説明

可視画像および不可視画像を投影するための方法、システムおよび装置

【課題】可視画像および不可視画像を投影するための方法、装置およびシステムを提供する。
【解決手段】可視光源および不可視光源と、可視光および不可視光を受信且つ変調して、可視画像および該可視画像とは別個独立に形成される不可視画像を各々形成することができる少なくとも1つの光変調器と、可視画像および不可視画像を受信し、位置合わせをして同時に投影することができる投影光学系とを備える。さらに、投影用のビデオデータは、データストリーム内の可視ビットの一部分を不可視ビットの少なくとも一部分と置換して形成されており、ビデオデータを処理した際に可視画像および不可視画像を同時に投影できるようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、一般的には、デジタルプロジェクタに関し、具体的には、可視画像および不可視画像を投影するための方法、システムおよび装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年は、模擬および視覚化環境において、デジタル投影システムが一般的になってきている。こうした投影システムは、人間にとって可視である光の投影に最適化されたシステムから派生している場合が多い。しかしながら、暗視(NVIS)用途等、用途によっては、不可視スペクトル画像の投影が望まれている。不可視画像は、一般的に特別な機材を使えば視認可能である。不可視画像の例としては、赤外(IR)光を使いて投影する画像があり、したがって、これらの場合には、NVISゴーグルおよび/または赤外画像検出器を使用して、模擬/視覚化環境において不可視画像を視認することができる。
【0003】
可視画像と赤外画像の投影に2つの別個のプロジェクタを使用した赤外画像投影システムがあるが、画像の位置合わせの問題を伴う。別の手法として、単一のプロジェクタにおいて光変調器と投影レンズとの間に可動フィルタを配置し、投影した可視画像をフィルタ処理することによって、可視画像から赤外画像を得るシステムがある。これらのシステムにおいては、可視画像の赤色成分等、所与の可視色の強度に比例した赤外画像となる。しかしながら、この手法は、すべての赤外反射体/放射体が赤色光を反射および/または放射する性質を有するわけではない(黒色の表面など)という欠陥がある。したがって、模擬/視覚化環境において、非赤色の赤外反射体/放射体が模擬される領域において、赤外画像が適切に模擬されないか、あるいは可視画像の赤色成分が強すぎることになる。
【発明の概要】
【0004】
本明細書の第1の態様は、可視画像および不可視画像を投影するためのシステムを提供する。このシステムは、可視光を発することができる可視光源を備える。このシステムは、不可視光を発することができる不可視光源をさらに備える。このシステムは、可視光および不可視光を受信および変調して、可視画像および該可視画像とは別個独立に形成される不可視画像を各々形成することができる少なくとも1つの光変調器をさらに備える。このシステムは、位置合わせされた前記可視画像および不可視画像を受信し且つ同時に投影することができる投影光学系をさらに備える。
【0005】
このシステムは、不可視画像を可視画像とは別個独立に形成すべく不可視光を変調する前記少なくとも1つの光変調器を制御することが可能な処理ユニットをさらに備えることができる。
【0006】
このシステムは、複数の光変調器をさらに備えることができ、該複数の光変調器の各々が、可視光の各成分を受信および変調して、可視画像の各成分を形成することができる。このシステムは、前記可視光源を含む複数の可視光源を、前記複数の光変調器との一対一の関係でさらに備えることができ、該複数の可視光源の各々が、可視光の各成分を発することができる。このシステムは、前記可視光源および前記不可視光源を含む広帯域光源と、該広帯域光源からの光を、前記不可視光と前記可視光の前記各成分とに分割することができるスペクトル分割器とをさらに備えることができる。前記スペクトル分割器は、少なくとも1つのプリズムと少なくとも1つの二色性フィルタとのうちの少なくとも一方を備えることができる。
【0007】
前記少なくとも1つの光変調器は、前記可視光を受信および変調して前記可視画像を形成することができる少なくとも1つの可視光変調器と、前記不可視光を受信および変調して、前記可視画像とは別個独立に前記不可視画像を形成することができる不可視光変調器とを備えることができる。このシステムは、前記可視光源および前記不可視光源を含む広帯域光源と、前記可視画像とは別個独立に前記不可視画像を形成するために、前記広帯域光源からの光を、前記不可視光と前記可視光の複数の成分とに、前記不可視光の変調に協調した順序で分割することができる光フィルタとをさらに備えることができる。前記光フィルタは、各々が前記可視光の各成分のうちの1つを通すとともに前記不可視光の透過を実質的に遮断することができる複数の可視光フィルタと、前記不可視光を通すとともに前記可視光を実質的に遮断することができる不可視光フィルタとを備えることができる。前記光フィルタは、カラーホイールを備えることができる。
【0008】
このシステムは、前記可視光源を含む複数の可視光源をさらに備えることができ、該複数の可視光源の各々が、前記可視光の各成分を発することができる。前記複数の可視光源および前記不可視光源は、前記可視光の各成分および前記不可視光を、前記不可視画像を前記可視画像とは別個独立に形成するための前記不可視光の変調に協調した順序で発することができる。さらに、前記少なくとも1つの可視光変調器は、赤色、緑色および青色の各光源から光を受信し、該可視光を変調して可視画像を形成することができる。
【0009】
前記少なくとも1つの可視光源は、赤色、緑色および青色の光源のうちの少なくとも1つを備えることができ、前記不可視光源は、赤外光源および紫外光源のうちの少なくとも一方を備えることができる。
【0010】
本明細書の第2の態様は、可視画像および不可視画像を投影することができるプロジェクタへと光を供給するための光源アセンブリを提供する。プロジェクタは、可視光および不可視光を受信および変調して、可視画像および該可視画像とは別個独立に形成される不可視画像を各々形成することができる少なくとも1つの光変調器と、前記可視画像および不可視画像を受信し、位置合わせさせて同時に投影することができる投影光学系とを備える。この光源アセンブリは、可視光を発することができる可視光源を備える。この光源アセンブリは、不可視光を発することができる不可視光源をさらに備える。この光源アセンブリは、可視光と不可視光とをプロジェクタに伝送することができる光インターフェイスをさらに備える。この光源アセンブリは、協調信号を受信することができる通信インターフェイスをさらに備える。この光源アセンブリは、前記インターフェイスへと接続され、前記協調信号を処理して、応答時に、前記プロジェクタにおいて前記不可視画像が前記可視画像とは別個独立に形成されるように前記可視光および不可視光の前記プロジェクタへの伝送を前記可視光および不可視光の前記変調に協調させることができる処理ユニットをさらに備える。
【0011】
本明細書の第3の態様は、可視画像および不可視画像を投影することができるプロジェクタのために不可視データと可視データとを組み合わせるための方法を提供する。この方法は、プロジェクタが可視光スペクトルで投影すべき前記可視画像を表わす可視ビットを受信するステップを含む。さらにこの方法は、プロジェクタが不可視光スペクトルで投影すべき前記不可視画像を表わす不可視ビットを受信するステップを含む。さらにこの方法は、ビデオデータ内の前記可視ビットの一部分を前記不可視ビットの少なくとも一部分と置換し、前記ビデオデータを処理する際に前記可視画像と前記不可視画像とをプロジェクタが同時に投影できるようにするステップを含む。
【0012】
前記可視ビットは、赤色、緑色および青色ビットを含むことができ、前記ビデオデータはフレームを含むことができる。各フレームは、前記赤色、緑色および青色ビットを含むことができる。前記ビデオデータ内の前記可視ビットの一部分を前記不可視ビットの少なくとも一部分と置換するステップは、前記赤色、緑色および青色ビットのうちの1つを前記不可視ビットと置換するステップを含むことができる。前記赤色、緑色および青色ビットのうちの1つを前記不可視ビットと置換するステップは、前記赤色、緑色および青色ビットのうちの1つの一部分を前記不可視ビットの一部分と置換するステップを含むことができる。前記赤色、緑色および青色ビットのうちの1つを前記不可視ビットと置換するステップは、前記ビデオデータの一連のフレームにおいて前記赤色、緑色および青色ビットのうちの1つを、最上位不可視ビットと最下位不可視ビットとに交互に置換するステップを含むことができる。前記ビデオデータの一連のフレームにおいて前記赤色、緑色および青色ビットのうちの1つを最上位不可視ビットと最下位不可視ビットとに置換するステップは、前記ビデオデータの前記一連のフレームにおいて前記赤色、緑色および青色ビットのうちの1つの一部分を前記最上位不可視ビットと前記最下位不可視ビットとに置換するステップを含むことができる。前記赤色、緑色および青色ビットのうちの1つを前記不可視ビットと置換するステップは、前記ビデオデータの1つおきのフレームの青色ビットを前記不可視ビットと置換するステップを含むことができる。
【0013】
前記ビデオデータ内の前記可視ビットの一部分を前記不可視ビットの少なくとも一部分と置換するステップは、前記ビデオデータの一連のフレームにおいて、前記赤色、緑色および青色ビットのうちの第1の1つを前記不可視ビットと置換することと、前記赤色、緑色および青色ビットのうちの第2の1つを前記不可視ビットと置換することを交互で行うステップを含むことができる。この方法は、前記ビデオデータのさらなる続きのフレームにおいて、前記赤色、緑色および青色ビットのうちの第3の1つを前記不可視ビットと置換するステップをさらに含むことができる。
【0014】
前記ビデオデータ内の前記可視ビットの一部分を前記不可視ビットの少なくとも一部分と置換するステップは、前記ビデオデータの一連の交互のフレームにおいて前記赤色、緑色および青色ビットを前記不可視ビットの前記少なくとも一部分と置換するステップを含むことができる。前記ビデオデータの一連の交互のフレームにおいて前記赤色、緑色および青色ビットを前記不可視ビットの少なくとも一部分と置換するステップは、前記ビデオデータの前記一連のフレームにおいて、前記赤色、緑色および青色ビットのうちの第1の1つを前記不可視ビットの第1の部分と置換し、前記赤色、緑色および青色ビットのうちの第2の1つを前記不可視ビットの第2の部分と置換するステップを含むことができ、前記第1の部分は前記第2の部分よりも下位である。この方法は、前記ビデオデータの前記一連のフレームにおいて、前記赤色、緑色および青色ビットのうちの第3の1つを前記不可視ビットの前記第2の部分または第3の部分のうちの一方と置換するステップをさらに含むことができ、前記第2の部分は前記第3の部分よりも下位である。
【0015】
前記ビデオデータ内の前記可視ビットの一部分を前記不可視ビットの少なくとも一部分と置換するステップは、各フレームにおいて前記赤色、緑色および青色ビットのうちの2つを前記不可視ビットと置換して、残りの可視ビットがモノクロ画像を含むようにすることができる。前記赤色、緑色および青色ビットのうちの2つを前記不可視ビットと置換するステップは、前記赤色、緑色および青色ビットのうちの第1の1つを最上位不可視ビットで置換し、前記赤色、緑色および青色ビットのうちの第2の1つを最下位不可視ビットと置換するステップを含むことができる。前記残りの可視ビットは、赤色、緑色および青色データの組み合わせが所定のアルゴリズムに従ってモノクロに変換されたデータ、ならびに初めからモノクロで生成されたデータの少なくとも一方を含むことができる。
【0016】
本明細書の第4の態様は、可視画像と不可視画像を投影することができるプロジェクタのために不可視データと可視データとを組み合わせるための画像生成器を提供する。この画像生成器は、プロジェクタへとビデオデータを伝送することができるインターフェイスを備える。この画像生成器は、処理ユニットをさらに備える。処理ユニットは、プロジェクタが可視光スペクトルで投影すべき前記可視画像を表わす可視ビットを受信することができる。さらに処理ユニットは、プロジェクタが不可視光スペクトルで投影すべき前記不可視画像を表わす不可視ビットを受信することができる。さらに処理ユニットは、前記ビデオデータ内の前記可視ビットの一部分を前記不可視ビットの少なくとも一部分と置換して、前記ビデオデータを処理する際に前記可視画像と前記不可視画像とをプロジェクタが同時に投影できるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
以下の図面を参照して、いくつかの実施形態を説明する。
【0018】
【図1】図1は、可視画像および不可視画像を投影するための、非限定的実施形態に係るシステムを示す。
【0019】
【図2】図2は、可視光と不可視光とをプロジェクタへと供給するための、非限定的実施形態に係る光源アセンブリを示す。
【0020】
【図3】図3は、可視光と不可視光とをプロジェクタへと供給するための、非限定的実施形態に係る光源アセンブリを示す。
【0021】
【図4】図4は、可視画像および不可視画像の投影をもたらすための、非限定的実施形態に係るプロジェクタ・ヘッド・アセンブリを示す。
【0022】
【図5】図5は、可視画像および不可視画像の投影をもたらすための、非限定的実施形態に係るプロジェクタ・ヘッド・アセンブリを示す。
【0023】
【図6】図6は、可視画像および不可視画像を投影することができるプロジェクタのために不可視データおよび可視データを組み合わせるための、非限定的実施形態に係る方法を示す。
【0024】
【図7】図7は、画像生成器からプロジェクタへと伝送される、従来技術に係るビデオデータの詳細を示す。
【0025】
【図8】図8は、不可視データと可視データとが組み合わせられている、非限定的実施形態に係るビデオデータを示す。
【図9】図9は、不可視データと可視データとが組み合わせられている、非限定的実施形態に係るビデオデータを示す。
【図10】図10は、不可視データと可視データとが組み合わせられている、非限定的実施形態に係るビデオデータを示す。
【図11】図11は、不可視データと可視データとが組み合わせられている、非限定的実施形態に係るビデオデータを示す。
【図12】図12は、不可視データと可視データとが組み合わせられている、非限定的実施形態に係るビデオデータを示す。
【図13】図13は、不可視データと可視データとが組み合わせられている、非限定的実施形態に係るビデオデータを示す。
【図14】図14は、不可視データと可視データとが組み合わせられている、非限定的実施形態に係るビデオデータを示す。
【図15】図15は、不可視データと可視データとが組み合わせられている、非限定的実施形態に係るビデオデータを示す。
【図16】図16は、不可視データと可視データとが組み合わせられている、非限定的実施形態に係るビデオデータを示す。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1は、非限定的実施形態に従って可視画像113および不可視画像114を投影するためのシステム100を示し、システム100は、プロジェクタ101、光源アセンブリ105および画像生成器110を備える。光源アセンブリ105は、可視光(すなわち、約380〜750nmの可視光スペクトルまたは可視光スペクトルの部分集合にある光)を発するための可視光源106と、不可視光(すなわち、赤外光および/または紫外光等、可視光スペクトル外の光)を発するための不可視光源107とを備える。いくつかの実施形態において、後述するが、可視光源106および不可視光源107を、単一の広帯域光源109へと組み合わせることができる。いくつかの実施形態において、システム100は、単一の可視光源106を備えること(たとえば、モノクロのシステム)ができる一方で、他の実施形態において、システム100は、各々が可視光の各成分を放射する複数の可視光源を備えることができる(たとえば、図3参照)。
【0027】
いくつかの実施形態において、光源アセンブリ105は、任意の所与の時点において光の可視または不可視成分のみがプロジェクタ101へと運ばれるように、広帯域光源109ならびに/あるいは可視光源106および不可視光源107からの光をフィルタ処理するためのフィルタ119を備えることができる。
【0028】
いくつかの実施形態において、詳しくは後述するが、可視光源106は、たとえば赤色、緑色および青色の光源等(LED等)複数の可視光源を備える。他の実施形態において、不可視光源107は、赤外(IR)光源および紫外(UV)光源の少なくとも一方を備えることができるが、これに限られない。いずれにせよ、不可視光源は、不可視画像114の視認に使用する暗視ゴーグルおよび/または赤外画像検出器等の不可視画像視認装置に、適合したものとなっている。
【0029】
光源アセンブリ105は、処理ユニット108、電源(図示せず)およびインターフェイス111をさらに備えることができる。インターフェイス111は、可視光と不可視光とを各々可視光源106および不可視光源107からプロジェクタ101へと送るための光インターフェイス111を備える。図1の矢印151は、光源アセンブリ105からプロジェクタ101への光の伝送を示している。インターフェイス111は、光結合器を備えることができる。いくつかの実施形態において、光源アセンブリ105は、たとえばプロジェクタ101および/または画像生成器110(図示のとおり)から協調信号112を受信するための通信インターフェイス129をさらに備えることができる。これらの実施形態において、処理ユニット108は、通信インターフェイス129に接続されて、協調信号112の処理を実行できるようになっており、応答時には、可視光と不可視光のプロジェクタ101への伝送を協調させて、プロジェクタ101が後述のとおり不可視光の変調および可視光の変調を別個独立に行って不可視画像114および可視画像113を形成できるようにしている。
【0030】
プロジェクタ101は、可視光を受信および変調して可視画像113を形成することができる少なくとも1つの光変調器115を備える。これらの実施形態において、この少なくとも1つの光変調器115は、さらに、可視画像113とは別個独立に不可視画像114を形成すべく、不可視光を受信して変調することができる。しかしながら、別の実施形態においては、プロジェクタ101が、不可視画像114を形成するための少なくとも1つの不可視光変調器(たとえば、後述の図4および5のようなもの)を備えることができる。いずれにせよ、プロジェクタ101は、可視画像113を形成すべく、可視光を受信して変調する光変調器と、不可視画像114を可視画像113とは別個独立に形成すべく、不可視光を受信して変調する不可視光変調器(必要に応じ、同じ光変調器であっても、あるいは別の光変調器であってもよい)とを備える。
【0031】
光変調器115は任意の適切な光変調器とすればよく、DMD(デジタルマイクロミラーデバイス)、LCD(液晶表示装置)およびLCOS(Liquid crystal on silicon)等のデバイスがあるがこれらに限定されない。
【0032】
プロジェクタ101は、可視画像113および不可視画像114を受信して同時に投影することができる投影光学系116をさらに備える。図1は、可視画像113および不可視画像114を、異なる方向に投影されるものとして図示するが、図示されているが、分かり易くするための便宜に過ぎないことは言うまでもない。さらに、可視画像113および不可視画像114の各々が、同じ画像面170へと投影され、各々同じ投影光学系116を使用して伝送されるがゆえにほぼ位置合わせされていることも言うまでもない。したがって、不可視画像視認装置(たとえば、NVISゴーグル)を用いても用いなくても、画像面170での表示では、不可視画像114および可視画像113が各々位置合わせされている。
【0033】
プロジェクタ101は、不可視光を変調して不可視画像114を可視画像113とは別個独立に形成する際に光変調器115を制御するための処理ユニット117をさらに備える。プロジェクタ101は、画像生成器110からビデオデータ127を受信するためのインターフェイス118をさらに備える。プロジェクタ101は、光集積回路(integration optics)、メモリ、センサ、光ダンプ/ヒートシンク、電源および/または他の任意の適切な構成要素をさらに備えることができる。
【0034】
画像生成器110は、処理ユニット130および通信インターフェイス132を備えており、いくつかの実施形態においてメモリ134を備える。処理ユニット130は、プロジェクタ101が投影する可視画像113を表わす可視ビット135を受信することができる。可視ビット135は、所望により、カラーまたはモノクロの画像に相当することができる。さらに、画像生成器110は、プロジェクタ101が投影する不可視画像114に相当する不可視ビット136を受信することができる。またさらに、処理ユニット130は、ビデオデータストリーム127を処理する際に可視画像113と不可視画像114とをプロジェクタ101が同時に投影できるように、ビデオデータ127内の可視ビット135の一部分を不可視ビット136の少なくとも一部分と置換することができる。
【0035】
可視ビット135の一部分を不可視ビット136の少なくとも一部分と置換する様々な実施形態は、図8〜図16を参照して後述する。
【0036】
いくつかの実施形態において、画像生成器110は、プロジェクタ101との通信のため(具体的には、リンク131を介してプロジェクタ101へとビデオデータ127を伝達するため)のインターフェイス132をさらに備えることができる。いくつかの実施形態において、インターフェイス132は、データベースおよび/または外部のビデオソース(図示しないが、模擬/視覚化設備等)等、別の装置から可視ビット135と不可視ビット136を受信して処理ユニット130へと伝達できるようになっており、処理ユニット130が可視ビット135および不可視ビット136を受信する。
【0037】
さらなる実施形態において、メモリ134に可視ビット135および不可視ビット136を保存し、これを処理ユニット130が取り出して受信することができる。
【0038】
リンク131は、ビデオデータ127をプロジェクタ101へと伝達するために適した任意の適切な有線リンクまたは無線リンクであってもよい。さらに、リンク131は、所望により、有線または無線の通信ネットワーク(図示せず)を備えることができ、画像生成器110およびプロジェクタ101をリモートまたはローカルに置くことができる。インターフェイス132は、ビデオデータ127を所望により有線方式または無線方式で伝達できるよう、リンク131とおよそコンプリメンタルである。
【0039】
さらなる実施形態において、画像生成器110および光源アセンブリ105はリンク133を介して通信しており、協調信号112が光源アセンブリ105へと伝達される。さらに、処理ユニット130は、協調信号112を生成し、インターフェイス132およびリンク133を介して協調信号112を送信することができる。さらに、インターフェイス132は、協調信号112を光源アセンブリ105へと伝達することができる。
【0040】
リンク133は、協調信号112を光源アセンブリ105へと伝達するために適した任意の適切な有線リンクまたは無線リンクであってもよい。さらに、リンク133は、所望により、有線または無線の通信ネットワーク(図示せず)を備えることができ、画像生成器110および光源アセンブリ105をリモートまたはローカルに置くことができる。インターフェイス132は、協調信号112を所望により有線方式または無線方式で伝達できるよう、リンク133とおよそコンプリメンタリである。
【0041】
さらなる実施形態において、プロジェクタ101および光源アセンブリ105はリンク161を介して通信しており、協調信号162が光源アセンブリ105からプロジェクタ101へと伝達される。さらに、処理ユニット108は、協調信号162を生成し、インターフェイス129およびリンク161を介して協調信号162を送信することができる。さらに、インターフェイス129は、協調信号162をプロジェクタ101へと伝達することができる。リンク161は、リンク131および/またはリンク133と同様であってもよい。
【0042】
他の実施形態において、協調信号162は、リンク133および131を介して(すなわち、画像生成器110を介して)プロジェクタ101へと伝達可能である。
【0043】
さらなる実施形態において、リンク161を介して協調信号112を光源アセンブリ105へと伝達することができる。
【0044】
いずれにせよ、プロジェクタ101、光源アセンブリ105、および画像生成器110の各々が、所望により、適切な協調信号を互いに伝達できるようになっている。
【0045】
いくつかの実施形態において、プロジェクタ101、光源アセンブリ105および画像生成器110を、単一の投影装置199に組み合わせることができる。これらの実施形態において、プロジェクタ101、光源アセンブリ105および画像生成器110の各々がリソースを共有することができる。たとえば、いくつかの実施形態において、投影装置199が、プロジェクタ101、光源アセンブリ105および画像生成器110の各々によって共有される1つ以上の処理ユニット、1つ以上のメモリ等を備えることができる。さらに、投影装置199は、インターフェイス118、129および132ではなく、信号112およびビデオデータ127を伝達するためのコンピュータバス、ならびに可視光と不可視光とを光変調器115へと伝達するための光学部品を備えることができる。
【0046】
さらに、プロジェクタ101、光源アセンブリ105および画像生成器110の任意の組み合わせを単一の装置へと統合することができ、またシステム100の残りの構成要素と通信できるようになっていることは言うまでもない。
【0047】
いずれにせよ、ビデオデータ127(可視ビット135および不可視ビット136を含む)が画像生成器110によって生成され、プロジェクタ101へと伝達される。光変調器115を制御して、光源アセンブリ105から受信された可視光と不可視光とが変調される。光源アセンブリ105を制御して、光変調器115の制御に協調した順序で可視光と不可視光とが生成および/または送信(たとえば、矢印151)されるようになっている。たとえば、可視光が光変調器115へと伝達されると、光変調器115は可視光を変調すべく制御され、不可視光が光変調器115へと伝達されると、光変調器115は不可視光を変調すべく制御される。その結果、可視画像113および不可視画像114は、どちらも投影光学系116によって画像面170へと投影され、2つのプロジェクタシステムにおける位置合わせの問題は生じない。さらに、そのような制御、変調および投影は、通常はビデオの速度で実行され、可視画像113および不可視画像114が同時に視認できるようになっている。不可視画像114が可視画像113とは別個独立に形成されるため、不可視画像114は可視画像113に依存しない。
【0048】
図2には、可視光と不可視光とをプロジェクタ101へともたらすための、非限定的実施形態に係る光源アセンブリ105aが図示されている。システム100において、光源アセンブリ105を光源アセンブリ105a置き換え可能であることは言うまでもない。
【0049】
光源アセンブリ105aは、インターフェイス111と同様の光インターフェイス111a、インターフェイス129と同様の通信インターフェイス129a、および処理ユニット108と同様の処理ユニット108aを備える。光源アセンブリ105aは、広帯域光源109と同様の、可視光と不可視光とを発する広帯域光源109aをさらに備え、その例としては、白熱ランプ、ハロゲンランプ、キセノンアーク灯、メタルハライドランプ、ナトリウム蒸気ランプ等、任意の適切な広帯域光源が挙げられるが、これらに限定されない。
【0050】
光源アセンブリ105aは、複数の可視光フィルタ222、224および226を備えるフィルタ219をさらに備えており、可視光フィルタ222、224および226の各々は、可視光の各成分のうちの1つを通すことができるが、不可視光の透過は実質的に遮断することができる。フィルタ219は、不可視光を通すことができるが可視光は実質的に遮断することができる不可視光フィルタ228(たとえば、赤外フィルタや紫外フィルタ)をさらに備える。いくつかの非限定的実施形態において、フィルタ219は、緑色フィルタ222、青色フィルタ224、赤色フィルタ226および不可視光フィルタ228を備える。いくつかの非限定的実施形態において、フィルタ222〜228が円を切り分けた配置とされ、フィルタ219がカラーホイールとなっている。所望により、少なくとも1つの可視光フィルタおよび少なくとも1つの不可視光フィルタが含まれている限りにおいて、フィルタの数はより多くても少なくてもよく、任意の適切な順序に配置すればよい。さらに、可視光フィルタ222〜226は、(CMYK色システムのような)シアン、マゼンタおよびイエローを含むがこれに限定されない任意の適切な色のグループをフィルタ処理できるようになっていてもよい。
【0051】
いずれにせよ、フィルタ219は、広帯域光源109aと光インターフェイス111aとの間に位置し、広帯域光源109aからの光を、不可視画像114を可視画像113とは別個独立に形成するための光変調器115における不可視光の変調に協調した順序で、不可視光(たとえば、赤外または紫外)と可視光の複数の成分(すなわち、赤色、緑色および青色)とに分けることができる。すなわち、フィルタ219が所与の方向に回転し、広帯域光源109aからの光を順にフィルタ処理する。処理ユニット108aが協調信号112を処理できるようになっており、任意の所与の時点において光のどの成分をプロジェクタ101へと通すべきかを判断、すなわちフィルタ219の回転位置の位置を判断する。あるいは、処理ユニット108aがフィルタ219の位置を割り出し、その位置をリンク161を介してプロジェクタ101へと通信することにより、適切な画像データが光変調器115へ送られるように処理ユニット117が調整できるようになる。
【0052】
図3には、非限定的実施形態に係る、光をプロジェクタ101へ供給する光源アセンブリ105bが図示されている。システム100において、光源アセンブリ105を光源アセンブリ105bに置き換え可能であることは言うまでもない。
【0053】
光源アセンブリ105bは、インターフェイス111と同様の光インターフェイス111b、インターフェイス129と同様の通信インターフェイス129bおよび処理ユニット108と同様の処理ユニット108bを備える。光源アセンブリ105bは、複数の可視光源206r、206gおよび206bをさらに備え、これら複数の可視光源206r、206gおよび206bの各々が可視光の各成分を発することができる。たとえば、可視光源206r、206gおよび206bの各々が、赤色、緑色および青色の光を発することができるが、色の任意の適切なグループを発することができる。いくつかの非限定的実施形態において、可視光源206r、206gおよび206bの各々が、LED(発光ダイオード)を備える。光源アセンブリ105bは、不可視光源107と同様の不可視光源107bをさらに備える。
【0054】
いずれにせよ、複数の可視光源206r、206gおよび206b、ならびに不可視光源107bは、可視光の各成分および不可視光を、不可視画像を可視画像とは別個独立に形成するための光変調器115における不可視光の変調に協調した順序で発することができる。協調信号112を、任意の所与の時点において光の各成分のいずれをプロジェクタ101へと送信すべきかを判断し、すなわち、任意の所与の時点において可視光源206r、206gおよび206b、ならびに不可視光源107bのいずれをオンおよび/またはオフにすべきかを決定するために処理することができる。したがって、これらの実施形態において、プロジェクタ101が、通常は、光源206r、206g、206bおよび107bを制御することができる。
【0055】
図4には、非限定的実施形態に係るプロジェクタ・ヘッド・アセンブリ401が図示されている。いくつかの実施形態において、プロジェクタ・ヘッド・アセンブリ401は、プロジェクタ101および光源アセンブリ105の機能を組み合わせている。したがって、プロジェクタ・ヘッド・アセンブリ401を、システム100において、プロジェクタ101および光源アセンブリ105の代わりにできることは言うまでもない。
【0056】
プロジェクタ・ヘッド・アセンブリ401は、総じて画像生成器110と通信することができ、たとえばビデオデータ127を受信するために通信する。プロジェクタ・ヘッド・アセンブリ401は、処理ユニット108および117の組み合わせと同様の処理ユニット417と、インターフェイス118および129の組み合わせと同様のインターフェイス418とを備える。プロジェクタ・ヘッド・アセンブリ401は、画像面470に可視画像413および不可視画像414を投影するために、投影光学系116と同様の投影光学系416をさらに備える。
【0057】
プロジェクタ・ヘッド・アセンブリ401は、広帯域光源109aと同様の広帯域光源409と、スペクトル分割器410とをさらに備えている。このスペクトル分割器410は、広帯域光源409からの光を、不可視光(たとえば、赤外光)と可視光の各成分(たとえば、赤色、緑色および青色成分)とに分割する。いくつかの実施形態において、スペクトル分割器410が、少なくとも1つのプリズムおよび少なくとも1つの二色性フィルタ(図示せず)のうちの少なくとも一方を備える。
【0058】
プロジェクタ・ヘッド・アセンブリ401は、複数の光変調器415r、415g、415bをさらに備え、各々の光変調器415r、415g、415bは、スペクトル分割器410から可視光の各成分を受信して変調し、可視画像413の各成分(413r、413g、413b)を形成することができる。プロジェクタ・ヘッド・アセンブリ401は、少なくとも1つの不可視光変調器416をさらに備え、この少なくとも1つの不可視光変調器416は、光変調器115と同様のものでもよいが、スペクトル分割器から不可視光を受信して変調し、可視画像413とは別個独立に不可視画像414を形成することができる。たとえば、少なくとも1つの不可視光変調器416は、赤外(IR)光および/または紫外(UV)光を変調可能である。いくつかの実施形態において、プロジェクタ・ヘッド・アセンブリ401が、不可視光変調器416と同様であり得る複数の不可視光変調器を備えることができ、各々の不可視光変調器が、不可視光のうちの異なるスペクトル(および/または同じスペクトル)を変調することができる。これらの実施形態において、スペクトル分割器410は、広帯域光を複数の不可視光スペクトルに分割することがさらに可能である。たとえば、プロジェクタ・ヘッド・アセンブリ401は、赤外光を変調するための第1の不可視光変調器と、紫外光を変調するための第2の不可視光変調器とを少なくとも備えることができる。不可視光(たとえば、赤外光および/または紫外光のうちの異なる範囲)を変調するための不可視光変調器の他の組み合わせも、これらの実施形態の技術的範囲に包含される。
【0059】
プロジェクタ・ヘッド・アセンブリ401は、光変調器416および各光変調器415r、415g、415bからの不可視画像414および可視画像413の各成分(413r、413g、413b)を組み合わせ、組み合わせた画像を投影光学系416へと案内することができる光結合器420をさらに備える。投影光学系416は、不可視画像414および可視画像413を画像面470上で集束させることができる。たとえば、いくつかの実施形態において、光結合器420は、各々結合モードで使用される二色性フィルタおよびビームスプリッタのうちの少なくとも一方を備えることができる。他の適切な光結合器も、本実施形態の技術的範囲に包含される。図1と同様に、図4でも、可視画像413および不可視画像414を異なる方向に投影されるものとして図示されているが、分かり易くするための便宜に過ぎないことは言うまでもない。さらに、可視画像413および不可視画像414の各々が同じ画像面470へと投影され、ほぼ位置合わせされていることも言うまでもない。したがって、不可視画像視認装置(たとえば、NVISゴーグル)を用いても用いなくても、画像面470での表示では、不可視画像414および可視画像413が各々位置合わせされている。
【0060】
光変調器415r、415g、415bおよび不可視光変調器416の各々を制御して、所望により並列でまたは順次動作させることができる。
【0061】
図5には、非限定的実施形態に係るプロジェクタ・ヘッド・アセンブリ501が図示されている。プロジェクタ・ヘッド・アセンブリ501を、システム100において、プロジェクタ101および光源アセンブリ105の置き換えられることは言うまでもない。プロジェクタ・ヘッド・アセンブリ501は、プロジェクタ・ヘッド・アセンブリ401に類似しており、その構成部品には、最初の数字が「4」ではなくて「5」である点を除いて同様の符号が付されている。たとえば、インターフェイス518はインターフェイス418と同様である。
【0062】
しかしながら、プロジェクタ・ヘッド・アセンブリ501は、少なくとも1つの不可視光源507(たとえば、赤外および/または紫外光源)と、複数の可視光源506r、506gおよび506bとを備える。少なくとも1つの不可視光源507および複数の可視光源506r、506g、506bは、少なくとも1つの不可視光変調器516および複数の光変調器515r、515g、515bの各々と一対一の関係にあり、複数の可視光源506r、506g、506bは各々可視光の各成分を発することができる。たとえば、非限定的実施形態において、複数の可視光源506r、506g、506bは、各々赤色、緑色および青色の光を発することができる。さらに、少なくとも1つの不可視光源507および複数の可視光源506r、506g、506bは各々、不可視画像514および可視画像513の各成分(513r、513g、513b)を形成するために、少なくとも1つの不可視光変調器516ならびに複数の光変調器515r、515gおよび515bの各々へと光を発するように配置されている。少なくとも1つの不可視光源507ならびに複数の可視光源506r、506g、506bは、常に「オン」状態であってもよいし、あるいは、複数の可視光変調器515r、515gおよび515bによって形成される可視画像513とは別個独立に不可視画像514を形成すべく不可視光を変調する不可視光変調器516に協調した順序で、オン/オフされてもよい。
【0063】
プロジェクタ・ヘッド・アセンブリ501は、光変調器516および515r、515g、515bの各々からの不可視画像514および可視画像513の各成分(513r、513g、513b)を組み合わせ、組み合わせた画像を投影光学系516へと案内することができる光結合器420と同様の光結合器520をさらに備える。投影光学系516は、不可視画像514および可視画像513を画像面570へと投影することができる。図1と同様に、図5も、可視画像513および不可視画像514を、異なる方向に投影されるものとして図示するが、そのような図示が分かり易さのためにおこなわれているに過ぎないことは言うまでもない。さらに、可視画像513および不可視画像514の各々が、画像面570へに投影され、ほぼ位置合わせさていることも言うまでもない。したがって、不可視画像視認装置(たとえば、NVISゴーグル)を用いても用いなくても、画像面570の表示では、各々不可視画像514および可視画像513が位置合わせされている。
【0064】
光変調器515r、515g、515bおよび不可視光変調器516の各々を制御して、所望により並列でまたは順次動作させることができる。
【0065】
図6には、プロジェクタ101のための不可視データおよび可視データを結合させるための方法600が図示されている。方法600の説明を容易にするために、方法600の実行には、システム100、あるいはシステム100に光源アセンブリ105a、光源アセンブリ105b、プロジェクタ・ヘッド・アセンブリ401、またはプロジェクタ・ヘッド・アセンブリ501を組み込んだ任意の変種が使いられるものと仮定する。さらに、方法600についての以下の説明により、システム100およびその構成要素がよりよく理解できるようになる。しかしながら、システム100および/または方法600が変更可能であり、互いの関連において正確に本明細書に記載されるとおりに機能する必要はなく、そのような変種も本実施形態の範囲に包含されることは言うまでもない。
【0066】
ステップ610において、可視画像113を表わす可視ビット135が、処理ユニット130等で受信される。一般に、可視ビット135は、可視光スペクトルで投影すべき画像のビデオストリーム内にあるビットである。いくつかの実施形態において、可視ビット135を、システム100の外部のビデオ装置(模擬/視覚化装置(図示せず)等)から受信することができる。他の実施形態において、可視ビット135は、メモリ134(および/または外部メモリ(図示せず))内のデータファイルに保存でき、メモリ134から取り出して受信することができる。
【0067】
ステップ620において、不可視画像114を表わす不可視ビット136が、処理ユニット130等で受信される。一般に、不可視ビット136は、不可視光スペクトルで投影すべき画像のビデオストリーム内にあるビットである。いくつかの実施形態において、不可視ビット136をシステム100の外部のビデオ装置(模擬/視覚化装置(図示せず)等)から受信することができる。他の実施形態において、不可視ビット136をメモリ134(および/または外部メモリ(図示せず))内のデータファイルに保存でき、メモリ134から取り出して受信することができる。
【0068】
ステップ630において、プロジェクタ101へと送信されるビデオデータ127内の可視ビット135の一部分が、不可視ビット136の少なくとも一部分と置換され、ビデオデータ127を処理する際に可視画像113および不可視画像114をプロジェクタ101が同時に投影できるようになる。ステップ630は、処理ユニット130等が実行できる。
【0069】
ステップ640において、ビデオデータ127は、インターフェイス132等を介してプロジェクタ101へと送信される。次いで、プロジェクタ101がビデオデータ127を処理し、可視画像113および不可視画像114を同時に投影する。また、画像生成器110は、光源アセンブリ105へと協調信号112を送信することができ、上述のとおり、光変調器115が光変調器115で受信される可視光と不可視光と協調しやすくなる。
【0070】
ステップ610〜640は、任意の適切な順序で、さらには/あるいは同時に実行できることは言うまでもない。さらに、ステップ610〜640を所望により繰り返し、ビデオデータ127をビデオデータストリームにてプロジェクタ101へと送信することも可能であることは言うまでもない。たとえば、模擬環境において、インターフェイス132は、可視ビット135および不可視ビット136を生成している模擬/視覚化装置(コックピットシミュレータ等)と通信可能である。要するに、可視ビット135および不可視ビット136の各々が、可視画像113および不可視画像114を各々表わすビデオデータの2つのストリームを示す。次いで、処理ユニット130が、プロジェクタ101へと送信されるビデオデータ127の可視ビット135の一部分を、不可視ビット136の少なくとも一部分と置換することにより、ビデオデータの2つのストリームが結合される。
【0071】
たとえば、図7には、画像生成器110からプロジェクタ101へと送信されるビデオデータ727であって、不可視ビット136が存在せず、したがって従来技術によるビデオデータ727が示されている。ビデオデータ727は、複数のフレーム710a、710b、710c、・・・、710n(総称的にフレーム710と称し、一括して複数のフレーム710と称する)を含み、各フレームが複数の画素で構成され、各画素が複数の赤色ビット135r、緑色ビット135gおよび青色ビット135b(すなわち、可視ビット135)で構成される。ビデオデータ727は、ビデオデータ727を伝達するために必要とされる数のフレーム710で構成され、これらのフレーム710が1/F(Fはフレーム周波数)のフレーム周期で順に送信されることは言うまでもない。また、各フレーム710が一つの可視画像113を表しており、プロジェクタ101が各フレーム710を処理することにより、光変調器115を変調させて各可視画像113を形成することも言うまでもない。
【0072】
当業者にとって既知であるが、赤色ビット135r、緑色ビット135gおよび青色ビット135bの各々は、最上位ビット(MSb)から最下位ビット(LSb)までの範囲にわたる複数のビット(各々、R0、R1、・・・、RNR−1、G0、G1、・・・、GNG−1、B0、B1、・・・、BNB−1)を含む。たとえば、赤色ビット135rにおいて、MSbはRNR−1であり、LSbはR0である。さらに、赤色ビット135r、緑色ビット135g、および青色ビット135bは各々、ビット深度がN(すなわち、合計でN個のビット)であると理解される。
【0073】
一般に、ビデオデータ127はビデオデータ727と同様であるが、可視ビット135の一部分が不可視ビット136の少なくとも一部分と置換されている。さらに、ビデオデータ127内の可視ビット135の一部分を不可視ビット136の少なくとも一部分と置換するために、様々なプロトコルを使用することができる。そのようなプロトコルの様々な非限定的実施形態は後述する。
【0074】
1.単色置換プロトコル
【0075】
図8には、非限定的実施形態に係るビデオデータ127aが図示されている。ビデオデータ127aは、ビデオデータ127と同様であるが、非限定的実施形態に従って、青色ビット135b(図7のB0、B1、・・・BNB−1)が不可視ビット136と置換されている。不可視ビット136は、最上位ビット(MSb)から最下位ビット(LSb)までの範囲にわたる複数のビット(I0、I1、・・・、INnv−1)を含む。MSbがINnv−1であり、LSbがI0である。さらに、不可視ビット136は、可視ビット135と同様のビット深度を有する。
【0076】
ビデオデータ127aにおいて青色ビット135bが置換されているが、他の非限定的実施形態において、赤色ビット135rまたは緑色ビット135gのいずれかを置換することができることは言うまでもない。さらに、いくつかの非限定的実施形態において、赤色ビット135r、緑色ビット135gおよび青色ビット135bの各々の一部分を、赤色ビット135r、緑色ビット135gおよび青色ビット135bの各々のビット深度が減少するが、いずれの成分も完全に除去されてしまうことがないように、不可視ビット136の一部分と置換することができる。
【0077】
さらに、ビデオデータ127a内の各々のRGI三つ組(すなわち、縦列にて図示されている各々のRGI三つ組)が、ビデオデータ127aの各フレームを示しており、各フレームにおいて青色ビット135bが不可視ビット136と置換されている。したがって、プロジェクタ101による処理の際に、赤色ビット135r、緑色ビット135gおよび不可視ビット136を抽出することができる。次いで、赤色ビット135rおよび緑色ビット135gが可視画像113を生成するために使用され、不可視ビット136が不可視画像114を生成するために使用される。たとえば、光変調器115が、各フレームにおいて、赤色ビット135r、緑色ビット135gおよび不可視ビット136を順に使用して(たとえば、上述のとおり順に光変調器115へと導かれる赤色、緑色および不可視光に協調して)変調される。
【0078】
あるいは、プロジェクタ・ヘッド・アセンブリ401またはプロジェクタ・ヘッド・アセンブリ501を備える実施形態において、赤色ビット135r、緑色ビット135gおよび不可視ビット136を、各々適切な光変調器415r(または515r)、415g(または515g)および416(または516)を変調するために使用することができる。
【0079】
表1は、図8に示したプロトコルのさらなる特徴を示し、表中、「I」は不可視画像114を示し、「R」、「G」および「B」は各々可視画像113の赤色、緑色および青色成分を示す。
【表1】

【0080】
表1:単色置換プロトコルの特徴
【0081】
したがって、表1に示すとおり、可視画像113の赤色および緑色成分の各々、ならびに不可視画像114が、フレームレートがF、ビット深度がN、正規化輝度(すなわち、光源アセンブリ105によってプロジェクタ101へともたらされる可視光と不可視光との強度にもとづくプロジェクタ101の最大輝度)が1である。
【0082】
これらの実施形態において、可視画像113の青色成分は表示されないが、多くの模擬および/または視覚化環境においては、青色成分の喪失と(可視画像113に位置合わせさせた)不可視画像114の完全なフレームレートの投影との間のトレードオフを容認することができる。たとえば、特定の条件を模擬し、不可視画像114が赤外画像を含むコックピットシミュレータにおいては、青色成分の必要があまりない可能性があり、さらには/あるいは青色成分のデータの一部分を緑色成分のデータに組み込むことが可能である。たとえば、高輝度の状況において、人間は青色に対してあまり敏感でなく、したがって青色成分の喪失は、他の色の喪失に比べて肉眼では知覚されにくい。したがって、可視画像113の青色成分のダイナミックレンジを下げることができ、さらには/あるいは青色成分を取り除くことが可能である。しかしながら、低輝度の状況においては、人間は、青色に対してより敏感であり、赤色に対してあまり敏感でない。したがって、他の実施形態において、可視画像113の赤色成分を低減および/または除去することが望ましい。しかしながら、一般に、不可視ビット136と置換される色を模擬の条件に応じて調節できることを理解すべきである。
【0083】
2.高ダイナミックレンジ単色置換プロトコル
【0084】
図9には、非限定的実施形態に係るビデオデータ127bが図示されている。ビデオデータ127bはビデオデータ127aに類似しており、青色ビット135bが、ビデオデータ127bの連続する各フレームにおいて、最上位不可視ビット136M(すなわち、I)と最下位不可視ビット136L(すなわちI)との間を交互する不可視ビット136と置換されている。たとえば、図8を参照して上述したとおり、いくつかの実施形態において、不可視ビット136が、最上位ビット(MSb)から最下位ビット(LSb)までの範囲にわたる複数のビット(I、I、・・・、INnv−1)を含み、ビット深度がNである。しかしながら、最上位不可視ビット136Mおよび最下位不可視ビット136Lのビット深度がN(すなわち、各フレームごとにNビットが送信される)であるため、図9に示したプロトコルにおいては、不可視ビット136の総ビット深度は2Nである。換言すると、図9に示したプロトコルでは、不可視画像114内の2倍のデータ(たとえば、ダイナミックレンジ)を送信可能であるが、フレームレートは半分(F/2)になる。フレームレートがF/2になるのは、一つの不可視画像114に関するデータのすべてをプロジェクタ101で送信/受信するために2つのフレームを要するためである。
【0085】
ビデオデータ127bにおいて青色ビット135bが置換されているが、他の非限定的実施形態において、赤色ビット135rまたは緑色ビット135gのいずれかを置換することができるのは言うまでもない。さらに、いくつかの非限定的実施形態において、赤色ビット135r、緑色ビット135gおよび青色ビット135bの各々の一部分を、赤色ビット135r、緑色ビット135gおよび青色ビット135bの各々のビット深度が減少するが、いずれの成分も完全に除去されてしまうことがないように、不可視ビット136の一部分と置換することができる。
【0086】
表2は、図9に示したプロトコルのさらなる特徴を示し、表中、「I」は不可視画像114を示し、「R」、「G」および「B」は各々可視画像113の赤色、緑色および青色成分を示す。
【表2】

【0087】
表2:高ダイナミックレンジ単色置換プロトコルの特徴
【0088】
したがって、表2に示すとおり、可視画像113の赤色および緑色成分は各々、フレームレートがFであり、ビット深度がNであり、正規化輝度が1である。しかしながら、不可視画像114は、フレームレートがF/2あり、ビット深度が2Nであり、正規化輝度が1ある。したがって、フレームレートは低いものの、不可視画像114は、図8のプロトコルまたは可視画像113と比べてダイナミックレンジ(すなわち、ビット深度が2N)がより高い。
【0089】
3.交互フレーム単色置換プロトコル
【0090】
図10には、非限定的実施形態に係るビデオデータ127cが図示されている。ビデオデータ127cは、ビデオデータ127aに類似しているが、ビデオデータ127cにおいては、ビデオデータ127cの1つおきのフレームの青色ビット136が不可視ビット136に置換されている。この方法で、ビデオデータ127aおよびビデオデータ127bと対照的に、青色ビット135bがプロジェクタ101へと伝達されるが、そのフレームレートはF/2である。同様に、不可視ビット136がプロジェクタ101へと伝達されるが、やはりそのフレームレートもF/2である。これにより、赤色ビット135r、緑色ビット135g、青色ビット135bおよび不可視ビット136の各々について同じダイナミックレンジ(すなわち、ビット深度がN)とすることができる。
【0091】
ビデオデータ127cにおいて青色ビット135bが置換されているが、他の非限定的実施形態において、赤色ビット135rまたは緑色ビット135gのいずれかを置換することができることは言うまでもない。さらに、いくつかの非限定的実施形態において、赤色ビット135r、緑色ビット135gおよび青色ビット135bの各々の一部分を、赤色ビット135r、緑色ビット135gおよび青色ビット135bの各々のビット深度が減少するが、いずれの成分も完全に除去されてしまうことがないように、不可視ビット136の一部分と置換することができる。
【0092】
表3は、図10に示したプロトコルのさらなる特徴を示し、表中、「I」は不可視画像114を示し、「R」、「G」および「B」は各々可視画像113の赤色、緑色および青色成分を示す。
【表3】

【0093】
表3.交互フレーム単色置換プロトコルの特徴
【0094】
したがって、表3に示すとおり、可視画像113の赤色および緑色成分は各々、フレームレートがFであり、ビット深度がNであり、正規化輝度が1である。しかしながら、青色ビット135bおよび不可視画像114は、フレームレートがF/2であり、ビット深度がNである。さらに、可視画像113の青色成分ならびに不可視画像114は、可視画像113の赤色および緑色成分の半分の時間だけしか「オン」でないため、各々の正規化輝度は0.5である。いくつかの実施形態において、これに、青色のビデオデータ(すなわち、青色ビット135b)および不可視ビット136についての利得を大きくすることによって対処することができる。しかしながら、青色ビット135bが、利得を大きくすることが飽和につながるような概ね大きな振幅(たとえば、最大振幅に実質的に近い)を有する場合には、青色ビット135bの代わりに赤色ビット135rまたは緑色ビット135gのいずれかを置換することができる。
【0095】
他の実施形態において、可視画像113の青色成分ならびに不可視画像114の低輝度に、以下によって対処することができる。すなわち、光変調器115が可視画像113の青色成分および/または不可視画像114を形成すべく変調させられているときに広帯域光源109の振幅を大きくする。あるいは、青色光源(たとえば、206bおよび/または506b)ならびに/あるいは少なくとも1つの不可視光源(たとえば、107、107bおよび/または507)の振幅を大きくするという対処が可能である。さらなる実施形態において、さらにトレードオフを行い、置換の間隔を、1つおきのフレームから、2つおき、3つおき、4つおきのフレーム等へと延長することもできる。結果として、可視ビットまたは不可視ビットのフレームレートがF/3、F/4、F/5等になり、輝度が1/3、1/4、1/5等になると考えられる。
【0096】
4.交互のフレームにおいて別々の色を置換するプロトコル
【0097】
図11には、非限定的実施形態に係るビデオデータ127cと同様のビデオデータ127dが図示されている。ただし、ビデオデータ127dにおいては、赤色ビット135r、緑色ビット135gおよび青色ビット135bのうちの第1の1つの不可視ビット136との置換と、赤色ビット135r、緑色ビット135gおよび青色ビット135bのうちの第2の1つの不可視ビット136との置換とが、ビデオデータ127dの連続する各フレームにおいて交互におこなわれる。具体的には、図示した実施形態において、赤色ビット135rの不可視ビット136との置換と、青色ビット135bの不可視ビット136との置換とが交互におこなわれる。
【0098】
ビデオデータ127dにおいて赤色ビット135rおよび青色ビット135bが置換されるが、他の非限定的実施形態において、赤色ビット135r、緑色ビット135gおよび青色ビット135bのうちの任意の2つを置換することができることは言うまでもない。さらに、他の非限定的実施形態において、赤色ビット135r、緑色ビット135gのうちの第3の1つを、ビデオデータ127dのさらに続くフレームにおいて、任意の所望の順序(たとえば、IGB、RIB、RGI等)で不可視ビット136と置換することができる。
【0099】
表4は、図11に示したプロトコルのさらなる特徴を示し、表中、「I」は不可視画像114を示し、「R」、「G」および「B」は各々可視画像113の赤色、緑色および青色成分を示す。
【表4】

【0100】
表4.交互フレーム単色置換プロトコルの特徴
【0101】
したがって、表4に示すとおり、可視画像113の緑色成分および不可視画像114は、フレームレートがFであり、正規化輝度が1である。しかしながら、赤色ビット135rおよび青色ビット135bは、フレームレートがF/2であり、正規化輝度が0.5である(図10を参照して上述したとおりに対処可能である)。しかしながら、可視画像113のすべての成分および不可視画像114は、ダイナミックレンジが同じ(すなわち、ビット深度N)である。
【0102】
5.単色ビット深度削減プロトコル
【0103】
図12には、非限定的実施形態に係るビデオデータ127と同様のビデオデータ127eが図示されている。ただし、ビデオデータ127eにおいては、青色ビット135bの一部分のみが、不可視ビット136の一部分136i(たとえば、Ii)と置換されており、この部分136iは、ビット深度がNiである。したがって、青色ビット135bは、ビット深度がN−Niとなる。いくつかの実施形態において、上記部分136iが、不可視ビット136のうちNiの最上位ビットを含むことができるが、他の実施形態においては、上記部分136iが、不可視ビット136のうちNiの最下位ビットであるを含むことができる。
【0104】
ビデオデータ127eにおいて青色ビット135bが置換されるが、他の非限定的実施形態において、赤色ビット135rまたは緑色ビット135gのいずれかを置換することができるのは言うまでもない。さらに、いくつかの非限定的実施形態において、赤色ビット135r、緑色ビット135gおよび青色ビット135bの各々の一部分を、赤色ビット135r、緑色ビット135gおよび青色ビット135bの各々のビット深度が減少するが、いずれの成分も完全に除去されてしまうことがないように、不可視ビット136の一部分と置換することができる。
【0105】
表5は、図12に示したプロトコルのさらなる特徴を示し、表中、「I」は不可視画像114を示し、「R」、「G」および「B」は各々可視画像113の赤色、緑色および青色成分を示す。
【表5】

【0106】
表5.単色ビット深度削減プロトコルの特徴
【0107】
したがって、表5に示すとおり、可視画像113のすべての成分および不可視画像114は、フレームレートがFであり、正規化輝度が1である。しかしながら、青色ビット135bは、赤色ビット135rおよび緑色ビット135gよりもダイナミックレンジが縮小されている(すなわち、ビット深度はN−Ni)。さらに、不可視画像114は、赤色ビット135rおよび緑色ビット135gよりもダイナミックレンジが小さい(すなわち、ビット深度はNi)。したがって、いくつかの実施形態において、可視画像113のうちのダイナミックレンジが最小である成分が、ビットの置換をおこなう色として選択される。各成分のダイナミックレンジの要件が変化する場合、ビットの置換をおこなうべく選択される色も変更することができる。
【0108】
6.高ダイナミックレンジ単色ビット深度削減プロトコル
【0109】
図13には、非限定的実施形態に係るビデオデータ127eと同様のビデオデータ127fが図示されている。ただし、ビデオデータ127fにおいては、青色ビット135bの一部分だけが、ビデオデータ127fの連続するフレームにおいて、より上位の不可視ビット136Miとより下位の不可視ビット136Liとに置換される。さらに、より上位の不可視ビット136Miとより下位の不可視ビット136Liは、各々ビット深度がNjであり、したがって青色ビット135bは、ビット深度がN−Njである。
【0110】
ビデオデータ127fにおいて青色ビット135bが置換されるが、他の非限定的実施形態において、赤色ビット135rまたは緑色ビット135gのいずれかを置換することができることは言うまでもない。さらに、いくつかの非限定的実施形態において、赤色ビット135r、緑色ビット135gおよび青色ビット135bの各々の一部分を、赤色ビット135r、緑色ビット135gおよび青色ビット135bの各々のビット深度が減少するが、いずれの成分も完全に除去されてしまうことがないように、不可視ビット136の一部分と置換することができる。
【0111】
表6は、図13に示したプロトコルのさらなる特徴を示し、表中、「I」は不可視画像114を示し、「R」、「G」および「B」は各々可視画像113の赤色、緑色および青色成分を示す。
【表6】

【0112】
6.高ダイナミックレンジ単色ビット深度削減プロトコルの特徴
【0113】
したがって、表6に示すとおり、可視画像113のすべての成分は、フレームレートがFであり、正規化輝度が1である。不可視画像114は、フレームレートがF/2であり、低輝度(図10を参照して上述したとおりに対処可能である)である。青色ビット135bは、赤色ビット135rおよび緑色ビット135gよりもダイナミックレンジが縮小される(すなわち、ビット深度がN−Nj)。しかしながら、不可視画像114は、たとえば図11を参照して説明したプロトコルよりもダイナミックレンジが広い。いくつかの実施形態において、可視画像113のうちのダイナミックレンジが最小である成分が、ビットの置換を行う色として選択される。各成分のダイナミックレンジの要件が変化する場合、ビットの置換を行うべく選択される色も変更することができる。
【0114】
7.超高ダイナミックレンジ交互フレームプロトコル
【0115】
図14には、非限定的実施形態に係るビデオデータ127と同様のビデオデータ127gが図示されている。ただし、ビデオデータ127gにおいては、赤色ビット135r、緑色ビット135gおよび青色ビット135bの各々が、ビデオデータ127gの一連の交互のフレームにおいて、不可視ビットの少なくとも一部分と置換される。たとえば、いくつかの非限定的実施形態において、赤色ビット135r、緑色ビット135gおよび青色ビット135bの各々が、不可視ビット136MM、136Mおよび136Lと置換される。これらの実施形態において、不可視ビット136は、ビット深度が3Nであり、不可視ビット136が不可視ビット136MM、136Mおよび136Lへと分割され、不可視ビット136MMが「最上位の」最上位ビットを含み、不可視ビット136Mが最上位ビットを含み、不可視ビット136Lが最下位ビットを含む。不可視ビット136MM、136Mおよび136Lのどれが、赤色ビット135r、緑色ビット135gおよび青色ビット135bのどれを置換するかについて、通常は制限がないことは言うまでもない。また、これらの実施形態において、プロジェクタ101が、不可視スペクトルにおいて大きな輝度のダイナミックレンジを投影できることも言うまでもない。
【0116】
表7は、図14に示したプロトコルのさらなる特徴を示し、表中、「I」は不可視画像114を示し、「R」、「G」および「B」は各々可視画像113の赤色、緑色および青色成分を示す。
【表7】

【0117】
7.超高ダイナミックレンジ交互フレームプロトコルの特徴
【0118】
したがって、表7に示すとおり、可視画像113のすべての成分および不可視画像は、フレームレートがF/2であり、正規化輝度が0.5である(図10を参照して上述したとおりに対処可能である)。さらに、可視画像113のすべての成分は、ダイナミックレンジが同じ(たとえば、ビット深度がN)であるのに対し、不可視画像114は、ダイナミックレンジがきわめて大きい(ビット深度が3N)。
【0119】
8.高ダイナミックレンジ交互フレームプロトコル
【0120】
図15には、非限定的実施形態に係るビデオデータ127gと同様のビデオデータ127hが図示されている。ただし、ビデオデータ127hにおいては、赤色ビット135r、緑色ビット135g、および青色ビット135bのうちの2つが不可視ビット136Mと置換され、赤色ビット135r、緑色ビット135gおよび青色ビット135bのうちの1つが不可視ビット136Lと置換される。これらの実施形態において、不可視ビット136は、ビット深度が2Nであり、光変調器115に入射する不可視光を、2−(N+1)の輝度へと調節できることは言うまでもない。したがって、不可視最上位ビット(すなわち、不可視ビット136M)が繰り返され、不可視画像114の輝度を、輝度の微細な階調を保ちつつ可視画像113に比べて2倍にする。これは、(たとえば、コックピットシミュレータにおける)樹冠等、暗視画像における「混み合った」環境の模擬において有用となり得る。
【0121】
表8は、図15に示したプロトコルのさらなる特徴を示し、表中、「I」は不可視画像114を示し、「R」、「G」および「B」は各々可視画像113の赤色、緑色および青色成分を示す。
【表8】

【0122】
表8.高ダイナミックレンジ交互フレームプロトコルの特徴
【0123】
したがって、表8に示すとおり、可視画像113のすべての成分および不可視画像114は、フレームレートがF/2である。可視画像113は、正規化輝度が0.5であり(図10を参照して上述したとおりに対処可能である)、不可視画像114は、正規化輝度が1である。さらに、可視画像113のすべての成分は、ダイナミックレンジが同じ(たとえば、ビット深度がN)であるのに対し、不可視画像114は、ダイナミックレンジが大きい(ビット深度が2N)。
【0124】
9.高ダイナミックレンジ・モノクロ・プロトコル
【0125】
図16には、非限定的実施形態に係るビデオデータ127aと同様のビデオデータ127iが図示されている。ただし、ビデオデータ127iにおいては、各フレームにおいて、赤色ビット135r、緑色ビット135gおよび青色ビット135bのうちの1つが不可視ビット136Mと置換され、赤色ビット135r、緑色ビット135gおよび青色ビット135bのうちの別の1つが不可視ビット136Lと置換される。結果として、赤色ビット135r、緑色ビット135gおよび青色ビット135bのうちの1つ(たとえば、図示のとおりの赤色ビット135r)がプロジェクタ101へと送信され、したがって可視画像113がモノクロになっている。さらに、これらの実施形態において、送信される可視ビット135を、モノクロ画像データのすべてが赤色ビット135r、緑色ビット135gおよび青色ビット135bのうちの送信される1つに含まれるように処理することが可能である。したがって、これらの実施形態において、送信される可視ビット(「W」)は、赤色、緑色または青色データに限られず、赤色、緑色および青色データの何らかの組み合わせが所定のアルゴリズムに従ってモノクロに変換されたデータ、ならびに初めからモノクロで生成されたデータであってもよいことは言うまでもない。
【0126】
これらのいくつかの実施形態において、プロジェクタ101をモノクロモードにすることにより、広帯域光源109が光変調器115(あるいは、光変調器415r、415gおよび415bのうちの1つ以上)を照光して、可視画像113を黒色/白色/灰色の配色で投影するようにすることができる。
【0127】
表9は、図19に示したプロトコルのさらなる特徴を示し、表中、「I」は不可視画像114を示し、「W」はモノクロモードで投影される可視画像113を示す。
【表9】

【0128】
表9.高ダイナミックレンジ・モノクロ・プロトコルの特徴
【0129】
したがって、表9に示すとおり、モノクロの可視画像113および不可視画像114は、フレームレートがFであり、正規化輝度が1である。さらに、不可視画像114は、ビット深度がNであるモノクロの可視画像113に比べ、ダイナミックレンジが高い(ビット深度が2N)。
【0130】
ビデオデータ127において可視ビット135の一部分を不可視ビット136の少なくとも一部分と置換するための9つの異なるプロトコルおよび変種を説明したが、別のプロトコルもこれらの実施形態に鑑みて可能であり、本明細書の技術的範囲に包含される。
【0131】
このように、ビデオデータ127において可視ビット135の一部分を不可視ビット136の少なくとも一部分と置換するとともに、プロジェクタ101がビデオデータ127を処理でき、不可視画像114を可視画像113とは別個独立に形成すべく不可視光を変調でき、且つ可視画像113と不可視画像114とを位置合わせさせて(すなわち、同じ投影光学系116によって)同時に投影できるようにすることによって、不可視画像114を用いた模擬/視覚化環境が総じて簡素化される。そのような模擬/視覚化環境の例として、暗視モードが可能な(たとえば、ユーザが暗視ゴーグルを利用できる)コックピットシミュレータおよび/またはフライトシミュレータおよび/または運転シミュレータ、ならびに赤外画像検出器を備え、検出した赤外画像を可視光スペクトルでヘッドアップディスプレイに投影できる運転シミュレータ等があるが、これらに限定されない。当業者にとって想到可能な他の模擬/視覚化環境も、これらの実施形態の範囲に包含される。
【0132】
いくつかの実施形態において、プロジェクタ101、光源アセンブリ105、105aおよび105b、画像生成器110、ならびにプロジェクタ・ヘッド・アセンブリ401および501の機能が、あらかじめプログラムされたハードウェアまたはファームウェア要素(たとえば、特定用途向け集積回路(ASIC)、電気的に消去できる読み出し専用プログラマブルメモリ(EEPROM)等)あるいは他の関連機器を用いて実現できることは、当業者であれば理解できるであろう。他の実施形態において、プロジェクタ101、光源アセンブリ105、105aおよび105b、画像生成器110、ならびにプロジェクタ・ヘッド・アセンブリ401および501の機能は、コンピュータ装置(コンピュータ装置の操作用のコンピュータ読み取り可能なプログラムコードを保存しているコードメモリ(図示せず)へとアクセスできるもの)を用いて実現することができる。コンピュータ読み取り可能なプログラムコードは、固定且つ実体があるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、上記機器が直接読み取ることができる記憶媒体(取り出し可能なディスケット、CD−ROM、ROM、固定ディスク、USBドライブ等)に保存することができる。あるいは、コンピュータ読み取り可能なプログラムコードの保存はリモートで行い、伝送媒体を介してネットワーク(限定されないが、インターネット等)へと接続されるモデム等のインターフェイス装置を介して、上記機器へと同プログラムコードを送信できるようにしてもよい。上記伝送媒体は、有線の媒体(光および/またはデジタルおよび/またはアナログの通信回線等)または無線の媒体(マイクロ波、赤外線、自由空間光等の伝送方式)のいずれか、あるいはこれらの組み合わせであってもよい。
【0133】
上述の実施形態を実現するために、さらに別の手段や変形が可能であり、上述の手段や例が1つ以上の実施形態の例示にすぎないことは、当業者であれば理解できるであろう。したがって、本発明の技術的範囲は、添付の特許請求の範囲以外の何ものにも限定されない。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
可視画像および不可視画像を投影するためのシステムであって、
可視光を発することができる可視光源と、
不可視光を発することができる不可視光源と、
前記可視光および前記不可視光を受信および変調して、可視画像および該可視画像とは別個独立に形成される不可視画像を各々形成することができる少なくとも1つの光変調器と、
位置合わせされた前記可視画像および不可視画像を受信し且つ同時に投影することができる投影光学系と、
を備える、システム。
【請求項2】
前記不可視画像を前記可視画像とは別個独立に形成すべく前記不可視光を変調する前記少なくとも1つの光変調器を制御することが可能な処理ユニットをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
複数の光変調器をさらに備え、該複数の光変調器の各々が、前記可視光の各成分を受信および変調して、前記可視画像の各成分を形成することができる、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記可視光源を含む複数の可視光源を、前記複数の光変調器との一対一の関係でさらに備え、該複数の可視光源の各々は、前記可視光の前記各成分を発することができる、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記可視光源および前記不可視光源を含む広帯域光源と、
該広帯域光源からの光を、前記不可視光と前記可視光の前記各成分とに分割することができるスペクトル分割器と
をさらに備える、請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
前記スペクトル分割器は、少なくとも1つのプリズムと少なくとも1つの二色性フィルタとのうちの少なくとも一方を備える、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記少なくとも1つの光変調器が、
前記可視光を受信および変調して前記可視画像を形成することができる少なくとも1つの可視光変調器と、
前記不可視光を受信および変調して、前記可視画像とは別個独立に前記不可視画像を形成することができる少なくとも1つの不可視光変調器と
を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記可視光源および前記不可視光源を含む広帯域光源と、
前記可視画像とは別個独立に前記不可視画像を形成するために、前記広帯域光源からの光を、前記不可視光と前記可視光の複数の成分とに、前記不可視光の変調に協調した順序で分割することができる光フィルタと
をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記光フィルタが、
各々が前記可視光の前記各成分のうちの1つを通すとともに前記不可視光の透過を実質的に遮断することができる複数の可視光フィルタと、
前記不可視光を通すとともに前記可視光を実質的に遮断することができる不可視光フィルタと
を備える、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記光フィルタが、カラーホイールを備える、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記可視光源を含む複数の可視光源をさらに備え、該複数の可視光源の各々が、前記可視光の各成分を発することができる、請求項7に記載のシステム。
【請求項12】
前記複数の可視光源および前記不可視光源が、前記可視光の各成分および前記不可視光を、前記不可視画像を前記可視画像とは別個独立に形成するための前記不可視光の変調に協調した順序で発することができる、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記少なくとも1つの可視光変調器が、赤色、緑色および青色の前記各光源から光を受信し、該可視光を変調して可視画像を形成することがさらに可能になっている、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記少なくとも1つの可視光源が、赤色、緑色および青色の光源のうちの少なくとも1つを備え、前記不可視光源が、赤外光源および紫外光源のうちの少なくとも一方を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
可視画像および不可視画像を投影することができるプロジェクタであって、可視光および不可視光を受信および変調して、可視画像および該可視画像とは別個独立に形成される不可視画像を各々形成することができる少なくとも1つの光変調器と、前記可視画像および不可視画像を受信し、位置合わせさせて同時に投影することができる投影光学系とを備えたプロジェクタへと光を供給するための光源アセンブリであって、
可視光を発することができる可視光源と、
不可視光を発することができる不可視光源と、
前記可視光と不可視光とを前記プロジェクタへと伝送することができる光インターフェイスと、
協調信号を受信することができる通信インターフェイスと、
該インターフェイスへと接続された処理ユニットであって、前記協調信号を処理して、応答時に、前記プロジェクタにおいて前記不可視画像が前記可視画像とは別個独立に形成されるように、前記可視光および不可視光の前記プロジェクタへの伝送を前記可視光および不可視光の前記変調に協調させることができる処理ユニットと
を備える、光源アセンブリ。
【請求項16】
可視画像および不可視画像を投影可能なプロジェクタのために不可視データと可視データとを組み合わせる方法であって、
前記プロジェクタが可視光スペクトルで投影すべき前記可視画像を表わす可視ビットを受信するステップと、
前記プロジェクタが不可視光スペクトルで投影すべき前記不可視画像を表わす不可視ビットを受信するステップと、
ビデオデータ内の前記可視ビットの一部分を前記不可視ビットの少なくとも一部分と置換し、前記ビデオデータを処理する際に前記可視画像と前記不可視画像とをプロジェクタが同時に投影できるようにするステップとを含む、方法。
【請求項17】
前記可視ビットが、赤色、緑色および青色ビットを含み、前記ビデオデータがフレームを含み、前記各フレームが、前記赤色、緑色および青色ビットを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記ビデオデータ内の前記可視ビットの一部分を前記不可視ビットの少なくとも一部分と置換するステップが、前記赤色、緑色および青色ビットのうちの1つを前記不可視ビットと置換するステップを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記赤色、緑色および青色ビットのうちの1つを前記不可視ビットと置換するステップが、前記青色ビットの一部分を前記不可視ビットの一部分と置換するステップを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記赤色、緑色および青色ビットのうちの1つを前記不可視ビットと置換するステップが、前記ビデオデータの一連のフレームにおいて前記赤色、緑色および青色ビットのうちの1つを、最上位不可視ビットと最下位不可視ビットとに交互に置換するステップを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記ビデオデータの一連のフレームにおいて前記赤色、緑色および青色ビットのうちの1つを最上位不可視ビットと最下位不可視ビットとに置換するステップが、前記ビデオデータの前記一連のフレームにおいて前記赤色、緑色および青色ビットのうちの1つの一部分を前記最上位不可視ビットと前記最下位不可視ビットとに置換するステップを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記赤色、緑色および青色ビットのうちの1つを前記不可視ビットと置換するステップが、前記ビデオデータの1つおきのフレームで前記赤色、緑色および青色ビットのうちの1つを前記不可視ビットと置換するステップを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項23】
前記ビデオデータ内の前記可視ビットの一部分を前記不可視ビットの少なくとも一部分と置換するステップが、前記ビデオデータの一連のフレームにおいて、前記赤色、緑色および青色ビットのうちの第1の1つを前記不可視ビットと置換することと、前記赤色、緑色および青色ビットのうちの第2の1つを前記不可視ビットと置換することを交互でおこなうステップを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項24】
前記ビデオデータのさらなる続きのフレームにおいて、前記赤色、緑色および青色ビットのうちの第3の1つを前記不可視ビットと置換するステップをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記ビデオデータ内の前記可視ビットの一部分を前記不可視ビットの少なくとも一部分と置換するステップが、前記ビデオデータの一連の交互のフレームにおいて前記赤色、緑色および青色ビットを前記不可視ビットの前記少なくとも一部分と置換するステップを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項26】
前記ビデオデータの一連の交互のフレームにおいて前記赤色、緑色および青色ビットを前記不可視ビットの少なくとも一部分と置換するステップが、前記ビデオデータの前記一連のフレームにおいて、前記赤色、緑色および青色ビットのうちの第1の1つを前記不可視ビットの第1の部分で置換し、前記赤色、緑色および青色ビットのうちの第2の1つを前記不可視ビットの第2の部分と置換するステップを含み、前記第1の部分が前記第2の部分よりも下位である、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記ビデオデータの前記一連のフレームにおいて、前記赤色、緑色および青色ビットのうちの第3の1つを、前記不可視ビットの前記第2の部分または第3の部分のうちの一方と置換するステップをさらに含み、前記第2の部分が前記第3の部分よりも下位である、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記ビデオデータ内の前記可視ビットの一部分を前記不可視ビットの少なくとも一部分と置換するステップが、各フレームにおいて前記赤色、緑色および青色ビットのうちの2つを前記不可視ビットと置換して、残りの可視ビットがモノクロ画像を含むようにするステップを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項29】
前記赤色、緑色および青色ビットのうちの2つを前記不可視ビットと置換するステップが、前記赤色、緑色および青色ビットのうちの第1の1つを最上位不可視ビットで置換し、前記赤色、緑色および青色ビットのうちの第2の1つを最下位不可視ビットと置換するステップを含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記残りの可視ビットが、赤色、緑色および青色データの組み合わせが所定のアルゴリズムに従ってモノクロに変換されたデータ、ならびに初めからモノクロで生成されたデータの少なくとも一方を含む、請求項28に記載の方法。
【請求項31】
可視画像と不可視画像を投影することができるプロジェクタのために不可視データと可視データとを組み合わせるための画像生成器であって、
前記プロジェクタへとビデオデータを伝送することができるインターフェイスと、
プロジェクタが可視光スペクトルで投影すべき前記可視画像を表わす可視ビットを受信し、プロジェクタが不可視光スペクトルで投影すべき前記不可視画像を表わす不可視ビットを受信し、前記ビデオデータ内の前記可視ビットの一部分を前記不可視ビットの少なくとも一部分に置換して、前記ビデオデータを処理する際に前記可視画像と前記不可視画像とをプロジェクタが同時に投影できるようにする処理ユニットと
を備える、画像生成器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2010−140017(P2010−140017A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−249652(P2009−249652)
【出願日】平成21年10月30日(2009.10.30)
【出願人】(508145241)クリスティー デジタル システムズ ユーエスエー インコーポレイティッド (12)
【氏名又は名称原語表記】Christie Digital Systems USA,Inc.
【住所又は居所原語表記】10550 Camden Dr. Cypress, CA 90630 , USA
【Fターム(参考)】