商品販売データ処理システム、商品販売データ処理装置及びその制御プログラム
【課題】ネットスーパー販売方式による商取引の売上処理に要する時間の短縮を図る。
【解決手段】ネットワークを介して注文を受付けた商品の明細を示す各伝票の伝票識別情報に対応してその伝票識別情報で識別される伝票に記録されている注文商品情報を蓄積してなるデータベースを設ける。商品販売データ処理装置は、伝票を識別する伝票識別情報が読み取られると、データベースから、当該伝票識別情報で識別される伝票に記録されている全ての商品の商品識別コード、注文受付時の単価及び注文点数を含む注文商品情報を取込み、記憶部で記憶する。装置は、伝票に記録されている各商品のうちキャンセル商品の商品識別コードの入力を受付ける。入力を受付けると、その商品識別コードで特定される商品の注文商品情報を記憶部から削除する。装置は、記憶部に記憶された注文商品情報に基づいて、ネットワークを介して注文を受付けた商品の販売データを売上処理する。
【解決手段】ネットワークを介して注文を受付けた商品の明細を示す各伝票の伝票識別情報に対応してその伝票識別情報で識別される伝票に記録されている注文商品情報を蓄積してなるデータベースを設ける。商品販売データ処理装置は、伝票を識別する伝票識別情報が読み取られると、データベースから、当該伝票識別情報で識別される伝票に記録されている全ての商品の商品識別コード、注文受付時の単価及び注文点数を含む注文商品情報を取込み、記憶部で記憶する。装置は、伝票に記録されている各商品のうちキャンセル商品の商品識別コードの入力を受付ける。入力を受付けると、その商品識別コードで特定される商品の注文商品情報を記憶部から削除する。装置は、記憶部に記憶された注文商品情報に基づいて、ネットワークを介して注文を受付けた商品の販売データを売上処理する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ＰＯＳ（Point Of Sales）システム等の商品販売データ処理システム、及びこのシステムのＰＯＳ端末として用いられる商品販売データ処理装置並びにその制御プログラムに関する。
【背景技術】
【０００２】
近年、ネットスーパーと称される会員制の販売方式が注目されている。この販売方式は、スーパーマーケット等の実存店舗で導入される。この販売方式では、会員となった顧客が、自宅等でパーソナルコンピュータ等の顧客端末を操作し、インターネット等のネットワーク通信を利用して、小売店に商品を注文する。小売店側は、顧客からの注文に従い店員が売場を廻って注文を受けた商品を揃える。品揃えされた注文商品は、配送担当者によって顧客宅等に配送される。
【０００３】
このとき、商品を確認した顧客が、商品に傷みがある等の理由から、商品の受取りを拒否する場合がある。あるいは、注文をしたがその後不要になったとして返品を申し出る場合もある。このような場合も想定し、ネットスーパー販売方式による商取引の売上は、注文確定時ではなく、顧客に商品を配送した後に、その配送伝票を基に処理するのが一般的である。
【０００４】
ところで、ネットスーパー販売方式によって取引される商品は、実存店舗で実際に販売されている商品である。このため、ネットスーパー販売方式による商取引の売上も実存店舗の売上としてまとめて集計されるべきである。
【０００５】
実存店舗の多くは、売上をＰＯＳ（Point Of Sales）システムで管理している。そこで、ネットスーパー販売方式によって取引された商品のデータも、実存店舗で販売された商品のデータと同様にＰＯＳ端末に入力して売上処理を行えば、ネットスーパー販売方式による商取引の売上を実存店舗の売上として集計することができる。
【０００６】
しかし、ここで問題となるのは、注文確定時と売上処理時との間に日付のずれが生じて、ＰＯＳシステムで管理される商品の単価が変動する場合があることである。そこで、注文確定時には、注文を受けた商品の商品コードに、その時点の単価を表わす単価コードを付して特別なコードを生成し、このコードを配送伝票に印字する。一方、売上処理時には、配送伝票のコードを読み取り、このコードから注文商品と注文確定時の単価とを取得して、売上処理する。このような方式を採用することにより、注文確定時と売上処理時とで商品の単価が異なる場合でも対応できる（例えば、特許文献１参照）。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
しかしながら、配送伝票に印字された注文商品毎のコードを読み取る従来の方式は、１品ずつコードを読み取らなければならない煩雑さがある。一般に、ネットスーパーを利用する顧客は、大量の商品をまとめて購入する傾向がある。このため、従来の方式ではネットスーパー販売方式による商取引の売上処理に時間がかかるという問題がある。
【０００８】
本発明はこのような事情に基づいてなされたもので、その目的とするところは、ネットスーパー販売方式による商取引の売上処理に要する時間を短縮できる商品販売データ処理装置及びその制御プログラムと、この装置を用いた商品販売データ処理システムを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
本発明の一態様は、ネットワークを介して注文を受付けた商品の明細を示す伝票を識別する伝票識別情報を読み取る読取手段と、読み取られた伝票識別情報で識別される伝票に記録されている全ての商品の商品識別コード、注文受付時の単価及び注文点数を含む注文商品情報を、各伝票の伝票識別情報に対応してその伝票識別情報で識別される伝票に記録されている注文商品情報を蓄積してなるデータベースから取込む取込手段と、取込んだ注文商品情報を記憶する記憶手段と、伝票に記録されている各商品のうちキャンセル商品の商品識別コードの入力を受付けるキャンセル受付手段と、入力を受付けた商品識別コードで特定される商品の注文商品情報を記憶手段から削除する削除手段と、記憶手段に記憶された注文商品情報に基づいて、ネットワークを介して注文を受付けた商品の販売データを売上処理する処理手段とを備えた商品販売データ処理装置にある。
【００１０】
また、この商品販売データ処理装置とサーバとを備えた商品販売データ処理システムにある。
【００１１】
また、コンピュータを前記商品販売データ処理装置として機能させるための制御プログラムにある。
【発明の効果】
【００１２】
かかる手段を講じたことにより、ネットスーパー販売方式による商取引の売上処理に要する時間を短縮できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【００１３】
【図１】本発明の一実施形態であるＰＯＳシステムの全体構成図。
【図２】同システムを構成するＰＯＳ端末の要部を示すブロック図。
【図３】同システムを構成するネットスーパー管理サーバの要部を示すブロック図。
【図４】ネットスーパー管理サーバのＣＰＵが実行する主要な処理手順を示す流れ図。
【図５】図４のステップＳＴ１２で示される配送伝票生成処理の具体的手順を示す流れ図。
【図６】本実施形態において生成される伝票コードの一例を示す図。
【図７】本実施形態において生成される購入時コードの一例を示す図。
【図８】本実施形態において発行される配送伝票の一例を示す図。
【図９】本実施形態においてデータベースに保存される配送伝票データを示す図。
【図１０】ＰＯＳ端末のＣＰＵが実行するコード読取処理の手順を示す流れ図。
【図１１】図１０のステップＳＴ３６で示されるネットスーパー売上処理の具体的手順を示す流れ図。
【図１２】ＰＯＳ端末のＣＰＵが実行する締めキー処理の手順を示す流れ図。
【発明を実施するための形態】
【００１４】
以下、商品販売データ処理システム及び商品販売データ処理装置の一実施形態を、図面を用いて説明する。
なお、この実施形態は、ネットスーパーと称される販売方式を導入している実存店舗に構築されるＰＯＳシステム１に、商品販売データ処理システムとしての機能を適用し、このシステム１のＰＯＳ端末３に、商品販売データ処理装置としての機能を適用した場合である。
【００１５】
図１は、ＰＯＳシステム１の全体構成図である。ＰＯＳシステム１は、ストアサーバ２と、複数台のＰＯＳ端末３と、ネットスーパー管理サーバ４とを備えている。ストアサーバ２は、各ＰＯＳ端末３とネットスーパー管理サーバ４とを、ＬＡＮ（Local Area Network）５で接続している。
【００１６】
ストアサーバ２は、ＰＯＳシステム１の全体を統括するコンピュータである。ストアサーバ２は、商品マスタファイル１１、店舗売上ファイル１２、会員マスタファイル１３及び会員実績ファイル１４を管理する。
【００１７】
商品マスタファイル１１は、実存店舗で販売される各商品に関する情報を記憶する。商品情報は、商品コード、商品名、単価等を含む。商品コードは、各商品を個々に識別するための商品毎に設定された商品識別コードであり、ＰＯＳシステムで一般に用いられるＪＡＮコードに含まれる国コード、メーカーコード及び商品アイテムコードの組を意味する。通常、各商品には商品コードを示すバーコードが付されている。単価は、現時点の商品１点あたりの販売価格である。
【００１８】
店舗売上ファイル１２は、実存店舗で販売される各商品の売上に関する情報を記憶する。店舗売上情報は、商品別の売上点数、売上金額等を含む。ストアサーバ２は、各ＰＯＳ端末３にて売上処理された商品販売データに基づいて、店舗売上ファイル１２に記憶されている各商品の売上点数及び売上金額を更新する。
【００１９】
会員マスタファイル１３は、ネットスーパー利用会員として登録された各会員に関する情報を記憶する。会員情報は、会員コード、氏名、配送先住所、電話番号等を含む。会員コードは、会員を銘々識別するために会員毎に設定された会員識別データである。通常、各会員は、自身の会員コードが記録された会員カード（ポイントカード）を所持している。
【００２０】
会員実績ファイル１４は、ネットスーパー利用会員の売上実績に関する情報を記憶する。売上実績は、ネットスーパー販売方式によるものだけでなく、来店して買い物をした際の実績も加味される。売上実績情報は、注文日または購入日、注文商品情報または購入商品情報、合計金額、ポイント数等を含む。商品情報は、各注文商品または購入商品の商品コード、商品名、単価、点数、金額等を含む。購入商品の単価は購入時点のものであり、注文商品の単価は注文時点のものである。
【００２１】
ＰＯＳ端末３は、各商品の販売データを売上処理する商品販売データ処理装置の一態様であり、店舗の会計場所（レジ）に設置されている。ＰＯＳ端末３は、図２のブロック図で示すように、ＣＰＵ（Central Processing Unit）３１、ＲＯＭ（Read Only Memory）３２、ＲＡＭ（Random Access Memory）３３、時計部３４、ＬＡＮコントローラ３５及びＩ／Ｏ機器コントローラ３６を備えている。ＣＰＵ３１は、ＲＯＭ３２、ＲＡＭ３３、時計部３４、ＬＡＮコントローラ３５及びＩ／Ｏ機器コントローラ３６を、アドレスバス，データバス等のバスライン３７で接続している。
【００２２】
Ｉ／Ｏ機器コントローラ３６は、キーボード３０１、オペレータ用ディスプレイ３０２、客用ディスプレイ３０３、レシートプリンタ３０４、カードリーダ３０５及びコードスキャナ３０６を制御する。キーボード３０１は、少なくとも締めキーＫ１を備えている。締めキーＫ１は、１商取引の締めを宣言する締め宣言手段として機能する。レシートプリンタ３０４は、商取引の明細が記録されたレシートを印字する。印字されたレシートは、図示しないレシート発行口から取引単位に発行される。カードリーダ３０５は、前記会員カードのデータを読み取る。コードスキャナ３０６は、バーコードをスキャニングして、バーコードデータを読み取る。
【００２３】
ネットスーパー管理サーバ４は、インターネット等のネットワークを利用した商品販売方式の一態様であるネットスーパー販売方式を実現するためのコンピュータであり、図３のブロック図で示すように、ＣＰＵ４１、ＲＯＭ４２、ＲＡＭ４３、ＨＤＤ（Hard Disk Drive）４４、時計部４５、ＬＡＮコントローラ４６、ＷＡＮコントローラ４７及びプリンタコントローラ４８を備えている。ＣＰＵ４１は、ＲＯＭ４２、ＲＡＭ４３、ＨＤＤ４４、時計部４５、ＬＡＮコントローラ４６、ＷＡＮコントローラ４７及びプリンタコントローラ４８を、アドレスバス，データバス等のバスライン４９で接続している。
【００２４】
ネットスーパー管理サーバ４は、ＷＡＮコントローラ４７を介して接続されるインターネット等のＷＡＮ（Wide Area Network）６上に、ネットスーパー販売方式で販売される商品の情報（例えば、商品名、単価、ポイント還元率等）を掲載したＷｅｂサイト“ネットスーパー”を公開する機能と、パーソナルコンピュータや携帯電話等の顧客端末７から、Ｗｅｂサイト“ネットスーパー”で販売する商品の購入注文を受け付け、プリンタコントローラ４８で制御される伝票プリンタ４０１から、注文を受付けた商品の明細を示す配送伝票５０を印字出力させるとともに、この配送伝票５０に記録された注文商品情報を伝票データベース８で保存する機能とを有する。伝票データベース８は、ネットスーパー管理サーバ４のＨＤＤ４４によって形成されている。
【００２５】
ここで、ネットスーパー管理サーバ４が、顧客端末７から商品の購入注文を受け付け、配送伝票５０を印字させるとともに、この配送伝票５０に記録された注文商品情報を伝票データベース８で保存する機能について、図４及び図５の流れ図を用いて説明する。この機能は、例えばＲＯＭ４２に記憶された制御プログラムに従い、ＣＰＵ４１が動作することで実現される。
【００２６】
ＣＰＵ４１は、ＷＡＮ６上に公開したＷｅｂサイト“ネットスーパー”に顧客端末７からアクセスがあるのを待機している（ＳＴ１）。顧客端末７からＷｅｂサイト“ネットスーパー”へのアクセスを受け付けると（ＳＴ１のＹＥＳ）、ＣＰＵ４１は、時計部４５から現時点の日付と時刻のデータを読み込んで記憶する（ＳＴ２）。また、Ｗｅｂサイト“ネットスーパー”に、会員番号の入力を促すログイン画面を出力させる（ＳＴ３）。そして、会員番号が入力されるのを待機する（ＳＴ４）。
【００２７】
顧客端末７からログイン画面に会員番号が入力されると（ＳＴ４のＹＥＳ）、ＣＰＵ４１は、この会員番号に対応する会員情報を、ストアサーバ２の会員マスタファイル１３から取得して記憶する（ＳＴ５）。また、ＣＰＵ４１は、Ｗｅｂサイト“ネットスーパー”に、購入の対象となる商品の選択と会計指示を受け付ける注文受付画面を出力させる（ＳＴ６）。そして、会計指示が行われるのを待機する（ＳＴ７）。
【００２８】
顧客端末７から注文受付画面に購入の対象となる商品の選択情報とともに会計を行う旨の指示入力があると（ＳＴ７のＹＥＳ）、ＣＰＵ４１は、購入対象とされた商品の商品情報を、ストアサーバ２の商品マスタファイル１１から取得して記憶する（ＳＴ８）。そして、この商品情報に含まれる単価に基づき、当該商品の売上額を算出して記憶する。また、この売上額と所定のポイント還元率とからポイント数を算出して記憶する（ＳＴ９）。
【００２９】
次いで、ＣＰＵ４１は、購入対象とされた商品の一覧と、ステップＳＴ９の処理で記憶した売上額及びポイント数とを表した決済確認画面を、Ｗｅｂサイト“ネットスーパー”に出力させる（ＳＴ１０）。そして、決済確定の指示入力が行われるのを待機する（ＳＴ１１）。ここで、顧客端末７から決済確定の指示入力が行われず、例えば取消の指示入力が行われたとすると（ＳＴ１１のＮＯ）、今回の処理が終了する。ＣＰＵ４１は、ステップＳＴ２，ＳＴ５，ＳＴ８，ＳＴ９の各処理で記憶したデータを全て破棄して、次の顧客端末７からアクセスがあるのを待機する。
【００３０】
顧客端末７から決済確定の指示入力があると（ＳＴ１１のＹＥＳ）、ＣＰＵ４１は、購入対象とされた商品の配送に係る配送伝票の印字データを生成する（ＳＴ１２）。以下、図５を参照して、配送伝票の印字データ生成処理手順を説明する。
【００３１】
先ず、ＣＰＵ４１は、伝票識別情報として新規の伝票番号を発番する。例えば、ステップＳＴ２の処理で取得した日付ＹＹＹＹＭＭＤＤに、この印字データ生成処理が実行される毎に「１」ずつカウントアップされる５桁の連続番号ＮＮＮＮＮを付加した１３桁の数字列ＹＹＹＹＭＭＤＤＮＮＮＮＮを、伝票番号として発番する（ＳＴ２１）。そしてＣＰＵ４１は、この伝票番号を示すコード（以下、「伝票コード」という）を生成する（ＳＴ２２）。なお、伝票番号は上記手順で発番されるものに限定されるものではない。
【００３２】
伝票コードの一例を図６に示す。図６は、そのコード体系を２０桁とするｃｏｄｅ１２８式バーコードとした例である。図６に示すように、伝票コードは、第１桁目から第１３桁目までの１３桁の第１コード領域Ｃ１１と、第１４桁目のフラグ情報（Ｆ）と、第１５桁目から第１９桁目までの５桁の第２コード領域Ｃ１２と、第２０桁目のチェックデジット（Ｃ／Ｄ）とから構成されている。そして、第１コード領域Ｃ１１を用いて１３桁の伝票番号が表される。フラグ情報（Ｆ）は、このバーコードが伝票コードであることを示す特有の値である。本実施形態では“７”とする。なお、第１コード領域Ｃ１１と第２コード領域Ｃ１２とをそれぞれ構成する桁数は、図６に示す割合に限定されるものではない。
【００３３】
次に、ＣＰＵ４１は、ステップＳＴ４の処理で受け付けた会員番号を表すコード（以下、「会員コード」という）を生成する（ＳＴ２３）。また、ステップＳＴ９の処理で算出したポイント数を表すコード（以下、「ポイントコード」という）を生成する（ＳＴ２４）。
【００３４】
会員コード及びポイントコードも、上記伝票コードと同様にそのコード体系を２０桁とするｃｏｄｅ１２８式バーコードとする。すなわち会員コードは、第１桁目から第１３桁目までの１３桁の第１コード領域と、第１５桁目から第１９桁目までの５桁の第２コード領域との計１８桁のコード領域を用いて、顧客の会員番号を表す。第１４桁目のフラグ情報（Ｆ）は、このバーコードが会員コードであることを示す特有の値、本実施形態では“５”とする。また、ポイントコードは、第１桁目から第１３桁目までの１３桁の第１コード領域を固定とし、第１５桁目から第１９桁目までの５桁の第２コード領域を用いてポイント数を表わす。第１４桁目のフラグ情報（Ｆ）は、このバーコードがポイントコードであることを示す特有の値、本実施形態では“６”とする。
【００３５】
次に、ＣＰＵ４１は、ステップＳＴ８の処理で購入対象とされた各商品について、それぞれその商品の購入時点での商品単価を表す単価コードを生成する（ＳＴ２５）。そして商品毎に、その商品に付されている商品コードと単価コードとを組み合わせたコード（以下、購入時コードという）を生成する（ＳＴ２６）。
【００３６】
購入時コードの一例を図７に示す。本実施形態では、購入時コードも、前述した伝票コード、会員コード及びポイントコードと同様に、２０桁のｃｏｄｅ１２８式バーコードを用いて表す。具体的には、第１桁目から第１３桁目までの１３桁の第１コード領域Ｃ２１を用いて商品コード（国コード、メーカーコード、商品アイテムコード）を表し、第１５桁目から第１９桁目までの５桁の第２コード領域Ｃ２２を用いて単価コードを表す。第１４桁目のフラグ情報（Ｆ）は、このバーコードが購入時コードであることを示す特有の値として、本実施形態では“４”とする。
【００３７】
ステップＳＴ２２，ＳＴ２３、ＳＴ２４及びＳＴ２６の各処理により、伝票コード、会員コード、ポイントコード及び購入対象商品別の購入時コードをそれぞれ生成したならば、ＣＰＵ４１は、配送伝票の印字データを生成する（ＳＴ２７）。具体的には、所定の配送伝票フォーマットに、伝票コード、会員コード、ポイントコード及び購入対象商品別の購入時コードを配置する。また、ステップＳＴ２の処理で取得した日付、ステップＳＴ２１の処理で取得した伝票番号、ステップＳＴ４の処理で取得した会員情報、ステップＳＴ７の処理で受け付けた購入対象商品毎の商品情報等も配置する。
【００３８】
図４に説明を戻す。
ＣＰＵ４１は、ステップＳＴ１１の配送伝票生成処理が終了すると、生成された印字データをプリンタコントローラ４８に出力する（ＳＴ１３）。プリンタコントローラ４８は、印字データに従い伝票プリンタ４０１を駆動させて、配送伝票５０を印字発行させる。また、ＣＰＵ４１は、配送伝票５０に係るデータを伝票データベース８で保存する（ＳＴ１４）。以上で、今回の顧客端末７からのアクセスに対するネットスーパー管理サーバ４の処理を終了する。
【００３９】
配送伝票５０の一出力例を図８に示す。ここで、領域Ａ０は、注文日と伝票番号とが印字される領域である。領域Ａ０１には、ステップＳＴ２の処理で取得した日付が注文日として印字される。また、領域Ａ０２には、ステップＳＴ２１の処理で発番された伝票番号が印字される。さらに、領域Ａ０３には、ステップＳＴ２２の処理で生成された伝票コードが印字される。
【００４０】
領域Ａ１は、配送先となる顧客の会員情報が印字される領域である。ステップＳＴ５の処理で取得した会員情報のうち、領域Ａ１１に顧客の氏名が、領域Ａ１２に顧客の電話番号が、領域Ａ１３に配送先となる顧客の住所が印字されている。なお、商品注文時において、顧客から配送先の住所や電話番号が別途指定された場合には、これら指定された情報が対応する領域に印字される。
【００４１】
領域Ａ２は、顧客の会員番号と、今回の注文で付与されたポイント数とが印字される領域である。そのうち、領域Ａ２１には会員番号とポイント数とが平文で印字されており、領域Ａ２２には会員番号及びポイント数の各コード、すなわちステップＳＴ２３、ＳＴ２４の処理で生成された会員コードとポイントコードとが印字されている。なお、図８の例では、会員コード及びポイントコードを紙面横方向に並べて配置した形態としているが、これに限らず、紙面縦方向に２段組に配置する形態としてもよい。
【００４２】
領域Ａ３は、配送時に必要な配送情報が印字される。配送情報として、配送日を指定する情報、配送時間を指定する情報、決済方法を指定する情報が、領域Ａ３１〜Ａ３３のそれぞれに印字されている。これらの配送情報は、商品注文時に顧客端末７から別途指示入力されたものである。領域Ａ３４には、購入対象となった商品の総額が領収金額として印字される。また、領域Ａ３５は配送担当のサインや捺印用に設けられた空欄領域であり、領域Ａ３６は顧客の受領サイン又は捺印用に設けられた空欄領域である。
【００４３】
領域Ａ４には、購入対象となった各商品の商品名や購入時の単価、数量、小計、合計金額等の明細が印字される。そのうち、領域Ａ４１には、購入対象とされた各商品の購入時コードが商品毎に印字されている。
【００４４】
伝票データベース８で保存される配送伝票データの一フォーマット例を図９に示す。図示するように、配送伝票データは、伝票番号、会員番号，注文日、ポイント還元率、購入対象商品情報、合計金額及びポイント数を含む。購入対象商品情報は、商品コード、商品名、単価、点数及び販売金額を含む。伝票データベース８は、例えば伝票番号の小さい順に配送伝票データを保存する。
【００４５】
伝票プリンタ４０１から発行された配送伝票５０は、店舗内で品揃えされた購入対象の各商品とともに配送担当員へと引き渡され、配送先の顧客宅へと配送される。配送完了後、顧客の受領サイン又は捺印された配送伝票５０は、ＰＯＳシステム１の店舗へと返送され、任意のタイミングでＰＯＳ端末３による売上処理にかけられる。なお、配送時に顧客が一部の商品の受取りを拒否したり返品したりした場合には、配送担当員は、その商品（以下、キャンセル商品という）の配送情報に取消線などのマークを書き込む等して、キャッシャが売上処理の際にキャンセル商品を識別できるようにしておく。
【００４６】
以下、図１０〜図１２の流れ図を参照して、ＰＯＳ端末３で行われる売上処理について説明する。売上処理には、実存店舗での商品販売取引の売上処理いわゆる店舗販売売上処理と、ネットスーパー販売方式によるネットワーク注文販売取引の売上処理いわゆるネットスーパー売上処理とがある。店舗販売売上処理は、店舗にて客が購入する商品に付された商品コード（ＪＡＮコード）を、コード読取手段であるコードスキャナ３０６で読み取ることによって、その商品の販売データを購入時点の単価を基に売上処理するものである。ネットスーパー売上処理は、ネットスーパー販売方式による注文内容に従い発行された配送伝票５０に記録されたコードを、コード読取手段であるコードスキャナ３０６で読み取ることによって、ＷＡＮ６を介して注文を受け付けた商品の販売データを注文確定時の単価に基づいて売上処理するものである。
【００４７】
図１０の流れ図は、コードスキャナ３０６でコードが読み取られたときに、ＣＰＵ３１が実行する処理の手順を示す。この処理手順は、例えばＲＯＭ３２に記憶された制御プログラムによって実現される。
【００４８】
コードが読み取られると、ＣＰＵ３１は、先ず、登録中フラグＲＦが“１”にセットされているか否かを判断する（ＳＴ３１）。登録中フラグＲＦはＲＡＭ３３に記憶されており、アイドル状態では“０”にリセットされている。
【００４９】
登録中フラグＲＦが“１”にセットされていない場合、ＣＰＵ３１は、取引バッファをクリアする（ＳＴ３２）。また、登録中フラグＲＦを“１”にセットする（ＳＴ３３）。取引バッファは、ＲＡＭ３３に形成されている。
【００５０】
次に、ＣＰＵ３１は、読み取られたコードが、その１４桁目にフラグ情報Ｆとして所定値“７”を持つコード、すなわち配送伝票５０に印字された伝票コードであるか否かを判断する（ＳＴ３４）。伝票コードの場合（ＳＴ３４のＹＥＳ）、ＣＰＵ３１は、ネットスーパーフラグＮＳＦを“１”にセットする（ＳＴ３５）。ネットスーパーフラグＮＳＦはＲＡＭ３３に記憶されており、アイドル状態では“０”にリセットされている。次いで、ＣＰＵ３１は、ステップＳＴ３６のネットスーパー売上処理を実行する。ネットスーパー売上処理については、後述する。
【００５１】
読み取られたコードが伝票コードでない場合（ＳＴ３４のＮＯ）、ＣＰＵ３１は、ステップＳＴ３８〜ＳＴ４２の店舗販売売上処理を実行する。すなわち、読み取られたコードが商品コードであるか否かを判断し（ＳＴ３８）、商品コードであるとき（ＳＴ３８のＹＥＳ）、ＣＰＵ３１は、その商品コードに対応する商品情報を、ストアサーバ２の商品マスタファイル１１から取得する（ＳＴ３９）。そして、取得した商品情報から単価を検出し、この単価に販売点数を乗算して販売金額を算出する（ＳＴ４０）。なお、販売点数は、コードが読み取られる直前に、キーボード３０１の置数キーにより乗数が入力されていた場合にはその乗数であり、乗数が入力されていない場合には“１”である。しかる後、ＣＰＵ３１は、商品コードと、商品情報中の商品名及び単価と、販売点数及び販売金額とを、取引バッファに格納する（ＳＴ４１）。また、商品名及び販売金額をオペレータ用ディスプレイ３０２及び客用ディスプレイ３０３に表示させる（ＳＴ４２）。以上で、今回のコード読取処理が終了する。
【００５２】
一方、コードが読み取られた時点で登録中フラグＲＦが既に“１”にセットされていた場合には（ＳＴ３１のＹＥＳ）、ＣＰＵ３１は、ネットスーパーフラグＮＳＦをチェックする（ＳＴ３７）。ここで、ネットスーパーフラグＮＳＦが“１”にセットされていると（ＳＴ３７のＴＥＳ）、ネットスーパー売上処理を実行し（ＳＴ３６）、“０”にリセットされていると（ＳＴ３７のＮＯ）、店舗販売売上処理を実行する（ＳＴ３８〜ＳＴ４２）。
【００５３】
図１１は、ネットスーパー売上処理の具体的な処理手順を示す流れ図である。ステップＳＴ３６にてネットスーパー売上処理に入ると、ＣＰＵ３１は、読み取られたコードの１４桁目であるフラグ情報Ｆの値をチェックする（ＳＴ５１，ＳＴ６１）。
【００５４】
ここで、フラグ情報Ｆの値が“７”であると、配送伝票５０から読み取られたコードは伝票コードである。この場合（ＳＴ５１のＹＥＳ）、ＣＰＵ３１は、その伝票コードから伝票番号を取得する（ＳＴ５２）。そして、この伝票番号をネットスーパー管理サーバ４に送信して、伝票データベース８の検索を依頼する。
【００５５】
依頼を受けたネットスーパー管理サーバ４は、受信した伝票番号を検索キーとして伝票データベース８を検索し、検索キーである伝票番号を含む伝票番号データを検出する。該当する伝票番号データを検出できた場合には、その伝票番号データを依頼元のＰＯＳ端末３に送信する。検出できなかった場合には、エラー応答を送信する。
【００５６】
伝票データベース８の検索を依頼したＰＯＳ端末３のＣＰＵ３１は、ネットスーパー管理サーバ４からの応答を待機する（ＳＴ５４）。ここで、エラー応答を受信した場合には（ＳＴ５４のＮＯ）、ＣＰＵ３１は、オペレータ用ディスプレイ３０２に例えば「伝票番号が存在しません」等のエラーメッセージを表示させる。
【００５７】
これに対し、ネットスーパー管理サーバ４から伝票番号データを受信した場合には（ＳＴ５４のＹＥＳ）、ＣＰＵ３１は、この伝票番号データをＲＡＭ３３に記憶し解析して、会員番号、ポイント数、全ての購入対象商品情報（商品コード，商品名，単価，点数，販売金額）及び合計金額の各情報を取得する（取込手段）。そして、この取得した各情報を取引バッファに格納する（ＳＴ５５：記憶手段）。
【００５８】
次に、ＣＰＵ３１は、オペレータ用ディスプレイ３０２に取引確定確認画面を表示させる。この画面には、取引バッファに格納した購入対象商品情報の商品名，点数及び販売金額の一覧とその合計金額とが表示される（表示制御手段）。また、例えば「キャンセルされた商品はありませんか。無い場合には締めキーを、有る場合には取消キーを押してください。」等のメッセージが表示される。
【００５９】
ＣＰＵ３１は、キーボード３０１の締めキーＫ１が入力されるか（ＳＴ５７）、取消キーＫ２が入力されるのを待機する（ＳＴ５８：決済受付手段）。ここで、締めキーＫ１でなく（ＳＴ５７のＮＯ）、取消キーＫ２が入力された場合には（ＳＴ５８のＹＥＳ）、ＣＰＵ３１は、オペレータ用ディスプレイ３０２に、例えば「キャンセルされた商品の購入時コードをコードスキャナで読み取ってください」等の取消操作ガイダンスを表示させる（ＳＴ５９：制御手段）。以上で、今回のコード読取処理が終了する。
【００６０】
これに対し、取消キーＫ２でなく（ＳＴ５８のＮＯ）、締めキーＫ１が入力された場合には（ＳＴ５７のＹＥＳ）、後述する締めキー処理を実行する（ＳＴ６０：制御手段）。
【００６１】
一方、コードスキャナ３０６で読み取られたコードのフラグ情報Ｆが“４”であるとき、配送伝票５０から読み取られたコードは購入時コードである。この場合（ＳＴ６１のＹＥＳ）、ＣＰＵ３１は、その購入時コードから商品コードと単価データとを取得する（ＳＴ６２：キャンセル受付手段）。次いで、ＣＰＵ３１は、取引バッファを検索する（ＳＴ６３）。そして、購入時コードから取得した商品コードと単価とを含む購入対象商品情報が記憶されているか否かを判断する（ＳＴ６４）。記憶されていない場合には（ＳＴ６４のＮＯ）、ＣＰＵ３１は、オペレータ用ディスプレイ３０２に例えば「商品情報は存在しません」等のエラーメッセージを表示させる。
【００６２】
記憶されている場合には（ＳＴ６４のＹＥＳ）、その購入対象商品情報から点数を“１”だけ減算する。このとき、減算後の点数が“１”以上の場合には、この減算後の点数と単価とから、購入対象商品情報の金額と合計金額を再計算する。これに対し、減算後の点数が“０”になった場合には、この購入対象商品情報を取引バッファから削除し、取引バッファ内の他の購入対象商品情報から、合計金額を再計算する（ＳＴ６５：削除手段）。
【００６３】
しかる後、ＣＰＵ３１は、購入時コードから取得した商品コードと取消点数“１”とからなるキャンセル商品情報を、伝票番号とともにネットスーパー管理サーバ４に送信する（ＳＴ６６：送信手段）。また、ステップＳＴ６５の処理で再計算された合計金額と、ＲＡＭ３３に記憶した伝票番号データに含まれているポイント還元率とからポイント数を再計算して、取引バッファのポイント数を更新する。以上で、今回のコード読取処理が終了する。
【００６４】
キャンセル商品情報を受信したネットスーパー管理サーバ４は、そのキャンセル商品情報に基づいて伝票データベース８に保存されている該当伝票番号の配送伝票データに含まれている購入対象商品の情報のなかからキャンセル商品の情報を削除する。
【００６５】
このように、登録中フラグＲＦが“０”にリセットされているアイドル状態で、商品に付された商品コードがコードスキャナ３０６によって読み取られると、ＰＯＳ端末３のＣＰＵ３１は、登録中フラグＲＦを“１”にセットして、店舗販売売上処理を実行する。そして以後、登録中フラグＲＦが“０”にリセットされるまで、商品コードがコードスキャナ３０６によって読み取られる毎に店舗販売売上処理を繰返し実行する。店舗販売売上処理は、商品マスタファイル１１に設定されている現時点の商品単価に基づいて処理される。
【００６６】
そこで、ＰＯＳ端末３を操作する店員いわゆるキャッシャは、実在店舗での商品販売取引の際には、顧客が購入する商品に付された商品コードを１品ずつコードスキャナ２０６で読取操作する。そして、全ての購入商品の読取操作が終了すると、締めキーＫ１を入力して、１商取引の締めを宣言する。
【００６７】
一方、同じくアイドル状態で、配送伝票５０に印字された伝票コードがコードスキャナ３０６によって読み取られると、ＰＯＳ端末３のＣＰＵ３１は、登録中フラグＲＦとネットスーパーフラグＮＳＦとをいずれも“１”にセットして、ネットスーパー売上処理を実行する。すなわち、読み取られた伝票コードから得られる伝票番号で特定される配送伝票データが伝票データベース８からＰＯＳ端末３に取り込まれ、その内容を示す取引確定確認画面がオペレータ用ディスプレイ３０２に表示される。
【００６８】
そこでキャッシャは、配送伝票５０を見てキャンセル商品があるか否かを確認する。キャンセル商品がない場合には、締めキーＫ１を入力して、１商取引の締めを宣言する。キャンセル商品がある場合には、取消キーＫ２を入力した後、キャンセル商品の購入時コードをコードスキャナ３０６で読み取り操作する。しかる後、締めキーＫ１を入力して、１商取引の締めを宣言する。
【００６９】
図１２は、締めキーＫ１が入力されたときのＣＰＵ３１の処理手順を示す流れ図である。この処理手順は、例えばＲＯＭ３２に記憶された制御プログラムによって実現される。
【００７０】
締めキーＫ１が入力されたことを検知すると、ＣＰＵ３１は、先ず、登録中フラグＲＦをチェックする（ＳＴ８１）。ここで、登録中フラグＲＦが“０”にリセットされている場合には（ＳＴ８のＮＯ）、売上処理が実行されていないアイドル状態において締めキーＫ１が操作された誤操作なので、エラーとする。
【００７１】
登録中フラグＲＦが“１”にセットされていた場合（ＳＴ８１のＹＥＳ）、ＣＰＵ３１は、取引バッファに格納されている商品コード，商品名，単価，販売点数，販売金額等の商品販売データを基に、売上登録処理を実行する（ＳＴ８２：処理手段）。すなわち、店舗販売売上処理により取引バッファに格納された商品販売データについては、商品マスタファイル１１から検出された現時点の商品単価に基づいて売上登録処理が実行される。ネットスーパー売上処理により取引バッファに格納された商品販売データについては、購入時コードから検出された注文確定時点の商品単価に基づいて売上登録処理が実行される。そして、この売上登録処理により、商取引の合計金額が算出される。また、この商取引で売上げられた各商品の商品コード，売上点数及び売上金額と、合計金額とを含む売上登録データが生成される。
【００７２】
売上登録処理が終了すると、ＣＰＵ３１は、ネットスーパーフラグＮＳＦをチェックする（ＳＴ８３）。ネットスーパーフラグＮＳＦが“０”にリセットされていると、登録終了が宣言された商取引は、店舗販売売上処理手段により商品販売データが売上処理された商取引、すなわち店舗販売取引である。これに対し、ネットスーパーフラグＮＳＦが“１”にセットされていた場合は、ネットワーク売上処理手段により商品販売データが売上処理された商取引、すなわちネットワーク注文販売取引である。
【００７３】
ここで、ネットワーク注文販売取引の場合は、配送伝票５０の伝票コードが読み取られたことに応じて、伝票データベース８から取り込まれた配送伝票データにより、会員番号と、注文確定時のポイント数とが、取引バッファに記憶されている。しかし、店舗販売取引の場合は、カードリーダ３０５により読み取られた会員カードの情報により会員番号は記憶されているものの、ポイント数はまだ記憶されていない。
【００７４】
そこで、ネットワーク注文販売取引の場合（ＳＴ８３のＹＥＳ）、ＣＰＵ３１は、ネットスーパーフラグＮＳＦを“０”にリセットする（ＳＴ８４）。一方、店舗販売取引の場合は（ＳＴ８３のＮＯ）、ＣＰＵ３１は、合計金額と現在のポイント還元率とからポイント数を算出して、取引バッファに格納する（ＳＴ８５）。
【００７５】
前記ステップＳＴ８４またはＳＴ８５の処理を終えると、ＣＰＵ３１は、取引バッファのデータを基にレシートプリンタ３０４を動作させて、取引レシートを印字発行させる（ＳＴ８６）。また、ステップＳＴ８２の処理で生成した売上登録データと、取引バッファに格納された会員番号及びポイント数の各データとを、ＬＡＮ５を介してストアサーバ２に送信する（ＳＴ８７）。
【００７６】
しかる後、ＣＰＵ３１は、取引バッファをクリアする（ＳＴ８８）。また、登録中フラグＲＦを“０”にリセットする（ＳＴ８９）。以上で、今回の締めキー処理が終了し、ＰＯＳ端末３はアイドル状態に戻る。
【００７７】
なお、ＰＯＳ端末３から送信される売上登録データ、会員番号及びポイント数を受信したストアサーバ２は、その受信データに基づいて店舗売上ファイル１２及び会員実績ファイル１４のデータを更新する。
【００７８】
このように、本実施形態においては、ネットスーパー販売方式による商取引の売上処理の際には、この取引に係る配送伝票５０に印字された伝票コードをコードスキャナ３０６で読み取る。そして、キャンセル商品が存在しない場合には、締めキーＫ１を入力操作する。一方、キャンセル商品が存在する場合には、取消キーＫ２を入力操作し、キャンセル商品の購入時コードをコードスキャナ３０６で読み取った後、締めキーＫ１を入力操作する。以上の操作により、ネットスーパー販売方式による商取引の売上処理を終了させることができる。したがって、購入対象商品の数にかかわらずネットスーパー販売方式による商取引の売上処理に要する時間を短縮できるので、ＰＯＳ端末３での会計業務の効率化を図ることができる。
【００７９】
通常、ネットスーパー販売方式による商取引の売上処理は、店舗の営業時間内に客が少ない時間帯を見計らって行う。このため、売上処理に時間がかかると、会計に来た客を待たせてしまうおそれがある。本実施形態によれば、ネットスーパー販売方式による商取引の売上処理に要する時間が短縮されるので、会計に来た客を待たせてしまうような不具合を防ぐことができる。
【００８０】
なお、この発明は前記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
【００８１】
例えば、前記実施形態では、伝票データベース８を管理するサーバを、ネットスーパー管理サーバ４として説明したが、これら限らず、例えばストアサーバ２であってもよい。
【００８２】
また、前記実施形態では、配送伝票に印字される伝票コードを含むコードをｃｏｄｅ１２８式バーコードとしたが、これに限らず、他の形態のバーコードとしてもよい。あるいはＱＲコード（登録商標）等の二次元データコードであってもよい。
【００８３】
また、前記実施形態では、ＰＯＳ端末３のＲＯＭ３２に、制御プログラムが予め記録されている場合で説明をしたが、これに限らず同様のプログラムをネットワークからＰＯＳ端末３にダウンロードしても良いし、記録媒体に記憶させたものをＰＯＳ端末３にインストールしてもよい。記録媒体としては、ＣＤ−ＲＯＭ等プログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能な記録媒体であれば、その形態は何れの形態であっても良い。またこのように予めインストールやダウンロードにより得る機能は装置内部のＯＳ（オペレーティング・システム）等と協働してその機能を実現させるものであってもよい。
【００８４】
この他、前記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を組合わせてもよい。
【符号の説明】
【００８５】
１…ＰＯＳシステム、２…ストアサーバ、３…ＰＯＳ端末、４…ネットスーパー管理サーバ、５…ＬＡＮ、６…ＷＡＮ、７…顧客端末、８…伝票データベース、１１…商品マスタファイル、１２…店舗売上ファイル、１３…会員マスタファイル、１４…会員実績ファイル、３１…ＣＰＵ、３２…ＲＯＭ、３３…ＲＡＭ、３０１…キーボード、３０２…オペレータ用ディスプレイ、３０３…客用ディスプレイ、３０４…レシートプリンタ、３０５…カードリーダ、３０６…コードスキャナ。
【先行技術文献】
【特許文献】
【００８６】
【特許文献１】特開２００９−２９４７５９号公報
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ＰＯＳ（Point Of Sales）システム等の商品販売データ処理システム、及びこのシステムのＰＯＳ端末として用いられる商品販売データ処理装置並びにその制御プログラムに関する。
【背景技術】
【０００２】
近年、ネットスーパーと称される会員制の販売方式が注目されている。この販売方式は、スーパーマーケット等の実存店舗で導入される。この販売方式では、会員となった顧客が、自宅等でパーソナルコンピュータ等の顧客端末を操作し、インターネット等のネットワーク通信を利用して、小売店に商品を注文する。小売店側は、顧客からの注文に従い店員が売場を廻って注文を受けた商品を揃える。品揃えされた注文商品は、配送担当者によって顧客宅等に配送される。
【０００３】
このとき、商品を確認した顧客が、商品に傷みがある等の理由から、商品の受取りを拒否する場合がある。あるいは、注文をしたがその後不要になったとして返品を申し出る場合もある。このような場合も想定し、ネットスーパー販売方式による商取引の売上は、注文確定時ではなく、顧客に商品を配送した後に、その配送伝票を基に処理するのが一般的である。
【０００４】
ところで、ネットスーパー販売方式によって取引される商品は、実存店舗で実際に販売されている商品である。このため、ネットスーパー販売方式による商取引の売上も実存店舗の売上としてまとめて集計されるべきである。
【０００５】
実存店舗の多くは、売上をＰＯＳ（Point Of Sales）システムで管理している。そこで、ネットスーパー販売方式によって取引された商品のデータも、実存店舗で販売された商品のデータと同様にＰＯＳ端末に入力して売上処理を行えば、ネットスーパー販売方式による商取引の売上を実存店舗の売上として集計することができる。
【０００６】
しかし、ここで問題となるのは、注文確定時と売上処理時との間に日付のずれが生じて、ＰＯＳシステムで管理される商品の単価が変動する場合があることである。そこで、注文確定時には、注文を受けた商品の商品コードに、その時点の単価を表わす単価コードを付して特別なコードを生成し、このコードを配送伝票に印字する。一方、売上処理時には、配送伝票のコードを読み取り、このコードから注文商品と注文確定時の単価とを取得して、売上処理する。このような方式を採用することにより、注文確定時と売上処理時とで商品の単価が異なる場合でも対応できる（例えば、特許文献１参照）。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
しかしながら、配送伝票に印字された注文商品毎のコードを読み取る従来の方式は、１品ずつコードを読み取らなければならない煩雑さがある。一般に、ネットスーパーを利用する顧客は、大量の商品をまとめて購入する傾向がある。このため、従来の方式ではネットスーパー販売方式による商取引の売上処理に時間がかかるという問題がある。
【０００８】
本発明はこのような事情に基づいてなされたもので、その目的とするところは、ネットスーパー販売方式による商取引の売上処理に要する時間を短縮できる商品販売データ処理装置及びその制御プログラムと、この装置を用いた商品販売データ処理システムを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
本発明の一態様は、ネットワークを介して注文を受付けた商品の明細を示す伝票を識別する伝票識別情報を読み取る読取手段と、読み取られた伝票識別情報で識別される伝票に記録されている全ての商品の商品識別コード、注文受付時の単価及び注文点数を含む注文商品情報を、各伝票の伝票識別情報に対応してその伝票識別情報で識別される伝票に記録されている注文商品情報を蓄積してなるデータベースから取込む取込手段と、取込んだ注文商品情報を記憶する記憶手段と、伝票に記録されている各商品のうちキャンセル商品の商品識別コードの入力を受付けるキャンセル受付手段と、入力を受付けた商品識別コードで特定される商品の注文商品情報を記憶手段から削除する削除手段と、記憶手段に記憶された注文商品情報に基づいて、ネットワークを介して注文を受付けた商品の販売データを売上処理する処理手段とを備えた商品販売データ処理装置にある。
【００１０】
また、この商品販売データ処理装置とサーバとを備えた商品販売データ処理システムにある。
【００１１】
また、コンピュータを前記商品販売データ処理装置として機能させるための制御プログラムにある。
【発明の効果】
【００１２】
かかる手段を講じたことにより、ネットスーパー販売方式による商取引の売上処理に要する時間を短縮できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【００１３】
【図１】本発明の一実施形態であるＰＯＳシステムの全体構成図。
【図２】同システムを構成するＰＯＳ端末の要部を示すブロック図。
【図３】同システムを構成するネットスーパー管理サーバの要部を示すブロック図。
【図４】ネットスーパー管理サーバのＣＰＵが実行する主要な処理手順を示す流れ図。
【図５】図４のステップＳＴ１２で示される配送伝票生成処理の具体的手順を示す流れ図。
【図６】本実施形態において生成される伝票コードの一例を示す図。
【図７】本実施形態において生成される購入時コードの一例を示す図。
【図８】本実施形態において発行される配送伝票の一例を示す図。
【図９】本実施形態においてデータベースに保存される配送伝票データを示す図。
【図１０】ＰＯＳ端末のＣＰＵが実行するコード読取処理の手順を示す流れ図。
【図１１】図１０のステップＳＴ３６で示されるネットスーパー売上処理の具体的手順を示す流れ図。
【図１２】ＰＯＳ端末のＣＰＵが実行する締めキー処理の手順を示す流れ図。
【発明を実施するための形態】
【００１４】
以下、商品販売データ処理システム及び商品販売データ処理装置の一実施形態を、図面を用いて説明する。
なお、この実施形態は、ネットスーパーと称される販売方式を導入している実存店舗に構築されるＰＯＳシステム１に、商品販売データ処理システムとしての機能を適用し、このシステム１のＰＯＳ端末３に、商品販売データ処理装置としての機能を適用した場合である。
【００１５】
図１は、ＰＯＳシステム１の全体構成図である。ＰＯＳシステム１は、ストアサーバ２と、複数台のＰＯＳ端末３と、ネットスーパー管理サーバ４とを備えている。ストアサーバ２は、各ＰＯＳ端末３とネットスーパー管理サーバ４とを、ＬＡＮ（Local Area Network）５で接続している。
【００１６】
ストアサーバ２は、ＰＯＳシステム１の全体を統括するコンピュータである。ストアサーバ２は、商品マスタファイル１１、店舗売上ファイル１２、会員マスタファイル１３及び会員実績ファイル１４を管理する。
【００１７】
商品マスタファイル１１は、実存店舗で販売される各商品に関する情報を記憶する。商品情報は、商品コード、商品名、単価等を含む。商品コードは、各商品を個々に識別するための商品毎に設定された商品識別コードであり、ＰＯＳシステムで一般に用いられるＪＡＮコードに含まれる国コード、メーカーコード及び商品アイテムコードの組を意味する。通常、各商品には商品コードを示すバーコードが付されている。単価は、現時点の商品１点あたりの販売価格である。
【００１８】
店舗売上ファイル１２は、実存店舗で販売される各商品の売上に関する情報を記憶する。店舗売上情報は、商品別の売上点数、売上金額等を含む。ストアサーバ２は、各ＰＯＳ端末３にて売上処理された商品販売データに基づいて、店舗売上ファイル１２に記憶されている各商品の売上点数及び売上金額を更新する。
【００１９】
会員マスタファイル１３は、ネットスーパー利用会員として登録された各会員に関する情報を記憶する。会員情報は、会員コード、氏名、配送先住所、電話番号等を含む。会員コードは、会員を銘々識別するために会員毎に設定された会員識別データである。通常、各会員は、自身の会員コードが記録された会員カード（ポイントカード）を所持している。
【００２０】
会員実績ファイル１４は、ネットスーパー利用会員の売上実績に関する情報を記憶する。売上実績は、ネットスーパー販売方式によるものだけでなく、来店して買い物をした際の実績も加味される。売上実績情報は、注文日または購入日、注文商品情報または購入商品情報、合計金額、ポイント数等を含む。商品情報は、各注文商品または購入商品の商品コード、商品名、単価、点数、金額等を含む。購入商品の単価は購入時点のものであり、注文商品の単価は注文時点のものである。
【００２１】
ＰＯＳ端末３は、各商品の販売データを売上処理する商品販売データ処理装置の一態様であり、店舗の会計場所（レジ）に設置されている。ＰＯＳ端末３は、図２のブロック図で示すように、ＣＰＵ（Central Processing Unit）３１、ＲＯＭ（Read Only Memory）３２、ＲＡＭ（Random Access Memory）３３、時計部３４、ＬＡＮコントローラ３５及びＩ／Ｏ機器コントローラ３６を備えている。ＣＰＵ３１は、ＲＯＭ３２、ＲＡＭ３３、時計部３４、ＬＡＮコントローラ３５及びＩ／Ｏ機器コントローラ３６を、アドレスバス，データバス等のバスライン３７で接続している。
【００２２】
Ｉ／Ｏ機器コントローラ３６は、キーボード３０１、オペレータ用ディスプレイ３０２、客用ディスプレイ３０３、レシートプリンタ３０４、カードリーダ３０５及びコードスキャナ３０６を制御する。キーボード３０１は、少なくとも締めキーＫ１を備えている。締めキーＫ１は、１商取引の締めを宣言する締め宣言手段として機能する。レシートプリンタ３０４は、商取引の明細が記録されたレシートを印字する。印字されたレシートは、図示しないレシート発行口から取引単位に発行される。カードリーダ３０５は、前記会員カードのデータを読み取る。コードスキャナ３０６は、バーコードをスキャニングして、バーコードデータを読み取る。
【００２３】
ネットスーパー管理サーバ４は、インターネット等のネットワークを利用した商品販売方式の一態様であるネットスーパー販売方式を実現するためのコンピュータであり、図３のブロック図で示すように、ＣＰＵ４１、ＲＯＭ４２、ＲＡＭ４３、ＨＤＤ（Hard Disk Drive）４４、時計部４５、ＬＡＮコントローラ４６、ＷＡＮコントローラ４７及びプリンタコントローラ４８を備えている。ＣＰＵ４１は、ＲＯＭ４２、ＲＡＭ４３、ＨＤＤ４４、時計部４５、ＬＡＮコントローラ４６、ＷＡＮコントローラ４７及びプリンタコントローラ４８を、アドレスバス，データバス等のバスライン４９で接続している。
【００２４】
ネットスーパー管理サーバ４は、ＷＡＮコントローラ４７を介して接続されるインターネット等のＷＡＮ（Wide Area Network）６上に、ネットスーパー販売方式で販売される商品の情報（例えば、商品名、単価、ポイント還元率等）を掲載したＷｅｂサイト“ネットスーパー”を公開する機能と、パーソナルコンピュータや携帯電話等の顧客端末７から、Ｗｅｂサイト“ネットスーパー”で販売する商品の購入注文を受け付け、プリンタコントローラ４８で制御される伝票プリンタ４０１から、注文を受付けた商品の明細を示す配送伝票５０を印字出力させるとともに、この配送伝票５０に記録された注文商品情報を伝票データベース８で保存する機能とを有する。伝票データベース８は、ネットスーパー管理サーバ４のＨＤＤ４４によって形成されている。
【００２５】
ここで、ネットスーパー管理サーバ４が、顧客端末７から商品の購入注文を受け付け、配送伝票５０を印字させるとともに、この配送伝票５０に記録された注文商品情報を伝票データベース８で保存する機能について、図４及び図５の流れ図を用いて説明する。この機能は、例えばＲＯＭ４２に記憶された制御プログラムに従い、ＣＰＵ４１が動作することで実現される。
【００２６】
ＣＰＵ４１は、ＷＡＮ６上に公開したＷｅｂサイト“ネットスーパー”に顧客端末７からアクセスがあるのを待機している（ＳＴ１）。顧客端末７からＷｅｂサイト“ネットスーパー”へのアクセスを受け付けると（ＳＴ１のＹＥＳ）、ＣＰＵ４１は、時計部４５から現時点の日付と時刻のデータを読み込んで記憶する（ＳＴ２）。また、Ｗｅｂサイト“ネットスーパー”に、会員番号の入力を促すログイン画面を出力させる（ＳＴ３）。そして、会員番号が入力されるのを待機する（ＳＴ４）。
【００２７】
顧客端末７からログイン画面に会員番号が入力されると（ＳＴ４のＹＥＳ）、ＣＰＵ４１は、この会員番号に対応する会員情報を、ストアサーバ２の会員マスタファイル１３から取得して記憶する（ＳＴ５）。また、ＣＰＵ４１は、Ｗｅｂサイト“ネットスーパー”に、購入の対象となる商品の選択と会計指示を受け付ける注文受付画面を出力させる（ＳＴ６）。そして、会計指示が行われるのを待機する（ＳＴ７）。
【００２８】
顧客端末７から注文受付画面に購入の対象となる商品の選択情報とともに会計を行う旨の指示入力があると（ＳＴ７のＹＥＳ）、ＣＰＵ４１は、購入対象とされた商品の商品情報を、ストアサーバ２の商品マスタファイル１１から取得して記憶する（ＳＴ８）。そして、この商品情報に含まれる単価に基づき、当該商品の売上額を算出して記憶する。また、この売上額と所定のポイント還元率とからポイント数を算出して記憶する（ＳＴ９）。
【００２９】
次いで、ＣＰＵ４１は、購入対象とされた商品の一覧と、ステップＳＴ９の処理で記憶した売上額及びポイント数とを表した決済確認画面を、Ｗｅｂサイト“ネットスーパー”に出力させる（ＳＴ１０）。そして、決済確定の指示入力が行われるのを待機する（ＳＴ１１）。ここで、顧客端末７から決済確定の指示入力が行われず、例えば取消の指示入力が行われたとすると（ＳＴ１１のＮＯ）、今回の処理が終了する。ＣＰＵ４１は、ステップＳＴ２，ＳＴ５，ＳＴ８，ＳＴ９の各処理で記憶したデータを全て破棄して、次の顧客端末７からアクセスがあるのを待機する。
【００３０】
顧客端末７から決済確定の指示入力があると（ＳＴ１１のＹＥＳ）、ＣＰＵ４１は、購入対象とされた商品の配送に係る配送伝票の印字データを生成する（ＳＴ１２）。以下、図５を参照して、配送伝票の印字データ生成処理手順を説明する。
【００３１】
先ず、ＣＰＵ４１は、伝票識別情報として新規の伝票番号を発番する。例えば、ステップＳＴ２の処理で取得した日付ＹＹＹＹＭＭＤＤに、この印字データ生成処理が実行される毎に「１」ずつカウントアップされる５桁の連続番号ＮＮＮＮＮを付加した１３桁の数字列ＹＹＹＹＭＭＤＤＮＮＮＮＮを、伝票番号として発番する（ＳＴ２１）。そしてＣＰＵ４１は、この伝票番号を示すコード（以下、「伝票コード」という）を生成する（ＳＴ２２）。なお、伝票番号は上記手順で発番されるものに限定されるものではない。
【００３２】
伝票コードの一例を図６に示す。図６は、そのコード体系を２０桁とするｃｏｄｅ１２８式バーコードとした例である。図６に示すように、伝票コードは、第１桁目から第１３桁目までの１３桁の第１コード領域Ｃ１１と、第１４桁目のフラグ情報（Ｆ）と、第１５桁目から第１９桁目までの５桁の第２コード領域Ｃ１２と、第２０桁目のチェックデジット（Ｃ／Ｄ）とから構成されている。そして、第１コード領域Ｃ１１を用いて１３桁の伝票番号が表される。フラグ情報（Ｆ）は、このバーコードが伝票コードであることを示す特有の値である。本実施形態では“７”とする。なお、第１コード領域Ｃ１１と第２コード領域Ｃ１２とをそれぞれ構成する桁数は、図６に示す割合に限定されるものではない。
【００３３】
次に、ＣＰＵ４１は、ステップＳＴ４の処理で受け付けた会員番号を表すコード（以下、「会員コード」という）を生成する（ＳＴ２３）。また、ステップＳＴ９の処理で算出したポイント数を表すコード（以下、「ポイントコード」という）を生成する（ＳＴ２４）。
【００３４】
会員コード及びポイントコードも、上記伝票コードと同様にそのコード体系を２０桁とするｃｏｄｅ１２８式バーコードとする。すなわち会員コードは、第１桁目から第１３桁目までの１３桁の第１コード領域と、第１５桁目から第１９桁目までの５桁の第２コード領域との計１８桁のコード領域を用いて、顧客の会員番号を表す。第１４桁目のフラグ情報（Ｆ）は、このバーコードが会員コードであることを示す特有の値、本実施形態では“５”とする。また、ポイントコードは、第１桁目から第１３桁目までの１３桁の第１コード領域を固定とし、第１５桁目から第１９桁目までの５桁の第２コード領域を用いてポイント数を表わす。第１４桁目のフラグ情報（Ｆ）は、このバーコードがポイントコードであることを示す特有の値、本実施形態では“６”とする。
【００３５】
次に、ＣＰＵ４１は、ステップＳＴ８の処理で購入対象とされた各商品について、それぞれその商品の購入時点での商品単価を表す単価コードを生成する（ＳＴ２５）。そして商品毎に、その商品に付されている商品コードと単価コードとを組み合わせたコード（以下、購入時コードという）を生成する（ＳＴ２６）。
【００３６】
購入時コードの一例を図７に示す。本実施形態では、購入時コードも、前述した伝票コード、会員コード及びポイントコードと同様に、２０桁のｃｏｄｅ１２８式バーコードを用いて表す。具体的には、第１桁目から第１３桁目までの１３桁の第１コード領域Ｃ２１を用いて商品コード（国コード、メーカーコード、商品アイテムコード）を表し、第１５桁目から第１９桁目までの５桁の第２コード領域Ｃ２２を用いて単価コードを表す。第１４桁目のフラグ情報（Ｆ）は、このバーコードが購入時コードであることを示す特有の値として、本実施形態では“４”とする。
【００３７】
ステップＳＴ２２，ＳＴ２３、ＳＴ２４及びＳＴ２６の各処理により、伝票コード、会員コード、ポイントコード及び購入対象商品別の購入時コードをそれぞれ生成したならば、ＣＰＵ４１は、配送伝票の印字データを生成する（ＳＴ２７）。具体的には、所定の配送伝票フォーマットに、伝票コード、会員コード、ポイントコード及び購入対象商品別の購入時コードを配置する。また、ステップＳＴ２の処理で取得した日付、ステップＳＴ２１の処理で取得した伝票番号、ステップＳＴ４の処理で取得した会員情報、ステップＳＴ７の処理で受け付けた購入対象商品毎の商品情報等も配置する。
【００３８】
図４に説明を戻す。
ＣＰＵ４１は、ステップＳＴ１１の配送伝票生成処理が終了すると、生成された印字データをプリンタコントローラ４８に出力する（ＳＴ１３）。プリンタコントローラ４８は、印字データに従い伝票プリンタ４０１を駆動させて、配送伝票５０を印字発行させる。また、ＣＰＵ４１は、配送伝票５０に係るデータを伝票データベース８で保存する（ＳＴ１４）。以上で、今回の顧客端末７からのアクセスに対するネットスーパー管理サーバ４の処理を終了する。
【００３９】
配送伝票５０の一出力例を図８に示す。ここで、領域Ａ０は、注文日と伝票番号とが印字される領域である。領域Ａ０１には、ステップＳＴ２の処理で取得した日付が注文日として印字される。また、領域Ａ０２には、ステップＳＴ２１の処理で発番された伝票番号が印字される。さらに、領域Ａ０３には、ステップＳＴ２２の処理で生成された伝票コードが印字される。
【００４０】
領域Ａ１は、配送先となる顧客の会員情報が印字される領域である。ステップＳＴ５の処理で取得した会員情報のうち、領域Ａ１１に顧客の氏名が、領域Ａ１２に顧客の電話番号が、領域Ａ１３に配送先となる顧客の住所が印字されている。なお、商品注文時において、顧客から配送先の住所や電話番号が別途指定された場合には、これら指定された情報が対応する領域に印字される。
【００４１】
領域Ａ２は、顧客の会員番号と、今回の注文で付与されたポイント数とが印字される領域である。そのうち、領域Ａ２１には会員番号とポイント数とが平文で印字されており、領域Ａ２２には会員番号及びポイント数の各コード、すなわちステップＳＴ２３、ＳＴ２４の処理で生成された会員コードとポイントコードとが印字されている。なお、図８の例では、会員コード及びポイントコードを紙面横方向に並べて配置した形態としているが、これに限らず、紙面縦方向に２段組に配置する形態としてもよい。
【００４２】
領域Ａ３は、配送時に必要な配送情報が印字される。配送情報として、配送日を指定する情報、配送時間を指定する情報、決済方法を指定する情報が、領域Ａ３１〜Ａ３３のそれぞれに印字されている。これらの配送情報は、商品注文時に顧客端末７から別途指示入力されたものである。領域Ａ３４には、購入対象となった商品の総額が領収金額として印字される。また、領域Ａ３５は配送担当のサインや捺印用に設けられた空欄領域であり、領域Ａ３６は顧客の受領サイン又は捺印用に設けられた空欄領域である。
【００４３】
領域Ａ４には、購入対象となった各商品の商品名や購入時の単価、数量、小計、合計金額等の明細が印字される。そのうち、領域Ａ４１には、購入対象とされた各商品の購入時コードが商品毎に印字されている。
【００４４】
伝票データベース８で保存される配送伝票データの一フォーマット例を図９に示す。図示するように、配送伝票データは、伝票番号、会員番号，注文日、ポイント還元率、購入対象商品情報、合計金額及びポイント数を含む。購入対象商品情報は、商品コード、商品名、単価、点数及び販売金額を含む。伝票データベース８は、例えば伝票番号の小さい順に配送伝票データを保存する。
【００４５】
伝票プリンタ４０１から発行された配送伝票５０は、店舗内で品揃えされた購入対象の各商品とともに配送担当員へと引き渡され、配送先の顧客宅へと配送される。配送完了後、顧客の受領サイン又は捺印された配送伝票５０は、ＰＯＳシステム１の店舗へと返送され、任意のタイミングでＰＯＳ端末３による売上処理にかけられる。なお、配送時に顧客が一部の商品の受取りを拒否したり返品したりした場合には、配送担当員は、その商品（以下、キャンセル商品という）の配送情報に取消線などのマークを書き込む等して、キャッシャが売上処理の際にキャンセル商品を識別できるようにしておく。
【００４６】
以下、図１０〜図１２の流れ図を参照して、ＰＯＳ端末３で行われる売上処理について説明する。売上処理には、実存店舗での商品販売取引の売上処理いわゆる店舗販売売上処理と、ネットスーパー販売方式によるネットワーク注文販売取引の売上処理いわゆるネットスーパー売上処理とがある。店舗販売売上処理は、店舗にて客が購入する商品に付された商品コード（ＪＡＮコード）を、コード読取手段であるコードスキャナ３０６で読み取ることによって、その商品の販売データを購入時点の単価を基に売上処理するものである。ネットスーパー売上処理は、ネットスーパー販売方式による注文内容に従い発行された配送伝票５０に記録されたコードを、コード読取手段であるコードスキャナ３０６で読み取ることによって、ＷＡＮ６を介して注文を受け付けた商品の販売データを注文確定時の単価に基づいて売上処理するものである。
【００４７】
図１０の流れ図は、コードスキャナ３０６でコードが読み取られたときに、ＣＰＵ３１が実行する処理の手順を示す。この処理手順は、例えばＲＯＭ３２に記憶された制御プログラムによって実現される。
【００４８】
コードが読み取られると、ＣＰＵ３１は、先ず、登録中フラグＲＦが“１”にセットされているか否かを判断する（ＳＴ３１）。登録中フラグＲＦはＲＡＭ３３に記憶されており、アイドル状態では“０”にリセットされている。
【００４９】
登録中フラグＲＦが“１”にセットされていない場合、ＣＰＵ３１は、取引バッファをクリアする（ＳＴ３２）。また、登録中フラグＲＦを“１”にセットする（ＳＴ３３）。取引バッファは、ＲＡＭ３３に形成されている。
【００５０】
次に、ＣＰＵ３１は、読み取られたコードが、その１４桁目にフラグ情報Ｆとして所定値“７”を持つコード、すなわち配送伝票５０に印字された伝票コードであるか否かを判断する（ＳＴ３４）。伝票コードの場合（ＳＴ３４のＹＥＳ）、ＣＰＵ３１は、ネットスーパーフラグＮＳＦを“１”にセットする（ＳＴ３５）。ネットスーパーフラグＮＳＦはＲＡＭ３３に記憶されており、アイドル状態では“０”にリセットされている。次いで、ＣＰＵ３１は、ステップＳＴ３６のネットスーパー売上処理を実行する。ネットスーパー売上処理については、後述する。
【００５１】
読み取られたコードが伝票コードでない場合（ＳＴ３４のＮＯ）、ＣＰＵ３１は、ステップＳＴ３８〜ＳＴ４２の店舗販売売上処理を実行する。すなわち、読み取られたコードが商品コードであるか否かを判断し（ＳＴ３８）、商品コードであるとき（ＳＴ３８のＹＥＳ）、ＣＰＵ３１は、その商品コードに対応する商品情報を、ストアサーバ２の商品マスタファイル１１から取得する（ＳＴ３９）。そして、取得した商品情報から単価を検出し、この単価に販売点数を乗算して販売金額を算出する（ＳＴ４０）。なお、販売点数は、コードが読み取られる直前に、キーボード３０１の置数キーにより乗数が入力されていた場合にはその乗数であり、乗数が入力されていない場合には“１”である。しかる後、ＣＰＵ３１は、商品コードと、商品情報中の商品名及び単価と、販売点数及び販売金額とを、取引バッファに格納する（ＳＴ４１）。また、商品名及び販売金額をオペレータ用ディスプレイ３０２及び客用ディスプレイ３０３に表示させる（ＳＴ４２）。以上で、今回のコード読取処理が終了する。
【００５２】
一方、コードが読み取られた時点で登録中フラグＲＦが既に“１”にセットされていた場合には（ＳＴ３１のＹＥＳ）、ＣＰＵ３１は、ネットスーパーフラグＮＳＦをチェックする（ＳＴ３７）。ここで、ネットスーパーフラグＮＳＦが“１”にセットされていると（ＳＴ３７のＴＥＳ）、ネットスーパー売上処理を実行し（ＳＴ３６）、“０”にリセットされていると（ＳＴ３７のＮＯ）、店舗販売売上処理を実行する（ＳＴ３８〜ＳＴ４２）。
【００５３】
図１１は、ネットスーパー売上処理の具体的な処理手順を示す流れ図である。ステップＳＴ３６にてネットスーパー売上処理に入ると、ＣＰＵ３１は、読み取られたコードの１４桁目であるフラグ情報Ｆの値をチェックする（ＳＴ５１，ＳＴ６１）。
【００５４】
ここで、フラグ情報Ｆの値が“７”であると、配送伝票５０から読み取られたコードは伝票コードである。この場合（ＳＴ５１のＹＥＳ）、ＣＰＵ３１は、その伝票コードから伝票番号を取得する（ＳＴ５２）。そして、この伝票番号をネットスーパー管理サーバ４に送信して、伝票データベース８の検索を依頼する。
【００５５】
依頼を受けたネットスーパー管理サーバ４は、受信した伝票番号を検索キーとして伝票データベース８を検索し、検索キーである伝票番号を含む伝票番号データを検出する。該当する伝票番号データを検出できた場合には、その伝票番号データを依頼元のＰＯＳ端末３に送信する。検出できなかった場合には、エラー応答を送信する。
【００５６】
伝票データベース８の検索を依頼したＰＯＳ端末３のＣＰＵ３１は、ネットスーパー管理サーバ４からの応答を待機する（ＳＴ５４）。ここで、エラー応答を受信した場合には（ＳＴ５４のＮＯ）、ＣＰＵ３１は、オペレータ用ディスプレイ３０２に例えば「伝票番号が存在しません」等のエラーメッセージを表示させる。
【００５７】
これに対し、ネットスーパー管理サーバ４から伝票番号データを受信した場合には（ＳＴ５４のＹＥＳ）、ＣＰＵ３１は、この伝票番号データをＲＡＭ３３に記憶し解析して、会員番号、ポイント数、全ての購入対象商品情報（商品コード，商品名，単価，点数，販売金額）及び合計金額の各情報を取得する（取込手段）。そして、この取得した各情報を取引バッファに格納する（ＳＴ５５：記憶手段）。
【００５８】
次に、ＣＰＵ３１は、オペレータ用ディスプレイ３０２に取引確定確認画面を表示させる。この画面には、取引バッファに格納した購入対象商品情報の商品名，点数及び販売金額の一覧とその合計金額とが表示される（表示制御手段）。また、例えば「キャンセルされた商品はありませんか。無い場合には締めキーを、有る場合には取消キーを押してください。」等のメッセージが表示される。
【００５９】
ＣＰＵ３１は、キーボード３０１の締めキーＫ１が入力されるか（ＳＴ５７）、取消キーＫ２が入力されるのを待機する（ＳＴ５８：決済受付手段）。ここで、締めキーＫ１でなく（ＳＴ５７のＮＯ）、取消キーＫ２が入力された場合には（ＳＴ５８のＹＥＳ）、ＣＰＵ３１は、オペレータ用ディスプレイ３０２に、例えば「キャンセルされた商品の購入時コードをコードスキャナで読み取ってください」等の取消操作ガイダンスを表示させる（ＳＴ５９：制御手段）。以上で、今回のコード読取処理が終了する。
【００６０】
これに対し、取消キーＫ２でなく（ＳＴ５８のＮＯ）、締めキーＫ１が入力された場合には（ＳＴ５７のＹＥＳ）、後述する締めキー処理を実行する（ＳＴ６０：制御手段）。
【００６１】
一方、コードスキャナ３０６で読み取られたコードのフラグ情報Ｆが“４”であるとき、配送伝票５０から読み取られたコードは購入時コードである。この場合（ＳＴ６１のＹＥＳ）、ＣＰＵ３１は、その購入時コードから商品コードと単価データとを取得する（ＳＴ６２：キャンセル受付手段）。次いで、ＣＰＵ３１は、取引バッファを検索する（ＳＴ６３）。そして、購入時コードから取得した商品コードと単価とを含む購入対象商品情報が記憶されているか否かを判断する（ＳＴ６４）。記憶されていない場合には（ＳＴ６４のＮＯ）、ＣＰＵ３１は、オペレータ用ディスプレイ３０２に例えば「商品情報は存在しません」等のエラーメッセージを表示させる。
【００６２】
記憶されている場合には（ＳＴ６４のＹＥＳ）、その購入対象商品情報から点数を“１”だけ減算する。このとき、減算後の点数が“１”以上の場合には、この減算後の点数と単価とから、購入対象商品情報の金額と合計金額を再計算する。これに対し、減算後の点数が“０”になった場合には、この購入対象商品情報を取引バッファから削除し、取引バッファ内の他の購入対象商品情報から、合計金額を再計算する（ＳＴ６５：削除手段）。
【００６３】
しかる後、ＣＰＵ３１は、購入時コードから取得した商品コードと取消点数“１”とからなるキャンセル商品情報を、伝票番号とともにネットスーパー管理サーバ４に送信する（ＳＴ６６：送信手段）。また、ステップＳＴ６５の処理で再計算された合計金額と、ＲＡＭ３３に記憶した伝票番号データに含まれているポイント還元率とからポイント数を再計算して、取引バッファのポイント数を更新する。以上で、今回のコード読取処理が終了する。
【００６４】
キャンセル商品情報を受信したネットスーパー管理サーバ４は、そのキャンセル商品情報に基づいて伝票データベース８に保存されている該当伝票番号の配送伝票データに含まれている購入対象商品の情報のなかからキャンセル商品の情報を削除する。
【００６５】
このように、登録中フラグＲＦが“０”にリセットされているアイドル状態で、商品に付された商品コードがコードスキャナ３０６によって読み取られると、ＰＯＳ端末３のＣＰＵ３１は、登録中フラグＲＦを“１”にセットして、店舗販売売上処理を実行する。そして以後、登録中フラグＲＦが“０”にリセットされるまで、商品コードがコードスキャナ３０６によって読み取られる毎に店舗販売売上処理を繰返し実行する。店舗販売売上処理は、商品マスタファイル１１に設定されている現時点の商品単価に基づいて処理される。
【００６６】
そこで、ＰＯＳ端末３を操作する店員いわゆるキャッシャは、実在店舗での商品販売取引の際には、顧客が購入する商品に付された商品コードを１品ずつコードスキャナ２０６で読取操作する。そして、全ての購入商品の読取操作が終了すると、締めキーＫ１を入力して、１商取引の締めを宣言する。
【００６７】
一方、同じくアイドル状態で、配送伝票５０に印字された伝票コードがコードスキャナ３０６によって読み取られると、ＰＯＳ端末３のＣＰＵ３１は、登録中フラグＲＦとネットスーパーフラグＮＳＦとをいずれも“１”にセットして、ネットスーパー売上処理を実行する。すなわち、読み取られた伝票コードから得られる伝票番号で特定される配送伝票データが伝票データベース８からＰＯＳ端末３に取り込まれ、その内容を示す取引確定確認画面がオペレータ用ディスプレイ３０２に表示される。
【００６８】
そこでキャッシャは、配送伝票５０を見てキャンセル商品があるか否かを確認する。キャンセル商品がない場合には、締めキーＫ１を入力して、１商取引の締めを宣言する。キャンセル商品がある場合には、取消キーＫ２を入力した後、キャンセル商品の購入時コードをコードスキャナ３０６で読み取り操作する。しかる後、締めキーＫ１を入力して、１商取引の締めを宣言する。
【００６９】
図１２は、締めキーＫ１が入力されたときのＣＰＵ３１の処理手順を示す流れ図である。この処理手順は、例えばＲＯＭ３２に記憶された制御プログラムによって実現される。
【００７０】
締めキーＫ１が入力されたことを検知すると、ＣＰＵ３１は、先ず、登録中フラグＲＦをチェックする（ＳＴ８１）。ここで、登録中フラグＲＦが“０”にリセットされている場合には（ＳＴ８のＮＯ）、売上処理が実行されていないアイドル状態において締めキーＫ１が操作された誤操作なので、エラーとする。
【００７１】
登録中フラグＲＦが“１”にセットされていた場合（ＳＴ８１のＹＥＳ）、ＣＰＵ３１は、取引バッファに格納されている商品コード，商品名，単価，販売点数，販売金額等の商品販売データを基に、売上登録処理を実行する（ＳＴ８２：処理手段）。すなわち、店舗販売売上処理により取引バッファに格納された商品販売データについては、商品マスタファイル１１から検出された現時点の商品単価に基づいて売上登録処理が実行される。ネットスーパー売上処理により取引バッファに格納された商品販売データについては、購入時コードから検出された注文確定時点の商品単価に基づいて売上登録処理が実行される。そして、この売上登録処理により、商取引の合計金額が算出される。また、この商取引で売上げられた各商品の商品コード，売上点数及び売上金額と、合計金額とを含む売上登録データが生成される。
【００７２】
売上登録処理が終了すると、ＣＰＵ３１は、ネットスーパーフラグＮＳＦをチェックする（ＳＴ８３）。ネットスーパーフラグＮＳＦが“０”にリセットされていると、登録終了が宣言された商取引は、店舗販売売上処理手段により商品販売データが売上処理された商取引、すなわち店舗販売取引である。これに対し、ネットスーパーフラグＮＳＦが“１”にセットされていた場合は、ネットワーク売上処理手段により商品販売データが売上処理された商取引、すなわちネットワーク注文販売取引である。
【００７３】
ここで、ネットワーク注文販売取引の場合は、配送伝票５０の伝票コードが読み取られたことに応じて、伝票データベース８から取り込まれた配送伝票データにより、会員番号と、注文確定時のポイント数とが、取引バッファに記憶されている。しかし、店舗販売取引の場合は、カードリーダ３０５により読み取られた会員カードの情報により会員番号は記憶されているものの、ポイント数はまだ記憶されていない。
【００７４】
そこで、ネットワーク注文販売取引の場合（ＳＴ８３のＹＥＳ）、ＣＰＵ３１は、ネットスーパーフラグＮＳＦを“０”にリセットする（ＳＴ８４）。一方、店舗販売取引の場合は（ＳＴ８３のＮＯ）、ＣＰＵ３１は、合計金額と現在のポイント還元率とからポイント数を算出して、取引バッファに格納する（ＳＴ８５）。
【００７５】
前記ステップＳＴ８４またはＳＴ８５の処理を終えると、ＣＰＵ３１は、取引バッファのデータを基にレシートプリンタ３０４を動作させて、取引レシートを印字発行させる（ＳＴ８６）。また、ステップＳＴ８２の処理で生成した売上登録データと、取引バッファに格納された会員番号及びポイント数の各データとを、ＬＡＮ５を介してストアサーバ２に送信する（ＳＴ８７）。
【００７６】
しかる後、ＣＰＵ３１は、取引バッファをクリアする（ＳＴ８８）。また、登録中フラグＲＦを“０”にリセットする（ＳＴ８９）。以上で、今回の締めキー処理が終了し、ＰＯＳ端末３はアイドル状態に戻る。
【００７７】
なお、ＰＯＳ端末３から送信される売上登録データ、会員番号及びポイント数を受信したストアサーバ２は、その受信データに基づいて店舗売上ファイル１２及び会員実績ファイル１４のデータを更新する。
【００７８】
このように、本実施形態においては、ネットスーパー販売方式による商取引の売上処理の際には、この取引に係る配送伝票５０に印字された伝票コードをコードスキャナ３０６で読み取る。そして、キャンセル商品が存在しない場合には、締めキーＫ１を入力操作する。一方、キャンセル商品が存在する場合には、取消キーＫ２を入力操作し、キャンセル商品の購入時コードをコードスキャナ３０６で読み取った後、締めキーＫ１を入力操作する。以上の操作により、ネットスーパー販売方式による商取引の売上処理を終了させることができる。したがって、購入対象商品の数にかかわらずネットスーパー販売方式による商取引の売上処理に要する時間を短縮できるので、ＰＯＳ端末３での会計業務の効率化を図ることができる。
【００７９】
通常、ネットスーパー販売方式による商取引の売上処理は、店舗の営業時間内に客が少ない時間帯を見計らって行う。このため、売上処理に時間がかかると、会計に来た客を待たせてしまうおそれがある。本実施形態によれば、ネットスーパー販売方式による商取引の売上処理に要する時間が短縮されるので、会計に来た客を待たせてしまうような不具合を防ぐことができる。
【００８０】
なお、この発明は前記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
【００８１】
例えば、前記実施形態では、伝票データベース８を管理するサーバを、ネットスーパー管理サーバ４として説明したが、これら限らず、例えばストアサーバ２であってもよい。
【００８２】
また、前記実施形態では、配送伝票に印字される伝票コードを含むコードをｃｏｄｅ１２８式バーコードとしたが、これに限らず、他の形態のバーコードとしてもよい。あるいはＱＲコード（登録商標）等の二次元データコードであってもよい。
【００８３】
また、前記実施形態では、ＰＯＳ端末３のＲＯＭ３２に、制御プログラムが予め記録されている場合で説明をしたが、これに限らず同様のプログラムをネットワークからＰＯＳ端末３にダウンロードしても良いし、記録媒体に記憶させたものをＰＯＳ端末３にインストールしてもよい。記録媒体としては、ＣＤ−ＲＯＭ等プログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能な記録媒体であれば、その形態は何れの形態であっても良い。またこのように予めインストールやダウンロードにより得る機能は装置内部のＯＳ（オペレーティング・システム）等と協働してその機能を実現させるものであってもよい。
【００８４】
この他、前記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を組合わせてもよい。
【符号の説明】
【００８５】
１…ＰＯＳシステム、２…ストアサーバ、３…ＰＯＳ端末、４…ネットスーパー管理サーバ、５…ＬＡＮ、６…ＷＡＮ、７…顧客端末、８…伝票データベース、１１…商品マスタファイル、１２…店舗売上ファイル、１３…会員マスタファイル、１４…会員実績ファイル、３１…ＣＰＵ、３２…ＲＯＭ、３３…ＲＡＭ、３０１…キーボード、３０２…オペレータ用ディスプレイ、３０３…客用ディスプレイ、３０４…レシートプリンタ、３０５…カードリーダ、３０６…コードスキャナ。
【先行技術文献】
【特許文献】
【００８６】
【特許文献１】特開２００９−２９４７５９号公報
【特許請求の範囲】
【請求項１】
ネットワークを介して注文を受付けた商品の明細を示す伝票を識別する伝票識別情報を読み取る読取手段と、
この読取手段により読み取られた前記伝票識別情報で識別される伝票に記録されている全ての商品の商品識別コード、注文受付時の単価及び注文点数を含む注文商品情報を、各伝票の伝票識別情報に対応してその伝票識別情報で識別される伝票に記録されている注文商品情報を蓄積してなるデータベースから取込む取込手段と、
前記取込手段により取込んだ注文商品情報を記憶する記憶手段と、
前記伝票に記録されている各商品のうちキャンセル商品の商品識別コードの入力を受付けるキャンセル受付手段と、
前記受付手段により入力を受付けた商品識別コードで特定される商品の前記注文商品情報を前記記憶手段から削除する削除手段と、
前記記憶手段に記憶された注文商品情報に基づいて、前記ネットワークを介して注文を受付けた商品の販売データを売上処理する処理手段と、
を具備したことを特徴とする商品販売データ処理装置。
【請求項２】
前記記憶手段に記憶された注文商品情報を表示部に表示させる表示制御手段と、
前記表示部に表示された注文商品情報の商取引を決済するか否かの選択入力を受付ける決済受付手段と、
この決済受付手段により決済する旨の選択入力を受付けると、前記処理手段による売上処理を実行させる制御手段と、
を具備したことを特徴とする請求項１記載の商品販売データ処理装置。
【請求項３】
前記制御手段は、前記決済受付手段により決済しない旨の選択入力を受付けると、キャンセル商品の商品識別コードの入力を促すメッセージを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項２記載の商品販売データ処理装置。
【請求項４】
前記キャンセル受付手段により入力を受付けたキャンセル商品の商品識別コードと前記読取手段により読み取った伝票識別情報とを、前記データベースを管理するサーバに送信する送信手段、
をさらに具備したことを特徴とする請求項１乃至３のうちいずれか１記載の商品販売データ処理装置。
【請求項５】
各伝票の伝票識別情報に対応してその伝票識別情報で識別される伝票に記録されている注文商品情報を蓄積してなるデータベースを管理するサーバと、
請求項４記載の商品販売データ処理装置と、
を具備したことを特徴とする商品販売データ処理システム。
【請求項６】
ネットワークを介して注文を受付けた商品の明細を示す伝票を識別する伝票識別情報を読み取る読取手段を備えた商品販売データ処理装置に制御プログラムであって、
前記商品販売データ処理装置に、
前記読取手段により読み取られた前記伝票識別情報で識別される伝票に記録されている全ての商品の商品識別コード、注文受付時の単価及び注文点数を含む注文商品情報を、各伝票の伝票識別情報に対応してその伝票識別情報で識別される伝票に記録されている注文商品情報を蓄積してなるデータベースから取込む機能と、
前記データベースから取込んだ注文商品情報を記憶部に記憶させる機能と、
前記伝票に記録されている各商品のうちキャンセル商品の商品識別コードの入力を受付ける機能と、
入力を受付けた商品識別コードで特定される商品の注文商品情報を前記記憶部から削除する機能と、
前記記憶部に記憶された注文商品情報に基づいて、前記ネットワークを介して注文を受付けた商品の販売データを売上処理する機能と、
を実現させるための制御プログラム。
【請求項１】
ネットワークを介して注文を受付けた商品の明細を示す伝票を識別する伝票識別情報を読み取る読取手段と、
この読取手段により読み取られた前記伝票識別情報で識別される伝票に記録されている全ての商品の商品識別コード、注文受付時の単価及び注文点数を含む注文商品情報を、各伝票の伝票識別情報に対応してその伝票識別情報で識別される伝票に記録されている注文商品情報を蓄積してなるデータベースから取込む取込手段と、
前記取込手段により取込んだ注文商品情報を記憶する記憶手段と、
前記伝票に記録されている各商品のうちキャンセル商品の商品識別コードの入力を受付けるキャンセル受付手段と、
前記受付手段により入力を受付けた商品識別コードで特定される商品の前記注文商品情報を前記記憶手段から削除する削除手段と、
前記記憶手段に記憶された注文商品情報に基づいて、前記ネットワークを介して注文を受付けた商品の販売データを売上処理する処理手段と、
を具備したことを特徴とする商品販売データ処理装置。
【請求項２】
前記記憶手段に記憶された注文商品情報を表示部に表示させる表示制御手段と、
前記表示部に表示された注文商品情報の商取引を決済するか否かの選択入力を受付ける決済受付手段と、
この決済受付手段により決済する旨の選択入力を受付けると、前記処理手段による売上処理を実行させる制御手段と、
を具備したことを特徴とする請求項１記載の商品販売データ処理装置。
【請求項３】
前記制御手段は、前記決済受付手段により決済しない旨の選択入力を受付けると、キャンセル商品の商品識別コードの入力を促すメッセージを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項２記載の商品販売データ処理装置。
【請求項４】
前記キャンセル受付手段により入力を受付けたキャンセル商品の商品識別コードと前記読取手段により読み取った伝票識別情報とを、前記データベースを管理するサーバに送信する送信手段、
をさらに具備したことを特徴とする請求項１乃至３のうちいずれか１記載の商品販売データ処理装置。
【請求項５】
各伝票の伝票識別情報に対応してその伝票識別情報で識別される伝票に記録されている注文商品情報を蓄積してなるデータベースを管理するサーバと、
請求項４記載の商品販売データ処理装置と、
を具備したことを特徴とする商品販売データ処理システム。
【請求項６】
ネットワークを介して注文を受付けた商品の明細を示す伝票を識別する伝票識別情報を読み取る読取手段を備えた商品販売データ処理装置に制御プログラムであって、
前記商品販売データ処理装置に、
前記読取手段により読み取られた前記伝票識別情報で識別される伝票に記録されている全ての商品の商品識別コード、注文受付時の単価及び注文点数を含む注文商品情報を、各伝票の伝票識別情報に対応してその伝票識別情報で識別される伝票に記録されている注文商品情報を蓄積してなるデータベースから取込む機能と、
前記データベースから取込んだ注文商品情報を記憶部に記憶させる機能と、
前記伝票に記録されている各商品のうちキャンセル商品の商品識別コードの入力を受付ける機能と、
入力を受付けた商品識別コードで特定される商品の注文商品情報を前記記憶部から削除する機能と、
前記記憶部に記憶された注文商品情報に基づいて、前記ネットワークを介して注文を受付けた商品の販売データを売上処理する機能と、
を実現させるための制御プログラム。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【公開番号】特開２０１１−１８６８３２（Ｐ２０１１−１８６８３２Ａ）
【公開日】平成２３年９月２２日（２０１１．９．２２）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１０−５２０５４（Ｐ２０１０−５２０５４）
【出願日】平成２２年３月９日（２０１０．３．９）
【出願人】（０００００３５６２）東芝テック株式会社 (5,631)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２３年９月２２日（２０１１．９．２２）
【国際特許分類】
【出願日】平成２２年３月９日（２０１０．３．９）
【出願人】（０００００３５６２）東芝テック株式会社 (5,631)
【Ｆターム（参考）】
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