説明

可燃物分離装置

【課題】 別途除去ブラシを設けない低コスト、省スペースの可燃物分離装置を提供する。
【解決手段】 循環軌道の一部において、廃棄物に接触しながら廃棄物中を横断する櫛歯体の複数のバーにより、相対的に比重の軽い可燃物は、選択的に廃棄物中から掻き出され、廃棄物は可燃物と不燃物に分離される。その際に、バーに木切れ、ビニルのような可燃物が絡みついていることがあり、このままであると掻き出し効果の低下等を招いてしまうため、バーからこれら可燃物を速やかに取り除く必要がある。そこで、循環駆動している複数のバーに、循環軌道の一部においてバー支持部からバーの長さ方向へ流体を吹き付けることにより、バーに絡みついた可燃物を吹き飛ばし、可燃物を取り除くことにより、別途除去ブラシの設置を必要とせず、即ち設置面積の増大、コストの増大を抑えつつ、掻き出し効果の低下を防ぐことが可能な可燃物分離装置を提供することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、廃棄物中の相対的に比重の重い不燃物と相対的に比重の軽い可燃物とを、分別するための可燃物分離装置に関する。
【背景技術】
【0002】
地震、津波などの被害地には、コンクリート塊、レンガ、石塊などの再利用は可能であるが燃やし難い不燃物と、材木屑、プラスティック片のように再利用は困難で燃やさなければならない可燃物、鉄屑などの金属が混在するゴミが多量に発生する。このゴミを種類別、大きさ別に選別するため、特許文献1に土砂分離機、土砂異物分離機、可燃物分離機、風力減圧機、細ゴミ分離機からなる非衛生埋立廃棄物選別装置が提案されている。
【0003】
しかし、この非衛生埋立廃棄物選別装置は、可燃物分離機において、別途除去ブラシ、風力減圧機による可燃物分離が必要であり、コスト高、設置スペースの増大などの問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3769290号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明の目的は、低コスト、省スペースの可燃物分離装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(請求項1の発明)
この発明は、複数の櫛歯体と、複数の櫛歯体を循環駆動させる拘束手段を備え、櫛歯体は、廃棄物中を通過する複数のバーと、複数のバーを支持するバー支持部とを備える可燃物分離装置において、櫛歯体の循環軌道の一部において、櫛歯体の複数のバーに、バー支持部からバーの長さ方向へ流体を吹き付けるよう配された流体吹き付け手段を備えることを特徴とする。
【0007】
上記の構成によれば、循環駆動している櫛歯体の複数のバーは、循環軌道の一部において、廃棄物に接触しながら廃棄物中を横断することとなる。その際に、相対的に比重の重い不燃物はそこに止まり、相対的に比重の軽い可燃物は、複数のバーにより選択的に廃棄物中から掻き出され、廃棄物は可燃物と不燃物に分離されることとなる。
廃棄物横断後のバーには、木切れ、ビニルのような可燃物が絡みついていることがあり、このままであると掻き出し効果の低下、バーの破損を招いてしまう。このため、バーからこれら可燃物を速やかに取り除く必要がある。
【0008】
ここで、別途除去ブラシを設け、循環軌道の一部においてバーと接触させることにより絡みついた可燃物を取り除く手段が提案されているが、除去ブラシ分の設置面積の増大、コストの増大を招くこととなる。
本発明では、循環駆動している複数のバーに、循環軌道の一部においてバー支持部からバーの長さ方向へ流体を吹き付けることにより、バーに絡みついた可燃物を吹き飛ばし、可燃物を取り除いている。このため、別途除去ブラシの設置を必要とせず、即ち設置面積の増大、コストの増大を抑えつつ、掻き出し効果の低下を防ぐことができる。
【0009】
(請求項2の発明)
この発明は、請求項1に記載の可燃物分離装置において、複数の櫛歯体は略同一形状であり、複数のバーは、略同一形状の円柱であり、軸方向の一端側に略同一形状のバースプリングが剛体的に接続されており、バー支持部は、棒状体であり、バー支持部の長さ方向に等間隔に、長さ方向と略90度の角度をなし、複数のバーが一列に配されるようにバースプリングを介してバーを支持しており、拘束手段は、バー支持部の長さ方向と略90度の角度をなし、バーの軸方向と略90度の角度をなす方向にバー支持部を循環駆動させるよう拘束しており、流体吹き付け手段は、櫛歯体の循環軌道の一部において、櫛歯体の複数のバー全体に、バー支持部からバーの軸方向へ流体を吹き付けるよう配されていることを特徴とする。
【0010】
上記の構成によれば、循環駆動している櫛歯体の複数のバーは、循環軌道の一部において、廃棄物に接触しながら廃棄物中を横断することとなる。その際に、相対的に比重の重い不燃物はそこに止まり、弾力性を有するバースプリングによりバーが不燃物外周に沿って廃棄物中を移動することにより相対的に比重の軽い可燃物は、複数のバーにより選択的に廃棄物中から掻き出され、廃棄物は可燃物と不燃物に分離されることとなる。
廃棄物横断後のバーには、木切れ、ビニルのような可燃物が絡みついていることがあり、このままであると掻き出し効果の低下、バーの破損を招いてしまう。このため、バーからこれら可燃物を速やかに取り除く必要がある。
【0011】
ここで、別途除去ブラシを設け、循環軌道の一部においてバーと接触させることにより絡みついた可燃物を取り除く手段が提案されているが、除去ブラシ分の設置面積の増大、コストの増大を招くこととなる。
本発明では、循環駆動している櫛歯体を構成する複数の円柱バー全体に、循環軌道の一部においてバー支持部からバーの軸方向へ流体を吹き付けることにより、バーに絡みついた可燃物を吹き飛ばし、可燃物を取り除いている。
この場合、バーの形状が円柱であり、先端部に鉤状部等を有しないため、流体の吹き付け手段のみにより効果的に絡みついた可燃物を取り除くことができる。このため、別途除去ブラシの設置を必要とせず、即ち設置面積の増大、コストの増大を抑えつつ、掻き出し効果の低下を防ぐことができる。
【0012】
また、対称性の高い櫛歯体等の構造体を用いることで、複数の櫛歯体を循環駆動させる拘束手段、櫛歯体に所定の方向から流体を吹き付けるよう配される流体吹き付け手段等の配置の自由度を高めることができる。このため、装置全体として設計の自由度が高まり、装置全体として設置面積の増大、コストの増大を抑えることができる。
【0013】
(請求項3の発明)
この発明は、請求項1に記載の可燃物分離装置において、複数の櫛歯体は略同一形状であり、複数のバーは、略同一形状の円柱を同数、それぞれの円柱の軸方向が一致するように軸方向の一端側のみを剛体的に固定され束ねられている略同一形状の円柱束であり、剛体的に固定された軸方向の一端側において、略同一形状のバースプリングが剛体的に接続されており、バー支持部は、棒状体であり、バー支持部の長さ方向に等間隔に、長さ方向と略90度の角度をなし、複数のバーが一列に配されるようにバースプリングを介してバーを支持しており、拘束手段は、バー支持部の長さ方向と略90度の角度をなし、バーの軸方向と略90度の角度をなす方向にバー支持部を循環駆動させるよう拘束しており、流体吹き付け手段は、櫛歯体の循環軌道の一部において、櫛歯体の複数のバー全体に、バー支持部からバーを構成する円柱の軸方向へ流体を吹き付けるよう配されていることを特徴とする。
【0014】
上記の構成によれば、同一形状の円柱(例えば直径2.5mm)を同数(例えば7本を円柱の径方向に等方的に配置)それぞれの円柱の軸方向が一致するように軸方向の一端側のみを剛体的に固定され束ねられている円柱束から構成されているバーを用いることにより、円柱バー単体ではすり抜けてしまうような小さな可燃物をも、その円柱束内に絡め捕ることができ、流体の吹きつけにより絡め捕った可燃物をバーから脱離させることにより、可燃物の分離をより確実なものとすることができる。
【0015】
(請求項4の発明)
この発明は、請求項1〜請求項3のいずれか一つに記載の可燃物分離装置において、流体吹き付け手段の流体は空気であることを特徴とする。
【0016】
上記の構成によれば、可燃物分離装置の流体吹き付け手段の流体は空気であるため、別途ボンベボックス等を用意する必要がないため、流体吹き付け手段の装置内での取り回しが容易となる。このため、装置内における流体吹き付け手段の配置の自由度が高くなり、装置設計等が容易となる。
また、空気は可燃性の気体ではないため装置内での使用に大きな問題を生じることもない。
さらに、空気は気体であるため、装置内に別途ドレイン手段を設ける必要がなく、コストの増大を抑えつつ、バーに絡みついた可燃物を取り除き、バーの掻き出し効果の低下を効率的に防ぐことができる。
【0017】
(請求項5の発明)
この発明は、請求項1〜請求項3のいずれか一つに記載の可燃物分離装置において、流体吹き付け手段の流体は水であることを特徴とする。
【0018】
上記の構成によれば、可燃物分離装置の流体吹き付け手段の流体は水であるため、気体に比してその比重が大きいため、バーに絡みついた可燃性ごみを吹き飛ばす効果を高めることができる。これにより、バーに絡みついた可燃物を確実に取り除き、バーの掻き出し効果の低下を防ぐことができる。
また、水の吹きつけ手段により、装置内で大量に発生する粉塵を抑制する効果も期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】実施例にかかる可燃物分離装置を含む廃棄物分別装置の概略構成図である。
【図2】実施例にかかる円筒トロンメル装置の正面図である。
【図3】実施例にかかる円筒トロンメル装置の側面図(半断面図)である。
【図4】実施例にかかる可燃物分離装置の正面図である。
【図5】実施例にかかる可燃物分離装置の側面図(半断面図)である。
【図6】実施例にかかる可燃物分離装置のバー拡大図(正面図、側面図)である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
発明を実施するための形態を、図に示す実施例とともに説明する。
【実施例】
【0021】
図1は、この発明の実施例にかかる可燃物分離装置を含む廃棄物分別装置の概略構成図である。
この廃棄物分別装置は、廃棄物を投入する投入ホッパー装置1、その後段に設けられ磁性物を取り除く磁性物選別装置2、廃棄物を大粒度、中粒度、小粒度に分別する円筒トロンメル装置4、分別されたそれぞれの粒度の廃棄物から可燃物を取り除く可燃物分離装置(大粒度廃棄物用)5、可燃物分離装置(中粒度廃棄物用)6、可燃物分離装置(小粒度廃棄物用)7から構成されている。
【0022】
投入ホッパー装置1は、排出口(特大廃棄物)13を有し、上部に廃棄物投入口が設けられ、バイブスクリーン12へと廃棄物を導く廃棄物導入枠体11と、その下部に設けられた網上の振動篩であるバイブスクリーン12と、さらにその下部に設けられた一般的な2軸式破砕機(図示せず)とを備える。
【0023】
廃棄物導入枠体11は、上部から下部にかけて開口部が狭まる様配置された枠に排出口13側を除く3方を取り囲まれて形成されている。
バイブスクリーン12は、周知の振動発生装置(図示せず)を備えるスクリーン(例えば200mm×200mmの格子状)であり、200mm×200mmのサイズ以上の廃棄物はスクリーン上に止まり、200mm×200mm未満の廃棄物はスクリーンを通り抜け下部に存する破砕機へと送られる。
破砕機は周知な構成であって、バイブスクリーン12を通り抜けた廃棄物を受け止め、破砕機に確実に廃棄物を送るべく上部から下部にかけて開口部が狭まる様配置された枠体が上部に設けられ、上部、下部に開口部を有するハウジングに回転可能に支持された一対のドラム式破砕機を有する。
【0024】
投入ホッパー装置1は、直方体状に組まれた枠組みよりなる基台(図示せず)により排出口13側が水平面に対し下部に配置するよう傾斜角度を設け固定されている。
また、破砕機の下部より排出される破砕された廃棄物を受け止めるべく、投入ホッパー装置1の下部に搬送コンベア14が配されている。
投入ホッパー装置1の廃棄物導入枠体11の廃棄物投入口から投入された廃棄物はバイブスクリーン12によりバイブスクリーン12上に止まる特大廃棄物が選別され、特大廃棄物は振動と重力の作用で排出口13側へと導かれ排出口13から排出される。バイブスクリーン12を通過した廃棄物は周知の2軸式破砕機で破砕され、破砕された廃棄物は搬送コンベア14により磁性物選別装置2の下部を通過するように搬送される。
【0025】
磁性物選別装置2は、磁性物を吸着する電磁石21と、吸着された磁性物を磁性物排出部23へと搬送するベルトコンベア(磁性物選別装置)22と、下部に開口部を有し、電磁石21とベルトコンベア22を保持する磁性物選別装置ハウジング(図示せず)とを備える。
【0026】
磁性物選別装置2において、電磁石21は、ベルトコンベア22の一方のプーリ(図示せず)側に偏って配置されており、ベルトコンベア22は、電磁石21を上下に取り囲み、回動手段(図示せず)により、電磁石21の周囲を循環駆動するよう配置されている。
電磁石21とベルトコンベア22は、ベルトコンベア22の下部が磁性物選別装置ハウジングから露出するように磁性物選別装置ハウジングに固定されている。
また、磁性物選別装置2は、搬送コンベア14上部に電磁石21が配するように基台(図示せず)を介して固定されている。
【0027】
磁性物選別装置2下部を通過する廃棄物中の磁性物は、磁性物選別装置2内の電磁石21により吸着され、循環駆動するベルトコンベア22により他方のプーリ(図示せず)側まで導かれ磁力の影響を解かれた磁性物は重力の作用によりベルトコンベア22から脱離し、磁性物排出部23へと排出される。
磁性物選別装置2下部を通過し、磁性物の除去された廃棄物は、円筒トロンメル装置4に導入されるべく、搬送コンベア14の下部に設けられた搬送コンベア32に移送される。
【0028】
円筒トロンメル装置4の説明を、図2および図3に基づいて行う。
図2および図3は、この発明の実施例にかかる円筒トロンメル装置4の正面図および側面図(半断面図)である。
この円筒トロンメル装置4は、廃棄物の流れ方向に梁がめぐらされ、長軸となっている直方体状に組まれた枠組みよりなる基台30と、基台30の長軸となっている一端部において、ヒンジ部33を介して基台30と相対的配置が変更可能に接続されている廃棄物の入口部出口部にのみ底面部を有する機枠31とを備える。
【0029】
機枠31の中央部には、内円筒篩41と、内円筒篩41と所定の間隙を有して同軸的に配された外円筒篩42と、内円筒篩41と外円筒篩42とを剛体的に接続する連結部47とから構成される二重円筒篩43が回転可能に支持されている。
【0030】
また、この円筒トロンメル装置4は、内円筒篩41入口内に廃棄物を搬入すべく搬送コンベア14に固定された搬送コンベア32と、機枠31に固定され内円筒篩41内に残留する大粒度廃棄物を搬送コンベア(大粒度廃棄物)51Aへと移送する輸送路34、機枠31に固定され外円筒篩42内に残留する中粒度廃棄物を搬送コンベア(中粒度廃棄物)61へと移送する輸送路(中粒度廃棄物)35、機枠31の下部に固定され外円筒篩42から落下した小粒度廃棄物を受け止め、受け止めた小粒度廃棄物を搬送コンベア(小粒度廃棄物)71へと移送する搬送コンベア36とを備える。
また、機枠31水平設置時において、二重円筒篩43の軸を含む水平面よりやや下部において機枠31の内壁に水平に接触し、下部に向って搬送コンベア36の幅と等しくなるように傾斜を有して配置される一対の導入壁(小粒度廃棄物)49が機枠31の内壁に固定されている。
【0031】
機枠31内には、一対の回転補助用ローラー44が機枠31の廃棄物入口出口部に有する底面部に回転可能に支持されている。
一対の回転補助用ローラー44は、機枠31水平設置時において、それぞれ二重円筒篩43の軸と平行な回転軸を有し、それぞれの回転補助用ローラー44の回転軸が同一水平面に配されている。また、それぞれの回転補助用ローラー44は、周知の回転駆動機構(図示せず)を備え、同一方向に回転する。
この回転補助用ローラー44上に重力の作用により外円筒篩42の外周に剛体的に設けられたガイドリング50が摺接するように二重円筒篩43が機枠31の幅方向の中心部に位置するように配されている。これにより、回転駆動機構の回転力が回転補助用ローラー44を介してガイドリング50、外円筒篩42に伝達され、さらに連結部47を介して内円筒篩41が回転することにより、二重円筒篩43の一体的軸周りの回転が実現される。
【0032】
さらに、機枠31内には、回転可能に支持される内円筒篩用ブラシ45、一対の外円筒篩用ブラシ46が配されている。
内円筒篩用ブラシ45は、二重円筒篩43の軸と平行な回転軸を有し、内円筒篩41内周面の最上位点において摺接するように、機枠31に回転可能に支持されている。
一対の外円筒篩用ブラシ46は、それぞれ二重円筒篩43の軸と平行な回転軸を有し、外円筒篩42外周面の最上位点よりやや低い位置において摺接するように、機枠31の上部コーナーにそれぞれ回転可能に支持されている。
【0033】
内円筒篩用ブラシ45、一対の外円筒篩用ブラシ46は、二重円筒篩43の一体的軸周りの回転動作に伴って回転することにより、それぞれ内円筒篩41の大篩孔(例えば直径35mm)および外円筒篩42の小篩孔(例えば直径15mm)をブラッシングすることになる。これにより、内円筒篩41の大篩孔および外円筒篩42の小篩孔の目詰まりを防止し、廃棄物の大きさ分離効率が低下することを防ぐことができる。
【0034】
内円筒篩41の内周面には、内円筒篩41と一体として設けられた、廃棄物の堆積を防ぐ攪拌手段である断面形状が略三角形の掻き上げバー48が二重円筒篩43の軸と平行に内周面を3等分するように設けられている。
二重円筒篩43の一体的な軸周りの回転により、内円筒篩41の内周面に設けられた掻き上げバー48も軸周りに回転することになり、内円筒篩41内の廃棄物を攪拌する事ができ、内円筒篩41内の一部に廃棄物が堆積することを防ぐことができる。
【0035】
また、ヒンジ部33を支点として機枠31と基台30の配置を周知の油圧シリンダー等(図示せず)を用いて相対変化させることにより、機枠31に回転可能に支持されている二重円筒篩43の水平面に対しなす傾斜角度を調節することができる。これにより、内円筒篩41、外円筒篩42内を移動する廃棄物の移動速度を調整することができる。
【0036】
磁性物の除去された廃棄物は搬送コンベア32により水平面より入口側がやや上位に設定された内円筒篩41内に搬入される。内円筒篩41には、多数の大篩孔が一定間隔で設けられ、外円筒篩42には多数の小篩孔が一定間隔で設けられている。内円筒篩41および外円筒篩42は、軸周りに一体的に回転し、内円筒篩41内に搬送された磁性物の除去された廃棄物は、内円筒篩41内を重力の作用で出口側に移動しながら、35mm以下の廃棄物は外円筒篩42内に落下し、さらに外円筒篩42内を出口側に移動しながら15mm以下の廃棄物は外円筒篩42から下方に落下する。
【0037】
内円筒篩41内に残留する大粒度廃棄物は内円筒篩41出口に配された輸送路(大粒度廃棄物)34を介し、輸送路34の下部に設置された搬送コンベア51Aに移送され、外円筒篩42内に残留する中粒度廃棄物は外円筒篩42出口に配された輸送路35を介し、輸送路35の下部に設置された搬送コンベア61に移送され、外円筒篩42から下方に落下した小粒度廃棄物は導入壁49により搬送コンベア36上に集められ、搬送コンベア36の下部に設置された搬送コンベア71に移送される。
【0038】
大粒度廃棄物は搬送コンベア51Aから搬送コンベア(大粒度廃棄物)51Bに移送された後、可燃物分離装置5に搬送されるべく、さらに搬送コンベア(大粒度不燃物)52に移送される。
【0039】
可燃物分離装置5の説明を、図4〜図6に基づいて行う。
可燃物分離装置5は、廃棄物の流れ方向に梁がめぐらされ、長軸となっている直方体状に組まれた枠組みよりなる基台80、この基台上に設置された上部半円筒断面逆U字型の機枠81を備える。
【0040】
可燃物分離装置5は、機枠81の上部半円筒部中心軸が水平を保つように配置されており、搬送コンベア52は、幅方向に3分割され(端部52A、中心部52B、端部52C)、中心部52Bは機枠81の幅方向の中心部に水平を保ち、両端部(52A、52C)が中心部52Bの水平面より上部に位置するよう等角度傾斜して配置されているトラフ型ベルトコンベアを形成している。
また、トラフ型ベルトコンベアである搬送コンベア52は両端部52A、52Cの最上位部が機枠81の上部半円筒部中心軸を含む水平面より下部に位置するように配されている。
【0041】
また、可燃物分離装置5は、搬送コンベア52の下部に、搬送コンベア52から分離され、掻き出された可燃物を受け止めるべく基台80上部に固定された搬送コンベア(大粒度廃棄物内可燃物)53を備える。
また、搬送コンベア52の中心部52B水平面よりやや下部において機枠81の内壁に水平に接触し、下部に向って搬送コンベア53の幅と等しくなるように傾斜を有して配置される一対の大粒度可燃物導入壁95が機枠81の内壁に固定されている。
【0042】
また、可燃物分離装置5は、紐状の廃棄物をその搬送方向に伸ばすブラシ部5Aを備える。
さらに、廃棄物中の可燃物は、搬送途中の振動による不燃物との接触やコンベア間の移送の際の落下の衝撃等により破砕され大粒度の可燃物であっても搬送途中で小粒度、中粒度の可燃物となることがあるため、より確実な可燃物分離を実現するためブラシ部5Aの後段に大粒度可燃物掻き出し部5B、大粒度の可燃物が分離された廃棄物から、さらに可燃物を分離する中粒度可燃物掻き出し部5C、小粒度可燃物掻き出し部5Dを備える。
【0043】
ブラシ部5Aは、回転軸が水平面内で機枠81の上部半円筒部中心軸と直交し、剛線ブラシ先端部が搬送コンベア52上の廃棄物に接触するように機枠81に回転可能に支持されている。
ブラシ部5Aを通過することにより、紐状の廃棄物等は搬送方向に引き伸ばされ、後段に配される各粒度可燃物掻き出し部5A、5B、5Cにおける掻き出しを容易にしている。
【0044】
各粒度可燃物掻き出し部5A、5B、5Cは、複数の同一形状の櫛歯体82と、この複数の櫛歯体82を循環駆動する拘束手段を備えており、搬送コンベア52上に配置されている。
櫛歯体82は、同一形状の円柱または、同一形状の円柱を同数、それぞれの円柱の軸方向が一致するように軸方向の一端側のみを剛体的に固定され束ねられている同一形状の円柱束のいずれかであって、円柱または同一形状の円柱の束(以下バーと呼ぶ)の軸方向の一端側(同一形状の円柱の束においては、剛体的に固定された軸方向の一端側)に同一形状のバースプリング82Bが剛体的に接続された複数のバー82Aと、このバー82Aを支持する棒状体のバー支持部82Cであって、バー支持部82Cの長さ方向に等間隔に長さ方向と90度の角度をなし、バー82Aが一列に配されるようにバースプリング82Bを介して複数のバー82Aを支持しているバー支持部82Cから構成されている。
【0045】
また、複数の櫛歯体82は、それぞれのバー支持部82Cの長さ方向が機枠81の上部半円筒部中心軸方向と一致し、バー支持部82Cを水平に保ちつつバー支持部82Cの長さ方向と90度の角度をなし、且つバー82Aの軸方向と90度の角度をなす方向に、複数の櫛歯体82を循環駆動させる拘束手段である一対の同一長さの駆動チェーン83により拘束されている。
【0046】
一対の駆動チェーン83とバー支持部82Cが一対の駆動チェーン83周上に一定間隔に配置され、バー82Aが外部に配するように剛体的に接続されている。
複数の櫛歯体82が固定された一対の駆動チェーン83は、機枠81の幅方向両側に位置する駆動回転軸85A、85Bの駆動スプロケット84A、84Bと、その中間に位置する支持回転軸87、89A、89Bの支持スプロケット86、88A、88Bにより、バー支持部82Cの駆動方向が機枠81の上部半円筒部中心軸と直交するように、一対の駆動チェーン83の下部中央が膨出する形状をなしている。そして、駆動チェーン83は、その下部中央膨出部を通過する櫛歯体82のバー82Aが搬送コンベア52上を搬送される大粒度廃棄物に接触するよう搬送コンベア52上に機枠81を介して配されている。
【0047】
駆動回転軸85A、85Bは、機枠81の上部半円筒部中心軸と平行であり、機枠81の幅方向の中心から同一距離を有し機枠81内に配されている。
また、駆動回転軸85A、85Bは、機枠81の上部半円筒部中心軸より上位に位置し同一水平面に配されている。
【0048】
支持回転軸89A、89Bは、機枠81の上部半円筒部中心軸と平行であり、機枠81の幅方向の中心から同一距離を有し機枠81内に配されている。
支持回転軸89A、89Bの機枠81の幅方向の中心からなす距離は、駆動回転軸85A、85Bの機枠81の幅方向の中心からなす距離より小さく設定されている。
また、支持回転軸89A、89Bは、駆動回転軸85A、85Bの存する水平面より下位に位置する同一水平面に配されている。
【0049】
支持回転軸87は、機枠81の上部半円筒部中心軸と平行であり、機枠81の幅方向の中心部に位置している。
また、支持回転軸87は、支持回転軸89A、89Bの存する水平面より下位に位置しており、支持回転軸87に支持される支持スプロケット86を介して循環駆動する櫛歯体82のバー82Aの最下位位置で搬送コンベア52Bの表面と接触するようにその設置位置が調整されている。
【0050】
駆動回転軸85A、85Bの駆動スプロケット84A、84Bに対し、周知の回動機構(図示せず)により加えられた回転駆動力により、複数の櫛歯体82が固定された一対の駆動チェーン83は、駆動スプロケット84A、84B、支持スプロケット86、88A、88Bに支持され循環駆動する。
櫛歯体82のバー82Aは、支持スプロケット86、88A、88Bにより形成された一対の駆動チェーン83の循環軌道内の下部中央膨出部を通過する際に搬送コンベア52上を搬送される廃棄物に接触しながら廃棄物中を横断することとなる。その際に、相対的に比重の重い不燃物はそこに止まり、相対的に比重の軽い可燃物は、バー82Aにより搬送コンベア52から搬送コンベア52の外部へと掻き出され、搬送コンベア52の下部に設けられた搬送コンベア53へと落下する。
【0051】
また、可燃物分離装置5には、循環駆動する櫛歯体82のバー82Aの先端部最上位到達点より上位に位置し、機枠81の幅方向中心部付近に機枠81の上部半円筒部中心軸方向に沿って開口部を有する、流体吹き付け手段である空気吹き出し装置59が、ブラシ部5A、大粒度可燃物掻き出し部5B、中粒度可燃物掻き出し部5C、小粒度可燃物掻き出し部5Dを貫いて配されている。
空気吹き出し装置59の吹き出し口は、循環駆動する櫛歯体82の循環軌道の一部において、櫛歯体82の複数のバー82A全体に、バー支持部82Cからバー82Aの軸方向へ吹き付けるよう流れ出る空気が斜め下方に機枠81の幅方向中心部付近から外部へ向かうよう調整されている。
【0052】
大粒度廃棄物中を通過した櫛歯体82のバー82Aには木切れ、ビニルのような可燃物が絡みついていることがあり、このままであると掻き出し効果の低下、バー82Aの破損を招くおそれがある。このため、バー82Aからこれら可燃物を速やかに取り除く必要がある。
この場合、別途除去ブラシを設け、循環軌道の一部においてバー82Aと接触させることにより絡みついた可燃物を取り除く手段が提案されているが、除去ブラシ分の設置面積の増大、コストの増大を招くこととなる。
そこで、循環駆動している複数のバー82A全体に、循環軌道の一部においてバー支持部82Cからバー82Aの軸方向へ空気吹き出し装置59からの空気を吹き付けることにより、バー82Aに絡みついた可燃物を、搬送コンベア53上へ吹き落すことにより可燃物を取り除き、別途除去ブラシの設置を必要とせず、即ち設置面積の増大、コストの増大を抑えつつ、掻き出し効果の低下を防いでいる。
【0053】
大粒度可燃物掻き出し部5Bは、上記各粒度可燃物掻き出し部と同様の構成を有している。
櫛歯体(大粒度可燃物掻き出し用)54は、直径10mmの円柱剛線のバー(大粒度可燃物掻き出し用)54Aと、バー支持部(大粒度可燃物掻き出し用)54Cと、バー54Aとバー支持部54Cとを剛体的に接続する剛線のバースプリング(大粒度可燃物掻き出し用)54Bとを備えている。
循環駆動しているバー54Aは、搬送コンベア52上を搬送される廃棄物に接触しながら廃棄物中を横断することとなる。その際に、相対的に比重の重い不燃物はそこに止まり、相対的に比重の軽い大粒度可燃物は、バー54Aにより搬送コンベア52から掻き出され、搬送コンベア52の下部に設けられた搬送コンベア53へと落下する。
【0054】
中粒度可燃物掻き出し部5Cは、上記各粒度可燃物掻き出し部と同様の構成を有している。
櫛歯体(中粒度可燃物掻き出し用)55は、直径8mmの円柱剛線のバー(中粒度可燃物掻き出し用)55Aと、バー支持部(中粒度可燃物掻き出し用)55Cと、バー55Aとバー支持部55Cとを剛体的に接続する剛線のバースプリング(中粒度可燃物掻き出し用)55Bとを備えている。
循環駆動しているバー55Aは、搬送コンベア52上を搬送される廃棄物に接触しながら大粒度可燃物の除去された廃棄物中を横断することとなる。その際に、相対的に比重の重い不燃物はそこに止まり、相対的に比重の軽い中粒度可燃物は、バー55Aにより搬送コンベア52から掻き出され、搬送コンベア52の下部に設けられた搬送コンベア53へと落下する。
【0055】
小粒度可燃物掻き出し部5Dは、上記各粒度可燃物掻き出し部と同様の構成を有している。
櫛歯体(小粒度可燃物掻き出し用)56は、直径2.5mmの円柱エポキシガラスを7本それぞれの円柱の軸方向が一致するように軸方向の一端側のみを円柱径方向に等方的に剛体的に束ねられた円柱束であるバー(小粒度可燃物掻き出し用)56Aと、バー支持部(小粒度可燃物掻き出し用)56Cと、バー56Aとバー支持部56Cとを、バー56Aの剛体的に固定された軸方向の一端側において、剛体的に接続する剛線のバースプリング(小粒度可燃物掻き出し用)56Bとを備えている。
循環駆動しているバー56Aは、搬送コンベア52上を搬送される廃棄物に接触しながら大粒度可燃物、中粒度可燃物の除去された廃棄物中を横断することとなる。その際に、相対的に比重の重い不燃物はそこに止まり、相対的に比重の軽い小粒度可燃物は、バー56Aにより搬送コンベア52から掻き出され、搬送コンベア52の下部に設けられた搬送コンベア53へと落下する。
【0056】
また、大粒度可燃物掻き出し部5B、中粒度可燃物掻き出し部5C、小粒度可燃物掻き出し部5Dを貫いて配設されている空気吹き出し装置59から吹き付ける空気により、それぞれのバー54A、55A、56Aに絡みついた可燃物は搬送コンベア53上へ吹き落とされることとなる。
これにより、それぞれバー54A、55A、56Aの掻き出し効果の低下を防ぐことができる。
【0057】
大粒度廃棄物は搬送コンベア51A、51Bにより、搬送コンベア52に移送され、可燃物分離装置5内に搬送される。可燃物分離装置5は、各粒度可燃物掻き出し部(5B、5C、5D)を備え、搬送コンベア52上の大粒度廃棄物から掻き出された可燃物は、搬送コンベア52の下部に配置された搬送コンベア53上に落下する。搬送コンベア53上の大粒度廃棄物から分離された各粒度可燃物は全可燃物搬送コンベア90に移送される。
【0058】
中粒度廃棄物は搬送コンベア61により、搬送コンベア(中粒度不燃物)62に移送され、可燃物分離装置(中粒度廃棄物用)6内に搬送される。可燃物分離装置6は、各粒度可燃物掻き出し部(5C、5D)を備えており、搬送コンベア62上の中粒度廃棄物から掻き出された可燃物は、搬送コンベア62の下部に配置された搬送コンベア(中粒度廃棄物内可燃物)63上に落下する。搬送コンベア63上の中粒度廃棄物から分離された各粒度可燃物は全可燃物搬送コンベア90に移送される。
【0059】
小粒度廃棄物は搬送コンベア71により、搬送コンベア(小粒度不燃物)72に移送され、可燃物分離装置(小粒度廃棄物用)7内に搬送される。可燃物分離装置7は、各粒度可燃物掻き出し部(5C、5D)を備えており、搬送コンベア72上の小粒度廃棄物から掻き出された可燃物は、搬送コンベア72の下部に配置された搬送コンベア(小粒度廃棄物内可燃物)73上に落下する。搬送コンベア73上の小粒度廃棄物から分離された各粒度可燃物は全可燃物搬送コンベア90に移送される。
【0060】
全可燃物搬送コンベア90に移送された大粒度可燃物、中粒度可燃物、小粒度可燃物は可燃物排出部92が水平面より上位に位置する可燃物排出傾斜コンベア91に移送され、可燃物排出部92から排出される。
【0061】
大粒度廃棄物から各粒度可燃物が分離された大粒度不燃物は、搬送コンベア52から排出部(大粒度不燃物)58が水平面より上位に位置する傾斜コンベア(大粒度不燃物)57に移送され、排出部58から排出される。
【0062】
中粒度廃棄物から各粒度可燃物が分離された中粒度不燃物は、搬送コンベア62から排出部(中粒度不燃物)65が水平面より上位に位置する傾斜コンベア(中粒度不燃物)64に移送され、排出部65から排出される。
【0063】
小粒度廃棄物から各粒度可燃物が分離された小粒度不燃物は、バイブレート装置74に搬入される。バイブレート装置74は、排出口(小粒度不燃物)75を有し、上部に小粒度不燃物投入口が設けられ、その下部に配されたバイブスクリーン76へと廃棄物を導く導入枠体(小粒度不燃物)77と、網上の振動篩であるバイブスクリーン76と、その下部に設けられた下方に向って開口部の狭まる枠体とを備える。
【0064】
導入枠体77は、上部から下部にかけて開口部が狭まる様配置された枠に排出口75側を除く3方を取り囲まれて形成されている。
バイブスクリーン76は、周知の振動発生装置(図示せず)を備えるスクリーン(例えば10mm×10mmの格子状)であり、10mm×10mmのサイズ以上の廃棄物はスクリーン上に止まり、10mm×10mm未満の廃棄物はスクリーンを通り抜ける。
【0065】
バイブレート装置74は、直方体状に組まれた枠組みよりなる基台(図示せず)により排出口75側が水平面に対し下部に配置するよう傾斜角度を設け固定されている。
また、バイブスクリーン76と、その下部に設けられた枠体を通り抜けた、砂不燃物を受け止めるべく傾斜コンベア(砂不燃物排出)94が枠体下に配されている。傾斜コンベア94は、排出部(砂不燃物排出)93が水平面より上位に位置している。
【0066】
バイブレート装置74の導入枠体77から投入された廃棄物はバイブスクリーン76によりバイブスクリーン76上に止まる小粒度不燃物が選別され、バイブスクリーン76上に止まる小粒度不燃物は振動と重力の作用で排出口75側へと導かれ排出口75から排出される。
また、排出口75から排出された小粒度不燃物は排出部(小粒度不燃物)79が水平面より上位に位置する傾斜コンベア(小粒度不燃物)78に移送され、排出部79から排出される。
一方、バイブスクリーン76を通り抜けた砂不燃物は、砂不燃物排出傾斜コンベア94に落下し、排出部93から排出される。
【産業上の利用可能性】
【0067】
以上本発明の実施例を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。例えば本実施例では流体吹き付け手段である空気吹き出し装置は一箇所であるが、装置内に複数箇所設けることも可能である。
また、本実施例では流体吹き付け手段である空気吹き出し装置は固定式であるが、吹き出し口を可動式とすることもできる。
【0068】
また、本実施例では、可燃物分離装置(大粒度廃棄物用)は、ブラシ部、可燃物掻き出し部(大粒度)、可燃物掻き出し部(中粒度)、可燃物掻き出し部(小粒度)を備えているが、必ずしもこの構成に拘るものではなく、各部の一部のみからなる可燃物分離装置であっても構わない。
さらに、本発明の可燃物分離装置は廃棄物の種類の分別以外の任意の用途に適用できるものである。
【符号の説明】
【0069】
5 可燃物分離装置(大粒度廃棄物用)
5A ブラシ部
5B 大粒度可燃物掻き出し部
5C 中粒度可燃物掻き出し部
5D 小粒度可燃物掻き出し部
52 搬送コンベア(大粒度不燃物)
53 搬送コンベア(大粒度廃棄物内可燃物)
54 櫛歯体(大粒度可燃物掻き出し用)
54A バー(大粒度可燃物掻き出し用)
54B バースプリング(大粒度可燃物掻き出し用)
54C バー支持部(大粒度可燃物掻き出し用)
55 櫛歯体(中粒度可燃物掻き出し用)
55A バー(中粒度可燃物掻き出し用)
55B バースプリング(中粒度可燃物掻き出し用)
55C バー支持部(中粒度可燃物掻き出し用)
56 櫛歯体(小粒度可燃物掻き出し用)
56A バー(小粒度可燃物掻き出し用)
56B バースプリング(小粒度可燃物掻き出し用)
56C バー支持部(小粒度可燃物掻き出し用)
59 空気吹き出し装置(流体吹き付け手段)
6 可燃物分離装置(中粒度廃棄物用)
62 搬送コンベア(中粒度不燃物)
63 搬送コンベア(中粒度廃棄物内可燃物)
7 可燃物分離装置(小粒度廃棄物用)
72 搬送コンベア(小粒度不燃物)
73 搬送コンベア(小粒度廃棄物内可燃物)
82 櫛歯体
82A バー
82B バースプリング
82C バー支持部
83 駆動チェーン(拘束手段)
84A 駆動スプロケット
84B 駆動スプロケット
85A 駆動回転軸
85B 駆動回転軸
86 支持スプロケット
87 支持回転軸
88A 支持スプロケット
88B 支持スプロケット
89A 支持回転軸
89B 支持回転軸




【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の櫛歯体と、
前記複数の櫛歯体を循環駆動させる拘束手段を備え、
前記櫛歯体は、廃棄物中を通過する複数のバーと、前記複数のバーを支持するバー支持部とを備える可燃物分離装置において、
前記櫛歯体の循環軌道の一部において、前記櫛歯体の前記複数のバーに、前記バー支持部から前記バーの長さ方向へ流体を吹き付けるよう配された流体吹き付け手段を備えることを特徴とする可燃物分離装置。
【請求項2】
請求項1に記載の可燃物分離装置において、
前記複数の櫛歯体は略同一形状であり、
前記複数のバーは、略同一形状の円柱であり、軸方向の一端側に略同一形状のバースプリングが剛体的に接続されており、
前記バー支持部は、棒状体であり、前記バー支持部の長さ方向に等間隔に、長さ方向と略90度の角度をなし、前記複数のバーが一列に配されるように前記バースプリングを介して前記バーを支持しており、
前記拘束手段は、前記バー支持部の長さ方向と略90度の角度をなし、前記バーの軸方向と略90度の角度をなす方向に前記バー支持部を循環駆動させるよう拘束しており、
前記流体吹き付け手段は、前記櫛歯体の循環軌道の一部において、前記櫛歯体の前記複数のバー全体に、前記バー支持部から前記バーの軸方向へ流体を吹き付けるよう配されていることを特徴とする可燃物分離装置。
【請求項3】
請求項1に記載の可燃物分離装置において、
前記複数の櫛歯体は略同一形状であり、
前記複数のバーは、略同一形状の円柱を同数、それぞれの前記円柱の軸方向が一致するように軸方向の一端側のみを剛体的に固定され束ねられている略同一形状の円柱束であり、剛体的に固定された軸方向の一端側において、略同一形状のバースプリングが剛体的に接続されており、
前記バー支持部は、棒状体であり、前記バー支持部の長さ方向に等間隔に、長さ方向と略90度の角度をなし、前記複数のバーが一列に配されるように前記バースプリングを介して前記バーを支持しており、
前記拘束手段は、前記バー支持部の長さ方向と略90度の角度をなし、前記バーの軸方向と略90度の角度をなす方向に前記バー支持部を循環駆動させるよう拘束しており、
前記流体吹き付け手段は、前記櫛歯体の循環軌道の一部において、前記櫛歯体の前記複数のバー全体に、前記バー支持部から前記バーを構成する前記円柱の軸方向へ流体を吹き付けるよう配されていることを特徴とする可燃物分離装置。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のいずれか一つに記載の可燃物分離装置において、
前記流体吹き付け手段の流体は空気であることを特徴とする可燃物分離装置。
【請求項5】
請求項1〜請求項3のいずれか一つに記載の可燃物分離装置において、
前記流体吹き付け手段の流体は水であることを特徴とする可燃物分離装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−75279(P2013−75279A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−218004(P2011−218004)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(301044978)株式会社藤田製作所 (1)
【Fターム(参考)】