説明

土砂災害警戒区域等情報管理システム

【課題】急傾斜地の崩壊・土石流・地滑りの各災害現象その他の砂防関連情報とともにネットワーク上で一元的に管理し、土砂災害防止法の運用に関わる砂防部局、建築部局、都市計画部局等において、様々なデータを提供するシステムを得る。
【解決手段】土砂災害防止に係わる各種データ、地図データが記憶されたデータベースと、各サーバからの要望データを判断し、要望データに対応する土砂災害防止のデータをデータベースから検索する手段と、検索した土砂災害防止のデータに地図データをリンク付けして表示する手段によって、土砂災害防止のデータを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は土砂災害警戒区域情報管理を提供するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に防災システムというのは、例えば県庁の防災課、消防署、警察、土木事務所がそれぞれで防災システムを有し、必要に応じて各部署が防災システムのデータを更新していた。
【0003】
そして、防災システムは、オフライン(CDROM、FD)でデータを取得して担当者が手入力でデータを更新するのが一般的であった。
【0004】
一方、「土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律」(以下、土砂災害防止法)が執行される傾向にある。この土砂災害防止法は、他部署のデータを一元的に管理する法律である。
【0005】
従来、地理情報システム(GIS)と呼ばれるシステムは、サーバ側に地理データを格納するものの、アプリケーションはクライアント側に常駐し、必要な時点でサーバから地理データをダウンロードする形態であった。さらに、地図を構成する個々の図形データにリンクさせる属性データ(非地図データ)もクライアント側またはクライアントサイドのネットワーク内にデータベースソフトを格納して管理している形態が一般的であった。すなわち、クライアントサイドにもシステム構成のためのソフトウェアおよびデータを格納する必要があった。
【特許文献1】特開2002−342196号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記方法は、各部署単位での防災システムであり、かつ防災、警戒等のデータの手入力であるから、各部署単位でもっている防災データにばらつき(古い又は新しい)があるという課題があった。
【0007】
また、上記方法は、それぞれが部署単位で管理しているものであるから、一元的な最新のデータを提供できないという課題があった。
【0008】
これに対して土砂災害防止法は、各部署の情報を共有化する法である。従って都道府県が実施する急傾斜地の崩壊・土石流・地滑りの各災害現象についての基礎調査結果および、それに基づいて区域指定された土砂災害警戒区域・土砂災害特別警戒区域の公示図書を地理情報上でその他の砂防関連情報とともにネットワーク上で一元的に管理し、土砂災害防止法の運用に関わる砂防部局、建築部局、都市計画部局等において、様々なデータを検索・表示・印刷出力することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、土砂災害防止に係わる情報を提供する土砂災害警戒区域等情報管理システムである。土砂災害防止に係わる各種データ、地図データが記憶されたデータベースと、各サーバからの要望データを判断し、要望データに対応する土砂災害防止のデータをデータベースから検索する手段と、検索した土砂災害防止のデータに地図データをリンク付けして表示する手段とを有することを備えたことを要旨とする。
【発明の効果】
【0010】
以上のように本発明によれば住民から区域の問い合わせを受けた部署では、その区域の防災情報を地図付きで得ることができる。また、特定開発行為を行う事務所では所定の地域のデータを得ることができる。
【0011】
建築の確認申請を担当する部署では図面上で測定した測線の力の表を得ることができる。
【0012】
さらに、住民により区域設定根拠を中央センターから得ることができる。
【0013】
また、WWWブラウザを用いることにより、グラフィック・ユーザ・インターフェース(GUI)の開発コスト及び工数を削減でき、迅速かつ低コストで構築することができる上、システムの維持管理費が抑制できる。
【0014】
さらに、インターネット、イントラネットのみならず、スタンドアロンの形態でも利用でき、マルチアクセスが可能であり、システムの拡張性を実現する上で、極めて有効なシステムである。
【0015】
多様な砂防情報を一つのシステムで一元的に管理することが可能であり、ユーザ側は、本システムの操作方法を覚えるだけで、多様な情報の閲覧が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
現在、各都道府県が実施している土砂災害防止法に基づく基礎調査は、対象とする現象ごとに異なった地理情報システムを用いて実施されているため、各災害現象の区域の位置関係が確認できない。都道府県が情報を管理するのに3つシステムが必要である等の問題があった。本システムは、それら急傾斜地の崩壊、土石流・地滑りの3現象の異なる形式の情報を取り込み一元的に管理し、それらの問題を解決するものである。
【0017】
土砂災害防止法に関する情報は、庁内の各部署および出先事務所において活用されるものであるが、従来からの砂防関連情報システムは、情報を活用する部署単位で導入しており、システムのメンテナンスやデータ更新作業が煩雑である等の問題があった。本システムは、最新の情報を常に各部署で検索・表示・出力等活用できるようにするものである。
【0018】
システムで管理する砂防関連情報とは、都道府県によって異なる。このため、簡易なシステムカスタマイズにより県が要求する砂防情報を管理できるようにすることとした。
【0019】
例えば県庁内職員、団体職員、財団及び出先事務所の職員(クライアント端末)に対しての急傾斜地の崩壊、土石流、地滑りの各区域調書及び公示図書を特定のサーバで一元的に管理し、土砂災害防止法の運用にかかわる砂防部局、建築関連部局、都市計画関連部局などの部署から、システムを介してサーバにアクセスし、調書、公示データの検索、表示、出力を行うことが望ましい。ただし、本実施の形態ではスタンドアロン方式を例にしている。
【0020】
(土砂災害警戒区域等情報管理システム内のアプリケーションの動作)
図1に示した流れに従って、システム内のアプリケーションの動作について説明をする。まず、クライアント端末10から必要とするデータの所在を指定する(S10:データ指定)。クライアント端末10に実装されたWWWブラウザ100は、この指定を受信して必要な情報をサーバに実装された土砂災害警戒区域等情報管理アプリケーション101に検索し出力するように要求する(S11:情報要求)。ここで、WWWブラウザとは、通信プロトコルの1つであるHTTPプロトコルを介して様々なデータを表示することができるソフトウェアであり、マイクロソフト社のインターネットエクスプローラーが、現在デファクトスタンダードとして用いられている。
【0021】
次に、土砂災害警戒区域等情報管理アプリケーション101は管理しているデータベースにアクセスする。管理しているデータベースには、区域情報102aや設定根拠情報102b等を記憶している地理情報データベース102と、調書、設定根拠データ103aのテキスト形式のデータを記憶しているテキスト情報データベース103と、図形画像ファイル104aを記憶している画像情報データベース104が存在する。地理情報データベース102とテキスト情報データベース103及び画像情報データベース104は、図形IDというキーによって予めリンク付けされている(S15:図形IDでリンク付け)。したがって、土砂災害警戒区域等情報管理アプリケーション101は、この図形IDを元に、リンクしている関連データを各データベースから検索する(S12:情報入出力)。
【0022】
土砂災害警戒区域等情報管理アプリケーション101は取得した情報を、要求元であるWWWブラウザ100に送信する(S13:情報出力)。そして、情報を受信したWWWブラウザ100は、WWWブラウザ枠105の中に土砂災害警戒区域等情報管理システム画面106として情報を表示する(S14:情報表示)。
【0023】
また、クライアント端末10からFTPプロトコルを用いて、土砂災害警戒区域等情報管理アプリケーション101を介して、データベースにアクセスしてデータを編集する。データは、例えば急傾斜地の崩壊のデータ(xyz)、土石流域のデータ(xyz)、地滑り地域のデータ(xyz)であり、これらのデータが図形IDでリンク付けされながら、適宜地理情報データベース102、テキスト情報データベース103、画像情報データベース104に保存される。
【0024】
また、土砂災害警戒区域等情報管理アプリケーション101は、地理情報システム(GIS)機能を備え、地図データとして防災基盤図、オルソフォトデータ等と、被害のおそれのある土地、著しい被害のおそれのある土地の警戒区域(xyz)、特別警戒区域(xyz)等の土砂災害新法に係わるデータとを重ね表示させたり、或いはいずれかを選択する機能も有し、検索機能、分析機能、出力機能、編集機能がある。
【0025】
さらに、図2を用いて、WWWブラウザ100が、データ指定(S10)を受けてから情報表示(S14)するまでの土砂災害警戒区域等情報管理アプリケーション101の詳しい動作について説明する。
【0026】
(イ)WWWブラウザ100から、データの所在を指定した情報要求(S11)を受け付ける:
(ロ)地理情報データベース102から地理情報を読込み(S12a)、地理情報を取得する(S16):
(ハ)この時、該当する地理情報に付与された図形IDを取得する(S17):
(ニ)続いて、テキスト情報データベース103にアクセスし、この図形IDでテキスト情報を検索し(S15a)、テキスト情報を取得する(S18):
(ホ)さらに、画像情報データベース104にアクセスし、この図形IDで画像情報を検索し(S15b)、画像情報を取得する(S19):
(ヘ)最後に、取得した関連情報をWWWブラウザ100に渡す。WWWブラウザ100への情報の渡し方は一括して渡してもよいし、情報を取得した毎に渡してもよい。
【0027】
ここで、土砂災害警戒区域等に関する情報は以下の特徴を有する:
(1)最低でも概ね5年に1回程度は更新されるものであり、履歴管理が必要である:
(2)区域を構成する図形情報は1種類ではない:
(3)情報は、都道府県単位、県の事務所単位で作成される。
【0028】
以上の特徴から、地理情報データベース102の空間情報とその他のデータベースの属性データをリンクする図形IDのコードは、一例として、都道府県コード、県事務所コード、データの種別を表すコード、西暦、そしてユニークなIDとするための連番から構成する。
【0029】
これによって、図形IDは端にユニークなものではなく、図形の持つ意味と地域・年等の複数の意味を持つことになる。図形情報とそれ以外の属性情報すべてに図形IDを持たせることで、複数のデータベースを参照せずに地域や年の検索が行える。
【0030】
さらに、異なるデータベース、例えば台帳データベース107の情報の管理が必要となった場合、図3に示すように図形IDを用いて、同様にリンク付けをすることで拡張ができる。
【0031】
土砂災害警戒区域等情報管理アプリケーション101は、土砂災害防止法に定められた法の運用を想定して、データはHTTPプロトコルで庁内砂防課他関連部署のクライアント端末10に配信し、編集機能等ファイルの更新には、管理者等がFTPプロトコルを使用して行うようにしている。
【0032】
本システムの機能は、図4に示すように、土砂災害防止法に基づき設定される法指定区域を図形情報として管理する地理情報サブシステム、地理情報以外の急傾斜地の奉還基礎調査結果・公示図書を管理する急傾斜地管理サブシステム、土石流管理サブシステム、地滑り管理サブシステム(総称:3現象サブシステム)で構成されて、図5に示す位置、区域図、地番等のハザードマップ、基礎調査結果表として衝撃力に関する事項を印刷、表示可能となっている。
【0033】
クライアント端末10に表示される土砂災害警戒区域等情報管理システム画面106では、図5に示すように、土石流管理システム、急傾斜地管理システム及び地滑り管理システムのサブシステムメニュー表示、レイヤー表示機能、画像出力機能、計測機能、地形断面図作成機能・・・・位置検索などができるようにされている。
【0034】
図6は、土砂災害警戒区域、土砂災害特別警戒の表示を説明する説明図である。図7に示すように、土砂災害警戒区域K(例えば黄色)と土砂災害特別警戒区域F(例えば赤)とがわかるように表示されている。
【0035】
図7は土砂災害警戒区域等情報管理システム搭載機能と画面構成の一覧を説明する説明図である。本図においては、地理情報管理機能、区域調書データ管理機能、公示図書作成機能、砂防基盤図管理機能等を有していることを示している。
【0036】
また、図8に示すように、移動による力、推積高さ等を細かく提供できることを示している。
【0037】
すなわち、本システムは、クライアント端末10にはWWWブラウザ100以外の一切のアプリケーション、およびデータを常駐させることなく、全てのアプリケーションとデータはサーバ側に常駐するシンクライアントの形態としている。これにより、システム全体の保守性、堅牢性、システム運用の簡素化を向上させている。また、ユーザ数の増大に伴うシステム性能低下も低減化させている。
【0038】
本システムの入力データには、地図データと調書データという異なる性質のデータがある。従来システムでは、これらの異なるデータは、別々のタイミングでシステムにインポートし、さらに人間が手動または半自動で相互のリンクをとるという煩雑な作業が必要であったのに対して、本システムでは、これらのデータを一括してインポートでき、さらに地図データと調書データを自動で一意に対応づけることができ、人間の介在を最小限に留めることができる。
【0039】
また、図形データと属性データを連携させる場合、通常リンクキーと呼ばれる数値または記号を介して行っている。従来は、このリンクキーは図形または属性を生成したタイミングで人間が手動、または別途プログラムを作成して半自動で個別に付与し、そのキーを紙または表計算ソフト等に記録しておき、他方の属性または図形を生成したタイミングで、その記録を基に再び人間が手動、または別途プログラムを作成して半自動で付与するといった煩雑な処理が不可欠であった。
【0040】
さらに、本システムでは、外部システムで作成される図形データを本システムにインポートするタイミングで、このキーを自動で生成し、属性データをインポートするタイミングで、最小限のヘッダ情報を入力するだけで自動でリンクがとれるようにしている。
【0041】
また、帳票等のテキストファイルに画像を取り込む場合、従来は、画像処理ソフト等の他アプリケーションを介して、手動でコピー&ペーストおよび位置合わせを行うことで実現していた。本システムでは、地理情報サブシステム(GIS)と区域調書管理サブシステムが相互に動的な連携を行い、区域調書管理サブシステムから地理情報サブシステムへメッセージを通知することで、GIS側で、提供すべき画像の中心位置、範囲、縮尺を判断し、区域調書管理サブシステム側へ転送することで、自動で画像を取り込めるようにしている。
【0042】
図9に示すように、クライアント端末10上のWWWブラウザ100にてURLを入力する。URLを入力すると、本システムのログイン画面が表示され、ここでログイン名、パスワードをユーザがクライアント端末10に入力する(d1)。
【0043】
クライアント端末10は、ユーザが入力したログイン名、パスワードをサーバ1へ送信し(d2)、有効なログイン名、パスワードか確認依頼する。
【0044】
次に、サーバ1は、ログイン名、パスワードが有効な場合、本システムのアプリケーション(地理情報サブシステム、急傾斜地管理サブシステム、土石流管理サブシステム、地滑り管理サブシステム)およびデータ(背景図となる地図データ、警戒区域図形データ、区域調書データ)をクライアント端末10へTCP/IPプロトコルにてダウンロードする(d3)。
【0045】
次に、ユーザは、クライアント端末10に本システムのアプリケーションおよびデータがダウンロードされると、初期画面として地理情報サブシステムが表示される。以降、ユーザは別紙機能一覧に示す各種機能を使用し、警戒区域図形の閲覧およびこれと関連付けられた区域調書の閲覧、編集等の作業を行う(d4)。
【0046】
クライアント端末10は、区域調書が編集されて送信コマンドが入力すると、これをサーバ1のデータベースに反映させるためには、随時保存処理を依頼する(d5)。
【0047】
次に、ユーザが一連の作業が終了後、本システムを終了させる(d6)。
【0048】
これによって、クライアント端末10は、本システム終了時において、ダウンロードされたアプリケーションおよびデータはクライアント端末10のメモリおよびハードディスクから自動的に削除して(d7)、処理終了をサーバ1に送信する(d8)。このとき、クライアント端末10はシステム終了時に、サーバ1に終了メッセージを発行し、サーバ1はデータベースのロック等の後処理を行う。
【0049】
図10は地理情報サブシステムと3現象サブシステムとの連携を説明するシーケンス図である。
【0050】
ユーザは、地理情報サブシステム画面上でマウス操作にて、図形を選択する(d11)。図形選択のイベントとしては、以下の5種類がある。
【表1】

【0051】
*2 ラバーバンド等により同時に複数の図形を選択する
次に、地理情報サブシステムは、ユーザが指定した図形選択イベントの種類および選択された図形IDを3現象サブシステムに送信する(d12)。
【0052】
このとき、送信先のサブシステムは、選択した図形の種類によって(現象毎に異なる図形であり、各々レイヤー単位に管理されている)、地理情報サブシステムが自動で判断する。
【0053】
また、3現象サブシステムは、地理情報サブシステムから送信された図形選択イベントおよび選択された図形IDに基づいて、属性情報を送信して表示させる(d13)。
【0054】
このとき、ユーザは、3現象サブシステム画面上でマウス操作にて、画像を挿入する調書内で、画像挿入を指示し、これを地理情報システムが3現象サブシステムに送信する(d13a、13b、d14)。
【0055】
次に、3現象サブシステムは、地理情報サブシステムで指示された調書の様式、挿入先のフォームのサイズ、挿入元の画像の位置、サイズ等を自動計算し、これらの情報を地理情報サブシステムへ送信する(d15)。
【0056】
地理情報サブシステムは、d15で送信された情報を基に、画像データを作成し、これを3現象サブシステムへ送信する(d16)。3現象サブシステムは、送信された画像データを調書の指定されたフォームへ自動で挿入する。
【0057】
図11は区域設定システムと区域管理システムとの連例を説明するシーケンス図である。
【0058】
本システムの上流側にある区域設定システムで、警戒区域等の図形データおよび計算条件、計算結果等のテキストデータを作成し、外部にファイルベースでエクスポートする(d21)。
【0059】
次に、3現象サブシステムでは、エクスポートされたデータを入力し、まず、図形データとテキストデータに分離する(d22)。その際、図形データとテキストデータ(属性データ)を関連付けるためのリングキーをシステムが自動で両者に割り当てる。
【0060】
そして、現象サブシステムは、2で分離した図形データを地理情報サブシステムに引き渡す(d23)。
【0061】
地理情報サブシステムは、d23で引き渡された図形データをデータベースの格納フォーマットに変換し、これをデータベースの所定の位置に保存する(d24)。
【0062】
3現象サブシステムは、d22で分離したテキストデータをデータベースの格納フォーマットに変換し、これをデータベースの所定の位置に保存する(d25)。この時点で、図形データとテキストデータは、データベース内で物理的に独立した空間に格納されるが、d22で図形データとテキストデータの間のリンクキーが各々割り当てられているため、本システムでは、両者が連動して動作することが可能となる。
【0063】
すなわち、県がサーバにおいて一元管理しているので、住民からの区域確認の問い合わせを受けた部署は、自宅の住所を聞いて特別区域、特別警戒区域に入っているかを提供できる。また、開発計画を行う事務所でも特定計画区域の図面を電子データで得ることができる。
【0064】
なお、図12に示すように、カスタム機能を付加することも可能である。
【0065】
このため、その地域の現状に応じた土砂災害警戒区域等情報管理システムを提供できることになる。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明は、遠隔地点からも共通の防災に関するデータを得ることができるようなシステムに利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本実施の形態の土砂災害警戒区域等情報管理システムの概略構成図である。
【図2】本土砂災害警戒区域等情報管理システムの動作シーケンス図である。
【図3】図形IDによるリンク付けを説明する説明図である。
【図4】土砂災害警戒区域等情報管理システムの地理情報サブシステムの構成図である。
【図5】クライアント端末に表示される画面の説明図である。
【図6】土砂災害警戒区域、土砂災害特別警戒の表示を説明する説明図である。
【図7】土砂災害警戒区域等情報管理システム搭載機能と画面構成の一覧を説明する説明図である。
【図8】急傾斜地の崩壊区域調書の説明図である。
【図9】本システムの動作を説明するシーケンス図である
【図10】地理情報サブシステムと3現象サブシステムとの連携を説明するシーケンス図である。
【図11】区域設定システムと区域管理システムとの連例を説明するシーケンス図である。
【図12】本実施の形態のその他の機能の説明図である。
【符号の説明】
【0068】
10 クライアント端末
100 WWWブラウザ
101 土砂災害警戒区域等情報管理アプリケーション
102 地理情報データベース
102a 区域情報
102b 設定根拠情報
103 テキスト情報データベース
103a 調書、設定根拠データ
104 画像情報データベース
104a 図形画像ファイル
105 WWWブラウザ枠
106 土砂災害警戒区域等情報管理システム画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
土砂災害防止に係わる情報を提供する土砂災害警戒区域等情報管理システムであって、
前記土砂災害防止に係わる各種データ、地図データが記憶されたデータベースと、
前記各サーバからの要望データを判断し、該要望データに対応する土砂災害防止のデータを前記データベースから検索する手段と、
前記検索した前記土砂災害防止のデータに前記地図データをリンク付けして表示する手段と
を有することを特徴とする土砂災害警戒区域等情報管理システム。
【請求項2】
前記土砂災害防止のデータは、指定された地域の警戒区域のデータ、特別区域のデータであり、前記地図データは前記指定された地域の警戒区域の地図データ又は特別区域の地図データであることを特徴とする請求項1記載の土砂災害警戒区域等情報管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−31664(P2006−31664A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−332191(P2004−332191)
【出願日】平成16年11月16日(2004.11.16)
【出願人】(591074161)アジア航測株式会社 (48)
【出願人】(503008217)財団法人砂防フロンティア整備推進機構 (12)
【Fターム(参考)】