏面Pbが上方を向くとともに、用紙第1側端Ps1を先頭とし且つ用紙第2側端Ps2を後尾として、用紙先端Plおよび用紙後端Ptに倣う反転方向Dbに沿って、用紙Pが送り出される。
【0036】
搬出経路Rcには、反転経路Rbから、用紙裏面Pbが上方を向くとともに、用紙第1側端Ps1を先頭とし且つ用紙第2側端Ps2を後尾として、用紙先端Plおよび用紙後端Ptに倣う受取方向Dc1に沿って、用紙Pが送られてくる。なお、反転経路Rbと搬出経路Rcとの境界部において、反転方向Dbおよび受取方向Dc1は同じ向きとなっている。また、搬出経路Rcからは、第4搬送経路R4に向けて、用紙裏面Pbが上方を向くとともに、用紙先端Plを先頭とし且つ用紙後端Ptを後尾として、用紙第1側端Ps1および用紙第2側端Ps2に倣う搬出方向Dc2に沿って、用紙Pが送り出される。
【0037】
ここで、本実施の形態では、搬入方向Da1が第1方向に、受渡方向Da2が第2方向に、反転方向Dbが第3方向に、受取方向Dc1が第4方向に、そして搬出方向Dc2が第5方向に、それぞれ対応している。また、搬入経路Raおよび搬出経路Rcが、それぞれ搬送路に対応している。さらに、搬入経路Raにおいて、搬入方向Da1が入力方向に、受渡方向Da2が出力方向に、それぞれ対応している。さらにまた、搬出経路Rcにおいて、受取方向Dc1が入力方向に、搬出方向Dc2が出力方向に、それぞれ対応している。
【0038】
このように、本実施の形態の用紙反転装置100では、第3搬送経路R3から供給される用紙Pの進行方向を、搬入経路Raにおいて90°転換させて反転経路Rbに供給し、搬入経路Raから供給される用紙Pを、反転経路Rbにおいて180°回転させることでその表裏を反転させて搬出経路Rcに供給し、反転経路Rbから供給される用紙Pの進行方向を、搬出経路Rcにおいて90°転換させて第4搬送経路R4に供給している。このとき、搬入経路Raにおける搬入方向Da1および搬出経路Rcにおける搬出方向Dc2は同じ向きとなっている。そして、用紙Pは、用紙反転装置100の通過前後において、搬送方向に対する用紙先端Plおよび用紙後端Ptの関係は変わらない一方、搬送方向に対する用紙第1側端Ps1および用紙第2側端Ps2の関係が逆転することにより、用紙表面Pfおよび用紙裏面Pbが反転されることになる。
【0039】
次に、用紙反転装置100に関し、より詳細な構成について説明を行う。
図4は、図2に示す用紙反転装置100において、さらに第2反転案内板222を開状態に設定した場合の斜視図である。
本実施の形態では、用紙反転装置100を構成する反転部220において、第2反転案内板222が、第1反転案内板221に対し開閉可能に設けられている。ここで、第2反転案内板222は、搬入部210側となる下方を軸として回転するようになっている。このため、反転部220において、第1反転案内板221に対し第2反転案内板222を開くことで、これらによって形成される反転経路Rb(図2参照)が、用紙反転装置100および画像形成装置1(図1参照)の手前側に、上方に向かって拡がった状態で露出するようになる。
【0040】
図5は、図2に示す用紙反転装置100において、さらに反転部220を開状態に設定した場合の斜視図である。
本実施の形態では、用紙反転装置100を構成する反転部220自体が、枠体101に対し開閉可能に設けられている。ここで、反転部220は、枠体101の手前側且つ図中奥側に設けられた支柱を軸として回転するようになっている。このため、用紙反転装置100において、枠体101に対し反転部220を開くことで、用紙反転装置100において搬入部210と搬出部230との間に形成された空間が、用紙反転装置100および画像形成装置1(図1参照)の手前側に露出するようになる。
【0041】
図6は、図5に示す用紙反転装置100において、さらに第2反転案内板222を開状態に設定した場合の斜視図である。
このように、本実施の形態の用紙反転装置100では、枠体101に対し反転部220を開いた後、さらに反転部220において、第1反転案内板221に対し第2反転案内板222を開くことも可能となっている。
【0042】
図7は、図6に示す用紙反転装置100において、さらに第2搬入案内板212を開状態に設定した場合の斜視図である。
本実施の形態では、用紙反転装置100を構成する搬入部210において、第2搬入案内板212が、枠体101に固定された第1搬入案内板211に対し開閉可能に設けられている。ここで、第2搬入案内板212は、図1に示す画像形成装置1において奥側となる用紙反転装置100の奥側を軸として回転するようになっている。このため、反転部220が開状態に設定された用紙反転装置100において、第1搬入案内板211に対し第2搬入案内板212を開くことで、これらによって形成される搬入経路Ra(図2参照)が、用紙反転装置100および画像形成装置1の手前側に、前方に向かって拡がった状態で露出するようになる。
【0043】
図8は、図6に示す用紙反転装置100において、さらに第2搬出案内板232を開状態に設定した場合の斜視図である。
本実施の形態では、用紙反転装置100を構成する搬出部230において、第2搬出案内板232が、枠体101に固定された第1搬出案内板231に対し開閉可能に設けられている。ここで、第2搬出案内板232は、図1に示す画像形成装置1において奥側となる用紙反転装置100の奥側を軸として回転するようになっている。このため、反転部220が開状態に設定された用紙反転装置100において、第1搬出案内板231に対し第2搬出案内板232を開くことで、これらによって形成される搬出経路Rc(図2参照)が、用紙反転装置100および画像形成装置1の手前側に、前方に向かって拡がった状態で露出するようになる。
【0044】
したがって、反転部220において用紙Pのジャムが発生した場合は、例えば図4に示す状態に用紙反転装置100を設定することで、ジャムとなった用紙Pの除去が行えるようになる。また、搬入部210で用紙Pのジャムが発生した場合は、例えば図7に示す状態に用紙反転装置100を設定することで、ジャムとなった用紙Pの除去が行えるようになる。さらに、搬出部230で用紙Pのジャムが発生した場合は、例えば図8に示す状態に用紙反転装置100を設定することで、ジャムとなった用紙Pの除去が行えるようになる。そして、これらのジャム除去を行う場合、ユーザは、画像形成装置1の手前側から、用紙反転装置100の各部を操作すればよいことになる。
なお、搬入部210には、第1搬入案内板211に対し第2搬入案内板212を固定するための機構(図示せず)が、反転部220には、第1反転案内板221に対し第2反転案内板222を固定するための機構(図示せず)が、搬出部230には、第1搬出案内板231に対し第2搬出案内板232を固定するための機構(図示せず)が、それぞれ取り付けられている。
【0045】
図9は、本実施の形態の用紙反転装置100における各搬送経路および各搬送部の構成を説明するための図である。なお、図9は、用紙反転装置100における搬入経路Ra、反転経路Rbおよび搬出経路Rcを、平面上に展開した状態を示している。
【0046】
この用紙反転装置100は、搬入部210に設けられ、用紙Pを搬入方向Da1に沿って搬送する搬入搬送部300および用紙Pを受渡方向Da2に沿って搬送する上流側反転搬送部400Aを備えている。また、この用紙反転装置100は、反転部220に設けられ、用紙Pを反転方向Dbに沿って搬送する中流側反転搬送部400Bを備えている。さらに、この用紙反転装置100は、搬出部230に設けられ、用紙Pを受取方向Dc1に沿って搬送する下流側反転搬送部400Cおよび用紙Pを搬出方向Dc2に沿って搬送する搬出搬送部500を備えている。なお、本実施の形態では、搬入部210に設けられる上流側反転搬送部400A、反転部220に設けられる中流側反転搬送部400Bおよび搬出部230に設けられる下流側反転搬送部400Cを、まとめて反転搬送部400と称する。
【0047】
ここで、本実施の形態では、搬入搬送部300が第1搬送部に、上流側反転搬送部400Aが第2搬送部に、中流側反転搬送部400Bが第3搬送部に、下流側反転搬送部400Cが第4搬送部に、そして搬出搬送部500が第5搬送部に、それぞれ対応している。また、搬入部210では、搬入搬送部300が入力側搬送部に、上流側反転搬送部400Aが出力側搬送部に、それぞれ対応する。さらに、搬出部230では、下流側反転搬送部400Cが入力側搬送部に、搬出搬送部500が出力側搬送部に、それぞれ対応する。
【0048】
これらのうち、搬入部210に設けられる搬入搬送部300は、搬入方向Da1の上流側から順に、第3搬送経路R3に最も近い第1搬入ロール対301、第2搬入ロール対302、第3搬入ロール対303、第4搬入ロール対304、第5搬入ロール対305および第6搬入ロール対306を備えている。一方、搬入部210に設けられる上流側反転搬送部400Aは、受渡方向Da2の上流側から順に、上流側第1反転ロール対401、上流側第2反転ロール対402、上流側第3反転ロール対403、および反転経路Rbに最も近い上流側第4反転ロール対404を備える。
【0049】
また、反転部220に設けられる中流側反転搬送部400Bは、反転方向Dbの上流側から順に、搬入経路Raに最も近い中流側第1反転ロール対411、中流側第2反転ロール対412、および搬出経路Rcに最も近い中流側第3反転ロール対413を備える。
【0050】
さらに、搬出部230に設けられる下流側反転搬送部400Cは、受取方向Dc1の上流側から順に、反転経路Rbに最も近い下流側第1反転ロール対421、下流側第2反転ロール対422、下流側第3反転ロール対423および下流側第4反転ロール対424を備える。一方、搬出部230に設けられる搬出搬送部500は、搬出方向Dc2の上流側から順に、第1搬出ロール対501、第2搬出ロール対502、第3搬出ロール対503、第4搬出ロール対504、第5搬出ロール対505、および第4搬送経路R4に最も近い第6搬出ロール対506を備える。
【0051】
そして、搬入経路Raでは、搬入搬送部300を構成する第3搬入ロール対303と第4搬入ロール対304との間に、上流側反転搬送部400Aを構成する上流側第1反転ロール対401〜上流側第3反転ロール対403が配置されている。一方、搬出経路Rcでは、搬出搬送部500を構成する第3搬出ロール対503と第4搬出ロール対504との間に、下流側反転搬送部400Cを構成する下流側第2反転ロール対422〜下流側第4反転ロール対424が配置されている。
【0052】
ここで、本実施の形態では、第3搬送経路R3から搬入経路Raに至る用紙Pの搬送において、搬送されてくる用紙Pの用紙第1側端Ps1および用紙第2側端Ps2(ともに図2参照)の中央位置を、第3搬送経路R3および搬入経路Raに対し直線状に設定された搬入方向搬送基準線Laと一致させるようにしている。そして、搬入経路Raにおいて、搬入搬送部300を構成する第1搬入ロール対301〜第6搬入ロール対306は、それぞれ、搬入方向搬送基準線Laを跨ぐように配置されている。
【0053】
また、本実施の形態では、搬入経路Raから反転経路Rbを介して搬出経路Rcに至る用紙Pの搬送において、搬送されてくる用紙Pの用紙先端Plの位置を、搬入経路Ra、反転経路Rbおよび搬出経路Rcに対し直線状に設定された反転方向搬送基準線Lbと一致させるようにしている。ここで、反転方向搬送基準線Lbは、搬入経路Raでは、搬入搬送部300を構成する第6搬入ロール対306よりも搬入方向Da1の下流側を通り、且つ、搬出経路Rcでは、搬出搬送部500を構成する第6搬出ロール対506よりも搬出方向Dc2の下流側を通るようになっている。
【0054】
さらに、本実施の形態では、搬出経路Rcから第4搬送経路R4に至る用紙Pの搬送において、搬送されてくる用紙Pの用紙第1側端Ps1および用紙第2側端Ps2(ともに図2参照)の中央位置を、第4搬送経路R4および搬出経路Rcに対し直線状に設定された搬出方向搬送基準線Lcと一致させるようにしている。そして、搬出経路Rcにおいて、搬出搬送部500を構成する第1搬出ロール対501〜第6搬出ロール対506は、それぞれ、搬出方向搬送基準線Lcを跨ぐように配置されている。
【0055】
図10は、用紙反転装置100の各搬送部に設けられた搬送ロール対の構成を説明するための図である。ここで、図10(a)は、搬入部210に設けられた搬入搬送部300における第1搬入ロール対301の構成の一例を示している。また、図10(b)は、搬入部210に設けられた上流側反転搬送部400Aにおける上流側第1反転ロール対401の構成の一例を示している。さらに、図10(c)は、反転部220に設けられた中流側反転搬送部400Bにおける中流側第2反転ロール対412の構成の一例を示している。さらにまた、図10(d)は、搬出部230に設けられた下流側反転搬送部400Cにおける下流側第4反転ロール対424の構成の一例を示している。そして、図10(e)は、搬出部230に設けられた搬出搬送部500における第1搬出ロール対501の構成の一例を示している。
【0056】
図10(a)に示すように、搬入搬送部300を構成する第1搬入ロール対301は、外部から駆動を受けて回転する搬入主動ロール300aと、搬入主動ロール300aに対向して配置され、搬入主動ロール300aの回転に伴って回転する搬入従動ロール300bとを備えている。また、搬入搬送部300を構成する第2搬入ロール対302〜第6搬入ロール対306も、それぞれ、搬入主動ロール300aと搬入従動ロール300bとを備えている。そして、本実施の形態では、第1搬入ロール対301〜第6搬入ロール対306を構成する各搬入主動ロール300aが、搬入部210(図3参照)において固定側となる第1搬入案内板211(図3参照)に取り付けられており、第1搬入ロール対301〜第6搬入ロール対306を構成する各搬入従動ロール300bが、搬入部210(図3参照)において可動側(開閉可能な側)となる第2搬入案内板212(図3参照)に取り付けられている。
【0057】
なお、第1搬入ロール対301〜第6搬入ロール対306は、それぞれ一対の回転体としての機能を有しており、これらにおいて、各搬入主動ロール300aは主動回転体として、また、各搬入従動ロール300bは従動回転体として、それぞれ機能している。さらに、第1搬入ロール対301〜第6搬入ロール対306において、各搬入主動ロール300aは入力側主動回転体として、また、各搬入従動ロール300bは入力側従動回転体として、それぞれ機能している。
【0058】
ここで、搬入主動ロール300aは、金属で構成されるとともに搬入経路Ra(図9参照)において受渡方向Da2に沿って伸びるシャフト3001aと、このシャフト3001aに取り付けられる2つのゴムロール3002aとを備えている。そして、搬入主動ロール300aでは、ゴムロール3002aが、それぞれ円柱状の形状を有している。
一方、搬入従動ロール300bは、金属で構成されるとともに搬入経路Ra(図9参照)において受渡方向Da2に沿って伸びるシャフト3001bと、このシャフト3001bに対し、搬入主動ロール300aに設けられた2つのゴムロール3002aとそれぞれ対向する位置に取り付けられる2つの樹脂ロール3002bとを備えている。そして、搬入従動ロール300bでは、各樹脂ロール3002bにおいて、受渡方向Da2の下流側となる一端側が円柱状の形状を有する一方、受渡方向Da2の上流側となる他端側がテーパ状の形状(テーパ部)を有している。
【0059】
図10(b)に示すように、上流側反転搬送部400Aを構成する上流側第1反転ロール対401は、外部から駆動を受けて回転する反転主動ロール400aと、反転主動ロール400aに対向して配置され、反転主動ロール400aの回転に伴って回転する反転従動ロール400bとを備えている。また、上流側反転搬送部400Aを構成する上流側第2反転ロール対402〜上流側第4反転ロール対404も、それぞれ、反転主動ロール400aと反転従動ロール400bとを備えている。そして、本実施の形態では、上流側第1反転ロール対401〜上流側第4反転ロール対404を構成する各反転主動ロール400aが、搬入部210(図3参照)において固定側となる第1搬入案内板211(図3参照)に取り付けられており、上流側第1反転ロール対401〜上流側第4反転ロール対404を構成する各反転従動ロール400bが、搬入部210(図3参照)において可動側(開閉可能な側)となる第2搬入案内板212(図3参照)に取り付けられている。
【0060】
なお、上流側第1反転ロール対401〜上流側第4反転ロール対404は、それぞれ一対の回転体としての機能を有しており、これらにおいて、各反転主動ロール400aは主動回転体として、また、各反転従動ロール400bは従動回転体として、それぞれ機能している。さらに、上流側第1反転ロール対401〜上流側第4反転ロール対404において、各反転主動ロール400aは出力側主動回転体として、また、各反転従動ロール400bは出力側従動回転体として、それぞれ機能している。
【0061】
ここで、上流側反転搬送部400Aにおける反転主動ロール400aは、金属で構成されるとともに搬入経路Ra(図9参照)において搬入方向Da1に沿って伸びるシャフト4001aと、このシャフト4001aに取り付けられる2つのゴムロール4002aとを備えている。そして、上流側反転搬送部400Aにおける反転主動ロール400aでは、ゴムロール4002aが、それぞれ円柱状の形状を有している。
一方、上流側反転搬送部400Aにおける反転従動ロール400bは、金属で構成されるとともに搬入経路Ra(図9参照)において搬入方向Da1に沿って伸びるシャフト4001bと、このシャフト4001bに対し、反転主動ロール400aに設けられた2つのゴムロール4002aとそれぞれ対向する位置に取り付けられる2つの樹脂ロール4002bとを備えている。そして、上流側反転搬送部400Aにおける反転従動ロール400bでは、各樹脂ロール4002bにおいて、搬入方向Da1の下流側となる一端側が円柱状の形状を有する一方、搬入方向Da1の上流側となる他端側がテーパ状の形状(テーパ部)を有している。
なお、上流側第4反転ロール対404において、反転主動ロール400aでは、1本のシャフト4001aに4つのゴムロール4002aが取り付けられており、反転従動ロール400bでは、1本のシャフト4001bに4つのゴムロール4002bが取り付けられている。
【0062】
図10(c)に示すように、中流側反転搬送部400Bを構成する中流側第2反転ロール対412は、外部から駆動を受けて回転する反転主動ロール400aと、反転主動ロール400aに対向して配置され、反転主動ロール400aの回転に伴って回転する反転従動ロール400bとを備えている。また、中流側反転搬送部400Bを構成する中流側第1反転ロール対411および中流側第3反転ロール対413も、それぞれ、反転主動ロール400aと反転従動ロール400bとを備えている。そして、本実施の形態では、中流側第1反転ロール対411〜中流側第3反転ロール対413を構成する各反転主動ロール400aが、反転部220(図3参照)において固定側となる第1反転案内板221(図3参照)に取り付けられており、中流側第1反転ロール対411〜中流側第3反転ロール対413を構成する各反転従動ロール400bが、反転部220(図3参照)において可動側(開閉可能な側)となる第2反転案内板222(図3参照)に取り付けられている。
【0063】
ここで、中流側反転搬送部400Bにおける反転主動ロール400aは、金属で構成されるとともに反転経路Rb(図9参照)において反転方向Dbと交差し且つ搬入方向Da1および搬出方向Dc2に沿って伸びるシャフト4001aと、このシャフト4001aに取り付けられる4つのゴムロール4002aとを備える。そして、中流側反転搬送部400Bにおける反転主動ロール400aでは、ゴムロール4002aが、それぞれ円柱状の形状を有している。
一方、中流側反転搬送部400Bにおける反転従動ロール400bは、金属で構成されるとともに反転経路Rbにおいて反転方向Dbと交差し且つ搬入方向Da1および搬出方向Dc2に沿って伸びるシャフト4001bと、このシャフト4001bに対し、反転主動ロール400aに設けられた4つのゴムロール4002aとそれぞれ対向する位置に取り付けられる4つの樹脂ロール4002bとを備えている。そして、中流側反転搬送部400Bにおける反転従動ロール400bでは、各樹脂ロール4002bが、それぞれ円柱状の形状を有している。
【0064】
図10(d)に示すように、下流側反転搬送部400Cを構成する下流側第4反転ロール対424は、外部から駆動を受けて回転する反転主動ロール400aと、反転主動ロール400aに対向して配置され、反転主動ロール400aの回転に伴って回転する反転従動ロール400bとを備えている。また、下流側反転搬送部400Cを構成する下流側第1反転ロール対421〜下流側第3搬送ロール対423も、それぞれ、反転主動ロール400aと反転従動ロール400bとを備えている。そして、本実施の形態では、下流側第1反転ロール対421〜下流側第4反転ロール対424を構成する各反転主動ロール400aが、搬出部230(図3参照)において固定側となる第1搬出案内板231(図3参照)に取り付けられており、下流側第1反転ロール対421〜下流側第4反転ロール対424を構成する各反転従動ロール400bが、搬出部230(図3参照)において可動側(開閉可能な側)となる第2搬出案内板232(図3参照)に取り付けられている。
【0065】
なお、下流側第1反転ロール対421〜下流側第4反転ロール対424は、それぞれ一対の回転体としての機能を有しており、これらにおいて、各反転主動ロール400aは主動回転体として、また、各反転従動ロール400bは従動回転体として、それぞれ機能している。さらに、下流側第1反転ロール対421〜下流側第4反転ロール対424において、各反転主動ロール400aは入力側主動回転体として、また、各反転従動ロール400bは入力側従動回転体として、それぞれ機能している。
【0066】
ここで、下流側反転搬送部400Cにおける反転主動ロール400aは、金属で構成されるとともに搬出経路Rc(図9参照)において搬出方向Dc2に沿って伸びるシャフト4001aと、このシャフト4001aに取り付けられる2つのゴムロール4002aとを備えている。そして、下流側反転搬送部400Cにおける反転主動ロール400aでは、ゴムロール4002aが、それぞれ円柱状の形状を有している。
一方、下流側反転搬送部400Cにおける反転従動ロール400bは、金属で構成されるとともに搬出経路Rc(図9参照)において搬出方向Dc2に沿って伸びるシャフト4001bと、このシャフト4001bに対し、反転主動ロール400aに設けられた2つのゴムロール4002aとそれぞれ対向する位置に取り付けられる2つの樹脂ロール4002bとを備えている。そして、下流側反転搬送部400Cにおける反転従動ロール400bでは、各樹脂ロール4002bにおいて、搬出方向Dc2の下流側となる一端側が円柱状の形状を有する一方、搬出方向Dc2の上流側となる他端側がテーパ状の形状(テーパ部)を有している。
なお、下流側第1反転ロール対421において、反転主動ロール400aでは、1本のシャフト4001aに4つのゴムロール4002aが取り付けられており、反転従動ロール400bでは、1本のシャフト4001bに4つのゴムロール4002bが取り付けられている。
【0067】
図10(e)に示すように、搬出搬送部500を構成する第1搬出ロール対501は、外部から駆動を受けて回転する搬出主動ロール500aと、搬出主動ロール500aに対向して配置され、搬出主動ロール500aの回転に伴って回転する搬出従動ロール500bとを備えている。また、搬出搬送部500を構成する第2搬出ロール対502〜第6搬出ロール対506も、それぞれ、搬出主動ロール500aと搬出従動ロール500bとを備えている。そして、本実施の形態では、第1搬出ロール対501〜第6搬出ロール対506を構成する各搬出主動ロール500aが、搬出部230(図3参照)において固定側となる第1搬出案内板231(図3参照)に取り付けられており、第1搬出ロール対501〜第6搬出ロール対506を構成する各搬出従動ロール500bが、搬出部230(図3参照)において可動側(開閉可能な側)となる第2搬出案内板232(図3参照)に取り付けられている。
【0068】
なお、第1搬出ロール対501〜第6搬出ロール対506は、それぞれ一対の回転体としての機能を有しており、これらにおいて、各搬出主動ロール500aは主動回転体として、また、各搬出従動ロール500bは従動回転体として、それぞれ機能している。さらに、第1搬出ロール対501〜第6搬出ロール対506において、各搬出主動ロール500aは出力側主動回転体として、また、各搬出従動ロール500bは出力側従動回転体として、それぞれ機能している。
【0069】
ここで、搬出主動ロール500aは、金属で構成されるとともに搬出経路Rc(図9参照)において受取方向Dc1に沿って伸びるシャフト5001aと、このシャフト5001aに取り付けられる2つのゴムロール5002aとを備えている。そして、搬出主動ロール500aでは、ゴムロール5002aが、それぞれ円柱状の形状を有している。
一方、搬出従動ロール500bは、金属で構成されるとともに搬出経路Rc(図9参照)において受取方向Dc1に沿って伸びるシャフト5001bと、このシャフト5001bに対し、搬出主動ロール500aに設けられた2つのゴムロール5002aとそれぞれ対向する位置に取り付けられる2つの樹脂ロール5002bとを備えている。そして、搬出従動ロール500bでは、各樹脂ロール5002bにおいて、受取方向Dc1の下流側となる一端側が円柱状の形状を有する一方、受取方向Dc1の上流側となる他端側がテーパ状の形状(テーパ部)を有している。
【0070】
図11は、本実施の形態の用紙反転装置100における各搬送経路と各搬送ロール対との関係を説明するための図である。ここで、図11(a)〜(e)は、図10(a)〜(e)にそれぞれ対応している。すなわち、図11(a)は、搬入部210における、搬入経路Raと第1搬入ロール対301との関係を示している。また、図11(b)は、搬入部210における、搬入経路Raと上流側第1反転ロール対401との関係を示している。さらに、図11(c)は、反転部220における、反転経路Rbと中流側第2反転ロール対412との関係を示している。さらにまた、図11(d)は、搬出部230における、搬出経路Rcと下流側第4反転ロール対424との関係を示している。そして、図11(e)は、搬出部230における、搬出経路Rcと第1搬出ロール対501との関係を示している。
【0071】
図11(a)に示すように、第1搬入ロール対301を構成する搬入主動ロール300aおよび搬入従動ロール300bは、互いに接触し且つ離隔することが可能となるように構成されている。そして、第1搬入ロール対301を接触させた場合には、搬入主動ロール300aおよび搬入従動ロール300bの両者が搬入経路Raに進出した状態となる。これに対し、第1搬入ロール対301を離隔させた場合には、搬入主動ロール300aが搬入従動ロール300bから遠ざかることで、搬入従動ロール300bは搬入経路Raに進出した状態を維持する一方、搬入主動ロール300aは搬入経路Raから退避した状態となる。なお、第1搬入ロール対301とともに搬入搬送部300を構成する第2搬入ロール対302〜第6搬入ロール対306も、第1搬入ロール対301と同じ接離動作を行う。
【0072】
図11(b)に示すように、上流側第1反転ロール対401を構成する反転主動ロール400aおよび反転従動ロール400bは、互いに接触し且つ離隔することが可能となるように構成されている。そして、上流側第1反転ロール対401を接触させた場合には、反転主動ロール400aおよび反転従動ロール400bの両者が搬入経路Raに進出した状態となる。これに対し、上流側第1反転ロール対401を離隔させた場合には、反転主動ロール400aが反転従動ロール400bから遠ざかることで、反転従動ロール400bは搬入経路Raに進出した状態を維持する一方、反転主動ロール400aは搬入経路Raから待避した状態となる。なお、上流側第1反転ロール対401とともに上流側反転搬送部400Aを構成する上流側第2反転ロール対402〜上流側第4反転ロール対404も、上流側第1反転ロール対401と同じ接離動作を行う。
【0073】
図11(c)に示すように、中流側第2反転ロール対412を構成する反転主動ロール400aおよび反転従動ロール400bは、常時接触するように構成されている。このとき、反転主動ロール400aおよび反転従動ロール400bの両者が反転経路Rbに進出した状態となる。なお、中流側第2反転ロール対412とともに中流側反転搬送部400Bを構成する中流側第1反転ロール対411および中流側第3反転ロール対413も、中流側第2反転ロール対412と同様に、常時接触するように構成されている。
【0074】
図11(d)に示すように、下流側第4反転ロール対424を構成する反転主動ロール400aおよび反転従動ロール400bは、互いに接触し且つ離隔することが可能となるように構成されている。そして、下流側第4反転ロール対424を接触させた場合には、反転主動ロール400aおよび反転従動ロール400bの両者が搬出経路Rcに進出した状態となる。これに対し、下流側第4反転ロール対424を離隔させた場合には、反転主動ロール400aが反転従動ロール400bから遠ざかることで、反転従動ロール400bは搬出経路Rcに進出した状態を維持する一方、反転主動ロール400aは搬出経路Rcから待避した状態となる。なお、下流側第4反転ロール対424とともに下流側反転搬送部400Cを構成する下流側第1反転ロール対421〜下流側第3反転ロール対423も、下流側第4反転ロール対424と同じ接離動作を行う。
【0075】
図11(e)に示すように、第1搬出ロール対501を構成する搬出主動ロール500aおよび搬出従動ロール500bは、互いに接触し且つ離隔することが可能となるように構成されている。そして、第1搬出ロール対501を接触させた場合には搬出主動ロール500aおよび搬出従動ロール500bの両者が搬出経路Rcに進出した状態となる。これに対し、第1搬出ロール対501を離隔させた場合には、搬出主動ロール500aが搬出従動ロール500bから遠ざかることで、搬出従動ロール500bは搬出経路Rcに進出した状態を維持する一方、搬出主動ロール500aは搬出経路Rcから待避した状態となる。なお、第1搬出ロール対501とともに搬出搬送部500を構成する第2搬出ロール対502〜第6搬出ロール対506も、第1搬出ロール対501と同じ接離動作を行う。
【0076】
図12は、上流側第1反転ロール対401を進退させる進退機構600および上流側第1反転ロール対401を回転させる回転機構700の構成の一例を示す図である。ここで、図12(a)は、接触状態に設定された上流側第1反転ロール対401および進退機構600を、搬入方向Da1の下流側から眺めた図である。また、図12(b)は、離隔状態に設定された上流側第1反転ロール対401および進退機構600を、搬入方向Da1の下流側から眺めた図である。さらに、図12(c)は、離隔状態に設定された上流側第1反転ロール対401、進退機構600および回転機構700を、受渡方向Da2の下流側から眺めた図である。さらにまた、図12(d)は、回転機構700を搬入方向Da1の下流側から眺めた図である。
【0077】
本実施の形態の進退機構600は、上流側第1反転ロール対401における反転主動ロール400aを反転従動ロール400bに対し進退させるための進退用モータ601と、進退用モータ601の回転軸に取り付けられるギアを含むギア列602と、ギア列602を構成する1つのギアに固定して取り付けられる主動側カム用シャフト603と、主動側カム用シャフト603に対し軸方向に2箇所に取り付けられる主動側カム604とを備える。また、進退機構600は、反転主動ロール400aのシャフト4001aに対し、主動側カム用シャフト603に設けられた2つの主動側カム604と対向する位置にそれぞれ取り付けられたボールベアリング605と、反転主動ロール400aのシャフト4001aの両端にそれぞれ取り付けられ、反転主動ロール400aを回転可能に支持する主動側軸受606と、2つの主動側軸受606のそれぞれに対応して、第1搬入案内板211のうち搬入経路Raを形成する面とは反対側となる面に固定して取り付けられ、主動側軸受606を介して反転主動ロール400aを搬入経路Raに近づく側および搬入経路Raから遠ざかる側に移動可能に支持する主動側軸受ガイド607とを備える。さらに、進退機構600は、上流側第1反転ロール対401における反転従動ロール400bのシャフト4001bの両端にそれぞれ取り付けられ、反転従動ロール400bを回転可能に支持する従動側軸受611と、2つの従動側軸受611のそれぞれに対応して、第2搬入案内板212のうち搬入経路Raを形成する面とは反対側となる面に固定して取り付けられ、反転従動ロール400bを搬入経路Raに近づく側および搬入経路Raから遠ざかる側に移動可能に支持する従動側軸受ガイド612と、両端が第2搬入案内板212のうち搬入経路Raを形成する面とは反対側となる面に固定して取り付けられ、中央部が従動側軸受611のうち従動側軸受ガイド612にて支持される部位よりも外側となる部位に接触して配置されるスプリング613とを備える。
【0078】
一方、本実施の形態の回転機構700は、上流側第1反転ロール対401において反転主動ロール400aを回転させるための回転用モータ701と、回転用モータ701の回転軸に取り付けられるモータ側プーリ702と、反転主動ロール400aにおけるシャフト4001aの一端側に固定して取り付けられるロール側プーリ703と、無端状の形状を有し、モータ側プーリ702とロール側プーリ703とに掛け渡されるタイミングベルト704とを備える。
【0079】
では、離隔状態にある上流側第1反転ロール対401を接触状態に移行させる動作(以下では接触動作と呼ぶ)について説明を行う。なお、接触動作における初期状態では、進退用モータ601が駆動を停止しており、上流側第1反転ロール対401、進退機構600が、図12(b)、(c)に示す位置関係におかれ、回転機構700が図12(d)において実線で示す状態におかれている。また、接触動作における初期状態において、回転用モータ701は駆動を停止しており、上流側第1反転ロール対401を構成する反転主動ロール400aおよび反転従動ロール400bは、ともに回転を停止している。このとき、反転従動ロール400bに設けられた各樹脂ロール4002bは搬入経路Raに進出し且つ搬入経路Raを塞がない位置におかれ、反転主動ロール400aに設けられた各ゴムロール4002aは搬入経路Raから退避した位置におかれる。
【0080】
接触動作の開始に伴い、回転用モータ701が回転を開始する。すると、回転用モータ701の回転に伴い、モータ側プーリ702、タイミングベルト704およびロール側プーリ703を介して、上流側第1反転ロール対401の反転主動ロール400aが回転を開始する。なお、このとき、反転主動ロール400aおよび反転従動ロール400bは非接触となっているため、反転従動ロール400bは回転を停止したままとなっている。
【0081】
次に、進退用モータ601が回転を開始する。すると、進退用モータ601の回転に伴い、ギア列602および主動側カム用シャフト603を介して各主動側カム604が回転を開始する。そして、進退用モータ601は、各主動側カム604が図12(b)に示す状態から半回転し、図12(a)に示す状態となったときに回転を停止する。このような各主動側カム604の回転に伴い、各ボールベアリング605は、各主動側カム604のカム面によって、搬入経路Raに近づく側へと押し上げられる。その結果、各主動側カム604が取り付けられたシャフト4001aを含む反転主動ロール400aは、搬入経路Raを挟んで対向する反転従動ロール400bに近づいていき、搬入経路Ra内に進出した後、搬入経路Ra内において、反転主動ロール400aに設けられた各ゴムロール4002aと、反転従動ロール400bに設けられた各樹脂ロール4002bとが、互いに接触する。なお、このとき搬入経路Raに用紙Pが存在している場合には、用紙Pを介して、反転主動ロール400aと反転従動ロール400bとが接触することになる。
【0082】
反転従動ロール400bに反転主動ロール400aが接触することに伴い、反転従動ロール400bは、搬入経路Raから遠ざかる側に向かう力を、反転主動ロール400aより受ける。その結果、反転従動ロール400bは、搬入経路Raから遠ざかる側に移動しようとする。ここで、本実施の形態では、反転従動ロール400bのシャフト4001bの両端に取り付けられた従動側軸受611が、第2搬入案内板212に取り付けられたスプリング613を介して、搬入経路Raに近づく側に向かう力を受けている。このため、反転従動ロール400bは、各従動側軸受611および各従動側軸受ガイド612によって第2搬入案内板212に支持された状態を維持しつつ、反転主動ロール400aによる押し付け力とスプリング613による押し付け力とが均衡した位置で静止する。
【0083】
一方、反転従動ロール400bに反転主動ロール400aが接触することに伴い、反転従動ロール400bは、反転主動ロール400aからの駆動力を受けて回転を開始する。このとき、反転主動ロール400aと反転従動ロール400bとの接触位置は、搬入経路Raの内側にある。なお、離隔状態から接触状態に移行する際に、回転用モータ701およびモータ側プーリ702に対し、ロール側プーリ703が、図12(d)において図中に実線で示す位置から図中に破線で示す位置へと移動する。このとき、回転用モータ701に取り付けられるモータ側プーリ702と反転主動ロール400a側に取り付けられるロール側プーリ703との間の位置変動は、タイミングベルト704にて吸収されることになり、位置変動に関わらず反転主動ロール400aの回転駆動が続行される。
【0084】
続いて、接触状態にある上流側第1反転ロール対401を離隔状態に移行させる動作(以下では離隔動作と呼ぶ)について説明を行う。なお、離隔動作における初期状態では、進退用モータ601が駆動を停止しており、上流側第1反転ロール対401、進退機構600が、図12(a)に示す位置関係におかれ、回転機構700が図12(d)において破線で示す状態におかれている。また、離隔動作における初期状態において、回転用モータ701は駆動を続行しており、上流側第1反転ロール対401を構成する反転主動ロール400aおよび反転従動ロール400bは、ともに回転を続行している。このとき、反転主動ロール400aに設けられた各ゴムロール4002a、および、反転従動ロール400bに設けられた各樹脂ロール4002bは、搬入経路Raに進出した位置におかれる。
【0085】
離隔動作の開始に伴い、回転用モータ701が回転を停止する。すると、回転用モータ701が回転を停止することに伴い、モータ側プーリ702、タイミングベルト704、ロール側プーリ703とともに、反転主動ロール400aが回転を停止する。また、反転主動ロール400aが回転を停止するのに伴い、反転主動ロール400aに接触する反転従動ロール400bも回転を停止する。なお、このとき搬入経路Raに用紙Pが存在している場合には、反転主動ロール400aおよび反転従動ロール400bに挟まれた用紙Pの搬送も停止される。
【0086】
続いて、進退用モータ601が回転を開始する。すると、進退用モータ601の回転に伴い、ギア列602および主動側カム用シャフト603を介して各主動側カム604が回転を開始する。そして、進退用モータ601は、各主動側カム604が図12(a)に示す状態から半回転し、図12(b)に示す状態となったときに回転を停止する。このような各主動側カム604の回転に伴い、各ボールベアリング605は、各主動側カム604のカム面によって、搬入経路Raから遠ざかる側へと押し下げられる。その結果、各主動側カム604が取り付けられたシャフト4001aを含む反転主動ロール400aは、搬入経路Raを挟んで対向し且つ接触する反転従動ロール400bから遠ざかっていき、搬入経路Ra内において、反転主動ロール400aに設けられた各ゴムロール4002aが、反転従動ロール400bに設けられた各樹脂ロール4002bから離隔し、さらに搬入経路Raからも退避する。
【0087】
反転従動ロール400bから反転主動ロール400aが離隔することに伴い、反転従動ロール400bは、搬入経路Raから遠ざかる側に向かう力を、反転主動ロール400aより受けなくなる一方で、スプリング613および従動側軸受ガイド612を介して、搬入経路Raに近づく側に向かう力を受け続ける。その結果、反転従動ロール400bは、搬入経路Raに近づく側に移動しようとする。ここで、本実施の形態では、反転従動ロール400bのシャフト4001bの両端に取り付けられた従動側軸受611の、搬入経路Ra側に向かう移動が、それぞれに対応して設けられた従動側軸受ガイド612によって規制されている。このため、反転従動ロール400bは、各従動側軸受611および各従動側軸受ガイド612によって第2搬入案内板212に支持された状態を維持しつつ、スプリング613による押し付け力により各従動側軸受ガイド612の搬入経路Ra側の端部に突き当たった位置で静止する。このとき、反転従動ロール400bに設けられた各樹脂ロール4002bは、搬入経路Raに進出した状態を維持しつつ、搬入経路Raを塞がない位置におかれる。
【0088】
なお、接触状態から離隔状態に移行する際に、回転用モータ701およびモータ側プーリ702に対し、ロール側プーリ703が、図12(d)において図中に破線で示す位置から図中に実線で示す位置へと移動する。このとき、回転用モータ701に取り付けられるモータ側プーリ702と反転主動ロール400a側に取り付けられるロール側プーリ703との間の位置変動は、タイミングベルト704にて吸収される。
【0089】
なお、ここでは、上流側第1反転ロール対401を例として説明を行ったが、上流側第1反転ロール対401とともに上流側反転搬送部400Aを構成する上流側第2反転ロール対402〜上流側第4反転ロール対404にも、進退機構600および回転機構700が設けられている。また、搬入搬送部300を構成する第1搬入ロール対301〜第6搬入ロール対306、下流側反転搬送部400Cを構成する下流側第1反転ロール対421〜下流側第4反転ロール対424、そして搬出搬送部500を構成する第1搬出ロール対501〜第6搬出ロール対506にも、進退機構600および回転機構700が設けられている。一方、中流側反転搬送部400Bを構成する中流側第1反転ロール対411〜中流側第3反転ロール対413については、これらを回転駆動するための回転機構700が設けられているものの、これらを進退駆動するための進退機構600は設けられていない。
【0090】
そして、本実施の形態では、搬入搬送部300、上流側反転搬送部400A、下流側反転搬送部400C、および搬出搬送部500に対応して設けられる従動側軸受611、従動側軸受ガイド612、およびスプリング613が、それぞれ、規制部として機能している。また、搬入部210において、搬入搬送部300に設けられる従動側軸受611、従動側軸受ガイド612、およびスプリング613が入力側規制部として機能し、上流側反転搬送部400Aに設けられる従動側軸受611、従動側軸受ガイド612、およびスプリング613が出力側規制部として機能する。さらに、搬出部230において、下流側反転搬送部400Cに設けられる従動側軸受611、従動側軸受ガイド612、およびスプリング613が入力側規制部として機能し、搬出搬送部500に設けられる従動側軸受611、従動側軸受ガイド612、およびスプリング613が、出力側規制部として機能する。
【0091】
では、本実施の形態の用紙反転装置100による用紙Pの反転搬送動作について説明する。ここで、図13は、用紙反転装置100を通過する用紙Pの挙動を説明するための図である。そして、図13では、第1用紙P1がJISA3サイズ縦送り(SEF:Short End Feed)の場合を、第2用紙P2がリーガルサイズ縦送り(SEF)の場合を、それぞれ示している。
【0092】
なお、初期状態では、搬入搬送部300を構成する第1搬入ロール対301〜第6搬入ロール対306は、離隔状態且つ回転停止状態に設定される。また、上流側反転搬送部400Aを構成する上流側第1反転ロール対401〜上流側第4反転ロール対404が、離隔状態且つ回転停止状態に設定される。さらに、中流側反転搬送部400Bを構成する中流側第1反転ロール対411〜中流側第3反転ロール対413が、回転停止状態に設定される。さらにまた、下流側反転搬送部400Cを構成する下流側第1反転ロール対421〜下流側第4反転ロール対424が、離隔状態且つ回転停止状態に設定される。そして、搬出搬送部500を構成する第1搬出ロール対501〜第6搬出ロール対506が、離隔状態且つ回転停止状態に設定される。
【0093】
例えば用紙Pの両面に画像を形成する場合、第1搬送経路R1内を搬送され、各画像形成ユニット10および定着装置50によって第1面に画像が形成された用紙Pは、第2搬送経路R2を介して第3搬送経路R3に搬送される。第3搬送経路R3において、用紙Pは、用紙先端Plを先頭とし、用紙表面Pfが上方を向いた状態で搬送されてくる。このとき、制御部80は、UI90等によって入力された用紙Pの、用紙第1側端Ps1から用紙第2側端Ps2に至る長さ(以下では用紙幅と称する)に基づき、用紙Pにおける用紙幅の中央位置が、搬入方向搬送基準線Laと重なるように、用紙Pを搬送させる。
【0094】
次に、第3搬送経路R3において、用紙検知センサ60により用紙Pの用紙先端Plの通過が検知された結果に基づき、制御部80は、搬入搬送部300の回転動作および接触動作を開始させる。これに伴い、搬入経路Raでは、搬入搬送部300が、接触状態に設定されるとともに回転を開始する。
【0095】
続いて、用紙Pが、第3搬送経路R3内から搬入経路Ra内へと、搬入方向Da1に沿って移動する。このとき、搬入経路Raでは、搬入搬送部300が、接触状態に設定されるとともに回転している。一方、このとき、搬入経路Raでは、上流側反転搬送部400Aが、離隔状態に設定されるとともに回転を停止している。したがって、第3搬送経路R3から搬入経路Ra内に進入してきた用紙Pは、搬入搬送部300により挟まれつつ、用紙先端Plを先頭とし、用紙表面Pfが上方を向いた状態で、搬入方向Da1に沿って移動していく。ここで、本実施の形態では、離隔状態に設定された上流側反転搬送部400Aにおける各反転従動ロール400bが、搬入経路Raに進出したままとなっている(図11(b)参照)が、各反転従動ロール400bに設けられた樹脂ロール4002bがテーパ状の形状を有している(図10(b)参照)ため、各反転従動ロール400bが、用紙Pを搬入方向Da1に沿って搬送する際の妨げとはなりにくい。
【0096】
それから、用紙Pが、搬入経路Ra内で停止する。このとき、制御部80は、用紙検知センサ60によって用紙Pの用紙先端Plの通過が検知されてからの経過時間に基づき、用紙Pにおける用紙先端Plの位置が、反転方向搬送基準線Lbに到達するタイミングで、搬入搬送部300の回転動作を停止させ、さらに搬入搬送部300の離隔動作を開始させる。これに伴い、搬入経路Ra内の用紙Pには、上流側反転搬送部400Aを構成する各反転主動ロール400aに加え、搬入搬送部300を構成する各搬入主動ロール300aも接触しなくなる。その結果、搬入経路Ra内の用紙Pは、用紙第1側端Ps1が反転経路Rbに対向し、用紙表面Pfが上方を向いた状態で停止する。このとき、搬入経路Ra内で停止する用紙Pは、その大きさおよび向きに関わらず、その用紙幅の中央位置が搬入方向搬送基準線Laと重なった状態となり、且つ、その用紙先端Plの位置が反転方向搬送基準線Lbと重なった状態となる。
【0097】
次に、用紙Pが、搬入経路Ra内を、受渡方向Da2に沿って移動する。このとき、制御部80は、搬入経路Ra内で用紙Pを停止させた後、上流側反転搬送部400Aの回転動作および接触動作を開始させる。これに伴い、搬入経路Raでは、上流側反転搬送部400Aが、接触状態に設定されるとともに回転を開始する。一方、このとき、搬入経路Raでは、搬入搬送部300が、離隔状態に設定されるとともに回転を停止している。したがって、搬入経路Ra内で停止していた用紙Pは、上流側反転搬送部400Aにより挟まれつつ、用紙第1側端Ps1を先頭とし、用紙表面Pfが上方を向いた状態で、受渡方向Da2に沿って移動していく。ここで、本実施の形態では、離隔状態に設定された搬入搬送部300における各搬入従動ロール300bが、搬入経路Raに進出したままとなっている(図11(a)参照)が、各搬入従動ロール300bに設けられた樹脂ロール3002bがテーパ状の形状を有している(図10(a)参照)ため、各搬入従動ロール300bが、用紙Pを受渡方向Da2に沿って搬送する際の妨げとはなりにくい。
【0098】
なお、この例では、制御部80が、上流側反転搬送部400Aの回転動作および接触動作を開始させるのに連動して、中流側反転搬送部400Bの回転動作と、下流側反転搬送部400Cの回転動作および接触動作とを開始させる。これに伴い、反転経路Rbでは、中流側反転搬送部400Bが回転を開始する。また、これに伴い、搬出経路Rcでは、下流側反転搬送部400Cが、接触状態に設定されるとともに回転を開始する。
【0099】
これに続いて、用紙Pが搬入経路Ra内から反転経路Rb内へ、さらに、反転経路Rbから搬出経路Rcへと、受渡方向Da2、反転方向Dbおよび受取方向Dc1に沿って移動する。このとき、搬入経路Raでは、上流側反転搬送部400Aが、接触状態に設定されるとともに回転している。また、このとき、反転経路Rbでは、中流側反転搬送部400Bが回転している。さらに、このとき、搬出経路Rcでは、下流側反転搬送部400Cが、接触状態に設定されるとともに回転している。一方、このとき、搬出経路Rcでは、搬出搬送部500が、離隔状態に設定されるとともに回転を停止している。したがって、搬入経路Raから反転経路Rbに進入してきた用紙Pは、上流側反転搬送部400Aおよび中流側反転搬送部400Bにより挟まれつつ、用紙第1側端Ps1を先頭とし、用紙表面Pfが上方を向いた状態で、先頭側が反転方向Dbに沿い且つ後端側が受渡方向Da2に沿って移動していく。それから、反転経路Rbに進入してきた用紙Pは、中流側反転搬送部400Bにより挟まれつつ、用紙第1側端Ps1を先頭とし、用紙表面Pfが上方を向いた状態から用紙裏面Pbが上方を向いた状態へと移行しつつ、反転方向Dbに沿って移動していく。その後、反転経路Rbから搬出経路Rcに進入してきた用紙Pは、下流側反転搬送部400Cおよび中流側反転搬送部400Bにより挟まれつつ、用紙第1側端Ps1を先頭とし、用紙裏面Pbが上方を向いた状態で、先頭側が受取方向Dc1に沿い且つ後端側が反転方向Dbに沿って移動していく。搬入経路Raから反転経路Rbを介して搬出経路Rcに至る間、用紙Pは、その用紙先端Plの位置が、反転方向搬送基準線Lbと重なるように搬送されていく。ここで、本実施の形態では、離隔状態に設定された搬出搬送部500における各搬出従動ロール500bが、搬出経路Rcに進出したままとなっている(図11(e)参照)が、各搬出従動ロール500bに設けられた樹脂ロール5002bがテーパ状の形状を有している(図10(e)参照)ため、各搬出従動ロール500bが、用紙Pを受取方向Dc1に沿って搬送する際の妨げとはなりにくい。
【0100】
それから、用紙Pが、搬出経路Rc内で停止する。このとき、制御部80は、例えば上流側反転搬送部400Aによる用紙Pの搬送を開始してからの経過時間に基づき、用紙Pにおける用紙幅の中央位置が、搬出方向搬送基準線Lcに到達するタイミングで、下流側反転搬送部400Cの回転動作を停止させ、さらに下流側反転搬送部400Cの離隔動作を開始させる。これに伴い、搬出経路Rc内の用紙Pには、搬出搬送部500を構成する各搬出主動ロール500aに加え、下流側反転搬送部400Cを構成する各反転主動ロール400aも接触しなくなる。その結果、搬出経路Rc内の用紙Pは、用紙先端Plが第4搬送経路R4に対向し、用紙裏面Pbが上方を向いた状態で停止する。このとき、搬出経路Rc内の用紙Pは、その大きさおよび向きに関わらず、その用紙先端Plの位置が反転方向搬送基準線Lbと重なった状態となり、且つ、その用紙幅の中央位置が搬出方向搬送基準線Lcと重なった状態となる。
【0101】
ここで、本実施の形態では、搬送される用紙Pの大きさとは無関係に、搬入経路Raにおける搬入方向搬送基準線Laから、反転経路Rbを介して、搬出経路Rcにおける搬出方向搬送基準線Lcに至る距離が決まる。したがって、搬入経路Raから反転経路Rbを介して搬出経路Rcに用紙Pを搬送する期間は、用紙Pの搬送速度が一定である場合、用紙Pの大きさに関わらず一定となる。
【0102】
なお、この例では、制御部80が、下流側反転搬送部400Cの回転停止動作および離隔動作を開始させるのに連動して、上流側反転搬送部400Aの回転停止動作および離隔動作と、中流側反転搬送部400Bの回転停止動作とを開始させる。これに伴い、搬入経路Raでは、上流側反転搬送部400Aが離隔状態に設定されるとともに回転を停止し、反転経路Rbでは、中流側反転搬送部400Bが回転を停止する。
【0103】
次に、用紙Pが、搬出経路Rc内を、搬出方向Dc2に沿って移動する。このとき、制御部80は、搬出経路Rc内で用紙Pを停止させた後、搬出搬送部500の回転動作および接触動作を開始させる。これに伴い、搬出経路Rcでは、搬出搬送部500が、接触状態に設定されるとともに回転を開始する。一方、このとき、搬出経路Rcでは、下流側反転搬送部400Cが、離隔状態に設定されるとともに回転を停止している。したがって、搬出経路Rc内で停止していた用紙Pは、搬出搬送部500により挟まれつつ、用紙先端Plを先頭とし、用紙裏面Pbが上方を向いた状態で、搬出方向Dc2に沿って移動していく。その後、用紙Pは、搬出経路Rcから第4搬送経路R4に搬出される。ここで、本実施の形態では、離隔状態に設定された下流側反転搬送部400Cにおける各反転従動ロール400bが、搬出経路Rcに進出したままとなっている(図11(d)参照)が、各反転従動ロール400bに設けられた樹脂ロール4002bがテーパ状の形状を有している(図10(d)参照)ため、各反転従動ロール400bが、用紙Pを搬出方向Dc2に沿って搬送する際の妨げとはなりにくい。
【0104】
そして、制御部80は、搬出経路Rcから用紙Pが搬出された後のタイミングで、搬出搬送部500の回転動作を停止させ、さらに搬出搬送部500の離隔動作を開始させる。これに伴い、搬出経路Rcでは、下流側反転搬送部400Cおよび搬出搬送部500の両者が、ともに離隔状態となる。
【0105】
その後、用紙反転装置100によって表裏が反転された用紙Pは、第4搬送経路R4から第1搬送経路R1を介して、再び各画像形成ユニット10および定着装置50に向けて搬送されていくことになる。
【0106】
ここで、本実施の形態では、搬出経路Rcから第4搬送経路R4に向かい搬出方向Dc2に沿って搬送される用紙Pの用紙先端Plの位置が、用紙Pの大きさに関わらず反転方向搬送基準線Lbにて揃えられることになる。したがって、用紙Pが、用紙反転装置100から第4搬送経路R4および第1搬送経路R1を介して各画像形成ユニット10に到達するまでの期間は、用紙Pの搬送速度が一定である場合、用紙Pの大きさに関わらず一定となる。このため、反転搬送される用紙Pの第2面に画像形成を行う場合において、各画像形成ユニット10での画像形成タイミングを、用紙Pの大きさに関わらず揃えることが可能になる。
【0107】
本実施の形態において、用紙反転装置100の搬入経路Raおよび搬出経路Rcの両者にて、各経路から各主動ロール(搬入主動ロール300a、反転主動ロール400a、搬出主動ロール500a)を退避させているのは、次の理由による。
まず、主動ロールは、外部から回転駆動を受けることがあるため、搬送に供しない主動ロールが経路内に残っている場合には、搬送に供しない主動ロールが、搬送に供する他の主動ロールによる用紙Pの搬送の妨げとなる懸念がある。また、本実施の形態では、各主動ロールが、各従動ロールを構成する樹脂ロールよりも高い摩擦係数を有するゴムロールを備えていることから、搬送に供しない主動ロールが経路内に残っている場合には、搬送に供しない主動ロールが、搬送に供する他の主動ロールによる用紙Pの搬送の妨げとなる懸念がある。そこで、本実施の形態では、各経路において、樹脂ロールを備える各従動ロールを各経路に残す一方、ゴムロールを供える各主動ロールを各経路から退避させる構成を採用した。
【0108】
<実施の形態2>
本実施の形態の基本構成は、実施の形態1と同様であるが、実施の形態1では、用紙反転装置100を構成する搬入搬送部300、上流側反転搬送部400A、下流側反転搬送部400C、および搬出搬送部500を構成する各ロール対において、主動ロール側を進退させていたのに対し、本実施の形態では、主動ロール側および従動ロール側の両者を進退させるようにしたものである。なお、本実施の形態において、実施の形態1と同様のものについては、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0109】
図14は、本実施の形態の用紙反転装置100における各搬送経路と各搬送ロール対との関係を説明するための図である。ここで、図14(a)〜(e)は、図10(a)〜(e)にそれぞれ対応している。すなわち、図14(a)は、搬入部210における、搬入経路Raと第1搬入ロール対301との関係を示している。また、図14(b)は、搬入部210における、搬入経路Raと上流側第1反転ロール対401との関係を示している。さらに、図14(c)は、反転部220における、反転経路Rbと中流側第2反転ロール対412との関係を示している。さらにまた、図14(d)は、搬出部230における、搬出経路Rcと下流側第4反転ロール対424との関係を示している。そして、図14(e)は、搬出部230における、搬出経路Rcと第1搬出ロール対501との関係を示している。
【0110】
図14(a)に示すように、第1搬入ロール対301を構成する搬入主動ロール300aおよび搬入従動ロール300bは、互いに接触し且つ離隔することが可能となるように構成されている。そして、第1搬入ロール対301を接触させた場合には、搬入主動ロール300aおよび搬入従動ロール300bの両者が搬入経路Raに進出した状態となる。これに対し、第1搬入ロール対301を離隔させた場合には、搬入主動ロール300aおよび搬入従動ロール300bが互いに遠ざかることで、搬入主動ロール300aおよび搬入従動ロール300bの両者が搬入経路Raから退避した状態となる。なお、第1搬入ロール対301とともに搬入搬送部300を構成する第2搬入ロール対302〜第6搬入ロール対306も、第1搬入ロール対301と同じ接離動作を行う。
【0111】
図14(b)に示すように、上流側第1反転ロール対401を構成する反転主動ロール400aおよび反転従動ロール400bは、互いに接触し且つ離隔することが可能となるように構成されている。そして、上流側第1反転ロール対401を接触させた場合には、反転主動ロール400aおよび反転従動ロール400bの両者が搬入経路Raに進出した状態となる。これに対し、上流側第1反転ロール対401を離隔させた場合には、反転主動ロール400aおよび反転従動ロール400bが互いに遠ざかることで、反転主動ロール400aおよび反転従動ロール400bの両者が搬入経路Raから待避した状態となる。なお、上流側第1反転ロール対401とともに上流側反転搬送部400Aを構成する上流側第2反転ロール対402〜上流側第4反転ロール対404も、上流側第1反転ロール対401と同じ接離動作を行う。
【0112】
図14(c)に示すように、中流側第2反転ロール対412を構成する反転主動ロール400aおよび反転従動ロール400bは、常時接触するように構成されている。このとき、反転主動ロール400aおよび反転従動ロール400bの両者が反転経路Rbに進出した状態となる。なお、中流側第2反転ロール対412とともに中流側反転搬送部400Bを構成する中流側第1反転ロール対411および中流側第3反転ロール対413も、中流側第2反転ロール対412と同様に、常時接触するように構成されている。
【0113】
図14(d)に示すように、下流側第4反転ロール対424を構成する反転主動ロール400aおよび反転従動ロール400bは、互いに接触し且つ離隔することが可能となるように構成されている。そして、下流側第4反転ロール対424を接触させた場合には、反転主動ロール400aおよび反転従動ロール400bの両者が搬出経路Rcに進出した状態となる。これに対し、下流側第4反転ロール対424を離隔させた場合には、反転主動ロール400aおよび反転従動ロール400bが互いに遠ざかることで、反転主動ロール400aおよび反転従動ロール400bの両者が搬出経路Rcから待避した状態となる。なお、下流側第4反転ロール対424とともに下流側反転搬送部400Cを構成する下流側第1反転ロール対421〜下流側第3反転ロール対423も、下流側第4反転ロール対424と同じ接離動作を行う。
【0114】
図14(e)に示すように、第1搬出ロール対501を構成する搬出主動ロール500aおよび搬出従動ロール500bは、互いに接触し且つ離隔することが可能となるように構成されている。そして、第1搬出ロール対501を接触させた場合には搬出主動ロール500aおよび搬出従動ロール500bの両者が搬出経路Rcに進出した状態となる。これに対し、第1搬出ロール対501を離隔させた場合には、搬出主動ロール500aおよび搬出従動ロール500bが互いに遠ざかることで、搬出主動ロール500aおよび搬出従動ロール500bの両者が搬出経路Rcから待避した状態となる。なお、第1搬出ロール対501とともに搬出搬送部500を構成する第2搬出ロール対502〜第6搬出ロール対506も、第1搬出ロール対501と同じ接離動作を行う。
【0115】
図15は、上流側第1反転ロール対401を進退させる進退機構600構成の一例を説明するための図である。ここで、図15は、上流側第1反転ロール対401のうちの反転従動ロール400b側のみを示しており、反転主動ロール400aを進退させる進退機構600および反転主動ロール400aを回転させる回転機構700については、実施の形態1で説明したものと同じである(図12参照)。そして、図15(a)は接触状態に設定された場合の反転従動ロール400bを、図15(b)は離隔状態に設定された場合の反転従動ロール400bを、それぞれ示している。
【0116】
本実施の形態の進退機構600は、例えばギア列602(図12参照)にクラッチ等を介して取り付けられる従動側カム用シャフト621と、従動側カム用シャフト621に対し軸方向に2箇所に取り付けられる従動側カム622と、例えば第2搬入案内板212に固定して取り付けられるレバー用シャフト623と、このレバー用シャフト623を軸として回転可能に取り付けられ、一端側が従動側カム622のカム面に、他端側が反転従動ロール400bのシャフト4001bに、それぞれ接触配置されるレバー624とをさらに備える。
【0117】
なお、ここでは、上流側第1反転ロール対401を例として説明を行ったが、上流側第1反転ロール対401とともに上流側反転搬送部400Aを構成する上流側第2反転ロール対402〜上流側第4反転ロール対404にも、進退機構600および回転機構700が設けられている。また、搬入搬送部300を構成する第1搬入ロール対301〜第6搬入ロール対306、下流側反転搬送部400Cを構成する下流側第1反転ロール対421〜下流側第4反転ロール対424、そして搬出搬送部500を構成する第1搬出ロール対501〜第6搬出ロール対506にも、進退機構600および回転機構700が設けられている。一方、中流側反転搬送部400Bを構成する中流側第1反転ロール対411〜中流側第3反転ロール対413については、これらを回転駆動するための回転機構700が設けられているものの、これらを進退駆動するための進退機構600は設けられていない。
【0118】
そして、本実施の形態では、このような構成を採用することで、搬入搬送部300、上流側反転搬送部400A、下流側反転搬送部400C、および搬出搬送部500を構成する各ロール対の離隔動作に伴い、各ロール対を構成する主動ロールおよび従動ロールの両者を、各搬送経路から退避させることが可能になる。これに伴い、搬入経路Raおよび搬出経路Rcのそれぞれにおける用紙Pの搬送および用紙搬送方向の変更において、搬送とは無関係の搬送ロール対が、用紙Pの搬送をさらに妨げにくくなる。また、本実施の形態の構成を採用した場合は、搬入搬送部300、上流側反転搬送部400A、下流側反転搬送部400C、および搬出搬送部500を構成する各ロール対における従動ロールに、図10等に示したテーパ部を設けなくてもよくなる。
【符号の説明】
【0119】
1…画像形成装置、10…画像形成ユニット、20…中間転写ベルト、30…二次転写装置、50…定着装置、60…用紙検知センサ、70…受信部、80…制御部、90…ユーザインタフェース部(UI)、100…用紙反転装置、101…枠体、200…用紙案内部、210…搬入部、220…反転部、230…搬出部、300…搬入搬送部、400…反転搬送部、400A…上流側反転搬送部、400B…中流側反転搬送部、400C…下流側反転搬送部、500…搬出搬送部、Da1…搬入方向、Da2…受渡方向、Db…反転方向、Dc1…受取方向、Dc2…搬出方向、P…用紙、R1…第1搬送経路、R2…第2搬送経路、R3…第3搬送経路、R4…第4搬送経路、Ra…搬入経路、Rb…反転経路、Rc…搬出経路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の側辺および当該第1の側辺とは反対側に位置する第2の側辺と、当該第1の側辺と交差する前辺および当該前辺とは反対側に位置する後辺とを有する記録材を搬入するための搬入経路と、
前記搬入経路に設けられ、搬入されてくる前記記録材を、前記前辺を先頭とする第1方向に搬送する第1搬送部と、
前記搬入経路に設けられ、前記第1搬送部によって搬送されてくる前記記録材を、前記第1の側辺を先頭とする第2方向に搬送する第2搬送部と、
前記搬入経路に接続され、前記第2搬送部によって搬送されてくる前記記録材を、当該記録材の前記第1の側辺と前記第2の側辺とが入れ替わるように案内することで、当該記録材の表裏面を反転させる反転経路と、
前記反転経路に設けられ、前記第2搬送部によって搬送されてくる前記記録材を、前記第1の側辺を先頭とする第3方向に搬送する第3搬送部と、
前記反転経路に接続され、前記反転経路および前記第3搬送部によって表裏が反転された状態で搬送されてくる前記記録材を搬出するための搬出経路と、
前記搬出経路に設けられ、前記第3搬送部によって搬送されてくる前記記録材を、前記第1の側辺を先頭とする第4方向に搬送する第4搬送部と、
前記搬出経路に設けられ、前記第4搬送部によって搬送されてくる前記記録材を、前記前辺を先頭とする第5方向に搬送する第5搬送部と、
前記第1搬送部により搬送される前記記録材の前記前辺の位置を基準として、前記搬入経路において当該記録材を停止させる停止手段と
を含む反転搬送装置。
【請求項2】
前記第1搬送部および前記第2搬送部は、それぞれ、前記搬入経路を挟んで接離可能に配置される一対の回転体を有するとともに、前記第4搬送部および前記第5搬送部は、それぞれ、前記搬出経路を挟んで接離可能に配置される一対の回転体を有し、
各々の前記一対の回転体は、外部から駆動力を受けて回転する主動回転体と、当該主動回転体と接触することにより当該主動回転体から駆動力を受けて回転する従動回転体とを備え、
前記主動回転体と前記従動回転体とを離隔させる際に、前記第1搬送部および前記第2搬送部では当該主動回転体が前記搬入経路から退避し、前記第4搬送部および前記第5搬送部では当該主動回転体が前記搬出経路から退避すること
を特徴とする請求項1記載の反転搬送装置。
【請求項3】
前記第1搬送部、前記第2搬送部、前記第4搬送部および前記第5搬送部のそれぞれに設けられた前記主動回転体が前記従動回転体から離隔した場合に、当該従動回転体が各々の経路内に進出するのを規制する規制部をさらに含むことを特徴とする請求項2記載の反転搬送装置。
【請求項4】
前記第1搬送部に設けられる前記従動回転体は、前記第2方向の上流側に当該第2方向に沿って径が拡大するテーパ部を備え、
前記第2搬送部に設けられる前記従動回転体は、前記第1方向の上流側に当該第1方向に沿って径が拡大するテーパ部を備え、
前記第4搬送部に設けられる前記従動回転体は、前記第5方向の上流側に当該第5方向に沿って径が拡大するテーパ部を備え、
前記第5搬送部に設けられる前記従動回転体は、前記第4方向の上流側に当該第4方向に沿って径が拡大するテーパ部を備えること
を特徴とする請求項2または3記載の反転搬送装置。
【請求項5】
前記主動回転体と前記従動回転体とを離隔させる際に、前記第1搬送部および前記第2搬送部ではさらに当該従動回転体が前記搬入経路から退避し、前記第4搬送部および前記第5搬送部ではさらに当該従動回転体が前記搬出経路から退避すること
を特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項記載の反転搬送装置。
【請求項6】
第1の側辺および当該第1の側辺とは反対側に位置する第2の側辺と、当該第1の側辺と交差する前辺および当該前辺とは反対側に位置する後辺とを有する記録材を、当該前辺を先頭として搬送経路に沿って搬送する搬送手段と、
前記搬送手段により搬送される前記記録材に画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部により前記記録材の第1面に画像が形成された当該記録材の第2面に画像が形成される場合に、前記搬送手段により搬送される当該記録材の前記第1の側辺と前記第2の側辺とが互いに入れ替わるように記録材の表裏を反転させて搬送する反転搬送部と
を含み、
前記反転搬送部は、
前記搬送経路に接続され、前記前辺を先頭として搬送される前記記録材を搬入するための搬入経路と、
前記搬入経路に設けられ、搬入されてくる前記記録材を、前記前辺を先頭とする第1方向に搬送する第1搬送部と、
前記搬入経路に設けられ、前記第1搬送部によって搬送されてくる前記記録材を、前記第1の側辺を先頭とする第2方向に搬送する第2搬送部と、
前記搬入経路に接続され、前記第2搬送部によって搬送されてくる前記記録材を、当該記録材の前記第1の側辺と前記第2の側辺とが入れ替わるように案内することで、当該記録材の表裏面を反転させる反転経路と、
前記反転経路に設けられ、前記第2搬送部によって搬送されてくる前記記録材を、前記第1の側辺を先頭とする第3方向に搬送する第3搬送部と、
前記反転経路に接続され、前記反転経路および前記第3搬送部によって表裏が反転された状態で搬送されてくる前記記録材を搬出するための搬出経路と、
前記搬出経路に設けられ、前記第3搬送部によって搬送されてくる前記記録材を、前記第1の側辺を先頭とする第4方向に搬送する第4搬送部と、
前記搬出経路に設けられ、前記第4搬送部によって搬送されてくる前記記録材を、前記前辺を先頭とする第5方向に搬送する第5搬送部と、
前記搬入経路において前記第1搬送部により搬送される前記記録材の前記前辺の位置を基準として、前記搬入経路において当該記録材を停止させる停止手段と
を含む画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−206812(P2012−206812A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−72645(P2011−72645)
【出願日】平成23年3月29日(2011.3.29)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】