説明

圧延方法

【課題】 高強度の鋼板を高圧下する場合等にも、圧延材における最トップ部の噛み込み不良を発生させない圧延方法を提供する。
【解決手段】 複数段の圧延機を用いて行う圧延方法であって、最終段以外のいずれか1以上の圧延機において、圧延材最トップ部(先端部)の圧下量を予定圧下量(所定の圧延を行うための本来の圧下量)よりも多くし、その後に予定圧下量に戻す。圧下量を多くする部分を圧延材最トップ部より20〜100mmの範囲とし、当該部分に続く100〜400mm以内の範囲で徐々に予定圧下量に戻すのがよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
請求項に係る発明は、鋼材等の圧延方法、とくに、高強度の鋼板を高圧下する場合にも円滑な圧延を可能にする圧延方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
鋼板等の圧延材を圧延機に送るとき、圧延条件等によっては圧延材の最トップ部(先端部)が圧延機に噛み込まれない場合がある。たとえば、内部組織の微細ないわゆる細粒鋼鋼板を製造するためには、仕上圧延機の後段(下流側にある3〜4段の圧延機)において高圧下率(圧下率40%以上)の圧延を行う必要があり(下記特許文献1を参照)、圧延材の温度や材質、圧延ロールの状態によっては、最トップ部がそれら後段の圧延機に噛み込まれない状況が発生する。最近では、板厚が2mm以下で、引張強度が1000MPa以上の高強度材料の圧延機会が多くなったため、噛み込み不良が生じやすくなっている。
【0003】
圧延材の最トップ部は、表面および裏面からのみでなく先端面からも冷却を受けることから、他の部分よりも温度が下がりやすい。また、通水されて冷却された圧延ロールに最初に接触するため、それによっても他の部分より強く冷却される。そうした理由から、圧延材の最トップ部は他の部分(通常圧延材)よりも100℃近く温度が低く、したがって変形抵抗が高くなり、結果として最トップ部には、図6のように、予定板厚の150%前後の厚さを有するコブ状の部分が形成されがちである。こうしてできるコブ状の部分が、圧延の際、圧延ロールに当たって噛み込み不良を招くのである。最終段の圧延機から前3〜4段までの圧延機では、予定板厚が薄いため、最トップ部の温度降下がさらに大きくなってコブ状部分の厚さ比率が増し、噛み込み不良はとくに発生しやすくなる。
【0004】
噛み込み不良を防止するためには、従来、i)ロール径を大きくして噛み込み角度を小さくする、ii)ロールの表面を粗くすること等によってロールと圧延材との間の摩擦係数を高くする、iii)最トップ部の温度降下を防ぐべくロールの冷却水量を減らす――といった対策がとられている。
【0005】
なお、熱間圧延機に対する先端通板の方法について記載した文献として、たとえば下記の特許文献2がある。
【特許文献1】特許第3418738号公報
【特許文献2】特開平6−218411号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のように、i)ロール径を大きくしたり、ii)ロールの表面を粗くしたり、iii)ロールの冷却水量を減らしたりしても、最トップ部のコブが大きくなったとき、噛み込み不良を十分確実には防止することができない。とくに、引張強度が1000MPa以上のような高強度材料を高圧下率で圧延する場合には、上記の方法では噛み込み不良をなくすことができない。上記i)のようにロール径を大きくすると、高圧下の圧延を行ううえで不利になる(特許文献1を参照)という事情もある。
【0007】
また、上記した特許文献2は、圧延材の先端(最トップ部)の通板時における速度バランスの崩れを防止するためのもので、噛み込み不良という、より根本的な課題を解決できるものではない。
【0008】
請求項に係る発明は、以上に述べた課題、すなわち圧延材における最トップ部の噛み込み不良を解決することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項に係る発明は、複数段の圧延機を用いて行う圧延方法であって、最終段以外のいずれか1以上の圧延機において、圧延材最トップ部(先端部)の圧下量を予定圧下量(所定の圧延を行うための本来の圧下量)よりも多くし、その後に予定圧下量に戻すことを特徴とするものである。
このような圧延方法を行うと、最トップ部の圧下量を予定圧下量よりも多くした圧延機(制御対象スタンド)の下流側では、前述したコブがないかまたは小さくなっていて、圧延機への最トップ部の噛み込み不良が発生しなくなる。したがって、噛み込み不良が発生しやすい段(パススケジュール等によって定まる)の圧延機の前の圧延機において上記のとおり圧下量を多くすると、噛み込み不良が効果的に防止される。
なお、その圧延機(制御対象スタンド)では、圧延材の最トップ部が圧延機を通過した後に圧下量を予定圧下量に戻すため、最トップ部付近以外では圧延材は本来の厚さに圧延される。また、最終段の圧延機では上記のような圧下量変化をさせないので、圧延終了後は最トップ部の板厚も予定板厚にほとんど等しい。
【0010】
発明による上記の圧延方法では、圧下量を多くする部分を圧延材最トップ部より20〜100mmの範囲とし、当該部分に続く100〜400mm以内の範囲で徐々に予定圧下量に戻すのがよい。
発明者らの調査によれば、板厚が増して前述のようにコブ状になるのは、圧延材最トップ部より20〜100mmの範囲に限られる。そのため、その範囲でのみ圧下量を多めにするのが圧延材の歩留まりの点で有利である。また、多くした圧下量は、急激に予定圧下量に戻すよりも、上記のように徐々に戻す方が板の連続性を確保する点で好ましい。400mm以内の範囲で圧下量を戻すなら、圧延材中で予定厚さを外れる部分も少なく抑えられる。
【0011】
発明の方法については、とくに、6段以上の圧延機を用い、前段(前半。合計6段なら前3段、合計7段なら前4段)にあるいずれかの圧延機において圧延材最トップ部の圧下量を予定圧下量より0.5〜1.5mmだけ多くするとともに、最終段以外の後段(後半。合計6段なら後ろ3段、合計7段なら後ろ3段)にあるいずれかの圧延機において圧延材最トップ部の圧下量を予定圧下量より0.1〜0.3mmだけ多くするのが好ましい。
たとえば、高圧下を行う6段の仕上げ圧延機において、第3段の圧延機の圧下量を予定圧下量より0.8mm多くし、第4段の圧延機の圧下量を予定圧下量より0.2mmだけ多くする(他の段の圧延機には予定圧下量のみ採用する)のである。発明者らのテストでは、このような制御を行うことによって、最トップ部の温度降下が激しい等の理由で噛み込み不良が発生しやすい第4段・第5段の圧延機においても、噛み込み不良は皆無となった。
【0012】
とくに、上記前段のいずれかの圧延機で圧延材最トップ部の圧下量を多くするのに関しては、圧延機間のマスフロー外乱を補償すべく当該圧延機(制御対象スタンド)の1段前の圧延機に速度制御を加える一方、上記後段のいずれかの圧延機(これも制御対象スタンド)で圧延材最トップ部の圧下量を多くするのに関しては、マスフロー外乱を補償するための速度制御を加えないことにするとよい。
最トップ部付近に限った場合でも、圧下量を予定圧下量より0.5〜1.5mm多くするなら、スタンド間のマスフロー外乱のために圧延材が蛇行や変形を起こすなど不都合が生じやすい。しかし、最トップ部付近のみで圧下量を予定圧下量より0.1〜0.3mmだけ多くする程度では、そうした不都合は発生しない。上記は、こうした知見に基づいて合理的な圧延を行うもので、制御が簡略化され制御に要するコストが低減されるメリットがもたらされる。
【0013】
また、圧延材最トップ部の圧下量を予定圧下量より多くする圧延機(制御対象スタンド)とそれより下流2段の圧延機とにおいては、圧下量を予定圧下量に戻した部分が通過した後までAGC制御における荷重ロックオンのタイミングを遅らせるとさらに好ましい。
圧延材最トップ部の圧下量を予定圧下量より多くした場合、その圧延機(制御対象スタンド)とそれより下流2段の圧延機とにおいては、当該最トップ部付近で圧延材の厚みが変動する。そのため、厚みの変動がなくなる時期、すなわち圧下量を予定圧下量に戻した部分が通過した後に荷重ロックオンをするのが、圧延材の板厚制御として好ましいわけである。
【発明の効果】
【0014】
発明の圧延方法によれば、最トップ部のコブをなくし、または小さくすることができ、もって圧延機における最トップ部の噛み込み不良を効果的に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
6段の仕上圧延機を用い、後段の3段での圧下率を40%程度にする高圧下圧延によって高強度(引張強度が1000MPa程度以上)の鋼板を製造する場合につき、発明の実施形態を以下に紹介する。
【0016】
1) 基本の考え方
圧延材最トップ部を予定板厚よりも薄くする(圧延機の圧下量を予定圧下量より多くとる)。圧延材の最トップ部を、図6のようなコブの無い、なだらかな傾斜を持った形状とする。その長さは、圧延材先端より20mm〜100mm位とし、その後は圧延機予定板厚になるように制御する。こうして最先端部圧延材のコブを無くすことで、圧延機に噛みやすくする。
【0017】
2) 制御の留意点
上記のように板厚を薄くする傾斜部分の長さは最終圧延機出側で20mm〜100mm 以内とし、その後圧延材長さで400mm以内で板厚を予定板厚に戻す。即ち、コブを無くす。
これに関し、次の点に留意する。
a) 予定板厚と違う為に起きる圧延機間の5.5 m以内でのマスフローの乱れを制御できる範囲とする 。
b) 材が噛み込んだら、早い時期に荷重のロックオン(AGC制御開始)をして、正常な制御状態に戻す。また、a)と共同歩調をとること。
c) 噛み込み不良の実情に合わせて、噛み込み不良が起きやすい圧延機の1〜3圧延機前から制御を開始する。
【0018】
3) 制御方式
圧延材トップ部の板厚を薄くする制御は、下記i)・ii)の2方式とする。
i) 圧延材トップ部の板厚をmm単位近くで薄くする方式・・・仕上前段圧延機の適用に適する。後述の「先端板厚制御-1」。
ii) 圧延材トップ部の板厚を100μm単位近くで薄くする方式・・・仕上後段圧延機の適用に適する。後述の「先端板厚制御-2」。
【0019】
i) 先端板厚制御-1
まず、「圧下制御」については以下のように行う。
a) 制御対象スタンド: Fi(i=1〜3:制御装置内ソフトスイッチにて、使用/不使用選択可)
b) 材先端がFi手前4.0m位置到達で上位計算機設定ギャップに対し−α[mm]の補正値分締め込む。
c) Fiロードリレーオン+top のタイミングにて一定レート(γ)でギャップを上位計算機設定ギャップへ戻す。
記号の定義はつぎのとおりである。
α : 先端ギャップ補正値 -X.X[mm] (制御装置内可変定数[-0.8mm])
op : ギャップ開タイマー X.X[sec] (制御装置内可変定数[0.2s])
γ : ギャップ変更レート X.X[mm/sec] (制御装置内可変定数[2.0mm/s])
図1に制御の概略を示す。
【0020】
「速度制御」については以下のように行う。
a) 先端速度補償制御: Fi(i=1〜3 :制御装置内ソフトスイッチにて、使用/不使用選択可)
b) 先端ギャップ締め込みによるスタンド間のマスフロー外乱を以下の補正式で補償する。
H(i -1) = {△Si/h0i}×{Mi/(Mi+Qi)}× GHi (%)
△Si = Si − Spoi
(Fi-1 ロードリレーオン+tタイミングでFiプリギャップロックオン)
*制御スタンド(Fi)-1スタンド速度を補償する。
記号の定義はつぎのとおりである。
H(i -1) : F(i-1) 先端速度補償量[%]
0i : Fiスタンド 出側板厚 [mm] (上位計算機設定値)
i : Fiスタンド ミル定数 [kN/mm] (上位計算機設定値)
i : Fiスタンド 塑性係数 [kN/mm] (上位計算機設定値)
i : Fiスタンド ギャップ実績[mm]
poi : Fiスタンド プリギャップロックオン値[mm]
Hi : Fiスタンド 先端速度補償ゲイン (制御装置内可変定数[0.7])
【0021】
ii) 先端板厚制御-2
まず、「圧下制御」については以下のように行う。
a) 制御対象スタンド: Fi(i=4〜最終スタンド-1 :制御装置内ソフトスイッチにて、使用/不使用選択可)
b) 材先端がFi-1 ロードリレーオンで上位計算機設定ギャップに対し−β[mm]の補正値分締め込む。
c) Fi ロードリレーオンのタイミングにて一定レート(γ)でギャップを上位計算機設定ギャップへ戻す。
記号の定義はつぎのとおりである。
β : 先端ギャップ補正値 -X.X[mm] (制御装置内可変定数[-0.2mm])
γ : ギャップ変更レート X.X[mm/sec] (制御装置内可変定数[2.0mm/s])
図2に制御の概略を示す。
【0022】
「速度制御」については以下のように行う。
a) 先端ギャップ締め込み量を200μm程度以下と制限することでスタンド間のマスフロー外乱は無視出来るものとした。よって制御スタンド(Fi)-1スタンドの速度補償は行わない。
【0023】
4) AGC制御の開始タイミング
「AGC制御」はつぎのように実施する。
・ 制御対象スタンド(Fi)のAGCは、制御長を考慮し荷重ロックオンタイミングを遅らせる。
・ 制御対象スタンドより下流2スタンドは、荷重ロックオンのタイミングを制御対象長の通過後まで遅らせる。制御対象長は以下の式で求める。
i = {(a/r) +top }×Vi ×1000×(hi /hj)
記号の定義はつぎのとおりである。
i : 制御対象長[mm] * 制御スタンド(Fi)の制御長より換算[mm]
i : 制御スタンド(Fi)出側板速度[m/sec]
i : 制御スタンド(Fi)出側板厚 [mm]
j : 制御長演算スタンド(Fi+1,Fi+2,)出側板厚[mm]
上記制御対象長を考慮し、制御対象スタンド下流側2スタンド分の荷重ロックオンタイミングを遅らせる。
*下流側スタンドへの厚み変動の影響はi+2スタンド目以降は無視できるものとする。
【実施例】
【0024】
以下に具体的な圧延例を示す。
1) 材料
a) 成分 <重量%>
C;0.18、Mn;0.4、Si;1.5、Ni;0.1、Cr;3.0、Mo;0.3
b) 圧延サイズと条件
厚み1.9mm、幅630mm、仕上入側温度1070℃、粗バー厚43mm、
仕上出側温度980℃、仕上F6速度10m/s
c) 圧延パススケジュールは表1のとおりである。
【表1】

【0025】
先端板厚制御について:
この圧延スケジュールでは、先端板厚制御なしの場合、8回あたりの圧延チャンスに対して圧延材先端の噛み込み不良がF4で1回、F5で4回と発生した。いろいろと対策を講じたが効果は薄かった。しかし、開発した先端板厚制御を適用した後は、8回あたりの圧延チャンスで噛み込み不良がゼロとなった。
先端板厚制御の適用範囲はつぎのとおりである。
・ F3スタンド:「先端板厚制御-1」を適用し、先端圧下量0.8mm、板厚8.89mm
・ F4スタンド:「先端板厚制御-2」を適用し、先端圧下量0.2mm、板厚5.33mm
板厚偏差についてのデータを図3〜図5に示す。縦軸はゲージメータ板厚偏差、横軸は圧延距離を示す。各図には、比較の意味で、F3・F4スタンドでの先端板厚制御をオフとした通常圧延のデータも並列表示する。
なお、ゲージメータ板厚偏差はつぎの式で計算されたものである。
Δh=So+Sm−hSET
=So+(1/C2)[{C12+2C2・P/KB1/2−C1]−hSET
記号の定義はつぎのとおりである。
Δh : 板厚偏差
o : ロール実ギャップ[mm]
m : 圧延時ミル伸び[mm]
SET : 出側板厚設定値[mm] (上位計算機設定値)
1,C2,KB : 係数 (上位計算機設定値)
P : 圧延荷重[kN]
【0026】
実施結果:
1) 先端板厚制御を行うと、図3・図4から分かるように、図6に示したような先端部温度低下等でできたコブ状の板厚変化はなくなっている。むしろ先端板厚が薄めとなり圧延材がロールに噛み込みやすくなっている。
2) 計算機での板厚偏差と図6の実績比較では、傾向としてはほぼ合っている。ただし実績のコブの出方の方が大きく、より噛み込みにくいものとなっている。
3) 先端圧下制御はF3・F4スタンドで行い、F5スタンドでは行っていない。そのため、図5で分かるようにF5出側圧延材にコブが出ている。ただし、全スタンド無制御のコブの出方と図2・図3で制御したものとを比較すると、その出方が制御の影響を受けて軽減されていることが分かる。
4) 先端板厚制御の適用で、噛み込み不良の発生率が皆無となった。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】発明の実施形態を示すもので、圧延材の先端板厚制御-1における時間とFiスタンドでのギャップとの関係を示す線図である。
【図2】発明の実施形態を示すもので、圧延材の先端板厚制御-2における時間とFiスタンドでのギャップとの関係を示す線図である。
【図3】発明の実施例を比較例とともに示すもので、F3スタンド出側での圧延材先端部の板厚偏差を示す線図である。
【図4】発明の実施例を比較例とともに示すもので、F4スタンド出側での圧延材先端部の板厚偏差を示す線図である。
【図5】発明の実施例を比較例とともに示すもので、F5スタンド出側での圧延材先端部の板厚偏差を示す線図である。
【図6】従来の圧延方法による場合の、F5スタンドにおける噛み込み不良材の先端部板厚実績を示す線図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数段の圧延機を用いて行う圧延方法であって、
最終段以外のいずれか1以上の圧延機において、圧延材最トップ部の圧下量を予定圧下量より多くし、その後に予定圧下量に戻すことを特徴とする圧延方法。
【請求項2】
圧下量を多くする部分を圧延材最トップ部より20〜100mmの範囲とし、当該部分に続く100〜400mm以内の範囲で徐々に予定圧下量に戻すことを特徴とする請求項1に記載の圧延方法。
【請求項3】
6段以上の圧延機を用い、前段にあるいずれかの圧延機において圧延材最トップ部の圧下量を予定圧下量より0.5〜1.5mmだけ多くするとともに、最終段以外の後段にあるいずれかの圧延機において圧延材最トップ部の圧下量を予定圧下量より0.1〜0.3mmだけ多くすることを特徴とする請求項1または2に記載の圧延方法。
【請求項4】
上記前段のいずれかの圧延機で圧延材最トップ部の圧下量を多くするのに関しては、圧延機間のマスフロー外乱を補償すべく当該圧延機の1段前の圧延機に速度制御を加える一方、上記後段のいずれかの圧延機で圧延材最トップ部の圧下量を多くするのに関しては、マスフロー外乱を補償するための速度制御を加えないことを特徴とする請求項3に記載の圧延方法。
【請求項5】
圧延材最トップ部の圧下量を予定圧下量より多くする圧延機とそれより下流2段の圧延機とにおいては、圧下量を予定圧下量に戻した部分が通過した後までAGC制御における荷重ロックオンのタイミングを遅らせることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の圧延方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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