各台対応装置および遊技媒体管理システム
【課題】持玉データが各台対応装置に放置された場合における次の遊技客の利便性を向上させることができる各台対応装置および遊技媒体管理システムを提供すること。
【解決手段】台間ユニットは、カード挿入/排出口と、カードR/Wと、一般カードを収納するための収納部と、カード搬送機構とを備えている。カード挿入/排出口にカードの先端部が差し込まれた場合(ステップS1でYES)、台間ユニットに記憶されているプリペイド残高がなく(ステップS2でYES)、カードR/Wが会員カードを先行カードとして受け付けておらず(ステップS3でNO)、かつ台間ユニットに記憶されている持玉データが設定値未満であるか否かである場合(ステップS4でYES)は、後続カードの受付けを許容し(ステップS6〜S9)、それ以外の場合は、後続カードの受付けが禁止される(ステップS10)。
【解決手段】台間ユニットは、カード挿入/排出口と、カードR/Wと、一般カードを収納するための収納部と、カード搬送機構とを備えている。カード挿入/排出口にカードの先端部が差し込まれた場合(ステップS1でYES)、台間ユニットに記憶されているプリペイド残高がなく(ステップS2でYES)、カードR/Wが会員カードを先行カードとして受け付けておらず(ステップS3でNO)、かつ台間ユニットに記憶されている持玉データが設定値未満であるか否かである場合(ステップS4でYES)は、後続カードの受付けを許容し(ステップS6〜S9)、それ以外の場合は、後続カードの受付けが禁止される(ステップS10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、遊技媒体を用いた遊技を行う遊技台に1対1に対応付けられて配置された各台対応装置、およびこの各台対応装置を備えた遊技媒体管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
遊技店では、各遊技台に1対1に対応付けて、各台対応型の台間ユニットが備えられることがある(たとえば、特許文献1)。この各台対応型の台間ユニットでは、対応する遊技台から排出された遊技媒体が計数される。遊技媒体の計数値は台間ユニットの記憶部に記憶され(関連付けられ)、遊技媒体の計数の度に、台間ユニットに記憶されている(関連付けられている)持玉データが更新される。
【0003】
遊技台の前面には、台間ユニットにカードを排出させるためのカード排出口、および台間ユニット内に挿入されているカードを機外に排出するための返却ボタンが配設されている。返却ボタンが押操作されると、台間ユニット内にカードが挿入されている場合には、そのカードに関連付けられている持玉データの値が更新され、紙幣の挿入に基づいて玉貸が行なわれていた場合には、台間ユニット内にストックされているカードのうち選ばれた1枚のカードに持玉データが関連付けられる。持玉データが関連付けられたカードは、カード挿入/排出口から排出される。
【0004】
遊技客は、台間ユニットからカードを、別の遊技台に対応する台間ユニットのカード挿入口に挿入することにより、遊技玉の払出し(貸玉の払出し/持玉の払出し)を受けることが可能である。また、遊技客が退店する場合には、カードに記憶されているプリペイド残高を精算機で精算したり、カードに関連付けられている持玉データを景品に交換したりすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−229111号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、遊技台における遊技の終了時に台間ユニットに記憶されている持玉データがあっても、その持玉データが少数である場合には、持玉データを台間ユニットに残したまま(関連付けたまま)、遊技客が席を離れることが考えられる。
台間ユニットに持玉データが関連付けられている状態では、台間ユニットにおける他のカードの受付けが禁止されている。そのため、持玉データを台間ユニットに残したまま遊技客が席を離れると、その台間ユニットは次の遊技客のカードを受け付けない。そして、次の遊技客が、その台間ユニットにカードを受付けさせるためには、返却ボタンを操作して前の遊技客のカードを台間ユニットのカード排出口から排出させるとともに、そのカードをカード排出口から抜き取る必要がある。次の遊技客にとって、前の遊技客のカードの排出操作や排出されたカードの抜取り操作を要求されるのは煩わしい。そのため、カードが台間ユニットに放置された場合における次の遊技客の利便性を向上させることが望まれている。
【0007】
また、当該次の遊技客は、もともと自己が保持していたカードと、その台間ユニットから排出されたカードとの合計2枚のカードを保持することになり、カードの取扱いが煩雑になるおそれがある。
そして、カード排出口から引き抜かれたカードは、当該次の遊技客によって廃棄されるおそれがある。カードは廃棄されることなく台間ユニット内で収納・再利用されることが前提であるので、カードが廃棄されるのは望ましくない。
【0008】
さらに、低レート対応にて運営している遊技店では、遊技玉1球当たりの価値が低いので、台間ユニットに関連付けられている持玉データが少数であれば、景品交換するのを煩わしく感じるおそれがある。したがって、台間ユニットに関連付けられている持玉データがあるのに、持玉データを台間ユニットに残したまま席を離れる遊技客は比較的多いと予想される。
【0009】
そこで、この発明の目的は、持玉データが各台対応装置に残された場合における次の遊技客の利便性を向上させることができる各台対応装置および遊技媒体管理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1記載の発明は、遊技媒体を用いた遊技を行う遊技台(2)に1対1に対応付けて配置され、遊技客に獲得された遊技媒体が計数されて持玉データとして関連付けられる各台対応装置(1)であって、前記持玉データが関連付けられた記憶媒体を受け付ける記憶媒体受付手段(24)と、当該各台対応装置に関連付けられている持玉データが予め定める設定値以上であるときに、前記記憶媒体受付手段による新たな記憶媒体の受付けを禁止する記憶媒体受付禁止手段(31,40,41)と、当該各台対応装置に関連付けられている持玉データが前記設定値未満であるときに、前記記憶媒体受付手段に記憶媒体の受付けを許容する記憶媒体受付許容手段(31,40,41)とを含む、各台対応装置である。
【0011】
なお、括弧内の数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
この構成によれば、各台対応装置に関連付けられている持玉データが設定値以上である場合に、記憶媒体受付手段への記憶媒体の受付けが禁止される。一方、各台対応装置に関連付けられている持玉データが設定値未満である場合には、記憶媒体受付手段への記憶媒体の受付けが許容される。
【0012】
したがって、持玉データが各台対応装置に残った状態であっても、次の遊技客が、その各台対応装置に対応する遊技台で遊技を行うことが可能である。ゆえに、遊技客の利便性を向上させることができる。
また、各台対応装置に持玉データが関連付けられている状態で記憶媒体受付手段が記憶媒体を受け付けた場合、各台対応装置に関連付けられている持玉データの取扱いが問題になる。記憶媒体の受付けが許容される場合には、各台対応装置に関連付けられている持玉データは設定値未満であり、したがって、各台対応装置に関連付けられている持玉データは比較的小数である。そのため、この持玉データの取扱いによって、当該各台対応装置で前回遊技をしていた遊技客に大きな不利益を与えることはない。
【0013】
請求項2に記載のように、前記記憶媒体受付手段に前記記憶媒体が受け付けられた場合に、前記各台対応装置に関連付けられている持玉データを、前記記憶媒体受付手段に受け付けられた前記記憶媒体に関連付けられている持玉データに合算する手段(31)をさらに含むものであってもよい。
この構成によれば、各台対応装置に持玉データが関連付けられている状態で記憶媒体受付手段が記憶媒体を受け付けた場合、この記憶媒体に関連付けられている持玉データに、各台対応装置に関連付けられている持玉データが合算される。これにより、各台対応装置に関連付けられている持玉データを良好に取り扱うことができる。
【0014】
請求項3に記載のように、前記記憶媒体受付手段に前記記憶媒体が受け付けられた場合に、前記各台対応装置に関連付けられている持玉データに相当する数の遊技媒体を払い出すための払出動作を実行する払出動作実行手段(31)をさらに含むものであってもよい。
この構成によれば、各台対応装置に持玉データが関連付けられている状態で記憶媒体受付手段が記憶媒体を受け付けた場合、この記憶媒体に関連付けられている持玉データに相当する数の遊技媒体を払い出すための払出動作が実行される。これにより、各台対応装置に関連付けられている持玉データを良好に取り扱うことができる。
【0015】
請求項4に記載のように、前記記憶媒体受付手段に前記記憶媒体が受け付けられた場合に、前記各台対応装置に関連付けられている持玉データを、当該記憶媒体に関連付けられている持玉データとは別に記憶する手段(31)をさらに含むものであってもよい。
この構成によれば、各台対応装置に持玉データが関連付けられている状態で記憶媒体受付手段が記憶媒体を受け付けた場合、この記憶媒体に関連付けられている持玉データが、当該記憶媒体に関連付けられている持玉データとは別の持玉データとして各台対応装置に管理される。これにより、各台対応装置に関連付けられている持玉データを良好に取り扱うことができる。
【0016】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の各台対応装置と、前記持玉データを記憶媒体に関連付けて記憶する持玉データ記憶手段(39)を有し、前記各台対応装置と通信可能に接続された管理装置(4)とを含む、遊技媒体管理システムである。
この構成によれば、請求項1〜4に関連して記載した作用効果と同様の作用効果を奏することができる。
【0017】
この場合、請求項6記載に記載のように、前記管理装置が、前記記憶媒体受付手段に前記記憶媒体が受け付けられた場合に、前記各台対応装置に関連付けられている持玉データを、前記記憶媒体受付手段に受け付けられた前記記憶媒体に関連付けられている持玉データに合算し、この合算した持玉データを、当該記憶媒体に関連付けられた持玉データとして前記持玉データ記憶手段に記憶する手段(36)を含むものであってもよい。
【0018】
この構成によれば、各台対応装置に持玉データが関連付けられている状態で記憶媒体受付手段が記憶媒体を受け付けた場合、この記憶媒体に関連付けられている持玉データに、各台対応装置に関連付けられている持玉データが合算される。これにより、各台対応装置に関連付けられている持玉データを良好に取り扱うことができる。
また、請求項7記載に記載のように、前記管理装置が、前記記憶媒体受付手段に前記記憶媒体が受け付けられた場合に、前記各台対応装置に関連付けられている持玉データを、当該記憶媒体に関連付けられている持玉データとは別の持玉データとして前記持玉データ記憶手段に記憶する手段(36)を含むものであってもよい。
【0019】
この構成によれば、各台対応装置に持玉データが関連付けられている状態で記憶媒体受付手段が記憶媒体を受け付けた場合、各台対応装置に関連付けられている持玉データが、当該記憶媒体に関連付けられている持玉データとは別の持玉データとして管理される。これにより、各台対応装置に関連付けられている持玉データを良好に取り扱うことができる。
【0020】
さらに、請求項8記載に記載のように、前記管理装置が、前記記憶媒体受付手段に前記記憶媒体が受け付けられた場合に、前記各台対応装置に関連付けられている持玉データを消去する手段(36)を含むものであってもよい。
この構成によれば、各台対応装置に持玉データが関連付けられている状態で記憶媒体受付手段が記憶媒体を受け付けた場合、各台対応装置に関連付けられている持玉データが消去される。これにより、各台対応装置に関連付けられている持玉データを良好に取り扱うことができる。
【0021】
また、請求項9に記載のように、前記設定値を変更可能に設定操作するための操作手段(38)をさらに含むものであってもよい。
この構成によれば、操作手段の操作により、設定値を変更することが可能であるので、遊技店の従業員が設定値を変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の第1実施形態に係る各台対応装置が適用された台間ユニットが設置される遊技店の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す台間ユニットおよび遊技台の構成を説明するための正面図である。
【図3】カード処理部の構成を説明するための横断面図である。
【図4】図1に示す台間ユニットの電気的構成を示すブロック図である。
【図5】図1に示す管理装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図6】図5に示す管理装置用記憶部に記憶される管理テーブルの内容を示す図である。
【図7】図4に示す台間ユニット用記憶部に記憶される管理テーブルの内容を示す図である。
【図8】図1に示す台間ユニットに管理されている持玉データがある状態におけるカード挿入処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】カード挿入時における台間ユニット用記憶部に記憶される管理テーブルの内容変化を示す図である。
【図10】カード挿入時における管理装置用記憶部に記憶される管理テーブルの内容変化を示す図である。
【図11】本発明の第2実施形態に係る遊技媒体管理システムに含まれる管理装置の管理装置用記憶部に記憶される管理テーブルの内容を示す図である。
【図12】本発明の第3実施形態に係る遊技媒体管理システムに含まれる管理装置の管理装置用記憶部に記憶される管理テーブルの内容を示す図である。
【図13】本発明の第4実施形態に係る各台対応装置が適用された台間ユニットにおけるカード挿入時の処理の流れを示すフローチャートである。
【図14】本発明の第5実施形態に係る遊技媒体管理システムに含まれる管理装置の管理装置用記憶部の記憶内容を示す図である。
【図15】図14に示す管理装置用記憶部に記憶される設定値を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る各台対応装置が適用された台間ユニット1が設置される遊技店の構成を示すブロック図である。
遊技店内には、複数の遊技台2と、各遊技台2に1対1に対応付けられた台間ユニット1とが設置されている。遊技店内には、複数の遊技島が配置されている。各遊技島は、複数の遊技台2および複数の台間ユニット1を、正面を向いた状態に並べて遊技台列を形成し、この遊技台列を背中合わせで2列に配置することにより構成されている。各台間ユニット1は、対応する遊技台2における遊技に使用する遊技媒体を貸し出す貸出機能と、対応する遊技台2から排出された遊技媒体を計数する計数機能とを備え、遊技島に設けられた島コントローラ3に通信可能に接続されている。
【0024】
各島コントローラ3は管理装置4に対して通信可能に接続されている。管理装置4は、台間ユニット1における遊技媒体の貸出しに関するデータおよび台間ユニット1における遊技媒体の計数に関するデータを管理するものであり、遊技店内の従業員用の事務所などに配置されている。管理装置4と各台間ユニット1との間の通信は、その台間ユニット1に対応する島コントローラ3を介して行われる。
【0025】
遊技店で遊技を行う遊技客は、遊技店に会員登録している会員客と、会員客以外の一般客とに区別される。各会員客には、会員専用の会員カードが遊技店から発行されている。これに対し、一般客向けのカードもあり、このカードは、一般カードと呼ばれる。会員カードおよび一般カードを問わず、各カードには、識別情報としてのカードIDが割り当てられている。
【0026】
図2は、台間ユニット1および遊技台2の構成を説明するための正面図である。
遊技台2は、たとえば、遊技盤7に向けて遊技媒体としての遊技玉を発射することにより遊技を行うパチンコ機であって、その前面には、発射装置(図示しない)から遊技盤7に向けて発射する遊技玉の勢いを調節するためのハンドル8と、発射装置から遊技盤7に向けて発射すべき遊技玉を貯留しておくための上皿9と、上皿9から溢れた遊技玉を貯留しておくための下皿10とが備えられている。隣り合う遊技台2間には、台間ユニット1がこれらの遊技台2に挟まれた状態で配置されている。上皿9には、カード挿入/排出口16から次に述べるカードを排出するために押操作される返却ボタン21と、玉貸のために押操作される貸出ボタン45と、台間ユニット1に受け付けられているカードに記憶されているプリペイド価値の残高(以下、「プリペイド残高」という)を度数表示するための度数表示器44とが配設されている。
【0027】
次に台間ユニット1について説明する。各台間ユニット1は、対応する遊技台2の隣(図2では左隣)に設置されており、遊技台2で遊技するための遊技玉を貸し出す機能だけでなく、遊技によって遊技台2から排出された遊技玉を計数する機能を有している。
台間ユニット1における遊技玉の貸出しまたは遊技玉の計数には、媒体の一例としてのカードが用いられる。カードには、1枚毎にカードIDが割り当てられている。カードには、後述するように、プリペイド残高や持玉に関するデータ(以下、「持玉データ」という)が関連付けられている。
【0028】
台間ユニット1は、縦長の筐体からなる本体部11を備えている。台間ユニット1の本体部11の前面には、状態表示部12、紙幣挿入部13、操作表示部14、ノズル15およびカード挿入/排出口16が、上からこの順で設けられている。本体部11の下方部分には計数装置としての計数ユニット17が取り付けられている。
状態表示部12は、たとえば、所定の色やパターンで発光することによって、遊技玉の貸出動作が可能な状態か否か等を表示する。たとえば貸出動作が可能であるときは状態表示部12が点灯状態になる。
【0029】
紙幣挿入部13は、遊技客の紙幣を受け付ける縦長のスリット状をなしており、本体部11内に設けられた紙幣識別部32(図4参照)につながっている。
操作表示部14は、小型画面や、テンキー、ボタンなどを含んでいる。この操作表示部14の操作により、各台間ユニット1に所定の情報を入力することができるようになっている。なお、操作表示部14全体をタッチパネルで構成してもよい。
【0030】
ノズル15は水平方向に回動可能に設けられ、その先端部が上皿9の真上位置まで達する。本体部11内には、遊技玉を払い出すための玉払出部33(図4参照)が内蔵されており、玉払出部33が駆動されることにより、ノズル15の先端部から、下方(上皿9)に向けて遊技玉が排出(払い出される)ようになっている。
カード挿入/排出口16は、カードIDを含む所定の情報が記録されたカードを挿入または排出する縦長のスリット状のものである。
【0031】
計数ユニット17は、台間ユニット1の下端部から遊技台2の下皿10の排出口(図示しない)の真下位置まで右側へ延びる管状の通路18と、下皿10の真下に配置されたトレイ状の受け皿19とを一体的に備えている。計数ユニット17内には、通路18を流通する遊技玉を計数する計数部20(図4参照)が設けられている。
受け皿19には、カードに関連付けて記憶された持玉データを表示するための持玉表示部47と、この持玉データを使用して遊技玉の払出しを受ける際に押操作される持玉払出ボタン48とが配設されている。
【0032】
台間ユニット1内には、カード挿入/排出口16の後方部分に、カード挿入/排出口16に挿入されるカードを処理するためのカード処理部23(図3参照)が配設されている。
図3は、カード処理部23の構成を説明するための横断面図である。
カード処理部23は、カードからカードIDおよびプリペイド残高を読み出すためのカードR/W24(記憶媒体受付手段)と、一般カードを収納するための収納部25と、カードを搬送するためのカード搬送機構26とを備え、台間ユニット1内に形成された収容空間27内に収容されている。
【0033】
収納部25には、プリペイド残高および持玉データが関連付けられていない初期状態の一般カードが収納されている。収納部25内には、たとえば10枚程度の一般カードが収納可能である。収納部25の左右方向の一端側端部(図3で示す左端部)には、収納部25の出入口をなすカード出入口28が設けられており、収納部25では、このカード出入口28を通して、FILO(First In Last Out:先入れ後出し方式)でカードが出し入れされるようになっている。
【0034】
カード搬送機構26は、複数のローラ対40(記憶媒体受付許容手段、記憶媒体受付禁止手段。図3では3対のローラ対のみを図示)と、これらのローラ対40を回転駆動させるためのローラ駆動機構(記憶媒体受付許容手段、記憶媒体受付禁止手段)41とを備えている。このカード搬送機構26によって、カードが、カードR/W24が当該カードからカードIDおよびプリペイド残高を読み出すことが可能なカード読出位置29と、カード挿入/排出口16に先端部が差し込まれた状態の位置(「先端部挿入位置」という。以下、同じ。図3に一点鎖線にて図示)との間を搬送されるようになっている。カード読出位置29は、カードR/W24の読取面に対向する位置に設けられている。また、カード搬送機構26によって、カード(一般カード)が、カード読出位置29と、カード出入口28上の位置との間を搬送されるようになっている。これらカード挿入/排出口16、カード読出位置29およびカード出入口28は一直線上に並んでいる。なお、以後の説明において、カード読出位置29にカードがセットされている状態を、カードR/W24がカードを受け付けている状態、またはカードがカードR/W24に受け付けられている状態という。
【0035】
カード挿入/排出口16の近傍位置には、挿入検出センサ(センサ)30が配設されている。挿入検出センサ30は、カード挿入/排出口16内へのカードの進入を検出して、検出信号を出力するものである。したがって、挿入検出センサ30の検出出力により、カードの先端部のカード挿入/排出口16内への進入(カードの先端部がカード挿入/排出口16内に差し込まれたこと)を検出することができる。
【0036】
図4は、台間ユニット1の電気的構成を示すブロック図である。台間ユニット1には、マイクロコンピュータなどで構成された台間ユニット制御部(払出動作実行手段、記憶媒体受付許容手段、記憶媒体受付禁止手段)31が備えられている。
台間ユニット制御部31には、紙幣識別部32、ローラ駆動機構41、玉払出部33、カードR/W24、計数部20、通信I/F部34および台間ユニット用記憶部35のそれぞれが電気的に接続されている。また、台間ユニット制御部31には、挿入検出センサ30の検出出力が入力されるようになっている。さらに、台間ユニット制御部31は、通信I/F部34を介して、島コントローラ3経由で管理装置4と通信することができる。さらに、台間ユニット制御部31は、通信I/F部34を介して、遊技台2と通信することができる。
【0037】
紙幣識別部32は、紙幣挿入部13(図2参照)につながっている。紙幣挿入部13に挿入された紙幣は、紙幣識別部32に搬送される。そして、紙幣識別部32は、紙幣挿入部13に挿入された紙幣の種別およびその紙幣の真贋を識別する。
玉払出部33は、ノズル15(図2参照)に対して遊技玉を供給する装置である。遊技島の玉補給機構から遊技玉の補給を受け、玉払出部33の駆動により、ノズル15の先端部から遊技玉が払い出される。
【0038】
台間ユニット用記憶部35には、当該台間ユニット1の運転条件等の必要な情報、後述する管理テーブル50(図7参照)および設定値(台間ユニット1に持玉データが残されている状態で、台間ユニット1が後述する後続カードを受け付けるか否かの基準になる値)の値等が記憶されている。
図5は、管理装置4の電気的構成を示すブロック図である。管理装置4は、マイクロコンピュータなどで構成された管理装置制御部36を備えている。管理装置制御部36が管理装置4の動作を制御する。
【0039】
管理装置制御部36には、通信I/F部37、操作部(操作手段)38、管理装置用記憶部(持玉データ記憶手段)39および表示部42のそれぞれが電気的に接続されている。管理装置制御部36は、通信I/F部37を介して、遊技台2、台間ユニット1および島コントローラ3のそれぞれと通信することができる。
管理装置用記憶部39は、管理テーブル49と、設定値(台間ユニット1に持玉データが残った状態で、台間ユニット1が後述する後続カードを受け付けるか否かの基準になる値)とを記憶している。たとえば営業開始時に、管理装置用記憶部39に記憶されている設定値が、各台間ユニット1に配信され、各台間ユニット記憶部35に記憶されている。
【0040】
操作部38は、従業員によって操作される。操作部38の操作により、管理装置用記憶部39に記憶される設定値を設定するとともに、管理装置用記憶部39に記憶される設定値の内容を変更することができるようになっている。
次に、図1〜図5を参照して、台間ユニット1および遊技台2を用いた遊技に関する主な流れをおおまかに説明する。この明細書では、紙幣やプリペイド残高(価値)の対価に応じて台間ユニット1の払出し制御に基づいて、遊技台2(投出装置46)から払い出される遊技玉を貸玉といい、入賞に応じて遊技台2(投出装置46)から払い出された遊技玉(賞球)を出玉という。また、台間ユニット1によって計数された遊技玉を持玉というが、持玉とは、厳密に言えば、遊技客が遊技によってその当日に獲得した遊技玉数のうちの一部または全部を、数値データの形で当該遊技客が所有するものである。
【0041】
遊技客が、この遊技台2に対応する台間ユニット1に紙幣やカードを挿入すると、この台間ユニット1に対応する遊技台2において、遊技客に対して所定数の遊技玉が貸し出される。
まず、紙幣に基づいて玉貸が行なわれる場合における台間ユニット1の動作について説明する。紙幣で遊技玉を借りる場合、紙幣挿入部13に紙幣が挿入されると、挿入された紙幣の額に相当する度数が度数表示器44に表示される。また、収納部25にストックされている一般カードのうち最もカード出入口28側の1枚の一般カードが選ばれ、その一般カードのカードIDに対応付けて、プリペイド残高(この場合は挿入された紙幣の額に相当する値)および持玉データ(この場合は「0」)が、台間ユニット1の台間ユニット用記憶部35に一時的に記憶される。さらに、これらのカードID、プリペイド残高および持玉データの情報は、所定のタイミングに管理装置4へ送信され、管理装置用記憶部39にも記憶される。
【0042】
そして、遊技台2における貸出ボタン45が押されると、遊技台2の投出装置46から、1回分の貸出数に相当する貸玉が、遊技台2の上皿9に払い出される。これに伴い、カードIDに関連付けられているプリペイド残高(台間ユニット用記憶部35および管理装置用記憶部39に記憶されているプリペイド残高)が更新される。そして、この貸玉を用いて、遊技台2で遊技客による遊技が行われる。
【0043】
遊技台2の入賞口(図示しない)に入球があると、遊技台2の投出装置46から、遊技玉が遊技台2の上皿9に払い出される。上皿9に貯留される遊技玉が多量になると、上皿9に貯留された遊技玉は、遊技客の操作によりまたはオーバーフロー路(図示しない)を通って下皿10へと移され、下皿10に貯留される。
そして、遊技客が遊技台2の下皿10の底面に設けられたシャッタ(図示しない)を開放すると、下皿10に貯留されている遊技玉が下方に向けて排出される。
【0044】
遊技台2から排出された遊技玉は、台間ユニット1の受け皿19(図2参照)によって受け止められた後、計数部20に送られる。そして、計数部20によって遊技玉が計数される。計数終了後、カードに関連付けられている持玉データが更新される。この実施形態では、台間ユニット1は、台間ユニット用記憶部35に(一時的に)記憶されている持玉データに今回の計数値を加算することにより、その台間ユニット用記憶部35上の持玉データを更新する。
【0045】
台間ユニット1における計数では、その時点での計数値が、台間ユニット1の表示部(図示しない)に表示される。台間ユニット1(計数部20)による計数後、遊技玉は台間ユニット1から機外(島設備内部の玉回収路)に排出される。また、台間ユニット1によって計数された遊技玉、すなわち持玉を用いて遊技をすることができる。カードに所定数以上の持玉データが関連付けられている場合に、受け皿19の前面に配設された持玉払出ボタン48が操作されると、台間ユニット1に設けられたノズル15から上皿9に遊技玉が払い出される。
【0046】
次に、カードに関連付けられているプリペイド残高に基づいて玉貸が行なわれる場合における台間ユニット1の動作について説明する。台間ユニット1のカード挿入/排出口16にカードが挿入されると、カードR/W24によってカードIDおよびプリペイド残高が読み出される。台間ユニット1の台間ユニット制御部31は、カードから読み出されたカードIDを管理装置4に送信する。台間ユニット1からカードIDを受信した管理装置制御部36は、そのカードIDに対応するプリペイド残高および持玉データを、台間ユニット1に返送する。台間ユニット制御部31は、管理装置4から受信したプリペイド残高および持玉データをそのカードIDに対応付けた形で、台間ユニット1の台間ユニット用記憶部35に一時的に記憶する。このとき、台間ユニット1における持玉データの管理と引換えに、管理装置4に管理されている持玉データは一旦零になる。これに対し、管理装置4に管理されているプリペイド残高は、台間ユニット1におけるプリペイド残高の記憶に拘らず、元の値のままである。
【0047】
また、プリペイド残高が遊技台2に設けられた度数表示器44に表示される。そして、遊技台2における貸出ボタン45が押されると、遊技台2の投出装置46から、1回分の貸出数に相当する貸玉が、遊技台2の上皿9に払い出される。これに伴い、カードIDに関連付けられているプリペイド残高(台間ユニット1の台間ユニット用記憶部35および管理装置4の管理装置用記憶部39で管理されているプリペイド残高)が更新される。そして、この貸玉を用いて、遊技台2で遊技が行われる。
【0048】
この遊技台2における遊技を終了する場合、遊技客は、遊技台2に設けられた返却ボタン21を押す。この返却ボタン21の押操作に伴い、カードにプリペイド残高が記録される。このとき、紙幣の挿入に基づいて玉貸が行なわれていた場合には、収納部25にストックされた一般カードのうち選ばれた1枚の一般カードにプリペイド残高が記録される。また、当該カードのカードID、プリペイド残高および持玉データが、管理装置4に送信される。管理装置4は、受信したカードIDに対応付けて、管理装置用記憶部39に記憶されているプリペイド残高を、使用したプリペイド価値に相当する分だけ減算することで、当該カードIDに対応するプリペイド残高を更新する。また、管理装置4は、受信した持玉データを持玉データのカードIDに対応付けて管理装置用記憶部39に記憶する。これにより、当該カードに関連付けられている持玉データを更新する。カードへのプリペイド残高の記録後、カードがカード挿入/排出口16から排出(返却)される。ただし、台間ユニット1に受け付けられたカードに記憶されたプリペイド残高および持玉データとも零である場合には、当該カードは排出されずに、台間ユニット1の収納部25に収納され、再利用される。
【0049】
カード挿入/排出口16から排出されたカードは、遊技客によって引き抜かれる。そして、遊技客は、他の遊技台2に移動して、このカードを別のその遊技台2に対応する台間ユニット1のカード挿入/排出口16に挿入することが可能である。このカードの挿入により、プリペイド残高に基づく貸玉の払出しや持玉データに基づく遊技玉の払出しを受けることができる。また、遊技客が退店する場合は、精算機(図示しない)において、カードに関連付けられているプリペイド残高を精算することができる。
【0050】
また、遊技客は、景品管理機(図示しない)を利用することにより、カードに関連付けられている持玉データの一部または全部を、景品に交換することができる。持玉データの一部または全部を、景品に交換した場合には、当該カードに関連付けられている持玉データ(管理装置4側に記憶されている持玉データおよびカードに記録されている持玉データ)が更新される。つまり、持玉データは、景品交換に使用された分だけ減少する。ここで、カードに関連付けられている持玉データは、当日のみ有効であり、その日の営業が終了した時点で効力を失う。但し、カードが会員カードである場合には、持玉データは、その日の営業が終了した時点で当該遊技客(会員)の貯玉データとして管理される。
【0051】
図6は、管理装置用記憶部39に記憶される管理テーブル49の内容を示す図である。管理テーブル49は、台間ユニット1から送信された持玉データ、プリペイド残高および現在の台番号(現在台番号)が、カードのカードIDに対応付けて記憶されている。台番号とは、台間ユニット1(および遊技台2)の設置位置に対応して割り当てられた番号であり、各台間ユニット1に対応する島設備(図示しない)に固有の番号である。現在の台番号とは、現在このカードを受け付けている台間ユニット1の台番号である。
【0052】
図7は、台間ユニット用記憶部35に記憶される管理テーブル50の内容を示す図である。管理テーブル50は、台間ユニット1に現在受け付けられているカードのデータを記憶するための現在記憶領域51と、台間ユニット1に前回受け付けられていたカードのデータを記憶するための前回記憶領域52とを備えている。現在記憶領域51には、台間ユニット1に現在受け付けられているカード(選ばれた一般カードまたはカードR/W24(図3および図4参照)に現在受け付けられているカード)の持玉データおよびプリペイド残高がカードIDに対応付けて記憶されている。前回記憶領域52には、カードR/W24に前回受け付けられていたカード(選ばれた一般カードまたはカードR/W24(図3および図4参照)に受け付けられていたカード)の持玉データおよびプリペイド残高がカードIDに対応付けて記憶されている。
【0053】
図7(a)には、カードID「D」のカードが台間ユニット1に現在受け付けられている場合を例に挙げて示す。台間ユニット用記憶部35には、カードID「D」のカードに対応付けて、現在2000個の持玉に相当する持玉データが記憶されている。また、台間ユニット用記憶部35には、カードID「D」のカードに対応付けて、10度数(1度数は、たとえば遊技玉の25個分に相当する)のプリペイド残高が記憶されている。
【0054】
カードID「D」のカードが台間ユニット1から排出されると、図7(b)に示すように、カードID「D」、持玉データ(2000個)およびプリペイド残高(10度数)が、現在記憶領域51からクリアされるとともに、前回記憶領域52に移される。そして、次の遊技客が有するカードID「C」のカードを台間ユニット1が受け付けると、現在記憶領域51には、カードID「C」カードの持玉データおよびプリペイド残高がカードIDに対応付けて記憶されている。カードID「C」のカードには、現在1800個の持玉が関連付けられている。この持玉数が、持玉データとして管理されている。カードID「D」のカードには、20度数のプリペイド残高が記憶されている。台間ユニット用記憶部35の現在記憶領域51に持玉データ(持玉データの値>0)が記憶されている状態を、この明細書では、台間ユニット1に持玉データが記憶されている、または台間ユニット1に持玉データが関連付けられているという。また、この台間ユニット1に持玉データが記憶されている場合として、紙幣の挿入に基づいて玉貸が行なわれている場合と、カード挿入/排出口16に挿入された一般カードに関連付けられたプリペイド残高に基づいて玉貸が行われているとが考えられる。言い換えれば、台間ユニット1が先行カードを受け付けている状態として、カードR/W24がカードを受け付けている状態と、カードR/W24がカードを受け付けていないが、遊技終了後にはストックされた中から選ばれた一般カードが排出される状態とが考えられる。
【0055】
図8は、台間ユニット1に持玉データが記憶されている状態におけるカード挿入処理の流れを示すフローチャートである。図9は、台間ユニット用記憶部35に記憶される管理テーブル50の内容変化を示す図である。図10は、管理装置用記憶部39に記憶される管理テーブル49の内容変化を示す図である。以降の説明において、台間ユニット1に先に受け付けられているカード(カードR/W24(図3および図4参照)に受け付けられているカード、または紙幣に基づいて玉貸しが行われる場合には選ばれる一般カード)を先行カードといい、後から挿入されるカードを後続カードという。図10では、後続カードの挿入の対象になっている台間ユニット1を201番の台間ユニット1とし、また、この後続カードのカードIDを「B」とする。
【0056】
図2〜図10、とくに図2、図3および図8〜図10を参照して、台間ユニット制御部31は、カード挿入/排出口16に後続カードが挿入されようとしているか否か、すなわち挿入検出センサ30による検出出力があるか否かを常に監視している(ステップS1)。カード挿入/排出口16に後続カードの先端部が差し込まれると、すなわち台間ユニット制御部31が挿入検出センサ30からの検出出力を受信すると(ステップS1でYES)、次いで、台間ユニット制御部31は、台間ユニット用記憶部35(台間ユニット1)に記憶されているプリペイド残高(プリペイド価値の残高)および台間ユニット1に記憶されている持玉データを参照するとともに、カードR/W24が会員カードを先行カードとして受け付けているか否かを調べる。
【0057】
台間ユニット1に記憶されているプリペイド残高がなく(ステップS2でYES)、カードR/W24が会員カードを先行カードとして受け付けておらず(ステップS3でNO)、かつ台間ユニット1に記憶されている持玉データが、台間ユニット用記憶部35に記憶されている設定値(たとえば50個)未満であるか否かである場合(ステップS4でYES)は、後続カードの受付けを許容する(ステップS6〜S9)。
【0058】
言い換えれば、台間ユニット1に記憶されているプリペイド残高がある場合(ステップS2でNO)、カードR/W24が会員カードを先行カードとして受け付けている場合(ステップS3でYES)、または台間ユニット1に記憶されている持玉データが設定値(たとえば50個)以上である場合(ステップS4でNO)は、後続カードの受付けが禁止される(ステップS10)。
【0059】
なお、ステップS3におけるカードR/W24に受付け中のカードが、会員カードであるのかそれとも一般カードであるのかは、台間ユニット用記憶部35に記憶されているカードIDに基づいて判別される。
以下、台間ユニット1にカードID「A」の一般カードが先行カードとして受け付けられている場合、およびカードID「B」の一般カードを後続カードとして挿入する場合を例に挙げて、後続カードの受付けの許容について具体的に説明する。この場合、管理装置4の管理装置用記憶部39には、図10(a)に示すように、カードID「A」の一般カードのデータおよびカードID「B」の一般カードのデータの他、カードID「C」のカードのデータなど、遊技店で発行されているカードのデータが記憶されている。
【0060】
カードID「A」の一般カードには、現在10個の持玉データが関連付けられており、カードID「A」の一般カードに関連付けられているプリペイド残高はない(カードID「A」の一般カードに関連付けられているプリペイド残高は零)。そのため、図9(a)に示すように、台間ユニット用記憶部35の現在記憶領域51に現在10個の持玉データと零度数のプリペイド残高とが記憶されている。このとき、台間ユニット1に記憶されているプリペイド残高はなく(ステップS2でYES)、また、台間ユニット1に記憶されている持玉データは設定値(50個)未満である(ステップS4でYES)。言うまでもなく、カードR/W24は、先行カードとして会員カードを受け付けていない(ステップS3でNO)。
【0061】
この場合において、台間ユニット制御部31は、台間ユニット用記憶部35の現在記憶領域51に記憶されているデータを、前回記憶領域52に移す(図9(b)参照)。また、カードR/W24が先行カードとしての一般カードを受け付けている状態(カード挿入/排出口16に挿入された一般カードに関連付けられたプリペイド残高に基づいて玉貸が行われている状態)であるときは(ステップS5でYES)、台間ユニット制御部31は、ローラ駆動機構41を制御して、カード読出位置29にセットされている先行カード(このとき、カードID「A」の一般カード)がカード出入口28まで搬送されるように、ローラ対40を回転させる(ステップS6)。これにより、先行カードがカード出入口28まで移動する。カード出入口28に達した先行カードは、初期化された後、収納部25に収納される。
【0062】
また、台間ユニット制御部31は、ローラ駆動機構41を制御して、先端部挿入位置にあるカードID「B」のカードがカード読出位置29まで搬送されるように、ローラ対40を回転させる(ステップS7)。そして、カード読出位置29までカードID「B」のカードが移動して、カード読出位置29にカードID「B」のカードがセットされる(カードR/W24にカードID「B」のカードが受け付けられる)。そして、台間ユニット制御部31は、カード読出位置29にセットされているカード(カードR/W24に受け付けられているカード)、すなわちカードID「B」のカードからカードIDおよびプリペイド残高を読み出す(ステップS8)。
【0063】
一方、カードR/W24が一般カードを受け付けていない状態(紙幣の挿入に基づいて玉貸が行なわれている場合)であるときは(ステップS5でNO)、ステップS6の動作はスキップされて、台間ユニット制御部31は、ローラ駆動機構41を制御して、先端部挿入位置にあるカードID「B」のカードがカード読出位置29まで搬送されるように、ローラ対40を回転させる(ステップS7)。そして、カード読出位置29までカードID「B」のカードが移動されて、カード読出位置29にカードID「B」のカードがセットされる(カードR/W24にカードID「B」のカードが受け付けられる)と、台間ユニット制御部31は、カードID「B」のカードからカードIDおよびプリペイド残高を読み出す(ステップS8)。
【0064】
台間ユニット制御部31は、読み出したカードIDを管理装置4に送信する。台間ユニット1からカードIDを受信した管理装置制御部36は、カードID「B」に対応するプリペイド残高および持玉データを、台間ユニット1に返送する。台間ユニット制御部31は、そのプリペイド残高および持玉データを台間ユニット用記憶部35の現在記憶領域51に記憶する。カードID「B」のカードには、現在1000個の持玉データが関連付けられており、また、カードID「B」のカードに記憶されているプリペイド残高は零である。そのため、現在記憶領域51には、カードID「B」のカードに対応付けて、1000個の持玉データと零度数のプリペイド残高とが記憶される(図9(b)参照)。
【0065】
また、管理装置制御部36は、台間ユニット1における持玉データの管理と引換えに、管理装置用記憶部39に記憶されている持玉データをゼロクリアする(図10(b)参照)。
そして、台間ユニット制御部31は、前回記憶領域52に記憶されている持玉データを、現在記憶領域51に記憶されている持玉データに加算(合算)する。言い換えれば、先行カードの持玉データを、後続カードの持玉データに加算する(ステップS9)。これにより、現在記憶領域51に記憶されている持玉データが「1010」になる(図9(c)参照)。その後、遊技台2で持玉データを用いた遊技が行われる。
【0066】
なお、カードR/W24に受け付けられているカードが会員カードである場合(ステップS3でNO)、およびカード挿入/排出口16に既に挿入されているカードが一般カードでありかつそのカードに関連付けられている持玉データが台間ユニット用記憶部35に記憶されている設定値以上である場合(ステップS4でNO)には、ローラ駆動機構41が制御されて、ローラ対40の回転(駆動側のローラ対40の回転)が停止されている。そのため、先端部挿入位置にあるカードID「B」のカードが自動的にまで搬送されない。そればかりか、ローラ対40(駆動側のローラ対40)が回転禁止状態になっており、遊技客が先端部挿入位置にあるカードID「B」のカードをカード挿入/排出口16内に押し込もうとしても、通常の押し込み力では、カード挿入/排出口16内にカードを押し込むことはできない。その後、カード挿入時における台間ユニット制御部31の処理は終了する。
【0067】
次に、遊技の終了の場合について考える。カードID「B」のカードを所有する遊技客が、遊技台2における遊技により、持玉データが「500」消費された後、遊技を終了する場合、この遊技台2における遊技を終了する時点では、現在記憶領域51に記憶されている持玉データが「510」になっている(図9(d)参照)。
遊技客によって返却ボタン21が押操作されると、台間ユニット制御部31は、台間ユニット用記憶部35の現在記憶領域51に記憶されているデータを、前回記憶領域52に移すとともに、カードID「B」のカードにプリペイド残高を記録する。また、台間ユニット制御部31は、ローラ駆動機構41を制御して、カード読出位置29にあるカードID「B」のカードが先端部挿入位置まで搬送されるように、ローラ対40を回転させる。これにより、カード挿入/排出口16からカードが排出(返却)される。また、台間ユニット制御部31は、台間ユニット用記憶部35の現在記憶領域51に記憶されているカードID、プリペイド残高および持玉データを管理装置4に送信する。
【0068】
管理装置制御部36は、受信したカードIDに対応付けて、管理装置用記憶部39に記憶されているプリペイド残高を、使用したプリペイド価値に相当する分だけ減算することで、カードID「B」に対応するプリペイド残高を更新する。また、管理装置制御部36は、管理装置4は、受信したカードIDに対応付けて、受信した持玉データを管理装置用記憶部39に記憶させる。これにより、カードID「B」に対応する持玉データが更新される。具体的には、カードID「B」に持玉データとして「510」が格納される(図10(c)参照)。また、管理装置制御部36は、管理装置4は、カードID「A」に対応付けて、管理装置用記憶部39に記憶されている持玉データをゼロクリアする(図10(c)参照)。
【0069】
カードID「B」のカードに当初関連付けられていた持玉データは「1000」である。その後、遊技台2における遊技により、持玉データが「500」消費されている。したがって、カードID「B」の持玉データ値「510」のうち「10」は、本来、カードID「A」のカードに当初関連付けられていた持玉データである。言い換えれば、カードID「B」の持玉データ値「510」は、カードID「A」のカードに関連付けられていた持玉データ(「10」)が合算されたものである。
【0070】
以上によりこの実施形態によれば、台間ユニット1に記憶されている持玉データが設定値以上である場合、または台間ユニット1に記憶されているプリペイド残高がある場合に、カード挿入/排出口16への後続カードの挿入が阻止(禁止)される。一方、当該台間ユニット1に記憶されているプリペイド残高(価値)がなく、かつ台間ユニット1に記憶されている持玉データが設定値未満である場合には、カード挿入/排出口16への後続カードの挿入が許容される。
【0071】
したがって、前の遊技客の持玉データが台間ユニット1に残った状態であっても、その値が設定値未満であれば、次の遊技客がカードを排出するための操作(返却ボタン21の操作)を行ったり、遊技店の従業員を呼んだりすることなく、その台間ユニット1に対応する遊技台2で遊技を開始することができる。ゆえに、遊技客の利便性を向上させることができるとともに、遊技台2の稼働率が高くなる。なお、遊技店の従業員を呼ぶ必要がないということは、従業員側にとっても負担の低減というメリットがあり、とくに各台計数システムを導入することで従業員を減らしたい遊技店において、この効果は大きい。
【0072】
また、後続カードの受付けが許容される場合には、台間ユニット1に関連付けられている持玉データは設定値未満であり、したがって、台間ユニット1に関連付けられている持玉データは比較的少数である。そのため、この持玉データを後続カードの持玉データに加算(合算)しても、前の遊技客に大きな不利益を与えるおそれがない。
図11は、本発明の第2実施形態に係る遊技媒体管理システムに含まれる管理装置4の管理装置用記憶部39に記憶される管理テーブル49の内容を示す図である。
【0073】
第2の実施形態が図1〜図10の実施形態(第1実施形態)と相違する点は、台間ユニット1に持玉データが残った状態で、台間ユニット1が当該後続カードを受け付けた場合に、先行カードに関連付けられている持玉データを、後続カードに関連付けられている持玉データに合算しないとした点である。以下、第1実施形態における説明と同様に、台間ユニット1がカードID「A」の一般カードを受け付けている最中に(すなわち、台間ユニット1にカードID「A」の持玉データが関連付けられた状態で)、カード挿入/排出口16にカードID「B」のカードが挿入され、その後台間ユニット1がカードID「B」のカードを受け付けた場合を例に挙げて説明する。
【0074】
台間ユニット制御部31は、カード読出位置29にセットされているカードID「B」のカードからカードIDおよびプリペイド残高を読み出し、読み出したカードIDを管理装置4に送信する。台間ユニット1からカードIDを受信した管理装置制御部36は、カードID「B」に対応するプリペイド残高および持玉データを、台間ユニット1に返送する。管理装置制御部36は、台間ユニット1における持玉データの管理と引換えに、管理装置用記憶部39の管理テーブル49に格納されている持玉データをゼロクリアする(図10(b)参照)。台間ユニット制御部31は、そのプリペイド残高および持玉データを台間ユニット用記憶部35の現在記憶領域51に記憶する。このとき、台間ユニット用記憶部35では、現在記憶領域51に、前回記憶領域52に記憶されている持玉データは合算されない。
【0075】
遊技台2における遊技により、カードID「B」のカードを所有する遊技客が、持玉データが「500」消費された後、遊技を終了する場合、この遊技台2における遊技を終了する時点では、現在記憶領域51に記憶されている持玉データは「500」になっている(図示しない)。
遊技客によって返却ボタン21が押操作されると、台間ユニット制御部31は、台間ユニット用記憶部35の現在記憶領域51に記憶されているデータを、前回記憶領域52に移すとともに、カードID「B」のカードにプリペイド残高を記録する。また、台間ユニット制御部31は、カードID「B」のカードのカードID、プリペイド残高および持玉データを管理装置4に送信する。
【0076】
管理装置制御部36は、受信したカードIDに対応付けて、管理装置用記憶部39に記憶されているプリペイド残高を、使用したプリペイド価値に相当する分だけ減算することで、カードID「B」に対応するプリペイド残高を更新する。また、管理装置制御部36は、受信したカードIDに対応付けて、受信した持玉データを管理装置用記憶部39に記憶させる。これにより、カードID「B」に対応する持玉データが更新される。具体的には、カードID「B」に持玉データとして「500」が格納される(図11参照)。また、管理装置4は、カードID「A」に対応付けて管理装置用記憶部39に記憶されている持玉データをゼロクリアせずそのまま保持している(図11参照)。このカードID「A」に対応付けられた持玉データの値は、管理装置4のログ出力の際に出力させることが可能である。
【0077】
図12は、本発明の第3実施形態に係る遊技媒体管理システムに含まれる管理装置4の管理装置用記憶部39に記憶される管理テーブル49の内容を示す図である。第3実施形態が第2実施形態と相違する点は、台間ユニット1に持玉データが残った状態で、台間ユニット1が当該後続カードを受け付けた場合において、遊技客によって返却ボタン21が押操作されると、管理装置4(管理装置制御部36)は、先行カードのカードID(たとえば「A」)に対応付けて管理装置用記憶部39に記憶されている持玉データをゼロクリアして破棄する点である。この場合、カードID(たとえば「A」)に対応付けられた持玉データの値は、管理装置4のログ出力の際にも出力されない。
【0078】
図13は、本発明の第4実施形態に係る各台対応装置が適用された台間ユニット1におけるカード挿入時の処理の流れを示すフローチャートである。
図13に示す台間ユニット1の制御が第1実施形態における台間ユニット1の制御と相違する点は、台間ユニット1に持玉データが残った状態で、カードR/W24が後続カードを受け付けた場合において、先行カードに残っている(関連付けられている)持玉データに相当する数の遊技玉が、ノズル15から払い出されるようにした点である。以下、具体的に説明する。
【0079】
台間ユニット制御部31は、カード挿入/排出口16に後続カードが新たに挿入されるか否かを常に監視している(ステップS11)。カード挿入/排出口16に後続カードの先端部が差し込まれると(ステップS11でYES)、次いで、台間ユニット制御部31は、台間ユニット用記憶部35(台間ユニット1)に記憶されているプリペイド残高(プリペイド価値の残高)および台間ユニット1に記憶されている持玉データを参照するとともに、カードR/W24が会員カードを先行カードとして受け付けているか否かを調べる。台間ユニット1に記憶されているプリペイド残高がある場合(ステップS12でNO)、カードR/W24が会員カードを先行カードとして受け付けている場合(ステップS13でYES)、または台間ユニット1に記憶されている持玉データが設定値(たとえば50個)以上である場合(ステップS14でNO)は、後続カードの受付けが禁止される(ステップS21)。
【0080】
一方、台間ユニット1に記憶されているプリペイド残高がなく(ステップS12でYES)、カードR/W24が会員カードを先行カードとして受け付けておらず(ステップS13でNO)、かつ台間ユニット1に記憶されている持玉データが設定値(たとえば50個)未満であるか否かである場合(ステップS14でYES)は、台間ユニット用記憶部35に記憶されている持玉データが持玉の払出個数としてセットされ(ステップS15)、玉払出部33からその持玉データに相当する数の遊技玉がノズル15を通って遊技台2の上皿9に払い出される(ステップS16)。そして、台間ユニット用記憶部35に記憶されている持玉データの値がゼロクリアされる(ステップS17)。
【0081】
また、台間ユニット制御部31は、台間ユニット用記憶部35の現在記憶領域51に記憶されているカードID、プリペイド残高および持玉データ(この場合、持玉データは零)を管理装置4に送信する。管理装置4(管理装置制御部36)は、先行カードのカードIDに対応付けて管理装置用記憶部39に記憶されている持玉データをゼロクリアする。
また、台間ユニット制御部31は、台間ユニット用記憶部35の現在記憶領域51(図9参照)に記憶されているデータ(この場合、持玉データは零)を、前回記憶領域52(図8参照)に移す。また、カードR/W24が一般カードを受け付けている状態(カード挿入/排出口16に挿入された一般カードに関連付けられたプリペイド残高に基づいて玉貸が行われている)であるときは(ステップS18でYES)、台間ユニット制御部31は、ローラ駆動機構41を制御して、カード読出位置29にセットされている先行カードとしての一般カードがカード出入口28まで搬送されるように、ローラ対40を回転させる(ステップS19)。これにより、先行カードがカード出入口28まで移動する。カード出入口28に達した先行カードは、初期化された後、収納部25に収納される。
【0082】
また、台間ユニット制御部31は、ローラ駆動機構41を制御して、先端部挿入位置にある後続カードがカード読出位置29まで搬送されるように、ローラ対40を回転させる(ステップS20)。そして、カード読出位置29まで後続カードが移動して、カード読出位置29に後続カードがセットされる(カードR/W24に後続カードが受け付けられる)。そして、台間ユニット制御部31は、カード読出位置29にセットされている後続カード(カードR/W24に受け付けられている後続カード)からカードIDおよびプリペイド残高を読み出す。
【0083】
一方、カードR/W24が一般カードを受け付けていない状態(紙幣の挿入に基づいて玉貸が行なわれている場合)であるときは(ステップS18でNO)、ステップS19の動作はスキップされて、台間ユニット制御部31は、ローラ駆動機構41を制御して、先端部挿入位置にある後続カードがカード読出位置29まで搬送されるように、ローラ対40を回転させる(ステップS20)。そして、カード読出位置29まで後続カードが移動して、カード読出位置29に後続カードがセットされる(カードR/W24に後続カードが受け付けられる)と、台間ユニット制御部31は、後続カードからカードIDおよびプリペイド残高を読み出す。
【0084】
後続カードを所有する遊技客が遊技台2における遊技を終了する際、当該遊技客によって返却ボタン21が押操作されると、台間ユニット制御部31は、台間ユニット用記憶部35の現在記憶領域51に記憶されているデータを、前回記憶領域52に移すとともに、当該後続カードにプリペイド残高を記録する。また、台間ユニット制御部31は、台間ユニット用記憶部35の現在記憶領域51に記憶されているカードID、プリペイド残高および持玉データを管理装置4に送信する。
【0085】
図14は、本発明の第5実施形態に係る遊技媒体管理システムに含まれる管理装置4の管理装置用記憶部39の記憶内容を示す図である。図15は、図14に示す管理装置用記憶部39に記憶される設定値を説明するための図である。
第5実施形態が、第1実施形態と相違する点は、台間ユニット1に対応する遊技台2のレートに応じて、各台間ユニット用記憶部35に記憶される設定値(台間ユニット1に持玉データが残った状態で、台間ユニット1が後続カードを受け付けるか否かの基準になる値)を異ならせるとした点である。
【0086】
たとえば、パチンコ玉の貸出レートが複数種類に設定されており、パチンコ玉は、複数の貸出レートにおけるいずれかの貸出レートで遊技客に貸し出される態様の営業形態を採用している遊技店であるとする。通常の貸出レート(以下では、「通常レート」という)は、たとえば4円/1玉とされ、通常レートのほかに、通常レートより低い貸出レート(以下では、「低レート」という)は、たとえば1円/1玉とされている。遊技台2には、前述した通常レートで貸し出された貸玉で遊技できる専用の遊技台2(通常レート台)と、前述した低レートで貸し出された貸玉で遊技できる専用の遊技台2(低レート台)とがある。
【0087】
図14(a)に示すように、管理装置用記憶部39の管理テーブル70には、通常レートの持玉データと、低レートの持玉データとが、別個に記憶されている。すなわち、管理装置用記憶部39には、通常レートの持玉データと、低レートの持玉データと、プリペイド残高と、現在台番号とが、カードIDに対応付けて記憶されている。
また、管理装置用記憶部39には、遊技店内に設置される複数の遊技台2の台番号と、各遊技台2のレート情報(すなわち、その遊技台2が通常レート台であるのか、あるいは低レート台であるのか)との対応関係を規定するレート情報テーブル71(図14(b)参照)とが記憶されている。
【0088】
また、図15に示すように、管理装置用記憶部39には、設定値として、通常レート用の設定値(N1)と、低レート用の設定値(N2)とが記憶されている。これら各設定値は、操作部38の操作により設定/変更することが可能にされている。N1やN2は、貸出しレートや特殊景品への交換率に基づいて算出され、通常は、N1よりN2の方が大きな値が設定される。
【0089】
管理装置制御部36は、レート情報テーブル71および管理テーブル70の双方の内容を参照することにより、各遊技台2のレート情報を把握することができる。そして、営業開始時に、管理装置4の管理装置制御部36は、遊技店に設置される台間ユニット1に対し、当該台間ユニット1に対応する遊技台2のレート情報の設定値を配信する。すなわち、通常レート対応台に対応する台間ユニット1には、通常レート用の設定値(N1)が配信され、低レート対応台に対応する台間ユニット1には、低レート用の設定値(N2)が配信される。配信された設定値は、台間ユニット用記憶部35に記憶される。すなわち、通常レート対応台に対応する台間ユニット1の台間ユニット用記憶部35には、通常レート用の設定値(N1)が記憶され、低レート対応台に対応する台間ユニット1の台間ユニット用記憶部35には、低レート用の設定値(N2)が記憶される。
【0090】
そして、台間ユニット1に持玉データが残った状態で、当該台間ユニット1が後続カードを受け付けるか否かの判断(図8に示すステップS4または図13に示すステップS14)において、通常レート台に対応する台間ユニット1では通常レート用の設定値が基準になり、一方、低レート台に対応する台間ユニット1では低レート用の設定値が基準になる。
【0091】
以上、本発明の5つの実施形態について説明したが、本発明は他の形態でも実施することができる。
たとえば、先行カードが会員カードである場合(図8に示すステップS3でYESまたは図13に示すステップS13でYES)において、台間ユニット1に持玉データが残った状態で、台間ユニット1が後続カードを受け付けた場合に、先行カードに関連付けられていた持玉データが、そのカードを所有する会員客の貯玉として管理装置4に管理されてもよい。
【0092】
また、後続カードが会員カードである場合において、台間ユニット1に持玉データが残った状態で、台間ユニット1が後続カードを受け付けた場合に、先行カードに関連付けられていた持玉データが、後続カードを所有する会員客の貯玉として管理装置4に管理されてもよい。
また、前述の各実施形態では、台間ユニット1に設定数未満の持玉データが残っていても、当該台間ユニット1にプリペイド残高が少しでも残っていれば、後続のカード(記憶媒体)の受付けを禁止するとして説明した。しかしながら、所定のプリペイド用設定値(最低基準値)を設け、設定数未満の持玉データおよびプリペイド用設定値未満のプリペイド残高が台間ユニット1に残っている場合には、後続のカード(記憶媒体)の受付けを許容する構成であってもよい。
【0093】
また、第5実施形態を、第2〜第4実施形態に組み合わせることもできる。すなわち、第2〜第4実施形態においても、台間ユニット1に対応する遊技台2のレート情報により、各台間ユニット用記憶部35に記憶される設定値を異ならせてもよい。
また、第4実施形態において、持玉データに基づいて払い出される遊技玉は、台間ユニット1の玉払出部33によって払い出されるものに限られず、たとえば、遊技台2に設けられる投出装置46によって上皿9に払い出されるものであってもよい。また、一定数は投出装置46から払い出され、端数分は玉払出部33から払い出される構成であってもよい。さらには、前述したノズル形状ではなく、玉払出部33から受皿部へ玉を排出するための端数玉返却機構を備える構成であってもよい。
【0094】
また、第1〜第5実施形態において、台間ユニット1が一般カードを受け付けている場合には、その一般カードに関連付けられている持玉データの変化を常時監視しておき、その持玉データが設定値以上のときはカード挿入/排出口16を閉塞しておくこともできる。たとえば、カード挿入/排出口16がシャッタ(図示しない)によって開閉可能に設けられており、台間ユニット1に関連付けられている持玉データが設定値以上になる場合には、シャッタによりカード挿入/排出口16が閉塞され、台間ユニット1に関連付けられている持玉データが設定値未満になる場合に、シャッタが開動作してカード挿入/排出口16が開放されるようになっていてもよい。
【0095】
第1〜第5実施形態において、台間ユニット1に持玉データがあり、かつその持玉データが設定数未満である場合、すなわち後続カードを受付け可能な状態である場合は、状態表示部12や持玉表示部47の表示形態が切り換えるようになっていてもよい。これにより、後続カードの受付け中である旨を、周囲の遊技客や従業員が認識することができる。
第1〜第5実施形態において、設定値の設定/変更は、管理装置4とは別に、管理装置4に接続された設けられた店舗コンピュータからの入力により行うようにしてもよい。また、各台間ユニット1に対して設定値の設定/変更を直接行う構成であってもよい。この店舗コンピュータとして、遊技店内の従業員用の事務所などに配置され、台間ユニット1における金銭データの管理などを行うものを例示することができる。
【0096】
また、第1〜第5実施形態において、持玉データを有する一般カードがカードR/W24に受け付けられた状態で、かつ対応する遊技台2が空き台であると判断された場合には、カードR/W24に受け付けられている一般カードが自動的に収納部25まで搬送され、収納部25に収納されてもよい。このとき、遊技台2が空き台であるか否かは、遊技台2から出力されるアウト玉検出信号やセーフ玉検出信号に基づいて判別される。アウト玉検出信号やセーフ玉検出信号が出力されない状態が予め定める期間継続した場合に、その遊技台2を空き台とする。
【0097】
また、前述の各実施形態では、記憶媒体としてカードを例に挙げて説明したが、記憶媒体として、カード状のものでなく、スティック状またはコイン状のものを採用することができる。また、記憶媒体を台間ユニット1に挿入することなく、前面の読取部にかざすことにより、当該記憶媒体を受け付ける構成であってもよい。
また、遊技客の持玉データを記憶する記憶部と、遊技客のプリペイド残高を記憶する記憶部とが、互いに異なる記憶部で管理されていてもよい。そして、これらの記憶部が互いに異なる管理装置に設けられていてもよい。
【0098】
また、各台対応装置の一例として、遊技台2の隣に配置される台間ユニット1を例に挙げて説明したが、各台対応装置は遊技台2の上方に配置される構成であってもよい。
また、各台対応装置に含まれる計数装置(前述の実施形態では計数ユニット17に相当)が、前述したように本体部11の下部に設けられた構成以外に、遊技店において遊技台2が上から据え付けられるテーブル(「膳板」と呼ばれる)を貫通するように(つまり、遊技台2の下方に)設けられ、遊技台2の下皿10から計数装置に遊技媒体を送り込んで計数する構成であってもよい。
【0099】
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【符号の説明】
【0100】
1 台間ユニット(各台対応装置)
2 遊技台
4 管理装置
24 カードR/W(記憶媒体受付手段)
25 収納部
31 台間ユニット制御部(払出動作実行手段、記憶媒体受付許容手段、記憶媒体受付禁止手段)
38 操作部(操作手段)
39 管理装置用記憶部(持玉データ記憶手段)
40 ローラ対(記憶媒体受付許容手段、記憶媒体受付禁止手段)
41 ローラ駆動機構(記憶媒体受付許容手段、記憶媒体受付禁止手段))
【技術分野】
【0001】
この発明は、遊技媒体を用いた遊技を行う遊技台に1対1に対応付けられて配置された各台対応装置、およびこの各台対応装置を備えた遊技媒体管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
遊技店では、各遊技台に1対1に対応付けて、各台対応型の台間ユニットが備えられることがある(たとえば、特許文献1)。この各台対応型の台間ユニットでは、対応する遊技台から排出された遊技媒体が計数される。遊技媒体の計数値は台間ユニットの記憶部に記憶され(関連付けられ)、遊技媒体の計数の度に、台間ユニットに記憶されている(関連付けられている)持玉データが更新される。
【0003】
遊技台の前面には、台間ユニットにカードを排出させるためのカード排出口、および台間ユニット内に挿入されているカードを機外に排出するための返却ボタンが配設されている。返却ボタンが押操作されると、台間ユニット内にカードが挿入されている場合には、そのカードに関連付けられている持玉データの値が更新され、紙幣の挿入に基づいて玉貸が行なわれていた場合には、台間ユニット内にストックされているカードのうち選ばれた1枚のカードに持玉データが関連付けられる。持玉データが関連付けられたカードは、カード挿入/排出口から排出される。
【0004】
遊技客は、台間ユニットからカードを、別の遊技台に対応する台間ユニットのカード挿入口に挿入することにより、遊技玉の払出し(貸玉の払出し/持玉の払出し)を受けることが可能である。また、遊技客が退店する場合には、カードに記憶されているプリペイド残高を精算機で精算したり、カードに関連付けられている持玉データを景品に交換したりすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−229111号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、遊技台における遊技の終了時に台間ユニットに記憶されている持玉データがあっても、その持玉データが少数である場合には、持玉データを台間ユニットに残したまま(関連付けたまま)、遊技客が席を離れることが考えられる。
台間ユニットに持玉データが関連付けられている状態では、台間ユニットにおける他のカードの受付けが禁止されている。そのため、持玉データを台間ユニットに残したまま遊技客が席を離れると、その台間ユニットは次の遊技客のカードを受け付けない。そして、次の遊技客が、その台間ユニットにカードを受付けさせるためには、返却ボタンを操作して前の遊技客のカードを台間ユニットのカード排出口から排出させるとともに、そのカードをカード排出口から抜き取る必要がある。次の遊技客にとって、前の遊技客のカードの排出操作や排出されたカードの抜取り操作を要求されるのは煩わしい。そのため、カードが台間ユニットに放置された場合における次の遊技客の利便性を向上させることが望まれている。
【0007】
また、当該次の遊技客は、もともと自己が保持していたカードと、その台間ユニットから排出されたカードとの合計2枚のカードを保持することになり、カードの取扱いが煩雑になるおそれがある。
そして、カード排出口から引き抜かれたカードは、当該次の遊技客によって廃棄されるおそれがある。カードは廃棄されることなく台間ユニット内で収納・再利用されることが前提であるので、カードが廃棄されるのは望ましくない。
【0008】
さらに、低レート対応にて運営している遊技店では、遊技玉1球当たりの価値が低いので、台間ユニットに関連付けられている持玉データが少数であれば、景品交換するのを煩わしく感じるおそれがある。したがって、台間ユニットに関連付けられている持玉データがあるのに、持玉データを台間ユニットに残したまま席を離れる遊技客は比較的多いと予想される。
【0009】
そこで、この発明の目的は、持玉データが各台対応装置に残された場合における次の遊技客の利便性を向上させることができる各台対応装置および遊技媒体管理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1記載の発明は、遊技媒体を用いた遊技を行う遊技台(2)に1対1に対応付けて配置され、遊技客に獲得された遊技媒体が計数されて持玉データとして関連付けられる各台対応装置(1)であって、前記持玉データが関連付けられた記憶媒体を受け付ける記憶媒体受付手段(24)と、当該各台対応装置に関連付けられている持玉データが予め定める設定値以上であるときに、前記記憶媒体受付手段による新たな記憶媒体の受付けを禁止する記憶媒体受付禁止手段(31,40,41)と、当該各台対応装置に関連付けられている持玉データが前記設定値未満であるときに、前記記憶媒体受付手段に記憶媒体の受付けを許容する記憶媒体受付許容手段(31,40,41)とを含む、各台対応装置である。
【0011】
なお、括弧内の数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
この構成によれば、各台対応装置に関連付けられている持玉データが設定値以上である場合に、記憶媒体受付手段への記憶媒体の受付けが禁止される。一方、各台対応装置に関連付けられている持玉データが設定値未満である場合には、記憶媒体受付手段への記憶媒体の受付けが許容される。
【0012】
したがって、持玉データが各台対応装置に残った状態であっても、次の遊技客が、その各台対応装置に対応する遊技台で遊技を行うことが可能である。ゆえに、遊技客の利便性を向上させることができる。
また、各台対応装置に持玉データが関連付けられている状態で記憶媒体受付手段が記憶媒体を受け付けた場合、各台対応装置に関連付けられている持玉データの取扱いが問題になる。記憶媒体の受付けが許容される場合には、各台対応装置に関連付けられている持玉データは設定値未満であり、したがって、各台対応装置に関連付けられている持玉データは比較的小数である。そのため、この持玉データの取扱いによって、当該各台対応装置で前回遊技をしていた遊技客に大きな不利益を与えることはない。
【0013】
請求項2に記載のように、前記記憶媒体受付手段に前記記憶媒体が受け付けられた場合に、前記各台対応装置に関連付けられている持玉データを、前記記憶媒体受付手段に受け付けられた前記記憶媒体に関連付けられている持玉データに合算する手段(31)をさらに含むものであってもよい。
この構成によれば、各台対応装置に持玉データが関連付けられている状態で記憶媒体受付手段が記憶媒体を受け付けた場合、この記憶媒体に関連付けられている持玉データに、各台対応装置に関連付けられている持玉データが合算される。これにより、各台対応装置に関連付けられている持玉データを良好に取り扱うことができる。
【0014】
請求項3に記載のように、前記記憶媒体受付手段に前記記憶媒体が受け付けられた場合に、前記各台対応装置に関連付けられている持玉データに相当する数の遊技媒体を払い出すための払出動作を実行する払出動作実行手段(31)をさらに含むものであってもよい。
この構成によれば、各台対応装置に持玉データが関連付けられている状態で記憶媒体受付手段が記憶媒体を受け付けた場合、この記憶媒体に関連付けられている持玉データに相当する数の遊技媒体を払い出すための払出動作が実行される。これにより、各台対応装置に関連付けられている持玉データを良好に取り扱うことができる。
【0015】
請求項4に記載のように、前記記憶媒体受付手段に前記記憶媒体が受け付けられた場合に、前記各台対応装置に関連付けられている持玉データを、当該記憶媒体に関連付けられている持玉データとは別に記憶する手段(31)をさらに含むものであってもよい。
この構成によれば、各台対応装置に持玉データが関連付けられている状態で記憶媒体受付手段が記憶媒体を受け付けた場合、この記憶媒体に関連付けられている持玉データが、当該記憶媒体に関連付けられている持玉データとは別の持玉データとして各台対応装置に管理される。これにより、各台対応装置に関連付けられている持玉データを良好に取り扱うことができる。
【0016】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の各台対応装置と、前記持玉データを記憶媒体に関連付けて記憶する持玉データ記憶手段(39)を有し、前記各台対応装置と通信可能に接続された管理装置(4)とを含む、遊技媒体管理システムである。
この構成によれば、請求項1〜4に関連して記載した作用効果と同様の作用効果を奏することができる。
【0017】
この場合、請求項6記載に記載のように、前記管理装置が、前記記憶媒体受付手段に前記記憶媒体が受け付けられた場合に、前記各台対応装置に関連付けられている持玉データを、前記記憶媒体受付手段に受け付けられた前記記憶媒体に関連付けられている持玉データに合算し、この合算した持玉データを、当該記憶媒体に関連付けられた持玉データとして前記持玉データ記憶手段に記憶する手段(36)を含むものであってもよい。
【0018】
この構成によれば、各台対応装置に持玉データが関連付けられている状態で記憶媒体受付手段が記憶媒体を受け付けた場合、この記憶媒体に関連付けられている持玉データに、各台対応装置に関連付けられている持玉データが合算される。これにより、各台対応装置に関連付けられている持玉データを良好に取り扱うことができる。
また、請求項7記載に記載のように、前記管理装置が、前記記憶媒体受付手段に前記記憶媒体が受け付けられた場合に、前記各台対応装置に関連付けられている持玉データを、当該記憶媒体に関連付けられている持玉データとは別の持玉データとして前記持玉データ記憶手段に記憶する手段(36)を含むものであってもよい。
【0019】
この構成によれば、各台対応装置に持玉データが関連付けられている状態で記憶媒体受付手段が記憶媒体を受け付けた場合、各台対応装置に関連付けられている持玉データが、当該記憶媒体に関連付けられている持玉データとは別の持玉データとして管理される。これにより、各台対応装置に関連付けられている持玉データを良好に取り扱うことができる。
【0020】
さらに、請求項8記載に記載のように、前記管理装置が、前記記憶媒体受付手段に前記記憶媒体が受け付けられた場合に、前記各台対応装置に関連付けられている持玉データを消去する手段(36)を含むものであってもよい。
この構成によれば、各台対応装置に持玉データが関連付けられている状態で記憶媒体受付手段が記憶媒体を受け付けた場合、各台対応装置に関連付けられている持玉データが消去される。これにより、各台対応装置に関連付けられている持玉データを良好に取り扱うことができる。
【0021】
また、請求項9に記載のように、前記設定値を変更可能に設定操作するための操作手段(38)をさらに含むものであってもよい。
この構成によれば、操作手段の操作により、設定値を変更することが可能であるので、遊技店の従業員が設定値を変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の第1実施形態に係る各台対応装置が適用された台間ユニットが設置される遊技店の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す台間ユニットおよび遊技台の構成を説明するための正面図である。
【図3】カード処理部の構成を説明するための横断面図である。
【図4】図1に示す台間ユニットの電気的構成を示すブロック図である。
【図5】図1に示す管理装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図6】図5に示す管理装置用記憶部に記憶される管理テーブルの内容を示す図である。
【図7】図4に示す台間ユニット用記憶部に記憶される管理テーブルの内容を示す図である。
【図8】図1に示す台間ユニットに管理されている持玉データがある状態におけるカード挿入処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】カード挿入時における台間ユニット用記憶部に記憶される管理テーブルの内容変化を示す図である。
【図10】カード挿入時における管理装置用記憶部に記憶される管理テーブルの内容変化を示す図である。
【図11】本発明の第2実施形態に係る遊技媒体管理システムに含まれる管理装置の管理装置用記憶部に記憶される管理テーブルの内容を示す図である。
【図12】本発明の第3実施形態に係る遊技媒体管理システムに含まれる管理装置の管理装置用記憶部に記憶される管理テーブルの内容を示す図である。
【図13】本発明の第4実施形態に係る各台対応装置が適用された台間ユニットにおけるカード挿入時の処理の流れを示すフローチャートである。
【図14】本発明の第5実施形態に係る遊技媒体管理システムに含まれる管理装置の管理装置用記憶部の記憶内容を示す図である。
【図15】図14に示す管理装置用記憶部に記憶される設定値を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る各台対応装置が適用された台間ユニット1が設置される遊技店の構成を示すブロック図である。
遊技店内には、複数の遊技台2と、各遊技台2に1対1に対応付けられた台間ユニット1とが設置されている。遊技店内には、複数の遊技島が配置されている。各遊技島は、複数の遊技台2および複数の台間ユニット1を、正面を向いた状態に並べて遊技台列を形成し、この遊技台列を背中合わせで2列に配置することにより構成されている。各台間ユニット1は、対応する遊技台2における遊技に使用する遊技媒体を貸し出す貸出機能と、対応する遊技台2から排出された遊技媒体を計数する計数機能とを備え、遊技島に設けられた島コントローラ3に通信可能に接続されている。
【0024】
各島コントローラ3は管理装置4に対して通信可能に接続されている。管理装置4は、台間ユニット1における遊技媒体の貸出しに関するデータおよび台間ユニット1における遊技媒体の計数に関するデータを管理するものであり、遊技店内の従業員用の事務所などに配置されている。管理装置4と各台間ユニット1との間の通信は、その台間ユニット1に対応する島コントローラ3を介して行われる。
【0025】
遊技店で遊技を行う遊技客は、遊技店に会員登録している会員客と、会員客以外の一般客とに区別される。各会員客には、会員専用の会員カードが遊技店から発行されている。これに対し、一般客向けのカードもあり、このカードは、一般カードと呼ばれる。会員カードおよび一般カードを問わず、各カードには、識別情報としてのカードIDが割り当てられている。
【0026】
図2は、台間ユニット1および遊技台2の構成を説明するための正面図である。
遊技台2は、たとえば、遊技盤7に向けて遊技媒体としての遊技玉を発射することにより遊技を行うパチンコ機であって、その前面には、発射装置(図示しない)から遊技盤7に向けて発射する遊技玉の勢いを調節するためのハンドル8と、発射装置から遊技盤7に向けて発射すべき遊技玉を貯留しておくための上皿9と、上皿9から溢れた遊技玉を貯留しておくための下皿10とが備えられている。隣り合う遊技台2間には、台間ユニット1がこれらの遊技台2に挟まれた状態で配置されている。上皿9には、カード挿入/排出口16から次に述べるカードを排出するために押操作される返却ボタン21と、玉貸のために押操作される貸出ボタン45と、台間ユニット1に受け付けられているカードに記憶されているプリペイド価値の残高(以下、「プリペイド残高」という)を度数表示するための度数表示器44とが配設されている。
【0027】
次に台間ユニット1について説明する。各台間ユニット1は、対応する遊技台2の隣(図2では左隣)に設置されており、遊技台2で遊技するための遊技玉を貸し出す機能だけでなく、遊技によって遊技台2から排出された遊技玉を計数する機能を有している。
台間ユニット1における遊技玉の貸出しまたは遊技玉の計数には、媒体の一例としてのカードが用いられる。カードには、1枚毎にカードIDが割り当てられている。カードには、後述するように、プリペイド残高や持玉に関するデータ(以下、「持玉データ」という)が関連付けられている。
【0028】
台間ユニット1は、縦長の筐体からなる本体部11を備えている。台間ユニット1の本体部11の前面には、状態表示部12、紙幣挿入部13、操作表示部14、ノズル15およびカード挿入/排出口16が、上からこの順で設けられている。本体部11の下方部分には計数装置としての計数ユニット17が取り付けられている。
状態表示部12は、たとえば、所定の色やパターンで発光することによって、遊技玉の貸出動作が可能な状態か否か等を表示する。たとえば貸出動作が可能であるときは状態表示部12が点灯状態になる。
【0029】
紙幣挿入部13は、遊技客の紙幣を受け付ける縦長のスリット状をなしており、本体部11内に設けられた紙幣識別部32(図4参照)につながっている。
操作表示部14は、小型画面や、テンキー、ボタンなどを含んでいる。この操作表示部14の操作により、各台間ユニット1に所定の情報を入力することができるようになっている。なお、操作表示部14全体をタッチパネルで構成してもよい。
【0030】
ノズル15は水平方向に回動可能に設けられ、その先端部が上皿9の真上位置まで達する。本体部11内には、遊技玉を払い出すための玉払出部33(図4参照)が内蔵されており、玉払出部33が駆動されることにより、ノズル15の先端部から、下方(上皿9)に向けて遊技玉が排出(払い出される)ようになっている。
カード挿入/排出口16は、カードIDを含む所定の情報が記録されたカードを挿入または排出する縦長のスリット状のものである。
【0031】
計数ユニット17は、台間ユニット1の下端部から遊技台2の下皿10の排出口(図示しない)の真下位置まで右側へ延びる管状の通路18と、下皿10の真下に配置されたトレイ状の受け皿19とを一体的に備えている。計数ユニット17内には、通路18を流通する遊技玉を計数する計数部20(図4参照)が設けられている。
受け皿19には、カードに関連付けて記憶された持玉データを表示するための持玉表示部47と、この持玉データを使用して遊技玉の払出しを受ける際に押操作される持玉払出ボタン48とが配設されている。
【0032】
台間ユニット1内には、カード挿入/排出口16の後方部分に、カード挿入/排出口16に挿入されるカードを処理するためのカード処理部23(図3参照)が配設されている。
図3は、カード処理部23の構成を説明するための横断面図である。
カード処理部23は、カードからカードIDおよびプリペイド残高を読み出すためのカードR/W24(記憶媒体受付手段)と、一般カードを収納するための収納部25と、カードを搬送するためのカード搬送機構26とを備え、台間ユニット1内に形成された収容空間27内に収容されている。
【0033】
収納部25には、プリペイド残高および持玉データが関連付けられていない初期状態の一般カードが収納されている。収納部25内には、たとえば10枚程度の一般カードが収納可能である。収納部25の左右方向の一端側端部(図3で示す左端部)には、収納部25の出入口をなすカード出入口28が設けられており、収納部25では、このカード出入口28を通して、FILO(First In Last Out:先入れ後出し方式)でカードが出し入れされるようになっている。
【0034】
カード搬送機構26は、複数のローラ対40(記憶媒体受付許容手段、記憶媒体受付禁止手段。図3では3対のローラ対のみを図示)と、これらのローラ対40を回転駆動させるためのローラ駆動機構(記憶媒体受付許容手段、記憶媒体受付禁止手段)41とを備えている。このカード搬送機構26によって、カードが、カードR/W24が当該カードからカードIDおよびプリペイド残高を読み出すことが可能なカード読出位置29と、カード挿入/排出口16に先端部が差し込まれた状態の位置(「先端部挿入位置」という。以下、同じ。図3に一点鎖線にて図示)との間を搬送されるようになっている。カード読出位置29は、カードR/W24の読取面に対向する位置に設けられている。また、カード搬送機構26によって、カード(一般カード)が、カード読出位置29と、カード出入口28上の位置との間を搬送されるようになっている。これらカード挿入/排出口16、カード読出位置29およびカード出入口28は一直線上に並んでいる。なお、以後の説明において、カード読出位置29にカードがセットされている状態を、カードR/W24がカードを受け付けている状態、またはカードがカードR/W24に受け付けられている状態という。
【0035】
カード挿入/排出口16の近傍位置には、挿入検出センサ(センサ)30が配設されている。挿入検出センサ30は、カード挿入/排出口16内へのカードの進入を検出して、検出信号を出力するものである。したがって、挿入検出センサ30の検出出力により、カードの先端部のカード挿入/排出口16内への進入(カードの先端部がカード挿入/排出口16内に差し込まれたこと)を検出することができる。
【0036】
図4は、台間ユニット1の電気的構成を示すブロック図である。台間ユニット1には、マイクロコンピュータなどで構成された台間ユニット制御部(払出動作実行手段、記憶媒体受付許容手段、記憶媒体受付禁止手段)31が備えられている。
台間ユニット制御部31には、紙幣識別部32、ローラ駆動機構41、玉払出部33、カードR/W24、計数部20、通信I/F部34および台間ユニット用記憶部35のそれぞれが電気的に接続されている。また、台間ユニット制御部31には、挿入検出センサ30の検出出力が入力されるようになっている。さらに、台間ユニット制御部31は、通信I/F部34を介して、島コントローラ3経由で管理装置4と通信することができる。さらに、台間ユニット制御部31は、通信I/F部34を介して、遊技台2と通信することができる。
【0037】
紙幣識別部32は、紙幣挿入部13(図2参照)につながっている。紙幣挿入部13に挿入された紙幣は、紙幣識別部32に搬送される。そして、紙幣識別部32は、紙幣挿入部13に挿入された紙幣の種別およびその紙幣の真贋を識別する。
玉払出部33は、ノズル15(図2参照)に対して遊技玉を供給する装置である。遊技島の玉補給機構から遊技玉の補給を受け、玉払出部33の駆動により、ノズル15の先端部から遊技玉が払い出される。
【0038】
台間ユニット用記憶部35には、当該台間ユニット1の運転条件等の必要な情報、後述する管理テーブル50(図7参照)および設定値(台間ユニット1に持玉データが残されている状態で、台間ユニット1が後述する後続カードを受け付けるか否かの基準になる値)の値等が記憶されている。
図5は、管理装置4の電気的構成を示すブロック図である。管理装置4は、マイクロコンピュータなどで構成された管理装置制御部36を備えている。管理装置制御部36が管理装置4の動作を制御する。
【0039】
管理装置制御部36には、通信I/F部37、操作部(操作手段)38、管理装置用記憶部(持玉データ記憶手段)39および表示部42のそれぞれが電気的に接続されている。管理装置制御部36は、通信I/F部37を介して、遊技台2、台間ユニット1および島コントローラ3のそれぞれと通信することができる。
管理装置用記憶部39は、管理テーブル49と、設定値(台間ユニット1に持玉データが残った状態で、台間ユニット1が後述する後続カードを受け付けるか否かの基準になる値)とを記憶している。たとえば営業開始時に、管理装置用記憶部39に記憶されている設定値が、各台間ユニット1に配信され、各台間ユニット記憶部35に記憶されている。
【0040】
操作部38は、従業員によって操作される。操作部38の操作により、管理装置用記憶部39に記憶される設定値を設定するとともに、管理装置用記憶部39に記憶される設定値の内容を変更することができるようになっている。
次に、図1〜図5を参照して、台間ユニット1および遊技台2を用いた遊技に関する主な流れをおおまかに説明する。この明細書では、紙幣やプリペイド残高(価値)の対価に応じて台間ユニット1の払出し制御に基づいて、遊技台2(投出装置46)から払い出される遊技玉を貸玉といい、入賞に応じて遊技台2(投出装置46)から払い出された遊技玉(賞球)を出玉という。また、台間ユニット1によって計数された遊技玉を持玉というが、持玉とは、厳密に言えば、遊技客が遊技によってその当日に獲得した遊技玉数のうちの一部または全部を、数値データの形で当該遊技客が所有するものである。
【0041】
遊技客が、この遊技台2に対応する台間ユニット1に紙幣やカードを挿入すると、この台間ユニット1に対応する遊技台2において、遊技客に対して所定数の遊技玉が貸し出される。
まず、紙幣に基づいて玉貸が行なわれる場合における台間ユニット1の動作について説明する。紙幣で遊技玉を借りる場合、紙幣挿入部13に紙幣が挿入されると、挿入された紙幣の額に相当する度数が度数表示器44に表示される。また、収納部25にストックされている一般カードのうち最もカード出入口28側の1枚の一般カードが選ばれ、その一般カードのカードIDに対応付けて、プリペイド残高(この場合は挿入された紙幣の額に相当する値)および持玉データ(この場合は「0」)が、台間ユニット1の台間ユニット用記憶部35に一時的に記憶される。さらに、これらのカードID、プリペイド残高および持玉データの情報は、所定のタイミングに管理装置4へ送信され、管理装置用記憶部39にも記憶される。
【0042】
そして、遊技台2における貸出ボタン45が押されると、遊技台2の投出装置46から、1回分の貸出数に相当する貸玉が、遊技台2の上皿9に払い出される。これに伴い、カードIDに関連付けられているプリペイド残高(台間ユニット用記憶部35および管理装置用記憶部39に記憶されているプリペイド残高)が更新される。そして、この貸玉を用いて、遊技台2で遊技客による遊技が行われる。
【0043】
遊技台2の入賞口(図示しない)に入球があると、遊技台2の投出装置46から、遊技玉が遊技台2の上皿9に払い出される。上皿9に貯留される遊技玉が多量になると、上皿9に貯留された遊技玉は、遊技客の操作によりまたはオーバーフロー路(図示しない)を通って下皿10へと移され、下皿10に貯留される。
そして、遊技客が遊技台2の下皿10の底面に設けられたシャッタ(図示しない)を開放すると、下皿10に貯留されている遊技玉が下方に向けて排出される。
【0044】
遊技台2から排出された遊技玉は、台間ユニット1の受け皿19(図2参照)によって受け止められた後、計数部20に送られる。そして、計数部20によって遊技玉が計数される。計数終了後、カードに関連付けられている持玉データが更新される。この実施形態では、台間ユニット1は、台間ユニット用記憶部35に(一時的に)記憶されている持玉データに今回の計数値を加算することにより、その台間ユニット用記憶部35上の持玉データを更新する。
【0045】
台間ユニット1における計数では、その時点での計数値が、台間ユニット1の表示部(図示しない)に表示される。台間ユニット1(計数部20)による計数後、遊技玉は台間ユニット1から機外(島設備内部の玉回収路)に排出される。また、台間ユニット1によって計数された遊技玉、すなわち持玉を用いて遊技をすることができる。カードに所定数以上の持玉データが関連付けられている場合に、受け皿19の前面に配設された持玉払出ボタン48が操作されると、台間ユニット1に設けられたノズル15から上皿9に遊技玉が払い出される。
【0046】
次に、カードに関連付けられているプリペイド残高に基づいて玉貸が行なわれる場合における台間ユニット1の動作について説明する。台間ユニット1のカード挿入/排出口16にカードが挿入されると、カードR/W24によってカードIDおよびプリペイド残高が読み出される。台間ユニット1の台間ユニット制御部31は、カードから読み出されたカードIDを管理装置4に送信する。台間ユニット1からカードIDを受信した管理装置制御部36は、そのカードIDに対応するプリペイド残高および持玉データを、台間ユニット1に返送する。台間ユニット制御部31は、管理装置4から受信したプリペイド残高および持玉データをそのカードIDに対応付けた形で、台間ユニット1の台間ユニット用記憶部35に一時的に記憶する。このとき、台間ユニット1における持玉データの管理と引換えに、管理装置4に管理されている持玉データは一旦零になる。これに対し、管理装置4に管理されているプリペイド残高は、台間ユニット1におけるプリペイド残高の記憶に拘らず、元の値のままである。
【0047】
また、プリペイド残高が遊技台2に設けられた度数表示器44に表示される。そして、遊技台2における貸出ボタン45が押されると、遊技台2の投出装置46から、1回分の貸出数に相当する貸玉が、遊技台2の上皿9に払い出される。これに伴い、カードIDに関連付けられているプリペイド残高(台間ユニット1の台間ユニット用記憶部35および管理装置4の管理装置用記憶部39で管理されているプリペイド残高)が更新される。そして、この貸玉を用いて、遊技台2で遊技が行われる。
【0048】
この遊技台2における遊技を終了する場合、遊技客は、遊技台2に設けられた返却ボタン21を押す。この返却ボタン21の押操作に伴い、カードにプリペイド残高が記録される。このとき、紙幣の挿入に基づいて玉貸が行なわれていた場合には、収納部25にストックされた一般カードのうち選ばれた1枚の一般カードにプリペイド残高が記録される。また、当該カードのカードID、プリペイド残高および持玉データが、管理装置4に送信される。管理装置4は、受信したカードIDに対応付けて、管理装置用記憶部39に記憶されているプリペイド残高を、使用したプリペイド価値に相当する分だけ減算することで、当該カードIDに対応するプリペイド残高を更新する。また、管理装置4は、受信した持玉データを持玉データのカードIDに対応付けて管理装置用記憶部39に記憶する。これにより、当該カードに関連付けられている持玉データを更新する。カードへのプリペイド残高の記録後、カードがカード挿入/排出口16から排出(返却)される。ただし、台間ユニット1に受け付けられたカードに記憶されたプリペイド残高および持玉データとも零である場合には、当該カードは排出されずに、台間ユニット1の収納部25に収納され、再利用される。
【0049】
カード挿入/排出口16から排出されたカードは、遊技客によって引き抜かれる。そして、遊技客は、他の遊技台2に移動して、このカードを別のその遊技台2に対応する台間ユニット1のカード挿入/排出口16に挿入することが可能である。このカードの挿入により、プリペイド残高に基づく貸玉の払出しや持玉データに基づく遊技玉の払出しを受けることができる。また、遊技客が退店する場合は、精算機(図示しない)において、カードに関連付けられているプリペイド残高を精算することができる。
【0050】
また、遊技客は、景品管理機(図示しない)を利用することにより、カードに関連付けられている持玉データの一部または全部を、景品に交換することができる。持玉データの一部または全部を、景品に交換した場合には、当該カードに関連付けられている持玉データ(管理装置4側に記憶されている持玉データおよびカードに記録されている持玉データ)が更新される。つまり、持玉データは、景品交換に使用された分だけ減少する。ここで、カードに関連付けられている持玉データは、当日のみ有効であり、その日の営業が終了した時点で効力を失う。但し、カードが会員カードである場合には、持玉データは、その日の営業が終了した時点で当該遊技客(会員)の貯玉データとして管理される。
【0051】
図6は、管理装置用記憶部39に記憶される管理テーブル49の内容を示す図である。管理テーブル49は、台間ユニット1から送信された持玉データ、プリペイド残高および現在の台番号(現在台番号)が、カードのカードIDに対応付けて記憶されている。台番号とは、台間ユニット1(および遊技台2)の設置位置に対応して割り当てられた番号であり、各台間ユニット1に対応する島設備(図示しない)に固有の番号である。現在の台番号とは、現在このカードを受け付けている台間ユニット1の台番号である。
【0052】
図7は、台間ユニット用記憶部35に記憶される管理テーブル50の内容を示す図である。管理テーブル50は、台間ユニット1に現在受け付けられているカードのデータを記憶するための現在記憶領域51と、台間ユニット1に前回受け付けられていたカードのデータを記憶するための前回記憶領域52とを備えている。現在記憶領域51には、台間ユニット1に現在受け付けられているカード(選ばれた一般カードまたはカードR/W24(図3および図4参照)に現在受け付けられているカード)の持玉データおよびプリペイド残高がカードIDに対応付けて記憶されている。前回記憶領域52には、カードR/W24に前回受け付けられていたカード(選ばれた一般カードまたはカードR/W24(図3および図4参照)に受け付けられていたカード)の持玉データおよびプリペイド残高がカードIDに対応付けて記憶されている。
【0053】
図7(a)には、カードID「D」のカードが台間ユニット1に現在受け付けられている場合を例に挙げて示す。台間ユニット用記憶部35には、カードID「D」のカードに対応付けて、現在2000個の持玉に相当する持玉データが記憶されている。また、台間ユニット用記憶部35には、カードID「D」のカードに対応付けて、10度数(1度数は、たとえば遊技玉の25個分に相当する)のプリペイド残高が記憶されている。
【0054】
カードID「D」のカードが台間ユニット1から排出されると、図7(b)に示すように、カードID「D」、持玉データ(2000個)およびプリペイド残高(10度数)が、現在記憶領域51からクリアされるとともに、前回記憶領域52に移される。そして、次の遊技客が有するカードID「C」のカードを台間ユニット1が受け付けると、現在記憶領域51には、カードID「C」カードの持玉データおよびプリペイド残高がカードIDに対応付けて記憶されている。カードID「C」のカードには、現在1800個の持玉が関連付けられている。この持玉数が、持玉データとして管理されている。カードID「D」のカードには、20度数のプリペイド残高が記憶されている。台間ユニット用記憶部35の現在記憶領域51に持玉データ(持玉データの値>0)が記憶されている状態を、この明細書では、台間ユニット1に持玉データが記憶されている、または台間ユニット1に持玉データが関連付けられているという。また、この台間ユニット1に持玉データが記憶されている場合として、紙幣の挿入に基づいて玉貸が行なわれている場合と、カード挿入/排出口16に挿入された一般カードに関連付けられたプリペイド残高に基づいて玉貸が行われているとが考えられる。言い換えれば、台間ユニット1が先行カードを受け付けている状態として、カードR/W24がカードを受け付けている状態と、カードR/W24がカードを受け付けていないが、遊技終了後にはストックされた中から選ばれた一般カードが排出される状態とが考えられる。
【0055】
図8は、台間ユニット1に持玉データが記憶されている状態におけるカード挿入処理の流れを示すフローチャートである。図9は、台間ユニット用記憶部35に記憶される管理テーブル50の内容変化を示す図である。図10は、管理装置用記憶部39に記憶される管理テーブル49の内容変化を示す図である。以降の説明において、台間ユニット1に先に受け付けられているカード(カードR/W24(図3および図4参照)に受け付けられているカード、または紙幣に基づいて玉貸しが行われる場合には選ばれる一般カード)を先行カードといい、後から挿入されるカードを後続カードという。図10では、後続カードの挿入の対象になっている台間ユニット1を201番の台間ユニット1とし、また、この後続カードのカードIDを「B」とする。
【0056】
図2〜図10、とくに図2、図3および図8〜図10を参照して、台間ユニット制御部31は、カード挿入/排出口16に後続カードが挿入されようとしているか否か、すなわち挿入検出センサ30による検出出力があるか否かを常に監視している(ステップS1)。カード挿入/排出口16に後続カードの先端部が差し込まれると、すなわち台間ユニット制御部31が挿入検出センサ30からの検出出力を受信すると(ステップS1でYES)、次いで、台間ユニット制御部31は、台間ユニット用記憶部35(台間ユニット1)に記憶されているプリペイド残高(プリペイド価値の残高)および台間ユニット1に記憶されている持玉データを参照するとともに、カードR/W24が会員カードを先行カードとして受け付けているか否かを調べる。
【0057】
台間ユニット1に記憶されているプリペイド残高がなく(ステップS2でYES)、カードR/W24が会員カードを先行カードとして受け付けておらず(ステップS3でNO)、かつ台間ユニット1に記憶されている持玉データが、台間ユニット用記憶部35に記憶されている設定値(たとえば50個)未満であるか否かである場合(ステップS4でYES)は、後続カードの受付けを許容する(ステップS6〜S9)。
【0058】
言い換えれば、台間ユニット1に記憶されているプリペイド残高がある場合(ステップS2でNO)、カードR/W24が会員カードを先行カードとして受け付けている場合(ステップS3でYES)、または台間ユニット1に記憶されている持玉データが設定値(たとえば50個)以上である場合(ステップS4でNO)は、後続カードの受付けが禁止される(ステップS10)。
【0059】
なお、ステップS3におけるカードR/W24に受付け中のカードが、会員カードであるのかそれとも一般カードであるのかは、台間ユニット用記憶部35に記憶されているカードIDに基づいて判別される。
以下、台間ユニット1にカードID「A」の一般カードが先行カードとして受け付けられている場合、およびカードID「B」の一般カードを後続カードとして挿入する場合を例に挙げて、後続カードの受付けの許容について具体的に説明する。この場合、管理装置4の管理装置用記憶部39には、図10(a)に示すように、カードID「A」の一般カードのデータおよびカードID「B」の一般カードのデータの他、カードID「C」のカードのデータなど、遊技店で発行されているカードのデータが記憶されている。
【0060】
カードID「A」の一般カードには、現在10個の持玉データが関連付けられており、カードID「A」の一般カードに関連付けられているプリペイド残高はない(カードID「A」の一般カードに関連付けられているプリペイド残高は零)。そのため、図9(a)に示すように、台間ユニット用記憶部35の現在記憶領域51に現在10個の持玉データと零度数のプリペイド残高とが記憶されている。このとき、台間ユニット1に記憶されているプリペイド残高はなく(ステップS2でYES)、また、台間ユニット1に記憶されている持玉データは設定値(50個)未満である(ステップS4でYES)。言うまでもなく、カードR/W24は、先行カードとして会員カードを受け付けていない(ステップS3でNO)。
【0061】
この場合において、台間ユニット制御部31は、台間ユニット用記憶部35の現在記憶領域51に記憶されているデータを、前回記憶領域52に移す(図9(b)参照)。また、カードR/W24が先行カードとしての一般カードを受け付けている状態(カード挿入/排出口16に挿入された一般カードに関連付けられたプリペイド残高に基づいて玉貸が行われている状態)であるときは(ステップS5でYES)、台間ユニット制御部31は、ローラ駆動機構41を制御して、カード読出位置29にセットされている先行カード(このとき、カードID「A」の一般カード)がカード出入口28まで搬送されるように、ローラ対40を回転させる(ステップS6)。これにより、先行カードがカード出入口28まで移動する。カード出入口28に達した先行カードは、初期化された後、収納部25に収納される。
【0062】
また、台間ユニット制御部31は、ローラ駆動機構41を制御して、先端部挿入位置にあるカードID「B」のカードがカード読出位置29まで搬送されるように、ローラ対40を回転させる(ステップS7)。そして、カード読出位置29までカードID「B」のカードが移動して、カード読出位置29にカードID「B」のカードがセットされる(カードR/W24にカードID「B」のカードが受け付けられる)。そして、台間ユニット制御部31は、カード読出位置29にセットされているカード(カードR/W24に受け付けられているカード)、すなわちカードID「B」のカードからカードIDおよびプリペイド残高を読み出す(ステップS8)。
【0063】
一方、カードR/W24が一般カードを受け付けていない状態(紙幣の挿入に基づいて玉貸が行なわれている場合)であるときは(ステップS5でNO)、ステップS6の動作はスキップされて、台間ユニット制御部31は、ローラ駆動機構41を制御して、先端部挿入位置にあるカードID「B」のカードがカード読出位置29まで搬送されるように、ローラ対40を回転させる(ステップS7)。そして、カード読出位置29までカードID「B」のカードが移動されて、カード読出位置29にカードID「B」のカードがセットされる(カードR/W24にカードID「B」のカードが受け付けられる)と、台間ユニット制御部31は、カードID「B」のカードからカードIDおよびプリペイド残高を読み出す(ステップS8)。
【0064】
台間ユニット制御部31は、読み出したカードIDを管理装置4に送信する。台間ユニット1からカードIDを受信した管理装置制御部36は、カードID「B」に対応するプリペイド残高および持玉データを、台間ユニット1に返送する。台間ユニット制御部31は、そのプリペイド残高および持玉データを台間ユニット用記憶部35の現在記憶領域51に記憶する。カードID「B」のカードには、現在1000個の持玉データが関連付けられており、また、カードID「B」のカードに記憶されているプリペイド残高は零である。そのため、現在記憶領域51には、カードID「B」のカードに対応付けて、1000個の持玉データと零度数のプリペイド残高とが記憶される(図9(b)参照)。
【0065】
また、管理装置制御部36は、台間ユニット1における持玉データの管理と引換えに、管理装置用記憶部39に記憶されている持玉データをゼロクリアする(図10(b)参照)。
そして、台間ユニット制御部31は、前回記憶領域52に記憶されている持玉データを、現在記憶領域51に記憶されている持玉データに加算(合算)する。言い換えれば、先行カードの持玉データを、後続カードの持玉データに加算する(ステップS9)。これにより、現在記憶領域51に記憶されている持玉データが「1010」になる(図9(c)参照)。その後、遊技台2で持玉データを用いた遊技が行われる。
【0066】
なお、カードR/W24に受け付けられているカードが会員カードである場合(ステップS3でNO)、およびカード挿入/排出口16に既に挿入されているカードが一般カードでありかつそのカードに関連付けられている持玉データが台間ユニット用記憶部35に記憶されている設定値以上である場合(ステップS4でNO)には、ローラ駆動機構41が制御されて、ローラ対40の回転(駆動側のローラ対40の回転)が停止されている。そのため、先端部挿入位置にあるカードID「B」のカードが自動的にまで搬送されない。そればかりか、ローラ対40(駆動側のローラ対40)が回転禁止状態になっており、遊技客が先端部挿入位置にあるカードID「B」のカードをカード挿入/排出口16内に押し込もうとしても、通常の押し込み力では、カード挿入/排出口16内にカードを押し込むことはできない。その後、カード挿入時における台間ユニット制御部31の処理は終了する。
【0067】
次に、遊技の終了の場合について考える。カードID「B」のカードを所有する遊技客が、遊技台2における遊技により、持玉データが「500」消費された後、遊技を終了する場合、この遊技台2における遊技を終了する時点では、現在記憶領域51に記憶されている持玉データが「510」になっている(図9(d)参照)。
遊技客によって返却ボタン21が押操作されると、台間ユニット制御部31は、台間ユニット用記憶部35の現在記憶領域51に記憶されているデータを、前回記憶領域52に移すとともに、カードID「B」のカードにプリペイド残高を記録する。また、台間ユニット制御部31は、ローラ駆動機構41を制御して、カード読出位置29にあるカードID「B」のカードが先端部挿入位置まで搬送されるように、ローラ対40を回転させる。これにより、カード挿入/排出口16からカードが排出(返却)される。また、台間ユニット制御部31は、台間ユニット用記憶部35の現在記憶領域51に記憶されているカードID、プリペイド残高および持玉データを管理装置4に送信する。
【0068】
管理装置制御部36は、受信したカードIDに対応付けて、管理装置用記憶部39に記憶されているプリペイド残高を、使用したプリペイド価値に相当する分だけ減算することで、カードID「B」に対応するプリペイド残高を更新する。また、管理装置制御部36は、管理装置4は、受信したカードIDに対応付けて、受信した持玉データを管理装置用記憶部39に記憶させる。これにより、カードID「B」に対応する持玉データが更新される。具体的には、カードID「B」に持玉データとして「510」が格納される(図10(c)参照)。また、管理装置制御部36は、管理装置4は、カードID「A」に対応付けて、管理装置用記憶部39に記憶されている持玉データをゼロクリアする(図10(c)参照)。
【0069】
カードID「B」のカードに当初関連付けられていた持玉データは「1000」である。その後、遊技台2における遊技により、持玉データが「500」消費されている。したがって、カードID「B」の持玉データ値「510」のうち「10」は、本来、カードID「A」のカードに当初関連付けられていた持玉データである。言い換えれば、カードID「B」の持玉データ値「510」は、カードID「A」のカードに関連付けられていた持玉データ(「10」)が合算されたものである。
【0070】
以上によりこの実施形態によれば、台間ユニット1に記憶されている持玉データが設定値以上である場合、または台間ユニット1に記憶されているプリペイド残高がある場合に、カード挿入/排出口16への後続カードの挿入が阻止(禁止)される。一方、当該台間ユニット1に記憶されているプリペイド残高(価値)がなく、かつ台間ユニット1に記憶されている持玉データが設定値未満である場合には、カード挿入/排出口16への後続カードの挿入が許容される。
【0071】
したがって、前の遊技客の持玉データが台間ユニット1に残った状態であっても、その値が設定値未満であれば、次の遊技客がカードを排出するための操作(返却ボタン21の操作)を行ったり、遊技店の従業員を呼んだりすることなく、その台間ユニット1に対応する遊技台2で遊技を開始することができる。ゆえに、遊技客の利便性を向上させることができるとともに、遊技台2の稼働率が高くなる。なお、遊技店の従業員を呼ぶ必要がないということは、従業員側にとっても負担の低減というメリットがあり、とくに各台計数システムを導入することで従業員を減らしたい遊技店において、この効果は大きい。
【0072】
また、後続カードの受付けが許容される場合には、台間ユニット1に関連付けられている持玉データは設定値未満であり、したがって、台間ユニット1に関連付けられている持玉データは比較的少数である。そのため、この持玉データを後続カードの持玉データに加算(合算)しても、前の遊技客に大きな不利益を与えるおそれがない。
図11は、本発明の第2実施形態に係る遊技媒体管理システムに含まれる管理装置4の管理装置用記憶部39に記憶される管理テーブル49の内容を示す図である。
【0073】
第2の実施形態が図1〜図10の実施形態(第1実施形態)と相違する点は、台間ユニット1に持玉データが残った状態で、台間ユニット1が当該後続カードを受け付けた場合に、先行カードに関連付けられている持玉データを、後続カードに関連付けられている持玉データに合算しないとした点である。以下、第1実施形態における説明と同様に、台間ユニット1がカードID「A」の一般カードを受け付けている最中に(すなわち、台間ユニット1にカードID「A」の持玉データが関連付けられた状態で)、カード挿入/排出口16にカードID「B」のカードが挿入され、その後台間ユニット1がカードID「B」のカードを受け付けた場合を例に挙げて説明する。
【0074】
台間ユニット制御部31は、カード読出位置29にセットされているカードID「B」のカードからカードIDおよびプリペイド残高を読み出し、読み出したカードIDを管理装置4に送信する。台間ユニット1からカードIDを受信した管理装置制御部36は、カードID「B」に対応するプリペイド残高および持玉データを、台間ユニット1に返送する。管理装置制御部36は、台間ユニット1における持玉データの管理と引換えに、管理装置用記憶部39の管理テーブル49に格納されている持玉データをゼロクリアする(図10(b)参照)。台間ユニット制御部31は、そのプリペイド残高および持玉データを台間ユニット用記憶部35の現在記憶領域51に記憶する。このとき、台間ユニット用記憶部35では、現在記憶領域51に、前回記憶領域52に記憶されている持玉データは合算されない。
【0075】
遊技台2における遊技により、カードID「B」のカードを所有する遊技客が、持玉データが「500」消費された後、遊技を終了する場合、この遊技台2における遊技を終了する時点では、現在記憶領域51に記憶されている持玉データは「500」になっている(図示しない)。
遊技客によって返却ボタン21が押操作されると、台間ユニット制御部31は、台間ユニット用記憶部35の現在記憶領域51に記憶されているデータを、前回記憶領域52に移すとともに、カードID「B」のカードにプリペイド残高を記録する。また、台間ユニット制御部31は、カードID「B」のカードのカードID、プリペイド残高および持玉データを管理装置4に送信する。
【0076】
管理装置制御部36は、受信したカードIDに対応付けて、管理装置用記憶部39に記憶されているプリペイド残高を、使用したプリペイド価値に相当する分だけ減算することで、カードID「B」に対応するプリペイド残高を更新する。また、管理装置制御部36は、受信したカードIDに対応付けて、受信した持玉データを管理装置用記憶部39に記憶させる。これにより、カードID「B」に対応する持玉データが更新される。具体的には、カードID「B」に持玉データとして「500」が格納される(図11参照)。また、管理装置4は、カードID「A」に対応付けて管理装置用記憶部39に記憶されている持玉データをゼロクリアせずそのまま保持している(図11参照)。このカードID「A」に対応付けられた持玉データの値は、管理装置4のログ出力の際に出力させることが可能である。
【0077】
図12は、本発明の第3実施形態に係る遊技媒体管理システムに含まれる管理装置4の管理装置用記憶部39に記憶される管理テーブル49の内容を示す図である。第3実施形態が第2実施形態と相違する点は、台間ユニット1に持玉データが残った状態で、台間ユニット1が当該後続カードを受け付けた場合において、遊技客によって返却ボタン21が押操作されると、管理装置4(管理装置制御部36)は、先行カードのカードID(たとえば「A」)に対応付けて管理装置用記憶部39に記憶されている持玉データをゼロクリアして破棄する点である。この場合、カードID(たとえば「A」)に対応付けられた持玉データの値は、管理装置4のログ出力の際にも出力されない。
【0078】
図13は、本発明の第4実施形態に係る各台対応装置が適用された台間ユニット1におけるカード挿入時の処理の流れを示すフローチャートである。
図13に示す台間ユニット1の制御が第1実施形態における台間ユニット1の制御と相違する点は、台間ユニット1に持玉データが残った状態で、カードR/W24が後続カードを受け付けた場合において、先行カードに残っている(関連付けられている)持玉データに相当する数の遊技玉が、ノズル15から払い出されるようにした点である。以下、具体的に説明する。
【0079】
台間ユニット制御部31は、カード挿入/排出口16に後続カードが新たに挿入されるか否かを常に監視している(ステップS11)。カード挿入/排出口16に後続カードの先端部が差し込まれると(ステップS11でYES)、次いで、台間ユニット制御部31は、台間ユニット用記憶部35(台間ユニット1)に記憶されているプリペイド残高(プリペイド価値の残高)および台間ユニット1に記憶されている持玉データを参照するとともに、カードR/W24が会員カードを先行カードとして受け付けているか否かを調べる。台間ユニット1に記憶されているプリペイド残高がある場合(ステップS12でNO)、カードR/W24が会員カードを先行カードとして受け付けている場合(ステップS13でYES)、または台間ユニット1に記憶されている持玉データが設定値(たとえば50個)以上である場合(ステップS14でNO)は、後続カードの受付けが禁止される(ステップS21)。
【0080】
一方、台間ユニット1に記憶されているプリペイド残高がなく(ステップS12でYES)、カードR/W24が会員カードを先行カードとして受け付けておらず(ステップS13でNO)、かつ台間ユニット1に記憶されている持玉データが設定値(たとえば50個)未満であるか否かである場合(ステップS14でYES)は、台間ユニット用記憶部35に記憶されている持玉データが持玉の払出個数としてセットされ(ステップS15)、玉払出部33からその持玉データに相当する数の遊技玉がノズル15を通って遊技台2の上皿9に払い出される(ステップS16)。そして、台間ユニット用記憶部35に記憶されている持玉データの値がゼロクリアされる(ステップS17)。
【0081】
また、台間ユニット制御部31は、台間ユニット用記憶部35の現在記憶領域51に記憶されているカードID、プリペイド残高および持玉データ(この場合、持玉データは零)を管理装置4に送信する。管理装置4(管理装置制御部36)は、先行カードのカードIDに対応付けて管理装置用記憶部39に記憶されている持玉データをゼロクリアする。
また、台間ユニット制御部31は、台間ユニット用記憶部35の現在記憶領域51(図9参照)に記憶されているデータ(この場合、持玉データは零)を、前回記憶領域52(図8参照)に移す。また、カードR/W24が一般カードを受け付けている状態(カード挿入/排出口16に挿入された一般カードに関連付けられたプリペイド残高に基づいて玉貸が行われている)であるときは(ステップS18でYES)、台間ユニット制御部31は、ローラ駆動機構41を制御して、カード読出位置29にセットされている先行カードとしての一般カードがカード出入口28まで搬送されるように、ローラ対40を回転させる(ステップS19)。これにより、先行カードがカード出入口28まで移動する。カード出入口28に達した先行カードは、初期化された後、収納部25に収納される。
【0082】
また、台間ユニット制御部31は、ローラ駆動機構41を制御して、先端部挿入位置にある後続カードがカード読出位置29まで搬送されるように、ローラ対40を回転させる(ステップS20)。そして、カード読出位置29まで後続カードが移動して、カード読出位置29に後続カードがセットされる(カードR/W24に後続カードが受け付けられる)。そして、台間ユニット制御部31は、カード読出位置29にセットされている後続カード(カードR/W24に受け付けられている後続カード)からカードIDおよびプリペイド残高を読み出す。
【0083】
一方、カードR/W24が一般カードを受け付けていない状態(紙幣の挿入に基づいて玉貸が行なわれている場合)であるときは(ステップS18でNO)、ステップS19の動作はスキップされて、台間ユニット制御部31は、ローラ駆動機構41を制御して、先端部挿入位置にある後続カードがカード読出位置29まで搬送されるように、ローラ対40を回転させる(ステップS20)。そして、カード読出位置29まで後続カードが移動して、カード読出位置29に後続カードがセットされる(カードR/W24に後続カードが受け付けられる)と、台間ユニット制御部31は、後続カードからカードIDおよびプリペイド残高を読み出す。
【0084】
後続カードを所有する遊技客が遊技台2における遊技を終了する際、当該遊技客によって返却ボタン21が押操作されると、台間ユニット制御部31は、台間ユニット用記憶部35の現在記憶領域51に記憶されているデータを、前回記憶領域52に移すとともに、当該後続カードにプリペイド残高を記録する。また、台間ユニット制御部31は、台間ユニット用記憶部35の現在記憶領域51に記憶されているカードID、プリペイド残高および持玉データを管理装置4に送信する。
【0085】
図14は、本発明の第5実施形態に係る遊技媒体管理システムに含まれる管理装置4の管理装置用記憶部39の記憶内容を示す図である。図15は、図14に示す管理装置用記憶部39に記憶される設定値を説明するための図である。
第5実施形態が、第1実施形態と相違する点は、台間ユニット1に対応する遊技台2のレートに応じて、各台間ユニット用記憶部35に記憶される設定値(台間ユニット1に持玉データが残った状態で、台間ユニット1が後続カードを受け付けるか否かの基準になる値)を異ならせるとした点である。
【0086】
たとえば、パチンコ玉の貸出レートが複数種類に設定されており、パチンコ玉は、複数の貸出レートにおけるいずれかの貸出レートで遊技客に貸し出される態様の営業形態を採用している遊技店であるとする。通常の貸出レート(以下では、「通常レート」という)は、たとえば4円/1玉とされ、通常レートのほかに、通常レートより低い貸出レート(以下では、「低レート」という)は、たとえば1円/1玉とされている。遊技台2には、前述した通常レートで貸し出された貸玉で遊技できる専用の遊技台2(通常レート台)と、前述した低レートで貸し出された貸玉で遊技できる専用の遊技台2(低レート台)とがある。
【0087】
図14(a)に示すように、管理装置用記憶部39の管理テーブル70には、通常レートの持玉データと、低レートの持玉データとが、別個に記憶されている。すなわち、管理装置用記憶部39には、通常レートの持玉データと、低レートの持玉データと、プリペイド残高と、現在台番号とが、カードIDに対応付けて記憶されている。
また、管理装置用記憶部39には、遊技店内に設置される複数の遊技台2の台番号と、各遊技台2のレート情報(すなわち、その遊技台2が通常レート台であるのか、あるいは低レート台であるのか)との対応関係を規定するレート情報テーブル71(図14(b)参照)とが記憶されている。
【0088】
また、図15に示すように、管理装置用記憶部39には、設定値として、通常レート用の設定値(N1)と、低レート用の設定値(N2)とが記憶されている。これら各設定値は、操作部38の操作により設定/変更することが可能にされている。N1やN2は、貸出しレートや特殊景品への交換率に基づいて算出され、通常は、N1よりN2の方が大きな値が設定される。
【0089】
管理装置制御部36は、レート情報テーブル71および管理テーブル70の双方の内容を参照することにより、各遊技台2のレート情報を把握することができる。そして、営業開始時に、管理装置4の管理装置制御部36は、遊技店に設置される台間ユニット1に対し、当該台間ユニット1に対応する遊技台2のレート情報の設定値を配信する。すなわち、通常レート対応台に対応する台間ユニット1には、通常レート用の設定値(N1)が配信され、低レート対応台に対応する台間ユニット1には、低レート用の設定値(N2)が配信される。配信された設定値は、台間ユニット用記憶部35に記憶される。すなわち、通常レート対応台に対応する台間ユニット1の台間ユニット用記憶部35には、通常レート用の設定値(N1)が記憶され、低レート対応台に対応する台間ユニット1の台間ユニット用記憶部35には、低レート用の設定値(N2)が記憶される。
【0090】
そして、台間ユニット1に持玉データが残った状態で、当該台間ユニット1が後続カードを受け付けるか否かの判断(図8に示すステップS4または図13に示すステップS14)において、通常レート台に対応する台間ユニット1では通常レート用の設定値が基準になり、一方、低レート台に対応する台間ユニット1では低レート用の設定値が基準になる。
【0091】
以上、本発明の5つの実施形態について説明したが、本発明は他の形態でも実施することができる。
たとえば、先行カードが会員カードである場合(図8に示すステップS3でYESまたは図13に示すステップS13でYES)において、台間ユニット1に持玉データが残った状態で、台間ユニット1が後続カードを受け付けた場合に、先行カードに関連付けられていた持玉データが、そのカードを所有する会員客の貯玉として管理装置4に管理されてもよい。
【0092】
また、後続カードが会員カードである場合において、台間ユニット1に持玉データが残った状態で、台間ユニット1が後続カードを受け付けた場合に、先行カードに関連付けられていた持玉データが、後続カードを所有する会員客の貯玉として管理装置4に管理されてもよい。
また、前述の各実施形態では、台間ユニット1に設定数未満の持玉データが残っていても、当該台間ユニット1にプリペイド残高が少しでも残っていれば、後続のカード(記憶媒体)の受付けを禁止するとして説明した。しかしながら、所定のプリペイド用設定値(最低基準値)を設け、設定数未満の持玉データおよびプリペイド用設定値未満のプリペイド残高が台間ユニット1に残っている場合には、後続のカード(記憶媒体)の受付けを許容する構成であってもよい。
【0093】
また、第5実施形態を、第2〜第4実施形態に組み合わせることもできる。すなわち、第2〜第4実施形態においても、台間ユニット1に対応する遊技台2のレート情報により、各台間ユニット用記憶部35に記憶される設定値を異ならせてもよい。
また、第4実施形態において、持玉データに基づいて払い出される遊技玉は、台間ユニット1の玉払出部33によって払い出されるものに限られず、たとえば、遊技台2に設けられる投出装置46によって上皿9に払い出されるものであってもよい。また、一定数は投出装置46から払い出され、端数分は玉払出部33から払い出される構成であってもよい。さらには、前述したノズル形状ではなく、玉払出部33から受皿部へ玉を排出するための端数玉返却機構を備える構成であってもよい。
【0094】
また、第1〜第5実施形態において、台間ユニット1が一般カードを受け付けている場合には、その一般カードに関連付けられている持玉データの変化を常時監視しておき、その持玉データが設定値以上のときはカード挿入/排出口16を閉塞しておくこともできる。たとえば、カード挿入/排出口16がシャッタ(図示しない)によって開閉可能に設けられており、台間ユニット1に関連付けられている持玉データが設定値以上になる場合には、シャッタによりカード挿入/排出口16が閉塞され、台間ユニット1に関連付けられている持玉データが設定値未満になる場合に、シャッタが開動作してカード挿入/排出口16が開放されるようになっていてもよい。
【0095】
第1〜第5実施形態において、台間ユニット1に持玉データがあり、かつその持玉データが設定数未満である場合、すなわち後続カードを受付け可能な状態である場合は、状態表示部12や持玉表示部47の表示形態が切り換えるようになっていてもよい。これにより、後続カードの受付け中である旨を、周囲の遊技客や従業員が認識することができる。
第1〜第5実施形態において、設定値の設定/変更は、管理装置4とは別に、管理装置4に接続された設けられた店舗コンピュータからの入力により行うようにしてもよい。また、各台間ユニット1に対して設定値の設定/変更を直接行う構成であってもよい。この店舗コンピュータとして、遊技店内の従業員用の事務所などに配置され、台間ユニット1における金銭データの管理などを行うものを例示することができる。
【0096】
また、第1〜第5実施形態において、持玉データを有する一般カードがカードR/W24に受け付けられた状態で、かつ対応する遊技台2が空き台であると判断された場合には、カードR/W24に受け付けられている一般カードが自動的に収納部25まで搬送され、収納部25に収納されてもよい。このとき、遊技台2が空き台であるか否かは、遊技台2から出力されるアウト玉検出信号やセーフ玉検出信号に基づいて判別される。アウト玉検出信号やセーフ玉検出信号が出力されない状態が予め定める期間継続した場合に、その遊技台2を空き台とする。
【0097】
また、前述の各実施形態では、記憶媒体としてカードを例に挙げて説明したが、記憶媒体として、カード状のものでなく、スティック状またはコイン状のものを採用することができる。また、記憶媒体を台間ユニット1に挿入することなく、前面の読取部にかざすことにより、当該記憶媒体を受け付ける構成であってもよい。
また、遊技客の持玉データを記憶する記憶部と、遊技客のプリペイド残高を記憶する記憶部とが、互いに異なる記憶部で管理されていてもよい。そして、これらの記憶部が互いに異なる管理装置に設けられていてもよい。
【0098】
また、各台対応装置の一例として、遊技台2の隣に配置される台間ユニット1を例に挙げて説明したが、各台対応装置は遊技台2の上方に配置される構成であってもよい。
また、各台対応装置に含まれる計数装置(前述の実施形態では計数ユニット17に相当)が、前述したように本体部11の下部に設けられた構成以外に、遊技店において遊技台2が上から据え付けられるテーブル(「膳板」と呼ばれる)を貫通するように(つまり、遊技台2の下方に)設けられ、遊技台2の下皿10から計数装置に遊技媒体を送り込んで計数する構成であってもよい。
【0099】
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【符号の説明】
【0100】
1 台間ユニット(各台対応装置)
2 遊技台
4 管理装置
24 カードR/W(記憶媒体受付手段)
25 収納部
31 台間ユニット制御部(払出動作実行手段、記憶媒体受付許容手段、記憶媒体受付禁止手段)
38 操作部(操作手段)
39 管理装置用記憶部(持玉データ記憶手段)
40 ローラ対(記憶媒体受付許容手段、記憶媒体受付禁止手段)
41 ローラ駆動機構(記憶媒体受付許容手段、記憶媒体受付禁止手段))
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技媒体を用いた遊技を行う遊技台に1対1に対応付けて配置され、遊技客に獲得された遊技媒体が計数されて持玉データとして関連付けられる各台対応装置であって、
前記持玉データが関連付けられた記憶媒体を受け付ける記憶媒体受付手段と、
当該各台対応装置に関連付けられている持玉データが予め定める設定値以上であるときに、前記記憶媒体受付手段による新たな記憶媒体の受付けを禁止する記憶媒体受付禁止手段と、
当該各台対応装置に関連付けられている持玉データが前記設定値未満であるときに、前記記憶媒体受付手段に記憶媒体の受付けを許容する記憶媒体受付許容手段とを含む、各台対応装置。
【請求項2】
前記記憶媒体受付手段に前記記憶媒体が受け付けられた場合に、前記各台対応装置に関連付けられている持玉データを、前記記憶媒体受付手段に受け付けられた前記記憶媒体に関連付けられている持玉データに合算する手段をさらに含む、請求項1記載の各台対応装置。
【請求項3】
前記記憶媒体受付手段に前記記憶媒体が受け付けられた場合に、前記各台対応装置に関連付けられている持玉データに相当する数の遊技媒体を払い出すための払出動作を実行する払出動作実行手段をさらに含む、請求項1記載の各台対応装置。
【請求項4】
前記記憶媒体受付手段に前記記憶媒体が受け付けられた場合に、前記各台対応装置に関連付けられている持玉データを、当該記憶媒体に関連付けられている持玉データとは別に記憶する手段をさらに含む、請求項1記載の各台対応装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の各台対応装置と、前記持玉データを記憶媒体に関連付けて記憶する持玉データ記憶手段を有し、前記各台対応装置と通信可能に接続された管理装置とを含む、遊技媒体管理システム。
【請求項6】
前記管理装置が、
前記記憶媒体受付手段に前記記憶媒体が受け付けられた場合に、前記各台対応装置に関連付けられている持玉データを、前記記憶媒体受付手段に受け付けられた前記記憶媒体に関連付けられている持玉データに合算し、この合算した持玉データを、当該記憶媒体に関連付けられた持玉データとして前記持玉データ記憶手段に記憶する手段を含む、請求項5記載の遊技媒体管理システム。
【請求項7】
前記管理装置が、
前記記憶媒体受付手段に前記記憶媒体が受け付けられた場合に、前記各台対応装置に関連付けられている持玉データを、当該記憶媒体に関連付けられている持玉データとは別の持玉データとして前記持玉データ記憶手段に記憶する手段を含む、請求項5記載の遊技媒体管理システム。
【請求項8】
前記管理装置が、
前記記憶媒体受付手段に前記記憶媒体が受け付けられた場合に、前記各台対応装置に関連付けられている持玉データを消去する手段を含む、請求項5記載の遊技媒体管理システム。
【請求項9】
前記設定値を変更可能に設定操作するための操作手段をさらに含むことを特徴とする、請求項5〜8のいずれか一項に記載の遊技媒体管理システム。
【請求項1】
遊技媒体を用いた遊技を行う遊技台に1対1に対応付けて配置され、遊技客に獲得された遊技媒体が計数されて持玉データとして関連付けられる各台対応装置であって、
前記持玉データが関連付けられた記憶媒体を受け付ける記憶媒体受付手段と、
当該各台対応装置に関連付けられている持玉データが予め定める設定値以上であるときに、前記記憶媒体受付手段による新たな記憶媒体の受付けを禁止する記憶媒体受付禁止手段と、
当該各台対応装置に関連付けられている持玉データが前記設定値未満であるときに、前記記憶媒体受付手段に記憶媒体の受付けを許容する記憶媒体受付許容手段とを含む、各台対応装置。
【請求項2】
前記記憶媒体受付手段に前記記憶媒体が受け付けられた場合に、前記各台対応装置に関連付けられている持玉データを、前記記憶媒体受付手段に受け付けられた前記記憶媒体に関連付けられている持玉データに合算する手段をさらに含む、請求項1記載の各台対応装置。
【請求項3】
前記記憶媒体受付手段に前記記憶媒体が受け付けられた場合に、前記各台対応装置に関連付けられている持玉データに相当する数の遊技媒体を払い出すための払出動作を実行する払出動作実行手段をさらに含む、請求項1記載の各台対応装置。
【請求項4】
前記記憶媒体受付手段に前記記憶媒体が受け付けられた場合に、前記各台対応装置に関連付けられている持玉データを、当該記憶媒体に関連付けられている持玉データとは別に記憶する手段をさらに含む、請求項1記載の各台対応装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の各台対応装置と、前記持玉データを記憶媒体に関連付けて記憶する持玉データ記憶手段を有し、前記各台対応装置と通信可能に接続された管理装置とを含む、遊技媒体管理システム。
【請求項6】
前記管理装置が、
前記記憶媒体受付手段に前記記憶媒体が受け付けられた場合に、前記各台対応装置に関連付けられている持玉データを、前記記憶媒体受付手段に受け付けられた前記記憶媒体に関連付けられている持玉データに合算し、この合算した持玉データを、当該記憶媒体に関連付けられた持玉データとして前記持玉データ記憶手段に記憶する手段を含む、請求項5記載の遊技媒体管理システム。
【請求項7】
前記管理装置が、
前記記憶媒体受付手段に前記記憶媒体が受け付けられた場合に、前記各台対応装置に関連付けられている持玉データを、当該記憶媒体に関連付けられている持玉データとは別の持玉データとして前記持玉データ記憶手段に記憶する手段を含む、請求項5記載の遊技媒体管理システム。
【請求項8】
前記管理装置が、
前記記憶媒体受付手段に前記記憶媒体が受け付けられた場合に、前記各台対応装置に関連付けられている持玉データを消去する手段を含む、請求項5記載の遊技媒体管理システム。
【請求項9】
前記設定値を変更可能に設定操作するための操作手段をさらに含むことを特徴とする、請求項5〜8のいずれか一項に記載の遊技媒体管理システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2012−16441(P2012−16441A)
【公開日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−154882(P2010−154882)
【出願日】平成22年7月7日(2010.7.7)
【出願人】(000001432)グローリー株式会社 (1,344)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年7月7日(2010.7.7)
【出願人】(000001432)グローリー株式会社 (1,344)
【Fターム(参考)】
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