合成樹脂製壜体
【課題】より簡単な設備と工程で、色の濃淡等の変化を高度に現出可能な2軸延伸ブロー成形による合成樹脂製壜体を創出する。
【解決手段】試験管状のプリフォーム1を2軸延伸成形した透明性、若しく半透明性を有する合成樹脂製壜体11において、内周面と外周面の少なくとも一方に壁厚差による凹凸模様を形成したプリフォーム1の2軸延伸ブロー成形により、内周面に、前記凹凸模様15が延伸されると共に金型キャビティ面に押圧されて形成された延伸凹凸模様15を有し、この延伸凹凸模様15による壁厚の変化に係る光学的な視覚効果の変化を利用して周壁を加飾する。
【解決手段】試験管状のプリフォーム1を2軸延伸成形した透明性、若しく半透明性を有する合成樹脂製壜体11において、内周面と外周面の少なくとも一方に壁厚差による凹凸模様を形成したプリフォーム1の2軸延伸ブロー成形により、内周面に、前記凹凸模様15が延伸されると共に金型キャビティ面に押圧されて形成された延伸凹凸模様15を有し、この延伸凹凸模様15による壁厚の変化に係る光学的な視覚効果の変化を利用して周壁を加飾する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、周壁に形成した凹凸状の模様による光学的な視覚効果の変化を利用して加飾した合成樹脂製壜体に関する。
【背景技術】
【0002】
合成樹脂製壜体は従来より、種々の用途に使用されているが、特にパーケジングに係る装飾性が商品力の大きな部分を占める化粧料用、シャンプー用等の壜体においては、塗装、印刷、ラベルの貼付等により装飾性を発揮させ、他社製品と差別化するようにしている。
【0003】
また、壜体自体を着色により装飾する方法も各種試みられており、たとえば、特許文献1には内層樹脂と外層樹脂の間に着色層を間欠的に円筒状に積層したプリフォームを射出成形し、このプリフォームを2軸延伸ブロー成形して着色領域が円環状に展開した壜体に係る記載がある。
【特許文献1】特開平2−89409号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記した従来技術の加飾方法では、内層樹脂と外層樹脂の間に着色層を間欠的に円筒状に積層したプリフォームを射出成形して使用する必要があり、成形設備及び工程管理が複雑となる。
【0005】
本発明は、より簡単な設備と工程で、色の濃淡等の変化を高度に現出可能な2軸延伸ブロー成形による合成樹脂製壜体を創出することを課題するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する手段のうち、本発明の壜体に主たる構成は、
試験管状のプリフォームを2軸延伸成形した透明性、若しくは半透明性を有する合成脂製壜体において、
内周面と外周面の少なくとも一方に壁厚差による凹凸模様を形成したプリフォームの2軸延伸ブロー成形により、内周面に、前記凹凸模様が延伸されると共に金型キャビティ面に押圧されて形成された延伸凹凸模様を有し、
この延伸凹凸模様による壁厚の変化に係る光学的な視覚効果の変化を利用して周壁を加飾する、
と云うものである。
【0007】
上記構成の壜体で、内周面に壁厚差による凹凸模様を形成したプリフォームを使用して、成形される壜体の内周面に延伸凹凸模様を形成することは比較的容易に達成することができる。
【0008】
一方、外周面に凹凸模様を形成したプリフォームを使用する場合にも、2軸延伸ブロー成形の過程で、この凹凸模様は加熱軟化した状態で延伸変形すると共に、金型キャビティ面に押圧されることにより塑性変形し、その結果、凹凸模様と相似形状に、壜体の内周面に延伸凹凸模様を形成することができる。
そして、プリフォームの成形後の金型からの型抜き工程を考慮すると、プリフォームの周壁の内周面に比較して、外周面には比較的自由な形状で凹凸模様を形成することができ、壜体の内周面により多様な延伸凹凸模様が形成することができる。
【0009】
ここで、上記構成の壜体では、延伸凹凸模様は内周面に形成され、外周面はブロー成形用金型のキャビティ面によって平坦に成形されるので、通常の壜体と同様に外周面に容易に、印刷したり、ラベルを貼付したりすることができる。
【0010】
そして、上記のよう周壁の内周面に延伸凹凸模様が形成されると、この延伸凹凸模様による壁厚の変化に係る光学的な視覚効果の変化を利用して胴部を加飾することができる。
壜体が無色透明の場合には延伸凹凸模様による壁厚の変化により、光の屈折あるいは光の散乱の態様が変化して加飾効果を現出させることができ、着色透明の場合にはさらに着色濃度の変化を現出させることができる。
また、壜体は半透明であってもよく、たとえばパール状の光学的な視覚効果を発揮するフィラーを分散させることにより延伸凹凸模様に沿って光の散乱が変化して今までにない加飾効果を現出させることができる。
【0011】
また、プリフォームの周壁に形成する凹凸模様が単純な模様であっても、この凹凸模様が2軸延伸ブロー工程で延伸され、さらに壜体の部分によって縦横の延伸倍率がそれぞれ微妙に変化しているので、延伸凹凸模様における壁厚の変化はプリフォームの凹凸模様に比較して、より変化に富んだものとなっており、たとえば着色濃度が緩やかにグラデーション状に変化するような加飾効果も発揮させることが可能となる。
【0012】
また、上記本発明の主たる構成の壜体では、使用するプリフォームの射出成形後の型抜きを考慮しながら外周面、内周面、あるいは双方にさまざまな形状の凹凸模様を形成したプリフォームを使用することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明は上記した構成となっているので、以下に示す効果を奏する。
本発明の主たる構成を有する壜体にあっては、
胴部の周壁の内周面に形成される延伸凹凸模様による壁厚変化に係る光学的な視覚効果の変化を利用して胴部を加飾することができる。
【0014】
使用するプリフォームの射出成形後の型抜きを考慮しながら外周面、内周面、あるいは双方にさまざまな形状の凹凸模様を形成したプリフォームを使用することができ、また2軸延伸過程でこの凹凸模様を縦横に延伸することにより、さまざまな態様で延伸凹凸模様を形成し、さらには着色、フィラーの分散等を組み合わせることにより、多様に光学的な視覚効果を変化させて、今までにない多様な加飾効果を現出させることができる。
【0015】
また、プリフォームに形成されている凹凸模様が2軸延伸過程で延伸され、壜体の部分によって縦横の延伸倍率がそれぞれ微妙に変化しているので、延伸凹凸模様の壁厚分布は凹凸模様に比較して、より変化に富んだものとなり、たとえば着色の濃度が緩やかにグラデーション状に変化するような加飾効果も発揮させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を、実施例(第1実施例〜第8実施例)に沿って図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の合成樹脂製壜体の第1実施例の正面図、図2はこの壜体を2軸延伸ブロー成形するのに使用するプリフォームの正面図であり、図1の壜体11は口筒部12、円筒状の胴部13、底部14を有する。(なお、図1中には図2のプリフォーム1を二点鎖線で示している。)
【0017】
図2のプリフォーム1はポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂製の射出成形品で、口筒部2の下端から有底円筒部3を垂下延設した試験管状である。
そして、有底円筒部3の外周面に下方に向かって中心軸方向に縮径すると共に、周方向でその段差の形成高さ位置が波状に連続的に上下に変動する周段差5aにより凹凸模様を形成している。
なお、この周段差5aは外周面に下方に向かって中心軸方向に縮径するように形成しており、射出成形後の型抜きは容易に実施することができる。
【0018】
そして、図2のプリフォーム1を使用して2軸延伸ブロー成形すると、プリフォーム1の外周面に形成されている周段差5aによる凹凸模様は縦横方向に延伸されながら、ブロー成形金型のキャビティ面に押付けられ、塑性変形し、その結果凹凸模様と相似形状に、図1の壜体11の胴部13の内周面に延伸凹凸模様15が形成される。
【0019】
この延伸凹凸模様15は、壜体11の胴部13の内周面に、周段差というよりは周突条状の凸部により形成されており、また波状の模様が大きく拡大して現出している。
【0020】
そして、壜体11が無色透明の場合にはこの延伸凹凸模様による壁厚の変化により、光の屈折あるいは光の散乱の態様が変化して加飾効果を現出させることができる。
また、着色透明の場合にはさらに着色濃度の変化を現出させることができる。
また、パール状の光学的な効果を発揮するフィラーを分散させることにより延伸凹凸模様に沿って光の散乱が変化して今までにない加飾効果を現出させることができる。
【0021】
ここで、胴部13の周壁の延伸倍率は場所によって微妙に変化しているので、延伸凹凸模様15の壁厚も全体的に微妙に変化し、その結果、光学的な視覚効果に係る変化を全体として揺らぐように、さらにはグラデーション状に現出させることができる。
【0022】
次に、本発明の壜体の第2実施例〜第8実施例について、使用するプリフォームと共に順次説明する。
【0023】
図3は本発明の壜体の第2実施例を示すもので、図4のプリフォームを2軸延伸ブロー成形したものである。
図4のプリフォーム1の有底円筒部3の外周面と内周面の双方に下方に向かって中心軸方向に縮径すると共に、周方向でその段差の形成高さ位置が波状に連続的に上下に変動する周段差5a、5bを、外周面の周段差5aと、内周面の周段差5bの高さ位置を少しずらすようにして形成し、凹凸模様を形成している。
なお、これらの周段差5a、5bはいずれも下方に向かって中心軸方向に縮径するように形成しており、射出成形後の型抜きは容易に実施することができる。
【0024】
そして、このプリフォーム1を2軸延伸ブロー成形した図3の壜体11の胴部13の内周面には、プリフォーム1の周段差5a、5bによる凹凸模様と相似形状に、周突条状の凸部により延伸凹凸模様15が形成されている。
ここで、本実施例ではプリフォーム1の外周面の周段差5aと内周面の周段差5bを並行状に形成するようにしたが、たとえばクロス状にする等、外周面と内周面の凹凸模様をさまざまな態様で組み合わせることにより、壜体11で多様な視覚効果を現出させることができる。
【0025】
図5は本発明の壜体の第3実施例を示すもので、図6のプリフォームを2軸延伸ブロー成形したものである。
図6のプリフォーム1は図2のプリフォームとは逆に、有底円筒部3の内周面に下方に向かって中心軸方向に縮径すると共に、周方向でその段差の形成高さ位置が波状に連続的に上下に変動する周段差5bにより凹凸模様を形成している。
なお、このプリフォーム1では周段差5bが内周面に形成されているが、下方に向かって中心軸方向に縮径するように形成しており、射出成形後の型抜きは容易に実施することができる。
【0026】
そして、このプリフォーム1を2軸延伸ブロー成形した図5の壜体11の胴部13の内周面には、プリフォーム1の周段差5bによる凹凸模様と相似形状に、周突条状の凸部により延伸凹凸模様15が形成されている。
図1に示される第1実施例の壜体と比較すると、本実施例では元々内周面に凹凸模様を形成したプリフォームを使用しているので、延伸凹凸模様がよりシャープに形成され、光学的な視覚効果もよりシャープに現出される。
【0027】
図7は本発明の壜体の第4実施例を示すもので、図8のプリフォームを2軸延伸ブロー成形したものである。
図8のプリフォーム1は有底円筒部3の外周面に周方向でその段差の形成高さ位置が波状に連続的に上下に変動する周突条6により凹凸模様を形成している。
なお、このプリフォーム1はキャビティ金型を割金型とすることにより、射出成形後の型抜きは容易に実施することができる。
プリフォームの内周面にこのような凹凸模様を形成することは、成形後の型抜きを考慮すると困難である。
【0028】
そして、このプリフォーム1を2軸延伸ブロー成形した図7の壜体11の胴部13の内周面には、プリフォーム1の周突条6による凹凸模様と相似形状に、周突条状の凸部により延伸凹凸模様15が形成されている。
【0029】
図9は本発明の壜体の第5実施例を示すもので、図10のプリフォームを2軸延伸ブロー成形したものである。
図10のプリフォーム1は有底円筒部3の外周面に螺旋状突条7により凹凸模様を形成している。
なお、このプリフォーム1はキャビティ金型に対して成形品を回動させながら射出成形後の型抜きを容易に実施することができる。
【0030】
そして、このプリフォーム1を2軸延伸ブロー成形した図9の壜体11の肩部から胴部13にかけての内周面には、プリフォーム1の螺旋状の突条7による凹凸模様と相似形状に、螺旋突条状の凸部により延伸凹凸模様15が形成されている。
【0031】
図11は本発明の壜体の第6実施例を示すもので、図12のプリフォームを2軸延伸ブロー成形したものである。
図12のプリフォーム1は有底円筒部3の外周面に、多数の水滴状凸部8により凹凸模様を形成している。
なお、このプリフォーム1はキャビティ金型を割金型とすることにより、射出成形後の型抜きは容易に実施することができる。
プリフォームの内周面にこのような凹凸模様を形成することは、成形後の型抜きを考慮すると困難である。
【0032】
そして、このプリフォーム1を2軸延伸ブロー成形した図11の壜体11の胴部13の内周面には、プリフォーム1の水滴状凸部8による凹凸模様と相似形状に多数の水滴状の凸部により延伸凹凸模様15が形成されている。
なお、本実施例のプリフォーム1は多数の水滴状凸部8により凹凸模様を形成したものであるが、それぞれの凸部の形状は水滴状に限定されるものではなく、さまざまな形状の凸部を採用することができる。
【0033】
図13は本発明の壜体の第7実施例を示すもので、図14のプリフォームを2軸延伸ブロー成形したものである。
図14のプリフォーム1は有底円筒部3の外周面に8ケの縦突条9を、その先端部の高さ位置を変動するように形成し、凹凸模様を形成している。
なお、このプリフォーム1の射出成形後の型抜きは容易に実施することができる。また、このような縦突条は、プリフォームの内周面にも形成することも可能であり、成形後の型抜きも容易である。
【0034】
そして、このプリフォーム1を2軸延伸ブロー成形した図13の壜体11の胴部13の内周面には、プリフォーム1の縦突条9による凹凸模様と相似形状に、縦突条状の凸部により延伸凹凸模様15が形成されている。
【0035】
図15は本発明の壜体の第8実施例を示すもので、図16のプリフォームを2軸延伸ブロー成形したものである。
図16のプリフォーム1は、図14のプリフォームと同様に有底円筒部3の外周面に多数の縦突条9を、その先端部の高さ位置を変動するように形成し、凹凸模様を形成したものであるが、図16のプリフォーム1では、図14(b)と16(b)の平断面図を比較すると分かるように、それぞれの縦突条9の断面形状の大きさが異なり、また全体として緩やかな山状としているのが特徴的である。
【0036】
そして、このプリフォーム1を2軸延伸ブロー成形した図15の壜体11の胴部13の内周面には、プリフォーム1の縦突条9による凹凸模様と相似形状に、多数の縦突条状の凸部により延伸凹凸模様15が形成されている。
ここで、図13(b)と図15(b)の平断面図を比較すると分かるように、本実施例の壜体1では、延伸凹凸模様15の壁厚が全体として緩やかに、また不規則状に変化しており、これにより光学的な視覚効果に係る変化が、緩やかにそして不規則に現出するようにしている。
【0037】
以上、実施例に沿って本発明の構成とその作用効果について説明したが、本発明の実施の形態は上記実施例に限定されるものではない。
使用するプリフォームに形成される凹凸模様の形状は、射出成形後の型抜きを考慮しながら、上記実施例の他にもさまざまな態様のものを採用することができ、さらには外周面と内周面の凹凸模様を組み合わせることもできる。
また、上記実施例では円筒状の胴部を有する丸形ボトルとしたが、勿論角形ボトルとすることもできる。
また、本発明の壜体はPET樹脂製のように透明性を有するものに限定されず、たとえばポリプロピレン樹脂製のように半透明性を有するものとすることもできる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
以上、説明したように本発明の壜体は2軸延伸ブロー工程を利用して内周面に形成した延伸凹凸模様に係る光学的な視覚効果により加飾するものであり、化粧料用等の容器として幅広い用途展開が期待される。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の合成樹脂製壜体の第1実施例を示す正面図である。
【図2】図1の壜体の成形に使用するプリフォームの正面図である。
【図3】本発明の合成樹脂製壜体の第2実施例を示す正面図である。
【図4】図3の壜体の成形に使用するプリフォームの正面図である。
【図5】本発明の合成樹脂製壜体の第3実施例を示す正面図である。
【図6】図5の壜体の成形に使用するプリフォームの正面図である。
【図7】本発明の合成樹脂製壜体の第4実施例を示す正面図である。
【図8】図7の壜体の成形に使用するプリフォームの正面図である。
【図9】本発明の合成樹脂製壜体の第5実施例を示す正面図である。
【図10】図9の壜体の成形に使用するプリフォームの正面図である。
【図11】本発明の合成樹脂製壜体の第6実施例を示す正面図である。
【図12】図11の壜体の成形に使用するプリフォームの正面図である。
【図13】本発明の合成樹脂製壜体の第7実施例を示す(a)は正面図、(b)は(a)中のA−A線に沿う平断面図である。
【図14】図13の壜体の成形に使用するプリフォームの(a)は正面図、(b)は(a)中のB−B線に沿う平断面図である。
【図15】本発明の合成樹脂製壜体の第8実施例を示す(a)は正面図、(b)は(a)中のC−C線に沿う平断面図である。
【図16】図15の壜体の成形に使用するプリフォームの(a)は正面図、(b)は(a)中のD−D線に沿う平断面図である。である。
【符号の説明】
【0040】
1 ;プリフォーム
2 ;口筒部
3 ;有底円筒部
5a、5b;周段差
6 ;周突条
7 ;螺旋状突条
8 ;水滴状凸部
9 ;縦突条
11;壜体
12;口筒部
13;胴部
14;底部
15;延伸凹凸模様
【技術分野】
【0001】
本発明は、周壁に形成した凹凸状の模様による光学的な視覚効果の変化を利用して加飾した合成樹脂製壜体に関する。
【背景技術】
【0002】
合成樹脂製壜体は従来より、種々の用途に使用されているが、特にパーケジングに係る装飾性が商品力の大きな部分を占める化粧料用、シャンプー用等の壜体においては、塗装、印刷、ラベルの貼付等により装飾性を発揮させ、他社製品と差別化するようにしている。
【0003】
また、壜体自体を着色により装飾する方法も各種試みられており、たとえば、特許文献1には内層樹脂と外層樹脂の間に着色層を間欠的に円筒状に積層したプリフォームを射出成形し、このプリフォームを2軸延伸ブロー成形して着色領域が円環状に展開した壜体に係る記載がある。
【特許文献1】特開平2−89409号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記した従来技術の加飾方法では、内層樹脂と外層樹脂の間に着色層を間欠的に円筒状に積層したプリフォームを射出成形して使用する必要があり、成形設備及び工程管理が複雑となる。
【0005】
本発明は、より簡単な設備と工程で、色の濃淡等の変化を高度に現出可能な2軸延伸ブロー成形による合成樹脂製壜体を創出することを課題するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する手段のうち、本発明の壜体に主たる構成は、
試験管状のプリフォームを2軸延伸成形した透明性、若しくは半透明性を有する合成脂製壜体において、
内周面と外周面の少なくとも一方に壁厚差による凹凸模様を形成したプリフォームの2軸延伸ブロー成形により、内周面に、前記凹凸模様が延伸されると共に金型キャビティ面に押圧されて形成された延伸凹凸模様を有し、
この延伸凹凸模様による壁厚の変化に係る光学的な視覚効果の変化を利用して周壁を加飾する、
と云うものである。
【0007】
上記構成の壜体で、内周面に壁厚差による凹凸模様を形成したプリフォームを使用して、成形される壜体の内周面に延伸凹凸模様を形成することは比較的容易に達成することができる。
【0008】
一方、外周面に凹凸模様を形成したプリフォームを使用する場合にも、2軸延伸ブロー成形の過程で、この凹凸模様は加熱軟化した状態で延伸変形すると共に、金型キャビティ面に押圧されることにより塑性変形し、その結果、凹凸模様と相似形状に、壜体の内周面に延伸凹凸模様を形成することができる。
そして、プリフォームの成形後の金型からの型抜き工程を考慮すると、プリフォームの周壁の内周面に比較して、外周面には比較的自由な形状で凹凸模様を形成することができ、壜体の内周面により多様な延伸凹凸模様が形成することができる。
【0009】
ここで、上記構成の壜体では、延伸凹凸模様は内周面に形成され、外周面はブロー成形用金型のキャビティ面によって平坦に成形されるので、通常の壜体と同様に外周面に容易に、印刷したり、ラベルを貼付したりすることができる。
【0010】
そして、上記のよう周壁の内周面に延伸凹凸模様が形成されると、この延伸凹凸模様による壁厚の変化に係る光学的な視覚効果の変化を利用して胴部を加飾することができる。
壜体が無色透明の場合には延伸凹凸模様による壁厚の変化により、光の屈折あるいは光の散乱の態様が変化して加飾効果を現出させることができ、着色透明の場合にはさらに着色濃度の変化を現出させることができる。
また、壜体は半透明であってもよく、たとえばパール状の光学的な視覚効果を発揮するフィラーを分散させることにより延伸凹凸模様に沿って光の散乱が変化して今までにない加飾効果を現出させることができる。
【0011】
また、プリフォームの周壁に形成する凹凸模様が単純な模様であっても、この凹凸模様が2軸延伸ブロー工程で延伸され、さらに壜体の部分によって縦横の延伸倍率がそれぞれ微妙に変化しているので、延伸凹凸模様における壁厚の変化はプリフォームの凹凸模様に比較して、より変化に富んだものとなっており、たとえば着色濃度が緩やかにグラデーション状に変化するような加飾効果も発揮させることが可能となる。
【0012】
また、上記本発明の主たる構成の壜体では、使用するプリフォームの射出成形後の型抜きを考慮しながら外周面、内周面、あるいは双方にさまざまな形状の凹凸模様を形成したプリフォームを使用することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明は上記した構成となっているので、以下に示す効果を奏する。
本発明の主たる構成を有する壜体にあっては、
胴部の周壁の内周面に形成される延伸凹凸模様による壁厚変化に係る光学的な視覚効果の変化を利用して胴部を加飾することができる。
【0014】
使用するプリフォームの射出成形後の型抜きを考慮しながら外周面、内周面、あるいは双方にさまざまな形状の凹凸模様を形成したプリフォームを使用することができ、また2軸延伸過程でこの凹凸模様を縦横に延伸することにより、さまざまな態様で延伸凹凸模様を形成し、さらには着色、フィラーの分散等を組み合わせることにより、多様に光学的な視覚効果を変化させて、今までにない多様な加飾効果を現出させることができる。
【0015】
また、プリフォームに形成されている凹凸模様が2軸延伸過程で延伸され、壜体の部分によって縦横の延伸倍率がそれぞれ微妙に変化しているので、延伸凹凸模様の壁厚分布は凹凸模様に比較して、より変化に富んだものとなり、たとえば着色の濃度が緩やかにグラデーション状に変化するような加飾効果も発揮させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を、実施例(第1実施例〜第8実施例)に沿って図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の合成樹脂製壜体の第1実施例の正面図、図2はこの壜体を2軸延伸ブロー成形するのに使用するプリフォームの正面図であり、図1の壜体11は口筒部12、円筒状の胴部13、底部14を有する。(なお、図1中には図2のプリフォーム1を二点鎖線で示している。)
【0017】
図2のプリフォーム1はポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂製の射出成形品で、口筒部2の下端から有底円筒部3を垂下延設した試験管状である。
そして、有底円筒部3の外周面に下方に向かって中心軸方向に縮径すると共に、周方向でその段差の形成高さ位置が波状に連続的に上下に変動する周段差5aにより凹凸模様を形成している。
なお、この周段差5aは外周面に下方に向かって中心軸方向に縮径するように形成しており、射出成形後の型抜きは容易に実施することができる。
【0018】
そして、図2のプリフォーム1を使用して2軸延伸ブロー成形すると、プリフォーム1の外周面に形成されている周段差5aによる凹凸模様は縦横方向に延伸されながら、ブロー成形金型のキャビティ面に押付けられ、塑性変形し、その結果凹凸模様と相似形状に、図1の壜体11の胴部13の内周面に延伸凹凸模様15が形成される。
【0019】
この延伸凹凸模様15は、壜体11の胴部13の内周面に、周段差というよりは周突条状の凸部により形成されており、また波状の模様が大きく拡大して現出している。
【0020】
そして、壜体11が無色透明の場合にはこの延伸凹凸模様による壁厚の変化により、光の屈折あるいは光の散乱の態様が変化して加飾効果を現出させることができる。
また、着色透明の場合にはさらに着色濃度の変化を現出させることができる。
また、パール状の光学的な効果を発揮するフィラーを分散させることにより延伸凹凸模様に沿って光の散乱が変化して今までにない加飾効果を現出させることができる。
【0021】
ここで、胴部13の周壁の延伸倍率は場所によって微妙に変化しているので、延伸凹凸模様15の壁厚も全体的に微妙に変化し、その結果、光学的な視覚効果に係る変化を全体として揺らぐように、さらにはグラデーション状に現出させることができる。
【0022】
次に、本発明の壜体の第2実施例〜第8実施例について、使用するプリフォームと共に順次説明する。
【0023】
図3は本発明の壜体の第2実施例を示すもので、図4のプリフォームを2軸延伸ブロー成形したものである。
図4のプリフォーム1の有底円筒部3の外周面と内周面の双方に下方に向かって中心軸方向に縮径すると共に、周方向でその段差の形成高さ位置が波状に連続的に上下に変動する周段差5a、5bを、外周面の周段差5aと、内周面の周段差5bの高さ位置を少しずらすようにして形成し、凹凸模様を形成している。
なお、これらの周段差5a、5bはいずれも下方に向かって中心軸方向に縮径するように形成しており、射出成形後の型抜きは容易に実施することができる。
【0024】
そして、このプリフォーム1を2軸延伸ブロー成形した図3の壜体11の胴部13の内周面には、プリフォーム1の周段差5a、5bによる凹凸模様と相似形状に、周突条状の凸部により延伸凹凸模様15が形成されている。
ここで、本実施例ではプリフォーム1の外周面の周段差5aと内周面の周段差5bを並行状に形成するようにしたが、たとえばクロス状にする等、外周面と内周面の凹凸模様をさまざまな態様で組み合わせることにより、壜体11で多様な視覚効果を現出させることができる。
【0025】
図5は本発明の壜体の第3実施例を示すもので、図6のプリフォームを2軸延伸ブロー成形したものである。
図6のプリフォーム1は図2のプリフォームとは逆に、有底円筒部3の内周面に下方に向かって中心軸方向に縮径すると共に、周方向でその段差の形成高さ位置が波状に連続的に上下に変動する周段差5bにより凹凸模様を形成している。
なお、このプリフォーム1では周段差5bが内周面に形成されているが、下方に向かって中心軸方向に縮径するように形成しており、射出成形後の型抜きは容易に実施することができる。
【0026】
そして、このプリフォーム1を2軸延伸ブロー成形した図5の壜体11の胴部13の内周面には、プリフォーム1の周段差5bによる凹凸模様と相似形状に、周突条状の凸部により延伸凹凸模様15が形成されている。
図1に示される第1実施例の壜体と比較すると、本実施例では元々内周面に凹凸模様を形成したプリフォームを使用しているので、延伸凹凸模様がよりシャープに形成され、光学的な視覚効果もよりシャープに現出される。
【0027】
図7は本発明の壜体の第4実施例を示すもので、図8のプリフォームを2軸延伸ブロー成形したものである。
図8のプリフォーム1は有底円筒部3の外周面に周方向でその段差の形成高さ位置が波状に連続的に上下に変動する周突条6により凹凸模様を形成している。
なお、このプリフォーム1はキャビティ金型を割金型とすることにより、射出成形後の型抜きは容易に実施することができる。
プリフォームの内周面にこのような凹凸模様を形成することは、成形後の型抜きを考慮すると困難である。
【0028】
そして、このプリフォーム1を2軸延伸ブロー成形した図7の壜体11の胴部13の内周面には、プリフォーム1の周突条6による凹凸模様と相似形状に、周突条状の凸部により延伸凹凸模様15が形成されている。
【0029】
図9は本発明の壜体の第5実施例を示すもので、図10のプリフォームを2軸延伸ブロー成形したものである。
図10のプリフォーム1は有底円筒部3の外周面に螺旋状突条7により凹凸模様を形成している。
なお、このプリフォーム1はキャビティ金型に対して成形品を回動させながら射出成形後の型抜きを容易に実施することができる。
【0030】
そして、このプリフォーム1を2軸延伸ブロー成形した図9の壜体11の肩部から胴部13にかけての内周面には、プリフォーム1の螺旋状の突条7による凹凸模様と相似形状に、螺旋突条状の凸部により延伸凹凸模様15が形成されている。
【0031】
図11は本発明の壜体の第6実施例を示すもので、図12のプリフォームを2軸延伸ブロー成形したものである。
図12のプリフォーム1は有底円筒部3の外周面に、多数の水滴状凸部8により凹凸模様を形成している。
なお、このプリフォーム1はキャビティ金型を割金型とすることにより、射出成形後の型抜きは容易に実施することができる。
プリフォームの内周面にこのような凹凸模様を形成することは、成形後の型抜きを考慮すると困難である。
【0032】
そして、このプリフォーム1を2軸延伸ブロー成形した図11の壜体11の胴部13の内周面には、プリフォーム1の水滴状凸部8による凹凸模様と相似形状に多数の水滴状の凸部により延伸凹凸模様15が形成されている。
なお、本実施例のプリフォーム1は多数の水滴状凸部8により凹凸模様を形成したものであるが、それぞれの凸部の形状は水滴状に限定されるものではなく、さまざまな形状の凸部を採用することができる。
【0033】
図13は本発明の壜体の第7実施例を示すもので、図14のプリフォームを2軸延伸ブロー成形したものである。
図14のプリフォーム1は有底円筒部3の外周面に8ケの縦突条9を、その先端部の高さ位置を変動するように形成し、凹凸模様を形成している。
なお、このプリフォーム1の射出成形後の型抜きは容易に実施することができる。また、このような縦突条は、プリフォームの内周面にも形成することも可能であり、成形後の型抜きも容易である。
【0034】
そして、このプリフォーム1を2軸延伸ブロー成形した図13の壜体11の胴部13の内周面には、プリフォーム1の縦突条9による凹凸模様と相似形状に、縦突条状の凸部により延伸凹凸模様15が形成されている。
【0035】
図15は本発明の壜体の第8実施例を示すもので、図16のプリフォームを2軸延伸ブロー成形したものである。
図16のプリフォーム1は、図14のプリフォームと同様に有底円筒部3の外周面に多数の縦突条9を、その先端部の高さ位置を変動するように形成し、凹凸模様を形成したものであるが、図16のプリフォーム1では、図14(b)と16(b)の平断面図を比較すると分かるように、それぞれの縦突条9の断面形状の大きさが異なり、また全体として緩やかな山状としているのが特徴的である。
【0036】
そして、このプリフォーム1を2軸延伸ブロー成形した図15の壜体11の胴部13の内周面には、プリフォーム1の縦突条9による凹凸模様と相似形状に、多数の縦突条状の凸部により延伸凹凸模様15が形成されている。
ここで、図13(b)と図15(b)の平断面図を比較すると分かるように、本実施例の壜体1では、延伸凹凸模様15の壁厚が全体として緩やかに、また不規則状に変化しており、これにより光学的な視覚効果に係る変化が、緩やかにそして不規則に現出するようにしている。
【0037】
以上、実施例に沿って本発明の構成とその作用効果について説明したが、本発明の実施の形態は上記実施例に限定されるものではない。
使用するプリフォームに形成される凹凸模様の形状は、射出成形後の型抜きを考慮しながら、上記実施例の他にもさまざまな態様のものを採用することができ、さらには外周面と内周面の凹凸模様を組み合わせることもできる。
また、上記実施例では円筒状の胴部を有する丸形ボトルとしたが、勿論角形ボトルとすることもできる。
また、本発明の壜体はPET樹脂製のように透明性を有するものに限定されず、たとえばポリプロピレン樹脂製のように半透明性を有するものとすることもできる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
以上、説明したように本発明の壜体は2軸延伸ブロー工程を利用して内周面に形成した延伸凹凸模様に係る光学的な視覚効果により加飾するものであり、化粧料用等の容器として幅広い用途展開が期待される。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の合成樹脂製壜体の第1実施例を示す正面図である。
【図2】図1の壜体の成形に使用するプリフォームの正面図である。
【図3】本発明の合成樹脂製壜体の第2実施例を示す正面図である。
【図4】図3の壜体の成形に使用するプリフォームの正面図である。
【図5】本発明の合成樹脂製壜体の第3実施例を示す正面図である。
【図6】図5の壜体の成形に使用するプリフォームの正面図である。
【図7】本発明の合成樹脂製壜体の第4実施例を示す正面図である。
【図8】図7の壜体の成形に使用するプリフォームの正面図である。
【図9】本発明の合成樹脂製壜体の第5実施例を示す正面図である。
【図10】図9の壜体の成形に使用するプリフォームの正面図である。
【図11】本発明の合成樹脂製壜体の第6実施例を示す正面図である。
【図12】図11の壜体の成形に使用するプリフォームの正面図である。
【図13】本発明の合成樹脂製壜体の第7実施例を示す(a)は正面図、(b)は(a)中のA−A線に沿う平断面図である。
【図14】図13の壜体の成形に使用するプリフォームの(a)は正面図、(b)は(a)中のB−B線に沿う平断面図である。
【図15】本発明の合成樹脂製壜体の第8実施例を示す(a)は正面図、(b)は(a)中のC−C線に沿う平断面図である。
【図16】図15の壜体の成形に使用するプリフォームの(a)は正面図、(b)は(a)中のD−D線に沿う平断面図である。である。
【符号の説明】
【0040】
1 ;プリフォーム
2 ;口筒部
3 ;有底円筒部
5a、5b;周段差
6 ;周突条
7 ;螺旋状突条
8 ;水滴状凸部
9 ;縦突条
11;壜体
12;口筒部
13;胴部
14;底部
15;延伸凹凸模様
【特許請求の範囲】
【請求項1】
試験管状のプリフォームを2軸延伸成形した透明性、若しく半透明性を有する合成樹脂製壜体であって、内周面と外周面の少なくとも一方に壁厚差による凹凸模様を形成したプリフォーム(1)の2軸延伸ブロー成形により、周壁の内周面に、前記プリフォーム(1)の凹凸模様が延伸されると共に金型キャビティ面に押圧されて形成された延伸凹凸模様(15)を有し、該延伸凹凸模様(15)による壁厚の変化に係る光学的な視覚効果の変化を利用して周壁を加飾したことを特徴とする合成樹脂製壜体。
【請求項2】
下方に向かって中心軸方向に縮径する周段差により凹凸模様を形成したプリフォーム(1)を使用して、内周面に周突条状の凸部による延伸凹凸模様(15)を形成した請求項1記載の合成樹脂製壜体。
【請求項3】
螺旋状突条(7)により凹凸模様を形成したプリフォーム(1)を使用して、内周面に螺旋突条状の凸部による延伸凹凸模様(15)を形成した請求項1記載の合成樹脂製壜体。
【請求項4】
軸方向に縦突条(9) により凹凸模様を形成したプリフォーム(1)を使用して、内周面に縦突条状の延伸凹凸模様(15)を形成した請求項1記載の合成樹脂製壜体。
【請求項5】
外周面に周突条(6)により凹凸模様を形成したプリフォーム(1)を使用して、内周面に周突条状の凸部による延伸凹凸模様(15)を形成した請求項1記載の合成樹脂製壜体。
【請求項6】
外周面に多数の水滴状凸部(8)により凹凸模様形成したプリフォーム(1)を使用して、内周面に水滴凸部状の凸部による延伸凹凸模様(15)を形成した請求項1記載の合成樹脂製壜体。
【請求項1】
試験管状のプリフォームを2軸延伸成形した透明性、若しく半透明性を有する合成樹脂製壜体であって、内周面と外周面の少なくとも一方に壁厚差による凹凸模様を形成したプリフォーム(1)の2軸延伸ブロー成形により、周壁の内周面に、前記プリフォーム(1)の凹凸模様が延伸されると共に金型キャビティ面に押圧されて形成された延伸凹凸模様(15)を有し、該延伸凹凸模様(15)による壁厚の変化に係る光学的な視覚効果の変化を利用して周壁を加飾したことを特徴とする合成樹脂製壜体。
【請求項2】
下方に向かって中心軸方向に縮径する周段差により凹凸模様を形成したプリフォーム(1)を使用して、内周面に周突条状の凸部による延伸凹凸模様(15)を形成した請求項1記載の合成樹脂製壜体。
【請求項3】
螺旋状突条(7)により凹凸模様を形成したプリフォーム(1)を使用して、内周面に螺旋突条状の凸部による延伸凹凸模様(15)を形成した請求項1記載の合成樹脂製壜体。
【請求項4】
軸方向に縦突条(9) により凹凸模様を形成したプリフォーム(1)を使用して、内周面に縦突条状の延伸凹凸模様(15)を形成した請求項1記載の合成樹脂製壜体。
【請求項5】
外周面に周突条(6)により凹凸模様を形成したプリフォーム(1)を使用して、内周面に周突条状の凸部による延伸凹凸模様(15)を形成した請求項1記載の合成樹脂製壜体。
【請求項6】
外周面に多数の水滴状凸部(8)により凹凸模様形成したプリフォーム(1)を使用して、内周面に水滴凸部状の凸部による延伸凹凸模様(15)を形成した請求項1記載の合成樹脂製壜体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2010−126193(P2010−126193A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−302604(P2008−302604)
【出願日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】
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