説明

呼吸リハビリテーションにおけるプログラムガイダンスのためのバイオフィードバック

患者のための運動訓練計画を提供するためのシステム200が提供される。システムはセンサ202,204,206,208,210,212と、少なくとも1つのセンサに動作可能なように接続されるプロセッサ214を含む。センサは患者の生理学的パラメータを測定する。プロセッサは、a)患者の情報と患者の症状をあらわす健康情報データを受信し、b)少なくとも1つのセンサから生理学的データを受信し、c)健康情報データと生理学的データに基づいて患者のための運動訓練計画を考案し、d)生理学的データが所定範囲内であるかどうかを決定するために患者の運動訓練中に生理学的データをモニタリングし、e)生理学的データが所定範囲外である場合に患者のための運動訓練計画を修正するように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許出願は、35U.S.C.§119(e)の下で2009年12月28日出願の米国仮出願No.61/290,342の優先権の利益を主張し、その内容は引用により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は患者のための運動訓練計画を提供するためのコンピュータ実施方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
慢性閉塞性肺疾患(COPD)は気道の炎症を特徴とする呼吸器疾患である。これはさらに完全に可逆性でない気流制限を特徴とする。気流制限は進行性であるとともに、有害粒子若しくはガスに対する肺の異常炎症反応を伴う。COPDの症状は、咳嗽、喘鳴、及び粘液産生を含み、重症度は一部、分泌物の量と色について見られ得る。
【0004】
呼吸リハビリテーションはCOPD患者のための治療の一種である。呼吸リハビリテーションは、例えば運動訓練、栄養(体重管理)、教育、精神的及び社会的支援、及び/又は医学的管理を含み得る。運動訓練はCOPD患者の体力を維持するだけでなく改善する。
【0005】
ほとんどの運動訓練計画は患者の情報と症状に基づいて考案される。患者の情報は患者の性別、年齢、体重、喫煙歴、及び身長を含み得る。患者の症状は呼吸困難(すなわち息切れ)、咳嗽、喘鳴、粘液若しくは痰産生、胸部圧迫感、及び疲労を含み得る。しかしながら、患者の情報と症状は適切な運動訓練計画を作成するために使用される限られた情報しか提供しない。従って、患者の情報と症状に基づいて考案される運動訓練計画は患者にとって常に最適であるとは限らない(すなわち個人の健康状態に合わせていないかもしれない)。
【0006】
さらに、こうした運動訓練セッションの結果は一連の質問表によって測定される。例えば運動訓練後、息切れを定量化する1から10のスケールからなるボルグスケール質問表などの質問表が、患者の状態を決定するために使用される(すなわち運動訓練後)。しかしながら、こうした質問表は非常に主観的で、想起を頼りにし、これは高齢患者にとって困難であり得る。従って、こうした運動訓練セッションの結果の測定はかなり主観的である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、従来技術の欠点を克服する、患者のための運動訓練計画を提供するためのコンピュータ実施方法を提供することが本発明の目的である。この目的はコンピュータプログラムモジュールを実行するように構成されるプロセッサを有するコンピュータシステムを含むコンピュータ実施方法を提供することによって本発明の一実施形態に従って実現される。方法は、患者の情報及び/又は患者の症状をあらわす、患者からの健康情報データを1つ以上のプロセッサにおいて受信するステップと、生理学的データを集めるために少なくとも1つのセンサで患者の生理学的パラメータを測定するステップと、コンピュータシステムの1つ以上のプロセッサ上で、健康情報データ及び生理学的データに基づいて患者のための運動訓練計画を考案するように構成される1つ以上のコンピュータプログラムモジュールを実行するステップと、生理学的データが所定範囲内であるかどうかを決定するために、患者の運動訓練中に生理学的データをモニタリングするステップと、コンピュータシステムの1つ以上のプロセッサ上で、生理学的データが所定範囲外である場合に患者のための運動訓練計画を修正するように構成される1つ以上のコンピュータプログラムモジュールを実行するステップとを含む。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の別の態様は、患者のための運動訓練計画を提供するためのシステムを提供する。システムは少なくとも1つのセンサと、少なくとも1つのセンサに動作可能なように接続される少なくとも1つのプロセッサとを含む。センサは生理学的データを集めるために患者の生理学的パラメータを測定するように構成される。プロセッサは、a)患者の情報及び患者の症状をあらわす、健康情報データを患者から受信し、b)少なくとも1つのセンサから生理学的データを受信し、c)健康情報データ及び生理学的データに基づいて患者のための運動訓練計画を考案し、d)生理学的データが所定範囲内であるかどうかを決定するために患者の運動訓練中に生理学的データをモニタリングし、e)生理学的データが所定範囲外である場合に患者のための運動訓練計画を修正するように構成される。
【0009】
本発明の別の態様は患者のための運動訓練計画を提供するためのシステムを提供する。システムは少なくとも1つのセンサと、少なくとも1つのセンサに動作可能なように接続される少なくとも1つのプロセッサとを含む。センサは生理学的データを集めるために患者の生理学的パラメータを測定するように構成される。プロセッサは、a)患者の情報及び患者の症状をあらわす、健康情報データを患者から受信し、b)少なくとも1つのセンサから生理学的データを受信し、c)健康情報データ及び生理学的データに基づいて患者のための運動訓練計画を考案し、d)患者の運動訓練中に生理学的データをモニタリングし、e)生理学的データに基づいて運動訓練計画を修正するように構成される。
【0010】
本発明のこれらの及び他の態様、並びに操作方法、構造の関連要素の機能、部品の組み合わせ、及び製造の経済性は、その全てが本明細書の一部をなす、添付の図面を参照して以下の記載と添付のクレームの考察によりさらに明らかになり、同様の参照数字は様々な図面において対応する部分を示す。しかしながら、図面は例示と説明の目的に過ぎず、本発明の限定の定義として意図されるものではないことが明確に理解されるものとする。本明細書に開示の一実施形態の特徴は本明細書に開示の他の実施形態において使用され得ることもまた理解されるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1A】本発明の一実施形態にかかる患者のための運動訓練計画を提供するためのコンピュータ実施方法を図示するフローチャートを示す。
【図1B】本発明の一実施形態にかかる患者のための運動訓練計画を提供するためのコンピュータ実施方法を図示するフローチャートを示す。
【図2】本発明の一実施形態にかかる患者のための運動訓練計画を提供するためのシステムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本明細書で使用する通り、"a"、"an"及び"the"の単数形は文脈で他に明記しない限り複数の参照を含む。本明細書で使用する通り、2つ以上の部品若しくは構成要素が"結合する"との記述は、リンクが生じる限り、部品が直接的に若しくは間接的に、すなわち1つ以上の中間部品若しくは構成要素を通して、連結される若しくは一緒に動作することを意味するものとする。本明細書で使用する通り、"直接結合する"とは、2つの要素が互いに直接接触していることを意味する。本明細書で使用する通り、"固定して結合する"若しくは"固定した"とは、2つの構成要素が互いに対する一定配向性を維持しながら一体となって動くように結合することを意味する。
【0013】
本明細書で使用する通り、"単一"という語は構成要素が単一部品若しくはユニットとして作られることを意味する。つまり、個別に作られる部品を含み、その後単一体として一緒に結合される構成要素は"単一"部品若しくは単体ではない。本明細書で採用する通り、2つ以上の部品若しくは構成要素が互いに"係合する"との記述は、部品が互いに対して直接的に又は1つ以上の中間部品若しくは構成要素を通して力を及ぼすことを意味するものとする。本明細書で採用する通り、"数"という語は1若しくは1よりも大きい整数(すなわち複数)を意味するものとする。
【0014】
本明細書で使用される方向の表現、例えば限定はされないが、上端、底、左、右、上、下、前、後、及びそれらの派生語などは、図面に示した要素の方向に関し、クレームにおいて明示的に列挙されない限りクレームに対する制限ではない。
【0015】
図1A及び1Bは本発明の一実施形態にかかる患者のための運動訓練計画を提供するためのコンピュータ実施方法100を図示するフローチャートを示す。
【0016】
患者のための運動訓練計画を考案する前に、患者の生理学的パラメータが測定され、患者の健康情報データ(すなわち患者の情報及び/又は患者の症状)が得られる。そして患者の生理学的パラメータは患者の健康情報データと一緒に患者のための適切な運動訓練計画を考案するために使用される。
【0017】
運動訓練計画中に、生理学的データが所定範囲内であるかどうかを決定するために生理学的パラメータがモニタリングされる。生理学的データが所定範囲内でない場合、運動訓練計画は適宜修正され得る(例えばより低い若しくは高い強度の運動訓練計画、又はより短い若しくは長い期間の運動訓練計画)。従って、患者の生理学的データは運動訓練計画をガイドするために使用され得、より個人に合わせた運動訓練計画をもたらす。
【0018】
患者に応じた若しくは患者に合わせた運動訓練計画を提供することによって、運動訓練及び結果が最適化され得る。一実施形態において、コンピュータ実施方法100は、運動訓練計画が完了した後にとられる生理学的データを用いて患者の健康状態を評価するようにも構成される。
【0019】
コンピュータ実施方法100は、1つ以上のコンピュータプログラムモジュールを実行するように構成される1つ以上のプロセッサ214(図2を参照して図示され記載される)を有するコンピュータシステムにおいて実施される。方法100は手順102において開始する。手順104において、患者の健康情報データが患者(若しくは医療従事者(介護者))から1つ以上のプロセッサ214によって受信される。一実施形態において、患者(若しくは医療従事者)は手動で健康情報データをプロセッサ214(図2を参照して図示され記載される)に、及び/又はデータ記憶装置216(図2を参照して図示され記載される)に、ユーザインターフェース218(図2を参照して図示され記載される)を用いて入力し得る。一実施形態において、プロセッサ214はその中に1つ若しくは複数のプロセッサのいずれかを有することができる。
【0020】
一実施形態において、健康情報データは患者の情報と患者の症状をあらわす。一実施形態において、患者の情報は患者の性別、患者の年齢、患者の体重、患者の喫煙歴、患者の身長、若しくはそれらの任意の組み合わせを含み得る。一実施形態において、患者の症状は呼吸困難(すなわち息切れ)、咳嗽、喘鳴、粘液若しくは痰産生、胸部圧迫感、疲労、若しくはそれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0021】
手順106において、生理学的データを集めるために患者の生理学的パラメータが測定される。一実施形態において、生理学的パラメータは身体活動、呼吸速度、赤血球によって運搬される酸素の量、心拍数、温度、肺によって吸入及び呼出される空気の量、若しくはそれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0022】
別の実施形態において、生理学的パラメータは身体活動、呼吸速度、赤血球によって運搬される酸素の量、心拍数、若しくはそれらの任意の組み合わせを含み得る。言い換えれば、一実施形態において、温度及び肺によって吸入及び呼出される空気の量は、それら(すなわち温度及び肺によって吸入及び呼出される空気の量)が呼吸リハビリテーションに関する有益な情報を提供しないかもしれないので、除外され得る。
【0023】
一実施形態において、生理学的パラメータは運動試験中(例えば患者の運動能力を評価するために一般に使用される6分間歩行試験)、若しくは運動訓練中(例えば自転車、トレッドミル、若しくはウェイトトレーニング)に測定され得る。一実施形態において、6分間歩行試験は2つのコーン(例えば30メートルの距離だけ離れている)とストップウォッチを用いることによって実行される。
【0024】
一実施形態において、運動試験中に測定される生理学的パラメータは運動訓練プログラムを修正するためにリアルタイムに使用されない。代わりに、一実施形態において、運動試験中に測定される生理学的パラメータは現在の運動訓練プログラム/セッションが終了したらオフラインで使用される。
【0025】
一実施形態において、患者の身体活動は活動モニタ202(図2を参照して図示され記載される)を用いて測定される。一実施形態において、身体活動は任意加速度単位(AAU)で測定される。一実施形態において、患者の呼吸速度は呼吸速度センサ204(図2を参照して図示され記載される)を用いて測定される。一実施形態において、患者の赤血球によって運搬される酸素の量(若しくは循環系内のヘモグロビン細胞に結合した酸素の量)はSpOセンサ206(図2を参照して図示され記載される)を用いて測定される。一実施形態において、患者の心拍数は心拍数モニタ208(図2を参照して図示され記載される)を用いて測定される。一実施形態において、患者の温度は温度センサ210(図2を参照して図示され記載される)を用いて測定される。一実施形態において、患者の肺によって吸入及び呼出される空気の量は気道閉塞測定装置212(図2を参照して図示され記載される)を用いて測定される。
【0026】
図2に示すシステム200において、各生理学的パラメータを測定するために個別センサが使用される。しかしながら、下記に説明する通り2つ以上の生理学的パラメータを測定するために単一センサが使用され得ることが考えられる。
【0027】
例えば、一実施形態において、患者の身体活動、心拍数及び呼吸速度を測定するために単一センサが使用され得る。代替的に、別の実施形態において、患者の身体活動、心拍数及び呼吸速度はシステム200(図2に図示)に記載の通り個別センサを用いて測定され得る。
【0028】
例えば、一実施形態において、患者の心拍数及び赤血球によって運搬される酸素の量(若しくは循環系内のヘモグロビン細胞に結合した酸素の量)を測定するために単一センサが使用され得る。代替的に、別の実施形態において、患者の赤血球によって運搬される酸素の量(若しくは循環系内のヘモグロビン細胞に結合した酸素の量)及び心拍数はシステム200(図2に図示)に記載の通り個別センサを用いて測定され得る。
【0029】
例えば、一実施形態において、患者の温度、患者の呼吸速度、及び患者の身体活動を測定するために単一センサが使用され得る。かかる実施形態において、温度センサは患者の呼吸速度を測定するマイク、及び/又は患者の呼吸速度と身体活動の両方を測定する1軸、2軸、若しくは3軸加速度計を含み得る。代替的に、別の実施形態において、患者の温度、患者の呼吸速度、及び患者の身体活動はシステム200(図2に図示)に記載の通り個別センサを用いて測定される。
【0030】
手順108において、プロセッサ214(図2を参照して図示され記載される)は健康情報データと生理学的データに基づいて患者のための運動訓練計画を考案するように1つ以上のコンピュータプログラムモジュールを実行するように構成される。
【0031】
手順110において、プロセッサ214(図2を参照して図示され記載される)は生理学的データが所定範囲内であるかどうかを決定するために患者のための運動訓練計画中に生理学的データをモニタリングするように構成される。
【0032】
一実施形態において所定範囲は患者依存性である。一実施形態において、所定範囲は患者依存性であるため、所定範囲は最後の運動訓練セッションに対する変化率(例えば少なくとも10%)である。
【0033】
手順112において、プロセッサ214(図2を参照して図示され記載される)は生理学的データが所定範囲外である場合に患者のための運動訓練計画を修正するように1つ以上のコンピュータプログラムモジュールを実行するように構成される。上記の通り、一実施形態において、プロセッサ214はその中に1つ若しくは複数のプロセッサのいずれかを有することができる。
【0034】
一実施形態において、患者のための運動訓練計画は運動訓練の強度を増加若しくは減少させることによって修正される。別の実施形態において、患者のための運動訓練計画は運動訓練の期間を増加若しくは減少させることによって修正される。さらに別の実施形態において、患者の運動訓練計画は運動訓練の強度を増加若しくは減少させ、運動訓練の期間を増加若しくは減少させることによって修正される。
【0035】
手順114において、プロセッサ214(図2を参照して図示され記載される)は(考案された)患者の運動訓練計画が完了するかどうかを決定するように構成される。
【0036】
一実施形態において、運動装置若しくは器具220がプロセッサ214に直接接続し得る。かかる実施形態において、運動装置若しくは器具220は(考案された)患者の運動訓練計画が完了したという信号をプロセッサ214へ送信するように構成され得る。また、かかる実施形態において、運動装置若しくは器具220は例えば有線若しくは無線ネットワークを介してプロセッサ214に接続し得る。
【0037】
別の実施形態において、患者若しくは医療従事者は手動で(考案された)患者の運動訓練計画が完了したという情報をプロセッサ214へユーザインターフェース218を用いて入力し得る。
【0038】
(考案された)患者の運動訓練計画が完了した場合、方法100は手順116へ進む。そうでなければ、方法100は手順110に戻り、生理学的データが所定範囲内であるかどうかを決定するために患者の運動訓練計画中に患者の生理学的パラメータがモニタリングされる。
【0039】
手順116において、プロセッサ214(図2を参照して図示され記載される)は、生理学的データが所定範囲内であるかどうかを決定するために、患者の運動訓練計画が完了した後に生理学的データを測定するように構成される。手順118において、プロセッサ214(図2を参照して図示され記載される)は、生理学的データが所定範囲外である場合に患者のための運動訓練計画を修正するように1つ以上のコンピュータプログラムモジュールを実行するように構成される。
【0040】
プロセッサ214は運動訓練計画についての情報を提供する信号を生成し得る。プロセッサは患者若しくは医療提供者へ情報を伝達することができる、プリンタ、グラフィカルユーザインターフェース、若しくは他の出力装置に接続し得る。プリンタ若しくはグラフィカルユーザインターフェースは個別装置であるか若しくはユーザインターフェース218に組み込まれ得る。上記の通り、一実施形態において、患者のための運動訓練企画は運動訓練の強度を増加若しくは減少させることによって修正される。別の実施形態において、患者のための運動訓練計画は運動訓練の期間を増加若しくは減少させることによって修正される。さらに別の実施形態において、患者のための運動訓練計画は運動訓練の強度を増加若しくは減少させ、運動訓練の期間を増加若しくは減少させることによって修正される。方法100は手順120で終了する。
【0041】
一実施形態において、手順102‐120は1つ以上のプロセッサ214によって実行されることができる1つ以上のコンピュータプログラムモジュールによって実行されることができる。
【0042】
本発明の一実施形態にかかる患者のための運動訓練計画を提供するためのシステム200が図2に示される。システムは活動モニタ202、呼吸速度センサ204、SpOセンサ206、心拍数モニタ208、温度センサ210、気道閉塞測定装置212、プロセッサ214、データ記憶装置216、及びユーザインターフェース218を含み得る。一実施形態において、システム200は運動器具/装置220を含み得る。一実施形態において、プロセッサ214はその中に1つ若しくは複数のプロセッサを有することができる。一実施形態において、プロセッサ214はコンピュータシステムの一部であるか若しくはそれを形成することができる。
【0043】
活動モニタ202は活動モニタからの信号が患者の身体活動のレベルと相関するように患者の身体運動を検出するように構成される。一実施形態において、活動モニタ202は加速度計を含み得る。一実施形態において、加速度計は3軸加速度計であり得る。かかる加速時計は少なくとも3軸において加速度データを決定するように構成される検出素子を含み得る。例えば、一実施形態において、3軸加速度計はSTMicroelectronicsから利用可能な3軸加速度計(すなわち製造者部品番号:LIS3L02AQ)であり得る。
【0044】
別の実施形態において、活動モニタ202は圧電センサであり得る。圧電センサは患者の身体運動に感受性のある圧電素子を含み得る。一実施形態において、活動モニタ202は例えば患者の胸部若しくは患者の腹部に位置し得る。
【0045】
一実施形態において活動モニタ202はプロセッサ214に直接接続し得る。かかる実施形態において、活動モニタは例えば有線若しくは無線ネットワークを介してプロセッサに接続し得る。活動モニタ202がデータ記憶装置216を介してプロセッサ214に接続し得ることもまた考えられる。
【0046】
一実施形態において、患者の呼吸パターンを測定するように構成される呼吸速度センサ204は加速度計若しくはマイクを含み得る。一実施形態において、加速度計は3軸加速度計であり得る。例えば、一実施形態において、3軸加速度計はSTMicroelectronicsから利用可能な3軸加速度計(すなわち製造者部品番号:LIS3L02AQ)であり得る。
【0047】
一実施形態において、マイクは患者の呼吸速度を決定するために患者の吸気音を受信するように構成され配置される。一実施形態において、呼吸速度センサ204はAmbulatory Monitoring,Inc.of Ardsley,NYから利用可能なRespiband(登録商標)であり得る。一実施形態において、呼吸速度センサ204は引用によって本明細書に組み込まれる米国特許No.6,159,147に記載の胸部バンドとマイクを含み得る。かかる実施形態において、胸部バンドは例えば患者の呼吸速度を測定するために患者の胸部周りに置かれ得る。
【0048】
一実施形態において呼吸速度センサ204はプロセッサ214に直接接続し得る。かかる実施形態において呼吸速度センサは例えば有線若しくは無線ネットワークを介してプロセッサに接続し得る。呼吸速度センサ204がデータ記憶装置216を介してプロセッサ214に接続し得ることもまた考えられる。
【0049】
一実施形態において、患者の赤血球によって運搬される酸素の量(若しくは循環系内のヘモグロビン細胞に結合した酸素の量)はSpOセンサを用いて測定される。一実施形態において、SpOセンサ206は患者の赤血球によって運搬される酸素の量と心拍数を測定するように構成され得る。一実施形態において、SpOセンサは電子機器でありSpOデータをプロセッサ214へ電子的に入力する。SpOセンサがデータ記憶装置216を介してプロセッサに接続し得ることもまた考えられる。
【0050】
一実施形態において、SpOセンサ206は携帯型SpOセンサである。例えば、一実施形態において携帯型SpOセンサはSPO Medicalから利用可能なCheckMate(登録商標)携帯型フィンガーパルスオキシメータであり得る。
【0051】
かかるパルスオキシメータは一般的に患者の血液の酸素飽和度を間接的に(若しくは非侵襲的に)測定するように構成される。言い換えれば、パルスオキシメータは酸素で飽和したヘモグロビン(Hb)の割合をモニタリングするように構成される。一実施形態において、パルスオキシメータは患者の指若しくは患者の耳たぶに取り付けられるプローブを含み得る。
【0052】
心拍数モニタ208は、心拍数モニタからの信号が患者の心拍数と相関するように患者の心拍を検出するように構成される。一実施形態において、心拍数モニタ208は電子機器であり心拍数データをプロセッサ214へ電子的に入力する。
【0053】
一実施形態において、心拍数モニタ208はPolarから利用可能な装着型心拍数モニタ(例えばPolar F7心拍数モニタウォッチ)を含み得る。一実施形態において、心拍数モニタは患者の心拍数を決定するためにEKG信号を分析する内蔵マイクロプロセッサを含み得る。一実施形態において、心拍数モニタは、患者の心拍を検出するように患者の心臓がある位置に位置する送信器と、例えば患者の手首に位置する受信器を含み得る。
【0054】
一実施形態において、心拍数モニタ208はプロセッサ214に直接接続し得る。かかる実施形態において、心拍数モニタ208は例えば有線若しくは無線ネットワークを介してプロセッサ214に接続し得る。心拍数モニタ208がデータ記憶装置216を介してプロセッサ214に接続し得ることもまた考えられる。
【0055】
一実施形態において、肺によって吸入若しくは呼出される空気の量は気道閉塞測定装置212を用いて測定される。一実施形態において、気道閉塞測定装置はスパイロメータを含み得る。一実施形態において、スパイロメータは携帯型スパイロメータである。例えば、一実施形態において、携帯型スパイロメータはMicro Direct,Inc.から利用可能なMicroGPスパイロメータであり得る。一実施形態において、スパイロメータはアナログスパイロメータ若しくはデジタルスパイロメータを含み得る。
【0056】
一実施形態において、気道閉塞は肺活量測定検査を用いて評価される。肺活量測定検査中、患者はスパイロメータに接続されるマウスピースに息を吹き込む。スパイロメータは一定期間にわたって患者が息を吸って吐く空気の量及び速度を記録するように構成される。一実施形態において、肺活量測定検査中、患者はできるだけ深く深呼吸し、できるだけ長くできるだけ精一杯息を吐き出す。一実施形態において、肺活量測定検査は再現性を保証するために通常は3回繰り返される。
【0057】
スパイロメータは1秒間努力呼気容量(FEV)(すなわち最大吸気後の最大呼気の最初の1秒間の呼気量)を測定する。FEVはどれくらい速く肺が空になることができるかの尺度である。低いFEV値は一般に大きな気道閉塞の程度を示す。
【0058】
スパイロメータは努力肺活量(FVC)(すなわち努力呼吸時に吐き出されることができる空気の最大量)、及び最大呼気流量(PEF)を測定するようにも構成される。スパイロメータはFEV/FVC(すなわちFVCの割合として表現されるFEV)を測定するようにも構成される。FEV/FVCは臨床的に有用な気流制限の指標を与える。例えば、70%未満のFEV/FVCの値は気流制限とCOPDの可能性を示す。
【0059】
気道閉塞重症度が表1に図示される。表1は予測値の割合としてFEVを示す。予測値は患者の年齢、患者の性別、患者の身長、患者の体重、及び/又は患者の人種に基づいて決定される。
【表1】

【0060】
測定FEV値が予測値の80%よりも大きい場合、患者は軽度気道閉塞を持ち得る。測定FEV値が予測値の50%から予測値の80%である場合、患者は中等度気道閉塞を持ち得る。測定FEV値が予測値の30%から予測値の50%である場合、患者は重度気道閉塞を持ち得る。測定FEV値が予測値の30%未満である場合、患者は最重度気道閉塞を持ち得る。
【0061】
別の実施形態において、気道閉塞装置212はピークフローメータを含み得る。ピークフローメータは患者の最大呼気速度若しくはピークフロー(PEFR若しくはPEF)を測定するように構成される。ピークフロー測定値は患者の気道が収縮していないときに高くなり、患者の気道が収縮しているときに低くなる。
【0062】
上記スパイロメータ及びピークフローメータは気道閉塞データを測定するための二つの例に過ぎず、患者の気道閉塞データを測定するために当技術分野で既知の他の気道閉塞測定装置が使用され得ることが考えられる。さらなる実施形態において、スパイロメータは運動訓練中に患者に装着されない。
【0063】
一実施形態において気道閉塞装置212はプロセッサ214に直接接続し得る。かかる実施形態において、気道閉塞装置は例えば有線若しくは無線ネットワークを介してプロセッサに接続し得る。気道閉塞装置212がデータ記憶装置216を介してプロセッサ214に接続し得ることもまた考えられる。
【0064】
一実施形態において、温度センサ210が患者の体温をモニタリングするために使用される。一実施形態において、温度センサは患者の身体に取り付けられるパッチの形であり得る。一実施形態において、精度の向上のために(例えば0.3℃以上の精度のために)、温度センサ210は一般に患者の前額部に置かれ得る。代替的な実施形態において、温度センサは一般に患者の胸部/腹部に置かれ得る。かかる実施形態において、温度センサ210は大きな表面積を持つように構成され配置される。
【0065】
一実施形態において、中核体温センサは欧州特許No.06126697.9;06125479.3;08156802.4;09157392.3;及び09155065.7、及び米国特許出願No.60/894915;60/894916;60/894917;61/032084及び61/145605に記載のセンサの形であり得、その各々の内容は引用により本明細書に組み込まれる。
【0066】
一実施形態において、運動器具220はウェイトトレーニング装置及び/又は心血管運動装置を含み得る。一実施形態において、心血管運動装置はトレッドミル、エリプティカルトレーナー、ローイングマシン、エアロバイク、階段昇降、ステッパー、ピラテスマシン、エアロビックライダー若しくはフライヤー、及び/又は任意の他の適切な心血管運動装置を含み得る。一実施形態において、運動器具/装置220はプロセッサ214に直接接続し得る。かかる実施形態において、運動器具/装置は例えば有線若しくは無線ネットワークを介してプロセッサに接続し得る。
【0067】
上記の通り、一実施形態において、運動器具/装置220は患者の(考案された)運動訓練計画が完了したという信号をプロセッサ214に送信するように構成され得る。一実施形態において、プロセッサは患者のための運動訓練計画を修正するように運動器具/装置に信号を送信するように構成され得る。
【0068】
一実施形態において、システム200はプロセッサ214及び/又はデータ記憶装置216と通信するユーザインターフェース218を含み得る。ユーザインターフェースは患者(若しくは介護者)からの入力を受信し、随意にシステム200の出力を送信(及び表示)するように構成される。
【0069】
一実施形態において、ユーザインターフェース218は患者若しくは介護者がプロセッサ214に健康情報データを入力することを可能にするキーパッドを含み得る。かかる健康情報データは、例えば患者の情報(すなわち患者の性別、患者の年齢、患者の体重、患者の喫煙歴、及び患者の身長)、及び/又は患者の症状(すなわち呼吸困難(すなわち息切れ)、咳嗽、喘鳴、粘液若しくは痰産生、胸部圧迫感、及び疲労)を含み得る。一実施形態において、患者若しくは介護者は(スパイロメータ212から得られる)肺によって吸入若しくは呼出される空気の量をプロセッサ214にユーザインターフェース218を用いて入力し得る。
【0070】
一実施形態において、ユーザインターフェース218は視覚データ出力(例えば評価された患者の健康状態)を患者に提供する表示画面を含み得る。一実施形態において、ユーザインターフェースはグラフィカルユーザインターフェースであり得る。これはまた、プロセッサ214からの情報を印刷することができるようにプリンタを含むか又はプリンタに接続され得る。
【0071】
一実施形態において、ユーザインターフェース218はセンサセット(すなわち活動モニタ、呼吸速度センサ、SpOセンサ、心拍数モニタ、及び/又は温度センサ)と一体になって設けられ得る。別の実施形態において、ユーザインターフェースはセンサセットの遠位若しくは近位に設けられ得る。
【0072】
一実施形態において、システム200はプロセッサ214及び/又はユーザインターフェース218と通信するデータ記憶ユニット若しくはメモリ216を含み得る。図2に示すシステム200において、データ記憶ユニット若しくはメモリ216はスタンドアロン装置である。しかしながら、データ記憶ユニット若しくはメモリ216がプロセッサ214の一部であり得ることが考えられる。一実施形態において、データ記憶ユニット若しくはメモリは患者の生理学的パラメータをモニタリングしている全センサ(すなわち活動モニタ、呼吸速度センサ、SpOセンサ、心拍数モニタ、及び/又は温度センサ)からのデータを受信するように構成される。
【0073】
一実施形態において、データ記憶ユニット若しくはメモリ216は患者(若しくは介護者)によって入力される健康情報データを(ユーザインターフェース218を介して)受信し記憶するように構成され配置される。上記の通り、かかる健康情報データは、例えば患者の情報(すなわち患者の性別、患者の年齢、患者の体重、患者の喫煙歴、及び患者の身長)、及び/又は患者の症状(すなわち呼吸困難(すなわち息切れ)、咳嗽、喘鳴、粘液若しくは痰産生、胸部圧迫感、及び疲労)を含み得る。一実施形態において、肺によって吸入若しくは呼出される空気の量は患者(若しくは介護者)によってデータ記憶ユニット若しくはメモリ216に入力される。
【0074】
一実施形態において、プロセッサ214はデータ記憶装置(若しくはメモリ)216に記憶された健康情報データ、及び肺によって吸入若しくは呼出される空気の量を受信するように構成される。上記の通り、この健康情報データ、及び肺によって吸入若しくは呼出される空気の量は、センサ(すなわち活動モニタ、呼吸速度センサ、SpOセンサ、心拍数モニタ、及び/又は温度センサ)からの生理学的データと一緒に患者のための運動訓練計画を考案するために使用される。
【0075】
一実施形態において、データ記憶ユニット若しくはメモリ216内の記憶データは例えばトレンディング、及び/又は表示のため、さらなる処理のためにも使用され得る。
【0076】
一実施形態において、方法100及びシステム200は、呼吸リハビリテーションの教育要素と栄養要素をガイドするために生理学的データを使用するように構成され得る。例えば、一実施形態において、患者が呼吸困難の障害を持つ場合、方法100及びシステム200は患者に呼吸運動を教育するように構成され得る。一実施形態において、患者が低体重である場合、方法100及びシステム200は患者に栄養教育するように構成され得る。一実施形態において、患者に提供される運動訓練のタイプ(例えばエアロビクス、筋力トレーニング)に基づき、方法100及びシステム200は患者に栄養教育するように構成され得る。
【0077】
一実施形態において、方法100及びシステム200はリハビリテーションセンター(例えばCOPD患者、脳卒中患者、若しくは心不全患者用)で使用され得る。一実施形態において、方法100及びシステム200は患者評価、訓練ガイダンス、及びインターベンションが遠隔的に提供されることを可能にするよう在宅リハビリテーションのためにも適用され得る。
【0078】
一実施形態において、生理学的データは患者の生理学的データの改善若しくは悪化に基づいて運動訓練セッションを修正/調節するためにリハビリテーションチームに継続的フィードバックを提供し得る。継続的フィードバックは前の運動訓練セッション中に測定された患者の生理学的データへの患者の現在の生理学的データの比較を含み得る。一実施形態において、現在のデータとの前のデータの比較(例えば%変化を用いる)は患者の進行についての情報を与え、これは運動訓練プログラムの修正(すなわちプログラム強度、期間、運動のタイプなどの増加若しくは減少のいずれか)につながり得る。
【0079】
一実施形態において、システム200は各々患者のための運動訓練計画を提供するように構成される単一プロセッサを含み得る。別の実施形態において、システムは各プロセッサが特定機能若しくは操作を実行するように構成される複数のプロセッサを含み得る。かかる実施形態において、複数のプロセッサは患者のための運動訓練計画を提供するように構成され得る。
【0080】
例えばプロセッサなどの本発明の実施形態は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、若しくはそれらの様々な組み合わせで作られ得る。本発明は1つ以上のプロセッサを用いて読み取り実行され得る機械可読媒体上に記憶される命令としても実施され得る。一実施形態において、機械可読媒体は機械(例えば計算装置)によって読み取られることができる形式で情報を記憶及び/又は伝送するための様々な機構を含み得る。例えば、機械可読記憶媒体はリードオンリーメモリ、ランダムアクセスメモリ、磁気ディスク記憶媒体、光学記憶媒体、フラッシュメモリデバイス、及び情報を記憶するための他の媒体を含み、機械可読伝送媒体は、搬送波、赤外線信号、デジタル信号を含む伝搬信号の形式、及び情報を伝送するための他の媒体を含み得る。ファームウェア、ソフトウェア、ルーチン、若しくは命令が特定動作を実行する特定の例示的な態様及び実施形態に関して上記開示に記載され得るが、かかる記載は便宜上に過ぎず、かかる動作は実際にはファームウェア、ソフトウェア、ルーチン、若しくは命令を実行する計算装置、処理装置、プロセッサ、コントローラ、又は他の装置若しくはマシンから生じることが明らかである。
【0081】
本発明は例示の目的で詳細に記載されているが、かかる詳細はその目的に過ぎず本発明は開示の実施形態に限定されず、反対に添付のクレームの精神と範囲内にある修正及び均等な構成を包含することが意図されることが理解されるものとする。加えて、本発明は可能な限り、任意の実施形態の1つ以上の特徴が任意の他の実施形態の1つ以上の特徴と組み合されることができることを考慮することが理解されるものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者のための運動訓練計画を提供するためのシステムであって、
生理学的データを集めるために前記患者の生理学的パラメータを測定するセンサと、
前記センサに動作可能なように接続されるプロセッサであって、
a)前記患者から健康情報データを受信し、前記健康情報データは患者の情報及び/又は患者の症状をあらわし、
b)前記センサから前記生理学的データを受信し、
c)前記健康情報データと前記生理学的データに基づいて前記患者のための運動訓練計画を考案し、
d)前記生理学的データが所定範囲内であるかどうかを決定するために前記患者の運動訓練中に前記生理学的データをモニタリングし、
e)前記生理学的データが前記所定範囲外である場合に前記患者のための運動訓練計画を修正する、プロセッサとを有する、
システム。
【請求項2】
前記プロセッサがさらに、前記患者の運動訓練後に前記生理学的データを測定し、前記運動訓練後の前記生理学的データが前記所定範囲内であるかどうかを決定する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記プロセッサがさらに、前記生理学的データが前記所定範囲外である場合に前記患者のための運動訓練計画を修正する、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記患者の情報が、患者の性別、患者の年齢、患者の体重、患者の喫煙歴、及び患者の身長からなる群から選択される、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記患者の症状が、呼吸困難(すなわち息切れ)、咳嗽、喘鳴、粘液若しくは痰産生、胸部圧迫感、及び疲労からなる群から選択される、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記センサが前記生理学的データとして身体活動データを集めるために前記生理学的パラメータとして前記患者の身体活動を測定する、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記活動モニタが加速度計若しくは圧電センサである、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記センサが前記生理学的データとして呼吸速度データを集めるために前記生理学的パラメータとして前記患者の呼吸速度を測定する、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記呼吸速度センサが加速度計若しくはマイクである、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記センサが、
(a)SpOデータを集めるために前記患者の赤血球によって運搬される酸素の量、
(b)心拍数データを集めるために前記患者の心拍数、
(c)温度データを集めるために前記患者の温度、
(d)気道閉塞データを集めるために前記患者の肺によって吸入及び呼出される空気の量、又は、
(e)(a)‐(d)の任意の組み合わせ
を測定する、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
患者のための運動訓練計画を提供するためのコンピュータ実施方法であって、前記方法はコンピュータプログラムモジュールを実行するプロセッサを有するコンピュータシステムにおいて実施され、
プロセッサにおいて前記患者からの健康情報データを受信し、前記健康情報データは患者の情報及び/又は患者の症状をあらわす、ステップと、
生理学的データを集めるために前記患者の生理学的パラメータをセンサで測定するステップと、
前記コンピュータシステムの前記プロセッサ上で、前記健康情報データと前記生理学的データに基づいて前記患者のための運動訓練計画を考案するように構成されるコンピュータプログラムモジュールを実行するステップと、
前記生理学的データが所定範囲内であるかどうかを決定するために前記患者の運動訓練中に前記生理学的データをモニタリングするステップと、
前記コンピュータシステムの前記プロセッサ上で、前記生理学的データが前記所定範囲外である場合に前記患者のための運動訓練計画を修正するように構成されるコンピュータプログラムモジュールを実行するステップとを有する、
方法。
【請求項12】
前記生理学的データが前記所定範囲内であるかどうかを決定するために前記患者の運動訓練後に前記生理学的データを測定するステップをさらに有する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記生理学的データが前記所定範囲外である場合に前記患者のための運動訓練計画を修正する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記患者の情報が、患者の性別、患者の年齢、患者の体重、患者の喫煙歴、及び患者の身長からなる群から選択される、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記患者の症状が、呼吸困難(すなわち息切れ)、咳嗽、喘鳴、粘液若しくは痰産生、胸部圧迫感、及び疲労からなる群から選択される、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記生理学的パラメータが、身体活動、呼吸速度、赤血球によって運搬される酸素の量、心拍数、温度、肺によって吸入及び呼出される空気の量からなる群から選択される、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
測定される前記生理学的パラメータが、
(a)活動モニタを用いてモニタリングされる身体活動、
(b)呼吸速度センサを用いて測定される呼吸速度、
(c)SpOセンサを用いて測定される赤血球によって運搬される酸素の量、
(d)心拍数モニタを用いて測定される心拍数、
(e)温度センサを用いて測定される温度、
(f)スパイロメータを用いて測定される前記患者の肺によって吸入及び呼出される空気の量、又は、
(g)(a)‐(f)の任意の組み合わせ
である、請求項11に記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【公表番号】特表2013−515995(P2013−515995A)
【公表日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−545478(P2012−545478)
【出願日】平成22年11月17日(2010.11.17)
【国際出願番号】PCT/IB2010/055227
【国際公開番号】WO2011/080603
【国際公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】