説明

回転灯

【課題】振動を受ける場合でも故障し難い回転灯1を提供する。
【解決手段】本回転灯1は、ベース4に取り付けられ透光性を有する有蓋筒状のグローブ5と、このグローブ5の頂部28に取り付けられグローブ5内に収容されたLED9と、ベース4により支持されグローブ5内に収容されておりグローブ5の軸方向A4に延びる回転中心軸線C1の周りに回転駆動される反射鏡10と、LED9に給電するための導電部材13とを有する。導電部材13は、グローブ5の内周29に近接して配置され、グローブ5の軸方向A4に延びており、両端部49,50がグローブ5に取り付けられている。グローブ5の内周29には、導電部材13の長手方向中間部71と係合し、この中間部71がグローブ5の径方向内方R41に移動することを規制する規制部材70が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転灯に関する。
【背景技術】
【0002】
回転灯は、光源と、この光源からの光を反射し回転駆動される反射鏡とを有している。反射鏡は、上下方向に沿って延びる回転中心軸線の周りに回転し、光源からの光を周囲に向けて反射するようになっている。光源、反射鏡は、グローブおよびベースの内部に収容されている。グローブおよびベースは、ともに筒状をなしている。グローブが、ベースの上方に配置されている。
【0003】
また、グローブの頂部に、光源が配置される場合がある。この場合、光源への給電は、リード線を介してなされる。このリード線は、ベースからグローブの頂部へと延びている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2006−318885号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、リード線の長手方向に関する当該リード線の中間部は、固定されていないので、回転灯が振動したときに、上記中間部が位置ずれする虞がある。その結果、上記中間部と反射鏡とが干渉する虞がある。ひいては、この干渉に起因して回転灯が故障し易くなる。
そこで、本発明の目的は、故障し難い回転灯を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の回転灯は、ベースと、このベースに取り付けられ透光性を有する有蓋筒状のグローブと、このグローブの頂部に取り付けられ上記グローブ内に収容された光源と、上記ベースにより支持され上記グローブ内に収容されており、上記グローブの軸方向に延びる回転中心軸線の周りに回転駆動され、上記光源からの光を周囲に向けて反射する反射鏡と、上記グローブの内周に近接して配置され、上記グローブの軸方向に延びており、一端部が上記グローブに取り付けられ、他端部が上記グローブおよび上記ベースのいずれかに取り付けられており、上記光源に給電するための導電部材と、上記グローブの上記内周に設けられ、上記導電部材の長手方向中間部と係合し、上記中間部が上記グローブの径方向内方に移動することを規制する規制部材と、を備えることを特徴とする(請求項1)。本発明によれば、例えば、回転灯が振動したときに、上記導電部材と上記反射鏡との干渉が防止されるので、この干渉に起因した故障が生じる虞はない。従って、回転灯を故障し難くできる。
【0006】
また、本発明において、上記規制部材は、上記導電部材の上記中間部に引っ掛け係合する場合がある(請求項2)。この場合、上記導電部材の上記中間部を上記規制部材に係合させ易い。その結果、回転灯を組み立て易くできる。
また、本発明において、上記導電部材の上記中間部および上記規制部材の少なくとも一方は、上記グローブの上記頂部に向かうにしたがって上記グローブの径方向外方へ傾斜する傾斜面を含む場合がある(請求項3)。この場合、導電部材がグローブの軸方向に移動するときに、傾斜面は、グローブの径方向外方へ導電部材の移動を案内することができる。従って、グローブの径方向内方への導電部材の中間部の移動を確実に規制することができる。
【0007】
また、本発明において、上記導電部材は、板状部材を含む場合がある(請求項4)。この場合、上記導電部材に上記傾斜面を形成し易い。
また、本発明において、上記導電部材の上記他端部は、上記グローブの開口側の端部に上記ベース側からねじ止めにより固定される固定部を有する場合がある(請求項5)。この場合、上記固定部をグローブに容易に固定できる。また、固定するときに、導電部材をグローブの頂部側へ移動させつつ、規制部材に係合させることができる。このとき、上記傾斜面により、導電部材の中間部を径方向外方へ付勢できる。従って、導電部材の中間部の移動を確実に規制できる。
【0008】
また、本発明において、上記グローブの上記内周には、当該グローブの径方向外方への上記導電部材の移動を規制する受け部が設けられている場合がある(請求項6)。この場合、導電部材は、グローブの径方向外方に傾斜面により付勢された状態で受けられるので、がたつきなく保持される。
また、本発明において、上記グローブの上記内周には、当該グローブの周方向に関する上記導電部材の移動を規制する周方向規制部材が設けられている場合がある(請求項7)。この場合、例えば、回転灯がグローブの周方向に振動しても、導電部材がグローブの周方向に位置ずれすることが防止される。その結果、位置ずれに起因して、規制部材と導電部材の中間部との係合が解除されることが防止される。
【0009】
また本発明において、上記周方向規制部材が、上記グローブの上記内周から上記グローブの径方向内方へ突出するリブを含む場合がある(請求項8)。この場合、周方向規制部材の構造を簡素化できる。
また、本発明において、上記リブは、上記導電部材よりも、上記グローブの径方向内方に突出している場合がある(請求項9)。この場合、例えば、回転灯が振動したときに、反射鏡と導電部材との接触が確実に防止される。
【0010】
また、本発明において、上記導電部材の上記他端部は、端子部を含み、上記ベースに取り付けられ上記導電部材の上記端子部と当接する端子金具がさらに備えられ、上記グローブと上記ベースとが互いに連結されるのに伴って、上記導電部材の上記端子部と上記端子金具とが、互いに電気的に接続できるように、上記導電部材の上記端子部と上記端子金具とが互いに対向して配置され且つ互いに当接している場合がある(請求項10)。この場合、ベースとグローブとの連結と、端子部と端子金具との電気的な接続とを一括してできるので、回転灯を組み立て易い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下では、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。本実施形態では、回転灯が、取付対象部材としての車両のルーフに取り付けられる場合に則して説明する。なお、本発明はこれに限らず、例えば、取付対象部材として、車両以外の機械装置、例えば、工作機械が用いられてもよい。
図1は、本発明の一実施形態の回転灯の断面図である。図2は、図1の回転灯の右側面図であり、グローブは一点鎖線で図示されている。なお、図1は、図2のI−I断面を示す。
【0012】
図1を参照して、回転灯1は、当該回転灯1の外郭を形成するケース2を有している。このケース2は、取付対象部材(例えば、車両のルーフ3)寄りに配置される有底筒状のベース4と、透光性を有する有蓋筒状のグローブ5とを有している。
回転灯1は、内部部品としての以下の各部品8〜22を有している。回転灯1は、光源としての発光ダイオード8,9(LED8,9ともいう。)と、LED8,9から発せられた光を所定の照射方向に反射する反射鏡10と、この反射鏡10を回転中心軸線C1の周りに回転駆動する回転駆動機構12と、LED8,9に給電するための電気部品(例えば、導電部材13、端子金具14、リード線15)と、上述した内部部品8〜10,12〜15を支持する複数の支持部材16〜22とを有している。
【0013】
LED8,9が発光すると、光は反射鏡10により反射されて、所定の照射方向に向けて照射される。光は、水平方向、斜め上方、および斜め下方に向けて照射される。このときに、反射鏡10が回転中心軸線C1の周りに回転することにより、反射鏡10による反射光の照射方向が変化する。その結果、光が全周に向けて照射される。
ケース2は、中空の筒形状をなしている。ケース2は、底面24を有している。この底面24は、ベース4により形成されている。ケース2内部に、上述の内部部品8〜10,12〜22が収容されている。
【0014】
なお、本実施形態では、回転灯1のケース2の中心軸線C2が上下方向Zに沿う場合に則して、回転灯1を説明する。
グローブ5は、筒部27と、頂部28とを有している。筒部27は、内周29と、外周30とを有している。筒部27の軸方向の一端に、頂部28が固定されている。また、筒部27の軸方向の他端に、開口31が形成されている。具体的には、筒部27と頂部28とは、単一材料により一体に形成されている。また、グローブ5の全体が、透光性材料、例えば、合成樹脂材料としてのポリカーボネイト樹脂により形成されている。
【0015】
グローブ5は、ベース4よりも取付対象部材から遠い側に配置されている。グローブ5の開口31側の端部32は、ベース4に取り付けられている。グローブ5は、ベース4に支持されている。ベース4とグローブ5とが互いに連結されることにより、ケース2が構成されている。ベース4の中心軸線と、グローブ5の中心軸線C4と、ケース2の中心軸線C2とは、互いに一致している。ケース2の中心軸線C2が、上述の回転中心軸線C1と一致しているが、平行であってもよい。
【0016】
グローブ5の筒部27の軸直角断面(中心軸線C4に直交する断面)の形状は、円形に近似した略円形をなしている。具体的には、筒部27の周方向に関する円形の一部が、径方向外方に張り出している。
ベース4の軸直角断面の形状は、略円形をなしている。具体的には、周方向に関する円形の一部(複数箇所)が、径方向内方に窪んでいる。
【0017】
なお、グローブ5の筒部27の軸直角断面の形状は、上述の略円形に限定されず、例えば、円形でもよいし、矩形等の多角形でもよいし、多角形に近似した略多角形形状でもよい。このような筒形状の中心軸線に直交する方向を、径方向という。また、ケース2についても同様である。
LED8は、支持部材16,17,18を介してベース4に支持されており、グローブ5内に収容されている。LED8は、回転中心軸線C1上において、反射鏡10の下側の端部に配置されている。
【0018】
LED9は、グローブ5の頂部28に支持部材21を介して取り付けられており、グローブ5内に収容されている。LED9は、回転中心軸線C1上において、反射鏡10の上側の端部に配置されている。
反射鏡10は、ベース4により回転可能に支持されており、グローブ5内に収容されている。反射鏡10は、回転中心軸線C1の周りに回転駆動され、LED8,9からの光を周囲に向けて反射する。
【0019】
支持部材16は、ベース4に固定されており、支持部材17,18を介してLED8を固定状態で支持している。支持部材18は、例えば、回路基板からなる。
支持部材16は、支持部材19および支持部材20を介して反射鏡10を回転可能に支持している。支持部材19は、筒状の軸受からなる。
支持部材21は、ケース23のグローブ5の頂部28に固定されており、LED9を支持している。支持部材21は、例えば、回路基板からなる。この回路基板の導体部分がLED9に電気的に接続されている。また、支持部材21には、支持部材22が取り付けられている。この支持部材22に導電部材13が取り付けられている。
【0020】
回転駆動機構12は、駆動源としての電動モータ35と、この電動モータ35の出力軸の回転を反射鏡10に伝達するための複数の動力伝達部材36,37,38とを有している。複数の動力伝達部材36,37,38と、支持部材20とが、回転を伝達する伝達機構を構成している。支持部材20が、電動モータ35により駆動され、回転する。
複数の動力伝達部材36,37,38は、互いに直径が異なる円板状の弾性部材により形成され、回転可能に支持されている。動力伝達部材36,37の外周同士が互いに摩擦を伴って係合することにより、回転が伝達される。動力伝達部材37,38は、互いに一体に回転する。動力伝達部材38の外周が、支持部材20の外周に摩擦を伴って係合することにより、回転が伝達される。
【0021】
反射鏡10は、支持部材20と連結される環状板41と、環状板41の上面から上方に延設されておりLED8の上方に臨む湾曲板42と、湾曲板42の上側端縁から前方に延設された平板43と、湾曲板42の上側端縁から上方に延設されておりLED9の下方に臨む湾曲板44とを有している。各板41〜44は、単一の材料により一体に形成されている。湾曲板42は、LED8からの光を略水平方向に反射する凹湾曲面形状をなす反射面を形成している。湾曲板44は、LED9からの光を略水平方向に反射する凹湾曲面形状をなす反射面を形成している。
【0022】
電気部品は、LED8に電力を供給するための部品(図示せず)と、LED9に電力を供給するための部品(例えば、導電部材13、端子金具14、リード線15等)とを有している。
例えば、LED9は、回路基板(支持部材21が相当する)、リード線15、導電部材13、端子金具14、リード線(図示せず)を介して外部の電源装置、例えば、車両の車載バッテリー(図示せず)に電気的に接続されている。これにより、LED9に電力が供給されるようになっている。
【0023】
図1および図2を参照して、導電部材13は、一対が設けられている。一対の導電部材13は、互いに同じに構成されている。各導電部材13は、金属製の長尺の板材である。導電部材13は、当該導電部材13の長手方向A5に関する一端部49および他端部50を有している。
導電部材13の一端部49および他端部50の間の部分は、グローブ5の頂部28に対向する第1の部分51と、グローブ5の内周29に対向する第2の部分52と、第1および第2の部分51,52を互いに接続する屈曲状の第3の部分53とを有している。一端部49、第1の部分51、第3の部分53、第2の部分52、および他端部50が、単一材料により一体に形成されている。
【0024】
導電部材13の一端部49が、支持部材21,22を介して、グローブ5の頂部28に取り付けられている。
導電部材13の第1の部分51は、上述の一端部49につながっており、グローブ5の頂部28に近接して配置され、グローブ5の径方向へ延びている。
導電部材13の第3の部分53は、第1および第2の部分51,52を互いに接続しており、グローブ5の軸方向A4に対して斜めに延びている。
【0025】
導電部材13の第2の部分52は、グローブ5の内周29に近接して配置され、グローブ5の軸方向A4に略平行に延びている。すなわち、第2の部分52は、グローブ5の軸方向A4に平行に配置されるか、または、軸方向A4に対して小さな角度で傾斜して延びている。
導電部材13の他端部50が、グローブ5に取り付けられている。具体的には、他端部50が、グローブ5の開口31側の端部32に、ねじ止めにより固定されている。
【0026】
なお、導電部材13の他端部50が、ベース4に取り付けられている場合も考えられる。本実施形態では、導電部材13の他端部50が、グローブ5に取り付けられている場合に則して説明する。
一対の端子金具14は、ベース4に取り付けられている。一対の端子金具14は、互いに同じに構成されている。一方の端子金具14と一方の導電部材13とが、互いに対をなし、互いに電気的に接続されている。他方の端子金具14と他方の導電部材13とが、互いに対をなし、互いに電気的に接続されている。
【0027】
回転灯1のケース2の底面24が、車両のルーフ3の天面56に、取付構造57により取り付けられている。
取付構造57は、上述のケース2の底面24と、ルーフ3の天面56と、底面24および天面56間に介在する複数の緩衝部材58と、複数の緩衝部材58をケース2の底面24に取り付ける複数の第1の固定部材59と、複数の緩衝部材58をルーフ3の天面56に取り付ける複数の第2の固定部材60とを有している。第1および第2の固定部材59,60は、ボルトからなる。
【0028】
本実施形態では、取付構造57は、3つの緩衝部材58を有している。各緩衝部材58は、2つの第1の固定部材59により回転灯1に固定されている。また、各緩衝部材58は、1つの第2の固定部材60によりルーフ3に固定されている。
具体的には、各緩衝部材58は、2つの第1の挿通孔61および1つの第2の挿通孔62を有している。第1の固定部材59は、緩衝部材58の第1の挿通孔61を挿通し、ベース4の挿通孔63を挿通し、グローブ5のねじ孔64にねじ嵌合している。これにより、第1の固定部材59は、グローブ5と、ベース4と、緩衝部材58とを共締め状態で締結している。また、ルーフ3は、金属板、例えば、鋼板により形成されている。ルーフ3には、予め定められた位置に複数、例えば、3つの挿通孔65が形成されている。各第2の固定部材60が、ルーフ3の挿通孔65を挿通している。第2の固定部材60に、ナット66がねじ嵌合している。
【0029】
ところで、回転灯1が車両のルーフ3に取り付けられる場合に、車両の振動に、回転灯1が共振することがある。このときに、回転灯1の反射鏡10と導電部材13とが互いに干渉することが懸念される。この干渉に起因して、回転灯1に故障が生じることが懸念される。
また、本実施形態では、回転灯1の振動時の反射鏡10と導電部材13との干渉を防止するために、一対の導電部材13の移動を規制する一対の規制部材70が設けられている。
【0030】
図3は、図1の要部拡大図であり、グローブ5の側部を示す。図4は、図3に示す要部とその周辺部分とを、ケース2の中心から見た図である。
図3および図4を参照して、一対の規制部材70は、互いに同じに構成されている。また、規制部材70と導電部材13とは、一つ宛が互いに対をなしている。規制部材70と、導電部材13の長手方向中間部71(以下、単に中間部71ともいう。)とは、互いに係合している。これにより、グローブ5の径方向内方R41への中間部71の移動が規制されるようになっている。
【0031】
規制部材70は、グローブ5の内面としての内周29に設けられている。規制部材70は、グローブ5の内周29と単一材料により一体に形成されている。規制部材70は、グローブ5の内周29から径方向内方R41に突出するとともに、規制部材70の突出した先端部がグローブ5の軸方向A4に延びている。その結果、規制部材70は、下方に向けて開放された凹部73を形成している。この凹部73の縁部が、導電部材13の中間部71と、互いに引っ掛け係合している。
【0032】
また、凹部73の縁部は、傾斜面74を有している。この傾斜面74は、グローブ5の頂部28に向かうにしたがってグローブ5の径方向外方R42へ傾斜している。
また、グローブ5の軸方向A4に関して、規制部材70は、側方から見たときに、反射鏡10の上半部としての湾曲板44と重なり合うように配置されている(図1参照)。
図1および図3を参照して、導電部材13の中間部71は、上述の規制部材70と係合する係合部としての突部76を有している。この突部76は、上方に向けて突出している。突部76の先端が、規制部材70により形成された凹部73に入っている。規制部材70は、グローブ5の軸方向A4に関する導電部材13の中間部71の突部76と、グローブ5の径方向R41,R42に互いに対向している。規制部材70は、導電部材13の中間部71の突部76よりも、グローブ5の径方向内方R41に配置されている。
【0033】
また、突部76は、グローブ5の頂部28に向かうにしたがってグローブ5の径方向外方R42へ傾斜する傾斜面77を有している。
突部76は、導電部材13の中間部71の板金材料が折り返されて積層されることにより形成されてなる。すなわち、中間部71は、グローブ5の径方向外方R42から径方向内方R41に向けて積層された第1、第2、および第3の板部78,79,80を有している。
【0034】
第1、第2、および第3の板部78,79,80は、この順で互いに接続されており、この順に互いに逆向きに折り返されながら、連続して延びている。第1、第2、および第3の板部78,79,80は、Z字形形状(S字形形状でもよい。)をなしている。
第1の板部78の下端部は、上述の他端部50につながっている。第1の板部78の上端部と第2の板部79の上端部とが互いに接続されている。第2の板部79の下端部と、第3の板部80の下端部とが互いに接続されている。第3の板部80の上端部が、上述の一端部49につながっている。第1の板部78と、第2の板部79とが、突部76を形成している。また、傾斜面77は、第2の板部79の径方向内方R42の面により形成されている。
【0035】
なお、本実施形態では、導電部材13の中間部71が傾斜面77を有し、且つ規制部材70が傾斜面74を有しているが、これには限定されない。例えば、後述する変形例で説明するように、いずれか一方の傾斜面74,77が、設けられるようにしてもよい。本実施形態では、両傾斜面74,77が設けられる場合に則して説明する。
導電部材13は、板状部材により形成されている。導電部材13の第2の部分52の板厚方向が、グローブ5の径方向R41,R42に沿うように配置されている。
【0036】
また、導電部材13は、断面溝形形状に形成された溝形部分81を有している。溝形部分81は、突部76と他端部50との間に配置されている。溝形部分81により、導電部材13の曲げ剛性が高くなる。また、組立時に、導電部材13の他端部50が固定されるときに、溝形部分81が曲がり難いので、両傾斜面74,77が沿い易い。
溝形部分81は、グローブ5の径方向内方R41に向けて開放されている。溝形部分81は、グローブ5の内周29との間に隙間を開けて配置されている。これにより、溝形部分81の角が、グローブ5の内周29に接触し難くなる。従って、グローブ5の傷付きを防止できる。
【0037】
図3および図4を参照して、本実施形態では、グローブ5の内周29には、当該グローブ5の径方向外方R42への導電部材13の移動を規制可能な第1および第2の受け部83,84が設けられている。また、グローブ5の内周29には、当該グローブ5の周方向U4に関する導電部材13の中間部71の移動を規制する周方向規制部材85が設けられている。各導電部材13に、第1および第2の受け部83,84が設けられ、これとともに、一対の周方向規制部材85が設けられている。
【0038】
第1の受け部83は、導電部材13の第2の部分52における突部76よりも上側の部分87に当接可能に対向して配置されている。第1の受け部83は、導電部材13の上側の部分87よりも、グローブ5の径方向外方R42に配置されている。本実施形態では、第1の受け部83は、導電部材13の上側の部分87と当接している。第1の受け部83が導電部材13と当接することにより、グローブ5の径方向外方R42への導電部材13の移動が規制される。
【0039】
具体的には、第1の受け部83は、グローブ5の内周29に設けられたリブにより形成されている。このリブは、内周29からグローブ5の径方向内方R41へ向けて突出している。リブとグローブ5とは、単一の材料により一体に形成されている。リブは、グローブ5の軸方向A4に平行にまたは概ね平行に所定長さで延びている。また、第1の受け部83を形成する当該リブの下端部に規制部材70が一体に形成されている。
【0040】
また、グローブ5の周方向U4に関して、第1の受け部83の幅W1(周方向寸法)は、導電部材13の上側の部分87の幅W2(周方向寸法)よりも小さくされている(W1<W2)。第1の受け部83は、導電部材13の上側の部分87における周方向中央部を受けている。
また、第2の受け部84が、導電部材13の第2の部分52における突部76よりも下側の部分88に当接可能に対向して設けられている。第2の受け部84は、導電部材13の下側の部分88よりも、グローブ5の径方向外方R42に配置されている。本実施形態では、第2の受け部84と導電部材13の下側の部分88とは、隙間を開けて対向している。第2の受け部84が導電部材13と当接するときには、グローブ5の径方向外方R42への導電部材13の移動が規制される。具体的には、第2の受け部84は、グローブ5の内周29における規制部材70の下方に隣接する部分より形成されている。
【0041】
第1および第2の受け部83,84の少なくとも一方が、導電部材13と当接している場合には、導電部材13の移動を確実に規制できる。
また、第1および第2の受け部83,84の両方が、導電部材13と近接して若干の隙間を開けて配置されている場合も考えられる。この場合には、第1および第2の受け部83,84の少なくとも一方と導電部材13とが互いに当接するときに、例えば、回転灯1が共振するときに、導電部材13の移動が規制される。
【0042】
一対の周方向規制部材85は、グローブ5の周方向U4に関して第1の受け部83を挟んだ両側に配置されている。一対の周方向規制部材85は、第1の受け部83に対向して配置された導電部材13の上側の部分87に、グローブ5の周方向U4に関して両側から対向している。
一対の周方向規制部材85と、第1の受け部83とは、溝を形成している。この溝は、グローブ5の軸方向A4に延びており、グローブ5の周方向外方R42に向けて窪んでいる。この溝は、導電部材13の上側の部分87を収容している。組立時に、溝は、導電部材13の移動を案内できる。これにより、規制部材70と導電部材13の突部76とが係合し易くなる。
【0043】
各周方向規制部材85は、導電部材13の上側の部分87よりも、グローブ5の径方向内方R41に突出している。
各周方向規制部材85は、グローブ5の軸方向A4に関して、第1の受け部83の上端部よりも上方へ延びるとともに、第1の受け部83の下端部よりも下方に延びている。
具体的には、各周方向規制部材85は、グローブ5の内周29に設けられたリブにより形成されている。このリブは、内周29からグローブ5の径方向内方R41へ向けて突出している。これらのリブとグローブ5とは、単一の材料により一体に形成されており、グローブ5の軸方向A4に平行にまたは概ね平行に所定長さで延びている。一対の周方向規制部材85を形成する一対のリブと、第1の受け部83を形成するリブとは、グローブ5の周方向U4に、互いに近接して並んでいる。
【0044】
図1,図3および図4を参照して、導電部材13がグローブ5に取り付けられた状態において、導電部材13の突部76の傾斜面77と、規制部材70の傾斜面74とが、互いに当接している。これにより、導電部材13は、グローブ5の径方向内方R41および軸方向A4上方に位置決めされている。また、導電部材13の上側の部分87と、第1の受け部83とが、互いに当接している。これにより、導電部材13は、グローブ5の径方向外方R42に位置決めされている。また、一対の周方向規制部材85が、グローブ5の周方向U4の双方向に関する導電部材13の移動を規制している。また、導電部材13の一端部49および他端部50が、グローブ5の軸方向A4の下方に位置決めされている。これにより、導電部材13の中間部71の移動は、全方向に関して規制されている。
【0045】
また、本実施形態では、グローブ5とベース4とが互いに連結されるのに伴って、導電部材13と端子金具14とが、互いに電気的に接続できるようになっている。
図5は、図1の回転灯1のケース2の分解斜視図である。図1および図5を参照して、ベース4とグローブ5とは、互いに位置合わせされた状態で、互いに連結されている。
グローブ5の径方向R41,R42に関して、ベース4とグローブ5とを互いに位置合わせするために、ベース4の嵌合面91と、グローブ5の嵌合面92とが互いに嵌合している。両嵌合面91,92は、グローブ5の径方向R41,R42に互いに対向している。両嵌合面91,92が互いに嵌合した状態で、ベース4とグローブ5とが同心に配置されている。
【0046】
グローブ5の軸方向A4に関して、ベース4とグローブ5とを互いに位置合わせするために、ベース4の連結面94と、グローブ5の連結面95とが互いに当接している。両連結面94,95のそれぞれは、環状に形成されている。両連結面94,95は、グローブ5の軸方向A4に互いに対向している。両連結面94,95が互いに当接した状態で、グローブ5の軸方向A4に関して、ベース4とグローブ5とが互いに位置合わせされている。
【0047】
グローブ5の周方向U4に関して、ベース4とグローブ5とを互いに位置合わせするために、ベース4の2つの係合部97,98と、グローブ5の2つの係合部99,100とが互いに係合している。対をなす係合部97,99が互いに係合し、且つ対をなす係合部98,100が互いに係合している。この状態で、グローブ5の周方向U4の両側に関して、ベース4とグローブ5とが互いに位置合わせされている。
【0048】
例えば、ベース4の2つの係合部97,98は、ベース4の溝状の凹部に形成されている。グローブ5の係合部99,100は、グローブ5の内周29からグローブ5の径方向内方R41に突出する突部に形成されている。この突部と凹部とが、グローブ5の軸方向A4に沿って互いに近接し、互いに凹凸係合するようになっている。なお、ベース4とグローブ5との凹凸係合の凹凸関係は逆にしてもよい。また、ベース4とグローブ5との係合部は、少なくとも2対があればよい。
【0049】
ベース4とグローブ5とを連結するには、ベース4とグローブ5とグローブ5の軸方向A4に沿って互いに近接させるようにする。このとき、ベース4とグローブ5との嵌合面91,92を互いに嵌合させる。また、ベース4とグローブ5との係合部97,99および係合部98,100を互いに係合させる。また、ベース4とグローブ5との連結面94,95を互いに当接させる。これにより、ベース4とグローブ5とが、互いに位置合わせされる。
【0050】
このようにベース4とグローブ5とが互いに位置合わせされた状態で連結されたときに、端子金具14と導電部材13とが、互いに電気的に接続されるようになっている。
図6は、図1の要部拡大図であり、グローブ5の下部を示す。図7は、図6に示す要部を、ケース2の中心から見た図である。図8は、図6に示す要部の分解斜視図である。
図6および図8を参照して、導電部材13の他端部50は、グローブ5に固定される固定部103を有している。固定部103は、板状に形成されている。この固定部103は、上述の第2の部分52の下端部に屈曲状に接続されている。固定部103の板面は、グローブ5の軸方向A4に直交するように配置されている。固定部103には、挿通孔104が形成されている。この挿通孔104に、固定ボルト106が挿通している。
【0051】
また、グローブ5の開口31側の端部32には、導電部材13の固定部103を受ける受け座107が設けられている。この受け座107は、グローブ5の軸方向A4に直交する平面に形成されている。受け座107には、ねじ孔108が形成されている。このねじ孔108は、ベース4側に開口している。
固定部103は、受け座107にベース4側から取り付けられる。固定ボルト106が、ベース4側から固定部103の挿通孔104に挿通されている。固定ボルト106の雄ねじが、受け座107に設けられたねじ孔108の雌ねじにねじ嵌合している。これにより、固定部103は、ねじ止め固定される。
【0052】
図7および図8を参照して、導電部材13の他端部50は、端子部110を有している。端子部110は、板状に形成されている。端子部110は、固定部103の一縁から屈曲されてグローブ5の軸方向A4に延び、片持ち状態で支持されており、弾性曲げ変形可能とされている。端子部110の板面は、グローブ5の軸方向A4に平行であり、且つグローブ5の径方向R41,R42に平行である。端子部110と端子金具14とは、互いに接触している。これにより、端子部110と端子金具14とが互いに電気的に接続される。
【0053】
図6および図8を参照して、端子金具14は、ベース4に固定するための固定部112を有している。この固定部112が、ベース4の取り付け座113に、固定ボルト114を用いて取り付けられている。
図7および図8を参照して、端子金具14は、端子部116とを有している。端子部116は、互いに対向する第1および第2の板辺117,118を含んでいる。第1の板辺117の上端部は、固定部112につながっており、固定部112を介して固定されている。第1および第2の板辺117,118の下端部同士は、互いに折り返し状に接続されている。第1および第2の板辺117,118は、その間に導電部材13の端子部110を挟んでおり、この端子部110を両側から弾性的に押圧している。
【0054】
図1および図2を参照して、導電部材13は、例えば、以下のようにしてグローブ5に組み付けられる。
組立時には、先ず、各導電部材13の一端部49が回路基板(支持部材21に相当する。)に接続される。これにより、一対の導電部材13と支持部材21とが単一のユニットを構成する。このユニットをグローブ5に以下のように取り付ける。
【0055】
支持部材21をグローブ5の奥へ入れる。このとき、ユニットの一対の導電部材13を、グローブ5の周方向U4に概ね位置合わせする。
図3および図4を参照して、例えば、各導電部材13を、対応する第1の受け部83と一対の周方向規制部材85とにより位置合わせする。互いに対応する導電部材13の突部76と規制部材70とを係合させる。
【0056】
図1および図6を参照して、次に、固定ボルト106を用いて、導電部材13の固定部103をグローブ5の受け座107に取り付ける。この状態で、ユニットの支持部材21がグローブ5の頂部28にねじ止め固定される。
図9は、図1の導電部材13を組み付けるときの状態を示す模式図であり、(a)に固定前の状態を、(b)に固定された状態を示す。図9を参照して、本実施形態では、導電部材13の固定部103をグローブ5の受け座107に固定ボルト106により固定するときに、以下のように、導電部材13の中間部71を径方向外方に押圧できるようになっている。
【0057】
図9(a)を参照して、先ず、組立途中において、導電部材13の固定部103をグローブ5の受け座107に対向させる。このとき、導電部材13は、まだ、固定されておらず、グローブ5の軸方向A4に移動可能である。
図9(b)を参照して、固定ボルト106を用いて、導電部材13の固定部103をグローブ5の受け座107に締め付ける。固定ボルト106がねじ孔108にねじ嵌合するのに伴い、固定ボルト106は導電部材13の固定部103をグローブ5の軸方向A4に沿って上方へ移動させる。このとき、導電部材13の中間部71の傾斜面77と、規制部材70の傾斜面74とが、互いに沿いながら相対移動する。これに伴い、導電部材13の中間部71は、グローブ5の径方向外方R42へ移動する。その結果、導電部材13は、押圧状態で第1の受け部83により受けられるようになる。
【0058】
以上説明したように、本実施形態の回転灯1は、(a1)ベース4と、(a2)このベース4に取り付けられ透光性を有する有蓋筒状のグローブ5と、(a3)このグローブ5の頂部28に取り付けられグローブ5内に収容された光源としてのLED8,9と、(a4)ベース4により支持されグローブ5内に収容されており、グローブ5の軸方向A4に延びる回転中心軸線C1の周りに回転駆動され、光源としてのLED8,9からの光を周囲に向けて反射する反射鏡10と、(a5)グローブ5の内周29に近接して配置され、グローブ5の軸方向A4に延びており、一端部49がグローブ5に取り付けられ、他端部50がグローブ5およびベース4のいずれかに取り付けられており、光源としてのLED8,9に給電するための導電部材13と、(a6)グローブ5の内周29に設けられ、導電部材13の中間部71と係合し、この中間部71がグローブ5の径方向内方R41に移動することを規制する規制部材70と、を備えることを特徴とする。
【0059】
本実施形態によれば、例えば、回転灯1が振動したときに、導電部材13と反射鏡10との干渉が防止されるので、この干渉に起因した故障が生じる虞はない。従って、回転灯1を故障し難くできる。
また、本実施形態において、規制部材70は、導電部材13の中間部71に引っ掛け係合するようにしている。この場合、導電部材13の中間部71を規制部材70に係合させ易い。その結果、回転灯1を組み立て易くできる。
【0060】
また、本実施形態において、導電部材13の中間部71および規制部材70の少なくとも一方は、グローブ5の頂部28に向かうにしたがってグローブ5の径方向外方へ傾斜する傾斜面74,77を含むようにしている。
この場合、導電部材13がグローブ5の軸方向A4に移動するときに、傾斜面74,77は、グローブ5の径方向外方R42へ導電部材13の移動を案内することができる。従って、グローブ5の径方向内方R41への導電部材13の中間部71の移動を確実に規制することができる。
【0061】
また、本実施形態において、導電部材13は、板状部材を含むようにしている。この場合、導電部材13に傾斜面77を形成し易い。
また、本実施形態において、導電部材13の他端部50は、グローブ5の開口31側の端部32にベース4側からねじ止めにより固定される固定部103を有するようにしている。この場合、固定部103をグローブ5に容易に固定できる。また、固定するときに、導電部材13をグローブ5の頂部28側へ移動させつつ、規制部材70に係合させることができる。このとき、傾斜面77により、導電部材13の中間部71を径方向外方へ付勢できる。従って、導電部材13の中間部71の移動を確実に規制できる。
【0062】
また、本実施形態において、グローブ5の内周29には、当該グローブ5の径方向外方R42への導電部材13の移動を規制する第1および第2の受け部83,84が設けられているようにしている。この場合、導電部材13は、グローブ5の径方向外方R42に傾斜面77により付勢された状態で受けられるので、がたつきなく保持される。
また、第1の受け部83に受けられた導電部材13が、グローブ5の内周29との間に隙間を開けてある場合には、導電部材13がグローブ5の内周29に接触することが防止されるので、グローブ5の内周29の傷付きの発生が防止される。
【0063】
また、本実施形態において、グローブ5の内周29には、当該グローブ5の周方向U4に関する導電部材13の移動を規制する周方向規制部材85が設けられているようにしている。この場合、例えば、回転灯1がグローブ5の周方向U4に振動しても、導電部材13がグローブ5の周方向U4に位置ずれすることが防止される。その結果、位置ずれに起因して、規制部材70と導電部材13の中間部71との係合が解除されることが防止される。
【0064】
また、周方向規制部材85が、規制部材70に近接している場合には、周方向規制部材85により導電部材13を案内しつつ、導電部材13の中間部71を規制部材70に係合させることが可能となる。従って、係合し易くなる。
また本実施形態において、周方向規制部材85が、グローブ5の内周29からグローブ5の径方向内方R41へ突出するリブを含むようにしている。この場合、周方向規制部材85の構造を簡素化できる。
【0065】
また、本実施形態において、リブは、導電部材13よりも、グローブ5の径方向内方R41に突出しているようにしている。この場合、例えば、回転灯1が振動したときに、反射鏡10と導電部材13との接触が確実に防止される。
また、本実施形態において、導電部材13の他端部50は、端子部110を含んでいる。ベース4に取り付けられ導電部材13の端子部110と当接する端子金具14がさらに備えられている。グローブ5とベース4とが互いに連結されるのに伴って、導電部材13の端子部110と端子金具14とが、互いに電気的に接続できるように、導電部材13の端子部110と端子金具14とが互いに対向して配置され且つ互いに当接しているようにしている。この場合、ベース4とグローブ5との連結と、端子部110と端子金具14との電気的な接続とを一括してできるので、回転灯1を組み立て易い。
【0066】
また、本実施形態について、以下のような変形例を考えることができる。以下の説明では、上述の実施形態と異なる点を中心に図示して、この点を主に説明する。他の構成については、説明を省略するが、上述の実施形態と同様であり、同一符号を付してある。
例えば、図10(a)は、導電部材13の第1の変形例および規制部材70の断面図であり、図10(b)は、図10(a)に示す導電部材13の斜視図である。図10を参照して、導電部材13Aは、上述の導電部材13に代えて用いられている。導電部材13Aは、以下の点で導電部材13と異なり、他の構成については同じとされている。
【0067】
導電部材13Aは、規制部材70と係合する係合部として、切り起こし状に形成され上方に向けて突出する突部76Aを有している。この突部76Aは、傾斜面77を形成している。
図11(a)は、導電部材13の第2の変形例および規制部材70の断面図であり、図11(b)は、図11(a)に示す導電部材13の斜視図である。図11を参照して、導電部材13Bは、上述の導電部材13に代えて用いられている。導電部材13Bは、以下の点で導電部材13と異なり、他の構成については同じとされている。
【0068】
導電部材13Bは、規制部材70と係合する係合部として、切り起こし状に形成され上方に向けて突出する突部76Bを有している。この突部76Bは、鉤状に形成されている。突部76Bの角が、規制部材70の傾斜面74に当接している。
図12は、規制部材70の第1の変形例と導電部材13の断面図である。図12を参照して、規制部材70Aが、上述の規制部材70に代えて用いられている。規制部材70Aは、以下の点で規制部材70と異なり、他の構成については同じとされている。
【0069】
規制部材70Aの凹部73Aの側面は、グローブ5の軸方向A4にほぼ平行に延びている。凹部73Aの縁部が、導電部材13の傾斜面77に当接している。
また、図示しないが、規制部材70Aと導電部材13Aとが互いに係合する場合や、規制部材70Aと導電部材13Bとが互いに係合する場合も考えられる。
また、上述の各実施形態において、以下の変形例も考えられる。すなわち、グローブ5の頂部28と筒部27とが、互いに別体で形成され、互いに固定される場合も考えられる。また、筒部27が透光性を有し、頂部28が透光性を有していない場合も考えられる。要は、グローブ5は、有蓋筒状をなし、少なくとも一部が透光性を有しており、ベース4に取り付けられる部材であればよい。
【0070】
また、ケース2の底面24は、直接に取付対象部材に固定される場合も考えられる。また、光源としては、グローブ5の頂部28に取り付けられた光源があればよい。また、光源としては、発光ダイオードに代えて、電球等を用いてもよい。その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲内で種々の変更を施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明の一実施形態の回転灯の断面図であり、図2のI−I断面を示す。
【図2】図1の回転灯の右側面図であり、グローブは一点鎖線で図示されている。
【図3】図1の要部拡大図であり、グローブの側部を示す。
【図4】図3に示す要部とその周辺部分とを、ケースの中心から見た図である。
【図5】図1の回転灯のケースの分解斜視図である。
【図6】図1の要部拡大図であり、グローブの下部を示す。
【図7】図6に示す要部を、ケースの中心から見た図である。
【図8】図6に示す要部の分解斜視図である。
【図9】図1の導電部材を組み付けるときの状態を示す模式図であり、(a)に固定前の状態を、(b)に固定された状態を示す。
【図10】図10(a)は、導電部材の第1の変形例および規制部材の断面図であり、図10(b)は、図10(a)に示す導電部材の斜視図である。
【図11】図11(a)は、導電部材の第2の変形例および規制部材の断面図であり、図11(b)は、図11(a)に示す導電部材の斜視図である。
【図12】規制部材の第1の変形例と導電部材の断面図である。
【符号の説明】
【0072】
1…回転灯
4…ベース
5…グローブ
9…発光ダイオード(光源)
10…反射鏡
13…導電部材
14…端子金具
28…グローブの頂部
29…グローブの内周
31…グローブの開口
32…グローブの開口側の端部
49…導電部材の一端部
50…導電部材の他端部
70…規制部材
71…導電部材の長手方向中間部
77…傾斜面
83…第1の受け部
84…第2の受け部
85…周方向規制部材(リブ)
103…固定部
110…端子部
A4…グローブの軸方向
A5…導電部材の長手方向
C1…回転中心軸線
R41…グローブの径方向内方
R42…グローブの径方向外方。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースと、
このベースに取り付けられ透光性を有する有蓋筒状のグローブと、
このグローブの頂部に取り付けられ上記グローブ内に収容された光源と、
上記ベースにより支持され上記グローブ内に収容されており、上記グローブの軸方向に延びる回転中心軸線の周りに回転駆動され、上記光源からの光を周囲に向けて反射する反射鏡と、
上記グローブの内周に近接して配置され、上記グローブの軸方向に延びており、一端部が上記グローブに取り付けられ、他端部が上記グローブおよび上記ベースのいずれかに取り付けられており、上記光源に給電するための導電部材と、
上記グローブの上記内周に設けられ、上記導電部材の長手方向中間部と係合し、上記中間部が上記グローブの径方向内方に移動することを規制する規制部材と、を備えることを特徴とする回転灯。
【請求項2】
上記規制部材は、上記導電部材の上記中間部に引っ掛け係合することを特徴とする、請求項1に記載の回転灯。
【請求項3】
上記導電部材の上記中間部および上記規制部材の少なくとも一方は、上記グローブの上記頂部に向かうにしたがって上記グローブの径方向外方へ傾斜する傾斜面を含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の回転灯。
【請求項4】
上記導電部材は、板状部材を含むことを特徴とする、請求項1から3の何れか1項に記載の回転灯。
【請求項5】
上記導電部材の上記他端部は、上記グローブの開口側の端部に上記ベース側からねじ止めにより固定される固定部を有することを特徴とする、請求項1から4の何れか1項に記載の回転灯。
【請求項6】
上記グローブの上記内周には、当該グローブの径方向外方への上記導電部材の移動を規制する受け部が設けられていることを特徴とする、請求項1から5の何れか1項に記載の回転灯。
【請求項7】
上記グローブの上記内周には、当該グローブの周方向に関する上記導電部材の移動を規制する周方向規制部材が設けられていることを特徴とする、請求項1から6の何れか1項に記載の回転灯。
【請求項8】
上記周方向規制部材は、上記グローブの上記内周から上記グローブの径方向内方へ突出するリブを含むことを特徴とする、請求項7に記載の回転灯。
【請求項9】
上記リブは、上記導電部材よりも、上記グローブの径方向内方に突出していることを特徴とする、請求項8に記載の回転灯。
【請求項10】
上記導電部材の上記他端部は、端子部を含み、
上記ベースに取り付けられ上記導電部材の上記端子部と当接する端子金具がさらに備えられ、
上記グローブと上記ベースとが互いに連結されるのに伴って、上記導電部材の上記端子部と上記端子金具とが、互いに電気的に接続できるように、上記導電部材の上記端子部と上記端子金具とが互いに対向して配置され且つ互いに当接していることを特徴とする、請求項1から9の何れか1項に記載の回転灯。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−3566(P2010−3566A)
【公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−161999(P2008−161999)
【出願日】平成20年6月20日(2008.6.20)
【出願人】(000143695)株式会社パトライト (39)
【Fターム(参考)】