説明

可動式タッチコントロールモジュール及びそれを応用した電子機器

【課題】現有の技術における問題を改善する可動式タッチコントロールモジュール及びその電子機器を提供する。
【解決手段】可動式タッチコントロールモジュール12及び電子機器を開示する。本発明の可動式タッチコントロールモジュール12は、本体に設置され、第一可動パーツ121、第二可動パーツ122、タッチコントロールユニット120、少なくとも四個の移動センサー素子126及び少なくとも2個の回転センサー素子128を備える。第一可動パーツ121は、本体に対応する平面上において回転する。第二可動パーツ122は第一可動パーツ121に設置され、且つ、第一可動パーツ121に対応し、第一方向に沿って移動する。タッチコントロールユニット120は第二可動パーツ122に設置され、且つ、第二可動パーツ122に対応し、第二方向に沿って移動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力装置に関し、特に、可動式タッチコントロールモジュール及びその電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
科学技術の進歩に伴い、ノートパソコン、携帯情報端末及び映像・音声再生装置等の電子機器は、すでに現代社会において欠かせないツールとなっている。また、市場における消費者のニーズもますます高くなっており、電子機器の機能性が重視されるのは言うまでもなく、設計や製品形態も消費者が製品を購入する際の大きな要素となっている。
【0003】
ノートパソコンの場合を例に挙げると、現在のノートパソコンは通常マウスの役割を果たすタッチパッドが設置されている。しかしながら、現有のタッチパッドは、通常ノートパソコンの本体に固定されており、ユーザーの好みに合った新しいユニークなデザインや、例えば移動または回転等の視覚的な操作をユーザーに提供することができない。また、ノートパソコンの表示スクリーンの大きさが足りないとき、ユーザーは画面を上下左右を移動させて閲覧することになる。しかしながら、現在のタッチパッドでは、上記の操作を迅速に行うことは難しい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本発明は、現有の技術における問題を改善する可動式タッチコントロールモジュール及びその電子機器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明は、現有の技術における問題を改善する可動式タッチコントロールモジュール及びその電子機器を提供することを目的とする。
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の可動式タッチコントロールモジュールは、本体に設置される。本発明の可動式タッチコントロールモジュールは、第一可動パーツ、第二可動パーツ、タッチコントロールユニット、少なくとも四個の移動センサー素子及び少なくとも二個の回転センサー素子を備える。第一可動パーツは、本体に設置され、且つ、本体に対応する平面上において回転する。第二可動パーツは、第一可動パーツに設置され、且つ、第一可動パーツに対応して第一方向に沿って移動する。タッチコントロールユニットは、第二可動パーツに固定され、且つ、第二可動パーツに対応して第二方向に沿って移動する。移動センサー素子及び回転センサー素子は、本体に固定される。第一可動パーツが平面において回転するとき、第一可動パーツは、前記回転センサー素子のうち一つを触発する。第二可動パーツが第一方向に沿って移動するとき、第二可動パーツは、前記移動センサー素子のうちの一つを触発する。タッチコントロールユニットが、第二方向に沿って移動するとき、タッチコントロールユニットは、前記移動センサー素子のうちの一つを触発する。
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の電子機器は、本体及び可動式タッチコントロールモジュールを備える。可動式タッチコントロールモジュールは、本体に設置され、且つ、第一可動パーツ、第二可動パーツ、タッチコントロールユニット、少なくとも四個の移動センサー素子及び少なくとも二個の回転センサー素子を備える。第一可動パーツは、本体に設置され、且つ、本体に対応する平面上において回転する。第二可動パーツは、第一可動パーツに設置され、且つ、第一可動パーツに対応して第一方向に沿って移動する。タッチコントロールユニットは、第二可動パーツに固定され、且つ、第二可動パーツに対応して第二方向に沿って移動する。移動センサー素子及び回転センサー素子は、本体に固定される。第一可動パーツが平面上において回転するとき、第一可動パーツは、前記回転センサー素子のうちの一つを触発する。第二可動パーツが第一方向に沿って移動するとき、第二可動パーツは、前記移動センサー素子のうちの一つを触発する。タッチコントロールユニットが第二方向に沿って移動するとき、タッチコントロールユニットは、前記移動センサー素子のうちの一つを触発する。
【0008】
本発明が提供する可動式タッチコントロールモジュールの第一可動パーツは、本体に対応する平面上において回転し、第二可動パーツは、第一可動パーツに対応して第一方向に沿って移動し、且つ、タッチコントロールユニットは、第二可動パーツに対応して第二方向に沿って移動する。これにより、使用者は、タッチコントロールユニットを操作して、第二方向に沿って移動させるか、または、第二可動パーツを動かして第一方向に沿って移動させることにより、異なる移動センサー素子を触発させることが可能である。また、使用者は、タッチコントロールユニットを操作して第一可動パーツを動かし、この平面に沿って回転させて異なる回転センサー素子を触発することにより、各種機能を実現させることが可能である。このように、本発明が提供する可動式タッチコントロールモジュール及びそれを応用した電子機器は、全く新しいオリジナル設計による技術を提供すると同時に、迅速で効果的な操作が行える。
【発明の効果】
【0009】
本発明が提供する可動式タッチコントロールモジュール及びそれを応用した電子機器は、全く新しいオリジナル設計による技術を提供すると同時に、迅速で効果的な操作が行える。
【0010】
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴及び利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための形態の説明から一層明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の好適な実施の形態における電子機器を示した図である。
【図2】本発明の好適な実施の形態における電子機器の部分平面図(上から見た図)である。
【図3】本発明の好適な実施の形態における電子機器の部分分解図である。
【図4A】本発明の好適な実施の形態における可動式タッチコントロールモジュールの部分組立図である。
【図4B】本発明の好適な実施の形態における可動式タッチコントロールモジュールの部分組立図である。
【図5】本発明の好適な実施の形態における可動式タッチコントロールモジュールの回転する状態を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について説明する。図1、図2及び図3を同時に見ながら説明する。図1は、本発明の好適な実施の形態における電子機器を示した図である。図2は、本発明の好適な実施の形態における電子機器の部分平面図(上から見た図)である。図3は、本発明の好適な実施の形態における電子機器の部分分解図である。本実施の形態において提供する電子機器1は、本体10及び可動式タッチコントロールモジュール12を備える。
【0013】
本実施の形態において、電子機器1はノートパソコンである。しかしながら、本発明はこれに制限されるものではない。その他の実施の形態において、電子機器1は携帯情報端末または映像・音声再生装置等のその他の電子機器でも可能である。
【0014】
本実施の形態において、可動式タッチコントロールモジュール12は、本体10に設置される。本体10は、ハウジング100及び回路板102及び複数のスプリングパーツ104を備える。回路板102及びスプリングパーツ104は、ハウジング100に設置される。
可動式タッチコントロールモジュール12は、第一可動パーツ121、第二可動パーツ122、タッチコントロールユニット120、四個の移動センサー素子126、二個の回転センサー素子128及び二個のワンタッチスイッチ129を備える。
【0015】
本実施の形態において、第一可動パーツ121は、本体10に設置され、且つ、本体10に対応して平面上において回転する。ここで、上述の平面は、回路板102が存在する平面に設けられる。
しかしながら、本発明はこれに対して何ら制限しない。実際の応用の際には、必要に応じて第一可動パーツ121が対応する本体10の回転可能な平面に設置される。
【0016】
本実施の形態において、第二可動パーツ122は、第一可動パーツ121に設置され、且つ、第一可動パーツ121に対応して第一方向D1に沿って移動する。
タッチコントロールユニット120は、第二可動パーツ122に設置され、且つ、第二可動パーツ122に対応して第二方向D2に沿って移動する。
ここで、第一方向D1と第二方向D2とは、第一可動パーツ121が本体10に対応して回転する平面(本実施の形態において、回路板102は平面に存在する)に平行であり、且つ、第一方向D1は第二方向D2に対して垂直である。
しかしながら、本発明はこれに対して何ら制限しない。実際の応用の際には、必要に応じて、第一方向D1と第二方向D2は、その他の角度(例えば、60度)に設定されることも可能である。
【0017】
また、本実施の形態において、移動センサー素子126、回転センサー素子128及びワンタッチスイッチ129は、例えば、表面実装技術(surface mount Technology,SMT)によって回路板102に固定される。このうち、二個の移動センサー素子126は、第一方向D1に沿って設置され、他の二個の移動センサー素子126は、第二方向D2に沿って設置される。
【0018】
本実施の形態において、タッチコントロールユニット120、第二可動パーツ122、第一可動パーツ121及び回路板102の組立て方向は、第一可動パーツ121が本体10に対応して回転する平面(本実施の形態において、回路板102は平面に所在する)に垂直である。
具体的には、タッチコントロールユニット120、第二可動パーツ122及び第一可動パーツ121は、回路板102の上方に重ねて設置される。回路板102は、例えば、ねじを介してハウジング100の底部(図示はされない)に固定される。
【0019】
本実施の形態において、本体10のハウジング100は、すなわちノートパソコンの外側のハウジングである。第一可動パーツ121、第二可動パーツ122及びタッチコントロールユニット120は、重ねて、ハウジング100に設置される。
具体的には、図3に示したように、ハウジング100は、収納エリア1000を有する。それ(収納エリア1000)は、凹陥状を呈する。収納エリア1000は、第一可動パーツ121、第二可動パーツ122及びタッチコントロールユニット120を収納するために用いられる。
収納エリア1000内には、第一開口部1001及び複数の第二開口部1002が設けられる。
しかしながら、本発明はこれを制限するものではない。その他の実施の形態において、収納エリア1000内には、一個の開口部を設けることも可能である。
【0020】
本実施の形態において、第一可動パーツ121は、第一開口部1001の箇所に設置される。第一可動パーツ121は、第一開口部1001を通過して、回路板102に存在する平面において回転する。
このうち、第一開口部1001の形状は、第一可動パーツ121の形状に符合し、且つ、第一可動パーツ121より大きいことにより、タッチコントロールユニット120及び第二可動パーツ122の移動が第一可動パーツ121に対して影響することを回避するように構成されている。
また、複数のスプリングパーツ104は、それぞれ第二開口部1002の箇所に設けられる。
回路板102に固定される二個のワンタッチスイッチ129は、それぞれ弟二開口部1002に突出して、スプリングパーツ104の下方に位置する。ここで、本体10は、四個のスプリングパーツ104が設置され、且つ、スプリングパーツ104はハウジング100と一体成型のスプリング片である。
しかしながら、本発明は、特にスプリングパーツ104の数量(例えば、二個)及びタイプ(例えば、ばね)を制限しない。
【0021】
本実施の形態において、タッチコントロールユニット120は、二個のワンタッチスイッチ129を覆う。これにより、使用者がタッチコントロールユニット120の対応する位置を押すことで、対応するワンタッチスイッチ129を触発する。また、使用者がタッチコントロールユニット120をリーリースすると、ハウジング100上に設置されたスプリングパーツ104によって、タッチコントロールユニット120が最初の位置に戻される。
このうち、本発明は、ワンタッチスイッチ129の位置に対して何ら制限しない。図2に示したように、二個のワンタッチスイッチ129の位置は、例えば、タッチコントロールユニット120の左右両側に対応する。二個のワンタッチスイッチ129は、現有のノートパソコンのタッチコントロールエリア周囲の左右のクリックボタンに相当する。言い換えれば、本実施の形態が提供する可動式タッチコントロールモジュール12は、左右のクリックボタン機能を併せ持つということである。
【0022】
図4A及び図4Bは、本発明の好適な実施の形態における可動式タッチコントロールモジュール12の局部組立て図である。図2、図3、図4A及び図4Bを同時に参照しながら説明する。このうち、可動式タッチコントロールモジュール12の構造をわかりやすく説明するために、図4A及び図4Bは、図2中の可動式タッチコントロールモジュール12を上から見た図を示している。また、図4Aにおいては、タッチコントロールユニット120、第二可動パーツ122及び第二方向D2に沿って設置された二個の移動センサー素子126のみが図示されている。図4Bにおいては、タッチコントロールユニット120、第二可動パーツ122、第一可動パーツ121及び第一方向D1に沿って設置された二個の移動センサー素子126のみが図示されている。
【0023】
本実施の形態において、タッチコントロールユニット120は矩形を呈する。しかしながら、本発明においてこれを制限しない。実際の応用の際には、必要に応じて異なる形状のタッチコントロールユニット(例えば、円形または楕円形である)が設置されることも可能である。
【0024】
本実施の形態において、タッチコントロールユニット120は、タッチパッドケース1201、タッチパッド1202及びタッチパッド保護カバー1203を備える。
タッチパッド1202及びタッチパッド保護カバー1203は、タッチパッドケース1201内に重ねて設置される。さらに、タッチパッド保護カバー1203は、第二可動パーツ122に設置される。
具体的には、図4A及び図4Bに示したように、タッチパッドケース1201は、三個の外に突出した側壁1205を有する。さらに、前記側壁上には、複数のストッパー1206が設置される。
タッチパッド1202及びタッチパッド保護カバー1203は、順にタッチパッドケース1201上に外側に突出していない側壁の一側からタッチパッドケース1201内に装入される。
また、側壁1205上のストッパー1206は、タッチパッド保護カバー1203の凹陥部1208に対して止める(係合)作用をすることにより、タッチパッド1202及びタッチパッド保護カバー1203をタッチパッドケース1201内において位置を固定する。
【0025】
本実施の形態において、タッチパッド1202は、フレキシブルフラットケーブル(FFC)を介して電子機器のメインボードまたは回路板に接続されることにより、現有のタッチパッドの機能を実現する。
例えば、タッチパッド1202は、使用者の指がタッチパッドケース1201上において移動するのを感知して、スクリーン上のポインタの移動をコントロールする。ここでは、タッチパッド保護カバー1203が開口部1209を有することで、フレキシブルフラットケーブルを通過させることが可能である。しかしながら、本発明はこれに対していかなる制限も行なわない。
【0026】
本実施の形態において、図4Aに示したように、タッチパッド保護カバー1203の背面には第一接続部1204が設けられる。第二可動パーツ122は、第二接続部1222を有する。
タッチパッド保護カバー1203の第一接続部1204は、第二方向D2に沿って移動可能な形式で第二可動パーツ122の第二接続部1222に接続され、且つ、第一接続部1204は第二接続部1222に対応して、第一方向D1に沿って固定される。
このように、タッチコントロールユニット120は、第二可動パーツ122に対応して、第二方向D2に沿って移動するのみならず、さらに、第二可動パーツ122が第一方向D1に沿って移動するとき、タッチコントロールユニット120を動かして、第一方向D1に沿って同時に移動する。言い換えれば、使用者がタッチコントロールユニット120を操作することで、第二可動パーツ122が第一方向D1に沿って移動するということである。
【0027】
本実施の形態において、タッチパッド保護カバー1203の第一接続部1204は突出物であり、第二可動パーツ122の第二接続部1222は凹槽の形状である。そして、上述の突出物が上述の凹槽中にはまり込む。
しかしながら、本発明は特にこれを制限しない。その他の実施の形態において、タッチパッド保護カバー1203の第一接続部1204が、例えば凹槽で、第二可動パーツ122の第二接続部1222が、例えば突出物であることも可能である。あるいは、この第一接続部1204を設けず、タッチパッド保護カバー1203全体を第二方向D2に沿って設置し、第二可動パーツ122が対応する構造(例えば、凹槽またはスライド)中において移動させることも可能である。
【0028】
本実施の形態において、図4Bに示したように、第二可動パーツ122の背面に、第三接続部1223が設けられる。
第一可動パーツ121は、第四接続部1214を有する。第二可動パーツ122の第三接続部1223は、第一方向D1に沿って移動可能な形式で、第一可動パーツ121の第四接続部1214に接続される。さらに、第三接続部1223は第四接続部1214に対応し、第二方向D2に沿って固定される。
このように、使用者がタッチコントロールユニット120を操作することにより、第二可動パーツ122が第一可動パーツ121に対応し、第一方向D1に沿って移動する。さらに、第一可動パーツ121が回転するとき、タッチコントロールユニット120と第二可動パーツ122も動かされて同時に回転する。言い換えれば、使用者がタッチコントロールユニット120を操作することにより、第一可動パーツ121が回転するということである。これにより、タッチコントロールユニット120、第二可動パーツ122及び第一可動パーツ121は、相互間の移動を実現し、さらに、全体の回転も実現する。
【0029】
本実施の形態において、第二可動パーツ122の第三接続部1223は突起物であり、第一可動パーツ121の第四接続部1214は凹槽である。そして、上述の突起物が上述の凹槽中にはまり込む。
しかしながら、本発明はこれに制限されるものではない。その他の実施の形態において、第二可動パーツ122の第三接続部1223が、例えば凹槽で、第一可動パーツ121の第四接続部1214が、例えば突起物であることも可能である。あるいは、この第三接続部1223を設けず、第二可動パーツ122全体を第一方向D1に沿って設置し、第一可動パーツ121が対応する構造(例えば、凹槽またはスライド)中において移動させることも可能である。
【0030】
本実施の形態において、図4Aに示したように、二個の移動センサー素子126(1262)は、第二方向D2に沿って第二可動パーツ122の第二接続部1222の外側に設けられる。図4Bに示したように、他の二個の移動センサー素子126(1261)は、第一方向D1に沿って、それぞれ第一可動パーツ121の第四接続部1214の内側に設置される。
【0031】
本実施の形態において、図4Bに示したように、第一可動パーツ121は、さらに本体部1210及び二個の回転触発部1218を有する。回転触発部1218は、本体部1210の相対する両端に突出する。しかしながら、本発明は、回転触発部1218の数量及び設置位置を制限するものではない。また、図2に示したように、二個の回転センサー素子128は、それぞれ第一可動パーツ121の第二方向D2に沿った中心線の上方に位置する。
【0032】
また、本発明は、移動センサー素子126と回転センサー素子128の設置位置に対して、いかなる制限も行なわない。その他の実施の形態において、移動センサー素子126は、第一方向D1または第二方向D2に沿って設置されず、一定の角度に偏移することも可能であり、タッチコントロールユニット120及び第二可動パーツ122の移動の軌跡上に位置すればそれでよい。回転センサー素子128も、対角線になるように設置されることも可能であり、第一可動パーツ121の回転する軌跡上に位置すればそれでよい。
【0033】
図5は、本発明の好適な実施の形態における可動式タッチコントロールモジュール12の回転する状態を示した図である。以下、可動式タッチコントロールモジュール12の動作の過程について説明する。図2、図4A、図4B及び図5を同時に参照しながら説明する。
【0034】
本実施の形態において、図2に示したように、タッチコントロールユニット120、第一可動パーツ121及び第二可動パーツ122は、いずれも最初の位置にある。このとき、タッチコントロールユニット120及び第二可動パーツ122は、いずれも移動センサー素子126に接触せず、第一可動パーツ121もまた回転センサー素子128に接触しない。
【0035】
本実施の形態において、使用者がタッチコントロールユニット120を操作して、第二方向D2に沿って移動するとき、タッチコントロールユニット120の第一接続部1204(突起物)は、第二可動パーツ122の第二接続部1222(凹槽)内において第二方向D2に沿って移動して、対応する移動センサー素子126(1262)を触発する。
【0036】
具体的には、図2及び図4Aに示したように、使用者がタッチコントロールユニット120を操作して、第二方向D2上において右に向かって移動すると、タッチコントロールユニット120の第一接続部1204がその右側にある移動センサー素子126(1262)を触発し、さらに、電子機器をコントロールして、対応する機能(例えば、図を右に移動したり、ページを先に送ったりする)を実行する。また、本実施の形態において、移動センサー素子126は、弾性を有するスイッチである。このため、使用者がタッチコントロールユニット120をリリースすると、移動センサー素子126(1262)が自動的に回復し、同時にタッチコントロールユニット120を最初の位置に戻す。しかしながら、本発明はこれに対し制限するものではない。実際の応用の際には、必要に応じて弾性素子を設置して、タッチコントロールユニット120を元に戻すのに利用してもよい。
【0037】
例えば、実際の応用において、ノートパソコンのスクリーン大きさが足りないとき、使用者は、タッチコントロールユニット120を右に移動することで、スクリーンの表示画面がコントロールされて対応し、左に移動する。使用者がタッチコントロールユニット120をリリースすると、画面は移動を停止し、スクリーンは画面の対応部分を表示する。このように、使用者は、異なる方向に沿ってタッチコントロールユニット120を移動させるだけで、迅速に画面を閲覧できるのである。
【0038】
本実施の形態において、使用者がタッチコントロールユニット120を操作して、第一方向D1に沿って移動すると、タッチコントロールユニット120と第二可動パーツ122が第一方向D1上に固定される。このため、タッチコントロールユニット120は第二可動パーツ122を動かし、第一方向D1に沿って移動する。このとき、第二可動パーツ122の第三接続部1223(突起物)は、第一可動パーツ121の第四接続部1214(凹槽)内において、第一方向D1に沿って移動して、対応する移動センサー素子126(1261)を触発する。
【0039】
具体的には、図2及び図4Bに示したように、使用者がタッチコントロールユニット120を操作して、第一方向D1上において、上に向かって移動すると、第二可動パーツ122の第三接続部1223がその上側の移動センサー素子126(1261)を触発する。さらに、電子機器をコントロールして、対応する機能(例えば、図を上に移動したり、音量を大きくしたりする)を実行する。また、本実施の形態において、移動センサー素子126(1261)は、弾性を有するスイッチである。このため、その後、使用者がタッチコントロールユニット120をリリースすると、移動センサー素子126(1261)が自動的に回復し、同時に第二可動パーツ122及びタッチコントロールユニット120を最初の位置に戻す。
しかしながら、本発明はこれに制限されるものではない。実際の応用の際には、必要に応じて弾性素子を設置して、第二可動パーツ122を元に戻すのに用いることも可能である。
【0040】
本実施の形態において、使用者がタッチコントロールユニット120を操作して回転するとき、タッチコントロールユニット120、第二可動パーツ122及び第一可動パーツ121は、全体が共に回転する。このため、タッチコントロールユニット120が第一可動パーツ121を動かし、回路板102に存在する平面上において回転する。
【0041】
具体的には、本実施の形態において、図5に示したように、使用者がタッチコントロールユニット120を時計回りに回転すると、タッチコントロールユニット120が第一可動パーツ121を動かして、回路板102に存在する平面上において時計回りに回転する。このとき、第一可動パーツ121の左側の回転触発部1218が接触して、その一側の回転センサー素子128を触発する。さらに、電子機器をコントロールして、対応する機能(例えば、時計回りに図を回転させたり、あるプログラムを開いたりする)を実行する。ここで、回転センサー素子128は、弾性を有するスイッチである。使用者がタッチコントロールユニット120をリリースした後、回転センサー素子128が自動的に回復し、同時に第一可動パーツ121を最初の位置まで押し戻す。
しかしながら、本発明はこれに限られるものではない。実際の応用の際には、回転センサー素子128の周囲にばね等の弾性素子を設置して第一可動パーツ121を元に戻すのに用いることも可能である。
【0042】
また、本実施の形態において、可動式タッチコントロールモジュール12は、左右のクリックボタンの機能も有する。図2に示したように、使用者がタッチコントロールユニット120を押すことで、それが覆っているワンタッチスイッチ129を触発する。タッチコントロールユニット120は、スプリングパーツ104の弾性作用によって最初の位置まで戻る。
【0043】
このように、本実施の形態が提供する可動式タッチコントロールモジュールの第一可動パーツは、本体に対応する平面上において回転し、第二可動パーツは、第一可動パーツに対応し、第一方向に沿って移動する。さらに、タッチコントロールユニットは、第二可動パーツに対応し、第二方向に沿って移動する。
したがって、使用者がタッチコントロールユニットを操作することで、第二方向にそって移動するか、または、第二可動パーツを動かして第一方向に沿って移動して異なる移動センサー素子を触発する。また、使用者は、タッチコントロールユニットを操作することで、第一可動パーツを動かしてこの平面に沿って回転して異なる回転センサー素子を触発することにより、各種機能を実現する。
またさらに、本実施の形態が提供する可動式タッチコントロールモジュールは、左右のクリックボタン機能も併せ持つ。したがって、本実施の形態が提供する可動式タッチコントロールモジュール及びそれを応用した電子機器は、新しいオリジナル設計を提供すると同時に、迅速で効果的な操作方式を提供する。
【0044】
以上、本発明の実施例を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成は、これらの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更などがあっても、本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0045】
1 電子機器
10 本体
100 ハウジング
1000 収納エリア
1001 第一開口部
1002 第二開口部
102 回路板
104 スプリングパーツ
12 可動式タッチコントロールモジュール
120 タッチコントロールユニット
1201 タッチパッドケース
1202 タッチパッド
1203 タッチパッド保護カバー
1204 第一接続部
1205 側壁
1206 ストッパー
1208 凹陥部
1209 開口部
121 第一可動パーツ
1210 本体部
1214 第四接続部
1218 回転触発部
122 第二可動パーツ
1222 第二接続部
1223 第三接続部
126 移動センサー素子
128 回転センサー素子
129 ワンタッチスイッチ
D1 第一方向
D2 第二方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体に設置される可動式タッチコントロールモジュールであって、
前記可動式タッチコントロールモジュールは、
本体に設置され、且つ、前記本体に対応する平面上において回転する第一可動パーツと、
前記第一可動パーツに設置され、且つ、前記第一可動パーツに対応して第一方向に沿って移動する第二可動パーツと、
前記第二可動パーツに設置され、且つ、前記第二可動パーツに対応して第二方向に沿って移動するタッチコントロールユニットと、
前記本体に固定される少なくとも四個の移動センサー素子と、
前記本体に固定される少なくとも二個の回転センサー素子とを備えて、
前記第一可動パーツが前記平面上において回転するとき、前記第一可動パーツは、前記回転センサー素子のうちの一つを触発し、前記第二可動パーツが前記第一方向に沿って移動するとき、前記第二可動パーツは、前記移動センサー素子のうちの一つを触発し、前記タッチコントロールユニットが前記第二方向に沿って移動するとき、前記タッチコントロールユニットは、前記移動センサー素子のうちの一つを触発することを特徴とする、可動式タッチコントロールモジュール。
【請求項2】
前記第一方向は、前記第二方向に垂直であることを特徴とする、請求項1に記載の可動式タッチコントロールモジュール。
【請求項3】
前記本体は、回路板及びハウジングを備え、前記ハウジングは、収納エリアを有して、前記第一可動パーツ、前記第二可動パーツ及び前記タッチコントロールユニットは、前記収納エリアに重ねて設置され、前記回路板は、前記ハウジング内に設置され、前記移動センサー素子及び前記回転センサー素子は、前記回路板に固定されることを特徴とする、請求項1に記載の可動式タッチコントロールモジュール。
【請求項4】
前記本体は、さらに複数のスプリングパーツを備え、
前記スプリングパーツは、前記ハウジングに設けられることを特徴とする、請求項3に記載の可動式タッチコントロールモジュール。
【請求項5】
さらに、二個のワンタッチスイッチを備えて、前記ワンタッチスイッチは、前記本体に固定されて、且つ、前記タッチコントロールユニットが前記ワンタッチスイッチを覆うことを特徴とする、請求項1に記載の可動式タッチコントロールモジュール。
【請求項6】
前記タッチコントロールユニットは、タッチパッドケース、タッチパッド及びタッチパッド保護カバーを備え、
前記タッチパッド及び前記タッチパッド保護カバーは、前記タッチパッドケース内に重ねて設置され、且つ、前記タッチパッド保護カバーは、前記第二可動パーツに設置されることを特徴とする、請求項1に記載の可動式タッチコントロールモジュール。
【請求項7】
前記タッチコントロールユニットは、第一接続部を有し、前記第二可動パーツは、第二接続部を有しており、
前記第一接続部は前記第二方向に沿って移動可能な形式で前記第二接続部に接続されることを特徴とする、請求項1に記載の可動式タッチコントロールモジュール。
【請求項8】
前記第二可動パーツは、第三接続部を有し、前記第一可動パーツは、第四接続部を有しており、
前記第三接続部は、前記第一方向に沿って移動可能な形式で前記第四接続部に接続されることを特徴とする、請求項1に記載の可動式タッチコントロールモジュール。
【請求項9】
前記第一可動パーツは、本体部及び少なくとも二個の回転触発部を有し、前記回転触発部は、前記本体部の両端に突出することを特徴とする、請求項1に記載の可動式タッチコントロールモジュール。
【請求項10】
本体と、
可動式タッチコントロールモジュールを備える電子機器であって、
前記可動式タッチコントロールモジュールは、本体に設置されて、且つ、前記本体に対応する平面上において回転する第一可動パーツと、
前記第一可動パーツに設置され、且つ、前記第一可動パーツに対応して第一方向に沿って移動する第二可動パーツと、
前記第二可動パーツに設置され、且つ、前記第二可動パーツに対応して第二方向に沿って移動するタッチコントロールユニットと、
前記本体に固定される少なくとも四個の移動センサー素子と、
前記本体に固定される少なくとも二個の回転センサー素子とを備えて、
前記第一可動パーツが前記平面上において回転するとき、前記第一可動パーツは、前記回転センサー素子のうちの一つを触発し、前記第二可動パーツが前記第一方向に沿って移動するとき、前記第二可動パーツは、前記移動センサー素子のうちの一つを触発し、前記タッチコントロールユニットが前記第二方向に沿って移動するとき、前記タッチコントロールユニットは、前記移動センサー素子のうちの一つを触発することを特徴とする、電子機器。
【請求項11】
前記第一方向は、前記第二方向に垂直であることを特徴とする、請求項10に記載の電子機器。
【請求項12】
前記本体は、回路板及びハウジングを備え、前記ハウジングは、収納エリアを有して、前記第一可動パーツ、前記第二可動パーツ及び前記タッチコントロールユニットは、前記収納エリアに重ねて設置され、前記回路板は、前記ハウジング内に設置され、前記移動センサー素子及び前記回転センサー素子は、前記回路板に固定されることを特徴とする請求項10に記載の電子機器。
【請求項13】
前記本体は、さらに複数のスプリングパーツを備えて、前記スプリングパーツは、前記ハウジングに設けられることを特徴とする、請求項12に記載の電子機器。
【請求項14】
前記可動式タッチコントロールモジュールは、さらに二個のワンタッチスイッチを備え、
前記ワンタッチスイッチは、前記本体に固定され、且つ、前記タッチコントロールユニットが前記ワンタッチスイッチを覆うことを特徴とする、請求項10に記載の電子機器。
【請求項15】
前記タッチコントロールユニットは、タッチパッドケース、タッチパッド及びタッチパッド保護カバーを備え、
前記タッチパッド及び前記タッチパッド保護カバーは、前記タッチパッドケース内に重ねて設置され、且つ、前記タッチパッド保護カバーは、前記第二可動パーツに設置されることを特徴とする請求項10に記載の電子機器。
【請求項16】
前記タッチコントロールユニットは、第一接続部を有し、前記第二可動パーツは、第二接続部を有しており、
前記第一接続部は前記第二方向に沿って移動可能な形式で前記第二接続部に接続されることを特徴とする、請求項10に記載の電子機器。
【請求項17】
前記第二可動パーツは、第三接続部を有し、前記第一可動パーツは、第四接続部を有しており、
前記第四接続部は、前記第二方向に沿って移動可能な形式で前記第三接続部に接続されることを特徴とする、請求項10に記載の電子機器。
【請求項18】
前記第一可動パーツは、本体部及び少なくとも二個の回転触発部を有し、
前記回転触発部は、前記本体部の両端に突出することを特徴とする、請求項10に記載の電子機器。
【請求項19】
前記電子機器は、ノートパソコンであることを特徴とする、請求項10に記載の電子機器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4A】
image rotate

【図4B】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2011−227900(P2011−227900A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−91458(P2011−91458)
【出願日】平成23年4月15日(2011.4.15)
【出願人】(510242473)昌碩科技(上海)有限公司 (6)
【出願人】(508226687)和碩聯合科技股▲ふん▼有限公司 (29)
【Fターム(参考)】