説明

回転体、駆動伝達装置、及び画像形成装置

【課題】歪み、変形が生じにくい回転体、この回転体を用いた駆動伝達装置、及び、この駆動伝達装置を用いた画像形成装置を提供する。
【解決手段】従動ギア80が、第2の円筒部82と、第2の円筒部82の内部を円筒部82の半径方向であって軸a1と垂直な方向に隔てるように設けられた第2の隔壁部96と、第2の隔壁部96の一方に設けられた第1の内側リブ86と、第2の隔壁部96の他方に設けられた第2の内側リブ88とを有していて、前記第1の内側リブ86と前記第2の内側リブ88とが、第2の円筒部82の円周方向において異なる位置に配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プーリ、ギア等の回転体、この回転体を有する駆動伝達装置、及び、この駆動伝達装置を有する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置においては、例えば感光体、中間転写体、帯電ロール、転写ロール、搬送ロール等の駆動部材があり、これらを駆動するために駆動伝達装置が用いられている。
【0003】
このような画像形成の駆動伝達装置として、ギアやプーリ等の回転体であって、円筒部を有し、この円筒部をリブで補強してなる回転体を用いる技術が知られている(特許文献1、特許文献2、特許文献3)。
【0004】
【特許文献1】特開平9−230657
【特許文献2】特開平10−246312
【特許文献3】特開平11−125325
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の技術では、回転体の強度が不足し、外部から力が加えられた場合などに回転体に歪みが生じることがあった。また、この回転体を駆動伝達装置に用いた場合、歪みによる回転ムラで駆動伝達が良好になされないことがあり、また、この駆動伝達装置を画像形成装置に用いた場合、回転ムラにより形成される画像品質が低下することがあるとの問題点があった。
【0006】
本発明の目的は、歪み、変形が生じにくい回転体、この回転体を用いた駆動伝達装置、及び、この駆動伝達装置を用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の第1の特徴とするところは、円筒部と、この円筒部の内部を半径方向に隔てるように設けられた隔壁部と、この隔壁部の一方に設けられた第1のリブと、前記隔壁部の他方に設けられた第2のリブと、を有し、前記第1のリブと前記第2のリブとが前記円筒部の円周方向において異なる位置に配置される回転体にある。したがって、第1のリブと第2のリブとを、円筒部の周方向において同じ位置に配置した場合と比較して、円筒部と各リブと連結される箇所の数が増え回転体の強度が上がる。そして、回転体の強度が上がることで、回転体の歪が生じにくくなり、歪により回転ムラが発生しにくくなる。
【0008】
好適には、前記第1のリブと前記第2のリブとは、それぞれ複数個が等間隔に設けられ、前記円筒部の周方向において互いに隣接する第1のリブの略中央に前記第2のリブが配置される。したがって、第1のリブと第2のリブが1つのみの場合と比較して回転体の強度が上がる。また、第1のリブと第2のリブとが円筒部の周方向に均等に配置されるため、どの方向から力が加えられても回転体に歪みが生じにくい。
【0009】
また、好適には、前記第1のリブと前記第2のリブとは、それぞれ複数個が等間隔に設けられ、互いに隣接する第1のリブがそれぞれ前記円筒部に連結される位置の間隔と、互い隣接する第2のリブがそれぞれ前記円筒部に連結される位置との間隔とが20mm以上である。
【0010】
また、好適には、円筒部の外周面に歯列が設けられる。したがって、回転体を歯車として利用することができる。
【0011】
また、好適には、円筒部の内側に支持部を有し、この支持部に支持軸挿入孔が設けられる。したがって、支持軸により回転体を支持することができる。
【0012】
また、上記課題を解決するために、本発明の第2の特徴とするところは、第1の円筒部と、この第1の円筒部内に設けられた第2の円筒部と、前記第1の円筒部の内部を半径方向に隔てるように設けられた第1の隔壁部と、前記第2の円筒部の内部を半径方向に隔てるように設けられた第2の隔壁部と、この第2の隔壁部の一方に設けられた第1の内側リブと、前記第2の隔壁部の他方に設けられた第2の内側リブと、前記第1の隔壁部の半径方向において前記第1の内側リブと同じ側に設けられた第1の外側リブと、前記第1の隔壁部の半径方向において前記第2の内側リブと同じ側に設けられた第2の外側リブと、を有し、前記第1の内側リブと前記第2の内側リブとが前記第2の円筒部の円周方向において異なる位置に配置され、前記第1の外側リブと前記第2の外側リブとが前記第1の円筒部に周方向において異なる位置に配置される回転体にある。したがって、第1の内側リブと第2の内側リブとを、第2の円筒部の周方向において同じ位置に配置した場合と比較して、第2の円筒部と各内側リブと連結される箇所の数が増え回転体の強度が上がる。また、第1の外側リブと第2の外側リブとを、第1の円筒部の周方向において同じ位置に配置した場合と比較して、第1の円筒部と各外側リブと連結される箇所の数が増え回転体の強度が上がる。
【0013】
また、好適には、前記第1の内側リブと前記第2の内側リブとは、それぞれ複数個が等間隔に設けられ、前記第2の円筒部の周方向において互いに隣接する第1の内側リブの略中央に前記第2の内側リブが設けられている。したがって、第1の内側リブと第2の内側リブが1つのみの場合と比較して回転体の強度が上がる。また、第1の内側リブと第2の内側リブとが第2の円筒部の周方向に均等に配置されるため、どの方向から力が加えられても回転体に歪みが生じにくい。
【0014】
また、好適には、前記第1の外側リブと前記第2の外側リブとは、それぞれ複数個が等間隔に設けられ、前記円筒部の周方向において互いに隣接する第1の外側リブの略中央に前記第2の外側リブが設けられている。したがって、第1の外側リブと第2の外側リブが1つのみの場合と比較して回転体の強度が上がる。また、第1の外側リブと第2の外側リブとが円筒部の周方向に均等に配置されるため、どの方向から力が加えられても回転体に歪みが生じにくい。
【0015】
また、好適には、前記第1の内側リブと前記第2の内側リブとは、それぞれ複数個が等間隔に設けられ、互いに隣接する第1の内側リブがそれぞれ前記第2の円筒部に連結される位置の間隔と、互いに隣接する第2の内側リブがそれぞれ前記第2の円筒部に連結される位置の間隔とが20mm以上である。
【0016】
また、好適には、前記第1の外側リブと前記第2の外側リブとは複数個が等間隔に設けられ、互いに隣接する第1の外側リブがそれぞれ前記第1の円筒部に連結される位置の間隔と、互いに隣接する第2の外側リブがそれぞれ前記第1の円筒部に連結される位置の間隔とが30mm以上である。
【0017】
また、好適には、前記第1の内側リブと前記第1の外側リブとが前記円筒部の周方向において異なる位置に配置され、同方向において前記第2の内側リブと前記第2の外側リブとが異なる位置に配置される。したがって、第1の内側リブと第1の外側リブと周方向において同じ位置にあり、第2の内側リブと第2の外周側円筒部とが周方向において同じ位置にある場合と比較して、第2の円筒部と、各内側リブ及び各外側リブとが連結される箇所が多くなり、回転体の強度を上げることができる。
【0018】
また、好適には、前記第1の円筒部の外周面に歯列が設けられる。したがって、回転体を歯車として利用することができる。
【0019】
また、好適には、前記第2の円筒部の内側に支持部を有し、この支持部に支持軸挿入孔が設けられる。したがって、支持軸により回転体を支持することができる。
【0020】
さらに、本発明は上記回転体を有する駆動伝達装置と、この駆動伝達装置を有する画像形成装置を含むものである。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、歪み、変形が生じにくい回転体、この回転体を用いた駆動伝達装置、及び、この駆動伝達装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
次に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1において、本発明の実施形態に係る画像形成装置10の概要が示されている。画像形成装置10は、画像形成装置本体12を有し、この画像形成装置本体12内に像形成手段14が搭載され、この画像形成装置本体12の上部に排出部16が設けられていると共に、この画像形成装置本体12の下部に給紙装置18が設けられている。
【0023】
排出部16は、画像形成装置本体12に対して回動自在の傾斜部22を有する。この傾斜部22は、排出口部分が低く、前面方向(図1の右方向)に向けて徐々に高くなるよう傾斜しており、排出口部分を下端とし、高くなった先端を上端としている。この傾斜部22は下端を中心に回動自在であるよう画像形成装置本体12に支持されている。図1において2点鎖線で示すように、傾斜部22を上方に回転して開いたときには、開放部24が形成され、この開放部24を介して後述するプロセスカートリッジ40が脱着できるようにしてある。
【0024】
像形成手段14は、例えば電子写真方式のもので、感光体からなる像担持体26と、この像担持体26を一様帯電する例えば帯電ロールからなる帯電装置28と、この帯電装置28により帯電された像担持体26に光により潜像を書き込む光書込み装置30と、この光書込み装置30により形成された像担持体26の潜像を現像剤により可視化する現像ロール42を有する現像装置32と、この現像装置32による現像剤像を用紙に転写する例えば転写ロールからなる転写装置34と、像担持体26に残存する現像剤をクリーニングする例えばブレードからなるクリーニング装置36と、転写装置34により転写された用紙上の現像剤像を用紙に定着させる例えば加圧ロールと加熱ロールとからなる定着装置38とから構成されている。光書込み装置30は例えば走査型のレーザ露光装置からなり、給紙装置18の給紙カセット20と平行で画像形成装置本体12の前面(図1の右側面)近傍に配置され、現像装置32内を横切って像担持体26を露光する。
【0025】
プロセスカートリッジ40は、像担持体26、帯電装置28、現像装置32及びクリーニング装置36を一体化したものである。このプロセスカートリッジ40は、排出部16の傾斜部22の直近下方に配置されており、前述したように、傾斜部22を開いたときに形成される開放部24を介して脱着される。
【0026】
また、画像形成装置本体12には、例えばレジストロール44が転写装置34の上流側(図1の下方側)に配置されている。給紙装置18から搬送路45に搬送された用紙は、このレジストロール44により一時停止され、所定のタイミングで像形成手段14に送られて像が形成され、排出ロール46により排出部16へ排出される。
【0027】
ただし、両面印刷の場合は、反転路に戻される。即ち、排出ロール46の手前は2股に別れ、その分かれた部分に切換爪48が設けられていると共に、分かれた部分からレジストロール44まで戻る反転路50が形成されている。この反転路50には搬送ロール52a〜52cが設けられており、両面印刷の場合には、切換爪48が反転路50を開く側に切り換えられ、排出ロール46に用紙の後端手前がかかる時点で排出ロール46が反転し、用紙が反転路50に導かれ、レジストロール44、転写装置34と像担持体26との間及び定着装置38を通って排出部16へ排出されるものである。
【0028】
給紙装置18は、給紙カセット20と、この給紙カセット20が収納された給紙装置本体54とを有する。給紙装置本体54は、前述した画像形成装置本体12と一体に形成されており、画像形成装置10の前面側が開口し、給紙カセット20を受入れるようになっている。フィードロール60は、給紙装置本体54に支持され、リタードロール62は給紙カセット20に支持されており、このフィードロール60とリタードロール62とは互いに接触し、給紙カセット20の最上位の用紙をピックアップし、協働して用紙を捌くようにしてある。
【0029】
前述した像担持体26、帯電装置28、転写装置34、現像ロール42、レジストロール44、定着装置38、フィードロール60等を駆動するためにモータが用いられており、このモータからの駆動力が駆動伝達装置を用いて伝達されるようになっている。図2において、駆動伝達装置の一例として現像ロール42を駆動するものが示されている。
【0030】
図2において、駆動伝達装置64は、駆動源として用いられるモータ66と、このモータ66の回転軸に取り付けら駆動ギア68と、駆動ギア68に噛合った回転体として用いられる従動ギア80と、この従動ギア80に噛合い現像ロール42に連結された現像ロールギア70とを有する。したがって、モータ66が回転すると、駆動ギア68、従動ギア80、現像ロールギア70を介して現像ロール42へ回転が伝達され、現像ロール42が回転する。
【0031】
図3乃至5において、従動ギア80が示されている。
従動ギア80は、プラスチック、例えばポリアセタールを成形したものであり、第1の円筒部90と、第1の円筒部90の内側に設けられた第2の円筒部82と、第1の円筒部90の内部を半径方向に隔てるように設けられた第1の隔壁部98と、第2の円筒部82の内部を半径方向に隔てるように設けられた第2の隔壁部96と、第2の隔壁部96の一方に設けられた第1の内側リブ86と、第2の隔壁部96の他方に設けられた第2の内側リブ88と、第1の隔壁部98の半径方向において第1の内側リブ86と同じ側に設けられた第1の外側リブ92と、第1の隔壁部98の半径方向において第2の内側リブ88と同じ側に設けられた第2の外側リブ94とを有している。
【0032】
第1の円筒部90は従動ギア80の外周部をなし、この第1の円筒部90の外周面には、歯列90aが設けられていて、この歯列90aが、先述の駆動ギア68に設けられた歯列と、先述の現像ロールギア70に設けられた歯列とに噛合う。
【0033】
第2の円筒部82は、第1の円筒部90よりも小径の円筒形状を有し、第1の円筒部90の内側に配置される。この第2の円筒部82の内側には支持部84が設けられており、この支持部84には支持軸72が挿入される挿入孔84aが設けられている。図2に示す様に、この挿入孔84aに支持軸72が挿入され、この支持軸72を、画像形成装置本体12を構成する側板12aと側板12bとが回動自在に支持することで、従動ギア80が画像形成装置本体12に装着される。
【0034】
第1の隔壁部98は、第1の円筒部90を第1の円筒部90の中心軸a2の方向と垂直な方向であって、第1の円筒部90の半径方向に隔てる部材であり、中心軸a2と略垂直な向きに設けられ、第1の円筒部90の内周面と第2の円筒部82の外周面とに固着されている。
【0035】
第2の隔壁部96は、第2の円筒部82を第2の円筒部82の中心軸a1の方向と垂直な方向であって第2の円筒部82の半径方向に隔てる部材であり、中心軸a1と略垂直な向きに設けられ、第2の円筒部82の内周面と支持部84の外周面とに固着されている。
【0036】
第1の内側リブ86は、第2の円筒部82の中心軸a1の方向に沿って、第2の隔壁部96の一方の面96a側に放射状に30度の等間隔で12個が設けられている。そして、この第1の内側リブ86のうち、互いに隣接する第1の内側リブ86がそれぞれ第2の円筒部82に連結される位置の間隔L1は20mm以上となっている。
【0037】
第2の内側リブ88は、第2の円筒部82の中心軸a1の方向に沿って、第2の隔壁部96の第1の内側リブ86が設けられた側の面である面96aと逆側の面である面96b側に放射状に30度の等間隔で12個が設けられている。そして、この第2の内側リブ88のうち、互いに隣接する第2の内側リブ88がそれぞれ第2の円筒部82に連結される位置の間隔L2は、20mm以上であり、前述のL1と同間隔となっている。
【0038】
第1の内側リブ86と第2の内側リブ88とは、第2の円筒部82の周方向において異なる位置にあり、重なり合わないように配置されている。また、互いに隣接する第1の内側リブ86の第2の円筒部82の周方向における中央に、第2の内側リブ86が設けられている。すなわち、互いに隣接する第1の内側リブ86のなす角度である30度の中央の位置である、第1の内側リブ86からの角度が15度の位置に第2の内側のリブ88が配置されている。
【0039】
第1の外側リブ92は、第1の円筒部90の中心軸a2の方向に沿って、第1の隔壁部98の、中心軸a2方向に対して第1の内側リブ86が設けられた面96aと同じ側の面である面98aに、放射状に30度の等間隔で12個が設けられている。そして、これらの第1の外側リブ92のうち、互いに隣接する第1の外側リブ92が、それぞれ第1の円筒部90に連結される位置の間隔L3は30mm以上となっている。
【0040】
この第1の外側リブ92と第1の内側リブ86とは、第2の円筒部82の周方向において異なる位置にある。また、第1の外側リブ92は、互いに隣接する第1の内側リブ86の第2の円筒部82の周方向における中央に設けられている。すなわち、互いに隣接する第1のリブのなす角度である30度の中央の位置である、第1の内側リブ86からの角度が15度の位置に第1の外側リブ92が配置されている。また、第1の外側リブ92と第2の内側リブ88とは、第2の円筒部82の周方向において同じ位置に設けられている。すわなち、第1の外側リブ92と従動ギア80の中心とを結ぶ線と、第2の内側リブ88と従動ギア80の中心を結ぶ線とが重なるように配置されている
【0041】
第2の外側リブ94は、第1の円筒部90の中心軸a2の方向に沿って、第1の隔壁部98の、中心軸a2方向に対して第2の内側リブ88が設けられた面96bと同じ側の面である面98bに、放射状に30度の等間隔で12個が設けられている。そして、これらの第2の外側リブ94のうち、互いに隣接する第2の外側リブ94がそれぞれ第2の円筒部82に連結される位置の間隔L4は30mm以上であり、先述のL3と同間隔となっている。
【0042】
この第2の外側リブ94と第2の内側リブ88とは、第2の円筒部82の周方向において異なる位置にある。また、第2の外側リブ94は、互いに隣接する第2の内側リブ88の第2の円筒部82の周方向における中央に設けられている。すなわち、互いに隣接する第2の内側リブ88のなす角度である30度の中央の位置である、第2の内側リブ88からの角度が15度の位置に第2の外側リブ94が配置されている。また、第2の外側リブ94と第1の内側リブ86とは、第2の円筒部82の周方向において同じ位置に設けられている。すわなち、第1の外側リブ94と従動ギア80の中心とを結ぶ線と、第1の内側リブ86と従動ギア80の中心とを結ぶ線とが重なるように配置されている。
【0043】
第1の外側リブ92と第2の外側リブ94とは、第2の円筒部82の周方向において異なる位置にあり、重なり合わないように配置されている。また、互いに隣接する第1の外側リブ92の第2の円筒部82の周方向における中央に、第2の外側リブ94が設けられている。すなわち、互いに隣接する第1の外側リブ92のなす角度である30度の中央の位置である、第1の外側リブ92からの角度が15度の位置に第2の外側リブ94が配置されている。
【0044】
この実施形態では、第2の円筒部82の外周面側に第1の円筒部90を設け、この第1の円筒部90と第2の円筒部82とを、第1の外側リブ92と第2の外側リブ94とで連結しているが、これに替えて、第2の円筒部82の外周面に歯列を設けて歯車として用いることができる。
【0045】
また、この実施形態では第1の円筒部90の外周面に歯列90aを設けて、回転体を歯車である従動ギア80として用いているが、これに替えて第1の円筒部90の外周面に駆動伝達ベルト支持用の溝等を設け、回転体をプーリとして用いることができる。また、第2の円筒部82の外周面に歯列を設けて歯車として用いることに替えて、第2の円筒部82の外周面に駆動伝達ベルト支持用の溝等を設け、回転体をプーリとして用いることができる。そして、これらのプーリとして用いられる回転体で駆動伝達装置を構成し、この実施形態で用いるギアを有する駆動伝達装置64に替えて、ベルトを有する駆動伝達装置とすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0046】
以上述べたように、本発明はギアやプーリ等の回転体、この回転体を有する駆動伝達装置、及び、この駆動伝達装置を用いる画像形成装置に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置を示す側面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る駆動伝達装置を示す断面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る回転体を示す側面図である。
【図4】本発明の実施形態に係る回転体を示し、図3のA−A断面図である。
【図5】本発明の実施形態に係る回転体を示し、図3のB−B断面図である。
【符号の説明】
【0048】
10 画像形成装置
26 像担持体
28 帯電装置
32 現像装置
34 転写装置
38 定着装置
40 プロセスカートリッジ
42 現像ロール
44 レジストロール
64 駆動伝達装置
66 モータ
68 駆動ギア
70 現像ロールギア
72 支持軸
80 従動ギア
82 第2の円筒部
84 支持部
84a 挿入孔
86 第1の内側リブ
88 第2の内側リブ
90 第1の円筒部
90a 歯列
92 第1の外側リブ
94 第2の外側リブ
96 第2の隔壁部
98 第1の隔壁部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒部と、
この円筒部の内部を半径方向に隔てるように設けられた隔壁部と、
この隔壁部の一方に設けられた第1のリブと、
前記隔壁部の他方に設けられた第2のリブと、を有し、
前記第1のリブと前記第2のリブとが前記円筒部の円周方向において異なる位置に配置されることを特徴とする回転体。
【請求項2】
前記第1のリブと前記第2のリブとは、それぞれ複数個が等間隔に設けられ、前記円筒部の周方向において互いに隣接する第1のリブの略中央に前記第2のリブが配置されることを特徴とする請求項1記載の回転体。
【請求項3】
前記第1のリブと前記第2のリブとは、それぞれ複数個が等間隔に設けられ、互いに隣接する第1のリブがそれぞれ前記円筒部に連結される位置の間隔と、互い隣接する第2のリブがそれぞれ前記円筒部に連結される位置との間隔とが20mm以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の回転体。
【請求項4】
前記円筒部の外周面に歯列が設けられたことを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の回転体。
【請求項5】
前記円筒部の内側に支持部を有し、この支持部に支持軸挿入孔が設けられたことを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載の回転体。
【請求項6】
第1の円筒部と、
この第1の円筒部内に設けられた第2の円筒部と、
前記第1の円筒部の内部を半径方向に隔てるように設けられた第1の隔壁部と、
前記第2の円筒部の内部を半径方向に隔てるように設けられた第2の隔壁部と、
この第2の隔壁部の一方に設けられた第1の内側リブと、
前記第2の隔壁部の他方に設けられた第2の内側リブと、
前記第1の隔壁部の半径方向において前記第1の内側リブと同じ側に設けられた第1の外側リブと、
前記第1の隔壁部の半径方向において前記第2の内側リブと同じ側に設けられた第2の外側リブと、を有し、
前記第1の内側リブと前記第2の内側リブとが前記第2の円筒部の円周方向において異なる位置に配置され、前記第1の外側リブと前記第2の外側リブとが前記第1の円筒部に周方向において異なる位置に配置されることを特徴とする回転体。
【請求項7】
前記第1の内側リブと前記第2の内側リブとは、それぞれ複数個が等間隔に設けられ、前記第2の円筒部の周方向において互いに隣接する第1の内側リブの略中央に前記第2の内側リブが設けられていることを特徴とする請求項6記載の回転体。
【請求項8】
前記第1の外側リブと前記第2の外側リブとは、それぞれ複数個が等間隔に設けられ、前記第1の円筒部の周方向において互いに隣接する第1の外側リブの略中央に前記第2の外側リブが設けられていることを特徴とする請求項6又は7記載の回転体。
【請求項9】
前記第1の内側リブと前記第2の内側リブとは、それぞれ複数個が等間隔に設けられ、互いに隣接する第1の内側リブがそれぞれ前記第2の円筒部に連結される位置の間隔と、互いに隣接する第2の内側リブがそれぞれ前記第2の円筒部に連結される位置の間隔とが20mm以上であることを特徴とする請求項6乃至8いずれか記載の回転体。
【請求項10】
前記第1の外側リブと前記第2の外側リブとは、それぞれ複数個が等間隔に設けられ、互いに隣接する第1の外側リブがそれぞれ前記第1の円筒部に連結される位置の間隔と、互いに隣接する第2の外側リブがそれぞれ前記第1の円筒部に連結される位置の間隔とが30mm以上であることを特徴とする請求項6乃至9いずれか記載の回転体。
【請求項11】
前記第1の内側リブと前記第1の外側リブとが、前記第1の円筒部の周方向において異なる位置に配置され、同方向において前記第2の内側リブと前記第2の外側リブとが異なる位置に配置されることを特徴とする請求項6乃至10記載の回転体。
【請求項12】
前記第1の円筒部の外周面に歯列が設けられたことを特徴とする請求項6乃至11いずれか記載の回転体。
【請求項13】
前記第2の円筒部の内側に支持部を有し、この支持部に支持軸挿入孔が設けられたことを特徴とする請求項6乃至12いずれか記載の回転体
【請求項14】
請求項1乃至13いずれか記載の回転体を有することを特徴とする駆動伝達装置。
【請求項15】
請求項14記載の駆動伝達装置を有することを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−47267(P2007−47267A)
【公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−229417(P2005−229417)
【出願日】平成17年8月8日(2005.8.8)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】