説明

受電装置、送電装置、車両、および非接触給電システム

【課題】電磁共鳴により電力を転送する非接触給電システムにおいて、受電装置側に異常が発生した場合に、受電装置を適切に保護する。
【解決手段】給電システム10は、送電部220を含む送電装置200と、受電部110を含む車両100とを備え、送電装置200と車両100との間で電磁共鳴によって非接触で電力を転送する。車両ECU300は、車両100の受電機構に受電が不可能となるような異常が発生した場合に、送電装置200に送電を停止させるとともに、リレーRY20を開放し、さらに残存する電力を放電部186により放電する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受電装置、送電装置、車両、および非接触給電システムに関し、より特定的には、電磁共鳴により電力を転送する非接触給電技術に関する。
【背景技術】
【0002】
環境に配慮した車両として、電気自動車やハイブリッド車などの車両が大きく注目されている。これらの車両は、走行駆動力を発生する電動機と、その電動機に供給される電力を蓄える再充電可能な蓄電装置とを搭載する。なお、ハイブリッド車には、電動機とともに内燃機関をさらに動力源として搭載した車両や、車両駆動用の直流電源として蓄電装置とともに燃料電池をさらに搭載した車両等が含まれる。
【0003】
このような車両に対して車両外部の電源からの電力を送電する方法として、電源コードや送電ケーブルを用いないワイヤレス送電が近年注目されている。このワイヤレス送電技術としては、有力なものとして、電磁誘導を用いた送電、マイクロ波などの電磁波を用いた送電、および共鳴法による送電の3つの技術が知られている。
【0004】
このうち、共鳴法は、一対の共鳴器(たとえば一対の共鳴コイル)を電磁場(近接場)において共鳴させ、電磁場を介して送電する非接触の送電技術であり、数kWの大電力を比較的長距離(たとえば数m)送電することが可能である。
【0005】
特開2009−130940号公報(特許文献1)は、車両外部の電源から充電ケーブルを介して搭載された蓄電装置を充電可能な車両において、充電電力を受ける電力線対間に設けられるコンデンサの残留電荷を、車載インバータに接続されるコンデンサの残留電荷を放電するための放電抵抗によって放電する構成を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−130940号公報
【特許文献2】国際公開第2010/131346号パンフレット
【特許文献3】特開2009−189153号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
給電システムにおいて電力を伝送する際、受電装置側で受電が不可能となるような異常が生じた場合には、送電装置からの送電を迅速に停止することが必要である。ところが、共鳴法による電力伝送においては、電磁共鳴を行なっている共鳴コイルの部分には、共鳴により電磁エネルギが残存されている。そのため、受電装置において受電を停止した場合でも、この残存しているエネルギが送電装置に伝達され得る。
【0008】
そうすると、異常が生じている機器にさらに電力が供給されてしまったり、行き場のなくなった電力が送電装置と受電装置との間で共鳴し続けたりすることによって、機器の劣化や破損の要因となったり、周囲に影響を及ぼしてしまうおそれがある。
【0009】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、電磁共鳴により電力を転送する非接触給電システムにおいて、受電装置側に異常が発生した場合に、送電装置を適切に保護することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明による受電装置は、送電装置から転送される電力を電磁共鳴によって非接触で受電するための受電装置であって、受電部と、放電部とを備える。受電部は、送電装置に含まれる送電部と電磁共鳴することによって送電装置からの電力を受電する。放電部は、受電装置の異常が発生した場合に、受電部で受電した受電電力を放電する。
【0011】
好ましくは、受電装置は、受電電力を蓄えるための蓄電装置をさらに備える。放電部は、受電装置の異常が発生した場合に、受電電力を消費することによって蓄電装置へ受電電力が供給されることを抑制する。
【0012】
好ましくは、放電部は、受電電力を放電するための抵抗器を含む。
好ましくは、抵抗器は、送電装置と受電装置との位置を判定する際に用いられる抵抗器としても機能する。
【0013】
好ましくは、受電装置は、放電部を制御するための制御装置をさらに備える。放電部は、抵抗器に直列に接続される第1の切換部をさらに含む。制御装置は、受電電力を放電する場合は第1の切換部を導通状態とし、受電電力を放電しない場合は第1の切換部を非導通状態とする。
【0014】
好ましくは、受電装置は、受電電力を整流するための整流器をさらに備える。放電部は、整流器と蓄電装置とを結ぶ電力線対間に接続される。
【0015】
好ましくは、受電装置は、放電部を制御するための制御装置と、放電部と蓄電装置とを結ぶ電力線に設けられる第2の切換部とをさらに備える。制御装置は、受電電力により蓄電装置を充電する場合は第2の切換部を導通状態とし、受電電力を放電する場合は第2の切換部を非導通状態とする。
【0016】
好ましくは、受電装置は、受電電力を整流するための整流器をさらに備える。放電部は、受電部と整流器とを結ぶ電力線対間に接続される。
【0017】
好ましくは、受電装置は、放電部を制御するための制御装置と、放電部と整流器とを結ぶ電力線に設けられる第2の切換部とをさらに備える。制御装置は、受電電力により蓄電装置を充電する場合は第2の切換部を導通状態とし、受電電力を放電する場合は第2の切換部を非導通状態とする。
【0018】
好ましくは制御装置は、第1の切換部を導通状態としたときから、放電部によって、受電電力が予め定められたしきい値を下回るレベルまで放電される所定期間経過した場合は、第1の切換部を非導通状態とする。
【0019】
本発明による車両は、上記のいずれかの受電装置と、受電装置で受電した電力を用いて走行駆動力を発生するための駆動装置とを備える。
【0020】
本発明による送電装置は、受電装置に対して電磁共鳴によって非接触で電力を転送するための送電装置であって、送電部と、送電部に電力を供給する電源装置と、電源装置における送電動作を制御するための制御装置とを備える。送電部は、受電装置に含まれる受電部と電磁共鳴を行なうことによって電力を転送する。受電装置は、受電装置の異常が発生した場合に、受電部で受電した受電電力を放電するための放電部を含む。制御装置は、放電部により受電電力が放電される際に、受電装置からの送電停止を指示する信号に応答して送電動作を停止する。
【0021】
本発明による非接触給電システムは、電磁共鳴によって非接触で電力を転送するための非接触給電システムであって、送電部を含む送電装置と、送電部と電磁共鳴を行なう受電部を含む受電装置と、送電装置から受電装置への給電動作を制御するための制御装置とを備える。受電装置は、受電装置の異常が発生した場合に、受電部で受電した受電電力を放電するための放電部を含む。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、電磁共鳴により電力を転送する非接触給電システムにおいて、受電装置側に異常が発生した場合に、受電装置を適切に保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】実施の形態1による車両用の給電システムの全体概略図である。
【図2】図1に示した給電システムの詳細構成図である。
【図3】高周波電源部の内部構成の一例を示す図である。
【図4】整合器の内部構成の一例を示す図である。
【図5】共鳴法による送電の原理を説明するための図である。
【図6】電流源(磁流源)からの距離と電磁界の強度との関係を示した図である。
【図7】実施の形態1において、送電ECUおよび車両ECUで実行される異常時の放電制御処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】実施の形態2における給電システムの詳細構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0025】
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1による車両用の給電システム10の全体概略図である。図1を参照して、給電システム10は、車両100と、送電装置200とを備える。車両100は、受電部110と、通信部160とを含む。送電装置200は、電源装置210と、送電部220とを含む。また、電源装置210は、通信部230を含む。
【0026】
受電部110は、たとえば車体底面に設けられ、送電装置200の送電部220から送出される電力を非接触で受電するように構成される。詳しくは、図2で後述するように、受電部110は共鳴コイルを含み、送電部220に含まれる共鳴コイルと電磁場を用いて共鳴することにより送電部220から非接触で受電する。通信部160は、車両100と送電装置200との間で無線通信を行なうための通信インターフェースである。
【0027】
送電装置200における電源装置210は、たとえば商用電源から供給される交流電力を高周波の電力に変換して送電部220へ出力する。なお、電源装置210が生成する高周波電力の周波数は、たとえば1M〜十数MHzである。
【0028】
送電部220は、駐車場の床面などに設けられ、電源装置210から供給される高周波電力を車両100の受電部110へ非接触で送出するように構成される。詳しくは、送電部220は共鳴コイルを含み、受電部110に含まれる共鳴コイルと電磁場を用いて共鳴することにより受電部110へ非接触で送電する。通信部230は、送電装置200と車両100との間で無線通信を行なうための通信インターフェースである。
【0029】
図2は、図1に示した給電システム10の詳細構成図である。図2を参照して、車両100は、受電部110および通信部160に加えて、整流部180と、コンデンサC1と、蓄電装置190と、システムメインリレーSMR115と、パワーコントロールユニットPCU(Power Control Unit)120と、モータジェネレータ130と、動力伝達ギヤ140と、駆動輪150と、制御装置である車両ECU(Electronic Control Unit)300とを含む。受電部110は、二次共鳴コイル111と、コンデンサ112と、二次コイル113とを含む。整流部180は、整流器185と、放電部186と、リレーRY20とを含む。
【0030】
なお、本実施の形態においては、車両100として電気自動車を例として説明するが、蓄電装置に蓄えられた電力を用いて走行が可能な車両であれば車両100の構成はこれに限られない。車両100の他の例としては、エンジンを搭載したハイブリッド車両や、燃料電池を搭載した燃料電池車などが含まれる。
【0031】
二次共鳴コイル111は、送電装置200に含まれる一次共鳴コイル221から、電磁場を用いて電磁共鳴により受電する。
【0032】
この二次共鳴コイル111については、送電装置200の一次共鳴コイル221との距離や、一次共鳴コイル221および二次共鳴コイル111の共鳴周波数等に基づいて、一次共鳴コイル221と二次共鳴コイル111との共鳴強度を示すQ値(たとえば、Q>100)およびその結合度を示すκ等が大きくなるようにその巻数が適宜設定される。
【0033】
コンデンサ112は、二次共鳴コイル111の両端に接続され、二次共鳴コイル111とともにLC共振回路を形成する。コンデンサ112の容量は、二次共鳴コイル111の有するインダクタンスに応じて、所定の共鳴周波数となるように適宜設定される。なお、二次共鳴コイル111自身の有する浮遊容量で所望の共振周波数が得られる場合には、コンデンサ112が省略される場合がある。
【0034】
二次コイル113は、二次共鳴コイル111と同軸上に設けられ、電磁誘導により二次共鳴コイル111と磁気的に結合可能である。この二次コイル113は、二次共鳴コイル111により受電された電力を電磁誘導により取出して整流器185へ出力する。
【0035】
整流器185は、代表的にはダイオードブリッジとして構成され、二次コイル113から受ける交流電力を整流し、その整流された直流電力を蓄電装置190に出力する。整流器185として、スイッチング制御を用いて整流を行なう、いわゆるスイッチングレギュレータを用いることも可能である。
【0036】
なお、本実施の形態においては、整流器185により整流された直流電力が蓄電装置190へ直接出力される構成としているが、整流後の直流電圧が、蓄電装置190が許容できる充電電圧と異なる場合には、整流器185と蓄電装置190との間に、電圧変換するためのDC/DCコンバータ(図示せず)が設けられてもよい。
【0037】
放電部186は、たとえば、リレーRY10と抵抗器R10とが直列接続された構成を有し、整流器185と蓄電装置190とを結ぶ電力線対間に接続される。放電部186は、後述するように、たとえば蓄電装置190に異常が生じて充電が不可能となった場合に、送電停止後に残存している電力を抵抗器R10により消費して、蓄電装置190へ供給されないようにする。
【0038】
放電部186のリレーRY10は、車両ECU300からの制御信号SE10により制御され、上述のように、車両100の受電機構に、受電が不可能となるような異常が生じた場合に閉成される。抵抗器R10は、リレーRY10が閉成されることによって残存する電力を消費する。なお、抵抗器R10に代えて、電力を消費することができる他の要素または機構を採用することも可能である。また、車両によっては、送電装置200の送電部220と車両100の受電部110との距離を判定するために、受電電圧をモニタするための抵抗器が、放電部186と同様の構成で設けられる場合がある。このような車両においては、上記の距離判定用の抵抗器を、放電部186の抵抗器R10と兼用することで、部品点数の増加を抑制してコストの増加を抑制することが可能である。
【0039】
リレーRY20は、放電部186と蓄電装置190とを結ぶ電力線に介挿される。リレーRY20は、車両ECU300からの制御信号SE20によって制御され、蓄電装置190への受電電力の供給と遮断とを切換える。
【0040】
コンデンサC1は、蓄電装置190の正極端子と負極端子との間に接続される。コンデンサC1は、整流部180で整流された直流電圧を平滑化する。
【0041】
蓄電装置190は、充放電可能に構成された電力貯蔵要素である。蓄電装置190は、たとえば、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池あるいは鉛蓄電池などの二次電池や、電気二重層キャパシタなどの蓄電素子を含んで構成される。
【0042】
蓄電装置190は、整流部180と接続され、受電部110で受電され、さらに整流部180で整流された電力を蓄電する。また、蓄電装置190は、SMR115を介してPCU120とも接続される。蓄電装置190は、車両駆動力を発生させるための電力をPCU120へ供給する。さらに、蓄電装置190は、モータジェネレータ130で発電された電力を蓄電する。蓄電装置190の出力はたとえば200V程度である。
【0043】
蓄電装置190には、いずれも図示しないが、蓄電装置190の電圧VBおよび入出力される電流IBを検出するための電圧センサおよび電流センサが設けられる。これらの検出値は、車両ECU300へ出力される。車両ECU300は、この電圧VBおよび電流IBに基づいて、蓄電装置190の充電状態(「SOC(State Of Charge)」とも称する。)を演算する。
【0044】
SMR115は、蓄電装置190とPCU120とを結ぶ電力線に介挿される。そして、SMR115は、車両ECU300からの制御信号SE1によって制御され、蓄電装置190とPCU120との間での電力の供給と遮断とを切換える。
【0045】
PCU120は、いずれも図示しないが、コンバータやインバータを含んで構成される。コンバータは、車両ECU300からの制御信号PWCにより制御されて蓄電装置190からの電圧を変換する。インバータは、車両ECU300からの制御信号PWIにより制御されて、コンバータで変換された電力を用いてモータジェネレータ130を駆動する。
【0046】
モータジェネレータ130は交流回転電機であり、たとえば、永久磁石が埋設されたロータを備える永久磁石型同期電動機である。
【0047】
モータジェネレータ130の出力トルクは、動力伝達ギヤ140を介して駆動輪150に伝達されて、車両100を走行させる。モータジェネレータ130は、車両100の回生制動動作時には、駆動輪150の回転力によって発電することができる。そして、その発電電力は、PCU120によって蓄電装置190の充電電力に変換される。
【0048】
また、モータジェネレータ130の他にエンジン(図示せず)が搭載されたハイブリッド自動車では、このエンジンおよびモータジェネレータ130を協調的に動作させることによって、必要な車両駆動力が発生される。この場合、エンジンの回転による発電電力を用いて、蓄電装置190を充電することも可能である。
【0049】
通信部160は、上述のように、車両100と送電装置200との間で無線通信を行なうための通信インターフェースである。通信部160は、車両ECU300からの、蓄電装置190についてのSOCを含むバッテリ情報INFOを送電装置200へ出力する。また、通信部160は、送電装置200からの送電の開始および停止を指示する信号STRT,STPを送電装置200へ出力する。
【0050】
車両ECU300は、いずれも図1には図示しないがCPU(Central Processing Unit)、記憶装置および入出力バッファを含み、各センサ等からの信号の入力や各機器への制御信号の出力を行なうとともに、車両100内の各機器の制御を行なう。なお、これらの制御については、ソフトウェアによる処理に限られず、専用のハードウェア(電子回路)で処理することも可能である。
【0051】
車両ECU300は、ユーザの操作などによる充電開始信号TRGを受けると、所定の条件が成立したことに基づいて、送電の開始を指示する信号STRTを、通信部160を介して送電装置200へ出力する。また、車両ECU300は、蓄電装置190が満充電になったこと、またはユーザによる操作などに基づいて、送電の停止を指示する信号STPを、通信部160を介して送電装置200へ出力する。
【0052】
なお、車両100の構成のうち、「駆動装置」を形成するSMR115、PCU120、モータジェネレータ130、動力伝達ギヤ140および駆動輪150を除いた構成が、本発明における「受電装置」に対応する。
【0053】
送電装置200は、上述のように、電源装置210と、送電部220とを含む。電源装置210は、通信部230に加えて、制御装置である送電ECU240と、高周波電源部250と、整合器260とをさらに含む。また、送電部220は、一次共鳴コイル221と、コンデンサ222と、一次コイル223とを含む。
【0054】
高周波電源部250は、送電ECU240からの制御信号MODによって制御され、商用電源などの交流電源215から受ける電力を高周波の電力に変換する。そして、高周波電源部250は、その変換した高周波電力を、整合器260を介して一次コイル223へ供給する。なお、高周波電源部250が生成する高周波電力の周波数は、たとえば1M〜数十MHzである。
【0055】
図3は、高周波電源部250の内部構成の一例を示す図である。高周波電源部250は、AC/DCコンバータ251と、DC/ACコンバータ252と、コンデンサC2とを含む。AC/DCコンバータ251は、商用電源などの外部の交流電源215からの交流電力を直流電力に変換する。DC/ACコンバータ252は、AC/DCコンバータ251により変換された直流電力を、高周波の交流電力に変換する。コンデンサC2は、AC/DCコンバータ251から出力される直流電圧を平滑化する。
【0056】
整合器260は、送電装置200と車両100との間のインピーダンスをマッチングさせるための回路である。整合器260は、たとえば図4で示されるように、可変コンデンサC10,C11およびインダクタL10を含んで構成される。インダクタL10は、高周波電源部250と送電部220の一次コイル223との間に接続される。可変コンデンサC10は、インダクタL10の高周波電源部250と接続される端部に接続される。また、可変コンデンサC11は、インダクタL10の送電部220と接続される端部に接続される。
【0057】
再び図2を参照して、整合器260は、車両100から送信されるバッテリ情報INFOの基づいて送電ECU240から与えられる制御信号ADJにより制御され、送電装置200のインピーダンスが車両100側のインピーダンスに合致するように可変コンデンサC10,C11が調整される。
【0058】
一次共鳴コイル221は、車両100の受電部110に含まれる二次共鳴コイル111へ、電磁共鳴により電力を転送する。
【0059】
この一次共鳴コイル221については、車両100の二次共鳴コイル111との距離や、一次共鳴コイル221および二次共鳴コイル111の共鳴周波数等に基づいて、一次共鳴コイル221と二次共鳴コイル111との共鳴強度を示すQ値(たとえば、Q>100)およびその結合度を示すκ等が大きくなるようにその巻数が適宜設定される。
【0060】
コンデンサ222は、一次共鳴コイル221の両端に接続され、一次共鳴コイル221とともにLC共振回路を形成する。コンデンサ222の容量は、一次共鳴コイル221の有するインダクタンスに応じて、所定の共鳴周波数となるように適宜設定される。なお、一次共鳴コイル221自身の有する浮遊容量で所望の共振周波数が得られる場合には、コンデンサ222が省略される場合がある。
【0061】
一次コイル223は、一次共鳴コイル221と同軸上に設けられ、電磁誘導により一次共鳴コイル221と磁気的に結合可能である。一次コイル223は、整合器260を介して供給された高周波電力を、電磁誘導によって一次共鳴コイル221に伝達する。
【0062】
通信部230は、上述のように、送電装置200と車両100との間で無線通信を行なうための通信インターフェースである。通信部230は、車両100側の通信部160から送信されるバッテリ情報INFO、ならびに、送電の開始および停止を指示する信号STRT,STPを受信し、これらの情報を送電ECU240へ出力する。
【0063】
送電ECU240は、いずれも図1には図示しないがCPU、記憶装置および入出力バッファを含み、各センサ等からの信号の入力や各機器への制御信号の出力を行なうとともに、電源装置210における各機器の制御を行なう。なお、これらの制御については、ソフトウェアによる処理に限られず、専用のハードウェア(電子回路)で処理することも可能である。
【0064】
次に、図5および図6を用いて、電磁共鳴による非接触給電(以下、共鳴法とも称する。)について説明する。
【0065】
図5は、共鳴法による送電の原理を説明するための図である。図5を参照して、この共鳴法では、2つの音叉が共鳴するのと同様に、同じ固有振動数を有する2つのLC共振コイルが電磁場(近接場)において共鳴することによって、一方のコイルから他方のコイルへ電磁場によって電力が伝送される。
【0066】
具体的には、電源装置210に電磁誘導コイルである一次コイル223を接続し、電磁誘導により一次コイル223と磁気的に結合される一次共鳴コイル221へ1M〜十数MHzの高周波電力を給電する。一次共鳴コイル221は、コイル自身のインダクタンスと浮遊容量あるいはコイル両端に接続されたコンデンサ(図示せず)とによるLC共振器であり、一次共鳴コイル221と同じ固有振動数を有する二次共鳴コイル111と電磁場(近接場)を用いて共鳴する。そうすると、一次共鳴コイル221から二次共鳴コイル111へ電磁場によってエネルギ(電力)が移動する。二次共鳴コイル111へ移動したエネルギ(電力)は、電磁誘導により二次共鳴コイル111と磁気的に結合される電磁誘導コイルである二次コイル113によって取出され、負荷600へ供給される。共鳴法による送電は、一次共鳴コイル221と二次共鳴コイル111との共鳴強度を示すQ値がたとえば100よりも大きいときに実現される。なお、図5における負荷600は、図1における整流部180以降の機器に対応する。
【0067】
図6は、電流源(磁流源)からの距離と電磁界の強度との関係を示した図である。図6を参照して、電磁界は3つの成分を含む。曲線k1は、波源からの距離に反比例した成分であり、「輻射電磁界」と称される。曲線k2は、波源からの距離の2乗に反比例した成分であり、「誘導電磁界」と称される。また、曲線k3は、波源からの距離の3乗に反比例した成分であり、「静電磁界」と称される。
【0068】
この中でも波源からの距離とともに急激に電磁波の強度が減少する領域があるが、共鳴法では、この近接場(エバネッセント場)を利用してエネルギ(電力)の伝送が行なわれる。すなわち、近接場を利用して、同じ固有振動数を有する一対の共鳴器(たとえば一対のLC共振コイル)を共鳴させることにより、一方の共鳴器(一次共鳴コイル)から他方の共鳴器(二次共鳴コイル)へエネルギ(電力)を伝送する。この近接場は遠方にエネルギ(電力)を伝播しないので、遠方までエネルギを伝播する「輻射電磁界」によりエネルギ(電力)を伝送する電磁波に比べて、共鳴法は、より少ないエネルギ損失で送電することができる。
【0069】
上記のような給電システムにおいて、送電装置200から車両100への送電を実行中に、車両100のたとえば蓄電装置190などに異常が生じたことによって充電ができなくなった場合には、車両ECU300は、通信部160を介して送電装置200に対して送電動作を停止させる指令STPを直ちに出力する。
【0070】
送電ECU240は、この送電停止信号STPの受信に応答して、高周波電源部250からの電力供給を停止する。しかしながら、車両100と送電装置200との間での通信において通信遅れが生じ得るので、その通信遅れの間にわずかながら電力の供給が継続されてしまう。
【0071】
また、共鳴法による電力伝送においては、送電部220と受電部110との間で電磁共鳴が生じている部分には電磁エネルギが蓄えられており、電源装置210からの電力供給が停止しても、送電部220と受電部110との間には電磁エネルギが残存する。さらに、電源装置210内においても、図3および図4で示したように、高周波電源部250および整合器260にはコンデンサおよびリアクトルが含まれているので、これらの要素にも電気エネルギが蓄えられている。
【0072】
そのため、送電装置200における送電動作を停止したとしても、ある量の電力が送電装置200と車両100との間に残存してしまうことになる。そうすると、車両100において、送電装置200の送電動作が停止した後も、蓄電装置190やコンデンサC1に残存した電力が供給されることになり、それによって機器の劣化や破損の要因となってしまうおそれがある。さらに、これらのエネルギが、送電部220と受電部110との間で共鳴し続けることによって、周囲に影響を及ばす可能性もある。
【0073】
そこで、本実施の形態1においては、車両ECU300は、車両100における受電機構において、受電が不可能となるような異常が生じた場合に、整流部180における放電部186およびリレーRY20を用いて、異常が生じた受電機構へ電力が供給されることを防止して適切に受電機構を保護する制御を実行する。
【0074】
より具体的には、受電機構に異常が生じた場合に、送電装置200に対して送電停止信号STPが送信されるとともに、リレーRY20が開放され、コンデンサC1より蓄電装置190側の機器への電力供給が遮断される。その後、放電部186のリレーRY10が閉成されることによって、残存している電力が抵抗器R10で消費される。
【0075】
図7は、実施の形態1において、送電ECU240および車両ECU300で実行される異常時の放電制御処理を説明するためのフローチャートである。図7に示されるフローチャートは、送電ECU240および車両ECU300に予め格納されたプログラムを所定周期で実行することによって実現される。あるいは、一部のステップについては、専用のハードウェア(電子回路)を構築して処理を実現することも可能である。
【0076】
まず、車両100側の車両ECU300における処理について説明する。図2および図7を参照して、車両ECU300は、車両100が送電部220上部の所定の停車位置に停止後、ステップ(以下、ステップをSと略す。)300にて、ユーザの操作などに基づく充電開始信号TRGによる充電開始指令を受信したか否かを判定する。
【0077】
充電開始指令を受けていない場合(S300にてNO)は、車両ECU300は、以降の処理をスキップして処理を終了する。
【0078】
充電開始指令を受けた場合(S300にてYES)は、処理がS310に進められて、車両ECU300は、通信部160を介して、送電装置200に対して送電開始信号STRTを出力する。送電装置200においては、この送電開始信号STRTに応答して送電動作が開始される。
【0079】
そして、車両ECU300は、S320にて、リレーRY10をオフとするとともに、リレーRY20をオンとする。これによって、受電部110で受電した受電電力が蓄電装置190に供給され、蓄電装置190の充電が開始される。蓄電装置190の充電を実行中、車両ECU300は、車両100の充電機構に異常が発生したか否かを判定する(S330)。
【0080】
車両100の充電機構に異常が発生していない場合(S330にてNO)は、処理がS320に戻されて、蓄電装置190の充電が継続される。なお、図7には示していないが、充電機構に異常が発生することなく蓄電装置190の充電が正常に完了した場合には、車両ECU300は、送電装置200に送電停止信号STPを出力して、送電動作を停止させる。
【0081】
一方、車両100の充電機構に異常が発生していると判定された場合(S330にてYES)は、処理がS340に進められて、車両ECU300は、送電装置200に送電停止信号STPを出力する。
【0082】
その後、車両ECU300は、S350にてリレーRY20を開放して充電機構への電力供給を遮断し、さらに、S360にて放電部186のリレーRY10を閉成することによって残存する電力を抵抗器R10により消費する。
【0083】
次に、車両ECU300は、S370にて、リレーRY10を閉成してから所定期間が経過したか否かを判定する。この所定期間は、たとえば、発生し得る最大の残存電力を抵抗器R10で所定レベル以下まで放電できる時間に基づいて予め定められた時間としてもよい。あるいは、抵抗器R10にかかる電圧や抵抗器R10に流れる電流を監視しながら、それらの値が所定のしきい値を下回るレベルまで低下したことに基づいて、所定期間が経過したと判定するようにしてもよい。
【0084】
所定期間が経過していない場合(S370にてNO)は、処理がS370に戻されて、車両ECU300は、所定期間が経過するのを待つ。
【0085】
所定期間が経過した場合(S370にてYES)は、処理がS380に進められて、車両ECU300は、リレーRY10を開放して処理を終了する。
【0086】
次に、送電ECU240における処理について説明する。再び、図2および図7を参照して、送電ECU240は、S100にて、車両100からの送電開始信号STRTにより送電開始要求があったか否かを判定する。
【0087】
送電開始要求がなかった場合(S100にてNO)は、送電ECU240は、以降の処理をスキップして処理を終了する。
【0088】
送電開始要求があった場合(S100にてYES)は、処理がS110に進められて、送電ECU240は、高周波電源部250を駆動するとともに整合器260によりインピーダンスマッチングを行ない、送電動作を実行する。
【0089】
そして、送電ECU240は、S120にて、車両100からの送電停止信号STPにより送電停止要求があったか否かを判定する。
【0090】
送電停止要求がない場合(S120にてNO)は、処理がS110に戻されて、送電ECU240は、送電停止信号STPが送信されるまで送電動作を継続する。
【0091】
送電停止要求があった場合(S120にてYES)は、送電ECU240は、S130にて、高周波電源部250を停止して送電動作を停止する。
【0092】
以上の処理に従って制御を行なうことによって、車両の充電機構に異常が生じた場合に、充電機構への電力供給が遮断されるとともに、送電装置および車両に残存する電力が適切に放電される。これによって、車両の充電機構を適切に保護できるとともに、電力が残存することによって生じ得る周囲への影響を低減することが可能となる。
【0093】
[実施の形態2]
実施の形態1においては、放電部186は、整流器185と蓄電装置190との間の直流回路に設けられる場合の構成について説明した。
【0094】
実施の形態2においては、受電部110と整流器185の間の交流回路に放電部186が設けられる構成について説明する。
【0095】
図8は、実施の形態2における給電システム10Aの詳細構成図である。図8の給電システム10Aにおける車両100Aは、図2で示した実施の形態1の給電システム10における整流部180に代えて、整流部180Aが備えられた構成となっている。図8において、図2と重複する要素の説明は繰り返さない。
【0096】
図8を参照して、整流部180Aは、受電部110と蓄電装置190との間に接続される。整流部180Aは、図2の整流部180と同様に、整流器185と、放電部186と、リレーRY20とを含む。
【0097】
整流器185は、受電部110で受電した交流電力を整流し、整流された直流電力を蓄電装置190へ出力する。
【0098】
放電部186は、受電部110と整流器185とを結ぶ電力線対間に接続される。リレーRY20は、放電部186と整流器185とを結ぶ電力線に介挿される。
【0099】
受電ができないような異常が車両の充電機構に生じて送電が停止された際に、残存する電力によって、整流器185に含まれるダイオードに過大な電圧が印加される可能性が有る。そのため、実施の形態2のように、放電部186を整流器185と受電部110との間の交流回路に設ける構成とすることによって、充電機構に異常が生じた場合に、整流器を含めた機器を残留電力から保護することが可能となる。
【0100】
本実施の形態においては、放電部が受電装置に設けられる場合について説明したが、放電部が送電装置側(送電側)に設けられる構成であってもよい。また、上述の説明においては、送電装置から車両へ給電する場合について説明したが、スマートグリッドのように車両の蓄電装置からの電力を系統電源側に供給するような場合にも、異常発生時の対応として本発明が適用可能である。
【0101】
また、上記の説明においては、送電部および受電部が、共鳴コイルおよび電磁誘導コイル(一次コイル,二次コイル)を備える構成を例として説明したが、本発明は、送電部および受電部に電磁誘導コイルを備えない構成の共鳴システムにも適用可能である。この場合、たとえば、図2において、送電装置200側では、一次コイル223を介さずに整合器260に一次共鳴コイル221が結合され、車両100側では、二次コイル113を介さずに整流部180に二次共鳴コイル111が結合される。
【0102】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0103】
10,10A 給電システム、100,100 車両、110 受電部、111 二次共鳴コイル、112,222,C1,C2,C10,C11 コンデンサ、113 二次コイル、115 SMR、120 PCU、130 モータジェネレータ、140 動力伝達ギヤ、150 駆動輪、160,230 通信部、180,180A 整流部、185 整流器、186 放電部、190 蓄電装置、200 送電装置、210 電源装置、215 交流電源、220 送電部、221 一次共鳴コイル、223 一次コイル、240 送電ECU、250 高周波電源部、251 AC/DCコンバータ、252 DC/ACコンバータ、260 整合器、300 車両ECU、600 負荷、L10 インダクタ、R10 抵抗器、RY10,RY20 リレー。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
送電装置から転送される電力を、電磁共鳴によって非接触で受電するための受電装置であって、
前記送電装置に含まれる送電部と電磁共鳴することによって、前記送電装置からの電力を受電する受電部と、
前記受電装置の異常が発生した場合に、前記受電部で受電した受電電力を放電するための放電部とを備える、受電装置。
【請求項2】
前記受電電力を蓄えるための蓄電装置をさらに備え、
前記放電部は、前記受電装置の異常が発生した場合に、前記受電電力を消費することによって、前記蓄電装置へ前記受電電力が供給されることを抑制する、請求項1に記載の受電装置。
【請求項3】
前記放電部は、前記受電電力を放電するための抵抗器を含む、請求項2に記載の受電装置。
【請求項4】
前記抵抗器は、前記送電装置と前記受電装置との位置を判定する際に用いられる抵抗器としても機能する、請求項3に記載の受電装置。
【請求項5】
前記放電部を制御するための制御装置をさらに備え、
前記放電部は、前記抵抗器に直列に接続される第1の切換部をさらに含み、
前記制御装置は、前記受電電力を放電する場合は前記第1の切換部を導通状態とし、前記受電電力を放電しない場合は前記第1の切換部を非導通状態とする、請求項3または4に記載の受電装置。
【請求項6】
前記受電電力を整流するための整流器をさらに備え、
前記放電部は、前記整流器と前記蓄電装置とを結ぶ電力線対間に接続される、請求項2に記載の受電装置。
【請求項7】
前記放電部を制御するための制御装置と、
前記放電部と前記蓄電装置とを結ぶ電力線に設けられる第2の切換部とをさらに備え、
前記制御装置は、前記受電電力により前記蓄電装置を充電する場合は前記第2の切換部を導通状態とし、前記受電電力を放電する場合は前記第2の切換部を非導通状態とする、請求項6に記載の受電装置。
【請求項8】
前記受電電力を整流するための整流器をさらに備え、
前記放電部は、前記受電部と前記整流器とを結ぶ電力線対間に接続される、請求項2に記載の受電装置。
【請求項9】
前記放電部を制御するための制御装置と、
前記放電部と前記整流器とを結ぶ電力線に設けられる第2の切換部とをさらに備え、
前記制御装置は、前記受電電力により前記蓄電装置を充電する場合は前記第2の切換部を導通状態とし、前記受電電力を放電する場合は前記第2の切換部を非導通状態とする、請求項8に記載の受電装置。
【請求項10】
前記制御装置は、前記第1の切換部を導通状態としたときから、前記放電部によって、前記受電電力が予め定められたしきい値を下回るレベルまで放電される所定期間経過した場合は、前記第1の切換部を非導通状態とする、請求項5に記載の受電装置。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか1項に記載の受電装置と、
前記受電装置で受電した電力を用いて走行駆動力を発生するための駆動装置とを備える、車両。
【請求項12】
受電装置に対して、電磁共鳴によって非接触で電力を転送するための送電装置であって、
前記受電装置に含まれる受電部と電磁共鳴を行なうことによって、電力を転送する送電部と、
前記送電部に電力を供給する電源装置と、
前記電源装置における送電動作を制御するための制御装置とを備え、
前記受電装置は、
前記受電装置の異常が発生した場合に、前記受電部で受電した受電電力を放電するための放電部を含み、
前記制御装置は、前記放電部により前記受電電力が放電される際に、前記受電装置からの送電停止を指示する信号に応答して前記送電動作を停止する、送電装置。
【請求項13】
電磁共鳴によって非接触で電力を転送するための非接触給電システムであって、
送電部を含む送電装置と、
前記送電部と電磁共鳴を行なう受電部を含む受電装置と、
前記送電装置から前記受電装置への給電動作を制御するための制御装置とを備え、
前記受電装置は、
前記受電装置の異常が発生した場合に、前記受電部で受電した受電電力を放電するための放電部を含む、非接触給電システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−5615(P2013−5615A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−135016(P2011−135016)
【出願日】平成23年6月17日(2011.6.17)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【出願人】(000003218)株式会社豊田自動織機 (4,162)
【Fターム(参考)】