商品梱包割付支援装置、商品梱包割付支援プログラム
【課題】熟練者でなくても、配送すべき複数の商品を最適に梱包割付けすること。
【解決手段】商品梱包割付支援装置1では、記憶部112が予め複数の商品毎に、配送先における各商品の使用工程を記憶しており、入力作業者により配送すべき複数の商品が指定された場合、CPU111は、記憶部112に記憶された商品梱包割付支援プログラムを実行することにより、配送すべき複数の商品が使用工程毎に、使用工程の順番に、しかも一梱包容器当たりの最大積載重量に超えずに梱包されるように、配送すべき複数の商品の梱包割付を決定し、プリンタI/F113を介し、例えば、通常プリンタ7から配送すべき複数の商品のピッキングリストを出力する。これにより、熟練者でなくても、配送すべき複数の商品を最適に梱包割付けを実行することができる。
【解決手段】商品梱包割付支援装置1では、記憶部112が予め複数の商品毎に、配送先における各商品の使用工程を記憶しており、入力作業者により配送すべき複数の商品が指定された場合、CPU111は、記憶部112に記憶された商品梱包割付支援プログラムを実行することにより、配送すべき複数の商品が使用工程毎に、使用工程の順番に、しかも一梱包容器当たりの最大積載重量に超えずに梱包されるように、配送すべき複数の商品の梱包割付を決定し、プリンタI/F113を介し、例えば、通常プリンタ7から配送すべき複数の商品のピッキングリストを出力する。これにより、熟練者でなくても、配送すべき複数の商品を最適に梱包割付けを実行することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建築資材等の複数の商品の梱包割付を支援する商品梱包割付支援装置、商品梱包割付支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
建築物の商品調達・加工から、建築現場での施工までには、基礎工事、方枠、鉄筋、配管、電気配線、等建築施工には様々な工程の現場作業が伴い、それれぞれの工程を請け負う業者がそれぞれ作業してひとつの建築物が完成されており、設計図面などを電子データで送受信したり、データベースに記憶させて、一つの工事に関連する事業者・関係者間で共有するシステムが提案されている(例えば、特許文献1,2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−334234号公報
【特許文献2】特開2004−116198号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記背景技術のものでは、建築物の設計図面などを電子データにしてデータベースに記憶させて、一つの工事に関連する事業者・関係者間で共有化して管理しているものの、建築物に使用する商品の梱包処理までは電子データにして管理していないため、熟練者でないと、商品の梱包処理が依然として複雑である、という課題があった。
【0005】
特に、建築資材等の商品の場合、商品の種類が多種多様であり、しかも商品毎に使用される使用工程も別々であり、使用時期も異なることになるので、なるべく使用工程が同じのものは、同じ梱包箱に梱包するほうが、作業現場では都合がよい。
【0006】
そこで、本発明は、熟練者でなくても、配送すべき複数の商品を最適に梱包割付けを実行することができる、商品梱包割付支援装置、商品梱包割付支援プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明の商品梱包割付支援装置は、複数の商品の梱包割付を支援する商品梱包割付支援装置であって、予め前記複数の商品毎に、配送先における各商品の使用工程を記憶した使用工程記憶手段と、作業者により配送すべき複数の商品が指定された場合、前記配送すべき複数の商品が前記使用工程毎に梱包されるように、前記配送すべき複数の商品の梱包割付を決定する梱包割付決定手段と、前記梱包割付決定手段によって前記配送すべき複数の商品の梱包割付が決定され、作業者によって前記配送すべき複数の商品のピッキングリストの出力指示が入力した場合、前記梱包割付に基づいて、前記配送すべき複数の商品の前記使用工程毎の梱包を指示するピッキングリストを出力する出力制御手段と、を有する商品梱包割付支援装置である。
ここで、前記商品梱包割付支援装置において、前記使用工程記憶手段は、さらに、前記使用工程の順番を予め記憶しており、前記出力制御手段は、前記梱包割付と、前記使用工程の順番とに基づいて、配送すべき複数の商品が前記使用工程毎で、かつ、前記使用工程の順番に梱包されるように指示するピッキングリストを出力する、商品梱包割付支援装置でも良い。
また、前記商品梱包割付支援装置において、前記梱包割付決定手段は、前記使用工程記憶手段に記憶されている各商品の使用工程と、さらに、一梱包容器当たりの最大積載重量とに基づいて、前記使用工程毎に、かつ、前記最大積載重量を超えないように、前記配送すべき複数の商品の梱包割付を決定する、商品梱包割付支援装置でも良い。
また、前記商品梱包割付支援装置において、前記梱包割付決定手段は、さらに、決定された梱包割付により一の梱包容器に梱包されるように決定された複数の商品のうち、最も出荷重量の重い商品を特定し、かつ、特定したその商品が入っていたケースの残りの残余積載重量を算出し、当該残余積載重量に基づいて残りの他の商品が梱包されるように、決定された梱包割付を修正する最適化処理を実行する、商品梱包割付支援装置でも良い。
また、本発明の商品梱包割付支援プログラムは、複数の商品の梱包割付を支援する商品梱包割付支援プログラムであって、作業者により配送すべき複数の商品が指定された場合、予め前記複数の商品毎に記憶された配送先における各商品の使用工程に基づいて、前記配送すべき複数の商品が前記使用工程毎に梱包されるように、前記配送すべき複数の商品の梱包割付を決定するステップと、前記配送すべき複数の商品の梱包割付が決定され、作業者によって前記配送すべき複数の商品のピッキングリストの出力指示が入力した場合、前記梱包割付に基づいて、前記配送すべき複数の商品の前記使用工程毎の梱包を指示するピッキングリストを出力するステップと、をコンピュータに実行させる商品梱包割付支援プログラムである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、使用工程や、使用工程の順序、さらには最大積載量等を考慮して梱包割付けをするので、熟練者でなくても、配送すべき複数の商品を最適に梱包割付けを実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施形態1の商品梱包割付支援装置1の接続例を示す図である。
【図2】実施形態1の商品梱包割付支援装置1の構成例を示す図である。
【図3】実施形態1の商品梱包割付支援装置1の動作の一例を示すフローチャートである。
【図4】実施形態1の商品梱包割付支援装置1のディスプレイに表示されるメニュー画面の一例を示す図である。
【図5】実施形態1の商品梱包割付支援装置1のディスプレイに表示される使用順梱包選択画面の一例を示す図である。
【図6】ある出荷番号(No)の商品の使用順梱包指示登録画面の一例を示す図である。
【図7】ある出荷番号(No)の商品の梱包割付実行画面の一例を示す図である。
【図8】箱最適化処理が実行された後の梱包割付実行画面の一例を示す図である。
【図9】ピッキングリスト発行選択画面の一例を示す図である。
【図10】ピッキングリスト発行選択画面の一例を示す図である。
【図11】ピッキングリストの一例を示す図である。
【図12】実施形態1の商品梱包割付支援装置1の動作の変形例を示すフローチャーフローチャートである。
【図13】実施形態2の商品梱包割付支援装置1の動作の一例を示すフローチャートである。
【図14】実施形態2において、自動梱包割付けされた梱包割付実行画面に対し、入力作業者が修正をした梱包割付実行画面の一例を示す図である。
【図15】実施形態2の商品梱包割付支援装置1の動作の変形例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本発明の実施形態について説明する。
【0011】
図1は、実施形態1の商品梱包割付支援装置1の接続例を示す図である。
【0012】
図1において、実施形態1の商品梱包割付支援装置1は、インターネットやイントラネット等のネットワーク2を介して、商品受発注支援装置3と接続されている。
【0013】
商品梱包割付支援装置1は、例えば、商品の保管場所である倉庫等に設けられるコンピュータ装置であり、商品の入出荷処理や、入出庫処理、棚卸処理等を行う装置であり、荷札を発行する荷札プリンタ4と、送り状を印刷する送り状プリンタ5と、ピッキングリスト等を印刷する通常プリンタ6とが接続されている一方、バーコードリーダ機能を有するハンディーターミナル7が無線接続されている。なお、荷札プリンタ4や、送り状プリンタ5および通常プリンタ6は、1台のプリンタにより共有化しても勿論よい。
【0014】
商品受発注支援装置3は、例えば、本社側に設けられる装置であり、受注処理や、発注処理、返品処理等を行うコンピュータ装置である。
【0015】
図2は、実施形態1の商品梱包割付支援装置1の構成例を示す図である。
【0016】
図2において、実施形態1の商品梱包割付支援装置1は、汎用のコンピュータ装置であり、装置本体11に、ディスプレイ12と、キーボード13とが接続されている。
【0017】
装置本体11は、CPU111と、商品梱包割付支援プログラムや、各商品の商品名データや、規格データ、出荷日データ等の各種商品データを記憶したHDDやメモリ等の記憶部112と、荷札プリンタ4や送り状プリンタ5、通常プリンタ6が接続されるプリンタインターフェース(I/F)113と、ハンディーターミナル7が無線接続される無線インターフェース(I/F)114と、ネットワーク2と接続されるネットワークインタフェース(I/F)115等とを有する。なお、記憶部112は、各商品毎の使用工程や、使用工程の順番、重量、最大積載重量のデータ等も、使用工程記憶手段等として記憶している。
【0018】
次に、実施形態1の商品梱包割付支援装置1の動作を説明する。なお、以下に示す動作は、実施形態1の商品梱包割付支援装置1において、CPU111が記憶部112に格納された商品梱包割付支援プログラムを実行することにより、本発明の梱包割付決定手段および出力制御手段として動作する。
【0019】
図3は、実施形態1の商品梱包割付支援装置1の動作の一例を示すフローチャートである。
【0020】
作業者により、実施形態1の商品梱包割付支援装置1に電源が入れられ、キーボード等の入力部13の操作により、HDD等の記憶部112に記憶されている商品梱包割付支援プログラムが起動されると、まず、CPU111は、記憶部112から商品梱包割付支援プログラムを読み出して実行することにより、商品梱包割付支援プログラムのメニュー画面を、ディスプレイ12に表示する(S300)。
【0021】
図4は、商品梱包割付支援装置1のディスプレイ12に表示されるメニュー画面40の一例を示す図である。
【0022】
実施形態1の商品梱包割付支援装置1のCPU111は、記憶部112から商品梱包割付支援プログラムを読み出して実行することにより、図4に示すような商品梱包処理を含む出荷処理欄41や、入荷処理欄42、在庫処理欄43、管理業務欄44等の日時業務欄や、履歴紹介処理欄45、棚卸処理欄46、システム管理欄47,48等の随時業務欄を支援するためのメニュー画面40を、ディスプレイ12に表示する。なお、これらの図4に示す各処理欄41〜48において処理される各種データは、記憶部112に記憶されている。
【0023】
そして、入力作業者が、出荷処理41の使用順梱包指示登録ボタン411を選択すると、CPU111は、商品梱包割付支援プログラムを実行することにより、後述する梱包割付ルールに基づく商品梱包割付処理を開始して、まずは、配送すべき商品を配送(出庫)する前に、配送先(届け先)単位で、かつ、使用工程毎に梱包箱に梱包する梱包支援処理を開始して、まずは、図5に示すような使用順梱包選択画面50を、ディスプレイ12に表示する(S310)。。
【0024】
図5は、商品梱包割付支援装置1のディスプレイ12に表示される使用順梱包選択画面50の一例を示す図である。
【0025】
図5に示す使用順梱包選択画面50において、入力作業者が、例えば、条件設定(ESC F1キー)ボタン51を選択すると、図5に示すような使用順梱包指示登録画面52が表示される。
【0026】
そして、図5に示すような使用順梱包指示登録画面52において、表示ボタン(F1キー)53が選択されると、CPU111は、商品梱包割付支援プログラムを実行することにより、条件指定の一つである、出荷予定日の例えば、“09/10/16”の対象データが一覧表示された、図6に示すような使用順梱包指示登録画面60を表示する(S320)。
【0027】
図6は、出荷予定日“09/10/16”の対象データが一覧表示された使用順梱包指示登録画面60の一例を示す図である。
【0028】
図6において使用順梱包指示登録画面60は、出荷予定日“09/10/16”に出荷(配送)される商品の一覧を示している。そして、各商品毎に、出荷番号(No)欄61や、出荷先コード欄、出荷先名称欄、納品先名称欄、現場名称欄の他に、受注が確定したか否かを示す受注確定欄と、梱包が確定したか否かを示す梱包確定欄62を有し、入力作業者に対し、未確定の出荷番号(No)の商品の梱包割付実行を促す(S330)。
【0029】
そして、入力作業者が、梱包確定欄62の“未確定”を選択し、梱包(F10)ボタン63をクリック(選択)すると(S330“YES”)、CPU111は、商品梱包割付支援プログラムを実行することにより、所定の梱包割付ルールに基づいて、使用工程順に、かつ、使用工程毎で一の梱包容器(梱包箱)の最大積載重量(実施形態1では、例えば,15kgとする。)を超えないように、選択した出荷番号(No)の各商品の自動梱包割付けを実行し(S340)、梱包割り付けを実行した梱包割付実行画面70を表示する(S350)。
【0030】
ここで、本実施形態1では、例えば、各商品の使用工程(分類)としては、例えば、“基礎”、“土台”、“上棟”“構造”、“造作”の5工程としている。ただし、これは任意である。
【0031】
このように、本実施形態1では、使用工程毎(使用工程単位)に、かつ、使用工程順で、梱包することにより、使うときに必要な箱を用意し必要なものが入っていることになるので、現場の作業者からすると、商品を探す手間と、施工がスムーズに行えることになる。
【0032】
図7は、ある出荷番号(No)の各商品の梱包割付実行画面70の一例を示す図である。
【0033】
図7に示すように、出荷番号(No)“No0003614”の各商品の梱包割付実行後の梱包割付実行画面70では、CPU111は、商品梱包割付支援プログラムを実行することにより、所定の梱包割付ルールに基づいて出荷番号(No)“No0003614”の20個の商品を、使用工程順に、かつ、使用工程毎で一の梱包容器(梱包箱)の最大積載重量(実施形態1では、例えば,15kgとする。)を超えないように11個の梱包容器(梱包箱)に梱包するようにした梱包割付の結果を表示する。
【0034】
具体的には、図7に示すように、出荷番号(No)“No0003614”の各商品の梱包割付実行後の梱包割付実行画面70では、梱包容器(梱包箱)の箱No1では、使用工程(分類)が“基礎”の商品が1つしかなく、最大積載重量(15kg)以下なので単独での梱包割付とし、梱包容器(梱包箱)の箱No2でも、同様に、使用工程(分類)が“土台”の商品が1つしかなく、最大積載重量(15kg)以下なので単独で梱包し、梱包容器(梱包箱)の箱No3では、使用工程(分類)が“上棟”の4つの商品をまとめての梱包割付とし、梱包容器(梱包箱)の箱No4では、使用工程(分類)が“上棟”の6つの商品をまとめての梱包割付とし、梱包容器(梱包箱)の箱No5では、使用工程(分類)が“上棟”の1つの商品をまとめての梱包割付とする。
【0035】
ここで、使用工程(分類)が“上棟”の商品が、梱包容器(梱包箱)の箱No3〜箱No5の3つの箱に分かれたのは、使用工程が“上棟”で同一であっても、積載重量が最大積載重量(15kg)を超えてしまうからである。
【0036】
同様に、梱包容器(梱包箱)の箱No6では、使用工程(分類)が“構造”の4つの商品をまとめての梱包割付とする。
【0037】
以上の商品の梱包割付は、実施形態1では、各商品のケース単位での出荷であるケース出荷ではない、バラ出荷の場合である。図7に示す梱包割付実行画面70では、ケース欄71に“※”マークが設定されている商品がケース出荷である。実施形態1の商品梱包割付支援装置1のCPU111は、商品梱包割付支援プログラムを実行することにより、ケース単位での出荷であるケース出荷であるか、あるいはケース出荷ではないバラ出荷であるか否かを判断して、後者についてのみ梱包割付を行う混合梱包の対象とする。
【0038】
よって、梱包容器(梱包箱)の箱No7では、使用工程(分類)が“基礎”の商品をケース出荷とし、梱包容器(梱包箱)の箱No8、No9、No10では、それぞれ使用工程(分類)が“上棟”の各商品をケース出荷とし、梱包容器(梱包箱)の箱No11では、使用工程(分類)が“構造”の商品をケース出荷とする。
【0039】
このように、実施形態1の商品梱包割付支援装置によれば、記憶部112が予め複数の商品毎に、配送先における各商品の使用工程を記憶しており、入力作業者により配送すべき複数の商品が指定された場合、CPU111は、商品梱包割付支援プログラムを実行することにより、所定の梱包割付ルールに基づいて配送すべき複数の商品が使用工程毎に、しかも、使用工程順で、かつ、1梱包容器(梱包箱)の最大積載容量を超えないように、配送すべき複数の商品の梱包割付を決定する。
【0040】
そして、CPU111は、自動梱包割付を行った結果である、図7に示すような梱包割付実行画面70を、ディスプレイ12に表示すると(S350)、続いて、入力作業者により箱最適化ボタン71が押され、箱最適化処理の指示があるか否か判断する(S360)。
【0041】
そして、CPU111は、箱最適化処理の指示があった場合には(S360“YES”)、所定の箱最適化ルールに基づいて、箱最適化処理を実行する(S370)。
【0042】
ここで、箱最適化処理とは、新しい梱包ケース(梱包)箱に、梱包割付ルールを満足する複数の商品を入れるのではなく、梱包割付ルールを満足する商品が入っていた既存の梱包ケース(梱包)箱を利用して、その梱包ケース(梱包)箱に、その商品と梱包割付ルールを満足する他の商品を入れることにより、手間と、新しい梱包ケース(梱包)箱とを削減するように、梱包割付ルールに従った梱包割付後に、再度、別の箱最適化ルールに従って梱包割付を実行する処理である。
【0043】
この箱最適化処理の箱最適化ルールとしては、例えば、本実施形態1では、梱包割付ルールにより一の梱包容器に梱包されるように決定された複数の商品のうち、最も出荷重量の重い商品を特定し、かつ、特定したその商品が入っていたケースの残りの残余積載重量を算出し、当該残余積載重量に基づいて残りの他の商品が梱包されるように、決定された梱包割付を修正する最適化処理を実行するようにしたルールである。
【0044】
つまり、まずは、梱包割付ルールを満足する複数の商品のうち、最も、出荷重量の重い商品が入っていた梱包ケース(梱包)箱を利用して、その梱包ケース(梱包)箱に、その商品と梱包割付ルールを満足する他の商品を混合することを考え、CPU111は、商品梱包割付支援プログラムを実行することにより、梱包割付けされた梱包ケース(梱包)箱毎に、最も出荷重量の重い商品を特定する。これにより、梱包割付ルールを満足する複数の商品のうち、最も出荷重量の重い商品は、その商品が入っていた梱包ケース(梱包)箱をそのまま利用できるので、梱包作業が楽になる。
【0045】
次に、CPU111は、梱包割付ルールを満足する複数の商品のうち、最も出荷重量の重い商品毎に、その商品が入っていた梱包ケース(梱包)箱における残余積載重量を算出し、当該残余積載重量に基づいて梱包割付ルールを満足する残りの他の商品が梱包されるか否かを判断する。これは、最も出荷重量の重い商品が入っていた梱包ケース(梱包)箱を利用すると、当該商品はその梱包ケース(梱包)箱にいれたまま梱包作業が行えるので、梱包作業が楽になるといっても、他の商品を積載するための積載スペースが残っているとは限らないため、残余積載重量を算出して、積載スペースが残っているか判断するためである。そのため、CPU111は、商品梱包割付支援プログラムを実行することにより、箱最適化処理として、梱包割付ルールを満足する複数の商品のうち、最も出荷重量の重い商品が入っていた梱包ケース(梱包)箱における残余積載重量を算出し、当該残余積載重量に基づいて梱包割付ルールを満足する残りの他の商品が梱包されるか否かを判断し、残余積載重量を超えている商品があれば、他の同一工程の梱包番号に梱包割付けするように、再度、梱包割付ルールに従った梱包割付を行う。以上が箱最適化処理である。
【0046】
図8は、図7に示す自動梱包割付けされた梱包割付実行画面70に対し、箱最適化ボタン71が押され、箱最適化処理が実行された後の梱包割付最適化画面80の一例を示す図である。
【0047】
図7に示す自動梱包割付け後の梱包割付実行画面70では、CPU111は、梱包処理支援プログラムを実行することにより、梱包割付処理を実行して、箱No3は使用工程(分類)が“上棟”の4つの商品をまとめて梱包するように自動梱包割付けしていたが、図8に示す箱最適化処理が実行された梱包割付最適化画面80では、CPU111は、梱包処理支援プログラムを実行することにより、さらに箱最適化ルールに従った箱最適化処理の実行により、この中で、最も積載重量が重い、7.99kgの商品コード“04240000”の商品名“レスビー羽子板ボルト”を特定し、箱No3の梱包容器(梱包箱)として、商品名“レスビー羽子板ボルト”が入っていたケースを使用するように想定し、他の商品を積載するための残余積載重量が約2kg(=7.99÷(40/50)−7.99)であると判断する。
【0048】
そうすると、CPU111は、商品コード“04240000”の商品名“レスビー羽子板ボルト”と混合梱包されると判断された、1.1kgの商品コード“03220000”の商品名“バネ付座金”と、0.35kgの商品コード“04400000”の商品名“両引き羽子板金物”とは、残余積載重量は、約2kg以内であるので、商品コード“04240000”の商品名“レスビー羽子板ボルト”が入っていたケースを使用できるが、商品コード“0510000”の商品名“Zマーク 六角ボルト”は、重量が3.06kgであり、商品コード“04240000”の商品名“レスビー羽子板ボルト”が入っていたケースに混合梱包するのは困難と判断する。
【0049】
その一方、CPU111は、箱No3の箱と同一使用工程(分類)の箱No4の箱は、図7に示す自動梱包割付け後の梱包割付実行画面70では、4種の商品が梱包されるように決定されたので、この4種の商品で中で、最も積載重量が重い商品は、の商品コード“05100100”の商品名“Zマーク 六角ボルト”で、規格が“M12*140”であると特定するが、残余積載重量は、ほぼ0kgであるので、商品コード“0510000”の商品名“Zマーク 六角ボルト”の混合梱包は困難と判断する。
【0050】
次に、CPU111は、箱No3の箱と同一使用工程(分類)のもう一つの箱No5の箱に梱包割付する商品コード“05111600”の商品名“両ねじボルト ナット2個付”は、積載重量が10.23kgで、残余積載重量は、約4.4kgであり、箱No3に梱包割付した商品コード“05100000”の商品名“Zマーク 六角ボルト”が重量が3.06kgであるので、当該箱No3に梱包割付した重量3.06kgの商品コード“05100000”の商品名“Zマーク 六角ボルト”を、箱No3→箱No5に梱包割付するように自動修正する。これが、図8に示す梱包割付最適化画面80である。
【0051】
このように、CPU111は、S370の箱最適化処理として、以上のような箱最適化処理を、S340の処理によって自動梱包割付された各箱No毎に行い、自動梱包割付処理の修正を行う。
【0052】
そして、図7に示す自動梱包割付け後の梱包割付実行画面70、または、図8に示す自動梱包割付け後に梱包割付を修正した梱包割付最適化画面80において、梱包確定ボタン72が押され、梱包確定の指示が入力すると(S380“YES”)、CPU111は商品梱包割付支援プログラムの実行により、梱包割付を確定して(S385)、続いて、入力作業者より、確定された梱包割付に従った商品の出荷作業(ピッキング作業)を指示するピッキングリストの出力指示があるか否かを待機し(S390)、ピッキングリストの出力指示があれば(S390“YES”)、ピッキングリストの出力指令を、例えば通常プリンタ6に対し出力して、ピッキングリストを発行させる(S395)。
【0053】
図9は、入力作業者にピッキングリストの発行を選択させるピッキングリスト発行選択画面90の一例を示す図である。
【0054】
図9に示すピッキングリスト発行選択画面90において、入力作業者により、使用順梱包が確定された商品を指定され、ピッキングリスト発行ボタン91が押されると、CPU111は商品梱包割付支援プログラムの実行により、例えば、図10に示すように、ピッキングリスト発行選択画面90上に“ピッキングリストを発行しますか?”という確認メッセージ92を表示し、“OK”が選択されると、CPU111にピッキングリスト発行指示が送られ、図3に示すS400のピッキングリスト発行処理が実行される。
【0055】
図11は、図3のS400のピッキングリスト発行処理により出力されるピッキングリスト110の一例を示す図である。
【0056】
図11に示すように、ピッキングリスト110には、梱包割付して配送する商品の出荷番号や、確定した商品の梱包割付と、梱包容器に張り付ける荷札の出力およびその荷札を出力する荷札プリンタ4の選択とを作業者に促す指示をハンディーターミナル7のディスプレイ71に表示するピッキング指令111が、バーコードにより記載されている。
【0057】
梱包作業者が、このバーコードにより記載されたピッキング指令111を、ハンディーターミナル7によりスキャンして、ハンディーターミナル7のディスプレイ71に、確定した梱包割付と、梱包容器に張り付ける荷札の出力およびその荷札を出力する荷札プリンタ4の選択とを作業者に促す指示を表示して、荷札プリンタ4のところに行き、荷札プリンタ4上に張り付けられた荷札プリンタ4の識別コードを示すバーコードをスキャンすることにより、梱包容器に張り付ける荷札を印刷出力して、実際の梱包作業を開始する。
【0058】
従って、実施形態1の商品梱包割付支援装置によれば、予め前記複数の商品毎に、配送先における各商品の使用工程を記憶しており、入力作業者により配送すべき複数の商品が指定された場合、配送すべき複数の商品が使用工程毎に梱包されるように、配送すべき複数の商品の梱包割付を決定し、梱包割付が決定され、作業者によって配送すべき複数の商品のピッキングリストの出力指示が入力した場合、梱包割付に基づいて、配送すべき複数の商品の使用工程毎の梱包を指示するピッキングリストが出力されるので、熟練者でなくても、配送すべき複数の商品を最適に梱包割付けを実行することができる。
【0059】
特に、実施形態1の商品梱包割付支援装置では、各使用工程の順番も予め記憶しており、梱包割付と、さらに、使用工程の順番とに基づいて、配送すべき複数の商品の使用工程毎の梱包を指示するピッキングリストが出力されるので、熟練者でなくても、配送すべき複数の商品を各商品の使用工程毎に、容易に使用工程の順番に梱包することができる。
【0060】
また、実施形態1の商品梱包割付支援装置では、さらに、一梱包容器当たりの最大積載重量に基づいて、使用工程毎に、かつ、最大積載重量を超えないように、複数の商品の梱包割付を決定するので、一梱包容器当たりの重量を平準化することが可能となり、商品の運搬作業を効率化することができる。
【0061】
また、実施形態1の商品梱包割付支援装置では、決定された梱包割付により一の梱包容器に梱包されるように決定された複数の商品のうち、最も出荷重量の重い商品を特定し、かつ、特定したその商品が入っていたケースの残りの残余積載重量を算出し、当該残余積載重量に基づいて残りの他の商品が梱包されるように、決定された梱包割付を修正する最適化処理を実行するようにしたので、最も出荷重量の重い商品が入っていたケースを梱包容器(箱)として使用することが可能となり、最も出荷重量の重い商品については箱から出し入れするよう必要がなくなり、作業が楽になると共に、商品が入っていたケースを梱包容器(箱)として使用することが可能となるので、新たな梱包容器(箱)を用意する必要がなくなり、梱包容器(箱)代を節約することが可能となる。
【0062】
また、実施形態1の商品梱包割付支援装置1では、さらに、配送すべき複数の商品の使用工程毎の梱包指示と、梱包容器に張り付ける荷札の出力と、荷札を出力するプリンタの選択とを作業者に促す指示を、ハンディーターミナル7のディスプレイ71に表示させる表示指示とを、ピッキングリスト上の一のバーコードにより表したので、商品の梱包作業者は、ハンディーターミナル7により、ピッキングリスト上の一のバーコードをスキャンすることにより、これから荷札の印刷を開始することや、荷札プリンタ4のバーコードをスキャンしなければいけないことを、ハンディーターミナル7のディスプレイ71により知ることが可能となり、さらに、熟練者でなくても、配送すべき複数の商品を最適に梱包割付けを実行することができることになる。
【0063】
なお、上記実施形態1では、梱包割付ルールに基づく自動梱包割付後に、箱最適化の指示が入力すれば、箱最適化ルールに基づいて箱最適化処理を実行するように説明したが、これに限らず、例えば、図12に示すように、CPU111が商品梱包割付支援プログラムを実行することにより、梱包割付ルールに基づく自動梱包割付処理(S340)と、箱最適化ルールに基づいて箱最適化処理(S370)とを同時または連続して常時実行して、その後、梱包割付実行画面の表示処理(S350)を実行するようにしても勿論よいし、箱最適化処理を省略しても勿論よい。
【0064】
実施形態2.
上記実施形態1では、図3や図12に示すように、梱包割付ルールに基づく自動梱包割付後に、箱最適化ルールに基づいて箱最適化処理を実行するように説明したが、実施形態2では、梱包割付ルールに基づく自動梱包割付後は、入力作業者が任意に梱包割付を修正できるようにしたものである。なお、実施形態2の商品梱包割付支援装置1の構成自体は、図1および図2に示す実施形態1の商品梱包割付支援装置1の構成と同じであるので、構成の説明は省略し、その動作を説明する。
【0065】
図13は、実施形態2の商品梱包割付支援装置1の動作の一例を示すフローチャートである。
【0066】
図13において、S310〜S350までの処理と、S380〜S3950までの処理とは、図3や図12に示す実施形態1ののものと同じであるので、説明を省略し、実施形態2特有のステップである、S1310〜S1340までの処理について説明する。
【0067】
つまり、実施形態2では、上記実施形態1と同様、CPU111は、記憶部112に記憶された商品梱包割付支援プログラムを実行して、S340の処理により、梱包割付ルールに基づく自動梱包割付処理を実行し、続くS350の処理により、図7に示すような梱包割付実行画面70を表示して、自動梱包割付の結果を入力作業者に確認させる。
【0068】
そして、実施形態2では、梱包割付実行画面70にて入力作業者が自動梱包割付け結果を修正した場合は(S1310“YES”)、CPU111は、実施形態2の商品梱包割付支援プログラムの実行により、その修正がS340の自動梱包割付け処理の際に使用した自動梱包割付けを満足するか否かを判断する(S1320)。
【0069】
ここで、CPU111は、入力作業者による自動梱包割付け結果の修正が自動梱包割付けを満足すると判断した場合は(S1320“YES”)、その修正を許可して(S1330)、S380の処理に進む一方、その修正が自動梱包割付けを満足しないと判断した場合は(S1320“NO”)、修正された梱包割付実行画面70上に、“修正できません。もう一度修正して下さい”等のエラーメッセージないしは再修正メッセージ(指示)を表示して(S1340)、入力作業による自動梱包割付け結果の再度の修正指示を待機する(S31310)。
【0070】
図14は、自動梱包割付けされた梱包割付実行画面70に対し、入力作業者が修正をした梱包割付実行画面70の一例を示す図である。
【0071】
図14に示す修正をした梱包割付実行画面70では、図7に示す自動梱包割付け後の梱包割付実行画面70では、箱No3では使用工程(分類)が“上棟”の4つの商品をまとめて梱包していたが、この場合、入力作業者は、箱No3では、商品コード“04240000”の商品名“レスビー羽子板ボルト”と、商品コード“03220000”の商品名“バネ付角座金”とのみを混合梱包し、商品コード“04400000”の商品名“両引き羽子板金物”と、商品コード“05100000”の商品名“Zマーク 六角ボルト”とは、箱No4の使用工程(分類)が“上棟”の4つの商品に混合梱包するように、入力作業者が修正した状態を示している。
【0072】
その結果、箱No4の梱包容器には、6つの商品が混合梱包されることになる。
【0073】
従って、実施形態2の商品梱包割付支援装置1によれば、上記実施形態1のの商品梱包割付支援装置1と同様に、熟練者でなくても、配送すべき複数の商品を最適に梱包割付けを実行することができる。
【0074】
特に、実施形態2では、梱包割付ルールに基づく自動梱包割付後に、梱包割付ルールに基づく自動梱包割付後、入力作業者が任意に梱包割付を修正できるようにしたので、梱包割付ルールに基づく自動梱包割付け結果を人の手で修正することもでき、とても使い勝手が向上する。
【0075】
なお、実施形態2でも、上記実施形態1と同様に、例えば、図15に示すように、梱包割付ルールに従い自動梱包割付けを実行(S340)後に、箱最適化ルールに従い箱最適化処理を実行して(S370)、その後に、入力作業者に梱包割付を修正させるようにしても勿論よい。
【0076】
また、上記実施形態1,2の商品梱包割付支援装置1では、商品として建築資材の梱包処理を一例に説明したが、本発明では、これに限らず、例えば、土木工事であれば土木工事に関連する商品、水道工事であれば水道工事に関連する商品、工場であれば工場で使用する商品、というように、梱包して配送する商品であれば対象となる。
【符号の説明】
【0077】
1 商品梱包割付支援装置
2 ネットワーク
3 商品受発注支援装置
4 荷札プリンタ
5 送り状プリンタ
6 通常プリンタ
7 ハンディーターミナル
11 装置本体
12 ディスプレイ
13 キーボード
111 CPU(梱包割付決定手段,出力制御手段)
112 記憶部(使用工程記憶手段)
113 プリンタインターフェース(I/F)
114 無線インターフェース(I/F)
115 ネットワークインタフェース(I/F)
【技術分野】
【0001】
本発明は、建築資材等の複数の商品の梱包割付を支援する商品梱包割付支援装置、商品梱包割付支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
建築物の商品調達・加工から、建築現場での施工までには、基礎工事、方枠、鉄筋、配管、電気配線、等建築施工には様々な工程の現場作業が伴い、それれぞれの工程を請け負う業者がそれぞれ作業してひとつの建築物が完成されており、設計図面などを電子データで送受信したり、データベースに記憶させて、一つの工事に関連する事業者・関係者間で共有するシステムが提案されている(例えば、特許文献1,2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−334234号公報
【特許文献2】特開2004−116198号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記背景技術のものでは、建築物の設計図面などを電子データにしてデータベースに記憶させて、一つの工事に関連する事業者・関係者間で共有化して管理しているものの、建築物に使用する商品の梱包処理までは電子データにして管理していないため、熟練者でないと、商品の梱包処理が依然として複雑である、という課題があった。
【0005】
特に、建築資材等の商品の場合、商品の種類が多種多様であり、しかも商品毎に使用される使用工程も別々であり、使用時期も異なることになるので、なるべく使用工程が同じのものは、同じ梱包箱に梱包するほうが、作業現場では都合がよい。
【0006】
そこで、本発明は、熟練者でなくても、配送すべき複数の商品を最適に梱包割付けを実行することができる、商品梱包割付支援装置、商品梱包割付支援プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明の商品梱包割付支援装置は、複数の商品の梱包割付を支援する商品梱包割付支援装置であって、予め前記複数の商品毎に、配送先における各商品の使用工程を記憶した使用工程記憶手段と、作業者により配送すべき複数の商品が指定された場合、前記配送すべき複数の商品が前記使用工程毎に梱包されるように、前記配送すべき複数の商品の梱包割付を決定する梱包割付決定手段と、前記梱包割付決定手段によって前記配送すべき複数の商品の梱包割付が決定され、作業者によって前記配送すべき複数の商品のピッキングリストの出力指示が入力した場合、前記梱包割付に基づいて、前記配送すべき複数の商品の前記使用工程毎の梱包を指示するピッキングリストを出力する出力制御手段と、を有する商品梱包割付支援装置である。
ここで、前記商品梱包割付支援装置において、前記使用工程記憶手段は、さらに、前記使用工程の順番を予め記憶しており、前記出力制御手段は、前記梱包割付と、前記使用工程の順番とに基づいて、配送すべき複数の商品が前記使用工程毎で、かつ、前記使用工程の順番に梱包されるように指示するピッキングリストを出力する、商品梱包割付支援装置でも良い。
また、前記商品梱包割付支援装置において、前記梱包割付決定手段は、前記使用工程記憶手段に記憶されている各商品の使用工程と、さらに、一梱包容器当たりの最大積載重量とに基づいて、前記使用工程毎に、かつ、前記最大積載重量を超えないように、前記配送すべき複数の商品の梱包割付を決定する、商品梱包割付支援装置でも良い。
また、前記商品梱包割付支援装置において、前記梱包割付決定手段は、さらに、決定された梱包割付により一の梱包容器に梱包されるように決定された複数の商品のうち、最も出荷重量の重い商品を特定し、かつ、特定したその商品が入っていたケースの残りの残余積載重量を算出し、当該残余積載重量に基づいて残りの他の商品が梱包されるように、決定された梱包割付を修正する最適化処理を実行する、商品梱包割付支援装置でも良い。
また、本発明の商品梱包割付支援プログラムは、複数の商品の梱包割付を支援する商品梱包割付支援プログラムであって、作業者により配送すべき複数の商品が指定された場合、予め前記複数の商品毎に記憶された配送先における各商品の使用工程に基づいて、前記配送すべき複数の商品が前記使用工程毎に梱包されるように、前記配送すべき複数の商品の梱包割付を決定するステップと、前記配送すべき複数の商品の梱包割付が決定され、作業者によって前記配送すべき複数の商品のピッキングリストの出力指示が入力した場合、前記梱包割付に基づいて、前記配送すべき複数の商品の前記使用工程毎の梱包を指示するピッキングリストを出力するステップと、をコンピュータに実行させる商品梱包割付支援プログラムである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、使用工程や、使用工程の順序、さらには最大積載量等を考慮して梱包割付けをするので、熟練者でなくても、配送すべき複数の商品を最適に梱包割付けを実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施形態1の商品梱包割付支援装置1の接続例を示す図である。
【図2】実施形態1の商品梱包割付支援装置1の構成例を示す図である。
【図3】実施形態1の商品梱包割付支援装置1の動作の一例を示すフローチャートである。
【図4】実施形態1の商品梱包割付支援装置1のディスプレイに表示されるメニュー画面の一例を示す図である。
【図5】実施形態1の商品梱包割付支援装置1のディスプレイに表示される使用順梱包選択画面の一例を示す図である。
【図6】ある出荷番号(No)の商品の使用順梱包指示登録画面の一例を示す図である。
【図7】ある出荷番号(No)の商品の梱包割付実行画面の一例を示す図である。
【図8】箱最適化処理が実行された後の梱包割付実行画面の一例を示す図である。
【図9】ピッキングリスト発行選択画面の一例を示す図である。
【図10】ピッキングリスト発行選択画面の一例を示す図である。
【図11】ピッキングリストの一例を示す図である。
【図12】実施形態1の商品梱包割付支援装置1の動作の変形例を示すフローチャーフローチャートである。
【図13】実施形態2の商品梱包割付支援装置1の動作の一例を示すフローチャートである。
【図14】実施形態2において、自動梱包割付けされた梱包割付実行画面に対し、入力作業者が修正をした梱包割付実行画面の一例を示す図である。
【図15】実施形態2の商品梱包割付支援装置1の動作の変形例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本発明の実施形態について説明する。
【0011】
図1は、実施形態1の商品梱包割付支援装置1の接続例を示す図である。
【0012】
図1において、実施形態1の商品梱包割付支援装置1は、インターネットやイントラネット等のネットワーク2を介して、商品受発注支援装置3と接続されている。
【0013】
商品梱包割付支援装置1は、例えば、商品の保管場所である倉庫等に設けられるコンピュータ装置であり、商品の入出荷処理や、入出庫処理、棚卸処理等を行う装置であり、荷札を発行する荷札プリンタ4と、送り状を印刷する送り状プリンタ5と、ピッキングリスト等を印刷する通常プリンタ6とが接続されている一方、バーコードリーダ機能を有するハンディーターミナル7が無線接続されている。なお、荷札プリンタ4や、送り状プリンタ5および通常プリンタ6は、1台のプリンタにより共有化しても勿論よい。
【0014】
商品受発注支援装置3は、例えば、本社側に設けられる装置であり、受注処理や、発注処理、返品処理等を行うコンピュータ装置である。
【0015】
図2は、実施形態1の商品梱包割付支援装置1の構成例を示す図である。
【0016】
図2において、実施形態1の商品梱包割付支援装置1は、汎用のコンピュータ装置であり、装置本体11に、ディスプレイ12と、キーボード13とが接続されている。
【0017】
装置本体11は、CPU111と、商品梱包割付支援プログラムや、各商品の商品名データや、規格データ、出荷日データ等の各種商品データを記憶したHDDやメモリ等の記憶部112と、荷札プリンタ4や送り状プリンタ5、通常プリンタ6が接続されるプリンタインターフェース(I/F)113と、ハンディーターミナル7が無線接続される無線インターフェース(I/F)114と、ネットワーク2と接続されるネットワークインタフェース(I/F)115等とを有する。なお、記憶部112は、各商品毎の使用工程や、使用工程の順番、重量、最大積載重量のデータ等も、使用工程記憶手段等として記憶している。
【0018】
次に、実施形態1の商品梱包割付支援装置1の動作を説明する。なお、以下に示す動作は、実施形態1の商品梱包割付支援装置1において、CPU111が記憶部112に格納された商品梱包割付支援プログラムを実行することにより、本発明の梱包割付決定手段および出力制御手段として動作する。
【0019】
図3は、実施形態1の商品梱包割付支援装置1の動作の一例を示すフローチャートである。
【0020】
作業者により、実施形態1の商品梱包割付支援装置1に電源が入れられ、キーボード等の入力部13の操作により、HDD等の記憶部112に記憶されている商品梱包割付支援プログラムが起動されると、まず、CPU111は、記憶部112から商品梱包割付支援プログラムを読み出して実行することにより、商品梱包割付支援プログラムのメニュー画面を、ディスプレイ12に表示する(S300)。
【0021】
図4は、商品梱包割付支援装置1のディスプレイ12に表示されるメニュー画面40の一例を示す図である。
【0022】
実施形態1の商品梱包割付支援装置1のCPU111は、記憶部112から商品梱包割付支援プログラムを読み出して実行することにより、図4に示すような商品梱包処理を含む出荷処理欄41や、入荷処理欄42、在庫処理欄43、管理業務欄44等の日時業務欄や、履歴紹介処理欄45、棚卸処理欄46、システム管理欄47,48等の随時業務欄を支援するためのメニュー画面40を、ディスプレイ12に表示する。なお、これらの図4に示す各処理欄41〜48において処理される各種データは、記憶部112に記憶されている。
【0023】
そして、入力作業者が、出荷処理41の使用順梱包指示登録ボタン411を選択すると、CPU111は、商品梱包割付支援プログラムを実行することにより、後述する梱包割付ルールに基づく商品梱包割付処理を開始して、まずは、配送すべき商品を配送(出庫)する前に、配送先(届け先)単位で、かつ、使用工程毎に梱包箱に梱包する梱包支援処理を開始して、まずは、図5に示すような使用順梱包選択画面50を、ディスプレイ12に表示する(S310)。。
【0024】
図5は、商品梱包割付支援装置1のディスプレイ12に表示される使用順梱包選択画面50の一例を示す図である。
【0025】
図5に示す使用順梱包選択画面50において、入力作業者が、例えば、条件設定(ESC F1キー)ボタン51を選択すると、図5に示すような使用順梱包指示登録画面52が表示される。
【0026】
そして、図5に示すような使用順梱包指示登録画面52において、表示ボタン(F1キー)53が選択されると、CPU111は、商品梱包割付支援プログラムを実行することにより、条件指定の一つである、出荷予定日の例えば、“09/10/16”の対象データが一覧表示された、図6に示すような使用順梱包指示登録画面60を表示する(S320)。
【0027】
図6は、出荷予定日“09/10/16”の対象データが一覧表示された使用順梱包指示登録画面60の一例を示す図である。
【0028】
図6において使用順梱包指示登録画面60は、出荷予定日“09/10/16”に出荷(配送)される商品の一覧を示している。そして、各商品毎に、出荷番号(No)欄61や、出荷先コード欄、出荷先名称欄、納品先名称欄、現場名称欄の他に、受注が確定したか否かを示す受注確定欄と、梱包が確定したか否かを示す梱包確定欄62を有し、入力作業者に対し、未確定の出荷番号(No)の商品の梱包割付実行を促す(S330)。
【0029】
そして、入力作業者が、梱包確定欄62の“未確定”を選択し、梱包(F10)ボタン63をクリック(選択)すると(S330“YES”)、CPU111は、商品梱包割付支援プログラムを実行することにより、所定の梱包割付ルールに基づいて、使用工程順に、かつ、使用工程毎で一の梱包容器(梱包箱)の最大積載重量(実施形態1では、例えば,15kgとする。)を超えないように、選択した出荷番号(No)の各商品の自動梱包割付けを実行し(S340)、梱包割り付けを実行した梱包割付実行画面70を表示する(S350)。
【0030】
ここで、本実施形態1では、例えば、各商品の使用工程(分類)としては、例えば、“基礎”、“土台”、“上棟”“構造”、“造作”の5工程としている。ただし、これは任意である。
【0031】
このように、本実施形態1では、使用工程毎(使用工程単位)に、かつ、使用工程順で、梱包することにより、使うときに必要な箱を用意し必要なものが入っていることになるので、現場の作業者からすると、商品を探す手間と、施工がスムーズに行えることになる。
【0032】
図7は、ある出荷番号(No)の各商品の梱包割付実行画面70の一例を示す図である。
【0033】
図7に示すように、出荷番号(No)“No0003614”の各商品の梱包割付実行後の梱包割付実行画面70では、CPU111は、商品梱包割付支援プログラムを実行することにより、所定の梱包割付ルールに基づいて出荷番号(No)“No0003614”の20個の商品を、使用工程順に、かつ、使用工程毎で一の梱包容器(梱包箱)の最大積載重量(実施形態1では、例えば,15kgとする。)を超えないように11個の梱包容器(梱包箱)に梱包するようにした梱包割付の結果を表示する。
【0034】
具体的には、図7に示すように、出荷番号(No)“No0003614”の各商品の梱包割付実行後の梱包割付実行画面70では、梱包容器(梱包箱)の箱No1では、使用工程(分類)が“基礎”の商品が1つしかなく、最大積載重量(15kg)以下なので単独での梱包割付とし、梱包容器(梱包箱)の箱No2でも、同様に、使用工程(分類)が“土台”の商品が1つしかなく、最大積載重量(15kg)以下なので単独で梱包し、梱包容器(梱包箱)の箱No3では、使用工程(分類)が“上棟”の4つの商品をまとめての梱包割付とし、梱包容器(梱包箱)の箱No4では、使用工程(分類)が“上棟”の6つの商品をまとめての梱包割付とし、梱包容器(梱包箱)の箱No5では、使用工程(分類)が“上棟”の1つの商品をまとめての梱包割付とする。
【0035】
ここで、使用工程(分類)が“上棟”の商品が、梱包容器(梱包箱)の箱No3〜箱No5の3つの箱に分かれたのは、使用工程が“上棟”で同一であっても、積載重量が最大積載重量(15kg)を超えてしまうからである。
【0036】
同様に、梱包容器(梱包箱)の箱No6では、使用工程(分類)が“構造”の4つの商品をまとめての梱包割付とする。
【0037】
以上の商品の梱包割付は、実施形態1では、各商品のケース単位での出荷であるケース出荷ではない、バラ出荷の場合である。図7に示す梱包割付実行画面70では、ケース欄71に“※”マークが設定されている商品がケース出荷である。実施形態1の商品梱包割付支援装置1のCPU111は、商品梱包割付支援プログラムを実行することにより、ケース単位での出荷であるケース出荷であるか、あるいはケース出荷ではないバラ出荷であるか否かを判断して、後者についてのみ梱包割付を行う混合梱包の対象とする。
【0038】
よって、梱包容器(梱包箱)の箱No7では、使用工程(分類)が“基礎”の商品をケース出荷とし、梱包容器(梱包箱)の箱No8、No9、No10では、それぞれ使用工程(分類)が“上棟”の各商品をケース出荷とし、梱包容器(梱包箱)の箱No11では、使用工程(分類)が“構造”の商品をケース出荷とする。
【0039】
このように、実施形態1の商品梱包割付支援装置によれば、記憶部112が予め複数の商品毎に、配送先における各商品の使用工程を記憶しており、入力作業者により配送すべき複数の商品が指定された場合、CPU111は、商品梱包割付支援プログラムを実行することにより、所定の梱包割付ルールに基づいて配送すべき複数の商品が使用工程毎に、しかも、使用工程順で、かつ、1梱包容器(梱包箱)の最大積載容量を超えないように、配送すべき複数の商品の梱包割付を決定する。
【0040】
そして、CPU111は、自動梱包割付を行った結果である、図7に示すような梱包割付実行画面70を、ディスプレイ12に表示すると(S350)、続いて、入力作業者により箱最適化ボタン71が押され、箱最適化処理の指示があるか否か判断する(S360)。
【0041】
そして、CPU111は、箱最適化処理の指示があった場合には(S360“YES”)、所定の箱最適化ルールに基づいて、箱最適化処理を実行する(S370)。
【0042】
ここで、箱最適化処理とは、新しい梱包ケース(梱包)箱に、梱包割付ルールを満足する複数の商品を入れるのではなく、梱包割付ルールを満足する商品が入っていた既存の梱包ケース(梱包)箱を利用して、その梱包ケース(梱包)箱に、その商品と梱包割付ルールを満足する他の商品を入れることにより、手間と、新しい梱包ケース(梱包)箱とを削減するように、梱包割付ルールに従った梱包割付後に、再度、別の箱最適化ルールに従って梱包割付を実行する処理である。
【0043】
この箱最適化処理の箱最適化ルールとしては、例えば、本実施形態1では、梱包割付ルールにより一の梱包容器に梱包されるように決定された複数の商品のうち、最も出荷重量の重い商品を特定し、かつ、特定したその商品が入っていたケースの残りの残余積載重量を算出し、当該残余積載重量に基づいて残りの他の商品が梱包されるように、決定された梱包割付を修正する最適化処理を実行するようにしたルールである。
【0044】
つまり、まずは、梱包割付ルールを満足する複数の商品のうち、最も、出荷重量の重い商品が入っていた梱包ケース(梱包)箱を利用して、その梱包ケース(梱包)箱に、その商品と梱包割付ルールを満足する他の商品を混合することを考え、CPU111は、商品梱包割付支援プログラムを実行することにより、梱包割付けされた梱包ケース(梱包)箱毎に、最も出荷重量の重い商品を特定する。これにより、梱包割付ルールを満足する複数の商品のうち、最も出荷重量の重い商品は、その商品が入っていた梱包ケース(梱包)箱をそのまま利用できるので、梱包作業が楽になる。
【0045】
次に、CPU111は、梱包割付ルールを満足する複数の商品のうち、最も出荷重量の重い商品毎に、その商品が入っていた梱包ケース(梱包)箱における残余積載重量を算出し、当該残余積載重量に基づいて梱包割付ルールを満足する残りの他の商品が梱包されるか否かを判断する。これは、最も出荷重量の重い商品が入っていた梱包ケース(梱包)箱を利用すると、当該商品はその梱包ケース(梱包)箱にいれたまま梱包作業が行えるので、梱包作業が楽になるといっても、他の商品を積載するための積載スペースが残っているとは限らないため、残余積載重量を算出して、積載スペースが残っているか判断するためである。そのため、CPU111は、商品梱包割付支援プログラムを実行することにより、箱最適化処理として、梱包割付ルールを満足する複数の商品のうち、最も出荷重量の重い商品が入っていた梱包ケース(梱包)箱における残余積載重量を算出し、当該残余積載重量に基づいて梱包割付ルールを満足する残りの他の商品が梱包されるか否かを判断し、残余積載重量を超えている商品があれば、他の同一工程の梱包番号に梱包割付けするように、再度、梱包割付ルールに従った梱包割付を行う。以上が箱最適化処理である。
【0046】
図8は、図7に示す自動梱包割付けされた梱包割付実行画面70に対し、箱最適化ボタン71が押され、箱最適化処理が実行された後の梱包割付最適化画面80の一例を示す図である。
【0047】
図7に示す自動梱包割付け後の梱包割付実行画面70では、CPU111は、梱包処理支援プログラムを実行することにより、梱包割付処理を実行して、箱No3は使用工程(分類)が“上棟”の4つの商品をまとめて梱包するように自動梱包割付けしていたが、図8に示す箱最適化処理が実行された梱包割付最適化画面80では、CPU111は、梱包処理支援プログラムを実行することにより、さらに箱最適化ルールに従った箱最適化処理の実行により、この中で、最も積載重量が重い、7.99kgの商品コード“04240000”の商品名“レスビー羽子板ボルト”を特定し、箱No3の梱包容器(梱包箱)として、商品名“レスビー羽子板ボルト”が入っていたケースを使用するように想定し、他の商品を積載するための残余積載重量が約2kg(=7.99÷(40/50)−7.99)であると判断する。
【0048】
そうすると、CPU111は、商品コード“04240000”の商品名“レスビー羽子板ボルト”と混合梱包されると判断された、1.1kgの商品コード“03220000”の商品名“バネ付座金”と、0.35kgの商品コード“04400000”の商品名“両引き羽子板金物”とは、残余積載重量は、約2kg以内であるので、商品コード“04240000”の商品名“レスビー羽子板ボルト”が入っていたケースを使用できるが、商品コード“0510000”の商品名“Zマーク 六角ボルト”は、重量が3.06kgであり、商品コード“04240000”の商品名“レスビー羽子板ボルト”が入っていたケースに混合梱包するのは困難と判断する。
【0049】
その一方、CPU111は、箱No3の箱と同一使用工程(分類)の箱No4の箱は、図7に示す自動梱包割付け後の梱包割付実行画面70では、4種の商品が梱包されるように決定されたので、この4種の商品で中で、最も積載重量が重い商品は、の商品コード“05100100”の商品名“Zマーク 六角ボルト”で、規格が“M12*140”であると特定するが、残余積載重量は、ほぼ0kgであるので、商品コード“0510000”の商品名“Zマーク 六角ボルト”の混合梱包は困難と判断する。
【0050】
次に、CPU111は、箱No3の箱と同一使用工程(分類)のもう一つの箱No5の箱に梱包割付する商品コード“05111600”の商品名“両ねじボルト ナット2個付”は、積載重量が10.23kgで、残余積載重量は、約4.4kgであり、箱No3に梱包割付した商品コード“05100000”の商品名“Zマーク 六角ボルト”が重量が3.06kgであるので、当該箱No3に梱包割付した重量3.06kgの商品コード“05100000”の商品名“Zマーク 六角ボルト”を、箱No3→箱No5に梱包割付するように自動修正する。これが、図8に示す梱包割付最適化画面80である。
【0051】
このように、CPU111は、S370の箱最適化処理として、以上のような箱最適化処理を、S340の処理によって自動梱包割付された各箱No毎に行い、自動梱包割付処理の修正を行う。
【0052】
そして、図7に示す自動梱包割付け後の梱包割付実行画面70、または、図8に示す自動梱包割付け後に梱包割付を修正した梱包割付最適化画面80において、梱包確定ボタン72が押され、梱包確定の指示が入力すると(S380“YES”)、CPU111は商品梱包割付支援プログラムの実行により、梱包割付を確定して(S385)、続いて、入力作業者より、確定された梱包割付に従った商品の出荷作業(ピッキング作業)を指示するピッキングリストの出力指示があるか否かを待機し(S390)、ピッキングリストの出力指示があれば(S390“YES”)、ピッキングリストの出力指令を、例えば通常プリンタ6に対し出力して、ピッキングリストを発行させる(S395)。
【0053】
図9は、入力作業者にピッキングリストの発行を選択させるピッキングリスト発行選択画面90の一例を示す図である。
【0054】
図9に示すピッキングリスト発行選択画面90において、入力作業者により、使用順梱包が確定された商品を指定され、ピッキングリスト発行ボタン91が押されると、CPU111は商品梱包割付支援プログラムの実行により、例えば、図10に示すように、ピッキングリスト発行選択画面90上に“ピッキングリストを発行しますか?”という確認メッセージ92を表示し、“OK”が選択されると、CPU111にピッキングリスト発行指示が送られ、図3に示すS400のピッキングリスト発行処理が実行される。
【0055】
図11は、図3のS400のピッキングリスト発行処理により出力されるピッキングリスト110の一例を示す図である。
【0056】
図11に示すように、ピッキングリスト110には、梱包割付して配送する商品の出荷番号や、確定した商品の梱包割付と、梱包容器に張り付ける荷札の出力およびその荷札を出力する荷札プリンタ4の選択とを作業者に促す指示をハンディーターミナル7のディスプレイ71に表示するピッキング指令111が、バーコードにより記載されている。
【0057】
梱包作業者が、このバーコードにより記載されたピッキング指令111を、ハンディーターミナル7によりスキャンして、ハンディーターミナル7のディスプレイ71に、確定した梱包割付と、梱包容器に張り付ける荷札の出力およびその荷札を出力する荷札プリンタ4の選択とを作業者に促す指示を表示して、荷札プリンタ4のところに行き、荷札プリンタ4上に張り付けられた荷札プリンタ4の識別コードを示すバーコードをスキャンすることにより、梱包容器に張り付ける荷札を印刷出力して、実際の梱包作業を開始する。
【0058】
従って、実施形態1の商品梱包割付支援装置によれば、予め前記複数の商品毎に、配送先における各商品の使用工程を記憶しており、入力作業者により配送すべき複数の商品が指定された場合、配送すべき複数の商品が使用工程毎に梱包されるように、配送すべき複数の商品の梱包割付を決定し、梱包割付が決定され、作業者によって配送すべき複数の商品のピッキングリストの出力指示が入力した場合、梱包割付に基づいて、配送すべき複数の商品の使用工程毎の梱包を指示するピッキングリストが出力されるので、熟練者でなくても、配送すべき複数の商品を最適に梱包割付けを実行することができる。
【0059】
特に、実施形態1の商品梱包割付支援装置では、各使用工程の順番も予め記憶しており、梱包割付と、さらに、使用工程の順番とに基づいて、配送すべき複数の商品の使用工程毎の梱包を指示するピッキングリストが出力されるので、熟練者でなくても、配送すべき複数の商品を各商品の使用工程毎に、容易に使用工程の順番に梱包することができる。
【0060】
また、実施形態1の商品梱包割付支援装置では、さらに、一梱包容器当たりの最大積載重量に基づいて、使用工程毎に、かつ、最大積載重量を超えないように、複数の商品の梱包割付を決定するので、一梱包容器当たりの重量を平準化することが可能となり、商品の運搬作業を効率化することができる。
【0061】
また、実施形態1の商品梱包割付支援装置では、決定された梱包割付により一の梱包容器に梱包されるように決定された複数の商品のうち、最も出荷重量の重い商品を特定し、かつ、特定したその商品が入っていたケースの残りの残余積載重量を算出し、当該残余積載重量に基づいて残りの他の商品が梱包されるように、決定された梱包割付を修正する最適化処理を実行するようにしたので、最も出荷重量の重い商品が入っていたケースを梱包容器(箱)として使用することが可能となり、最も出荷重量の重い商品については箱から出し入れするよう必要がなくなり、作業が楽になると共に、商品が入っていたケースを梱包容器(箱)として使用することが可能となるので、新たな梱包容器(箱)を用意する必要がなくなり、梱包容器(箱)代を節約することが可能となる。
【0062】
また、実施形態1の商品梱包割付支援装置1では、さらに、配送すべき複数の商品の使用工程毎の梱包指示と、梱包容器に張り付ける荷札の出力と、荷札を出力するプリンタの選択とを作業者に促す指示を、ハンディーターミナル7のディスプレイ71に表示させる表示指示とを、ピッキングリスト上の一のバーコードにより表したので、商品の梱包作業者は、ハンディーターミナル7により、ピッキングリスト上の一のバーコードをスキャンすることにより、これから荷札の印刷を開始することや、荷札プリンタ4のバーコードをスキャンしなければいけないことを、ハンディーターミナル7のディスプレイ71により知ることが可能となり、さらに、熟練者でなくても、配送すべき複数の商品を最適に梱包割付けを実行することができることになる。
【0063】
なお、上記実施形態1では、梱包割付ルールに基づく自動梱包割付後に、箱最適化の指示が入力すれば、箱最適化ルールに基づいて箱最適化処理を実行するように説明したが、これに限らず、例えば、図12に示すように、CPU111が商品梱包割付支援プログラムを実行することにより、梱包割付ルールに基づく自動梱包割付処理(S340)と、箱最適化ルールに基づいて箱最適化処理(S370)とを同時または連続して常時実行して、その後、梱包割付実行画面の表示処理(S350)を実行するようにしても勿論よいし、箱最適化処理を省略しても勿論よい。
【0064】
実施形態2.
上記実施形態1では、図3や図12に示すように、梱包割付ルールに基づく自動梱包割付後に、箱最適化ルールに基づいて箱最適化処理を実行するように説明したが、実施形態2では、梱包割付ルールに基づく自動梱包割付後は、入力作業者が任意に梱包割付を修正できるようにしたものである。なお、実施形態2の商品梱包割付支援装置1の構成自体は、図1および図2に示す実施形態1の商品梱包割付支援装置1の構成と同じであるので、構成の説明は省略し、その動作を説明する。
【0065】
図13は、実施形態2の商品梱包割付支援装置1の動作の一例を示すフローチャートである。
【0066】
図13において、S310〜S350までの処理と、S380〜S3950までの処理とは、図3や図12に示す実施形態1ののものと同じであるので、説明を省略し、実施形態2特有のステップである、S1310〜S1340までの処理について説明する。
【0067】
つまり、実施形態2では、上記実施形態1と同様、CPU111は、記憶部112に記憶された商品梱包割付支援プログラムを実行して、S340の処理により、梱包割付ルールに基づく自動梱包割付処理を実行し、続くS350の処理により、図7に示すような梱包割付実行画面70を表示して、自動梱包割付の結果を入力作業者に確認させる。
【0068】
そして、実施形態2では、梱包割付実行画面70にて入力作業者が自動梱包割付け結果を修正した場合は(S1310“YES”)、CPU111は、実施形態2の商品梱包割付支援プログラムの実行により、その修正がS340の自動梱包割付け処理の際に使用した自動梱包割付けを満足するか否かを判断する(S1320)。
【0069】
ここで、CPU111は、入力作業者による自動梱包割付け結果の修正が自動梱包割付けを満足すると判断した場合は(S1320“YES”)、その修正を許可して(S1330)、S380の処理に進む一方、その修正が自動梱包割付けを満足しないと判断した場合は(S1320“NO”)、修正された梱包割付実行画面70上に、“修正できません。もう一度修正して下さい”等のエラーメッセージないしは再修正メッセージ(指示)を表示して(S1340)、入力作業による自動梱包割付け結果の再度の修正指示を待機する(S31310)。
【0070】
図14は、自動梱包割付けされた梱包割付実行画面70に対し、入力作業者が修正をした梱包割付実行画面70の一例を示す図である。
【0071】
図14に示す修正をした梱包割付実行画面70では、図7に示す自動梱包割付け後の梱包割付実行画面70では、箱No3では使用工程(分類)が“上棟”の4つの商品をまとめて梱包していたが、この場合、入力作業者は、箱No3では、商品コード“04240000”の商品名“レスビー羽子板ボルト”と、商品コード“03220000”の商品名“バネ付角座金”とのみを混合梱包し、商品コード“04400000”の商品名“両引き羽子板金物”と、商品コード“05100000”の商品名“Zマーク 六角ボルト”とは、箱No4の使用工程(分類)が“上棟”の4つの商品に混合梱包するように、入力作業者が修正した状態を示している。
【0072】
その結果、箱No4の梱包容器には、6つの商品が混合梱包されることになる。
【0073】
従って、実施形態2の商品梱包割付支援装置1によれば、上記実施形態1のの商品梱包割付支援装置1と同様に、熟練者でなくても、配送すべき複数の商品を最適に梱包割付けを実行することができる。
【0074】
特に、実施形態2では、梱包割付ルールに基づく自動梱包割付後に、梱包割付ルールに基づく自動梱包割付後、入力作業者が任意に梱包割付を修正できるようにしたので、梱包割付ルールに基づく自動梱包割付け結果を人の手で修正することもでき、とても使い勝手が向上する。
【0075】
なお、実施形態2でも、上記実施形態1と同様に、例えば、図15に示すように、梱包割付ルールに従い自動梱包割付けを実行(S340)後に、箱最適化ルールに従い箱最適化処理を実行して(S370)、その後に、入力作業者に梱包割付を修正させるようにしても勿論よい。
【0076】
また、上記実施形態1,2の商品梱包割付支援装置1では、商品として建築資材の梱包処理を一例に説明したが、本発明では、これに限らず、例えば、土木工事であれば土木工事に関連する商品、水道工事であれば水道工事に関連する商品、工場であれば工場で使用する商品、というように、梱包して配送する商品であれば対象となる。
【符号の説明】
【0077】
1 商品梱包割付支援装置
2 ネットワーク
3 商品受発注支援装置
4 荷札プリンタ
5 送り状プリンタ
6 通常プリンタ
7 ハンディーターミナル
11 装置本体
12 ディスプレイ
13 キーボード
111 CPU(梱包割付決定手段,出力制御手段)
112 記憶部(使用工程記憶手段)
113 プリンタインターフェース(I/F)
114 無線インターフェース(I/F)
115 ネットワークインタフェース(I/F)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の商品の梱包割付を支援する商品梱包割付支援装置であって、
予め前記複数の商品毎に、配送先における各商品の使用工程を記憶した使用工程記憶手段と、
作業者により配送すべき複数の商品が指定された場合、前記配送すべき複数の商品が前記使用工程毎に梱包されるように、前記配送すべき複数の商品の梱包割付を決定する梱包割付決定手段と、
前記梱包割付決定手段によって前記配送すべき複数の商品の梱包割付が決定され、作業者によって前記配送すべき複数の商品のピッキングリストの出力指示が入力した場合、前記梱包割付に基づいて、前記配送すべき複数の商品の前記使用工程毎の梱包を指示するピッキングリストを出力する出力制御手段と、
を有する商品梱包割付支援装置。
【請求項2】
請求項1記載の商品梱包割付支援装置において、
前記使用工程記憶手段は、
さらに、前記使用工程の順番を予め記憶しており、
前記出力制御手段は、
前記梱包割付と、前記使用工程の順番とに基づいて、配送すべき複数の商品が前記使用工程毎で、かつ、前記使用工程の順番に梱包されるように指示するピッキングリストを出力する、商品梱包割付支援装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2記載の商品梱包割付支援装置において、
前記梱包割付決定手段は、
前記使用工程記憶手段に記憶されている各商品の使用工程と、さらに、一梱包容器当たりの最大積載重量とに基づいて、前記使用工程毎に、かつ、前記最大積載重量を超えないように、前記配送すべき複数の商品の梱包割付を決定する、商品梱包割付支援装置。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のいずれか一の請求項に記載の商品梱包割付支援装置において、
前記梱包割付決定手段は、さらに、
決定された梱包割付により一の梱包容器に梱包されるように決定された複数の商品のうち、最も出荷重量の重い商品を特定し、かつ、特定したその商品が入っていたケースの残りの残余積載重量を算出し、当該残余積載重量に基づいて残りの他の商品が梱包されるように、決定された梱包割付を修正する最適化処理を実行する、商品梱包割付支援装置。
【請求項5】
複数の商品の梱包割付を支援する商品梱包割付支援プログラムであって、
作業者により配送すべき複数の商品が指定された場合、予め前記複数の商品毎に記憶された配送先における各商品の使用工程に基づいて、前記配送すべき複数の商品が前記使用工程毎に梱包されるように、前記配送すべき複数の商品の梱包割付を決定するステップと、
前記配送すべき複数の商品の梱包割付が決定され、作業者によって前記配送すべき複数の商品のピッキングリストの出力指示が入力した場合、前記梱包割付に基づいて、前記配送すべき複数の商品の前記使用工程毎の梱包を指示するピッキングリストを出力するステップと、
をコンピュータに実行させる商品梱包割付支援プログラム。
【請求項1】
複数の商品の梱包割付を支援する商品梱包割付支援装置であって、
予め前記複数の商品毎に、配送先における各商品の使用工程を記憶した使用工程記憶手段と、
作業者により配送すべき複数の商品が指定された場合、前記配送すべき複数の商品が前記使用工程毎に梱包されるように、前記配送すべき複数の商品の梱包割付を決定する梱包割付決定手段と、
前記梱包割付決定手段によって前記配送すべき複数の商品の梱包割付が決定され、作業者によって前記配送すべき複数の商品のピッキングリストの出力指示が入力した場合、前記梱包割付に基づいて、前記配送すべき複数の商品の前記使用工程毎の梱包を指示するピッキングリストを出力する出力制御手段と、
を有する商品梱包割付支援装置。
【請求項2】
請求項1記載の商品梱包割付支援装置において、
前記使用工程記憶手段は、
さらに、前記使用工程の順番を予め記憶しており、
前記出力制御手段は、
前記梱包割付と、前記使用工程の順番とに基づいて、配送すべき複数の商品が前記使用工程毎で、かつ、前記使用工程の順番に梱包されるように指示するピッキングリストを出力する、商品梱包割付支援装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2記載の商品梱包割付支援装置において、
前記梱包割付決定手段は、
前記使用工程記憶手段に記憶されている各商品の使用工程と、さらに、一梱包容器当たりの最大積載重量とに基づいて、前記使用工程毎に、かつ、前記最大積載重量を超えないように、前記配送すべき複数の商品の梱包割付を決定する、商品梱包割付支援装置。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のいずれか一の請求項に記載の商品梱包割付支援装置において、
前記梱包割付決定手段は、さらに、
決定された梱包割付により一の梱包容器に梱包されるように決定された複数の商品のうち、最も出荷重量の重い商品を特定し、かつ、特定したその商品が入っていたケースの残りの残余積載重量を算出し、当該残余積載重量に基づいて残りの他の商品が梱包されるように、決定された梱包割付を修正する最適化処理を実行する、商品梱包割付支援装置。
【請求項5】
複数の商品の梱包割付を支援する商品梱包割付支援プログラムであって、
作業者により配送すべき複数の商品が指定された場合、予め前記複数の商品毎に記憶された配送先における各商品の使用工程に基づいて、前記配送すべき複数の商品が前記使用工程毎に梱包されるように、前記配送すべき複数の商品の梱包割付を決定するステップと、
前記配送すべき複数の商品の梱包割付が決定され、作業者によって前記配送すべき複数の商品のピッキングリストの出力指示が入力した場合、前記梱包割付に基づいて、前記配送すべき複数の商品の前記使用工程毎の梱包を指示するピッキングリストを出力するステップと、
をコンピュータに実行させる商品梱包割付支援プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2011−93625(P2011−93625A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−246501(P2009−246501)
【出願日】平成21年10月27日(2009.10.27)
【出願人】(591027499)株式会社カネシン (49)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年10月27日(2009.10.27)
【出願人】(591027499)株式会社カネシン (49)
【Fターム(参考)】
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