説明

回路部品移行装置、回路部品移行プログラムおよび回路部品移行方法

【課題】シンボルを引継いで回路部品を移行できる回路部品移行装置、回路部品移行プログラムおよび回路部品移行方法を提供する。
【解決手段】回路部品移行装置10は、特定部13aと、比較部13bと、登録部13cとを有する。特定部13aは移行元の回路部品に対応する移行先の回路部品を示す対応情報11aに基づき、移行対象の回路部品に対応する移行先の回路部品を特定する。比較部13bは特定された移行先の回路部品を表すシンボルと前記移行対象の回路部品を表すシンボルとの形状を比較する。登録部13cは比較の結果、同一の形状でない場合、移行先の回路部品を記憶する移行先部品情報11bに前記移行対象の回路部品を表すシンボルを特定された移行先の回路部品に関連付けて登録する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回路部品移行装置、回路部品移行プログラムおよび回路部品移行方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、CAD(Computer Aided Design)などの回路設計を行う回路設計ソフトウェアが知られている。この回路設計ソフトウェアでは、ソフトウェア毎に、一部の回路部品で回路部品を表すシンボルに固有の形状を用いている場合がある。
【0003】
このような異なる回路設計ソフトウェア間で設計データを移行させる次のような技術が提案されている。例えば、変換の諸元を定める変換諸元データに基づき、変換元のCADデータを他の形式のCADデータに変換する技術が提案されている。また、変換元の回路図情報から回路図情報を抽出し、変換情報データベースから対応するシンボルの変換情報を検索し変換先の回路図情報を合成する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−316741号公報
【特許文献2】特開平7−36946号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、先行技術は、移行元の回路部品を移行先の回路設計ソフトウェアに応じた回路部品に変換する技術であり、移行元と移行先で回路部品を表すシンボルが異なる形状となってしまう場合がある。
【0006】
開示の技術は、上記の事実に鑑みてなされたものであって、シンボルを引継いで回路部品を移行できる回路部品移行装置、回路部品移行プログラムおよび回路部品移行方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願の開示する回路部品移行装置は、一つの態様において、移行元の回路部品に対応する移行先の回路部品を示す対応情報を記憶する記憶部を有する。回路部品移行装置は、前記対応情報に基づき、移行対象の回路部品に対応する移行先の回路部品を特定する特定部を有する。回路部品移行装置は、前記特定部により特定された移行先の回路部品を表すシンボルと前記移行対象の回路部品を表すシンボルとの形状を比較する比較部を有する。回路部品移行装置は、前記比較部による比較の結果、同一の形状でない場合、移行先の回路部品を示す部品情報に前記移行対象の回路部品を表すシンボルを前記特定された移行先の回路部品に関連付けて登録する登録部を有する。
【発明の効果】
【0008】
本願の開示する回路部品移行装置の一つの態様によれば、シンボルを引継いで回路部品を移行できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、回路部品移行装置の全体構成を示す図である。
【図2】図2は、対応情報のデータ構成の一例を示す図である。
【図3】図3は、部品ライブラリのデータ構成の一例を示す図である。
【図4】図4は、シンボルライブラリのデータ構成の一例を示す図である。
【図5】図5は、移行情報の一例を示す図である。
【図6】図6は、対応情報のデータ構成の一例を示す図である。
【図7】図7は、部品ライブラリのデータ構成の一例を示す図である。
【図8】図8は、シンボルライブラリのデータ構成の一例を示す図である。
【図9】図9は、図5に示した移行情報に含まれる回路部品の部品名、シンボル名、シンボルを特定した結果を示す図である。
【図10】図10は、部品名一覧情報のデータ構成の一例を示す図である。
【図11】図11は、シンボル一覧情報のデータ構成の一例を示す図である。
【図12】図12は、移行先対応部品名に部品名を記憶させた部品名一覧情報のデータ構成の一例を示す図である。
【図13】図13は、移行対象の回路部品30a〜30bの移行元でのシンボル名、シンボル、移行先でのシンボル名、シンボルを求めた結果を示した図である。
【図14】図14は、最終シンボル名を記憶させたシンボル一覧情報のデータ構成の一例を示す図である。
【図15】図15は、移行対象の回路部品30a、30dのシンボルを記憶させたシンボルライブラリのデータ構成の一例を示す図である。
【図16】図16は、移行対象の回路部品のシンボルを記憶させた部品ライブラリのデータ構成の一例を示す図である。
【図17】図17は、移行処理の手順を示すフローチャートである。
【図18】図18は、比較処理の手順を示すフローチャートである。
【図19】図19は、回路部品移行プログラムを実行するコンピュータを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明にかかる回路部品移行装置、回路部品移行プログラムおよび回路部品移行方法の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。そして、各実施例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【実施例1】
【0011】
実施例1に係る回路部品移行装置について説明する。図1は、回路部品移行装置の全体構成を示す図である。回路部品移行装置10は、異なる回路設計ソフトウェア間で設計データを移行させるコンピュータである。回路部品移行装置10は、例えば、設計データの移行先の回路設計ソフトウェアが動作する設計装置であってもよい。図1に示すように、回路部品移行装置10は、記憶部11と、取得部12と、制御部13とを有する。
【0012】
記憶部11は、各種情報を記憶する。例えば、記憶部11は、対応情報11aと、移行先部品情報11bと、移行情報11eと、移行元部品情報11fとを記憶する。移行先部品情報11bは、回路部品の移行先となる回路設計ソフトウェアで回路設計に用いられる回路部品に関する各種情報を含んでいる。本実施例では、移行先部品情報11bは、部品ライブラリ11cと、シンボルライブラリ11dとを含んでいる。記憶部11のデバイスの一例としては、フラッシュメモリやNVSRAM(Non Volatile Static Random Access Memory)などのデータを書き換え可能な半導体メモリや、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置が挙げられる。
【0013】
対応情報11aは、異なる回路設計ソフトウェアで回路設計に用いられる各回路部品の対応関係を示す。例えば、対応情報11aは、移行元の回路部品に対応する移行先の回路部品を示す。図2は、対応情報のデータ構成の一例を示す図である。図2に示すように、対応情報11aは、移行元部品、移行先部品の項目を有する。移行元部品の項目は、移行元の回路部品の部品名を記憶する領域である。移行先部品の項目は、移行先の回路部品の部品名を記憶する領域である。図2の例では、移行元の部品名「A」の回路部品は、移行先の部品名「NA」の回路部品と対応することを示す。また、移行元の部品名「B」の回路部品は、移行先の部品名「NB」の回路部品と対応することを示す。また、移行元の部品名「C」の回路部品は、移行先の部品名「NC」の回路部品と対応することを示す。また、移行元の部品名「D」の回路部品は、移行先の部品名「ND」の回路部品と対応することを示す。また、移行元の部品名「E」の回路部品は、移行先の部品名「NE」の回路部品と対応することを示す。
【0014】
対応情報11aの各回路部品の対応関係を示す情報は、異なる回路設計ソフトウェアで回路部品を移行させる回路部品移行ソフトウェアの作成元で予め登録されてもよい。また、対応情報11aの各回路部品の対応関係を示す情報は、管理者が不図示の入力部あるいは、回路部品移行装置10と通信可能とされたクライアントコンピュータなどの端末装置から登録されてもよい。対応情報11aは、後述する特定部13aで実行される処理に用いられる。
【0015】
部品ライブラリ11cは、移行先の回路設計ソフトウェアで回路設計に用いられる回路部品の部品名、回路部品を表すシンボルを指定する指定情報、回路部品の各種属性情報を記憶するテーブルである。図3は、部品ライブラリのデータ構成の一例を示す図である。図3に示すように、部品ライブラリ11cは、部品名、シンボル1〜シンボルN、特性値、単価などの項目を有する。部品名の項目は、回路部品毎に定められた部品名を記憶する領域である。シンボル1〜シンボルNの項目は、回路部品を表すシンボルのシンボル名を記憶する領域である。部品ライブラリ11cは、シンボル1〜シンボルNの項目にシンボル名を記憶させることにより、回路部品を表すために用いるシンボルを複数指定することができる。特性値の項目は、回路部品の種属性情報として、回路部品が有する所定の性質を表す値を記憶する領域である。単価の項目は、回路部品の種属性情報として、回路部品の単価を記憶する領域である。シンボル2〜シンボルN、特性値、単価の各項目は、任意の設定項目とされている。図3の例では、情報が設定されていない項目を空白で示している。図3の例では、部品名「NA」の回路部品は、シンボル名「SA」、「SSA」の何れかのシンボルで表すことを示す。また、部品名「NB」の回路部品は、シンボル名「SB」のシンボルで表すことを示す。また、部品名「NC」の回路部品は、シンボル名「SC」のシンボルで表すことを示す。また、部品名「ND」の回路部品は、シンボル名「SD」のシンボルで表すことを示す。また、部品名「NE」の回路部品は、シンボル名「SE」のシンボルで表すことを示す。
【0016】
シンボルライブラリ11dは、回路部品を表すシンボルの形状を記憶するテーブルである。図4は、シンボルライブラリのデータ構成の一例を示す図である。図4に示すように、シンボルライブラリ11dは、シンボル名、形状の各項目を有する。シンボル名の項目は、シンボル毎に定められたシンボル名を記憶する領域である。形状の項目は、シンボルを示す画像情報を記憶する領域である。なお、本実施例では、形状の項目に記憶された画像情報を、当該画像情報が示す図形で示している。
【0017】
図4の例では、シンボル名「SA」のシンボルは、シンボル20aであることを示す。また、シンボル名「SB」のシンボルは、シンボル20bであることを示す。また、シンボル名「SC」のシンボルは、シンボル20cであることを示す。また、シンボル名「SD」のシンボルは、シンボル20dであることを示す。また、シンボル名「SE」のシンボルは、シンボル20eであることを示す。また、シンボル名「SSA」のシンボルは、シンボル20fであることを示す。
【0018】
部品ライブラリ11cおよびシンボルライブラリ11dの各種情報は、移行先の回路設計ソフトウェアの作成元で予め登録される。なお、移行先の回路設計ソフトウェアが管理者により回路部品の登録を行える場合、部品ライブラリ11cおよびシンボルライブラリ11dの各種情報を管理者が登録してもよい。部品ライブラリ11cおよびシンボルライブラリ11dは、後述する特定部13a、比較部13b、登録部13cで実行される処理に用いられる。
【0019】
移行情報11eは、移行対象の回路部品を含んでいる。移行情報11eは、例えば、移行対象の回路部品のみの情報であってもよく、また、基板上に移行対象の回路部品が配置された設計データとしてもよい。移行元部品情報11fは、移行情報11eに含まれる回路部品の部品名、シンボル名、シンボルに関する各種情報を記憶している。
【0020】
図5は、移行情報の一例を示す図である。図5の例は、移行情報11eを基板上に移行対象の回路部品30a〜30bが配置された設計データとした場合を示している。ここで、回路部品30aは、部品名を「PA」とし、回路部品30aを表すシンボル31aのシンボル名を「AND2」とする。回路部品30bは、部品名を「PB」とし、回路部品30bを表すシンボル31bのシンボル名を「INV」とする。回路部品30cは、部品名を「PC」とし、回路部品30cを表すシンボル31cのシンボル名を「BUF」とする。回路部品30dは、部品名を「PD」とし、回路部品30dを表すシンボル31dのシンボル名を「R」とする。
【0021】
移行情報11eおよび移行元部品情報11fは、後述する取得部12により取得されて記憶部11に記憶される。移行情報11eおよび移行元部品情報11fは、後述する特定部13a、比較部13b、登録部13c、更新部13dで実行される処理に用いられる。
【0022】
図1の説明に戻り、取得部12は、各種情報を取得する。例えば、取得部12は、移行情報11eおよび移行元部品情報11fを取得する。取得部12は、例えば、回路部品移行装置10に挿入されたフレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、ICカードなどの記憶媒体から移行情報11eおよび移行元部品情報11fを読み出して取得してもよい。また、取得部12は、公衆回線、インターネット、LAN、WANなどのネットワークを介して他のコンピュータにアクセスして移行情報11eおよび移行元部品情報11fを取得してもよい。取得部12は、取得した移行情報11eおよび移行元部品情報11fを記憶部11に記憶させる。
【0023】
制御部13は、例えば、内部メモリ等を有するCPU(Central Processing Unit)などの電子回路であり、特定部13aと、比較部13bと、登録部13cと、更新部13dとを有する。
【0024】
特定部13aは、各種の特定を行う。例えば、特定部13aは、対応情報11aに基づき、移行情報11eに含まれる回路部品に対応する移行先の回路部品を特定する。移行先の回路部品の特定は、例えば、以下のように行う。
【0025】
ここで、対応情報11aは、移行対象の回路部品30a〜30bに関して、図6に示す設定であるものとする。図6は、対応情報のデータ構成の一例を示す図である。図6の例では、移行元の部品名「PA」の回路部品は、移行先の部品名「PN−A」の回路部品と対応することを示す。また、移行元の部品名「PB」の回路部品は、移行先の部品名「PN−B」の回路部品と対応することを示す。また、移行元の部品名「PC」の回路部品は、移行先の部品名「PN−C」の回路部品と対応することを示す。また、移行元の部品名「PD」の回路部品は、移行先の部品名「PN−D」の回路部品と対応することを示す。
【0026】
また、部品ライブラリ11cは、部品名「PN−A」〜「PN−D」の回路部品に関して、図7に示す設定であるものとする。図7は、部品ライブラリのデータ構成の一例を示す図である。図7の例では、部品名「PN−A」の回路部品は、シンボル名「AND2」のシンボルで表すことを示す。また、部品名「PN−B」の回路部品は、シンボル名「NOT」のシンボルで表すことを示す。また、部品名「PN−C」の回路部品は、シンボル名「BUF」のシンボルで表すことを示す。また、部品名「PN−D」の回路部品は、シンボル名「RES」のシンボルで表すことを示す。
【0027】
また、シンボルライブラリ11dは、シンボル名「AND2」、「NOT」、「BUF」、「RES」のシンボルとして、図8に示す設定であるものとする。図8は、シンボルライブラリのデータ構成の一例を示す図である。図8の例では、シンボル名「AND2」のシンボルは、シンボル32aであることを示す。また、シンボル名「NOT」のシンボルは、シンボル32bであることを示す。また、シンボル名「BUF」のシンボルは、シンボル32cであることを示す。また、シンボル名「R」のシンボルは、シンボル32dであることを示す。
【0028】
特定部13aは、移行情報11eに含まれる回路部品を移行対象の回路部品として抽出し、移行元部品情報11fに基づき、移行対象の回路部品の部品名、シンボル名、シンボルを特定する。図9は、図5に示した移行情報に含まれる回路部品の部品名、シンボル名、シンボルを特定した結果を示す図である。図9の例では、回路部品30a〜30b毎に、部品名、シンボル名、シンボルが示されている。
【0029】
特定部13aは、移行対象の回路部品について、部品名一覧情報およびシンボル一覧情報を一時的に作成する。図10は、部品名一覧情報のデータ構成の一例を示す図である。図10に示すように、部品名一覧情報は、部品名、移行先対応部品名の項目を有する。部品名の項目は、移行対象の回路部品の部品名を記憶する領域である。移行先対応部品名の項目は、移行対象の回路部品に対応する移行先の回路部品の部品名を記憶する領域である。図10の例では、部品名の項目に、移行対象の回路部品30a〜30bの部品名「PA」、「PB」、「PC」、「PD」がそれぞれ記憶されている。移行先対応部品名の項目に記載された「未」は、対応する移行先の回路部品の部品名が記憶されていないことを意味する。図10の例では、移行対象の回路部品30a〜30bに対応する移行先の回路部品の部品名を特定できていないことを示す。
【0030】
図11は、シンボル一覧情報のデータ構成の一例を示す図である。図11に示すように、シンボル一覧情報は、シンボル名、最終シンボル名の項目を有する。シンボル名の項目は、移行対象の回路部品のシンボル名を記憶する領域である。最終シンボル名の項目は、シンボル名を変更した場合の最終的なシンボル名を記憶する領域である。図11の例では、シンボル名の項目に、移行対象の回路部品30a〜30bのシンボル名「AND2」、「INV」、「BUF」、「R」がそれぞれ記憶されている。最終シンボル名の項目に記載された「未」は、最終的なシンボル名が記憶されていないことを意味する。図11の例では、移行対象の回路部品30a〜30bに対応する移行先の回路部品の最終シンボル名が未決定であることを示す。
【0031】
特定部13aは、対応情報11aに基づき、移行対象の回路部品に対応する移行先の回路部品の部品名を特定し、部品名一覧情報の移行先対応部品名に特定した部品名を記憶させる。例えば、特定部13aは、移行対象の回路部品30a〜30bである場合、図6に示した対応情報11aを参照して、回路部品30a〜30bの部品名「PA」〜「PD」に対応する移行先の回路部品の部品名「PN−A」〜「PN−D」を特定する。そして、特定部13aは、図10に示す部品名一覧情報の移行先対応部品名に、特定した移行先の回路部品の部品名を記憶させる。図12は、移行先対応部品名に部品名を記憶させた部品名一覧情報のデータ構成の一例を示す図である。図12の例では、移行元の部品名「PA」の回路部品は、対応する移行先の回路部品が部品名「PN−A」の回路部品であることを示す。また、部品名「PB」の回路部品は、対応する移行先の回路部品が部品名「PN−B」の回路部品であることを示す。また、部品名「PC」の回路部品は、対応する移行先の回路部品が部品名「PN−C」の回路部品であることを示す。また、部品名「PD」の回路部品は、対応する移行先の回路部品が部品名「PN−D」の回路部品であることを示す。
【0032】
比較部13bは、移行対象の回路部品毎に、移行対象の回路部品のシンボルと、当該移行対象の回路部品に対応する移行先の回路部品の各シンボルの形状を比較する。例えば、比較部13bは、移行対象の回路部品毎に、移行対象の回路部品のシンボルと、移行先の回路部品の各シンボルとのパターンマッチングを行って形状を比較し、シンボルの類似度を導出する。
【0033】
例えば、移行対象の回路部品30aのシンボルの形状を比較する場合、比較部13bは、図9に示した回路部品の部品名、シンボル名、シンボルの特定結果から、回路部品30aのシンボル31aを求める。また、比較部13bは、図12に示す部品名一覧情報から回路部品30aの部品名「PA」に対応する移行先の部品名「PN−A」を求め、図7に示す部品ライブラリ11cから部品名「PN−A」に対応するシンボル名「AND2」を求める。そして、比較部13bは、図8に示すシンボルライブラリ11dから、シンボル名「AND2」のシンボル32aを求める。比較部13bは、シンボル31aとシンボル32aの形状を比較する。なお、部品ライブラリ11cにシンボル名が複数登録され、移行先のシンボルが複数ある場合、比較部13bは、移行先の各シンボルと移行対象の回路部品のシンボルとを個別に比較する。図13は、移行対象の回路部品30a〜30bの移行元でのシンボル名、シンボル、移行先でのシンボル名、シンボルを求めた結果を示した図である。
【0034】
比較部13bは、比較結果に基づき、移行対象の回路部品のシンボルと同じ形状のシンボルが移行先にあるか否かを判定する。例えば、比較部13bは、パターンマッチングを行って導出されたシンボルの類似度が所定の閾値以上のものがあるか否かに基づいて移行先に移行元と同じ形状のシンボルがあるか否かを判定する。なお、本実施例では、パターンマッチングを行ってシンボルが同じ形状であるか否かを判定する場合を説明したが、これに限定されない。形状が同じか否かを判定できれば何れの手法を用いてもよい。例えば、移行元と移行先のシンボルを構成する線の交点や端点、変曲点などシンボルの特徴を示す特徴点を特定し、移行元と移行先のシンボルの特徴点の位置を比較して特徴点の位置の類似度合いからシンボルが同じ形状か否かを判定してもよい。
【0035】
比較部13bは、移行対象の回路部品のシンボルと同じ形状のシンボルが移行先にある場合、同じ形状とされた移行先のシンボルのシンボル名をシンボル一覧情報の移行対象の回路部品の最終シンボル名の項目に記憶させる。なお、比較部13bは、移行元と移行先のシンボルのシンボル名が同じ場合、最終シンボル名の項目に移行元のシンボルのシンボル名を記憶させてもよい。
【0036】
一方、比較部13bは、移行対象の回路部品のシンボルと同じ形状のシンボルが移行先にない場合、移行対象の回路部品のシンボルのシンボル名と、シンボルライブラリ11dの各シンボル名とを比較する。比較部13bは、比較の結果、シンボル名が移行先にない移行対象の回路部品については、シンボル一覧情報の当該回路部品の最終シンボル名の項目に移行元のシンボルのシンボル名を記憶させる。一方、比較部13bは、シンボル名が移行先にある移行対象の回路部品については、移行対象の回路部品のシンボルのシンボル名を他のシンボルと重複しないように変更する。本実施例では、移行対象の回路部品のシンボルのシンボル名に「−」および番号を付加したシンボル名に変更しており、シンボルライブラリ11dに変更したシンボル名がある間、番号を昇順にカウントアップする。
【0037】
図14は、最終シンボル名を記憶させたシンボル一覧情報のデータ構成の一例を示す図である。図13に示すように、回路部品30aは、移行元のシンボル31aと移行先のシンボル32aの形状が異なり、移行元のシンボル31aと移行先のシンボル32aのシンボル名が「AND2」と一致する。この場合、比較部13bは、回路部品30aの移行元のシンボル31aのシンボル名を「AND2−1」に変更し、図14に示すように、シンボル名「AND2」の最終シンボル名に「AND2−1」を記憶させる。
【0038】
また、図13に示すように、回路部品30bは、移行元のシンボル31bと移行先のシンボル31bの形状が同一である。また、回路部品30cも、移行元のシンボル31cと移行先のシンボル31cの形状が同一である。この場合、比較部13bは、図14に示すように、シンボル名「INV」の最終シンボル名に、回路部品30bの移行先のシンボル名である「NOT」を記憶させる。また、比較部13bは、シンボル名「BUF」の最終シンボル名に、回路部品30cの移行先のシンボル名である「BUF」を記憶させる。
【0039】
また、図13に示すように、回路部品30dは、移行元のシンボル31dと移行先のシンボル31dの形状が異なり、移行元のシンボル31dのシンボル名「R」と移行先のシンボル32dのシンボル名「RES」が異なる。この場合、比較部13bは、図14に示すように、シンボル名「R」の最終シンボル名に回路部品30dの移行元のシンボル名である「R」を記憶させる。
【0040】
登録部13cは、比較部13bによる比較の結果、移行元と移行先でシンボルの形状が異なり、かつシンボル名も異なる場合、移行元の回路部品のシンボル名で移行対象の回路部品を表すシンボルを移行先部品情報11bに登録する。また、登録部13cは、比較部13bによる比較の結果、移行元と移行先でシンボルの形状が異なり、かつシンボル名が同じ場合、変更したシンボル名で移行対象の回路部品を表すシンボルを移行先部品情報11bに登録する。例えば、回路部品30aは、移行元のシンボル31aと移行先のシンボル32bの形状が異なり、移行元のシンボル31aと移行先のシンボル32aのシンボル名が「AND2」と一致する。登録部13cは、シンボルライブラリ11dに、変更した移行元のシンボル名「AND2−1」で移行元のシンボル31aを記憶させる。また、登録部13cは、部品ライブラリ11cに、回路部品30aの移行先の部品名「PN−A」のシンボルとしてシンボル名「AND2−1」を記憶させる。また、例えば、回路部品30dは、移行元のシンボル31dと移行先のシンボル32dの形状が異なり、移行元のシンボル31dのシンボル名「R」と移行先のシンボル32dのシンボル名「RES」が異なる。登録部13cは、シンボルライブラリ11dに、移行元のシンボル名「R」で移行元のシンボル31dを記憶させる。また、登録部13cは、部品ライブラリ11cに、回路部品30dの移行先の部品名「PN−D」のシンボルとしてシンボル名「R」を記憶させる。図15は、移行対象の回路部品30a、30dのシンボルを記憶させたシンボルライブラリのデータ構成の一例を示す図である。図15の例では、シンボル名「AND2−1」でシンボル31aが追加して記載され、シンボル名「R」でシンボル31dが記憶されている。図16は、移行対象の回路部品のシンボルを記憶させた部品ライブラリのデータ構成の一例を示す図である。図16の例では、部品名「PN−A」のシンボル2にシンボル名「AND2−1」が記憶され、部品名「PN−D」のシンボル2にシンボル名「R」が記憶されている。これにより、移行対象の回路部品のシンボルが移行元と移行先で異なる形状である場合でも、移行元のシンボルが移行先部品情報11bに登録されるため、シンボルを引継いで回路部品を移行できる。
【0041】
更新部13dは、対応情報11aおよびシンボル一覧情報に基づき、移行情報11eに含まれる移行対象の回路部品の部品名、シンボル名を移行先の部品名、シンボル名に更新する。例えば、移行対象の回路部品30a〜30bであり、対応情報11aが図6に示す設定であり、シンボル一覧情報が図14に示す設定であるものとする。この場合、更新部13dは、回路部品30aの部品名を「PA」から「PN−A」に更新し、シンボル名を「AND2」から「AND2−1」に更新する。また、更新部13dは、回路部品30bの部品名を「PB」から「PN−B」に更新し、シンボル名を「INV」から「NOT」に更新する。また、更新部13dは、回路部品30cの部品名を「PC」から「PN−C」に更新する。また、更新部13dは、回路部品30dの部品名を「PD」から「PN−D」に更新する。これにより、移行情報11eに含まれる移行対象の回路部品の部品名、シンボル名が移行先の移行先部品情報11bに対応した部品名、シンボル名になる。
【0042】
次に、本実施例に係る回路部品移行装置10による移行情報に対する移行処理の流れを説明する。図17は、移行処理の手順を示すフローチャートである。この移行処理は、例えば、回路部品移行装置10に対して移行開始を指示する所定操作が行われたタイミングで実行される。
【0043】
図17に示すように、特定部13aは、移行情報11eから移行対象の回路部品を抽出し、移行元部品情報11fに基づき、移行対象の回路部品の部品名一覧情報およびシンボル一覧情報を一時的に作成する(ステップS10)。次に、特定部13aは、対応情報11aに基づき、移行対象の回路部品に対応する移行先の回路部品の部品名を特定し、部品名一覧情報の移行先対応部品名に特定した部品名を記憶させる(ステップS11)。比較部13bは、移行対象の回路部品毎に、対応する移行先の回路部品を表すシンボルを読み出す(ステップS12)。そして、比較部13bは、移行対象の回路部品と移行先の回路部品のシンボル形状を比較する比較処理を行う(ステップS13)。
【0044】
図18は、比較処理の手順を示すフローチャートである。比較部13bは、移行対象の回路部品を1つ選択する(ステップS20)。比較部13bは、選択した移行対象の回路部品のシンボルと、当該移行対象の回路部品に対応する移行先の回路部品の各シンボルの形状を比較する(ステップS21)。比較部13bは、比較結果、選択した移行対象の回路部品と同じ形状のシンボルが移行先にあるか否かを判定する(ステップS22)。同じ形状のシンボルが移行先にある場合(ステップS22肯定)、比較部13bは、移行先のシンボルのシンボル名をシンボル一覧情報の選択した移行対象の回路部品の最終シンボル名の項目に記憶させ(ステップS23)、ステップS28へ移行する。一方、同じ形状のシンボルが移行先にない場合(ステップS22否定)、比較部13bは、選択した移行対象の回路部品のシンボルのシンボル名と、シンボルライブラリ11dの各シンボル名とを比較する(ステップS24)。比較部13bは、比較結果から、選択した移行対象の回路部品のシンボルのシンボル名と同じシンボル名のシンボルがシンボルライブラリ11dにあるか否か判定する(ステップS25)。同じシンボル名のシンボルがある場合(ステップS25肯定)、選択した移行対象の回路部品のシンボルのシンボル名を変更し(ステップS26)、再度ステップS24へ移行する。これにより、比較部13bは、変更したシンボル名で、シンボルライブラリ11dの各シンボル名と比較を行う。ステップS24からステップS26の処理は、シンボルライブラリ11dに同じシンボル名のものがある間、繰り返される。同じシンボル名がない場合(ステップS25否定)、比較部13bは、移行対象の回路部品のシンボルの現在のシンボル名をシンボル一覧情報の選択した移行対象の回路部品の最終シンボル名の項目に記憶させる(ステップS27)。比較部13bは、移行対象の回路部品を全て選択したか否か判定する(ステップS28)。移行対象の回路部品を全て選択していない場合(ステップS28否定)、比較部13bは、ステップS20へ移行して、未選択の移行対象の回路部品の選択を行う。一方、移行対象の回路部品を全て選択した場合(ステップS28肯定)、図17のステップS14へ移行する。
【0045】
図17に示すように、登録部13cは、同じ形状のシンボルが移行先にない移行対象の回路部品のシンボルを移行先部品情報11bに登録する(ステップS14)。更新部13dは、対応情報11aおよびシンボル一覧情報に基づき、移行情報11eに含まれる移行対象の回路部品の部品名、シンボル名を移行先の部品名、シンボル名に更新し(ステップS15)、処理を終了する。
【0046】
このように、回路部品移行装置10は、移行先部品情報11bに記憶された、移行元の回路部品に対応する移行先の回路部品を示す対応情報11aに基づき、移行対象の回路部品に対応する移行先の回路部品を特定する。そして、回路部品移行装置10は、特定された移行先の回路部品を表すシンボルと移行対象の回路部品を表すシンボルとの形状を比較する。そして、回路部品移行装置10は、比較の結果、同一の形状でない場合、移行先の回路部品を記憶する部品情報11bに、移行対象の回路部品を表すシンボルを、特定された移行先の回路部品に関連付けて登録する。よって、回路部品移行装置10によれば、移行対象の回路部品のシンボルの形状が移行先で同一の形状でない場合、移行対象の回路部品を表すシンボルが移行先の部品情報11bに登録される。これにより、回路部品移行装置10によれば、移行対象の回路部品のシンボルが移行元と移行先で異なる形状である場合でも、移行対象の回路部品のシンボルを引継いで回路部品を移行できる。
【0047】
また、回路部品移行装置10は、移行先の回路部品を表すシンボルのシンボル名と移行対象の回路部品を表すシンボルのシンボル名を比較する。そして、回路部品移行装置10は、シンボルの形状が異なりかつシンボル名も異なる場合、移行対象の回路部品のシンボル名で移行対象の回路部品を表すシンボルを登録する。また、回路部品移行装置10は、シンボルの形状が異なりかつシンボル名が同じ場合、シンボル名を変えて移行対象の回路部品を表すシンボルを登録する。よって、回路部品移行装置10によれば、シンボルの形状が異なりかつシンボル名も異なる場合、移行対象の回路部品を表すシンボルのシンボル名を引継いで回路部品を移行できる。また、回路部品移行装置10によれば、シンボルの形状が異なりかつシンボル名が同じ場合、同じシンボル名のシンボルが移行先に登録されることを防ぐことができる。
【0048】
また、回路部品移行装置10は、移行先の部品情報11bに移行対象の回路部品を表すシンボルが登録される。これにより、回路部品移行装置10によれば、移行先の回路設計ソフトウェアが、部品情報11bを用いて、移行元から移行させた回路部品および移行先の回路部品を共に扱うことができる。
【0049】
また、回路部品移行装置10は、移行させる回路部品のみを移行情報に含ませて移行を行うことにより、移行情報に含まれた回路部品のみを移行先の部品情報11bに登録させることができる。これにより、回路部品移行装置10によれば、移行に伴う移行先の部品情報11bのデータ量の増加を抑制できる。
【実施例2】
【0050】
さて、これまで開示の装置に関する実施例について説明したが、開示の技術は上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。そこで、以下では、本発明に含まれる他の実施例を説明する。
【0051】
例えば、上記の実施例では、取得部12は、移行情報11eと移行元部品情報11fを取得する場合について説明したが、開示の装置はこれに限定されない。例えば、移行情報11eが移行対象の回路部品の部品名、シンボル名、シンボルに関する情報を含む場合、移行情報11eのみを取得し、移行情報11eに含まれる情報に基づいて移行処理を行うようにしてもよい。
【0052】
また、上記の実施例では、記憶部11に移行先部品情報11bが記憶されている場合について説明したが、開示の装置はこれに限定されない。例えば、移行先部品情報11bが回路部品移行装置10と通信可能とされた他のコンピュータや、外部ストレージ装置に記憶されていてもよい。
【0053】
また、上記の実施例では、移行先部品情報11bが、部品ライブラリ11cと、シンボルライブラリ11dとを含んだものとした場合について説明したが、開示の装置はこれに限定されない。例えば、移行先部品情報は、回路部品毎の部品名、シンボルを特定できるデータ構成であれば何れのデータ構成であってもよい。
【0054】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的状態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、図1に示す特定部13a、比較部13b、登録部13c、更新部13dの各処理部が適宜統合されてもよい。また、特定部13aや比較部13bの処理が適宜複数の処理部の処理に分離されてもよい。さらに、各処理部にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
【0055】
[回路部品移行プログラム]
また、上記の実施例で説明した各種の処理は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータシステムで実行することによって実現することもできる。そこで、以下では、上記の実施例と同様の機能を有するプログラムを実行するコンピュータシステムの一例を説明する。図19は、回路部品移行プログラムを実行するコンピュータを示す図である。
【0056】
図19に示すように、コンピュータ300は、CPU310、ROM(Read Only Memory)320、HDD(Hard Disk Drive)330、RAM(Random Access Memory)340を有する。これら300〜340の各部は、バス400を介して接続される。HDD330には、図1に示した各テーブルの各々と同様の機能を有するテーブルが記憶される。
【0057】
ROM320には上記の実施例1に示す特定部13a、比較部13b、登録部13c、更新部13dと同様の機能を発揮する回路部品移行プログラム320aが予め記憶される。なお、回路部品移行プログラム320aについては、適宜分離しても良い。
【0058】
そして、CPU310が、回路部品移行プログラム320aをROM320から読み出して実行することで、実施例1に示した各制御部と同様の動作を実行する。すなわち、回路部品移行プログラム320aは、実施例1に示した特定部13a、比較部13b、登録部13c、更新部13dと同様の動作を実行する。
【0059】
なお、上記した回路部品移行プログラム320aについては、必ずしも最初からROM320に記憶させることを要しない。
【0060】
例えば、コンピュータ300に挿入されるフレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカードなどの「可搬用の物理媒体」にプログラムを記憶させておく。そして、コンピュータ300がこれらからプログラムを読み出して実行するようにしてもよい。
【0061】
さらには、公衆回線、インターネット、LAN、WANなどを介してコンピュータ300に接続される「他のコンピュータ(またはサーバ)」などにプログラムを記憶させておく。そして、コンピュータ300がこれらからプログラムを読み出して実行するようにしてもよい。
【0062】
以上説明した実施形態及びその変形例に関し、更に以下の付記を開示する。
【0063】
(付記1)移行元の回路部品に対応する移行先の回路部品を示す対応情報を記憶する記憶部と、
前記対応情報に基づき、移行対象の回路部品に対応する移行先の回路部品を特定する特定部と、
前記特定部により特定された移行先の回路部品を表すシンボルと前記移行対象の回路部品を表すシンボルとの形状を比較する比較部と、
前記比較部による比較の結果、同一の形状でない場合、移行先の回路部品を示す部品情報に前記移行対象の回路部品を表すシンボルを前記特定された移行先の回路部品に関連付けて登録する登録部と、
を有する回路部品移行装置。
【0064】
(付記2)前記比較部は、前記特定部により特定された移行先の回路部品を表すシンボルのシンボル名と前記移行対象の回路部品を表すシンボルのシンボル名をさらに比較し、
前記登録部は、前記比較部による比較の結果、シンボルの形状が異なりかつシンボル名も異なる場合、前記移行対象の回路部品のシンボル名で前記移行対象の回路部品を表すシンボルを登録し、シンボルの形状が異なりかつシンボル名が同じ場合、シンボル名を変えて前記移行対象の回路部品を表すシンボルを登録する
ことを特徴とする付記1に記載の回路部品移行装置。
【0065】
(付記3)コンピュータに、
記憶部に記憶された、移行元の回路部品に対応する移行先を示す対応情報に基づき、移行対象の回路部品に対応する移行先の回路部品を特定し、
特定された移行先の回路部品を表すシンボルと前記移行対象の回路部品を表すシンボルとの形状を比較し、
比較の結果、同一の形状でない場合、移行先の回路部品を示す部品情報に前記移行対象の回路部品を表すシンボルを前記特定された移行先の回路部品に関連付けて登録する
各処理を実行させることを特徴とする回路部品移行プログラム。
【0066】
(付記4)前記比較する処理は、前記特定部により特定された移行先の回路部品を表すシンボルのシンボル名と前記移行対象の回路部品を表すシンボルのシンボル名をさらに比較し、
前記登録する処理は、前記比較部による比較の結果、シンボルの形状が異なりかつシンボル名も異なる場合、前記移行対象の回路部品のシンボル名で前記移行対象の回路部品を表すシンボルを登録し、シンボルの形状が異なりかつシンボル名が同じ場合、シンボル名を変えて前記移行対象の回路部品を表すシンボルを登録する
ことを特徴とする付記3に記載の回路部品移行プログラム。
【0067】
(付記5)コンピュータが、
記憶部に記憶された、移行元の回路部品に対応する移行先を示す対応情報に基づき、移行対象の回路部品に対応する移行先の回路部品を特定し、
特定された移行先の回路部品を表すシンボルと前記移行対象の回路部品を表すシンボルとの形状を比較し、
比較の結果、同一の形状でない場合、移行先の回路部品を示す部品情報に前記移行対象の回路部品を表すシンボルを前記特定された移行先の回路部品に関連付けて登録する
各処理を実行することを特徴とする回路部品移行方法。
【0068】
(付記6)前記比較する処理は、前記特定部により特定された移行先の回路部品を表すシンボルのシンボル名と前記移行対象の回路部品を表すシンボルのシンボル名をさらに比較し、
前記登録する処理は、前記比較部による比較の結果、シンボルの形状が異なりかつシンボル名も異なる場合、前記移行対象の回路部品のシンボル名で前記移行対象の回路部品を表すシンボルを登録し、シンボルの形状が異なりかつシンボル名が同じ場合、シンボル名を変えて前記移行対象の回路部品を表すシンボルを登録する
ことを特徴とする付記5に記載の回路部品移行方法。
【符号の説明】
【0069】
10 回路部品移行装置
11 記憶部
11a 対応情報
11b 移行先部品情報
11c 部品ライブラリ
11d シンボルライブラリ
11e 移行情報
11f 移行元部品情報
12 取得部
13 制御部
13a 特定部
13b 比較部
13c 登録部
20a〜20f シンボル
30a〜30d 回路部品
31a〜31d シンボル
32a〜32d シンボル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移行元の回路部品に対応する移行先の回路部品を示す対応情報を記憶する記憶部と、
前記対応情報に基づき、移行対象の回路部品に対応する移行先の回路部品を特定する特定部と、
前記特定部により特定された移行先の回路部品を表すシンボルと前記移行対象の回路部品を表すシンボルとの形状を比較する比較部と、
前記比較部による比較の結果、同一の形状でない場合、移行先の回路部品を示す部品情報に前記移行対象の回路部品を表すシンボルを前記特定された移行先の回路部品に関連付けて登録する登録部と、
を有する回路部品移行装置。
【請求項2】
前記比較部は、前記特定部により特定された移行先の回路部品を表すシンボルのシンボル名と前記移行対象の回路部品を表すシンボルのシンボル名をさらに比較し、
前記登録部は、前記比較部による比較の結果、シンボルの形状が異なりかつシンボル名も異なる場合、前記移行対象の回路部品のシンボル名で前記移行対象の回路部品を表すシンボルを登録し、シンボルの形状が異なりかつシンボル名が同じ場合、シンボル名を変えて前記移行対象の回路部品を表すシンボルを登録する
ことを特徴とする請求項1に記載の回路部品移行装置。
【請求項3】
コンピュータに、
記憶部に記憶された、移行元の回路部品に対応する移行先を示す対応情報に基づき、移行対象の回路部品に対応する移行先の回路部品を特定し、
特定された移行先の回路部品を表すシンボルと前記移行対象の回路部品を表すシンボルとの形状を比較し、
比較の結果、同一の形状でない場合、移行先の回路部品を示す部品情報に前記移行対象の回路部品を表すシンボルを前記特定された移行先の回路部品に関連付けて登録する
各処理を実行させることを特徴とする回路部品移行プログラム。
【請求項4】
コンピュータが、
記憶部に記憶された、移行元の回路部品に対応する移行先を示す対応情報に基づき、移行対象の回路部品に対応する移行先の回路部品を特定し、
特定された移行先の回路部品を表すシンボルと前記移行対象の回路部品を表すシンボルとの形状を比較し、
比較の結果、同一の形状でない場合、移行先の回路部品を示す部品情報に前記移行対象の回路部品を表すシンボルを前記特定された移行先の回路部品に関連付けて登録する
各処理を実行することを特徴とする回路部品移行方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2013−105398(P2013−105398A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−250064(P2011−250064)
【出願日】平成23年11月15日(2011.11.15)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】