取引処理システム
【課題】銀行等の金融機関に開設されている口座に対する複数件の取引を処理する際の操作性を向上させ、取引処理が効率的に行える取引処理システムを提供する。
【解決手段】スキャナ2は、口座取引にかかる取引内容が記載された取引伝票を画像として読み取る。スキャナ2は、複数枚の取引伝票がセットされたときには、取引伝票を1枚ずつ繰り出し、繰り出した取引伝票の画像を読み取る。スキャナ2は、取引伝票毎に、その読取画像を操作端末1に入力する。操作端末1は、入力され取引伝票の読取画像を処理し、その取引伝票に記載されている取引内容を認識する。操作端末1は、取引内容を認識した1または複数の口座取引にかかる硬貨や紙幣の入出金処理を貨幣処理機3に指示する。貨幣処理機3は、操作端末1から指示された貨幣の入出金処理を行う。また、操作端末1は、記帳機4に対して通帳に対する取引内容の記帳を指示する。
【解決手段】スキャナ2は、口座取引にかかる取引内容が記載された取引伝票を画像として読み取る。スキャナ2は、複数枚の取引伝票がセットされたときには、取引伝票を1枚ずつ繰り出し、繰り出した取引伝票の画像を読み取る。スキャナ2は、取引伝票毎に、その読取画像を操作端末1に入力する。操作端末1は、入力され取引伝票の読取画像を処理し、その取引伝票に記載されている取引内容を認識する。操作端末1は、取引内容を認識した1または複数の口座取引にかかる硬貨や紙幣の入出金処理を貨幣処理機3に指示する。貨幣処理機3は、操作端末1から指示された貨幣の入出金処理を行う。また、操作端末1は、記帳機4に対して通帳に対する取引内容の記帳を指示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、銀行等の金融機関に開設されている口座に対する取り引き(口座取引)を処理する取引処理システムに関し、特に複数件の口座取引を一括して処理する取引処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、銀行等の金融機関は、開設されている口座に対して各種取引(入金取引、出金取引、振込取引、振替取引等)が行えるATM等の自動取引処理装置や、取引内容を通帳に記帳(印字)する記帳機等の自動機を店舗内の自動機コーナやロビー等に設置し、利用者である顧客の利便性の向上を図っている。
【0003】
また、記帳する通帳が複数冊である利用者の操作性の向上を図る目的で、複数冊の通帳が一度にセットできる一括記帳カセットを設け、この一括記帳カセットにセットされた通帳を、1冊ずつ通帳搬送路に繰り出し、繰り出した通帳毎に取引内容を記帳し、排出部に搬送する記帳機が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009-134599号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ATM等の自動取引処理装置は、口座に対する取引を1件ずつ処理する構成である。このため、利用者は、複数件の取引を自動取引処理装置で処理する場合、処理する取引にかかる操作を1件ずつ行わなければならず、自動取引処理装置での操作が煩雑になる。したがって、複数件の取引を処理する利用者の多くは、自動機ではなく、金融機関の店舗の窓口で処理している。具体的には、利用者が、複数件の取引について、その取引内容を記載した取引伝票や、取引に用いる通帳を行員に渡す。窓口の行員が、利用者から渡された取引伝票と、通帳とを用いて、1件ずつ取引を処理する。すなわち、窓口の行員が、利用者に代わって処理する取引にかかる操作を1件ずつ行っているだけであり、実質的に複数件の取引を処理するときの操作性が改善されているわけではなかった。
【0006】
なお、上述した特許文献1は、複数冊の通帳に対する記帳が一括してできるだけであって、口座に対する複数件の取引を一括処理するものではなかった。
【0007】
この発明の目的は、銀行等の金融機関に開設されている口座に対する複数件の口座取引を処理する際の操作性を向上させ、取引処理が効率的に行える取引処理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明の取引処理システムは、上述の課題を解決し、その目的を達するために、以下のように構成した。
【0009】
取引情報受付端末が、一括処理する複数件の口座取引について、口座取引毎に、その取引内容を示す口座取引情報を取得する。また、取引情報受付端末は、一括処理する複数件の口座取引について、口座取引毎に取得した口座取引情報に基づく、口座への合計入金金額と、口座からの合計出金金額と、の差額に応じた入出金処理を貨幣処理機に指示する。すなわち、取引情報受付端末は、一括処理する複数件の口座取引を1つの取引とみなし、口座への入金金額、または口座からの出金金額にかかる入出金処理を貨幣処理機に指示する。例えば、一括処理する複数件の口座取引における、口座への合計入金金額が10万円で、口座からの合計出金金額が8万円で、ある場合には、その差額である2万円の入金処理を指示する。また、口座への合計入金金額が8万円で、口座からの合計出金金額が10万円で、ある場合には、その差額である2万円の出金処理を指示する。
【0010】
貨幣処理機は、取引情報受付端末から指示された金額に応じた貨幣の入出金処理を行う。これにより、一括処理する複数件の口座取引にかかる入出金処理が一度の入出金処理で処理される。
【0011】
さらに、取引情報受付端末は、一括処理する複数件の口座取引にかかる取引処理要求をホスト装置に通知する。ホスト装置は、取引情報受付端末から通知された複数件の口座取引を処理する。
【0012】
このように、複数件の口座取引を一括して処理することができるので、操作性の向上が図れるとともに、処理時間の短縮にともなって処理効率が向上される。
【0013】
また、取引内容が記載された取引伝票の画像をイメージセンサで取得する画像読取機を取引情報受付端末に接続する。そして、取引情報受付端末が、この画像読取機で取得した取引伝票の画像を処理し、当該取引伝票に記載されている取引内容を認識することにより、一括処理する複数件の口座取引について口座取引情報を取得する構成としてもよい。
【0014】
また、複数冊の通帳が一度にセットできる通帳セット口にセットされている通帳を1冊ずつ繰り出し、記帳手段で取引の内容を記帳した通帳を通帳排出口に排出する記帳機を設け、複数件の口座取引を一括して処理するときに、通帳への記帳も一括して行える構成としてもよい。
【0015】
さらに、取引情報受付端末は、一括処理する複数件の口座取引の取引内容を表示器に一覧で表示し、取引内容の訂正を受け付ける構成としてよい。
【発明の効果】
【0016】
この発明によれば、銀行等の金融機関に開設されている口座に対する複数件の取引を処理する際の操作性を向上させ、取引処理が効率的に行える。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】取引処理システムの構成を示す図である。
【図2】操作端末、スキャナ、貨幣処理機、および記帳機を作業デスク周辺に配置した状態を示す概略図である。
【図3】操作端末、スキャナ、貨幣処理機、および記帳機を作業デスク周辺に配置した状態を示す概略図である。
【図4】操作端末の主要部の構成を示すブロック図である。
【図5】スキャナの内部構成を示す概略図である。
【図6】記帳機の内部構成を示す概略図である。
【図7】一括取引処理を示すフローチャートである。
【図8】一括取引処理確認画面を示す図である。
【図9】一括取引処理確認画面を示す図である。
【図10】取引内容修正処理を示すフローチャートである。
【図11】取引内容修正画面を示す図である。
【図12】取引内容修正画面を示す図である。
【図13】修正内容入力画面を示す図である。
【図14】一括取引処理確認画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、この発明の実施形態である取引処理システムについて説明する。
【0019】
図1は、この取引処理システムの構成を示す図である。この取引処理システムは、操作端末1と、スキャナ2と、貨幣処理機3と、記帳機4と、を備えている。この取引処理システムは、口座取引を1件ずつ処理することもできれば、複数件の口座取引を一括して処理することもできる。一括処理する複数件の取引は、その全てが異なる口座に対する口座取引であってもよいし、一部に同じ口座に対する口座取引が含まれていてもよい。
【0020】
操作端末1は、専用回線を介して金融機関のセンタに設置されているホスト装置5に接続している。ホスト装置5は、開設されている口座毎に、その口座にかかる口座情報を記憶し、管理する。口座情報には、口座番号、口座名義人の住所、口座名義人の氏名、現在の口座残高、当該口座に対して行われた口座取引の取引履歴等が含まれている。また、ホスト装置5は、管理している口座に対する取引処理要求を受信すると、その取引処理要求に含まれている取引内容に基づいて口座情報を更新する。
【0021】
スキャナ2は、口座取引にかかる取引内容が記載された取引伝票を画像として読み取る。スキャナ2は、複数枚の取引伝票がセットされたときには、取引伝票を1枚ずつ繰り出し、繰り出した取引伝票の画像を読み取る。スキャナ2は、取引伝票毎に、その読取画像を操作端末1に入力する。スキャナ2には、処理する口座取引の件数と同数の取引伝票がセットされる。
【0022】
操作端末1は、入力され取引伝票の読取画像を処理し、その取引伝票に記載されている取引内容を認識する。操作端末1は、取引内容を認識した1または複数の口座取引にかかる硬貨や紙幣(以下、総称して貨幣と言う場合もある。)の入出金処理を貨幣処理機3に指示する。貨幣処理機3は、操作端末1から指示された貨幣の入出金処理を行う。また、操作端末1は、記帳機4に対して通帳に対する取引内容の記帳を指示する。
【0023】
図2、および図3は、操作端末、スキャナ、貨幣処理機、および記帳機を作業デスク周辺に配置した状態を示す概略図である。図2は、作業デスクを正面からみた図であり、図3は上面からみた図である。操作端末1、スキャナ2、貨幣処理機3、および記帳機4を操作する操作者は、窓口の行員であってもよいし、利用者であってもよい。すなわち、この作業デスクは、窓口の行員が作業するデスクであってもよいし、店舗内のロビー等に設置した、利用者が作業するデスクであってもよい。図2、および図3は、操作端末1、スキャナ2、および記帳機4を作業デスク上に載置し、貨幣処理機3を作業デスクの下に配置している例を示している。
【0024】
なお、図2、および図3では、以下に示す表示器12aおよびキーボード13aのみ示し、操作端末1本体の図示を省略している。
【0025】
図4は、操作端末の主要部の構成を示すブロック図である。操作端末は、制御部11と、表示部12と、操作部13と、画像処理部14と、通信部15と、第1の入出力部16と、第2の入出力部17と、第3の入出力部18と、を備えている。制御部11は、操作端末1本体各部の動作を制御する。表示部12は、表示器12aにおける画面表示を制御する。操作部13は、キーボード13aやマウス(不図示)等の入力デバイスを有し、操作者による入力操作を受け付ける。画像処理部14は、第1の入出力部16を介して接続されるスキャナ2から入力される画像を処理する。スキャナ2は、後述するように、取引伝票の読取画像を操作端末1に入力する。画像処理部14は、取引伝票の読取画像を公知の文字認識処理で処理し、この取引伝票に記載されている取引内容を認識する。
【0026】
また、第2の入出力部17は、貨幣処理機3との間における入出力を制御し、第3の入出力部18は記帳機4との間における入出力を制御する。さらに、通信部15は、センタに設置されているホスト装置5との通信を制御する。
【0027】
図5は、スキャナの内部構成を示す概略図である。このスキャナ2は、セットされた原稿を画像として読み取る公知のものである。スキャナ2は、原稿の読取画像を接続されている操作端末1に入力する。ここで、このスキャナ2について簡単に説明しておく。このスキャナ2は、原稿セット位置21に原稿をセットする。スキャナ2は、原稿セット位置21にセットされた原稿を1枚ずつ搬送路に繰り出し、この搬送路に沿って原稿排紙トレイ22に搬送する搬送部を有している。また、スキャナ2は、搬送路に沿って搬送している原稿の画像をイメージセンサ23で読み取る。スキャナ2は、イメージセンサ23で読み取った読取画像を接続されている操作端末1に入力する。このスキャナ2は、取引伝票の読み取りに使用する。
【0028】
貨幣処理機3は、硬貨、および紙幣による入金や出金を処理する。この貨幣処理機3は、公知のATM等の機器に適用されている公知のものであるので、ここでは簡単に説明しておく。貨幣処理機3は、本体内部に、硬貨の金種や真偽を識別する硬貨識別部や、紙幣の金種や真偽を識別する紙幣識別部を有している。また、硬貨、および紙幣を金種別に収納する、硬貨カートリッジや紙幣カートリッジを有している。貨幣処理機3は、硬貨投入/放出口3bに投入された硬貨の金種や真偽を硬貨識別部で識別し、投入された硬貨の合計金額を算出するとともに、これらの硬貨を該当する金種の硬貨カートリッジに搬送し収納する。また、紙幣投入/放出口3aに投入された紙幣の金種や真偽を紙幣識別部で識別し、投入された紙幣の合計金額を算出するとともに、これらの紙幣を該当する金種の紙幣カートリッジに搬送し収納する。また、貨幣処理機3は、操作端末1から指示された出金金額に応じて、硬貨カートリッジや紙幣カートリッジから貨幣を繰り出し、硬貨投入/放出口3bや紙幣投入/放出口3aに搬送し、貨幣を出金する。
【0029】
図6は、記帳機の内部構成を示す概略図である。この記帳機4は、通帳に対して記帳等の処理を行う通帳処理ユニット40を有している。また、本体前面には、通帳を1冊ずつ挿入する通帳挿入口41と、複数冊の通帳を纏めてセットする通帳セット口42と、通帳を排出する通帳排出口43と、を有している。また、記帳機4は、本体内部に形成している通帳搬送路に沿って通帳を搬送する。この通帳搬送路は、通帳挿入口41と通帳処理ユニット40とを結ぶ経路や、通帳セット口42と通帳排出口43とを、通帳処理ユニット40を経由して結ぶ経路を有している。
【0030】
記帳機4は、通帳挿入口41に挿入された通帳を、通帳搬送路に沿って通帳処理ユニット40に搬送し、この通帳処理ユニット40で記帳等の処理を行った後に、通帳挿入口41に搬送し、排出する。また、記帳機4は、通帳セット口42にセットされた通帳を、通帳搬送路に沿って通帳処理ユニット40に搬送し、この通帳処理ユニット40で記帳等の処理を行った後に、通帳排出口43に搬送し、排出する。
【0031】
通帳処理ユニット40は、印字部、磁気データ処理部、光学読取部、ページ捲り部等を有している。印字部は、印字ヘッドを有し、取引内容等を通帳に記帳(印字)する。磁気データ処理部は、磁気ヘッドを有し、通帳の裏表紙に貼付されている磁気ストライプに記録されているデータ(口座番号等)の読み取りや、この磁気ストライプに対するデータの書き込み等を行う。光学読取部は、光学ヘッドを有し、通帳のページに印刷されているページ番号を示すバーコードの読み取りや、取引内容が記帳されている最終記帳行の検出等を行う。ページ捲り部は、ページ捲りローラを有し、記帳している通帳のページを捲る。
【0032】
なお、図1では、記帳機4は操作端末1を介してホスト装置5と接続されている場合を例示しているが、操作端末1を介さずにホスト装置5に接続してもよい。
【0033】
以下、この取引処理システムで、複数件の口座取引を一括して処理するときの動作について説明する。
【0034】
図7は、複数件の口座取引を一括して処理する一括取引処理を示すフローチャートである。操作者は、今回一括処理する取引毎に、その取引内容が記載された取引伝票を纏めてスキャナ2の原稿セット位置21にセットする。操作者は、行員、または利用者本人である。また、今回一括処理する取引において使用する通帳を、記帳機4の通帳セット口42にセットする。その後、操作者は、操作端末1において、一括取引処理開始にかかる入力操作を行う。
【0035】
操作端末1は、一括取引処理開始にかかる入力操作を検出すると、スキャナ2に対して取引伝票の読取を指示する(s1)。また、記帳機4に対して通帳の確認を指示する(s2)。このs1、s2にかかる処理を実行する順番は、逆であってもよい。
【0036】
スキャナ2は、操作端末1から取引伝票の読取が指示されると、原稿セット位置21にセットされている取引伝票を1枚ずつ繰り出し、イメージセンサ23を経由して原稿排紙トレイ22に搬送する。スキャナ2は、取引伝票毎に、イメージセンサ23で読み取った読取画像を操作端末1に入力する。
【0037】
なお、処理する口座取引が1件である場合には、原稿セット位置21にセットされる取引伝票は1枚である。
【0038】
また、記帳機4は、操作端末1から通帳の確認が指示されると、通帳セット口42にセットされている通帳を1冊ずつ繰り出し、通帳処理ユニット40を経由して通帳排出口43に排出する。このとき、記帳機4は、通帳処理ユニット40で通帳の裏表紙に貼付されている磁気ストライプに記録されているデータ(口座番号)を読み取るだけで、通帳に対する取引内容の記帳等にかかる処理を行わない。記帳機4は、今回通帳から読み取った口座番号を操作端末1に入力する。
【0039】
操作端末1は、スキャナ2から入力された取引伝票の読取画像毎に、その読取画像を画像処理部14で処理し、その取引伝票に記載されている口座取引の取引内容を認識する(s3)。s3では、文字認識処理により、取引の種別、取引金額、取引口座等を取引内容として認識する。取引種別には、入金取引、出金取引、振込取引、振替取引等がある。
【0040】
また、操作端末1は、記帳機4から入力された通帳の口座番号を基に、今回一括処理する口座取引毎に、通帳の有無を確認する(s4)。
【0041】
操作端末1は、今回一括処理する口座取引毎に、s3で認識した取引内容、およびs4で確認した通帳の有無を対応付けた一括取引処理確認画面を表示部12の表示器12aに表示する(s5)。
【0042】
図8は、この一括取引処理確認画面を示す図である。この一括取引処理確認画面は、図8に示すように、今回一括処理する口座取引毎に、口座番号、取引種別、取引金額、通帳の有無を対応付けた画面である。図8では、10件の口座取引を処理する場合の例である。また、この一括取引処理確認画面は、口座取引毎に確認、および訂正のチェックボックスを表示した画面である。さらに、全ての口座取引を一括して確認するチェックボックスや、確認ボタン、訂正ボタンも表示している。
【0043】
操作者は、操作部13のマウスを操作し、上述のチェックボックスのチェックや、確認ボタンの操作や、訂正ボタンの操作を行う。具体的には、操作者は、マウスを操作して、カーソルを画面上の操作位置(上述のチェックボックスやボタン)に合わせてクリックする。
【0044】
操作者は、表示器12aに表示された一括取引処理確認画面をみて、今回一括処理する口座取引毎に、その取引内容が正しいかどうかを確認する。操作者は、いずれかの口座取引の取引内容に誤りがあれば、該当する口座取引の訂正チェックボックスをチェックし、訂正ボタンを操作する。例えば、操作者は、図8に示す画面で、上から2つ目の口座取引の取引内容に誤りがあると判断すると、この口座取引の訂正のチェックボックスをチェックした後(図9参照)、訂正ボタンを操作する。
【0045】
操作端末1は、訂正ボタンの操作にかかる入力を受け付けると(s6)、取引内容修正処理を行う(s7)。図10は、この取引内容修正処理を示すフローチャートである。操作端末1は、図11に示す取引内容修正画面を表示部12の表示器に表示する(s21)。ここでは、口座番号の各桁、取引種別、および取引金額の各桁にチェックボックスを表示し、修正箇所を受け付ける場合を例示している。操作者は、修正する箇所のチェックボックスをチェックし、修正ボタンを操作する(図12参照)。
【0046】
操作端末1は、修正ボタンが操作されると、図13に示す修正内容入力画面を表示部12の表示器に表示する(s22、s23)。操作端末1は、修正ボタンの操作が行われたときに、チェックボックスがチェックされていた箇所について、修正内容の入力を受け付ける。言い換えれば、修正ボタンの操作が行われたときに、チェックボックスがチェックされていなかった箇所について、修正内容の入力を受け付けない。
【0047】
操作者は、キーボード13a等を操作して、修正内容を入力し、完了ボタンを操作する。操作端末1は、修正内容の入力を受け付け(s24)、その後、完了ボタンが操作されると(s25)、本処理を終了する。
【0048】
操作端末1は、上述したs7にかかる取引内容修正処理を完了すると、s5に戻る。このとき、操作端末1は、今回の取引内容修正処理にかかる取引内容の修正を反映させている。表示器12aに再表示される一括取引処理確認画面は、図14に示すように、今回の取引内容修正処理にかかる取引内容の修正を反映させた画面である。
【0049】
操作端末1は、全ての口座取引にかかる確認チェックボックスがチェックされた状態、または一括確認チェックボックスがチェックされた状態で、確認ボタンの操作にかかる入力を受け付けると(s8)、一括して処理する口座取引における、口座への入金金額の合計と、口座からの出金金額の合計と、の差額を算出する(s9)。操作端末1は、s9で算出した差額に基づいて、貨幣処理機3に入出金処理を指示する(s10)。具体的には、合計入金金額が、合計出金金額よりも大きければ貨幣処理機3に対して、その差額の入金処理を指示する。反対に、合計出金金額が、合計入金金額よりも大きければ貨幣処理機3に対して、その差額の出金処理を指示する。また、入金金額と出金金額とが同じ(差額が0である。)ときには、s10、s11にかかる処理を行わない(s12以降の処理を実行する。)。
【0050】
貨幣処理機3は、操作端末1から指示された入出金処理を実行する。例えば、貨幣処理機3は、出金処理が指示されたときには、指示された出金金額に応じた貨幣を、金種別カートリッジから繰り出し、硬貨投入/放出口3bや紙幣投入/放出口3aに放出する。また、入金処理が指示されたときには、操作者が貨幣を硬貨投入/放出口3bや紙幣投入/放出口3aに投入する。貨幣処理機3は、投入された貨幣を計数し、投入金額が指示された入金金額以上であるかどうかを確認する。貨幣処理機3は、投入金額が指示された入金金額未満であれば、貨幣の追加投入を受け付ける。
【0051】
なお、貨幣処理機3は、投入された貨幣を該当する金種の金種別カートリッジに収納する。また、投入金額と、入金金額との間に差額があれば、その差額に応じた貨幣を釣銭として硬貨投入/放出口3bや紙幣投入/放出口3aに放出する。
【0052】
また、貨幣処理機3は、操作端末1から指示された入出金処理が完了すると、入出金処理完了を操作端末1に通知する。
【0053】
操作端末1は、貨幣処理機3から入出金処理完了の通知があると(s11)、今回一括して処理する口座取引毎に、その取引内容をホスト装置5に通知する(s12)。ホスト装置5は、取引内容が通知された口座取引毎に、対応する口座の取引履歴や口座残高等を含む口座管理情報の更新処理を行う。操作端末1は、ホスト装置5から全ての口座取引について処理完了通知を受信すると、記帳機4に対して記帳処理を指示する(s13、s14)。
【0054】
操作者は、s4が完了してから、この時点に達するまでの間に、今回一括して処理する口座取引に用いる通帳を、通帳セット口42に再度セットしている。記帳機4は、通帳セット口42にセットされている通帳を1冊繰り出し、通帳処理ユニット40に搬送する。記帳機4は、通帳処理ユニット40で裏表紙に貼付されている口座番号を読み出す。そして、この口座番号を操作端末1に通知する。操作端末1は、ホスト装置5と通信し、該当する口座の通帳に記帳する取引内容を受信する。操作端末1は、このとき、今回処理した取引だけでなく、取引内容が未記帳であった過去の取引についても、その取引内容をホスト装置5から受信する。操作端末1は、ホスト装置5から受信した未記帳の取引内容を記帳機4に通知する。記帳機4は、通帳処理ユニット40で操作端末1から通知された取引内容を通帳に記帳し、通帳排出口43に排出する。記帳機4は、通帳セット口42にセットされている通帳毎に、上述の記帳処理を行う。
【0055】
なお、操作端末1は、今回の取引で使用する通帳を、s4ですでに確認しているので、s12、s13におけるホスト装置5との通信で、今回の取引で使用する通帳毎に、記帳する取引内容にかかる記帳データを事前に受信しておいてもよい。このようにすれば、操作端末1がホスト装置5にアクセスする回数を抑えることができる。
【0056】
記帳機4は、通帳セット口42にセットされた全ての通帳に対する記帳が完了すると、記帳完了を操作端末1に通知する。操作端末1は、記帳完了の通知を受信すると(s15)、本処理を終了する。
【0057】
このように、この取引処理システムでは、複数件の取引を一括して処理することができるので、操作者である行員、または利用者の利便性を向上できる。また、複数件の口座取引を処理するのに要する時間の短縮が図れ、口座取引における処理効率を向上させることができる。
【0058】
また、上記実施形態では、操作端末1は、一括して処理する複数件の口座取引について、各口座取引の取引内容をスキャナ2で読み取った取引伝票の読取画像に対する画像処理で取得するとしたが、各口座取引の取引内容をUSBメモリ等の記憶媒体に記憶させておき、これを操作端末1に直接読み取らせる構成としてもよい。このように構成すれば、スキャナ2を不要にできる。また、インタネットや、通信回線を介して、一括して処理する複数件の口座取引の取引内容を事前に操作端末1に送信できる構成としてもよい。
【0059】
また、一括取引処理に用いる通帳の確認については、その処理(上述したs2、およびs4にかかる処理)を不要にしてもよい。この場合には、記帳処理時に、記帳機4から通帳の口座番号が通知されたときに、その通帳の口座番号をホスト装置5に通知し、当該ホスト装置5から該当する通帳に記帳する記帳データを取得すればよい。
【0060】
また、記帳機4を、操作端末1を介さずにホスト装置5と接続し、記帳機4がホスト装置5から記帳データを取得するように接続してもよい。
【符号の説明】
【0061】
1…操作端末
2…スキャナ
3…貨幣処理機
4…記帳機
5…ホスト装置
11…制御部
12…表示部
12a…表示器
13…操作部
13a…キーボード
14…画像処理部
15…通信部
16…第1の入出力部
17…第2の入出力部
18…第3の入出力部
【技術分野】
【0001】
この発明は、銀行等の金融機関に開設されている口座に対する取り引き(口座取引)を処理する取引処理システムに関し、特に複数件の口座取引を一括して処理する取引処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、銀行等の金融機関は、開設されている口座に対して各種取引(入金取引、出金取引、振込取引、振替取引等)が行えるATM等の自動取引処理装置や、取引内容を通帳に記帳(印字)する記帳機等の自動機を店舗内の自動機コーナやロビー等に設置し、利用者である顧客の利便性の向上を図っている。
【0003】
また、記帳する通帳が複数冊である利用者の操作性の向上を図る目的で、複数冊の通帳が一度にセットできる一括記帳カセットを設け、この一括記帳カセットにセットされた通帳を、1冊ずつ通帳搬送路に繰り出し、繰り出した通帳毎に取引内容を記帳し、排出部に搬送する記帳機が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009-134599号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ATM等の自動取引処理装置は、口座に対する取引を1件ずつ処理する構成である。このため、利用者は、複数件の取引を自動取引処理装置で処理する場合、処理する取引にかかる操作を1件ずつ行わなければならず、自動取引処理装置での操作が煩雑になる。したがって、複数件の取引を処理する利用者の多くは、自動機ではなく、金融機関の店舗の窓口で処理している。具体的には、利用者が、複数件の取引について、その取引内容を記載した取引伝票や、取引に用いる通帳を行員に渡す。窓口の行員が、利用者から渡された取引伝票と、通帳とを用いて、1件ずつ取引を処理する。すなわち、窓口の行員が、利用者に代わって処理する取引にかかる操作を1件ずつ行っているだけであり、実質的に複数件の取引を処理するときの操作性が改善されているわけではなかった。
【0006】
なお、上述した特許文献1は、複数冊の通帳に対する記帳が一括してできるだけであって、口座に対する複数件の取引を一括処理するものではなかった。
【0007】
この発明の目的は、銀行等の金融機関に開設されている口座に対する複数件の口座取引を処理する際の操作性を向上させ、取引処理が効率的に行える取引処理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明の取引処理システムは、上述の課題を解決し、その目的を達するために、以下のように構成した。
【0009】
取引情報受付端末が、一括処理する複数件の口座取引について、口座取引毎に、その取引内容を示す口座取引情報を取得する。また、取引情報受付端末は、一括処理する複数件の口座取引について、口座取引毎に取得した口座取引情報に基づく、口座への合計入金金額と、口座からの合計出金金額と、の差額に応じた入出金処理を貨幣処理機に指示する。すなわち、取引情報受付端末は、一括処理する複数件の口座取引を1つの取引とみなし、口座への入金金額、または口座からの出金金額にかかる入出金処理を貨幣処理機に指示する。例えば、一括処理する複数件の口座取引における、口座への合計入金金額が10万円で、口座からの合計出金金額が8万円で、ある場合には、その差額である2万円の入金処理を指示する。また、口座への合計入金金額が8万円で、口座からの合計出金金額が10万円で、ある場合には、その差額である2万円の出金処理を指示する。
【0010】
貨幣処理機は、取引情報受付端末から指示された金額に応じた貨幣の入出金処理を行う。これにより、一括処理する複数件の口座取引にかかる入出金処理が一度の入出金処理で処理される。
【0011】
さらに、取引情報受付端末は、一括処理する複数件の口座取引にかかる取引処理要求をホスト装置に通知する。ホスト装置は、取引情報受付端末から通知された複数件の口座取引を処理する。
【0012】
このように、複数件の口座取引を一括して処理することができるので、操作性の向上が図れるとともに、処理時間の短縮にともなって処理効率が向上される。
【0013】
また、取引内容が記載された取引伝票の画像をイメージセンサで取得する画像読取機を取引情報受付端末に接続する。そして、取引情報受付端末が、この画像読取機で取得した取引伝票の画像を処理し、当該取引伝票に記載されている取引内容を認識することにより、一括処理する複数件の口座取引について口座取引情報を取得する構成としてもよい。
【0014】
また、複数冊の通帳が一度にセットできる通帳セット口にセットされている通帳を1冊ずつ繰り出し、記帳手段で取引の内容を記帳した通帳を通帳排出口に排出する記帳機を設け、複数件の口座取引を一括して処理するときに、通帳への記帳も一括して行える構成としてもよい。
【0015】
さらに、取引情報受付端末は、一括処理する複数件の口座取引の取引内容を表示器に一覧で表示し、取引内容の訂正を受け付ける構成としてよい。
【発明の効果】
【0016】
この発明によれば、銀行等の金融機関に開設されている口座に対する複数件の取引を処理する際の操作性を向上させ、取引処理が効率的に行える。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】取引処理システムの構成を示す図である。
【図2】操作端末、スキャナ、貨幣処理機、および記帳機を作業デスク周辺に配置した状態を示す概略図である。
【図3】操作端末、スキャナ、貨幣処理機、および記帳機を作業デスク周辺に配置した状態を示す概略図である。
【図4】操作端末の主要部の構成を示すブロック図である。
【図5】スキャナの内部構成を示す概略図である。
【図6】記帳機の内部構成を示す概略図である。
【図7】一括取引処理を示すフローチャートである。
【図8】一括取引処理確認画面を示す図である。
【図9】一括取引処理確認画面を示す図である。
【図10】取引内容修正処理を示すフローチャートである。
【図11】取引内容修正画面を示す図である。
【図12】取引内容修正画面を示す図である。
【図13】修正内容入力画面を示す図である。
【図14】一括取引処理確認画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、この発明の実施形態である取引処理システムについて説明する。
【0019】
図1は、この取引処理システムの構成を示す図である。この取引処理システムは、操作端末1と、スキャナ2と、貨幣処理機3と、記帳機4と、を備えている。この取引処理システムは、口座取引を1件ずつ処理することもできれば、複数件の口座取引を一括して処理することもできる。一括処理する複数件の取引は、その全てが異なる口座に対する口座取引であってもよいし、一部に同じ口座に対する口座取引が含まれていてもよい。
【0020】
操作端末1は、専用回線を介して金融機関のセンタに設置されているホスト装置5に接続している。ホスト装置5は、開設されている口座毎に、その口座にかかる口座情報を記憶し、管理する。口座情報には、口座番号、口座名義人の住所、口座名義人の氏名、現在の口座残高、当該口座に対して行われた口座取引の取引履歴等が含まれている。また、ホスト装置5は、管理している口座に対する取引処理要求を受信すると、その取引処理要求に含まれている取引内容に基づいて口座情報を更新する。
【0021】
スキャナ2は、口座取引にかかる取引内容が記載された取引伝票を画像として読み取る。スキャナ2は、複数枚の取引伝票がセットされたときには、取引伝票を1枚ずつ繰り出し、繰り出した取引伝票の画像を読み取る。スキャナ2は、取引伝票毎に、その読取画像を操作端末1に入力する。スキャナ2には、処理する口座取引の件数と同数の取引伝票がセットされる。
【0022】
操作端末1は、入力され取引伝票の読取画像を処理し、その取引伝票に記載されている取引内容を認識する。操作端末1は、取引内容を認識した1または複数の口座取引にかかる硬貨や紙幣(以下、総称して貨幣と言う場合もある。)の入出金処理を貨幣処理機3に指示する。貨幣処理機3は、操作端末1から指示された貨幣の入出金処理を行う。また、操作端末1は、記帳機4に対して通帳に対する取引内容の記帳を指示する。
【0023】
図2、および図3は、操作端末、スキャナ、貨幣処理機、および記帳機を作業デスク周辺に配置した状態を示す概略図である。図2は、作業デスクを正面からみた図であり、図3は上面からみた図である。操作端末1、スキャナ2、貨幣処理機3、および記帳機4を操作する操作者は、窓口の行員であってもよいし、利用者であってもよい。すなわち、この作業デスクは、窓口の行員が作業するデスクであってもよいし、店舗内のロビー等に設置した、利用者が作業するデスクであってもよい。図2、および図3は、操作端末1、スキャナ2、および記帳機4を作業デスク上に載置し、貨幣処理機3を作業デスクの下に配置している例を示している。
【0024】
なお、図2、および図3では、以下に示す表示器12aおよびキーボード13aのみ示し、操作端末1本体の図示を省略している。
【0025】
図4は、操作端末の主要部の構成を示すブロック図である。操作端末は、制御部11と、表示部12と、操作部13と、画像処理部14と、通信部15と、第1の入出力部16と、第2の入出力部17と、第3の入出力部18と、を備えている。制御部11は、操作端末1本体各部の動作を制御する。表示部12は、表示器12aにおける画面表示を制御する。操作部13は、キーボード13aやマウス(不図示)等の入力デバイスを有し、操作者による入力操作を受け付ける。画像処理部14は、第1の入出力部16を介して接続されるスキャナ2から入力される画像を処理する。スキャナ2は、後述するように、取引伝票の読取画像を操作端末1に入力する。画像処理部14は、取引伝票の読取画像を公知の文字認識処理で処理し、この取引伝票に記載されている取引内容を認識する。
【0026】
また、第2の入出力部17は、貨幣処理機3との間における入出力を制御し、第3の入出力部18は記帳機4との間における入出力を制御する。さらに、通信部15は、センタに設置されているホスト装置5との通信を制御する。
【0027】
図5は、スキャナの内部構成を示す概略図である。このスキャナ2は、セットされた原稿を画像として読み取る公知のものである。スキャナ2は、原稿の読取画像を接続されている操作端末1に入力する。ここで、このスキャナ2について簡単に説明しておく。このスキャナ2は、原稿セット位置21に原稿をセットする。スキャナ2は、原稿セット位置21にセットされた原稿を1枚ずつ搬送路に繰り出し、この搬送路に沿って原稿排紙トレイ22に搬送する搬送部を有している。また、スキャナ2は、搬送路に沿って搬送している原稿の画像をイメージセンサ23で読み取る。スキャナ2は、イメージセンサ23で読み取った読取画像を接続されている操作端末1に入力する。このスキャナ2は、取引伝票の読み取りに使用する。
【0028】
貨幣処理機3は、硬貨、および紙幣による入金や出金を処理する。この貨幣処理機3は、公知のATM等の機器に適用されている公知のものであるので、ここでは簡単に説明しておく。貨幣処理機3は、本体内部に、硬貨の金種や真偽を識別する硬貨識別部や、紙幣の金種や真偽を識別する紙幣識別部を有している。また、硬貨、および紙幣を金種別に収納する、硬貨カートリッジや紙幣カートリッジを有している。貨幣処理機3は、硬貨投入/放出口3bに投入された硬貨の金種や真偽を硬貨識別部で識別し、投入された硬貨の合計金額を算出するとともに、これらの硬貨を該当する金種の硬貨カートリッジに搬送し収納する。また、紙幣投入/放出口3aに投入された紙幣の金種や真偽を紙幣識別部で識別し、投入された紙幣の合計金額を算出するとともに、これらの紙幣を該当する金種の紙幣カートリッジに搬送し収納する。また、貨幣処理機3は、操作端末1から指示された出金金額に応じて、硬貨カートリッジや紙幣カートリッジから貨幣を繰り出し、硬貨投入/放出口3bや紙幣投入/放出口3aに搬送し、貨幣を出金する。
【0029】
図6は、記帳機の内部構成を示す概略図である。この記帳機4は、通帳に対して記帳等の処理を行う通帳処理ユニット40を有している。また、本体前面には、通帳を1冊ずつ挿入する通帳挿入口41と、複数冊の通帳を纏めてセットする通帳セット口42と、通帳を排出する通帳排出口43と、を有している。また、記帳機4は、本体内部に形成している通帳搬送路に沿って通帳を搬送する。この通帳搬送路は、通帳挿入口41と通帳処理ユニット40とを結ぶ経路や、通帳セット口42と通帳排出口43とを、通帳処理ユニット40を経由して結ぶ経路を有している。
【0030】
記帳機4は、通帳挿入口41に挿入された通帳を、通帳搬送路に沿って通帳処理ユニット40に搬送し、この通帳処理ユニット40で記帳等の処理を行った後に、通帳挿入口41に搬送し、排出する。また、記帳機4は、通帳セット口42にセットされた通帳を、通帳搬送路に沿って通帳処理ユニット40に搬送し、この通帳処理ユニット40で記帳等の処理を行った後に、通帳排出口43に搬送し、排出する。
【0031】
通帳処理ユニット40は、印字部、磁気データ処理部、光学読取部、ページ捲り部等を有している。印字部は、印字ヘッドを有し、取引内容等を通帳に記帳(印字)する。磁気データ処理部は、磁気ヘッドを有し、通帳の裏表紙に貼付されている磁気ストライプに記録されているデータ(口座番号等)の読み取りや、この磁気ストライプに対するデータの書き込み等を行う。光学読取部は、光学ヘッドを有し、通帳のページに印刷されているページ番号を示すバーコードの読み取りや、取引内容が記帳されている最終記帳行の検出等を行う。ページ捲り部は、ページ捲りローラを有し、記帳している通帳のページを捲る。
【0032】
なお、図1では、記帳機4は操作端末1を介してホスト装置5と接続されている場合を例示しているが、操作端末1を介さずにホスト装置5に接続してもよい。
【0033】
以下、この取引処理システムで、複数件の口座取引を一括して処理するときの動作について説明する。
【0034】
図7は、複数件の口座取引を一括して処理する一括取引処理を示すフローチャートである。操作者は、今回一括処理する取引毎に、その取引内容が記載された取引伝票を纏めてスキャナ2の原稿セット位置21にセットする。操作者は、行員、または利用者本人である。また、今回一括処理する取引において使用する通帳を、記帳機4の通帳セット口42にセットする。その後、操作者は、操作端末1において、一括取引処理開始にかかる入力操作を行う。
【0035】
操作端末1は、一括取引処理開始にかかる入力操作を検出すると、スキャナ2に対して取引伝票の読取を指示する(s1)。また、記帳機4に対して通帳の確認を指示する(s2)。このs1、s2にかかる処理を実行する順番は、逆であってもよい。
【0036】
スキャナ2は、操作端末1から取引伝票の読取が指示されると、原稿セット位置21にセットされている取引伝票を1枚ずつ繰り出し、イメージセンサ23を経由して原稿排紙トレイ22に搬送する。スキャナ2は、取引伝票毎に、イメージセンサ23で読み取った読取画像を操作端末1に入力する。
【0037】
なお、処理する口座取引が1件である場合には、原稿セット位置21にセットされる取引伝票は1枚である。
【0038】
また、記帳機4は、操作端末1から通帳の確認が指示されると、通帳セット口42にセットされている通帳を1冊ずつ繰り出し、通帳処理ユニット40を経由して通帳排出口43に排出する。このとき、記帳機4は、通帳処理ユニット40で通帳の裏表紙に貼付されている磁気ストライプに記録されているデータ(口座番号)を読み取るだけで、通帳に対する取引内容の記帳等にかかる処理を行わない。記帳機4は、今回通帳から読み取った口座番号を操作端末1に入力する。
【0039】
操作端末1は、スキャナ2から入力された取引伝票の読取画像毎に、その読取画像を画像処理部14で処理し、その取引伝票に記載されている口座取引の取引内容を認識する(s3)。s3では、文字認識処理により、取引の種別、取引金額、取引口座等を取引内容として認識する。取引種別には、入金取引、出金取引、振込取引、振替取引等がある。
【0040】
また、操作端末1は、記帳機4から入力された通帳の口座番号を基に、今回一括処理する口座取引毎に、通帳の有無を確認する(s4)。
【0041】
操作端末1は、今回一括処理する口座取引毎に、s3で認識した取引内容、およびs4で確認した通帳の有無を対応付けた一括取引処理確認画面を表示部12の表示器12aに表示する(s5)。
【0042】
図8は、この一括取引処理確認画面を示す図である。この一括取引処理確認画面は、図8に示すように、今回一括処理する口座取引毎に、口座番号、取引種別、取引金額、通帳の有無を対応付けた画面である。図8では、10件の口座取引を処理する場合の例である。また、この一括取引処理確認画面は、口座取引毎に確認、および訂正のチェックボックスを表示した画面である。さらに、全ての口座取引を一括して確認するチェックボックスや、確認ボタン、訂正ボタンも表示している。
【0043】
操作者は、操作部13のマウスを操作し、上述のチェックボックスのチェックや、確認ボタンの操作や、訂正ボタンの操作を行う。具体的には、操作者は、マウスを操作して、カーソルを画面上の操作位置(上述のチェックボックスやボタン)に合わせてクリックする。
【0044】
操作者は、表示器12aに表示された一括取引処理確認画面をみて、今回一括処理する口座取引毎に、その取引内容が正しいかどうかを確認する。操作者は、いずれかの口座取引の取引内容に誤りがあれば、該当する口座取引の訂正チェックボックスをチェックし、訂正ボタンを操作する。例えば、操作者は、図8に示す画面で、上から2つ目の口座取引の取引内容に誤りがあると判断すると、この口座取引の訂正のチェックボックスをチェックした後(図9参照)、訂正ボタンを操作する。
【0045】
操作端末1は、訂正ボタンの操作にかかる入力を受け付けると(s6)、取引内容修正処理を行う(s7)。図10は、この取引内容修正処理を示すフローチャートである。操作端末1は、図11に示す取引内容修正画面を表示部12の表示器に表示する(s21)。ここでは、口座番号の各桁、取引種別、および取引金額の各桁にチェックボックスを表示し、修正箇所を受け付ける場合を例示している。操作者は、修正する箇所のチェックボックスをチェックし、修正ボタンを操作する(図12参照)。
【0046】
操作端末1は、修正ボタンが操作されると、図13に示す修正内容入力画面を表示部12の表示器に表示する(s22、s23)。操作端末1は、修正ボタンの操作が行われたときに、チェックボックスがチェックされていた箇所について、修正内容の入力を受け付ける。言い換えれば、修正ボタンの操作が行われたときに、チェックボックスがチェックされていなかった箇所について、修正内容の入力を受け付けない。
【0047】
操作者は、キーボード13a等を操作して、修正内容を入力し、完了ボタンを操作する。操作端末1は、修正内容の入力を受け付け(s24)、その後、完了ボタンが操作されると(s25)、本処理を終了する。
【0048】
操作端末1は、上述したs7にかかる取引内容修正処理を完了すると、s5に戻る。このとき、操作端末1は、今回の取引内容修正処理にかかる取引内容の修正を反映させている。表示器12aに再表示される一括取引処理確認画面は、図14に示すように、今回の取引内容修正処理にかかる取引内容の修正を反映させた画面である。
【0049】
操作端末1は、全ての口座取引にかかる確認チェックボックスがチェックされた状態、または一括確認チェックボックスがチェックされた状態で、確認ボタンの操作にかかる入力を受け付けると(s8)、一括して処理する口座取引における、口座への入金金額の合計と、口座からの出金金額の合計と、の差額を算出する(s9)。操作端末1は、s9で算出した差額に基づいて、貨幣処理機3に入出金処理を指示する(s10)。具体的には、合計入金金額が、合計出金金額よりも大きければ貨幣処理機3に対して、その差額の入金処理を指示する。反対に、合計出金金額が、合計入金金額よりも大きければ貨幣処理機3に対して、その差額の出金処理を指示する。また、入金金額と出金金額とが同じ(差額が0である。)ときには、s10、s11にかかる処理を行わない(s12以降の処理を実行する。)。
【0050】
貨幣処理機3は、操作端末1から指示された入出金処理を実行する。例えば、貨幣処理機3は、出金処理が指示されたときには、指示された出金金額に応じた貨幣を、金種別カートリッジから繰り出し、硬貨投入/放出口3bや紙幣投入/放出口3aに放出する。また、入金処理が指示されたときには、操作者が貨幣を硬貨投入/放出口3bや紙幣投入/放出口3aに投入する。貨幣処理機3は、投入された貨幣を計数し、投入金額が指示された入金金額以上であるかどうかを確認する。貨幣処理機3は、投入金額が指示された入金金額未満であれば、貨幣の追加投入を受け付ける。
【0051】
なお、貨幣処理機3は、投入された貨幣を該当する金種の金種別カートリッジに収納する。また、投入金額と、入金金額との間に差額があれば、その差額に応じた貨幣を釣銭として硬貨投入/放出口3bや紙幣投入/放出口3aに放出する。
【0052】
また、貨幣処理機3は、操作端末1から指示された入出金処理が完了すると、入出金処理完了を操作端末1に通知する。
【0053】
操作端末1は、貨幣処理機3から入出金処理完了の通知があると(s11)、今回一括して処理する口座取引毎に、その取引内容をホスト装置5に通知する(s12)。ホスト装置5は、取引内容が通知された口座取引毎に、対応する口座の取引履歴や口座残高等を含む口座管理情報の更新処理を行う。操作端末1は、ホスト装置5から全ての口座取引について処理完了通知を受信すると、記帳機4に対して記帳処理を指示する(s13、s14)。
【0054】
操作者は、s4が完了してから、この時点に達するまでの間に、今回一括して処理する口座取引に用いる通帳を、通帳セット口42に再度セットしている。記帳機4は、通帳セット口42にセットされている通帳を1冊繰り出し、通帳処理ユニット40に搬送する。記帳機4は、通帳処理ユニット40で裏表紙に貼付されている口座番号を読み出す。そして、この口座番号を操作端末1に通知する。操作端末1は、ホスト装置5と通信し、該当する口座の通帳に記帳する取引内容を受信する。操作端末1は、このとき、今回処理した取引だけでなく、取引内容が未記帳であった過去の取引についても、その取引内容をホスト装置5から受信する。操作端末1は、ホスト装置5から受信した未記帳の取引内容を記帳機4に通知する。記帳機4は、通帳処理ユニット40で操作端末1から通知された取引内容を通帳に記帳し、通帳排出口43に排出する。記帳機4は、通帳セット口42にセットされている通帳毎に、上述の記帳処理を行う。
【0055】
なお、操作端末1は、今回の取引で使用する通帳を、s4ですでに確認しているので、s12、s13におけるホスト装置5との通信で、今回の取引で使用する通帳毎に、記帳する取引内容にかかる記帳データを事前に受信しておいてもよい。このようにすれば、操作端末1がホスト装置5にアクセスする回数を抑えることができる。
【0056】
記帳機4は、通帳セット口42にセットされた全ての通帳に対する記帳が完了すると、記帳完了を操作端末1に通知する。操作端末1は、記帳完了の通知を受信すると(s15)、本処理を終了する。
【0057】
このように、この取引処理システムでは、複数件の取引を一括して処理することができるので、操作者である行員、または利用者の利便性を向上できる。また、複数件の口座取引を処理するのに要する時間の短縮が図れ、口座取引における処理効率を向上させることができる。
【0058】
また、上記実施形態では、操作端末1は、一括して処理する複数件の口座取引について、各口座取引の取引内容をスキャナ2で読み取った取引伝票の読取画像に対する画像処理で取得するとしたが、各口座取引の取引内容をUSBメモリ等の記憶媒体に記憶させておき、これを操作端末1に直接読み取らせる構成としてもよい。このように構成すれば、スキャナ2を不要にできる。また、インタネットや、通信回線を介して、一括して処理する複数件の口座取引の取引内容を事前に操作端末1に送信できる構成としてもよい。
【0059】
また、一括取引処理に用いる通帳の確認については、その処理(上述したs2、およびs4にかかる処理)を不要にしてもよい。この場合には、記帳処理時に、記帳機4から通帳の口座番号が通知されたときに、その通帳の口座番号をホスト装置5に通知し、当該ホスト装置5から該当する通帳に記帳する記帳データを取得すればよい。
【0060】
また、記帳機4を、操作端末1を介さずにホスト装置5と接続し、記帳機4がホスト装置5から記帳データを取得するように接続してもよい。
【符号の説明】
【0061】
1…操作端末
2…スキャナ
3…貨幣処理機
4…記帳機
5…ホスト装置
11…制御部
12…表示部
12a…表示器
13…操作部
13a…キーボード
14…画像処理部
15…通信部
16…第1の入出力部
17…第2の入出力部
18…第3の入出力部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一括処理する複数件の口座取引について、口座取引毎に、その取引内容を示す口座取引情報を取得する取引情報取得手段を有する取引情報受付端末と、
前記取引情報受付端末に接続し、この取引情報受付端末から指示された金額に応じた貨幣の入出金処理を行う入出金処理手段を有する貨幣処理機と、を備え、
前記取引情報受付端末は、
一括処理する複数件の口座取引について前記取引情報取得手段が口座取引毎に取得した口座取引情報に基づく、口座への合計入金金額と、口座からの合計出金金額と、の差額に応じた入出金処理を前記貨幣処理機に指示する入出金処理指示手段と、
前記取引情報取得手段が口座取引情報を取得した、一括処理する複数件の口座取引にかかる取引処理要求をホスト装置に通知する取引処理要求通知手段と、を有している、
取引処理システム。
【請求項2】
前記取引情報受付端末に接続し、取引内容が記載された取引伝票の画像をイメージセンサで取得する伝票画像取得手段を有する画像読取機を備え、
前記取引情報受付端末の前記取引情報取得手段は、前記画像読取機が取得した取引伝票の画像を処理し、当該取引伝票に記載されている取引内容を認識する、
請求項1に記載の取引処理システム。
【請求項3】
通帳に対応する口座に対して処理された取引の内容を記帳する記帳手段を有し、
複数冊の通帳が一度にセットできる通帳セット口にセットされている通帳を1冊ずつ繰り出し、前記記帳手段で取引の内容を記帳した通帳を通帳排出口に排出する記帳機を備え、
前記取引情報受付端末は、
前記取引処理要求通知手段が一括処理する複数件の口座取引にかかる取引処理要求を前記ホスト装置に通知した後、前記記帳機に対して、前記通帳セット口にセットされている通帳への記帳を指示する記帳指示手段を有する、
請求項1、または2に記載の取引処理システム。
【請求項4】
前記取引情報受付端末は、
一括処理する複数件の口座取引について前記取引情報取得手段が口座取引情報を取得した口座取引毎に、その取引内容を表示器に一覧で表示する表示手段と、
前記表示手段が表示器に表示している口座取引毎に、取引内容の訂正を受け付ける訂正受付手段と、を有する、
請求項1〜3のいずれかに記載の取引処理システム。
【請求項1】
一括処理する複数件の口座取引について、口座取引毎に、その取引内容を示す口座取引情報を取得する取引情報取得手段を有する取引情報受付端末と、
前記取引情報受付端末に接続し、この取引情報受付端末から指示された金額に応じた貨幣の入出金処理を行う入出金処理手段を有する貨幣処理機と、を備え、
前記取引情報受付端末は、
一括処理する複数件の口座取引について前記取引情報取得手段が口座取引毎に取得した口座取引情報に基づく、口座への合計入金金額と、口座からの合計出金金額と、の差額に応じた入出金処理を前記貨幣処理機に指示する入出金処理指示手段と、
前記取引情報取得手段が口座取引情報を取得した、一括処理する複数件の口座取引にかかる取引処理要求をホスト装置に通知する取引処理要求通知手段と、を有している、
取引処理システム。
【請求項2】
前記取引情報受付端末に接続し、取引内容が記載された取引伝票の画像をイメージセンサで取得する伝票画像取得手段を有する画像読取機を備え、
前記取引情報受付端末の前記取引情報取得手段は、前記画像読取機が取得した取引伝票の画像を処理し、当該取引伝票に記載されている取引内容を認識する、
請求項1に記載の取引処理システム。
【請求項3】
通帳に対応する口座に対して処理された取引の内容を記帳する記帳手段を有し、
複数冊の通帳が一度にセットできる通帳セット口にセットされている通帳を1冊ずつ繰り出し、前記記帳手段で取引の内容を記帳した通帳を通帳排出口に排出する記帳機を備え、
前記取引情報受付端末は、
前記取引処理要求通知手段が一括処理する複数件の口座取引にかかる取引処理要求を前記ホスト装置に通知した後、前記記帳機に対して、前記通帳セット口にセットされている通帳への記帳を指示する記帳指示手段を有する、
請求項1、または2に記載の取引処理システム。
【請求項4】
前記取引情報受付端末は、
一括処理する複数件の口座取引について前記取引情報取得手段が口座取引情報を取得した口座取引毎に、その取引内容を表示器に一覧で表示する表示手段と、
前記表示手段が表示器に表示している口座取引毎に、取引内容の訂正を受け付ける訂正受付手段と、を有する、
請求項1〜3のいずれかに記載の取引処理システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
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【図4】
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【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2011−227603(P2011−227603A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−94835(P2010−94835)
【出願日】平成22年4月16日(2010.4.16)
【出願人】(504373093)日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社 (1,225)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年4月16日(2010.4.16)
【出願人】(504373093)日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社 (1,225)
【Fターム(参考)】
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