説明

受動拡散型ヌクレオシド輸送体ENT1阻害剤

本発明は、受動拡散型ヌクレオシド輸送体ENT1阻害特性を有する式(I)
【化1】


で表される新規な化合物、この化合物を含有して成る製薬学的組成物、この化合物を製造するための化学的方法およびそれらを動物、特にヒトにおけるENT1受容体の阻害に関連した疾患の治療で用いることに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受動拡散型ヌクレオシド輸送体ENT1阻害特性を有する式(I)で表される新規な化合物、この化合物を含有して成る製薬学的組成物、この化合物を製造するための化学的方法およびそれらを動物、特にヒトにおけるENT1受容体の阻害に関連した疾患の治療で用いることに関する。
【0002】
ヌクレオシドが細胞膜を通り抜けるには特定の輸送体が必要である。ヌクレオシド輸送体ファミリーの中では受動拡散型ヌクレオシド輸送体(ENT)が最も幅広く発現し、ヒトでは下記の4種類のヒトENTが同定された:hENT−1、hENT−2、hENT−3およびhENT−4。細胞表面蛋白質であるhENT−1およびhENT−2が最も徹底的に特徴付けられ、それらはプリンおよびピリミジン両方のヌクレオシドに幅広く選択的である。それらはニトロベンジルメルカプトプリンリボシド(NBMPR)による阻害に対してそれらが示す感受性によって互いに区別可能である。ENT1はナノモル濃度のNBMPRによって強力に阻害され、従ってまたNBMPR感受性受動拡散型ヌクレオシド輸送体蛋白質とも呼ばれる。ENT2はナノモル濃度のNBMPRに感受性を示さないが、より高い(ミクロモル)濃度のNBMPRによって阻害され得、従ってまたNBMPR非感受性受動拡散型ヌクレオシド輸送体蛋白質(iENTP)とも呼ばれる[非特許文献1を参照]。
【0003】
アデノシンは内因性のプリンヌクレオシドであり、これは特に虚血、炎症および痛みの如き病態生理学的状態の時に放出される。それはそのような状況下で重要な神経および免疫調節役割を果たす。ヒトにおける様々な侵害受容療法で投与されるアデノシンは鎮痛作用を示す。アデノシンの半減期が短くかつそれの投与によって引き起こされる副作用が理由で内因性アデノシンが示す効果を高める方法を見つけだすことにかなりの興味が持たれていた。ENT1を阻害すると細胞へのアデノシン吸収が遮断されることでそれの有益な効果が増強される可能性がある。
【0004】
【非特許文献1】Griffith他、Biochim.Bioph.Acta 1286:153−181(1986)
【発明の概要】
【0005】
本発明は、如何なる立体化学異性体形態も包含する式(I)
【化1】

[式中、
−A−B−は、
【化2】

を表し、かつ
nは、整数0または1であり、
13は、ヒドロキシまたはハロを表し、
14は、水素またはC1−6アルキルを表し、
前記二価基(a−4)、(a−5)および(a−6)中の同一もしくは異なる炭素原子上に存在する水素原子のいずれもハロに置き換わっていてもよく、
およびRは、各々独立して、水素、ハロまたはC1−6アルキルから選択され、
、R、RおよびRは、各々独立して、水素、ハロ、C1−6アルキル、ポリハロC1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、NO、Cycle、CycleまたはX−Rから選択され、かつ
Xは、OまたはNRを表し、かつ
は、水素、C1−6アルキルまたはC1−6アルキルオキシC1−6アルキルであり、そして
は、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C3−6シクロアルキル、ポリハロC1−6アルキル、C1−6アルキルオキシカルボニル、C1−6アルキルカルボニル、ポリハロC1−6アルキルカルボニル、Cycle、−(C=O)−(CH−Cycle、−(C=O)−(CH−CH−OH、−(C=O)−(CH−CH−O−C1−4アルキル、またはハロ、ヒドロキシ、シアノ、C3−6シクロアルキル、C1−6アルキルオキシ、アミノカルボニル、フェニル、CycleまたはCycleで置換されているC1−6アルキル、またはNR1112であり、かつR11およびR12は、各々独立して、水素、C1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニルまたはC1−6アルキルオキシカルボニルから選択され、
mは、整数0、1または2であり、
Cycleは、
【化3】

から選択され、かつ
10は、水素、C1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニルまたはC1−6アルキルオキシカルボニルであり、そして
Cycleは、
【化4】

から選択され、かつ
10は、水素、C1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキルオキシカルボニル、またはハロまたはヒドロキシで置換されているC1−6アルキルオキシカルボニルである]
で表される化合物またはこれの製薬学的に許容される酸付加塩または溶媒和物またはN−オキサイド形態物に関する。
【0006】
この上の記述で用いた如き、
ハロは、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードの総称であり、
1−4アルキルは、炭素原子数が1から4の直鎖および分枝鎖飽和炭化水素基、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、1−メチル−エチル、2−メチルプロピルなどを定義するものであり、
1−6アルキルは、これにC1−4アルキルおよび炭素原子数が5または6の高級同族体、例えば2−メチルブチル、ペンチル、ヘキシルなどを包含させることを意味し、
3−6アルケニルは、炭素原子数が3から6の直鎖および分枝鎖不飽和炭化水素基、例えばプロペニル、ブテニル、ペンテニルまたはヘキセニルなどを定義するものであり、
ポリハロC1−4アルキルは、ポリハロ置換C1−4アルキル、特に2から6個のハロゲン原子で置換されているC1−4アルキル(本明細書の上で定義した如き)、例えばジフルオロメチル、トリフルオロメチル、トリフルオロエチルなどであると定義し、
ポリハロC1−6アルキルは、ポリハロ置換C1−6アルキル、特に2から6個のハロゲン原子で置換されているC1−6アルキル(本明細書の上で定義した如き)、例えばジフルオロメチル、トリフルオロメチル、トリフルオロエチルなどであると定義し、
3−6シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルの総称である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書の上で用いた如き用語「立体化学異性体形態物」は、前記式(I)で表される化合物が取り得る可能な異性体形態物の全部を定義するものである。特に記述も指示もしない限り、化合物の化学的表示は可能なあらゆる立体化学異性体形態物の混合物を表し、前記混合物は基本的分子構造を有するあらゆるジアステレオマーおよび鏡像異性体を含有する。より詳細には、立体中心はR配置またはS配置を取り得、二価の環式(部分的)飽和基上の置換基はシス配置またはトランス配置のいずれかを取り得る。置換基RおよびRが異なる意味を有する場合、アリール基とカルボニル基の間の結合がキラリティー軸を形成する。軸方向キラル化合物の鏡像異性体に通常は立体化学標識RおよびS(またはaRまたはaS)を与え、そのような鏡像異性体もまた用語「立体化学異性体形態物」の下に含まれる。
【0008】
前記式(I)で表される化合物の立体化学異性体形態物は明らかに本発明の範囲内に包含されることを意図する。
【0009】
当業者は良く知られた方法、例えばX線回折などを用いることで前記式(I)で表され
る化合物およびこれらの製造で用いる中間体が有する絶対的立体化学配置を容易に決定することができるであろう。
【0010】
その上、式(I)で表されるいくつかの化合物およびそれらの調製で用いる中間体の数種は多形を示す可能性がある。本発明は本明細書の上に示した条件の処理で用いるに有用な特性を有する如何なる多形形態物も包含すると理解されるべきである。
【0011】
本明細書の上に記述した如き製薬学的に許容される酸付加塩は、これに前記式(I)で表される化合物が形成し得る製薬学的に有効な無毒の酸付加塩形態物を包含させることを意味する。そのような製薬学的に許容される酸付加塩は、便利に、塩基形態物をそのような適切な酸で処理することで得ることができる。適切な酸には、例えば無機酸、例えばハロゲン化水素酸、例えば塩酸または臭化水素酸など、硫酸、硝酸、燐酸など、または有機酸、例えば酢酸、プロピオン酸、ヒドロキシ酢酸、乳酸、ピルビン酸、しゅう酸(即ちエタン二酸)、マロン酸、こはく酸(即ちブタン二酸)、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、シクラミン酸、サリチル酸、p−アミノサリチル酸、パモ酸などが含まれる。
【0012】
逆に、前記塩形態物を適切な塩基で処理することで遊離塩基形態物に変化させることができる。
【0013】
前記式(I)で表される化合物は非溶媒和および溶媒和形態の両方で存在し得る。用語「溶媒和物」を本明細書では本発明の化合物を含有しかつ1種以上の製薬学的に許容される溶媒分子、例えば水またはエタノールなどを含有して成る分子複合体を記述する目的で用いる。前記溶媒が水の時には用語「水化物」を用いる。
【0014】
前記式(I)で表される化合物のN−オキサイド形態物は当該技術分野で公知の様式で調製可能であり、それらに1個または数個の窒素原子が酸化されてN−オキサイドになっている式(I)で表される化合物を包含させることを意味する。特に、ピペリジンの窒素がN−オキサイドになっているN−オキサイドが考えられる。
【0015】
興味の持たれる式(I)で表される化合物は、下記の制限の中の1つ以上が当てはまる式(I)で表される化合物である:
a)RおよびRの両方がハロ、特にクロロであるか、或は
b)RおよびRの両方がC1−4アルキル、特にメチルであるか、或は
c)基−A−B−が(a−1)を表すか、或は
d)基−A−B−が(a−2)を表すか、或は
e)R、R、RおよびRが各々独立して水素、ハロ、C1−6アルキルまたはX−Rから選択されかつXがOを表すか、或は
f)R、R、RおよびRが各々独立して水素、ハロ、C1−6アルキルまたはX−Rから選択されかつXがOを表しそしてRがC1−6アルキルまたはHetを表すか、或は
g)R、R、RおよびRが各々独立して水素、ハロ、C1−6アルキルまたはX−Rから選択されかつXがOを表しそしてRがHetを表しかつHetが基(c−2)を表すか、或は
h)R、R、RおよびRが各々独立して水素、ハロ、C1−6アルキルまたはX−Rから選択されかつXがNRを表すか、或は
i)R、R、RおよびRが各々独立して水素、ハロ、C1−6アルキルまたはX−Rから選択されかつRが水素でありそしてXがNRを表しかつRが水素を表すか、或は
j)Rが水素であるか、或は
k)Rが水素、C1−6アルキルまたはハロであるか、或は
l)RがX−Rであるか、或は
m)Rがハロであるか、或は
n)nが整数0である。
【0016】
興味の持たれる他の化合物は、N−(2−{7−[(1−アセチルピペリジン−4−イル)オキシ]−6−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−1’H−スピロ[クロメン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル}エチル)−2,6−ジクロロベンズアミドまたはN−[2−(7−アミノ−8−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−1’H−スピロ[1,3−ベンゾオキサジン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)エチル]−2,6−ジクロロベンズアミドまたはこれらの製薬学的に許容される酸付加塩である。
【0017】
以下のパラグラフに式(I)で表される化合物のいろいろな調製方法を記述する。式(I)で表される化合物およびこれらの調製に介在する中間体の構造式を簡潔にする目的で、本明細書では以降ベンズアミド部分を記号Tで表す。
【化5】

【0018】
式(I)で表される化合物の調製は一般に式(III)で表される中間体に式(II)で表される中間体を用いたN−アルキル化を受けさせることで実施可能であり、ここで、Wは適切な脱離基、例えばハロ、例えばフルオロ、クロロ、ブロモ、ヨードなど、またはある場合には、Wはまたスルホニルオキシ基、例えばメタンスルホニルオキシ、ベンゼンスルホニルオキシ、トリフルオロメタンスルホニルオキシなどのような反応性脱離基であってもよい。この反応は反応に不活性な溶媒、例えばアセトニトリル、ジクロロメタンまたはジメチルホルムアミドなど中で場合により適切な塩基、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミンまたはジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)などを存在させて実施可能である。撹拌を行うと反応速度が速くなり得る。この反応を好適には約0℃の温度で実施する。
【化6】

【0019】
式(I)で表される化合物の調製をまた式(IV)で表される中間体と式(V)で表される中間体を反応させることで実施することも可能である。この反応は反応に不活性な溶媒、例えばジクロロメタンまたはジメチルホルムアミドなど中で場合により適切な塩基、例えばジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)などを存在させて実施可能である。
【化7】

【0020】
式(I−a)で表される化合物[−A−B−が基(a−1)を表しかつnが0である式(I)で表される化合物であると定義]の調製は、式(VI)で表される中間体と式(VII)で表される中間体を反応に不活性な溶媒、例えばメタノールなど中でピロリジンを存在させて反応させることで実施可能である。
【化8】

【0021】
式(I−b)で表される化合物[−A−B−が基(a−2)を表しかつnが0である式(I)で表される化合物であると定義]の調製は、式(VIII)で表される中間体と式(IX)で表される中間体を反応に不活性な溶媒、例えばトルエンなど中でピロリジンを存在させて反応させるか或はトルエン中でp−トルエンスルホン酸およびモレキュラーシーブを存在させて反応させることで実施可能である。
【化9】

【0022】
式(I−c)で表される化合物[−A−B−が基(a−4)を表しかつnが0である式(I)で表される化合物であると定義]から式(I−a)で表される化合物を生じさせる変換は、接触水添条件、例えば水素ガスおよび触媒、例えばラネーニッケルなどを反応に不活性な溶媒、例えばメタノールなど中で用いることなどで実施可能である。
【化10】

【0023】
式(I−a)で表される化合物から式(I−d−1)で表される化合物[−A−B−が基(a−6)を表しかつR11がヒドロキシを表しそしてnが0である式(I)で表される化合物であると定義]を生じさせる変換は、当該技術分野で公知の還元手順、例えばホウ水素化ナトリウムを用いた処理を適切な溶媒、例えばメタノールなど中で行うことなどで実施可能である。
【化11】

【0024】
式(I−d−1)で表される化合物から式(I−c)で表される化合物を生じさせる変換は、それに水素化トリエチルシリルを用いた処理を反応に不活性な溶媒、例えばジクロロメタンなど中でトリフルオロ酢酸を存在させて受けさせることで実施可能である。
【化12】

【0025】
式(I−a)で表される化合物から式(I−e)で表される化合物[−A−B−が基(a−3)を表しかつnが0である式(I)で表される化合物であると定義]を生じさせる変換は、それにヒドロキシルアミンを用いた処理を塩基性条件下で受けさせることで実施可能である。
【化13】

【0026】
式(I−d−1)で表される化合物から式(I−f)で表される化合物[−A−B−が基(a−5)を表しかつnが0である式(I)で表される化合物であると定義]を生じさせる変換は、それに塩酸を用いた処理を反応に不活性な溶媒、例えばTHFなど中で受けさせることで実施可能である。
【化14】

【0027】
式(I−f)で表される化合物から式(I−c)で表される化合物を生じさせる変換は、接触水添条件、例えば水素ガスおよび触媒、例えば炭素に担持されている白金などを反応に不活性な溶媒、例えばメタノールなど中で用いることなどで実施可能である。
【化15】

【0028】
式(I)で表される化合物から相当するN−オキサイド形態物を生じさせる変換をまた三価の窒素をN−オキサイド形態に変化させるに適することが当該技術分野で知られている手順に従って実施することも可能である。前記N−オキサイド化反応は、一般に、式(I)で表される出発材料を適切な有機もしくは無機過酸化物と反応させることで実施可能である。適切な無機過酸化物には、例えば過酸化水素、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の過酸化物、例えば過酸化ナトリウム、過酸化カリウムなどが含まれ、適切な有機過酸化物には、ペルオキシ酸、例えば過安息香酸またはハロ置換過安息香酸、例えば3−クロロ過安息香酸など、ペルオキソアルカン酸、例えばペルオキソ酢酸など、アルキルヒドロパーオキサイド、例えばt−ブチルヒドロパーオキサイドなどが含まれ得る。適切な溶媒は、例えば水、低級アルカノール、例えばエタノールなど、炭化水素、例えばトルエンなど、ケトン、例えば2−ブタノンなど、ハロゲン置換炭化水素、例えばジクロロメタンなど、そしてそのような溶媒の混合物である。
【0029】
出発材料および中間体の中の数種は公知化合物でありかつ商業的に入手可能であるか或は当該技術分野で一般に公知の通常の反応手順に従って調製可能である。本明細書の上に記述した方法で調製する如き式(I)で表される化合物は、鏡像異性体のラセミ混合物の形態で合成可能であり、それらを互いに当該技術分野で公知の分割手順に従って分離することができる。ラセミ形態で得られた式(I)で表される化合物を適切なキラル酸と反応させることで相当するジアステレオマー塩形態物に変化させてもよい。その後、前記ジアステレオマー塩形態物に分離を例えば選択的もしくは分別結晶化などで受けさせた後、アルカリを用いてそれから鏡像異性体を遊離させる。式(I)で表される化合物の鏡像異性体形態物を分離する代替様式は、キラル固定相を用いた液クロの使用を伴う。また、相当する適切な出発材料の立体化学的に高純度の異性体形態物を用いてそのような立体的に高純度の異性体形態物を生じさせることも可能であるが、その反応が立体特異的に起こることを条件とする。特定の立体異性体が必要な場合、好適には、立体特異的製造方法を用い
て前記化合物の合成を行う。そのような方法では有利に鏡像異性体的に高純度の出発材料を用いる。
【0030】
前記式(I)で表される化合物、これらの製薬学的に許容される塩および立体異性体形態物は、薬理学的実施例C.1に示すように、受動拡散型ヌクレオシド輸送体ENT1阻害特性を有する。
【0031】
従って、式(I)で表される本化合物は、特に、受動拡散型ヌクレオシド輸送体ENT1、特に受動拡散型ヌクレオシド輸送体ENT1阻害活性によって治療が達成される疾患または病気を治療する時の薬剤として用いるに有用である。従って、本化合物は受動拡散型ヌクレオシド輸送体ENT1活性、特に受動拡散型ヌクレオシド輸送体ENT1阻害活性によって治療が達成される疾患または病気を治療するための薬剤を製造する目的で使用可能である。
【0032】
本発明は、また、受動拡散型ヌクレオシド輸送体ENT1疾患もしくは病気から選択される疾患または病気を治療するための薬剤を製造する目的で式(I)で表される化合物またはこれの製薬学的に許容される塩を用いることも提供する。
【0033】
1つの態様において、本発明は、受動拡散型ヌクレオシド輸送体ENT1疾患もしくは病気から選択される疾患もしくは病気を治療する時の薬剤として用いるためか或はそれの治療で用いるための式(I)で表される化合物を提供する。
【0034】
その上、本発明は、また、哺乳動物被験体における受動拡散型ヌクレオシド輸送体ENT1活性によって治療が達成される疾患を治療する方法も提供し、この方法は、そのような治療を必要としている哺乳動物に式(I)で表される化合物またはこれの製薬学的に許容される塩を治療的に有効な量で投与することを含んで成る。
【0035】
受動拡散型ヌクレオシド輸送体ENT1媒介疾患もしくは障害は、例えば急性および慢性痛疾患(炎症性痛、神経障害性痛、癌痛を包含)、心臓保護、脳保護、外傷性脳障害(TBI)、骨髄保護、神経保護、慢性皮膚褥瘡、創傷治癒、抗痙攣、臓器移植(心臓麻痺の場合の如き臓器保存)、睡眠障害、膵炎、糸球体腎炎および抗血栓(抗血小板)などである。
【0036】
慢性痛疾患は痛覚過敏および異痛に関係している。そのような疾患には、急性痛、骨格筋痛、腰痛および神経根障害、上肢痛、線維筋痛および筋筋膜疼痛症候群、口腔顔面痛、腹痛、幻想痛、疼痛性チックおよび非定型顔面痛、神経根損傷およびクモ膜炎、老人性疼痛、中心性疼痛、炎症性痛が含まれ得る。
【0037】
神経障害性痛は末梢および中枢神経系の損傷の結果としてもたらされる。それはしばしば体性感覚障害に関連しており、痛みの分布は大部分が体知覚機能不全領域に関係している。そのような痛みは原因となる事象が起こってから数カ月または数年後に始まることさえあり得る。神経障害性痛の原因はいくつか存在することに加えて症状および神経学的欠損の度合はかなり多様である。例は外傷性圧迫損傷、虚血、毒素、栄養不足、ウイルス感染および肝臓および腎臓の合併症が原因で起こる末梢神経損傷である。
【0038】
本明細書で用いる如き用語「治療する」および「治療」は、治癒、一時的および予防治療を指し、それには、そのような用語が当てはまる病気、障害または疾患またはそのような病気、障害または疾患の1つ以上の症状の回復、軽減、進行の抑制または防止が含まれる。
【0039】
加うるに、本発明は、少なくとも1種の製薬学的に許容される担体および式(I)で表される化合物を治療的に有効な量で含有して成る製薬学的組成物も提供する。
【0040】
本発明の製薬学的組成物を製造しようとする時、有効な量の個々の化合物を塩基もしくは酸付加塩形態で有効成分として少なくとも1種の製薬学的に許容される担体と密な混合物として一緒にするが、そのような担体は、投与に必要な製剤の形態に応じて幅広く多様な形態を取り得る。好ましくは、そのような製薬学的組成物を好適には経口投与、直腸投与、経皮投与または非経口注入に適した単位投薬形態にする。
【0041】
例えば、本組成物を経口投与形態物として調製する場合、通常の液状製薬学的担体のいずれも使用可能であり、例えば液状の経口用製剤、例えば懸濁液、シロップ、エリキシルおよび溶液などの場合には水、グリコール、油、アルコールなど、または粉末、ピル、カプセルおよび錠剤の場合には固体状の製薬学的担体、例えば澱粉、糖、カオリン、滑剤、結合剤、崩壊剤などを用いてもよい。投与が容易なことから錠剤およびカプセルが最も有利な経口投薬単位形態物に相当し、この場合には明らかに固体状の製薬学的担体を用いる。非経口注入用組成物の場合の製薬学的担体は主に無菌水を含んで成るが、有効成分の溶解性を向上させる他の材料を含有させることも可能である。例えば、食塩水溶液、グルコース溶液または両方の混合物を含んで成る製薬学的担体を用いて注射可能溶液を調製することができる。また、注射可能な懸濁液の調製も適切な液状担体、懸濁剤などを用いることで実施可能である。経皮投与に適した組成物の場合、その製薬学的担体に場合により透過促進剤および/または適切な湿潤剤を含めてもよく、それらを場合により皮膚に対して有害な影響を大きな度合ではもたらさない適切な添加剤と低い比率で一緒にしてもよい。そのような添加剤は有効成分を皮膚に投与し易くしそして/または所望組成物の調製に役立つように選択可能である。局所用組成物はいろいろな様式で投与可能であり、例えば経皮パッチ、スポットオン(spot−on)または軟膏などとして投与可能である。式(I)で表される化合物の付加塩は、相当する塩基形態に比べて水への溶解度が高いことから、水性組成物の調製で用いるに明らかにより適する。
【0042】
本発明の製薬学的組成物を投薬単位形態物として構築するのが特に有利である、と言うのは、その方が投与が容易でありかつ投薬が均一であるからである。本明細書で用いる如き「投薬単位形態物」は、各単位が必要な製薬学的担体と一緒に所望の治療効果をもたらすように計算して前以て決めておいた量の有効成分を含有する単位投薬物として用いるに適した物理的に個々別々の単位を指す。そのような投薬単位形態物の例は錠剤(切り目が入っている錠剤または被覆されている錠剤を包含)、カプセル、ピル、粉末パケット、ウエハース、注射可能溶液もしくは懸濁液、茶サジ1杯、テーブルスプーン1杯など、そしてそれらを複数に分けたものである。
【0043】
本発明の製薬学的組成物を経口投与する場合にそれに持たせる形態は固体状の投与形態、例えば錠剤(飲み込むことができる形態およびかみ砕くことができる形態の両方)、カプセルまたはゲルカップであってもよく、それらの調製は製薬学的に許容される賦形剤および担体および結合剤(例えば前以てゼラチン状にしておいたトウモロコシ澱粉、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなど)、充填材(例えばラクトース、微結晶性セルロース、燐酸カルシウムなど)、滑剤(例えばステアリン酸マグネシウム、タルク、シリカなど)、崩壊剤(例えばジャガイモ澱粉、澱粉グリコール酸ナトリウムなど)、湿潤剤(例えばラウリル硫酸ナトリウム)などを用いて通常手段で実施可能である。また、そのような錠剤に被覆を当該技術分野で良く知られた方法を用いて受けさせることも可能である。
【0044】
経口投与用液状製剤に持たせる形態は例えば溶液、シロップまたは懸濁液などであってもよいか、或はそれらを使用前に水および/または別の適切な液状担体と混合するに適し
た乾燥製品として構築することも可能である。そのような液状製剤の調製は場合により他の製薬学的に許容される添加剤、例えば懸濁剤(例えばソルビトールシロップ、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースまたは水添植物脂肪)、乳化剤(例えばレシチンおよびアカシア)、非水性担体(例えばアーモンド油、油状エステルまたはエチルアルコール)、甘味剤、香味料、マスキング剤および防腐剤(例えばp−ヒドロキシ安息香酸メチルもしくはプロピルまたはソルビン酸)を用いて通常手段で実施可能である。
【0045】
本発明の製薬学的組成物で用いるに有用な製薬学的に受け入れられる甘味剤に、好適には、少なくとも1種の強力甘味剤、例えばアスパルテーム、アセサルフェームカリウム、シクラミン酸ナトリウム、アリテーム、ジヒドロカルコン甘味剤、モネリン、ステビオシドスクラロース(4,1’,6’−トリクロロ−4,1’,6’−トリデオキシガラクトスクロース)、または好適にはサッカリン、サッカリンナトリウムもしくはカルシウム、および場合により、少なくとも1種のバルク甘味剤、例えばソルビトール、マンニトール、フルクトース、スクロース、マルトース、イソモルト、グルコース、水添グルコースシロップ、キシリトール、キャラメルまたはハチミツなどを含めてもよい。強力な甘味剤の場合にはそれを通常は低濃度で用いる。例えばサッカリンナトリウムの場合には、前記濃度を最終製剤の約0.04%から0.1%(重量/体積)の範囲にしてもよい。そのようなバルク甘味剤は、約10%から約35%、好適には約10%から15%(重量/体積)の範囲の高濃度で用いた時に有効であり得る。
【0046】
低投薬量の製剤に入っている材料の苦い味を隠し得る製薬学的に許容される香味料は、好適には果実香味料、例えばチェリー、ラズベリー、クロフサスグリまたはストロベリー香味料などである。2種類の香味料の組み合わせを用いると非常に良好な結果が得られる可能性がある。高投薬量の製剤の場合には、より強力な製薬学的に許容される香味料、例えばキャラメルチョコレート、ミントクール、ファンタジーなどが要求される可能性もある。各香味料を最終的組成物に約0.05%から1%(重量/体積)の範囲の濃度で存在させてもよい。有利には、前記強力な香味料の組み合わせを用いる。好適には、本製剤の環境下で味および/または色の変化も損失も全くもたらさない香味料を用いる。
【0047】
前記式(I)で表される化合物は、注入、便利には静脈内注射、筋肉内または皮下注射、例えばボーラス注射または連続静脈内輸液などで非経口投与する目的で構築可能である。注入用製剤は、単位投薬形態物、例えばアンプルまたは複数回投与用容器に入っている状態で提供可能であり、それに防腐剤を添加することも可能である。それらに持たせる形態は、油性もしくは水性媒体に入っている懸濁液、溶液または乳液の形態であってもよく、かつそれらに配合剤、例えば等張剤、懸濁剤、安定剤および/または分散剤などを含有させることも可能である。別法として、本有効成分を適切な媒体、例えば発熱物質が入っていない無菌水などで使用前に混合するに適した粉末形態で提供することも可能である。
【0048】
また、前記式(I)で表される化合物を直腸用組成物、例えば座薬または停留浣腸などとして構築することも可能であり、それらに例えば通常の座薬用基材、例えばココアバターおよび/または他のグリセリドなどを含有させてもよい。
【0049】
カンナビノイド受容体の媒介に関連した疾患の治療の技術を有する技術者は、本明細書の以下に示す試験の結果から式(I)で表される化合物の治療的に有効な量を容易に決定するであろう。治療的に有効な量は一般に治療すべき患者の体重1kg当たり約0.001mgから体重1kg当たり約50mg、より好適には体重1kg当たり約0.01mgから約10mgであろうと考えている。その治療的に有効な量を当日全体に渡って適切な間隔で2回以上のサブドースの形態で投与する方が適切である可能性がある。前記サブドースは各々が例えば有効成分を単位投薬形態物1個当たり約0.1mgから約1000mg、より特別には約1から約500mg含有する単位投薬形態物として構築可能である。
【0050】
ある化合物の「治療的に有効な量」を本明細書で用いる場合、これは、ある化合物をヒトまたは動物に投与した時に結果としてその化合物が前記ヒトまたは動物にENT1輸送体の阻害を感知できるほど引き起こすに充分なほど高い濃度をもたらす量である。
【0051】
正確な投与量および頻度は、当業者に良く知られているように、使用する式(I)で表される個々の化合物、治療すべき個々の病気、治療すべき病気のひどさ、個々の患者の年齢、体重および一般的身体状態ばかりでなく当該患者が受けている可能性のある他の医療に依存する。その上、治療を受けさせる患者の反応に応じそして/または本発明の化合物を処方する医者の評価に応じて前記「治療的に有効な量」を少なくするか或は多くすることも可能である。従って、本明細書の上に記述した1日当たりの有効な量の範囲は単に指針である。
【0052】
実験部分
本明細書の以下に記述する手順では下記の省略形を用いた:「CHOH」はメタノールを意味し、「CHCl」はジクロロメタンを意味し、「CHCN」はアセトニトリルを意味し、「DIPE」はジイソプロピルエーテルを意味し、「DIPEA」はジイソプロピルエチルアミンを意味し、「MgSO」は硫酸マグネシウムを意味し、「NaSO」は硫酸ナトリウムを意味し、「NaSO」は硫酸二ナトリウム塩を意味し、「NaCO」は炭酸二ナトリウム塩を意味し、「THF」はテトラヒドロフランを意味し、「EtOH」はエタノールを意味し、「DMF」はN,N−ジメチルホルムアミドを意味し、「CFCOOH」はトリフルオロ酢酸を意味し、「HSO」は硫酸を意味し、「KOAc」は酢酸カリウムを意味し、「NH」はアンモニアを意味し、「NaBH」はホウ水素化ナトリウムを意味し、「NHCl」は塩化アンモニウムを意味し、「NaOH」は水酸化ナトリウムを意味し、「NaBH(OAc)」はトリアセテートヒドロホウ酸ナトリウムを意味し、「Pd(OAc)」は酢酸パラジウムを意味し、「BINAP」は1,1’−[1,1’−ビナフタレン]−2,2’−ジイルビス[1,1−ジフェニルホスフィン]を意味し、「CsCO」は炭酸セシウムを意味し、「BBr」はトリブロモボランを意味し、「BF」はトリフルオロボランを意味し、「KCO」は炭酸カリウムを意味し、「EtN」はトリエチルアミンを意味し、「NHOH」はヒドロキシルアミンを意味し、「NaHCO」は炭酸モノナトリウム塩を意味し、「NaOAc」は酢酸ナトリウムを意味し、「EtO」はジエチルエーテルを意味し、「PTSA」はp−トルエンスルホン酸を意味し、「DMS」はジメチルスルフィドを意味し、「LiOH」は水酸化リチウムを意味し、「HCl」は塩酸を意味し、「Pd(dba)」はトリス[μ−「(1,2−η:4.5−η)−(1E,4E)−1,5−ジフェニル−1,4−ペンタジエン−3−オン]]ジパラジウムを意味し、「HBTU」はヘキサフルオロ燐酸1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−ベンゾトリアゾリウム(1−)3−オキサイドを意味し、「NHHCO」は炭酸モノアンモニウム塩を意味し、「CHCl」はトリクロロメタンを意味し、「HNO」は硝酸を意味し、「CHNH」はメタンアミンを意味し、「NHOH」は水酸化アンモニウムを意味し、「DMSO」はジメチルスルホキサイドを意味し、そして「NaBHCN」はシアノホウ水素化ナトリウムを意味する。
【0053】
高性能液クロ精製方法:
精製方法A:
生成物の精製を逆相高性能液クロ[Shandon Hyperprep(商標)C18 BDS(塩基で不活性化したシリカ)8μm、250g、I.D.5cm]を用いて実施した。3種類の可動相(相A:水中0.25%のNHHCO溶液、相B:CHOH、相C:CHCN)を用いて勾配をかけた。所望画分を集めた後に処理した。
【実施例】
【0054】
A.中間体の合成
(実施例A.1)
中間体(1)
【化16】

の製造
4’−カルバモイル−2’−クロロ−5’−ヒドロキシアセトアニリド(0.081モル)とHSO(15ml)をメタノール(150ml)に入れて撹拌しながら1時間還流させた。メタノールを蒸発(真空)させた。水(100ml)を加えた。沈澱物を濾過で取り出した後、乾燥(真空)させることで中間体(1)を15.0g得た。
【0055】
(実施例A.2)
a)中間体(2)
【化17】

の製造
4−オキソ−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチルエステル(0.067モル)と中間体(1)(0.08モル)とピロリジン(0.0066モル)をトルエン(200ml)に入れて撹拌しながら一晩還流させた。トルエンを蒸発させた。沈澱物を濾過で取り出し、DIPE(200ml)で3回洗浄した後、乾燥させることで中間体(2)を23.3g得た。
【0056】
b)中間体(3)
【化18】

の製造
中間体(1)(0.0407モル)をCHCl(50ml)に入れることで生じさせた混合物を撹拌しながらこれにCFCOOH/CHCl(100ml、50/50)をゆっくり加えた後、3時間撹拌した。溶媒を蒸発させた。その残留物の結晶化をCHCNを用いて行い、沈澱物を濾過で取り出した後、乾燥させることで中間体(3)を11.84g得た。
【0057】
c)中間体(4)
【化19】

の製造
中間体(3)(0.031モル)と2−クロロアセトニトリル(0.046モル)とDIPEA(0.155モル)をCHCN(150ml)に入れて撹拌しながら1時間還流させた。CHCNを蒸発(真空)させた。その残留物を水(150ml)に入れて撹拌し、沈澱物を濾過で取り出し、DIPEで洗浄した後、乾燥(真空)させることで中間体(4)を9.3g得た。
【0058】
d)中間体(5)
【化20】

の製造
中間体(4)(0.03モル)をNH/CHOH(250ml)に入れることで生じさせた混合物にラネーニッケル(触媒量)を触媒として用いた水添をチオフェン溶液(1ml)の存在下14℃で受けさせた。水素(2当量、1500mlの水素)吸収後、触媒を濾過で除去した後、その濾液に蒸発を受けさせた。その残留物の再結晶化をCHCNを用いて行った後、沈澱物を濾過で取り出すことで中間体(5)を6.6g得た。
【0059】
(実施例A.3)
a)中間体(6)
【化21】

の製造
1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン(2.1モル)をトルエン(4200ml)に入れて室温で撹拌した。その反応混合物にDIPEA(2.3モル)を加えた。その反応混合物に2−クロロ−アセトニトリル(2.2モル)をゆっくり加えた後、80℃で2時間撹拌した。その反応混合物を冷却した。次に、その反応混合物を水(2000ml)で2回洗浄した。その有機層を分離して、それの溶媒を蒸発させることで残留物を175.3g得た。その分離した2水層を一緒にした後、CHCl(3000ml)で洗浄した。その有機層を分離して乾燥(NaSO)させ、濾過した後、溶媒を蒸発(そしてトルエンと一緒に蒸発)させることで残留物を更に100g得た。前記残留物を一緒にし、CHOH/NHに溶解させた後、ラネーニッケル(触媒量)を触媒として用いた水添を実施した。水素(2当量)吸収後、その混合物を濾過した後、その濾液に蒸発を受けさせることで中間体(6)を242.1g得た。
【0060】
b)中間体(7)
【化22】

の製造
中間体(6)(1.04モル)をDIPEA(5.23モル)とCHCl(2000ml)に入れることで生じさせた混合物を0℃で撹拌した。その反応混合物に0℃で塩化2,6−ジクロロベンゾイル(1.25モル)を50分かけてゆっくり滴下した。その反応混合物を室温に温めた。その反応混合物に水(2000ml)を加えた。その有機層を分離して、乾燥(NaSO)させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をDIPE(1000ml)で取り上げた。沈澱物を濾過で取り出した後、乾燥(真空)させることで中間体(7)を321g得た。
【0061】
c)中間体(8)
【化23】

の製造
中間体(7)(0.180モル)を水(861ml)とHCl(430ml、12M)に溶解させた。その反応混合物を80℃で3時間撹拌した。その反応混合物を1kgの氷の中に注ぎ込んだ後、NaCOでアルカリ性にした。その水性混合物にCHClを用いた抽出を受けさせた。その有機層を一緒にして、乾燥させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をDIPEに入れて2時間撹拌した後、濾過で取り出しそして真空下で乾燥させることで中間体(8)を得た。
【0062】
(実施例A.4)
a)中間体(9)
【化24】

の製造
4−アミノ−5−クロロ−2−ヒドロキシ−ベンズアミド(8g、0.043モル)をメタノール(250ml)に入れることで生じさせた混合物に炭素に担持されているパラジウム(10%)(1g)を触媒として用いた水添をKOAc(5g)の存在下で受けさせた。水素(1212ml)吸収後、その反応混合物をそのまま4−アミノ−2−ヒドロキシベンズアミド(0.0480モル)および4−アミノ−2−ヒドロキシベンズアミド(0.048モル)と一緒に用い、その反応混合物にさらなる水添をチオフェン溶液(1ml)の存在下75℃(100気圧の水素圧)で受けさせた。水素吸収後、触媒を濾過で除去した後、その濾液に蒸発を受けさせた。その残留物をDIPE下ですり潰し、濾過で取り出した後、乾燥させることで中間体(9)を4.8g得た。
【0063】
b)中間体(10)
【化25】

の製造
中間体(9)(0.0051モル)と1−クロロ−2,5−ピロリジンジオン(0.0051モル)をCHCNに入れることで生じさせた混合物を50℃で3時間撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させた。水(50ml)を加え、その結果として生じた白色沈澱物を濾過で取り出した後、乾燥(真空、50℃、16時間)させることで中間体(10)(2種類の位置異性体が1:1の混合物)を0.850g得た。
【0064】
(実施例A.5)
中間体(11)
【化26】

の製造
4−アミノ−2−ヒドロキシベンズアミド(0.039モル)とシクロペンタノン(0.039モル)をメタノール(100ml)とTHF(50ml)に入れることで生じさせた混合物に炭素に担持されているパラジウム(10%)(1g)を触媒として用いた水添をチオフェン溶液(0.5ml)の存在下50℃で受けさせた。水素(1当量)吸収後、触媒を濾過で除去した後、その濾液に蒸発を受けさせた。その残留物をDIPE下ですり潰し、濾過で取り出した後、乾燥させることで中間体(11)を4.1g得た。
【0065】
中間体(12)の調製をシクロペンタノンの代わりにホルムアルデヒドを用いて同じ手順に従って実施した。
中間体(12)
【化27】

【0066】
(実施例A.6)
中間体(13)
【化28】

の製造
4’−アセチル−2’−クロロ−5’−ヒドロキシアセトアニリド(0.014モル)をHSO(5ml)とメタノール(100ml)に入れることで生じさせた混合物を1時間還流させた。メタノールを蒸発させた。その反応混合物を1NのNaOH水溶液で中和してpH=7にした。その混合物にCHCl(100ml)を用いた抽出を受けさせた。その有機層を分離して水(100ml)で洗浄した後、食塩水(100ml)で洗浄した。その有機層を分離して乾燥(MgSO)させ、濾過した後、溶媒を蒸発(真空)させることで中間体(13)を1.6g得た。
【0067】
(実施例A.7)
中間体(14)
【化29】

の製造
4−アミノ−2−ヒドロキシベンズアミド(0.0328モル)とベンズアルデヒド(0.0328モル)をメタノール(100ml)とTHF(50ml)に入れることで生じさせた混合物に炭素に担持されているパラジウム(10%)(1g)を触媒として用いた予備水添をチオフェン溶液(0.5ml)の存在下50℃で受けさせた。水素(1当量)吸収後、反応混合物を更に反応させた。その粗反応混合物にホルムアルデヒド(1.5g)を加えた後、その全体にさらなる水添(100気圧の水素下)を75℃で受けさせた。水素(1当量)吸収後、触媒を濾過で除去した後、その濾液に蒸発を受けさせた。その残留物に炭素に担持されているパラジウム(10%)(1g)を触媒として用いた水添をメタノール(150ml)中で受けさせることで、それに還元による脱ベンジルを受けさせた。水素(1当量)吸収後、触媒を濾過で除去した後、その濾液に蒸発を受けさせることで中間体(14)を3.7g得た。
【0068】
(実施例A.8)
中間体(15)
【化30】

の製造
中間体(11)(0.0122モル)をDMF(20ml)に溶解させた。1−クロロ−2,5−ピロリジンジオン(0.0122モル)を一度に加えた。その反応混合物を40℃で16時間撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させた。その残留物に水を加えた。沈澱物を濾過で取り出した後、酢酸エチルに溶解させた。その有機溶液を乾燥(MgSO)さ
せ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をシリカゲル使用カラムクロマトグラフィー(溶離剤:酢酸エチル/ヘキサンが50/50体積/体積)で精製した。生成物画分を集めた後、溶媒を蒸発させることで中間体(15)を2.5g得た。
【0069】
中間体(16)の調製を中間体(12)を用いて出発する以外は同じ手順に従って実施した。
中間体(16)
【化31】

【0070】
(実施例A.9)
中間体(17)
【化32】

の製造
5−クロロ−2−ヒドロキシ−4−(1−メチルエトキシ)安息香酸メチルエステル(0.0273モル)をジオキサン中0.5NのNH(300ml)に溶解させた後、その結果として得た反応混合物を100℃で一晩撹拌した(オートクレーブ)。溶媒を蒸発させた。その残留物を7NのNH/CHOHに溶解させた後、その溶液をオートクレーブに入れて100℃で一晩撹拌した。溶媒を蒸発させた後、その得た残留物をシリカゲル使用カラムクロマトグラフィー(溶離剤:CHCl/CHOHを99/1)で精製した。生成物画分を集めた後、溶媒を蒸発させることで中間体(17)(融点:179.5℃)を5.14g得た。
【0071】
中間体(17)の調製を2−ヒドロキシ−4−イソプロポキシ−安息香酸メチルエステルを用いて出発する以外は同じ手順に従って実施した。
中間体(18)
【化33】

【0072】
(実施例A.10)
a)中間体(19)
【化34】

の製造
水素化ナトリウム(0.0970モル)をDMF(30g)に入れることで生じさせた懸濁液をアルゴン雰囲気下液体窒素で冷却して、これに2,4−ジヒドロキシ安息香酸メチルエステル(0.0974モル)をDMF(60g)に入れて加えた(遊離した水素によって激しい発泡が生じることが理由でこの手順を500mlのフラスコ内で実施した)。その反応混合物を撹拌子で撹拌しながらゆっくりと室温にした。水素の発生が止んだ後の混合物を更に30分間撹拌した。ブロモシクロペンタン(0.1220モル)を加えた後の混合物を100℃に2時間加熱した。DMFを蒸発させ、残留物にCHCl(100ml)を加え、沈澱物を濾過で取り出した後、CHCl(2x10ml)で洗浄した。そのCHCl溶液を一緒にして、それに蒸発を真空下で受けさせた。粗生成物をメタノール(20g)に溶解させた後、その得た溶液に結晶化を−10℃(冷凍庫内)で15時間受けさせた。結晶を濾過で取り出し、冷メタノール(2x20ml)で洗浄した後、真空下で乾燥させることで中間体(19)(融点:42−43℃)を10.5g得た。
【0073】
b)中間体(20)
【化35】

の製造
中間体(19)(0.0797モル)をCHOH中7NのNH(300ml)に溶解させた後、その混合物をオートクレーブに入れて125℃で18時間撹拌した。次に、その混合物を室温に冷却し、濃縮した後、メタノールを用いた共蒸発を実施した。その残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離剤:CHCl/CHOHを97/3)で精製した。生成物画分を集めた後、溶媒を蒸発させた。高純度生成物画分を集めた後、溶媒を蒸発させることで生成物画分Aを得た。純度が低い方の画分をフラッシュクロマトグラフィー(溶離剤:CHCl/CHOHを99/1)で更に精製した。生成物画分を集めた後、溶媒を蒸発させることで生成物画分Bを得た。また、高純度ではない生成物画分(混合画分)も集めてカラムクロマトグラフィー(溶離剤:CHCl/CHOHを99/1)で更に精製した。所望画分を集めた後、溶媒を蒸発させることで生成物画分Cを得た。生成物画分A、BおよびCを一緒にすることで中間体(20)(融点:146℃)を8.05g得た。
【0074】
(実施例A.11)
中間体(21)
【化36】

の製造
中間体(19)(0.0866モル)をCHCN(200ml)に溶解させた。1−クロロ−2,5−ピロリジンジオン(0.0901モル)を加えた。その反応混合物を撹拌しながら±16時間還流させた。溶媒を蒸発させた。CHCl(300ml)を加えた。その混合物を水(200ml)そして飽和NaHCO水溶液(200ml)で洗浄した後、乾燥(NaSO)させ、濾過しそして溶媒を蒸発させた。その残留物をシリカゲル使用カラムクロマトグラフィー(溶離剤:ヘプタン/酢酸エチルを98/2から97/3)で精製した。所望画分を集めた後、溶媒を蒸発させた。その残留物に酢酸エチルに続いてCHClを用いた共蒸発を受けさせた。その残留物をTHF(110ml)とメタノール(11ml)に入れて再び溶解させた。その溶液に1MのNaOH(140ml)を加えた後、その混合物を還流温度(85℃)に270分間加熱した。次に、その反応混合物を室温に冷却した後、EtO(150ml)を用いた抽出を実施した。その反応混合物を6NのHCl(±25ml)で酸性にした後、酢酸エチルを用いた抽出を実施した(2x150ml)。その酢酸エチル層を食塩水で洗浄した後、乾燥(NaSO)させた。その濾液の溶媒を蒸発させた。その得た残留物をメチルエステルに変化させた。従って、その残留物をメタノールに溶解させた後、HSO(0.792ml)を滴下した。その反応混合物を撹拌しながら3時間還流させた。次に、更にHSO(1ml)を加えた後の混合物を撹拌しながら1週間還流させた。溶媒を蒸発させた。飽和NaHCO水溶液を注意深く加えた。その混合物に酢酸エチルを用いた抽出を受けさせた(2x150ml)。その有機層を分離して食塩水で洗浄し、乾燥(NaSO)させ、濾過し、溶媒を蒸発させた後、CHClと一緒に蒸発させた。その残留物をメタノール中7NのNH(300ml)に入れ、オートクレーブに入れて100℃で一晩撹拌した。次に、溶媒を蒸発させた後、その残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離剤:CHCl/CHOH)で精製した。所望画分を集めた後、溶媒を蒸発させた。その残留物の結晶化を2−プロパノール(90ml)を用いて実施した。沈澱物を濾過で除去した後、その濾液を室温で一晩貯蔵した。新しく生じた沈澱物を濾過で取り出し[残留物(I)]、そしてその濾液の溶媒を蒸発させた[残留物(II)]。残留物(I)と(II)を一緒にした後、再結晶化を2−プロパノールを用いて実施した。沈澱物を濾過で取り出し、2−プロパノールを用いた再結晶化を行い、沈澱物を濾過で取り出した後、乾燥させることで中間体(21)(融点:181℃)を3.69g得た。
【0075】
(実施例A.12)
中間体(22)
【化37】

の製造
中間体(14)(0.0144モル)をDMF(20ml)に溶解させた。1−クロロ−2,5−ピロリジンジオン(0.0144モル)を一度に加えた。その反応混合物を40℃で16時間撹拌した。溶媒(DMF)を減圧下で蒸発させた。その残留物に水を加えた。沈澱物を濾過で取り出した後、酢酸エチルに溶解させた。その有機溶液を乾燥(Mg
SO)させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をシリカゲル使用カラムクロマトグラフィー(溶離剤:酢酸エチル/ヘキサンを50/50体積/体積)で精製した。生成物画分を集めた後、溶媒を蒸発させることで中間体(22)を1.53g得た。
【0076】
(実施例A.13)
中間体(23)
【化38】

の製造
4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(0.0670モル)をCHCl(300ml)に入れることで生じさせた溶液にトリエチルアミン(14ml)を加えた。4−メチルベンゼン−スルホニルクロライド(0.0740モル)を窒素下でゆっくり加えた。その反応混合物を室温で2時間撹拌した。水を加えた後の混合物に抽出、乾燥そして濾過を受けさせた後、溶媒を蒸発させた。その残留物をピリジンに溶解させた。4−メチルベンゼンスルホニルクロライドをピリジンに入れて0℃で加えた。その反応混合物を窒素下室温で一晩撹拌した。沈澱物を濾過で除去した後、その濾液の溶媒を蒸発させた。その残留物(濾液)をCHClで取り上げた後、水を用いた抽出を実施した。その有機層を乾燥させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。トルエンを用いた共蒸発を実施した後、その残留物をヘプタンで取り上げそして沈澱物を濾過で取り出すことで中間体(23)を得た。
【0077】
(実施例A.14)
a)中間体(24)
【化39】

の製造
窒素雰囲気下の反応。シクロペンタンカルボン酸(0.105モル)をCHCl(200ml)に入れることで生じさせた溶液を氷浴で冷却しながらこれに塩化ナトリウム(0.525モル)を加えた。その混合物を2時間還流させた後、溶媒を蒸発させた。その残留物をCHCl(150ml)に溶解させた後、4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシ−安息香酸メチルエステル(0.07モル)およびEtN(19.6ml、0.140モル)を加えた。その反応混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を蒸発させた後、その残留物をCHCl(100ml)に溶解させた。その有機層を水(30ml)そして飽和食塩水(30ml)で洗浄した後、その有機層を乾燥(MgSO)させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をシリカゲル使用カラムクロマトグラフィー(溶離剤:石油エーテル/CHClを2/1から0/1)で精製した。生成物画分を集めた後、溶媒を蒸発させることで中間体(24)を8g得た。
【0078】
b)中間体(25)
【化40】

の製造
窒素雰囲気下の反応。中間体(24)(0.026モル)を無水THF(150ml)に溶解させた。その溶液にボラン/DMS(2.6ml、0.026モル)を加え、その混合物を室温で1時間撹拌した後、12時間還流させた。その混合物を室温に冷却した後、1NのHCl(50ml)を加えた。その有機相を分離した後、その水層にCHCl(2x100ml)を用いた抽出を受けさせた。その有機層を一緒にして水(100ml)で洗浄し、乾燥させた後、蒸発させた。その残留物をシリカゲル使用カラムクロマトグラフィー(溶離剤:石油エーテル/CHClを4/1から100%のCHCl)で精製した。生成物画分を集めた後、溶媒を蒸発させることで中間体(25)を2.8g得た。
【0079】
c)中間体(26)
【化41】

の製造
中間体(25)(0.0235モル)を無水THF(147ml)に溶解させた。その溶液にLiOH/HO(147ml)を加えた後、その反応混合物を50℃で24時間撹拌した。次に、その混合物を室温に冷却した後、有機溶媒を蒸発させた。沈澱物を濾過で取り出した後、CHClを加えた。その混合物をHCl(濃)で沈澱物が完全に溶解するまで酸性にした。その水層にCHCl(2x50ml)を用いた抽出を受けさせた。その有機層を一緒にして乾燥させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をジイソプロピルエーテルで洗浄することで中間体(26)を6.00g得た。
【0080】
d)中間体(27)
【化42】

の製造
窒素雰囲気下の反応。中間体(26)(0.0194モル)を無水CHCl(100ml)に溶解させた。その溶液に4−メチルモルホリン(0.0213モル)を加えた後、その混合物を氷浴で0℃に冷却した。次に、クロロ蟻酸2−メチルプロピル(0.0388モル)をゆっくり加え、その反応混合物を0℃で30分間撹拌した後、室温で1時
間撹拌した。その混合物に0℃でNHを30分かけて導入した後、CHClを蒸発させることで中間体(27)を10.6g得た。
【0081】
e)中間体(28)
【化43】

の製造
中間体(27)(0.0194モル)を1−メチル−2−ピロリジノン(100ml)に溶解させた。その溶液にピペラジン(0.194モル)を加えた後、その反応混合物を140℃で16時間撹拌した。次に、1−メチル−2−ピロリジノンを蒸発させた後、その残留物に水を加えた。沈澱物を濾過で取り出した後、酢酸エチルに溶解させた。その溶液を乾燥させ、乾燥剤を濾過で除去した後、溶媒を蒸発させた。その残留物を石油エーテルとジイソプロピルエーテルの混合物(1/1体積/体積)で洗浄することで中間体(28)を3.8g得た。
【0082】
(実施例A.15)
a)中間体(29)
【化44】

の製造
4−ブロモ−2−メトキシ安息香酸メチルエステル(0.1モル)とテトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン(0.3モル)を1−メチル−2−ピロリジノン(800ml)に入れることで生じさせた溶液を40℃で撹拌した。CsCO(0.2モル)を加えた。その反応混合物を5分間撹拌した。Pd(dba)(0.002モル)およびBINAP(0.003モル)を加えた。その反応溶液に窒素雰囲気と真空を交互にかけることで脱気を受けさせた。その反応混合物を110℃で一晩撹拌した。1−メチル−2−ピロリジノン溶媒を蒸発させた。その残留物を高性能液クロで精製した。生成物画分を集めた後、溶媒を蒸発させることで中間体(29)を13g得た。
【0083】
b)中間体(30)
【化45】

の製造
中間体(29)(0.049モル)と1−クロロ−2,5−ピロリジンジオン(0.044モル)をCHCN(150ml)に入れることで生じさせた溶液を撹拌しながら1
00℃で3時間還流させた。溶媒を蒸発させた。その残留物をシリカゲル使用カラムクロマトグラフィー(勾配溶離;溶離剤:石油エーテル/酢酸エチルを100/0から50/50)で精製した。生成物画分を集めた後、溶媒を蒸発させることで中間体(30)を7g得た。
【0084】
c)中間体(31)
【化46】

の製造
中間体(30)(0.0233モル)をTHF(100ml)に溶解させた。LiOH/HO(2N)(300ml)を加えた。その反応混合物を50℃で一晩撹拌した。溶媒(THF)を蒸発させた。pHをpH=8に変化させた。CHCl(250ml)を加えた。その有機層を分離し、水(2x)で洗浄し、乾燥(NaSO)させ、濾過した後、溶媒を減圧下で蒸発させることで中間体(31)を6.58g得た。
【0085】
d)中間体(32)
【化47】

の製造
中間体(31)(0.0227モル)をCHCl(200ml)に窒素ガスで保護しながら溶解させた。4−メチルモルホリン(0.02497モル)を加えた。その溶液を7分間撹拌した。クロロ蟻酸2−メチルプロピル(0.02497モル)を滴下した。その結果として得た反応混合物を室温で±30分間撹拌した。その溶液にNHを出発材料が全部消失するまで導入した。その反応混合物を30分間撹拌した。溶媒を蒸発させた。その残留物を真空下で乾燥させることで中間体(32)を7g得た。
【0086】
e)中間体(33)
【化48】

の製造
中間体(32)(0.021モル)を1−メチル−2−ピロリジノン(120ml)に溶解させた。ピペラジン(0.21モル)を加えた。その反応混合物を140℃で一晩撹拌した。溶媒を蒸発させた。その残留物をシリカゲル使用カラムクロマトグラフィー(溶離剤:石油エーテル/酢酸エチルを100/0から50/50にする勾配)で精製した。生成物画分を集めた後、溶媒を蒸発させることで中間体(33)を4.5g得た。
【0087】
(実施例A.16)
a)中間体(34)
【化49】

の製造
5−クロロ−4−(ジメチルアミノ)−2−メトキシ安息香酸(0.010モル)をDIPEA(2ml)とDMF(20ml)に入れることで生じさせた混合物にHBTU(0.012モル)を分割して加えた後、室温で1時間撹拌した。その反応混合物を氷/EtOH浴で−10℃に冷却した。ジオキサン中0.5MのNH(40ml)を加えた後の反応混合物を室温になるまで温めた。その反応混合物を室温で30分間撹拌した。溶媒を蒸発させた。その残留物を水(100ml)で取り上げた後、室温で30分間撹拌した。沈澱物を濾過で取り出した。その残留物をCHCNに入れて撹拌した。沈澱物を濾過で取り出した後、乾燥(真空)させることで中間体(34)を1.7g得た。
【0088】
b)中間体(35)
【化50】

の製造
中間体(34)(0.0074モル)とピペラジン(0.0223モル)を1−メチル−2−ピロリジノン(7ml)に入れて140℃で16時間撹拌した。その反応混合物を室温に冷却した後、水(100ml)の中に注ぎ込んだ。その反応混合物を1NのHCl水溶液で酸性にした。沈澱物を濾過で取り出した後、乾燥(真空)させることで中間体(35)を1.1g得た。
【0089】
(実施例A.17)
a)中間体(36)
【化51】

の製造
5−クロロ−2−メトキシ−4−(メチルアミノ)安息香酸(0.010モル)とHBTU(0.010モル)とDIPEA(0.100モル)をDMF(100ml)に入れることで生じさせた混合物を室温で1時間撹拌した。その反応混合物を氷−エタノール浴で冷却した後、NHHCO(0.050モル)を加えた。その反応混合物を室温で一晩撹拌した。その混合物を氷水(±500ml)の中に注ぎ出した。その結果として生じた沈澱物を濾過で取り出した後、乾燥させることで中間体(36)を1.760g得た。
【0090】
b)中間体(37)
【化52】

の製造
中間体(36)(0.010モル)とピペラジン(0.030モル)を1−メチル−2−ピロリジノン(10ml)に入れることで生じさせた混合物を密封型反応瓶に入れて140℃で20時間撹拌した。その混合物を氷水(180ml)の中に注ぎ出した後、1NのHClで中和した。その混合物を室温で週末に渡って撹拌した。沈澱物を濾過で取り出した後、乾燥させることで中間体(37)を1.413g得た。
【0091】
(実施例A.18)
a)中間体(38)
【化53】

の製造
4−アミノ−2−メトキシ安息香酸メチルエステル(0.138モル)と1−アセチル−4−ピペリジノン(0.14モル)をメタノール(300ml)に入れることで生じさせた溶液に炭素に担持されているパラジウム(10%)(3g)を触媒として用いた水添をチオフェン溶液(1ml)の存在下100℃(100バール)で32時間受けさせた。水素(1当量)吸収後、触媒をジカライトを用いた濾過で除去した後、その濾液の溶媒を蒸発させた。その残留物をシリカゲル使用カラムクロマトグラフィー(溶離剤:最初に酢酸エチルが100%そして次にCHCl/CHOHを95/5)で精製した。生成物画分を集めた後、溶媒を蒸発させることで中間体(38)を41.5g得た。
【0092】
b)中間体(39)
【化54】

の製造
中間体(38)(0.13モル)をDMF(500ml)に入れて60℃に温めた。1−クロロ−2,5−ピロリジンジオン(0.13モル)を分割して加えた後の反応混合物を60℃で3時間撹拌した。その反応混合物を室温に冷却した後、溶媒を蒸発させた。その残留物を水に入れて撹拌した。その混合物に酢酸エチルを用いた抽出を2回受けさせた。その有機層を分離して、それの溶媒を蒸発させた。その残留物の再結晶化を酢酸エチルを用いて行い、沈澱物を濾過で取り出した後、乾燥(真空)させることで中間体(39)を16.5g得た。
【0093】
c)中間体(40)
【化55】

の製造
中間体(39)(0.047モル)をTHF(188ml)と水(94ml)に入れることで生じさせた混合物に1NのNaOH(水溶液)(0.094モル)を加えた後、室温で16時間撹拌した。その反応混合物をpH=7になるまで酸性にした。溶媒を蒸発させた後、その残留物を水で取り上げた。沈澱物を濾過で取り出した後、再結晶化をCHCNを用いて行った。その沈澱物を濾過で取り出した後、乾燥(真空)させることで中間体(40)を7.3g得た。
【0094】
d)中間体(41)
【化56】

の製造
中間体(40)(0.00887モル)をDIPEA(0.0106モル)とDMF(20ml)に入れることで生じさせた混合物にHBTU(0.0106モル)を加えた後、室温で1時間撹拌した。その反応混合物を氷浴で0−5℃に冷却した。その反応混合物にジオキサン中0.5MのNH(35ml)を加えた後、その反応混合物を室温になるまでゆっくり温めた。その混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を蒸発させた。その残留物を水(100ml)で取り上げた。沈澱物を濾過で取り出すことで画分Aを得た。その濾液に酢酸エチルを用いた再抽出を受けさせた。その有機層を分離して画分Aと一緒にした後、溶媒を蒸発させた。その残留物をシリカゲル使用カラムクロマトグラフィー(溶離剤:CHCl/(CHOH/NH)を100/0から97/3)で精製した。生成物画分を集めた後、溶媒を蒸発させた。その残留物の再結晶化をCHCNを用いて行い、沈澱物を濾過で取り出した後、乾燥(真空)させることで中間体(41)を1.9g得た。
【0095】
e)中間体(42)
【化57】

の製造
中間体(41)(0.0058モル)とピペラジン(0.018モル)と1−メチル−2−ピロリジノン(6ml)を140℃で16時間撹拌した。その反応混合物を室温に冷却した後、水(100ml)の中に注ぎ出した。その混合物を1NのHCl水溶液で酸性にした。沈澱物を濾過で取り出した後、乾燥(真空)させることで中間体(42)を1.
5g得た。
【0096】
(実施例A.19)
a)中間体(43)
【化58】

の製造
窒素流下の反応。4−ブロモ−2−メトキシ安息香酸メチルエステル(0.040モル)と1−(t−ブチルオキシカルボニル)ピペラジン(0.048モル)の混合物に1−メチル−2−ピロリジノン(40ml)を加えた。その混合物を完全な溶解が起こるまで撹拌した。次に、CsCO(0.06モル)を加えた。その反応混合物を40℃に加熱した。次に、Pd(dba)(0.0004モル)および98%のBINAP(0.0012モル)を加えた。次に、その反応混合物を110℃で16時間激しく撹拌した。その反応混合物を室温に冷却した後、水(200ml)の中に注ぎ出した。次に、その反応混合物に酢酸エチルを用いた抽出を受けさせた(2回)。その有機層を分離して、それの溶媒を蒸発させた。その残留物をCHClで取り上げた。次に、その混合物を乾燥させ、濾過した後、CHClを蒸発させた。その残留物をシリカゲル使用カラムクロマトグラフィー(溶離剤:CHCl/CHOHを100/0から98/2)で精製した。生成物画分を集めた後、溶媒を蒸発させた。その残留物の再結晶化をDIPEを用いて実施した。沈澱物を濾過で取り出した後、乾燥(真空)させることで中間体(43)を8g得た。
【0097】
b)中間体(44)
【化59】

の製造
中間体(43)(0.0078モル)と1−クロロ−2,5−ピロリジンジオン(0.0078モル)をCHCN(50ml)に入れることで生じさせた混合物を還流下で16時間撹拌した。次に、その反応混合物を室温に冷却した後、溶媒を蒸発させた。その残留物を水で洗浄した後、CHClを用いた抽出を実施した。その有機層を分離して、それの溶媒を蒸発させた。その残留物を高性能液クロで精製した。生成物画分を集めた後、溶媒を蒸発させた。その残留物をヘキサンで取り上げた。沈澱物を濾過で取り出した後、乾燥(真空)させることで中間体(44)を1.8g得た。
【0098】
c)中間体(45)
【化60】

の製造
中間体(44)(0.00468モル)を水(9ml)とTHF(18ml)に入れることで生じさせた混合物に1NのNaOH(水溶液)(0.00935モル)を加えた。
その反応混合物を室温で16時間撹拌した。次に、溶媒を蒸発させた。その残留物を水(10ml)に入れて撹拌した。その混合物を1NのHCl(水溶液)(9ml)で酸性にした。沈澱物を濾過で取り出した後、DIPEで再び取り上げた。次に、再結晶化で生じた沈澱物を濾過で取り出した後、乾燥(真空させることで中間体(45)を1.5g得た。
【0099】
d)中間体(46)
【化61】

の製造
中間体(45)(0.0088モル)とHBTU(0.010モル)をDMF(50ml)に入れることで生じさせた混合物を室温で撹拌しながらこれにDIPEA(0.020モル)を加えた。その反応混合物を室温で1時間撹拌した。その反応混合物を氷−エタノール浴で冷却した後、ジオキサン中0.5MのNH(0.020モル)を加えた。その反応混合物を氷−エタノール浴で冷却しながら1時間撹拌した後、室温で3時間撹拌した。溶媒を蒸発させた。その残留物を水/CHCNに入れて一晩撹拌した後、結果として生じた沈澱物を濾過で取り出しそして乾燥させることで中間体(46)を3.27g得た。
【0100】
e)中間体(47)
【化62】

の製造
中間体(46)(0.003モル)とピペラジン(0.009モル)を1−メチル−2−ピロリジノン(3ml)に入れることで生じさせた混合物を密封型反応瓶に入れて140℃で16時間撹拌した。その混合物を水(10ml)の中に注ぎ出した後、酢酸で中和した。その混合物を室温で週末に渡って撹拌した。沈澱物を濾過で取り出した後、乾燥させることで中間体(47)を0.825g得た。
【0101】
(実施例A.20)
中間体(48)
【化63】

の製造
4−[[4−(アミノカルボニル)−2−クロロ−5−メトキシフェニル]アミノ]−1−ピペリジン−カルボン酸1,1−ジメチルエチルエステル(0.021モル)とピペラジン(0.063モル)を1−メチル−2−ピロリジノン(21ml)に入れることで生じさせた混合物を140℃で16時間撹拌した。その反応混合物を室温に冷却した後、
氷水(300ml)の中に注ぎ出した。その混合物を酢酸でpH=±4になるまで酸性にした。その結果として生じた沈澱物を濾過で取り出し、水で洗浄した後、CHClで取り上げた。その有機層を分離して乾燥(MgSO)させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をDIPEに入れて撹拌し、濾過で取り出した後、真空下で乾燥させることで中間体(48)を7.3g得た。
【0102】
(実施例A.21)
a)中間体(49)
【化64】

の製造
4−アミノ−2−メトキシ安息香酸メチルエステル(0.29モル)とシクロペンタノン(52ml)をトルエン(400ml)に入れることで生じさせた混合物に炭素に担持されているパラジウム(10%)(3g)を触媒として用いた水添を4%のチオフェン溶液(2ml)の存在下130℃(50kgの水素圧)で20時間受けさせた。水素(1当量)吸収後、触媒をジカライトを用いた濾過で除去した後、その濾液に蒸発を受けさせることで中間体(49)を72g得た。
【0103】
b)中間体(50)
【化65】

の製造
中間体(49)(0.29モル)とNaOH(1.5モル)を水(1000ml)に入れることで生じさせた溶液を撹拌しながら2時間還流させた。その反応溶液を冷却し、結果として生じた沈澱物を濾過で取り出した後、再結晶化を2−プロパノールを用いて実施した。沈澱物を濾過で取り出した後、乾燥させることで中間体(50)を51.7g得た。
【0104】
c)中間体(51)
【化66】

の製造
中間体(50)(0.00850モル)をDMF(40ml)に入れることで生じさせた混合物に1−クロロ−2,5−ピロリジンジオン(0.00935モル)を加えた後、その反応混合物を室温で16時間撹拌した。その反応混合物を水(300ml)の中に注ぎ出した後、その反応混合物を室温で3時間撹拌した。沈澱物を濾過で取り出し、水で洗
浄し、DIPEに入れて撹拌し、濾過で取り出した後、乾燥(真空)させた。その得た画分の再結晶化をDIPE/CHCNを用いて実施した。沈澱物を濾過で取り出した後、乾燥(真空)させることで中間体(51)を1.0g得た。
【0105】
d)中間体(52)
【化67】

の製造
中間体(51)(0.035モル)をDMF(p.a.)(150ml)に入れることで生じさせた混合物にDIPEA(0.050モル)を加えた。その反応混合物にHBTU(0.035モル)を分割して加えた後、室温で1時間撹拌した。その反応混合物を氷/EtOH浴で冷却した。ジオキサン中0.5MのNH(100ml)を加えた後、撹拌を氷/EtOH浴上で1時間実施した。その反応混合物を室温で更に12時間撹拌した。溶媒を蒸発させた。その残留物を氷水/いくらかのCHCNに入れて撹拌した。沈澱物を濾過で取り出した後、乾燥させることで中間体(52)を11.56g得た。
【0106】
e)中間体(53)
【化68】

の製造
中間体(52)(0.010モル)とピペラジン(0.030モル)を1−メチル−2−ピロリジノン(10ml)に入れることで生じさせた混合物を140℃で16時間撹拌した。その反応混合物を水の中に注ぎ出した後、酢酸でpH=7になるまで中和した。その混合物を室温で週末に渡って撹拌した。沈澱物を濾過で取り出した後、乾燥させることで中間体(53)を1.960g得た。
【0107】
(実施例A.22)
a)中間体(54)
【化69】

の製造
窒素流下の反応。4−ブロモ−2−メトキシ安息香酸メチルエステル(98%)(0.032モル)とモルホリン(0.038モル)の混合物に1−メチル−2−ピロリジノン(32ml)を加えた。その混合物を完全な溶解が起こるまで撹拌した。次に、CsCO(0.048モル)を加えた。その反応混合物を40℃に加熱した。次に、Pd(dba)(0.00032モル)およびBINAP(98%)(0.00096モル)を加えた。次に、その反応混合物を110℃で16時間撹拌した。その反応混合物を室温に冷却した後、水(200ml)の中に注ぎ出した。次に、その反応混合物に酢酸エチルを用いた抽出を受けさせた(2回)。その有機層を分離して、それの溶媒を蒸発させた。
その残留物をCHClで取り上げ、乾燥させ、濾過した後、蒸発させた。その残留物をシリカゲル使用カラムクロマトグラフィー(溶離剤:CHCl/CHOHを100/0から98/2)で精製した。生成物画分を集めた後、溶媒を蒸発させた。その残留物の結晶化をDIPEを用いて実施した。沈澱物を濾過で取り出した後、乾燥(真空)させることで中間体(54)を3.8g得た。
【0108】
b)中間体(55)
【化70】

の製造
中間体(54)(0.014モル)をCHCN(100ml)に入れることで生じさせた混合物に1−クロロ−2,5−ピロリジンジオン(0.014モル)を加えた。その反応混合物を40℃で16時間撹拌した。次に、溶媒を蒸発させた。その残留物の結晶化をDIPEを用いて実施した。沈澱物を濾過で取り出した後、乾燥させることで中間体(55)を2.6g得た。
【0109】
c)中間体(56)
【化71】

の製造
中間体(55)(0.0091モル)を水(18ml)とTHF(36ml)に入れることで生じさせた混合物に1NのNaOH(水溶液)(0.0182モル)を加えた。その反応混合物を室温で16時間撹拌した。次に、溶媒を蒸発させた。その残留物を水(40ml)に入れて撹拌した。その混合物を1NのHCl(水溶液)(9ml)で中和した。沈澱物を濾過で取り出した後、水で洗浄した。次に、沈澱物を乾燥(真空)させることで中間体(56)を2.3g得た。
【0110】
d)中間体(57)
【化72】

の製造
窒素流下の反応。中間体(56)(0.020モル)とDIPEA(0.026モル)をDMF(100ml)に入れることで生じさせた混合物にHBTU(0.024モル)を加えた後、室温で1時間撹拌した。次に、その反応混合物を氷浴で冷却して5℃にした。その反応混合物にジオキサン中0.5MのNH(0.040モル)を滴下した後、室温で2時間撹拌した。溶媒を蒸発させた後、その残留物を酢酸エチルで取り上げた。その混合物を水で洗浄した。その有機層を分離して、それの溶媒を蒸発させた。その残留物をCHCNに入れて撹拌し、沈澱物を濾過で取り出した後、乾燥させることで中間体(57)を5.4g得た。
【0111】
e)中間体(58)
【化73】

の製造
中間体(57)(0.01モル)とピペラジン(0.03モル)を1−メチル−2−ピロリジノン(10ml)に入れることで生じさせた混合物を140℃で16時間撹拌した。その反応混合物を室温に冷却した後、水(100ml)の中に注ぎ出した。その反応混合物を1NのHCl(水溶液)でpH=6になるまで酸性にした。沈澱物を濾過で取り出した後、濾過残留物をDIPEに入れて撹拌した。その沈澱物を濾過で取り出した後、乾燥(真空)させることで中間体(58)を1.4g得た。
【0112】
(実施例A.23)
a)中間体(59)
【化74】

の製造
4−アミノ−2−メトキシ安息香酸メチルエステル(0.3モル)をCHCl(1000ml)に入れて撹拌しながら加熱することで溶解させた。その混合物を±35℃に冷却した。チオホスゲン(0.39モル)を滴下し、その結果として得た反応混合物をゆっくりと加熱して還流温度にした後、撹拌を行いながら一晩還流させた。その反応混合物を冷却した後、氷水の中に注ぎ出した。その有機層を分離し、水で3回洗浄し、乾燥させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物を真空蒸留で精製(沸点が0.2mmHg下138℃)することで中間体(59)を56.5g得た。
【0113】
b)中間体(60)
【化75】

の製造
2,2−ジエトキシエタンアミン(0.24モル)をEtOH(250ml)に溶解させた。中間体(59)(0.24モル)を加えた(発熱によって温度が±60℃まで上昇した)。沈澱が始まった。その反応混合物を一晩撹拌することで室温に冷却した。溶媒を蒸発させることで中間体(60)を±80g得た。
【0114】
c)中間体(61)
【化76】

の製造
中間体(60)(0.24モル)に10%のHCl(480ml)を加えた。その反応
混合物を温めた(±90℃になるまで)。固体が生じた。±90℃で水(300ml)を加えた。その混合物をゆっくり冷却して室温にした。その結果として生じた沈澱物を濾過で取り出し、水そして石油エーテルで洗浄した後、乾燥させた。この画分(I)の一部を10%のHCl(480ml)中で再び反応させた。その反応混合物を撹拌しながら45分間還流させた後、氷浴で冷却し、その結果として生じた沈澱物を濾過で取り出し、少量の水に続いて石油エーテルで洗浄した後、乾燥させることで画分(Ia)を得た。画分(I)の別の部分を10%のHCl(480ml)中で再び反応させた。その反応混合物を撹拌しながら45分間還流させた後、氷浴で冷却し、その結果として生じた沈澱物を濾過で取り出し、少量の水に続いて石油エーテルで洗浄した後、乾燥させることで画分(Ib)を得た。両方の生成物画分(Ia)と(Ib)を一緒にすることで中間体(61)を50.7g得た。
【0115】
d)中間体(62)
【化77】

の製造
HNO(53.13ml)を水(127.8ml)に加えた。NaNO(0.42g)を加えた(発熱で温度が±35℃にまで上昇した)。30−35℃で中間体(61)(0.106モル)を温度が30℃から35℃の範囲に維持されるように分割して加えた(発熱;蒸気、沈澱開始)。中間体(61)の添加が終了した時点で反応混合物をゆっくり加熱して45℃にした。その反応混合物を45℃で15分間撹拌した後、室温に冷却し、その結果として生じた沈澱物を濾過で取り出し、少量の水で洗浄した後、少量の水で取り上げた。その混合物を結果として完全な溶解が起こるまでアルカリ性にした。水を加えた(必要な場合)。この混合物をHClで酸性にし、その結果として生じた沈澱物を濾過で取り出した後、乾燥させることで中間体(62)を18.5g得た。
【0116】
e)中間体(63)
【化78】

の製造
中間体(62)(0.014モル)とDIPEA(0.031モル)をDMF(70ml)に入れることで生じさせた混合物を室温で撹拌した。HBTU(0.016モル)を加えた。その反応混合物を室温で1時間撹拌した後、氷浴で冷却して±5℃にしそしてジオキサン中0.5MのNH(56ml)を滴下した。その反応混合物を±5℃で30分間撹拌した。その混合物を室温に温めた後、室温で2時間撹拌した。溶媒を蒸発させた。その残留物を水で取り上げた。その結果として生じた沈澱物を濾過で取り出し、水で洗浄し、CHCNに入れて撹拌し、濾過で取り出した後、乾燥(真空)させることで中間体(63)を2.9g得た。
【0117】
f)中間体(64)
【化79】

の製造
中間体(63)(0.013モル)とピペラジン(0.040モル)を1−メチル−2−ピロリジノン(13ml)に入れることで生じさせた混合物を140℃で16時間撹拌した後、室温に冷却し、水(100ml)の中に注ぎ込んだ後、1NのHClでpHが約4になるまで酸性にした。その結果として生じた沈澱物を濾過で取り出し、水で洗浄した後、乾燥(真空)させることで中間体(64)を1.6g得た。
【0118】
(実施例A.24)
a)中間体(65)
【化80】

の製造
4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシ安息香酸メチルエステル(0.020モル)を1,3−ジブロモプロパン(40ml)とDIPEA(6.6ml)に入れることで生じさせた混合物を140℃で2時間撹拌した。その反応混合物をCHClで希釈した後、水で洗浄した。その有機層を分離して乾燥(MgSO)させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をシリカゲル使用カラムクロマトグラフィー(溶離剤:CHCl/CHOHを100/0から99/1)で精製した。生成物画分を集めた後、溶媒を蒸発させた。その残留物をDIPEに入れて撹拌した。沈澱物を濾過で取り出して乾燥させることで中間体(65)を3.770g得た。
【0119】
b)中間体(66)
【化81】

の製造
中間体(65)(0.020モル)をメタノール中2MのCHNH(60ml)に入れることで生じさせた混合物を密封型瓶に入れて50℃で24時間撹拌した。その反応混合物の溶媒を蒸発させた。その残留物を高性能液クロ(NHHCO緩衝液を用いた標準的勾配溶液)で精製した。生成物画分を集めた後、溶媒を蒸発させることで中間体(66)を5g得た。
【0120】
c)中間体(67)
【化82】

の製造
中間体(66)(0.0175モル)とDIPEA(0.020モル)をCHCl(80ml)に入れることで生じさせた混合物にジ−t−ブチルジカーボネート(0.020モル)をCHCl(p.a.)(20ml)に入れて滴下した後、室温で撹拌した。その反応混合物を氷水で2回洗浄した。その有機層を分離して乾燥(MgSO)させ、濾過した後、溶媒を蒸発させることで中間体(67)を7.2g得た。
【0121】
d)中間体(68)
【化83】

の製造
中間体(67)(0.0175モル)とLiOH・HO(0.035モル)を水(50ml)とジオキサン(150ml)に入れることで生じさせた混合物を50℃で2時間に続いて室温で一晩撹拌した。その反応混合物を50℃で更に4時間に続いて室温で一晩撹拌した。溶媒を蒸発させた。その残留物を氷水で取り上げた後、1NのHCl(水溶液)(135ml)で中和した。沈澱物を濾過で取り出した後、乾燥させることで中間体(68)を5.53g得た。
【0122】
e)中間体(69)
【化84】

の製造
中間体(68)(0.0147モル)とDIPEA(0.030ml)をDMF(100ml)に入れることで生じさせた混合物を撹拌しながらこれにHBTU(0.015モル)を分割して加えた後、室温で1時間撹拌した。その反応混合物をEtOH/氷浴で冷却した。その反応混合物にジオキサン中0.5MのNH(0.030モル)を10mlずつに分割して加えた後、氷浴上で2時間撹拌した。次に、その反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を蒸発させた。その残留物を氷水にいくらかのCHCNと一緒に入れて撹拌した。沈澱物を濾過で取り出した後、乾燥させることで中間体(69)を5.3g得た。
【0123】
f)中間体(70)
【化85】

の製造
中間体(69)(0.003モル)とピペラジン(0.0090モル)を1−メチル−2−ピロリジノン(3ml)に入れることで生じさせた混合物を140℃で16時間撹拌した。その反応混合物を水の中に注ぎ出した後、1NのHCl水溶液および酢酸で中和した。その混合物にCHClを用いた抽出を受けさせた。その水層を分離して、それの溶媒を蒸発させた。その残留物をシリカゲル使用カラムクロマトグラフィー(溶離剤:ヘキサン/酢酸エチルを90/10から50/50)で精製した。生成物画分を集めた後、溶媒を蒸発させることで中間体(70)を0.8g得た。
【0124】
(実施例A.25)
a)中間体(71)
【化86】

の製造
4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシ安息香酸メチルエステル(0.1モル)と2−(3−ブロモプロピル)−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン(0.1モル)とヨウ化カリウム(触媒量)をDIPEA(16.5ml)に入れることで生じさせた混合物を130℃で2時間撹拌した。その反応混合物を室温で一晩撹拌した。その反応混合物に再び2−(3−ブロモプロピル)−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン(0.056モル)およびDIPEA(10ml)を加えた後、130℃で4時間撹拌した。その反応混合物を水の中に注ぎ出した後、水(200ml)とCHCN(200ml)に入れて撹拌した。沈澱物を濾過で取り出した後、乾燥させることで中間体(71)を26.1g得た。
【0125】
b)中間体(72)
【化87】

の製造
中間体(71)(0.027モル)をNHOH(110ml)に入れることで生じさせた混合物をマイクロ波下125℃で2時間撹拌した。溶媒を蒸発させた。その残留物を沸騰CHOH/CHCNに入れて撹拌した後、一晩撹拌した。沈澱物を濾過で取り出した後、乾燥させることで中間体(72)を8.17g得た。
【0126】
c)中間体(73)
【化88】

の製造
中間体(72)(0.020モル)を酢酸アセチル(40ml)とCHCl(6.6ml)に入れることで生じさせた混合物を140℃で2時間撹拌した。その反応混合物をCHClで希釈した後、水で洗浄した。その有機層を分離して乾燥(MgSO)させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をシリカゲル使用カラムクロマトグラフィー(溶離剤:CHCl/CHOHを100/0から99/1)で精製した。生成物画分を集めた後、溶媒を蒸発させた。その残留物をDIPEに入れて撹拌した。沈澱物を濾過で取り出した後、乾燥させることで中間体(73)を3.76g得た。
【0127】
d)中間体(74)
【化89】

の製造
中間体(73)(0.013モル)とピペラジン(0.039モル)を1−メチル−2−ピロリジノン(13ml)に入れることで生じさせた混合物を140℃で20時間撹拌した。その反応混合物に更にピペラジンをいくらか(0.0395モル)加えた後、140℃で24時間撹拌した。その反応混合物を冷却した後、氷水(200ml)の中に注ぎ出した。その反応混合物を濾過した後、その残留物を廃棄した。その濾液を酢酸で中和した。その沈澱物を濾液で取り出した後、乾燥させることで中間体(74)を2.42g得た。
【0128】
(実施例A.26)
a)中間体(75)
【化90】

の製造
2−ブロモ−1−クロロ−4−メトキシベンゼン(0.448モル)をCHCl(600ml)に入れることで生じさせた溶液を−20℃で撹拌しながらこれにBBr(50ml)を15分かけてゆっくり滴下した。その結果として得た反応混合物を−20℃で20分間撹拌した後、それを室温に温めて室温で1時間撹拌することで中間体(75)を85g得た。
【0129】
b)中間体(76)
【化91】

の製造
中間体(75)(0.024モル)とEtN(0.024モル)を無水CHCl(60ml)に入れることで生じさせた溶液に塩化アセチル(0.036モル)をゆっくり加えた。その結果として得た反応混合物を撹拌しながら12時間還流させた後、室温に冷却し、2.5MのNaOH水溶液に続いて2.5MのHCl水溶液で洗浄した。その有機層を分離して乾燥(NaSO)させ、濾過した後、溶媒を蒸発させることで中間体(76)を4.9g得た。
【0130】
c)中間体(77)
【化92】

の製造
フラスコに中間体(76)(0.24モル)および酢酸−三フッ化ホウ素錯体(2:1)(320ml)を仕込んだ。その反応溶液を撹拌しながら3時間還流させた後、室温に冷却した。その混合物(沈澱物を含有)をCHClと水の間で分離させた。その水層にCHClを用いた抽出を2回受けさせた。その有機層を一緒にし、水で洗浄した後、調製用薄層クロマトグラフィーで精製した。生成物画分を集めた後、溶媒を蒸発させることで中間体(77)を33g得た。
【0131】
d)中間体(78)
【化93】

の製造
フラスコに中間体(77)(0.008モル)、Pd(dba)(0.366g)、BINAP(0.398g)およびCsCO(0.012モル)を仕込んだ。次に、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン(0.012モル)を加えた。その混合物をDMFに溶解させた。その反応溶液を120℃で13時間撹拌した。その混合物を酢酸エチルで希釈した(3x)。その有機相を食塩水で洗浄した(2x)。その有機層を一緒にして乾燥させ、濾過した後、溶媒を真空下で蒸発させた。その残留物を調製用高性能液クロで精製した。生成物画分に固体状NaHCOを添加することでそれをアルカリ性にした(pH8−9)。塩化ナトリウムを加えた。その水相を酢酸エチルで洗浄した(2x)。その有機層を一緒にして水で洗浄(2x)し、乾燥(NaSO)させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物を高真空下で乾燥させることで中間体(78)を2.16g得た。
【0132】
(実施例A.27)
中間体(79)
【化94】

の製造
フラスコに中間体(77)(0.012モル)、Pd(dba)(0.549g)、BINAP(0.597g)およびCsCO(0.018モル)を仕込んだ。次に、1−メチルピペラジン(0.018モル)を加えた。その混合物をDMFに溶解させた。その反応溶液を120℃で13時間撹拌した。その混合物を酢酸エチルで希釈した(3x)。その有機相を食塩水で洗浄した(3x)。その水相を酢酸エチルで2回洗浄した。その有機層を一緒にして乾燥させ、濾過した後、溶媒を真空下で蒸発させた。その残留物をカラムクロマトグラフィーに続いて調製用高性能液クロで精製した。その精製した有機混合物を塩化ナトリウムで飽和状態にした。その水相を1NのNaOHそして酢酸エチル(2x)で洗浄した。その有機層を分離し、水で洗浄し、乾燥させ、濾過した後、溶媒を真空下で蒸発させた。その残留物を高真空下で乾燥させることで中間体(79)を1g得た。
【0133】
(実施例A.28)
中間体(80)
【化95】

の製造
フラスコに中間体(77)(0.012モル)、Pd(dba)(0.549g)、BINAP(0.597g)およびCsCO(0.018モル)を仕込んだ。次に、2−メトキシエタンアミン(0.018モル)を加えた。その混合物をDMFに溶解させた。その反応溶液を120℃で13時間撹拌した。その混合物を酢酸エチルで希釈した(3x)。その有機相を食塩水で洗浄した(3x)。その水相を酢酸エチルで2回洗浄した。その有機層を一緒にして乾燥させ、濾過した後、溶媒を真空下で蒸発させた。その残留物をカラムクロマトグラフィーに続いて調製用高性能液クロで精製した。その精製した有機混合物を塩化ナトリウムで飽和状態にした。その水相を1NのNaOHそして酢酸エチル(2x)で洗浄した。その有機層を分離し、水で洗浄し、乾燥させ、濾過した後、溶媒を真空下で蒸発させた。その残留物を高真空下で乾燥させることで中間体(80)を0.600g得た。
【0134】
(実施例A.29)
a)中間体(81)
【化96】

の製造
2,6−ジメチル安息香酸(0.0666モル)を無水CHCl(150ml)に溶解させた。DMFを1滴加えた。塩化チオニル(0.33モル)を窒素雰囲気下室温で
滴下した。その反応混合物を撹拌しながら1時間還流させた。溶媒を減圧下で蒸発させた。その残留物を乾燥(オイルポンプ真空)させることで中間体である酸クロライドを得て、それを無水CHCl(30ml)に溶解させることで溶液(I)を得た。1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−エタンアミン(0.0733モル)とEtN(0.0666モル)を無水CHCl(150ml)に入れることで生じさせた溶液に溶液(I)を加えた。その反応混合物を撹拌しながら90分間還流させた。その反応混合物を冷却し、飽和NaHCO水溶液(30ml)で洗浄し、水(30ml)で洗浄し、乾燥(NaSO)させ、濾過した後、溶媒を減圧下で蒸発させることで中間体(81)を23g得た。
【0135】
b)中間体(82)
【化97】

の製造
中間体(81)(0.066モル)とHCl(80ml)を水(160ml)に入れることで生じさせた混合物を撹拌しながら3時間還流させた。その混合物を氷の中に注ぎ出した。その混合物をNaCOでアルカリ性にしてpH=9にした後、CHClを用いた抽出を実施した。その有機層を濾過した後、減圧下で処理した。その残留物を真空下で乾燥させることで中間体(82)を17.20g得た。
【0136】
(実施例A.30)
中間体(83)
【化98】

の製造
1−(5−クロロ−2,4−ジヒドロキシフェニル)エタノン(0.0320モル)とKCO(8.87g)とヨウ化ナトリウム(0.24g)をDMF(60ml)に入れることで生じさせた溶液を撹拌した。2−ブロモプロパン(0.0320モル)を加えた。その反応混合物を60℃で12時間撹拌した。溶媒を蒸発させた。その残留物をCHClに溶解させた後、水で洗浄した。その有機層に蒸発を受けさせた。その残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離剤:CHCl/ヘプタンを98/2)で精製した。生成物画分を集めた後、溶媒を蒸発させることで中間体(83)を0.55g得た。
【0137】
(実施例A.31)
中間体(84)
【化99】

の製造
1−(5−クロロ−2,4−ジヒドロキシフェニル)エタノン(0.054モル)と中間体(23)(0.067モル)とNaHCO(9g)を無水CHClに溶解させた。溶媒を蒸発させた。その反応混合物を120℃に8時間加熱した後、室温に冷却して、CHClで希釈した。その有機混合物を水で洗浄した。その有機層を分離して乾燥させ、濾過した後、溶媒を蒸発させることで中間体(84)を14.6g得た。
【0138】
(実施例A.32)
a)中間体(85)
【化100】

の製造
4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシ安息香酸メチルエステル(0.069モル)と1−ブロモ−3−メトキシプロパン(0.088モル)とDIPEA(0.069モル)の混合物を150℃で2時間撹拌した。次に、その溶液を室温に冷却した後、CHClを加えた。その溶液を水に続いて飽和食塩水そして次に再び水で洗浄した。その有機層を乾燥させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離剤:石油エーテル/CHClを1/1から0/1)で精製した。所望画分を集めた後、溶媒を蒸発させた。その残留物を乾燥させることで中間体(85)を10g得た。
【0139】
b)中間体(86)
【化101】

の製造
中間体(85)(0.0279モル)をTHF(120ml)に入れることで生じさせた溶液に水中1MのLiOH(80ml)を加えた後、40℃で一晩撹拌した。溶媒を蒸発させた。その濃縮液を中和してpH=7にした。沈澱物を濾過で集めた後、乾燥(真空)させることで中間体(86)を4.5g得た。
【0140】
c)中間体(87)
【化102】

の製造
窒素流下の反応。中間体(86)(0.0340モル)を無水CHCl(100ml)に入れることで生じさせた溶液に4−メチルモルホリン(0.0370モル)を加えた。次に、その反応混合物にクロロ蟻酸2−メチル−プロピルをゆっくり加えた後、0℃で30分間撹拌した。その反応混合物を室温で30分間撹拌した。その反応混合物に0℃でNHを30分間かけて加えた。溶媒を蒸発させることで中間体(87)を10g得た。
【0141】
d)中間体(88)
【化103】

の製造
中間体(87)(0.0370モル)とピペラジン(0.370モル)を1−メチル−2−ピロリジノン(200ml)に入れることで生じさせた溶液を140℃で14時間撹拌した。溶媒を蒸発させた。その粗生成物に水を加えた後、その混合物に酢酸エチルを用いた抽出を3回受けさせた。その有機層を分離して乾燥(MgSO)させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をシリカ使用カラムクロマトグラフィー(溶離剤:石油エーテル/CHClを50/50から0/100)で精製した。所望生成物画分を集めた後、溶媒を蒸発させることで中間体(88)を7g得た。
【0142】
(実施例A.33)
a)中間体(89)
【化104】

の製造
シクロぺンタノール(0.2400モル)と4−メチルベンゼンスルホニルクロライド(0.1400モル)と水酸化カリウム(0.9600モル)をCHCl(200ml)に溶解させた。その反応混合物を室温で一晩撹拌した。その混合物を水で洗浄した。有機層を集めた後、溶媒を蒸発させることで中間体(89)を21.5g得た。
【0143】
b)中間体(90)
【化105】

の製造
1−(5−クロロ−2,4−ジヒドロキシ−フェニル)−エタノン(0.0550モル)をDMSO(150ml)に溶解させた後、中間体(89)(0.0660モル)およびNaHCO(11g)を加えた。その反応混合物を100℃で3時間撹拌した。水を加えた。沈澱物を濾過で取り出した後、水で洗浄することで中間体(90)を得た。
【0144】
(実施例A.34)
中間体(91)
【化106】

の製造
N−[5−(アセチルオキシ)−2−メチルフェニル]−アセトアミド(0.087モル)と三塩化アルミニウム(0.27モル)と塩化ナトリウム(4g)の混合物を160℃で2時間撹拌した。その反応混合物を冷却した。氷を加えた。その反応混合物にジクロロメタンを用いた抽出を受けさせた。その有機層を分離し、乾燥させ、濾過した後、濾液の溶媒を蒸発で除去した。その残留物を真空下で乾燥させることで中間体(91)を9g得た。
【0145】
(実施例A.35)
a)中間体(92)
【化107】

の製造
5−クロロ−4−ヒドロキシ−2−メトキシ安息香酸(0.0420モル)と中間体(23)(0.0730モル)とKCO(10.1g)をDMSO(200ml)に入れることで生じさせた混合物を125℃で撹拌した。溶媒を蒸発させた。その残留物を水そしてCHClで洗浄した。その有機層を分離して、それの溶媒を蒸発させることで中間体(92)を15g得た。
【0146】
b)中間体(93)
【化108】

の製造
中間体(92)(0.0375モル)を2NのLiOH(500ml)とTHF(150ml)に入れることで生じさせた混合物を室温で12時間撹拌した。その反応混合物にHClをpHが6から7の範囲になるまで加えた。その反応混合物にエーテルを用いた抽出を受けさせた。その有機層を分離して、それの溶媒を蒸発させることで中間体(93)を10g得た。
【0147】
c)中間体(94)
【化109】

の製造
中間体(93)(0.0119モル)を無水CHCl(150ml)に入れることで生じさせた溶液を撹拌しながらこれにジ−1H−イミダゾール−1−イル−メタノン(0.0143モル)を分割して加えた後、室温で1時間撹拌した。その反応混合物をメタノール中7NのNH(200ml)に30分以内に滴下した。その反応混合物を0℃で1時間に続いて室温で2時間撹拌した。溶媒を蒸発させることで中間体(94)を得た。
【0148】
d)中間体(95)
【化110】

の製造
中間体(94)(0.0130モル)とピペラジン(0.1169モル)を1−メチル−2−ピロリジノン(50ml)に入れることで生じさせた混合物を140℃で16時間撹拌した。ピペラジンと1−メチル−2−ピロリジノンを蒸発させた(真空)。その残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離剤:石油エーテル/CHClを50/50からCHClそして次にCHCl/酢酸エチルを4/1)で精製した。所望生成物画分を集めた後、溶媒を蒸発させることで中間体(95)を4.1g得た。
【0149】
(実施例A.36)
中間体(96)
【化111】

の製造
4−[[4−(アミノカルボニル)−2−クロロ−5−メトキシフェニル]アミノ]−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチルエステル(0.021モル)とピペラジン(0.063モル)を1−メチル−2−ピロリジノン(21ml)に入れることで生じさせた混合物を140℃で16時間撹拌した。その反応混合物を室温に冷却した後、氷水(300ml)の中に注ぎ出した。その混合物を酢酸で酸性にしてpH=±4にした。その結果として生じた沈澱物を濾過で取り出し、水で洗浄した後、CHClで取り上げた。その有機層を分離して乾燥(MgSO)させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をDIPEに入れて撹拌し、濾過で取り出した後、真空下で乾燥させることで中間体(96)を7.3g得た。
【0150】
(実施例A.37)
a)中間体(97)
【化112】

の製造
4−アミノ−2−ヒドロキシ安息香酸メチルエステル(0.2510モル)をDMFに入れることで生じさせた溶液に1−クロロ−2,5−ピロリジンジオン(0.2270モル)をDMFに入れることで生じさせた溶液を滴下した後、40℃で一晩撹拌した。溶媒を蒸発させた。その残留物を高性能液クロで精製した。所望生成物画分を集めた後、NaCO水溶液でpHが8−9に到達するまで洗浄した。CHCl(1000ml)を加えた。その有機層を分離して水で2回洗浄し、乾燥(MgSO)させ、濾過した後、溶媒を蒸発させることで中間体(97)を14g得た。
【0151】
b)中間体(98)
【化113】

の製造
中間体(97)(0.0496モル)をNHで飽和状態にしておいてCHOH(600ml)に入れることで生じさせた溶液をオートクレーブに入れて125℃で14時間撹拌した。その反応混合物を室温に冷却した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をDIPEで洗浄することで中間体(98)を8.5g得た。
【0152】
(実施例A.38)
中間体(99)
【化114】

の製造
1−(2,4−ジヒドロキシ−5−メチルフェニル)エタノン(0.0120モル)と2−ブロモプロパン(0.0120モル)を2−ブタノン(8ml)に溶解させた。KCO(0.0210モル)、ヨウ化カリウム(触媒量)およびDMSO(1.5ml)を加えた。その反応混合物を撹拌しながら5時間還流させた。その混合物を40℃に冷却した後、水(22ml)で希釈した。生成物をトルエン(30mlで2回)で抽出した。そのトルエン溶液を0.5NのNaOH(20mlで2回)、1NのHCl(20ml)で1回そして水(20ml)で2回洗浄した。その有機層を乾燥させ、濾過した後、溶媒を蒸発させることで中間体(99)を1.3g得た。
【0153】
(実施例A.39)
中間体(100)
【化115】

の製造
20%のNaOH(水溶液)(500ml)とベンゼン(200ml)の混合物を+5℃で充分に撹拌しながらこれに臭化水素酸2−ブロモエタンアミン(0.3300モル)を加えた。その混合物を+3℃(氷塩浴)で10分間撹拌した後、2,6−ジクロロベンゾイルクロライド(0.3320モル)をベンゼン(50ml)に入れることで生じさせた溶液を温度を+7℃未満に維持しながら20分かけて加えた。その結果として得た混合物を20℃で15分間撹拌した。沈澱してきた生成物を濾過で取り出し、水(5x200ml)でpHが約7になるまで洗浄し、乾燥させた後、CHCN(200ml)に溶解させ、その溶液を活性炭で処理し、濃縮して135gにした後、結晶化を+25℃で15時間に続いて−10℃で2時間実施した。結晶を傾斜法で取り出し、真空下で乾燥させた後、微粉末になる度合まで磨り潰した後、0.05mmHg下100℃で1時間乾燥させることで中間体(100)(融点:110−111℃)を82g得た。
【0154】
(実施例A.40)
a)中間体(101)
【化116】

の製造
中間体(91)(0.0220モル)と4−オキソ−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチルエステル(0.0250モル)とピロリジン(0.0480モル)をメタノール(150ml)に入れることで生じさせた混合物を80℃で20時間撹拌した。その反応混合物を冷却し、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をCHClと1NのNaOHの間で分離させた。その有機層を分離して乾燥(MgSO)させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をDIPEとCHCNに入れて懸濁させ、濾過で取り出した後、真空下50℃で乾燥させることで中間体(101)を3.5g得た。
【0155】
b)中間体(102)
【化117】

の製造
中間体(101)(0.0130モル)をTHF(100ml)に入れて窒素雰囲気下で撹拌した。水素化ナトリウム(0.0170モル)を加えた。その反応混合物を50℃で15分間撹拌した。1−ブロモ−3−メトキシプロパン(0.0250モル)を加えた。その反応混合物を撹拌しながら20時間還流させた。追加的1−ブロモ−3−メトキシ
プロパンを加えた。溶媒を蒸発させた。その残留物をCHClと水の間で分離させた。その有機層を分離して乾燥(MgSO)させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をシリカゲル使用カラムクロマトグラフィー(溶離剤:CHCl/CHOHを98/2)で精製した。生成物画分を集めた後、溶媒を蒸発させることで中間体(102)を4.5g得た。
【0156】
c)中間体(103)
【化118】

の製造
中間体(102)(0.0100モル)を6NのHCl(17ml)とEtOH(50ml)に入れることで生じさせた混合物を撹拌しながら3時間還流させた後、冷却しそしてEtOHを蒸発させて除去した。その水層を50%のNaOHでアルカリ性にした(冷却しながら!)。その混合物にCHClを用いた抽出を受けさせた。その有機層を分離して乾燥(MgSO)させ、濾過した後、溶媒を蒸発させることで中間体(103)を1.8g得た。
【0157】
(実施例A.41)
a)中間体(104)
【化119】

の製造
中間体(101)(0.0103モル)をTHFに窒素雰囲気下で入れた。水素化ナトリウム(0.0120モル)を加えた後、40℃で15分間撹拌した。次に、ヨードメタン(0.0200モル)を加えた後、還流下で20時間撹拌した。その反応混合物を冷却した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をCHCl/水で取り上げた。その有機層を分離して乾燥(MgSO)させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカ、溶離剤:CHCl/CHOHを98/2)で精製した。生成物画分を集めた後、溶媒を蒸発させることで中間体(104)を3g得た。
【0158】
中間体(105)
【化120】

の製造
中間体(104)(0.0075モル)を6NのHCl(15ml)とEtOH(50
ml)に入れることで生じさせた混合物を20時間還流させた。その反応混合物を冷却し、EtOHを蒸発させた後、残留物を冷却しながら50%のNaOHでアルカリ性にした。その混合物にCHClを用いた抽出を受けさせ、その有機層を分離して乾燥(MgSO)させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をDIPEに入れて懸濁させ、濾過で取り出した後、真空下で乾燥させることで中間体(105)を1.9g得た。
【0159】
(実施例A.42)
a)中間体(106)
【化121】

の製造
中間体(101)(0.0050モル)をEtOH(25ml)に入れることで混合物を生じさせた。6NのHCl(7ml)を加えた後、その結果として得た反応混合物を撹拌しながら1時間還流させた。その反応混合物を冷却した後、EtOH溶媒を蒸発させた。その水性酸性濃縮液を氷浴で冷却しながら50%のNaOHでアルカリ性にした。固体を濾過で取り出し、水で洗浄した後、真空下50℃で乾燥させることで中間体(106)を1g得た。
【0160】
b)中間体(107)
【化122】

の製造
中間体(106)(0.0040モル)をCHCl(10ml)に入れることで生じさせた0℃の混合物にジ−t−ブチルジカーボネートをCHCl(5ml)に入れることで生じさせた混合物を加えた。その反応混合物を5分間撹拌した後、水で洗浄した。その有機層を分離して乾燥(MgSO)させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をDIPEに入れて懸濁させた後、真空下50℃で乾燥させることで中間体(107)を1g得た。
【0161】
c)中間体(108)
【化123】

の製造
中間体(107)(0.0060モル)をCHCl(120ml)と酢酸(1.2ml)に入れることで生じさせた混合物にシクロペンタンカルボキサルデヒド(0.0080モル)を加えた後、チタンイソプロポキサイド(過剰量)を加えて、その反応混合物を室温で30分間撹拌した。NaBHCN(0.5g)を加えた後の反応混合物を室温
で2時間撹拌した。その混合物を1NのNaOH溶液で洗浄した。その有機層を分離して乾燥(MgSO)させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をDIPEに入れて懸濁させることで中間体(108)を2.5g得た。
【0162】
d)中間体(109)
【化124】

の製造
中間体(108)(0.0060モル)をCHCl(25ml)に入れることで生じさせた混合物を氷浴上に置きながらこれにトリフルオロ酢酸(20ml)を加えた。その反応混合物を室温で1時間撹拌した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をCHCl/1NのNaOHで洗浄した後、有機層を分離して乾燥(MgSO)させ、濾過した後、溶媒を蒸発させることで中間体(109)を1.8g得た。
【0163】
(実施例A.43)
中間体(110)
【化125】

の製造
1−(2,4−ジヒドロキシ−5−メチルフェニル)エタノン(0.024モル)とブロモシクロペンタン(2.7ml)を2−ブタノン(16ml)に溶解させた。KCO(5.8g)、ヨウ化カリウム(触媒量)およびDMSO(3ml)を加えた。その反応混合物を撹拌しながら5時間還流させた。その混合物を40℃に冷却した後、水(50ml)で希釈した。生成物をトルエン(30mlで2回)で抽出した。そのトルエン溶液を0.5NのNaOH(20mlで2回)、1NのHCl(20mlで1回)そして水(20mlで2回)で洗浄した。その有機層を分離し、乾燥させ、濾過した後、溶媒を蒸発させることで中間体(110)を3.5g得た。
【0164】
(実施例A.44)
中間体(111)
【化126】

の製造
1−(2,4−ジヒドロキシ−5−メチルフェニル)エタノン(0.018モル)と中間体(23)(0.019モル)を2−ブタノン(12ml)に溶解させた。KCO(4.4g)、ヨウ化カリウム(触媒量)およびDMSO(2.2ml)を加えた。その反応混合物を撹拌しながら一晩還流させた。その混合物を40℃に冷却した後、水(50
ml)で希釈した。生成物をトルエン(30mlで2回)で抽出した。そのトルエン溶液を0.5NのNaOH(20mlで2回)、1NのHCl(20mlで1回)そして水(20mlで2回)で洗浄した。その有機層を乾燥させ、濾過した後、溶媒を蒸発させることで中間体(111)を4.9g得た。
【0165】
(実施例A.45)
a)中間体(112)
【化127】

の製造
中間体(101)(0.013モル)をTHF(150ml)に入れて窒素流下で撹拌した。水素化ナトリウム(0.017モル)を加えた。その反応混合物を50℃で15分間撹拌した。3−ブロモ−1−プロパノール(0.025モル)を加えた。その反応混合物を撹拌しながら20時間還流させた後、冷却し、そして溶媒を蒸発させた。その残留物をCHClと水の間で分離させた。その有機層を分離して乾燥(MgSO)させ、濾過した後、濾液の溶媒を蒸発させた。その残留物をシリカゲル使用カラムクロマトグラフィー(溶離剤:CHCl/CHOHを98/2)で精製した。生成物画分を集めた後、溶媒を蒸発させることで中間体(112)を1.8g得た。
【0166】
b)中間体(113)
【化128】

の製造
中間体(112)(0.004モル)と6NのHCl(5.4ml)をEtOH(20ml)に入れることで生じさせた混合物を撹拌しながら2時間還流させた。その反応混合物を冷却した後、エタノール溶媒を蒸発させた。その水性濃縮液を50%のNaOHでアルカリ性にした。溶媒を蒸発させた。その残留物をCHCl(+CHOH)/少量の水+塩化ナトリウムに入れて撹拌した。その混合物を撹拌した後、濾過した。その有機層を分離して乾燥(MgSO)させ、濾過した後、濾液の溶媒を蒸発させることで中間体(113)を0.7g得た。
【0167】
(実施例A.46)
a)中間体(114)
【化129】

の製造
1−(2,4−ジヒドロキシ−5−メチルフェニル)エタノン(12.035ミリモル)と4−[[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ]−シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(12.035ミリモル)を2−ブタノン(8ml)に入れることで生じさせた混合物にヨウ化カリウム(触媒量)、炭酸カリウム(3g)およびDMSO(2ml)を加えた。その反応混合物を20時間還流させた後、冷却した。水を加えた後の反応混合物にトルエンを用いた抽出を受けさせた。その有機層を1Nの水酸化ナトリウムで洗浄し、乾燥(MgSO)させ、濾過した後、溶媒を蒸発させることで中間体(114)を1.7g得た。
【0168】
(実施例A.47)
a)中間体(115)
【化130】

の製造
2−ヒドロキシ−5−メチル−安息香酸(328.6ミリモル)を硫酸(濃175ml)に溶解させた。その混合物を0℃に冷却した。硝酸(濃15.2ml)と硫酸(濃、15.2ml)の混合物を滴下した。その混合物を20℃で更に7時間撹拌した。その混合物を濾過した後、その残留物に酢酸エチルを用いた抽出を受けさせた。その有機層を水(100ml*3)で洗浄し、乾燥(NaSO)させ、濾過した後、蒸発させた。生成物を真空下60℃で8時間乾燥させることで中間体(115)を30g得た。
【0169】
b)中間体(116)
【化131】

の製造
中間体(115)(152.17ミリモル)をCHOH(150ml)に溶解させた。硫酸(濃、30ml)を0℃で加えた。その混合物を85℃で16時間撹拌した。沈澱物を濾過で取り出した後、真空下60℃で12時間乾燥させることで中間体(116)を13g得た。
【0170】
c)中間体(117)
【化132】

の製造
中間体(116)をTHF(165ml)に溶解させた。NaHCO(260.5ミリモル)に続いて水(165ml)を加えた。Na(156.3ミリモル)を分割して加えた後、CHOH(165ml)を加えた。その反応混合物を30分間撹拌した。溶媒を真空下で蒸発させた。その残留物をHCl(2N)溶液に溶解させた。その残留物にCHCl(2*50ml)を用いた抽出を受けさせた。その水層を固体状NaHCOでpHが8になるまで塩基性にした後、酢酸エチルを用いた抽出を実施した。
その有機層を水(50ml*3)で洗浄し、乾燥(NaSO)させ、濾過した後、蒸発させることで中間体(117)を6.6g得た。
【0171】
d)中間体(118)
【化133】

の製造
アンモニアガスを−78℃のCHOHに1.5時間かけて導入することでNH/CHOHを得た後、この反応で直ちに用いた。中間体(117)をNH/CHOHに溶解させた。その混合物をオートクレーブに入れて125℃で24時間撹拌した。溶媒を減圧下50℃で蒸発させた。粗生成物をカラム(勾配溶離:石油エーテル/酢酸を15/0から4/1)で精製した。所望画分を集めた後、溶媒を蒸発させた。生成物を真空下60℃で12時間乾燥させることで中間体(118)を4g得た。
【0172】
(実施例A.48)
a)中間体(119)
【化134】

の製造
2−ヒドロキシ−3−メトキシ−安息香酸メチルエステル(137.2ミリモル)をトルエン(600ml)に溶解させた。塩化スルフリル(22.2ml)を滴下した。その混合物を25℃で12時間撹拌した後、60℃に6時間加熱した。水(100ml)を加えた後の混合物をNaCOでpH=7に調整した。その有機層を分離して除去した後、水相に酢酸エチル(100ml)を用いた抽出を受けさせた。その有機層を一緒にして食塩水そして水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過した後、蒸発させた。その残留物の再結晶化をジオキサンを用いて行うことで高純度の生成物を7.6g得た。次に、母液を蒸発乾固させた後、RP−18使用調製用高性能液クロ(溶離剤:CFCOOHが0.1%入っているCHCN/水を45/55から85/15体積/体積)で精製した。所望画分を集めた後、溶媒蒸発させることで高純度の生成物を9.6g得た。2バッチの高純度生成物を一緒にして中間体(119)を17.2g得て、それを次の段階で用いた。
【0173】
b)中間体(120)
【化135】

の製造
中間体(119)(35.09ミリモル)をアンモニアで飽和状態にしておいたCHOH(400ml)に溶解させた。その反応物を密封型管に入れて125℃で24時間撹
拌した。溶媒を蒸発させた。その残留物を石油エーテル(20ml)とイソプロピルエーテル(20ml)の混合物で洗浄した。沈澱物を濾過で取り出した後、乾燥させることで中間体(120)を6.2g得た。
【0174】
(実施例A.49)
a)中間体(121)
【化136】

の製造
2,4−ジヒドロキシ−安息香酸メチルエステル(892.9ミリモル)をDMF(1200ml)に溶解させた。1−クロロ−2,5−ピロリジンジオン(892.9ミリモル)を加えた。その反応混合物を50℃で4時間撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させた。その残留物を高性能液クロ(溶離剤:CFCOOHが0.1%入っているCHCN/HOを30/70から60/30)で精製した。生成物画分を集めた後、溶媒を蒸発させた。生成物を真空下50℃で12時間乾燥させることで中間体(121)を45g得た。
【0175】
b)中間体(122)
【化137】

の製造
中間体(121)(148.08ミリモル)をDMF(350ml)に溶解させた。ヨウ化ナトリウム(7.40ミリモル)およびNaCO(296.15ミリモル)を加えた。ブロモ−シクロペンタン(296.15ミリモル)をDMF(100ml)に入れることで生じさせた溶液を25℃で30分かけて加えた。その混合物を60℃で3時間撹拌した。その混合物を25℃に冷却した後、NaCOを濾過で除去した。その濾液を2NのNaOH溶液(200ml)で洗浄した。その混合物にCHClを用いた抽出を受けさせた。その有機層を一緒にし、水で洗浄し、乾燥(NaSO)させ、濾過した後、蒸発させた。その残留物の結晶化を酢酸エチルを用いて行うことで中間体(122)を21.5g得た。
【0176】
c)中間体(123)
【化138】

の製造
アンモニアガスをドライアイス/アセトン浴の中に置いたCHOHの中に30分間吸収させることでNH/CHOHを得た。中間体(122)(70.1832ミリモル)をNH/CHOH(1000ml)に溶解させた。その混合物をオートクレーブに
入れて3MPa下125℃で24時間撹拌した。その反応を薄層クロマトグラフ(石油エーテル/酢酸エチルを1:1、体積/体積)で追跡した。溶媒を減圧下で蒸発させた。その残留物をジイソプロピルエーテルで洗浄した。沈澱物を濾過で取り出した後、真空下50℃で24時間乾燥させることで中間体(123)を16.4g得た。
【0177】
(実施例A.50)
a)中間体(124)
【化139】

の製造
中間体(121)(98.7ミリモル)をDMF(200ml)に溶解させた。2−ブロモ−プロパン(197ミリモル)、ヨウ化ナトリウム(4.9ミリモル)およびKCO(197ミリモル)を加えた。その反応混合物を80℃で15時間撹拌した。KCOを濾過で除去した。溶媒を蒸発させた。その残留物をCHCl(200ml)に溶解させた。その混合物を水(30ml)で洗浄した。その有機物を分離して乾燥(NaSO)させ、濾過した後、蒸発させた。その残留物をシリカゲル使用カラム(溶離剤:石油エーテル/CHClを99/1から30/1)で精製した。生成物画分を集めた後、乾燥させることで中間体(124)を6.1g得た。
【0178】
b)中間体(125)
【化140】

の製造
中間体(124)(24.9ミリモル)をアンモニアで飽和状態にしておいたCHOH(180ml)に溶解させた。その反応物を密封型管に入れて125℃で24時間撹拌した。溶媒を蒸発させた。その残留物を石油エーテル(20ml)とイソプロピルエーテル(20ml)の混合物で洗浄した。沈澱物を濾過で取り出した後、乾燥させることで中間体(125)を5.4g得た。
【0179】
(実施例A.51)
a)中間体(126)
【化141】

の製造
1−(2−ヒドロキシ−5−メチル−3−ニトロフェニル)−エタノン(92ミリモル)と4−オキソ−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチルエステル(110ミリモル)とピロリジン(220ミリモル)をCHOH(600ml)に入れることで生じさせた混合物を80℃で3時間撹拌した。その反応混合物を冷却した。溶媒を蒸発させ
た。その残留物をDIPEに入れて懸濁させ、濾過で取り出した後、真空下50℃で乾燥させることで中間体(126)を17g得た。
【0180】
b)中間体(127)
【化142】

の製造
中間体(126)(44ミリモル)をメタノール(300ml)に溶解させた後、その混合物にPd/C(10%)(3g)を触媒として用いた水添をチオフェン溶液(1ml)の存在下25℃で受けさせた。水素(3当量)吸収後、反応混合物を濾過して触媒を除去した。その濾液を濃縮乾固させ、DIPEに入れて懸濁させ、濾過した後、真空下50℃で乾燥させることで中間体(127)を14g得た。
【0181】
c)中間体(128)
【化143】

の製造
中間体(127)(5.7ミリモル)をCHCl(120ml)とCHCOOH(1.2ml)に入れることで生じさせた混合物にチタンイソプロポキサイド(10ml)を加えた。シクロペンタンカルボキサルデヒド(7ミリモル)を加えた。その反応混合物を室温で30分間撹拌した後、NaBHCN(0.5g)を加えた。その混合物を室温で20時間撹拌し、水で洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をシリカゲル使用カラムクロマトグラフィー(CHCl/CHOHを98/2)で精製した。高純度画分を集めた後、溶媒を蒸発させることで中間体(128)を1.7g得た。
【0182】
d)中間体(129)
【化144】

の製造
中間体(128)(4ミリモル)をCHCl(20ml)に入れることで生じさせた混合物を氷浴上に置きながらこれにCFCOOH(13ml)を加えた。その反応混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を蒸発させた。その残留物をCHCl/1NのNaOHで抽出した。その有機層を分離して乾燥(MgSO)させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をDIPEに入れて懸濁させ、濾過した後、真空下で乾燥させることで中間体(129)を0.66g得た。
【0183】
(実施例A.52)
a)中間体(130)
【化145】

の製造
中間体(127)(7.2ミリモル)をCHCl(120ml)とCHCOOH(1.2ml)に入れることで生じさせた混合物にチタンイソプロポキサイド(10ml)を加えた。シクロペンタノン(7ミリモル)を加えた。その反応混合物を室温で30分間撹拌した。NaBHCN(0.6g)を加えた。その混合物を室温で20時間撹拌し、水で洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をシリカゲル使用カラムクロマトグラフィー(CHCl/CHOHを98/2)で精製した。高純度画分を集めた後、溶媒を蒸発させることで中間体(130)を2.8g得た。
【0184】
b)中間体(131)
【化146】

の製造
中間体(130)(6.7ミリモル)をCHCl(40ml)に入れることで生じさせた混合物を氷浴上に置きながらこれにCFCOOH(20ml)を加えた。その反応混合物を室温で1時間撹拌した後、飽和NaHCO溶液で中和した。その有機層を分離してMgSOで乾燥させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をDIPEに入れて懸濁させることで中間体(131)を1.5g得た。
【0185】
(実施例A.53)
a)中間体(132)
【化147】

の製造
中間体(127)(5.7ミリモル)をCHCl(120ml)と酢酸(1.2ml)に入れることで生じさせた混合物にテトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(10ミリモル)を加えた。チタンイソプロポキサイド(12ミリモル)を加えた。その反応混合
物を室温で30分間撹拌した。NaBHCN(0.7g)を加えた。その反応混合物を室温で20時間撹拌し、水で洗浄し、乾燥(MgSO)させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をカラムクロマトグラフィー(CHCl/CHOHを99/1)で精製した。高純度画分を集めた後、溶媒を蒸発させることで中間体(132)を2.2g得た。
【0186】
b)中間体(133)
【化148】

の製造
中間体(132)(5.3ミリモル)をCHCl(30ml)に入れることで生じさせた混合物を氷浴上に置きながらこれにCFCOOH(17ml)を加えた。その反応混合物を室温で1時間撹拌した。その反応混合物を飽和NaHCO溶液で中和した。その有機層を分離してMgSOで乾燥させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をDIPEに入れて懸濁させることで中間体(133)を1g得た。
【0187】
(実施例A.54)
a)中間体(134)
【化149】

の製造
中間体(127)(8.7ミリモル)とパラホルム(0.26g)をCHOHに入れることで生じさせた混合物にPd/C(10%)(0.5g)を触媒として用いた水添をチオフェン溶液(0.5ml)の存在下で受けさせた。水素(1当量)吸収後、触媒を濾過で除去した後、その濾液に蒸発を受けさせた。その残留物をDIPEに入れて懸濁させ、濾過で取り出した後、真空下で乾燥させることで中間体(134)を2g得た。
【0188】
b)中間体(135)
【化150】

の製造
中間体(134)(5.5ミリモル)をCHCl(30ml)に入れて撹拌した。氷浴上でCFCOOH(18ml)を加えた。その反応混合物を氷浴上で1時間撹拌した。その混合物を飽和NaHCO水溶液で中和した。その有機層を分離して乾燥(MgSO)させ、濾過した後、溶媒を蒸発させることで中間体(135)を1.55g得た。
この生成物をさらなる精製無しに用いた。
【0189】
(実施例A.55)
a)中間体(136)
【化151】

の製造
中間体(127)(8.7ミリモル)を1,2−ジクロロ−エタン(26ml)に入れることで生じさせた溶液をN下で撹拌しながらこれに2−メトキシ−1−プロペン(13ミリモル)、酢酸(0.5ml)およびNaBH(OAc)(2.8g)を加えた。その反応混合物を室温で24時間撹拌した。その混合物を1NのNaOHで洗浄した。その有機層を分離して乾燥(MgSO)させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をシリカゲル使用カラムクロマトグラフィー(溶離剤:CHCl/CHOHを99/1)で精製した。生成物画分を集めた後、溶媒を蒸発させることで中間体(136)を1.8g得た。
【0190】
b)中間体(137)
【化152】

の製造
中間体(136)(4.7ミリモル)をCHCl(25ml)に入れて撹拌した。氷浴上でCFCOOH(14ml)を加えた。その反応混合物を1時間撹拌した。その混合物を冷却しながら飽和NaHCO水溶液で中和した。その有機層を分離して乾燥(MgSO)させ、濾過した後、溶媒を蒸発させることで中間体(137)を1.3g得た。
【0191】
(実施例A.56)
中間体(138)
【化153】

および中間体(139)
【化154】

の製造
4−クロロ−2−メトキシ−フェノール(63.058ミリモル)をBF・HOAc(72ml)に溶解させた。その混合物を135℃に24時間加熱した。その混合物を40℃に冷却した後、氷の中に注ぎ込んだ。その混合物に抽出(CHCl)を受けさせた。その有機層を水で洗浄した。その有機層を乾燥させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物(10g)をカラムクロマトグラフィー(CHCl/ヘプタンを70/30)で精製することで中間体(138)および中間体(139)を4.9g得た。
【0192】
(実施例A.57)
a)中間体(140)
【化155】

の製造
中間体(107)(8.66ミリモル)をCHClに溶解させた。トリエチルアミン(9.526ミリモル)およびシクロペンタンアセチルクロライド(9.526ミリモル)を加えた。撹拌を室温で1時間行った後の反応混合物に水を加えた。その混合物に抽出(CHCl)を受けさせ、その有機層を乾燥させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をそのまま用いたが、それによって中間体(140)を4.5g得た。
【0193】
b)中間体(141)
【化156】

の製造
中間体(140)(4.38ミリモル)をEtOH(30ml)に溶解させた。HCl(6M、43.804ミリモル)を加えた。その反応混合物を1時間還流させた後、室温に冷却した。沈澱物を濾過で取り出し、DIPEで洗浄した後、乾燥させた。その残留物を粗のまま用いたが、それによって中間体(141)を1.66g得た。
【0194】
最終的化合物の調製で用いた他の中間体化合物は当該技術分野で公知の化合物、例えば2−ヒドロキシ−4−メトキシ−ベンズアミド、2−アセチル−4−クロロ−5−メチルフェニル、2−ヒドロキシ−4−アセトアミド−5−クロロベンズアミド、5−クロロ−2,4−ジヒドロキシ−ベンズアミド、2−アセチル−5−アミノフェノール、2−アセチルフェノール、2−アセチル−4,5−ジメチルフェノール、2−アセチル−4−メチルフェノール、2−アセチルベンゼン−1,3−ジオール、2−アセチル−5−エトキシ
フェノール、2−アセチル−4−メトキシフェノール、1−(2−エチル−6−メトキシ−フェニル)−エタノン、1−(2−ヒドロキシ−3,4−ジメトキシ−フェニル)−エタノン、1−(2−ヒドロキシ−4,5−ジメトキシフェニル)−エタノン、1−(4−エトキシ−2−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−エタノン、1−(2−ヒドロキシ−4,6−ジメトキシフェニル)−エタノン、1−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−エタノン、1−(4−フルオロ−2−ヒドロキシフェニル)−エタノン、4−アミノ−1−メチルピペリジン、1−(3,5−ジクロロ−2−ヒドロキシ−フェニル)−エタノン、1−(5−フルオロ−2−ヒドロキシフェニル)−エタノン、1−(5−エトキシ−2−ヒドロキシ−フェニル)−エタノン、1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−エタノン、1−(2,6−ジヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−エタノン、1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−エタノン、1−[2−ヒドロキシ−6−(2−プロペニルオキシ)フェニル)]−エタノン、1−(2−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)−エタノン、1−(4−フルオロ−2−ヒドロキシ−フェニル)−エタノン、1−(3,5−ジブロモ−2−ヒドロキシフェニル)−エタノン、1−(3−アミノ−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−エタノン、1−[2−ヒドロキシ−3−メチル−4−(フェニル−メトキシ)フェニル]−エタノン、1−(3,5−ジフルオロ−2−ヒドロキシフェニル)−エタノン、1−(5−エチル−2−ヒドロキシフェニル)−エタノン、1−[2−ヒドロキシ−5−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−エタノン、1−(2−ヒドロキシ−3,6−ジメトキシフェニル)−エタノン、1−(5−ブロモ−2−ヒドロキシフェニル)−エタノン、1−(2−ヒドロキシ−5−ニトロフェニル)−エタノン、1−(2−フルオロ−6−ヒドロキシフェニル)−エタノン、1−(t−ブトキシ−カルボニル)−4−アミノピペリジン、N−(3−アセチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−カルバミン酸1,1−ジメチルエチルエステル、1−(3−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−エタノン、3−メトキシ−1−プロパンアミン、N−(4−アセチル−3−ヒドロキシフェニル)−アセトアミド、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン、無水トリフルオロ酢酸、塩酸シクロペンタンメタンアミン、2’−ヒドロキシ−3’−メトキシ−5’−メチル−アセトフェノン、2’,3’−ジヒドロキシ−5’−メチル−アセトフェノンおよび3−アミノ−5−クロロ−2−ヒドロキシ−ベンズアミドなどである。
【0195】
B.最終的化合物の製造
(実施例B.1)
化合物(1)
【化157】

の製造
中間体(5)(0.00482モル)とDIPEA(0.024モル)をCHCl(20ml)とDMF(20ml)に入れることで生じさせた室温の混合物に塩化2,6−ジクロロベンゾイル(0.00723モル)を5分かけて滴下した。その反応混合物を室温で3時間撹拌した。溶媒を蒸発させた。その残留物をシリカゲル使用カラムクロマトグラフィー(溶離剤:CHCl/(CHOH/NH)を95/5)で精製した。生成物画分を集めた後、溶媒を蒸発させた。その残留物をDIPEに入れて沈澱させた後、その沈澱物を濾過で取り出すことで化合物(1)を0.710g得た。
【0196】
(実施例B.2)
化合物(2)
【化158】

の製造
化合物(1)(0.0021モル)とホルムアルデヒド(0.124g)をTHF(50ml)とメタノール(100ml)に入れることで生じさせた混合物に炭素に担持されている白金(5%;0.2g)を触媒として用いた水添をチオフェン溶液(0.3ml)の存在下で受けさせた。水素(1当量)吸収後、触媒を濾過で除去した後、その濾液に蒸発を受けさせた。その残留物を高性能液クロで精製した。生成物画分を集めた後、溶媒を蒸発させた。その残留物の再結晶化をCHCNを用いて行った後、沈澱物を濾過で取り出すことで化合物(2)を0.143g得た。
【0197】
(実施例B.3)
化合物(3)
【化159】

の製造
中間体(8)(0.009モル)と中間体(9)(0.009モル)をトルエンに入れることで生じさせた混合物にピロリジン(0.0009モル)を加えた。その反応混合物を撹拌しながらDean Stark水分離装置を用いて16時間還流させた。トルエンを減圧下で留出させた。その残留物をCHClに溶解させた。その混合物を水で洗浄し、食塩水で洗浄しそして次に再び水で洗浄した。その有機層を分離して乾燥(MgSO)させ、濾過した後、溶媒を減圧下で蒸発させた。その残留物を高性能液クロで精製した。生成物画分を集めた後、溶媒を蒸発させた。その残留物をDIPE下で磨り潰し、沈澱物を濾過で取り出した後、乾燥させることで化合物(3)を0.151g得た。
【0198】
(実施例B.4)
化合物(17)
【化160】

の製造
化合物(7)(0.00046モル)をEtOH(5ml)に入れることで生じさせた溶液にNaBH(0.00055モル)を加えた後、50℃で一晩撹拌した。その反応
混合物の反応をNHClで消滅させた。その混合物に酢酸エチルを用いた抽出を2回受けさせた。その有機層を分離して食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO)させ、濾過した後、溶媒を蒸発させることで化合物(17)を0.190g得た。
【0199】
(実施例B.5)
化合物(10)
【化161】

の製造
化合物(17)(0.00039モル)とトリエチルシラン(0.0039モル)をトリフルオロ酢酸(0.00235モル)とCHCl(5ml)に入れ、密封型管に入れて60℃に一晩加熱した。溶媒を蒸発させた。その残留物をCHClに溶解させた。その混合物をNH水溶液で洗浄した後、水で洗浄した。その有機層を分離して乾燥(MgSO)させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をシリカゲル使用カラムクロマトグラフィー(溶離剤:CHCl/CHOHを97/3)で精製した。生成物画分を集めた後、溶媒を蒸発させることで化合物(10)を0.089g得た。
【0200】
(実施例B.6)
化合物(22)
【化162】

の製造
化合物(21)(0.0167モル)と4−[[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ]−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチルエステル(0.0283モル)とKCO(6.9g)をCHCNに入れることで生じさせた混合物を撹拌しながら16時間還流させた。溶媒を減圧下で蒸発させた。水(200ml)を加えた。その混合物にCHCl(3x150ml)を用いた抽出を受けさせた。その有機層を分離して乾燥(MgSO)させ、濾過した後、溶媒を減圧下で蒸発させた。CHCN(50ml)を加えた。その粗油状溶液を放置し、その結果として生じた白色沈澱物を濾過で取り出し、DIPEで洗浄した後、乾燥させることで化合物(22)を6.16g得た。
【0201】
(実施例B.7)
化合物(23)
【化163】

の製造
化合物(22)(0.0092モル)をCHCl(100ml)に溶解させた。トリフルオロ酢酸をCHCl(50%)(40ml)に入れることで生じさせた溶液を滴下した後、その反応混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を蒸発させた。その残留物をCHCl(100ml)に溶解させた。その有機溶液を1NのNaOHで洗浄した後、乾燥(MgSO)させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をDIPEに入れて沈澱させ、濾過で取り出した後、乾燥(真空、50℃)させることで化合物(23)を3.28g得た。
【0202】
この反応をまたイソプロパノールまたはジオキサンに溶解させたHClを用いて実施することも可能である。
【0203】
化合物(99)の調製を化合物(103)を用いて出発してジオキサンに溶解させたHClを用いることで同様に実施した。
【0204】
(実施例B.8)
化合物(26)
【化164】

の製造
化合物(23)(0.00264モル)をメタノール(20ml)に溶解させた。ホルムアルデヒド(0.00792モル)を一度に加えた後、NaBH(OAc)(95%)(0.0792モル)を加えた。その反応混合物を55℃で3時間撹拌した。追加的NaBH(OAc)(95%)(1g)を加えた(気体が10分間発生)。溶媒を減圧下で蒸発させた。水(100ml)を加えた後、1NのNaOH(50mlに及ぶ)を加えた。その混合物に酢酸エチル(3x200ml)を用いた抽出を受けさせた。その有機層を一緒にして乾燥(MgSO)させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をDIPEに入れて沈澱させた後、濾過で取り出しそして乾燥(50℃、一晩、減圧下)させることで化合物(26)を0.984g得た。
【0205】
(実施例B.9)
化合物(27)
【化165】

の製造
化合物(23)(0.00176モル)とDIPEA(0.00880モル)をCHClに溶解させた後、0℃に冷却した。塩化アセチル(0.00352モル)を滴下した。その反応混合物を0℃で1時間撹拌した。溶媒を蒸発させた。その残留物をCHClに溶解させ、水で洗浄し、乾燥させ、濾過した後、溶媒を減圧下で蒸発させた。その残留物(粗油)の結晶化をCHCNを用いて実施した。生成物画分を集めた後、溶媒を蒸発させた。沈澱物を濾過で取り出した後、乾燥させることで化合物(27)を0.825g得た。
【0206】
(実施例B.10)
化合物(43)
【化166】

の製造
化合物(42)(0.00173モル)をCHCl(11ml)に入れることで生じさせた混合物を室温で撹拌した。トリフルオロ酢酸(4ml)とCHCl(p.a.)(5ml)の混合物を滴下した後の反応混合物を室温で2時間撹拌した。溶媒を蒸発させた。その残留物を水/CHCNで取り上げた後、1NのNaOHでアルカリ性にした。その結果として生じた沈澱物を濾過で取り出した後、乾燥させることで化合物(43)を0.501g得た。
【0207】
(実施例B.11)
化合物(45)
【化167】

の製造
中間体(8)(0.013モル)とピロリジン(0.043モル)をメタノール(40ml)に入れることで生じさせた混合物に1−(2−ヒドロキシフェニル)エタノン(0.021モル)を加えた。その反応混合物を80℃で12時間撹拌した後、冷却した。溶媒を蒸発させた。その残留物をCHCl(200ml)に溶解させた。その有機溶液を水に続いて食塩水で洗浄した後、乾燥(NaSO)させ、濾過した後、溶媒を真空
下で蒸発させた。その残留物をシリカゲル使用カラムクロマトグラフィー(溶離剤:CHCl/CHOHを200/1)で精製した。生成物画分を集めた後、溶媒を蒸発させた。その残留物の再結晶化をCHCNを用いて実施した。沈澱物を濾過で取り出した後、乾燥させることで化合物(45)を2.6g得た。
【0208】
化合物(103)の調製を中間体(8)および(84)を用いて同様に実施した。
【0209】
(実施例B.12)
化合物(88)
【化168】

の製造
マイクロ波オーブン内の反応。化合物(87)(0.00549モル)とPd(OAc)(0.24g)とBINAP(0.27g)とCsCO(0.01097モル)を1−メチル−2−ピロリジノン(60ml)に溶解させた。次に、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン(0.01097モル)を加えた。その反応混合物を110℃で50分間撹拌した。溶媒を蒸発させた。その残留物をCHClで希釈した後、水(2x)で洗浄し、乾燥(MgSO)させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物を調製用高性能液クロで精製した。生成物画分を集めた後、溶媒を蒸発させた。その残留物をHCl/1,4−ジオキサンで酸性にした。塩を濾過で取り出した後、乾燥させることで化合物(88)を0.48g得た。
【0210】
(実施例B.13)
化合物(91)
【化169】

の製造
化合物(74)(0.0107モル)をメタノール(150ml)に溶解させた。ラネーニッケル(触媒量)を加えた。その混合物に水添を12時間受けさせた。水素(1当量)吸収後、触媒を濾過で除去した後、その濾液に蒸発を受けさせた。その残留物をシリカゲル使用カラムクロマトグラフィー(溶離剤:酢酸エチル)で精製した。生成物画分を集めた後、溶媒を蒸発させた。その残留物を1,4−ジオキサンに溶解させた後、HCl/2−プロパノールを用いて塩酸塩(1:1)に変化させた。沈澱物を濾過で取り出した後、乾燥(真空)させることで化合物(91)を0.75g得た。
【0211】
(実施例B.14)
化合物(93)
【化170】

の製造
窒素雰囲気下の反応。化合物(58)(0.0065モル)をCHClに溶解させた後、−20℃に冷却した。BBr(30ml)を−20℃で加えた。その反応混合物を室温で12時間撹拌した。水を加えた(BBrを消滅)。KCOを添加してpHをpH=7に調整した。CHClを加えた。その混合物を水(2x)で洗浄した。その有機層を分離した後、溶媒を減圧下で蒸発させた。その残留物を高性能液クロで精製した。生成物画分を集めた後、塩化ナトリウムを飽和状態になるまで加えた。KCOを添加してpH値を9にした。CHClを加えた。その有機層を分離した後、溶媒を減圧下で蒸発させた。その残留物を乾燥(真空オーブン)させることで化合物(93)を0.350g得た。
【0212】
(実施例B.15)
化合物(96)
【化171】

の製造
化合物(83)(0.0110モル)をCHCl(400ml)に溶解させた。酢酸アセチル(0.0100モル)およびEtN(6.8ml)を加えた。その反応混合物を室温で1時間撹拌した。その反応混合物を水に続いてNaCO水溶液そして再び水で洗浄した。その有機層を分離し、乾燥させ、濾過した後、溶媒を蒸発させることで化合物(96)を得た。
【0213】
化合物(100)の調製を化合物(99)を用いて出発して同様に実施した。
【0214】
(実施例B.16)
化合物(97)
【化172】

の製造
化合物(121)(0.0022モル)をDMF(20ml)に入れることで生じさせた溶液にKCO(0.0056モル)および1−ブロモブタン(0.0022モル)を加えた後、その反応混合物を80℃で12時間撹拌した。その反応混合物を水(30ml)の中に注ぎ込んだ。その混合物にCHClを用いた抽出を受けさせた。その有機
層を分離して水で洗浄した。その有機層を分離して、それの溶媒を蒸発させた。その残留物を高性能液クロで精製した。生成物画分を集めた後、溶媒を蒸発させることで化合物(97)を0.6g得た。
【0215】
(実施例B.17)
化合物(151)
【化173】

の製造
中間体(17)(0.0132モル)と中間体(82)(0.0158モル)をトルエン(30ml)に入れることで生じさせた溶液にモレキュラーシーブ4Å(15g)そして次にPTSA(0.0013モル)を加えた後、撹拌しながら50℃で12時間還流させた。トルエンを蒸発(真空)させた。その残留物をCHClに溶解させた。その混合物をNaOH(2N)で洗浄した後、食塩水で洗浄した。その有機層を分離して乾燥(NaSO)させ、濾過した後、その濾液の溶媒を蒸発させた。その残留物をシリカ使用カラムクロマトグラフィー[溶離剤:石油エーテル/EtOAc/(メタノール中7NのNH)を100/100/1そして0/50/1]で精製した。生成物画分を集めた後、溶媒を蒸発させた。その残留物の結晶化をEtOHを用いて実施した後、沈澱物を濾過で取り出すことで化合物(155)を2.2g得た。
【0216】
化合物(135)の調製を中間体(8)および(98)を用いて同様に実施した。
【0217】
(実施例B.18)
化合物(106)
【化174】

の製造
化合物(87)(0.0005モル)とNHOH・HCl(0.0009モル)とNaOAc(0.075g)をEtOHに入れることで生じさせた混合物を撹拌しながら4時間還流させた。反応が完了した後の反応混合物を室温に冷却した。沈澱物を濾過で取り出した後、メタノールを用いた結晶化で化合物(106)を得た。
【0218】
(実施例B.19)
化合物(108)
【化175】

の製造
化合物(104)(0.0003モル)をTHF(10ml)に溶解させた後、1NのHCl(0.8ml)を加えた。その反応混合物を70℃で一晩撹拌した。その反応物をNaHCOでアルカリ性にした後、水を用いた抽出および洗浄を実施した。その混合物をアイソリュート(isolute)の上で乾燥させた後、溶媒を蒸発させることで化合物(108)を得た。
【0219】
(実施例B.20)
化合物(117)
【化176】

の製造
化合物(108)(0.0015モル)に炭素に担持されている白金(5%)(0.3g)を用いた水添をメタノール(40ml)中で受けさせた。水素(1当量)吸収後、その反応混合物を濾過した。溶媒を蒸発させた。生成物を逆相高性能液クロで精製した。その残留物に抽出(CHCl/HO)、乾燥そして濾過を受けさせた後、溶媒を蒸発させることで化合物(117)を得た。
【0220】
(実施例B.21)
化合物(121)
【化177】

の製造
化合物(81)をメタノールに入れることで生じさせた混合物にラネーニッケルを触媒として用いた水添を12時間受けさせた。水素(3当量)吸収後、触媒を濾過で除去した後、溶媒を蒸発させることで化合物(121)を0.92g得た。
【0221】
(実施例B.22)
化合物(127)
【化178】

の製造
化合物(120)(0.0012モル)とヨードシクロペンタン(0.0050モル)の混合物をマイクロ波オーブン内で180℃に40分間加熱した。残存する粗反応混合物をCHCl(+メタノール)とアンモニア水溶液の間で分離させた。その有機層を分離して乾燥(MgSO)させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。この反応を4回実施した。残留物を高性能液クロで精製した。生成物画分を集めた後、溶媒の一部を蒸発させた。その濃縮液をCHClと水(1滴のアンモニア)の間で分離させた。その有機層を分離して乾燥(MgSO)させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をDIPEに入れて懸濁させ、濾過で取り出した後、真空下50℃で乾燥させることで化合物(127)を0.09g得た。
【0222】
(実施例B.23)
化合物(130)
【化179】

の製造
化合物(41)(0.0020モル)と塩化ナトリウム(0.482g)とオキソン(0.0020モル)を2−プロパノン(150ml)に入れることで生じさせた混合物に水(150ml)を加えた。その混合物を室温で週末に渡って撹拌した。溶媒を蒸発させた。生成物をCHClと数滴のメタノールとNaHCO水溶液で抽出した。その有機層を分離し、乾燥させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をカラムクロマトグラフィー(CHClから90/10のCHCl/CHOH(NH))で精製した。所望画分を集めた後、溶媒を蒸発させることで化合物(130)を得た。
【0223】
(実施例B.24)
化合物(141)
【化180】

の製造
中間体(113)(0.0043モル)と中間体(100)(0.0050モル)とDIPEA(0.0055モル)をDMF(25ml)に入れることで生じさせた混合物を
室温で24時間撹拌した。溶媒を蒸発させた。その残留物をCHClと水の間で分離させた。その有機層を分離して乾燥(MgSO)させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をシリカゲル使用カラムクロマトグラフィー(溶離剤:CHCl/(CHOH/NH)を97/3)で精製した。生成物画分を集めた後、溶媒を蒸発させた。その残留物をDIPEに入れて懸濁させ、濾過で取り出した後、乾燥(真空、40℃)させることで化合物(141)を0.4g得た。
【0224】
(実施例B.25)
化合物(180)
【化181】

の製造
化合物(40)と塩化ナトリウム(0.157g)とオキソン(0.0007モル)をアセトン(50ml)に入れることで生じさせた混合物に水(50ml)を加えた。その混合物を室温で3時間撹拌した。溶媒を蒸発させた。生成物をCHClと数滴のメタノールとNaHCOで抽出した。その有機層を分離し、乾燥させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離剤:CHClから90/10のCHCl/CHOH(NH))で精製した。所望画分を集めた後、溶媒を蒸発させることで化合物(180)を得た。
【0225】
(実施例B.26)
化合物(181)
【化182】

の製造
化合物(123)(0.0016モル)をDMF(5ml)に入れることで生じさせた溶液を窒素雰囲気下で撹拌した。水素化ナトリウム(0.0016モル)を加えた後の反応混合物を50℃で10分間撹拌した。1−ブロモ−3−メトキシプロパン(0.0027モル)を加えた後、その結果として得た反応混合物を70℃で1時間撹拌した。その反応混合物を冷却した。溶媒を蒸発させた。その残留物をCHClと水の間で分離させた。その有機層を分離して乾燥(MgSO)させ、濾過した後、溶媒を蒸発させることで化合物(181)を0.8g得た。
【0226】
(実施例B.27)
化合物(133)
【化183】

の製造
化合物(120)(0.0011モル)と1−ブロモ−3−メトキシプロパン(0.5g)を180℃で30分間撹拌した。その混合物を冷却した。その混合物をCHCl(+メタノール)と水の間で分離させた。その有機層を分離して乾燥(MgSO)させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をシリカゲル使用カラムクロマトグラフィー(溶離剤:CHCl/(CHOH/NH)を98/2)で精製した。生成物画分を集めた後、溶媒を蒸発させた。その残留物を逆相高性能液クロで精製した。生成物画分を集めた後、溶媒を蒸発させた。その残留物を水(+滴量のNH)/CHClに入れて撹拌した。その有機層を分離して乾燥(MgSO)させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をDIPEに入れて懸濁させた後、濾過で取り出した。その画分を再び高性能液クロにかけた。生成物画分を集めた後、溶媒を蒸発させた。その残留物の結晶化をしゅう酸塩として酢酸エチルを用いて起こさせ、それを濾過で取り出した後、真空下50℃で乾燥させることで化合物(133)を0.035g得た。
【0227】
(実施例B.28)
化合物(208)
【化184】

の製造
化合物(129)(0.4モル)をCHCN(5ml)に溶解させた。N−クロロスクシニミド(0.051g)を加えた。その反応混合物を65℃で8時間撹拌した後、室温で更に一晩撹拌した。溶媒を蒸発させた後の混合物に抽出(CHCl/HO、NaHCO)を受けさせた。その有機相を乾燥させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その混合物を方法Aの逆相HPLCで精製することで化合物(208)を39mg得た。
【0228】
(実施例B.29)
化合物(189)
【化185】

の製造
化合物(235)(3.237ミリモル)とKCO(4.208ミリモル)とヨウ
化カリウム(触媒)をDMF(40ml)に入れることで生じさせた混合物にブロモ−シクロペンタン(4.856ミリモル)を加えた。その反応混合物を60℃で22時間撹拌した。更にブロモ−シクロペンタン(0.1ml)を加えた後の反応混合物を更に3時間撹拌した。室温に冷却した後に水を加えた。その反応混合物に抽出(CHCl/HO)を受けさせた。その有機層を乾燥させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その混合物をカラムクロマトグラフィー(CHCl/CHOH(NH)を96/4)で精製した。所望画分を集めた後、溶媒を蒸発させた(1g)。その残留物の結晶化をDIPEを用いて行うことで化合物(189)を530mg得た。
【0229】
(実施例B.30)
化合物(239)
【化186】

の製造
化合物(233)(1.4g)とパラホルム(0.090g)をCHOH(40ml)に入れることで生じさせた混合物にPt/C(5%)(0.05g)を触媒として用いた水添をチオフェン溶液(0.1ml)の存在下で受けさせた。水素(1当量)吸収後、触媒を濾過で除去した後、その濾液に蒸発を受けさせた。その残留物を高性能カラムクロマトグラフィーで精製した。溶媒を蒸発させた。2番目の画分を方法Aを用いた高性能カラムクロマトグラフィーで再び精製する必要があった。溶媒を蒸発させた。その残留物をDIPEに入れて懸濁させ、濾過で取り出した後、乾燥させることで化合物(239)を77mg得た。
【0230】
(実施例B.31)
化合物(222)
シス
【化187】

および化合物(199)
トランス
【化188】

の製造
2,6−ジクロロ−N−[2−(4−オキソ−1−ピペリジニル)エチル]−ベンズアミド(9ミリモル)と中間体(114)(12.485ミリモル)とピロリジン(18ミリモル)をCHOH(300ml)に入れることで生じさせた混合物を80℃で48時間撹拌した後、冷却した。溶媒を蒸発させた。その残留物をCHCl/HOで抽出した。その有機層を分離して乾燥(MgSO)させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物を方法Aを用いたクロマトグラフィーで精製した。2種類の画分を集めた後、溶媒を蒸発させた。画分1の結晶化をしゅう酸塩として酢酸エチル中で起こさせ、それを濾過で取り出した後、真空下50℃で乾燥させることで化合物(222)を305mg得た。画分2の結晶化をしゅう酸塩として酢酸エチル中で起こさせ、それを濾過で取り出した後、真空下50℃で乾燥させることで化合物(199)を147mg得た。
【0231】
(実施例B.32)
化合物(223)
【化189】

の製造
反応をN2雰囲気下で実施した。化合物(226)(5.58ミリモル)を酢酸(無水氷酢酸、30ml)に溶解させた後、シクロペンタノン(39.06ミリモル)を加えた。その混合物を25℃で2時間撹拌した。NaBHCN(33.5ミリモル)を分割して加えた。その反応混合物を25℃で2時間撹拌した。シクロペンタノンを更に500mg加えた後の反応物を25℃で1時間撹拌し続けた。水(30ml)およびCHCl(100ml)を加えた後、その溶液のpHを固体状NaCOでpH=8に調整した。次に、その混合物の濾過を行って無機塩を除去した。その水相にCHClを用いた抽出を再び受けさせた。その有機層を一緒にし、食塩水そして水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過した後、蒸発させた。その残留物をRP−18使用調製用高性能液クロ(溶離剤:CFCOOHが0.1%入っているCHCN/HOを45/55から85/15体積/体積)で精製した。所望画分を集め、NaHCOで塩基性にしてpH=8にした後、酢酸エチルを用いた抽出を2回実施した。その有機層を一緒にし、水で2回洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過した後、蒸発させることで高純度の生成物を得た。その生成物を真空オーブンに入れて60℃で更に12時間乾燥させることで化合物(223)を1.16g得た。
【0232】
(実施例B.33)
化合物(205)
【化190】

の製造
反応をマイクロ波オーブン内で実施した。化合物(226)(6.20103ミリモル)と1,1’−オキシビス[2−ブロモ−エタン(31.0051ミリモル)と炭酸カリウム(12.4021ミリモル)とヨウ化ナトリウム(0.6201ミリモル)をDMF(30ml)に入れることで生じさせた混合物を140℃で40分間撹拌した。炭酸カリウムを濾過で除去した。その濾液を濃縮し、CHOHに溶解させた後、活性炭を用いた脱色を実施した。その混合物を濾過した後、濃縮した。その残留物を調製用高性能液クロ(CFCOOHが0.1%入っているCHCN/HOを15/85から40/60)で精製した。生成物を固体状NaCOでpHが9になるまで塩基性にした後、CHCNを蒸発させた。その結果として生じた沈澱物を濾過で取り出し、水で洗浄(10mlで2回)し、濾過した後、CHCNを用いた再結晶化を実施した。沈澱物を濾過で取り出した後、真空下80℃で1時間乾燥させることで化合物(205)を563.36mg得た。
【0233】
表F−1、F−2、F−3、F−4およびF−5に、前記実施例の中の1つに従って調製した化合物を挙げる。
【0234】
【表1−1】

【0235】
【表1−2】

【0236】
【表1−3】

【0237】
【表1−4】

【0238】
【表1−5】

【0239】
【表1−6】

【0240】
【表1−7】

【0241】
【表1−8】

【0242】
【表1−9】

【0243】
【表2−1】

【0244】
【表2−2】

【0245】
【表2−3】

【0246】
【表3】

【0247】
【表4−1】

【0248】
【表4−2】

【0249】
【表4−3】

【0250】
【表4−4】

【0251】
【表4−5】

【0252】
【表4−6】

【0253】
【表5−1】

【0254】
【表5−2】

【0255】
C.分析部分
C.1融点
いろいろな化合物が示す融点(m.p.)を測定した。値をピーク値または溶融範囲のいずれかで示し、それらを分析方法に一般的に関連した実験不確実さを伴って得た。表F−6に報告する融点はDSC823e(Mettler−Toledo;30℃/分の温度勾配、最高温度400℃)、Diamond DSC(PerkinElmer;10℃/分の温度勾配、最高温度300℃)、WRS−2A融点装置(Shanghai Precision and Scientific Instrument Co.Ltd;0.2−5.0℃/分の加熱速度で直線的に加熱、最高温度300℃)またはKof
lerホットベンチ[線形温度勾配で加熱されるプレート、スライディングポインター(sliding pointer)および摂氏度の温度スケールで構成]を用いて得た融点であった。
【0256】
【表6−1】

【0257】
【表6−2】

【0258】
C.2 LMCS手順
一般的手順A
脱気装置付き四式ポンプ、オートサンプラー、カラムオーブン(特に明記しない限り40℃に設定)、ダイオードアレイ検出器(DAD)および以下に示す個々の方法で指定す
る如きカラムが備わっているAlliance HT 2790(Waters)装置を用いてHPLC測定を実施した。前記カラムから出る流れを分割してMS分光計に送った。このMS検出器にはエレクトロスプレーイオン化源が備わっている。0.1秒のドウェル時間を用いて1秒間に100から1000まで走査することで質量スペクトルを取得した。毛細管針の電圧を3kVにしそして源の温度を140℃に維持した。窒素をネブライザーガスとして用いた。データの取得をWaters−Micromass MassLynx−Openlynxデータシステムを用いて実施した。
【0259】
LMCS一般的手順B
ポンプ、ダイオードアレイ検出器(DAD)(220nmの波長を使用)、カラムヒーターおよび以下に示す個々の方法で指定する如きカラムが備わっているAgilent 1100モジュールを用いてHPLC測定を実施した。前記カラムから出る流れを分割してAgilent MSD Series G1946CとG1956Aに送った。MS検出器にはAPI−ES(大気圧エレクトロスプレーイオン化)が備わっていた。100から1000まで走査することで質量スペクトルを取得した。毛細管針の電圧を正イオン化モードの場合には2500Vにしそして負イオン化モードの場合には3000Vにした。フラグメンターション電圧を50Vにした。流量を10 l/分にして乾燥ガスの温度350℃に維持した。
【0260】
LMCS一般的手順C
複式ポンプ、サンプルオーガナイザー、カラムヒーター(55℃に設定)、ダイオードアレイ検出器(DAD)および以下に示す個々の方法で指定する如きカラムが備わっているAcquity UPLC(Waters)装置を用いてLC測定を実施した。前記カラムから出る流れを分割してMS分光計に送った。このMS検出器にはエレクトロスプレーイオン化源が備わっている。0.02秒のドウェル時間を用いて0.18秒間に100から1000まで走査することで質量スペクトルを取得した。毛細管針の電圧を3.5kVにしそして源の温度を140℃に維持した。窒素をネブライザーガスとして用いた。データの取得をWaters−Micromass MassLynx−Openlynxデータシステムを用いて実施した。
【0261】
LCMS−手順1
一般的手順Aに加えて、Xterra MS C18カラム(3.5μm、4.6x100mm)を用いた逆相HPLCを流量を1.6ml/分にして実施した。3種類の可動相(可動相A:25mMの酢酸アンモニウムが95%+アセトニトリルが5%;可動相B:アセトニトリル;可動相C:メタノール)を用いてAが100%から6.5分かけてAが1%でBが49%でCが50%にし、1分かけてAが1%でBが99%にしてその条件を1分間保持しそして再びAが100%の平衡状態に1.5分間置く勾配条件で流した。用いた注入体積は10μlであった。コーン電圧を正イオン化モードの場合には10Vにしそして負イオン化モードの場合には20Vにした。
【0262】
LCMS−手順2
一般的手順Aに加えて、カラムヒーターを60℃に設定した。Xterra MS C18カラム(3.5μm、4.6x100mm)を用いた逆相HPLCを流量を1.6ml/分にして実施した。3種類の可動相(可動相A:25mMの酢酸アンモニウムが95%+アセトニトリルが5%;可動相B:アセトニトリル;可動相C:メタノール)を用いてAが100%から6.5分かけてBが50%でCが50%にし、0.5分かけてBが100%にしてその条件を1分間保持しそして再びAが100%の平衡状態に1.5分間置く勾配条件で流した。用いた注入体積は10μlであった。コーン電圧を正イオン化モードの場合には10Vにしそして負イオン化モードの場合には20Vにした。
【0263】
LCMS−手順3
一般的手順Aに加えて、Atlantis C18カラム(3.5μm、4.6x100mm)を用いた逆相HPLCを流量を1.6ml/分にして実施した。2種類の可動相(可動相A:メタノールが70%+HOが30%;可動相B:95/5のHO/メタノール中0.1%の蟻酸)を用いてBが100%から12分かけてBが5%+Aが95%にする勾配条件で流した。用いた注入体積は10μlであった。コーン電圧を正イオン化モードの場合には10Vにしそして負イオン化モードの場合には20Vにした。
【0264】
LCMS−手順4
一般的手順Bに加えて、YMC−Pack ODS−AQ、50x2.0mm 5μmカラムを用いた逆相HPLCを流量を0.8ml/分にして実施した。2種類の可動相(可動相A:TFAが0.1%の水;可動相B:TFAが0.05%のアセトニトリル)を用いた。最初に、Aが100%を1分間保持した。次に、4分かけてAが40%でBが60%になるように勾配をかけそして2.5分間保持した。用いた典型的注入体積は2μlであった。オーブンの温度を50℃にした(MS極性:正)。
【0265】
LCMS−手順5
一般的手順Bに加えて、YMC−Pack ODS−AQ、50x2.0mm 5μmカラムを用いた逆相HPLCを流量を0.8ml/分にして実施した。2種類の可動相(可動相A:TFAが0.1%の水;可動相B:TFAが0.05%のアセトニトリル)を用いた。最初に、Aが90%でBが10%を0.8分間保持した。次に、3.7分かけてAが20%でBが80%になるように勾配をかけそして3分間保持した。用いた典型的注入体積は2μlであった。オーブンの温度を50℃にした(MS極性:正)。
【0266】
LCMS−手順6
一般的手順Cに加えて、橋状エチルシロキサン/シリカハイブリッド(BEH)C18カラム(1.7μm、2.1x50mm;Waters Acquity)を用いた逆相UPLC(Ultra Performance Liquid Chromatography)を流量を0.8ml/分にして実施した。2種類の可動相(可動相A:95/5のHO/メタノール中0.1%の蟻酸;可動相B:メタノール)を用いてAが95%でBが5%から1.3分かけてAが5%でBが95%にして0.2分間保持する勾配条件で流した。用いた注入体積は0.5μlであった。コーン電圧を正イオン化モードの場合には10Vにしそして負イオン化モードの場合には20Vにした。
【0267】
LCMS−手順9
一般的手順Bに加えて、Ultimate XB−C18、50x2.1mm 5μmカラムを用いた逆相HPLCを流量を0.8ml/分にして実施した。2種類の可動相(可動相C:10ミリモル/LのNHHCO;可動相D:アセトニトリル)を用いた。最初に、Cが90%でDが10%を0.8分間保持した。次に、3.7分かけてCが20%でDが80%になるように勾配をかけそして3分間保持した。用いた典型的注入体積は2μlであった。オーブンの温度を50℃にした(MS極性:正)。
【0268】
LCMS−手順10
一般的手順Aに加えて、カラムヒーターを45℃に設定した。Xterra MS C18カラム(3.5μm、4.6x100mm)を用いた逆相HPLCを流量を1.6ml/分にして実施した。3種類の可動相(可動相A:95/5のHO/メタノール中0.1%の蟻酸;可動相B:アセトニトリル;可動相C:メタノール)を用いてAが100%から7分かけてAが1%でBが49%でCが50%にしそしてその条件を1分間保持する勾配条件で流した。用いた注入体積は10μlであった。コーン電圧を正イオン化モードの場合には10Vにした。
【0269】
【表7−1】

【0270】
【表7−2】

【0271】
D. 薬理学的データ
D.1 hENT1−NBMPR−ERYTH検定
化合物がヒトENT1輸送体に対して示す親和性の測定をMoravek Biochemicals(Brea、CA)の[H]NBMPR(19.9Ci/ミリモル)を用いた結合検定で実施した。新しく単離したEDTA抗凝固ヒト血液から赤血球を単離した。4mlのヒト全血を11mlの洗浄用緩衝液(20mMのMOPS、130mMのNaCl、pH7.4)で希釈した後、800gの遠心分離に5分間かけた。赤血球を洗浄用緩衝液と一緒にして800gの遠心分離に5分間かけることで2回洗浄した後、洗浄用緩衝液の中に元々の全血体積になるように入れて再懸濁させた後、−80℃で貯蔵した。洗浄した赤血球を検定用緩衝液(20mMのTris、140mMのNaCl、5mMのNaCl、2mMのMgCl2、0.1mMのEDTA、5mMのグルコース、pH7.4)と1nMの放射性リガンドで1:200に希釈して、それを用いた結合実験をみかけ結合平衡状態で実施した(室温で30分間インキュベートした)。試験化合物を前記赤血球と一緒に室温で前以て30分間インキュベートしておいた。1μMのDraflazineの存在下で非特異的結合を推定した。96穴PerkinElmer Filtermate収穫装置に備わっているUnifilter−96 GF/Cフィラメントプレートを用いた迅速濾過に続いて氷冷検定用緩衝液を用いた洗浄を3回行うことでインキュベーションを停止させた。結合した放射能を液体シンチレーション計数(Topcount(PerkinElmer))で測定した。pIC50=−log(IC50)値を以下の表F−8に示した。
【0272】
【表8】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
如何なる立体化学異性体形態も包含する式(I)
【化1】

[式中、
−A−B−は、
【化2】

を表し、かつ
nは、整数0または1であり、
13は、ヒドロキシまたはハロを表し、
14は、水素またはC1−6アルキルを表し、
前記二価基(a−4)、(a−5)および(a−6)中の同一もしくは異なる炭素原子上に存在する水素原子のいずれもハロに置き換わっていてもよく、
およびRは、各々独立して、水素、ハロまたはC1−6アルキルから選択され、
、R、RおよびRは、各々独立して、水素、ハロ、C1−6アルキル、ポリハロC1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、NO、Cycle、CycleまたはX−Rから選択され、かつ
Xは、OまたはNRを表し、かつ
は、水素、C1−6アルキルまたはC1−6アルキルオキシC1−6アルキルであり、そして
は、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C3−6シクロアルキル、ポリハロC1−6アルキル、C1−6アルキルオキシカルボニル、C1−6アルキルカルボニル、ポリハロC1−6アルキルカルボニル、Cycle、−(C=O)−(CH−Cycle、−(C=O)−(CH−CH−OH、−(C=O)−(CH−CH−O−C1−4アルキル、またはハロ、ヒドロキシ、シアノ、C3−6シクロアルキル、C1−6アルキルオキシ、アミノカルボニル、フェニル、CycleまたはCycleで置換されているC1−6アルキル、またはNR1112であり、かつR11およびR12は、各々独立して、水素、C1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニルまたはC1−6アルキルオキシカルボニルから選択され、
mは、整数0、1または2であり、
Cycleは、
【化3】

から選択され、かつ
10は、水素、C1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニルまたはC1−6アルキルオキシカルボニルであり、そして
Cycleは、
【化4】

から選択され、かつ
10は、水素、C1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキルオキシカルボニル、またはハロまたはヒドロキシで置換されているC1−6アルキルオキシカルボニルである]
で表される化合物またはこれの製薬学的に許容される酸付加塩またはこれの溶媒和物またはこれのN−オキサイド形態物。
【請求項2】
およびRの両方がハロである請求項1記載の化合物。
【請求項3】
およびRの両方がC1−4アルキルである請求項1記載の化合物。
【請求項4】
基−A−B−が(a−1)を表す請求項1記載の化合物。
【請求項5】
基−A−B−が(a−2)を表す請求項1記載の化合物。
【請求項6】
が水素でありそしてRがX−Rである請求項1記載の化合物。
【請求項7】
N−(2−{7−[(1−アセチルピペリジン−4−イル)オキシ]−6−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−1’H−スピロ[クロメン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル}エチル)−2,6−ジクロロベンズアミドまたはこれの製薬学的に許容される酸付加塩である請求項1記載の化合物。
【請求項8】
N−[2−(7−アミノ−8−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−1’H−スピロ[1,3−ベンゾオキサジン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)エチル]−2,6−ジクロロベンズアミドまたはこれの製薬学的に許容される酸付加塩である請求項1記載の化合物。
【請求項9】
製薬学的に許容される担体および請求項1から8のいずれか記載の化合物を治療的に有
効な量で含有して成る製薬学的組成物。
【請求項10】
請求項9記載の製薬学的組成物を製造する方法であって、治療的に有効な量の請求項1から8のいずれか記載化合物と製薬学的に許容される担体を密に混合する方法。
【請求項11】
薬剤として用いるための請求項1から8のいずれか記載の化合物。
【請求項12】
式(I)で表される化合物を製造する方法であって、
a)式(III)で表される化合物に式(II)で表される化合物を用いたN−アルキル化を反応に不活性な溶媒中で場合により適切な塩基を存在させて受けさせるか、
【化5】

或は、
b)式(IV)で表される化合物と式(V)で表される化合物を反応に不活性な溶媒中で場合により適切な塩基を存在させて反応させるか、
【化6】

或は、
c)式(I)で表される化合物を当該技術分野で公知の変換反応に従って互いに変化させるか、或は必要ならば、式(I)で表される化合物を製薬学的に許容される酸付加塩に変化させるか、或は逆に、式(I)で表される化合物の酸付加塩をアルカリで遊離塩基形態物に変化させ、そして必要ならば、それの立体化学異性体形態物を生じさせる、
方法。

【公表番号】特表2011−503147(P2011−503147A)
【公表日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−533574(P2010−533574)
【出願日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際出願番号】PCT/EP2008/065438
【国際公開番号】WO2009/062990
【国際公開日】平成21年5月22日(2009.5.22)
【出願人】(390033008)ジヤンセン・フアーマシユーチカ・ナームローゼ・フエンノートシヤツプ (616)
【氏名又は名称原語表記】JANSSEN PHARMACEUTICA NAAMLOZE VENNOOTSCHAP
【Fターム(参考)】