説明

圧力測定セルのための接続ユニット

【課題】従来慣用の製造方法を維持しつつ、さらなる小型化の可能性を保証する、圧力測定セルのための接続ユニットを提供する。
【解決手段】圧力測定セルは、少なくとも1つの接続点と、少なくとも1つの回路支持体と、を備える。回路支持体は、電子部品26との接続点の接続のために、少なくとも1つの外在する導体路47を有しており、さらに少なくとも1つのコンタクト手段51を備えている。回路支持体に、コンタクト手段51を収容するための少なくとも1つの開口63が設けられている。開口63が少なくとも部分的に、コンタクト手段51を導電性接着剤により導体路47に接続するための導電性接着剤面49により包囲されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、独立請求項の上位概念部に記載の圧力測定セルのための接続ユニットから出発する。
【背景技術】
【0002】
DE102004033846A1から、既に、圧力センサが組み込まれた弁が公知である。流体、例えば自動車のブレーキ装置のためのフルードを制御するための弁には、弁により制御される流体の圧力を検出するために、圧力センサが組み込まれている。弁ドームのポールコア内に設けられた孔を通して、液圧媒体の圧力は、測定セルの測定ダイヤフラムに伝達される。プリント基板には、複数の貫通孔が形成されており、貫通孔を通して、圧力センサ及び/又は弁の電気部品の電気的なコンタクトが案内されている。
【0003】
DE10122330A1から、圧力センサモジュールが組み込まれたブレーキ装置が公知である。この公知のブレーキ装置は、組立式の制御装置を有する。この組立式の制御装置において、主として単数又は複数の部品支持体上に設けられた電子部品を包含する、第1の差し込み可能なハウジングユニットが、ブロック状の中実部分と、中実部分の第1の表面において差し合わされて、磁気的かつ電気的な接続を形成している。中実部分は、ブレーキ及び液圧管路を制御するための、電磁操作される液圧弁を備える。さらに、適当な測定点において液圧管路内の圧力を測定するための圧力センサが設けられている。圧力センサは、組立式の制御装置内に組み込まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】独国特許出願公開第102004033846A1号明細書
【特許文献2】独国特許出願公開第10122330A1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、従来慣用の製造方法を維持しつつ、さらなる小型化の可能性を保証する、圧力測定セルのための接続ユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題は、独立請求項に記載の特徴を有する圧力測定セルのための接続装置、すなわち、少なくとも1つの圧力測定セル、特に液圧ブロックの圧力を検出する少なくとも1つの圧力測定セルを備え、該圧力測定セルが少なくとも1つの接続点を有しており、該接続点を介して前記圧力測定セルの少なくとも1つの電気的な出力信号が取り出し可能であり、さらに少なくとも1つの回路支持体を備え、該回路支持体上に少なくとも1つの電子部品及び/又は電子部品を備えるプリント基板が配置可能であり、前記回路支持体が、前記電子部品との前記接続点の接続のために、少なくとも1つの外在する導体路を有しており、さらに少なくとも1つのコンタクト手段を備え、該コンタクト手段を介して前記電子部品の出力信号が取り出し可能であり、前記電子部品が前記回路支持体の少なくとも1つの外在する導体路を介して前記コンタクト手段に接続されていることを特徴とする、圧力測定セルのための接続装置によって解決される。好ましくは、前記回路支持体が、前記導体路を前記プリント基板の少なくとも1つの導電性接着剤面に電気的に接続するために、少なくとも1つの導電性接着剤ドームを備える。好ましくは、前記回路支持体に、前記コンタクト手段を収容するための少なくとも1つの開口が設けられている。好ましくは、前記開口が少なくとも部分的に、前記コンタクト手段を導電性接着剤により前記導体路に接続するための、導電性接着剤面により包囲されている。好ましくは、前記回路支持体が、センタリングのために前記プリント基板と協働する少なくとも1つのセンタリングウェブを備える。好ましくは、前記回路支持体に、封止手段、特にゲルを収容するための少なくとも1つの開口が設けられている。好ましくは、前記回路支持体が少なくとも、電気めっき可能なプラスチックからなるプラスチックプレ射出成形体と、第2の、電気めっき不能なプラスチックとからなり、金属の表面コーティングを行う電気めっきプロセスが使用されることによって、前記導体路が形成される。好ましくは、前記回路支持体が、前記プリント基板を固定するための固定用接着剤が被着可能な少なくとも1つの中央ウェブを備える。好ましくは、前記回路支持体を少なくとも部分的に包囲する保護スリーブを備える。好ましくは、前記保護スリーブを案内するための少なくとも1つの組立補助手段を備える。
【発明の効果】
【0007】
これに対して、独立請求項に記載の特徴を備える、本発明に係る圧力測定セルのための接続ユニットは、特にコンパクトに構成されているという利点を有する。これにより、この構成群は、大きな機械的な強度を有する。このことは特に、圧力測定セルに接続される組付け制御装置の交換時に有利である。さらに、この構成群は、圧力測定セルと組付け制御装置との間の切断可能な接続を可能にする。圧力測定セルのための接続ユニットのコンパクトな構造形態により、製造コストも節減可能である。
【0008】
有利な形態では、導電性接着剤点による圧力測定セルと回路支持体との間あるいは回路支持体とプリント基板/電子部品との間の接続あるいは接点形成が予定されている。特に導電性接着剤ドームによる接続の形態は、動作温度が変動するときでも、確実な導電性接着剤接続を提供する。
【0009】
有利な形態では、回路支持体内に開口が、圧力測定セルの上方に設けられており、この開口内に封止手段、有利にはゲルが装入可能である。この封止手段は、汚損及び腐食から圧力測定セルの測定ブリッジを保護するためのパッシベーションとして役立つ。このために、特に、弾性的であって、圧力測定セルの測定ダイヤフラムの感度に影響を及ぼさないゲルが適している。
【0010】
有利な形態では、回路支持体におけるプリント基板の正確な位置決めを助成するガイド手段が設けられている。ガイド手段として、特に、プリント基板に設けられた対応する切欠き又は開口に係合する、回路支持体に設けられた相応の突起が適している。これにより、極めて小さなコンポーネントの組立は大幅に容易になる。例えばウェブあるいは突出部として形成されているガイド手段には、その上面に、プリント基板を回路支持体に永続的に固定するために、固定用接着剤が被着され得る。センタリングウェブに隣接して導電性接着剤ドームが存在する。導電性接着剤ドームを介して、プリント配線板が圧力測定セルあるいは接続接点に電気伝導性に接続される。これにより、所定の間隔が、導電性接着剤ドームとプリント基板の下面との間に生じる。
【0011】
有利な形態では、回路支持体が有利には3次元の外在する導体路を有する。この導体路を介して、貫通接続が圧力測定セルとプリント基板との間に、あるいはプリント基板から接続コンタクトに形成される。さらに、回路支持体のこの二重機能、すなわち一方ではプリント基板の受容と、他方では導体路の包含とは、圧力測定セルのための接続ユニットのさらなる小型化に寄与する。有利には、回路支持体は、MID‐2K‐技術により製造される。すなわち、射出成形された回路支持体(Moulded Interconnected Device)は、二成分(zwei Komponenten)、例えば部分的に第2の電気めっき不能なプラスチックの射出成形により被覆される電気めっき可能なプラスチックからなる。プレ射出成形体の、部分的に突出した表面は、電気めっきプロセスによって金属の表面層で被覆される。その結果、外在する導体路が生じる。射出成形された回路支持体の使用は、改善された成形自由度及び電気的かつ機械的な機能の統合のために圧力測定セルのための接続ユニットの小型化を推進することができるので、本使用事例において特に良好に適している。
【0012】
選択的には、この回路支持体は、レーザによって直接構造化可能なMIDにより製造されてもよい。この場合、回路支持体は、導体路の箇所がレーザにより構造化された後、電気めっきプロセスによって被覆されて金属の表面を備え、その結果、外在する導体路が生じる射出成形部品からなる。
【0013】
有利な形態では、導電性接着剤により接着されるコンタクト手段、有利にはコンタクトリベット(Kontaktniet)を固定することが意図されている。コンタクト手段、有利にはコンタクトリベットは、切断可能な電気的な接続のためのコンタクト面として役立つ。このことは、一方では製造の容易さに、他方では圧力センサ及び組付け制御装置の解離可能な接続に寄与する。
【0014】
有利な形態では、有利には金属の保護スリーブが設けられている。保護スリーブは、機械的な保護手段として、特に交換時の圧力測定セルの変形に抗して働き、かつ過電圧(例えばESDパルス)を固定フランジに導出する。このことは、アッセンブリの頑強性を、機械的かつ電気的な観点で等しく向上させる。
【0015】
別の有利な形態は、その他の従属請求項及び明細書から看取される。
【0016】
圧力測定セルのための接続ユニットの一実施の形態を図面に示し、以下に詳説する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】圧力測定セルが溶接された固定フランジを示す図である。
【図2】回路支持体を下から見た図である。
【図3】回路支持体に接着する前の実装されたプリント基板を示す図である。
【図4】プリント基板の背面を所属の回路支持体とともに別の視点から見た図である。
【図5】プリント基板が接着された回路支持体を示す図である。
【図6】回路支持体上にプリント基板を位置固定するためのセンタリングウェブを示す図である。
【図7】保護スリーブが載置された接続ユニットの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
ブレーキシステム内の電磁弁によって制御される流体の液圧は、圧力測定セル14によって電気信号に変換される。このために、圧力測定セル14は、流体の圧力に基づいて圧力測定セル14のダイヤフラムが変形されるように、固定フランジ17上に載設されている。ダイヤフラムの変形は、測定ブリッジ19によって検出される。圧力測定セル14は、略管形に形成されている支持体15からなる。さらに支持体15は、その中間区分にフランジを備える。フランジの大部分は、環状に構成されている。他の部材と正確な位置で結合するために、支持体15のフランジの少なくとも一区分は、有利には長方形のノーズを備える。圧力測定セル14の、組み付けられた状態でポールコアから離れた面には、4つの電気的な接点18が、測定ブリッジ19上に設けられている。接点18を介して、測定ブリッジ19の出力信号が取り出し可能である。圧力測定セル14の支持体15は、その内面がポールコアの上面あるいは固定フランジ17と形状結合(formschluessig:形状による束縛)式に協働するように成形されている。支持体15は、固定フランジ17上に載設され、溶接、有利にはレーザ溶接16によって圧力密に固定フランジ17に結合される。
【0019】
圧力測定セル14上には回路支持体20が載設される。回路支持体20は、略円筒形に構成されており、プリント基板32を収容するための長方形の中央の区分を有する。回路支持体20の下側の区分の内部輪郭は、図2の上側に示すように、機械的な結合のために、圧力測定セル14の外側輪郭に合わせて調整されており、圧力測定セル14を少なくとも部分的に包囲する。加えて回路支持体20は、円筒形の輪郭の下部領域に肩部を備え、肩部は、組み立てられた状態で支持体15の前記フランジ上に当接する。圧力測定セル14の接点18を回路支持体20の導体路47に電気的に接続あるいは接点形成するために、4つのドーム31が形成されている。ドーム31の上面には、圧力測定セル14及び回路支持体20の電気的な接続及び機械的な固定のために、導電性接着剤が被着される。回路支持体20の下側の円筒形の領域は、対向する2つのセンタリングウェブ37で終わっている。センタリングウェブ37は、圧力測定セル14とは逆向きの軸方向で突出している。加えて回路支持体20の下側の円筒形の区分の上部領域には、開口60が設けられている。開口60内には、封止手段59、例えばゲルが装入可能であって、下にある測定ブリッジ19を環境影響から保護する。回路支持体20の円筒形の領域は、上に向かって長方形の領域に移行する。長方形の領域の片側には、中央の区分に、軸方向で中央ウェブ41が設けられている。中央ウェブ41の外在する面には、固定用接着剤43が、プリント基板32を回路支持体20に固定するために被着可能である。さらに、回路支持体20の長方形の領域の、プリント基板32を収容するために役立つ面には、8つの導電性接着剤ドーム45が設けられている。導電性接着剤ドーム45は、回路支持体20の長方形の基体に対して若干外方に突出している。導電性接着剤ドーム45には、プリント基板32を導体路47に電気的に接続あるいは接点形成するための導電性接着剤が設けられる。
【0020】
回路支持体20は、上に向かって、再び円筒形に移行する。この円筒形の領域には4つの開口63が設けられている。これらの開口63は、リベット状に構成されているコンタクト手段51を受容するため役立つ。開口63には、コンタクト手段51をそれぞれの導体路47に導電性接着剤によって接続あるいは接点形成するために、導電性接着剤面49が設けられる。回路支持体20の上側の円筒形の領域には、中央ウェブ41の延長線上に、中央のセンタリングウェブ38が設けられている。このセンタリングウェブ38は、プリント基板32に設けられた中央のセンタリング補助手段36、つまり有利にはU字形の切欠きと協働する。
【0021】
図3には、実装されたプリント基板32が示されている。プリント基板32上には、電子部品26、例えば集積回路、抵抗、コンデンサ等が配置されている。プリント基板32は、下側の領域に、側方の切欠き34を備える。これらの切欠き34は、回路支持体20の外側のセンタリングウェブ37と協働する。さらに、プリント基板32の下側の中央の領域にも、センタリングのための切欠きが設けられている。
【0022】
図4には、プリント基板32の背面が示されている。プリント基板32の背面には、8つの導電性接着剤面53が設けられている。導電性接着剤面53を介して、圧力測定セル14の4つの入力信号及びコンタクト手段51に伝送される4つの出力信号が案内される。図4には、回路支持体20の長方形の領域に、外在するように構成されている導体路47が示されている。これらの導体路47を介して、プリント基板32の導電性接着剤面53は、測定ブリッジ19の接点18に接続される。他の4つの導電性接着剤面53は、導体路47を介して、4つのコンタクト手段51あるいはその導電性接着剤面49と電気伝導性に接続される。
【0023】
図5には、プリント基板32が取り付けられた状態で示されている。さらに、開口60が可視である。開口60は、封止手段59、例えばゲルを受容するために役立つ。さらに、コンタクト手段51も、回路支持体20の対応する開口63内に導入されている。
【0024】
図6には、どのように中央のセンタリングウェブ38が、プリント基板32の中央のセンタリング補助手段36と協働し、かつどのように外側のセンタリングウェブ37が、プリント基板32に設けられた外側のセンタリング補助手段34と協働するかがより詳細に示されている。さらに、中央のセンタリングウェブ38が、回路支持体20の長方形の区分に向かって、その外周面に関して拡大していることが明示されている。その結果、プリント基板32の容易な導入が可能である。最終当接時、回路支持体20に対するプリント基板32の正確な位置が達成される。
【0025】
図7には、各コンポーネントが組み立てられた状態で示されている。つまり、回路支持体20は、固定用接着剤43により固定フランジ17に機械的に固定結合されている。圧力測定セル14は、上に向かって、固定フランジ17を包囲しており、かつ孔を介して導出される流体圧が、圧力測定セルの、詳細には図示しないダイヤフラムによって、測定ブリッジ19の相応の出力信号に変換されるように、固定フランジ17の肩部上に配置されている。回路支持体20は、圧力測定セル14を少なくとも部分的に上方から包囲する。回路支持体20には、上に向かって、開口60が設けられている。開口60で以って、回路支持体20の下側の円筒形の領域は終了する。この開口60内には封止手段59が装入されている。さらに、測定ブリッジ19の接点18は、導電性接着剤55を介して、回路支持体20の、外在するそれぞれ1つの導体路47に電気伝導性に接続されている。プリント基板32は、固定用接着剤43により回路支持体20の中央ウェブ41に結合されている。プリント基板32と導体路47との電気的な接続は、ドーム45の上面に被着された導電性接着剤55を介して行われる。回路支持体20の上側の円筒形の領域には、リベット状のコンタクト手段51を受容するための4つの開口63が設けられている。コンタクト手段51は、回路支持体20に導電性接着剤55により接続されている。4つのコンタクト手段51の各々には、それぞれ1つの導体路47が導通され、導電性接着剤55によって電気伝導性に導電性接着剤面49を介して接続あるいは接点形成される。さらに、実装されたプリント基板32を備える回路支持体20を包囲する保護スリーブ57が設けられている。保護スリーブ57は、レーザ溶接部16によって固定フランジ17に結合されている。しかし、コンタクト手段51はなお接近可能である。回路支持体20の上面には、組立補助手段61が軸方向で突出している。組立補助手段61は、回路支持体20上への保護スリーブ57の被せ嵌めを、適当に傾斜したガイドにより容易にする。
【0026】
圧力測定セル14のための図示の接続ユニットの動作は、以下の通りである。ブレーキシステム内の液圧は、例えば磁石弁上に設置された圧力測定セル14によって電気信号に変換される。電気信号は、電子部品26の一例としての集積回路によって処理され、増幅されて制御装置に伝送される。圧力測定セル14は、流体の圧力を検出するダイヤフラムを有する。弁のポールコアの内部には、固定フランジ17の内部に位置する、流体で満たされる通路が形成されている。この通路は、ダイヤフラムによって圧力密に閉鎖される。ダイヤフラムの圧力比は、測定ブリッジ19によって相応の電気信号に変換される。固定フランジ17は、液圧ブロック(Hydraulikblock)内に圧入(セルフクリンチ)により永続的に固定される。
【0027】
回路支持体20は、有利にはいわゆるMID‐2K‐技術で形成される。回路支持体20は、射出成形された回路支持体20として、プラスチックからMID(Moulded Interconnected Device)技術で、特に二成分射出成形(Zweikomponentenspritzguss)で製造されている。MID技術によって3次元の回路構造が実現される。電気めっき可能なプラスチックからなるプラスチックプレ射出成形体は、電気めっき不能な第2のプラスチックの射出成形によって部分的に被覆される。プレ射出成形体の、部分的に突出した表面は、電気めっきプロセスによってコーティングされて、金属の表面を備える。その結果、3次元の外在する導体路47が生じる。回路支持体20は、高い構成自由度、特に電気的かつ機械的な機能の統合の点で優れている。これにより、圧力測定セル14のための接続ユニットは、特にコンパクトに構成される。
【0028】
この3次元の外在する導体路47を介して、測定ブリッジ19の接点18とプリント基板32との導通が行われる。それぞれの導体路47と接点18との間の電気的な接触は、図7に示すように、導電性接着剤55により形成される。それぞれの導体路47は、導電性接着剤ドーム45を介して、プリント基板32の背面に設けられた導電性接着剤面53に電気伝導性に接続される。同様の形態で、集積回路の出力信号は、プリント基板32からコンタクト手段51に導かれる。出力信号はやはり、対応する導電性接着剤面53を介して導電性接着剤ドーム45に、導電性接着剤55によって接続される。それぞれのドーム45に電気的に接続された外在する導体路47は、中央の区分上を、回路支持体20の上側の円筒形の領域のそれぞれの開口に向かって案内される。開口63の外面はやはり、それぞれの導体路47とコンタクト手段51との間の電気的な接続を保証するために、導電性接着剤面49として構成されている。やはり、コンタクト手段51と導電性接着剤面49との間の電気的な接続は、導電性接着剤55を介して行われる。コンタクトリベットとして構成されるコンタクト手段51は、遮断可能な電気的な接続のためのコンタクト面を形成する。図示しない相手側は、例えば電気的な制御装置内にアンカー固定されている4つのコンタクトばね又はばねピンからなる。
【0029】
溶接された保護スリーブ57は、金属からなり、一方では圧力測定セル14の歪みを機械的に防止する手段として役立つ。他方、保護スリーブ57は、発生した過電圧、例えばESDパルスを固定フランジ17に向かって導出することもできる。3つのピラミッド状の組立補助手段61は、保護スリーブ57を良好に接合することができるように、組立センタリング補助手段として役立つ。
【0030】
圧力測定セル14のための上述の接続ユニットは、特に自動車のブレーキシステムにおける使用のために適しているが、この用途に限定されるものではない。特にプレミアムクラスのブレーキシステムでは、多数の圧力センサが、限られたスペースで使用される。それゆえ、所要スペースを最小化した圧力センサは、特にこの用途に適している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧力測定セルのための接続装置において、少なくとも1つの圧力測定セル(14)を備え、該圧力測定セル(14)が少なくとも1つの接続点(18)を有しており、該接続点(18)を介して前記圧力測定セル(14)の少なくとも1つの電気的な出力信号が取り出し可能であり、さらに少なくとも1つの回路支持体(20)を備え、該回路支持体(20)上に少なくとも1つの電子部品(26)及び/又は電子部品(26)を備えるプリント基板(32)が配置可能であり、前記回路支持体(20)が、前記電子部品(26)との前記接続点(18)の接続のために、少なくとも1つの外在する導体路(47)を有しており、さらに少なくとも1つのコンタクト手段(51)を備え、該コンタクト手段(51)を介して前記電子部品(26)の出力信号が取り出し可能であり、前記電子部品(26)が前記回路支持体(20)の少なくとも1つの外在する導体路(47)を介して前記コンタクト手段(51)に接続されており、
前記回路支持体(20)に、前記コンタクト手段(51)を収容するための少なくとも1つの開口(63)が設けられ、
前記開口(63)が少なくとも部分的に、前記コンタクト手段(51)を導電性接着剤(55)により前記導体路(47)に接続するための導電性接着剤面(49)により包囲されていることを特徴とする、圧力測定セルのための接続装置。
【請求項2】
圧力測定セルのための接続装置において、少なくとも1つの圧力測定セル(14)を備え、該圧力測定セル(14)が少なくとも1つの接続点(18)を有しており、該接続点(18)を介して前記圧力測定セル(14)の少なくとも1つの電気的な出力信号が取り出し可能であり、さらに少なくとも1つの回路支持体(20)を備え、該回路支持体(20)上に少なくとも1つの電子部品(26)及び/又は電子部品(26)を備えるプリント基板(32)が配置可能であり、前記回路支持体(20)が、前記電子部品(26)との前記接続点(18)の接続のために、少なくとも1つの外在する導体路(47)を有しており、さらに少なくとも1つのコンタクト手段(51)を備え、該コンタクト手段(51)を介して前記電子部品(26)の出力信号が取り出し可能であり、前記電子部品(26)が前記回路支持体(20)の少なくとも1つの外在する導体路(47)を介して前記コンタクト手段(51)に接続されており、
前記回路支持体(20)が、センタリングのために前記プリント基板(32)と協働する少なくとも1つのセンタリングウェブ(37,38)を備えることを特徴とする、圧力測定セルのための接続装置。
【請求項3】
前記回路支持体(20)が、前記導体路(47)を前記プリント基板(32)の少なくとも1つの導電性接着剤面(53)に電気的に接続するために、少なくとも1つの導電性接着剤ドーム(45)を備える、請求項1または2記載の装置。
【請求項4】
前記回路支持体(20)に、前記圧力測定セル(14)を封止する封止手段(59)を収容するための少なくとも1つの開口(60)が設けられている、請求項1から3までのいずれか1項記載の装置。
【請求項5】
前記回路支持体(20)が少なくとも、電気めっき可能なプラスチックからなるプラスチックプレ射出成形体と、第2の、電気めっき不能なプラスチックとからなり、金属の表面コーティングを行う電気めっきプロセスが使用されることによって、前記導体路(47)が形成される、請求項1から4までのいずれか1項記載の装置。
【請求項6】
前記回路支持体(20)が、前記プリント基板(32)を固定するための固定用接着剤(43)が被着可能な少なくとも1つの中央ウェブ(41)を備える、請求項1から5までのいずれか1項記載の装置。
【請求項7】
前記回路支持体(20)を少なくとも部分的に包囲する保護スリーブ(57)を備える、請求項1から6までのいずれか1項記載の装置。
【請求項8】
前記保護スリーブ(57)を案内するための少なくとも1つの組立補助手段(61)を備える、請求項7記載の装置。
【請求項9】
前記回路支持体(20)は、矩形の中央部を介して違いに結合された下側の円筒形の領域と上側の円筒形の領域と、を有する略円筒形であり、
前記導体路(47)は、3次元に外在する、請求項1から8のいずれか1項記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−255800(P2012−255800A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−178739(P2012−178739)
【出願日】平成24年8月10日(2012.8.10)
【分割の表示】特願2010−515471(P2010−515471)の分割
【原出願日】平成20年7月2日(2008.7.2)
【出願人】(390023711)ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング (2,908)
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
【住所又は居所原語表記】Stuttgart, Germany
【Fターム(参考)】