説明

呼制御装置、電話会議システム及びそれらに用いるリダイレクション会議参加方法

【課題】 事前に会議装置の予約や参加者への通知等の準備を行うことなく会議を開催することを可能とする呼制御装置を提供する。
【解決手段】 呼制御装置は、会議を招集するための会議招集者装置と、会議に参加するための複数の会議参加者装置と、各々会議招集者装置及び複数の会議参加者装置を収容可能な複数の会議装置とを含む電話会議システムにおいて、会議招集者装置及び複数の会議参加者装置を会議装置に接続する。また、呼制御装置は、会議招集者装置が会議の開始直前に選択した空きの会議装置を会議参加待ち状態として状態設定を行う手段と(会議装置リダイレクト設定部24)、会議の開始時刻に会議参加者装置から会議招集者装置への接続要求を参加待ち状態とした会議装置にリダイレクトする手段(会議装置リダイレクト部26)とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は呼制御装置、電話会議システム及びそれらに用いるリダイレクション会議参加方法に関し、特に会議招集者装置によって招集された会議への会議参加者装置の参加方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明に関連する電話会議システムは、図9に示すように、会議装置10〜1mと、呼制御装置2と、会議招集者装置3と、会議参加者装置40〜4nとから構成されている。
【0003】
会議装置10〜1mは、会議招集者装置3及び会議参加者装置40〜4nとの音声通信機能を持ち、接続された会議招集者装置3の音声と複数の会議参加者装置40〜4nの音声とをミキシングすることができる。また、会議装置10〜1mは、呼制御装置2と連動して会議の制御機能を提供する。さらに、会議装置10〜1mは、会議接続に関連するアナウンスやガイダンスを会議参加者装置40〜4nに聞かせる機能も有する。
【0004】
呼制御装置2は、会議装置10〜1m、会議招集者装置3、会議参加者装置40〜4n、及びそのほかの一般的な音声通話装置に対して音声通話を接続するための呼制御信号を中継する機能を提供する。
【0005】
会議招集者装置3は、汎用的な音声通信装置であり、単体の音声通信装置だけでなく,ゲートウェイ装置のように呼制御装置管理下にある各種装置を含む。会議招集者装置3は、呼制御装置2と連動して他の音声通信装置と音声通話を実現することができる。会議招集者装置3と会議装置10〜1mとが接続した場合は、会議装置10〜1mに接続しているほかの会議参加者装置40〜4nと会議通話が可能となる。会議招集者装置3は、会議の開催、終了を含む会議制御機能が使用可能である。
【0006】
会議参加者装置40〜4nも、会議招集者装置3と同様に、汎用的な音声通信装置であり、単体の音声通信装置だけでなく,ゲートウェイ装置のように呼制御装置管理下にある各種装置を含む。会議参加者装置40〜4nは、呼制御装置2と連動して他の音声通信装置と音声通話を実現することができる。会議参加者装置40〜4nと会議装置10〜1mとが接続した場合は、会議装置10〜1mに接続しているほかの音声通信装置と会議通話が可能となる。会議参加者装置40〜4nは、会議の開催、終了を含まない会議制御機能のみ使用可能である。
【0007】
会議招集者は、会議に先立ち会議招集者装置3を用いて会議装置10〜1mを予約し、その後、会議参加者に何らかの手段で接続方法を通知する。その後、会議招集者は、指定した時刻に会議招集装置3を用いて予約した会議装置10に接続を行う。同様に、会議招集者から接続方法が通知された会議参加者は、会議参加装置40〜4nを介して会議装置10へ接続する。
【0008】
このようにして、本発明に関連する電話会議システムでは、すべての参加者が会議装置10を介して通話可能となる。尚、上記のような電話会議システムとしては、下記の特許文献1に記載された通信会議システムがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平08−214074号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上述した本発明に関連する電話会議システムでは、会議装置を予約し、会議参加者に対して予め接続方法の通知が必要であるため、会議開始までに準備時間が必要になるという問題がある。
【0011】
また、本発明に関連する電話会議システムでは、会議招集者装置が会議装置に接続してしまうと、会議招集者装置が占有されてしまうため、会議参加者装置から会議招集者に連絡をとる手段が他に必要になるという問題がある。
【0012】
つまり、本発明に関連する電話会議システムでは、会議招集者が参加者を招集したり、会議参加者が事前に予約され、通知されたアクセス先に参加する必要がある。会議招集者が参加者を招集する方式は、招集者の手間が多く、多数の参加者がある場合に現実的ではなくなる。
【0013】
また、会議参加者が事前に通知されたアクセス先に参加する方式は、事前に会議装置の予約や参加者への通知等の準備が必要になる点で、会議開催までに時間がかかるという問題がある。
【0014】
そこで、本発明の目的は上記の問題点を解消し、事前に会議装置の予約や参加者への通知等の準備を行うことなく会議を開催することができる呼制御装置、電話会議システム及びそれらに用いるリダイレクション会議参加方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明による呼制御装置は、会議を招集するための会議招集者装置と、前記会議に参加するための複数の会議参加者装置と、各々前記会議招集者装置及び前記複数の会議参加者装置を収容可能な複数の会議装置とを含む電話会議システムにおいて、前記会議招集者装置及び前記複数の会議参加者装置を前記会議装置に接続する呼制御装置であって、
前記会議招集者装置が前記会議の開始直前に選択した空きの会議装置を会議参加待ち状態として状態設定を行う手段と、
前記会議の開始時刻に前記会議参加者装置から前記会議招集者装置への接続要求を前記参加待ち状態とした会議装置にリダイレクトする手段とを備えている。
【0016】
本発明による電話会議システムは、会議を招集するための会議招集者装置と、前記会議に参加するための複数の会議参加者装置と、各々前記会議招集者装置及び前記複数の会議参加者装置を収容可能な複数の会議装置と、前記会議招集者装置及び前記複数の会議参加者装置を前記会議装置に接続する呼制御装置とを含む電話会議システムであって、
前記呼制御装置が、前記会議招集者装置が前記会議の開始直前に選択した空きの会議装置を会議参加待ち状態として状態設定を行う手段と、前記会議の開始時刻に前記会議参加者装置から前記会議招集者装置への接続要求を前記参加待ち状態とした会議装置にリダイレクトする手段とを備えている。
【0017】
本発明によるリダイレクション会議参加方法は、会議を招集するための会議招集者装置と、前記会議に参加するための複数の会議参加者装置と、各々前記会議招集者装置及び前記複数の会議参加者装置を収容可能な複数の会議装置と、前記会議招集者装置及び前記複数の会議参加者装置を前記会議装置に接続する呼制御装置とを含む電話会議システムに用いるリダイレクション会議参加方法であって、
前記呼制御装置が、前記会議招集者装置が前記会議の開始直前に選択した空きの会議装置を会議参加待ち状態として状態設定を行う処理と、前記会議の開始時刻に前記会議参加者装置から前記会議招集者装置への接続要求を前記参加待ち状態とした会議装置にリダイレクトする処理とを実行している。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、上記のような構成及び動作とすることで、事前に会議装置の予約や参加者への通知等の準備を行うことなく会議を開催することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の第1の実施の形態による呼制御装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態による電話会議システムの構成例を示すブロック図である。
【図3】図2に示す会議装置使用状況表の構成例を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態による電話会議システムの動作の概要を示すシーケンスチャートである。
【図5】本発明の第1の実施の形態による電話会議システムにおける呼制御装置の動作を示すシーケンスチャートである。
【図6】本発明の第1の実施の形態による電話会議システムにおける呼制御装置の動作を示すシーケンスチャートである。
【図7】本発明の第1の実施の形態による電話会議システムの状態遷移を示す状態遷移図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態による電話会議システムの状態遷移を示す状態遷移図である。
【図9】本発明に関連する電話会議システムの構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。まず、本発明による電話会議システムの概要について説明する。本発明による電話会議システムは、参加者が会議招集者のアクセス先を呼び出すことで、容易に電話会議に参加できることを特徴とする会議方式である。
【0021】
本発明による電話会議システムでは、複数の参加者を収容可能な会議装置として、十分な数が用意されているものとする。会議招集者は、事前に会議開始時刻のみを会議参加者に通知し、会議開始直前に会議招集者装置を介してランダムに空きの会議装置を選択し、会議招集者として会議参加待ち状態としておくために呼制御装置に状態設定を行う。
【0022】
会議参加者は、会議参加者装置を介して指定時刻に会議招集者装置に接続を試みることで、呼制御装置によって会議招集者装置が参加待ち状態とした会議装置にリダイレクトされる。
【0023】
リダイレクトされた会議参加者装置は、会議に接続するアナウンスを聞いた後に会議に参加をするか否か選択する。会議参加を選択した会議参加者装置は、会議装置につなぎこまれることにより、会議参加状態となる。
【0024】
図1は本発明の第1の実施の形態による呼制御装置の構成例を示すブロック図である。図1において、呼制御装置2は、電話受付部21と、会議使用状況確認部22と、会議装置接続部23と、会議装置リダイレクト設定部24と、会議中確認部25と、会議装置リダイレクト部26と、会議装置使用状況表27とを備えている。
【0025】
電話受付部21は、会議装置や会議招集者装置等への接続要求を受付ける。会議使用状況確認部22は、接続要求がある場合に、会議装置使用状況表27を参照して会議装置使用状況(どの会議装置が空いているかどうかの状況)を確認する。会議装置使用状況表27には、会議装置の情報と会議参加装置(会議招集者装置及び会議参加者装置)の情報とが対応付けられて格納されている。
【0026】
会議装置接続部23は、接続要求を送出した会議招集者装置を空きと判断された会議装置に接続する。会議装置リダイレクト設定部24は、会議招集者装置が会議装置の下で会議通話状態となり、会議状態となったことが通知されてくると、会議招集者装置への呼を当該会議装置へリダイレクトするように設定する。
【0027】
会議中確認部25は、会議参加者装置から会議招集者装置へ電話があった場合に、会議招集者装置が会議中であるかどうかを確認する。会議装置リダイレクト部26は、会議招集者装置が会議中であることが確認されると、当該会議参加者装置を会議装置へリダイレクトする。
【0028】
尚、呼制御装置2において、電話受付部21、会議使用状況確認部22、会議装置接続部23、会議装置リダイレクト設定部24、会議中確認部25、会議装置リダイレクト部26各々の処理(上述した処理)は、例えばCPU(中央処理装置)がプログラムを実行することでも実現可能である。
【0029】
図2は本発明の第1の実施の形態による電話会議システムの構成例を示すブロック図である。図2において、本発明の第1の実施の形態による電話会議システムは、会議装置10〜1mと、呼制御装置2と、会議招集者装置3と、会議参加者装置40〜4nとから構成されている。
【0030】
会議装置10〜1mは、会議招集者装置3及び会議参加者装置40〜4nとの音声通信機能を持ち、接続された会議招集者装置3からの音声と複数の会議参加者装置40〜4nからの音声とをミキシングすることができる。また、会議装置10〜1mは、呼制御装置2と連動して会議の制御機能を提供する。さらに、会議装置10〜1mは、会議接続に関連するアナウンスやガイダンスを会議参加者装置40〜4nに聞かせる機能も有する。
【0031】
呼制御装置2は、会議装置10〜1m、会議招集者装置3、会議参加者装置40〜4n、及びそのほかの一般的な音声通話装置に対して音声通話を接続するための呼制御信号を中継する機能を提供する。
【0032】
会議招集者装置3は、汎用的な音声通信装置であり、単体の音声通信装置だけでなく,ゲートウェイ装置のように呼制御装置管理下にある各種装置を含む。会議招集者装置3は、呼制御装置2と連動して他の音声通信装置と音声通話を実現することができる。
【0033】
会議招集者装置3と会議装置10〜1mとが接続した場合は、会議装置10〜1mに接続しているほかの会議参加者装置40〜4nとの間の会議通話が可能となる。会議招集者装置3は、会議の開催、終了を含む会議制御機能が使用可能である。
【0034】
会議参加者装置40〜4nも、会議招集者装置3と同様に、汎用的な音声通信装置であり、単体の音声通信装置だけでなく,ゲートウェイ装置のように呼制御装置管理下にある各種装置を含む。会議参加者装置40〜4nは、呼制御装置2と連動して他の音声通信装置と音声通話を実現することができる。
【0035】
会議参加者装置40〜4nと会議装置10〜1mとが接続した場合は、会議装置10〜1mに接続しているほかの音声通信装置との間の会議通話が可能となる。会議参加者装置40〜4nは、会議の開催、終了を含まない会議制御機能のみ使用可能である。
【0036】
図3は図2に示す会議装置使用状況表27の構成例を示す図である。会議装置使用状況表27は、呼制御装置2が会議装置10〜1mの使用状況(会議通話状況)と、会議招集者装置3及び会議参加者装置40〜4nの状況とを管理するためのテーブルである。この会議装置使用状況表27に登録された装置への呼は、参加中の会議装置へとリダイレクトされる。
【0037】
図3において、会議装置使用状況表27は、会議装置の情報(「10,11,・・・,1m」)と、会議参加装置の情報(「3,40,41,・・・,4n」、「空き」)とを対応付けて格納している。
【0038】
図4は本発明の第1の実施の形態による電話会議システムの動作の概要を示すシーケンスチャートであり、図5及び図6は本発明の第1の実施の形態による電話会議システムにおける呼制御装置2の動作を示すシーケンスチャートである。これら図1〜図6を参照して本発明の第1の実施の形態による電話会議システムの動作について説明する。
【0039】
会議開始に先立ち、会議招集者装置3は、呼制御装置2を介して、使用可能な会議装置10〜1mからひとつの会議装置(ここでは会議装置10)を選択して接続する。
【0040】
この場合、会議招集者装置3が呼制御装置2に対して呼設定を送信すると(図4のa1)、呼制御装置2は、使用可能な会議装置10〜1mからひとつの会議装置(ここでは会議装置10)を選択し、当該会議装置10に呼設定を送信する(図4のa2)。
【0041】
会議装置10がその呼設定を受付けて呼制御装置2に対して呼設定受付を送信すると(図4のa3)、呼制御装置2は、その呼設定受付を会議招集者装置3に送信する(図4のa4)。これによって、会議招集者装置3と会議装置10との間で通話確立(会議)となる(図4のa5)。
【0042】
会議招集者装置3と接続した会議装置10は、呼制御装置2に会議リダイレクト要求を通知することで(図4のa6)、呼制御装置2は、会議招集者装置3宛の通信を会議装置10にリダイレクトするように設定される。
【0043】
会議時刻に、会議参加者装置40が会議招集者装置3に通信要求(呼設定)を行うと(図4のa7)、呼制御装置2は、その通信要求(呼設定)を会議招集者装置3の接続先である会議装置10に対する接続(呼設定)にリダイレクトする(図4のa8)。
【0044】
会議装置10が呼設定を受付けて呼設定受付を呼制御装置2に送信すると(図4のa9)、呼制御装置2は、会議参加者装置40に対して呼設定受付を送信する(図4のa10)。
【0045】
その後に、会議装置10は、会議参加者装置40へ会議招集者に関する情報等のガイダンスを流す(図4のa11)。
【0046】
ガイダンスにしたがって会議参加者が会議への参加を選択し、会議参加者装置40から呼制御装置2に選択信号(会議参加要求)を送信すると(図4のa12)、呼制御装置2は、その選択信号(会議参加要求)を会議招集者装置3の接続先である会議装置10に送信する(図4のa13)。
【0047】
会議装置10が選択信号(会議参加要求)を受付けてファシリティ(会議参加受付応答)を呼制御装置2に送信すると(図4のa14)、呼制御装置2は、会議参加者装置40に対してファシリティ(会議参加受付応答)を送信する(図4のa15)。
【0048】
これによって、会議参加者装置40と会議装置10との間で通話確立(会議)となる(図4のa16)。最終的に、会議招集者装置3及び会議参加者装置40は、会議装置10を介して通話可能となる。
【0049】
他の会議参加者装置41〜4nも、上記と同様の接続処理を行うことで、すべての参加者(会議招集者装置3及び会議参加者装置40〜4n)が会議装置10を介して通話可能となる。
【0050】
次に、図1〜図3と図5と図6とを参照して呼制御装置2の処理動作について詳細に説明する。
【0051】
会議招集者装置3が会議装置接続番号へ電話すると(図5のb1)、呼制御装置2では、電話受付部21がその電話を受付け、会議装置使用状況確認部22が会議装置10〜1mの使用状況を確認する(この場合、会議装置10が空きとする)(図5のb2)。
【0052】
呼制御装置2は、会議装置接続部23にて、空きであることが確認された会議装置10に接続する(図5のb3)。会議装置10がこの接続要求に応答すると(図5のb4)、呼制御装置2は、会議装置10の接続要求に対する応答を会議招集者装置3に通知する。これによって、会議招集者装置3が会議装置10の下で会議通話状態となる(図5のb5)。
【0053】
会議装置10は、会議招集者装置3との間で会議状態となったことを呼制御装置2に通知する(図5のb6)。呼制御装置2は、会議装置リダイレクト設定部24にて、会議招集者装置3への呼を会議装置10へリダイレクトするように設定する(図5のb7)。
【0054】
続いて、会議参加者装置40が会議招集者装置3へ電話すると(図6のb11)、呼制御装置2は、会議中確認部25にて会議招集者装置3が会議中であることを確認する(図6のb12)。この場合、呼制御装置2は、会議中確認部25にて会議招集者装置3が会議中であることが確認されるので、会議装置リダイレクト部26にて、会議参加者装置40からの電話を会議装置10へリダイレクトする(図6のb13)。
【0055】
会議装置10が会議参加者装置40からの接続要求に応答すると(図6のb14)、呼制御装置2は、会議装置10の接続要求に対する応答を会議参加者装置40に通知する。これによって、会議参加者装置40が会議装置10の下で通話状態となる(図6のb15)。
【0056】
会議参加者装置40が会議参加の選択信号を送出すると(図6のb16)、呼制御装置2は、会議参加者装置40からの会議参加の選択信号を会議装置10に通知する。会議装置10が会議参加要求に応答すると(図6のb17)、呼制御装置2は、会議装置10の会議参加要求に対する応答を会議参加者装置40に通知する。これによって、会議参加者装置40が会議装置10の下で会議通話状態となる(図6のb18)。
【0057】
図7及び図8は本発明の第1の実施の形態による電話会議システムの状態遷移を示す状態遷移図である。これら図1〜図4と図7と図8とを参照して本発明の第1の実施の形態による電話会議システムの状態遷移について説明する。
【0058】
会議開始に先立ち、会議招集者装置3は、使用可能な会議装置10〜1mから一つの会議装置(ここでは会議装置10)を選択し、呼制御装置2を介して接続する(図4のa1〜a5)。
【0059】
この時、会議招集者装置3の状態遷移は図7に示す通りであり、空状態A1から呼出中A2を介して会議装置10に接続することで、会議設定状態A3に移行する。
【0060】
また、会議設定状態A3において、会議招集者装置3は、会議参加者の認証情報を設定することができ、図8に示すように、参加認証B6を行うことができる。さらに、会議招集者装置3は、会議参加希望者(会議参加者装置40〜4n)に聴取させる会議情報を設定することができ、図8に示すように、会議情報聴取B5を行うことができる。この後、会議招集者装置3は、会議参加状態A4(図8の会議中B7)に移行する。
【0061】
会議招集者装置3と接続した会議装置10は、呼制御装置2に通知することで、呼制御装置2は、会議招集者装置3宛の通信を会議装置10にリダイレクトするように設定する(図4のa6)。
【0062】
会議時刻に会議参加者装置40が会議招集者装置3に通信要求を行うと、呼制御装置2は、その通信要求に対して会議招集者装置3の接続先である会議装置10に対する接続にリダイレクトする(図4のa7〜a10)。会議装置10は、会議参加者装置40へ会議招集者に関する情報等のガイダンスを流す(図4のa11)。
【0063】
ガイダンスにしたがって会議参加者装置40が選択信号(図4のa12)を送信することで、会議参加者装置40は、会議装置10に接続する(図4のa13〜a15)。最終的に、会議招集者装置3及び会議参加者装置40は、会議装置10を介して通話可能となる(図4のa16)。
【0064】
他の会議参加者装置41〜4nも、上記の会議参加者装置40と同様の接続処理を行うことで、すべての参加者(会議招集者装置3及び会議参加者装置40〜4n)が会議装置10を介して通話可能となる。
【0065】
このように、本実施の形態では、会議招集者装置3が事前に会議装置10〜1mの空きを確認する必要がないため、会議装置10〜1mの予約が必要なくなる。
【0066】
また、本実施の形態では、会議参加者装置40〜4nが会議招集者装置3にアクセスすることで、会議装置10にリダイレクトされるため、会議装置10の接続先を事前に会議参加者装置40〜4nに連絡する必要がなくなる。
【0067】
よって、本実施の形態では、事前に会議装置の予約や参加者への通知等の準備を行うことなく会議を開催することができる。つまり、本実施の形態では、会議開催時刻を会議参加者装置40〜4nに通知するだけで、会議開催を速やかに行うことができる。
【0068】
さらに、本実施の形態では、会議招集者装置3に直接通信しようとした対向通信装置(会議参加者装置40〜4n)が自動的に会議招集者装置3の開催している会議にリダイレクトされるので、必要に応じて会議に自由参加することも可能となる。
【0069】
尚、本発明は、基本的な音声会議システムに限らず、プレゼンスサービスと連動させることも可能である。会議参加者は、会議招集者のプレゼンス状態が会議開催中の場合、会議招集者にアクセスすることで会議に参加可能となることがわかる。
【0070】
また、補助的な機能として、図4のa6の処理において、会議招集者装置3から呼制御装置2に対して会議接続に対するアカウンティング要求を行うことも可能である。この場合、会議参加者装置40〜4nは、事前に会議招集者が通知したアクセスコードを図4のa12の処理で正しく送信することが要求される。
【符号の説明】
【0071】
2 呼制御装置
3 会議招集者装置
10〜1m 会議装置
21 電話受付部
22 会議使用状況確認部
23 会議装置接続部
24 会議装置リダイレクト設定部
25 会議中確認部
26 会議装置リダイレクト部
27 会議装置使用状況表
40〜4n 会議参加者装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
会議を招集するための会議招集者装置と、前記会議に参加するための複数の会議参加者装置と、各々前記会議招集者装置及び前記複数の会議参加者装置を収容可能な複数の会議装置とを含む電話会議システムにおいて、前記会議招集者装置及び前記複数の会議参加者装置を前記会議装置に接続する呼制御装置であって、
前記会議招集者装置が前記会議の開始直前に選択した空きの会議装置を会議参加待ち状態として状態設定を行う手段と、
前記会議の開始時刻に前記会議参加者装置から前記会議招集者装置への接続要求を前記参加待ち状態とした会議装置にリダイレクトする手段とを有することを特徴とする呼制御装置。
【請求項2】
前記複数の会議装置各々の使用状況と前記会議招集者装置及び前記会議参加者装置の状況とを管理するための会議装置使用状況表を含み、
前記会議装置にリダイレクトする手段は、前記会議装置使用状況表に登録された装置への呼を参加中の会議装置へとリダイレクトすることを特徴とする請求項1記載の呼制御装置。
【請求項3】
会議を招集するための会議招集者装置と、前記会議に参加するための複数の会議参加者装置と、各々前記会議招集者装置及び前記複数の会議参加者装置を収容可能な複数の会議装置と、前記会議招集者装置及び前記複数の会議参加者装置を前記会議装置に接続する呼制御装置とを含む電話会議システムであって、
前記呼制御装置が、前記会議招集者装置が前記会議の開始直前に選択した空きの会議装置を会議参加待ち状態として状態設定を行う手段と、前記会議の開始時刻に前記会議参加者装置から前記会議招集者装置への接続要求を前記参加待ち状態とした会議装置にリダイレクトする手段とを有することを特徴とする電話会議システム。
【請求項4】
前記呼制御装置が、前記複数の会議装置各々の使用状況と前記会議招集者装置及び前記会議参加者装置の状況とを管理するための会議装置使用状況表を含み、
前記会議装置にリダイレクトする手段が、前記会議装置使用状況表に登録された装置への呼を参加中の会議装置へとリダイレクトすることを特徴とする請求項3記載の電話会議システム。
【請求項5】
前記会議装置にリダイレクトされた会議参加者装置において、前記会議装置からの会議に接続するアナウンスの後に当該会議に参加をするか否か選択可能としたことを特徴とする請求項3または請求項4記載の電話会議システム。
【請求項6】
会議を招集するための会議招集者装置と、前記会議に参加するための複数の会議参加者装置と、各々前記会議招集者装置及び前記複数の会議参加者装置を収容可能な複数の会議装置と、前記会議招集者装置及び前記複数の会議参加者装置を前記会議装置に接続する呼制御装置とを含む電話会議システムに用いるリダイレクション会議参加方法であって、
前記呼制御装置が、前記会議招集者装置が前記会議の開始直前に選択した空きの会議装置を会議参加待ち状態として状態設定を行う処理と、前記会議の開始時刻に前記会議参加者装置から前記会議招集者装置への接続要求を前記参加待ち状態とした会議装置にリダイレクトする処理とを実行することを特徴とするリダイレクション会議参加方法。
【請求項7】
前記呼制御装置に、前記複数の会議装置各々の使用状況と前記会議招集者装置及び前記会議参加者装置の状況とを管理するための会議装置使用状況表を設け、
前記会議装置にリダイレクトする処理において、前記会議装置使用状況表に登録された装置への呼を参加中の会議装置へとリダイレクトすることを特徴とする請求項6記載のリダイレクション会議参加方法。
【請求項8】
前記会議装置にリダイレクトされた会議参加者装置において、前記会議装置からの会議に接続するアナウンスの後に当該会議に参加をするか否か選択可能としたことを特徴とする請求項6または請求項7記載のリダイレクション会議参加方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−211670(P2011−211670A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−79994(P2010−79994)
【出願日】平成22年3月31日(2010.3.31)
【出願人】(000227205)NECインフロンティア株式会社 (1,047)
【Fターム(参考)】