説明

口腔用組成物および口腔用製品の選択方法

【課題】 本発明の課題は、う蝕や歯周疾患等の予防や抑制効果を有すると共に清涼感に優れた口腔用組成物を提供することにある。また、本発明は、専門的な知識を有さなくとも口腔内の状態や症状に応じた最適な口腔用製品を選択できる方法を提供することも課題とする。
【解決手段】 本発明の口腔用組成物は、塩化セチルピリジニウム、クロルヘキシジン塩、ヘキセチジン、塩化デカリニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウムからなる群より選択される1種または2種以上の抗菌剤;および和種ハッカ抽出物を含むことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、口腔用組成物、並びに対象者の口腔内の状態および/または症状の処置に適する口腔用製品を選択する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
口腔用組成物としては、歯磨剤や洗口剤が一般的である。しかし近年では、う蝕や歯周疾患の予防作用または抑制作用を有するチューインガムや飴、タブレット、サプリメント、マウススプレーも口腔用組成物に含めることがある。また、これら予防作用や抑制作用に加えて、口腔用組成物には清涼感や口臭抑制作用も求められるようになってきている。
【0003】
例えば特許文献1に記載されているマウススプレー用組成物は、油性であることから風味を損なう界面活性剤を用いずに脂溶性香料を比較的多く配合することができ、清涼感等が増強されているものである。
【0004】
また、上記の通り口腔用組成物には多様な作用が要求される様になってきており、市販の口腔用組成物も多種多様である。口腔用組成物の他にも、歯ブラシや歯間ブラシ、デンタルフロスなど、口腔用器具でも様々なものが開発されている。従って、口腔内の状態や症状に最適な口腔用製品を選択することは、歯科医師などの専門家の助言がない限り困難な状況となっている。
【0005】
斯かる状況の下、特許文献2では、口腔疾患の総合的なリスク判断を容易に行なうことができる技術を開示している。当該技術は、口腔疾患のリスクを推定するためのリスク推定部と、リスク回避措置の提示部を有するリスク改善表に関するものであり、得られた判定結果に基づいて適正なリスク回避策等が得られる。
【特許文献1】特開2003−286144号公報(特許請求の範囲、実施例)
【特許文献2】特開2001−46381号公報(特許請求の範囲)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した様に、口腔用組成物には多様な作用が要求される様になってきており、清涼感に優れた口腔用組成物が求められている。また、口腔用組成物だけでなく多種多様な口腔用製品が市場で流通している状況下、口腔内疾患等のリスクに応じたリスク回避策を提示できる技術はあった。しかし、口腔内の状態や症状に応じた最適な口腔用製品を直接選択できる方法ではなかった。
【0007】
そこで本発明が解決すべき課題は、う蝕や歯周疾患等の予防や抑制作用を有すると共に清涼感に優れた口腔用組成物を提供することにある。また、本発明は、専門的な知識を有さなくとも口腔内の状態や症状に応じた最適な口腔用製品を選択できる方法を提供することも課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決すべく口腔用組成物の成分構成につき検討を進めた。その結果、風味を損なう抗菌剤を配合した場合であっても、和種ハッカ抽出物を添加することにより清涼感に優れた口腔用組成物が得られることを見出して本発明を完成した。
【0009】
即ち、本発明の口腔用組成物は、
塩化セチルピリジニウム、クロルヘキシジン塩、ヘキセチジン、塩化デカリニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウムからなる群より選択される1種または2種以上の抗菌剤、および
和種ハッカ抽出物を含むことを特徴とする。
【0010】
抗菌剤としては、塩化セチルピリジニウムおよび/またはクロルヘキシジン塩が好ましい。これら抗菌剤は、う蝕や歯周疾患の原因細菌に対する抗菌活性が特に高いからである。
【0011】
また、さらにビタミンE、ビタミンE誘導体、グリチルリチン酸、グリチルリチン酸塩、トラネキサム酸、硝酸カリウム、乳酸アルミニウム、フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸塩からなる群より選択される1種または2種以上の有効成分を配合することが好ましい。う蝕や歯周病の治療や効果がある有効成分をさらに配合することによって、口腔用組成物の価値を高められるからである。
【0012】
上記口腔用組成物としては、さらに非イオン界面活性剤を含むものが好ましい。特に液体または液状の組成物の安定性が高まるからである。また、さらに、湿潤剤として、グリセリン、ソルビトール、プロピレングリコール、エチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールからなる群より選択される3種以上の混合物を含むものが好適である。これら湿潤剤はそれぞれ優れた特性を有するが、3種以上を混合することにより各湿潤剤の特性を生かしながらも各湿潤剤の欠点を互いに補うことが可能になり、製剤化が容易になるなどの効果が得られる。
【0013】
本発明に係る口腔用組成物の剤形としては、練歯磨剤、液体歯磨剤、液状歯磨剤、洗口剤およびマウススプレーを代表例として例示することができる。特に、エタノールを30質量%以上含むマウススプレーは清涼感に優れるものである。
【0014】
また、本発明者らは、対象者の口腔内の状態等のデータとその処置に最適な口腔用製品とをリンクすることができるデータベースを用いれば、上記課題を解決できることも見出した。
【0015】
即ち、本発明に係る第1の口腔用製品の選択方法は、
対象者の口腔内の状態および/または症状の処置に適する口腔用製品を選択する方法であって、
対象者の口腔内の状態および/または症状のデータを取得し、当該データをコンピュータへ入力するステップ、
対象者の口腔内の状態および/または症状の処置に適する1種または2種以上の口腔用製品をコンピュータによりデータベースから選択し、選択された口腔用製品を出力するステップ(以下、「出力ステップ」という)、
を含むことを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係る第2の口腔用製品の選択方法は、
対象者の口腔内の状態および/または症状の処置に適する口腔用製品を選択する方法であって、
対象者の口腔内の状態および/または症状のデータを取得し、当該データをデータシートに記録するステップ、および
対象者の口腔内の状態および/または症状の処置に適する1種または2種以上の口腔用製品を、上記データシートに記録されたデータに応じてデータベースから選択するステップ(以下、「選択ステップ」という)、
を含むことを特徴とする。
【0017】
上記データベースとしては、口腔内の状態および/または症状、その処置に適する成分、並びに口腔用組成物の成分組成に関するデータを有するものを使用し、口腔内の状態および/または症状の処置に適するものとして選択された口腔用組成物を出力または選択する態様が好適である。
【0018】
また、上記方法において、データベースとして、さらに口腔内の状態および/または症状の処置に適する口腔用組成物の剤形、用法、使用量および/または使用上の注意に関するデータを有するものを用い、上記出力ステップまたは選択ステップにおいて、選択された口腔用製品と共に、その剤形、用法、使用量および/または使用上の注意に関する1または2以上のデータを出力または選択する態様、および上記データベースとして、さらに口腔内の状態および/または症状の処置に適する口腔用器具、その仕様、用法および/または使用上の注意に関するデータを有するものを用い、上記出力ステップまたは選択ステップにおいて、口腔用器具、その仕様、用法および/または使用上の注意に関する1または2以上のデータを出力または選択する態様も好適なものである。
【0019】
対象者の口腔内の状態および/または症状のデータは、問診、潜血検査、細菌検査、生体ケミカルメディエータ検査、バイオマーカー検査、X線検査、歯牙に関する臨床指標、プラークに関する臨床指標および歯周病に関する臨床指標からなる群より選択される1または2以上の手段により得ることが便利である。
【発明の効果】
【0020】
本発明の口腔用組成物は、う蝕や歯周疾患等の予防や抑制効果を有すると共に清涼感にも優れるものである。従って、本発明の口腔用組成物は使用感に優れるものとして、非常に有用である。また、本発明方法は、専門的な知識を有さなくとも口腔内の状態や症状に応じた最適な口腔用製品を選択できるものとして有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明の口腔用組成物は、
塩化セチルピリジニウム、クロルヘキシジン塩、ヘキセチジン、塩化デカリニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウムからなる群より選択される1種または2種以上の抗菌剤、および
和種ハッカ抽出物を含むことを特徴とする。
【0022】
本発明で用いる抗菌剤である塩化セチルピリジニウム、クロルヘキシジン塩、ヘキセチジン、塩化デカリニウム、塩化ベンザルコニウムおよび塩化ベンゼトニウムは、何れもカチオン性抗菌剤に分類される。これらカチオン性抗菌剤は、う蝕や歯周疾患の原因細菌に対して優れた抗菌活性を有しながらも、組成物の風味を損なうという欠点を有する。しかし本発明では、香料として和種ハッカ抽出物を配合することによって、組成物全体の清涼感を向上させている。
【0023】
本発明の抗菌剤は、上記群から1種を選択して用いてもよいし、2種以上を選択した上で併用してもよい。好適には塩化セチルピリジニウム若しくはクロルヘキシジン塩、または塩化セチルピリジニウムとクロルヘキシジン塩との混合物を用いる。これらはう蝕や歯周疾患の原因細菌に対する抗菌剤として優れる。
【0024】
本発明組成物全体に対する上記抗菌剤の配合量は、0.01質量%以上、0.5質量%以下とすることが好ましい。0.01質量%未満であると抗菌作用が十分発揮されないおそれがある一方で、0.5質量%を超えると組成物の風味が低下する可能性がある。
【0025】
本発明で用いられる和種ハッカ(Mentha arvensis)の抽出物は、和種ハッカから水蒸気蒸留法により得られた製油を用いるが、製油以外にも水、有機溶媒または液体炭酸ガス等を用いた溶媒抽出法により得られるエキスやオレオレジン等も、必要に応じて使用することができる。
【0026】
本発明の和種ハッカ抽出物は、単独で用いてもよいし、他の香料成分を組合わせて用いてもよい。和種ハッカ抽出物と組合わせて用いる他の香料成分としては、例えば、バニリン、アネトール、ベンジルサクシネート、カルボン、オイゲノール、サリチル酸メチル、リモネン、オシメン、n−デシルアルコール、シトロネロール、α−テルピネオール、メンチルアセテート、シトロネリルアセテート、メチルオイゲノール、シネオール、リナロール、エチルリナロール、チモールなどが挙げられる。また、その他植物の脂溶性抽出物を配合してもよい。斯かる植物脂溶性抽出液である香料としては、タイム油、ナツメグ油、スペアミント油、ペパーミント油、レモン油、オレンジ油、セージ油、ローズマリー油、桂皮油、ピメント油、シソ油、冬緑油、ユーカリ油、バジル油、ティーツリー油、タバナ油などが挙げられる。
【0027】
本発明の口腔用組成物に添加する香料、即ち和種ハッカ抽出物の配合量は、組成物全体に対して0.1質量%以上、2質量%以下とすることが好ましい。0.1質量%未満であると効果が十分発揮されないおそれがある一方で、2質量%を超えるとかえって刺激が強くなる可能性がある。なお、上述した様に和種ハッカ抽出物は他の香料成分と組合わせてもよく、また、他の香料成分にも和種ハッカ抽出物が含まれることがあるが、この場合には和種ハッカ配合量は比較的少なくすることが好ましく、より好ましくは全香料配合量を上記範囲にする。
【0028】
本発明の口腔用組成物へは、抗菌活性以外に或いは抗菌活性に加えてさらなる薬効を有する成分を配合してもよい。斯かる有効成分としては、例えば、ビタミンE、ビタミンE誘導体、グリチルリチン酸、グリチルリチン酸塩、トラネキサム酸、硝酸カリウム、乳酸アルミニウム、フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸塩を挙げることができる。これら有効成分のうち、ビタミンEとビタミンE誘導体は血行を促進する。グリチルリチン酸とグリチルリチン酸塩は消炎鎮痛効果を有する。トラネキサム酸は止血作用を有する。硝酸カリウムと乳酸アルミニウムは刺激抑制作用を有する。フッ化ナトリウムとモノフルオロリン酸塩は口腔内でフッ化物イオンを遊離し、このフッ化物イオンが歯牙の再石灰化を促進する。
【0029】
本発明の有効成分は、上記群から1種を選択して用いてもよいし、2種以上を選択した上で併用してもよい。
【0030】
有効成分の配合量は、有効成分の種類により異なる。例えばビタミンE、ビタミンE誘導体またはトラネキサム酸の配合量は、組成物全体に対して0.01質量%以上、0.5質量%以下が好適である。グリチルリチン酸またはグリチルリチン酸塩の配合量は、0.005質量%以上、0.05質量%以下が好適である。硝酸カリウムまたは乳酸アルミニウムの配合量は、1質量%以上、10質量%以下が好適である。フッ化ナトリウムまたはモノフルオロリン酸塩の好適な配合量は、フッ化物イオンとして0.05質量%以上、0.2質量%以下が好ましい。
【0031】
本発明の口腔用組成物へは、さらに非イオン界面活性剤を配合してもよい。特に、口腔用組成物が液体製剤の場合には、配合することが好ましい。その種類は、従来、口腔用に用いられているものであれば特に制限されないが、例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ラウリン酸モノエタノールアミド、ミリスチン酸モノエタノールアミド、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン脂肪酸エステルアルキルグリコシド(例えばアルキル鎖:C8-16程度)、ポリグリセリン脂肪酸エステル(例えば脂肪酸部分のアルキル鎖:C8-16程度)、ショ糖脂肪酸エステル(例えば脂肪酸部分のアルキル鎖:C8-16程度)等を挙げることができる。これらの中でも、ポリオキシエチレン付加型の界面活性剤が好ましく、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルよりなる群から選択されるポリオキシエチレン付加型の界面活性剤がより好ましい。
【0032】
本発明組成物全体に対する非イオン界面活性剤の配合量は、0.1質量%以上、1質量%以下が好適である。0.1質量%未満では十分な安定化効果が発揮されない場合がある一方で、1質量%を超えると使用感が損なわれるおそれがある。
【0033】
本発明の口腔用組成物へは、湿潤剤を配合してもよい。特に口腔用組成物が練歯磨剤または液状歯磨剤の場合には、配合することが好ましい。斯かる湿潤剤の種類は特に制限されないが、例えば、グリセリン、ソルビトール、プロピレングリコール、エチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等を挙げることができる。配合すべき湿潤剤は、これらから1種または2種以上を選択して用いることができるが、好適には3種以上の混合物を使用する。湿潤剤としては1種でも効果はあるが、3種以上を組合わせることにより各湿潤剤の欠点を互いに補うことが可能になるからである。
【0034】
例えば、ソルビトールは一般的な湿潤剤であるが、水と共に組成物へ配合した場合に凝集体を形成することがある。そこでグリセリンを加えることにより水の添加量を低減できるので、結果として当該凝集体の形成を抑制できる。しかし、グリセリンの添加量を多くすると粘度が上がり過ぎて均一混合が困難になる場合がある。その場合には、粘度を調整するためにプロピレングリコール、エチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコールまたはポリプロピレングリコールを添加するとよい。また、これらプロピレングリコール等の配合量が多過ぎると刺激が強くなる場合がある。そこで、ソルビトールやグリセリンを添加することによって、斯かる刺激を抑制することができる。
【0035】
上記3種以上の組合わせ、即ち(1)ソルビトール、(2)グリセリン、および(3)プロピレングリコール、エチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコールからなる群より選択される1種または2種以上の混合物の添加割合は、好適には(1)10〜30:(2)2〜8:(3)1〜5程度とすることが好ましい。また、組成物全体に対する湿潤剤の配合量は、液体または液状の組成物の場合には5質量%以上、20質量%以下、歯磨ペーストなど固体状の組成物では20質量%以上、40質量%以下が好適である。
【0036】
本発明の口腔用組成物は、常法により練歯磨剤、液体歯磨剤、液状歯磨剤、粉歯磨、洗口剤、マウススプレー、ジェル、プロフィペースト、パスタ、チューイングガム、貼付剤、シーラント、タブレットなどの剤形にできるが、使用性から練歯磨剤、液体歯磨剤、液状歯磨剤、洗口剤またはマウススプレーが特に好ましい。
【0037】
本発明の口腔用組成物では、上記必須構成成分に加えて、水、低級アルコール、高級アルコールや、当該分野において通常使用される添加剤を剤形などに応じて適宜配合することができる。このような添加剤としては、研磨剤、賦形剤、発泡剤、香料、甘味剤、粘結剤、pH調製剤、湿潤剤、防腐剤、着色剤、各種薬効成分などを、発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。
【0038】
水の配合量は剤形などに応じて適宜設定することができるが、液体または液体組成物の場合では40〜90質量%程度、練歯磨剤などの固体組成物の場合は10〜30質量%程度である。エタノール等のアルコールの配合量は、通常は組成物全体に対して0〜60質量%程度であるが、特に清涼感が要求されるマウススプレーの場合には30質量%以上が好ましく、より好ましくは30〜50質量%程度である。マウススプレー以外の組成物の場合は0〜20質量%が好ましく、より好ましくは0〜10質量%であり、さらに好ましくは0〜5質量%である。
【0039】
本発明組成物を歯磨剤とする場合、研磨剤として第2リン酸カルシウム・2水和物および無水和物、リン酸カルシウム、第3リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、シリカゲル、ケイ酸アルミニウム、沈降性シリカ、不溶性メタリン酸ナトリウム、第3リン酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、ポリメタクリル酸メチル、ベントナイト、ケイ酸ジルコニウム、ハイドロキシアパタイト、合成樹脂などを用いることができる。これらの研磨剤は単独で用いても2種以上を併用してもよく、その配合量は、通常は組成物全重量に対して5〜90質量%程度、練歯磨の場合には5〜50質量%程度である。
【0040】
賦形剤としては、例えば火成性シリカや増粘性シリカ(一般に、RDA値が30以下程度のシリカを示す)等のシリカ、カルボキシメチルセルロース、結晶セルロース等の粉体状セルロースなどを例示することができ、2種以上を混合して用いてもよい。これらの中では、シリカが好ましい。賦形剤の配合量は、組成物全重量に対して、通常0.1〜30質量%程度であり、好ましくは0.5〜10質量%程度である。
【0041】
上述した非イオン界面活性剤以外にも、通常、口腔用組成物に用いられる両性界面活性剤やアニオン界面活性剤を配合してもよい。この様な界面活性剤としては、例えば、N−アルキルジアミノエチルグリシン、アルキルベタイン、脂肪酸アミドプロピルベタイン(例えば脂肪酸部分のアルキル鎖:C8-16程度)、アルキルスルホベタイン、アルキルベタイン、イミダゾリニウムベタインなどの両性界面活性剤;ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム等のアルキル基の炭素数が8〜18である高級アルキル硫酸エステル塩;スルホコハク酸系界面活性剤;N−ラウロイルサルコシンナトリウムやN−ミリストイルサルコシンナトリウムなどのN−アシルサルコシンナトリウム;N−長鎖アシルアミノ酸塩;α−オレフィンスルホネート塩;高級脂肪酸ナトリウムモノグリセライドモノサルフェート;N−メチル−N−パルミトイルタウライド塩;N−アシルグルタミン酸塩;N−メチル−N−アシルタウリンナトリウム;N−メチル−N−アシルアラニンナトリウム;α−オレフィンスルホン酸ナトリウムなどのアニオン性界面活性剤などを例示することができる。
【0042】
粘結剤としては、カルボキシメチスセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのセルロース誘導体;アルギン酸プロピレングリコールエステル;キサンタンガム、アルギン酸およびその塩、トラガカントガム、カラヤガム、アラビアガム、カラギーナンなどのガム類;ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルピロリドンなどの合成粘結剤などが挙げられる。粘結剤は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。その配合量は、通常、組成物全体に対して0.3〜5質量%程度である。
【0043】
甘味剤としては、サッカリンナトリウム、トレハロース、ステビオサイド、アセスルファームK、グリチルリチンまたはその塩、ペリラルチン、タウマチン、アスパルチルフェニルアラニンメチルエステル、キシリトール、パラチノース、パラチニット、エリスリトール、マルチトールなどが挙げられる。甘味剤は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。甘味剤の配合量は、通常、組成物全体に対して0.01〜5質量%程度である。
【0044】
pH調整剤としては、例えば、リン酸およびその塩(リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウムなど)、クエン酸およびその塩(ナトリウム等)、リンゴ酸およびその塩、グルコン酸およびその塩、マレイン酸およびその塩、アスパラギン酸およびその塩、グルコン酸およびその塩、コハク酸およびその塩、グルクロン酸およびその塩、フマル酸およびその塩、グルタミン酸およびその塩、アジピン酸およびその塩、塩酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ケイ酸ナトリウムなどを例示することができる。pH調整剤は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。pH調整剤の配合量は、所望のpHとなる限り特に制限されないが、組成物全体に対して、通常0.01〜5質量%程度、好ましくは0.1〜3質量%程度である。本発明の組成物のpHは、本発明の効果が奏される限り特に制限されないが、通常4〜10程度であり、好ましくは5.5〜9程度である。
【0045】
防腐剤としては、安息香酸ナトリウムなどの安息香酸塩;メチルパラベン、ブチルパラベンなどのパラベン類を例示することができる。防腐剤は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。防腐剤の配合量は、組成物全体に対して、通常0.01〜3質量%程度である。
【0046】
着色剤としては、例えば、青色1号、黄色4号、赤色202号、緑3号などの法定色素;群青、強化群青、紺青などの鉱物系色素;酸化チタンなどを例示することができる。着色剤は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。着色剤の配合量は、組成物全体に対して、通常0.0001〜1質量%程度である。
【0047】
本発明の口腔用組成物は、その剤形に合わせた常法により製造することができる。例えば、水或いは水と湿潤剤との混合液に水溶性の配合成分を溶解させて水溶液とする。さらに、研磨剤等の水不溶性成分を添加し、分散液としてもよい。この水溶液または分散液へ、界面活性剤、香料、油溶性成分、低級アルコール等を加える。これら添加成分は、事前に混合したものを加えても別々に加えてもよい。口腔用組成物に粘性が必要であれば、粘結剤を加えて攪拌する。また、脱泡が必要であれば真空中で攪拌する。しかし、本発明に係る口腔用組成物の製造方法は上述したものに限定されず、剤形やその処方等に応じて最適なものを選択すればよい。
【0048】
本発明に係る第1の口腔用製品の選択方法は、対象者の口腔内の状態および/または症状の処置に適する口腔用製品を選択する方法であって、
対象者の口腔内の状態および/または症状のデータを取得し、当該データをコンピュータへ入力するステップ(以下、「データ入力ステップ」という)、
対象者の口腔内の状態および/または症状の処置に適する1種または2種以上の口腔用製品を、コンピュータによりデータベースから選択し、選択された口腔用製品を出力するステップ(出力ステップ)、
を含むことを特徴とする。以下では、本発明方法の実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0049】
データ入力ステップ
先ず、対象者の口腔内の状態と症状に関するデータを取得する。具体的には、例えばう蝕や歯周疾患に関係する質問に対する回答(問診結果)、潜血検査結果、う蝕や歯周疾患に関係する細菌の検査結果、う蝕や歯周疾患に関係する生体ケミカルメディエータの検査結果、う蝕や歯周疾患に関係するバイオマーカー検査の結果、X線検査の結果、または歯牙に関する臨床指標、プラークに関する臨床指標若しくは歯周病に関する臨床指標に照らした口腔内の状態や症状のデータなどである。取得したデータはコンピュータへ入力する。なお、このコンピュータへの「入力」は、所定のデータシートに記録したデータを入力するものであってもよいし、マークシートの様な形式でコンピュータが読み取ることによりデータが入力できるものであってもよい。
【0050】
ここで「対象者」とは、口腔内に違和感や異常を感じる患者や口腔用製品の購入者のみならず、歯周病などの口腔疾患に罹患しているにも関わらず自覚症状のない患者等、或いは自覚症状も疾患等もない者やある者も含め、口腔内の状態につき検査を受ける者を含む概念である。なお、対象者が口腔内の異常を有しない場合には、もちろん適する口腔用製品が選択されない場合もあり得る。
【0051】
出力ステップ
入力されたデータに基づいて、対象者の口腔内の状態と症状の処置に適する1種または2種以上の口腔用製品をコンピュータによりデータベースから選択させる。ここでの「口腔用製品」は、対象者の口腔内の状態と症状の処置に用いることができるものであれば特にその種類は問わないが、例えば口腔用組成物;歯ブラシ、歯間ブラシ、デンタルフロス等の歯間清掃具、イリゲータ等の口腔用器具を挙げることができる。
【0052】
当該データベースは、少なくとも口腔内の状態および/または症状、その処置に適する成分、並びに口腔用組成物の成分組成に関するデータを有する。従ってコンピュータは、先ず対象者の口腔内の状態と症状に関する成分をデータベースから選択し、次いで当該成分を有する口腔用組成物を選択することができる。
【0053】
また、当該データベースは、対象者の口腔内の状態と症状の処置に適する口腔用組成物の剤形、用法、使用量および/または使用上の注意に関するデータを有するものであってもよい。例えば、複数の口腔用組成物が選択された場合、さらにそれらの剤形をも考慮して最適な組成物を選択できる。また、剤形によっては複数の用法がある場合があり、使用量により効果が異なることも考えられる。よって、データベースが用法や使用量のデータを有するものであれば、対象者の口腔内の状態や症状の処置に最適な用法や使用量も選択することができる。ここで「用法」とは、例えば、口腔用組成物を適用するための口腔用器具、口腔用組成物の使用方法や使用時期などを含む。口腔用器具は、使用する口腔用組成物の種類に応じても選択され得る。
【0054】
さらに当該データベースは、口腔用組成物に適する口腔用器具とは独立して、口腔内の状態および/または症状と、その処置に適する口腔用器具、その仕様、用法および/または使用上の注意に関するデータを有するものが好適である。例えば、歯間の清掃をすべき場合、歯間の空隙が狭い場合にはデンタルフロス、空隙が広い場合には歯間ブラシなど、口腔内の状態に応じた口腔用器具を選択できる。また、特に空隙が狭い場合にはデンタルフロスの中でもポリテトラフルオロエチレン製のものを選択し、比較的広い場合には幅の広いデンタルフロスを用いるなど、さらに口腔用器具の仕様を選択できる。その他、口腔用器具の仕様としては、歯ブラシにおける毛の硬さ(柔らかめや硬め)、毛先の状態(通常、先細加工、フェザードなど)、植毛面の状態(フラットや山切りなど);器具全体における駆動方式(手動、電動、音波タイプ、超音波タイプ);イリゲータにおけるイリゲータチップの形状(歯肉縁上用や歯肉縁下用)などを挙げることができる。
【0055】
コンピュータは、入力された複数のデータから、う蝕や歯周疾患との相関性やデシジョンツリー等のアルゴリズムやパターン認識等に基づいて、対象者の口腔内の状態や症状の原因となっている疾患等の活動性、重篤度、リスクを考慮して、対処すべき状態等の優先度を決定することが好ましい。次に、優先度の高い状態等から、それに対処するために必要な成分を選択し、さらにその成分を有する口腔用製品を選択する。また、上述した様に、優先度の高い状態等の処置に適する口腔用組成物の剤形、その用法およびその使用量や口腔用器具を選択することも好ましい。例えば、最も優先的に対処すべき状態等が出血であれば、止血のために有効な成分を選択し、次にその有効成分を含む口腔用組成物を選択する。また、口腔用組成物のみならず、それを適用するための器具などを含む商品セット(システム)を選択するものであってもよい。
【0056】
最後に、対象者の口腔内の状態と症状の処置に適するものとして選択された口腔用製品を出力する。その際、データベースとして口腔用組成物の成分のみならずその剤形等や、口腔用器具等のデータを有するものを用いれば、口腔内の状態と症状に最適なこれらの組合わせを選択することができる。よって、対象者の口腔内の状態等の処置に最適な口腔用製品やその組合わせを、専門的な知識を有せず知ることが可能になる。
【0057】
本発明に係る第2の口腔用製品の選択方法は、対象者の口腔内の状態および/または症状の処置に適する口腔用製品を選択する方法であって、
対象者の口腔内の状態および/または症状のデータを取得し、当該データをデータシートに記録するステップ、および
対象者の口腔内の状態および/または症状の処置に適する1種または2種以上の口腔用製品を、上記データシートに記録されたデータに応じてデータベースから選択するステップ(選択ステップ)、
を含むことを特徴とする。
【0058】
上記第2の選択方法においては、上記第1の方法のデータ入力ステップと同様に、対象者の口腔内の状態と症状に関するデータを取得し、これをデータシートに記録する。データシートへの記入は対象者自身が行なってもよいが特に制限はなく、歯科医師やそれに順ずる者等が行なってもよい。
【0059】
次に、データシートに記録されたデータに応じて、データベースから、対象者の口腔内の状態および/または症状の処置に適する1種または2種以上の口腔用製品を選択する。このデータベースは上記第1の方法で説明したものと同様である。また、この選択ステップは、第1の選択方法の出力ステップにおいて、口腔用製品を選択する段階までと同様である。但し、第1の方法では適する口腔用製品をコンピュータにより選択させるので、データベースは電子データである必要があるが、第2の方法ではこれに限られず、書面等であってもよい。
【0060】
選択された口腔用製品は、対象者自身が市販のものを購入等してもよいが、薬剤師等が調合するものであってもよく、対象者へ達する経路は特に制限されない。
【0061】
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例により制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
【実施例】
【0062】
実施例1 歯磨剤
表1に示す組成で、常法に従い練歯磨剤を調製した。
【0063】
【表1】

【0064】
当該練歯磨剤は、う蝕や歯周疾患の原因細菌に対して優れた抗菌活性を示す塩化セチルピリジニウムと、血行を促進する酢酸トコフェロールを含み、さらに歯牙の再石灰化を促進するモノフルオロリン酸ナトリウムを含む優れた口腔用組成物である。その上、和種ハッカ抽出物を含むハーブ系香料を適量有するため、その風味も良好なものであった。
【0065】
実施例2 洗口剤およびマウススプレー
表2に示す組成で、常法に従い洗口剤(No.1〜3)とマウススプレー(No.4)を調製した。
【0066】
【表2】

【0067】
No.1〜4の洗口剤とマウススプレーは、う蝕や歯周疾患の原因細菌に対して優れた抗菌活性を示す塩化セチルピリジニウムを含む。また、No.1の洗口剤は抗炎症作用を示すグリチルリチン酸を有し、No.2の洗口剤は止血作用を示すトラネキサム酸を有し、No.3の洗口剤は刺激抑制作用を示す硝酸カリウムと歯牙の再石灰化を促進するフッ化ナトリウムを有する。従って、歯茎の腫れ、出欠、知覚過敏、う蝕の有無等に応じて、これら組成物を選択することにより、有効な処置が可能になる。その上、各組成物は和種ハッカ抽出物を含む香料を適量有するため、その風味も良好なものであった。
【0068】
実施例3 洗口剤
表3に示す組成で、常法に従い洗口剤(No.5〜12)を調製した。
【0069】
【表3】

【0070】
上記洗口剤はグルコン酸クロルヘキシジン等の優れた抗菌剤を有する上に、和種ハッカ抽出物を含む香料を適量有するため、その風味も良好なものであった。
【0071】
実施例4 洗口剤およびマウススプレー
表4に示す組成で、マウススプレー(No.13〜15)を調製した。
【0072】
【表4】

【0073】
上記マウススプレーも優れた抗菌性を有する上に、和種ハッカ抽出物を含む香料を適量有するため、その風味も良好なものであった。
【0074】
実施例5 練歯磨剤
表5に示す組成で、常法に従い練歯磨剤(No.16〜18)を調製し、表6に示す組成で同じく液状歯磨剤(No.19)を調製した。
【0075】
【表5】

【0076】
【表6】

【0077】
上記歯磨剤も優れた抗菌性を有する上に、和種ハッカ抽出物を含む香料を適量有するため、その風味も良好なものであった。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】本発明に係る口腔用製品の選択方法のフローチャートを示す図である。
【符号の説明】
【0079】
1: データ入力部
2: コンピュータ
3: データベース
4: データ出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
塩化セチルピリジニウム、クロルヘキシジン塩、ヘキセチジン、塩化デカリニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウムからなる群より選択される1種または2種以上の抗菌剤、および
和種ハッカ抽出物を含むことを特徴とする口腔用組成物。
【請求項2】
抗菌剤が塩化セチルピリジニウムおよび/またはクロルヘキシジン塩である請求項1に記載の口腔用組成物。
【請求項3】
さらに、ビタミンE、ビタミンE誘導体、グリチルリチン酸、グリチルリチン酸塩、トラネキサム酸、硝酸カリウム、乳酸アルミニウム、フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸塩からなる群より選択される1種または2種以上の有効成分を含む請求項1または2に記載の口腔用組成物。
【請求項4】
さらに、非イオン界面活性剤を含む請求項1〜3のいずれかに記載の口腔用組成物。
【請求項5】
さらに、湿潤剤として、グリセリン、ソルビトール、プロピレングリコール、エチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールからなる群より選択される3種以上の混合物を含む請求項1〜4のいずれかに記載の口腔用組成物。
【請求項6】
練歯磨剤、液体歯磨剤、液状歯磨剤、洗口剤またはマウススプレーである請求項1〜5のいずれかに記載の口腔用組成物。
【請求項7】
エタノールを30質量%以上含む請求項6に記載のマウススプレー。
【請求項8】
対象者の口腔内の状態および/または症状の処置に適する口腔用製品を選択する方法であって、
対象者の口腔内の状態および/または症状のデータを取得し、当該データをコンピュータへ入力するステップ、
対象者の口腔内の状態および/または症状の処置に適する1種または2種以上の口腔用製品をコンピュータによりデータベースから選択し、選択された口腔用製品を出力するステップ(以下、「出力ステップ」という)、
を含むことを特徴とする口腔用製品の選択方法。
【請求項9】
対象者の口腔内の状態および/または症状の処置に適する口腔用製品を選択する方法であって、
対象者の口腔内の状態および/または症状のデータを取得し、当該データをデータシートに記録するステップ、および
対象者の口腔内の状態および/または症状の処置に適する1種または2種以上の口腔用製品を、上記データシートに記録されたデータに応じてデータベースから選択するステップ(以下、「選択ステップ」という)、
を含むことを特徴とする口腔用製品の選択方法。
【請求項10】
上記データベースが、口腔内の状態および/または症状、その処置に適する成分、並びに口腔用組成物の成分組成に関するデータを有し、
口腔内の状態および/または症状の処置に適するものとして選択された口腔用組成物を出力または選択する請求項8または9に記載の口腔用製品の選択方法。
【請求項11】
上記データベースが、さらに口腔内の状態および/または症状の処置に適する口腔用組成物の剤形、用法、使用量および/または使用上の注意に関するデータを有し、
上記出力ステップまたは選択ステップにおいて、選択された口腔用製品と共に、その剤形、用法、使用量および/または使用上の注意に関する1または2以上のデータを出力または選択する請求項10に記載の口腔用製品の選択方法。
【請求項12】
上記データベースが、さらに口腔内の状態および/または症状の処置に適する口腔用器具、その仕様、用法および/または使用上の注意に関するデータを有し、
上記出力ステップまたは選択ステップにおいて、口腔用器具、その仕様、用法および/または使用上の注意に関する1または2以上のデータを出力または選択する請求項8〜11のいずれかに記載の口腔用製品の選択方法。
【請求項13】
対象者の口腔内の状態および/または症状のデータを、問診、潜血検査、細菌検査、生体ケミカルメディエータ検査、バイオマーカー検査、X線検査、歯牙に関する臨床指標、プラークに関する臨床指標および歯周病に関する臨床指標からなる群より選択される1または2以上の手段により得る請求項8〜12に記載の口腔用製品の選択方法。

【図1】
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【公開番号】特開2007−84471(P2007−84471A)
【公開日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−273948(P2005−273948)
【出願日】平成17年9月21日(2005.9.21)
【出願人】(000106324)サンスター株式会社 (200)
【Fターム(参考)】