説明

圧力センサ

【課題】CO等の高圧冷媒が通過する流路等の圧力の検出に用いた場合でも、高圧による破損を防止し、安全な圧力センサを提供する。
【解決手段】圧力検出素子2と、圧力検出素子が内面に固定されたべース4と、べースに対向して配置された受け部材5と、べースと受け部材とで挟持されたダイアフラム6と、ダイアフラムを挟持した状態のべース及び受け部材を、両者が互いに離間するのを防止するように両者を挟持する挟持部材13と、ベースとダイアフラムとの間の空間に封入された液体とを備え、受け部材とダイアフラムとの間の空間内の圧力が、ダイアフラム及び液体を介して圧力検出素子へ伝達される圧力センサ1。挟持部材13を備えるため、べースと受け部材との間に繰り返し高圧が付加された場合でも、両者が離間することがなく、べースと受け部材とが溶接接合されている場合でも、溶接部の割れを回避し、圧力センサの破損を防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧力センサに関し、特に、圧力検出素子を収容した受圧空間に液体を封入した液封入式の圧力センサに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、圧力検出素子が収容された受圧空間内に液体を封入し、圧力検出室に外部から加えられた圧力を、液体を介して圧力検出素子に伝えることで、圧力検出素子から外部圧力に応じた電圧信号を出力する圧力センサが種々提案されている。
【0003】
上記液封入式圧力センサの一例として、特許文献1には、外部からの圧力を導入する圧力導入管と底部に形成された貫通穴で接続され、圧力検出素子と外周に沿った溶接部で接続される蓋部材を備え、この蓋部材の外周部から貫通穴に至る縦断面の少なくとも一部をL字状に形成することで、蓋部材の内面に流体圧が作用した際における、溶接部を支点とした回転方向への力を低減し、溶接部の破断を防止する圧力センサが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−308397号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記特許文献に記載の圧力センサにおいては、蓋部材の溶接部の破断を防止することで耐圧性能を向上させているが、CO等の高圧冷媒を用いた冷凍機器、空調機器の冷媒流路等の圧力の検出に用いた場合には、繰り返し高い圧力が上記溶接部等に加えられるため、溶接部に割れなどが発生し、破損に繋がるおそれがあった。
【0006】
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、CO等の高圧冷媒が通過する流路等の圧力の検出に用いた場合でも、高圧による破損を防止し、安全な圧力センサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明は、圧力センサであって、圧力検出素子と、該圧力検出素子が内面に固定されたべースと、該べースに対向して配置された受け部材と、前記べースと前記受け部材とで挟持されたダイアフラムと、該ダイアフラムを挟持した状態の前記べース及び前記受け部材を、両者が互いに離間するのを防止するように両者を挟持する挟持部材と、前記ベースと前記ダイアフラムとの間の空間に封入された液体とを備え、前記受け部材と前記ダイアフラムとの間の空間内の圧力が、前記ダイアフラム及び前記液体を介して前記圧力検出素子へ伝達されることを特徴とする。
【0008】
そして、本発明によれば、挟持部材によって、ダイアフラムを挟持した状態のべース及び受け部材を挟持して両者が互いに離間するのを防止しているため、べースと受け部材との間に繰り返し高圧が付加された場合でも両者が離間することがなく、べースと受け部材とが溶接接合されている場合でも溶接部の割れを回避し、圧力センサの破損を防止することができる。
【0009】
上記圧力センサにおいて、前記ベース及び受け部材は、それぞれ膨出部及び周縁部を備えると共に、前記ダイアフラムは、前記ベース及び受け部材の周縁部で挟持され、前記挟持部材の一端を前記ベース及び前記受け部材のいずれか一方の膨出部又は周縁部に係合させ、その他端を前記ベース及び前記受け部材のいずれか他方の周縁部と溶接接合することができる。
【0010】
上記圧力センサにおいて、前記挟持部材は、円筒部及び該円筒部の一端に設けられた内フランジ部より成り、該内フランジ部が、前記ベース及び前記受け部材のいずれか一方の周縁部と係合し、その他端が前記ベース及び前記受け部材のいずれか他方の周縁部と溶接接合されることができる。
【0011】
また、前記挟持部材は、円筒部及び該円筒部の一端に設けられた傾斜部より成り、該傾斜部が、前記ベース及び前記受け部材のいずれか一方の膨出部の肩部と係合し、その他端が前記ベース及び前記受け部材のいずれか他方の周縁部と溶接接合されることができる。
【0012】
さらに、前記挟持部材は、円筒部及び該円筒部の一端に設けられた内フランジ部より成り、該内フランジ部が、前記ベース及び前記受け部材のいずれか一方の膨出部の上面部周辺と係合し、その他端が前記ベース及び前記受け部材のいずれか他方の周縁部と溶接接合されることができる。
【0013】
この場合、前記内フランジ部の内周に、前記膨張部に形成されたハーメチック孔を逃げるための円弧状の凹みが形成されることができる。
【0014】
さらにまた、前記挟持部材は、円筒部及び該円筒部の一端に設けられた天井部より成り、該天井部が、前記ベース及び前記受け部材のいずれか一方の膨出部の上面部全面と係合し、その他端が前記ベース及び前記受け部材のいずれか他方の周縁部と溶接接合されることができる。
【0015】
この場合、前記天井部に、前記膨張部に形成されたハーメチック孔を逃げるための孔が形成されることができる。
【発明の効果】
【0016】
以上のように、本発明によれば、CO等の高圧冷媒が通過する流路等の圧力の検出に用いた場合でも、高圧による破損を防止し、安全な圧力センサを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る圧力センサの第1の実施形態を示す図であって、(a)は上面図、(b)は(a)のA−A線断面図である。
【図2】本発明に係る圧力センサの第2の実施形態を示す図であって、(a)は上面図、(b)は(a)のB−B線断面図である。
【図3】本発明に係る圧力センサの第3の実施形態を示す図であって、(a)は上面図、(b)は(a)のC−C線断面図である。
【図4】本発明に係る圧力センサの第4の実施形態を示す図であって、(a)は上面図、(b)は(a)のD−D線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
次に、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0019】
図1は、本発明に係る圧力センサの第1の実施形態を示し、この圧力センサ1は、圧力検出素子2と、べース4と、べース4に対向して配置された受け部材5と、べース4と受け部材5とで挟持されたダイアフラム6と、ダイアフラム6を挟持した状態のべース4及び受け部材5をさらに挟持(保持)する挟持部材(保持部材)13とを備える。ベース4とダイアフラム6との間の受圧空間7には、液体(オイル)が封入される。
【0020】
圧力検出素子2は、受圧空間7の内部でベース4に固定される。受け部材5とダイアフラム6との間には圧力導入空間としての加圧空間8が形成され、加圧空間8には冷媒が流入する流入管3の内部空間が連通する。
【0021】
ベース4は、例えばプレス加工により成形され、周縁部(鍔部)4cの内側から上方に膨出する膨出部を備え、下部が開口する蓋状に形成されている。この膨出部は、周縁部4cの内側から立ち上がる側面部4d及び側面部4dに連続して設けられた上面部4eより成る。べース4の膨出部下面(すなわち上面部4eの下面)には、圧力検出素子2が接着等により固定される。
【0022】
受け部材5は、例えばプレス加工により成形され、周縁部(鍔部)5aの内側から下方に膨出する膨出部を備え、上部が開口する皿状に形成されている。この膨出部は、周縁部5aの内側から立ち下がる側面部5b及び側面部5bに連続して設けられた下面部5cより成る。受け部材5の膨出部中央(すなわち下面部5cの中央)の開口には流入管3がろう付け固定される。
【0023】
ダイアフラム6は、その外周縁部がベース4の周縁部4cと受け部材5の周縁部5aとの間に挟み込まれ、これら3つの部材4〜6は、ダイアフラム6の外周縁部が露出する外周縁部分においてレーザー溶接等によって同時に溶接され(溶接部14)、一体化される。受圧空間7は、べース4の上面部4eを貫通して形成された充填孔(不図示)から液体(オイル)が注入された後、べース4の上面において、充填孔がボール9によって封じられる。
【0024】
挟持部材13は、ダイアフラム6を挟持した状態のべース4及び受け部材5の外径より若干大きい内径を備えた円筒部13bと、該円筒部13bの上部において内側に延出した内フランジ部13aとを備えており、べース4及び受け部材5を、両者が互いに離間するのを防止するように挟持する。挟持部材13の円筒部13bを上方よりベース4及び受け部材5の周縁部4c、5aの外周に装着し、内フランジ部13aがベース4の周縁部4c上面に係合した状態で、円筒部13bの下部が、受け部材5の周縁部5a側面にレーザー溶接等によって溶接される(溶接部15)。
【0025】
圧力検出素子2は、例えばピエゾ素子及び信号処理回路等から成るICチップである。ピエゾ素子は、強誘電体の一種であって圧電素子とも呼ばれ、振動や圧力等の力が加わると電圧が発生し、逆に電圧が加えられると伸縮する。
【0026】
圧力検出素子2は、ベース4の上面部4eに形成された貫通孔4aを挿通する出力用リードピン11(11A〜11C)及び調整用リードピン12(12A〜12E)にワイヤ10を介して電気的に接続される。出力用リードピン11は、圧力検出素子2で検出された圧力に応じた電圧信号を外部に出力するためのものであり、調整用リードピン12は、製造時の電圧補正用等に用いられる。この例においては、3本の出力用リードピン11A〜11C及び調整用リードピン12A〜12E、並びに上述の充填孔は、ベース4の中心から同一円周上に等角度で配置されている。
【0027】
ベース4の貫通孔4aは、出力用リードピン11及び調整用リードピン12を挿通させた後、ハーメチックシール4bによって液体(オイル)漏れがないように封じられる。出力用リードピン11は、その上端部で図示されない基板に接続され、基板は、さらに図示されないコネクタを介して外部出力用リード線に接続される。
【0028】
上記構成を有する圧力センサ1は、流入管3から流入した冷媒の圧力変化によって加圧空間8の圧力が変化し、ダイアフラム6を変形させる。ダイアフラム6の変形により受圧空間7の内部に封入されている液体(オイル)の圧力が変化し、その圧力変化が圧力検出素子2へ伝播する。圧力検出素子2により検出された圧力は、電圧に変換され、その際、圧力センサ1の特性に応じた所定の電圧補正がなされる。補正後の電圧信号は、出力用リードピン11、基板及びコネクタを介して外部出力用リード線へ伝送される。
【0029】
この圧力センサ1を、CO等の高圧冷媒を用いた空調機器の冷媒流路等の圧力を検出するために使用すると、流入管3から流入した冷媒の高い圧力が加圧空間8に繰り返し加わり、ベース4と受け部材5とを離間させる方向に大きな力が繰り返し作用するが、受け部材5及びダイアフラム6が溶接部14において一体化されていることに加え、挟持部材13によってダイアフラム6を挟持した状態のべース4及び受け部材5のそれぞれの周縁部を挟持しているため、溶接部14に割れなどが生ずるおそれがなく、圧力センサ1の破損を効果的に防止することができる。
【0030】
次に、本発明に係る圧力センサの第2の実施形態について、図2を参照しながら説明する。
【0031】
この圧力センサ21は、図1に示す圧力センサ1とは異なる挟持部材(保持部材)22を備えていることを特徴とし、その他の構成要素は、圧力センサ1と同一である。そこで、図2において、図1の圧力センサ1と同一又は同等の構成要素については、同一の参照番号を付して詳細な説明を省略する。
【0032】
この挟持部材22は、ダイアフラム6を挟持した状態のべース4及び受け部材5の外径より若干大きい内径を備えた円筒部22bと、円筒部22bの上部に連続して形成され、円筒部13bの中心軸方向に傾斜するように設けられた傾斜部22aと、傾斜部22aから内側に延出した内フランジ部22cとを備えており、ベース4の膨出部肩部と受け部材5の周縁部5aとを挟持(保持)することにより、べース4及び受け部材5が互いに離間するのを防止する。傾斜部22aは円錐台の側面形状を呈している。
【0033】
挟持部材22の円筒部22bを上方よりベース4及び受け部材5の周縁部4c、5aの外周に装着し、傾斜面22aの内面がベース4の膨出部の肩部(すなわち側面部4dの傾斜部分)と当接・係合した状態で、円筒部22bの下部が受け部材5の周縁部5aの側面にレーザー溶接等によって接合される。
【0034】
これにより、圧力センサ21は、図1に示す圧力センサ1と同様にベース4と受け部材5とが互いに離間しないように、両者をより確実に挟持することが可能になると共に、ベース4を、その周縁部4cよりも内側で支持することができるので、図1の圧力センサ1に比較して、高圧導入時におけるベース4の変形をさらに抑えることができる。この結果、ハーメチックシール4b部分に対する過度な応力が低減され、該シール部の破壊防止効果を強化することができる。
【0035】
なお、受け部材5の変形を抑えたい場合には、この挟持部材22を、上下方向に逆転させて取り付けるようにしても良く、この場合は、傾斜部22aを受け部材5の膨出部の肩部(側面部5bの傾斜部分)に係合させ、円筒部22bをベース4の周縁部4C側面に溶接接合させればよい。
【0036】
次に、本発明に係る圧力センサの第3の実施形態について、図3を参照しながら説明する。
【0037】
この圧力センサ31は、図1及び2に示す圧力センサ1、21とは異なる挟持部材(保持部材)32を備えていることを特徴とし、その他の構成要素は、圧力センサ1、21と同一である。そこで、図3において、図1、2の圧力センサ1、21と同一又は同等の構成要素については、同一の参照番号を付して詳細な説明を省略する。
【0038】
この挟持部材32は、ダイアフラム6を挟持した状態のべース4及び受け部材5の外径より若干大きい内径を備えた円筒部32bと、円筒部32bの上部に連続して形成され、円筒部32bの中心軸方向に傾斜するように設けられた傾斜部32aと、傾斜部32aから内側に延出した内フランジ部32cとを備えており、ベース4の膨出部の上面部周辺(上面部4eの周囲)と受け部材5の周縁部5aとを挟持(保持)することにより、べース4及び受け部材5が互いに離間するのを防止する。傾斜部32aは円錐台の側面形状を呈している。
【0039】
内フランジ部32cの内周端は、出力用リードピン11A〜11C及び調整用リードピン12A〜12E、並びに上述の充填孔のそれぞれの中心を結ぶ円周近くにまで接近して設けられ、かつハーメチック用の貫通孔4a及びボール9からはそれぞれ等距離で多少後退するように円弧状の凹み32x、32yが形成されている。
【0040】
このように構成された挟持部材32は、その円筒部32bからベース4及び受け部材5の周縁部4c、5aの外周に装着し、内フランジ部32cがベース4の上面部4eに当接・係合した状態で、円筒部32bの下部が受け部材5の周縁部5a側面にレーザー溶接等によって溶接接合される。これにより、圧力センサ31は、図2に示す圧力センサ21と比較してベース4をさらに内側で支持することができるため、ベース4と受け部材5との確実な挟持と、ハーメチックシール部の破壊をさらに効果的に防止することが可能となる。
【0041】
次に、本発明に係る圧力センサの第4の実施形態について、図4を参照しながら説明する。
【0042】
この圧力センサ41は、図1〜3に示す圧力センサ1、21、31とは異なる挟持部材(保持部材)42を備えていることを特徴とし、その他の構成要素は、圧力センサ1、21、31と同一である。そこで、図4において、図1〜3と同一又は同等の構成要素については、同一の参照番号を付して詳細な説明を省略する。
【0043】
この挟持部材42は、ダイアフラム6を挟持した状態のべース4及び受け部材5の外径より若干大きい内径を備えた円筒部42cと、円筒部42cの上部に連続して形成され、円筒部42cの中心軸方向に傾斜するように設けられた傾斜部42dと、傾斜部42dに連続して設けられ、複数の孔(この実施例においては、8個の孔42aと1つの孔42b)を有する天井部42eとを備え、ベース4の膨出部先端部全面(上面部4eの全面)と受け部材5の周縁部5aとを挟持(保持)することにより、べース4及び受け部材5が互いに離間するのを防止する。傾斜部42dは、円錐台の側面形状を呈している。
【0044】
複数の孔42a、42bは、挟持部材42の円筒部42cをベース4及び受け部材5の周縁部4c、5aの外周に装着した際、天井部42eがボール9、リードピン11(11A〜11C)、12(12A〜12E)、ハーメチックシール用のガラスと干渉しないように、これらを通過されるべく、ボール9及びハーメチック用の貫通孔4aよりも大きく設定されている。挟持部材42は、円筒部42cをベース4及び受け部材5の周縁部4c、5aの外周に装着し、天井部42eがベース4の上面部4eに当接・係合した状態で、円筒部42cの下部が受け部材5の周縁部5a側面とレーザー溶接等により溶接・接合される。
【0045】
このように構成された圧力センサ41は、ベース4と受け部材5との確実な挟持が可能であり、また挟持部材42がベース4の上面部4eを全面に亘って支持されるので、高圧流体導入時におけるベース4の膨張をさらに効果的に防止することができ、この結果、図1〜図3に示す圧力センサ1、21、31と比較してハーメチックシール部の破壊防止をさらに確実に行うことが可能となる。
【0046】
さて、前述の各実施例において説明した、各挟持部材の円筒部13b、22b、32b、42cと受け部材5の周縁部5aとの溶接(溶接部15)は、各円筒部の全周に亘って行われても良いし、その周囲に部分的に成されても良い。また各挟持部材と周縁部5aとの溶接は、溶接部14の熱影響部から成るべく離れるように、該挟持部材の下端側で行うと良い。
【0047】
また、図2に関して説明した実施例においては、挟持部材22の傾斜部22aがベース4の膨張部肩部を支持するので、該傾斜部22aの端部に設けられた内フランジ部22cは省略することができる。
【0048】
さらに、図3及び4に関して説明した実施例においては、挟持部材32、42の内フランジ部32c、天井部42bがベース4の膨出部を支持し、傾斜部32a、42dは膨出部に当接・支持しない構造となっているが、本発明は特にこれのみに限定されることはなく、内フランジ部32c、天井部42bと共に、傾斜部32a、42dにも膨出部を支持させる機能を持たせても良い。この場合、内フランジ部32c及び傾斜部32a、あるいは天井部42b及び傾斜部42dの内側輪郭を、ベース4の周縁部4c、側面部4d及び上面部4eの輪郭と同様にすることにより、挟持部材の全面においてベース4を支持することが可能となる。
【符号の説明】
【0049】
1 圧力センサ
2 圧力検出素子
3 流入管
4 べース
4a 貫通孔
4b ハーメチックシール
4c 周縁部
4d 側面部
4e 上面部
5 受け部材
5a 周縁部
5b 側面部
5c 下面部
6 ダイアフラム
7 受圧空間
8 加圧空間
9 ボール
11(11A〜11C) 出力用リードピン
12(12A〜12E) 調整用リードピン
13 挟持部材
13a 内フランジ部
13b 円筒部
14、15 溶接部
21 圧力センサ
22 挟持部材
22a 傾斜部
22b 円筒部
22c 内フランジ部
31 圧力センサ
32 挟持部材
32a 傾斜部
32b 円筒部
32c 内フランジ部
32x、32y 凹み
41 圧力センサ
42 挟持部材
42a、42b 孔
42c 円筒部
42d 傾斜部
42e 天井部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧力検出素子と、
該圧力検出素子が内面に固定されたべースと、
該べースに対向して配置された受け部材と、
前記べースと前記受け部材とで挟持されたダイアフラムと、
該ダイアフラムを挟持した状態の前記べース及び前記受け部材を、両者が互いに離間するのを防止するように両者を挟持する挟持部材と、
前記ベースと前記ダイアフラムとの間の空間に封入された液体とを備え、
前記受け部材と前記ダイアフラムとの間の空間内の圧力が、前記ダイアフラム及び前記液体を介して前記圧力検出素子へ伝達されることを特徴とする圧力センサ。
【請求項2】
前記ベース及び受け部材は、それぞれ膨出部及び周縁部を備えると共に、前記ダイアフラムは、前記ベース及び受け部材の周縁部で挟持され、
前記挟持部材は、その一端が前記ベース及び前記受け部材のいずれか一方の膨出部又は周縁部と係合し、その他端が前記ベース及び前記受け部材のいずれか他方の周縁部と溶接接合されることを特徴とする請求項1に記載の圧力センサ。
【請求項3】
前記挟持部材は、円筒部及び該円筒部の一端に設けられた内フランジ部より成り、
該内フランジ部が、前記ベース及び前記受け部材のいずれか一方の周縁部と係合し、その他端が前記ベース及び前記受け部材のいずれか他方の周縁部と溶接接合されることを特徴とする請求項2に記載の圧力センサ。
【請求項4】
前記挟持部材は、円筒部及び該円筒部の一端に設けられた傾斜部より成り、
該傾斜部が、前記ベース及び前記受け部材のいずれか一方の膨出部の肩部と係合し、その他端が前記ベース及び前記受け部材のいずれか他方の周縁部と溶接接合されることを特徴とする請求項2に記載の圧力センサ。
【請求項5】
前記挟持部材は、円筒部及び該円筒部の一端に設けられた内フランジ部より成り、
該内フランジ部が、前記ベース及び前記受け部材のいずれか一方の膨出部の上面部周辺と係合し、その他端が前記ベース及び前記受け部材のいずれか他方の周縁部と溶接接合されることを特徴とする請求項2に記載の圧力センサ。
【請求項6】
前記内フランジ部の内周に、前記膨張部に形成されたハーメチック孔を逃げるための円弧状の凹みが形成されたことを特徴とする請求項5に記載の圧力センサ。
【請求項7】
前記挟持部材は、円筒部及び該円筒部の一端に設けられた天井部より成り、
該天井部が、前記ベース及び前記受け部材のいずれか一方の膨出部の上面部全面と係合し、その他端が前記ベース及び前記受け部材のいずれか他方の周縁部と溶接接合されることを特徴とする請求項2に記載の圧力センサ。
【請求項8】
前記天井部に、前記膨張部に形成されたハーメチック孔を逃げるための孔が形成されたことを特徴とする請求項7に記載の圧力センサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−64728(P2013−64728A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−167931(P2012−167931)
【出願日】平成24年7月30日(2012.7.30)
【出願人】(391002166)株式会社不二工機 (451)
【Fターム(参考)】