可変焦点ミラー及びこれを応用するカメラモジュール
【課題】本発明は、可変焦点ミラー及びこれを応用したカメラモジュールに関し、
特に、電磁力駆動機やステップモータなどを使用してレンズ群の位置を調整する代わりに、可変焦点ミラーを駆動させることによって、焦点を合わせる機能や光学ズーム機能を備え、全体システムの体積を顕著に減少させることによって、携帯用端末機などを始め、超小型カメラモジュールを必要とする様々な応用分野に適用させることを課題とする。
【解決手段】前記の課題を解決するために、本発明の可変焦点ミラーは、基板と、外縁が前記基板によって支持されて曲率が変化する薄膜と、前記薄膜に付着されて光を反射し、前記薄膜の曲率の変化に従ってその曲率が変化する反射面とを含む構成によって本発明の課題を実現させる。
特に、電磁力駆動機やステップモータなどを使用してレンズ群の位置を調整する代わりに、可変焦点ミラーを駆動させることによって、焦点を合わせる機能や光学ズーム機能を備え、全体システムの体積を顕著に減少させることによって、携帯用端末機などを始め、超小型カメラモジュールを必要とする様々な応用分野に適用させることを課題とする。
【解決手段】前記の課題を解決するために、本発明の可変焦点ミラーは、基板と、外縁が前記基板によって支持されて曲率が変化する薄膜と、前記薄膜に付着されて光を反射し、前記薄膜の曲率の変化に従ってその曲率が変化する反射面とを含む構成によって本発明の課題を実現させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可変焦点ミラー及びこれを応用したカメラモジュールに関し、より詳しくは、特に、電磁力駆動機やステップモータ(stepping motor)などを使用してレンズ群の位置を調整する代わりに、可変焦点ミラーを駆動させることによって、焦点を合わせる機能や光学ズーム機能を具現し、全体システムの体積(嵩)を顕著に減少させることのできる可変焦点ミラー及びこれを利用するカメラモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
最近、通信技術及びデジタル情報処理技術の発達と共に、情報処理及び演算、通信、画像情報の入・出力など多様な機能が集積された携帯用端末機の技術が新しく脚光を受けている。
【0003】
デジタルカメラと通信機能が装着されたPDA(個人用携帯情報端末)、デジタルカメラとPDA機能が装着された携帯電話機などを例に挙げることができるが、デジタルカメラ技術及び情報貯蔵能力の発達に伴って高度のスペックによるデジタルカメラモジュール(digital camera module)の装着が漸次一般化されている趨勢である。
【0004】
さらに、当該分野の技術の発展と共に、携帯用端末機などに装着されるデジタルカメラモジュールにメガ−ピクセル(mega‐pixel)級イメージセンサーが使用されながら、自動焦点及び光学ズームなどの機能の重要性はより一層高くなってきた。このような小型デジタルカメラモジュールにおいて自動焦点及び光学ズーム機能を備える為には、小型で早い起動速度、省電力で大きな変位などに係る性能の要求を充足させる駆動機が必要となる。
【0005】
特に、光学ズーム機能の向上による必要変位の増加に対応することのできる駆動機が要求されるが、従来のVCM(voice coil motor)などの電磁力駆動機の場合、変位を増大させることに限界があり、ズーム機能の為の起動時に持続的に電力を消耗する問題がある。また、ステップモータなど回転運動をする駆動機によってリードスクリュー(lead screw)を回転させ可動部を線形的に移動させる場合、複雑なメカニズムとギア部の摩擦や騒音が発生する問題がある。
【0006】
さらに、前記VCM方式及びステップモータを利用する駆動機の場合、複雑な構造によって駆動機の製造コストが高くなると共に小型化にも制限がある。
【0007】
先ず、図1は、二つのレンズ群を使用した光学ズームと自動焦点機能が適用された従来のカメラモジュールの概念図である。このような機能を発揮させる為に従来の技術では、光軸上でレンズ群の位置を変化させる方法を使用した。ここで、光学ズーム機能が行われるとき、ズームレンズ群21が所定の位置に移動すれば、自動焦点レンズ群22は、ズームレンズ群21の位置によって決定される所定の位置に移動してイメージセンサー23に画像を結像させることになる。
【0008】
通常、2群レンズ方式の光学ズームカメラモジュールにおいて、ズームレンズ群は相対的に大きな変位を必要とし、自動焦点レンズ群は早い起動を必要とする。なお、ズーム機能の強化と画質の向上に従って、このような可動部に対する要求条件などはさらに厳しくなっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、前記のような従来技術の有する問題を解決するべく案出された発明であって、可変焦点ミラーをカメラモジュール光学系に適用させることによって超小型光学ズーム機能の具現を可能にする装置を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、前記可変焦点ミラーを使用して自動焦点機能を果たすカメラモジュールを提供することにある。
【0011】
本発明の更なる目的は、前記可変焦点ミラーを集積して軽量化及び小型化の可能なカメラモジュールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記のような目的を達成する為に、本発明の可変焦点ミラーは、
基板と、外縁が前記基板によって支持され曲率が変化される薄膜と、前記薄膜に付着されて光を反射し、前記薄膜の曲率の変化に従ってその曲率が変化される反射面とを含んでなる。
【0013】
本発明において、前記薄膜と反射面は、円形状の板で形成されることが好ましい。
【0014】
また、本発明において、前記薄膜と反射面は、各部分の曲率変化の程度がその中心に対して非対称であることが好ましい。
【0015】
本発明において、前記薄膜は、シリコン、シリコン窒化物、シリコン酸化物、誘電体、セラミックス、ポリマー、又は、金属の中から選択される1つ以上の物質によって形成されるのが好ましい。
【0016】
本発明において、前記反射面は、金属、誘電体、又は金属と誘電体の積層物の中から選択されるいずれか1つによって形成されるのが好ましい。
【0017】
本発明において、前記薄膜は、その外縁が部分的に基板とブリッジ構造で連結され支持されるのが好ましい。
【0018】
本発明において、前記薄膜に付着され外部と絶縁された状態で電位が印加される金属体と、及び、前記薄膜の下部に位置する電極とをさらに包含し、前記薄膜は、前記金属体と前記電極との間の電位差による静電力によって曲率が変化されるように構成することが好ましい。
【0019】
本発明において、前記薄膜に付着される磁性体と、前記薄膜の周辺に形成されるコイルと、前記コイルに電流を印加する電源供給手段とをさらに包含し、前記薄膜は、前記コイルに印加される電流によって生成される磁界内における前記磁性体の運動によって曲率が変化するようにし、さらに、前記コイルに印加される電流により生成される磁界は、前記薄膜の垂直方向に生成されるのがより好ましい。
【0020】
本発明において、前記薄膜に外部から磁界を供給する磁界供給部と、前記薄膜に付着されるコイルと、及び前記コイルに電流を印加する電源供給手段とをさらに包含し、前記薄膜は、永久磁石により生成される磁界内において前記コイルに電流が印加され発生する静電力によって曲率が変化されることが望ましく、前記磁界供給部は、1つ以上の永久磁石を包含するのがより好ましい。
【0021】
また、前記磁界供給部は、前記薄膜に対し垂直方向に磁界を供給することが好ましい。
【0022】
本発明において、前記薄膜に付着される圧電体と、前記圧電体に電圧を印加する電源供給手段をさらに包含し、前記薄膜は、前記圧電体に印加される電圧によって発生する圧電駆動力により曲率が変化されるようにすることが好ましい。
【0023】
本発明において、熱膨張率が互に異なる二つの熱膨張物質を上下に積層して形成し、前記薄膜に付着される前記二つの熱膨張物質による積層体をさらに包含し、前記薄膜は、前記二つの熱膨張物質の積層体が、前記熱膨張物質の熱膨張にしたがって変形することによって、曲率が変化されるようにすることが好ましい。
【0024】
また、前記二つの熱膨張物質の積層体は、前記薄膜の上にその中心に対して対称をなすように付着されることが好ましい。
【0025】
本発明において、前記薄膜及び反射面は、曲率を変化させる力が印加されない初期状態の形状が平坦状または初期偏位のある形状でなることが望ましい。
【0026】
本発明の可変焦点ミラーは、カメラモジュールに利用され、前記カメラモジュールは、前記可変焦点ミラーの薄膜及び反射面の曲率が変化することによってズーム機能の調整又は焦点の調整機能を果たすことになる。
【0027】
上記目的を達成するために、本発明は、例えば、以下の手段を提供する。
(項目1)
基板と、
外縁が前記基板によって支持されて曲率が変化される薄膜と、
前記薄膜に付着されて光を反射し、前記薄膜の曲率の変化に従ってその曲率が変化する反射面とを含んでなる可変焦点ミラー。
(項目2)
前記薄膜と反射面は、円形状の板で形成されることを特徴とする項目1に記載の可変焦点ミラー。
(項目3)
前記薄膜と反射面は、各部分の曲率変化の程度がその中心に対して非対称であることを特徴とする項目1に記載の可変焦点ミラー。
(項目4)
前記薄膜は、シリコン、シリコン窒化物、シリコン酸化物、誘電体、セラミックス、ポリマー、又は、金属の中から選択される1つ以上の物質によって形成されることを特徴とする項目1に記載の可変焦点ミラー。
(項目5)
前記反射面は、金属、誘電体、又は、金属と誘電体の積層物の中から選択されるいずれか1つによって形成されることを特徴とする項目1に記載の可変焦点ミラー。
(項目6)
前記薄膜は、その外縁が部分的に基板とブリッジ構造で連結され支持されることを特徴とする項目1に記載の可変焦点ミラー。
(項目7)
前記薄膜に付着され外部と絶縁された状態で電位が印加される金属体と、及び、前記薄膜の下部に位置する電極とをさらに包含し、
前記薄膜は、前記金属体と前記電極との間の電位差による静電力によって曲率が変化することを特徴とする項目1に記載の可変焦点ミラー。
(項目8)
前記薄膜に付着される磁性体と、前記薄膜の周辺に形成されるコイルと、及び、前記コイルに電流を印加する電源供給手段とをさらに包含し、
前記薄膜は、前記コイルに印加される電流によって生成される磁界内における前記磁性体の運動によって曲率が変化することを特徴とする項目1に記載の可変焦点ミラー。
(項目9)
前記コイルに印加される電流により生成される磁界は、前記薄膜の垂直方向に生成されることを特徴とする項目8に記載の可変焦点ミラー。
(項目10)
前記薄膜に外部から磁界を供給する磁界供給部と、前記薄膜に付着されるコイルと、及び、前記コイルに電流を印加する電源供給手段とをさらに包含し、
前記薄膜は、永久磁石により生成される磁界内で前記コイルに電流が印加され発生する静電力によって、曲率が変化することを特徴とする項目1に記載の可変焦点ミラー。
(項目11)
前記磁界供給部は、1つ以上の永久磁石を包含してなることを特徴とする項目10に記載の可変焦点ミラー。
(項目12)
前記磁界供給部は、前記薄膜に対し垂直方向に磁界を供給することを特徴とする項目10に記載の可変焦点ミラー。
(項目13)
前記薄膜に付着される圧電体と、及び、前記圧電体に電圧を印加する電源供給手段とをさらに包含し、
前記薄膜は、前記圧電体に印加される電圧によって発生する圧電駆動力により曲率が変化することを特徴とする項目1に記載の可変焦点ミラー。
(項目14)
熱膨張率が互に異なる二つの熱膨張物質を上下に積層して形成し、
前記薄膜に付着される前記二つの熱膨張物質による積層体をさらに包含し、
前記薄膜は、前記二つの熱膨張物質による積層体が、前記熱膨張物質の熱膨張にしたがって変形することにより、曲率が変化することを特徴とする項目1に記載の可変焦点ミラー。
(項目15)
前記二つの熱膨張物質による積層体は、前記薄膜の上にその中心に対して対称をなすように付着されることを特徴とする項目14に記載の可変焦点ミラー。
(項目16)
前記薄膜及び反射面は、曲率を変化させる力が印加されない初期状態の形状が平坦状または初期偏位のある形状でなることを特徴とする項目1に記載の可変焦点ミラー。
(項目17)
項目1の可変焦点ミラーを備えたカメラモジュール。
(項目18)
前記可変焦点ミラーの薄膜及び反射面の曲率が変化することによって、ズーム機能の調整、又は、焦点の調整機能を果たすことを特徴とする項目17に記載のカメラモジュール。
【発明の効果】
【0028】
前述のように、本発明による可変焦点ミラーを使用するカメラモジュールは、従来のステップモータなど各種アクチュエータを使用する駆動機によって光学ズームや焦点調整機能を備えるカメラモジュールとは異なり、別途のアクチュエータや駆動メカニズム無しに、前記のような機能を果たすことができるため、小型・軽量化に有用に適用される。
【0029】
特に、最小限の空間を占めながら必要とする各種性能を発揮することができるので、PDA、携帯電話機など多様な携帯用機器に有用に適用される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明の好適な実施形態を添付の図面を参照しながら詳細に説明する。なお、下記の各図面の構成要素などに対する符号において、同一の構成要素などに対しては他の図面上に表示する場合にもなるべく同一の符号を与えるようにし、本発明の要旨を混同させると判断される公知の機能や構成に対する必要以上の詳細な説明はこれを省略する。
【0031】
図2a〜図2cは、本発明の一実施形態による可変焦点ミラーの概略斜視図である。本実施形態における可変焦点ミラーは、薄膜及び反射面によって構成される。
【0032】
本実施形態の前記図2a〜図2cには、前記薄膜と反射面が積層される方法と作動する方法を概略的に表している。
【0033】
まず、図2aの前記可変焦点ミラーは、円形の薄膜1の上に反射面2が形成された構造であり、薄膜1及び反射面2の曲率変化によって反射光12の焦点距離を変化させる。即ち、図2bと図2cに示すように、前記反射面2の中心部が下方にd1又はd2程度の変位が発生する場合、反射面2の曲率は、r1又はr2のように変化し、これに従って反射光12の焦点距離が変化することになる。
つまり、前記反射面2の中心部が下方にもっと移動するに従って反射面2の曲率は増加することになり、この曲率の増加量に反比例して焦点距離は短くなる。
【0034】
又、本発明による可変焦点ミラーは、マイクロマシニング又は微細加工技術によって多様な構造と材質で製造可能であり、静電力による駆動、電磁力による駆動、又は熱駆動、圧電駆動など様々な駆動方式を採用することができる。
【0035】
図3a〜図3cは、本発明の一実施形態による静電力によって駆動する可変焦点ミラーの概略断面図である。
【0036】
本実施形態において、静電力によって駆動する可変焦点ミラーは、薄膜1、反射面2、基板41、駆動電極42及び下部基板43によって構成される。
【0037】
図3a〜図3cは、本実施形態において、薄膜1と駆動電極42との間、または、反射面2と駆動電極42との間に形成される静電気力によって反射される光の焦点を調整する装置を概略的に表している。つまり、静電力駆動方式を採用した可変焦点ミラーの一形態を表している。
【0038】
図3aに示すように、本実施形態の可変焦点ミラーは、薄膜1と反射面2が形成された基板41と、駆動電極42が形成された下部基板43との結合によって構成される。
【0039】
この薄膜1の材質としては、シリコン、シリコン窒化物、シリコン酸化物などの半導体や誘電体、セラミックス、ポリマー、金属など多様な素材が使用されることができ、反射面2としては、単層又は多層の金属、誘電体、又は金属と誘電体を積層して使用することもできる。
【0040】
製造工程において、薄膜1と反射面2の応力(stress)を調整することによって反射面2の初期状態を調整することができるが、図3aのように初期偏位(initial deflection)のない状態で製造するか、図3bのように反射面2の中心部に所定の初期偏位(d1)が存在するように製造することもできる。
【0041】
本実施形態の静電力駆動可変焦点ミラーの場合、反射面2と駆動電極42との間に電圧を印加して駆動することになるが、金属による反射面2を使用しない場合には、薄膜1に駆動の為の別途の金属膜を形成しなければならない。
【0042】
本実施形態の静電力駆動可変焦点ミラーでは、反射面2と駆動電極42との間の電位差が増加するに従って反射面2の中心部が図3bと図3cのように、下方(駆動電極42側)に偏位することによって反射面2の曲率が増加することになる。
【0043】
図4a〜図4cは、本発明の一実施形態による多様な駆動方法によって駆動する可変焦点ミラーの概略を示す断面図である。
【0044】
図4aは、電磁力によって駆動する可変焦点ミラーであり、薄膜1、反射面2、基板41、コイル44及び磁性体45を包含してなる構成を示す。
【0045】
本実施形態の図4aを参照すれば、前記薄膜1は基板41によって支持され、前記薄膜1の上部には磁性体45が積層されると共に、前記磁性体45の上部には反射面2が積層される。又、前記基板41の外側には、コイル44が設けられる。このような構成において、前記コイル44に電流が流れるとコイル44の周辺に磁界が形成されるが、前記磁界の大きさは電流の強度に比例し、前記磁界は前記磁性体45に作用することによって磁性体を移動させる。この磁性体45の移動に従って前記磁性体45の下部に形成された薄膜1が下方に動くと、これに伴って反射面2が動くことにより反射される光の焦点距離が変更されることになる。
【0046】
図4bは、圧電素子によって駆動する可変焦点ミラーであり、薄膜1、反射面2、基板41、圧電素子46及び駆動電極47−1、47−2を包含して構成される。
【0047】
本実施形態は、前記薄膜1の上部中央に反射面2が形成され、前記薄膜1の上部の中央に形成された反射面2の領域以外の部分には圧電素子46が積層される。前記圧電素子46は、回転軸40を中心に対称的に配設される。又、前記それぞれの圧電素子46の上部には、前記圧電素子46に電荷を提供する1対の駆動電極47−1、47−2が配設される。
【0048】
このような構成によって、前記圧電素子46に電気的な力が加えられてこれを機械的な力に変形させるか、機械的な力が加えられてこれを電気的な力に変形させることが可能である。
【0049】
前記圧電素子46上に形成した駆動電極に電位差を印加するとき発生する圧電素子46の変形によって、反射面2の曲率を調整することが可能になる。
【0050】
図4cは、熱膨張手段によって駆動する可変焦点ミラーの実施形態を示している。図4cは、薄膜1、反射面2、基板41、熱膨張手段48−1、48−2を包含して構成される。
【0051】
図4cによれば、前記薄膜1は、基板41によって支持され、前記基板41の上部中央には反射面2が積層される。前記反射面2が積層された部分の両側には熱膨張手段48−1、48−2が積層される。前記熱膨張手段48−1、48−2は、熱膨張係数の異なる二つの物質が順に積層される。なお、前記熱膨張手段48−1、48−2は、回転軸40を中心にして対称的に配設されるのが好ましい。
【0052】
前記熱膨張手段48−1、48−2は、周囲の温度に従って体積変形を起すようになるが、積層された二つの物質は互に熱膨張係数が異なるため、増大する長さもやはり異なる。従って、熱膨張係数の小さい方に撓むようになる。これによって反射面2の曲率の調整が可能となる。
【0053】
図5a〜図5cは、本発明の一実施形態による連結部によって支持される静電力駆動方式の可変焦点ミラーの平面図及び断面図である。
【0054】
本実施形態においては、先ず、前記薄膜1はブリッジ形態で構成されるのが特徴である。
【0055】
図5aのように、前記薄膜1は、単純なシート状ではなくブリッジ形態で構成される。前記薄膜1は中央に円形状に存在し、前記円形薄膜1の上部には円形状の反射面2が設けられ、前記円形薄膜1は、基板と連結部3によって支持される。本実施形態において、図2aのように薄膜の中央に円形の薄膜1が形成され連結部によってこれを支持する構造になっているが、当業者の必要に従って多様な形態に変更することも可能である。
【0056】
図5bは、図5aのA―A’線の断面図で、連結部3が存在する部分であり、図5cは、図5aのB―B’線の断面図で、連結部3が存在しない部分である。
【0057】
図6は、本発明の一実施形態による可変焦点ミラーが適用されたカメラモジュールの概念図である。この実施形態のカメラモジュールは、可変焦点ミラー24、26、光学系25、イメージセンサー23を包含し、前記可変焦点ミラーを使用して入射した光がイメージセンサー23に焦点が合わされる経路を概略的に示している。
【0058】
図6を参照して本実施形態を説明する。垂直に装着されたイメージセンサー23に向けて2回屈折される光経路13を使用したカメラモジュールにおいては、屈折部に位置した二つの可変焦点ミラー24、26によって、それぞれ焦点の調整と光学ズームの機能を果たすようになっている。又、前記二つの可変焦点ミラーの間に位置した光学系25は、レンズ、反射面、フィルター、機械式シャッター、絞りなどの機能に使用することができる。なお、可変焦点ミラー1(24)の前端と、可変焦点ミラー2(26)とイメージセンサー23の間にも適当な光学系を選択的に装着させることもできる。
【0059】
前記可変焦点ミラーによる焦点の調整と光学ズームの機能は、従来のレンズ群移動方式を使用するカメラモジュールにも選択的に適用することができると共に、多様な光経路によってモジュールを構成することも可能である。
【0060】
図7a及び図7bは、本発明の他の実施形態による可変焦点ミラーを適用したカメラモジュールの断面図である。
【0061】
図7aは、前記図6と同様に二つの可変焦点ミラーによって、2回屈折する光経路13を使用した場合を示している。図示のように、入力端とイメージセンサー23との間の全ての位置に適当な光学系(25−1、25−2、25−3)を使用することができる。図7bは、1回屈折する光経路14を使用した場合を示している。図示のように、1つの可変焦点ミラー24によって焦点の調整、又は、光学ズームの機能を果たせるようにし、これに対応される機能(可変焦点ミラーによって焦点調整機能を具現する場合、光学ズームの機能)を別途の光学系27−1、27−2によって果たせるようにした場合である。この場合、前記別途の光学系27−1、27−2は、ステップモータなどのアクチュエータ運動によってレンズ群を移動させることにより焦点調整、又は、光学ズーム機能を果たすことになる。
【0062】
以上のように、本発明の好ましい実施形態を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。
【0063】
本発明は、可変焦点ミラー及びこれを応用したカメラモジュールに関し、
特に、電磁力駆動機やステップモータなどを使用してレンズ群の位置を調整する代わりに、可変焦点ミラーを駆動させることによって、焦点を合わせる機能や光学ズーム機能を備え、全体システムの体積を顕著に減少させることによって、携帯用端末機などを始め、超小型カメラモジュールを必要とする様々な応用分野に適用させることを課題とする。
【0064】
前記の課題を解決するために、本発明の可変焦点ミラーは、基板と、外縁が前記基板によって支持されて曲率が変化する薄膜と、前記薄膜に付着されて光を反射し、前記薄膜の曲率の変化に従ってその曲率が変化する反射面とを含む構成によって本発明の課題を実現させる。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】従来の2群レンズ方式の光学ズームカメラモジュールの概念図である。
【図2a】本発明の一実施形態による可変焦点ミラーの概略斜視図である。
【図2b】本発明の一実施形態による可変焦点ミラーの概略斜視図である。
【図2c】本発明の一実施形態による可変焦点ミラーの概略斜視図である。
【図3a】本発明の一実施形態による静電力によって駆動する可変焦点ミラーの概略断面図である。
【図3b】本発明の一実施形態による静電力によって駆動する可変焦点ミラーの概略断面図である。
【図3c】本発明の一実施形態による静電力によって駆動する可変焦点ミラーの概略断面図である。
【図4a】本発明の一実施形態による多様な方法を利用して駆動する可変焦点ミラーの概略断面図である。
【図4b】本発明の一実施形態による多様な方法を利用して駆動する可変焦点ミラーの概略断面図である。
【図4c】本発明の一実施形態による多様な方法を利用して駆動する可変焦点ミラーの概略断面図である。
【図5a】本発明の一実施形態による連結部によって支持される静電力によって駆動する可変焦点ミラーの概略平面図及び断面図である。
【図5b】本発明の一実施形態による連結部によって支持される静電力によって駆動する可変焦点ミラーの概略平面図及び断面図である。
【図5c】本発明の一実施形態による連結部によって支持される静電力によって駆動する可変焦点ミラーの概略平面図及び断面図である。
【図6】本発明の一実施形態による可変焦点ミラーが適用されたカメラモジュールの概念図である。
【図7a】本発明の他の実施形態による可変焦点ミラーを適用したカメラモジュールの概略断面図である。
【図7b】本発明の他の実施形態による可変焦点ミラーを適用したカメラモジュールの概略断面図である。
【符号の説明】
【0066】
1;薄膜
2;反射面
11;入射光
12;反射光
40;回転軸
41;基板
42;駆動電極
43;下部基板
45;磁性体
46;圧電素子
47−1、47−2;駆動電極
48−1、48−2;熱膨張手段
【技術分野】
【0001】
本発明は、可変焦点ミラー及びこれを応用したカメラモジュールに関し、より詳しくは、特に、電磁力駆動機やステップモータ(stepping motor)などを使用してレンズ群の位置を調整する代わりに、可変焦点ミラーを駆動させることによって、焦点を合わせる機能や光学ズーム機能を具現し、全体システムの体積(嵩)を顕著に減少させることのできる可変焦点ミラー及びこれを利用するカメラモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
最近、通信技術及びデジタル情報処理技術の発達と共に、情報処理及び演算、通信、画像情報の入・出力など多様な機能が集積された携帯用端末機の技術が新しく脚光を受けている。
【0003】
デジタルカメラと通信機能が装着されたPDA(個人用携帯情報端末)、デジタルカメラとPDA機能が装着された携帯電話機などを例に挙げることができるが、デジタルカメラ技術及び情報貯蔵能力の発達に伴って高度のスペックによるデジタルカメラモジュール(digital camera module)の装着が漸次一般化されている趨勢である。
【0004】
さらに、当該分野の技術の発展と共に、携帯用端末機などに装着されるデジタルカメラモジュールにメガ−ピクセル(mega‐pixel)級イメージセンサーが使用されながら、自動焦点及び光学ズームなどの機能の重要性はより一層高くなってきた。このような小型デジタルカメラモジュールにおいて自動焦点及び光学ズーム機能を備える為には、小型で早い起動速度、省電力で大きな変位などに係る性能の要求を充足させる駆動機が必要となる。
【0005】
特に、光学ズーム機能の向上による必要変位の増加に対応することのできる駆動機が要求されるが、従来のVCM(voice coil motor)などの電磁力駆動機の場合、変位を増大させることに限界があり、ズーム機能の為の起動時に持続的に電力を消耗する問題がある。また、ステップモータなど回転運動をする駆動機によってリードスクリュー(lead screw)を回転させ可動部を線形的に移動させる場合、複雑なメカニズムとギア部の摩擦や騒音が発生する問題がある。
【0006】
さらに、前記VCM方式及びステップモータを利用する駆動機の場合、複雑な構造によって駆動機の製造コストが高くなると共に小型化にも制限がある。
【0007】
先ず、図1は、二つのレンズ群を使用した光学ズームと自動焦点機能が適用された従来のカメラモジュールの概念図である。このような機能を発揮させる為に従来の技術では、光軸上でレンズ群の位置を変化させる方法を使用した。ここで、光学ズーム機能が行われるとき、ズームレンズ群21が所定の位置に移動すれば、自動焦点レンズ群22は、ズームレンズ群21の位置によって決定される所定の位置に移動してイメージセンサー23に画像を結像させることになる。
【0008】
通常、2群レンズ方式の光学ズームカメラモジュールにおいて、ズームレンズ群は相対的に大きな変位を必要とし、自動焦点レンズ群は早い起動を必要とする。なお、ズーム機能の強化と画質の向上に従って、このような可動部に対する要求条件などはさらに厳しくなっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、前記のような従来技術の有する問題を解決するべく案出された発明であって、可変焦点ミラーをカメラモジュール光学系に適用させることによって超小型光学ズーム機能の具現を可能にする装置を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、前記可変焦点ミラーを使用して自動焦点機能を果たすカメラモジュールを提供することにある。
【0011】
本発明の更なる目的は、前記可変焦点ミラーを集積して軽量化及び小型化の可能なカメラモジュールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記のような目的を達成する為に、本発明の可変焦点ミラーは、
基板と、外縁が前記基板によって支持され曲率が変化される薄膜と、前記薄膜に付着されて光を反射し、前記薄膜の曲率の変化に従ってその曲率が変化される反射面とを含んでなる。
【0013】
本発明において、前記薄膜と反射面は、円形状の板で形成されることが好ましい。
【0014】
また、本発明において、前記薄膜と反射面は、各部分の曲率変化の程度がその中心に対して非対称であることが好ましい。
【0015】
本発明において、前記薄膜は、シリコン、シリコン窒化物、シリコン酸化物、誘電体、セラミックス、ポリマー、又は、金属の中から選択される1つ以上の物質によって形成されるのが好ましい。
【0016】
本発明において、前記反射面は、金属、誘電体、又は金属と誘電体の積層物の中から選択されるいずれか1つによって形成されるのが好ましい。
【0017】
本発明において、前記薄膜は、その外縁が部分的に基板とブリッジ構造で連結され支持されるのが好ましい。
【0018】
本発明において、前記薄膜に付着され外部と絶縁された状態で電位が印加される金属体と、及び、前記薄膜の下部に位置する電極とをさらに包含し、前記薄膜は、前記金属体と前記電極との間の電位差による静電力によって曲率が変化されるように構成することが好ましい。
【0019】
本発明において、前記薄膜に付着される磁性体と、前記薄膜の周辺に形成されるコイルと、前記コイルに電流を印加する電源供給手段とをさらに包含し、前記薄膜は、前記コイルに印加される電流によって生成される磁界内における前記磁性体の運動によって曲率が変化するようにし、さらに、前記コイルに印加される電流により生成される磁界は、前記薄膜の垂直方向に生成されるのがより好ましい。
【0020】
本発明において、前記薄膜に外部から磁界を供給する磁界供給部と、前記薄膜に付着されるコイルと、及び前記コイルに電流を印加する電源供給手段とをさらに包含し、前記薄膜は、永久磁石により生成される磁界内において前記コイルに電流が印加され発生する静電力によって曲率が変化されることが望ましく、前記磁界供給部は、1つ以上の永久磁石を包含するのがより好ましい。
【0021】
また、前記磁界供給部は、前記薄膜に対し垂直方向に磁界を供給することが好ましい。
【0022】
本発明において、前記薄膜に付着される圧電体と、前記圧電体に電圧を印加する電源供給手段をさらに包含し、前記薄膜は、前記圧電体に印加される電圧によって発生する圧電駆動力により曲率が変化されるようにすることが好ましい。
【0023】
本発明において、熱膨張率が互に異なる二つの熱膨張物質を上下に積層して形成し、前記薄膜に付着される前記二つの熱膨張物質による積層体をさらに包含し、前記薄膜は、前記二つの熱膨張物質の積層体が、前記熱膨張物質の熱膨張にしたがって変形することによって、曲率が変化されるようにすることが好ましい。
【0024】
また、前記二つの熱膨張物質の積層体は、前記薄膜の上にその中心に対して対称をなすように付着されることが好ましい。
【0025】
本発明において、前記薄膜及び反射面は、曲率を変化させる力が印加されない初期状態の形状が平坦状または初期偏位のある形状でなることが望ましい。
【0026】
本発明の可変焦点ミラーは、カメラモジュールに利用され、前記カメラモジュールは、前記可変焦点ミラーの薄膜及び反射面の曲率が変化することによってズーム機能の調整又は焦点の調整機能を果たすことになる。
【0027】
上記目的を達成するために、本発明は、例えば、以下の手段を提供する。
(項目1)
基板と、
外縁が前記基板によって支持されて曲率が変化される薄膜と、
前記薄膜に付着されて光を反射し、前記薄膜の曲率の変化に従ってその曲率が変化する反射面とを含んでなる可変焦点ミラー。
(項目2)
前記薄膜と反射面は、円形状の板で形成されることを特徴とする項目1に記載の可変焦点ミラー。
(項目3)
前記薄膜と反射面は、各部分の曲率変化の程度がその中心に対して非対称であることを特徴とする項目1に記載の可変焦点ミラー。
(項目4)
前記薄膜は、シリコン、シリコン窒化物、シリコン酸化物、誘電体、セラミックス、ポリマー、又は、金属の中から選択される1つ以上の物質によって形成されることを特徴とする項目1に記載の可変焦点ミラー。
(項目5)
前記反射面は、金属、誘電体、又は、金属と誘電体の積層物の中から選択されるいずれか1つによって形成されることを特徴とする項目1に記載の可変焦点ミラー。
(項目6)
前記薄膜は、その外縁が部分的に基板とブリッジ構造で連結され支持されることを特徴とする項目1に記載の可変焦点ミラー。
(項目7)
前記薄膜に付着され外部と絶縁された状態で電位が印加される金属体と、及び、前記薄膜の下部に位置する電極とをさらに包含し、
前記薄膜は、前記金属体と前記電極との間の電位差による静電力によって曲率が変化することを特徴とする項目1に記載の可変焦点ミラー。
(項目8)
前記薄膜に付着される磁性体と、前記薄膜の周辺に形成されるコイルと、及び、前記コイルに電流を印加する電源供給手段とをさらに包含し、
前記薄膜は、前記コイルに印加される電流によって生成される磁界内における前記磁性体の運動によって曲率が変化することを特徴とする項目1に記載の可変焦点ミラー。
(項目9)
前記コイルに印加される電流により生成される磁界は、前記薄膜の垂直方向に生成されることを特徴とする項目8に記載の可変焦点ミラー。
(項目10)
前記薄膜に外部から磁界を供給する磁界供給部と、前記薄膜に付着されるコイルと、及び、前記コイルに電流を印加する電源供給手段とをさらに包含し、
前記薄膜は、永久磁石により生成される磁界内で前記コイルに電流が印加され発生する静電力によって、曲率が変化することを特徴とする項目1に記載の可変焦点ミラー。
(項目11)
前記磁界供給部は、1つ以上の永久磁石を包含してなることを特徴とする項目10に記載の可変焦点ミラー。
(項目12)
前記磁界供給部は、前記薄膜に対し垂直方向に磁界を供給することを特徴とする項目10に記載の可変焦点ミラー。
(項目13)
前記薄膜に付着される圧電体と、及び、前記圧電体に電圧を印加する電源供給手段とをさらに包含し、
前記薄膜は、前記圧電体に印加される電圧によって発生する圧電駆動力により曲率が変化することを特徴とする項目1に記載の可変焦点ミラー。
(項目14)
熱膨張率が互に異なる二つの熱膨張物質を上下に積層して形成し、
前記薄膜に付着される前記二つの熱膨張物質による積層体をさらに包含し、
前記薄膜は、前記二つの熱膨張物質による積層体が、前記熱膨張物質の熱膨張にしたがって変形することにより、曲率が変化することを特徴とする項目1に記載の可変焦点ミラー。
(項目15)
前記二つの熱膨張物質による積層体は、前記薄膜の上にその中心に対して対称をなすように付着されることを特徴とする項目14に記載の可変焦点ミラー。
(項目16)
前記薄膜及び反射面は、曲率を変化させる力が印加されない初期状態の形状が平坦状または初期偏位のある形状でなることを特徴とする項目1に記載の可変焦点ミラー。
(項目17)
項目1の可変焦点ミラーを備えたカメラモジュール。
(項目18)
前記可変焦点ミラーの薄膜及び反射面の曲率が変化することによって、ズーム機能の調整、又は、焦点の調整機能を果たすことを特徴とする項目17に記載のカメラモジュール。
【発明の効果】
【0028】
前述のように、本発明による可変焦点ミラーを使用するカメラモジュールは、従来のステップモータなど各種アクチュエータを使用する駆動機によって光学ズームや焦点調整機能を備えるカメラモジュールとは異なり、別途のアクチュエータや駆動メカニズム無しに、前記のような機能を果たすことができるため、小型・軽量化に有用に適用される。
【0029】
特に、最小限の空間を占めながら必要とする各種性能を発揮することができるので、PDA、携帯電話機など多様な携帯用機器に有用に適用される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明の好適な実施形態を添付の図面を参照しながら詳細に説明する。なお、下記の各図面の構成要素などに対する符号において、同一の構成要素などに対しては他の図面上に表示する場合にもなるべく同一の符号を与えるようにし、本発明の要旨を混同させると判断される公知の機能や構成に対する必要以上の詳細な説明はこれを省略する。
【0031】
図2a〜図2cは、本発明の一実施形態による可変焦点ミラーの概略斜視図である。本実施形態における可変焦点ミラーは、薄膜及び反射面によって構成される。
【0032】
本実施形態の前記図2a〜図2cには、前記薄膜と反射面が積層される方法と作動する方法を概略的に表している。
【0033】
まず、図2aの前記可変焦点ミラーは、円形の薄膜1の上に反射面2が形成された構造であり、薄膜1及び反射面2の曲率変化によって反射光12の焦点距離を変化させる。即ち、図2bと図2cに示すように、前記反射面2の中心部が下方にd1又はd2程度の変位が発生する場合、反射面2の曲率は、r1又はr2のように変化し、これに従って反射光12の焦点距離が変化することになる。
つまり、前記反射面2の中心部が下方にもっと移動するに従って反射面2の曲率は増加することになり、この曲率の増加量に反比例して焦点距離は短くなる。
【0034】
又、本発明による可変焦点ミラーは、マイクロマシニング又は微細加工技術によって多様な構造と材質で製造可能であり、静電力による駆動、電磁力による駆動、又は熱駆動、圧電駆動など様々な駆動方式を採用することができる。
【0035】
図3a〜図3cは、本発明の一実施形態による静電力によって駆動する可変焦点ミラーの概略断面図である。
【0036】
本実施形態において、静電力によって駆動する可変焦点ミラーは、薄膜1、反射面2、基板41、駆動電極42及び下部基板43によって構成される。
【0037】
図3a〜図3cは、本実施形態において、薄膜1と駆動電極42との間、または、反射面2と駆動電極42との間に形成される静電気力によって反射される光の焦点を調整する装置を概略的に表している。つまり、静電力駆動方式を採用した可変焦点ミラーの一形態を表している。
【0038】
図3aに示すように、本実施形態の可変焦点ミラーは、薄膜1と反射面2が形成された基板41と、駆動電極42が形成された下部基板43との結合によって構成される。
【0039】
この薄膜1の材質としては、シリコン、シリコン窒化物、シリコン酸化物などの半導体や誘電体、セラミックス、ポリマー、金属など多様な素材が使用されることができ、反射面2としては、単層又は多層の金属、誘電体、又は金属と誘電体を積層して使用することもできる。
【0040】
製造工程において、薄膜1と反射面2の応力(stress)を調整することによって反射面2の初期状態を調整することができるが、図3aのように初期偏位(initial deflection)のない状態で製造するか、図3bのように反射面2の中心部に所定の初期偏位(d1)が存在するように製造することもできる。
【0041】
本実施形態の静電力駆動可変焦点ミラーの場合、反射面2と駆動電極42との間に電圧を印加して駆動することになるが、金属による反射面2を使用しない場合には、薄膜1に駆動の為の別途の金属膜を形成しなければならない。
【0042】
本実施形態の静電力駆動可変焦点ミラーでは、反射面2と駆動電極42との間の電位差が増加するに従って反射面2の中心部が図3bと図3cのように、下方(駆動電極42側)に偏位することによって反射面2の曲率が増加することになる。
【0043】
図4a〜図4cは、本発明の一実施形態による多様な駆動方法によって駆動する可変焦点ミラーの概略を示す断面図である。
【0044】
図4aは、電磁力によって駆動する可変焦点ミラーであり、薄膜1、反射面2、基板41、コイル44及び磁性体45を包含してなる構成を示す。
【0045】
本実施形態の図4aを参照すれば、前記薄膜1は基板41によって支持され、前記薄膜1の上部には磁性体45が積層されると共に、前記磁性体45の上部には反射面2が積層される。又、前記基板41の外側には、コイル44が設けられる。このような構成において、前記コイル44に電流が流れるとコイル44の周辺に磁界が形成されるが、前記磁界の大きさは電流の強度に比例し、前記磁界は前記磁性体45に作用することによって磁性体を移動させる。この磁性体45の移動に従って前記磁性体45の下部に形成された薄膜1が下方に動くと、これに伴って反射面2が動くことにより反射される光の焦点距離が変更されることになる。
【0046】
図4bは、圧電素子によって駆動する可変焦点ミラーであり、薄膜1、反射面2、基板41、圧電素子46及び駆動電極47−1、47−2を包含して構成される。
【0047】
本実施形態は、前記薄膜1の上部中央に反射面2が形成され、前記薄膜1の上部の中央に形成された反射面2の領域以外の部分には圧電素子46が積層される。前記圧電素子46は、回転軸40を中心に対称的に配設される。又、前記それぞれの圧電素子46の上部には、前記圧電素子46に電荷を提供する1対の駆動電極47−1、47−2が配設される。
【0048】
このような構成によって、前記圧電素子46に電気的な力が加えられてこれを機械的な力に変形させるか、機械的な力が加えられてこれを電気的な力に変形させることが可能である。
【0049】
前記圧電素子46上に形成した駆動電極に電位差を印加するとき発生する圧電素子46の変形によって、反射面2の曲率を調整することが可能になる。
【0050】
図4cは、熱膨張手段によって駆動する可変焦点ミラーの実施形態を示している。図4cは、薄膜1、反射面2、基板41、熱膨張手段48−1、48−2を包含して構成される。
【0051】
図4cによれば、前記薄膜1は、基板41によって支持され、前記基板41の上部中央には反射面2が積層される。前記反射面2が積層された部分の両側には熱膨張手段48−1、48−2が積層される。前記熱膨張手段48−1、48−2は、熱膨張係数の異なる二つの物質が順に積層される。なお、前記熱膨張手段48−1、48−2は、回転軸40を中心にして対称的に配設されるのが好ましい。
【0052】
前記熱膨張手段48−1、48−2は、周囲の温度に従って体積変形を起すようになるが、積層された二つの物質は互に熱膨張係数が異なるため、増大する長さもやはり異なる。従って、熱膨張係数の小さい方に撓むようになる。これによって反射面2の曲率の調整が可能となる。
【0053】
図5a〜図5cは、本発明の一実施形態による連結部によって支持される静電力駆動方式の可変焦点ミラーの平面図及び断面図である。
【0054】
本実施形態においては、先ず、前記薄膜1はブリッジ形態で構成されるのが特徴である。
【0055】
図5aのように、前記薄膜1は、単純なシート状ではなくブリッジ形態で構成される。前記薄膜1は中央に円形状に存在し、前記円形薄膜1の上部には円形状の反射面2が設けられ、前記円形薄膜1は、基板と連結部3によって支持される。本実施形態において、図2aのように薄膜の中央に円形の薄膜1が形成され連結部によってこれを支持する構造になっているが、当業者の必要に従って多様な形態に変更することも可能である。
【0056】
図5bは、図5aのA―A’線の断面図で、連結部3が存在する部分であり、図5cは、図5aのB―B’線の断面図で、連結部3が存在しない部分である。
【0057】
図6は、本発明の一実施形態による可変焦点ミラーが適用されたカメラモジュールの概念図である。この実施形態のカメラモジュールは、可変焦点ミラー24、26、光学系25、イメージセンサー23を包含し、前記可変焦点ミラーを使用して入射した光がイメージセンサー23に焦点が合わされる経路を概略的に示している。
【0058】
図6を参照して本実施形態を説明する。垂直に装着されたイメージセンサー23に向けて2回屈折される光経路13を使用したカメラモジュールにおいては、屈折部に位置した二つの可変焦点ミラー24、26によって、それぞれ焦点の調整と光学ズームの機能を果たすようになっている。又、前記二つの可変焦点ミラーの間に位置した光学系25は、レンズ、反射面、フィルター、機械式シャッター、絞りなどの機能に使用することができる。なお、可変焦点ミラー1(24)の前端と、可変焦点ミラー2(26)とイメージセンサー23の間にも適当な光学系を選択的に装着させることもできる。
【0059】
前記可変焦点ミラーによる焦点の調整と光学ズームの機能は、従来のレンズ群移動方式を使用するカメラモジュールにも選択的に適用することができると共に、多様な光経路によってモジュールを構成することも可能である。
【0060】
図7a及び図7bは、本発明の他の実施形態による可変焦点ミラーを適用したカメラモジュールの断面図である。
【0061】
図7aは、前記図6と同様に二つの可変焦点ミラーによって、2回屈折する光経路13を使用した場合を示している。図示のように、入力端とイメージセンサー23との間の全ての位置に適当な光学系(25−1、25−2、25−3)を使用することができる。図7bは、1回屈折する光経路14を使用した場合を示している。図示のように、1つの可変焦点ミラー24によって焦点の調整、又は、光学ズームの機能を果たせるようにし、これに対応される機能(可変焦点ミラーによって焦点調整機能を具現する場合、光学ズームの機能)を別途の光学系27−1、27−2によって果たせるようにした場合である。この場合、前記別途の光学系27−1、27−2は、ステップモータなどのアクチュエータ運動によってレンズ群を移動させることにより焦点調整、又は、光学ズーム機能を果たすことになる。
【0062】
以上のように、本発明の好ましい実施形態を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。
【0063】
本発明は、可変焦点ミラー及びこれを応用したカメラモジュールに関し、
特に、電磁力駆動機やステップモータなどを使用してレンズ群の位置を調整する代わりに、可変焦点ミラーを駆動させることによって、焦点を合わせる機能や光学ズーム機能を備え、全体システムの体積を顕著に減少させることによって、携帯用端末機などを始め、超小型カメラモジュールを必要とする様々な応用分野に適用させることを課題とする。
【0064】
前記の課題を解決するために、本発明の可変焦点ミラーは、基板と、外縁が前記基板によって支持されて曲率が変化する薄膜と、前記薄膜に付着されて光を反射し、前記薄膜の曲率の変化に従ってその曲率が変化する反射面とを含む構成によって本発明の課題を実現させる。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】従来の2群レンズ方式の光学ズームカメラモジュールの概念図である。
【図2a】本発明の一実施形態による可変焦点ミラーの概略斜視図である。
【図2b】本発明の一実施形態による可変焦点ミラーの概略斜視図である。
【図2c】本発明の一実施形態による可変焦点ミラーの概略斜視図である。
【図3a】本発明の一実施形態による静電力によって駆動する可変焦点ミラーの概略断面図である。
【図3b】本発明の一実施形態による静電力によって駆動する可変焦点ミラーの概略断面図である。
【図3c】本発明の一実施形態による静電力によって駆動する可変焦点ミラーの概略断面図である。
【図4a】本発明の一実施形態による多様な方法を利用して駆動する可変焦点ミラーの概略断面図である。
【図4b】本発明の一実施形態による多様な方法を利用して駆動する可変焦点ミラーの概略断面図である。
【図4c】本発明の一実施形態による多様な方法を利用して駆動する可変焦点ミラーの概略断面図である。
【図5a】本発明の一実施形態による連結部によって支持される静電力によって駆動する可変焦点ミラーの概略平面図及び断面図である。
【図5b】本発明の一実施形態による連結部によって支持される静電力によって駆動する可変焦点ミラーの概略平面図及び断面図である。
【図5c】本発明の一実施形態による連結部によって支持される静電力によって駆動する可変焦点ミラーの概略平面図及び断面図である。
【図6】本発明の一実施形態による可変焦点ミラーが適用されたカメラモジュールの概念図である。
【図7a】本発明の他の実施形態による可変焦点ミラーを適用したカメラモジュールの概略断面図である。
【図7b】本発明の他の実施形態による可変焦点ミラーを適用したカメラモジュールの概略断面図である。
【符号の説明】
【0066】
1;薄膜
2;反射面
11;入射光
12;反射光
40;回転軸
41;基板
42;駆動電極
43;下部基板
45;磁性体
46;圧電素子
47−1、47−2;駆動電極
48−1、48−2;熱膨張手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
外縁が前記基板によって支持されて曲率が変化される薄膜と、
前記薄膜に付着されて光を反射し、前記薄膜の曲率の変化に従ってその曲率が変化する反射面とを含んでなる可変焦点ミラー。
【請求項2】
前記薄膜と反射面は、円形状の板で形成されることを特徴とする請求項1に記載の可変焦点ミラー。
【請求項3】
前記薄膜と反射面は、各部分の曲率変化の程度がその中心に対して非対称であることを特徴とする請求項1に記載の可変焦点ミラー。
【請求項4】
前記薄膜は、シリコン、シリコン窒化物、シリコン酸化物、誘電体、セラミックス、ポリマー、又は、金属の中から選択される1つ以上の物質によって形成されることを特徴とする請求項1に記載の可変焦点ミラー。
【請求項5】
前記反射面は、金属、誘電体、又は、金属と誘電体の積層物の中から選択されるいずれか1つによって形成されることを特徴とする請求項1に記載の可変焦点ミラー。
【請求項6】
前記薄膜は、その外縁が部分的に基板とブリッジ構造で連結され支持されることを特徴とする請求項1に記載の可変焦点ミラー。
【請求項7】
前記薄膜に付着され外部と絶縁された状態で電位が印加される金属体と、及び、前記薄膜の下部に位置する電極とをさらに包含し、
前記薄膜は、前記金属体と前記電極との間の電位差による静電力によって曲率が変化することを特徴とする請求項1に記載の可変焦点ミラー。
【請求項8】
前記薄膜に付着される磁性体と、前記薄膜の周辺に形成されるコイルと、及び、前記コイルに電流を印加する電源供給手段とをさらに包含し、
前記薄膜は、前記コイルに印加される電流によって生成される磁界内における前記磁性体の運動によって曲率が変化することを特徴とする請求項1に記載の可変焦点ミラー。
【請求項9】
前記コイルに印加される電流により生成される磁界は、前記薄膜の垂直方向に生成されることを特徴とする請求項8に記載の可変焦点ミラー。
【請求項10】
前記薄膜に外部から磁界を供給する磁界供給部と、前記薄膜に付着されるコイルと、及び、前記コイルに電流を印加する電源供給手段とをさらに包含し、
前記薄膜は、永久磁石により生成される磁界内で前記コイルに電流が印加され発生する静電力によって、曲率が変化することを特徴とする請求項1に記載の可変焦点ミラー。
【請求項11】
前記磁界供給部は、1つ以上の永久磁石を包含してなることを特徴とする請求項10に記載の可変焦点ミラー。
【請求項12】
前記磁界供給部は、前記薄膜に対し垂直方向に磁界を供給することを特徴とする請求項10に記載の可変焦点ミラー。
【請求項13】
前記薄膜に付着される圧電体と、及び、前記圧電体に電圧を印加する電源供給手段とをさらに包含し、
前記薄膜は、前記圧電体に印加される電圧によって発生する圧電駆動力により曲率が変化することを特徴とする請求項1に記載の可変焦点ミラー。
【請求項14】
熱膨張率が互に異なる二つの熱膨張物質を上下に積層して形成し、
前記薄膜に付着される前記二つの熱膨張物質による積層体をさらに包含し、
前記薄膜は、前記二つの熱膨張物質による積層体が、前記熱膨張物質の熱膨張にしたがって変形することにより、曲率が変化することを特徴とする請求項1に記載の可変焦点ミラー。
【請求項15】
前記二つの熱膨張物質による積層体は、前記薄膜の上にその中心に対して対称をなすように付着されることを特徴とする請求項14に記載の可変焦点ミラー。
【請求項16】
前記薄膜及び反射面は、曲率を変化させる力が印加されない初期状態の形状が平坦状または初期偏位のある形状でなることを特徴とする請求項1に記載の可変焦点ミラー。
【請求項17】
請求項1の可変焦点ミラーを備えたカメラモジュール。
【請求項18】
前記可変焦点ミラーの薄膜及び反射面の曲率が変化することによって、ズーム機能の調整、又は、焦点の調整機能を果たすことを特徴とする請求項17に記載のカメラモジュール。
【請求項1】
基板と、
外縁が前記基板によって支持されて曲率が変化される薄膜と、
前記薄膜に付着されて光を反射し、前記薄膜の曲率の変化に従ってその曲率が変化する反射面とを含んでなる可変焦点ミラー。
【請求項2】
前記薄膜と反射面は、円形状の板で形成されることを特徴とする請求項1に記載の可変焦点ミラー。
【請求項3】
前記薄膜と反射面は、各部分の曲率変化の程度がその中心に対して非対称であることを特徴とする請求項1に記載の可変焦点ミラー。
【請求項4】
前記薄膜は、シリコン、シリコン窒化物、シリコン酸化物、誘電体、セラミックス、ポリマー、又は、金属の中から選択される1つ以上の物質によって形成されることを特徴とする請求項1に記載の可変焦点ミラー。
【請求項5】
前記反射面は、金属、誘電体、又は、金属と誘電体の積層物の中から選択されるいずれか1つによって形成されることを特徴とする請求項1に記載の可変焦点ミラー。
【請求項6】
前記薄膜は、その外縁が部分的に基板とブリッジ構造で連結され支持されることを特徴とする請求項1に記載の可変焦点ミラー。
【請求項7】
前記薄膜に付着され外部と絶縁された状態で電位が印加される金属体と、及び、前記薄膜の下部に位置する電極とをさらに包含し、
前記薄膜は、前記金属体と前記電極との間の電位差による静電力によって曲率が変化することを特徴とする請求項1に記載の可変焦点ミラー。
【請求項8】
前記薄膜に付着される磁性体と、前記薄膜の周辺に形成されるコイルと、及び、前記コイルに電流を印加する電源供給手段とをさらに包含し、
前記薄膜は、前記コイルに印加される電流によって生成される磁界内における前記磁性体の運動によって曲率が変化することを特徴とする請求項1に記載の可変焦点ミラー。
【請求項9】
前記コイルに印加される電流により生成される磁界は、前記薄膜の垂直方向に生成されることを特徴とする請求項8に記載の可変焦点ミラー。
【請求項10】
前記薄膜に外部から磁界を供給する磁界供給部と、前記薄膜に付着されるコイルと、及び、前記コイルに電流を印加する電源供給手段とをさらに包含し、
前記薄膜は、永久磁石により生成される磁界内で前記コイルに電流が印加され発生する静電力によって、曲率が変化することを特徴とする請求項1に記載の可変焦点ミラー。
【請求項11】
前記磁界供給部は、1つ以上の永久磁石を包含してなることを特徴とする請求項10に記載の可変焦点ミラー。
【請求項12】
前記磁界供給部は、前記薄膜に対し垂直方向に磁界を供給することを特徴とする請求項10に記載の可変焦点ミラー。
【請求項13】
前記薄膜に付着される圧電体と、及び、前記圧電体に電圧を印加する電源供給手段とをさらに包含し、
前記薄膜は、前記圧電体に印加される電圧によって発生する圧電駆動力により曲率が変化することを特徴とする請求項1に記載の可変焦点ミラー。
【請求項14】
熱膨張率が互に異なる二つの熱膨張物質を上下に積層して形成し、
前記薄膜に付着される前記二つの熱膨張物質による積層体をさらに包含し、
前記薄膜は、前記二つの熱膨張物質による積層体が、前記熱膨張物質の熱膨張にしたがって変形することにより、曲率が変化することを特徴とする請求項1に記載の可変焦点ミラー。
【請求項15】
前記二つの熱膨張物質による積層体は、前記薄膜の上にその中心に対して対称をなすように付着されることを特徴とする請求項14に記載の可変焦点ミラー。
【請求項16】
前記薄膜及び反射面は、曲率を変化させる力が印加されない初期状態の形状が平坦状または初期偏位のある形状でなることを特徴とする請求項1に記載の可変焦点ミラー。
【請求項17】
請求項1の可変焦点ミラーを備えたカメラモジュール。
【請求項18】
前記可変焦点ミラーの薄膜及び反射面の曲率が変化することによって、ズーム機能の調整、又は、焦点の調整機能を果たすことを特徴とする請求項17に記載のカメラモジュール。
【図1】
【図2a】
【図2b】
【図2c】
【図3a】
【図3b】
【図3c】
【図4a】
【図4b】
【図4c】
【図5a】
【図5b】
【図5c】
【図6】
【図7a】
【図7b】
【図2a】
【図2b】
【図2c】
【図3a】
【図3b】
【図3c】
【図4a】
【図4b】
【図4c】
【図5a】
【図5b】
【図5c】
【図6】
【図7a】
【図7b】
【公開番号】特開2006−209136(P2006−209136A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−18280(P2006−18280)
【出願日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【出願人】(502032105)エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド (2,269)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【出願人】(502032105)エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド (2,269)
【Fターム(参考)】
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