説明

回転操作型エンコーダ

【課題】回転操作によって矩形波を出力する回転操作型エンコーダに関し、摺動耐久性が向上されたものを提供することを目的とする。
【解決手段】摺動子5の接触部5A,5Bが回転移動する360度の角度範囲におけるケース11の凹部11A底面において、コモン電極パターン2および信号用電極パターン3,4が同一平面上に配設されている摺動平面部11Cに対し、上記各電極が設けられていない円周凹部11Eを低い高さ位置に構成したものとし、その円周凹部11Eの位置で上記摺動子5の弾接状態が軽減されるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種電子機器の入力操作部などに用いられ、回転操作により矩形波を出力する回転操作型エンコーダに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、各種電子機器はデジタル信号で制御処理されることが多くなり、それに伴って上記電子機器への入出力信号もデジタル信号で行われるものが増加している。そして、それらの電子機器に使用される電子部品もオン・オフ信号の繰り返しである矩形波を出力する回転操作型エンコーダが上記電子機器の制御用に多く採用されると共に、その耐久性の向上も要望されるようになってきた。
【0003】
このような従来の回転操作型エンコーダについて、図6〜図9を用いて説明する。
【0004】
図6は従来の回転操作型エンコーダの断面図、図7は同分解斜視図、図8は同要部であるケースの平面図、図9は同要部である摺動子の平面図である。
【0005】
同図において、1は、上方開口で箱形の絶縁樹脂からなるケースであり、開口した凹部1Aの底面に、良導電性の薄板金属板からなるコモン電極パターン2および信号用電極パターン3,4を備えている。
【0006】
5は、良導電性の弾性薄板金属からなる摺動子であり、操作軸6下方のフランジ部6A下面に設けられたかしめ用突起6Cが潰し固定されてフランジ部6A下面に固着されている。この摺動子5は、上記コモン電極パターン2上を弾接摺動する接触部5Aと上記信号用電極パターン3,4上を弾接摺動する接触部5Bとを備えている。
【0007】
そして、上記操作軸6は、フランジ部6A下面中央に設けられた円柱状の突部6Bが上記ケース1の凹部1A中央に設けられた中央穴1Bに回転可能に保持され、上方は、ケース1の開口部分を覆うようにしてケース1の上面に取り付けられた絶縁樹脂からなる軸受7の嵌合孔7Aに挿通されて360度回転可能に支持されている。
【0008】
なお、上記軸受7には、かしめ用突起を潰されることによって取り付けられた弾性薄板金属製のバネ8が配されており、そのバネ8が操作軸6のフランジ部6A上に弾接して適度な回転トルクを生じさせている。
【0009】
そして、上記ケース1にインサート成形されて固定されたコモン電極パターン2および信号用電極パターン3,4は、図8に示すように、ケース1の中央穴1Bと各々同心の同一円周上で、その配設角度は、円周全域よりも狭いほぼ1/2の角度範囲内に配置されている。
【0010】
ここで、まず信号用電極パターン3,4の形状や配置状態から説明すると、図8に示すように、上記信号用電極パターン3は導通した二つの信号用電極3A,3Bを備え、また、信号用電極パターン4も同じく導通した二つの信号用電極4A,4Bを備えており、それらの信号用電極3A,3Bと信号用電極4A,4Bとが同一円周上に位置するように、信号用電極パターン3,4は左右に並べて併設されている。なお、信号用電極パターン3と信号用電極パターン4は同じ部材を用いているが、その配設位置としてはA相用に相当する信号用電極パターン3に対しB相用に相当する信号用電極パターン4は円周方向で相対的に一つの信号用電極を形成する角度の1/2の角度をずらして配置されている。
【0011】
一方、コモン電極パターン2は、信号用電極パターン3,4の内周位置に並べて略半円リング状に構成されており、その配設角度範囲は、A相用の信号用電極パターン3の外方側(左側)に位置する信号用電極3Aの円周方向側の左側端部からB相用の信号用電極パターン4の外方側(右側)に位置する信号用電極4Bの円周方向側の右側端部間の角度範囲より僅かに広い角度範囲で設けられている。
【0012】
そして、これらコモン電極パターン2およびA相用の信号用電極パターン3、B相用の信号用電極パターン4のそれぞれは、互いに電気的に絶縁状態で配され、ケース1の外側へ延設された端子9(9Cおよび9A,9B)とそれぞれ繋がっている。
【0013】
そして、操作軸6に固着されている摺動子5は、図9に示すように、回動中心に対して同一円周上で90度毎の四分割された角度位置毎に、コモン電極パターン2上を摺接する内周側の接触部5Aと信号用電極パターン3,4上を摺接する外周側の二つの接触部5Bとを一組として各々備え、上記一組毎の接触部5A,5Bは、回動中心に対し、径方向に同一線上に並べて配されている。
【0014】
従来の回転操作型エンコーダは、以上のように構成されており、次にその動作を説明する。
【0015】
まず、操作軸6を回転操作すると、その下面に固着された摺動子5は、ケース1に対して相対的に回転し、内周側の接触部5Aがコモン電極パターン2上を摺動し、外周側の二つの接触部5BがA相用の信号用電極パターン3の信号用電極3A,3BおよびB相用の信号用電極パターン4の信号用電極4A,4B上を規則的に接離しながら回転摺動する。
【0016】
そして、上記摺動子5の四組の接触部5A,5Bの回転摺動によって、端子9Aと端子9Cとの間でA相の矩形波が規則的に出力され、また端子9Bと端子9Cとの間でA相に比べてオンおよびオフ位置が1/2ずれたB相の矩形波が規則的に出力される。
【0017】
このとき、コモン電極パターン2および信号用電極パターン3,4上を弾接摺動する摺動子5の接触部5A,5Bは、円周を均等に四分割する角度位置に各々設けられているので、操作軸6を360度回転させると、上記摺動子5の四箇所の接触部5A,5BがA相用の二箇所の信号用電極3A,3Bと順次接離することによりA相出力として八回の矩形波が出力され、同様にB相用の二箇所の信号用電極4A,4Bにも順次接離することによりB相出力としてA相とは1/2の位相差をもつ八回の矩形波が出力されるものであった。
【0018】
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
【特許文献1】特開2004−219297号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
しかしながら、上記従来の回転操作型エンコーダにおいては、使用される電子機器の多機能化による回転操作型エンコーダの使用頻度の増加などに伴い、回転操作回数が増して、摺動子5の接触部5A,5Bがコモン電極パターン2および信号用電極パターン3,4上を摺動する距離が長くなる傾向にあった。ここで、接触部5A,5Bが大きく摺動磨耗をしてしまうとコモン電極パターン2および信号用電極パターン3,4との接触不安定などの発生も懸念されるようになるので、回転操作による摺動耐久性の向上が課題となってきた。
【0020】
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、摺動耐久性を向上して長期に亘って接触性が安定した回転操作型エンコーダを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0021】
上記目的を達成するために本発明は、以下の構成を有するものである。
【0022】
本発明の請求項1に記載の発明は、コモン電極と信号用電極とが底面に配設された絶縁樹脂製のケースと、上記各電極と相対的に回転摺動可能に回転体に固定された弾性を有する摺動子とを備えた回転操作型エンコーダであって、上記各電極が同一平面上の所定の第一角度範囲のみに配設され、上記各電極が設けられていない第二角度範囲の底面の高さ位置が、上記第一角度範囲の底面の高さ位置よりも低い位置で設けられ、上記第二角度範囲で上記摺動子の弾接状態が軽減される構成とされていることを特徴とする回転操作型エンコーダとしたものであり、各電極が設けられていない第二角度範囲において摺動子に加わる圧力が軽減されるものとしたため、接触部分の摺動磨耗が抑えられて摺動耐久性が向上され、長期に亘って接触安定性に優れた回転操作型エンコーダを実現できるという作用を有する。
【0023】
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明において、第二角度範囲の第一角度範囲との境に傾斜面が設けられていることを特徴とするものであり、回転体が回転操作されてそれに固着された摺動子が第一角度範囲と第二角度範囲との間を摺動していく際に、上記位置で傾斜面を設けておくと滑らかに摺動移動していくものにでき、摺動子に加わる接触圧力の急激な変化の発生が低減され、より摺動耐久性の優れたものにできるという作用を有する。
【0024】
請求項3に記載の発明は、請求項2記載の発明において、第二角度範囲に設けられた傾斜面の第一角度範囲側の境が、曲面で繋がれた形状とされていることを特徴とするものであり、その境の部分を含めて摺動子に加わる接触圧力の変化が滑らかに変化するものにできて摺動磨耗がさらに抑えられたものにできるという作用を有する。
【0025】
請求項4に記載の発明は、請求項1記載の発明において、第二角度範囲の底面位置が、上記摺動子が弾接摺動しない間隔まで離して設けられていることを特徴とするものであり、第二角度範囲では摺動子がケース底面に接触しない構成であるため、実質的に摺動距離の少ないものとして実現できるという作用を有する。
【発明の効果】
【0026】
以上のように本発明によれば、摺動耐久性が向上された回転操作型エンコーダを提供することができるという有利な効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図5を用いて説明する。
【0028】
(実施の形態)
図1は本発明の一実施の形態による回転操作型エンコーダの断面図、図2は同分解斜視図、図3は同要部であるケースの平面図である。
【0029】
同図において、11は、上方開口の凹部11Aを備えた箱形の絶縁樹脂からなるケースで、その凹部11A底面には、一つの良導電性の薄板金属板から打ち抜き加工して形成されたコモン電極パターン2および信号用電極パターン3,4が配されている。
【0030】
5は良導電性の弾性薄板金属からなる摺動子、6は回転体としてなる操作軸であり、上記摺動子5は、操作軸6下方のフランジ部6A下面のかしめ用突起6Cが潰されることによってフランジ部6A下面に固着されている。この摺動子5は、斜め下方に曲げ加工されてばね性を有した脚状の接触部5A,5Bを備え、この接触部5Aおよび5Bが上記コモン電極パターン2および信号用電極パターン3,4上を各々弾接摺動する。
【0031】
そして、上記操作軸6は、フランジ部6A下面中央に設けられた円柱状の突部6Bがケース11の凹部11Aの底面中央に設けられた中央穴11Bに回転可能に保持され、上方の軸部はケース11の開口部分を覆うようにしてケース11上面に取り付けられた軸受7の嵌合孔7Aに挿通されて回転可能に嵌合支持されている。また、上記軸受7には、かしめ用突起を潰されることによって取り付けられた弾性薄板金属からなるバネ8が配されており、そのバネ8が操作軸6のフランジ部6Aに弾接して適度な回転トルクを生じさせている。
【0032】
そして、上記ケース11にインサート成形されて固定されたコモン電極パターン2および信号用電極パターン3,4は、図3に示すように、ケース11の中央穴11Bから間隔をあけて、各々同心の同一円周上で、その配設角度は、円周全域よりも狭いほぼ1/2の角度範囲内に配置されている。
【0033】
上記信号用電極パターン3および4は、それぞれ導通した二つの信号用電極3A,3Bおよび4A,4Bを有し、それらがケース11の凹部11A底面に露出して同一円周上に並ぶように併設されて固定されている。その配置位置としては、図3にも示したように、A相用の信号用電極パターン3が左側の位置に配され、B相用の信号用電極パターン4が右側の位置に配されている。このA相用の信号用電極パターン3とB相用の信号用電極パターン4の配設位置としては、A相用の信号用電極パターン3に対しB相用の信号用電極パターン4は円周方向で相対的に一つの信号用電極を形成する角度の1/2の角度をずらして配置されている。
【0034】
そして、コモン電極パターン2は、同一円周上に並べて配設された信号用電極パターン3,4の両方で構成される配設角度範囲より僅かに広い角度範囲で、信号用電極パターン3,4の内周位置に並べて半円リング状に構成されている。
【0035】
これらのコモン電極パターン2およびA相用の信号用電極パターン3、B相用の信号用電極パターン4のそれぞれは、互いに電気的に絶縁状態で配され、ケース11の外側へ延設された端子9(9Cおよび9A,9B)とそれぞれ繋がっている。なお、コモン電極パターン2は、A相用の信号用電極パターン3とB相用の信号用電極パターン4との間の絶縁部分に延設部が配されて端子9Cと繋がっている。
【0036】
そして、上記操作軸6に固着された摺動子5は、上記コモン電極パターン2上を摺接する内周側の接触部5Aと信号用電極パターン3,4の信号用電極3A,3B,4A,4B上を摺接する外周側の二つの接触部5Bとが一組とされ、それが回転円周上の等分四分割される位置毎にそれぞれ設けられている。その一組毎の接触部5A,5Bは、回動中心に対して半径方向の同一直線上に並べて配されている。
【0037】
以上の部分は、従来の回転操作型エンコーダと同様の構成部分であるが、本発明の実施の形態によるものは、ケース11の凹部11A底面の摺動子5の接触部5A,5Bが回転摺動する360度の角度範囲の内、上記コモン電極パターン2および信号用電極パターン3,4の信号用電極3A,3B,4A,4Bが同一平面上で配設されている第一角度範囲としてなる摺動平面部11Cに対して、上記各電極が設けられていない第二角度範囲としてなる円周凹部11Eが摺動平面部11Cよりも低い底面高さ位置で構成されていると共に、この円周凹部11Eの上記摺動平面部11Cに繋がる部分を傾斜面からなる摺動傾斜部11Dとして形成して繋いでいることを特徴とするものである。
【0038】
つまり、図1からも判るように、第一角度範囲としての摺動平面部11Cの高さ位置としては、摺動子5の接触部5A,5Bが所定の撓み量で撓んで摺動平面部11C上に弾接する高さで設定され、第二角度範囲としての円周凹部11Eは、摺動子5が上記弾接状態の撓みからバネ性により自己復元して円周凹部11Eから離れて浮いた状態となる高さ位置で設けられている。なお、上記摺動傾斜部11Dの上記摺動平面部11Cと繋がる部分は曲面で繋げている。
【0039】
本発明による回転操作型エンコーダは、以上のように構成され、操作軸6を回転操作すると、そのフランジ部6A下面に固着された摺動子5が、ケース11に対して相対的に回転し、内周側の接触部5Aがコモン電極パターン2上を摺動し、外周側の二つの接触部5Bが信号用電極パターン3,4の信号用電極3A,3B,4A,4B上を規則的に接離しながら摺動する。
【0040】
そして、上記摺動子5の四組の接触部5A,5Bの摺動によって、端子9Aと端子9Cとの間からA相の矩形波が連続して出力され、また端子9Bと端子9C間からA相に比べてオン・オフ位置が1/2ずれたB相の矩形波が連続して出力される。
【0041】
また、摺動子5の接触部5A,5Bは、円周を均等に四分割する角度位置に各々設けられているので、操作軸6を360度回転させると、従来同様に、A相出力として八回の矩形波が出力され、同様にB相出力としてA相とは1/2の位相差をもつ八回の矩形波が出力される。
【0042】
ここで、さらに詳細に本発明の実施の形態による回転操作型エンコーダの動作時における特徴について、図4のケースと摺動子を組み合わせた状態の平面図、およびその図4のS−S線における断面図である図5を用いて説明する。
【0043】
操作軸6を回転操作して、そのフランジ部6A下面に固着された摺動子5の接触部5A,5Bが、ケース11のコモン電極パターン2および信号用電極パターン3,4が配設された摺動平面部11C上を回転する際は、従来と同じ状態である。
【0044】
しかし、摺動子5が上記摺動平面部11C上から摺動傾斜部11Dに回転移動すると、その傾斜に伴ってフランジ部6A下面と底面間の距離つまり摺動子5と底面間の対向間隔が広がって底面の高さ位置が摺動子5から遠ざかるため、摺動子5の接触部5A,5Bの撓みが自己復元して、その弾接状態が緩和され、摺動傾斜部11Dを過ぎた円周凹部11Eの部分では、摺動子5がその表面に弾接することなく、接触部5A,5Bが浮いた状態となる。
【0045】
これにより、360度の一回転当りでA相、B相からの各八回の矩形波出力が得られることは変わらないが、摺動子5の接触部5A,5Bにおけるケース11の凹部11A上を弾接摺動する距離が実質的に少なくでき、回転操作による接触部5A,5Bの摺動磨耗を抑えて、長期に亘って接触安定性に優れた回転操作型エンコーダとして実現することができる。
【0046】
そして、上記円周凹部11Eの摺動平面部11Cとの境に摺動傾斜部11Dを設けた当該構成のものであれば、摺動子5の接触部5A,5Bが摺動平面部11Cから円周凹部11Eまたは円周凹部11Eから摺動平面部11Cに移動する際に、その接触部5A,5Bへの急激な撓み動作などが加わることもなく、摺動子5の接触部5A,5Bは摺動傾斜部11Dの傾斜面に沿って滑らかな動作で撓むようになって接触部5A,5Bへの金属疲労が緩和されると共に、安定したバネ性が維持されて摺動耐久性がさらに向上されたものにできる。
【0047】
また、上記摺動傾斜部11Dと上記摺動平面部11Cとの境を曲面で繋いだ形状とすれば、さらに滑らかに摺動子5の接触部5A,5Bの撓み動作がなされるため、より摺動耐久性に好適なものにできる。
【0048】
なお、ケース11底部の厚み等の制約により、円周凹部11E部分の高さ位置が、摺動子5の接触部5A,5Bがその表面から離れるほど低くできない場合であっても、第一角度範囲である摺動平面部11Cより第二角度範囲である円周凹部11Eを低く構成したものとすれば、第二角度範囲内では上記接触部5A,5Bの撓みが軽減されて弾接の圧力が小さい状態で接触部5A,5Bが円周凹部11E上を摺動するため、摺動磨耗が抑えられたものとなる。さらに、その場合であれば、摺動傾斜部11Dの摺動平面部11Cとの境に設けた曲面形状を、摺動傾斜部11Dの円周凹部11E側の境にも設けると良い。
【0049】
なお、上記には摺動子5を操作軸6に固着した事例を説明したが、摺動子5を回転可能に保持する回転体としては上記操作軸6のみに限定されることはない。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明による回転操作型エンコーダは、回転操作時の摺動耐久性が向上されたものにできるという特徴を有し、各種電子機器の入力操作部を構成する際などに有用である。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の一実施の形態による回転操作型エンコーダの断面図
【図2】同分解斜視図
【図3】同要部であるケースの平面図
【図4】同ケースと摺動子を組み合わせた状態の平面図
【図5】図4のS−S線における断面図
【図6】従来の回転操作型エンコーダの断面図
【図7】同分解斜視図
【図8】同要部であるケースの平面図
【図9】同要部である摺動子の平面図
【符号の説明】
【0052】
2 コモン電極パターン
3,4 信号用電極パターン
3A,3B,4A,4B 信号用電極
5 摺動子
5A,5B 接触部
6 操作軸
6A フランジ部
6B 突部
6C かしめ用突起
7 軸受
7A 嵌合孔
8 バネ
9,9A,9B,9C 端子
11 ケース
11A 凹部
11B 中央穴
11C 摺動平面部
11D 摺動傾斜部
11E 円周凹部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コモン電極と信号用電極とが底面に配設された絶縁樹脂製のケースと、上記各電極と相対的に回転摺動可能に回転体に固定された弾性を有する摺動子とを備えた回転操作型エンコーダであって、上記各電極が同一平面上の所定の第一角度範囲のみに配設され、上記各電極が設けられていない第二角度範囲の底面の高さ位置が、上記第一角度範囲の底面の高さ位置よりも低い位置で設けられ、上記第二角度範囲で上記摺動子の弾接状態が軽減される構成とされていることを特徴とする回転操作型エンコーダ。
【請求項2】
第二角度範囲の第一角度範囲との境に傾斜面が設けられていることを特徴とする請求項1記載の回転操作型エンコーダ。
【請求項3】
第二角度範囲に設けられた傾斜面の第一角度範囲側の境が、曲面で繋がれた形状とされていることを特徴とする請求項2記載の回転操作型エンコーダ。
【請求項4】
第二角度範囲の底面位置が、摺動子が弾接摺動しない間隔まで離して設けられていることを特徴とする請求項1記載の回転操作型エンコーダ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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