説明

吸入器

吸入器について開示する。吸入器は、各ブリスターが一服の薬剤を収納する密封ブリスターのストリップを受け入れるためのハウジングと、各ブリスターをブリスター開口部材と順次位置合わせし、前記薬剤の吸入を容易にするために、前記位置合わせされたブリスターを開けるように、ハウジング内に受け入れられたストリップを移動させる手段とを備える。吸入器は、粘着テープをストリップに貼り付けることで、ブリスター開口部材と予め位置合わせされた開口ブリスターを再封する手段も備える。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉末状薬剤を経口または経鼻送達するための吸入装置、および、各ブリスターが、本装置のユーザによって吸入される一服の薬剤を収納する穿刺可能な蓋および/または基部を有する、ブリスターストリップを収納する吸入器に関する。
【背景技術】
【0002】
吸入装置を用いた薬剤の経口または経鼻送達は、特に、患者がこれらの装置を控えめに人前で比較的使用しやすいという点で、薬剤投与の魅力的な方法である。気道の局部疾患および他の呼吸系疾患を治療するための薬剤送達のみならず、近年では、肺を経由する血流に薬剤を送達するのにこれらが用いられており、皮下注射の必要性をなくしている。
【0003】
乾燥した粉末製剤では、通常、正確かつ安定して計量された一服分の粉末をそれぞれ収納するカプセルまたはブリスターの形態で、前もって一服分を包装することが一般的である。ブリスターは、一般に、延性のある箔のラミネート、またはプラスチック材料で冷間成形され、製造時、およびブリスター内への一服の薬の導入後、ブリスターの周縁が加熱シールされる穿刺可能または剥離可能な蓋を備える。光や紫外線からの保護に加えて、水の進入や酸素などのガスの浸透から薬を保護するので、ポリマーブリスターまたはゼラチンカプセルよりも箔のブリスターが好ましい。これらの全ては、薬がさらされると、吸入器の送達特性に悪い影響を与え得るものである。従って、ブリスターは、個々の一服の薬に対する優れた環境保護性を提供する。
【0004】
各ブリスターが予め計量され個別に包装された送達すべき一服の薬を収納する多数のブリスターからなるブリスターパックを受け入れる吸入装置が知られている。装置を作動させると、機構によって、ブリスターを穿刺するかまたは蓋を剥がすなどによってブリスターを破るか破裂させ、患者が吸入すると、ブリスターを通して空気が引き出されてブリスター内の薬が搬出され、ブリスターから運ばれた薬が装置を通り患者の気道を経由して肺に達する。圧縮空気またはガスもしくは他の推進剤を用いて、ブリスターから一服の薬を搬出してもよい。あるいは、ブリスターを穿刺または開口する機構により、一服の薬をブリスターから容器に押し出すかまたは噴射し、その後、一服の薬を吸入してもよい。
【0005】
使用のたびにブリスターを開けたりおよび/またはブリスターを装置に挿入したりする必要なしに、多数の用量を保持でき、ある期間にわたって繰り返し用いることができる吸入器があれば、有利である。従って、従来の装置の多くは、それぞれが一服の薬剤を収納する多数のブリスターまたはストリップのブリスターを格納する手段を含む。一服の薬が吸入されると、インデックス機構が開封機構から前の空になったブリスターを遠ざけ、中身を吸入するために開ける準備が整った位置に新しいブリスターを移動させる。
【0006】
前述のタイプの吸入器は、2004年10月18日出願の出願人自身の同時係属国際出願第PCT/GB2004/004416号、および2003年10月17日出願のGB出願第0324358.1号に基づく優先権の主張から知られている。この国際出願は、国際公開第2005/037353A1号として公開されている。
【0007】
国際公開第2005/037353A1号に記載されクレームされており、なおかつ、添付図面の図1aおよび図1bに示す一実施形態によれば、吸入器1は、コイル状ストリップのブリスター3を収納するハウジング2を有する。単一の作動レバー5を備えるインデックス機構4は、一度に1つのコイル状ブリスター3を引き出す。このため、アクチュエータ5が図1bの矢印「A」に示す方向に回動すると、各ブリスターがブリスターロケータシャーシ6を通過し、続いて、ブリスター穿刺ステーション7を通過する。
【0008】
アクチュエータ5の各移動でブリスター穿刺ステーション7に配置されたブリスター3aは、アクチュエータ5のリターンストロークで、アクチュエータ5自身上の穿刺要素8によって(図1bの矢印「B」に示す方向に)穿刺される。このため、ユーザがマウスピース9を介して吸入すると、ブリスター3a内に気流が発生してその中に含まれる一服の薬が引き出され、ブリスター3aから出てマウスピース9を経由しユーザの気道へと運ばれる。
【0009】
上述し、かつ、上記の刊行物に記載の吸入装置1は、これらのタイプの装置に関連する多くの公知の課題に対処してきたが、装置内には少数の使用済ブリスター3のみを保管するように設計されている。ブリスター3がその数を超えると、装置1のハウジングの外に延びるため、ユーザは、装置1内に留まっている未使用ブリスター3から使用済ブリスター3を切り離し、分離した部分を処分しなければならない。
【0010】
使用済ブリスターを取り出す装置は特に小型で軽量であるという利点を有するが、完全一体型の装置も提案されている。そのような装置の1つは、図30を参照しながら国際公開第2005/037353A1号に記載されている。別バージョンについても、出願人自身が先に出願した、2007年7月6日出願の欧州特許出願第07111998.6号に記載されている。ここでは、使用済ブリスター3は全て装置10内に保持されるため、装置内に留まっている未使用ブリスター3から使用済ブリスター3を切り離す必要はもはやない。このタイプの完全一体型装置10(1つのバージョンを図2に示す)では、使用済ブリスター3は全て装置10のハウジング11内に保持されるため、ユーザはブリスターストリップ3の使用済部分を定期的に取り外したり処分したりすることを心配する必要がもはやない。図示したバージョンの装置10では、使用済ブリスター3は、ストリップ3の使用済部分を装置10のハウジング11内にぴったりと巻き付ける可撓性うず巻形要素12に送り込まれる。どの使用済ブリスター3にもユーザは接触する必要がないため、使用済ブリスター3上に残存する残留薬剤によって指が汚れる可能性を回避できることも分かるであろう。
【0011】
完全一体型装置に伴う潜在的な複雑さは、少量、通常、だいたい1%〜5%の粉末薬剤が、吸入後に各ブリスター内に留まり得ることである。さらに、穿刺または破られているブリスター内の薬剤を予め吸入することなく患者がストリップをインデックスすると、残留粉末の量はかなりのものになる。この粉末は開口ブリスターから漏れ出て、吸入器のハウジングまたは機構に入り込む場合がある。従って、未使用ブリスターが遊離粉末によって汚染されないようにすることが重要であり、遊離粉末は、装置の動作に悪影響を及ぼし、かつ、穿刺ブリスターの中身と共にいくらかの残留粉末を患者が吸入し得るため、設定用量を超える結果を患者にもたらし得る。
【0012】
さらに、残留粉末が一定期間にわたって外気に曝されると、劣化してしまい吸入に適さなくなることもある。
【0013】
上述した出願人の先に出願した出願は、可撓性および/または可動性の分割壁によって使用済ブリスターストリップと未使用ブリスターストリップとを互いに分離することで粉末汚染の問題に対処しようとしている。分割壁は、未使用ブリスター部屋と使用済ブリスター部屋との間に粉末薬剤が通過しないように吸入器の前記側壁間の前記空間にわたって延在するように構成されている。装置の使用済ブリスター部屋と未使用ブリスター部屋との間に固定壁を提供することは、出願人自身の先に出願した、2007年7月6日出願の欧州特許出願第07111996.0号からも知られている。
【0014】
可撓性/可動性または固定の分割壁を設けることは粉末汚染の問題を実質的に解消するのに十分であるが、本発明は、同一の問題に対して代替解決策を提供し、残留粉末が装置内に留まっている未使用ブリスターを汚染し、ユーザによって吸入されることを防止しようとするものである。本発明は、使用済ブリスターが全てハウジング内に保持される装置に限らず、患者がストリップの使用済部分を切り離す際に患者の指と残留薬剤とが接触しないように使用済ブリスターが装置から放出される図1を参照して説明した装置にも適用可能である。
【0015】
本発明の目的は、ブリスターを穿刺し、吸入位置、あるいは、ブリスター穿刺または開口部材と位置合わせされている位置から前方にインデックスした後に、穴の開いたブリスターを効果的に再封することである。ブリスターを再封することで、そのブリスター内に留まっている残留薬剤がその中に閉じ込められ、ブリスターから漏れ出ることができず、他の未使用ブリスター、装置の構成部品、もしくは、ストリップの使用済部分の取り扱いに用いた患者の指を汚染しない。
【0016】
本発明によれば、各ブリスターが一服の薬剤を収納する密封ブリスターのストリップを受け入れるためのハウジングと、各ブリスターをブリスター開口部材と順次位置合わせし、前記薬剤の吸入を容易にするために、前記位置合わせされたブリスターを開けるように、ハウジング内に受け入れられたストリップを移動させる手段と、粘着テープをストリップに貼り付けることで、ブリスター開口部材と予め位置合わせされた開口ブリスターを再封する手段とを備える吸入器を提供する。
【0017】
開口ブリスターを再封する手段は、ストリップを移動させる手段の動作に応じて開口ブリスターを再封するように構成されているのが有利である。
【0018】
一実施形態において、開口ブリスターを再封する手段は、粘着テープのリールを受け入れるためにハウジング内にシャフトを備え、これにより、粘着テープは、リールから引き出され、開口ブリスターを再封するためにストリップの表面に貼り付けることができる。
【0019】
シャフトは、シャフトを中心にして回転自在に取り付けられている粘着テープのリールを受け入れるように構成されているのが好ましい。
【0020】
一実施形態において、開口ブリスターを再封する手段は、粘着テープがリールから引き出され、なおかつ、ストリップの表面に貼り付けられる前に粘着テープがその周囲を通過するシャフトと平行ではあるが間隔をあけて配置されている案内要素を備えるのが好ましい。
【0021】
案内要素は、粘着テープがリールから引き出される際に案内要素の上を摺動するように固定されていてもよい。
【0022】
シャフトは、ハウジング内に受け入れられたストリップの表面と平行ではあるが間隔をあけて配置されている軸を有し、前記シャフトは、ハウジングに可動可能に取り付けられているのが好ましい。
【0023】
粘着テープがシャフト上に受け入れられたリールから引き出されると、シャフトの軸が前記表面に近付けられるように、シャフトを取り付けてもよい。
【0024】
一実施形態において、吸入器は、ストリップの表面に向かう方向にシャフトを付勢するバイアス手段を備えてもよい。
【0025】
シャフトは、反対側の端部でハウジングに回動可能に取り付けられたアームの一端部から延びていてもよい。
【0026】
一実施形態において、シャフトの端部を摺動可能に受け入れるため、ハウジング内にガイドスロットを備えてもよい。シャフトの端部がスロット内を摺動するため、粘着テープがリールから引き出されると、シャフトがストリップの表面に向かって動くように、ガイドスロットは構成することができる。
【0027】
一態様によれば、本発明による吸入器のハウジング内に受け入れられた粘着テープのリールを備える。
【0028】
別の態様によれば、ハウジング内に受け入れられたコイル状ブリスターストリップを備える。
【0029】
粘着テープを引き出すためにリールがそれを中心として回転自在に取り付けられている軸は、ハウジング内のストリップを動かす手段の動作時に、ストリップをほどくようにコイル状ストリップがそれを中心として回転する軸と略平行であるのが好ましい。
【0030】
一実施形態において、粘着テープの先端をリールから引き出し、ストリップの表面に貼り付ける。
【0031】
粘着テープのリールは片面に粘着面を有し、粘着面がシャフトの軸に向かって内側に面するように、リールは巻かれているのが好ましい。あるいは、前記リールは、粘着面がシャフトの軸から離間する外側に面するように巻かれていてもよい。
【0032】
本発明の別の態様によれば、各ブリスターが一服の薬剤を収納する密封ブリスターのストリップを受け入れるためのハウジングを備える吸入器を組み立てる方法であって、本方法は、ハウジング内にコイル状ブリスターストリップと粘着テープのリールを一緒に配置し、前記粘着テープの先端をリールから引き出し、ストリップの表面に貼り付ける工程を含む方法を提供する。
【0033】
本発明の吸入器は、受動装置であっても能動装置であってもよいことが理解されるであろう。受動装置では、ユーザがマウスピースを介して吸入する際に生じた空気の流れによって薬剤が引き出される。しかしながら、能動装置では、吸入器は、ブリスターを通る加圧ガス流または空気流を発生させて、薬剤を引き出し、ブリスターから出てマウスピースを経由しユーザの気道へと運ぶための手段を備える。一実施形態において、吸入器は、ハウジング内に加圧ガスまたは空気の供給源を備えていてもよい。
【0034】
添付図面の図4乃至図7を参照しながら、単なる例として本発明の実施形態を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1a】図1aに示す位置から、インデックスホイールを駆動する図1bに示す位置までのアクチュエータの動きによって、どのようにブリスターストリップが順次移動してブリスター穿刺ステーションと位置合わせするのかを示す、従来の吸入装置の側断面図である。図1aに示すように、アクチュエータが通常位置に戻ると、アクチュエータ上の穿刺ヘッドが、位置合わせされたブリスターの蓋を穿刺する。
【図1b】図1aに示す位置から、インデックスホイールを駆動する図1bに示す位置までのアクチュエータの動きによって、どのようにブリスターストリップが順次移動してブリスター穿刺ステーションと位置合わせするのかを示す、従来の吸入装置の側断面図である。図1aに示すように、アクチュエータが通常位置に戻ると、アクチュエータ上の穿刺ヘッドが、位置合わせされたブリスターの蓋を穿刺する。
【図2】使用済ブリスターが全てハウジング内に保持される従来の完全一体型装置の側断面図である。
【図3a】従来のコイル状ブリスターストリップの斜視図と、かかるコイル状ブリスターストリップをその中に配置した吸入器の簡略図の斜視図とをそれぞれ示す。
【図3b】従来のコイル状ブリスターストリップの斜視図と、かかるコイル状ブリスターストリップをその中に配置した吸入器の簡略図の斜視図とをそれぞれ示す。
【図4】ブリスターストリップに隣接し、ブリスターストリップの使用済部分にわたって延在するように部分的に引き出された粘着テープのリールを示すコイル状ブリスターストリップの斜視図を示す。
【図5】図3bに示す装置などの吸入装置のハウジング内に受け入れられたコイル状ブリスターストリップと、粘着テープのリールとを示す。
【図6】図2に示すものと同様であるが、粘着テープのリールを組み込んだ吸入装置の側断面図を示す。
【図7】ブリスターストリップに隣接した粘着テープのリールを示す、別の実施形態によるコイル状ブリスターストリップの斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0036】
「未使用」と「使用済」ブリスターの両方について本明細書を通して参照する。「未使用」ブリスターとは、ブリスター穿刺ステーションを通過しておらず、その中に含まれる薬剤が完全な状態のままであるブリスターのことを言うことを理解されたい。
【0037】
「使用済」ブリスターとは、ユーザによるアクチュエータの動きに応じてブリスター穿刺ステーションを通過し、その中に含まれる一服の薬にアクセスして入手可能にするため穿刺されたブリスターのことを言う。一般に、「使用済」ブリスターとは、薬剤が吸入されたブリスターのことを言うが、ブリスター穿刺ステーションを通過し、穿刺されたが、その中に含まれる一服の薬のいくぶんあるいは全部がまだ入っているブリスターを含むことにも留意されたい。これは、例えば、ユーザがアクチュエータを動かして、先に穿刺されたブリスターから薬剤を吸入することなくブリスターストリップを動かした場合に発生することがある。
【0038】
次に図3aおよび図3bを参照すると、従来のコイル状ブリスターストリップと、図1aおよび図1bをそれぞれ参照しながら既に説明したタイプの吸入装置のハウジング内に配置されたコイル状ブリスターストリップとが示されている。ストリップがはっきり見えるように、装置の構成要素は透明にして示している。装置のインデックス機構および他の部品は、はっきり示すために省略されている。図3bから分かるように、2個のブリスター3aがブリスター穿刺ステーションを通過し、各々に2個の開口部3bが穿刺されている。残留粉末が漏れ出て、ストリップ3の未使用部分を汚染したり、および/または、装置の内面および構成要素を覆うことができるのは、これらの開口部を通じてである。
【0039】
図4は、ストリップ3に隣接して配置される粘着テープのリール15(その軸「A」はストリップ3の上面3cに平行)を加えることで変更された図3aのコイル状ブリスターストリップ3を示す。リールから延びている粘着テープの一端部はガイドポストまたはシャフト16の周りに送り込まれており、そこからストリップの上面3cを通過し、上面に貼り付いて覆い、開口ブリスター3を密封する。リール15およびストリップ3は互いに取り付けられ、吸入装置のハウジング内に一緒に挿入されてもよいと考えられる。この例では、テープ15の端部の一部は、図4に示すように、挿入前にブリスターストリップ3の先端の一部に貼り付けてもよい。これにより、テープ15とストリップ3とが確実に正確に位置合わせされる。図5に示すように、組み合わされたブリスターストリップ3およびテープリール15を装置のハウジング17内に挿入すると、リール15は、軸18(図6を参照)の上を、テープ15は、ガイドポスト16の周りを摺動することができる。両者はいずれもハウジング自体の一部を形成していてもよい。軸18は、リール15がその周りを自由に回転できるため、ストリップ3がインデックスされるとテープがリール15から分配され、ストリップ3の上面3cと、さらに重要なことは、開口ブリスターを覆うようになっている。粘着テープ15はリールから効果的に引っ張られるかまたは引き出されてリール15を軸Aを中心にして回転させ、テープ15を引き出してストリップ3の上面に貼り付けることで、穿刺ブリスターを密封する。
【0040】
ストリップ3のインデックス時にテープはリール15から引き出されるのが好ましいが、リール15を引き出すために別個の駆動素子(図示せず)を設けることができることも考えられる。
【0041】
ガイドポスト16は、テープがその上を摺動するように固定されるのが好ましいが、回転してもよい。ポスト16は、テープ15を押圧してストリップ3と接触させるように、ストリップの表面3から接離してポスト16の軸に直角の方向に動くように取り付けてもよい。一実施形態において、ポスト16は、ストリップ3の表面に向かう方向に付勢されていてもよい。
【0042】
テープがガイドポスト16の上を通過するため、テープ15がストリップ3に印加される角度は、リール15上に残っているテープの直径が変化しても一定のままである。
【0043】
図2に示すものと同様の完全一体型装置を図6に示す。しかしながら、この装置は、図4および図5を参照しながら説明したように、粘着テープのリールを設けることによって本発明により変更されていることを理解されたい。リール15は「X」とマークされた位置にできるだけ接近させて配置し、ブリスターがここで穿刺されるため、穿刺ブリスターが穿刺位置から離間して動くとすぐにテープ15が分配されて穿刺ブリスターを覆うため、開口ブリスターを密封し、残留粉末の漏れを最小限または防止することを理解されたい。
【0044】
本発明の別の実施形態を図7に示す。この実施形態において、リール21の軸20は、反対側の端部でハウジング上の固定ピボット23に回動可能に取り付けられたテンションアーム22の自由端に取り付けられ、該自由端から延びている。インデックスされる際にブリスターストリップ3cが動いてテープのリール21の端部を引っ張ることでリール21が付勢されてブリスターストリップ3cの表面と接触するように、アームピボットは位置決めされている。さらに、ブリスターストリップ面3cに向かってアーム22をさらに付勢するために、バネなどのアクティブ付勢要素を組み込むことができる。この実施形態において、テープは、図5の実施形態におけるより従来の巻付けリールとは反対に、粘着面が外に向いた状態でリール上に逆に巻かれていることを理解されたい。テープは、ガイドポストの上を通過するのではなく、リール21からブリスターストリップ3の表面3cに直接取り付けられる。ストリップ3がインデックスされると、粘着テープがリール21から引き出されて、固定ピボット23を中心にしてテンションアーム22を回転させることで、ストリップ3の表面3cに対してリール21をさらに引き込み、ストリップの表面3に垂直な付加的な力を与え、これにより、粘着テープがストリップの表面3に粘着するのを助ける。前方にインデックスされる際にブリスターストリップに向かってリールを引き込むことができるように構成されている、ハウジング内のブラインドスロットにリールの軸を取り付けることによって、別の不図示の実施形態においても同様の効果が得られる。
【0045】
図7は、図4および図5のテープ分配構成である完全一体型装置を示しているが、上記パラグラフに記載されたテープ分配構成を図7に示す装置などにも用いることができることを理解されたい。
【0046】
ストリップ3の使用済部分を受け入れるためのうず巻形要素12を用いる完全一体型装置において、テープの上面、すなわち、非粘着面は、うず巻形要素に対するストリップの使用済部分の動きを向上させて摩擦を最小限にするように、低摩擦特性を有してもよいし、特に滑らかであってもよいことを理解されたい。
【0047】
本発明の吸入器を用いることで、種々の薬剤を単独投与することができる。使用してもよい具体的な活性薬剤または薬剤としては、以下に列記したクラスの1つ以上の薬剤が挙げられるが、これらに限定されない。
【0048】
1)例えば、アンフェタミン、アプラクロニジン、ビトルテロール、クロニジン、コルテロール、ドブタミン、ドーパミン、エフェドリン、エピネフリン、エチルノルエピネフリン、フェノテロール、ホルモテロール、グアナベンズ、グアンファシン、ヒドロキシアンフェタミン、イソエタリン、イソプロテレノール、イソタリン、メフェンテルミン、メタラミノール、メタンフェタミン、メトキサミン、メトペンテルミン、メチルドパ、メチルフェニデート、メタプロテレノール、メタラミノール、ミトドリン、ナファゾリン、ノルエピネフリン、オキシメタゾリン、ペモリン、フェニレフリン、フェニルエチルアミン、フェニルプロパノールアミン、ピルブテロール、プレナルテロール、プロカテロール、プロピルヘキセドリン、プソイドエフェドリン、リトドリン、サルブタモール、サルメテロール、テルブタリン、テトラヒドロゾリン、トラマゾリン、チラミン、およびキシロメタゾリンなどのアドレナリン作動薬。
【0049】
2)例えば、アセブトロール、アルフゾシン、アテノロール、ベタキソロール、ビソプロロール、ボピンドロール、ブシンドロール、ブナゾシン、ブチロフェノン、カルテオロール、カルベジロール、セリプロロール、クロルプロマジン、ドキサゾシン、麦角アルカロイド、エスモロール、ハロペリドール、インドラミン、ケタンセリン、ラベタロール、レボブノロール、メドロキサロール、メチプラノロール、メトプロロール、ネビボロール、ナドロール、ナフトピジル、オクスプレノロール、ペンブトロール、フェノチアジン、フェノキシベンザミン、フェントラミン、ピンドロール、プラゾシン、プロパフェノン、プロプラノロール、ソタロール、タムスロシン、テラゾシン、チモロール、トラゾリン、トリマゾシン、ウラピジル、およびヨヒンビンなどのアドレナリン拮抗薬。
【0050】
3)例えば、ベタニジン、デブリソキン、グアベンキサン、グアナドレル、グアナゾジン、グアネチジン、グアノクロル、およびグアノキサンなどのアドレナリン作動性ニューロン遮断薬。
【0051】
4)例えば、ブプレノルフィンなどの依存症の治療薬。
【0052】
5)例えば、ジスルフィラム、ナロキソン、およびナルトレキソンなどのアルコール依存症の治療薬。
【0053】
6)例えば、ドネペジル、ガランタミン、リバスチグミン、およびタクリンなどのアセチルコリンエステラーゼ阻害剤を含むアルツハイマー病を管理するための薬剤。
【0054】
7)例えば、アメトカイン、ベンゾカイン、ブピバカイン、ヒドロコルチゾン、ケタミン、リグノカイン、メチルプレドニゾロン、プリロカイン、プロキシメタカイン、ロピバカイン、およびチロトリシンなどの麻酔薬。
【0055】
8)例えば、カプトプリル、シラザプリル、エナラプリル、ホシノプリル、イミダプリル塩酸塩、リシノプリル、モエキシプリル塩酸塩、ペリンドプリル、クイナプリル、ラミプリル、およびトランドラプリルなどのアンジオテンシン変換酵素阻害剤。
【0056】
9)例えば、カンデサルタン、シレキセチル、エプロサルタン、イルベサルタン、ロサルタン、メドキソミル、オルメサルタン、テルミサルタン、およびバルサルタンなどのアンジオテンシンII受容体拮抗剤。
【0057】
10)例えば、アデノシン、アミドダロン、ジソピラミド、酢酸フレカイニド、リドカイン塩酸塩、メキシレチン、プロカインアミド、プロパフェノン、およびキニジンなどの抗不整脈剤。
【0058】
11)例えば、アクラルビシン、アモキシシリン、アンホテリシン、アジスロマイシン、アズトレオナム、クロルヘキシジン、クラリスロマイシン、クリンダマイシン、コリスチメタート、ダクチノマイシン、ジリスロマイシン、ドリペネム、エリスロマイシン、フサファンギン、ゲンタマイシン、メトロニダゾール、ムピロシン、ナタマイシン、ネオマイシン、ニスタチン、オレアンドマイシン、ペンタミジン、ピマリシン、プロベネシド、ロキシスロマイシン、スルファジアジン、およびトリクロサンなどの抗生物質および抗菌薬(βラクタム系、フルオロキノロン系、ケトリド系、マクロライド系、スルホンアミド系、およびテトラサイクリン系を含む)。
【0059】
12)例えば、アブシキマブ、アセノクマロール、アルテプラーゼ、アスピリン、ベミパリン、ビバリルジン、セルトパリン、クロピドグレル、ダルテパリン、ダナパロイド、ジピリダモール、エノキサパリン、エポプロステノール、エプチフィバチド、ホンダパリン、ヘパリン(低分子量ヘパリンを含む)、ヘパリンカルシウム、レピルジン、フェンインジオン、レテプラーゼ、ストレプトキナーゼ、テネクテプラーゼ、チンザパリン、チロフィバン、およびワルファリンなどの抗凝血剤。
【0060】
13)例えば、チアガビンおよびビガバトリンを含むGABA類似体;ペントバルビタールを含むバルビツレート;アルプラゾラム、クロルジアゼポキシド、クロバザム、クロナゼパム、ジアゼパム、フルラゼパム、ロラゼパム、ミダゾラム、オキサゼパム、およびゾラゼパムを含むベンゾジアゼピン;フェニトインを含むヒダントイン;ラモトリギンを含むフェニルトリアジン;アセタゾラミド、カルバマゼピン、エトスキシミド、ホスフェニトイン、ガバペンチン、レベチラセタム、オクスカルバゼピン、ピラセタム、プレガバリン、プリミドン、バルプロ酸ナトリウム、トピラメート、バルプロ酸、およびゾニサミドを含む様々な抗痙攣剤などの抗痙攣剤。
【0061】
14)例えば、アミネプチン、アミトリプチリン(3環系もしくは4環系のアミトリプチリン)、アモキサピン、ブトリプチリン、シアノプラミン、クロミプラミン、デメキシプチリン、デシプラミン、ジベンゼピン、ジメタクリン、ドスレピン、ドチエピン、ドキセピン、イミプラミン、イプリンドール、レボプロチリン、ロフェプラミン、マプロチリン、メリトラセン、メタプラミン、ミアンセリン、ミルタザピン、ノルトリプチリン、オピプラモール、プロピゼピン、プロトリプチリン、キヌプラミン、セチプチリン、チアネプチン、およびトリミプラミンを含む3環系もしくは4環系抗うつ剤;クロボキサミン、デュロキセチン、ミルナシプラン、およびベンラファキシンを含む選択的セロトニンおよびノルアドレナリン再取り込み阻害剤(SNRIs);シタロプラム、エスシタロプラム、フェモキセチン、フルオキセチン、フルボキサミン、イフォキセチン、ミルナシプラン、ノミフェンシン、オキサプロチリン、パロキセチン、セルトラリン、シブトラミン、ベンラファキシン、ビクアリン、およびジメルジンを含む選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRIs);デメキシプチリン、デシプラミン、オキサプロチリン、およびレボキセチンを含む選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(NARIs);ミルタザピンを含むノルアドレナリンおよび選択的セロトニン再取り込み阻害剤(NASSAs);アミフラミン、ブロファロミン、クロルギリン、α−エチルトリプタミン、エトペリドン、イプロクロジド、イプロニアジド、イソカルボキサジド、メベナジン、メジフォキサミン、モクロベミド、ニアラミド、パルギリン、フェネルジン、フェニプラジン、ピルリンドール、プロカルバジン、ラサギリン、サフラジン、セレギリン、トロキサトン、およびトラニルシプロミンを含むモノアミンオキシダーゼ阻害剤(MAOIs);ベナクチジンおよびジベンゼピンを含むムスカリン性拮抗剤;ブスピロン、ゲピロン、イプサピロン、タンドスピロン、およびチアスピロンを含むアザスピロン;ならびに、アセトフェナジン、アデメチオニン、S−アデノシルメチオニン、アドラフィニル、アメセルギド、アミネプチン、アンペロジド、ベナクチジン、ベンモキシン、ビネダリン、ブプロピオン、カルバマゼピン、カロキサゾン、セリクラミン、コチニン、フェゾラミン、フルペンチキソール、イダゾキサン、ケタンセリン、レボプロチリン、リチウム塩、マプロチリン、メジフォキサミン、メチルフェニデート、メトラリンドール、ミナプリン、ネファゾドン、ニソキセチン、ノミフェンシン、オキサフロザン、オキシトリプタン、フェニルヒドラジン、ロリプラム、ロキシンドール、シブトラミン、テニロキサジン、チアネプチン、トフェナシン、トラザドン、トリプトファン、ビロキサジン、およびザロスピロンを含む他の抗うつ剤などの抗うつ剤。
【0062】
15)例えば、アトロピン、ベンズアトロピン、ビペリデン、シクロペントレート、グリコピロレート、ヒヨスチン、臭化イプラトロピウム、塩酸オルフェナジン、臭化オキシトロプリウム、オキシブチニン、ピレンゼピン、プロシクリジン、プロパンテリン、プロピベリン、テレンゼピン、チオトロピウム、トリヘキシフェニジル、トロピカミド、およびトロスピウムなどの抗コリン剤。
【0063】
16)例えば、ピオグリタゾン、ロシグリタゾン、およびトログリタゾンなどの抗糖尿病薬。
【0064】
17)例えば、デフェロキサミン、塩化エドロホニウム、フルマゼニル、ナルメフェン、ナロキソン、およびナルトレキソンなどの解毒剤。
【0065】
18)例えば、アリザプリド、アザセトロン、ベンズキナミド、ベスタヒスチン、ブロモプリド、ブクリジン、クロルプロマジン、シンナリジン、クレボプリド、シクリジン、ジメンヒドリネート、ジフェンヒドラミン、ジフェニドール、ドンペリドン、ドラセトロン、ドロナビノール、ドロペリドール、グラニセトロン、ヒヨスチン、ロラゼパム、メトクロプラミド、メトピマジン、ナビロン、オンダンセトロン、パロノセトロン、ペルフェナジン、プロクロルペラジン、プロメタジン、スコポラミン、トリエチルペラジン、トリフルオペラジン、トリフルプロマジン、トリメトベンザミド、およびトロピセトロンなどの制吐剤。
【0066】
19)例えば、アクリバスチン、アステミゾール、アザタジン、アゼラスチン、ブロンフェニラミン、カルビノキサミン、セチリジン、クロルフェニラミン、シンナリジン、クレマスチン、シクリジン、シプロヘプタジン、デスロラタジン、デクスメデトミジン、ジフェンヒドラミン、ドキシラミン、フェキソフェナジン、ヒドロキシジン、ケトチフェン、レボカバスチン、ロラタジン、ミゾラスチン、プロメタジン、ピリラミン、テルフェナジン、およびトリメプラジンなどの抗ヒスタミン剤。
【0067】
20)例えば、アシクロビル、アデフォビル、アマンタジン、シドフォビル、エファビレンツ、ファミシクロビル、ホスカルネット、ガンシクロビル、イドクスウリジン、インジナビル、イノシンプラノベクス、ラミブジン、ネルフィナビル、ネビラピン、オセルタミビル、パリビズマブ、ペンシクロビル、プレコナリル、リバビリン、リマンタジン、リトナビル、ルプリントリビル(ruprintrivir)、サキナビル、スタブジン、バラシクロビル、ザルシタビン、ザナミビル、ジドブジン、およびインターフェロンなどの抗ウイルス剤(ヌクレオシドおよび非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤、ならびにプロテアーゼ阻害剤を含む);ダプソンなどのAIDS補助薬;トブラマイシンなどのアミノグリコシド系;アンホテリシン、カスポファンギン、クロトリマゾール、エコナゾール ニトレート、フルコナゾール、イトラコナゾール、ケトコナゾール、ミコナゾール、ニスタチン、テルビナフィン、およびボリコナゾールなどの抗真菌剤;キニンなどの抗マラリア薬;カプレオマイシン、シプロフロキサシン、エタンブトール、メロペネム、ピペラシリン、リファンピシン、およびバンコマイシンなどの抗結核薬;セファゾリン、セフメタゾール、セフォペラゾン、セフォキシチン、セファセトリル、セファレキシン、セファログリシン、およびセファロリジンなどのβラクタム系;セファロスポリンC、およびセファロチンなどのセファロスポリン系;セファマイシンA、セファマイシンB、セファマイシンC、セファピリン、およびセファラジンなどのセファマイシン系;クロファジミンなどの抗らい菌薬;アモキシシリン、アンピシリン、アミルペニシリン、アジドシリン、ベンジルペニシリン、カルベニシリン、カルフェシリン、カリンダシリン、クロメトシリン、クロキサシリン、シクラシリン、ジクロキサシリン、ジフェニシリン、ヘプチルペニシリン、ヘタシリン、メタムピシリン、メチシリン、ナフシリン、2−ペンテニルペニシリン、ペニシリンN、ペニシリンO、ペニシリンS、およびペニシリンVなどのペニシリン系;シプロフロキサシン、クリナフロキサシン、ジフロキサシン、グレパフロキサシン、ノルフロキサシン、オフロキサシン、およびテマフロキサシンなどのキノロン系;ドキシサイクリンおよびオキシテトラサイクリンなどのテトラサイクリン系;リネゾリド、トリメトプリム、およびスルファメトキサゾールなどの様々な抗感染薬などの抗感染症薬。
【0068】
21)例えば、ドロロキシフェン、タモキシフェン、およびトレミフェンなどの抗腫瘍薬。
【0069】
22)例えば、アマンタジン、アンドロピニロール、アポモルヒネ、バクロフェン、ベンセラジド、ビペリデン、ベンズトロピン、ブロモクリプチン、ブジピン、カベルゴリン、カルビドパ、エリプロジル、エンタカポン、エプタスチグミン、エルゴリン、ガランタミン、ラザベミド、レボドパ、リスリド、マジンドール、メマンチン、モフェギリン、オルフェナドリン、トリヘキシフェニジル、ペルゴリド、ピリベジル、プラミペキソール、プロシクリジン、プロペントフィリン、ラサギリン、レマセミド、ロピネロール、セレギリン、スフェラミン、テルグリド、およびトルカポンなどの抗パーキンソン病薬。
【0070】
23)例えば、アセトフェナジン、アリザプリド、アミスルプリド、アミキサピン、アンペロジド、アリピプラゾール、ベンペリドール、ベンズキナミド、ブロムペリドール、ブラメイト、ブタクラモール、ブタペラジン、カルフェナジン、カルピプラミン、クロルプロマジン、クロルプロチキセン、クロカプラミン、クロマクラン、クロペンチキソール、クロスピラジン、クロチアピン、クロザピン、シアメマジン、ドロペリドール、フルペンチキソール、フルフェナジン、フルスピリレン、ハロペリドール、ロキサピン、メルペロン、メソリダジン、メトフェナザート、モリンドロン、オランザピン、ペンフルリドール、ペリシアジン、ペルフェナジン、ピモジド、ピパメロン、ピペラセタジン、ピポチアジン、プロクロルペラジン、プロマジン、クエチアピン、レモキシプリド、リスペリドン、セルチンドール、スピペロン、スルピリド、チオリダジン、チオチキセン、トリフルペリドール、トリフルプロマジン、トリフルオペラジン、ジプラシドン、ゾテピン、およびズクロペンチキソール;脂肪族化合物、ピペリジン系、およびピペラジン系を含むフェノチアジン系;チオキサンテン系、ブチロフェノン系、および置換ベンズアミド系などの抗精神病薬。
【0071】
24)例えば、ジクロフェナク、ヘパリノイド、ヒドロキシクロロキン、メトトレキサート、レフルノミド、およびテリフルノミドなどの抗リウマチ薬。
【0072】
25)例えば、アジナゾラム、アルピデム、アルプラゾラム、アルセロキシロン、アムフェニドン、アザシクロノール、ブロマゼパム、ブロミソバルム、ブスピロン、カプトジアミン、カプリド、カルブクロラール、カルブロマール、クロラールベタイン、クロルジアゼポキシド、クロベンゼパム、エンシプラジン、フレシノキサン、フルラゼパム、ヒドロキシジン、イプサピラオン、レソピトロン、ロプラゾラム、ロラゼパム、ロキサピン、メクロクアロン、メデトミジン、メタクアロン、メスプリロン、メトミデート、ミダゾラム、オキサゼパム、プロパノロール、タンドスピロン、トラザドン、ゾルピデム、およびゾピクロンなどの抗不安薬。
【0073】
26)例えば、ドロナビノールなどの食欲刺激剤。
【0074】
27)例えば、フェンフルラミン、フェンテルミン、およびシブトラミンなどの食欲抑制薬;例えば、膵性リパーゼ阻害剤、セロトニン、ノルエピネフリン再取り込み阻害剤、および抗食欲減退薬などの抗肥満治療薬。
【0075】
28)例えば、アルプラゾラム、ブロマゼパム、ブロチゾラム、クロルジアゼポキシド、クロバザム、クロナゼパム、クロラゼペート、デモキセパム、ジアゼパム、エスタゾラム、フルニトラゼパム、フルラゼパム、ハラゼパム、ケタゾラム、ロプラゾラム、ロラゼパム、ロルメタゼパム、メダゼパム、ミダゾラム、ニトラゼパム、ノルダゼパム、オキサゼパム、プラゼパム、クアゼパム、テマゼパム、およびトリアゾラムなどのベンゾジアゼピン系。
【0076】
29)例えば、アレンドロ酸ナトリウム、ナトリウムクロドロネート、エチドロネート二ナトリウム、イバンドロン酸、パミドロネート二ナトリウム、イセドロネートナトリウム、チルドロン酸、およびゾレドロン酸などのビスホスホネート剤。
【0077】
30)例えば、シロスタゾール、ジピリダモール、および血液因子などの血液調整剤。
【0078】
31)例えば、アセブタロール、アデノシン、アミロリド、アミオダロン、アテノロール、ベナゼプリル、ビソプロロール、ブメタニド、カンデサルタン、カプトプリル、クロニジン、ジルチアゼム、ジソピラミド、ドフェチリド、ドキサゾシン、エナラプリル、エスモロール、エタクリン酸、フレカニド、フロセミド、ゲンフィブロジル、イブチリド、イルベサルタン、ラベトロール、ロサルタン、ロバスタチン、メトラゾン、メトプロロール、メキシレチン、ナドロール、ニフェジピン、ピンドロール、プラゾシン、プロカインアミド、プロパフェノン、プロプラノロール、クイナプリル、キニジン、ラミプリル、ソタロール、スピロノラクトン、テルミサルタン、トカイニド、トルセミド、トリアムテレン、バルサルタン、およびベラパミルなどの心血管薬。
【0079】
32)例えば、アムロジピン、ベプリジル、ジルチアゼム、フェロジピン、フルナリジン、ガロパミル、イスラジピン、ラシジピン、レラカニジピン、ニカルジピン、ニフェジピン、ニモジピンおよびベラパミルなどのカルシウムチャンネル遮断薬。
【0080】
33)例えば、アンフェタミン、ブルシン、カフェイン、デキスフェンフルラミン、デキストロアンフェタミン、エフェドリン、フェンフルラミン、マジンドール、メチフェニデート、モダフィニル、ペモリン、フェンテルミン、およびシブトラミンなどの中枢神経系興奮薬。
【0081】
34)例えば、アシピモックス、アトルバスタチン、シプロフィブレート、コレスチポール、コレスチラミン、ベザフィブレート、エゼチミベ、フェノフィブレート、フルバスタチン、ゲムフィブロジル、イスパグフラ、ニコチン酸、オメガ−3トリグリセリド、プラバスタチン、ロスバスタチン、およびシンバスタチンなどのコレステロール降下剤。
【0082】
35)例えば、緑膿菌感染症に対するワクチン(例:Aerugen(登録商標))、α1−アンチトリプシン、アミカシン、セファドロキシル、デヌホソール、デュラマイシン、グルタチオン、マンニトール、およびトブラマイシンなどの嚢胞性線維症を管理するための薬剤。
【0083】
36)例えば、アデノシンおよびアミノ馬尿酸などの診断薬。
【0084】
37)例えば、メラトニン、およびビタミンEを含むビタミン類などの栄養補助食品。
【0085】
38)例えば、アミロライド、ベンドロフルメチアジド、ブメタニド、クロルタリドン、シクロペンチアジド、フロセミド、インダパミド、メトラゾン、スピロノラクトン、およびトラセミドなどの利尿薬。
【0086】
39)例えば、アマンタジン、アポモルヒネ、ブロモクリプチン、カベルゴリン、リスリド、ペルゴリド、プラミペキソール、およびロピネロールなどのドーパミンアゴニスト。
【0087】
40)例えば、アポモルヒネ、二酢酸アポモルヒネ、モキシシリト、フェントラミン、5型ホスホジエステラーゼ阻害剤(シルデナフィル、タダラフィル、バルデナフィル、およびヨヒンビンなど)などの勃起不全症のための薬剤。
【0088】
41)例えば、アトロピン、ヒオスシアミン、ファモチジン、ランソプラゾール、ロペラミド、オメプラゾール、およびレベプラゾールなどの胃腸薬。
【0089】
42)例えば、コルチゾン、エピネフリン、エストラジオール、インスリン、オスタボリン−C、副甲状腺ホルモン、およびテストステロンなどのホルモンおよびアナログ。
【0090】
43)例えば、デスモプレシン、ランレオチド、リュープロリド、オクトレオチド、ペグビソマント、プロチレリン、サルコトニン、ソマトロピン、テトラコサクチド、チロキシン、およびバソプレシンなどのホルモン薬。
【0091】
44)例えば、グリベンクラミド、グリクラジド、グリメピリド、グリピジド、およびグリキドンを含むスルホニル尿素剤;メトフォルミンを含むビグアナイド剤;ピオグリタゾン、ロシグリタゾン、ナテグリニド、レパグリニド、およびアカルボースを含むチアゾリジンジオン剤などの血糖低下剤。
【0092】
45)免疫グロブリン。
【0093】
46)例えば、インターフェロン(例:インターフェロンベータ−1aおよびインターフェロンベータ−1b)、およびガラティラメルなどの免疫調節薬。
【0094】
47)例えば、アザチオプリン、シクロスポリン、ミコフェノール酸、ラパマイシン、シロリムス、およびタクロリムスなどの免疫抑制薬。
【0095】
48)例えば、クロモグリケート、ヨードキサミド、ネドクロミル、ケトチフェン、トリプターゼ阻害剤、およびペミロラストなどの肥満細胞安定剤。
【0096】
49)例えば、アルモトリプタン、アルペロプリド、アミトリプチリン、アモキサピン、アテノロール、クロニジン、コデイン、コプロキサモール、シプロヘプタジン、デキストロプロポキシペン、ジヒドロエルゴタミン、ジルチアゼム、ドキセピン、エルゴタミン、エレトリプタン、フルオキセチン、フロバトリプタン、イソメテプテン、リドカイン、リシノプリル、リスリド、ロキサピン、メチセルジド、メトクロプラミド、メトプロロール、ナドロール、ナラトリプタン、ノルトリプチリン、オキシコドン、パロキセチン、ピゾチフェン、ピゾチリン、プロクロルペラジン、プロパノロール、プロポキシフェン、プロトリプチリン、リザトリプタン、セルトラリン、スマトリプタン、チモロール、トルフェナム酸、トラマドール、ベラパミル、ゾルミトリプタン、および非ステロイド性抗炎症薬などの偏頭痛薬。
【0097】
50)例えば、ジフェンヒドラミン、プロメタジン、およびスコポラミンなどの乗り物酔い止め薬。
【0098】
51)N−アセチルシステイン、アンブロキソール、アミロライド、デキストラン、ヘパリン、脱硫酸ヘパリン、低分子量ヘパリン、および遺伝子組換えヒトDNaseなどの粘液溶解薬。
【0099】
52)例えば、ベンシクラン、メチルプレドニゾロン、ミトキサントロン、およびプレドニゾロンなどの多発性硬化症を管理するための薬剤。
【0100】
53)例えば、バクロフェン、クロルゾキサゾン、シクロベンザプリン、メトカルバモール、オルフェナドリン、キニン、およびチザニジンなどの筋弛緩薬。
【0101】
54)例えば、メマンチンなどのNMDA受容体アンタゴニスト。
【0102】
55)例えば、アセクロフェナク、アセトアミノフェン、アルミノプロフェン、アンフェナク、アミノプロピロン、アミキセトリン、アスピリン、ベノキサプロフェン、ブロムフェナク、ブフェキサマク、カルプロフェン、セレコキシブ、コリン、シンコフェン、シンメタシン、クロメタシン、クロプリアク、ジクロフェナク、ジクロフェナクナトリウム、ジフルニサル、エテンザミド、エトドラク、エトリコキシブ、フェノプロフェン、フルルビプロフェン、イブプロフェン、インドメタシン、インドプロフェン、ケトプロフェン、ケトロラク、ロキソプロフェン、マジプレドン、メクロフェナム酸塩、メフェナム酸、メロキシカム、ナブメトン、ナプロキセン、ニメスリド、パレコキシブ、フェニルブタゾン、ピロキシカム、ピルプロフェン、ロフェコキシブ、サリチル酸塩、スリンダク、チアプロフェン酸、トルフェナム酸塩、トルメチン、およびバルデコキシブなどの非ステロイド抗炎症薬。
【0103】
56)例えば、オリゴヌクレオチド、デコイヌクレオチド、アンチセンスヌクレオチド、および他の遺伝子ベースの医薬分子などの核酸医薬。
【0104】
57)例えば、アルフェンタニル、アリルプロジン、アルファプロジン、アニレリジン、ベンジルモルヒネ、ベンジトラミド、ブプレノルフィン、ブトルファノール、カルビフェン、シプラマドール、クロニタゼン、コデイン、コデインリン酸塩、デキストロモラミド、デキストロプロポキシフェン、ジアモルヒネ、ジヒドロコデイン、ジヒドロモルヒネ、ジフェノキシレート、ジピパノン、フェンタニル、ヒドロモルホン、L−アルファアセチルメタドール、レボルファノール、ロフェンタニル、ロペラミド、メペリジン、メプタジノール、メタドン、メトポン、モルヒネ、ナルブフィン、ナロルフィン、オキシコドン、パパベレタム、ペンタゾシン、ペチジン、フェナゾシン、ホルコデイン、レミフェンタニル、サフェンタニル、トラマドール、および制吐剤とそれらの組み合わせなどのアヘン剤およびオピオイド剤。
【0105】
58)例えば、ベタキソロールおよびケトチフェンなどの眼科用製剤。
【0106】
59)例えば、アレンドロネート、エストラジオール、エストロピテート、ラロキシフェン、およびリセドロネートなどの骨粗鬆症用製剤。
【0107】
60)例えば、アパゾン、ベンズピペリロン、ベンジダミン、カフェイン、カナビノイド、クロニキシン、エトヘプタジン、フルピルチン、ネホパム、オルフェナドリン、ペンタゾシン、プロパセタモール、およびプロポキシフェンなどの他の鎮痛薬。
【0108】
61)例えば、B−細胞阻害剤、p38MAPキナーゼ阻害剤、およびTNF阻害剤などの他の抗炎症薬。
【0109】
62)例えば、テオフィリン、テオブロミン、IBMX、ペントキシフィリン、およびパパベリンを含む非特異的ホスホジエステラーゼ阻害剤;ミルリノン、アムリノン、およびオルプリノンなどのビピリジン;ピロキシモンおよびエノキシモンなどのイミダゾロン;イマゾダンおよび5−メチル−イマゾダンなどのイミダゾリン;イミダゾキノキサリン;ならびにインドリダンおよびLY181512(5−(6−オキソ−1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリダジン−3−イル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン)などのジヒドロピリダジノン;シロスタミド、シロスタゾール、およびベスナリノンなどのジヒドロキノリノン化合物;モタピゾン;を含むホスホジエステラーゼ3型阻害剤;シロミラスト、エタゾレート、ロリプラム、オグレミラスト、ロフルミラスト、ONO6126、トラフェントリン、およびザルダベリンなどでニトラクアゾンおよびニトラクアゾン類似体などのキナゾリンジオン;デンブフィリンおよびアロフィリンなどのキサンチン誘導体;アチゾラムなどのテトラヒドロピリミドン;フィラミナストなどのオキシムカーバメートを含むホスホジエステラーゼ4型阻害剤;ならびにシルデナフィル、ザプリナスト、バルデナフィル、タダラフィル、ジピリダモール、およびWO01/19802に記載の化合物、特に(S)−2−(2−ヒドロキシメチル−1−ピロリジニル)−4−(3−クロロ−4−メトキシ−ベンジルアミノ)−5−[N−(2−ピリミジニルメチル)カルバモイル]ピリミジン、2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,7−ナフチリジン−7−イル)−4−(3−クロロ−4−メトキシベンジルアミミノ)−5−[N−(2−モルホリノエチル)カルバモイル]−ピリミジン、および(S)−2−(2−ヒドロキシメチル−1−ピロリジニル)−4−(3−クロロ−4−メトキシ−ベンジルアミノ)−5−[N−(1,3,5−トリメチル−4−ピラゾリル)カルバモイル]−ピリミジンを含むホスホジエステラーゼ5型阻害剤;などのホスホジエステラーゼ阻害剤。
【0110】
63)例えば、クロマカリム、ジアゾキサイド、グリベンクラミド、レブクロマカリム、ミノキシジル、ニコランジル、およびピナシジルなどのカリウムチャネル調節剤。
【0111】
64)例えば、アルプロスタジル、ジノプロストン、エポプロステノール、およびミソプロストールなどのプロスタグランジン。
【0112】
65)例えば、バンブテロール、ビトルテロール、ブロキサテロール、カルモテロール、クレンブテロール、フェノテロール、ホルモテロール、インダカテロール、レバルブテロール、メタプロテレノール、オルシプレナリン、ピクメテロール、ピルブテロール、プロカテロール、レプロテロール、リミテロール、サルブタモール、サルメテロール、テルブタリンなどのβ2−アゴニスト;誘導型一酸化窒素合成酵素(iNOS)阻害剤;イプラトロピウム、臭化イプラトロピウム、オキシトロピウム、チオトロピウム、グリコピロレートなどの抗ムスカリン剤;アミノフィリン、テオフィリンなどのキサンチン系;例えば、インターロイキンおよびインターフェロンなどのアデノシン受容体拮抗薬およびサイトカイン;サイトカイン合成阻害剤、エンドセリン受容体拮抗薬、エラスターゼ阻害剤、インテグリン阻害剤、ロイコトリエン受容体拮抗薬を含むサイトカイン拮抗薬およびケモカイン拮抗薬、プロスタサイクリン類似体、ならびに、アブルカスト、エフェドリン、エピネフリン、フェンロイトン、イロプロスト、イラルカスト、イソエタリン、イソプロテレノール、モンテルカスト、オンタゾラスト、プランルカスト、プソイドエフェドリン、シベナデト、テポキサリン、ベルルカスト、ザフィルルカスト、およびジロートンなどの、気管支拡張薬を含む呼吸器作用薬および呼吸器疾患治療用の薬剤。
【0113】
66)例えば、アルプラゾラム、ブタルビタール、クロルジアゼポキシド、ジアゼパム、エスタゾラム、フルニトラゼパム、フルラゼパム、ロラゼパム、ミダゾラム、テマゼパム、トリアゾラム、ザレプロン、ゾルピデム、およびゾピクロンなどの鎮静剤および睡眠薬。
【0114】
67)例えば、1−(4−ブロモ−2,5−ジメトキフェニル)−2−アミノプロパン、ブスピロン、m−クロロフェニルピペラジン、シサプリド、麦角アルカロイド、ゲピロン、8−ヒドロキシ−(2−N,N−ジプロピルアミノ)−テトラリン、イプサペロン、リセルグ酸ジエチルアミド、2−メチルセロトニン、メザコプリド、スマトリプタン、チアスピロン、トラゾドン、およびザコプリドなどのセロトニンアゴニスト。
【0115】
68)例えば、アミトリプチリン、アザタジン、クロルプロマジン、クロザピン、シプロヘプタジン、デクスフェンフルラミン、R(+)−α−(2,3−ジメトキフェニル)−1−[2−(4−フルオロフェニル)エチル]−4−ピペリジン−メタノール、ドラセトロン、フェンクロニン、フェンフルラミン、グラニセトロン、ケタンセリン、メチセルギド、メトクロプラミド、ミアンセリン、オンダンセトロン、リスペリドン、リタンセリン、トリメトベンザミド、およびトロピセトロンなどのセロトニン拮抗剤。
【0116】
69)例えば、アルコメタゾン、ベクロメタゾン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、ベタメタゾン、ブデソニド、ブチキソコルト、シクレソニド、クロベタゾール、デフラザコート、ジフルコルトロン、デゾキシメタゾン、デキサメタゾン、フルドロコルチゾン、フルニソリド、フルオシノロン、フルオメトロン、フルチカゾン、フルチカゾンプロプリオネート、ヒドロコルチゾン、メチルプレドニゾロン、モメタゾン、ナンドロロンデカノエート、硫酸ネオマイシン、プレドニゾロン、リメキソロン、ロフレポニド、トリアムシノロン、およびトリアムシノロンアセトニドなどのステロイド剤。
【0117】
70)例えば、アドレナリン、デキサムフェタミン、ジピレフィン、ドブタミン、ドーパミン、ドペキサミン、イソプレナリン、ノルアドレナリン、フェニレフリン、プソイドエフェドリン、トラマゾリン、およびキシロメタゾリンなどの交感神経興奮様薬。
【0118】
71)グリセリルトリニトレート、イソソルビドジニトレート、およびイソソルビドモノニトレートなどのニトレート剤。
【0119】
72)例えば、ベルガプテン、イソトレチノイン、およびメトキサレンなどの皮膚および粘膜薬。
【0120】
73)例えば、ブプロピオン、ニコチン、およびバレニクリンのような禁煙補助剤。
【0121】
74)例えば、ピモジドなどのトゥーレット症候群治療薬。
【0122】
75)例えば、ダリフェニシン、オキシブチニン、臭化プロパンテリン、およびトルテリジンなどの尿路感染治療薬。
【0123】
76)ワクチン。
【0124】
77)例えば、ベタヒスチンおよびメクリジンなどの眩暈治療薬。
【0125】
78)アシル化インスリン、グルカゴン、グルカゴン様ペプチド、エキセンディン、インスリン、インスリン類似体、インスリンアスパルト、インスリンデテミール、インスリングラルギン、インスリングルリジン、インスリンリスプロ、インスリン亜鉛、イソフェンインスリン、中性、普通、および不溶性インスリン、ならびにプロタミン亜鉛インスリンなどの治療用タンパク質およびペプチド。
【0126】
79)例えば、アントラサイクリン系、ドキソルビシン、イダルビシン、エピルビシン、メトトレキサート、タキサン系、パクリタキセル、ドセタキセル、シスプラチン、ビンカ・アルカロイド系、ビンクリスチン、および5−フルオロウラシルなどの抗癌剤。
【0127】
80)あらゆる前記の医薬的に許容される塩または誘導体。
【0128】
上に列挙した特定の指標またはクラスにおける薬剤は、他の指標においても実用性を有し得ることに注意すべきである。複数の活性薬剤は、本発明の実施に使用できる。本発明による吸入器を用いて、2つ以上の異なる活性薬剤または薬剤を組み合わせて送達することもできる。用いてもよい2つの薬剤の具体的な組み合わせとしては、ステロイドとβ−アゴニストの組み合わせが挙げられる。かかる組み合わせの例としては、ベクロメタゾンとホルモテロール;ベクロメタゾンとサルメテロール;フルチカゾンとホルモテロール;フルチカゾンとサルメテロール;ブデソニドとホルモテロール;ブデソニドとサルメテロール;フルニソリドとホルモテロール;フルニソリドとサルメテロール;シクレソニドとホルモテロール;シクレソニドとサルメテロール;モメタゾンとホルモテロール;ならびにモメタゾンとサルメテロールである。具体的には、本発明による吸入器を用いて、3つの異なる活性薬剤または薬剤を組み合わせて送達することもできる。
【0129】
必要に応じて、活性薬剤または薬剤を担体分子(単数または複数)と結合させてもよいし、および/または、活性薬剤または薬剤の活性および/または安定性を最適にするため、プロドラッグ、塩、エステル、または溶媒和物の形態で用いてもよいことは当業者には明らかであろう。
【0130】
抗コリン剤は、上述(No.15を参照)のものである。医薬組成物が、1つ以上、好ましくは1つの抗コリン作用薬1を含んでもよく、必要に応じて、医薬的に許容される賦形剤と組み合わせてもよいことも考えられる。
【0131】
抗コリン作用薬1は、以下からなる群から選択することができる:
a)チオトロピウム塩1a、
b)式1cの化合物、
【化1】

式中
Aは、
【化2】

から選択される二重結合基を示し、
は、単一負電荷をもつアニオン、好ましくは、フッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硫酸塩、リン酸塩、メタンスルホン酸塩、硝酸塩、マレイン酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、シュウ酸塩、コハク酸塩、安息香酸塩、およびp−トルエンスルホン酸塩からなる群から選択されるアニオンを示し、
およびRは、同一であっても異なっていてもよく、メチル、エチル、n−プロピル、およびイソプロピルから選択される基を示し、これらは、必要に応じて、ヒドロキシまたはフッ素で置換されており、好ましくは、未置換メチルである;
、R、R、およびRは、同一であっても異なっていてもよく、水素、メチル、エチル、メチルオキシ、エチルオキシ、ヒドロキシ、フッ素、塩素、臭素、CN、CF、またはNOを示し;
は、水素、メチル、エチル、メチルオキシ、エチルオキシ、−CH−F、−CH−CH−F、−O−CH−F、−O−CH−CH−F、−CH−OH、−CH−CH−OH、CF、−CH−OMe、−CH−CH−OMe、−CH−OEt、−CH−CH−OEt、−O−COMe、−O−COEt、−O−COCF、−O−COCF、フッ素、塩素、または臭素を示す;
c)式1dの化合物、
【化3】

式中
A、X、R、およびRは、前述した意味を有していてもよく、
、R、R、R10、R11、およびR12は、同一であっても異なっていてもよく、水素、メチル、エチル、メチルオキシ、エチルオキシ、ヒドロキシ、フッ素、塩素、臭素、CN、CF3、またはNOを示す、但し、R、R、R、R10、R11、およびR12基の少なくとも1つは水素ではない;
d)式1eの化合物、
【化4】

式中
AおよびXは、前述した意味を有していてもよく、
15は、水素、ヒドロキシ、メチル、エチル、−CF、CHF、またはフッ素を示し;
1’およびR2’は、同一であっても異なっていてもよく、必要に応じて、C−C−シクロアルキル、ヒドロキシ、またはハロゲンで置換されていてもよいC−C−アルキルを示し、
1’およびR2’は共に、−C−C−アルキレンブリッジを示し;
13、R14、R13’およびR14’は、同一であっても異なっていてもよく、水素、−C−C−アルキル、−C−C−アルキルオキシ、ヒドロキシ、−CF、−CHF、CN、NO、またはハロゲンを示す;
e)式1fの化合物、
【化5】

式中
は、前述した意味を有していてもよく、
DおよびBは、同一であっても異なっていてもよいが、同一であるのが好ましく、−O、−S、−NH、−CH、−CH=CH、または−N(C−C−アルキル)−を示し;
16は、水素、ヒドロキシ、−C−C−アルキル、−C−C−アルキルオキシ、−C−C−アルキレン−ハロゲン、−O−C−C−アルキレン−ハロゲン、−C−C−アルキレン−OH、−CF、CHF、−C−C−アルキレン−C−C−アルキルオキシ、−O−COC−C−アルキル、−O−COC−C−アルキレン−ハロゲン、−C−C−アルキレン−C−C−シクロアルキル、−O−COCF、またはハロゲンを示し;
1’’およびR2’’は、同一であっても異なっていてもよく、必要に応じて、−C−C−シクロアルキル、ヒドロキシ、またはハロゲンで置換されていてもよい−C−C−アルキルを示し;または、
1’’およびR2’’は共に、−C−C−アルキレンブリッジを示し;
17、R18、R17’およびR18’は、同一であっても異なっていてもよく、水素、C−C−アルキル、C−C−アルキルオキシ、ヒドロキシ、−CF、−CHF、CN、NO、またはハロゲンを示し;
およびRx’は、同一であっても異なっていてもよく、水素、C−C−アルキル、C−C−アルキルオキシ、ヒドロキシ、−CF、−CHF、CN、NO、またはハロゲンを示し;または
およびRx’は共に、単結合、または、−O、−S、−NH、−CH、−CH−CH−、−N(C−C−アルキル)、−CH(C−C−アルキル)−、および−C(C−C−アルキル)の架橋から選択される架橋基を示す;
f)式1gの化合物、
【化6】

式中
は、前述した意味を有していてもよく、
A’は、
【化7】

から選択される二重結合基を示し;
19は、ヒドロキシ、メチル、ヒドロキシメチル、エチル、−CF、CHF、またはフッ素を示し;
1’’’およびR2’’’は、同一であっても異なっていてもよく、必要に応じて、C−C−シクロアルキル、ヒドロキシ、またはハロゲンで置換されていてもよいC−C−アルキルを示し、または
1’’’およびR2’’’は共に、−C−C−アルキレンブリッジを示し;
20、R21、R20’およびR21’は、同一であっても異なっていてもよく、水素、−C−C−アルキル、−C−C−アルキルオキシ、ヒドロキシ、−CF、−CHF、CN、NO、またはハロゲンを示す。
【0132】
式1cの化合物は、当該技術分野において周知である(国際公開第02/32899号)。
【0133】
本発明の好適な実施形態において、本方法は、式1cの化合物を投与することを含み、
式中、
は、臭化物を示し;
およびRは、同一であっても異なっていてもよく、メチルおよびエチルから選択される基、好ましくはメチルを示し;
、R、R、およびRは、同一であっても異なっていてもよく、水素、メチル、メチルオキシ、塩素、またはフッ素を示し;
は、水素、メチル、またはフッ素を示し、必要に応じて、医薬的に許容される賦形剤と一緒でもよい。
【0134】
一般式1cの化合物において特に重要なのは、Aが、
【化8】

から選択される二重結合基を示すことである。
【0135】
式1cの化合物は、必要に応じて、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物、もしくはそのラセミ化合物の形態で投与してもよい。
【0136】
本発明による方法において特に重要なのは、以下の式1cの化合物:
トロペノール2,2−ジフェニルプロピオン酸エステルメトブロミド、
スコピン2,2−ジフェニルプロピオン酸エステルメトブロミド、
スコピン2−フルオロ−2,2−ジフェニル酢酸エステルメトブロミド、および
トロペノール2−フルオロ−2,2−ジフェニル酢酸エステルメトブロミドである。
【0137】
式1dの化合物は、当該技術分野において周知である(国際公開第02/32898号)。
【0138】
本発明の好適な実施形態において、本方法は、式1dの化合物を投与することを含み、
式中、
Aは、
【化9】

から選択される二重結合基を示し;
は、臭化物を示し;
およびRは、同一であっても異なっていてもよく、メチルおよびエチル、好ましくはメチルを示し;
、R、R、R10、R11、およびR12は、同一であっても異なっていてもよく、水素、フッ素、塩素、または臭素、好ましくはフッ素を示し、但し、R、R、R、R10、R11、およびR12基の少なくとも1つは水素ではなく、必要に応じて、医薬的に許容される賦形剤と一緒でもよい。
【0139】
本発明による方法において特に重要なのは、以下の式1dの化合物:
トロペノール3,3’,4,4’−テトラフルオロベンジル酸エステルメトブロミド、
スコピン3,3’,4,4’−テトラフルオロベンジル酸エステルメトブロミド、
スコピン4,4’−ジフルオロベンジル酸エステルメトブロミド、
トロペノール4,4’−ジフルオロベンジル酸エステルメトブロミド、
スコピン3,3’−ジフルオロベンジル酸エステルメトブロミド、および
トロペノール3,3’−ジフルオロベンジル酸エステルメトブロミドである。
【0140】
本発明の医薬組成物は、必要に応じて、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物、もしくはそのラセミ化合物の形態である式1dの化合物を含有してもよい。
【0141】
式1eの化合物は、当該技術分野において周知である(国際公開第03/064419号)。
【0142】
本発明の好適な実施形態において、本方法は、式1eの化合物を投与することを含み、
式中、
Aは、
【化10】

から選択される二重結合基を示し;
は、塩化物、臭化物、およびメタンスルホン酸塩から選択される、好ましくは臭化物のアニオンを示し;
15は、ヒドロキシ、メチル、またはフッ素、好ましくはメチルまたはヒドロキシを示し;
1’およびR2’は、同一であっても異なっていてもよく、メチルまたはエチル、好ましくはメチルを示し;
13、R14、R13’、およびR14’は、同一であっても異なっていてもよく、水素、−CF、−CHF、またはフッ素、好ましくは水素またはフッ素を示し、これらは、必要に応じて、医薬的に許容される賦形剤と一緒でもよい。
【0143】
本発明の別の好適な実施形態において、本方法は、式1eの化合物を投与することを含み、
式中、
Aは、
【化11】

から選択される二重結合基を示し;
は、臭化物を示し;
15は、ヒドロキシまたはメチル、好ましくはメチルを示し;
1’およびR2’は、同一であっても異なっていてもよく、メチルまたはエチル、好ましくはメチルを示し;
13、R14、R13’およびR14’は、同一であっても異なっていてもよく、水素またはフッ素を示し、これらは、必要に応じて、医薬的に許容される賦形剤と一緒でもよい。
【0144】
本発明による方法において特に重要なのは、以下の式1eの化合物:
トロペノール9−ヒドロキシ−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド ;
トロペノール9−フルオロ−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド;
スコピン9−ヒドロキシ−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド;
スコピン9−フルオロ−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド;
トロペノール9−メチル−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド;および
スコピン9−メチル−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミドである。
【0145】
本発明の医薬組成物は、必要に応じて、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物、もしくはそのラセミ化合物の形態である式1eの化合物を含有してもよい。
【0146】
式1fの化合物は、当該技術分野において周知である(国際公開第03/064418号)。
【0147】
本発明の別の好適な実施形態において、本方法は、式1fの化合物を投与することを含み、
式中、
は、塩化物、臭化物、またはメタンスルホン酸塩、好ましくは臭化物を示し;
DおよびBは、同一であっても異なっていてもよいが、同一であるのが好ましく、−O、−S、−NH、または−CH=CH−を示し;
16は、水素、ヒドロキシ、−C−C−アルキル、−C−C−アルキルオキシ、−CF、−CHF、フッ素、塩素、または臭素を示し;
1’’およびR2’’は、同一であっても異なっていてもよく、必要に応じて、ヒドロキシ、フッ素、塩素、または臭素で置換されていてもよいC−C−アルキルを示し、または、
1’’およびR2’’は共に、−C−C−アルキレンブリッジを示し;
17、R18、R17’およびR18’は、同一であっても異なっていてもよく、水素、C−C−アルキル、C−C−アルキルオキシ、ヒドロキシ、−CF、−CHF、CN、NO、フッ素、塩素、または臭素を示し;
およびRx’は、同一であっても異なっていてもよく、水素、C−C−アルキル、C−C−アルキルオキシ、ヒドロキシ、−CF、−CHF、CN、NO、フッ素、塩素、または臭素を示し、または、
およびRx’は共に、単結合、または、−O、−S、−NH−、および−CH−の架橋から選択される架橋基を示し、これらは、必要に応じて、医薬的に許容される賦形剤と一緒でもよい。
【0148】
本発明の別の好適な実施形態において、本方法は、式1fの化合物を投与することを含み、
式中、
は、塩化物、臭化物、またはメタンスルホン酸塩、好ましくは臭化物を示し;
DおよびBは、同一であっても異なっていてもよいが、同一であるのが好ましく、−S−または−CH=CH−を示し;
16は、水素、ヒドロキシ、またはメチルを示し;
1’’およびR2’’は、同一であっても異なっていてもよく、メチルまたはエチルを示し;
17、R18、R17’およびR18’は、同一であっても異なっていてもよく、水素、−CF、またはフッ素、好ましくは水素を示し;
およびRx’は、同一であっても異なっていてもよく、水素、−CF、またはフッ素、好ましくは水素を示し、または、
およびRx’は共に、単結合、または架橋基−O−を示し、これは、必要に応じて、医薬的に許容される賦形剤と一緒でもよい。
【0149】
本発明の別の好適な実施形態において、本方法は、式1fの化合物を投与することを含み、
式中、
は、臭化物を示し;
DおよびBは、−CH=CH−を示し;
16は、水素、ヒドロキシ、またはメチルを示し;
1’’およびR2’’は、メチルを示し;
17、R18、R17’、およびR18’は、同一であっても異なっていてもよく、水素またはフッ素、好ましくは水素を示し;
およびRx’は、同一であっても異なっていてもよく、水素またはフッ素、好ましくは水素を示し、または、
およびRx’は共に、単結合、または架橋基−O−を示し、これは、必要に応じて、医薬的に許容される賦形剤と一緒でもよい。
【0150】
本発明による方法において特に重要なのは、以下の式1fの化合物:
シクロプロピルトロピンベンジレートメトブロミド;
シクロプロピルトロピン2,2−ジフェニルプロピオネートメトブロミド;
シクロプロピルトロピン9−ヒドロキシ−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド;
シクロプロピルトロピン9−メチル−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド;
シクロプロピルトロピン9−メチル−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド;
シクロプロピルトロピン9−ヒドロキシ−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド;および
シクロプロピルトロピンメチル4,4’−ジフルオロベンジレートメトブロミドである。
【0151】
本発明の医薬組成物は、必要に応じて、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物、もしくはそのラセミ化合物の形態である式1fの化合物を含有してもよい。
【0152】
式1gの化合物は、当該技術分野において周知である(国際公開第03/064417号)。
【0153】
本発明の別の好適な実施形態において、本方法は、式1gの化合物を投与することを含み、
式中、
A’は、
【化12】

から選択される二重結合基を示し;
X’’は、塩化物、臭化物、またはメタンスルホン酸塩、好ましくは臭化物を示し;
19は、ヒドロキシまたはメチルを示し;
1’’’およびR2’’’は、同一であっても異なっていてもよく、メチルまたはエチル、好ましくはメチルを示し;
20、R21、R20’、およびR21’は、同一であっても異なっていてもよく、水素、−CF、−CHF、またはフッ素、好ましくは水素またはフッ素を示し、これらは、必要に応じて、医薬的に許容される賦形剤と一緒でもよい。
【0154】
本発明の別の好適な実施形態において、本方法は、式1gの化合物を投与することを含み、
式中、
A’は、
【化13】

から選択される二重結合基を示し;
は、臭化物を示し;
19は、ヒドロキシまたはメチル、好ましくはメチルを示し;
1’’’およびR2’’’は、同一であっても異なっていてもよく、メチルまたはエチル、好ましくはメチルを示し;
、R、R3’、およびR4’は、同一であっても異なっていてもよく、水素またはフッ素を示し、これらは、必要に応じて、医薬的に許容される賦形剤と一緒でもよい。
【0155】
本発明による方法において特に重要なのは、以下の式1gの化合物:
トロペノール9−ヒドロキシ−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド;
スコピン9−ヒドロキシ−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド;
トロペノール9−メチル−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド;
スコピン9−メチル−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド;
トロペノール9−エチル−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド;
トロペノール9−ジフルオロメチル−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド;および
スコピン9−ヒドロキシメチル−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミドである。
【0156】
本発明の医薬組成物は、必要に応じて、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物、もしくはそのラセミ化合物の形態である式1gの化合物を含有してもよい。
【0157】
使用されるアルキル基は、特に明記しない限り、1〜5個の炭素原子を有する分枝または非分枝のアルキル基である。例としては、メチル、エチル、プロピル、またはブチルが挙げられる。メチル、エチル、プロピル、またはブチル基は、必要に応じて、略号Me、Et、Prop、またはBuと呼んでもよい。特に明記しない限り、プロピルおよびブチルの定義は、該当の基の全ての可能な異性体も含む。従って、例えば、プロピルは、n−プロピルおよびイソプロピルを含み、ブチルは、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルなどを含む。
【0158】
使用されるシクロアルキル基は、特に明記しない限り、3〜6個の炭素原子をもつ脂環式基である。これらは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロヘキシル基である。本発明によれば、シクロプロピルは、本発明の範囲内において特に重要である。
【0159】
使用されるアルキレン基は、特に明記しない限り、1〜5個の炭素原子をもつ分枝または非分枝の二重結合したアルキル架橋である。例としては、メチレン、エチレン、プロピレン、またはブチレンが挙げられる。
【0160】
使用されるアルキレン−ハロゲン基は、特に明記しない限り、一、二、または三置換されていてもよく、好ましくはハロゲンにより二置換された1〜4個の炭素原子をもつ分枝または非分枝の二重結合したアルキル架橋である。従って、特に明記しない限り、アルキレン−OH基という用語は、一、二、または三置換されていてもよく、好ましくはヒドロキシ一置換された1〜4個の炭素原子をもつ分枝または非分枝の二重結合したアルキル架橋を示す。
【0161】
使用されるアルキルオキシ基は、特に明記しない限り、酸素原子経由で結合している1〜5個の炭素原子をもつ分枝または非分枝のアルキル基である。以下のもの、例えば、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、またはブチルオキシが挙げられる。メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、またはブチルオキシ基は、必要に応じて、略号MeO、EtO、PropO、またはBuOと呼んでもよい。特に明記しない限り、プロピルオキシおよびブチルオキシの定義は、該当の基の全ての可能な異性体も含む。従って、例えば、プロピルオキシは、n−プロピルオキシおよびイソプロピルオキシを含み、ブチルオキシは、イソブチルオキシ、sec−ブチルオキシ、およびtert−ブチルオキシなどを含む。アルキルオキシという用語の代わりに、アルコキシという用語も本発明の範囲内において使用可能である。メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、またはブチルオキシ基は、必要に応じて、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、またはブトキシと呼んでもよい。
【0162】
使用されるアルキレン−アルキルオキシ基は、特に明記しない限り、一、二、または三置換されていてもよく、好ましくはアルキルオキシ基により一置換された1〜5個の炭素原子をもつ分枝または非分枝の二重結合したアルキル架橋である。
【0163】
使用される−O−CO−アルキル基は、特に明記しない限り、エステル基経由で結合している1〜4個の炭素原子をもつ分枝または非分枝のアルキル基である。アルキル基は、エステル基のカルボニル炭素に直接結合している。−O−CO−アルキル−ハロゲン基という用語は、同様に理解すべきである。−O−CO−CF基は、トリフルオロ酢酸塩を示す。
【0164】
本発明の範囲内において、ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を示す。特に明記しない限り、フッ素および臭素は、好適なハロゲンである。CO基は、カルボニル基を示す。
【0165】
本発明による吸入装置は、式1の化合物を含み、医薬的に許容される賦形剤との混合物として粉末混合物を形成するのが好ましい。以下の医薬的に許容される賦形剤を用いて、本発明によるこれらの吸入用粉末混合物:単糖類(例:グルコースまたはアラビノース)、二糖類(例:ラクトース、サッカロース、マルトース、トレハロース)、オリゴ−および多糖類(例:デキストラン)、多価アルコール(例:ソルビトール、マンニトール、キシリトール)、塩(例:塩化ナトリウム、炭酸カルシウム)、または、これらの賦形剤の互いの混合物を調製することができる。単糖類または二糖類を用いるのが好ましいが、ラクトースまたはグルコースを、限定的ではないが特に、これらの水和物の形態で用いるのが好ましい。本発明の目的において、ラクトースおよびトレハロースは、特に好ましい賦形剤であるが、ラクトース、好ましくは、その一水和物の形態が最も好ましい。
【0166】
式1の化合物は、それらのラセミ化合物、エナンチオマー、またはその混合物の形態で用いることができる。ラセミ化合物からエナンチオマーの分離は、当該技術分野において既知の方法(例えば、キラル相によるクロマトグラフィ等によって)を用いて行うことができる。
【0167】
必要に応じて、本発明による吸入装置は、式1のある1つの化合物に加えて別の有効成分を含む粉末形態で複数用量の薬剤を含む。
【0168】
好適な追加の有効成分としては、アルブテロール、バンブテロール、ビトルテロール、ブロキサテロール、カルブテロール、クレンブテロール、フェノテロール、ホルモテロール、ヘキソプレナリン、イブテロール、イソエタリン、イソプレナリン、レボサルブタモール、マブテロール、メルアドリン、メタプロテレノール、オルシプレナリン、ピルブテロール、プロカテロール、レプロテロール、リミテロール、リトドリン、サルメテロール、サルメファモール、ソテレノット、スルホンテロール、チアラミド、テルブタリン、トルブテロール、CHF−1035、HOKU−81、KUL−1248、3−(4−{6−[2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−エチルアミノ]−ヘキシルオキシ}−ブチル)−ベンゼンスルホンアミド、5−[2−(5,6−ジエチル−インダン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシ−エチル]−8−ヒドロキシ−1H−キノリン−2−オン、4−ヒドロキシ−7−[2−{[2−{[3−(2−フェニルエトキシ)プロピル]スルホニル}エチル]−アミノ}エチル]−2(3H)−ベンゾチアゾロン、1−(2−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−2−[4−(1−ベンズイミダゾリル)−2−メチル−2−ブチルアミノ]エタノール、1−[3−(4−メトキシベンジル−アミノ)−4−ヒドロキシフェニル]−2−[4−(1−ベンズイミダゾリル)−2−メチル−2−ブチルアミノ]エタノール、1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−[3−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−2−メチル−2−プロピルアミノ]エタノール、1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−[3−(4−メトキシフェニル)−2−メチル−2−プロピルアミノ]エタノール、1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−[3−(4−n−ブチルオキシフェニル)−2−メチル−2−プロピルアミノ]エタノール、1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−{4−[3−(4−メトキシフェニル)−1,2,4−トリアゾール−3−イル]−2−メチル−2−ブチルアミノ}エタノール、5−ヒドロキシ−8−(1−ヒドロキシ−2−イソプロピルアミノブチル)−2H−1,4−ベンゾキサジン−3−(4H)−オン、1−(4−アミノ−3−クロロ−5−トリフルオロメチルフェニル)−2−tert−ブチルアミノ)エタノール、および1−(4−エトキシカルボニルアミノ−3−シアノ−5−フルオロフェニル)−2−(tert−ブチルアミノ)エタノールからなる群から選択されるβアゴニスト2であり、これらは、必要に応じて、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマーの形態であってもよく、それらの薬理学的に許容される酸付加塩および水和物であってもよい。
【0169】
本発明によれば、より好ましいβアゴニスト2は、バンブテロール、ビトルテロール、カルブテロール、クレンブテロール、フェノテロール、ホルモテロール、ヘキソプレナリン、イブテロール、ピルブテロール、プロカテロール、レプロテロール、サルメテロール、スルホンテロール、テルブタリン、トルブテロール、3−(4−{6−[2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−エチルアミノ]−ヘキシルオキシ}−ブチル)−ベンゼンスルホンアミド、5−[2−(5,6−ジエチル−インダン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシ−エチル]−8−ヒドロキシ−1H−キノリン−2−オン、4−ヒドロキシ−7−[2−{[2−{[3−(2−フェニルエトキシ)プロピル]スルホニル}エチル]−アミノ}エチル]−2(3H)−ベンゾチアゾロン、1−(2−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−2−[4−(1−ベンズイミダゾリル)−2−メチル−2−ブチルアミノ]エタノール、1−[3−(4−メトキシベンジルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル]−2−[4−(1−ベンズイミダゾリル)−2−メチル−2−ブチルアミノ]エタノール、1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−[3−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−2−メチル−2−プロピルアミノ]エタノール、1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−[3−(4−メトキシフェニル)−2−メチル−2−プロピルアミノ]エタノール、1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−[3−(4−n−ブチルオキシフェニル)−2−メチル−2−プロピルアミン]エタノール、1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−{4−[3−(4−メトキシフェニル)−1,2,4−トリアゾール−3−イル]−2−メチル−2−ブチルアミノ}エタノール、5−ヒドロキシ−8−(1−ヒドロキシ−2−イソプロピルアミノブチル)−2H−1,4−ベンゾキサジン−3−(4H)−オン、1−(4−アミノ−3−クロロ−5−トリフルオロメチルフェニル)−2−tert−ブチルアミノ)エタノール、および1−(4−エトキシカルボニルアミノ−3−シアノ−5−フルオロフェニル)−2−(tert−ブチルアミノ)エタノールからなる群から選択され、これらは、必要に応じて、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマーの形態であってもよく、それらの薬理学的に許容される酸付加塩および水和物であってもよい。
【0170】
本発明による組成物内において用いられるより好ましいβ模倣剤2としては、フェノテロール、ホルモテロール、サルメテロール、3−(4−{6−[2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−エチルアミノ]−ヘキシルオキシ}−ブチル)−ベンゼンスルホンアミド、5−[2−(5,6−ジエチル−インダン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシ−エチル]−8−ヒドロキシ−1H−キノリン−2−オン、1−[3−(4−メトキシベンジル−アミノ)−4−ヒドロキシフェニル]−2−[4−(1−ベンズイミダゾリル)−2−メチル−2−ブチルアミノ]エタノール、1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−[3−(4−N,N−ジエチルアミノフェニル)−2−メチル−2−プロピルアミノ]エタノール、1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−[3−(4−メトキシフェニル)−2−メチル−2−プロピルアミノ]エタノール、1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−[3−(4−n−ブチルオキシフェニル)−2−メチル−2−プロピルアミノ]エタノール、および1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−{4−[3−(4−メトキシフェニル)−1,2,4−トリアゾール−3−イル]−2−メチル−2−ブチルアミノ}エタノールから選択され、これらは、必要に応じて、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマーの形態であってもよく、それらの薬理学的に許容される酸付加塩および水和物であってもよい。上述したβ模倣剤のなかで、ホルモテロール、サルメテロール、3−(4−{6−[2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−エチルアミノ]−ヘキシルオキシ}−ブチル)−ベンゼンスルホンアミド、および5−[2−(5,6−ジエチル−インダン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシ−エチル]−8−ヒドロキシ−1H−キノリン−2−オンの化合物が特に好ましく、これらは、必要に応じて、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマーの形態であってもよく、それらの薬理学的に許容される酸付加塩および水和物であってもよい。上述したβ模倣剤のなかで、ホルモテロールおよびサルメテロールの化合物が特に好ましく、これらは、必要に応じて、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマーの形態であってもよく、それらの薬理学的に許容される酸付加塩および水和物であってもよい。
【0171】
本発明によるβ模倣剤2の薬理学的に許容される酸付加塩の例としては、医薬的に許容される塩があり、これは、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、酢酸、フマル酸、コハク酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、1−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸、4−フェニル桂皮酸、5−(2,4−ジフルオロフェニル)サリチル酸、またはマレイン酸の塩から選択される。所望であれば、上述の酸の混合物を用いて塩2を調製してもよい。
【0172】
本発明によれば、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、フマル酸塩、メタンスルホン酸塩、4−フェニル桂皮酸塩、5−(2,4−ジフルオロフェニル)サリチル酸塩、マレイン酸塩、およびキシナホ酸塩から選択されるβ模倣剤2の塩が好ましい。塩酸塩、硫酸塩、4−フェニル桂皮酸塩、5−(2,4−ジフルオロフェニル)サリチル酸塩、およびキシナホ酸塩から選択されたサルメテロールの場合における2の塩が特に好ましく、この中で、4−フェニル桂皮酸塩、5−(2,4−ジフルオロフェニル)サリチル酸塩、および特にキシナホ酸塩が特に重要である。塩酸塩、硫酸塩、フマル酸塩から選択されたホルモテロールの場合における2の塩が特に好まく、この中で、塩酸塩およびフマル酸塩(例えば、ホルモテロールフマル酸塩)が特に好ましい。
【0173】
サルメテロール、ホルモテロール、3−(4−{6−[2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−エチルアミノ]−ヘキシルオキシ}−ブチル)−ベンゼンスルホンアミド、および5−[2−(5,6−ジエチル−インダン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシ−エチル]−8−ヒドロキシ−1H−キノリン−2−オンの塩は、本発明によるβ模倣剤2として好適に用いられる。特に重要なのは、サルメテロールおよびホルモテロールの塩である。β模倣剤2によるあらゆる参照は、関連するエナンチオマーまたはその混合物の参照についても含む。本発明の医薬組成物において、化合物2は、それらのラセミ化合物、エナンチオマー、またはその混合物の形態で存在してもよい。ラセミ化合物からエナンチオマーの分離は、当該技術分野において既知の方法(例えば、キラル相によるクロマトグラフィ等によって)を用いて行うことができる。化合物2をそれらのエナンチオマーの形態で用いる場合、C−OH基においてR立体配座のエナンチオマーを用いるのが特に好ましい。
【0174】
必要に応じて、本発明による吸入装置は、式1の1つの化合物に加えて別の有効成分としてステロイド3を含む粉末形態で複数用量の薬剤を含む。
【0175】
かかる薬剤の組み合わせにおいて、ステロイド3は、プレドニゾロン、プレドニゾン、ブチキソコルトプロピオネート、RPR−106541、フルニソリド、ベクロメタゾン、トリアムシノロン、ブデソニド、フルチカゾン、モメタゾン、シクレソニド、ロフレポニド、ST−126、デキサメタゾン、(S)−フルオロメチル6α,9α−ジフルオロ−17α−[(2−フラニルカルボニル)オキシ]−11[ベータ]−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオネート、(S)−(2−オキソ−テトラヒドロ−フラン−3S−イル)6α,9α−ジフルオロ−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−17α−プロピオニルオキシ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオネート、およびエチプレドノール−ジクロロ酢酸塩(BNP−166)から選択されるのが好ましく、これらは、必要に応じて、そのラセミ化合物、エナンチオマー、またはジアステレオマーの形態であってもよく、その塩および誘導体、溶媒和物、および/または水和物の形態であってもよい。
【0176】
特に好ましい薬剤の組み合わせにおいて、ステロイド3は、フルニソリド、ベクロメタゾン、トリアムシノロン、ブデソニド、フルチカゾン、モメタゾン、シクレソニド、ロフレポニド、ST−126、デキサメタゾン、(S)−フルオロメチル6α,9α−ジフルオロ−11α−[(2−フラニルカルボニル)オキシ]−11[ベータ]−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオネート、(S)−(2−オキソ−テトラヒドロ−フラン−3S−イル)6α,9α−ジフルオロ−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−17α−プロピオニルオキシ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオネート、およびエチプレドノール−ジクロロ酢酸塩からなる群から選択され、これらは、必要に応じて、そのラセミ化合物、エナンチオマー、またはジアステレオマーの形態であってもよく、その塩および誘導体、溶媒和物、および/または水和物の形態であってもよい。
【0177】
特に好ましい薬剤の組み合わせにおいて、ステロイド3は、ブデソニド、フルチカゾン、モメタゾン、シクレソニド、(S)−フルオロメチル6α,9α−ジフルオロ−11α−[(2−フラニルカルボニル)オキシ]−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオネート、およびエチプレドノール−ジクロロ酢酸塩からなる群から選択され、これらは、必要に応じて、そのラセミ化合物、エナンチオマー、またはジアステレオマーの形態であってもよく、その塩および誘導体、溶媒和物、および/または水和物の形態であってもよい。
【0178】
ステロイド3によるあらゆる参照は、存在し得るあらゆるその塩、誘導体、水和物、または溶媒和物の参照についても含む。ステロイド3の可能な塩および誘導体の例としては、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウムまたはカリウム塩)、スルホ安息香酸塩、リン酸塩、イソニコチン塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、二水素リン酸塩、パルミチン酸塩、ピバル酸塩、またはフルカ酸塩(furcates)がある。
【0179】
必要に応じて、本発明による吸入装置は、式1の1つの化合物に加えて、上述のβ模倣剤2の1つおよび上述のステロイド3の1つの両方をさらに含む粉末形態で複数用量の薬剤を含む。
【0180】
一態様によれば、各ブリスターが、1つ以上、好ましくは1つの式1の化合物を含む粉末形態の医薬組成物を含む、本発明による吸入装置を提供する。
【0181】
本発明の吸入粉末の範囲において、賦形剤の最大平均粒径は、250μmまで、好ましくは10〜150μm、最も好ましくは15〜80μmの範囲である。上記の賦形剤に平均粒径1〜9μmのより微細な賦形剤画分を添加することが適切と考えられる場合もあろう。より微細な賦形剤も、上に列挙した使用可能な賦形剤の群から選択される。最後に、本発明の吸入粉末を調製するために、好ましくは平均粒径0.5〜10μm、より好ましくは1〜6μmの微粉化した有効成分1、必要に応じて、2および/または3を賦形剤混合物に添加する。粉砕および微粉化を行い、最後に構成成分の混合を行うことによる本発明の吸入粉末の製造方法は、従来技術により公知である。
【0182】
粉末形態の医薬組成物の調製方法において、例えば、国際公開第02/30390号、同第03/017970号、または同第03/017979号の開示内容を参照することができる。国際公開第02/30390号、同第03/017970号、および同第03/017979号の開示内容については、それらの内容全体を参照によって本明細書に援用する。
【0183】
一例として、本発明の医薬組成物は、後述の方法によって得ることができる。
【0184】
まず、賦形剤と有効成分を適切な混合容器に入れる。使用する活性物質は、0.5〜10μm、好ましくは1〜6μm、最も好ましくは2〜5μmの平均粒径を持つ。賦形剤および有効成分は、好ましくは、メッシュサイズが0.1〜2mm、好ましくは0.3〜1mm、最も好ましくは0.3〜0.6mmである篩または顆粒化篩(granulating sieve)を使用して加えられる。好ましくは、混合容器にはまず賦形剤を入れ、次いで有効成分を加える。この混合工程の間に、この2つの成分を好ましくはバッチで加える。この2つの成分を交互の層となるように篩にかけて入れることが特に好ましい。賦形剤と有効成分との混合は、2つの成分がまだ加えられている最中に行ってもよい。しかしながら、好ましくは、2つの成分を1層ずつ篩にかけて入れた後で混合を行う。
【0185】
仮に、化学的に調製した後に、上述の方法で使用される有効成分がまだ前述の粒径をもつ結晶体として得られない場合、上述のパラメータに適合する粒径に粉砕してもよい(いわゆる微粉化)。
【0186】
以下の特許請求の範囲内にある本発明に対して数多くの修正および変更を行えることは、当業者には明らかであり、以上の説明は、本発明の好適な実施形態の説明としてのみ見なすべきである。

【図1(a)】

【図1(b)】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
各ブリスターが一服の薬剤を収納する密封ブリスターのストリップを受け入れるためのハウジングと、
各ブリスターをブリスター開口部材と順次位置合わせし、前記薬剤の吸入を容易にするために、前記位置合わせされたブリスターを開けるように、前記ハウジング内に受け入れられたストリップを移動させる手段と、
粘着テープを前記ストリップに貼り付けることで、前記ブリスター開口部材と予め位置合わせされた開口ブリスターを再封する手段と、
を備える吸入器。
【請求項2】
開口ブリスターを再封する前記手段が、前記ストリップを移動させる前記手段の動作に応じて開口ブリスターを再封するように構成されている請求項1に記載の吸入器。
【請求項3】
開口ブリスターを再封する前記手段が、粘着テープのリールを受け入れるために前記ハウジング内にシャフトを備え、これにより、前記粘着テープが、前記リールから引き出され、開口ブリスターを再封するために前記ストリップの表面に貼り付けることができる請求項1または請求項2に記載の吸入器。
【請求項4】
前記シャフトが、前記シャフトを中心にして回転自在に取り付けられている粘着テープのリールを受け入れるように構成されている請求項3に記載の吸入器。
【請求項5】
開口ブリスターを再封する前記手段が、粘着テープがリールから引き出され、なおかつ、ストリップの表面に貼り付けられる前に粘着テープがその周囲を通過する前記シャフトと平行ではあるが間隔をあけて配置されている案内要素をさらに備える請求項3または請求項4に記載の吸入器。
【請求項6】
前記案内要素が固定され、前記粘着テープが、リールから引き出される際に前記案内要素の上を摺動する請求項5に記載の吸入器。
【請求項7】
前記シャフトが、前記ハウジング内に受け入れられたストリップの表面と平行ではあるが間隔をあけて配置されている軸を有し、前記シャフトが、前記ハウジングに可動可能に取り付けられている請求項3または請求項4に記載の吸入器。
【請求項8】
粘着テープが前記シャフト上に受け入れられたリールから引き出されると、前記シャフトの軸が前記表面に近付けられるように、前記シャフトが取り付けられている請求項7に記載の吸入器。
【請求項9】
ストリップの表面に向かう方向に前記シャフトを付勢するバイアス手段を備える請求項7または請求項8に記載の吸入器。
【請求項10】
前記シャフトが、反対側の端部で前記ハウジングに回動可能に取り付けられたアームの一端部から延びている請求項7〜9のいずれか1項に記載の吸入器。
【請求項11】
前記シャフトの端部を摺動可能に受け入れるため、前記ハウジング内にガイドスロットを備える請求項3〜10のいずれか1項に記載の吸入器。
【請求項12】
前記シャフトの端部が前記スロット内を摺動し、粘着テープがリールから引き出されると、前記シャフトがストリップの表面に向かって動くように、前記ガイドスロットが構成されている請求項11に記載の吸入器。
【請求項13】
前記ハウジング内に受け入れられた粘着テープのリールを備える請求項1〜12のいずれか1項に記載の吸入器。
【請求項14】
前記ハウジング内に受け入れられたコイル状ブリスターストリップを備える請求項13に記載の吸入器。
【請求項15】
前記粘着テープを引き出すために前記リールがそれを中心として回転自在に取り付けられている前記軸が、前記ハウジング内の前記ストリップを動かす前記手段の動作時に、前記ストリップをほどくように前記コイル状ストリップがそれを中心として回転する前記軸と略平行である請求項14に記載の吸入器。
【請求項16】
前記粘着テープの先端を前記リールから引き出し、前記ストリップの表面に貼り付ける請求項14または請求項15に記載の吸入器。
【請求項17】
粘着テープの前記リールが片面に粘着面を有し、前記粘着面が前記シャフトの軸に向かって内側に面するように、前記リールが巻かれている請求項13〜16のいずれか1項に記載の吸入器。
【請求項18】
粘着テープの前記リールが片面に粘着面を有し、前記粘着面が前記シャフトの軸から離間する外側に面するように、前記リールが巻かれている請求項13〜17のいずれか1項に記載の吸入器。
【請求項19】
各ブリスターが一服の薬剤を収納する密封ブリスターのストリップを受け入れるためのハウジングを備える吸入器を組み立てる方法であって、
前記ハウジング内にコイル状ブリスターストリップと粘着テープのリールを一緒に配置し、前記粘着テープの先端を前記リールから引き出し、前記ストリップの表面に貼り付ける工程を含む方法。


【図2】
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【図3(a)】
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【図3(b)】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2011−509780(P2011−509780A)
【公表日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−543465(P2010−543465)
【出願日】平成21年1月14日(2009.1.14)
【国際出願番号】PCT/EP2009/050345
【国際公開番号】WO2009/092653
【国際公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【出願人】(509351199)ベクチュラ デリバリー デバイセズ リミテッド (16)
【Fターム(参考)】