回転装置及びそれを用いる携帯式電子装置
【課題】部品点数が少なく且つ開閉操作をより簡単にする回転装置及びそれを用いる携帯式電子装置を提供すること。
【解決手段】本発明に係る回転装置は、回転板、主体板、弾性部材及びガイドピンを備えてなる。前記主体板には、ガイド溝が設けられる。前記ガイドピンは、前記ガイド溝に穿設され、且つその両端がそれぞれ前記弾性部材の一端及び回転板に固定される。前記弾性部材の他端は、前記主体板に固定される。前記回転板が外力により推進されると、前記ガイドピンは前記ガイド溝に沿ってスライドすると共に、前記弾性部材に弾発力を蓄積させ、続いて弾性部材の弾発力を解放させて、前記回転板を前記主体板に対して回転させる。
【解決手段】本発明に係る回転装置は、回転板、主体板、弾性部材及びガイドピンを備えてなる。前記主体板には、ガイド溝が設けられる。前記ガイドピンは、前記ガイド溝に穿設され、且つその両端がそれぞれ前記弾性部材の一端及び回転板に固定される。前記弾性部材の他端は、前記主体板に固定される。前記回転板が外力により推進されると、前記ガイドピンは前記ガイド溝に沿ってスライドすると共に、前記弾性部材に弾発力を蓄積させ、続いて弾性部材の弾発力を解放させて、前記回転板を前記主体板に対して回転させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、携帯式電子装置のカバー体と本体とを回転可能に連結する回転装置及びそれを用いる携帯式電子装置に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来の携帯電話機などのような携帯式電子装置において、通話機能を主にする各種機能の便利性を考慮して液晶画面を縦長に設けている。最近になって、携帯電話機は、通話機能だけでなく、インターネット機能やメール機能が付加されている。特に、携帯式電子装置用のデジタル放送サービスが開始されたことに伴い、動映像再生及びＴＶ放送などのマルチメディア機能の付いた携帯電話機が普及されている。ここで、ビデオを視聴することを考えると、液晶画面を横長状態にする方が好ましい。
【０００３】
また、近年は、携帯電子装置にデザイン性も求められており、カバー体と本体の開閉機構も、このデザイン性の重要な要素をなすものである。そのため、従来の折り畳み式やスライドタイプ以外の斬新な開閉機構を備えた携帯電子装置が望まれている。
【０００４】
最近、液晶表示部を本体に対して、縦長状態と横長状態とに切り替える平面回転式の携帯式電子装置が提案されている（特許文献１参照）が、これらの携帯式電子装置は、回転規制カムを介してカバーを本体に対して横長状態に回転させるため、部品点数が多くなり、構造が複雑で、携帯式電子装置の厚さ及びコストが増加されるという問題が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
【特許文献１】特開２００９−１０５４８５号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
本発明の目的は、部品点数が少なく且つ開閉操作をより簡単にする回転装置及びそれを用いる携帯式電子装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
前記目的を達成するために、本発明に係る回転装置は、回転板、主体板、弾性部材及びガイドピンを備えてなる。前記主体板には、ガイド溝が設けられる。前記ガイドピンは、前記ガイド溝に穿設され、且つその両端がそれぞれ前記弾性部材の一端及び回転板に固定される。前記弾性部材の他端は、前記主体板に固定される。前記回転板が外力により推進されると、前記ガイドピンは前記ガイド溝に沿ってスライドすると共に、前記弾性部材に弾発力を蓄積させ、続いて弾性部材の弾発力を解放させて、前記回転板を前記主体板に対して回転させる。
【０００８】
また、本発明に係る携帯式電子装置は、本体と、カバー体と、前記本体と前記カバーとの間に配置される回転装置と、を備えてなる。前記回転装置は、前記本体に装着される主体板と、前記カバー体に装着される回転板と、弾性部材と、位置決めピンと、を備える。前記主体板には、ガイド溝が設けられる。前記ガイドピンは、前記ガイド溝に穿設され、且つその両端がそれぞれ前記弾性部材の一端及び回転板に固定される。前記弾性部材の他端は、前記主体板に固定される。前記回転板が外力により推進されると、前記ガイドピンは前記ガイド溝に沿ってスライドすると共に、前記弾性部材に弾発力を蓄積させ、続いて弾性部材の弾発力を解放させて、前記回転板を前記主体板に対して回転させる。
【発明の効果】
【０００９】
従来の技術に比べて、本発明の回転装置は、位置決めピンをガイド溝内でスライドさせることにより、前記回転板を連動して前記主体板に対して回転する。その上、弾性部材は、前記回転板を前記主体板に対して回転させる弾発力を提供する。本発明は、少ない部品及び簡単な回転装置で、携帯式電子装置のカバー体を本体に対して縦長状態と横長状態とに切り替えることができる。
【図面の簡単な説明】
【００１０】
【図１】本発明に係る回転装置の分解図である。
【図２】本発明に係る回転装置を用いる携帯式電子装置の分解図である。
【図３】本発明に係る回転装置が携帯式電子装置に組み込まれた状態での斜視図である。
【図４】図３に示した回転装置を備える携帯式電子装置の正面透視図である。
【図５】図４に示した携帯式電子装置の開放される過程での正面透視図である。
【図６】図４に示した携帯式電子装置が完全に開放された状態での正面透視図である。
【発明を実施するための形態】
【００１１】
本発明に係る回転装置は、携帯電話或いは個人用携帯情報端末（ＰＤＡ）などの携帯式電子装置に用いられる。以下の実施形態では、携帯電話を例として説明する。
【００１２】
図１に示したように、本発明の実施形態に係る回転装置は、回転板３０と、主体板４０と、弾性部材５０と、位置決めピン５５と、ガイドピン５７と、を備える。前記回転板３０は、前記位置決めピン５５及び前記ガイドピン５７を介して前記主体板４０に回転可能に装着される。前記弾性部材５０は、前記回転板３０を前記主体板４０に対して回転させるための駆動力を提供する。
【００１３】
前記回転板３０は、携帯電話のカバー体或いは携帯電話のカバー体に装着される独立部品であることができる。本実施形態において、前記回転板３０は、独立的な部品であり、矩形の板状体３１、第一固定孔３２及び第二固定孔３３を備える。前記第一固定孔３２及び前記第二固定孔３３は、それぞれ前記板状体３１の対向する隅部付近に貫通設置される。前記第一固定孔３２及び前記第二固定孔３３の接続線は、前記板状体３１の１つの対角線に平行する。
【００１４】
前記主体板４０は、矩形の板状体４１と、前記板状体４１に設けられている位置決め溝４４及びガイド溝４５と、を備える。前記板状体４１は、表面４２及び貫通孔４３を備える。前記貫通孔４３は、前記板状体４１の１つの側辺の中央部位に隣接して設けられている。前記位置決め溝４４は、前記板状体４１の前記貫通孔４３に対向する他方側の側辺の中央部位に直交して設けられた細長い貫通溝である。前記位置決め溝４４は、互いに連通する第一位置決め端４４１及び第二位置決め端４４２を有する。前記ガイド溝４５は、前記板状体４１の中央部で、前記位置決め溝４４の延在方向に直交して貫通開設された細長い線状溝である。前記ガイド溝４５は、互いに連通する第一係止端４５１及び第二係止端４５２を有する。
【００１５】
前記弾性部材５０は、複数の線状体から構成される弓状の弾性束であり、それぞれ取付孔５３を有する第一固定端５１及び第二固定端５２を備える。前記第二固定端５２は、リベット５４を介して前記貫通孔４３に固定される。
【００１６】
前記位置決めピン５５は、略「Ｔ」字型の円柱体であり、且つフランジ部５５１及び前記フランジ部５５１から垂直に延在する柱状体５５３を備える。前記位置決めピン５５は、前記位置決め溝４４内にスライド可能に収納される。前記ガイドピン５７の構造は、前記位置決めピン５５の構造と同じである。即ち、前記ガイドピン５７は、フランジ部５７１及び前記フランジ部５５１から垂直に延在する柱状体５７３を備える。前記ガイドピン５７は、前記ガイド溝４５内にスライド可能に収納される。
【００１７】
図１を参照すると、前記回転装置を組立てる場合、まず、前記第二固定孔３３が前記ガイド溝４５の第一係止端４５１に対応し、且つ前記第一固定孔３２を前記位置決め溝４４の第二位置決め端４４２に対応するように、前記回転板３０を前記主体板４０の表面４２に設置する。次に、前記主体板４０の表面４２に対向する他側面から、前記リベット５４を介して、前記弾性部材５０の第一固定端５１を前記主体板４０の貫通孔４３に固定させる。続いて、前記ガイドピン５７の柱状体５７３を前記第二固定端５２の取付孔５３、前記ガイド溝４５の第一係止端４５１及び前記回転板３０の第二固定孔３３に貫通してから、前記柱状体５７３の端部を前記第二固定孔３３に係止させる。この時、前記ガイドピン５７のフランジ部５７１は、前記板状体４１の表面４２に対向する面に当止され、前記ガイドピン５７の柱状体５７３は、前記ガイド溝４５に沿ってスライドすることができる。最後に、前記位置決めピン５５の柱状体５５３を、前記位置決め溝４４の第一位置決め端４４１に貫通してから、前記回転板３０の第一固定孔３２に係止させる。これらの構造によって、前記回転板３０の前記主体板４０に対して回転される際におけるバランスが確保される。
【００１８】
図２に示したように、本発明に係る回転装置を使用した携帯電話は、本体６０及び前記本体６０に重ね合せて設置されるカバー体７０を備える。前記本体６０の上面には、収容凹所６１が設けられている。前記カバー体７０の前記本体６０に対面する表面には、前記収容凹所６１の位置に対応する係合用凹所７１が設けられ、前記カバー体７０の係合用凹所７１に背離する表面には、表示パネル（図示せず）が設けられている。
【００１９】
前記回転装置を携帯電話に組み込む場合、前記板状体４０を前記本体６０の収容凹所６１内に装着して、前記弾性部材５０を前記板状体４０と前記収容凹所６１との間に挟持させてから、前記回転板３０を前記カバー体７０の係合用凹所７１内に装着する。
【００２０】
図３乃至図６を参照すると、前記カバー体７０を回転する場合、前記携帯電話の前記カバー体７０の頂端を推進すると、前記回転板３０は前記カバー体７０に誘導されて前記主体板４０に対して回転する。従って、前記ガイドピン５７は、前記弾性部材５０の第二固定端５２を連動しながら、前記ガイド溝４５の第一係止端４５１から第二係止端４５２に向ってスライドする。この時、前記弾性部材５０は、圧縮されて弾発力を蓄積する。これと共に、前記位置決めピン５５は、前記位置決め溝４４の第一位置決め端４４１から第二位置決め端４４２に向ってスライドする。前記ガイドピン５７が前記ガイド溝４５の中間位置を滑り超えると、前記弾性部材５０は蓄積された弾発力を解放してストレッチされる。前記弾性部材５０の解放された弾発力によって、前記ガイドピン５７は前記ガイド溝４５の第二係止端４５２までスライドされて、前記第二係止端４５２に位置決めされる。前記位置決めピン５５は前記位置決め溝４４の第二位置決め端４４２までスライドされて、前記第二位置決め端４４２に位置決めされる。この時、前記カバー体２０は、前記回転板３０に連動されて前記本体１０に対して９０度角を回転して横長状態になる。
【００２１】
本発明の回転装置に係る回転板３０及び主体板４０は、それぞれ携帯電話のカバー体７０及び本体６０に装着される。前記回転板３０は、位置決めピン５５及びガイドピン５７を介して、前記主体板４０に回転可能に装着され、且つ前記弾性部材５０は、前記回転板３０を前記主体板４０に対して回転させる駆動力を提供する。このようにして、前記携帯電話のカバー体７０は、前記本体６０に対して９０度角を回転して横長状態になる。従って、本発明の回転装置を使用した携帯式電子装置は、視聴することに便利である。
【００２２】
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形又は改良が可能であり、該変形又は改良も、本発明の特許請求の範囲内に含まれることが、いうまでもない。
【符号の説明】
【００２３】
３０ 回転板
３１ 板状体
３２ 第一固定孔
３３ 第二固定孔
４０ 主体板
４１ 板状体
４２ 上面
４３ 貫通孔
４４ 位置決め溝
４５ ガイド溝
５０ 弾性部材
５１ 第一固定端
５２ 第二固定端
５３ 取付孔
５４ リベット
５５ 位置決めピン
５７ ガイドピン
６０ 本体
６１ 収容凹所
７０ カバー体
７１ 係合用凹所
４４１ 第一位置決め端
４４２ 第二位置決め端
４５１ 第一係止端
４５２ 第二係止端
５５１ フランジ部
５５３ 柱状体
５７１ フランジ部
５７３ 柱状体
【技術分野】
【０００１】
本発明は、携帯式電子装置のカバー体と本体とを回転可能に連結する回転装置及びそれを用いる携帯式電子装置に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来の携帯電話機などのような携帯式電子装置において、通話機能を主にする各種機能の便利性を考慮して液晶画面を縦長に設けている。最近になって、携帯電話機は、通話機能だけでなく、インターネット機能やメール機能が付加されている。特に、携帯式電子装置用のデジタル放送サービスが開始されたことに伴い、動映像再生及びＴＶ放送などのマルチメディア機能の付いた携帯電話機が普及されている。ここで、ビデオを視聴することを考えると、液晶画面を横長状態にする方が好ましい。
【０００３】
また、近年は、携帯電子装置にデザイン性も求められており、カバー体と本体の開閉機構も、このデザイン性の重要な要素をなすものである。そのため、従来の折り畳み式やスライドタイプ以外の斬新な開閉機構を備えた携帯電子装置が望まれている。
【０００４】
最近、液晶表示部を本体に対して、縦長状態と横長状態とに切り替える平面回転式の携帯式電子装置が提案されている（特許文献１参照）が、これらの携帯式電子装置は、回転規制カムを介してカバーを本体に対して横長状態に回転させるため、部品点数が多くなり、構造が複雑で、携帯式電子装置の厚さ及びコストが増加されるという問題が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
【特許文献１】特開２００９−１０５４８５号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
本発明の目的は、部品点数が少なく且つ開閉操作をより簡単にする回転装置及びそれを用いる携帯式電子装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
前記目的を達成するために、本発明に係る回転装置は、回転板、主体板、弾性部材及びガイドピンを備えてなる。前記主体板には、ガイド溝が設けられる。前記ガイドピンは、前記ガイド溝に穿設され、且つその両端がそれぞれ前記弾性部材の一端及び回転板に固定される。前記弾性部材の他端は、前記主体板に固定される。前記回転板が外力により推進されると、前記ガイドピンは前記ガイド溝に沿ってスライドすると共に、前記弾性部材に弾発力を蓄積させ、続いて弾性部材の弾発力を解放させて、前記回転板を前記主体板に対して回転させる。
【０００８】
また、本発明に係る携帯式電子装置は、本体と、カバー体と、前記本体と前記カバーとの間に配置される回転装置と、を備えてなる。前記回転装置は、前記本体に装着される主体板と、前記カバー体に装着される回転板と、弾性部材と、位置決めピンと、を備える。前記主体板には、ガイド溝が設けられる。前記ガイドピンは、前記ガイド溝に穿設され、且つその両端がそれぞれ前記弾性部材の一端及び回転板に固定される。前記弾性部材の他端は、前記主体板に固定される。前記回転板が外力により推進されると、前記ガイドピンは前記ガイド溝に沿ってスライドすると共に、前記弾性部材に弾発力を蓄積させ、続いて弾性部材の弾発力を解放させて、前記回転板を前記主体板に対して回転させる。
【発明の効果】
【０００９】
従来の技術に比べて、本発明の回転装置は、位置決めピンをガイド溝内でスライドさせることにより、前記回転板を連動して前記主体板に対して回転する。その上、弾性部材は、前記回転板を前記主体板に対して回転させる弾発力を提供する。本発明は、少ない部品及び簡単な回転装置で、携帯式電子装置のカバー体を本体に対して縦長状態と横長状態とに切り替えることができる。
【図面の簡単な説明】
【００１０】
【図１】本発明に係る回転装置の分解図である。
【図２】本発明に係る回転装置を用いる携帯式電子装置の分解図である。
【図３】本発明に係る回転装置が携帯式電子装置に組み込まれた状態での斜視図である。
【図４】図３に示した回転装置を備える携帯式電子装置の正面透視図である。
【図５】図４に示した携帯式電子装置の開放される過程での正面透視図である。
【図６】図４に示した携帯式電子装置が完全に開放された状態での正面透視図である。
【発明を実施するための形態】
【００１１】
本発明に係る回転装置は、携帯電話或いは個人用携帯情報端末（ＰＤＡ）などの携帯式電子装置に用いられる。以下の実施形態では、携帯電話を例として説明する。
【００１２】
図１に示したように、本発明の実施形態に係る回転装置は、回転板３０と、主体板４０と、弾性部材５０と、位置決めピン５５と、ガイドピン５７と、を備える。前記回転板３０は、前記位置決めピン５５及び前記ガイドピン５７を介して前記主体板４０に回転可能に装着される。前記弾性部材５０は、前記回転板３０を前記主体板４０に対して回転させるための駆動力を提供する。
【００１３】
前記回転板３０は、携帯電話のカバー体或いは携帯電話のカバー体に装着される独立部品であることができる。本実施形態において、前記回転板３０は、独立的な部品であり、矩形の板状体３１、第一固定孔３２及び第二固定孔３３を備える。前記第一固定孔３２及び前記第二固定孔３３は、それぞれ前記板状体３１の対向する隅部付近に貫通設置される。前記第一固定孔３２及び前記第二固定孔３３の接続線は、前記板状体３１の１つの対角線に平行する。
【００１４】
前記主体板４０は、矩形の板状体４１と、前記板状体４１に設けられている位置決め溝４４及びガイド溝４５と、を備える。前記板状体４１は、表面４２及び貫通孔４３を備える。前記貫通孔４３は、前記板状体４１の１つの側辺の中央部位に隣接して設けられている。前記位置決め溝４４は、前記板状体４１の前記貫通孔４３に対向する他方側の側辺の中央部位に直交して設けられた細長い貫通溝である。前記位置決め溝４４は、互いに連通する第一位置決め端４４１及び第二位置決め端４４２を有する。前記ガイド溝４５は、前記板状体４１の中央部で、前記位置決め溝４４の延在方向に直交して貫通開設された細長い線状溝である。前記ガイド溝４５は、互いに連通する第一係止端４５１及び第二係止端４５２を有する。
【００１５】
前記弾性部材５０は、複数の線状体から構成される弓状の弾性束であり、それぞれ取付孔５３を有する第一固定端５１及び第二固定端５２を備える。前記第二固定端５２は、リベット５４を介して前記貫通孔４３に固定される。
【００１６】
前記位置決めピン５５は、略「Ｔ」字型の円柱体であり、且つフランジ部５５１及び前記フランジ部５５１から垂直に延在する柱状体５５３を備える。前記位置決めピン５５は、前記位置決め溝４４内にスライド可能に収納される。前記ガイドピン５７の構造は、前記位置決めピン５５の構造と同じである。即ち、前記ガイドピン５７は、フランジ部５７１及び前記フランジ部５５１から垂直に延在する柱状体５７３を備える。前記ガイドピン５７は、前記ガイド溝４５内にスライド可能に収納される。
【００１７】
図１を参照すると、前記回転装置を組立てる場合、まず、前記第二固定孔３３が前記ガイド溝４５の第一係止端４５１に対応し、且つ前記第一固定孔３２を前記位置決め溝４４の第二位置決め端４４２に対応するように、前記回転板３０を前記主体板４０の表面４２に設置する。次に、前記主体板４０の表面４２に対向する他側面から、前記リベット５４を介して、前記弾性部材５０の第一固定端５１を前記主体板４０の貫通孔４３に固定させる。続いて、前記ガイドピン５７の柱状体５７３を前記第二固定端５２の取付孔５３、前記ガイド溝４５の第一係止端４５１及び前記回転板３０の第二固定孔３３に貫通してから、前記柱状体５７３の端部を前記第二固定孔３３に係止させる。この時、前記ガイドピン５７のフランジ部５７１は、前記板状体４１の表面４２に対向する面に当止され、前記ガイドピン５７の柱状体５７３は、前記ガイド溝４５に沿ってスライドすることができる。最後に、前記位置決めピン５５の柱状体５５３を、前記位置決め溝４４の第一位置決め端４４１に貫通してから、前記回転板３０の第一固定孔３２に係止させる。これらの構造によって、前記回転板３０の前記主体板４０に対して回転される際におけるバランスが確保される。
【００１８】
図２に示したように、本発明に係る回転装置を使用した携帯電話は、本体６０及び前記本体６０に重ね合せて設置されるカバー体７０を備える。前記本体６０の上面には、収容凹所６１が設けられている。前記カバー体７０の前記本体６０に対面する表面には、前記収容凹所６１の位置に対応する係合用凹所７１が設けられ、前記カバー体７０の係合用凹所７１に背離する表面には、表示パネル（図示せず）が設けられている。
【００１９】
前記回転装置を携帯電話に組み込む場合、前記板状体４０を前記本体６０の収容凹所６１内に装着して、前記弾性部材５０を前記板状体４０と前記収容凹所６１との間に挟持させてから、前記回転板３０を前記カバー体７０の係合用凹所７１内に装着する。
【００２０】
図３乃至図６を参照すると、前記カバー体７０を回転する場合、前記携帯電話の前記カバー体７０の頂端を推進すると、前記回転板３０は前記カバー体７０に誘導されて前記主体板４０に対して回転する。従って、前記ガイドピン５７は、前記弾性部材５０の第二固定端５２を連動しながら、前記ガイド溝４５の第一係止端４５１から第二係止端４５２に向ってスライドする。この時、前記弾性部材５０は、圧縮されて弾発力を蓄積する。これと共に、前記位置決めピン５５は、前記位置決め溝４４の第一位置決め端４４１から第二位置決め端４４２に向ってスライドする。前記ガイドピン５７が前記ガイド溝４５の中間位置を滑り超えると、前記弾性部材５０は蓄積された弾発力を解放してストレッチされる。前記弾性部材５０の解放された弾発力によって、前記ガイドピン５７は前記ガイド溝４５の第二係止端４５２までスライドされて、前記第二係止端４５２に位置決めされる。前記位置決めピン５５は前記位置決め溝４４の第二位置決め端４４２までスライドされて、前記第二位置決め端４４２に位置決めされる。この時、前記カバー体２０は、前記回転板３０に連動されて前記本体１０に対して９０度角を回転して横長状態になる。
【００２１】
本発明の回転装置に係る回転板３０及び主体板４０は、それぞれ携帯電話のカバー体７０及び本体６０に装着される。前記回転板３０は、位置決めピン５５及びガイドピン５７を介して、前記主体板４０に回転可能に装着され、且つ前記弾性部材５０は、前記回転板３０を前記主体板４０に対して回転させる駆動力を提供する。このようにして、前記携帯電話のカバー体７０は、前記本体６０に対して９０度角を回転して横長状態になる。従って、本発明の回転装置を使用した携帯式電子装置は、視聴することに便利である。
【００２２】
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形又は改良が可能であり、該変形又は改良も、本発明の特許請求の範囲内に含まれることが、いうまでもない。
【符号の説明】
【００２３】
３０ 回転板
３１ 板状体
３２ 第一固定孔
３３ 第二固定孔
４０ 主体板
４１ 板状体
４２ 上面
４３ 貫通孔
４４ 位置決め溝
４５ ガイド溝
５０ 弾性部材
５１ 第一固定端
５２ 第二固定端
５３ 取付孔
５４ リベット
５５ 位置決めピン
５７ ガイドピン
６０ 本体
６１ 収容凹所
７０ カバー体
７１ 係合用凹所
４４１ 第一位置決め端
４４２ 第二位置決め端
４５１ 第一係止端
４５２ 第二係止端
５５１ フランジ部
５５３ 柱状体
５７１ フランジ部
５７３ 柱状体
【特許請求の範囲】
【請求項１】
回転板、主体板、弾性部材及びガイドピンを備えてなる回転装置であって、
前記主体板には、ガイド溝が設けられ、
前記ガイドピンは、前記ガイド溝に穿設され、且つその両端がそれぞれ前記弾性部材の一端及び回転板に固定され、
前記弾性部材の他端は、前記主体板に固定され、
前記回転板が外力により推進されると、前記ガイドピンは前記ガイド溝に沿ってスライドすると共に、前記弾性部材に弾発力を蓄積させ、続いて弾性部材の弾発力を解放させて、前記回転板を前記主体板に対して回転させることを特徴とする回転装置。
【請求項２】
前記回転装置は、位置決めピンをさらに備え、前記主体板には、位置決め溝がさらに設けられ、前記回転板には、第一固定孔が設けられ、
前記位置決めピンは、前記位置決め溝内にスライド可能に設置され、且つ前記第一固定孔に係止されることを特徴とする請求項１に記載の回転装置。
【請求項３】
前記ガイド溝は、互いに連通する第一係止端及び第二係止端を有する細長い線状の貫通溝であり、
前記主体板には、貫通孔がさらに設けられ、前記位置決め溝と前記貫通孔との接続線は、前記ガイド溝に垂直することを特徴とする請求項２に記載の回転装置。
【請求項４】
前記回転板には、第二固定孔がさらに設けられ、前記第一固定孔及び前記第二固定孔の接続線は、前記回転板の１つの対角線に平行しており、
前記位置決め溝は、互いに連通する第一位置決め端及び第二位置決め端を有し、前記第一位置決め端は、前記第一固定孔に対応することを特徴とする請求項３に記載の回転装置。
【請求項５】
前記弾性部材は、第一固定端及び第二固定端を有し、前記第二固定端は、リベットを介して前記貫通孔に固定され、
前記ガイドピンは、前記第一固定端及び前記ガイド溝に貫通されてから、前記第二固定孔に係止され、
前記ガイドピンは、前記弾性部材の駆動によって前記ガイド溝の第一係止端から第二係止端までスライドして、前記回転板を前記主体板に対して回転させることを特徴とする請求項４に記載の回転装置。
【請求項６】
本体と、カバー体と、前記本体と前記カバーとの間に配置される回転装置と、を備えてなる携帯式電子装置であって、
前記回転装置は、前記本体に装着される主体板と、前記カバー体に装着される回転板と、弾性部材と、位置決めピンと、を備え、
前記主体板には、ガイド溝が設けられ、
前記ガイドピンは、前記ガイド溝に穿設され、且つその両端がそれぞれ前記弾性部材の一端及び回転板に固定され、
前記弾性部材の他端は、前記主体板に固定され、
前記回転板が外力により推進されると、前記ガイドピンは前記ガイド溝に沿ってスライドすると共に、前記弾性部材に弾発力を蓄積させ、続いて弾性部材の弾発力を解放させて、前記回転板を前記主体板に対して回転させることを特徴とする携帯式電子装置。
【請求項１】
回転板、主体板、弾性部材及びガイドピンを備えてなる回転装置であって、
前記主体板には、ガイド溝が設けられ、
前記ガイドピンは、前記ガイド溝に穿設され、且つその両端がそれぞれ前記弾性部材の一端及び回転板に固定され、
前記弾性部材の他端は、前記主体板に固定され、
前記回転板が外力により推進されると、前記ガイドピンは前記ガイド溝に沿ってスライドすると共に、前記弾性部材に弾発力を蓄積させ、続いて弾性部材の弾発力を解放させて、前記回転板を前記主体板に対して回転させることを特徴とする回転装置。
【請求項２】
前記回転装置は、位置決めピンをさらに備え、前記主体板には、位置決め溝がさらに設けられ、前記回転板には、第一固定孔が設けられ、
前記位置決めピンは、前記位置決め溝内にスライド可能に設置され、且つ前記第一固定孔に係止されることを特徴とする請求項１に記載の回転装置。
【請求項３】
前記ガイド溝は、互いに連通する第一係止端及び第二係止端を有する細長い線状の貫通溝であり、
前記主体板には、貫通孔がさらに設けられ、前記位置決め溝と前記貫通孔との接続線は、前記ガイド溝に垂直することを特徴とする請求項２に記載の回転装置。
【請求項４】
前記回転板には、第二固定孔がさらに設けられ、前記第一固定孔及び前記第二固定孔の接続線は、前記回転板の１つの対角線に平行しており、
前記位置決め溝は、互いに連通する第一位置決め端及び第二位置決め端を有し、前記第一位置決め端は、前記第一固定孔に対応することを特徴とする請求項３に記載の回転装置。
【請求項５】
前記弾性部材は、第一固定端及び第二固定端を有し、前記第二固定端は、リベットを介して前記貫通孔に固定され、
前記ガイドピンは、前記第一固定端及び前記ガイド溝に貫通されてから、前記第二固定孔に係止され、
前記ガイドピンは、前記弾性部材の駆動によって前記ガイド溝の第一係止端から第二係止端までスライドして、前記回転板を前記主体板に対して回転させることを特徴とする請求項４に記載の回転装置。
【請求項６】
本体と、カバー体と、前記本体と前記カバーとの間に配置される回転装置と、を備えてなる携帯式電子装置であって、
前記回転装置は、前記本体に装着される主体板と、前記カバー体に装着される回転板と、弾性部材と、位置決めピンと、を備え、
前記主体板には、ガイド溝が設けられ、
前記ガイドピンは、前記ガイド溝に穿設され、且つその両端がそれぞれ前記弾性部材の一端及び回転板に固定され、
前記弾性部材の他端は、前記主体板に固定され、
前記回転板が外力により推進されると、前記ガイドピンは前記ガイド溝に沿ってスライドすると共に、前記弾性部材に弾発力を蓄積させ、続いて弾性部材の弾発力を解放させて、前記回転板を前記主体板に対して回転させることを特徴とする携帯式電子装置。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【公開番号】特開２０１１−２４４４３０（Ｐ２０１１−２４４４３０Ａ）
【公開日】平成２３年１２月１日（２０１１．１２．１）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１１−８２６０７（Ｐ２０１１−８２６０７）
【出願日】平成２３年４月４日（２０１１．４．４）
【出願人】（５０５１７７００３）深▲セン▼富泰宏精密工業有限公司 (138)
【出願人】（５０８１５５３１０）富士康（香港）有限公司 (185)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２３年１２月１日（２０１１．１２．１）
【国際特許分類】
【出願日】平成２３年４月４日（２０１１．４．４）
【出願人】（５０５１７７００３）深▲セン▼富泰宏精密工業有限公司 (138)
【出願人】（５０８１５５３１０）富士康（香港）有限公司 (185)
【Ｆターム（参考）】
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