説明

図形提供情報作成装置および道路情報板の表示方法

【課題】運転者が本当に知りたい情報をタイムリーに提供する。
【解決手段】演算部23,25は車両感知器9で検出される感知器データを入力して監視対象となる道路の交通状態(渋滞度、区間所要時間等)を検出する。図形提供情報作成部29は、道路情報板に表示される図形情報を複数備え、この図形情報と交通状態検出手段で検出された交通状態に基づいて少なくとも通常提供内容表示の画面と事象発生時提供内容表示の画面とを作成する。チェック処理部26,27は検出された交通状態と予め定められた判定基準とを比較し、道路情報板11に表示する内容が図形提供情報作成部29で作成された通常提供内容表示に該当するか事象発生時提供内容表示に該当するかを判定する。図形情報制御部31は、判定結果に応じて道路情報板11に対して通常提供内容表示を実行するか、事象発生時提供内容表示を実行するかを制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運転者が本当に知りたい情報をタイムリーに提供する図形提供情報作成装置および道路情報板の表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
道路に設置される道路情報板は、道路上で発生した事故や渋滞発生等の事象を迅速に運転者に知らせて渋滞の悪化を防止し、渋滞を早期に解消させるという役割を持つ。また、運転者の旅行計画作成や運転者の心的負担を軽減するための旅行時間情報を提供するための表示媒体としても機能している。この道路情報板を通じて運転者に適切な交通情報をリアルタイムに提供することにより、交通の安全・安心を実現するという重要な役割を担っている。
【0003】
道路情報板に関する公知技術としては、非特許文献1に記載の「LED式可変式道路情報板」が知られている。非特許文献1に開示のものは、高速道路の本線部や入口に設置された道路情報板であり、その表示内容は、あらかじめ定められた路線形状の情報提供しかされていない。
【0004】
図7を用いてこの従来例を具体的に説明する。従来の道路情報板101は、アクリル板に固定的な道路地図を表示するとともに、主要地点までの所要時間をLED表示する単純なものである。渋滞が発生していなければ、道路部分を緑色でLED表示し、車両速度が、例えば40km/h以下になった場合には、「混雑発生」として混雑区間をオレンジ色でLED表示し、さらに、車両速度が、例えば20km/h以下の場合には、「渋滞発生」として渋滞区間を赤色でLED表示している。また、この道路表示板101と同一の表示内容が車両内に設けられたカーナビ端末(情報提供端末)の表示器102に表示可能である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】財団法人 高速道路技術センター“高機能可変式道路情報板設備の技術開発”EXTEC No.88 VOL.22 NO.4 2009年3月
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した従来の道路情報板101は、予め定められた路線形状(道路図形)を固定的に表示するものであり、付帯する情報として、主要地点までの所要時間や、混雑および渋滞発生区間を色分けしてLED表示するだけのものであった。このため、道路情報板の設置か所における直近の状態、すなわち運転者が本当に知りたい情報である走行場所の直近の状態については、従来の道路情報板からは具体的に知ることはできないという不具合があった。
【0007】
本発明は上記事情に鑑み、運転者が本当に知りたい情報をタイムリーに提供することができ、運転者の旅行計画の立案に寄与することが可能な図形提供情報作成装置および道路情報板の表示方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために本発明に係る図形提供情報作成装置は、道路上に設置された車両感知器で検出される交通量、車両速度、および時間占有率を含む感知器データを入力して、監視対象となる道路の交通状態を検出する交通状態検出手段と、道路上に設置された道路情報板に表示される図形情報を複数備え、この図形情報と交通状態検出手段で検出された交通状態に基づいて少なくとも通常提供内容表示の画面と事象発生時提供内容表示の画面とを作成する図形提供情報作成手段と、前記交通状態検出手段で検出された交通状態と予め定められた判定基準とを比較して、前記道路情報板に表示する内容が、前記図形提供情報作成手段で作成された通常提供内容表示に該当するか、または事象発生時提供内容表示に該当するかを判定する判定手段と、判定手段の判定結果に応じて前記道路情報板に対して通常提供内容表示を実行するか、事象発生時提供内容表示を実行するかを制御する図形情報制御手段と、を具備することを特徴としている。
【0009】
この発明において、前記通常提供内容表示は、該当道路の交通量が通常走行時である場合であって、広域道路表示を内容とする遠方エリアまでの交通情報を表示するとともに主要地点までの所要時間を表示するものであり、前記事象発生時提供内容表示は、前記通常提供内容表示を実行中に交通を阻害する事象が発生した場合であって、前記事象が発生した場所、渋滞箇所および主要地点までの所要時間を表示するものであり、前記図形情報制御手段は、前記道路情報板の直近か所で渋滞が発生した場合には前記事象発生時提供内容表示と詳細な渋滞内容を文字のみにより報知する文字情報表示とを交互に切り替えて実行する。
【0010】
また、本発明に係る道路情報板の表示方法は、道路上に設けられた道路情報板をコンピュータにより表示制御する道路表示板の表示方法であって、予め道路情報板に表示させる図形提供情報を複数作成して記憶させておき、道路上に設けられた車両感知器からの感知データに基づいて渋滞度、区間所要時間を演算し、演算された渋滞度および区間所要時間と予め設定されている判定基準とを比較判定し、比較判定の結果、該当道路の交通量が通常走行時である場合には、広域道路表示を内容とする遠方エリアまでの交通情報を表示するとともに主要地点までの所要時間を表示する通常提供内容表示を該当の道路情報板に対して実行し、前記通常提供内容表示を実行中に交通を阻害する事象が発生した場合には、前記記憶させてある図形情報に基づいて編集された、前記事象が発生した場所、渋滞箇所および主要地点までの所要時間を表示する事象発生時提供内容表示を実行して該当の道路情報板の表示を切り替え、前記道路情報板の直近か所で渋滞が発生した場合には前記事象発生時提供内容表示と詳細な渋滞内容を文字のみにより報知する文字情報表示とを交互に切り替えて実行することを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
従来のあらかじめ定められた路線形状(図形情報)による情報提供であったものから、情報提供内容の事象(渋滞、事故など)の有無や情報提供直近の交通情報(渋滞)を判断し、図形情報の切り替え(広域図形⇔詳細図形)や詳細情報と文字情報の交互表示などが実現でき、運転者が本当に知りたい情報をタイムリーに提供することができ、運転者の旅行計画の立案に寄与することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に係る図形提供情報作成装置の一実施形態が適用された交通管制システムを示すブロック図。
【図2】図1に示す図形提供情報作成装置の一実施形態の処理手順を示すフローチャート。
【図3】詳細地図範囲内事象数判定テーブルの構成例を示す説明図。
【図4】通常提供内容表示と事象発生時提供内容表示の一例を示す説明図。
【図5】通常提供内容表示と事象発生時であって直近が渋滞時の提供内容表示の一例を示す説明図。
【図6】詳細地図範囲内事象数判定テーブルの他の構成例を示す説明図。
【図7】固定的に表示される従来の表示例を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、本発明に係る図形提供情報作成装置の一実施形態が適用された交通情報システムを示す説明図である。
【0014】
同図に示すように、本発明に係る図形提供情報作成装置1は、コンピュータを制御中枢とする中央処理装置3内に設けられており、この中央処理装置3は通信装置5を介してLAN7に接続されている。
【0015】
LAN7には、超音波式、赤外線式、または画像式等で構成される種々の車両感知器9や道路情報板11、VICSビーコン13等が接続されており、道路上を通行する車両15の交通量等を感知してその交通量等に応じた図形情報を作成して、道路情報板11に表示するとともに車両15内に設置された情報提供端末としての表示器12に表示して運転者に提示する。
【0016】
ここで、本実施の形態の道路情報板11は、アクリル板とLED表示器とを備え、通常走行時には、広域道路表示(広域図形)を内容とする遠方エリアまでの交通情報を表示するとともに主要地点までの所要時間を表示することが可能である。これらの通常走行時における表示を「通常提供内容表示」と称する。図4(a),図5(a)に表示の一例が示されている。また、「通常提供内容表示」を実行中に交通を阻害する事象が発生した場合には、「通常提供内容表示」を切り替え、その事象が発生した場所、渋滞箇所および主要地点までの所要時間を内容とする詳細図形を表示することが可能である。これらの事象発生時における表示を「事象発生時提供内容表示」と称する。図4(b)に表示の一例がさらに、道路情報板11の直近か所で渋滞が発生した場合には「事象発生時提供内容表示」と詳細な渋滞内容を文字により報知する「文字情報表示」とを交互に切り替えて表示することが可能である。図5(b)に表示の一例が示されている。なお、これら道路情報板11に表示される表示と同一内容が車両15内に設置されたカーナビ端末(情報提供端末)の表示器12に表示可能である。
【0017】
図形提供情報作成装置1は、その機能上、車両感知器データ受信部21と、区間渋滞度演算部23と、区間所要時間演算部25と、提供範囲内事象有無チェック処理部26と、情報提供直近渋滞度チェック処理部27と、図形提供情報作成部29と、図形情報制御部31と、基本図形作成端末33とを備え、感知器データを受信して各種交通情報を作成(渋滞度/所要時間/事故情報など)し、道路情報板11の制御までのオンライン処理を実行する。
【0018】
基本図形作成端末33は提供する図形(広域図形や詳細図形等の路線図)を作成する装置で、情報提供端末(道路情報板11やVICS車載器の表示器12など)への登録機能(ダウンロード機能)を併せ持つ。
【0019】
車両感知器データ受信部21は、車両感知器9から、定周期(例えば、1分周期)で通過車両の交通データ(交通量、速度、オキュパンシィ(時間占有率))を受信する。車両感知器9から定周期で受信する交通データを以下、感知器データとも称する。また、以下の説明では、感知器データは1分周期とする。
【0020】
区間渋滞度演算部23は、受信した感知器データに基づき、1分間区間の渋滞度を作成する。
【0021】
区間所要時間演算部25は、受信した感知器データに基づき、1分間区間の旅行時間を算出する。
【0022】
提供範囲内事象有無チェック処理部26は、受信した感知器データと後述する図3に示す詳細地図範囲内事象数判定テーブル35aに基づき、広域図形内における渋滞や事故などの事象の発生状況をチェックする処理を実行する。
【0023】
情報提供直近渋滞度チェック処理部27は、算出した渋滞度に基づいて、各道路情報板11の設置か所の直近における渋滞状況をチェックする処理を実行する。
【0024】
図形提供情報作成部29は、区間渋滞度演算部23、区間所要時間演算部25、提供範囲内事象有無チェック処理部26にて作成した区間渋滞度と区間所要時間時間および情報提供直近情報とに基づいて、図形情報に対する提供情報を作成する。
【0025】
図形情報制御部31は、図形提供情報作成部29で作成された図形情報板の制御を実行する。
【0026】
基本図形作成端末33は、道路情報板11や車両15に設置されている情報提供端末としての表示器12に提供する広域図形や詳細図形等の基本図形の作成処理を実行する。
【0027】
図2は、本実施形態の図形提供情報作成装置1にて実行される図形提供情報を作成して提示するまでの処理手順を示すフローチャートである。また、図3は、詳細地図範囲内事象数判定テーブル35aの構成を示している。
【0028】
同図に示すように、道路情報板11の番号に応じて、事象の発生数による判定を行う際に使用される。例えば、No.1の道路情報板では、通行止であれば1か所、事故であれば2か所、工事であれば3か所、故障車であれば2か所、道路障害物であれば2か所、渋滞であれば2km以上であれば、その区間に対しては「事象発生時提供内容」する。
【0029】
また、本実施の形態では、事前のオフライン処理において、基本図形作成端末33を用いて提供する基本図形(広域図形/詳細図形)のレイアウトを作成しダウンロードしておくものとする。そして、事象提供区間および所要時間提供エリアを指定し、作成された図形情報の基本データを図形提供情報作成部29にダウンロードする。
【0030】
図2に示すオンライン処理では、先ず、車両感知器データ受信部21で感知器データを受信する(ステップS1)。
【0031】
次いで、ステップS1で受信した感知器データを基にあらかじめ登録された事象提供区間単位の渋滞度(渋滞/混雑)や所要時間を算出する(ステップS3,S5)。
【0032】
次いでステップS3,S5で算出された渋滞度や所要時間を情報提供端末に提供するための編集・加工をする(ステップS7)。
【0033】
ステップS9は、提供範囲内事象有無チェック処理部26で実行される処理であり、各道路情報板11毎の詳細図形内に事象(渋滞や事故など)が発生しているかの判定チェックを行う。この処理では、道路情報板11毎に、図3の判定テーブル35aに格納されている判定条件である道路情報板11の事象数とステップS7で作成した提供内容との間で発生事象の比較を行う。図3に示す判定条件を下回る事象数となった場合、その道路情報板11に対しては広域図形表示を行う(ステップS11)。図4(a)、図5(a)に表示の一例を拡大して示す。
【0034】
次に、ステップS13は、情報提供直近渋滞度チェック処理部27で実行される処理であり、図3の判定テーブル35aに格納されている判定条件を上回る事象が発生している場合の処理を示している。例えば、図3に示す渋滞2km以上の事象数とステップS7の図形提供情報作成処理で作成した提供内容で渋滞2km以上の事象数とを比較し、渋滞2km以上の事象数が図3に示す判定条件を下回る場合、例えば、渋滞2km以上の事象数が1か所である場合には、広域図形提供から切り替えて詳細図形表示を提供する。図4(b)に表示の一例を拡大して示す。一方、渋滞2km以上の事象数が図3に示す判定条件を上回る場合、例えば渋滞2km以上の事象数が2か所ある場合は、詳細図形表示と文字情報とを2〜3秒間隔で交互に表示する(ステップS17)。表示される文字情報としては、事故や渋滞の具体的な場所やそれらの程度、内容等である。図5(b)に表示の一例を拡大して示す。
【0035】
このように、本実施形態によれば、図形提供情報作成装置1にて提供内容の状況や、情報提供の直近の交通状況を把握することにより、広域図形から詳細図形への切替表示や、さらに詳細図形と文字情報の交互表示による詳細な事象内容の提供することで、運転者側が入手する情報量の増加につながり、運転者の旅行計画の立案に寄与することが可能となる。
【0036】
<他の実施形態>
図6の詳細地図範囲内事象数判定テーブル35bに示すように、図3に示した事象項目を更に再分化することに、よりきめ細やかな情報提供を実施することが可能となる。事象としては、通行止、事故、工事、故障車、道路障害物などが考えられる。
【0037】
例えば、1番の道路情報板では、事故であれば1か所、工事であれば2か所、故障車であれば3か所、火災であれば2か所をしきい値として通行止の表示するか否かを判定する。また、渋滞の判定では、渋滞1km以上2か所、2km以上2か所、3km以上1か所で渋滞発生と判定する。
【0038】
なお、図3、図6に示した詳細地図範囲内事象数判定テーブル35a,35bとして、時間帯別(深夜から早朝、ラッシュアワ時、日中等)、季節別、時期別(正月、連休、お盆休暇等)等に分けて複数のテーブルを用意すれば更にきめ細かい制御が可能となる。
【0039】
以上、上述した実施形態では、事前のオフライン処理において、基本図形作成端末33を用いて提供する基本図形(広域図形/詳細図形)のレイアウトを作成しダウンロードしておく例を示した。しかし、基本図形作成端末33で作成された広域図形報、詳細図形を予めダウンロードしておくのではなく、図形提供情報作成装置1内で各道路情報板11に表示させる図形と情報を編集した後、LAN7を介して道路情報板11に提供するようにしても良い。この場合には、LAN7の通信量は増大するものの、事前に基本図形(広域図形/詳細図形)のレイアウトを作成してダウンロードさせておく場合と比較して、例えば、事故や渋滞の程度に応じた様々なレイアウトの図形を柔軟に作成して提示することができる。このため、より一層、運転者が本当に知りたい情報をタイムリーに提供することができ、運転者の旅行計画の立案に寄与することが可能となるという効果を奏する。
【符号の説明】
【0040】
1…図形提供情報作成装置
3…中央処理装置
5…通信装置
7…LAN
9…車両感知器
11…道路情報板
12…表示器
13…VICSビーコン
15…車両
21…車両感知器データ受信部
23…区間渋滞度演算部
25…区間所要時間演算部
26…提供範囲内事象有無チェック処理部
27…情報提供直近渋滞度チェック処理部
29…図形提供情報作成部
31…図形情報制御部
33…基本図形作成端末
35a,35b…詳細地図範囲内事象数判定テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路上に設置された車両感知器で検出される交通量、車両速度、および時間占有率を含む感知器データを入力して、監視対象となる道路の交通状態を検出する交通状態検出手段と、
道路上に設置された道路情報板に表示される図形情報を複数備え、この図形情報と交通状態検出手段で検出された交通状態に基づいて少なくとも通常提供内容表示の画面と事象発生時提供内容表示の画面とを作成する図形提供情報作成手段と、
前記交通状態検出手段で検出された交通状態と予め定められた判定基準とを比較して、前記道路情報板に表示する内容が、前記図形提供情報作成手段で作成された通常提供内容表示に該当するか、または事象発生時提供内容表示に該当するかを判定する判定手段と、
判定手段の判定結果に応じて前記道路情報板に対して通常提供内容表示を実行するか、事象発生時提供内容表示を実行するかを制御する図形情報制御手段と、
を具備することを特徴とする図形提供情報作成装置。
【請求項2】
請求項1に記載の図形提供情報作成装置であって、
前記通常提供内容表示は、該当道路の交通量が通常走行時である場合であって、広域道路表示を内容とする遠方エリアまでの交通情報を表示するとともに主要地点までの所要時間を表示するものであり、
前記事象発生時提供内容表示は、前記通常提供内容表示を実行中に交通を阻害する事象が発生した場合であって、前記事象が発生した場所、渋滞箇所および主要地点までの所要時間を表示するものであり、
前記図形情報制御手段は、前記道路情報板の直近か所で渋滞が発生した場合には前記事象発生時提供内容表示と詳細な渋滞内容を文字のみにより報知する文字情報表示とを交互に切り替えて実行する、
ことを特徴とする図形提供情報作成装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の図形提供情報作成装置であって、
前記判定手段は、前記感知器データから検出される道路上で発生する事象の数に対する判定基準を道路情報板毎に格納した判定テーブルを有する、
ことを特徴とする図形提供情報作成装置。
【請求項4】
請求項3に記載の図形提供情報作成装置であって、
前記判定テーブルは、時間帯別、季節別、または時期別等の複数のテーブルから構成される、
ことを特徴とする図形提供情報作成装置。
【請求項5】
道路上に設けられた道路情報板をコンピュータにより表示制御する道路表示板の表示方法であって、
予め道路情報板に表示させる図形提供情報を複数作成して記憶させておき、
道路上に設けられた車両感知器からの感知データに基づいて渋滞度、区間所要時間を演算し、
演算された渋滞度および区間所要時間と予め設定されている判定基準とを比較判定し、
比較判定の結果、該当道路の交通量が通常走行時である場合には、広域道路表示を内容とする遠方エリアまでの交通情報を表示するとともに主要地点までの所要時間を表示する通常提供内容表示を該当の道路情報板に対して実行し、
前記通常提供内容表示を実行中に交通を阻害する事象が発生した場合には、前記記憶させてある図形情報に基づいて編集された、前記事象が発生した場所、渋滞箇所および主要地点までの所要時間を表示する事象発生時提供内容表示を実行して該当の道路情報板の表示を切り替え、
前記道路情報板の直近か所で渋滞が発生した場合には前記事象発生時提供内容表示と詳細な渋滞内容を文字のみにより報知する文字情報表示とを交互に切り替えて実行する
ことを特徴とする道路情報板の表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−13802(P2011−13802A)
【公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−155618(P2009−155618)
【出願日】平成21年6月30日(2009.6.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(301063496)東芝ソリューション株式会社 (1,478)
【Fターム(参考)】