説明

圧延ロール

【課題】圧延ロールのロール軸方向における温度分布を均一化させる優れた技術を提供する。
【解決手段】圧延ロール1は、ロール本体2と、ロール本体2を支持するためのジョイント側軸部3(軸部)及び反ジョイント側軸部4(軸部)と、を備える。圧延ロール1は、ロール本体2のロール軸方向として第1方向A(第1の方向)と、第1方向Aと反対の第2方向B(第2の方向)と、を有する。圧延ロール1には、冷媒(媒体)が流れる冷媒流路9(媒体流路)が形成されている。冷媒流路9は、ロール本体2のロール面5の近傍で冷媒を第1方向Aに流す複数の上流側冷却流路部10(第1流路部)と、ロール本体2のロール面5の近傍で冷媒を第2方向Bに流す複数の下流側冷却流路部11(第2流路部)と、を含む。複数の上流側冷却流路部10と複数の下流側冷却流路部11は、ロール本体2の周方向で略交互に配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧延ロールに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の技術として、特許文献1は、周方向表面の近傍内部に複数の媒体流路が形成された圧延ロールを開示している。この圧延ロールでは、軸方向の両端面に断熱材を設けることで、ロール内部における軸方向の温度分布を均一にしており、もって、所謂サーマルクラウンの発生量を低減できるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−288535号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、例えば二次電池の電池電極の分野においては、電池電極の膜厚保証が高いレベルで要求されている。しかしながら、現実には、電池電極の圧延ロール間ギャップが、圧延ロール自体の温度変化によって変動してしまっていた。
【0005】
このような電池電極の膜厚保証には、一般に、圧延ロールの軸方向における温度分布の均一化が効果的であるとされている。そして、上記特許文献1の圧延ロールには、圧延ロールの軸方向における温度分布の均一化に関して改善の余地が残されていた。
【0006】
本願発明の目的は、圧延ロールのロール軸方向における温度分布を均一化させる優れた技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願発明の第1の観点によれば、ロール本体と、前記ロール本体を支持するための軸部と、を備え、前記ロール本体のロール軸方向として第1の方向と、前記第1の方向と反対の第2の方向と、を有する圧延ロールであって、媒体が流れる媒体流路が形成されており、前記媒体流路は、前記ロール本体の外周面の近傍で前記媒体を前記第1の方向に流す第1流路部と、前記ロール本体の外周面の近傍で前記媒体を前記第2の方向に流す第2流路部と、を含み、前記第1流路部と前記第2流路部は、前記ロール本体の周方向で隣り合っている、圧延ロールが提供される。以上の構成によれば、前記ロール本体の外周面のロール軸方向における温度分布を効果的に均一化させることができる。
好ましくは、前記媒体流路は、前記媒体が、前記第1流路部と前記第2流路部をこの順に流れるように、前記第1流路部と前記第2流路部とを接続する接続流路部を更に含む。以上の構成によれば、前記媒体流路の簡素化に寄与する。
本願発明の第2の観点によれば、ロール本体と、前記ロール本体を支持するための軸部と、を備え、前記ロール本体のロール軸方向として第1の方向と、前記第1の方向と反対の第2の方向と、を有する圧延ロールであって、媒体が流れる媒体流路が形成されており、前記媒体流路は、前記ロール本体の外周面の近傍で前記媒体を前記第1の方向に流す複数の第1流路部と、前記ロール本体の外周面の近傍で前記媒体を前記第2の方向に流す複数の第2流路部と、を含み、前記複数の第1流路部と前記複数の第2流路部は、前記ロール本体の周方向で略交互に配置されている、圧延ロールが提供される。以上の構成によれば、前記ロール本体の外周面のロール軸方向における温度分布を効果的に均一化させることができる。
好ましくは、前記複数の第1流路部と前記複数の第2流路部は、前記ロール本体の周方向で1本ずつ交互に配置されている。以上の構成によれば、前記ロール本体の外周面のロール軸方向における温度分布を一層効果的に均一化させることができる。
好ましくは、前記媒体流路は、前記媒体が、前記複数の第1流路部と前記複数の第2流路部をこの順に流れるように、前記複数の第1流路部と前記複数の第2流路部を接続する接続流路部を更に含む。以上の構成によれば、前記媒体流路の簡素化に寄与する。
好ましくは、前記接続流路部は、前記複数の第1流路部を通過した前記媒体を合流させる媒体合流部と、前記合流部を通過した前記媒体を前記複数の第2流路部へと分岐させる媒体分岐部と、を有する。以上の構成によれば、前記媒体の、前記複数の第2流路部へ流入する際の温度が均一化される。
好ましくは、前記接続流路部は、前記媒体合流部と前記媒体分岐部の間に介在し、前記軸部内に配置された軸部流路部を更に有する。以上の構成によれば、前記軸部流路部内を流れる前記媒体は、前記軸部との間で熱交換を行う。
【発明の効果】
【0008】
本願発明によれば、前記ロール本体の外周面のロール軸方向における温度分布を均一化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、圧延ロールの断面斜視図である。
【図2】図2は、圧延ロール内に形成された冷媒流路をイメージした図である。
【図3】図3は、圧延ロールのロータリージョイント側の部分拡大図である。
【図4】図4は、図3の部分拡大図である。
【図5】図5は、圧延ロールのロータリージョイント側と反対側の部分拡大図である。
【図6】図6は、図5の部分拡大図である。
【図7】図7は、圧延ロール内に形成された冷媒流路の展開イメージ図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図1〜7を参照しつつ、本実施形態の圧延ロール1を説明する。本実施形態において、圧延ロール1は、二次電池の電池電極を圧延形成するための圧延機に組み込まれて使用される。圧延機は、対向配置される少なくとも一対の圧延ロール1を備えて構成されている。
【0011】
図1に示すように、圧延ロール1は、ロール本体2と、ジョイント側軸部3(軸部)と、反ジョイント側軸部4(軸部)と、を有して構成されている。
【0012】
ロール本体2は、例えば二次電池の電池電極を圧延形成するに際し、電池電極に対して接触する外周面としてのロール面5を有している。
【0013】
ジョイント側軸部3と反ジョイント側軸部4は、ロール本体2を支持するための軸部である。ジョイント側軸部3は、ロータリージョイントと締結される側の軸部である。反ジョイント側軸部4は、ジョイント側軸部3とロール本体2を挟んで反対側の軸部である。ジョイント側軸部3と反ジョイント側軸部4にはボールベアリングが嵌められ、ロール本体2は、ジョイント側軸部3及び反ジョイント側軸部4とボールベアリングを介して圧延機に支持されることになる。
【0014】
ここで、図1に示すように、第1方向A(第1の方向)と第2方向B(第2の方向)を定義する。第1方向Aは、ロール本体2のロール軸方向であって、ジョイント側軸部3から反ジョイント側軸部4を見る方向である。第2方向Bは、ロール本体2のロール軸方向であって、第1方向Aと反対の方向である。圧延ロール1は、第1方向Aと第2方向Bを有している。
【0015】
図1示すように、圧延ロール1には、ステンレス等の金属軸材6内に耐熱性樹脂等によって構成された第1インサート7及び第2インサート8を組み込むことで、冷媒(媒体)として例えば空気や水、油が流れる複雑な冷媒流路9(媒体流路)が形成されている。そして、所定温度に冷却された冷媒が冷媒流路9に供給されると、冷媒は圧延ロール1を冷却しながら冷媒流路9内を流れ、やがて冷媒流路9から排出される。
【0016】
(冷媒流路9)
図2に示すように、冷媒流路9は、複数の上流側冷却流路部10(第1流路部)と、複数の下流側冷却流路部11(第2流路部)と、冷媒給排流路部12(媒体給排流路部)と、接続流路部13と、を有している。
【0017】
複数の上流側冷却流路部10は、ロール本体2のロール面5の近傍で冷媒を第1方向Aに流す流路部である。本実施形態において上流側冷却流路部10は、8本配置されている。複数の下流側冷却流路部11は、ロール本体2のロール面5の近傍で冷媒を第2方向Bに流す流路部である。本実施形態において下流側冷却流路部11も、8本配置されている。そして、複数の上流側冷却流路部10と複数の下流側冷却流路部11は、ロール本体2の周方向において、1本ずつ交互に等間隔に配置されている。
【0018】
図3に示すように、冷媒給排流路部12は、ロータリージョイントから供給された冷媒を複数の上流側冷却流路部10へ供給すると共に、複数の下流側冷却流路部11から排出された冷媒をロータリージョイントへ排出する流路部である。冷媒給排流路部12は、冷媒供給口14と、上流側軸部冷却流路部15と、第1分岐流路部16と、第1合流流路部17と、下流側軸部冷却流路部18と、冷媒排出口19と、によって構成されている。
【0019】
冷媒供給口14は、ジョイント側軸部3のロータリージョイント側の端部に配置されている。冷媒供給口14は、ロータリージョイントの冷媒供給口に接続される。
【0020】
上流側軸部冷却流路部15は、冷媒供給口14に接続して形成されている。上流側軸部冷却流路部15は、ジョイント側軸部3内でジグザグな経路を有している。
【0021】
図3及び図4に示すように、第1分岐流路部16は、環状流路部20と複数の分岐枝流路部21とによって構成されている。環状流路部20は、ロール本体2のロール軸を中心とした環状の流路部であって、上流側軸部冷却流路部15に接続して形成されている。複数の分岐枝流路部21は、環状流路部20に接続しつつ、ロール本体2の径方向に沿って放射状に延びて形成されている。複数の分岐枝流路部21は、複数の上流側冷却流路部10に夫々接続している。
【0022】
第1合流流路部17は、環状流路部22と複数の合流枝流路部23とによって構成されている。環状流路部22は、ロール本体2のロール軸を中心とした環状の流路部である。複数の合流枝流路部23は、環状流路部22に接続しつつ、ロール本体2の径方向に沿って放射状に延びて形成されている。複数の環状流路部22は、複数の下流側冷却流路部11に夫々接続している。
【0023】
下流側軸部冷却流路部18は、環状流路部22に接続して形成されている。下流側軸部冷却流路部18は、ジョイント側軸部3内でジグザグな経路を有している。
【0024】
冷媒排出口19は、下流側軸部冷却流路部18に接続して形成されており、ジョイント側軸部3のロータリージョイント側の端部に配置されている。冷媒排出口19は、ロータリージョイントの冷媒排出口に接続されている。
【0025】
図5に示すように、接続流路部13は、冷媒が、複数の上流側冷却流路部10と複数の下流側冷却流路部11をこの順に流れるように、複数の上流側冷却流路部10と複数の下流側冷却流路部11を接続する流路部である。接続流路部13は、第2合流流路部25(媒体合流部)と、軸部冷却流路部26(軸部流路部)と、第2分岐流路部27(媒体分岐部)と、によって構成されている。
【0026】
第2合流流路部25は、複数の上流側冷却流路部10を通過した冷媒を合流させる流路部である。第2合流流路部25は、複数の合流枝流路部30と、環状流路部31と、によって構成されている。環状流路部31は、ロール本体2のロール軸を中心とした環状の流路部である。複数の合流枝流路部30は、環状流路部31に接続しつつ、ロール本体2の径方向に沿って放射状に延びて形成されている。複数の環状流路部31は、複数の上流側冷却流路部10に夫々接続している。
【0027】
軸部冷却流路部26は、第2合流流路部25と軸部冷却流路部26の間に介在し、反ジョイント側軸部4内に配置された流路部である。軸部冷却流路部26は、反ジョイント側軸部4内でジグザグの経路を有している。
【0028】
第2分岐流路部27は、第2合流流路部25を通過した冷媒を複数の下流側冷却流路部11へと分岐させる流路部である。第2分岐流路部27は、環状流路部33と、複数の分岐枝流路部34と、によって構成されている。環状流路部33は、ロール本体2のロール軸を中心とした環状の流路部である。複数の分岐枝流路部34は、環状流路部33に接続しつつ、ロール本体2の径方向に沿って放射状に延びて形成されている。複数の分岐枝流路部34は、複数の下流側冷却流路部11に夫々接続している。
【0029】
以上に説明した冷媒流路9を図7に展開させて示した。図7において、「L」は冷媒が低温であることを意味している。同様に、「M」は冷媒が低温より高い中温であることを意味している。同様に、「H」は冷媒が中温より高い高温であることを意味している。
【0030】
図7において、冷媒供給口14に供給された冷媒は、上流側軸部冷却流路部15を通過する際に、ジョイント側軸部3を冷却する。上流側軸部冷却流路部15を通過した冷媒は、環状流路部20と複数の分岐枝流路部21を介して、複数の上流側冷却流路部10に供給される。冷媒は、上流側冷却流路部10を通過する際に、ロール本体2を冷却する。このとき、冷媒は受熱し、「L」から「M」へと昇温する。複数の上流側冷却流路部10を通過した冷媒は、複数の合流枝流路部30と環状流路部31によって合流し、軸部冷却流路部26に供給される。冷媒は、軸部冷却流路部26を通過する際に、反ジョイント側軸部4を冷却する。このとき、冷媒は若干受熱する。軸部冷却流路部26を通過した冷媒は、環状流路部33と複数の分岐枝流路部34によって分岐させられ、複数の下流側冷却流路部11に供給される。冷媒は、下流側冷却流路部11を通過する際に、ロール本体2を冷却する。このとき、冷媒は受熱し、「M」から「H」へと昇温する。複数の下流側冷却流路部11を通過した冷媒は、複数の合流枝流路部23と環状流路部22によって合流し、下流側軸部冷却流路部18に供給される。冷媒は、下流側軸部冷却流路部18を通過する際に、ジョイント側軸部3を冷却する。このとき、冷媒は、若干受熱する。そして、高温となった冷媒は、冷媒排出口19からロータリージョイントへと排出される。
【0031】
特筆すべきは、図7に示すように、ロール本体2のロータリージョイント側では低温の冷媒と高温の冷媒が流れ、ロール本体2のロータリージョイント側と反対側では中温の冷媒が流れることになる。低温の冷媒と高温の冷媒がロール本体2のロール面5において隣り合わせになっているので、結果として、あたかもロール本体2のロータリージョイント側でも中温の冷媒が流れるような冷却プロファイルが実現され、もって、ロール本体2のロール軸方向における温度分布が効果的に均一化されることになる。
【0032】
以上に本願発明の第1実施形態を説明したが、上記第1実施形態の特長は以下の通りである。
【0033】
即ち、圧延ロール1は、ロール本体2と、ロール本体2を支持するためのジョイント側軸部3(軸部)及び反ジョイント側軸部4(軸部)と、を備える。圧延ロール1は、ロール本体2のロール軸方向として第1方向A(第1の方向)と、第1方向Aと反対の第2方向B(第2の方向)と、を有する。圧延ロール1には、冷媒(媒体)が流れる冷媒流路9(媒体流路)が形成されている。冷媒流路9は、ロール本体2のロール面5の近傍で冷媒を第1方向Aに流す複数の上流側冷却流路部10(第1流路部)と、ロール本体2のロール面5の近傍で冷媒を第2方向Bに流す複数の下流側冷却流路部11(第2流路部)と、を含む。複数の上流側冷却流路部10と複数の下流側冷却流路部11は、ロール本体2の周方向で略交互に配置されている。以上の構成によれば、ロール本体2のロール面5のロール軸方向における温度分布を効果的に均一化させることができる。
【0034】
上記実施形態では、媒体として冷媒を採用し、圧延ロール1を冷却することとしたが、これに代えて、媒体を熱媒として、圧延ロール1を加熱するようにしても、ロール軸方向における温度分布の均一化という同様の技術的意義が発揮される。
【0035】
また、複数の上流側冷却流路部10と複数の下流側冷却流路部11は、ロール本体2の周方向で1本ずつ交互に配置されている。以上の構成によれば、ロール本体2のロール面5のロール軸方向における温度分布を一層効果的に均一化させることができる。
【0036】
また、冷媒流路9は、少なくとも1本の上流側冷却流路部10と、少なくとも1本の下流側冷却流路部11と、を有し、その上流側冷却流路部10とその下流側冷却流路部11とが隣り合わせになっている構成も考えられる。この場合でも、ロール本体2のロール面5のロール軸方向における温度分布を効果的に均一化させることができる。
【0037】
上記実施形態では、複数の上流側冷却流路部10と複数の下流側冷却流路部11を、ロール本体2の周方向で1本ずつ交互に配置することとしたが、これに代えて、2本ずつ交互に配置してもよいし、3本ずつ交互に配置してもよい。また、2本の上流側冷却流路部10と、1本の下流側冷却流路部11と、を交互に配置するような変則的なレイアウトも採用することができる。
【0038】
また、冷媒流路9は、冷媒が、複数の上流側冷却流路部10と複数の下流側冷却流路部11をこの順に流れるように、複数の上流側冷却流路部10と複数の下流側冷却流路部11を接続する接続流路部13を更に含む。以上の構成によれば、冷媒流路9の簡素化に寄与する。つまり、冷媒流路9は、少なくとも1つの冷媒供給口14と1つの冷媒排出口19さえあれば成立することになる。
【0039】
また、接続流路部13は、複数の上流側冷却流路部10を通過した冷媒を合流させる第2合流流路部25(媒体合流部)と、第2合流流路部25を通過した冷媒を複数の下流側冷却流路部11へと分岐させる第2分岐流路部27(媒体分岐部)と、を有する。以上の構成によれば、冷媒の、複数の下流側冷却流路部11へ流入する際の温度が均一化される。
【0040】
また、接続流路部13は、第2合流流路部25と第2分岐流路部27の間に介在し、反ジョイント側軸部4内に配置された軸部冷却流路部26(軸部流路部)を更に有する。以上の構成によれば、軸部冷却流路部26内を流れる冷媒は、反ジョイント側軸部4との間で熱交換を行う。
【0041】
また、上流側冷却流路部10と下流側冷却流路部11は、少なくとも合計で8本以上形成されることが好ましく、本実施形態では、合計で16本である。以上の構成によれば、ロール本体2のロール面5の周方向における温度分布を効果的に均一化させることができる。
【符号の説明】
【0042】
1 圧延ロール
2 ロール本体
9 冷媒流路
10 上流側冷却流路部
11 下流側冷却流路部
26 軸部冷却流路部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロール本体と、前記ロール本体を支持するための軸部と、を備え、前記ロール本体のロール軸方向として第1の方向と、前記第1の方向と反対の第2の方向と、を有する圧延ロールであって、
媒体が流れる媒体流路が形成されており、
前記媒体流路は、前記ロール本体の外周面の近傍で前記媒体を前記第1の方向に流す第1流路部と、前記ロール本体の外周面の近傍で前記媒体を前記第2の方向に流す第2流路部と、を含み、
前記第1流路部と前記第2流路部は、前記ロール本体の周方向で隣り合っている、
圧延ロール。
【請求項2】
請求項1に記載の圧延ロールであって、
前記媒体流路は、前記媒体が、前記第1流路部と前記第2流路部をこの順に流れるように、前記第1流路部と前記第2流路部とを接続する接続流路部を更に含む、
圧延ロール。
【請求項3】
ロール本体と、前記ロール本体を支持するための軸部と、を備え、前記ロール本体のロール軸方向として第1の方向と、前記第1の方向と反対の第2の方向と、を有する圧延ロールであって、
媒体が流れる媒体流路が形成されており、
前記媒体流路は、前記ロール本体の外周面の近傍で前記媒体を前記第1の方向に流す複数の第1流路部と、前記ロール本体の外周面の近傍で前記媒体を前記第2の方向に流す複数の第2流路部と、を含み、
前記複数の第1流路部と前記複数の第2流路部は、前記ロール本体の周方向で略交互に配置されている、
圧延ロール。
【請求項4】
請求項3に記載の圧延ロールであって、
前記複数の第1流路部と前記複数の第2流路部は、前記ロール本体の周方向で1本ずつ交互に配置されている、
圧延ロール。
【請求項5】
請求項3又は4に記載の圧延ロールであって、
前記媒体流路は、前記媒体が、前記複数の第1流路部と前記複数の第2流路部をこの順に流れるように、前記複数の第1流路部と前記複数の第2流路部を接続する接続流路部を更に含む、
圧延ロール。
【請求項6】
請求項5に記載の圧延ロールであって、
前記接続流路部は、前記複数の第1流路部を通過した前記媒体を合流させる媒体合流部と、前記合流部を通過した前記媒体を前記複数の第2流路部へと分岐させる媒体分岐部と、を有する、
圧延ロール。
【請求項7】
請求項6に記載の圧延ロールであって、
前記接続流路部は、前記媒体合流部と前記媒体分岐部の間に介在し、前記軸部内に配置された軸部流路部を更に有する、
圧延ロール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−86111(P2013−86111A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−226919(P2011−226919)
【出願日】平成23年10月14日(2011.10.14)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】