説明

回路装置およびワイヤボンド方法

【課題】ワイヤの配線高さを低減できる回路装置を提供する。
【解決手段】回路装置1Aは、基体40と、リード部10と、ダイ部20と、上記リード部10と上記ダイ部20とを電気的に接続するワイヤ30とを有する。上記ワイヤ30の一端部30aは、上記リード部10にボールボンド部31にて接合されている。上記ワイヤ30の中途部30bは、上記リード部10にボールボンド部31にて接合されている。上記ワイヤ30の他端部30cは、上記ダイ部20に接合されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、LEDやIC実装基板等に用いられる回路装置、および、ボールボンド方式のワイヤボンド方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、回路装置としては、例えば、図8Aと図8Bに示すように、ワイヤ130の一端部130aをリード部110にボールボンド部131にて接合してから、ワイヤ130の一端部130aからワイヤ130を延ばして、ワイヤ130の他端部130cをダイ部120に接合していた(特開平8−153756号公報:特許文献1参照、特開平10−144717号公報:特許文献2参照)。
【特許文献1】特開平8−153756号公報
【特許文献2】特開平10−144717号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来の回路装置では、ワイヤ130の一端部130aにおいて、ワイヤプルテストでのネック切れ強度などの確保が必要であったため、極端にワイヤ130を曲げて、ワイヤループ高さH4を低くすることができなかった。
【0004】
つまり、ボールボンド部131のボール高さH1、ボールボンド部131のネック高さH2、および、ワイヤ曲げ高さH3が必要となって、ワイヤループ高さH4を低くすることができなかった。特に、ワイヤ曲げ高さH3は、ネック強度を確保すると共にワイヤ130を曲げるために必要であるため、この高さH3を低くすることができなかった。
【0005】
そこで、この発明の課題は、ワイヤの配線高さを低減できる回路装置およびワイヤボンド方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、この発明の回路装置は、
基体と、
この基体に互いに電気的に絶縁して配置されている第1電極部および第2電極部と、
上記第1電極部と上記第2電極部とを電気的に接続するワイヤと
を備え、
上記ワイヤの一端部は、上記第1電極部にボールボンドにて接合され、
上記ワイヤの中途部は、上記第1電極部に接合され、
上記ワイヤの他端部は、上記第2電極部に接合されていることを特徴としている。
【0007】
ここで、この明細書では、上記基体は、例えば、基板やケースをいう。また、上記第1電極部は、リード部またはダイ部をいう一方、上記第2電極部は、ダイ部またはリード部をいう。リード部は、例えば、リードフレームや、配線パターンを含む。ダイ部は、例えば、表面に電極が形成された半導体チップや、電極パターンが形成されたサブマウントを含む。
【0008】
この発明の回路装置によれば、上記ワイヤの中途部は上記第1電極部に接合されているので、第1電極部へのワイヤの接合強度は、ワイヤの中途部の接合により確保される。このため、ワイヤの一端部のボールボンドにおいては、ワイヤプル強度などの確保が不要となって、この部分でのワイヤの極端なループ曲げによる低ループ化が可能となる。
【0009】
また、一実施形態の回路装置では、上記ワイヤの中途部は、上記第1電極部に、ボールボンド部にて接合されている。
【0010】
また、一実施形態の回路装置では、上記ワイヤの中途部は、上記第1電極部に、ステッチボンド部にて接合されている。
【0011】
また、一実施形態の回路装置では、上記ワイヤの中途部は、上記第1電極部に、ボールボンド部およびステッチボンド部にて接合されている。
【0012】
また、一実施形態の回路装置では、上記第1電極部は、リード部であり、上記第2電極部は、ダイ部である。
【0013】
この実施形態の回路装置によれば、上記ワイヤの中途部は上記リード部に接合されることになって、リード部へのワイヤの接合強度は、ワイヤの中途部の接合により確保される。
【0014】
また、一実施形態の回路装置では、
上記リード部は、
外部接続端子に電気的に接続されている導通部分と、
この導通部分と電気的に絶縁されている非導通部分と
を有し、
上記ワイヤの一端部は、上記非導通部分にボールボンドにて接合され、
上記ワイヤの中途部は、上記導通部分に接合されている。
【0015】
この実施形態の回路装置によれば、上記ワイヤの一端部は、上記非導通部分にボールボンドにて接合され、上記ワイヤの中途部は、上記導通部分に接合されているので、ショートを起こさずボンド可能となる。
【0016】
また、一実施形態の回路装置では、上記導通部分と上記非導通部分とは、離隔している。
【0017】
この実施形態の回路装置によれば、上記導通部分と上記非導通部分とは、離隔しているので、上記非導通部分を上記導通部分から容易に分離できる。
【0018】
また、一実施形態の回路装置では、
上記基体は、互いに、離隔している第1部分および第2部分を有し、
上記第1部分には、上記ダイ部と上記リード部の上記導通部分とが、配置され、
上記第2部分には、上記リード部の上記非導通部分が、配置されている。
【0019】
この実施形態の回路装置によれば、上記基体は、互いに、離隔している第1部分および第2部分を有し、上記第1部分には、上記ダイ部と上記リード部の上記導通部分とが、配置され、上記第2部分には、上記リード部の上記非導通部分が、配置されているので、上記導通部分と上記非導通部分との間のワイヤを切断するだけで、上記第1部分と上記第2部分とを容易に分離できる。
【0020】
また、一実施形態の回路装置では、上記非導通部分、上記導通部分および上記ダイ部は、上記基体に、一方向に順に配列されている。
【0021】
この実施形態の回路装置によれば、上記非導通部分、上記導通部分および上記ダイ部は、上記基体に、一方向に順に配列されているので、一方向に沿ってボンドを行え、ボンド作業が容易になる。
【0022】
また、一実施形態の回路装置では、上記基体における上記一方向に沿った側面に、上記導通部分に電気的に接続する上記外部接続端子が、設けられている。
【0023】
この実施形態の回路装置によれば、上記基体における上記一方向に沿った側面に、上記導通部分に電気的に接続する上記外部接続端子が、設けられているので、上記非導通部分に導通せず、上記導通部分に導通することができる。
【0024】
また、一実施形態の半導体装置では、上記回路装置を備えている。
【0025】
この実施形態の半導体装置によれば、上記回路装置を備えているので、薄型化を図ることができる。
【0026】
また、一実施形態の発光装置では、上記回路装置を備えている。
【0027】
この実施形態の発光装置によれば、上記回路装置を備えているので、薄型化を図ることができる。
【0028】
また、この発明のワイヤボンド方法は、
ワイヤの一端部をリード部にボールボンドにて接合する工程と、
ワイヤの一端部からワイヤを延ばして、ワイヤの中途部をリード部に接触または接近させる工程と、
ワイヤの中途部からワイヤを延ばして、ワイヤの他端部をダイ部に接合する工程と、
ワイヤの中途部をリード部にボールボンドにて接合する工程と
を備えることを特徴としている。
【0029】
ここで、この明細書では、リード部は、例えば、リードフレームや、配線パターンを含む。ダイ部は、例えば、表面に電極が形成された半導体チップや、電極パターンが形成されたサブマウントを含む。
【0030】
この発明のワイヤボンド方法によれば、ワイヤの中途部をリード部にボールボンドにて接合する工程を備えるので、リード部へのワイヤの接合強度は、ワイヤの中途部のボールボンドにより確保される。このため、ワイヤの一端部のボールボンドにおいては、ワイヤプル強度などの確保が不要となって、この部分でのワイヤの極端なループ曲げによる低ループ化が可能となる。
【0031】
また、この発明のワイヤボンド方法は、
ワイヤの一端部をリード部にボールボンドにて接合する工程と、
ワイヤの一端部からワイヤを延ばして、ワイヤの中途部をリード部に接合する工程と、
ワイヤの中途部からワイヤを延ばして、ワイヤの他端部をダイ部に接合する工程と
を備えることを特徴としている。
【0032】
この発明のワイヤボンド方法によれば、ワイヤの中途部をリード部に接合する工程を備えるので、リード部へのワイヤの接合強度は、ワイヤの中途部の接合により確保される。このため、ワイヤの一端部のボールボンドにおいては、ワイヤプル強度などの確保が不要となって、この部分でのワイヤの極端なループ曲げによる低ループ化が可能となる。
【0033】
また、一実施形態のワイヤボンド方法では、ワイヤの中途部をリード部にボールボンドにて接合する工程を備える。
【0034】
この実施形態のワイヤボンド方法によれば、ワイヤの中途部をリード部にボールボンドにて接合する工程を備えるので、リード部のワイヤプル強度を一層強化できる。
【0035】
また、一実施形態のワイヤボンド方法では、ワイヤの一端部のボールボンド部を押しつぶす工程を備える。
【0036】
この実施形態のワイヤボンド方法によれば、ワイヤの一端部のボールボンド部を押しつぶす工程を備えるので、ワイヤの一端部のボールボンド部の高さを低く制御できる。
【発明の効果】
【0037】
この発明の回路装置によれば、上記ワイヤの中途部は上記第1電極部に接合されているので、ワイヤの配線高さを低減できる。
【0038】
この発明のワイヤボンド方法によれば、ワイヤの中途部をリード部に接合する工程を備えるので、ワイヤの配線高さを低減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0040】
(第1の実施形態)
図1Aと図1Bは、この発明の回路装置の第1実施形態である簡略構成図を示している。この回路装置1Aは、例えば、発光装置などの半導体装置に用いられる。
【0041】
この回路装置1Aは、基体40と、第1電極部としてのリード部10と、第2電極部としてのダイ部20と、上記リード部10と上記ダイ部20とを電気的に接続するワイヤ30とを有する。上記リード部10と上記ダイ部20とは、上記基体40に互いに電気的に絶縁して配置されている。
【0042】
上記基体40は、例えば、基板やケース等の絶縁体をいう。上記リード部10は、例えば、リードフレームや、配線パターンを含む。上記ダイ部20は、例えば、表面に電極が形成された半導体チップや、電極パターンが形成されたサブマウントを含む。
【0043】
上記基体40は、上記リード部10と上記ダイ部20とが並んでいる方向に位置する両側面のそれぞれに、外部接続端子13,23を設けている。上記リード部10側の一方の側面の外部接続端子13は、上記リード部10に電気的に接続している。上記ダイ部20側の他方の側面の外部接続端子23は、上記ダイ部20に電気的に接続している。
【0044】
上記ワイヤ30の一端部30aは、上記リード部10にボールボンド部31にて接合されている。上記ワイヤ30の中途部30bは、一旦は、上記リード部10に接するように形成されるが、後工程で、上記リード部10にボールボンド部31にて接合される。上記ワイヤ30の他端部30cは、上記ダイ部20に接合されている。
【0045】
上記ワイヤ30は、平面視、直線状に延在している。上記ワイヤ30の一端部30aおよび他端部30cは、それぞれ、回路装置1Aの端部側に位置している。
【0046】
次に、上記回路装置1Aのワイヤボンド方法について説明する。
【0047】
まず、ワイヤ30の一端部30aをリード部10にボールボンドにて接合する。そして、ワイヤ30の一端部30aからワイヤ30を延ばして、ワイヤ30の中途部30bをリード部10に接触または接近させる。
【0048】
その後、ワイヤ30の中途部30bからワイヤ30を延ばして、ワイヤ30の他端部30cをダイ部20に接合する。そして、ワイヤ30の中途部30bをリード部10にボールボンドにて接合する。
【0049】
上記構成の回路装置1Aによれば、上記ワイヤ30の中途部30bは上記リード部10に接合されているので、リード部10へのワイヤ30の接合強度は、ワイヤ30の中途部30bの接合により確保される。このため、ワイヤ30の一端部30aのボールボンドにおいては、ワイヤプル強度などの確保が不要となって、この部分でのワイヤ30の極端なループ曲げによる低ループ化が可能となる。
【0050】
つまり、ボールボンド部31のボール高さH1およびボールボンド部31のネック高さH2は、図8Bに示す従来と同じであるが、ネック強度を小さくできるため、ワイヤ曲げ高さH3を小さくでき、ワイヤループ高さH4を低くすることができる。
【0051】
また、上記ボールボンド部31により、上記ワイヤ30と上記リード部10との導通を十分に確保できる。また、上記回路装置1Aを有する半導体装置や発光装置の小型化を図ることができる。
【0052】
また、上記構成のワイヤボンド方法によれば、ワイヤ30の中途部30bをリード部10にボールボンドにて接合するので、リード部10へのワイヤ30の接合強度は、ワイヤ30の中途部30bのボールボンドにより確保される。このため、ワイヤ30の一端部30aのボールボンドにおいては、ワイヤプル強度などの確保が不要となって、この部分でのワイヤ30の極端なループ曲げによる低ループ化が可能となる。
【0053】
なお、後工程において、一点鎖線で示す領域Zを分離して取り除くようにしてもよい。一例として、複数の配線パターンが形成された基板上に複数の半導体素子を搭載したものから切り出して、半導体装置を形成する場合に、このような適用例を採用するケースがある。
【0054】
(第2の実施形態)
図2Aと図2Bは、この発明の回路装置の第2の実施形態を示している。上記第1の実施形態と相違する点を説明すると、この第2の実施形態では、ワイヤの中途部の接合状態が相違する。なお、この第2の実施形態において、上記第1の実施形態と同一の部分には、同一の参照番号を付して、詳細な説明を省略する。
【0055】
この第2の実施形態の回路装置1Bでは、ワイヤ30の中途部30bは、リード部10に、ステッチボンド部32にて接合されている。
【0056】
この回路装置1Bのワイヤボンド方法について説明する。
【0057】
まず、ワイヤ30の一端部30aをリード部10にボールボンドにて接合する。そして、ワイヤ30の一端部30aからワイヤ30を延ばして、ワイヤ30の中途部30bをリード部10にステッチボンドにて接合する。その後、ワイヤ30の中途部30bからワイヤ30を延ばして、ワイヤ30の他端部30cをダイ部20に接合する。
【0058】
したがって、上記回路装置1Bでは、リード部10へのワイヤ30の接合強度は、ワイヤ30の中途部30bの接合により確保される。このため、ワイヤ30の一端部30aのボールボンドにおいては、ワイヤプル強度などの確保が不要となって、この部分でのワイヤ30の極端なループ曲げによる低ループ化が可能となる。
【0059】
(第3の実施形態)
図3Aと図3Bは、この発明の回路装置の第3の実施形態を示している。上記第1の実施形態と相違する点を説明すると、この第3の実施形態では、ワイヤの中途部の接合状態が相違する。なお、この第3の実施形態において、上記第1の実施形態と同一の部分には、同一の参照番号を付して、詳細な説明を省略する。
【0060】
この第3の実施形態の回路装置1Cでは、ワイヤ30の中途部30bは、リード部10に、ボールボンド部31およびステッチボンド部32にて接合されている。
【0061】
この回路装置1Cのワイヤボンド方法について説明する。
【0062】
まず、ワイヤ30の一端部30aをリード部10にボールボンドにて接合する。そして、ワイヤ30の一端部30aからワイヤ30を延ばして、ワイヤ30の中途部30bをリード部10にステッチボンドにて接合する。その後、ワイヤ30の中途部30bからワイヤ30を延ばして、ワイヤ30の他端部30cをダイ部20に接合する。そして、ワイヤ30の中途部30bを、さらに、リード部10にボールボンドにて接合する。
【0063】
なお、上記ボールボンド部31は、上記ステッチボンド部32上に配置されていてもよく、または、上記ボールボンド部31は、上記ステッチボンド部32よりも、上記ダイ部20寄りに配置されていてもよい。
【0064】
したがって、上記回路装置1Cでは、リード部10へのワイヤ30の接合強度は、ワイヤ30の中途部30bの接合により確保される。このため、ワイヤ30の一端部30aのボールボンドにおいては、ワイヤプル強度などの確保が不要となって、この部分でのワイヤ30の極端なループ曲げによる低ループ化が可能となる。また、ボールボンド部31およびステッチボンド部32により、リード部10のワイヤプル強度を一層強化できる。
【0065】
(第4の実施形態)
図4は、この発明の回路装置の第4の実施形態を示している。上記第1の実施形態と相違する点を説明すると、この第4の実施形態では、ワイヤの一端部の形状が相違する。なお、この第4の実施形態において、上記第1の実施形態と同一の部分には、同一の参照番号を付して、詳細な説明を省略する。
【0066】
この第4の実施形態の回路装置1Dでは、ワイヤ30の一端部30aのボールボンド部31は、キャピラリーなどで押しつぶされている。このボールボンド部31を押しつぶす操作は、一連のワイヤ配線の流れの中にある必要はない。
【0067】
したがって、上記回路装置1Dでは、ワイヤ30の一端部30aのボールボンド部31の高さを低く制御できる。
【0068】
(第5の実施形態)
図5Aと図5Bは、この発明の回路装置の第5の実施形態を示している。上記第2の実施形態と相違する点を説明すると、この第5の実施形態では、リード部の構成が相違する。なお、この第5の実施形態において、上記第2の実施形態と同一の部分には、同一の参照番号を付して、詳細な説明を省略する。
【0069】
この第5の実施形態の回路装置1Eでは、リード部10Aは、導通部分11Aと非導通部分12Aとを有する。導通部分11Aは、外部接続端子13に電気的に接続されている。非導通部分12Aは、導通部分11Aと電気的に絶縁されている。
【0070】
ワイヤ30の一端部30aは、非導通部分12Aにボールボンド部31にて接合されている。ワイヤ30の中途部30bは、導通部分11Aにステッチボンド部32にて接合されている。
【0071】
導通部分11Aと非導通部分12Aとは、離隔している。非導通部分12A、導通部分11Aおよびダイ部20は、基体40に、一方向に順に配列されている。
【0072】
基体40における上記一方向に沿った側面に、導通部分11Aに電気的に接続する外部接続端子13が、設けられている。
【0073】
なお、上記回路装置1Eのワイヤボンド方法は、上記第2の実施形態と同じである。後工程において、一点鎖線で示す領域Zを分離して取り除くようにしてもよい。
【0074】
したがって、上記回路装置1Eによれば、ワイヤ30の一端部30aは、非導通部分12Aにボールボンドにて接合され、ワイヤ30の中途部30bは、導通部分11Aに接合されているので、ショートを起こさずボンド可能となる。
【0075】
また、導通部分11Aと非導通部分12Aとは、離隔しているので、非導通部分12Aを導通部分11Aから容易に分離できる。
【0076】
また、非導通部分12A、導通部分11Aおよびダイ部20は、基体40に、一方向に順に配列されているので、一方向に沿ってボンドを行え、ボンド作業が容易になる。
【0077】
また、基体40における一方向に沿った側面に、導通部分11Aに電気的に接続する外部接続端子13が、設けられているので、非導通部分12Aに導通せず、導通部分11Aに導通することができる。
【0078】
(第6の実施形態)
図6Aと図6Bは、この発明の回路装置の第6の実施形態を示している。上記第5の実施形態と相違する点を説明すると、この第6の実施形態では、基体の構成が相違する。なお、この第6の実施形態において、上記第5の実施形態と同一の部分には、同一の参照番号を付して、詳細な説明を省略する。
【0079】
この第6の実施形態の回路装置1Fでは、基体40Aは、互いに、離隔している第1部分41Aおよび第2部分42Aを有する。第1部分41Aには、ダイ部20とリード部10Aの導通部分11Aとが、配置されている。第2部分42Aには、リード部10Aの非導通部分12Aが、配置されている。
【0080】
したがって、上記回路装置1Fでは、導通部分11Aと非導通部分12Aとの間のワイヤ30を切断するだけで、第1部分41Aと第2部分42Aとを容易に分離できる。
【0081】
(第7の実施形態)
図7Aと図7Bは、この発明の回路装置の第7の実施形態を示している。上記第6の実施形態と相違する点を説明すると、この第7の実施形態では、導通部分と非導通部分との間のワイヤが切断されている。なお、この第7の実施形態において、上記第6の実施形態と同一の部分には、同一の参照番号を付して、詳細な説明を省略する。
【0082】
この第7の実施形態の回路装置1Gでは、導通部分11Aと非導通部分12Aとの間のワイヤ30が切断され、一点鎖線で示す領域Zが分離して取り除かれる。
【0083】
なお、この発明は上述の実施形態に限定されない。例えば、上述の実施形態において、リード部とダイ部との関係を、入れ替えてもよい。つまり、第1電極部としてダイ部を用い、第2電極部としてリード部を用いてもよい。また、ワイヤは、平面視、非直線状に延在していてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1A】本発明の回路装置の第1実施形態を示す平面図である。
【図1B】本発明の回路装置の第1実施形態を示す側面図である。
【図2A】本発明の回路装置の第2実施形態を示す平面図である。
【図2B】本発明の回路装置の第2実施形態を示す側面図である。
【図3A】本発明の回路装置の第3実施形態を示す平面図である。
【図3B】本発明の回路装置の第3実施形態を示す側面図である。
【図4】本発明の回路装置の第4実施形態を示す側面図である。
【図5A】本発明の回路装置の第5実施形態を示す平面図である。
【図5B】本発明の回路装置の第5実施形態を示す側面図である。
【図6A】本発明の回路装置の第6実施形態を示す平面図である。
【図6B】本発明の回路装置の第6実施形態を示す側面図である。
【図7A】本発明の回路装置の第7実施形態を示す平面図である。
【図7B】本発明の回路装置の第7実施形態を示す側面図である。
【図8A】従来の回路装置を示す平面図である。
【図8B】従来の回路装置を示す側面図である。
【符号の説明】
【0085】
10 リード部(第1、第2電極部)
13 外部接続端子
10A リード部(第1、第2電極部)
11A 導通部分
12A 非導通部分
20 ダイ部(第2、第1電極部)
23 外部接続端子
30 ワイヤ
30a 一端部
30b 中途部
30c 他端部
31 ボールボンド部
32 ステッチボンド部
40 基体
40A 基体
41A 第1部分
42A 第2部分
1A〜1G 回路装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基体と、
この基体に互いに電気的に絶縁して配置されている第1電極部および第2電極部と、
上記第1電極部と上記第2電極部とを電気的に接続するワイヤと
を備え、
上記ワイヤの一端部は、上記第1電極部にボールボンドにて接合され、
上記ワイヤの中途部は、上記第1電極部に接合され、
上記ワイヤの他端部は、上記第2電極部に接合されていることを特徴とする回路装置。
【請求項2】
請求項1に記載の回路装置において、
上記ワイヤの中途部は、上記第1電極部に、ボールボンド部にて接合されていることを特徴とする回路装置。
【請求項3】
請求項2に記載の回路装置において、
上記ワイヤの中途部は、さらに、上記第1電極部に、ステッチボンド部にて接合されていることを特徴とする回路装置。
【請求項4】
請求項1に記載の回路装置において、
上記ワイヤの中途部は、上記第1電極部に、ステッチボンド部にて接合されていることを特徴とする回路装置。
【請求項5】
請求項1から4の何れか一つに記載の回路装置において、
上記第1電極部は、リード部であり、上記第2電極部は、ダイ部であることを特徴とする回路装置。
【請求項6】
請求項5に記載の回路装置において、
上記リード部は、
外部接続端子に電気的に接続されている導通部分と、
この導通部分と電気的に絶縁されている非導通部分と
を有し、
上記ワイヤの一端部は、上記非導通部分にボールボンドにて接合され、
上記ワイヤの中途部は、上記導通部分に接合されていることを特徴とする回路装置。
【請求項7】
請求項6に記載の回路装置において、
上記導通部分と上記非導通部分とは、離隔していることを特徴とする回路装置。
【請求項8】
請求項7に記載の回路装置において、
上記基体は、互いに、離隔している第1部分および第2部分を有し、
上記第1部分には、上記ダイ部と上記リード部の上記導通部分とが、配置され、
上記第2部分には、上記リード部の上記非導通部分が、配置されていることを特徴とする回路装置。
【請求項9】
請求項6から8の何れか一つに記載の回路装置において、
上記非導通部分、上記導通部分および上記ダイ部は、上記基体に、一方向に順に配列されていることを特徴とする回路装置。
【請求項10】
請求項9に記載の回路装置において、
上記基体における上記一方向に沿った側面に、上記導通部分に電気的に接続する上記外部接続端子が、設けられていることを特徴とする回路装置。
【請求項11】
請求項1から10の何れか一つに記載の回路装置を備えることを特徴とする半導体装置。
【請求項12】
請求項1から10の何れか一つに記載の回路装置を備えることを特徴とする発光装置。
【請求項13】
ワイヤの一端部をリード部にボールボンドにて接合する工程と、
ワイヤの一端部からワイヤを延ばして、ワイヤの中途部をリード部に接触または接近させる工程と、
ワイヤの中途部からワイヤを延ばして、ワイヤの他端部をダイ部に接合する工程と、
ワイヤの中途部をリード部にボールボンドにて接合する工程と
を備えることを特徴とするワイヤボンド方法。
【請求項14】
ワイヤの一端部をリード部にボールボンドにて接合する工程と、
ワイヤの一端部からワイヤを延ばして、ワイヤの中途部をリード部に接合する工程と、
ワイヤの中途部からワイヤを延ばして、ワイヤの他端部をダイ部に接合する工程と
を備えることを特徴とするワイヤボンド方法。
【請求項15】
請求項14に記載のワイヤボンド方法において、
ワイヤの中途部をリード部にボールボンドにて接合する工程を備えることを特徴とするワイヤボンド方法。
【請求項16】
請求項13から15の何れか一つに記載のワイヤボンド方法において、
ワイヤの一端部のボールボンド部を押しつぶす工程を備えることを特徴とするワイヤボンド方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8A】
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【図8B】
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