説明

吸着剤を収容する流体貯蔵および供給容器を製造する方法

【課題】容器の使用の際に流体を必要に応じて供給するための、収着可能な流体を保持するための収着媒材料を含む流体貯蔵および供給容器(1202)の製造のための充填システム(1200)および方法を提供する。
【解決手段】充填システム(1200)および方法は収着媒材料への収着可能な流体の詰め込みに付随する収着熱を放散するために必要な処理時間を最小にすることに向けられ、したがって、容器(1202)の製造における熱平衡化時間が流体充填された容器(1202)からの収着熱の放散のための周囲対流性空気冷却のみの使用に関して実質的に短縮される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
この発明は包括的に、流体を容器から選択的に供給するための貯蔵および供給システムに関し、この容器内の流体成分は固体の収着媒体に収着されて保持されており供給動作において収着媒体から脱着されて放出されるものである。この発明はより具体的に、このような貯蔵および供給システムのための製造プロセスに関連する。
【背景技術】
【0002】
関連技術の説明
広範囲にわたる産業プロセスおよび応用において、コンパクトで持ち運び可能でありかつ要求があり次第処理流体を与えるのに利用可能な信頼性のある処理流体供給源が必要とされる。このようなプロセスおよび応用には、半導体製造、イオン注入、フラットパネルディスプレイの製造、医療、水処理、救急呼吸器具、溶接作業、液体およびガス等の送出を含む宇宙配備応用例などが含まれる。
【0003】
1988年5月17日に発行されたKarl O. Knollmuellerの米国特許第4,744,221号は、アルシンを貯蔵した後に送出する方法を開示しており、これは、アルシンを約−30℃から約+30℃の温度で孔径が約5から約15オングストロームの範囲であるゼオライトに接触させてアルシンをゼオライトに吸着させ、次にゼオライトを十分な時間をかけて約175℃の温度まで加熱することによりアルシンをゼオライト材料から放出してアルシンを送出することによって行なわれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第4,744,221号
【特許文献2】米国特許第5,518,528号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
Knollmueller特許に開示された方法は、ゼオライト材料に対する加熱手段を設ける必要があり、この手段はゼオライトを十分な温度まで加熱して先に吸着されたアルシンを所望の量だけゼオライトから脱着するように構成および配置しなければならないという点において不利である。
【0006】
アルシンを伴っているゼオライトを収容する容器の外側で加熱ジャケットまたはその他の手段を用いることには、この容器の熱容量が一般的に非常に大きいため供給動作に多大なる遅延時間が生じるという点で問題がある。さらに、アルシンの加熱によってアルシン
は分解しその結果水素ガスが形成されてプロセスシステムに爆発の危険が生まれる。加えて、このような熱を媒介としたアルシンの分解はプロセスシステムにおけるガス圧力の実質的な上昇を引き起こし、これはシステム寿命および動作効率の点からすれば非常に不利となり得る。
【0007】
ゼオライト床そのものの内部に加熱コイルまたはその他の加熱要素を配置することには問題がある。なぜならこのような手段でゼオライト床を均一的に加熱して所望のとおりに均一的にアルシンガスを放出することは困難なためである。
【0008】
上記のような欠点は、ゼオライト床が閉じ込められた容器に加熱した搬送ガスを流すことにより克服し得るかもしれないが、加熱搬送ガスによるアルシンの脱着に必要な温度は不本意にも高くさもなければアルシンガスの最終用途に適さず、結果として冷却またはその他の処理を行なって最終的な用途に応じて放出ガスを調節することが必要となる。
【0009】
1996年5月21日にGlenn M. TomおよびJames V. McManusの名で発行された米国特許第5,518,528号には、Knollmueller特許に開示されたガス供給プロセスの種々の欠点を克服する、例として水素化物ガス、ハロゲン化物ガス、V族有機金属化合物などのガスの貯蔵および供給のための、ガス貯蔵供給システムについて述べられている。
【0010】
Tom他特許のガス貯蔵供給システムは、固相の物理的収着媒を収容する貯蔵供給容器を
含み、ガスを選択的に容器に流入させたり容器から流出させたりするようにされた、ガスの貯蔵および供給のための収着−脱着装置を含む。収着質ガスは物理的に収着媒に吸着されている。供給アセンブリは間をガスが流れるようにして貯蔵供給容器と結合され、容器の外側の圧力が容器内部の圧力を下回るようにして、収着質が固相物理的収着媒体から脱着しかつ脱着したガスが供給アセンブリを通して流れるようにする。加熱手段を用いて脱着プロセスを高めてもよいが、上記のように、加熱によって収着/脱着システムに種々の不利益が生じるため、Tom他のシステムを、脱着を少なくとも部分的に圧力差を媒介にし
て行なって収着質ガスを収着媒体から放出するように作動させることが好ましい。
【0011】
Tom他特許の貯蔵供給容器は、先行技術の高圧ガスシリンダの使用に関していえば当該
技術に実質的な進歩をもたらしている。従来の高圧ガスシリンダでは、損傷を受けているかまたは誤作動しているレギュレータアセンブリからの漏れが生じやすく、かつシリンダ内部のガス圧力が許容可能な限界を超えた場合に破裂を起こしたりシリンダから望ましくない大量のガスを放出したりすることもありがちである。このような過剰な圧力はたとえばガスの内部分解が原因である可能性があり、これはシリンダ内部のガス圧力の急増に繋がる。
【0012】
Tom他特許のガス貯蔵供給容器はしたがって、貯蔵された収着質ガスを可逆的に搬送収
着媒たとえばゼオライトまたは活性炭材料に吸着させることによって収着質ガスの圧力を減じている。
【0013】
トム他の特許が開示するタイプのガス貯蔵および供給容器の製造には、長時間を要する。一般的な製造(充填)時間は、ほぼ24時間である。
【0014】
アルシンおよび他の様々な水素化物の気体の場合、収着剤を含むシリンダを25℃等の選択された温度でほぼ650トルの標的圧力まで充填する。貯蔵および供給容器は、熱伝達係数が非常に低いので、吸着に伴う熱は、ほぼモル当たり15キロカロリーで、収着可能な流体で充填した後の、貯蔵および供給容器の周囲環境への放出はゆっくりである。吸着熱を消散させるこの温度平衡化プロセスは、完了するまで何時間もかかる。ゼオライトまたは炭素収着材料を含む典型的な貯蔵および供給容器のΔP/ΔTは、650トルで、
ほぼ1℃当たり35トルになる。
【0015】
商業ベースの実施においては、上記の製造充填作業は、固定された位置の充填マニフォルドを用いて行う。このようなマニフォルド装置は、高価であり、そのような装置に現在かかる費用は、約400,000米国ドル以上である。
【0016】
したがって、本発明の目的は、上記のタイプの貯蔵および供給容器を準備するための改善された充填製造工程を提供する事である。
【0017】
本発明の他の目的は、このようなタイプの充填製造プロセスを提供し、それにより、先行技術と同じまたはそれより短い時間で、充填作業においてより大きなスループットを達成することである。
【0018】
本発明の他の目的および利点については、これ以降の開示からより明らかに理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0019】
発明の概要
本発明は、収着可能な流体を貯蔵および供給するためのシステムに関連し、同システムは、その収着可能な流体に収着親和性を有する固相物理的収着媒体を保持するよう構成かつ配設された貯蔵および供給容器を含み、かつ同容器へ/から収着可能な流体を選択的に
流すためのものである。この流体に収着親和性を有する固相物理的収着媒体が、内部気体圧力で貯蔵および供給容器に配設される。収着可能流体は、収着媒体上に物理的に吸着される。貯蔵および供給容器と気体の流れが連通する供給アセンブリ等の容器から流体を供給するための手段が設けられる。この供給アセンブリは、炭素収着材料からの流体の熱濃度差および/または圧力差を媒介とする脱着後、脱着した流体を要求あり次第選択的に供
給するよう構成かつ配設されてもよい。この供給アセンブリは、以下のような目的で構成したりかつ配設したりしてもよい。
【0020】
(I)上記内部圧力未満の圧力を上記貯蔵および供給容器の外側に与えて、炭素収着材料からの流体の脱着と供給アセンブリを通って容器から脱着された流体を流し、かつ
(II)熱で脱着した流体を通し、かつ炭素収着材料を加熱するための手段を含んで、そこからの流体の脱着を行い、それにより脱着した流体が容器から供給アセンブリ内へ流れ込むようにする。
【0021】
より詳細には、本発明は、上記のタイプのシステム用に、貯蔵および供給容器を製造するための充填製造プロセスに関連する。
【0022】
一般に、収着可能流体に親和性を有する適切な収着媒体を含む上記のタイプの貯蔵および供給容器内収着可能な流体を入れるための充填プロセスは、3つの別のステップにより構成される、すなわち(1)収着可能流体のバルク充填ステップ、(2)熱平衡化ステップおよび(3)収着可能な流体を所望の圧力まで最終的に調節するステップである。
【0023】
最初のバルク充填ステップで、収着可能流体の95%から105%が2−3時間で容器に加えられる。
【0024】
この最初のバルク充填に続いて、熱平衡化が行われ、その間、吸着熱は貯蔵および供給容器内の収着材および容器自体から消散させる。この容器は、一般にスティールまたは他の金属材料構造で形成されるので、加熱された時には、かなりの冷却時間を要する熱バラストを示す。熱平衡化ステップは、一般にほぼ20時間かかる。
【0025】
平衡化の後に、最後の充填調節ステップが行われ、1−2時間で収着可能な流体の量が調節されて、貯蔵および供給容器内の圧力が、アリシン、ホスフィン、シラン、ホウ素および三フッ化物等の収着可能流体を含む貯蔵および供給容器について一般にほぼ650トルの選択された圧力レベルまでになる。
【0026】
最終充填ステップでは、所望の圧力が固定温度充填条件の下で得られる。
本発明は、貯蔵および供給容器が充填マニフォルドを占有する時間を短縮する。とくに、本発明の実施においては、貯蔵および供給容器は、バルク充填ステップが終わったら、充填マニフォルドから取り外される。つぎに、取り外された容器は、熱平衡化が終わるまで、一定温度の室、環境制御チャンバ、または適切に温度が制御された環境に貯蔵される。
【0027】
このような技術では、一般的実施例において、充填シーケンスは、以下のようになる。
バルク充填 95%から105%の気体追加 2−3時間
取り外し 一定温度環境へ移送 1−2時間
最終充填 650トルへ調節 2−3時間
熱平衡化ステップの間、シリンダを充填マニフォルドから取り除くことで、以前必要だった時間の3分の1で完全な充填プロセスが達成可能である。結果として、充填マニフォルドは、以前可能だった貯蔵および供給容器の3倍の量を生産できる。
【0028】
一定温度の部屋または他の制御された周囲環境において熱平衡化ステップを行うことで、貯蔵および供給容器は、既知の制御可能な温度を達成する。こうして、最終ステップが完了した時に、非常に容易にかつ正確に最終圧力および温度条件が達成される。
【0029】
本発明の他の局面では、収着可能な流体例えば充填気体が、正確な選択温度で、貯蔵および供給容器に加えられ、この工程には、このように容器に導入する気体の上流を冷やすかまたは予備冷却する工程を含んでもよい。たとえば、同充填マニフォルドの運搬/移送
通路に熱交換器を設ける変更を充填マニフォルドに施せば、収着可能流体を予備冷却して、充填作業中の物理的吸着により発生する熱の平衡化を図ることができる。
【0030】
本発明の他の局面では、収着可能な流体は、バルク充填ステップおよび最終充填ステップの間に予備冷却される。
【0031】
本発明のさらに他の局面では、本発明の充填製造プロセスを可動充填マニフォルドを用いて実行してもよい。この局面では、貯蔵および供給容器を、複数の同貯蔵および供給容器を収容するラックまたはキャリッジ構造上に搭載し、ラックまたはキャリッジ構造上に置かれる可動充填マニフォルドに接続してもよい。この可動充填マニフォルドは、可動カートの一部としてラックまたはキャリッジ構造上に適宜装着する。この可動充填マニフォルドおよび空状態(収着可能流体で非充填状態)の関連する貯蔵および供給容器は、フードまたは他の充填環境に置いて、主充填マニフォルドに取りつけてもよい。その上で、主充填マニフォルドは、収着可能流体のバルク供給源と結合される。
【0032】
必要なら、適宜、循環パージまたは排気を行って収着媒および内壁表面から不純物を除去し、貯蔵および供給容器を充填する。バルク充填が完了すると、可動マニフォルドを主充填マニフォルドから取外し、可動カートを一定温度の部屋または他の制御された周囲環境に運んで、熱平衡化ステップを行う。
【0033】
本発明は、このような可動マニフォルドアセンブリとともに実施する場合に、主充填マ
ニフォルドが、製造プロセスにおいて現在かなりの時間を占める容器設置、熱平衡化、または容器の取外しに時間を取られることがないという点で、現在実施されるものにくらべかなりの進歩が達成される。こうして、可動カート上の可動マニフォルドへの接続を「オフライン」とし、カートユニットを充填マニフォルドから容易にかつすばやく取り外すことができる。
【0034】
カート上の可動マニフォルドが主充填マニフォルドに対して選択的に取りつけ/取外し
可能であるという点で、カートが作業を進行させる。熱平衡化ステップの後、可動マニフォルドは、主充填マニフォルドに再び取りつけられて、最終充填ステップが行われる。その結果、主充填マニフォルドの製造プラントにおける生産性が顕著に向上する。
【0035】
他の局面では、本発明は、上記のタイプの貯蔵および供給システムの製造方法に関連し、貯蔵および供給容器ならびに収着媒が、冷却または予備冷却されて、改良され、かつ物理的収着媒体へ収着流体を搭載することで発生する熱効果を少なくとも部分的に回避する。
【0036】
本発明は、他の局面では、収着可能流体に収着質を搭載後、収着質流体の分解および尚早な脱着の発生を最小限にする熱条件で、貯蔵および供給容器を維持することに関連する。
【0037】
他の局面では、本発明は、熱吸着による熱効果を改良しかつ少なくとも部分的に回避する貯蔵および供給容器の充填製造方法に関連する。
【0038】
本発明は、他の局面において、充填プロセスの間に、収着可能流体が、収着媒体を保持する貯蔵および供給容器に導入される際に、その収着に伴う吸着熱を除去するための、能動的冷却を実施することに関連する。吸着熱を取り除くことによって、より高い流量で使用できるので、充填速度が上がり、さらに容器を冷却し続けるので、アルシンやホスフィン等の熱に敏感な収着可能流体の分解が減少する。さらに、充填作業中の温度を調節することで、充填ステップ中の容器の内圧が特定の温度に平衡化するので、貯蔵および供給容器についての正確な圧力読取が可能となる。温度の変動が貯蔵および供給容器における製品の収着可能流体の過充填または充填不足につながることから、温度をこのように制御することが望ましい。
【0039】
閉ループの圧力制御システムは、収着可能な流体で貯蔵および供給容器を充填するために有利に使用可能である。圧力トランスデューサを使用して収着可能流体マニフォルドの圧力をモニタすることができ、この圧力トランスデューサは、マスフローコントローラまたは類似の流量抑制装置と相互作用するよう配設し、充填作業を制御可能に行うことが望ましい。
【0040】
充填工程は、以下に詳細に説明する、ドージング法(dosing method)または連続法(continuous method)によって実行可能である。
【0041】
他の局面では、本発明は、充填プロセスの間発生する軽い不純物を減らすためのブローオフ技術を含む充填プロセスに関連する。
【0042】
本発明の他の局面は、容器の循環パージを伴う収着媒で充填された貯蔵および供給容器の製造方法に関連し、同方法は、不活性希釈気体で減圧と加圧を交互に行い、脱気/脱水
プロセスを加速させるステップを含む。
【0043】
本発明の他の局面は、背圧調節器を使用する過充填/ブローダウン技術を伴う貯蔵およ
び供給容器の製造ならびに、モニタ温度達成時に、背圧調節器を利用して収着可能気体充填プロセスにおいて圧力を所望のレベルに戻す過充填に関連する。
【0044】
本発明の他の局面および特徴は、以下の開示を読むことでより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の充填製造プロセスにおいての使用に有用な、本発明の一実施例にしたがう貯蔵および供給容器ならびに関連の流れ回路の模式斜視図である。
【図2】可動マニフォルドカートアセンブリを、主充填マニフォルド構造および点線で示す関連の収着可能流体のバルク容器とともに示す模式立面図であり、図1に示すタイプの貯蔵および供給容器を製造するための充填プロセスを示す。
【図3】容器を収着媒体で充填する時の、収着材料を冷却するための処理システム構成を貯蔵および供給容器とともに示す模式斜視図である。
【図4】本発明の貯蔵および供給システムのための一定温度の浴貯蔵構成の一実施例における模式斜視図である。
【図5】ゼオライト収着媒上のアリシンの分解を示すアレニウスプロットである。
【図6】貯蔵および供給システム例における温度に対する圧力上昇をしめすグラフである。
【図7】本発明の一実施例の充填システムの模式斜視図である。
【図8】本発明の一実施例の充填動作を説明するフローチャートである。
【図9】温度に対する圧力を示す図であって、貯蔵および供給シリンダの最終圧力に対する充填温度の影響を示す図である。
【図10】本発明の一実施例による環境チャンバを含む貯蔵および供給シリンダ製造プロセスシステムの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
発明および好ましい実施例の詳細な説明
Glenn M. TomおよびJames V. McManusによる1996年5月21日発行の米国特許第5,518,528号ならびにGlenn M. TomおよびJames V. McManusによる1998年1月6日発行の米国特許第5,704,965号の開示をその全文についてここに引用により援用する。
【0047】
以下の開示において、本発明は、収着質の流体を気体として説明するが、本発明が液体、気体、蒸気および多相の流体に広く適用可能で、混合流体および単一成分の流体の貯蔵および供給を考慮することが認識されるであろう。
【0048】
ここで図面を参照して、図1は、貯蔵および供給容器12を含む貯蔵および供給システム10の模式図である。貯蔵および供給容器は、たとえば長尺の従来技術の気体シリンダ容器を含んでもよい。この容器の内部には、適切な収着媒体16からなる床14が設けられる。
【0049】
収着媒体16の床14は、容器の内部11に配設され、内部は、本発明の貯蔵および供給システムの所与の最終用途において必要なまたは望ましい適当なモニタおよび流量調節手段を備える流れ供給アセンブリ18と連通する。シリンダ12の上端が、容器のキャップ部分のポート19において流体供給アセンブリ18に結合される。このポートがフリットまたは他のフィルタ手段(図示せず)を任意に含んで、気体または他の流体が流れ供給アセンブリ18を介して内部容量11から脱着したり供給したりする場合に、微粒子が飛沫同伴することを防ぐ。
【0050】
収着媒体16は、貯蔵し、その後容器12から供給する流体に収着親和性を有するいずれか適当な収着有効物質を含んでもよく、そこから収着質を適切に脱着可能である。その例として、結晶アルミノ珪酸塩組成物、例えば孔径が約4Aから13Aの範囲にあるミクロ孔アルミノ珪酸塩組成物、孔径が約20Aから40Aの範囲にあるメソ孔結晶アルミノ珪酸塩組成物、BAC-MP、BAC-LPおよびBAC-G-70Rビード炭素材料(Kureha Corporation of America, New York, NY)等の均一性の高い球形の粒子形状を有するビード活性炭収着媒としての炭素収着媒材料を含む。
【0051】
収着媒材料を適切に加工または処理して、流体の貯蔵および供給システムの性能に悪影響を与える可能性のある微量成分を確実に取り除くことができる。たとえば、収着媒をフッ化水素酸等で洗浄処理して、金属や酸化遷移金属種等の微量成分を十分に取り除くことができる。
【0052】
本発明は、先行技術で実施されていたような、主充填マニフォルドに連結した形で貯蔵および供給容器を維持するのではなく、オフマニフォルド熱平衡化ステップを設けることにより充填製造プロセスを時間的にかなり低減することができる。
【0053】
本発明は、上に説明した充填プロセスにおいて実行することができ、バルク充填ステップを行って、貯蔵および供給容器に、充填作業全体で加えられる収着可能流体全体の例えば50%以上、より好ましくは65%以上、かつ最も好ましい場合においては、95%以上というかなり大きな割合で流体を導入する。このようなバルク充填ステップは、収着可
能流体の予備冷却および/または収着媒体およびこれを含む容器の予備冷却で実行することができる。さらに、この充填ステップの間、収着媒体を含む貯蔵および供給容器を、充填ステップの間容器を予め定められた温度に維持することで、熱浴または他の熱伝達手段に接触した状態に保つことが望ましい。
【0054】
バルク充填ステップに続いて、貯蔵および供給容器は、主充填マニフォルドから取外され、熱的に平衡化し、バルク充填ステップから生じる吸着熱を消散させる。
【0055】
貯蔵および供給容器は、主充填マニフォルドからはずされると、貯蔵および供給容器およびその中の収着媒体からの熱消散に適した、適当な温度特性を有する別の場所、チャンバまたは環境に配設することができる。たとえば、準周囲温度に維持された部屋を使って貯蔵および供給容器とその内容物を適切な温度レベルに急速に平衡化することができる。
【0056】
代替的には、貯蔵および供給容器を、主充填マニフォルドからはずしている間、周囲環境において熱的に平衡化するようにさせるだけでもよい。
【0057】
熱平衡化ステップの場所および継続時間に関わらず、製造の間に貯蔵および供給容器に対して第1の例で収着可能流体を供給するために使用される主充填マニフォルドは、この供給プロセスと能動的にかつ実質的に連続的に連動し、一方先に充填された容器は、このマニフォルドから離れた場所で、熱的に平衡化される。熱的に平衡化された容器を今度は主充填マニフォルドへ再び連結し、最終充填作業を行い、収着媒体上に吸着される、残った収着可能流体を次の使用まで容器に貯蔵する。
【0058】
最終充填作業は、たとえば、2−3時間の最初のバルク充填ステップに続き、同じ位の時間がかかり、オフライン熱平衡化は、制御された平衡化環境において数時間行われ得る。したがって、一般的な実施においては、熱平衡化を含む全製造工程の間、貯蔵および供給容器が主充填マニフォルドと連結された関係で維持される先行技術の技術に比べ、製造処理工程にかかる時間を50から70%減らすことができる。
【0059】
図2には、可動充填マニフォルドカートアセンブリ100が示される。可動充填マニフォルドカートアセンブリ100は、図示の通り、貯蔵および供給容器104が装着可能なフレーム状構成のカート102を含み、接続ライン108により可動充填マニフォルド110に連結されるバルブヘッド構造106を有する。可動充填マニフォルド110は、可動充填マニフォルドカップリング112を特徴とする。カートアセンブリは、その上のアクセル装着ホィール103、105または他の移動もしくは並進手段により移動できるようにされてもよい。
【0060】
カップリング112による可動充填マニフォルド110は、主充填マニフォルド101のカップリング114に取外し可能に固定可能である。間に介在する主充填マニフォルドパイプ116は、熱交換入口ライン131および熱交換出口132により冷却材媒体源(図示せず)に接続される熱交換通路部材130を含み、主充填マニフォルド101から供給される収着可能流体を予備冷却する。主充填マニフォルド101は、収着可能流体源容器118に接続される。主充填マニフォルド101は、コントロールパネル119により調節可能に制御できる。コントロールパネルは、様々な調節およびモニタ手段120を特徴とし、所望の制限範囲内に収着可能流体の温度、圧力および流量を維持する。
【0061】
動作において、主充填マニフォルド101は、主充填マニフォルドパイプ116およびカップリング114を介して可動充填マニフォルド110のカップリング112に連結され、バルク充填ステップが行われて、マニフォルド主パイプ116および可動充填マニフォルド110、接続ライン108を介して、流体源容器118から収着可能な流体が、カ
ートに装着された貯蔵および供給容器104へ流される。
【0062】
上記の通り、収着可能な流体は、熱交換部材130または他の適当な熱伝達手段もしくは方法を用いて熱交換により予備冷却が行われ得る。同時にまたは代替的には、第1の例では、貯蔵および供給容器104を冷却するか、予め冷却した状態で供給することができる。これらの冷却設備により充填シーケンスにおける貯蔵および供給容器内の収着媒上に収着可能流体が収着して発生する熱を均衡させたり相殺することができる。
【0063】
バルク充填ステップに続いて、可動マニフォルドカートアセンブリ100は、主充填マニフォルド101から係合をはずされ得る。この係合の解除は、バルブや流量制御手段を適宜閉じることでそれぞれの結合部材112、114をはずすことにより行われ、それぞれの貯蔵および供給容器の各々の内部にバルク充填収着可能気体を維持する。
【0064】
この取外しに続いて、主充填マニフォルドカートアセンブリ100を適当な位置まで並進させて、熱平衡化を行う。熱平衡化の間、収着媒上の収着可能流体の吸着により発生する熱をそれぞれの貯蔵および供給容器から消散させる。
【0065】
熱平衡化に続いて、可動充填マニフォルドカートアセンブリを再び主充填マニフォルド101の付近まで並進させて戻し、結合部材112、114を係合して再連結し、続いて最終充填ステップを行って充填工程を完了する。
【0066】
最終充填ステップは、特定の貯蔵および供給容器ならびに関連の処理条件に適当ないずれか適切な態様で行ってもよい。例えば、最終充填ステップを、連続的にまたは律動的もしくは段階的態様で行ない、それぞれの貯蔵および供給容器の各々の内部へ収着可能流体の導入が完了する。
【0067】
可動充填マニフォルドカートアセンブリにより一連の貯蔵および供給容器と主充填マニフォルドを同時に装着自在に係合することが可能である。図2では、3つの貯蔵および供給容器を備えるものとして示すが、可動充填マニフォルドカートアセンブリが、他の適当な数の貯蔵および供給容器を含み得ることが明らかとなるであろう。
【0068】
したがって、可動充填マニフォルドカートアセンブリは、ラック、棚またはスタック構造で様々に構成し、その上、またはそれに付随して貯蔵および供給容器を装着することができる。
【0069】
本発明に属する可動充填マニフォルドカートアセンブリおよび製造充填工程は、主充填マニフォルドの利用拡大および同主充填マニフォルドを利用する処理装備における特定の時間で製造できる貯蔵および供給容器の数の増加という点で、先行技術よりかなりの進歩を遂げている。
【0070】
本発明の方法および装置は、貯蔵および供給容器を予備冷却しかつ熱的に平衡化する環境チャンバを採用することで、貯蔵および供給容器の充填における熱平衡化にかかる時間をかなり低減することが可能である。
【0071】
ここに説明する通り、貯蔵および供給システムの製造における収着媒材料の収着媒搭載に伴う熱効果は、システム製造に要する時間をかなり増大させる。吸着質流体が貯蔵および供給システムの容器の収着媒上に搭載される典型的実施においては、収着媒体を含む容器内へ収着質気体を導入する際のかなりの収着熱があるため、長い熱平衡化時間を要する。熱平衡化時間の最小化によって、この流体貯蔵および供給システムを製造する製造装備の生産性をかなり強化することができる。
【0072】
図3は、貯蔵および供給容器に導入される前の収着媒材料を冷却するためおよびそのような導入の途中や前にも貯蔵および供給容器を冷却し、収着可能気体で貯蔵および供給容器を後に充填する際に起こる熱効果を緩和するための製造構成を表す模式斜視図である。
【0073】
図示の通り、貯蔵および供給容器1100は、熱伝達流体入口1104を設けられた熱交換ジャケット1102に配設されて、この熱交換ジャケットに矢印Aで表す方向に適当
な熱伝達流体を導入する。熱伝達流体は、熱伝達ジャケット1102を流れてそこから矢印Bで表す方向に放出ライン1106で放出される。適当な低温の熱伝達流体で熱交換を
行い、貯蔵および供給容器1100を適当な低温に冷却して、その後容器への収着可能流体の充填(収着媒材料を導入した後)により起る吸着効果の熱を収め、容器中の収着媒材料に収着を行う。
【0074】
図3にさらに示す通り、固体物理収着媒体の源1110を設けて、そこから収着媒をライン1112で移送する。模式ライン1112により示すこの移送は、実際には、移動ベルト固体コンベア、固体移送管、または収着媒体を冷却チャンバ1114へ運ぶ役割をする他の移送または並進手段で実現し、その媒体とは、顆粒、粒子、粉末、押し出し成形されたもの(extrudates)、布、ウェブ材料、ハニカムモノリス構造物、複合材料、その他適当な形態のものが可能である。
【0075】
固体収着媒が、冷却チャンバ1114に導入される際に、極低温二酸化炭素シリンダ等の冷却蒸気源1116からの低温蒸気を冷却蒸気導管1118内へ移送して、冷却チャンバ1114へ送り、ライン1120おいて冷却チャンバ内の固体収着材料を冷却し、冷却チャンバからの蒸気を放出する。
【0076】
次に、冷却された固体収着媒は、ライン1122中を貯蔵および供給容器1100へ移送されるが、この場合もラインは固体コンベア、固体移送管等の形態を取ってもよい。
【0077】
図示の構成により、固体収着媒は、貯蔵および供給容器の冷却と同時に、適当な低温に冷却することが可能で、冷却された収着媒でひとたび充填された貯蔵および供給容器は、容器内への収着可能流体の導入に対応できる。その結果、熱吸着効果を軽減し、また、適切な冷却温度を採用すれば、完全になくすことさえ可能である。
【0078】
熱バランスの決定と簡単な経験に基づくテストによって、収着媒と貯蔵および供給容器とのための最適な冷却温度が熟練技術者によってさほどの労力なしに容易に決定されることができ、収着可能な流体が貯蔵および供給容器1100内の収着媒体の床に導入されるときに吸着熱の熱効果と熱的に適合するかまたは関連する冷却条件が決定される。
【0079】
図4は、この発明の一実施例に従う貯蔵および供給システム200の概略斜視図である。貯蔵および供給システム200は貯蔵および供給容器204を含み、これは低温で一定温度の浴に保たれて、貯蔵および供給容器内の収着質のガスの分解を最小にし、一般に熱的影響を最小にする。
【0080】
図示するように、貯蔵および供給システム200は上部でバルブヘッド206に結合される貯蔵および供給容器204を含み、バルブヘッド206はシリンダ上のヘッドバルブのための手動作動器208を含む供給アセンブリの一部を含む。ヘッドバルブはカップリング210によって、圧力トランスデューサ214が配置された供給導管212と、供給アセンブリを不活性ガスでパージするための不活性パージユニット216と、供給作業の間に供給導管212の一定の流量を維持するためのマスフローコントローラ220と、供給アセンブリから排出する前に供給された気体から粒子を除去するためのフィルタ222とに結合される。
【0081】
供給アセンブリは、供給アセンブリを、脱着流体の使用場所と関連した下流のタイピング(typing)、バルブまたは他の構造に係合させるためのカップリング224をさらに含む。
【0082】
貯蔵および供給容器204の下部226は図示するように熱バラスト流体232のコンテナ230内に配置される。熱バラスト流体は冷却アセンブリ244中を導管240および242によって循環させられる。冷却アセンブリ244は、循環させられた熱バラスト流体から熱を取除くのに役立ち、およそ0℃であってもよく、または貯蔵および供給システムの性能および寿命を高める他の都合のよい温度であってもよい一定の選択された温度にコンテナ230内の熱バラスト流体を維持するのに役立つ。
【0083】
図4に概略的に示すようなシステムは実際問題として、収着質流体の著しい分解が容器204内で起こらないように、かつ、他の方法では保管および/またはシステム使用において温度上昇のために起こるかもしれない脱着の結果として再収着の熱的影響が経験されないように、十分に低い温度で貯蔵および供給容器204内の収着媒を維持するために利用され得る。
【0084】
沸石または炭素の収着媒材料に対して収着されるアルシンガスの場合、約0℃を超えない温度に貯蔵および供給システムを維持して、貯蔵および供給システムが周囲の室温で維持される場合に他の方法では経験されるであろう分解レベルから水素化物ガスの分解速度を劇的に低減することが一般に有利であるとわかっている。
【0085】
貯蔵および供給システムの低温維持の以上の熱的制約は、アレニウスの式のために適切なパラメータを決定するための0℃から30℃の間のアルシン分解に対する速度定数の分析に基づく。アレニウスの式は、この発明の広い応用において貯蔵および供給システムのための最適な貯蔵および充填温度を決定するために用いられ得る。
【0086】
沸石または炭素のような収着媒に対して収着可能な流体としてアルシンを利用するシステムにおける具体的な背景によって、貯蔵および供給システムはアルシンから元素への分解のために時間とともに圧力を増す。
【0087】
以下に示す分解反応はアルシン1モル当り1.5モルのH2を発生する。
AsH3(g) → As(s)+1.5H2(g)
沸石5Aが分析の目的のために後述する議論において収着媒とされる。
【0088】
水素は沸石によってさほど吸着されず、システム内にガス分子が最終的に増大するので、アルシンの分解がガスシリンダ内の圧力を上昇させる。この分解反応に関連した昇圧が、多くの応用において望ましくない著しくプラスのシリンダ圧を引き起こし得る。
【0089】
アルシンだけが(元素AsおよびH2に関して)吸熱を伴うものであるので、この観察
結果は驚くべきものではなく、さまざまな沸石機能との反応および/または触媒作用によって悪化し得る。
【0090】
分解プロセスを理解するために一連の実験が行なわれて沸石に対するアルシンの分解速度を計測した。実験の焦点は温度の関数として反応速度を判断することであった。反応速度は0℃から30℃の分解反応に対して得られた。
【0091】
分解速度は時間とともに沸石のテストシリンダ内の昇圧を観測することによって測定さ
れた。分解速度は2.3℃、23℃および30℃で得られた。温度は、Neslab定温循環浴から供給される50/50水・エチレングリコール混合物を含むデュアー瓶へとシリンダを浸すことによって一定に保たれた。圧力および温度データはFlukeデータバケットおよびコンピュータを用いて記録された。データは、適切な信号対雑音比を確実とし、反応次数を適切に判断するために3日間にわたってとられた。2.3℃では、昇圧は1日当り約1トルであり、システムの雑音を超えるために少なくとも3日の測定を必要とした。反応速度が比較的遅いので、反応次数を検証するために約3日を要した。2.3℃、23℃および30℃では、昇圧の割合が3日の監視期間にわたって一定であったため反応はゼロ次数であるように見えた。したがって、ゼロ次数の反応のための速度の式が用いられて3つの異なる温度での速度定数を定めた。
【0092】
Kt=C0−C
ここで、
K=速度定数
t=秒単位の時間
C=時刻tでの濃度
0=(t=0)での初期濃度
実験のための速度データを以下の表に示す。
【0093】
【表1】

【0094】
アレニウスの式を採用して、上のデータを用いる速度定数に対する温度の影響を表現し、アレニウスの式に対する活性エネルギおよび周波数因子を得た。
【0095】
アレニウスの式を以下に与える。
K=Ae-Ea/RT
ここで、
K=温度(T)の関数としての速度定数
A=前指数因子または周波数因子
a=活性エネルギ
R=気体定数=1.987calK-1mol-1
T=°K単位の温度
対数の形ではアレニウスの式は以下となる。
【0096】
LnK=LnA−Ea/RT
したがって、LnK対1/Tのプロットはアレニウスの式が満たされるようには直線でなければならない。
【0097】
このように上の表からデータを出すと、図5に示すような直線が生まれる。
図5のプロットから、2つの適切なパラメータAおよびEaがy−切片および傾きからそれぞれ定められ得る。
【0098】
A=4.3E+9
Ea=13.75Kcals/mole
このように、温度の関数としての、沸石に対するアルシンの分解のための速度定数を以下のようなアレニウスの式を用いて得ることができる。
【0099】
K=4.3E+9(e-13.75/n
上のアレニウスの式が他の温度でも当てはまると想定すると、昇圧対温度のプロットは図6に示すようになる。
【0100】
グラフからわかるように、貯蔵および供給システムを冷たく、たとえば0℃未満に保つと、分解速度が劇的に低下する。以上の分析によって次の結論が生まれる。すなわち、貯蔵および供給シリンダの充填の間、貯蔵および供給容器をたとえばドライアイスの中で冷却して充填プロセスの間の吸着熱を相殺し、および/または収着媒および/または容器を予め冷却することが非常に有利である。
【0101】
加えて、貯蔵および供給システムを約0℃を超えない温度に保管することが非常に望ましいことが分析により示される。
【0102】
図7はこの発明の一実施例に従う充填システム1200の概略斜視図である。
図示するように、充填システムはここに前述したように貯蔵および供給容器1202の充填のために構成される。容器1202は手動バルブ作動ハンドル1206を含むバルブヘッド1204を設けられる。バルブヘッド1204は充填導管1210に結合されるカップリング1208を含む。充填導管1210は、充填ガスバルブ1212と、圧力トランスデューサ1214と、マスフローコントローラ1216と、電子圧力調整器1218と、シリンダにガスを制御可能に充填するために望ましいかもしれない他の器具および制御要素とを含み、したがって、容器1202内の収着媒は制御された効率よい態様でこのようなガスを収着するように取入れる。ガス供給導管1210は充填マニフォルド1250に結合され、充填マニフォルド1250はライン1248によって収着可能ガスのバルクソースに結合される。
【0103】
貯蔵および供給容器1202を構成するシリンダは図示するように、ドライアイス1205または他の冷却剤で満たされ得るコンテナ1203内に配置される。代替的に、充填作業の間にシリンダ内の収着媒材料の低温を保つためにシリンダが冷却ジャケット内に配置されてもよい。
【0104】
充填プロセスの間のこのような能動的冷却によって、貯蔵および供給容器1202内の収着媒体へと詰め込まれるガスの収着的な取り入れによって引き起こされる吸着熱が取除かれる。吸着熱を取除くことで、高い流量が利用可能であるのでより速い充填が可能となり、シリンダが低温に保たれ、貯蔵および供給容器内の収着可能な流体の分解が少なくなる。
【0105】
加えて、充填作業の間の貯蔵および供給容器の温度制御が圧力トランスデューサ1214によって監視されるべきはっきりとした圧力の読みを与える。なぜなら、シリンダ圧力が選択された温度に平衡化するためである。これは、変化する温度が製品の過充填または充填不足につながるので必要である。
【0106】
シリンダを充填するための閉ループ圧力制御システムは、マニフォルド1250の圧力を監視する圧力トランスデューサ1212がマスフローコントローラ1216または他の流量調整装置と相互作用する点で有利である。
【0107】
正確な圧力測定のため、貯蔵および供給容器は特定の温度に十分に平衡化されなければ
ならない。特定の温度は、たとえば、収着媒を含む貯蔵および供給容器へと詰め込まれるべき収着可能な流体のようなアルシンガスの場合、およそ70°F±2°Fであってもよい。選択された温度条件が満たされなければ、圧力が最終点を充填するための決定子として用いられる場合貯蔵および供給容器は過充填されるか充填不足にされる。圧力は、この発明の貯蔵および供給システムの販売および流通において望ましいような特定の圧力によって製品を特徴付けるための決定子として用いられるべきである。最終的な圧力の読みが得られるのは、収着可能なガスが詰め込まれた収着媒を含む貯蔵および供給容器が十分にその周囲の環境と十分に平衡化されるときである。
【0108】
吸着効果の熱に対して、充填作業の間にシリンダから取除かれる熱の量が吸着熱の発生によって生じる熱の量と釣り合わせられることが望ましい。なぜなら、さもなければ連続的な供給方法が採用される場合過充填が結果として生じるからである。
【0109】
冷却が充填プロセスにおいて影響を受け得るのは、供給および貯蔵容器への導入前の収着可能な流体の冷却、充填作業の開始前のシリンダの予めの冷却、および/または図7に示すような充填手順の間のシリンダの能動的冷却による。
【0110】
貯蔵および供給容器のドージング充填は図7に概略的に示すようなシステム内で行なわれることができ、図8のフローチャートの手順を含む。このようなドージング手順は予め定められた圧力値への自動的な平衡化をもたらす。
【0111】
貯蔵および供給容器が「SDS」と呼ばれ、収着可能な流体が「水素化物源供給」として識別される図8に示すように、水素化物供給ガスソースは貯蔵および供給容器が望ましい充填圧力を5トル上回る圧力レベルまで充填された後に分離され、圧力対kの割合が次に定められる。圧力対kの割合が0.1トル/分よりも大きく、圧力が望ましい充填圧力よりも5トル小さければ、貯蔵および供給容器は望ましい充填圧力を上回って5トルだけ過充填され、その後水素化物供給源が再び分離され、圧力が再び測定されて、圧力減少率と望ましい充填圧力からの圧力差とを判断する。圧力減少率が0.1トル/分未満であり、圧力が望ましい充填圧力から5トル内であれば、水素化物源供給ループの分離が終了する。
【0112】
次に、充填システムの排出バルブが分離され、貯蔵および供給容器の昇圧率が判断される。昇圧率が0.1トル/分よりも大きく、望ましい充填圧力からの圧力差が5トルよりも大きければ、排出バルブはシリンダを5トルまたは望ましい充填圧力よりも小さい圧力レベルまで排出させ、その後排出バルブは分離され、昇圧率が監視される。圧力が望ましい充填圧力から5トル内であり、監視された昇圧率が0.1トル/分未満であれば、シリンダは圧力と温度とが平衡化していると判断され、充填作業が終了する。
【0113】
上述のドージング方法は貯蔵および供給容器の実際の輸送圧力までまたはそれを超える圧力に充填するために用いられ得る。過充填は、充填プロセスの間に貯蔵および供給容器に蓄積する軽い気体のブローダウンをさせるためにある応用で必要であり得る。
【0114】
望ましい充填圧力値に対しておよそ10psigの圧力レベルで過充填し、その後望ましい充填圧力まで減圧すると、軽い不純物(水素、窒素、CO、メタン、酸素)が劇的に減少する。
【0115】
ここで上述したドージング充填方法の代わりに、貯蔵および供給容器は連続的な充填方法によって充填されてもよい。連続的な充填方法は、望ましい充填圧力と等しい、貯蔵および供給容器に対して一定の上流圧力を維持することで行なわれる。
【0116】
再び図7を参照して、収着媒を含む貯蔵および供給容器内に充填される収着可能なガスの上流の圧力は、MKS1600電子圧力調整器(MKS Instruments, Inc.)のような適
切な市販の型のいかなるものでもよい電子圧力調整器1218によって制御される。電子圧力調整器は望ましい充填圧力に設定される。
【0117】
マスフローコントローラ1216は一定の流量を維持するために電子圧力調整器から下流に配置される。マスフローコントローラはMKS1400シリーズのマスフローコントローラ(MKS Instruments, Inc.)のような適切な市販のいかなる型のものであってもよい。
【0118】
約50トルの圧力差で(すなわち、貯蔵および供給容器の圧力が放出圧力の約50トル内であるとき)、マスフローコントローラは適切な流れを放出しない。この点で、マスフローコントローラは必要であれば迂回されてもよく、収着可能なガスの流れは、貯蔵および供給容器の平衡化lが達成されるまで高いコンダクタンスの経路(図7に示さず)を通してそらされ得る。収着可能なガスは容器が熱的に平衡化するまで貯蔵および供給容器へと連続的に与えられる。これは充填プロセスの比較的遅い部分であるが、このような充填プロセスの間に貯蔵および供給容器から熱を取除くと充填プロセスが加速する。
【0119】
充填作業は貯蔵および供給容器からの収着可能なガスの制御された放出で行なわれ得る。この充填作業の態様において、貯蔵および供給容器は約10−20psigにオーバーフローされ、次に、たとえば、例示的なアルシン貯蔵および供給システムのために70°Fで約625トルであってもよい最終的な充填圧力まで圧力を制御可能に低下させられる。制御手順は、上述したドージング充填手順で説明したような充填手順の逆である。ドージング充填手順はマニフォルドの自動的平衡化をもたらす制御されたブローダウンのための方法を与える。代替的に、閉ループ圧力制御がドージング方法の代わりに用いられてもよい。
【0120】
シリンダ充填手順において、軽い不純物は吸着されないので空隙体積に集中し得る。シリンダ体積の何倍ものガスが一般に加えられるので、吸着されない不純物に対して大きな濃縮効果が与えられる。充填の間、N2、CO、CH4のような低ppmレベルの不純物がガスがシリンダに加えられるときに何倍にも濃縮する。
【0121】
ブローダウン手順において、充填プロセス間に発生した軽い不純物が著しく低減する。ブローダウン手順は、図7に概略的に示す一般的な型の充填システムを利用して、圧力トランスデューサで制御される閉ループであるマスフローコントローラによって行なわれる。電子背圧調整器もまた、収着可能なガスを含む貯蔵および供給システムの製造においてブローダウン処理を実行するために用いられ得る。
【0122】
所望の態様で充填作業を実行するために容易に明らかとなるようにさまざまに実現され得る、器具および自動制御の詳細な特徴を参照せずに、図7の充填システムが概略的に図示されていることが認識される。
【0123】
この発明の一局面での具体的な例として、貯蔵および供給シリンダのガス充填の間に発生する吸着熱(10−20Kcals/mole)は典型的にシリンダの内容(吸着媒およびガス)を40℃よりも高い温度に加熱させる。この温度上昇に関連して、1℃当り約0.03気圧(25トル)だけ圧力が上昇する。21℃で約1気圧の最終的な充填圧力を確実とするために、シリンダが室温(21℃)と熱的に平衡化させられることが必要である。この冷却に関連した時間は容認不可能に長く、典型的に4"(直径)×14"(高さ)のシリンダでは6時間よりも長く、6"(直径)×18"(高さ)のシリンダでは10時間よりも長く、これらは典型的な製造サイズの貯蔵および供給シリンダである。平衡化のための期間が比較的長いのは、従来は自由な空気の対流によって主に達成されていたシリンダからの熱伝達が不十分であるためである。不十分な熱伝達の別の要因は吸着媒の熱伝導率が比較的低いことである。
【0124】
シリンダ充填プロセスの速度を高めるために、伝導性(分子性)および対流性熱伝達速度を高めるための方法が採用されなければならない。
【0125】
この発明に従うと、伝導性および対流性熱伝達速度は環境処理チャンバを利用して著しく高められる。対流性熱伝達は、チャンバが冷却された空気の高速循環を用いてシリンダの強制される対流性冷却を与えるために向上させる。強制される空気の対流によって、自由対流の熱伝達が1桁向上する。加えて、強制される冷却空気におけるはるかに大きいΔTが、冷却空気が冷蔵システムによって冷却されるときに可能である。これは熱伝達速度をより高くする。なぜなら、速度はニュートンの冷却法則に従って冷却流体温度に比例するためである。
【0126】
q=hAΔT
ここで、q=対流性冷却の速度
A=冷却される表面の面積
ΔT=表面と冷却流体との間の°F単位の温度差
貯蔵および供給シリンダがそれらの熱のほとんどを対流によってシリンダの表面から周囲の大気へと放散するので、環境チャンバを用いてプロセスの処理量が著しく向上され得る。伝導性伝達速度はより低い温度の処理のために同時に高められる。
【0127】
具体的な例によると、Thermotron Industriesが製造するモデルSE−1000チャン
バのような環境チャンバを用いて流体貯蔵および供給シリンダが冷却され得る。このようなチャンバは均一性の高い処理温度を与える。このような温度の均一性は非常に重要である。なぜなら、典型的に多数の貯蔵および供給シリンダが環境チャンバ内に内蔵され、各シリンダが処理の間同一の温度プロファイルを共有しなければならないためである。Thermotronチャンバの温度の均一性はいかなる点でも+/−1℃であり、制御の精度はその温度範囲に対して+/−0.5℃である。
【0128】
上述のタイプの典型的なチャンバは−40℃から180℃の範囲にわたる処理温度を提供できる。このような温度の可変性も有利である。なぜなら、おおよそ180℃の温度を必要とする脱気のためのシリンダを加熱するためにもチャンバが用いられ得るためである。これによって同じチャンバ内で脱気および充填の両方が行なわれるようにさらに時間が節約され、その結果、シリンダの処理が低減する。
【0129】
強制的な対流性冷却が採用されているので、吸着プロセスによって生じる発熱量をちょうど相殺する温度にシリンダを予め冷却することが効率的である。たとえば、充填後のシリンダ内のΔTが25℃であれば、シリンダは温度上昇を相殺するために充填前に−4℃まで予め冷却されるであろう。したがって、充填プロセスの終了後、シリンダは21℃の最終的な平衡温度であろう。全体の充填時間は必要な量のガスをシリンダに加えるのにかかる時間程度である。ただ自由空気対流性冷却を用いることによって、全体の充填時間はガスを加えるのにかかる時間とシリンダを21℃に熱的に平衡化させるのにかかる時間とを合せたものに等しくなる。環境チャンバ内でシリンダを予め冷却することによって、充填時間は自由空気対流性冷却のみの10時間を超えるものに対して2時間に低減される。
【0130】
最終的なシリンダの目標圧力に達することを確実とするために、シリンダに21℃に平衡化させることが必要である。これは21℃+/−0.5℃に制御できるThermotron環境チャンバを用いて容易に達成される。シリンダ圧に対する最終的な平衡温度の影響を三フ
ッ化ホウ素ガスで充填されるシリンダに対して図9に示す。
【0131】
通常の室温の変動(+/−3℃)が最終的な充填圧力に大きな変動性を起こすことが図9から明らかである。環境チャンバで得られる+/−0.5℃の温度変動がわずか+/−5トルの圧力変動を引き起こすが、室温の変動は+/−100トルもの大きい圧力の揺れを与える。このような室温の変動性はプロセスの終了点の決定が困難になり時間がかかるようになるにつれて容認不可能となる。
【0132】
脱気作業を含む完全なシリンダ充填サイクルは24時間のサイクルで完了され得る。シリンダが予め冷却されなければ、結果として生じるプロセスは36時間を超え、1週間当りの稼動回数を5回ではなく約3回に制限するであろう。
【0133】
この発明の例示的実施例における貯蔵および供給シリンダを充填するためのプロセスの工程は以下のとおりである。
1.シリンダを環境チャンバ内の脱気/充填ヘッダマニフォルドに接続する。
2.シリンダをドライポンプを用いて1トルまで排気する。
3.排気の間、環境チャンバの温度を180℃まで上げ、吸着媒内に含まれる雰囲気ガスの脱着を加速する。
4.雰囲気汚染物の除去の後、シリンダを−4℃に冷却する。
5.−4℃に達した後、冷蔵システムをオフにする。
6.95%−98%の必要な充填ガスを加える。これには約1.5時間かかる。シリンダは吸着プロセスからの熱が発生するにつれて−4℃から21℃に暖まり始める。
7.環境チャンバを21℃に設定し、シリンダに21℃に熱的に平衡化させる。一旦平衡化すると一定の値に近づくはずである圧力を観察することによって平衡化が検出される。8.21℃の目標充填圧力に達するために自動的圧力制御装置によって残り2−5%の充填ガスを加える。
9.さらなる充填ガスがシリンダに加えられないと、最終的な目標圧力が達成されている。
【0134】
図10に示す製造プロセスシステムの例示的な実施例において、上述の方法を実行するために有益に用いられる充填システムの主な構成要素は以下のとおりである。
1.環境チャンバ300
2.高圧ソースタンク308からの充填ガスの供給を制御する圧力および流量制御マニフォルド306
3.パージガスマニフォルド302および不活性パージガスソース304(純度の高いヘリウム、アルゴンまたは窒素)
4.排出スクラバ312
5.ドライポンプ310
この発明がここにおける特定の特徴、局面および実施例を参照して示され、説明されたが、この発明は開示と一貫した広範囲の他の実施例、特徴および実現例が可能であり、この発明はしたがって、以上の開示の精神および範囲内で広く構成され、解釈されると認識される。
【符号の説明】
【0135】
10 供給システム、11 容器の内部、12 貯蔵および供給容器、14 床、16
収着媒体、18 アセンブリ、ポート19。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器の使用の際に流体を必要に応じて供給するための、収着可能な流体を保持するための収着媒材料を含む流体貯蔵および供給容器を製造する方法であって、前記方法は、容器を収着媒材料で充填し、収着媒材料を含む容器を、容器内の収着媒材料への収着とそこにおける流体の保持とのために容器へと収着可能な流体を流すために、収着可能な流体のソースに結合することを含み、容器は初期量の流体でバルク充填され、その後、流体充填温度条件に関する低下された温度条件で、初期量の流体で満たされる収着媒を含む容器を低下された温度条件に熱的に平衡化させるのに十分な時間の間保管され、熱平衡化の後、前記流体での容器の充填を完了する、方法。
【請求項2】
収着可能な流体のソースは、収着可能な流体の供給口に結合され、容器との接続のために配列される充填マニフォルドである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
充填マニフォルドは自動充填マニフォルドである、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
低下された温度条件は低下された温度条件で容器を保持するための大きさおよび特性の環境チャンバによって与えられる、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
容器の使用の際に流体を必要に応じて供給するための、収着可能な流体を保持するための収着媒材料を含む流体貯蔵および供給容器を製造する方法であって、前記方法は、容器を収着媒材料で充填し、収着媒材料を含む容器を、容器内の収着媒材料への収着とそこにおける流体の保持とのために容器へと収着可能な流体を流すために収着可能な流体のソースと結合することを含み、収着可能な流体は、容器へと収着可能な流体を流す間の収着効果の熱と容器内の収着媒材料への収着可能な流体の収着とを緩和するために、容器へと流す前に冷却される、方法。
【請求項6】
容器は容器へと収着可能な流体を流す間にさらに冷却される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
容器は、収着可能な流体のソースから容器を取除き、異なる熱的環境へと搬送するために、容器へと収着可能な流体を流すための移動キャリア構造上に保たれる、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
移動キャリア構造は、容器を収着可能な流体のソースに相互接続するために、マニフォルド接続アセンブリを有する可動カートを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
容器は、収着媒材料を含む流体の収着熱を放散するために、容器へと流体を流す間に能動的に冷却される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
容器とその中の収着媒材料とを脱気するために流体を流す前に容器を循環パージすることを含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項11】
容器は、収着媒材料を含む流体の収着熱を放散するために、容器へと流体を流す間に過充填およびブローダウン条件を受ける、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
流体に対する収着性親和力を有する収着媒材料を含む流体貯蔵および供給容器を製造するためのシステムであって、容器は収着媒材料を詰め込まれ、流体は収着媒材料への収着と容器内の後の保持とのために容器へと流し込まれ、前記システムは、容器への流体の流れの圧力および温度条件を制御するための手段によって、流体のソースと流れによって通じるように配列されたマニフォルドを含む、システム。
【請求項13】
容器への流体の流れの制御された圧力および温度条件と一貫するように容器への流体の流量を制御するためのマスフローコントローラをさらに含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
流体は水素化物ガス、ハロゲン化物ガスおよびガス状V族有機金属化合物からなるグループから選択されるガスを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
流体はシラン、シボラン、ゲルマン、フッ素、アンモニア、ホスフィン、アルシン、スチビン、硫化水素、セレン化水素、テルル化水素、三フッ化ホウ素、六フッ化タングステン、塩素、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素およびフッ化水素からなるグループから選択されるガスを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
収着媒材料は炭素材料、結晶質アルミノ珪酸塩材料、シリカ、アルミナ、マクロレティキュレートポリマーおよび多孔質珪藻土からなるグループから選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
収着媒材料は活性化された炭素材料を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
貯蔵および供給容器は細長い形である、請求項1に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−249324(P2010−249324A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−170705(P2010−170705)
【出願日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【分割の表示】特願平10−550592の分割
【原出願日】平成10年5月20日(1998.5.20)
【出願人】(500313891)アドバンスト・テクノロジィ・マテリアルズ・インコーポレイテッド (3)
【氏名又は名称原語表記】ADVANCED TECHNOLOGY MATERIALS, INC.
【Fターム(参考)】